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白鵬からかわいがられて高安「初心に帰るのが大事」

巡業で白鵬(左)からかわいがりを受ける高安(撮影・佐藤礼征)

大相撲の冬巡業が11日、鹿児島・日置市で行われ、大関高安(28=田子ノ浦)が横綱白鵬(33=宮城野)から約6分間、“かわいがり”を受けた。

ぶつかりで胸を出した白鵬は、高安を何度も土俵に転がし「すぐ立て!」とあおった。高安の体は砂で覆われ、体は真っ茶色に。「なかなかぶつかりを厳しくやってくれる相手はいない」と高安。「(自分の)基礎をつくったのがぶつかり。初心に帰るのが大事なので」。

この日の稽古は東前頭2枚目栃煌山(31=春日野)と9番取って5勝。千秋楽まで優勝争いに絡んだ先場所は、小結貴景勝(22=千賀ノ浦)に初優勝を譲った。この1年間6場所で3度の優勝次点。名古屋場所ではかど番を経験するなど「大事なところを落としていた。15日間通して良いパフォーマンスをとるのは難しい」と実感した。貴景勝ら若い力士の成長ぶりがめざましいが「伸び盛りですね。負けないように頑張ります」とクールに語った。

巡業で白鵬(左)に水をつける高安(撮影・佐藤礼征)

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白鵬が手術後初の取組「少しずつ」高安寄り切り歓声

白鵬(17年10月4日撮影)

大相撲の横綱白鵬が8日、熊本県高森町で行われた冬巡業で、10月中旬に受けた右膝、右足首の手術後、初めて取組に入った。

大関高安を寄り切ると、会場は歓声と拍手に包まれ「久しぶりだね」とほほ笑んだ。

11月の九州場所は全休したが、数日前の稽古で「そろそろいいかなと思った」と、この日の取組に入ることを決めたそうだ。

「少しずつ稽古ができればいい」と見通しを話した。

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白鵬、貴ノ岩の暴力問題は取材拒否宣言

巡業のぶつかり稽古で貴景勝(下)に胸を出した白鵬

横綱白鵬(33=宮城野)は6日、冬巡業5日目にして初めて朝稽古の土俵に入り、ぶつかり稽古で貴景勝に胸を出した。10月に右膝と右足首を手術し、九州場所は全休とあって、関取衆と胸を合わせるのは秋場所以来、約2カ月半ぶり。突然、土俵に上がって貴景勝を指名し、約6分間、稽古をつけた。途中「優勝したんだから、ホラッ」と、疲れ果てて肩で息をする貴景勝にハッパを掛けた。

昨年10月の元日馬富士の暴力事件の際は現場となった酒席にいた。それだけに貴ノ岩の暴力問題については付け人を介し、取材に応じないと宣言。それでも貴景勝を指名したことについては「今後の経験につながる」と話した。

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白鵬が1時間半汗「1歩1歩」土俵入りも披露

土俵下で汗を流した白鵬

大相撲の冬巡業が2日、長崎市で始まり、横綱白鵬は土俵にこそ上がらなかったが四股やすり足などで約1時間半、たっぷり汗を流した。

土俵入りも披露した。10月に右膝と右足首を手術し、九州場所は全休。懸念していた長時間のバス移動は座る席をこれまでの最前列から最後列に変更して回復に努めている。「一番後ろの席だと痛い方の足を伸ばせるから。長い巡業だけど1歩1歩」と焦る様子もなく話した。

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貴景勝、長崎で大声援「ありがたい」白鵬は回復実感

ぶつかり稽古で大栄翔(左)に胸を出す貴景勝

大相撲の冬巡業が2日、長崎市で始まった。22日まで続く今回の巡業は、沖縄を含む九州各地を回った後、関東に移動して3カ所を回る日程。

初日のこの日は、11月の九州場所で初優勝した貴景勝(22=千賀ノ浦)がファンに注目された。稽古で土俵に上がり、しこ名がアナウンスされると大声援。申し合い稽古は計3番で1勝2敗だったが「(来場所へ)戦いは始まっている。稽古しないと。自分の体と相談しながらやっていきたい」と、来年1月の初場所を見据えていた。九州場所千秋楽からちょうど1週間、その間ほぼ休みなくテレビ出演や行事への参加があったが「ありがたい忙しさ」と話し、この日の声援にも感謝した。

