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狼雅が序二段V、優勝決定戦で元大関照ノ富士下す

大相撲春場所千秋楽 狼雅、序二段優勝(撮影・奥田泰也)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇24日◇エディオンアリーナ大阪

序二段優勝は狼雅(ろうが、20=二子山)、7戦全勝。優勝決定戦で、鳥取城北高の大先輩で元大関照ノ富士をもろ差しから投げで勝負を決めた。

「頭真っ白です」。大関だった頃も稽古をつけてもらった。「めちゃくちゃ仲のいい、大事な先輩」。元高校横綱が序ノ口から2場所連続V。同学年の豊昇龍、納谷らに「少し近づいた」と笑った。

◆西15枚目 本名・アマルトゥブシン・アマルサナー。モンゴル・ウランバートル市生まれ。18年九州場所初土俵。184センチ、137キロ。右四つ、寄り。

優勝決定戦序二段 照ノ富士(左)を下手投げで破る狼雅(撮影・渦原淳)

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照ノ富士「優勝決定戦」合わず?三段目昇格もV逃す

照ノ富士(左)を下手投げで破る狼雅(撮影・渦原淳)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇24日◇エディオンアリーナ大阪

よくよく「優勝決定戦」とは合口が悪いのか-。ケガや内臓疾患のため、4場所連続全休し大関から西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、7戦全勝対決となった西序二段15枚目の狼雅(20=二子山)に敗れた。

本割7番で全勝のため、来場所は三段目昇格は決定。番付には影響しない一番だったが、復活場所Vとはならなかった。

先場所は序ノ口でデビュー場所Vを飾った狼雅は、鳥取城北高の後輩。「勝ち負けにこだわらず1番1番に『こんなことを今日はしよう』とテーマを持って臨んでいた」という今場所。この日の一番では「(相手に)差させて(腕を)きめようと思っていた」。その通り、立ち合いから二本を差され、相手の両腕をきめたが、相手の寄り身に徐々に後退。俵で踏ん張ったが、残すところを左からの、すくい投げで転がされた。「やっぱり決めたこと(=テーマ)が悪かったかな。普通にやれば良かった」と苦笑いした。

レベルこそ違うが、優勝決定戦は大関時代の15年秋場所(鶴竜に負け)、17年春場所(稀勢の里に負け)に続き3連敗。特に前回は本割との連敗で、ケガを負って新横綱を務める稀勢の里(現荒磯親方)の引き立て役となってしまった。あれから2年。今回の大阪のファンは温かかった。取組前からしこ名を連呼する大声援に包まれる中、しかし優勝は逃した。

それでも今場所、何度も話したように「今場所は元々、稽古もできなかったから勝ちにこだわっていない。相撲を取る感覚を取り戻したいな、って感じで最初からやってた。だから優勝できなかったからって、悔しいなんてことはない」と汗びっしょりの体をぬぐいながら言った。「こんなに汗をかいた。いい稽古だよ」と本場所の計8番で手応えは十分につかんだ。場所後には、関取衆との稽古も再開したいという。「オレは人より3番、成長が早いからね」。そう言った後、「(番付の)回復も?」と問われ、意地を見せるようにはいた。「見せてやりますよ」。復活への青写真は確実に描かれた。

照ノ富士(左)を下手投げで破る狼雅(撮影・上田博志)

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元大関照ノ富士、序二段で無傷7連勝 優勝決定戦へ

支度部屋で笑みを浮かべる照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇13日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪

ケガや内臓疾患のため、4場所連続全休し大関から西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、全勝対決で勝ち無傷の7連勝。千秋楽の優勝決定戦の土俵で序二段優勝をかける。

西84枚目の佐田剛(20=境川)と対戦。この日のテーマは「今場所は思い切って体を使った相撲が1番もなかった。今日は思い切った体を使った相撲を取ろうと思った」。右で張って立つと、左を瞬時に差し右上手をひきつけた。体格差は歴然。それだけで相手の上体が伸び切り、左手をグイと突いただけで押し倒した。わずか3秒の取組時間で「自分の中では物足りないなというのはある」と、やや消化不良の感は残った。

それでも復帰場所で、本割7番を全勝。この時点で17番後に取る、鳥取城北高の後輩で、やはり序二段で6戦全勝だった狼雅(20=二子山)が勝つことは見越したのか「とりあえず千秋楽(の優勝決定戦)が残ってるし」と気を緩めることはなかった。何より長期的な先を見据え「優勝が目標じゃない。幕内に上がること」と目標が遠い先にあるから、手放しでは喜べない。それでも安堵(あんど)感は、報道陣と雑談する表情の端々から見て取れた。

大関経験者が幕下以下で相撲を取る前例はなかった。プライドもある。引退も頭をよぎったが、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)の「やれば出来るんだから、もう1回、復活を見せたらいいんじゃないか」という言葉が「あの言葉が一番、(心に)響いた」と土俵復帰に心を傾かせてくれた。

