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白鵬、客観的に語る「2度とないよう願うしかない」

大勢のファンに囲まれながらサインする白鵬


 元横綱日馬富士関の書類送検を受けて、暴行現場にいた横綱白鵬、鶴竜、関脇照ノ富士が11日、冬巡業が行われた北九州市で口を開いた。白鵬は「2度とこういうことがないように願うしかない。精いっぱい与えられたことをやる。信頼というのを再びね。長引いているけど、いずれはいい方向に向かえばいい」と神妙な表情で語った。

 鶴竜は「自分が何かを言えるものではない」と慎重。多くのファンが巡業に来ている状況に「相撲で喜んでもらいたい」と土俵の上に集中する。元横綱日馬富士関の弟弟子の照ノ富士は「何もコメントできない」と表情は暗く、引退については「(寂しさは)もちろん。一番かわいがってもらったから」とつぶやいた。

暴行問題の経過

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春日野親方「聞いていない」貴ノ岩の冬巡業休場理由

貴ノ岩(17年9月20日撮影)


 大相撲の冬巡業が、今日3日から始まる。参加する力士らは2日、福岡市から巡業地の長崎・大村市へバス移動した。元日馬富士関に暴行された平幕貴ノ岩の師匠、貴乃花親方(元横綱)に代わり、巡業部長代理を務める春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は、休場者13人を発表。貴ノ岩の休場理由について同部長は「まだ何も聞いていない」と困惑した表情を浮かべた。

 さらに、力士らに節度ある私生活を要求した。具体的に行動の制限は設けなかったが「襟を正してやらないといけない。私生活面も厳しくする」と宣言。酒席については「深夜はいただけない。度が過ぎたことはさせないように言っていく。常識のある範囲でね」と話した。

 暴行問題の現場にいた横綱白鵬、鶴竜、関脇照ノ富士らも姿を現した。しかし報道陣の質問には無言を貫き、バスの中でも表情は険しいままで、ピリピリムードが漂った。人気力士の休場や暴行問題など、不安が多い中で始まる巡業。春日野広報部長は「特別なことはやらなくていい。真剣にやってくれればお客さんにも伝わるから」と力士らの気持ちの入った稽古に期待した。

 ◆冬巡業休場者 稀勢の里、千代の国、千代翔馬、貴ノ岩、碧山、朝乃山、妙義龍、宇良、旭秀鵬、千代ノ皇、千代鳳、青狼、大成道。

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日馬富士問題「相当程度、事実解明に」概要を説明

引退を発表した横綱日馬富士の暴行問題などが議題となる大相撲の理事会が大勢の報道陣が詰め掛けるなか行われた。貴乃花親方(奥列左)と八角理事長(手前左から2人目)は向き合う形で座っていた。手前左から4人目は伊勢ケ浜親方(撮影・小沢裕)


 日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で理事会を開き、横綱日馬富士の暴行問題について、危機管理委員会から中間報告が行われた。

 以下、理事会後の会見における、高野利雄・危機管理委員長(元名古屋高検検事長)の説明。

 危機管理委員会委員長の高野でございます。本日、理事会におきまして、本件に関する中間報告をいたしました。この場で中間報告の要旨について、ご説明いたします。

 現時点では残念ながら、貴ノ岩の聴取ができておりません。しかし、日馬富士始め、白鵬、鶴竜ら多数の関係者ほとんどの者の聴取を終えました。従いまして、中間報告の段階ではありますが、相当程度、事実解明に至っていると考えております。なお、この場でご報告する内容につきましては、まだ警察捜査が終わっていませんので、細かな、誰がどういうことを言ってというのは、お話ししかねる部分があると、ご容赦願いたいと思います。

 始めに、これまで当委員会が把握した本件の概要について、ご説明いたします。本年10月25日の食事会、1次会としますが、これは鳥取城北高校の関係者が秋巡業に参加しました卒業生の力士を激励するために開いたものであります。1次会には白鵬、日馬富士、鶴竜の3横綱のほか、照ノ富士、貴ノ岩、石浦、そして高校の関係者も参加しております。従いまして、モンゴル出身者だけの集まりではありません。

 (貴ノ岩が)9月の場所中に都内の飲食店で当時、休場していた力士がその飲食店にいたということで苦言を呈しました。その苦言の呈し方によって(貴ノ岩の言い方が)これは粗暴な言い方だと、その場にいた客と口論になりました。1次会の終わりごろに、そのことについて白鵬が説教を始めましたが、その場は日馬富士が「休場している力士にそういう注意をすることは正しいことですよ」「間違っていませんよ」と話して貴ノ岩をかばい、その場は収まっています。

 日馬富士は父を亡くしています。貴ノ岩も両親を亡くしている。そういう境遇を知っておりますので、日馬富士は日頃から貴ノ岩をかわいがり、また、礼儀、しつけ、そういう指導をしたり、相談に乗り、あるいは食事をする関係にありました。

 続いて2次会に行くわけですが、これは1次会を主催した高校関係者が企画し、横綱を誘って、2次会の会場に行きました。この2次会は事前から決まっていたわけではなく、1次会が終わった後に決まった話であります。1次会に参加した者約20名ぐらいだと思いますが、ほとんどが、この2次会の会場に行きました。もっとも、この事件が起きた現場の個室には白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士、貴ノ岩、石浦のほか、高校の関係者ら約10名が入りました。

 2次会が始まったのちに白鵬が貴ノ岩と照ノ富士…この2人は鳥取城北高出身者でありますので、この2人に「お前さんたちがこうやって相撲を取って生活できるようになっているのは、高校の先生方にお世話になったからだ」「その恩を忘れないように、社会人としてきちんとした行動を取れ」と、このような説諭をしました。

 その際、日馬富士のそばにいた貴ノ岩がスマートフォンをいじっておりました。これに対して日馬富士が注意したところ、貴ノ岩は「彼女からのメールです」と言いました。日馬富士は、大横綱の白鵬が、今申し上げたような説教をしているさなかにスマホをいじったことに腹を立てると同時に…これまでかわいがってきた貴ノ岩ですので…なんでお前はそういう態度を取るんだと、謝罪させようとして顔を殴りました。そこですぐ貴ノ岩がすみませんと謝れば、その先にいかなかったと思われますが、貴ノ岩はそうせずににらみ返した上、謝罪もしなかった。そのため、日馬富士は貴ノ岩に対し「謝れ」と言うようなことを言いながら平手で十数回なぐり、さらにそばにあったカラオケのリモコンで頭を数回なぐっています。

 日馬富士はこの間にシャンパンのボトル(瓶)をつかんで、本人はおどすつもりだと言っていますが、振り上げています。ところが冷たい瓶だったため、水滴がついていて、するっと落ちました。従ってビール瓶とか、今申したシャンパンの瓶で貴ノ岩の頭部を殴打したという事実は、認められる状況にはありません。また、ほかの物、たとえば灰皿を投げるとか、そういうような行動にも至っておりません。その暴行の状況を見ていた白鵬がすぐに止めに入り、物を持ってやってはいけないと静止し、その暴行は終わりました。