右膝と右足首の手術を受け、九州場所を全休していた横綱白鵬(33=宮城野)は、この日から稽古場に姿を見せた。土俵には上がらなかったが、土俵下で四股やすり足など基礎運動で汗を流した。まだ取組を行うまでは回復していないが、土俵入りも務めた。「土俵入りは緊張したね。でも気持ちよかった」と振り返った。九州場所前の住吉神社での奉納土俵入りの際には、そんきょができない状態だった。「最初はそんきょしないつもりだったけど、自然とそんきょしていた。自分でも気付かないうちに良くなっているんだろうね。第一歩だね」と、回復ぶりを実感した様子だった。

土俵下で汗を流した白鵬
稽古前に大栄翔(左)と談笑する貴景勝

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白鵬、回復順調「すり足できるのがうれしい」

春日野巡業部長(左)に笑顔であいさつする白鵬

10月に右膝と右足首を手術し、九州場所を休場した大相撲の横綱白鵬(33=宮城野)が、順調に回復していることを明かした。今日2日に始まる冬巡業に向け1日、福岡市を出発前に「力強く四股を踏めるようになった。何より、すり足ができるのがうれしい」と語った。四股などの基礎運動は九州場所中に再開したという。「まず1週間、土俵下でしっかりと体を動かしてから」と、22日まで続く冬巡業中に相撲を取る稽古の再開を見据えている。

また小結貴景勝には、ノルマを課してエールを送った。貴景勝は秋場所も小結で9勝しており、初優勝した九州場所の13勝と合わせて22勝。大関昇進の目安は三役で3場所合計33勝とされているが「あと2場所2ケタ勝って、文句なしで上がってほしい。その方が上がった時に大変だと感じない」と、来場所後の昇進に“待った”をかけ、さらなる成長を期待していた。

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白鵬けが順調回復、大関候補貴景勝ら稽古から奮起を

冬巡に向けて出発する集合場所に現れた白鵬は、ファンと握手を交わした

九州場所を休場した大相撲の横綱白鵬(33=宮城野)が1日、10月に手術した右膝と右足首が順調に回復していることを明かした。

この日は2日から始まる冬巡業の、最初の開催地である長崎市への移動のため、参加者が福岡市に集合。軽快に歩いて現れると「力強く四股を踏めるようになった。何より、すり足ができるのがうれしい」と語った。

四股やすり足などの基礎運動は九州場所中に再開したという。22日まで続く今回の巡業では「体をつくっていくのが1つのテーマ」と、全勝優勝した秋場所以来、2場所ぶりとなる皆勤を目指し、来年1月の初場所出場を見据えた調整を進める考えだ。

11月の九州場所で初優勝し、集合場所には後から到着した小結貴景勝があいさつに訪れると「おめでとうございます」と、冗談っぽく敬語を使いながらも祝福した。その貴景勝の戦いぶりには「最後の2、3日は緊張感があった」と、精神面の成長も感じたという。

さらに「あと2場所2ケタ勝って、文句なしで上がってほしい」と、初場所の結果、機運次第では可能性のある大関昇進については、焦る必要はないとの私見も述べていた。続けて「稽古場で弱い大関、横綱はいない」と、九州場所で大関とりが1度消滅した関脇御嶽海も含め、将来の大関候補に、稽古から奮起を促していた。

冬巡業最初の開催地の長崎市への移動前に、春日野巡業部長(左)に笑顔であいさつする白鵬

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炎鵬2場所連続勝ち越し、兄弟子の石浦と切磋琢磨

琴恵光(右)を引き落としで下す炎鵬(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇千秋楽◇25日◇福岡国際センター

人気小兵力士、西十両10枚目炎鵬(24=宮城野)が西十両筆頭琴恵光を引き落としで破り、9勝6敗で場所を終えた。

低く当たって前みつ狙いだったが、突かれて思うようにいかず、それでも相手の動きを良く見て、決めた。

10日目に勝ち越しを決めたが、後半に4連敗。「まあ前半は良かったけど、9、10日目あたりから疲れが出ました。体力的な面でまだまだ。でも、その中でも勝てる相撲を身につけないとダメ。もっと足技とか相手の意表を突くものを身につけたい」。

それでも、十両で2場所連続勝ち越し。東十両5枚目で勝ち越した兄弟子・石浦と来場所は番付がさらに近づく。「ずっと背中を見ています。もっと近づいて、一緒に(幕内に)上がって、横綱(白鵬)の太刀持ち、露払いを務めるのが目標ですから」。来年は新入幕を目指していく。

