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栃ノ心 来場所大関とり八角理事長が楽しみな対戦は

逸ノ城を破り10勝目を挙げた栃ノ心(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇25日◇エディオンアリーナ大阪


 関脇栃ノ心(30=春日野)が小結逸ノ城を下し、10勝5敗で場所を終えた。自慢の右四つで215キロの巨体を寄り切った。初優勝した先場所は西前頭3枚目で14勝。2場所連続2ケタ勝利の24勝となり、大関昇進の目安「3場所連続三役で33勝以上」に大きく前進した。先場所は平幕だったためハードルは上がる見込みだが、八角理事長(元横綱北勝海)は来場所が大関とりになることを認めた。

 大関を狙う男の勝ちっぷりだった。栃ノ心は、幕内最重量215キロの逸ノ城につられ、1度両足が浮いた。だが、右四つでまわしを引きつけ、相手の上手を切って寄った。「うわ~、負けた~と思った」と笑った後「先に攻めると疲れる。攻めさせて、疲れさせてからいこうと思った」。比類なき“怪力殺法”で2場所連続2ケタ白星を決めた。

 さあ大関とりだ。八角理事長は「当然そういう場所になってくるでしょう」と話した。初優勝の先場所は14勝1敗。今場所は、優勝の鶴竜を破って10勝。大関昇進の目安は「3場所連続三役で33勝以上」で、勝数だけなら残り9勝でいい。しかし、先場所は平幕。同理事長が「白鵬との対戦が楽しみ」と言うように25戦全敗の白鵬撃破や、優勝争いの12、13勝など上積みが必要になる。

 故郷ジョージアの柔道代表でジュニア五輪に出た男は、五輪が好きだ。「東京で見たいな」。20年東京五輪に現役力士で関わる夢を持つ。夢のためにも、上を目指したい。「今場所は惜しい相撲もあった。もう少し星を伸ばせたと思う」。大関という言葉は口にしないが、夏場所を「大事な場所」と表現。秘めた目標へ、突き進む。【加藤裕一】

 ◆起点が平幕 大関昇進は「3場所連続三役で合計33勝」が一応の目安とされている。例外的に起点の場所が平幕だったのは、24人の大関が誕生した平成では照ノ富士ただ1人。15年初場所は東前頭2枚目で8勝7敗、翌春場所で13勝2敗、翌夏場所で12勝3敗の優勝が決め手となった。それ以前となると、それから約30年前の85年九州場所後に昇進した北尾(のち横綱双羽黒)までさかのぼる。

 ◆幕内後半戦の境川審判長(元小結両国)のコメント 栃ノ心の相撲は下から見てても迫力があった。逸ノ城とは四つ身の違いが出た。軽はずみに言えないが9番と10番では(印象が)違う。先場所の14勝が平幕という声も出てくるだろうが、力はあるし安定感もある。

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照ノ富士「相撲界に入って一番嫌な…」貴ノ岩と対戦

照ノ富士(左)を押し出しで破る貴ノ岩(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇14日目◇24日◇エディオンアリーナ大阪


 他人には分からない思いを胸に、2人は土俵に上がった。元横綱日馬富士関に暴行された貴ノ岩が、元大関を破って十両残留を確実にした。昨年10月25日夜、巡業先の鳥取市内で発生した傷害事件の現場となった酒席に同席した照ノ富士が相手だった。いつもなら激しくぶつかる照ノ富士に肩をつかまれ、距離を取ってけん制。普段とは違う空気が流れた。最後は貴ノ岩が相手の左腕をたぐり、体勢を崩して押し出した。

 複雑な胸中を吐露したのは、照ノ富士だった。支度部屋で自ら切り出した。「いろいろなことを考えすぎた。相撲界に入って一番、嫌な相撲だった。土俵に上がるまでは、そうでもなかったけど、土俵に上がった瞬間から」。同じモンゴル出身で先輩の貴ノ岩、責任を取って引退した部屋の兄弟子の横綱日馬富士(当時)、事件当時の記憶。「相撲のことを考えているどころじゃなかった」。その通りの相撲内容だった。

 貴ノ岩は負傷の影響で2場所連続全休、照ノ富士も左膝の負傷などで途中休場が続き、2人そろって今場所は十両に陥落。直近の対戦は1年前の春場所で当時大関だった照ノ富士が平幕の貴ノ岩を下したが、今回は貴ノ岩に軍配が上がった。土俵上での気持ちを問われた貴ノ岩は、何かを言いたそうにしたが「そうですね」とだけつぶやいた。「最後、思い切りやって終わりたい」。それだけを口にして帰りの車に乗り込んだ。

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貴ノ岩、傷害事件同席の照ノ富士破り十両残留確実に

<大相撲春場所>◇14日目◇24日◇エディオンアリーナ大阪


 元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者の西十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)が、西十両5枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)を破って、夏場所での十両残留を確実にした。

 互いに様子を見るように、ふわっと立ち上がった。照ノ富士に左腕を伸ばして右肩をつかまれたが、その腕をたぐってバランスを崩して押し出した。「よく見えていた」と冷静だった。