2年前の同じ大阪の土俵。幕内優勝争いで1差リードしながら、新横綱の稀勢の里(現荒磯親方)に本割、優勝決定戦で連敗した、あの春場所の記憶は新しい。その同じ土俵に、序二段の優勝をかけて決定戦に臨む。格差こそ歴然とした違いがあるが、復活への思いをかけて臨む。

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照ノ富士6連勝、土俵でにらまれ「いい度胸してる」

下村(右)を攻める照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇11日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

ケガや内臓疾患のため、4場所連続全休し大関から西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、全勝対決で勝ち無傷の6連勝。復帰場所での全勝優勝に大きく近づいた。

この日の相手は、東序二段82枚目の下村(18=境川)。父は元幕内力士・常の山で、下村は今や角界の一大勢力となった埼玉栄高出身で、昨年11月の九州場所で初土俵を踏んだ有望株。先場所の序ノ口デビューは4勝3敗だったが、今場所はここまで5連勝で素材の良さを示してきた。

もっとも、稽古ができていないとはいえ、体力差や経験値の差は歴然。右で張って左を差すと、完全に右脇が開いた相手を圧倒。回り込もうとする下村を、最後は腹を突きだすように押し出した。

前回の5番相撲は35秒を要した。「前のように胸を出して行ったら膝が持たない」と、この日は4秒足らずで勝負を決めた。1番ごと「今日はコレをやろうと決めて出ている」と、テーマを決めており、この日は「危なくないような勝ち方をしようと思っていました」と膝に負担のかからない相撲と決めていた。前日の稽古後、ビデオで自分の姿を確認したが「完璧にはできない。腰も下ろしたつもりだけど下りてない。痛みがあるから」と実践度に不満は残る。それでも「みんな勝ちに来ている。先輩(として)の意地はあるけど、相手がザンバラだろうが土俵に上がったら、みんなお相撲さん」と、大関経験者という変なプライドは頭から離し、一番一番に集中できている。

この日の相手には「これで(相手にされるのは)2度目かな。オレも昔、よくやった」と土俵上で、にらまれたという。いい度胸してるな…と、その態度は好意的に受け入れたようで「彼のことを取り上げてよ。オレのことばかりでなくてさ」と報道陣に“取材の勧め”。「若い頃に(相手をにらむのは)よくやりましたか?」の問いかけに「若い頃? まだオレも若いよ。27歳だよ。ケガしているだけ」と気力も、なえていない。

復帰場所の土俵は、本割があと1番。序二段の6戦全勝が3人に絞られたため、7番相撲で勝っても、優勝決定戦の可能性がある。不安に思っていた本場所の土俵で、番数を重ねるごとに自信を取り戻りつつあるようだ。

記者の質問に答える照ノ富士(撮影・河田真司)

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照ノ富士5連勝 土俵を堪能?試した「あること」

大雄翔(右)を攻める照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇9日目◇18日◇エディオンアリーナ大阪

ケガや内臓疾患のため、4場所連続全休し大関から西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、無傷の5連勝とした。

この日の相手は、ちょうど1年前に初土俵を踏んだ16歳で、173センチ、111キロの同61枚目・大雄翔(追手風)。これまで“重量級”の相手が続き、取組時間も短かった照ノ富士は、あることを試した。胸を出しながら攻めることは控えめにし、相手の動きについていくこと。ただ、少しばかり抵抗にあい「(相手は)めっちゃ必死だった。途中からメチャクチャ残るし。危ないとは思わなかったし余裕もあったけど、足が動かなかったなぁ」と柔和な笑みで振り返った。

ぶつかり稽古のように相手に正対しながら胸を出し、突きや押しを胸で受け止める。引きやいなしで回られても、慌てずに対応した。「普通に左(前まわし)を取って出せると思ったら、取っても(まわしを)離されるし。今日は相手を動かして、ぶつからせようと思ったけど、全く動く相撲を1年以上も取ってないし、ちょっと体が動かなかった」。本場所の土俵で、普段は部屋でできない稽古をイメージして取った。

今場所の復帰自体、狙いは感覚を取り戻すためにある。今場所は「最初(の1番相撲)から、すぐに終わる相撲ばかりだった。どっちかというと自分は長い相撲。だから、やってみようと」。本人の言葉通り、今場所は1番相撲から5秒、8秒、7秒、14秒と取組時間も照ノ富士としては短めだったが「試した」というこの日は35秒を費やし「久しぶりに稽古をした感覚だったね」と、土俵をたっぷり堪能? 最後は「このへんで決めようか」と余裕ではたき込んだ。

全勝力士も絞られつつあり、残りは2番。これも無難に乗り切れば、各段優勝の表彰式、もしくは優勝決定戦に臨むにしても、千秋楽の満員の土俵で本場所復帰した姿をファンに見せられる。ちょうど2年前、大関として本割、優勝決定戦で新横綱の稀勢の里(現荒磯親方)に敗れた大阪の土俵。幕内と序二段という“格差”こそ大きく違えど、復帰を待ち望んでいたファンは期待して千秋楽を迎えたいところだろう。