琴恵光(左奥)を引き落としで下す炎鵬(撮影・栗木一考)

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白鵬は冬巡業初日から参加へ 宮城野親方が明言

白鵬(17年10月4日撮影)

右膝痛などで九州場所を全休の横綱白鵬(33=宮城野)が、冬巡業に12月2日の初日から参加することが24日、明らかになった。

師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)が明言した。白鵬は10月中旬に右膝と右足首の手術を受けた。九州場所直前になっても力を入れて四股を踏めなかった。宮城野親方は「今は少しずつ腰を下ろして、すり足もできるようになった。順調に回復している」と説明した。巡業では当面、取組を外れるが、横綱土俵入りは行う見通しという。

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膝手術の白鵬が初日から冬巡業参加「回復順調」親方

白鵬(17年10月4日撮影)

右膝痛などで大相撲九州場所を全休の横綱白鵬が、冬巡業に12月2日の初日から参加することが24日、明らかになった。師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)が明言した。

白鵬は10月中旬に右膝と右足首の手術を受けた。九州場所直前になっても力を入れて四股を踏めなかった。宮城野親方は「今は少しずつ腰を下ろして、すり足もできるようになった。順調に回復している」と説明した。巡業では当面、取組を外れるが、横綱土俵入りは行う見通しという。

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豪栄道が右腕痛め休場「もうぶざまな相撲取れない」

豪栄道

東大関豪栄道(32=境川)が九州場所12日目の22日、休場した。

師匠の境川親方(元小結両国)によると、7日目の平幕正代戦で右上腕を痛めたという。11日目に8勝目を挙げて勝ち越したが、後半戦は立ち合いの変化を2日間続けるなど、本来の姿とはほど遠かった。

九州場所は白鵬、鶴竜の両横綱が初日から休み、一人横綱の稀勢の里は5日目から休場。3横綱1大関が不在の事態となり、大関以上同士の対戦は、12日目の高安と栃ノ心の大関対決だけとなった。

境川親方は22日朝に大関と話し合って決めたと明かし「昨夜は右手が上がらず、左手で食事をしていた。もうぶざまな相撲は取れない」と説明。同親方は九州場所担当部長も務めており「横綱が全員休んでおり、私の立場からしても本当に申し訳なく思う」と謝罪した。12月2日から始まる冬巡業も不参加の見通し。

豪栄道の休場は3場所ぶり8度目で、12日目の対戦相手、関脇御嶽海は不戦勝。今場所の十両以上の休場者は3日目から途中出場の小結魁聖も含めて5人目となった。千秋楽結びの一番が大関と関脇以下による取組となれば、1994年夏場所の大関貴ノ浪と関脇琴錦の対戦以来となる。

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碧山9連勝!原動力は妻とTV電話「頑張らなきゃ」

碧山(左)に突き押しで攻め込まれる豊山(撮影・小沢裕)

<大相撲九州場所>◇11日目◇21日◇福岡国際センター

東前頭12枚目碧山(32=春日野)が連勝を9に伸ばし、9勝2敗でトップとの1差を守った。

西前頭10枚目豊山との巨漢対決で強烈な突きを連発。途中、右手で豊山の顔を押し上げ、再び、突きを数発見舞って、はたき込んだ。

「体重とかだいたい同じでしょ? 立ち合いだけ(低く当たるように)意識した。引いたけど、起こして、いなしてから引いたから良かった」

東京に残した妻ビオレタさんに朝稽古後と取組後の1日2度、テレビ電話をかける。自己最長の幕内8連勝を飾った前日夜は、泣きながら喜んでくれた。「僕のことを心配してくれるんです。僕も彼女を1人にして心配だけど、2人のために頑張らなきゃね」。16年8月に結婚した。ラブラブぶりは約2年3カ月たっても変わらない。

悲願の初優勝へ。「まだ早いでしょ?」とは言う。しかし、この日の朝稽古では栃煌山との三番稽古を7戦全勝で終えるなど終盤に来て、さらに調子を上げている。昨年の名古屋場所は、白鵬に白星1つ及ばぬ優勝次点だった。「前はそうだった」と当時は優勝を意識していたことを認め、今場所は「普通です。まだ終わっていない。稽古と同じような相撲をとるだけ。同じような気持ちで最後までいけたらいい」と平常心を強調する。残り4日。最愛の妻と自分のために、一心不乱に突き進む。