 昨年10月25日夜、巡業先の鳥取市内で発生した傷害事件の現場となった酒席に、照ノ富士も同席していた。事件当時は互いに幕内だったが、貴ノ岩は傷害事件の影響で2場所連続全休、照ノ富士は古傷の左膝の負傷や糖尿病を患い途中休場が続き、2人そろって今場所で十両に陥落した。対戦はちょうど1年前の春場所で、大関だった照ノ富士が平幕の貴ノ岩を寄り切りで下したが、舞台を十両の土俵に移した今場所は貴ノ岩に軍配が上がった。久しぶりの対戦の感想を問われるも「そうですね」と、小さい声でつぶやくにとどめた。

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照ノ富士「一番嫌な相撲」貴ノ岩事件脳裏よぎり8敗

<大相撲春場所>◇14日目◇24日◇エディオンアリーナ大阪


 戦いの舞台を十両に移しての“因縁対決”で元大関が敗れた。西十両5枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が、同12枚目の貴ノ岩(28=貴乃花)と対戦。力なく押し出されて6勝8敗と負け越しが決まった。

 昨年10月25日夜、巡業先の鳥取市内で、貴ノ岩が横綱日馬富士(当時)から暴行を受けた傷害事件。現場には照ノ富士もいた。事件当時は番付で照ノ富士は大関、貴ノ岩は東前頭9枚目だった。照ノ富士はケガや糖尿病で、貴ノ岩は負傷がいえず2場所連続全休。そして迎えた今場所、事件やケガがなければ幕内後半戦で当たってもおかしくない両者が、十両の土俵で対戦した。

 照ノ富士の相撲は、明らかに力が入っていなかった。四つに組み止めるのか、突き押しで攻めるのか、中途半端なまま左腕をはね上げられると、あっけなく体を崩され土俵を割った。

 事件のことは触れにくい。だが、そんなデリケートな部分を照ノ富士は自ら切り出した。「いろいろなことを考えすぎた。相撲界に入って一番、嫌な相撲だった。土俵に上がるまでは、そうでもなかったけど、土俵に上がった瞬間からね。いろいろ入ってきた、頭にね」。モンゴル出身力士の先輩でもある被害者の貴ノ岩、思い出したくもないあの事件現場、加害者として責任をとった部屋の元横綱日馬富士関、事件発覚後に世間をにぎわせた騒動…。脳裏をよぎった、それらの人たち、事象に戦う力をそがれてしまったようだ。半年前までは大関だった力士とは別人のような相撲で、照ノ富士は敗れた。

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鶴竜と魁聖が無傷7連勝、栃ノ心5勝目 春場所

貴景勝(左)を押し出しで破る鶴竜。左足の親指が微妙で物言いがつく(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇7日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪


 1人横綱で臨んでいる鶴竜(32=井筒)が、前頭3枚目貴景勝(21=貴乃花)を押し出して、無傷の7連勝を飾った。押し出した際に鶴竜の左足つま先が先に出たのではと物言いがつき、およそ3分間の長い協議が行われたが、軍配は変わらなかった。

 連敗発進だった大関高安(27=田子ノ浦)は、前頭4枚目松鳳山(34=二所ノ関)をはたき込んで5連勝を飾った。

 地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)も、前頭2枚目宝富士(31=伊勢ケ浜)を下手投げで下し5勝2敗とした。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)も、前頭2枚目荒鷲(31=峰崎)を上手投げで下し5勝2敗。

 人気力士の前頭筆頭遠藤(27=追手風)は、前頭3枚目琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)に寄り切られ3勝4敗となった。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同9枚目青狼(29=錣山)に突き落とされ3勝4敗となった。大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった十両5枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は、同7枚目剣翔(26=追手風)を寄り切り4勝3敗とした。

 7日目を終わって勝ちっ放しは鶴竜、前頭6枚目魁聖(31=友綱)の2人。

貴景勝対鶴竜戦で審判協議(撮影・岡本肇)

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鶴竜と魁聖が無傷6連勝、十両貴ノ岩3敗目 春場所

<大相撲春場所>◇6日目◇16日◇エディオンアリーナ大阪


 1人横綱で臨んでいる鶴竜(32=井筒)が、前頭3枚目琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)を右から突き落として6連勝を飾った。

 連敗発進だった大関高安(27=田子ノ浦)は、前頭2枚目宝富士(32=伊勢ケ浜)を右からの上手投げで下して4連勝と安定してきた。

 地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)も、初日から5連勝していた前頭4枚目松鳳山(34=二所ノ関)を引き落としで下し4勝目を挙げた。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)は、人気力士の前頭筆頭遠藤(27=追手風)を右からの小手投げで下し4勝2敗とした。遠藤は3勝3敗の五分となった。

 関脇御嶽海(=25=出羽海)は前頭3貴景勝(21=貴乃花)に押し出され2敗目を喫した。

 逸ノ城(24=湊)は千代大龍(29=九重)との小結対決を寄り切りで制し5勝目を挙げた。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、幕下3枚目栃飛龍(30=春日野)に突き落とされて3勝3敗となった。大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった十両5枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)も、同8枚目琴恵光(26=佐渡ケ嶽)に寄り切られて3敗目を喫した。

