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稀勢の里が今巡業最多16番、親方が代弁「後がない」

朝乃山(後方右)と三番稽古する稀勢の里


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が18日、北海道・帯広市で行われた夏巡業の朝稽古で、今巡業最多となる16番の相撲を取った。正代に3連勝すると、朝乃山には7勝6敗。朝乃山の右四つに苦しむ場面もあったが、左はず押しで封じて得意の左四つになれば圧倒した。土俵下から見守っていた八角理事長(元横綱北勝海)の前で気合十分の稽古内容だったが、朝乃山が足を滑らせて足首を負傷したため途中で稽古が終了。不完全燃焼だったのか、土俵から下りる際には、首をかしげながら物足りなさそうな表情を浮かべた。

 秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)に向けて着々と稽古を積んでいるように見えるが、報道陣に無言を貫くなど、依然としてピリピリムードを漂わせている。この日、朝稽古を見学した同じ二所ノ関一門の芝田山親方(元横綱大乃国)は「彼も報道陣に追っかけられながら必死にやっていると思う」と代弁。そして「後がないと思って取り組んでいるはず。やり切ったと思って次の場所に臨んでもらいたい」と、今巡業での猛稽古に期待した。残りわずかとなった巡業で、さらに調子を上げていく。【佐々木隆史】

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稀勢の里、前へ意識「いい稽古に」豊山に11勝圧倒

稀勢の里(後方)は三番稽古で豊山を圧倒した


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)に向けて調整のペースを上げた。

 16日、青森・八戸市で行われた夏巡業の朝稽古で「当たりが強いし、力をつけているから」と前頭豊山を指名。秋場所に出場すれば序盤で対戦が想定される、本場所で対戦がない24歳の新鋭と三番稽古を行い11勝1敗と圧倒した。胸を合わせるのは10戦全勝だった4月の春巡業以来2度目。夏巡業では関脇御嶽海と6番取った以外、相撲は幕内下位としか取っていなかっただけに「いい稽古になった。前へ前へ、という意識で」とうなずいた。

雨の中、離れた支度部屋から土俵入りに向かう稀勢の里

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稀勢の里、豊山との三番稽古で11連勝「いい稽古」

稀勢の里(右)は三番稽古で豊山を圧倒した


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が16日、青森・八戸市で行われた夏巡業で、前頭豊山と三番稽古を行い、計12番で11勝1敗と大きく勝ち越した。最初の一番こそ押し出されたが、その後は突き、押し、得意の左四つからの寄りなどで寄せ付けず11連勝。「いい稽古になった。とにかく前へ前へ、という意識で(取った)」と、収穫を口にした。

 7月の名古屋場所で12勝を挙げて優勝争いに加わり、敢闘賞も獲得した24歳の豊山とは本場所での対戦経験がない。稽古で胸を合わせるのも、10番取って全勝だった4月の春巡業以来2度目。豊山とは、出場すれば秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)の序盤戦での対戦が想定されるだけに、まわしを取ることができても、できなくても、厳しい攻めを見せるなど、熱のこもった稽古を披露した。

 白鵬、鶴竜の両横綱も、初顔合わせが想定される相手のもとには、本場所前に出稽古して感覚をつかむことが多い。左足裏にできた傷の影響もあって、夏巡業ではこれまで、関脇御嶽海と6番取った以外、秋場所での対戦の可能性が低い幕内下位と相撲を取っていた。だが成長著しい若手有望株を「当たりが強いし、力をつけているから」と認め、本場所を想定した稽古へと調整のペースを上げた。

 豊山も稀勢の里について「右上手が速い。それが生命線だと思うから、どれだけ取らせないか考えたけど、うまさと包み込むような体の大きさで、思うようにできなかった。やっぱり、まわしを取ったら強い。引きつけられたら離れられない。少しでも上体が起きるとやられてしまうので、前傾姿勢でやったつもりだったけど…」と脱帽した。三番稽古の終盤の立ち合いの際に稀勢の里の頭がぶつかり、右目上の腫らしながら悔しさをにじませていた。

 一方で、本場所での稀勢の里との初顔合わせは心待ちにしている。「稀勢の里関の取組は独特の雰囲気になる。(観衆が)『ワーッ』となった中でやりたい。その中で何かできれば、自信になる。4月の巡業で稽古をつけてもらった時は、漠然と取って負けてしまったけど、今日(16日)は違う」と、本場所は一発勝負だけに、最初の一番に勝ったことに収穫と光明を見いだしていた。