照ノ富士(左)は間合いをとり、大雄翔の動きを見る(撮影・河田真司)
記者の質問に答える照ノ富士(撮影・河田真司)

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照ノ富士、序二段4連勝で勝ち越し 復活へ1歩1歩

寺尾翔(左)をすくい投げで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇7日目◇16日◇エディオンアリーナ大阪

ケガや内臓疾患のため、4場所連続全休し大関から西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、無傷の4連勝で勝ち越しを決めた。

この日も約180キロと腰の重い、同40枚目の寺尾翔(29=錣山)と対戦。これまでの3番とは、ややてこずりながらもろ差しで食い止め、寄り切れないところで一呼吸。右のかいなを返しながら、豪快なすくい投げで勝負を決めた。

勝ち越しを決めながら、首をひねりながら東の二字口に戻った。「自分から足を止めてしまった。何でなんだろう…」。寄り切れなかったことが、その言葉に表れたのか、まだ万全とはほど遠いことをうかがわせた。「ぶつかり稽古もやってないからね」。稽古場では、若い衆相手に胸を出すことは出来ても、相手にぶつかることは出来ない。そのあたりの感覚が、まだつかめていないのだろう。

それもそのはず。筋トレさえ場所前に、1年半ぶりに再開したほど。勝ち越しとなると大関だった、2年前の夏場所以来のこと。「そこは全く気にしていない」と、今は不安払拭(ふっしょく)のことしか頭にないようだが、それでも部屋の呼び出しが駆けつけると、笑みを浮かべながら「おかげさまで給金を直す(=勝ち越す)ことが出来ました」と頭を下げていた。

もちろん付け人はいないが、部屋の若い衆が気を使い、場所では何かと面倒をみてくれる。自分の取組2番前に相撲を取った序二段力士に「風呂に入りなよ」と勧めると「いや(照ノ富士を)見送ってから入ります」。部屋では自分の取組をBS放送などで見てくれるという。「みんな気を使ってくれる。ありがたいことですよ。(歓声も)ますます頑張らないといけない、という気持ちになる」と感謝の念でいっぱいだ。

そんな周囲に支えられながら、復活場所の土俵は残り3番。全勝すれば、来場所は三段目に上がる。1歩1歩、復活の階段を上る。

寺尾翔をすくい投げで破り勝ち名乗りを受ける照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士が無傷3連勝、同期対決制し勝ち越し王手

<大相撲春場所>◇6日目◇15日◇エディオンアリーナ大阪

ケガや内臓疾患のため、4場所連続全休し大関から西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、無傷の3連勝とした。

相手は11年5月の技量審査場所で初土俵を踏んだ同期生の栄富士(26=境川)で、220キロを超す重量力士。立ち合いは頭でぶつかり、圧力をかけると右がスパッと入った。左も入れる万全のもろ差し。慎重に歩を進め、危なげなく寄り切った。

2日前の2番相撲で当たった天風(尾車)も、相撲部屋体験入門で世話になった190キロ超の幕内経験者。「(この日の栄富士は)教習所とかで一緒だった。(天風も因縁のある相手で)そんな相手とばかりだね。しかも体の大きいのばかり」と少々、ボヤきながらも徐々に不安を取り除く3連勝に表情も、少しばかり和んだ。

稽古場では、若い衆のぶつかりに軽く胸を合わす程度。5場所ぶりに戻った本場所の土俵は「やっぱり稽古場とは全く違う」。土俵に上がる前に考える余裕などなく「真剣に一生懸命、やっているだけ。(ここまで)やってきたトレーニングと治療を信じてやるだけです」と緊張の糸を緩めるそぶりは見せない。

場所が始まる3週間前ぐらいから本格的な筋トレを始めたという。それまでの約1年半は「散歩とか腕立て伏せぐらいで、ほとんど体を動かせなかった」という。ベンチプレス200キロの全盛時から再開時は80キロまで落ちたが、場所前に何とか160キロ後半まで戻ったという。

「やり始めれば戻るのは早い。幕内に上がった場所も、蜂窩(ほうか)織炎で初日朝まで入院して、何も稽古してない状態で9勝とかしたので(新入幕時のことなら8勝)」と、ぶっつけ本番には強い性格を自己分析した。大関に上がるまでの、稽古の貯金も心の支えだ。不安は残るが、勝ち越しに王手をかけ、場所はあと4番を残すのみ。不安を振り払う土俵が続く。

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5場所ぶり復帰の天風、照ノ富士戦「楽しかった」

取組後、左腕を痛がるそぶりをする天風(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇4日目◇13日◇エディオンアリーナ大阪