 ところで、日馬富士は当日、日本酒を飲んでおりましたが、もともと酒は強い体質であることから、泥酔している状況ではなく、当時の記憶は比較的よく残っておりました。また、酒癖が悪いというようなことを言う者もおりませんでした。

 次にけがを追った貴ノ岩の負傷の状況ですが、頭部に裂傷があります。ステープラーと呼ばれる医療用ホチキスで縫うけがであります。相撲協会に提出されていた診断書を出した病院に確認したところ、頭蓋底骨折、髄液漏れの疑いと書いてあり、確認しましたが、それはあくまで疑いで、髄液が漏れていたということはないということでした。

 傷は全治2週間と診断書に書いてありましたが、これはこれは負傷した10月26日から11月8日までの2週間という意味でありまして、病状は状態が安定したと判断し、翌9日に退院させています。

 最後にモンゴル力士の交流について、若干のご説明をします。「モンゴル力士会」という、いわゆる生活互助会がかなり前からありまして、横綱がいくら、幕内がいくら、十両がいくらということで、場所後の力士会の後に集めて、これを病気になった力士のお見舞金とか、冠婚葬祭の費用、あるいはモンゴルの子どもが病気になった、支援を求められたときに支援金を出すというボランティア活動をしています。そういう意味でこの会は、言われているようなアスリート間で食事をするような会ではありません。ここ数年間はがんになった力士がいたこともあり、以前は残ったお金で忘年会もしたことはあったようですが、ここ数年間はしていないということも確認いたしました。

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白鵬7時間半聴取後、女性から「おめでとう」に笑み

鳥取県警の事情聴取後、報道陣に囲まれる横綱白鵬(撮影・菊川光一)


 暴行問題の現場にいた横綱白鵬(32=宮城野)は28日、福岡市内のホテルで鳥取県警から参考人として聴取を受けた。聴取は約7時間半にも及び「知っていることを全て伝えた」と語った。

 鳥取県警によるホテル内での参考人聴取を終え、白鵬は報道陣ら約100人の前に姿を見せた。「自分の知っているものを全て伝えました。後は(日本相撲)協会と警察の皆様に全てお任せしたいと思います」と話した。一般人女性から「(優勝)おめでとう」と声を掛けられると、笑みを浮かべ、乗用車で八角理事長による講話の会場に向かった。

 白鵬は同じく暴行現場に同席していた横綱鶴竜、関脇照ノ富士らに続く聴取で、午前9時過ぎからスタート。正確を期するため、モンゴル語の通訳を介して行われた模様で、捜査関係者によると「ビール瓶ではなく、カラオケのリモコンで殴っていた。自分が制止した」など、日馬富士とほぼ同じ説明をしたという。ホテルを出たのは午後4時半。聴取は日馬富士が約8時間だったが、白鵬も約7時間半にも及んだ。

 白鵬は九州場所千秋楽の26日に土俵上のインタビューで「場所後に真実を話し、うみを出し切って、日馬富士関と貴ノ岩関を再びこの土俵に上げてあげたいと思います」と訴えた。今日29日には協会の危機管理委員会による聴取を受ける。

日馬富士の全成績
12年10月、日馬富士(左)が横綱昇進後、白鵬と初めて綱を締めて並ぶ

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八角理事長、暴力問題再発防止へ講話 白鵬らも参加

八角理事長の講話に参加した幕内、十両力士。左から照ノ富士、阿武咲、高安(撮影・菊川光一)


 日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は28日、福岡市内で十両以上の関取を集めて「暴力問題の再発防止について」と題して、講話を行った。

 九州場所中に発覚した、横綱日馬富士の平幕の貴ノ岩への暴力問題を受けて行われた。

 冒頭で八角理事長は「本場所中にこういう問題が起きてしまったことについて、皆さんに対して申し訳なく思っています」と集まった約60人の力士らに謝罪した。そして「今回の問題をみんなに知っていただき、みんなで一丸となって乗り越えていくためにはどうしたらいいか、皆さんにも考えていただきたい」とあいさつした。

 講話にはこの日、鳥取県警からの事情聴取を終えたばかりの横綱白鵬、暴行現場にいた横綱鶴竜、関脇照ノ富士らが参加したが、日馬富士と貴ノ岩の姿はなかった。講話はわずか15分で終了した。

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白鵬、鳥取県警からの事情聴取に「見たまま話す」

優勝一夜明けの会見に臨んだ白鵬(撮影・岡本肇)


 大相撲の横綱日馬富士の暴行問題で現場にいた横綱白鵬(32=宮城野)が、今日28日にも参考人として鳥取県警からの聴取を受けることが27日、捜査関係者への取材で分かった。白鵬はこの日、福岡市内のホテルで40度目の優勝を果たした一夜明け会見を行い、聴取に臨むにあたり「見たものを見たまま話す。後は結果を待つだけ。協会と関係者に任せていきたい」と胸中を明かした。

 本場所中にも、日馬富士が貴ノ岩を「ビール瓶で殴っていない」などと証言し、26日の優勝インタビューで暴行問題を謝罪するなど、公の場で口を開いてきた。その真意について「力士代表として自分の言葉をしっかり伝えたかった」と明かした。日馬富士や関脇照ノ富士ら、現場にいて今場所休場した力士の聴取はすでに終わっている。また十両石浦も、今日28日にも参考人として聴取を受ける予定となっている。

 今日28日には八角理事長(元横綱北勝海)が福岡市内で、十両以上の全力士を集めて再発防止の講話を行う。その前に聴取が行われるとみられる。

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モンゴル出身水戸龍が新十両「入れ替え戦」照強下す

<大相撲九州場所>◇14日目◇25日◇福岡国際センター


 東幕下4枚目の水戸龍(23=錦戸)が、来年初場所(1月14日初日、東京・両国国技館)での新十両昇進を確実にした。

 東十両9枚目の照強(22=伊勢ケ浜)との“入れ替え戦”にはたき込みで勝って6勝目を挙げた。「緊張して何も分からなかった。勝てば…というのも分かっていたので、緊張しました。体が動いてくれたのが良かったです」と喜んだ。

 モンゴル出身で、照ノ富士、逸ノ城と一緒に鳥取城北高へ留学した仲。進学した日大では3年時に外国出身者として初めてアマチュア横綱に輝き、4年時には学生横綱のタイトルを獲得。幕下15枚目格付け出し資格を得て、今年夏場所で初土俵を踏んだ。

 だが、期待されたその場所では「思ったよりもきつかった。思ったよりもみんな強いし」と、3勝4敗でまさかの負け越しを味わった。そこから少しずつ「雰囲気にもなれて、良くなってきた」と力を発揮できた。

 初土俵から4場所目。まだまだ、まげは結えない。「親方が言うには(結えるのは)来年の真ん中ぐらいだそうです。髪が伸びるのが遅くて」。ざんばら髪で、十両の土俵に立つ。