稀勢の里(上)は三番稽古で豊山を圧倒した

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稀勢の里、アクシデントも「やります、頑張ります」

終戦記念日に際し、黙とうする白鵬(前列右端)、鶴竜(同左から2人目)、稀勢の里(同左端)の3横綱ら


 大相撲の夏巡業は15日、岩手・陸前高田市で行われた。

 終戦記念日のこの日は、巡業に参加している親方衆、幕内力士らが土俵回りに集まり、正午から黙とう。また11年の東日本大震災では、大きな被害に遭った地域でもあり、春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)は「相撲で元気になるのであれば、いくらでもやる。率先して復興の力になりたい」と話した。

 また、この日の朝稽古では横綱稀勢の里、大関豪栄道、高安らが精力的に相撲を取った。前頭佐田の海を相手に9勝1敗だった稀勢の里について同部長は「(今回の巡業途中で)足に傷ができて稽古できないというアクシデントは仕方ない。それでも『やります』『頑張ります』と言ってくれている。徐々に仕上げていって、最終的には(巡業中に)横綱同士や横綱と大関の稽古も見たい」と、期待していた。

 また、同部長が「1番充実している」と話す豪栄道は、この日は前頭豊山に5戦全勝の後、先場所優勝の関脇御嶽海を指名して5勝1敗。計10勝1敗だった。

終戦記念日に際し、黙とうする巡業参加の親方衆と幕内力士ら
佐田の海(右)と三番稽古を行った稀勢の里

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稀勢の里に復活の兆し、先場所優勝の御嶽海に5勝

激しい稽古を繰り返した稀勢の里(右)と御嶽海


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、先場所優勝の関脇御嶽海と稽古し、復活の兆しを見せた。

 14日、岩手・奥州市で行われた夏巡業の朝稽古で、幕内2人を指名して11番。佐田の海に4勝1敗、7月の名古屋場所で初優勝した御嶽海には5勝1敗で、計9勝2敗と大きく勝ち越した。左足裏にできた傷の影響で土俵上の稽古は7日以降、できていなかったが1週間ぶりに再開。「内容はよかった」と、手応えを口にした。

 御嶽海を相手に低く鋭い立ち合いから、まわしにこだわらずに前へ出続けた。2人が胸を合わせたのは、途中休場した昨年名古屋場所以来、1年1カ月ぶり。「力はつけているし、前にやった時とは全然違う」と成長を認めた。強い相手に立ち合い負けしなかったからこそ「日に日によくなっている。体はつくってきたから」と復調を実感した。足裏の傷も快方に向かい、今日15日には6日ぶりに巡業の取組も行う予定だ。

佐田の海(手前)と稽古を繰り返した稀勢の里(中央)。左は御嶽海(撮影・高田文太)

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稀勢の里1週間ぶりに本格稽古「内容はよかった」

佐田の海(手前)と稽古を繰り返した稀勢の里(中央)。左は御嶽海(撮影・高田文太)


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が14日、岩手・奥州市で行われた夏巡業の朝稽古で、1週間ぶりに本格的な稽古を行った。

 左足裏にできた傷の影響で、ペースダウンを余儀なくされていたが、最初に前頭佐田の海を指名して4勝1敗。1週間前まで2日間行った本格的な稽古で、両日とも指名していた相手を圧倒すると、次に指名したのは7月の名古屋場所で初優勝した関脇御嶽海だった。得意の左四つにこだわらず突き、押しなども織り交ぜて5勝1敗と大きく勝ち越した。

 低く鋭い立ち合いで、互いに頭からぶつかるなど、本場所さながらの稽古を披露した。2人が胸を合わせるのは、稽古を含めても、昨年7月の名古屋場所初日以来、約1年1カ月ぶりとなった。その時、御嶽海には6度目の対戦で初黒星を喫したが、この日の稽古後は「力はつけているし、前にやった時とは全然違う」と、さらなる成長を認めた。だからこそ、強くなった相手を何度も土俵外に追いやり「内容はよかった」と、復調を口にした。

 秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)に出場した場合、対戦が予想される幕内上位と相撲を取ったのは、御嶽海が初めて。左足裏の傷については「だいぶいい」と、快方に向かっているという。15日に岩手・陸前高田市で行われる巡業からは、9日に地元茨城県で行われた巡業以来、6日ぶりに取組にも復帰する予定だ。

 一方の御嶽海も「(稀勢の里が)重たいから体力負けしたけど、立ち合いは踏み込めた」と、一定の手応えをつかんだ様子だった。

互いに低く鋭い立ち合いで頭からぶつかる稀勢の里(右)と御嶽海

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稀勢の里「頑張らなければ…」被災地で復興土俵入り

復興横綱土俵入りする稀勢の里


 8場所連続休場中の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が被災地で活力を得た。

 大相撲夏巡業の移動日となった13日、稀勢の里は横綱鶴竜(33=井筒)らとともに東日本大震災の被災地となった仙台市若林区を訪問。荒浜祈りの塔での献花、震災遺構になっている旧荒浜小訪問の後、被災者ら約300世帯が入居する復興公営住宅の荒井東市営住宅で横綱土俵入りを披露した。集まった約550人のファンから熱烈な声援を受けて「応援されて頑張らなければいけないと温かい気持ちになれた。本当にありがたい」と感激の面持ち。鶴竜も「この地域に2度と地震が来ないようにという思いで土俵入りをした」と話した。復興土俵入りは8年連続の実施となった。