 6日目を終わって勝ちっ放しは鶴竜、前頭6枚目魁聖(31=友綱)の2人となった。

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鶴竜が無傷5連勝 両大関、栃ノ心も勝利 春場所

宝富士(左)を押し出し全勝を守った鶴竜(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇5日目◇15日◇エディオンアリーナ大阪


 1人横綱で臨んでいる鶴竜(32=井筒)が、前頭2枚目宝富士(31=伊勢ケ浜)を取り直しの末に下し、無傷の5連勝を飾った。

 大関高安(27=田子ノ浦)は前頭3枚目琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)をすくい投げで下し3勝2敗。地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)も前頭3枚目貴景勝(21=貴乃花)を押し出して3勝2敗とした。

 2大関を撃破するなど好調の前頭筆頭遠藤(27=追手風)は2分近い長い相撲の末、小結逸ノ城(24=湊)に寄り切られ3勝2敗となった。逸ノ城は4勝1敗。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)は小結千代大龍(29=九重)を送り出して3勝2敗とした。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は同14枚目炎鵬(23=宮城野)を寄り切り3勝2敗。大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった十両5枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は同6枚目隆の勝(23=千賀ノ浦)に押し出され3勝2敗となった。

宝富士との一番で同体となった鶴竜(撮影・岡本肇)

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横綱鶴竜4連勝、ご当地大関豪栄道は早くも2敗目

<大相撲春場所>◇4日目◇14日◇エディオンアリーナ大阪


 1人横綱で臨んでいる鶴竜(32=井筒)が、前頭2枚目荒鷲(31=峰崎)を立ち合いから一気に押し出して4連勝を飾った。

 大関高安(27=田子ノ浦)は前頭筆頭玉鷲(33=片男波)をはたき込んで2勝目を挙げた。

 地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)は、前頭筆頭の遠藤(27=追手風)に左から突き落とされ2敗目を喫した。遠藤は3勝1敗となった。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)は、前頭3貴景勝(21=貴乃花)との激しい突き押し合戦の末にはたき込まれ、早くも2敗目を喫した。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同13枚目明瀬山(32=木瀬)に突き落とされて連敗を喫し2勝2敗となった。大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった十両5枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は、同6枚目千代ノ皇(26=九重)に上手投げで勝ち3連勝とした。

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鶴竜3連勝、高安初日、豪栄道、栃ノ心2勝 春場所

<大相撲春場所>◇3日目◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 右手指に負傷を抱えながら1人横綱で臨む鶴竜(32=井筒)が3連勝を飾った。前頭筆頭玉鷲(33=片男波)をはたき込んだ。

 連敗スタートの大関高安(27=田子ノ浦)は、前頭2枚目荒鷲(31=峰崎)を押し出して初日を出した。

 地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)は、小結千代大龍(29=九重)を左から突き落として2連勝とした。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)は、前頭3枚目琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)を右四つに組み止めて寄り切り、連敗を免れて2勝1敗とした。

 人気力士の前頭筆頭遠藤(27=追手風)は、関脇御嶽海(25=出羽海)をはたき込んで2勝1敗とした。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同12枚目照強(21=伊勢ケ浜)に寄り切られて1敗目を喫した。大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった十両5枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は、同7枚目天風(26=尾車)を寄り倒して2連勝とし、白星を先行させた。

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照ノ富士「うれしい」半年ぶり白星198キロ投げた

臥牙丸を上手投げで破る照ノ富士(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇2日目◇12日◇エディオンアリーナ大阪


 元大関で西十両5枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が、昨年9月12日の秋場所3日目以来、ちょうど半年ぶりに白星を挙げた。

 立ち合いで左に回り込むと、198キロの臥牙丸を左から上手投げで破った。昨年7月の名古屋場所から4場所連続で途中休場していただけに開口一番「9月に勝ってたんか。5月から勝ってないと思っていた」と話し、周囲を笑わせた。それでも「長かったか?」と質問されると、しばらくかみしめてから「はい」。続けて「うれしいですよ。でもこれからなので」と、少し照れてほほ笑んだ。

 前回白星を挙げた時は大関だったが、左膝の故障と糖尿病で一気に番付を落とした。大関から十両への陥落は昭和以降では大受、雅山、把瑠都に次いで4人目となった。半年間、無理して土俵に上がり14連敗(不戦敗は除く)。その間、3度の不戦敗と26日の休場も数えた。「けがしてから筋肉が落ちた。その筋肉を戻すために稽古するしかない」。初心に帰り再起を目指す。

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1人横綱の鶴竜が連勝、連覇狙う栃ノ心は早くも土 春場所

遠藤(右)を、はたき込みで破る鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇2日目◇12日◇エディオンアリーナ大阪


 右手指に負傷を抱えながら1人横綱で臨む鶴竜(32=井筒)が2連勝を飾った。前頭筆頭遠藤(27=追手風)に押し込まれたが、右へ回り込んではたき込んだ。遠藤は1勝1敗となった。

 大関高安(27=田子ノ浦)は小結逸ノ城(23=湊)にはたき込まれて2連敗となった。逸ノ城は2連勝。地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)は、前頭2枚目荒鷲(31=峰崎)をもろ差しから寄り切って初日を出した。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)は、前頭筆頭玉鷲(33=片男波)にはたき込まれて土がついた。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同11枚目志摩ノ海(27=木瀬)を押し出して2連勝を飾った。大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった十両5枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は、同5枚目臥牙丸(31=木瀬)に上手投げで勝ち1勝1敗とした。