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貴乃花親方「急ぐことない」協会サイドと溝埋まらず

日馬富士暴行事件相関図


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が九州場所13日目の24日、日本相撲協会執行部から異例の1日2度の呼び出しを受けた。横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)による、弟子の平幕貴ノ岩(27)への暴行問題について、会場の福岡国際センター入り直後と引き揚げる直前、八角理事長(元横綱北勝海)らと話し合ったが、滞在時間はそれぞれ3分、2分程度と短かった。問題の早期解決を目指す協会サイドと、長期化も辞さない貴乃花親方サイドは平行線をたどったままのもようだ。

 会場入りした貴乃花親方は、部長を務める巡業部室へ迷いなく入室した。2分後、部屋を出て再び姿を現すと、向かったのは相撲協会役員室だった。22日も呼び出され、暴行問題の被害者である貴ノ岩への危機管理委員会による事情聴取を要請されながら「お断りします」と拒否してから中1日。午後1時55分に役員室に入室したが3分後に退室。巡業部室に戻った。

 会場から引き揚げる前には再び役員室を訪れた。ゆっくりと胸を張りながら午後5時21分に入室し、今度はさらに短く2分程度で退室。協会執行部から異例の1日2度の呼び出しを受けた。その間、報道陣の質問には答えず無言。打ち出し後、危機管理委員会の鏡山部長(元関脇多賀竜)は「何も進展はない」と話すにとどめた。春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は「何も言えない。いろいろと言ったら大変なことになる」と中途半端な情報公開は混乱を招くと判断した。

 午前中には日馬富士の師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)も役員室を訪れ、約20分間滞在したが、この内容も明かされなかった。

 問題の全容解明へ、暴行現場を管轄する鳥取県警の捜査を優先する姿勢は、協会も貴乃花親方も変わらない。だが、危機管理委への対応は対照的。同委員会は県警の直後に当該者の事情聴取を行ってきた。暴行現場の酒席に同席した横綱鶴竜と関脇照ノ富士も21日に県警、前日23日に都内で同委員会の聴取を受けた。日馬富士も同様に中1日と素早く双方から事情聴取された。

 一方の貴ノ岩は、被害届を提出した10月29日に県警から聴き取りを受けたが、危機管理委との接触は師匠が拒否した。関係者によると、役員室に入室した際に貴乃花親方は「急ぐことではないですから」と話し、全容解明を県警に委ねる姿勢を再び示したという。長期化も辞さない構えで、協会との決裂はさらに浮き彫りとなった格好だ。

役員室に再び出向いた後、鶴竜、白鵬の看板前を通って引き揚げる貴乃花親方(撮影・岡本肇)

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鶴竜も「ビール瓶」否定 せいぜい15発程度と証言

日馬富士暴行事件相関図


 横綱日馬富士の暴行問題で、現場の酒席に同席していた横綱鶴竜(32=井筒)も、ビール瓶での殴打を否定していることが22日、関係者の話で分かった。

 鶴竜と、同じく同席していた関脇照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は21日に福岡市内で、参考人として鳥取県警の事情聴取を受けた。関係者によると、鶴竜は「ビール瓶を持とうとしたが、すり抜けるようにして落とした。もし、ビール瓶で殴っていたら、ガラスの破片が飛んでいるはず。ないことが、使っていない証明」などと話しているという。

 素手で20~30発と報じられた殴打数についても「そんなに殴っていない。せいぜい、その半分」と説明。一方で、騒動の発端とされる貴ノ岩の「あなたたちの時代は終わった」などという言葉は、酒席の場ではなかったと主張しているという。貴ノ岩が以前に発言したその言葉を聞いた白鵬が、たしなめた形のようだ。

 師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)は鶴竜が帰京することを明かし、相撲協会危機管理委員会の聴取が行われることを示唆した。照ノ富士と2人の聴取は、早ければ今日23日にも行われる。

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日馬富士、年内にも書類送検 貴ノ岩はスマホ没収か

福岡行きの航空機に搭乗する日馬富士(撮影・野上伸悟)


 大相撲の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、平幕貴ノ岩(27=貴乃花)に暴行した問題で、鳥取県警が年内にも、傷害容疑で書類送検する方針を固めたことが21日、捜査関係者への取材で分かった。県警は日馬富士が、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことなどから、逮捕はせず捜査を進める判断をしたもよう。実態解明が進む中、日馬富士はこの日、福岡・太宰府市に構える九州場所の伊勢ケ浜部屋に戻った。

 2日ぶりに公の場に姿を見せた日馬富士は、終始無言だった。東京・羽田空港を出発する際はわずかだった報道陣が、福岡空港に到着した際には、あふれ返っていた。暴行問題発覚から1週間。事態は新たな展開を迎えた。日馬富士に対し、鳥取県警は、年内にも傷害容疑で書類送検する方針を固めた。

 10月下旬に鳥取市内のラウンジで起きた暴行について、県警の事情聴取に応じた日馬富士は「素手やカラオケのリモコンで殴った」と説明している。一方の貴ノ岩は事情聴取で殴られた際に「目をつぶっていた」と、当時の様子は全ては分からないと証言している。一部から証言の出ている、日馬富士がビール瓶や、ビール以外のアルコール類の瓶で殴打したかどうか、ラウンジの個室で既に現場検証が実施されたことも判明。今後、聴取を行う横綱白鵬ら同席者の証言、室内にいた9人の座っていた場所などと照らし合わせて検証、分析し、詰めの捜査を進める。

 県警はこの日、福岡市内で現場のラウンジで同席していた横綱鶴竜と関脇照ノ富士を任意で事情聴取した。日本相撲協会の危機管理委員会は一両日中にも、2人を聴取する見通し。また、貴ノ岩については、県警への聴取には応じたが、危機管理委が貴ノ岩の聴取を要請しても、貴乃花親方(元横綱)が応じていないという。福岡・田川市内の部屋に滞在しているとされるが、詳細は不明。力士だけでなく、日本で生活するモンゴル人コミュニティーの関係者も「一切連絡が取れない。スマホを没収されたのかもしれない」と、頻繁に連絡を取り合っていた以前との違いを明かす。一部証言が食い違ったままなら、県警は当事者の日馬富士、貴ノ岩に再聴取する可能性もある。

 ◆書類送検 送検は警察が検察に事件を送致すること。逮捕し、身柄を拘束する必要がある場合は書類、証拠とともに身柄も検察に送られるが(身柄送検)、拘束の必要がない場合、書類、証拠のみが送られる(書類送検)。検察は起訴するかどうか判断するが、書類送検の場合、簡易裁判所が略式命令を出す略式起訴か不起訴のいずれかになる。元検事の大沢孝征弁護士は「鳥取県警は鳥取地検に書類送検するが、(事件関係者は東京に居住するため)鳥取地検は東京地検に移送することになると思う。東京地検が暴行の内容、傷害の程度を調べることになる。普通は略式起訴で10万~20万円の罰金だが、今回の場合、起訴猶予(不起訴)もあり得る」と話している。