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稀勢の里、仙台市で復興土俵入り「温かい気持ちに」

太刀持ち輝(左)、露払い竜電(右)を従え復興横綱土俵入りする稀勢の里(撮影・渡辺佳彦)


 日本相撲協会の春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)、鶴竜(33=井筒)稀勢の里(32=田子ノ浦)の両横綱らが、大相撲夏巡業の移動日となった13日、東日本大震災の被災地となった仙台市若林区を訪れ、復興横綱土俵入りなどを行った。

 一行はこの日午前、海岸近くにある「荒浜祈りの塔」を訪れ慰霊碑に献花。続いて、津波で被災し震災遺構になっている旧仙台市立荒浜小学校も訪れた。

 正午すぎには、同区内にある復興公営住宅の荒井東市営住宅を訪問。津波などで自宅を失った被災者を中心に、約300世帯が入居する住宅で、一行は黙とうした後、相撲甚句の披露や呼び出しによる、やぐら太鼓の打ちわけ実演を披露。その後、鶴竜と稀勢の里が、東日本大震災からの復興を祈願しての横綱土俵入りを披露した。

 その後も、土俵入りで両横綱の太刀持ち、露払いを務めた関取衆による握手会で被災地の市民らと交流。集まった約550人のファンも感激の様子だった。東日本大震災の復興土俵入りは、大震災があった2011年から8年連続の実施となった。

 新横綱だった4年前に、福島県いわき市で復興土俵入りした鶴竜は「(旧荒浜)小学校を見て、あらためて地震、津波の怖さを感じた。2度と、この地域に地震が来ないようにという思いで土俵入りをした。ここにいる皆さんが、少しでも元気になれば」と話した。稀勢の里も「少しでも元気になってもらえれば、と思ったけど逆に応援されて、頑張らなければいけないと温かい気持ちになれた。大歓迎されて、本当にありがたかった」と、しみじみとした口調で話した。

仙台市若林区荒浜の被災地で献花した日本相撲協会の一行(撮影・渡辺佳彦)

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稀勢の里3日連続取組せず「様子見ながら」足裏に傷

仙台巡業の稽古場で松鳳山(左)からあいさつを受ける稀勢の里(撮影・渡辺佳彦)


 大相撲の夏巡業が12日、仙台市太白区のカメイアリーナ仙台(仙台市体育館)で行われ、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)は、3日連続で割(取組)に入らなかった。

 1週間ほど前から、左足のかかとに近い足裏左側に傷ができ、大事をとって取組は回避している。「龍ケ崎の時が一番ひどかった」と話すように、茨城・龍ケ崎市で行われた9日の巡業では、多少の無理はあっても地元とあってファンの前で勇姿を披露していた。

 痛みがピークに達したため翌10日の福島・白河市巡業では取組はもちろん、稽古場にも姿を見せず、横綱土俵入りも回避。11日の山形・南陽市巡業では稽古場に姿を見せ、横綱土俵入りも行ったが、取組は避けた。

 この日も、朝の稽古場に来て四股やすり足など、軽く体を動かした。帰り際には「だいぶ良くなってきた。(取組は)様子を見ながら」と短めながら、歩きながらの問いかけに応じていた。8場所連続休場の原因となっている左胸、腕の負傷ほど重傷ではなく、大事には至っていないようだ。

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稀勢の里「嫌だった」地元の141段階段に復活誓う

朝稽古の途中で西岩親方(右)からアドバイスを受ける稀勢の里


 8場所連続休場中の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、相撲を始めた茨城・龍ケ崎市の思い出の地で、秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)の復活を誓った。

 9日、同市で行われた夏巡業に参加。土俵下で基礎運動を繰り返した朝稽古後、会場のたつのこアリーナに隣接する、たつのこ山での思い出を語った。人工的につくられた標高41メートルの山にある141段の階段を上り下りして体を鍛え、ふもとで小学2年時に行われた大会で相撲デビュー。5人抜きを果たし、金メダルをもらったと明かした。

 小学2年時の大会は近隣施設の落成を記念し、特設の土俵で行われたものだった。「あれがなかったら相撲をやっていなかった。写真を見たら左ハズ押しだった」と、相撲に楽しさを見いだしたのも、現在の生命線となっている左の攻めも当時からだった。階段の上り下りは「嫌だったけど、しっかりと体をつくることができた」という。2歳から角界入門目前の中学3年途中まで、約13年間過ごした龍ケ崎市が原点だった。