碧山は豊山(右)をはたき込みで下す(撮影・小沢裕)

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豊ノ島、関取で17場所ぶり勝ち越し「特別感ある」

千代ノ皇(左)を押し出しで下す豊ノ島(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇11日目◇21日◇福岡国際センター

ケガから復帰し関取としては16年夏場所以来、15場所ぶりとなる本場所の土俵に上がっている東十両13枚目の豊ノ島(35=時津風)が、早くも勝ち越しを決めた。

関取としての勝ち越しは、16年初場所(東前頭7枚目で12勝3敗)以来、17場所ぶりだ。

幕内も含め初顔合わせとなる西十両9枚目の千代ノ皇(27=九重)と対戦。「(相手は)ガチガチの右四つだから左を差すことを頭に入れて」と話すように、押し込みながら左を入れると「自然ともろ差しになれた」と得意の2本差し。休む間もなく一気に寄り切った。

久々に8番勝っての勝ち越し。「今日は少し緊張した。ひと味違うし特別感はある」といいながら、感慨に浸ることもなく、どちらかといえば涼しげな表情。それは「思ったより(11日目は)早かったけど、験のいい九州だし、十両だし。勝ち越しだけ考えれば自信はあった」というプラス思考の裏付けから。白鵬に優勝決定戦で敗れはしたが10年の14勝1敗など、九州場所は過去16場所で勝ち越しは14場所。また出場した過去5場所の十両では優勝2回、11勝4敗が2回、残りも8勝7敗で全て勝ち越し。そんな、体が覚えている好材料のデータを「プラスに考えて」(豊ノ島)臨んでいるからこそ、もろ手を挙げて喜ぶほどではないのだろう。必然の結果ととらえ、さらに目標を再設定した。

3度目の十両優勝がそれ。「顔つきと体だけオッサン。相撲内容は若々しい」という元気印で、残り4番に臨む。2敗で単独トップの照強(23=伊勢ケ浜)を5人で追う。顔ぶれは若手がほとんどだが「勝ち越しは決まったから全然意識してやりますよ。もちろん全部勝って(番付が8枚上の照強と)対戦があれば、引きずり下ろすようにしてね」と意気盛んに場所を後にした。

千代の皇を押し出しで破り引き揚げる豊ノ島(撮影・鈴木正人)

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高安6勝、兄弟子稀勢の里の無念背負い黙って電車道

正代を押し出しで破る高安(左)(撮影・今浪浩三)

<大相撲九州場所>◇8日目◇18日◇福岡国際センター

大関高安(28=田子ノ浦)が快勝し、横綱不在の中、大関、関脇で唯一の2敗を守った。東前頭4枚目の正代を、わずか3秒2で押し出した。1分58秒3もの大相撲の末に敗れた、前日7日目の竜電戦から一変。勢いに乗り、2日ぶりに単独トップに立った小結貴景勝を1差で追う。5日目から休場した兄弟子の横綱稀勢の里の分まで、今場所の盛り上がりと優勝争いを担う格好だ。

快勝という言葉では足りないほどの快勝だった。高安は立ち合いから一気に前に出た。回転の速い突っ張りで正代に何もさせず、わずか3秒2で押し出した。得意は左四つと突き、押しだが、前日は苦しい形の左四つで敗れた。ならばとばかりに、もう一方の得意で圧倒。「前に出ようと思って、もたもたせず思い切ってやりました」と納得顔。「自分の相撲を思い出したか」と問われると「思い出しました」と胸を張った。

兄弟子の稀勢の里が5日目から休場し、初日から休場の白鵬、鶴竜と合わせて横綱が全員不在となった。他の大関、関脇陣も6日目までに3敗。部屋の中でも今場所の優勝争いでも、中心となって盛り上げる役割が求められている。前日7日目の朝稽古後に、その自覚を問われると「もちろん。お客さんにしっかりと元気な相撲を見せたい。精いっぱい取り切りたい」ときっぱり。1勝もできずに休場しファンに謝罪した、兄弟子の無念も背負う覚悟だ。