玉鷲(左)に、はたき込みで敗れ、悔しそうな表情を見せる栃ノ心(撮影・鈴木正人)

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十両陥落の照ノ富士 初日黒星も「常に前向き」

徳勝龍(右)に上手投げで敗れた照ノ富士(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇初日◇11日◇エディオンアリーナ大阪


 大関経験者4人目の十両陥落となった照ノ富士は黒星発進。徳勝龍を左四つに組み止めたが攻め手に欠き、与えてしまった右上手から投げを打たれ倒された。

 1年前の春場所は稀勢の里に逆転Vを許すも大関の貫禄で13勝。1年で暗転し膝のケガ、糖尿病で昨年秋場所3日目を最後に白星がない。それでも「常に前向き。稽古場でも気合を入れてやってます」と話した。

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1人横綱の鶴竜、連覇狙う栃ノ心が白星発進 春場所

千代大龍(左)を寄り切りで破った鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇初日◇11日◇エディオンアリーナ大阪


 右手指に負傷を抱えながら1人横綱で臨む鶴竜(32=井筒)が小結千代大龍(29=九重)を寄り切り、白星発進した。

 初優勝を目指す大関高安(27=田子ノ浦)は前頭筆頭遠藤(27=追手風)に送り出され、地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)は前頭筆頭玉鷲(33=片男波)に押し出され、ともに黒星スタートとなった。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)は前頭2枚目宝富士(31=伊勢ケ浜)を寄り切った。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同13枚目翔猿(25=追手風)を寄り切った。大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった十両5枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は、同4枚目徳勝龍(31=木瀬)に上手投げで敗れた。

 横綱白鵬(32=宮城野)は左足親指負傷で、同じく横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は左胸のけがで、平幕阿武咲(21=阿武松)は右膝を痛めそれぞれ休場。

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十両陥落の元大関照ノ富士が黒星発進「もう1回」

<大相撲春場所>◇初日◇11日◇エディオンアリーナ大阪


 大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった西十両5枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は、黒星スタートとなった。

 同4枚目の徳勝龍(31=木瀬)と対戦。立ち合いの踏み込みは問題なかったが、五分の立ち合いで左四つガップリの体勢に。土俵のほぼ中央で互いに出方を探ったが、徳勝龍が取れなかった右の上手を引きつけた瞬間、前に出ながら投げを打った。これで、あっさり体を崩された照ノ富士は土俵中央に上手投げで転がされた。

 膝の負傷に加え、糖尿病も患い場所を皆勤したのは昨年夏場所が最後。同九州場所で大関から陥落後も途中休場が続き、ついに幕内からも降格。最後に勝ったのは、最後の大関を務めた昨年秋場所3日目の栃ノ心戦。半年も白星から遠ざかる状況は本人も分かっているのか「この4場所、1回も勝ってないからね。(勝ち)慣れてない」と厳しい現実を受け止めている。

 ただマイナス思考はない。「1回、落ちるところまで体が落ちて、そこから戻すのは時間がかかる。前もそれで戻して、準優勝できるまで戻った」と、千秋楽で稀勢の里に劇的な逆転優勝こそ許したが、13勝2敗と復活した昨年春場所までの足取りを心に刻んでいる。「もう1回、という気持ちはある。ケガはだいたい治っているから(あとは)糖尿病。体が元に戻るまで半年かかるといわれているけど、人の2倍、努力して3、4カ月で戻したい」と気力は十分。「常に前向きさ。稽古場でも気合を入れてやってます」と復活ロードをひたむきに進む。

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照ノ富士悲痛「ゼロから…」昭和以降4人目十両陥落

大奄美(左)に寄り切りで敗れ無念の表情を見せる照ノ富士(撮影・野上伸悟)

<大相撲初場所>◇12日目◇25日◇東京・両国国技館


 照ノ富士の、来場所の十両陥落が確実となった。かつての力強さをまるで見せることができないまま、大奄美に寄り切りで敗れて0勝5敗7休となった。「見ての通り。気持ちは思い切ってやりたいけど…」と、193センチ、178キロの大きな体をすぼめて話した。遠い1勝についてはしばらく黙った後に「頑張ります」と、必死で前を向いた。

 今場所は2型糖尿病で3日目から休場し、その後インフルエンザにかかってさらに休場が長引いた。前日11日目に9日ぶりに再出場したが連敗。幕内に残るために必要最低限の4勝に届かなかった。昭和以降で大関から十両まで番付を落としたのは大受、雅山、把瑠都と過去3人。「もう1回体をゼロから鍛え直したい」と前を向いた。

十両へ陥落した元大関

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元大関の照ノ富士、来場所の十両陥落が確実に 

大奄美(左)に寄り切りで敗れ無念の表情を見せる照ノ富士(撮影・野上伸悟)

<大相撲初場所>◇12日目◇25日◇両国国技館


 元大関で東前頭10枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が、来場所の十両陥落が確実となった。かつての力強さをまるで見せることができないまま、大奄美に寄り切りで敗れて0勝5敗7休となった。