 夢をふくらませた思い出の地に戻ったからこそ、現状に「ふがいない成績が続いている」と唇をかんだ。続けて「9月場所で活躍できるよう、しっかり頑張りたい」と力説。不言実行の男の精いっぱいの所信表明に、復活への強い思いがにじんでいた。【高田文太】

稀勢の里が少年時代にトレーニングで駆け上がった、たつのこ山の141段の階段

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稀勢の里「上積みあった」西岩親方からアドバイスも

巡業の稽古で大栄翔(右)を圧倒した稀勢の里


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、2日連続で幕内力士と本格的な稽古を行った。

 7日、埼玉・所沢市で行われた夏巡業の朝稽古で大栄翔、佐田の海と計14番で12勝2敗。約1カ月ぶりに関取衆と相撲を取った前日6日と番数、勝敗とも同じだったが「前日よりも上積みはあったか」という報道陣の質問に「体的にはいいんじゃないかな」と、復調を感じた様子だった。

 稽古後は、稀勢の里が若い衆のころに付け人を務めた、西岩親方(元関脇若の里)からアドバイスを受けた。西岩親方は「兄弟子として新弟子の時からずっと見ている。誰よりも稀勢の里に復活してほしいから」と話した。稽古中は横綱白鵬も土俵下から声をかけるなど、復活を望む周囲の動きも活発になってきた。

稽古後に西岩親方(右)からアドバイスを受ける稀勢の里

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稀勢の里、連日の幕内力士と本格稽古で12勝2敗

巡業の稽古で大栄翔(右)を圧倒した稀勢の里


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が7日、埼玉・所沢市で行われた夏巡業の朝稽古で、2日連続となる幕内力士との本格的な稽古を行った。

 大栄翔と11番で10勝1敗、佐田の海と3番で2勝1敗。計14番で12勝2敗と、約1カ月ぶりに関取衆と相撲を取った前日6日と、番数、勝敗ともに同じだった。指名した力士も、前日は1番だけ取って勝った正代と、この日は取らなかったものの、大栄翔、佐田の海は変わらなかった。

 前日、稀勢の里は徐々に調子を上げていきたい意向を示していた。番数、勝敗、胸を出した相手も同じとあって、前日と比較しやすい状況だけに、この日「前日よりも上積みはあったか」と報道陣に質問されると「体的にはいいんじゃないかな」と、調子が上向いている実感があることを口にした。

 胸を借りた大栄翔も「強いですね」と脱帽だった。「(稀勢の里に得意の)左を差されないようにした」と話した通り、大栄翔が差し手争いで勝っても、左から上手投げで仕留められる場面もあった。大栄翔はその一番を振り返り「それだけ横綱は余裕があったということ」と、完敗を認めていた。

稽古後に西岩親方(右)からアドバイスを受ける稀勢の里

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稀勢の里が本格稽古再開で9連勝締め「1日ずつ」

巡業の稽古で佐田の海(右)を圧倒した稀勢の里


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、本格的な稽古を再開した。6日、長野・下諏訪町で行われた夏巡業の朝稽古で大栄翔、正代、佐田の海の順に幕内力士3人と計14番で12勝2敗。2敗した大栄翔にも4勝を挙げて勝ち越し、最後は9連勝で締めた。動きについては「いいと思いますよ。1週間、体をつくってきたから」と手応えを口にした。

 関取衆と相撲を取るのは7月4日に九重部屋に出稽古して以来、約1カ月ぶりだった。その出稽古の翌日に名古屋場所休場を表明し「来場所、全てを懸けて頑張っていきたい」と、秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)への強い思いを語っていた。白鵬と鶴竜がスロー調整の中、常時気温35度前後の屋外巡業で、横綱一番乗りで本格始動した。「まだ始まったばかりだから。また明日、1日ずつ。(相撲を取る稽古は引き続き)やっていくと思う」。徐々に状態を上げて復活を目指していく。

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稀勢の里が本格稽古で12勝2敗「いいと思います」

巡業の稽古で佐田の海(手前右)を圧倒した稀勢の里(同左)


 8場所連続休場中の大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が6日、長野・下諏訪町で行われた夏巡業で、本格的な稽古を再開した。幕内力士3人を相手に計14番で12勝2敗。大栄翔に4勝2敗で、正代とは1番、佐田の海とは7番取って全勝だった。最後は9連勝で締めた。夏巡業は7月29日の初日から参加しており、これまでは関取衆のぶつかり稽古に胸を出してはいたが、相撲は取っていなかった。