2年半前に幕内を1場所務めた西序二段50枚目の天風(27=尾車)は、最高位大関の照ノ富士に敗れ、1勝1敗となった。

平日の午前10時半ごろとあって観衆はまばらだったが、元幕内同士の対戦に、大きな拍手と歓声が起きた。最後は小手投げで土俵下まで転落したが、天風は「楽しかった。序二段でこんなに声援をもらってよかったのかな」と、笑顔で振り返った。

右膝膝蓋(しつがい)骨脱臼で、昨年7月26日に手術を受けた。先場所まで4場所連続休場。1年前の春場所東十両7枚目で関取だったが、一気に番付を落とした。照ノ富士とは、ともに改名する前から4度目の対戦で、これで1勝3敗。

「(照ノ富士は)四つに組んでもパワーがあった」と、力負けを認めた。それでも関取として活躍していた時と比べて「50(%)は超えていると思う」と、徐々に力が戻ってきていることも実感。「負けたけど、次は頑張りたい」と、最後まで笑顔で前を向いていた。

土俵から転げ落ち照ノ富士(左)に手をさしのべられるが断る天風(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士が連勝「見て」筋トレをインスタにアップ

序二段の取組で土俵に上がった照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇4日目◇13日◇エディオンアリーナ大阪

両膝のケガや内臓疾患のため、西序二段48枚目まで番付を落とした大関経験者の照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、5場所ぶりの復帰場所で連勝を飾った。

やはり幕内経験者で、ケガから陥落し今場所土俵復帰した西序二段50枚目の天風(尾車)と対戦。“重量級”の対戦で当たり合い、左四つがっぷりの体勢。右を抱えた照ノ富士が、天風の出足を利用し小手投げで破った。

投げられた反動で、土俵下まで落ちた天風を心配そうに見やり、土俵に上がる際には手を差し伸べようとした。同じ幕内経験者、ケガから全休が続き再起をかける場所…。相手の気持ちは痛いほど分かった。さらに相手が、入門時の「恩人」であったことも、特別な思いにさせた。15歳でモンゴルから初来日した際、尾車親方(元大関琴風)に声をかけられ、尾車部屋に1週間の体験入門。その際に「一緒にゲームをしたり、相撲部屋ってこうゆうもんだよ、と教えてくれた友だち。そんな思い出を当たる(対戦する)たびに思い出していました」という。過去に幕下時代に1度、ともに幕内から陥落した十両で2度の計3度対戦(照ノ富士の2勝1敗)。最後の対戦から5場所後の再戦も、特別な気持ちで臨んだ。

「あっちも思いがあったのかな。もちろん一緒に(幕内に)戻ることを願ってますよ」。ただ感傷にばかり浸っていられない。「全く(相撲勘は)戻ってない。当たりもフワッとしてたし(稽古で)相撲も取れてないから不安はありますよ」と、手探りの状況は続く。それでも大阪入り後も連日、トレーニングジムに通い、取り戻せない相撲勘に頼らず体を鍛える。気持ちがなかなか盛り上がらず、悶々としている状況から何とか脱しようと前日、筋トレしている様子をインスタグラムにアップしたという。「アップしたから見てね」と、ちゃっかり報道陣にアピールする余裕も? 少しは出てきた。残り5番。不安を取り除く土俵が続く。

天風(手前)を小手投げで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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安美錦悔しい黒星発進も同部屋の照強、照ノ富士刺激

英乃海(左)に引き落としで敗れる安美錦(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇初日◇10日◇エディオンアリーナ大阪

西十両11枚目の安美錦(40=伊勢ケ浜)は黒星スタートとなった。東十両10枚目の英乃海に、前まわしを取って下から攻める形だったが、足を滑らせた格好で引き落とされた。「(まわしは)いいところを取れたけど、右からの攻めが余計だった。左から攻めた方がよかった」と振り返った。

先場所は13日目まで1勝12敗と不振にあえぎ、14日目、千秋楽の連勝がなければ幕下陥落の危機に陥っていた。その際には、連敗からの脱出法を見つけられずに苦しんだが「(解決策は)何も答えなんて見つかっていないよ」と話した。続けて「でも気にしないで淡々と、自分のできることをやっていきたい。あまり考えすぎず、やることをしっかりとやって、結果はどうあれ、しっかりと毎日取り組みたい」と、冷静に語った。

両膝など満身創痍(そうい)の状態で土俵に上がり続けているだけに「足がついていかないのは、今に始まったことじゃない。それをカバーするために、前まわしを取っている。(今日も)いいところを取れたけどね」と、技術を出し切れずに敗れ、悔しさものぞかせた。同部屋の力士はこの日、照強が新入幕の土俵に上がり、最高位大関の照ノ富士も5場所ぶりに出場。「ようやく頑張っていこうという感じになっているので、それに乗っかっていけるように、みんなの支えになることができるようにしたい」と、前向きに話していた。

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大関取り貴景勝は白星発進、上位は鶴竜に土 春場所

鶴竜(右)に送り出しで勝利した御嶽海(撮影・上田博志)