前日、竜電に敗れた後は無言で、この日の朝稽古も姿を見せなかった。2分近い前日の取組は、初顔合わせの相手に終始苦しい体勢だったが、心中を明かさずこの日の土俵に立った。かつて高安は「負けた時に話すと、全部言い訳になってしまうから」と、敗れた後に無言のことが多い理由を話したことがあった。言いたいことがあっても、翌日の土俵で示す-。その覚悟が、今年の連敗はわずか5度と、休場の多い3横綱を除けば栃ノ心と並ぶ、幕内最少の数字に表れている。

この日は「優勝」というフレーズの入った質問には答えず「明日からも気を抜かずにやりたい」。初優勝への思いは、静かに胸に秘めている。【高田文太】

正代(左)に押し出しで勝利する高安(撮影・栗木一考)

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八角理事長、休場の稀勢の里は「奮起するしかない」

八角理事長

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

一人横綱が休場し、3枚看板だった横綱が不在の場所となってしまった。協会トップの八角理事長(55=元横綱北勝海)はまず、ファンに対し、おわびのコメントを発した。

役員室で幕内終盤戦の相撲をテレビで見届けながら報道対応。「(稀勢の里の)土俵入り、取組を楽しみにして見に来てくれたお客さんに、申し訳ない」と初日から休場している白鵬、鶴竜に続く横綱全員休場の状況をわびた。

稀勢の里に対しては「悪いところを治してもう1度、体を作り直して頑張ること。それが多くのファンの願いだろうから、奮起するしかない」と立て直しに期待した。

横綱経験者として、その重みは痛いほど分かる。休場原因が初日の一番で痛めた右膝にあることには「(横綱の地位にいる以上)ケガは言い訳にはできない。ケガをしない体を作る、ケガをしない相撲を取る。ケガはつきものだが、本人が頑張るしかない」と奮起を促した。そのためには「開き直って稽古するしかない。どこが痛いとか言ってられない」とし「内容うんぬんより番数。そうやって自信を取り戻すこと」と話した。

稀勢の里対玉鷲戦の結果(撮影・栗木一考)

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4連敗稀勢の里、初めての一人横綱に重圧…選択迫る

栃煌山(手前)にすくい投げで敗れる稀勢の里(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては実に87年ぶり2人目となる、初日から4連敗を喫した。東前頭2枚目の栃煌山を攻めて1度は軍配が上がったが、物言いの末、軍配差し違え。相手が死に体とも受け取れる微妙な判定だったが、運が味方することはなかった。横綱の初日からの4連敗は、31年1月場所の宮城山以来で、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では初。5日目は先場所敗れた玉鷲との対戦が組まれた。

立ち合いで頭からぶつかった稀勢の里が、一気に攻め込んだ。左を差して前に出る、今場所随一の内容だったが、土俵際での栃煌山のすくい投げに、左肩から落ちて土俵上で裏返った。対する栃煌山は土俵下まで転がった。行司軍配が稀勢の里に上がると物言いがついた。稀勢の里の肩が先についたが、栃煌山の両足が宙に浮く、いわゆる死に体となった方が早いと判定もできる微妙な一番。場内から初白星を期待する拍手が起きる中、協議の結果、行司軍配差し違え。また負けた。

支度部屋では報道陣の質問に3日連続で無言を貫いた。報道陣を遠ざけて着替える前には、赤いタオルをたたきつけるように投げつけ「チッ」と舌打ち。何よりも取組直後に、髪を洗って風呂から上がってきた。相撲界では翌日に向けた験直しとされる行動で、闘志がまだ消えていないことを、ほのめかしていた。

かつて稀勢の里が付け人を務めた兄弟子の西岩親方(元関脇若の里)は、取組前ながら「ひとつ勝てば元通りの稀勢の里になってくれると思う。状態は悪くない。諦めるのは早い」と、本人の思いを代弁するように話した。場所前に優勝宣言したように、状態は悪くないと自覚して臨んだ場所。白鵬、鶴竜の2横綱が休場し、初めて経験する一人横綱の重圧が日を追うごとにのしかかる。

横綱が休場による不戦敗を除き、初日から4連敗するのは宮城山以来、87年ぶり2人目の不名誉な記録となった。1場所15日制では初。3連敗から4日目の土俵に立った横綱も、88年秋場所の大乃国以来、30年ぶりで平成では初めてだ。元大乃国の芝田山親方は「下を向いても白星はやってこない。人が認める、認めないじゃなくて、自分がやりきれるかどうか。8番でいいじゃない」と、初日から3連敗の後、8勝7敗で勝ち越した当時を振り返り、立て直しを期待した。