 体の動きについて稀勢の里は「いいと思いますよ。(夏巡業初日から)1週間、体をつくってきたから」と、手応えを感じた様子だった。稀勢の里の左を封じ、ともに押し出しで2勝を挙げた大栄翔も「やっぱり重かった。(稀勢の里の)左が入ると何もできなかった」と、敗れた4番は完敗だったと認めていた。

 秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)までは1カ月以上、今回の巡業も最終日の今月26日まで20日間と期間があるだけに「まだ始まったばかりだから。また明日、1日ずつやっていく」と、徐々に仕上げていくつもりだという。相撲を取る稽古についても「やっていくと思うよ」と、継続していく考えを示していた。

巡業の稽古で佐田の海(手前左)を圧倒した稀勢の里(同右)。右端は御嶽海

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稀勢の里3日ぶり土俵で胸出す「だいぶ動いてきた」

巡業の稽古で千代の海(手前)に胸を出した稀勢の里(撮影・高田文太)


 8場所連続休場中の横綱稀勢の里が、十両志摩ノ海と千代の海に約20分、胸を出した。土俵中央で受け止める形のぶつかり稽古で両力士を何度も転がし「もう終わりか」などとハッパを掛けた。

 今回の巡業中は相撲を取っていないが、3日ぶりに土俵に上がって胸を出した。会場を去る際に「だいぶ動いてきました」と、状態が上向いている実感があることを明かした。

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朝乃山、富山の「スーパースターに」切手セット授与

発売された朝乃山のオリジナルフレーム切手セット(撮影・佐々木隆史)


 大相撲名古屋場所で三賞を受賞した平幕の朝乃山(24=高砂)が、オリンピック(五輪)メダリストに肩を並べた。夏巡業が2日、地元富山・魚津市で行われ、この日から発売となった自身のオリジナルフレーム切手セットを授与された。富山県の郵便局と朝乃山の後援会が協力して作り、県内の郵便局で3000部の限定発売商品。担当者によると同県の著名人が切手になるのは、16年リオデジャネイロ五輪レスリング女子48キロ級金メダリストの登坂絵莉以来だという。「ただただうれしいです」と声を弾ませた。

 ひとたび稽古場に現れると、大勢の地元ファンがサイン欲しさに押し寄せた。人気は既に高いが、地元メディアから「将来富山県でどんな存在になりたいか」と問われると「スーパースターになりたい」と宣言。スーパースター級の声援を受けながら、ぶつかり稽古で横綱稀勢の里の胸を借りて「ありがたかった」と感謝した。

 秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)では幕内上位が濃厚。初の三役力士との対戦もあり得るが「しっかり勝ち越して2桁目指したい。地元から応援に来てくれる方を喜ばせたい」と地元を背負い、強気に意気込んだ。【佐々木隆史】

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朝乃山が地元富山凱旋「スーパースターになりたい」

ぶつかり稽古で稀勢の里(右)の胸を借りる朝乃山


 大相撲夏巡業が2日、富山・魚津市で行われ、平幕の朝乃山(24=高砂)の凱旋(がいせん)に地元が沸いた。

 地元富山県で行われた巡業に参加するのは、昨年8月の夏巡業以来1年ぶり。当時は十両だったが今回は幕内に上がり、さらに名古屋場所で三賞を受賞したことで「前回より声援がすごかった」と驚いた。

 稽古場に現れると大勢の地元ファンがサイン欲しさに押し寄せ、稽古場に上がれば大歓声を受けた。横綱稀勢の里からぶつかり稽古で胸を借りて何度も転がされたが、その度に観客から拍手や声援でエールを受け取った。地元メディアから「将来富山県でどんな存在になりたいか」と問われると「スーパースターになりたいです」と堂々と宣言した。

この日から発売された朝乃山のオリジナルフレーム切手セット
郵便局局員から自分のオリジナルフレーム切手セットを受け取る朝乃山

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稀勢の里「筋トレ」長丁場の巡業と体調を考慮し休養

朝稽古から引き揚げる際にファンにサインする稀勢の里


 大相撲夏巡業は1日、石川・小松市で行われたが、8場所連続休場中の横綱稀勢の里は休養日に充てた。

 稽古場に姿を現したものの、ここまで毎日踏んでいた四股も踏まず約20分で稽古場を後にした。長丁場の巡業と体調を考慮して、稽古をする予定はなかったという。「今日は筋トレ中心でやると決めていたので」と、普段あまりやらない「筋トレ」の言葉を使った。

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西岩親方、稀勢の里に助言「先輩、兄弟子として」

稽古中に西岩親方(右)から声をかけられる稀勢の里


 大相撲夏巡業が31日、福井・勝山市で行われ、8場所連続休場中の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、巡業3日目にして稽古土俵に上がった。

