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藤岡奈穂子が王座統一&初防衛、会長は6階級色気

判定で初防衛を果たした藤岡はポーズを決める(撮影・山崎安昭)

国内初の5階級制覇王者藤岡奈穂子(43=竹原&畑山)が、王座を統一して初防衛にも成功した。暫定王者イルマ・サンチェス(30=メキシコ)を初回から圧倒。ダウンは奪えなかったが、ジャッジ3人ともフルマークの完勝で、3-0の判定勝ちを収めた。

藤岡は「初回から倒しに行った」とゴングからグイグイと攻めた。右ストレートがきれいに決まり、左ボディー、右ジャブでも相手をのけ反らせる。アッパーなど多彩なパンチとコンビネーションでスキを与えず。何度も後退させ、ロープやコーナーに追い込んだ。サンチェスは打たれ強く最後までダウンしなかったが、昨年12月に男女を通じて国内初の5階級制覇の実力差を発揮した。

藤岡は「初回でパンチは見えたし、距離も分かった。顔が打たれ強く、まとめて最後にボディーで倒しに行ったが、中盤で判定かなと思った」。完勝にも相手のタフさを認めた。43歳も「まだ伸びシロがある」と言い、パンチの精度や右アッパーなどを試しことができた。まだまだ進化している。

竹原会長も「きれいなボクシングで対応できていた。完勝。6階級いっちゃおうか?」と言うほどだった。今後の目標には「大きな舞台で」と、海外でのビッグ興行に参戦を願った。

WBA世界女子フライ級王座統一戦 10回、藤岡(左)はサンチェスに左ストレートを打ち込む(撮影・山崎安昭)
WBA世界女子フライ級王座統一戦 6回、藤岡(左)はサンチェスに左ストレートを打ち込む(撮影・山崎安昭)

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藤岡奈穂子が計量「次のステップに行ける試合に」

計量をクリアしたサンチェス(左)と藤岡

ボクシングWBA世界女子フライ級王座統一戦の前日計量が13日に都内であり、正規王者藤岡奈穂子(43=竹原&畑山)は暫定王者サンチェス(メキシコ)とともにクリアした。

藤岡は昨年12月に国内初の5階級制覇も今回は昨年3月獲得王座の初防衛戦となる。今年は米ロサンゼルスで2度合宿した。「ステップなど基本や意識の仕方で新たな面白さに気づいた。海外のビッグイベントとか、次のステップに行ける試合にしたい」と意欲は衰えていない。

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藤岡奈穂子「スリリング」相手グローブ薄くても余裕

計量をクリアした暫定王者イルマ・サンチェス(左)と正規王者藤岡菜穗子

ボクシングWBA世界女子フライ級王座統一10回戦の調印式と前日計量が、13日に都内で行われた。正規王者藤岡奈穂子(43=竹原&畑山)、暫定王者イルマ・サンチェス(30=メキシコ)とも、リミットより500グラム少ない50・3キロで計量をクリアした。藤岡は昨年12月にWBOライトフライ級を制し、国内で初の5階級制覇を達成した。この王座は返上し、今回は昨年3月に獲得した王座の初防衛戦となる。

グローブはともにメキシコ製も違うメーカーで、スポンサーのものを使用する。サンチェスは日本でなじみがなく、より薄いグローブに藤岡陣営は「薄すぎ。大丈夫か?」の声さえ上がった。藤岡は「ガードを気をつけるけど、スリリングでいい」で余裕の弁だった。相手からメキシコの民族衣装をサプライズプレゼントされ、「あした何か用意しないと」とこれには恐縮していた。

今年に入って、米ロサンゼルスで2度合宿した。「ステップとか基本のちょっとしたや、意識の仕方とか、新たな面白さに気づかされた」という。大目標を達成後で最初の試合になるが「次のステップに行ける試合にしたい」と話す。さらなるレベルアップの先には、海外でのビッグイベントに参戦を目標に掲げた。