<大相撲春場所>◇初日◇10日◇エディオンアリーナ大阪

「平成最後の場所」で42度目の賜杯を目指す横綱白鵬(33=宮城野)は、小結北勝富士(26=八角)を突き落として白星スタートをきった。

横綱鶴竜(33=井筒)は、小結御嶽海(26=出羽海)に送り出され、初日で土がついた。

大関高安(28=田子ノ浦)は、前頭筆頭の魁聖(32=友綱)を左四つから寄り切った。

大関豪栄道(32=境川)は、前頭筆頭の遠藤(28=追手風)に立ち合いの左張り差しから右を差して一気に寄り切った。

かど番の大関栃ノ心(31=春日野)は、前頭2枚目大栄翔(25=追手風)に押し込まれたが土俵際で突き落として白星。

大関昇進を懸ける関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)は、前頭2枚目の妙義龍(32=境川)を立ち合いから圧倒し、押し出して初日を飾った。

先場所初優勝を飾った関脇玉鷲(34=片男波)は、前頭3枚目錦木(28=伊勢ノ海)を押し出して白星。

ケガや内臓疾患のため、西序二段48枚目まで番付を落とした元大関照ノ富士(27=伊勢ケ浜)は、5場所、287日ぶりとなる本場所に復帰し、東序二段48枚目の若野口(18=西岩)をはたき込みで破り西十両5枚目だった昨年春場所11日目以来、354日ぶりの勝ち名乗りとなった。

先場所引退した元横綱稀勢の里の荒磯親方は本場所の初仕事で場内警備をまっとうした。

妙義龍(奥)を押し出して勝利する貴景勝(撮影・上田博志)
錦木(左)に押し出しで勝利する玉鷲(撮影・上田博志)
大栄翔に突き落としで勝利する栃ノ心(撮影・上田博志)
遠藤(奥)を押し出し勝利した豪栄道(撮影・上田博志)
場内を警備する荒磯親方(撮影・上田博志)
魁聖(右)を寄り切って勝利した高安(撮影・上田博志)

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照ノ富士「出てみて不安感なくしたかった」一問一答

勝ち名乗りを受ける照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇初日◇10日◇エディオンアリーナ大阪

重傷を負った両膝のケガや内臓疾患のため、大関から西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、5場所、287日ぶりとなる本場所の土俵に復帰。東序二段48枚目の若野口(18=西岩)をはたき込みで破り、西十両5枚目だった昨年春場所11日目以来、354日ぶりの勝ち名乗りを受けた。取組後の一問一答は以下の通り。

-久々の土俵は

照ノ富士 緊張しましたね。(土俵の感触は)まあまあ、(相撲内容は)まあまあ、普通かな。

-声援が多かった

照ノ富士 まあ、結びなんかで取ってるのもあるけど、でも久しぶりの土俵なんで、やっぱり緊張はもちろんあった。(声援は)うれしいものですよ。

-出場を決めたのは

照ノ富士 大阪に入ってちょっと(若い衆に)胸を出してみて決めました。

-不安は

照ノ富士 う~ん、何と言っていいのか…。こうゆう気持ちになるのは初めてなんでね。いややなぁ。

-ここまで稽古は

照ノ富士 筋トレと、たまに胸を出すぐらい。大阪でも毎日、治療をやっている。胸を出すぐらいでも痛みは減らない。(痛む箇所は)いろいろあるけど、何というか不思議な気持ち。

-今日は

照ノ富士 土俵に上がれば誰でも勝ちたいという気持ちは誰にでもある。(でも)前は、どんな相手だろうが、かかって行く気持ちだったけど(今は)分からない。

-やはり(プライドとして)負けられないという気持ちはあるか

照ノ富士 いや、そこは気にしない。負けようが体を鍛え直して幕内に上がるのが大切なので。

-相撲を取る上で今、気をつけていることは

照ノ富士 稽古場では胸を出しても、幕下ぐらいの人(まで)なら押されないけど、相撲の取り口の中では動きもある。1人で(相撲を)取っているわけではないから、そこはちゃんと気をつけないといけない。

-今場所は勝ち越しとか具体的な目標は作れない

照ノ富士 親方が言っているように、今の感じの稽古では無理なんで。まだ始めたばかりなので。ちょっとずつ上げていこうと。それは今場所の終わりまで、ではなく1年間を見てという気持ちでいる。とりあえず(今場所は)出てみて不安感をなくしたかった。

-引退しようと思ったことは

照ノ富士 それはノーコメント。ずっと治療を続けていて、普通に歩くのも厳しかった。人の目の前で、つらさは見せられへん。

若野口(左)を激しく攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士5場所ぶり土俵復帰354日ぶり勝ち名乗り

若野口(左)を激しく攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇初日◇10日◇エディオンアリーナ大阪