 ぶつかり稽古で幕下力士に5分、秋場所で新入幕確実の十両隆の勝に7分胸を出した。

 稽古途中、西岩親方(元関脇若の里)から数回声をかけてもらった。現役時代には付け人を務め、引退後は今年2月に独立するまで田子ノ浦部屋の部屋付き親方として指導を受けた、兄弟子であり恩師。

 同親方は「自分は部屋も違うし部屋の親方でもない。横綱になってるから番付も下だからどうこう言えないけど、復活して欲しい気持ちを伝えただけ。先輩として、兄弟子として助言した。今は横綱で頂点だけど、土俵から下りればかわいい弟弟子ですから」と親心をのぞかせた。

ぶつかり稽古で幕下力士に胸を出す稀勢の里
ぶつかり稽古で隆の勝(右)に胸を出す稀勢の里

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稀勢の里「自分も分からない」負傷箇所の状況語らず

朝稽古で四股を踏む横綱稀勢の里


 大相撲夏巡業が30日、滋賀・大津市で行われ、8場所連続休場中の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、7月5日に名古屋場所の休場を自ら表明後、初めて公の場で口を開いた。稽古土俵には上がらず四股などの基礎運動で汗を流した朝稽古後に、負傷している左大胸筋付近の状況について「どうでしょうね。やってみないと分からない。自分も分からない」と語った。少し笑みを浮かべて、具体的な状況説明は避けた。

 今巡業は8月26日までの長丁場。それだけに今は軽めの調整だが、関取衆との稽古予定を聞かれると「そのために出てきてるわけですからね」と即答した。年6場所制となった1958年以降の横綱では、8場所連続休場は最長で「ふがいなさがある」と厳しい表情。だからこそ、まずは今巡業に「しっかりと責任を全うしたいと思う」と強い気持ちで臨む。

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8場所連続休場中の稀勢の里「わからない」状況語る

朝稽古で四股を踏む稀勢の里


 大相撲夏巡業が30日、滋賀・大津市で行われ、8場所連続休場中の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、7月5日に名古屋場所の休場を自ら表明して以来、公の場で口を開いた。

 稽古土俵には上がらず四股などの基礎運動で汗を流した朝稽古後に、報道陣の囲み取材に対応。負傷している左大胸筋付近の状況について聞かれると「どうでしょうね。やってみないと分からない。自分も分からない」と少し笑みを浮かべて、具体的な状況説明は避けた。

 年6場所制となった1958年以降の横綱では、8場所連続休場は最長。「ふがいなさがある」と厳しい表情を浮かべて、今巡業について「しっかり責任を果たしたいと思います」と話した。

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稀勢の里の覚悟「すべてをかけて」初日から巡業参加

鶴竜(手前)を寄り切りで破る稀勢の里


 大相撲夏巡業が29日、岐阜・大垣市で始まり、8場所連続休場中の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、去年10月の秋巡業以来となる初日から参加した。

 稽古場に姿を現すと、待ちわびた大勢の観客から歓声と拍手を浴びた。朝稽古では約1時間半、四股やすり足、テッポウなどで汗を流したが、稽古土俵には上がって稽古することはなかった。それでも土俵下で大関豪栄道と笑顔で話すなど、リラックスした表情を見せた。

 しかし、支度部屋に戻ると報道陣には対応せず、帰りのバスに乗る際も無言を貫くなどピリピリしたムードを漂わせた。最後の取組では横綱鶴竜を寄り切りで破り、この日一番の大歓声にも笑顔はなし。名古屋場所休場を表明した7月5日に「来場所、すべてをかけて頑張っていきたい。もっともっと自分に厳しくしていきたい」と話していた通り、覚悟を固めて巡業に臨んでいる。秋場所(9月9日初日、両国国技館)での1年半ぶりの復活へ、すでに真剣勝負は始まっている。【佐々木隆史】

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栃ノ心、高安が夏巡業当面休場 3横綱は参加へ

栃ノ心


 日本相撲協会の花籠巡業部副部長(元関脇太寿山)は25日、名古屋場所を右足親指の負傷で途中休場した栃ノ心と高安の両大関が29日から始まる夏巡業を当面は休場することを明らかにした。

 高安について、師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)は左肘の故障を理由に挙げた。右膝痛などで名古屋場所を途中休場した横綱白鵬について、花籠副部長が「白鵬は(休場届が)出ていない」と話し、鶴竜、稀勢の里を含め3横綱は初日から参加の見通しとなった。左大胸筋痛などで8場所続けて休場した稀勢の里について、田子ノ浦親方は「やれることはやらないとね。体は動くようになった」と説明した。花籠副部長によると、関脇逸ノ城や平幕の琴奨菊、千代の国も巡業の初日から休場する。

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横審北村委員長、上位陣休場に「反省してほしい」

大相撲名古屋場所後に行われた横綱審議委員会。左から2人目が北村正任委員長、右から2人目が八角理事長(撮影・小沢裕)