師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は、取組後に参加した二所ノ関一門会で親方衆から「横綱、頑張ってくれよ」と励まされたと明かした。宿舎に午後8時20分ごろに戻り、その約10分後には稀勢の里も到着。だが同親方は報道陣に「お話しすることはないので対応しません」と、5日目の出場については明かさなかった。4日目の出場は、本人は前夜には意志を固めていた。

87年前の宮城山は、5日目に初白星を挙げた。稀勢の里は3日連続の金星配給でもある4連敗後も出場すれば、史上初の5連敗という不名誉な記録を残す可能性もある。運も味方しない中、一人横綱の責任をどう果たしていくかの選択が迫られている。【高田文太】

栃煌山にすくい投げで敗れ、ガックリ引き揚げる稀勢の里(撮影・栗木一考)
初日から3連敗で4日目出場の横綱成績

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稀勢の里、場所前に優勝宣言も初日から3連敗で無言

初日から3連敗を喫し、土俵を引き揚げる稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇3日目◇13日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては26年ぶりに初日から3連敗を喫した。西前頭筆頭の北勝富士に突き落とされ、在位11場所目で15個目の金星配給となった。初日からの3連敗は、横綱では92年初場所の旭富士以来、史上7人目。自身は小結だった09年初場所以来、9年ぶりとなった。3連敗後、4日目の土俵に立った横綱は大乃国ら3例だけ。4日目は3連勝と好調の東前頭2枚目栃煌山との取組が予定されている。

稀勢の里は、絵に描いたように肩を落としていた。支度部屋で2日目に続いて無言を貫き、報道陣を離して着替える前、がっくりとうなだれたまま1分近く固まった。場所前の稽古で9勝3敗と圧倒し、今場所の優勝宣言をするほど、自信をつかんだ相手だった北勝富士に敗れた。ショックの大きさを物語る光景に、東の支度部屋は、水を打ったように静まり返っていた。

左にこだわり過ぎた。突き、押しの相手ペースを打開しようと、横綱へと導いた左差しを狙い続けた。だが、ことごとく北勝富士におっつけられた。最後は左のど輪で上体を起こされ、立て直そうとした動きに乗じて突き落とされた。藤島審判長(元大関武双山)は「左手一辺倒だ。左を差しにいくのも棒差し。だからおっつけられる。軸が左重心になっている。だからつっかえ棒(のような状態)を外された時にバタバタしてしまう」と指摘した。さらに「攻め方のバランスが悪い」と、右からの攻めがないことを敗因に挙げた。

これで横綱では92年初場所の旭富士以来、26年ぶりとなる初日から3連敗となった。旭富士は3連敗後に引退。3連敗から4日目の土俵に上がった横綱は、平成には1人もおらず、30年前の88年(昭63)秋場所の大乃国までさかのぼる。大乃国は同場所を8勝7敗で勝ち越した。4日目は好調の栃煌山戦が予定される。白鵬、鶴竜不在の一人横綱の責任の受け止め方も加味して、休場か出場かを判断するが、休場となれば、先場所同様、再び進退問題に発展することは必至だ。

この日の朝稽古は、完全非公開だった初日、2日目とは違い、途中まで20分余りは公開された。四股を踏んでいる途中で、前日までと同様にシャッターが下ろされて非公開となったが、吹っ切れたような表情も見せた。師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は取組前ながら「自信を持っていくことが大事。もっと自信を持って取ってほしい」と話していた。非公開稽古は、自信を取り戻しきれない心境を表しているのか-。一人横綱初白星は、想像以上に遠かった。【高田文太】

◆横綱の初日からの連敗 3連敗は今回の稀勢の里で史上7人目(9度目)。3連敗後4日目に出場したのは3例あり、31年1月場所の宮城山の4連敗が最長記録。30年10月の宮城山、88年秋場所の大乃国は出場して白星を挙げた。なお、92年初場所の旭富士は4日目不戦敗でそのまま引退。

横綱稀勢の里(後方)は北勝富士に突き落としで敗れ、3連敗を喫した(撮影・菊川光一)

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金星の北勝富士「あれしかなかった」狙い通りの相撲

稀勢の里を破り笑顔の北勝富士(撮影・今浪浩三)