元大関が、厳しい現実からの第1歩を踏み出した。ケガや内臓疾患のため、西序二段48枚目まで番付を落とした照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、5場所、287日ぶりとなる本場所の土俵に復帰。東序二段48枚目の若野口(18=西岩)をはたき込みで破り、西十両5枚目だった昨年春場所11日目以来、354日ぶりの勝ち名乗りを受けた。

幕内優勝経験者としても、大関経験者としても、いずれもこの地位で相撲を取った力士は過去に皆無。観客も100人程度とまばらながら、復活の土俵を見ようというファンから熱狂的な歓声、拍手を浴びての土俵だった。

立ち合いで左から張って右を差しながら圧力をかけ、左は前まわし。食いついた相手が前に出ようとするところで、右からはたきこんだ。「緊張しましたね。(張ったのは)自然と。ずっと治療を続けて、普通に歩けるのも厳しかった。人の前では、つらさを見せられない。とりあえず(今場所)は出てみて不安感をなくしたかった」と話した。部屋での稽古でも、まだ相撲を取る稽古は全くできていないという。それでも、プライドは頭から離しゼロからのスタートを切った。

勝ち名乗りを受ける照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士が5場所ぶり出場、元大関では最低番付で

照ノ富士(2018年5月27日撮影)

大相撲で最高位大関の西序二段48枚目照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、春場所(10日初日、エディオンアリーナ大阪)に出場することが決まった。

8日、大阪市のホテルで行われた年寄総会後、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が「出ますよ。もう割(取組)にも入っていますから。まだ完ぺきではない。まずは相撲を取るということ」と明かした。出場は5場所ぶりになる。

照ノ富士は昨年6月に手術を受けた両膝のけがに加え、糖尿病も患うなど、昨年7月の名古屋場所から4場所連続で全休していた。最後に勝ち越したのは、大関として12勝を挙げ、優勝次点だった17年5月の夏場所。その後、10場所連続で勝ち越しができず、うち9場所は休場と、皆勤が高いカベとなっている。過去に大関を経験した力士が、幕下以下に落ちてから相撲を取った例はない。大関経験者としては、最も低い番付での出場となる。

伊勢ケ浜親方は「膝だからね。(なかなか)治らないよ。ただ、番付的なものもある。この位置なら、足を使わなくても勝てるかもしれない。ずっと休んでいるわけにもいかないから」と、培ってきた感覚や経験を駆使して、白星を積み重ねることを期待。とはいえ「今日も三段目と稽古したけど、話にならない」と、部屋の三段目力士にも歯が立たない状態だという。

同親方は、将来的な照ノ富士の目標として「関取返り咲き」と、V字回復の夢を抱く。一方で「まずはケガしないように。余計なことは考えず、取ってほしい」と、無事を願う親心をのぞかせていた。

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友風、照強、大翔鵬が新入幕 豊ノ島と石浦が再入幕

友風(2019年2月15日撮影)

日本相撲協会は25日、大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表した。

新入幕は3人が名を連ねた。3人以上の新入幕が出たのは13年夏場所(この時は4人)以来となる。友風(24=尾車)は、尾車部屋としては現師匠(元大関琴風)の部屋創設後で先場所の矢後以来、7人目の幕内力士となった。神奈川県からは朝乃翔以来、戦後9人目。学生相撲出身では、矢後以来94人目、日体大からは16年九州場所の北勝富士以来7人目。初土俵から所要11場所はスピード4位タイ(58年以降初土俵で幕下付け出しは除く。1位は常幸龍=木瀬=の9場所)の記録となった。

照強(24=伊勢ケ浜)も幕内力士の座を射止めた。伊勢ケ浜部屋からは14年春場所の照ノ富士以来で、兵庫県からは17年初場所の貴景勝以来、戦後25人目の新入幕を果たした。モンゴル出身の大翔鵬(24=追手風)は現師匠(元前頭大翔山)の部屋創設後では、大奄美(西十両3枚目)以来8人目で、外国出身では16年秋場所の千代翔馬以来48人目の幕内力士で、モンゴル出身では25人目となる。

再入幕は2人。豊ノ島(35=時津風)は、ケガをして全休した16年名古屋場所以来、16場所ぶりの幕内復帰。関脇経験者が幕下に陥落した後、幕内に復帰するのは80年初場所の琴風(元大関=現尾車親方)、88年九州場所の鳳凰に続き、昭和以降3人目の復活劇となった。石浦(29=宮城野)は昨年秋場所以来、3場所ぶりに幕内に戻った。

十両昇進は4人で、晴れて関取の座を射止めた新十両は、若元春(25=荒汐)と霧馬山(22=陸奥)の2人だ。若元春は、現師匠(元小結大豊)の部屋創設後では蒼国来、若隆景以来3人目の関取。福島県からは若隆景以来、戦後12人目。その若隆景は弟で、昨年春場所の貴公俊(現貴ノ富士)・貴源治以来、史上20組目の兄弟関取となった。モンゴル出身の霧馬山は、陸奥部屋からは08年初場所の霧の若以来の関取誕生。昨年初場所の水戸龍(錦戸)以来、外国出身では67人目、モンゴル出身では34人目の新十両となった。再十両は、1年ぶり十両復帰の貴ノ富士(21=千賀ノ浦)と8場所ぶり復帰の大成道(26=木瀬)の2人。