 横綱審議委員会(横審)の定例会が23日、東京・両国国技館で開かれた。

 前日22日まで行われた名古屋場所は、19年ぶりに3横綱全員と1大関が休場。北村委員長は「反省してほしい」と厳しく話した。一方で横綱で単独1位の8場所連続休場となった横綱稀勢の里に激励、注意、引退勧告などの決議はなし。同委員長は「激励の決議という話もあった」と明かしたが「本人が次の場所で『やる』と言っているのでそれを尊重」と静観。山内委員も「横綱の地位、考えを決断するのは横綱自身」と話した。

横綱審議委員会を終えて会見に臨んだ北村正任委員長。右は芝田山理事(撮影・小沢裕)

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横審「責任を感じてほしい」3横綱と栃ノ心に注文

横綱審議委員会を終えて会見に臨んだ北村正任委員長は、休場が続く稀勢の里について「本人が言っているように次の場所での出場に期待したい」との見解を述べた。右は芝田山理事(撮影・小沢裕)


 大相撲の横綱審議委員会(横審)の定例会が23日、東京・両国国技館で開かれた。

 22日に千秋楽を迎えた名古屋場所では、19年ぶりに3横綱全員と大関1人が休場。北村正任委員長は「非常に異常な場所」と前置きした上で、休場した3横綱と新大関栃ノ心について「相撲界を背負っている立場の人間として反省してほしい。責任をそれなりに感じてほしい」と注文をつけた。

 横綱として史上単独1位の8場所連続休場となった、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)については、激励、注意、引退勧告などの決議はなかった。実は「激励の決議をしたらどうかという話もあった」(北村委員長)という。だが北村委員長は「激励することによって、何か意味があるのか、あまり意味がないのでは、ということになった。それなりの土俵を、きっちりと務めてほしい。何勝何敗ならいいというものではない」と、重圧ばかりかける可能性がある決議は「なし」となった。

 北村委員長の「本人が次の場所『やる』と言っているのだからそれを尊重したい。何とか気力を持続して、復帰を実現してほしい」というコメントをはじめ、横審の各委員からは、稀勢の里の復活に期待する声が相次いだ。山内昌之委員は「人の地位、職域については慎重に進める(べき)もの。横綱の地位、考えを決断するのは横綱自身。(そういう)大変重い地位なんです」と語り、宮田亮平委員も「次回は期待に応える仕事をしてもらいたい。それは優勝しかないでしょ」と話していた。

大相撲名古屋場所後に行われた横綱審議委員会。左から2人目が北村正任委員長、右から2人目が八角理事長(撮影・小沢裕)

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御嶽海「海行きたい」も若手リーダーの自覚十分

一夜明け会で地元紙を手に笑顔の御嶽海(撮影・岡本肇)


 大相撲名古屋場所で初優勝した関脇御嶽海(25=出羽海)が千秋楽から一夜明けた23日、犬山市内の同部屋で会見を行った。

 秋場所(9月9日初日、両国国技館)は大関とりがかかる。「(来場所のことは)まるっきり考えてない。今は頭から相撲を外して、ゆっくりしたい」と言い、今1番したいことを問われると「海に行きたいですね。海外の静かな海がいい」と笑顔を見せた。

 ただ大関を狙う優勝力士としての自覚は十分だ。自分を筆頭に豊山、朝乃山も敢闘賞を手にし、貴景勝、阿武咲も2ケタ勝利。「世代交代」を印象づけた場所を振り返り「来場所から、と思う。若手の中でもしっかり引っ張っていきたい」とリーダーとしての自負を強調。千秋楽の表彰式前、優勝力士として普段は東の横綱の指定席である東支度部屋奥で髪を結ってもらった。「いい席だなと思った。また座ると思います」と2度目の優勝、将来の横綱昇進への意欲ものぞかせた。

 今場所は白鵬、鶴竜、稀勢の里の3横綱、新大関だった栃ノ心が休場し、対戦がなかった。秋場所ではその上位陣とぶつかる。「全然通用すると思います」と、強気に言い放っていた。

鳥居の前で羽を伸ばす御嶽海(撮影・岡本肇)
優勝した写真を手に笑顔で一夜明け会見に臨む御嶽海(撮影・岡本肇)

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稀勢の里も初日から参加へ夏巡業は休場の3横綱揃う

横綱稀勢の里


 左大胸筋痛などで8場所続けて休場している横綱稀勢の里が、名古屋場所後の夏巡業に初日から参加することが20日、分かった。

 師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が「その方向で調整している」と述べた。夏巡業は29日に岐阜県大垣市で始まり、26日間にわたって実施される。協会関係者によると、右膝痛などの理由で名古屋場所を途中休場した横綱白鵬も巡業初日から参加予定。右肘痛で途中休場の横綱鶴竜も既に巡業初日からの参加が決まっている。