午後7時半ごろ、福岡・太宰府市内の伊勢ケ浜部屋に到着した日馬富士(撮影・鈴木正人)

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白鵬説教中に貴ノ岩メール「誰だ?」に「彼女です」

怒る白鵬の話し中にメールチェック


 日本相撲協会の危機管理委員会は19日、平幕貴ノ岩(27=貴乃花)への暴行問題を起こした横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)に対し、東京・両国国技館で初めて事情聴取を実施した。関係者の話を総合すると、暴行現場はモンゴル人による飲み会ではなく、日本人3人を含む鳥取の相撲関係者による懇親会だったことが判明。日馬富士は、ビール瓶は否定したが、カラオケのリモコンと素手でたたいたことを認めたという。

 日馬富士への聞き取りは約2時間、協会側は危機管理委の高野委員長ら5人が担当した。日本相撲協会は当初、本格的な調査を九州場所後としていたが、当事者の聴取に着手。高野委員長は「彼(日馬富士)は淡々と事実関係に沿って話をした。きちんと粛々とお聞きした」と話した。

 同席した鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は福岡に戻って会見。日馬富士が暴力をふるった事実は認められたが「今後は鳥取県警の捜査に支障をきたさないよう配慮しつつ、関係者の聴取を進めていきますので、本日の日馬富士の供述内容についてはまだ詳しく申し上げられません」とした。

 詳細は明かされなかったが、17日に任意で聴取した鳥取県警の捜査員らによると、10月25日夜の暴行現場に居合わせた顔触れが明らかになってきた。ちゃんこ店で1次会を終え、一行は2次会へ。飲食店の個室には、日馬富士と貴ノ岩のほか、白鵬、鶴竜、照ノ富士、石浦のほか、地元相撲関係者2人(日本人とモンゴル人が1人ずつ)と石浦の後援者が同席していた。個室の外では関取衆の付け人が飲食し、女性店員が接客していたという。

 この会合は、秋巡業が鳥取市で行われるため、地元関係者が力士をもてなした激励会のようなもの。モンゴル人同士の懇親会ではなく、1次会も2次会も地元相撲関係者が飲食代を支払った模様だ。

 協会関係者によれば、日馬富士はこの日の聴取でも暴行は認めたが、ビール瓶で殴ったことは否定。白鵬が説教している時に、貴ノ岩がスマートフォンでメールをいじり始め、「誰とだ?」と聞くと「彼女です」と答えたところでキレた。カラオケのリモコンや素手で頭などを数発たたいたという。

 鏡山部長は、鳥取の酒席に同席した力士のうち、九州場所に出場している力士への聴取は本場所後の27日以降に実施することを明かした。証言者によって食い違いが生じており、詳細な内容を調べる方針だ。これを受けて白鵬は「それができたなら、よかったんじゃないですか。残り、集中できる」と話した。

キレた日馬から数発
貴ノ岩の経過

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日馬富士の貴ノ岩暴行問題、始まりは錦糸町での口論

日馬富士暴行事件の顛末


 大相撲の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が平幕の貴ノ岩(27=貴乃花)を殴打した問題で、事態の発端が18日までに明らかになってきた。捜査関係者らの話を総合すると、発端は秋場所後に東京・錦糸町のバーで貴ノ岩が元幕内の先輩力士らと口論になったことがきっかけ。これを10月25日に鳥取市内の飲食店で横綱白鵬(32)がたしなめたが、この時の貴ノ岩の態度に日馬富士が激怒し、暴行につながった。貴ノ岩の休場理由など不明点は多く残るが、徐々に当時の状況が分かってきた。

 鳥取で起きた日馬富士の暴行問題は、その約1カ月前に起きた東京・墨田区の錦糸町での貴ノ岩のトラブルが根底にあった。鳥取県警の捜査関係者らの話を総合すると、暴行に至るきっかけや動機が分かってきた。

 9月下旬の錦糸町のバーで、酒に酔った貴ノ岩はモンゴル出身の若い衆を説教していた。声を荒らげるなどヒートアップしたため、同席していたモンゴル出身の元幕内力士、元十両力士(いずれも現在は引退)らが「ほかにお客さんもいる。力士が大声出したら怖がられるからやめなさい」などとなだめようとした。しかし、貴ノ岩はおさまらず、モンゴルから来日した白鵬の友人もいる中「俺は白鵬に勝った」「あなたたちの時代は終わった」「これからは俺たちの時代」などと言い、口論になった。

 同席していた元幕内力士は「注意したつもりが、貴ノ岩はでかい声で返してきた。横綱の友人もいたのに…」と振り返る。白鵬を否定されたように受け止めた白鵬と懇意にしている友人は、気を悪くしていたという。後日、同席者によって、事情は白鵬に伝わった。

 そして迎えた10月25日の夜。ちゃんこ店での1次会を終えた力士ら一行は、2次会に向かった。白鵬は9月の錦糸町での出来事を口にし、貴ノ岩の態度を叱った。先輩力士への口の利き方などをあらためるように言い聞かせた。だが、貴ノ岩は話の最中にテーブルの下でスマートフォンを操作。これを見た日馬富士が「お前、大横綱が話してる時に何してんだ」と頭をたたいたが、反抗的な態度をとったため、さらなる暴行につながったという。

 捜査関係者によれば、日馬富士は聴取に対し、暴行を認めた上で「ビール瓶では殴っていない」とし、止めに入った照ノ富士もたたいたと説明したという。飲食店には3横綱、照ノ富士、貴ノ岩、石浦のほか地元関係者らが同席。ビール瓶については一部出席者による証言の食い違いもある。

 貴ノ岩は負傷したが、診断書によれば本場所前に相撲を取れる状態だったとされている。なぜ休場したのか、鳥取県警に被害届を提出しながら、貴ノ岩の師匠の貴乃花親方(元横綱)は日本相撲協会からの聴取になぜ説明しなかったのか。まだまだ疑問は残るが、暴行に至るまでの全容は判明してきた。

貴ノ岩の経過
場所入りする貴乃花親方(撮影・岡本肇)

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御嶽海「白星は白星」不戦勝で年間トップ49勝

照ノ富士の休場で出された不戦勝の垂れ幕

<大相撲九州場所>◇5日目◇16日◇福岡国際センター


 御嶽海は照ノ富士休場による不戦勝で4勝目となり、今年通算49勝。年間最多勝争いで並んでいた高安が敗れたため、汗もかかずに1歩抜け出した。

 直近の対戦成績は4連敗と分が悪かっただけに「前に出ないと、と考えてたんですけどね」と言いつつ「まあ白星は白星です」。序盤戦は4勝1敗。「まだ下としかやってない。気を引き締めていきます」。年間最多勝よりもまず、V戦線に食らいつく。