春場所は、3月8日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。10日の初日を迎える。

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照ノ富士、春場所出場は「ぎりぎりまで考える」

照ノ富士(2015年3月20日撮影)

大相撲の前頭宝富士(31=伊勢ケ浜)が16日、都内のホテルで17年9月に結婚した英莉乃夫人(25)と挙式・披露宴を行った。

挙式・披露宴の会場に足を運んだ最高位大関の照ノ富士が「師匠と相談してぎりぎりまで考える」と、3月の春場所出場に慎重な姿勢を見せた。

左膝の負傷などで、昨年5月の夏場所から5場所連続で休場中。稽古は行っていないが、同部屋の幕下力士に胸を出して体を動かしているという。来場所は序二段まで番付を落とす見込みだが「(足の状態は)順調に良くなっている」と前向きに話した。

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復活阻んだ稀勢の里の誤算、もがいた日々を父明かす

引退会見で涙を流す稀勢の里(撮影・鈴木正人)

横綱稀勢の里は横綱昇進後、在位12場所中、皆勤2場所に終わった。新横綱として初めて臨んだ一昨年3月の春場所で負った大けが致命傷になった。けがとの闘い、その裏にあった決断などを、最後に皆勤し、2桁勝利を挙げた秋場所前の昨年9月に父萩原貞彦さん(73)が明かしていた。引退に際し、もがき続けた父子の戦いの跡に迫る。

【取材・構成=高田文太】

     ◇   ◇

稀勢の里を相撲界へと導いたのは、元アマチュアボクサーの父貞彦さんだった。後の横綱、寛少年に土日の大相撲中継を見せ、小学校2年でまわしをつけさせた。英才教育だった。

最初の進退場所となった昨年9月の秋場所前に、貞彦さんは稀勢の里のけがとの葛藤、復活プラン、素顔などを明かしている。

横綱の力士生命を縮めたのは新横綱で迎えた一昨年春場所13日目、横綱日馬富士戦で負った大けがだった。寄り倒されて左の大胸筋や肩を痛めて、うめき声を上げた。だが、千秋楽で大関照ノ富士を優勝決定戦の末に退け、逆転優勝で大きな感動を呼んだ。

ただ代償は大きく、その後、横綱として歴代ワーストの8場所連続休場。当時を振り返り、貞彦さんは「復活に向けて2つの選択肢があった」と明かしていた。(1)突き、押しを多用して相撲を変える。(2)もう1度、基礎から鍛え直す。稀勢の里は(2)を選んだ。貞彦さんは「相撲を変えるのは簡単。でも、また強い四つ相撲を取るために、基礎から鍛え直す道を選んだ。時間がかかるのは承知の上」と説明していた。長期休場をも覚悟。その上で、目先の白星より再び何度も優勝できる可能性に懸けたのだった。

しかし誤算があった。負傷した左大胸筋、左上腕二頭筋の状態だ。貞彦さんは負傷前と比べて、たった30%程度の力で一昨年夏、名古屋の両場所に臨んだとみていた。一昨年九州、昨年初の両場所でようやく50%程度。そして10勝した昨年秋場所で「70%ぐらいまで戻った」とみていた。それでもまだ7割の力だった。

そんな中、出場しては途中休場を繰り返し「回復具合を見誤った」とも父は分析する。けがをする前と同じスタイルで、稀勢の里の王道を貫き、復活を目指した。その決断は尊重しつつ、出ては休む、その判断を後悔もしていた。

大けがを押しての感動の逆転優勝。代償は大きく、8場所連続休場で風当たりが強まった。その裏で貞彦さんも息子とはまた別の厳しい現実と向き合っていた。胃がんの手術を受けたのは、昨年11月の九州場所中だった。胃の3分の2を切除。手術から10日ほどで退院した。完全復活を目指す息子より先に元気な姿になった。転移や後遺症もなく元気に過ごしている。

けがとの壮絶な闘いを続けていた稀勢の里は「良い医者を知っているから」と千葉・松戸市の病院を、人知れず手配した。心配をかけまいと父には直接連絡しなかったが、母や姉には逐一、父の経過を確認していた。父の手術は周囲に一切伏せ、成績不振で九州場所は途中休場したが、その言い訳には一切しなかった。絆で結ばれた父子は、人知れず、互いに闘っていたのだ。

横綱昇進後の約2年、貞彦さんは苦悩する稀勢の里を見続けてきた。強さで存在感を示すことができなかったが、若い衆のころは1日100番にも及ぶ猛稽古で番付を上げた。関取衆となっても、他の部屋が四股やすり足などの基礎運動に終始したり、休みに充てたりといった初日2日前に、50番も取っていた。