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3横綱不在、八角理事長「お客さんには申し訳ない」

鶴竜の休場で19年ぶりに3横綱が休場に(撮影・岡本肇)


 19年ぶりに3横綱全員が不在という異常事態に陥った。3場所連続優勝を目指していた横綱鶴竜(32=井筒)が、名古屋場所6日目の13日、日本相撲協会に「右肘関節炎で13日より2週間の安静休務を要する見込み」との診断書を提出して休場。初日からの稀勢の里、4日目からの白鵬に続き、3横綱が全員不在。1999年春場所で曙、若乃花、貴乃花が相次いで休場して以来、昭和以降5度目の事態となった。

 ファンにとっては、さびしい場所となった。午前7時30分ごろ、愛知・東浦町の部屋宿舎を出発した鶴竜は、名古屋市の病院経由で帰京した。師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)は「靱帯(じんたい)とか筋肉の炎症。だいぶ状態が悪く、力が入らないということだった。場所前から悪かった」と取組ではなく、6月下旬の名古屋入り後の負傷と明かした。今後は都内の病院で再検査を予定している。

 今年に入って稀勢の里は4場所すべて、白鵬は3場所休場。鶴竜は皆勤してきたが、今場所は4、5日目と平幕に連敗。3連覇が遠のいたタイミングで決断した。井筒親方は「先場所は晴天だったのに今回は嵐になってしまった。天国から地獄。つらいですな」と、無念の思いを代弁した。

 突如、結びの一番となって臨んだ新大関栃ノ心は初黒星を喫した上に、休場危機に陥った。阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は「(横綱が)いなくなって初めて分かる」と、横綱不在が影響した可能性を指摘した。

 ファンからは厳しい声も上がった。静岡・浜松市から訪れた鈴木智久さん(59)は冗談半分ながら「ちょっとお金を返してほしいよね」と漏らした。「お金を払う以上、厳しい目で見ていきたい」(20代女性)という意見も多数あった。八角理事長(元横綱北勝海)は「お客さんには申し訳ない」と話し、力士の奮闘に期待した。

 若貴、曙以来19年ぶりの3横綱不在。横綱の本場所不在も、1人横綱の朝青龍が3日目から休んだ2006年夏場所以来になる。複数の横綱が全員不在となるのは、朝青龍と武蔵丸がともに途中休場した03年名古屋場所以来15年ぶりだ。昨年からの不祥事に続いて「本丸」の土俵が充実しなければ、再び相撲界は不遇の時代を迎えかねない。

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鶴竜が右肘関節炎で休場、19年ぶりに全3横綱不在

12日、阿炎に敗れ座布団が舞う中、引き揚げる鶴竜


 大相撲の横綱鶴竜(32=井筒)が名古屋場所6日目の12日、日本相撲協会に「右肘関節炎で2週間の安静急務を要する見込み」との診断書を提出して休場した。前夜は応急処置をせず、この日朝に名古屋市内の病院で検査した。今後帰京して都内の病院で再検査をする。

 師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)によると、昨日の一番によるけがではなく、場所前から慢性的な痛みを抱えていたという。井筒親方は「力士なので本人は大丈夫と言っていますが、だいぶ状態は悪い。突っ張れない、力が入らないみたいです」と説明。3連覇がかかる今場所だっただけに「先場所は晴天だったのに、今回は嵐になっちゃいましたね。天国から地獄といいますか」と残念がった。

 最大の懸念材料は、肘に遊離軟骨(通称ねずみ)が見つかり、除去手術にまで発展しないかという点。ただ、井筒親方は長期の離脱は心配しておらず「夏巡業は本人も出たいと言っているし私も出られると思っている」と語った。

 鶴竜のほかに、初日から稀勢の里、4日目から白鵬が休場。19年ぶりに全3横綱不在の事態に井筒親方は「お客さんに申し訳ない」と一言。「寂しいし、興行なので協会員として責任を感じる部分がある」と語った。

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新大関栃ノ心 鶴竜休場に両目をむいて「まじで?」

栃ノ心


 大相撲名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)6日目の13日、新大関栃ノ心(30=春日野)は鶴竜休場を朝稽古終了後に知った。一報を報道陣に聞かされると、両目をむいて「まじで?」。続けて「いつ?」と逆質問するなど驚きを隠せなかった。

 場所前の稀勢の里、4日目からの白鵬に続き、3横綱全員が消えた場所では、御嶽海と並んで全勝とトップを走る自分に、嫌でも注目が集まる。この日の朝稽古ではいつも通り若い衆に胸を出し、汗を流していた。

 3横綱全員不在は貴乃花、3代目若乃花、曙の1999年春場所以来19年ぶり。

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