<大相撲九州場所>◇3日目◇13日◇福岡国際センター

西前頭筆頭の北勝富士(26=八角)が、横綱稀勢の里を破って、自身5個目の金星を獲得した。白鵬を破った今年初場所以来の金星。理事長でもある師匠の八角親方(元横綱北勝海)に、久しぶりに懸賞金を渡せることを喜んだ。

徹底的に右から攻め立てた。のど輪を交えながら、右のおっつけで稀勢の里の左を封印。途中、相手の左腕をたぐって回り込むなど足も使った。腰をぐっと落として勝機を見いだし、最後は左ののど輪で上体を浮かせ、右の突き落としで横綱を転がした。「あれしかなかった。右から攻めないと。右のおっつけというイメージだった」と終始、狙い通りの相撲だった。

21本の懸賞金を手にした。これまでも多くの懸賞金を手にしてきたが、横綱戦は特別だ。「久しぶりに師匠に渡せる」。16年九州場所で初めて懸賞金を手にして、八角親方に渡した際に「大丈夫。横綱に勝ったらくれ」と言われたという。以降、渡すのは横綱戦に勝った時だけで、今回は初場所以来10カ月ぶり。「弟子が言うのも変だけども親方もいろいろと大変。恩返ししたい。部屋を盛り上げたい」と師匠を気遣った。

今場所ようやく初白星を挙げた。初場所は金星を挙げながら11敗。それだけに「そういうことがないように明日から気を引き締めたい」と意気込んだ。前頭筆頭も初場所以来2度目。この勢いで今場所こそ勝ち越して、新三役を射止める。【佐々木隆史】

北勝富士(右)に突き落としで敗れる稀勢の里(撮影・鈴木正人)

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稀勢の里4日目も出場「休場の言葉出なかった」親方

大相撲九州場所 3連敗しうなだれる横綱稀勢の里(2018年11月13日撮影)

大相撲九州場所で、初日から3連敗の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、4日目の14日も出場することが決まった。この日、福岡・大野城市の部屋で師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)が明かした。稀勢の里は3日目に西前頭筆頭の北勝富士に敗れ、横綱としては92年初場所の旭富士以来、26年ぶりに初日から3連敗。2日連続での金星配給で、4日目以降は休場の可能性が浮上していた。

田子ノ浦親方は、午前6時40分すぎに報道陣に対応し「話したのですが、出るということです。休場するという言葉は出なかった」と切り出した。話し合いは前日13日夜、稀勢の里が宿舎に戻った後に行われ、時間としては短いものだったという。

今場所は白鵬、鶴竜の2横綱が休場し、初の一人横綱として、これまで以上に責任ある立場だが、同親方は「(横綱の責任は)本人としてはもちろん分かっている。自分としては、弟子を信じるしかない。まだまだできると思う。(稀勢の里は)『頑張ります』と言っている。自信を持って行けというしかない。頑張ると言っている以上は、背中を押すしかない」と続けた。初日から3連敗した横綱が、4日目の土俵に上がるのは、88年秋場所の大乃国以来、30年ぶりで、平成では初。同場所で大乃国は8勝7敗で勝ち越している。4日目は東前頭2枚目で、初日から3連勝の栃煌山と対戦する。

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北勝富士「あれしかない」稀勢の里破り5個目金星

稀勢の里を破り笑顔の北勝富士(撮影・今浪浩三)

<大相撲秋場所>◇3日目◇13日◇福岡国際センター

西前頭筆頭の北勝富士(26=八角)が、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)を破って、初場所以来自身5個目の金星を獲得した。

立ち合いから右ののど輪、右のおっつけ、右の張り手と右からの攻めを中心に攻め立てた。腰を低く落として勝機を見いだし、稀勢の里の攻めにも慌てることはなかった。最後は左ののど輪で稀勢の里の上体を起こして、右の突き落としで転がした。

支度辺部屋では、冷静に取組を振り返った。「あれしかない。右から攻めないと。攻められてバタついた部分もあって、立ち合いで遅れたかなと思ったけど、自分の方が腰が低かったから残れた。右のおっつけというイメージだった」と狙い通りの相撲内容だった。

白鵬を破って金星を挙げた初場所は、4勝11敗だった。それだけに「そういうことのないように明日から気を引き締めて頑張ります」と気合を入れた。

北勝富士(右)に突き落としで敗れる稀勢の里(撮影・鈴木正人)

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