努力で成長してきた稀勢の里を象徴するように、貞彦さんは、中学の卒業文集の存在を明かしている。将来の横綱、寛少年はしっかりとこう書いている。

「天才は生まれつきです。もうなれません。努力です。努力で天才に勝ちます」

努力に次ぐ努力で苦難を乗り越えてきた、人間くさい横綱が、ついに土俵を去った。

元横綱になった息子について、この日、父は「(引退の話は)聞いている。なんとも言えない」とだけ口にした。言葉少なだったのにはわけがある。今場所は、あらゆる取材を断っていた。場所前には横綱審議委員会(横審)から史上初の「激励」を決議された。いよいよ後がない場所に集中させたい親心からの配慮だった。厳しい結末になったが、たくましい父子は、しっかりともがき、耐えてこの日を迎えたのだった。

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安美錦「新しい門出」元日馬富士関の断髪式感慨深い

安美錦(18年1月28日撮影)

元横綱日馬富士関の引退断髪披露大相撲が30日、東京・両国国技館で行われ、伊勢ケ浜部屋で兄弟子だった安美錦(39)も、断髪式ではさみを入れた。

はさみを入れると、元横綱の両肩をポンと押さえてねぎらった。言葉をかけたように見えたが「まあ、お疲れさまです、ということです。新しい門出の日なので何て言えばいいのか、ね」と、感慨深いものは胸に納めながら話した。

思うのは、今後の部屋のこと。1年前の秋場所は横綱日馬富士、大関照ノ富士ら6人の関取衆を抱えていたが、9月の秋場所では平幕の宝富士、十両は2人と関取衆は3人。

この状況を踏まえて「あれから部屋もいい状態ではないから、立て直すために関取衆が頑張って引っ張っていかないといけない。関取衆はじめ部屋一丸となりたいね」と前向きに話した。

そのためにも、10月3日で40歳になるが、まだまだ老け込むわけにはいかない。

西十両筆頭で臨んだ秋場所は7勝8敗で負け越し、再入幕のチャンスを逃した。千秋楽には九州場所に向けて「どうかな。分からない。結果を受け止めていろいろ考えたい」と現役続行に揺れ動く胸中を吐露していた。

それもこの日、元横綱の断髪式を終え「明日から10月になるし気持ちも新たにね。とりあえず痛めたところ、ケガを治すことを優先して、やれることは精いっぱい、やっていこうと思う」と、満身創痍(そうい)の体にむち打つ覚悟を口にしていた。

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初優勝を決めた御嶽海が2敗も来場所は大関とりへ

御嶽海(左)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)(2018年7月21日)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ

 14日目に13勝1敗で初優勝を決めた関脇御嶽海(25=出羽海)が千秋楽で前頭9枚目の豊山(24=時津風)に逆転の掛け投げで敗れ、13勝2敗で場所を終えた。

 初優勝決定後、うれし涙をこぼしたが、すぐに千秋楽に集中した。来場所が大関とりになる可能性を問われると「来場所は来場所また考えたい。あと1番勝って終わりたい」。その言葉どおり、気迫のこもった相撲を披露。逆転の投げで敗れたものの、会場をわかせた。

 日本相撲協会は秋場所(9月9日初日、両国国技館)が大関獲りとなるとの考えを示している。優勝決定後の千秋楽も敗れたものの、攻防ある相撲で好印象を与えたことは間違いない。

 3横綱、1大関が休場した今場所、初日から連勝街道を走り、主役を張り続けた。14日目には、前頭13枚目の栃煌山を寄り切りで下して平成生まれでは照ノ富士以来2人目で、日本出身力士としては初めて賜杯を抱いた。

 名門出羽海部屋の力士としては80年初場所の三重ノ海以来38年半ぶりで、長野県出身力士としては、優勝制度が制定された1909年(明42)以降は初めて。古くは最強の異名を取った江戸時代の雷電の1810年(文化7)以来の優勝だった。

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初優勝の御嶽海が男泣き「優勝に導いてもらった」

御嶽海(右)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ

 関脇御嶽海(25=出羽海)が東前頭13枚目の栃煌山(31=春日野)を下して、13勝1敗で初優勝を決めた。平成生まれでは照ノ富士以来2人目で、日本出身力士としては初。

 解き放たれたように涙があふれてきた。優勝を決めた直後のインタビュー。声にならない。「この15日間…すごい緊張したんですけど…周りの声援とか聞いて、優勝しなきゃいけないという感じになって。何とか…勝てました」。ようやく絞り出した。

 15年春場所に、幕下10枚目格付け出しでデビューした。そこから21場所目で初優勝。「もう部屋の皆さんにお世話になりっぱなしで。まだ4年という短い期間で優勝に導いてくれて…」と感謝した。

 名門出羽海部屋の力士としては80年初場所の三重ノ海以来38年半ぶりの優勝。「何とか久々に部屋を盛り上げていきたかった。うれしいです」と安堵の表情を浮かべた。

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