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日馬富士暴行に揺れる部屋で…安美錦が奮闘5連勝

大奄美を破った安美錦(撮影・今浪浩三)

<大相撲九州場所>◇5日目◇16日◇福岡国際センター


 昭和以降、最年長再入幕の安美錦(39=伊勢ケ浜)が平幕でただ1人、初日から5連勝を飾った。新入幕の大奄美に寄り立てられ、絶体絶命のピンチとなりながらも、すくい投げで逆転勝ちした。39歳での無傷5連勝は昭和以降、最年長記録。横綱日馬富士の暴行騒動で揺れる部屋で、ベテランが気を吐いている。

 俵にかかったのは、アキレス腱(けん)を切っていた左足。上体も起こされていた。まさに絶体絶命。その時だった。安美錦の脚に、今までにない力が宿った。「両脚ともミシミシ言いながら力が入った。稽古で感じたことのない力」。

 耐えた。「我慢だ」と言い聞かせて、上手を引く左は命綱だと離さない。そして、右に回りながら右からすくった。左指のつめは割れ、血がにじんでいた。39歳の体には、まだこんなにも未知なる力が宿っていた。「よく残ったね。頑張りました」と自らをほめた。

 初日からの5連勝は15年春以来、自身3度目。ただ、39歳での5連勝は昭和以降、誰もいない。それは、1人での快進撃ではない。

 福岡・太宰府の宿舎には妻絵莉さんの手作りの食事が届く。「子どもが3人いて大変だから、しなくていいと言っているけど」。バランスを考えられた数種類の食事が今年も3回ほど届いた。冷え込む季節を考えて、そこに体が温まるよう自らしょうがを入れる。「何でもうまいよ。結婚して良かった。今の妻と」。

 日馬富士の暴行騒動が起き、照ノ富士は休場。厳しい状況の部屋で1人、気を吐く。「とにかく目いっぱい、自分のことを考えてやるしかない。必死に」。それが今の自分の役割だと、39歳は知っている。【今村健人】

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白鵬、豪栄道ら5連勝、稀勢の里702勝で単独8位

栃煌山(左)を押し出しで破り5連勝の白鵬(右)(撮影・今浪浩三)

<大相撲九州場所>◇5日目◇16日◇福岡国際センター


 40度目の優勝を目指す横綱白鵬(32=宮城野)は前頭2枚目の栃煌山(30=春日野)を押し出して5連勝を飾った。

 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は、前頭3枚目松鳳山(33=二所ノ関)を右からの逆転の突き落としで下し3勝2敗とした。幕内通算702勝とし、貴乃花を抜いて歴代単独8位となった。

 かど番大関高安(27=田子ノ浦)に土がついた。前頭筆頭の玉鷲(33=片男波)の左おっつけから右のど輪で背中を向かされ送り出された。大関豪栄道(31=境川)は、新小結阿武咲(21=阿武松)をはたき込んで5連勝とした。

 初日から4連敗だった関脇照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は左膝のケガで、この日から休場した。今場所10勝以上なら大関に復帰できたが、再出場しない方針で、1場所での大関復帰の可能性が消えた。

 39歳で再入幕の前頭13枚目安美錦(伊勢ケ浜)は、同14枚大奄美(24=追手風)に土俵際まで寄り立てられたが右へ回り込みながらのすくい投げで5連勝をマークした。人気力士の前頭9枚目遠藤(27=追手風)は、同11枚目の朝乃山(23=高砂)を寄り切って連敗を止め、3勝目を挙げた。

松鳳山(右)を突き落としで破り3勝目を挙げた稀勢の里(撮影・岡本肇)

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照ノ富士休場 4連敗、今場所での大関復帰なくなる

13日、寄り切りで松鳳山に敗れる照ノ富士(左)


 大相撲の関脇照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が九州場所5日目から休場することが決まった。5日目の相手だった関脇御嶽海(24=出羽海)は不戦勝となる。

 照ノ富士はかど番だった秋場所で、古傷の左膝を痛めて途中休場し、大関から陥落。関脇に落ちた今場所は10勝すれば大関に復帰できたが、膝の状態は思わしくなく、初日から4連敗していた。今場所での大関復帰はなくなった。

 今場所の十両以上の休場者は7人目。

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日馬富士への処分決定は越年も 捜査協力を最優先

14日、謝罪のために貴乃花部屋を訪れた伊勢ケ浜親方(第63代横綱・旭富士=右)と横綱日馬富士


 大相撲の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)による暴行判明から一夜明けた15日、日本相撲協会の処分決定が年明けとなる可能性が出てきた。被害を受けた平幕貴ノ岩(27)の師匠貴乃花親方(元横綱)が鳥取県警に被害届を提出。日本相撲協会は警察への捜査協力を最優先することを確認し、独自組織の危機管理委員会による調査を後回し、身動きが取れない状態となった。26日まで開催される九州場所後も、12月17日までの冬巡業で九州各地を回るなど、危機管理委員会による調査も滞り、長期化するのは必至だ。

 日馬富士が、処分未定のまま年越しを迎える可能性が出てきた。ある相撲協会幹部がこの日「警察よりも出しゃばるわけにはいかない」と、危機管理委員会による調査よりも、鳥取県警の捜査を最優先とする方針であることを明かした。

 同県警は15日に現場となった飲食店など関係者の事情聴取を始めたことが判明。傷害容疑で捜査し、日馬富士の聴取時期などを検討している。だが、九州場所後も巡業や来年初場所の番付発表、年末年始を控えて各部屋で行事がめじろ押し。危機管理委員会による調査の進め方を決められる状況に至っていないのが実情だった。

 何よりも相撲協会としては、日馬富士による貴ノ岩への暴行現場に居合わせた力士の特定に至っていないとあって、先行きは不透明となっている。当事者2人に加えて白鵬、鶴竜の両横綱、照ノ富士ら10人程度が同席したとされるが、酒席での記憶をたどる調査だけに、参加者すべての証言が一致するとは限らない。別のある親方は「警察は捜査情報を教えてくれるわけではない」と、これまでにも警察が関与する不祥事を経験し、独自に日馬富士の処分を決める材料を集める必要があると説明した。

 この日、日馬富士は早朝に帰京。相撲協会幹部はこのことを、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)から危機管理部長の鏡山親方(元関脇多賀竜)経由で事後報告された。その後、同日夜に福岡・太宰府市の部屋に戻ってきた。今後も予想外の動きが起きた場合を懸念し、すでに前日14日には春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は、今月中に処分が決定するか問われると「今場所が11月26日までなので、そこから4日以内というのは現実的に難しい」と、処分決定は12月以降との見通しを説明していた。

 また、横綱審議委員会の北村委員長は前日14日に「協会の厳しい処分を求めることになるだろう」と話していた。相撲協会に関わる外部の有識者からの声も反映させる必要がある。貴乃花親方は「被害届を取り下げるつもりは、今のところない」と話しているという。