 2型糖尿病とインフルエンザから、前日11日目に9日ぶりに再出場したが連敗。幕内に残るために必要最低限の4勝に届かなかった。

 昭和以降では大受、雅山、把瑠都に次いで4人目となる元大関の十両陥落ということになった。

大奄美(左)に寄り切りで敗れる照ノ富士(撮影・野上伸悟)

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栃ノ心1敗守る、鶴竜は遠藤に敗れて2敗目 初場所

玉鷲(左)を寄り切りで下す栃ノ心(撮影・野上伸悟)

<大相撲初場所>◇12日目◇25日◇東京・両国国技館


 7場所ぶり4度目の優勝を狙う横綱鶴竜(32=井筒)は、前頭5枚目の遠藤(27=追手風)に押し出され2連敗となった。遠藤は7勝5敗で勝ち越しに王手をかけた。

 大関同士の一番は高安(27=田子ノ浦)が、豪栄道(31=境川)を突き出して9勝3敗。豪栄道は6勝6敗となった。

 前頭3枚目栃ノ心(30=春日野)は、関脇玉鷲(33=片男波)をもろ差しから寄り切って11勝1敗と星を伸ばした。1敗で並んでいた横綱鶴竜が敗れたため、平幕栃ノ心が優勝争いの単独トップに立った。玉鷲は8敗目で負け越し。

 関脇御嶽海(25-出羽海)は、前頭5枚目隠岐の海(32=八角)に突き出され5敗目を喫した。隠岐の海は4勝8敗。

 11日目から再出場の前頭10枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は、同17枚目大奄美 (25=追手風)に寄り切られ5敗7休となった。

 10日目から再出場の西前頭10枚目安美錦(39=伊勢ケ浜)は、同13枚目豪風(38=尾車)に突き出され8敗目(1勝3休)を喫した。豪風は4勝8敗。

 優勝争いは1敗で平幕の栃ノ心、2敗で鶴竜、3敗で高安が続く展開となった。

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鶴竜が初黒星、栃ノ心1敗守りトップ並ぶ 初場所

鶴竜は1敗を喫し座布団の舞う中、がっくりした表情を見せる(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇11日目◇24日◇東京・両国国技館


 単独トップに立っていた横綱鶴竜(32=井筒)に土がついた。関脇玉鷲(33=片男波)と突っ張り合いになり、引いたところを押し出された。

 1敗で追っていた前頭3枚目栃ノ心(30=春日野)は、前頭6枚目宝富士(30=伊勢ケ浜)に土俵際での逆転の突き落としで勝ってトップに並んだ。物言いがつく微妙な一番だった。

 2敗だった前頭13枚目大栄翔(24=追手風)は、同16枚目竜電(27=高田川)に寄り切られて3敗に後退した。

 大関高安(27=田子ノ浦)は前頭5枚目隠岐の海(32=八角)を突き出して勝ち越しを決めた。大関豪栄道(31=境川)は前頭4枚目荒鷲(31=峰崎)に小手投げで敗れ6勝5敗となった。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は同9枚目千代丸(26=九重)にはたき込まれて6勝5敗となった。

 糖尿病などで3日目から休場していた前頭10枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が再出場したが、前頭15枚目石浦(26=宮城野)の変化で送り出され4敗7休となった。

 優勝争いは1敗で鶴竜、栃ノ心、2敗はいなくなった。

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照ノ富士が再出場 親方「稽古もしている」

照ノ富士


 大相撲初場所3日目から休場していた、東前頭10枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が、11日目から再出場することが決まった。照ノ富士は当初「2型糖尿病」で休場し、その後、インフルエンザを発症していた。

 10日目まで、3日目の不戦敗を含めて3敗7休となっており、再出場がなければ3月の春場所は十両陥落が確実だった。11日目の相手は石浦に決まった。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)はこの日「(古傷の)ひざはもともと良くなってきていた。血糖値が急激に上がっていたが、今は薬などで下がってきた。稽古もしている。出るからには、どこが痛いとかは言っていられない」と話していた。

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安美錦が休場、骨にヒビも再検査で再出場の可否判断

安美錦が休場し、魁聖は不戦勝となる(撮影・狩俣裕三)

<大相撲初場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館


 西前頭10枚目安美錦(39=伊勢ケ浜)が19日の6日目から休場した。

 「右脛骨(けいこつ)骨挫傷、右関節血症により約2週間の安静を要する見込み」との診断書を提出。5日目の平幕の千代の国戦で右膝を負傷した。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)によると骨にひびが入っているが、医師からは炎症が治まれば出場できると言われたという。「本人は『出たい』と言っている」といい、22日(月曜日)に再検査をして再出場するかどうかを決める。さらに、糖尿病で休場中の東前頭10枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が、インフルエンザにかかったことも明かし「血糖値は下がっている。来週の火曜日に検査して安定すれば出る可能性はある」と話した。

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鶴竜6連勝“無給場所”でも「人生かけてやってる」

鶴竜は琴奨菊(右)を寄り切りで下し初日から6連勝を飾る(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇6日目◇19日◇東京・両国国技館