 ◆日馬富士の暴行問題経緯 秋巡業中の10月26日未明、鳥取市内での酒席で会話中に同じモンゴル出身の貴ノ岩がスマートフォンを見たことで怒りを爆発させた。何度も頭部を殴ったとされ、13日に公表された診断書は「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑い」だった。貴乃花親方は10月29日に鳥取県警に被害届を提出。日本相撲協会には11月2日に同県警から連絡が入った。14日に暴行発覚後、日馬富士は謝罪して同場所を休場した。

日馬富士暴行の経緯と大相撲のスケジュール
場所入りする八角理事長(撮影・岡本肇)

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日馬富士スマホに激怒、ビール瓶や灰皿で何度も殴打

貴乃花部屋へ出かける横綱の日馬富士(右)と伊勢ケ浜親方(撮影・菊川光一)


 角界に衝撃が走った。大相撲の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、10月の秋巡業中に行われた酒席で、東前頭8枚目の貴ノ岩(27=貴乃花)に暴行を加えていたことが14日、分かった。問題発覚後、左腕のけがを理由に休場した。貴ノ岩の師匠、貴乃花親方(元横綱)は、暴行が起きた現場を管轄する鳥取県警に被害届を提出。県警は今後、日馬富士や関係者から事情を聴くとみられる。複数の関係者によると酒席には白鵬、鶴竜の両横綱が同席していたことも判明した。

 日馬富士による貴ノ岩への暴行は、10月25日夜から26日未明にかけて、巡業を控えた鳥取市内で起きた。酔った日馬富士が話している途中、スマートフォンを取り出し、一瞬チラリと見る貴ノ岩のしぐさに怒りを爆発させたという。ビール瓶や灰皿、カラオケ機器、マイク、素手でも貴ノ岩の頭部などを何度も殴った。隣の部屋にいた、ある力士の付け人は「ガラスが割れる音がして慌てて見に行ったら(貴ノ岩が)血だらけで倒れていた」と証言。また複数の関係者が白鵬、鶴竜、照ノ富士らがその場に同席していたと明かした。

 頭頂部に近い位置はパックリと割れており、医療用ホチキスで傷口をふさいでいるという。貴ノ岩は今場所は初日から休場。他の休場力士よりも3日遅く公表された診断書には、全治2週間程度ながら「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑い」と、物々しい診断名が記されていた。

 そんな状況を知り、貴乃花親方は、10月29日の広島・福山市での巡業後、鳥取県警に被害届を提出した。暴行が明らかになったこの日、報道陣の取材に応じた春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は「貴乃花理事は『被害届を取り下げるつもりは、今のところない』と話している」と明かした。

 日馬富士も伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)も、暴行の事実を認めている。この日の朝稽古後には「大変迷惑をかけたことを深くおわび申し上げます」と頭を下げた。今場所初日の前日となった11日に臨時理事会が開かれ、伊勢ケ浜親方は面と向かって、貴乃花親方に謝罪。この日も会場の役員室で、2人同席で日本相撲協会執行部が面談。その場でも謝罪したという。一方で、この日昼に伊勢ケ浜親方は日馬富士を引き連れ、車で1時間以上離れた福岡・田川市の貴乃花部屋を訪れたが、謝罪は拒否された格好。2人が到着したと同時に、貴乃花親方は移動の車に乗り込んでいた。伊勢ケ浜親方に「もう行っちゃうの?」とたずねられたが、手を上げただけですれ違った。

 貴ノ岩は暴行を受けて以降も巡業に参加し、稽古や取組を行っていたが、貴乃花部屋の若い衆は「無理に明るく努めていただけかもしれない。今日(14日)は稽古を休み、いくら起こしても起きなかった」と明かした。満身創痍(そうい)の弟子に代わり、貴乃花親方は全容解明を目指している。日本相撲協会は今後、危機管理委員会を中心に当事者らからも話を聞き、日馬富士の処分を決める。

日馬富士暴行の経緯

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嘉風待望白星、幕内通算500勝「建前言えません」

嘉風は寄り切りで照ノ富士を下した(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇3日目◇14日◇福岡国際センター


 大分出身の準ご当地力士が3日目に待望の初白星だ。

 嘉風は照ノ富士を寄り切った一番を「まわしを取らせないよう、意識していたことができた」と振り返った。ただ、幕内通算500勝について問われると「う~ん、何て答えればいいのか」と同じフレーズを3度繰り返して苦笑い。「すみません、建前を言えないもんで。500を目指して、やってきたわけではないので」と話していた。

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暴行酒席に同席の白鵬「場所中なんで…」質問遮る

支度部屋で取材に応じる横綱白鵬(撮影・菊川光一)


 横綱日馬富士による貴ノ岩への暴行事件は、九州場所中の力士に衝撃を与えた。横綱白鵬(32=宮城野)は暴行現場での同席を問われ、否定しなかった。一方、伊勢ケ浜部屋で日馬富士の兄弟子にあたる大ベテラン、西前頭13枚目安美錦(39)は「本当にお騒がせして、本当に申し訳ない」と沈痛な表情を浮かべ、ひたすら頭を下げた。

 出場3場所連続V、前人未到である通算40度目の優勝を狙う大横綱にすれば、歯切れが悪かった。前日に日馬富士を破った貴景勝を寄り倒し3連勝。大満足のはずの白鵬は「残念なニュースが土俵に影響したか?」と問われると「今日の一番に集中して臨みましたから」。日馬富士が休場し、2人横綱となったことには「場所を託されたわけで、稀勢の里と引っ張っていけたら」。そして支度部屋を後にする際、暴行現場に同席した事実を確認されると「場所中なんで…」とだけ言い、右手で手刀を切るしぐさを見せ、質問を遮った。同席を否定しなかった。

 同席したとされる他の力士も歯切れは悪い。日馬富士と同じ伊勢ケ浜部屋の関脇照ノ富士は「全然分かんない」「ノーコメント」。日馬富士、白鵬、照ノ富士と同じモンゴル出身の逸ノ城だけ「自分は(現場に)いなかったから分からない」「(暴行を)今朝のニュースを見て知った」と同席を否定した。

 一方、日馬富士の兄弟子、安美錦は痛々しいほどの低姿勢だった。自分から「本当にお騒がせして、本当に申し訳ない」と切り出した。「いろいろな方々に迷惑をおかけして…。私たちも分からないところがまだたくさんあって、突然のことなので驚いています。ただ、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」。昭和以降最高齢再入幕記録を更新し、無傷の3連勝を飾ったこの日、弟弟子が起こした不祥事に頭を下げ続けた。

 また“被害者”の貴ノ岩の弟弟子、貴景勝は「分からないので、何も言えないです。(貴乃花親方から説明は)何もないです」と当惑を隠せなかった。【加藤裕一】

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酒席10月25日、貴ノ岩11日後急転入院/事件経過

貴ノ岩の診断書


 角界に衝撃が走った。大相撲の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、10月の秋巡業中に行われた酒席で、東前頭8枚目の貴ノ岩(27=貴乃花)に暴行を加えていたことが14日、分かった。