 白鵬に続き、稀勢の里も消えたが、横綱鶴竜(32=井筒)は6連勝だ。元大関の琴奨菊の強烈な押し込みを巧みにしのぎ、寄り切った。4場所連続休場明けの“進退場所”で、元横綱日馬富士関の暴行事件に関連し、無給となった場所で大奮闘。2度目の優勝を飾った15年秋場所以来の1人横綱で、16年九州場所以来4度目の賜杯に突き進む。関脇御嶽海、平幕の栃ノ心と朝乃山も全勝を守った。

      ◇       ◇

 琴奨菊のがぶりを、突進を、鶴竜が3度しのいだ。立ち合いすぐつかんだ右上手の1枚まわし。伸びてたわみ、ぐらぐらしても、自分より23キロ重い巨体を操った。最後は左下手でまわしをつかみ、勝負どころで体をくっつけ、寄り切った。時間のかかった6勝目。早い勝負が理想だが「悪い中でも自分の相撲を取るのが大事だから」。激しい1番を平然と振り返った。

 元横綱日馬富士関の貴ノ岩への暴行現場に居合わせながら、騒ぎを止められなかったため、1場所無給の処分を受けた。しかし、気にするはずもない。「自分の人生をかけてやっていることだから」。お金はプロの値打ちであって、生きがいではない。

 昨年は全6場所中、春以外の5場所を休んだ。自分以外の3横綱が優勝を独占した。蚊帳の外だった悔しさ。「それはもちろんある。それを今年にぶつけたいと思う」。両足首負傷から復活の手応えを得た、昨年九州場所の直前に腰痛を発症。「また休まなきゃダメなのか?」。まともに動けぬ10日間で気持ちを切り替え、体を絞った。今は食後で155キロ。3キロ減で腰に優しい体になった。

 前日の白鵬に次いで、この日は稀勢の里が休場を決めた。「そういうのは気にしないようにね」。1人横綱になるのは、15年秋場所以来。日馬富士(当時)が全休、白鵬が3日目から抜けて、12勝3敗で照ノ富士との決定戦を制し、優勝した。場所前“最も危ない”と目された男の6連勝。風は鶴竜に吹き始めた。【加藤裕一】

懸賞の束を手に引き揚げる鶴竜(撮影・狩俣裕三)

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安美錦休場 右足骨にヒビも再出場の可能性あり

5日目に千代の国に敗れ、足をケガした安美錦(右)は付け人の背中を借りて引き揚げる(撮影・狩俣裕三)


 大相撲の西前頭10枚目安美錦(39=伊勢ケ浜)が、初場所を6日目の19日から休場することが決まった。

 「右脛骨(けいこつ)骨挫傷、右膝関節血症により約2週間の安静を要する見込み」との診断書を提出し、16年名古屋場所以来10度目の休場となった。

 前日5日目に平幕の千代の国に敗れた際に「『ゴリゴリ』といった」と痛めていた。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「靱帯(じんたい)ではなく骨にヒビが入った」と説明。ただ重度のヒビではなく医師からは「炎症が止まれば出られないこともない」と言われたという。22日(月曜)に再検査し、炎症が治まれば再出場の可能性もあるという。

 さらに伊勢ケ浜親方は、糖尿病により大相撲初場所を3日目から休場している東前頭10枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が、5日目の18日にインフルエンザにかかったことも明かした。血糖値も下がり、膝の状態も良くなっているといい「(来週の)火曜日に血糖値も安定すれば」と11日目から再出場する可能性をほのめかした。

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照ノ富士は糖尿病で休場、入院の可能性 十両陥落も

照ノ富士の休場により大翔丸の不戦勝が告げられる(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館


 初日から2連敗した東前頭10枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が16日の3日目から休場した。

 「2型糖尿病で約1週間程度の療養を要す」との診断書を提出し4場所連続5度目の休場となった。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「場所中に血糖値が高くなり今も高い。落ち着けば再出場するかもしれない」とする一方で「入院の可能性もある」と説明。再出場しなければ来場所の十両陥落は確実で、昭和以降で元大関の十両陥落は大受、雅山、把瑠都に続き4人目となる。この日の対戦相手の大翔丸は不戦勝。今場所の幕内の休場者は初で、十両以上では4人目。

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元大関の平幕照ノ富士が休場 古傷の左膝痛で不振

照ノ富士


 大相撲の元大関で東前頭10枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が、東京・両国国技館で行われている初場所を休場することが16日、決定した。照ノ富士は、大関から陥落した昨年11月の九州場所を、古傷の左膝負傷の影響から1勝もできないまま途中休場。初場所も初日から2連敗しており、昨年9月の秋場所3日目以来、白星から遠ざかっている。

 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)はこの日、今回の休場がひざの影響ではなく、体調不良によるものだと明かした。「ひざは大丈夫。おととい(14日)から相談があって、体調が悪いと言っていた」と話し、この日午前から病院で検査していると説明した。

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鶴竜無言、稀勢の里「自覚持って行動していきたい」

研修会に臨む、手前右から大関豪栄道、鶴竜、稀勢の里、白鵬の横綱たち(撮影・小沢裕)