【日馬富士暴行事件の経過】

 ◆10月25日夜 秋巡業のため力士一行は鳥取市入り。市内では10人ほどの力士が集まり会食。26日未明に日馬富士が貴ノ岩へ暴行

 ◆同26日 鳥取市の巡業に貴ノ岩も参加。巡業後、力士一行は松江市へ移動

 ◆同29日 広島・福山市での最後の秋巡業後、巡業部長の貴乃花親方が鳥取へ行き、鳥取県警へ被害届提出

 ◆同30日 番付発表

 ◆11月2日 貴乃花親方と貴景勝、貴ノ岩の両関取が部屋がある福岡・田川市役所を表敬訪問。貴ノ岩は九州場所への意欲を語る

 ◆同日 日本相撲協会が暴行事件の疑惑を探知

 ◆同3日 鏡山危機管理部長が貴乃花、伊勢ケ浜両親方に電話で事情聴取も、2人とも「分からない」

 ◆同5~9日 貴ノ岩が福岡市内の病院へ入院

 ◆同10日 取組編成会議が開かれ、貴ノ岩の休場発表

 ◆同11日 臨時理事会で、前日までに電話で謝罪したという伊勢ケ浜親方が、貴乃花親方に再び謝罪

 ◆同13日 2日目に「脳振とう、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏の疑いで全治2週間程度」という貴ノ岩の9日付の診断書が公表される

 <事件が公に…14日経過>

 ◆午前8時半 日馬富士が稽古場に姿を現す。暴行疑惑について「稽古が終わった後に言う」「どっか(報道)に出たの?」。記事を見せられて「怖いな」

 ◆同9時6分 日馬富士がトイレのため部屋に戻る

 ◆同9時12分 伊勢ケ浜親方が車で部屋を出発

 ◆同9時15分 日馬富士が照ノ富士と再び稽古場へ

 ◆同9時40分 日馬富士が稽古を終える

 ◆同9時43分 伊勢ケ浜親方が場所入り。役員室へ

 ◆同9時50分 日馬富士が報道陣に対応。謝罪

 ◆同10時 伊勢ケ浜親方が会場を離れる

 ◆同10時33分 伊勢ケ浜親方が部屋に戻る

 ◆同10時39分 伊勢ケ浜親方の車に日馬富士が同乗。貴乃花部屋へ向かう

 ◆同11時50~55分 伊勢ケ浜親方と日馬富士が貴乃花部屋へ着いた途端、貴乃花親方は場所へ。すれ違い。2人も再び車に乗り込む

 ◆午後0時48分 貴乃花親方場所入り。巡業部室へ

 ◆同0時55分 伊勢ケ浜親方1人だけが会場に到着

 ◆同1時1分 貴乃花親方が役員室へ

 ◆同1時39分 伊勢ケ浜親方も役員室へ。直接謝罪

 ◆同2時17分 伊勢ケ浜親方が十両の審判長のために退室。5分後に土俵へ

 ◆同3時53分 伊勢ケ浜親方が審判部室に戻る

 ◆同3時59分 伊勢ケ浜親方が会場を去る。「場所中だから相撲に…。もう、しゃべったことだから」

 ◆同4時10分 病院で診察を受けていた日馬富士が部屋到着。問いかけに無言

 ◆同4時29分 伊勢ケ浜親方が部屋に到着。無言

謝罪のために貴乃花部屋を訪れたが実現せず、貴乃花親方が乗った車を目で追う伊勢ケ浜親方(左)と日馬富士
場所入りする伊勢ケ浜親方(撮影・岡本肇)

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嘉風「う~ん」3連発、幕内500勝にも感慨無し

嘉風寄り切りで照ノ富士を下した(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇3日目◇14日◇福岡国際センター


 大分出身で準ご当地力士の関脇嘉風(35=尾車)が幕内500勝目を挙げた。関脇照ノ富士を寄り切りで破った。初日から2連敗し、待望の初白星で「まわしを取らせないように注意していた。それができました」と満足そうだ。

 ただ、幕内500勝について問われると、禅問答のような展開に。「う~ん、何て答えればいいか…」と同じフレーズを3度繰り返し「すんません。建前を言えなくて」と苦笑い。「周りが評価してくれるのはありがたいことです。ただ、500を目指してきたわけではないし、節目という気持ちも、通過点という意識もないし…。この世界に入った時、十両、幕内、三役、金星とかは全部夢でしたが、そこに500は入ってなかったので」と苦笑いを浮かべていた。

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照ノ富士、張り手に「くらっと」大関陥落場所で連敗

寄り切りで松鳳山に敗れる照ノ富士(左)(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇2日目◇13日◇福岡国際センター


 照ノ富士は松鳳山に寄り切られた。両ひざ負傷の影響で、大関から関脇に陥落した場所で初日から2連敗。

 「くらっときた」と、松鳳山に食った強烈な張り手を振り返った。もろ差しを許したことに触れて「前だったら、ああなっても持ち上げられたけど…。厳しいね」。最後は自嘲気味に笑った。

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北勝富士お人よし?「相手の心配してどうすんだ」

北勝富士に一方的に押し出される照ノ富士(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇初日◇12日◇福岡国際センター


 北勝富士(白星発進だが、相手の照ノ富士について)のコメント。

 「当たってこなかったですからね。相当膝が悪いんじゃ…。相手の心配してどうすんだって感じですけど」

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照ノ富士が九州出場明言 左膝不安も「やってみる」

九重部屋に出稽古に来た照ノ富士は、ぶつかり稽古に汗を流す(撮影・渡辺佳彦)


 14場所在位した大関から陥落した関脇照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が9日、大相撲九州場所(12日初日、福岡国際センター)への出場を明言した。

 この日は、福岡・太宰府市内にある宿舎から、車で約30分の福岡市中央区にある九重部屋に、出稽古に足を運んだ。幕内の千代大龍(3勝1敗)、千代の国(13勝3敗)と計20番取り、最後は千代の国を相手に5連勝で締めた。

 途中休場した秋場所で半月板損傷のケガを負った左膝は完治に遠く、福岡入り後の稽古でも不安を抱えてのものだったが、この日の稽古後に「やってみるよ」と万全にはほど遠いながらも出場を表明。「やれることはやった」と、現状で出来うる限りの調整で九州場所に臨む。1場所で大関に返り咲ける10勝を挙げるのは、現状では険しいが、懸命な治療、リハビリを経て何とか場所には間に合わせた。

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日馬富士が1年ぶりに東正位、九州場所の新番付発表

横綱日馬富士(17年10月4日撮影)


 日本相撲協会は30日、大相撲九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。

 5場所連続で4人が就く横綱陣では、2場所連続通算10回目の優勝を目指す日馬富士(33=伊勢ケ浜)が、1年ぶりに最上位となる東正位に就いた。秋場所を全休した他の3人は、白鵬(32=宮城野)が西正位、稀勢の里(31=田子ノ浦)が東の2枚目、鶴竜(32=井筒)は西の2枚目で再起の土俵に上がる。