 大相撲の元横綱日馬富士関の暴行事件を受けて日本相撲協会は21日、東京・両国国技館で、暴力問題再発防止の研修会を開いた。

 白鵬同様に暴行現場に同席しながら、元日馬富士関を止められなかったとして、1月の給料不支給となった横綱鶴竜は、研修会に参加したが無言で引き揚げた。同席していて、注意を受けた関脇照ノ富士は「何も言えない」とだけ返答。十両石浦は事件についての言及は避けて「お客さんに喜んでもらえる相撲を取りたいです」と話した。

 稀勢の里のコメント 1人1人の自覚というのが大事だと思った。こういうことが2度と起きないように自覚を持って行動していきたい。

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白鵬無給場所「大相撲の信用の失墜招いた」八角親方

両国国技館から戻り、宮城野部屋を出る白鵬(撮影・滝沢徹郎)


 横綱白鵬(32=宮城野)に重い処分が下された。日本相撲協会は20日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、元横綱日馬富士関の暴行現場に同席していた白鵬らの処分を決定。白鵬には1月の給料を全額不支給、2月は50%カットの処分を科した。横綱への処分は、07年の元横綱朝青龍以来。横綱審議委員会(横審)からは張り手などを多用する取り口の改善も指摘された。

 臨時理事会に先立って行われた横審の臨時会合で、白鵬に対して厳しい評価が出た。約1時間半の会合後、横審の北村正任委員長が会見を開き、白鵬と鶴竜について「横綱白鵬、横綱鶴竜は現場に同席していながら、事件の発生及び進展を抑えられなかった。このことの責任は軽く見るべきではない。両横綱に厳重に注意すべきである」と厳しい口調で言及した。

 その後行われた臨時理事会で、処分が決まった。1月の給料を全額不支給、2月は50%カット。処分理由について八角理事長は「最高位の横綱でありながら、目の前で起きた同じ横綱の暴力を防ぐことができなかった。白鵬は第一人者でありながら、暴力を防げず、大相撲の信用の失墜を招いた。その責任は軽くないと考えました」と説明。横綱の減俸処分は、07年に夏巡業を休場しながら母国モンゴルでサッカーに興じ、4カ月の給料30%カットとなった朝青龍以来となった。また、横綱鶴竜は1月の給料を全額不支給、関脇照ノ富士、十両石浦は鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)からすでに注意を受けたことも発表した。

 白鵬は横審の臨時会合後、危機管理委員会の高野利雄委員長に呼び出されていた。弁明の機会が与えられたが、白鵬は「いかなる処分も受け入れます」と潔く言ったという。白鵬はその後、東京・墨田区の所属部屋に戻り、処分内容を鏡山部長から通達された。夕方にジャージー姿で部屋を出たが、無言を貫いて車に乗り込んだ。

 今回は処分だけでなく、相撲内容にも“物言い”が付いた。横審の北村委員長は、白鵬の取り口について批判する投書が、委員会宛てに相当量届いたという。張り手やかち上げをする白鵬に対して「美しくない、見たくないという意見だった」と明かした。「横審のメンバーがいろいろな会合などで相撲の話をする時に、ほとんどの人がそう言っているということでありました。白鵬自身の自覚を促すか、協会としても工夫、努力してほしいと。こういう話がありました」と指摘した。

 ◆力士給与メモ 白鵬の現在の給料は282万だがそれとは別に、本場所があるごとに場所手当として771万8000円が支給される。また給与以外にも、懸賞金(初場所は手取り960万)、優勝賞金(1000万)などがある。

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八角理事長は「統率する立場」434万円報酬返上

日馬富士暴行事件の相関図と処分


 協会トップと傷害事件を起こした元横綱の師匠が、厳正な処分を受けた。日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、理事長として残り任期3カ月の月給144万8000円の3カ月分、434万4000円を返上する。伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は理事を辞任し、役員待遇委員に降格となった。

 危機管理委員会が作成した調査結果報告書によると、八角理事長の処分は「国技たる大相撲の評価を著しく毀損(きそん)するもの」「統率する立場にある以上、相応の責任がある」と理由付けされた。社会的反響や悪質性など事件そのものはもちろん、事件の情報入手から調査実施の決定まで後手を踏んだことも「協会を代表する八角理事長に相応の責任がある」と記された。理事会後の記者会見では「早期解決に向け全力で取り組んだが決着しておらず責任を痛感している」と苦悩の表情を浮かべた。

 先月29日、元日馬富士関の引退届を提出に八角理事長の元を訪れた際、伊勢ケ浜親方は自らの理事辞任を申し出たという。調査中だったため同理事長に慰留されていたが、この日の理事会出席を最後に、理事から役員待遇委員へと降格となった。理事として部長を務めていた大阪場所担当から、職務は監察副委員長となる。

<危機管理委員会 結果報告要旨>

【発端】

 9月中旬の夜、東京・錦糸町のモンゴルカラオケバーで休場中のモンゴル出身力士が飲酒しているのを貴ノ岩が注意。その言葉遣いなどが乱暴だったと注意した白鵬の友人と口論。