 大関陣では、昇進3場所目で秋場所は途中休場(1勝2敗12休)した西の高安(27=田子ノ浦)が、初のかど番で迎える。

 関脇は御嶽海(24=出羽海)が3場所連続(三役は5場所連続)、嘉風(35=尾車)は2場所連続(同4場所連続)。かど番の大関だった秋場所を負け越した(1勝5敗9休)照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は15場所ぶりに陥落した関脇で迎える。大関からの降下は今年春場所の琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)以来で、大関降下規定が変更になった69年名古屋場所以降では17人(20回)目だ。10勝を挙げれば大関再昇進となる。05年初場所の栃東(現玉ノ井親方)以来となる1場所での大関返り咲きはなるか。

 新三役を果たしたのは、西小結の阿武咲(21=阿武松)。史上初の新入幕から3場所連続2桁勝利を挙げて、駆け上がった。阿武松部屋からは、現師匠(元関脇益荒雄)が94年10月1日に部屋を創設して以降として、12年初場所の若荒雄(現不知火親方)以来2人目。青森県出身では、15年名古屋場所の宝富士(30=伊勢ケ浜)以来、戦後24人目。21歳3カ月での新三役は、平成以降初土俵としては6位の若年昇進(1位は白鵬の19歳9カ月)。琴奨菊は2場所ぶりの小結となる。

 新入幕は大奄美(24=追手風)。現師匠(元前頭大翔山)が98年10月1日に部屋を創設以降、16年春場所の大翔丸(26)以来、7人目の新入幕を果たした。鹿児島県出身では今年初場所の千代皇(26=九重、現千代ノ皇)以来、戦後23人目。日大出身では16年九州場所の石浦(27=宮城野)以来、36人目で、学生相撲出身としては先場所の朝乃山(23=高砂)以来、92人目となる。

 再入幕は、8場所ぶりの安美錦(39=伊勢ケ浜)、2場所ぶりの琴勇輝(26=佐渡ケ嶽)、3場所ぶりの妙義龍(31=境川)の3人。安美錦の39歳0カ月での再入幕は、土佐ノ海(現立川親方)の38歳6カ月を抜き昭和以降1位の高齢昇進となった。

 十両昇進は2人。新十両は、舛の勝改め隆の勝(22=千賀ノ浦)で、千賀ノ浦部屋からは10年九州場所の舛ノ山以来で、現師匠(元小結隆三杉)が16年4月8日に先代(元関脇舛田山)から部屋を継承してからは初めて。千葉県出身では、11年九州場所の旭日松(28=友綱)以来、戦後27人目の関取誕生となった。貴源治(20=貴乃花)は今年夏場所以来、3場所ぶりの十両復帰となった。

 九州場所は、11月10日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。12日の初日を迎える。

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照ノ富士が悲壮稽古 貴乃花親方からアドバイスも

巡業部長の貴乃花親方(右=元横綱)の指導で四股を踏む照ノ富士


 大相撲の秋巡業は27日、松江市で行われた。九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)で関脇に転落する照ノ富士(25=伊勢ケ浜)は、幕内朝乃山と三番稽古を行った。

 途中、巡業部長の貴乃花親方(元横綱)からアドバイスも受けて「ありがたいです」と感謝したが、稽古では3勝4敗。最後の一番では左膝を気にし、親方の「無理するな」との声掛けもあって稽古を終えた。

 九州場所では10勝すれば大関に返り咲くが、半月板を痛めて途中休場した左膝の状態は、まだ厳しい様子。それでも、相撲を取った後も四股を踏み続けて「無理しないといけない」と悲壮な覚悟を示していた。

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石浦、鳥取巡業で帰ってきた 前回は中学生で手伝い

子どもとの稽古で負け「もう一丁」と懇願する正代をなだめる石浦(左)


 大相撲の秋巡業は26日、鳥取市で開かれ、ゆかりの力士が英気を養った。同市出身の幕内石浦(27=宮城野)は十両力士らと12番取って8勝。鳥取市内で14年ぶりに開かれた巡業に「14年前は中学生で手伝いをしていた。お相撲さんはデカイなと。まさか、14年後に自分が帰ってくるとは不思議」と感慨に浸った。

 九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)は十両転落が濃厚。会場ののぼりを見て「石浦ののぼりが少ないな」と苦笑いしたが「元気をもらったので、今度は皆さんに元気を与えられるように」と誓った。

 また、膝のけがで九州場所で大関から陥落する鳥取城北高出身の照ノ富士は、正代、大栄翔と積極的に相撲を取った。前夜は石浦の父で同高相撲部の石浦外喜義総監督らと食事し「地元に帰ってきた気がする。鳥取に来て元気をもらった。1日1日やっていくしかない」と言い聞かせていた。

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照ノ富士、大関返り咲きへ14番「もっととりたい」


 大相撲の秋巡業は22日、3月の春場所が開催されるエディオンアリーナ大阪で行われた。

 朝げいこでは九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)で2桁勝利での大関返り咲きを目指す照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が上位陣で1人だけ、土俵に上がって相撲をとった。

 半月板を損傷した左膝の治療とリハビリのため、19日から秋巡業に合流。けいこ3日目は14番で11勝3敗。立ち合いで左上手をとると、力強く一気に前に出る相撲が目立った。照ノ富士は「巡業、久々だしね。番数はもっととりたいけど、まだまだこれから。体の不安? いっぱいあるよ」と言いながら表情は明るかった。

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左膝けがの照ノ富士「心から汗出た」10番で9勝

巡業合流2日目で早くも土俵での稽古を再開した照ノ富士(右)


 半月板を損傷した左膝の治療とリハビリのため、秋巡業合流が前日19日(奈良・香芝市)となった大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が、前日の予告通り、早くも20日の大阪・枚方巡業から土俵に入っての稽古を始めた。

 土俵下で入念に汗をかいた後、土俵に上がると平幕の正代(時津風)を指名。いきなり圧力負けし土俵を割ったが、その後は両まわしを引きつけて前に出る相撲で7連勝。その後、十両の矢後(尾車)明生(立浪)と1番ずつの合計10番(9勝)取って切り上げた。

 「疲れたね。久しぶりだから」と笑いながら話しつつ「心から汗が出ていた」と充実感も得た様子。感触は「まだまだ」と試運転の段階だが「相手が、もうちょっと力を出してくれたらありがたい」と若手への注文もつけるように、気力も戻りつつあるようだ。

 今後、さらに「1日1日、(番数を)増やして明日は20番ぐらい取れたらね。人より倍はやりたい」と意欲的。十両力士、幕内力士と時間を置いて2段構えの稽古も頭にあるようで、大関返り咲きを目指す九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)に向けて「調子を上げていく」と話した。

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