【本件】

 10月25日夜の食事会(1次会)で白鵬が前記の貴ノ岩の言動を説教。「そんなことは言ってません」と貴ノ岩は答え日馬富士がその場をおさめる。2次会は同日午後11時過ぎから約3時間。白鵬と日馬富士が照ノ富士と貴ノ岩らに説教。一段落したと思った貴ノ岩が彼女からきたLINEを見ようとスマホを操作。日馬富士の叱責(しっせき)に「すみません」と謝罪するも、逆ににらみつけるような表情に見えた日馬富士が、貴ノ岩の頭部や顔面を平手やカラオケのリモコンで殴打。その回数は十数回で数分と推定。白鵬を差し置いて止めることにためらいがあったと話す者もいた。

【協会の対応など】

 11月1日に鳥取県警から協会事務局に被害届が提出されている連絡が入る。3横綱と照ノ富士を聴取したい旨を伝えられた協会は「可能であれば場所後に」と返答し同県警も了承。貴乃花巡業部長ら関係者からの報告がない一方、双方が握手で和解したなど情報が入ったため両師匠間で話し合いが持たれるであろうと考えるなど、緊急事態発生の認識を持たなかった。

【発覚など】

 同11日の理事会も緊急に対応すべき案件とは認識せず報告はなし。鏡山危機管理部長が両師匠間で話し合うよう要請。九州場所3日目の同14日に一部報道で表面化。同委員会で調査することを決めた。

 ◆日本相撲協会の危機管理委員会 相撲協会が不祥事の予防や発生した場合の適切な対応などを目的として2012年に設置。関係者への聴取などの調査を行い、協会への報告や処分案をまとめる役割を担う。協会の元外部理事の宗像紀夫氏(元東京地検特捜部長)が初代委員長を務め、16年に高野利雄外部理事(元名古屋高検検事長)が委員長に就任。力士出身者では尾車(元大関琴風)鏡山(元関脇多賀竜)春日野(元関脇栃乃和歌)の各理事もメンバー。

臨時の理事会を終えた八角理事長(中央)は厳しい表情で会見に臨む。左は尾車理事、右は高野外部理事(撮影・足立雅史)

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伊勢ケ浜親方は理事辞任、八角理事長3カ月報酬返上

臨時の理事会を終え会見に臨む、左から鏡山危機管理部長、尾車理事、八角理事長、高野外部理事(撮影・足立雅史)


 日本相撲協会の八角理事長は20日、理事会後の会見で横綱元日馬富士の師匠、伊勢ケ浜親方が理事を辞任したことを発表した。

 「日馬富士が引退届を出したときに、師匠としての監督責任を取り、辞任したいと申し出がありました。しかし、危機管理委員会の調査が途中だったので、理事長の私から慰留していました。先日、日馬富士が書類送検されて、危機管理委員会の聴取も済んだことから、私と伊勢ケ浜親方で協議しまして、伊勢ケ浜親方が本日の理事会終了を持って辞任しました」と説明した。

 伊勢ケ浜親方の階級は前例を踏まえ役員待遇委員で、職務は監察副委員長となる。

 一方で、八角理事長は自らの処分について、残り任期3カ月の報酬を全額返上。「今回の問題では、早期に解決するよう、全力で取り組んできましたが、まだ決着がついていないことの責任を痛感しております」と詫びた。

 また、暴行現場に同席していた照ノ富士と石浦の2人については「既に危機管理部長から注意をしております」と話した。

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白鵬悔し宮古島巡業V逃す 脅迫文書は協会が対応へ

横綱土俵入りを行う白鵬


 大相撲冬巡業の沖縄・宮古島巡業最終日が14日、JTAドーム宮古島で行われ、横綱白鵬(32=宮城野)が悔しさをあらわにした。

 最後に行われた幕内トーナメントに出場し、1回戦で小結阿武咲、2回戦で平幕の栃煌山、準決勝で関脇照ノ富士を下して決勝に進出したが、平幕の千代大龍に負けて優勝を逃した。支度部屋では「あー優勝したかったなー」と悔しがった。

 冬巡業も移動日を含めて残り3日となった。前半は九州場所の疲れが取れなかったというが「少しはね」と徐々に取れてきたという。初場所(来年1月14日初日、両国国技館)まで残り1カ月となり「早いなー」とつぶやいた。

 帰り際に報道陣から、11日の福岡・北九州市の巡業で脅迫する封書が届いたことは相撲協会に任せるか、と問われると「そうだね」と話した。

横綱土俵入りを行う白鵬

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白鵬、客観的に語る「2度とないよう願うしかない」

大勢のファンに囲まれながらサインする白鵬


 元横綱日馬富士関の書類送検を受けて、暴行現場にいた横綱白鵬、鶴竜、関脇照ノ富士が11日、冬巡業が行われた北九州市で口を開いた。白鵬は「2度とこういうことがないように願うしかない。精いっぱい与えられたことをやる。信頼というのを再びね。長引いているけど、いずれはいい方向に向かえばいい」と神妙な表情で語った。

 鶴竜は「自分が何かを言えるものではない」と慎重。多くのファンが巡業に来ている状況に「相撲で喜んでもらいたい」と土俵の上に集中する。元横綱日馬富士関の弟弟子の照ノ富士は「何もコメントできない」と表情は暗く、引退については「(寂しさは)もちろん。一番かわいがってもらったから」とつぶやいた。

暴行問題の経過

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