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藤岡奈穂子が王座統一戦「さらに高みを」KO宣言

リングで統一戦でKO宣言した藤岡奈穂子

 ボクシングWBA女子世界フライ級王者藤岡奈穂子(42=竹原&畑山)が、9月14日に東京・後楽園ホールで暫定王者イルマ・サンチェス(30=メキシコ)との王座統一戦に臨む。13日の同会場での興行の中で発表された。

 藤岡は昨年3月の同王座決定戦で4つ目の世界王座についた。12月にはWBOライトフライ級王座も獲得して、日本人初の5階級制覇王者となった。その後に同王座は返上したが、相手はこの間に暫定王座を獲得していた。

 藤岡はリングに上がってあいさつ。「やっと試合が決まった。王者同士の戦いだがKOで勝つ。さらに高みを目指したい」とKO宣言でアピールした。

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ヤップ大差判定で3度目防衛「世界王者になりたい」

3度目の防衛に成功した王者マーク・ジョン・ヤップ

<ボクシング:東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇4日◇東京・後楽園ホール

 フィリピン出身の同級王者マーク・ジョン・ヤップ(29=六島)が3度目の防衛に成功した。

 同級7位中嶋孝文(33=竹原慎二&畑山隆則)に的確にパンチを浴びせ、後半は足を使って反撃をかわし、3-0で判定勝ちした。

 初回はジャブを突いて先手をとり、左アッパーでロープまで吹っ飛ばした。2回には中嶋の左まぶたをカットさせ、ワンツーにボディ攻撃もよくリードを広げていった。中盤以降は足を使ってサークリング。大ぶりパンチをかわしながら、逆に正確にパンチを打ち込んだ。ダウンは奪えなかったが、採点は6ポイント差が1人4ポイント差が2人と差がついた。

 ヤップは「ダメージはない。しんどいけど我慢した。スタミナも大丈夫」と片言の日本語交じりの英語で話した。元世界王者長谷川のスパーリングパートナーで、日本のリングに上がると枝川会長の目に留まって14年に六島ジムへ移籍。初戦黒星後は10連勝し、WBCでは5位、IBFで8位につけている。

 枝川会長は「試合前にオッという話があった」と言う。世界挑戦の話が浮上したことで「今日は勝つことが最優先。ポカもあるし、相手の一発もある。ポイント差も見て」と後半はアウトボクシングに徹しさせた。昨夏のV1戦では初回に3度ダウンからの逆転KO勝ちだった。攻撃一辺倒からテクニックに足もあるところも証明した。

 1月中旬からは1カ月渡米した。WBC世界スーパーフライ級王者シーサケット・ソー・ルンヴィンサイ(タイ)のパートナーを務めた。その成果に早めの調整も奏功した。枝川会長は「こういう勝ち方も必要」と世界を見据える。現在のWBC王者は岩佐亮佑(セレス)だが、ヤップは「相手は誰でもいいから、世界王者になりたい」と目を輝かせた。

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王者ヤップ「KOで勝つ」計量パスしナポリタン食す

計量を終えて健闘を誓う王者マーク・ジョン・ヤップ(左)と挑戦者中嶋孝文

 ボクシング東洋太平洋バンタム級タイトルマッチの前日計量が3日に都内で行われた。

 4日に東京・後楽園ホールで、フィリピン出身でV3を狙う同級王者マーク・ジョン・ヤップ(29=六島)はリミットを100グラム下回る53・4キロでパス。挑戦者の同級7位中嶋孝文(33=竹原&畑山)はリミットちょうどの53・5キロでクリアした。

 ヤップは元世界王者長谷川のスパーリングパートナーとして来日し、日本のリングに上がると枝川会長の目に留まり、14年に六島ジムへ移籍した。初戦は黒星もその後は9連勝して現在4連続KO中。WBCでは5位、IBFで8位に世界ランク入りしている。「コンディションは大丈夫。KOで勝つ。世界王者になりたいから、負けられない」と計量後はナポリタンをぱくついた。枝川会長は「12敗もして、フィリピンでは捨てられ、ここまで強くなった。世界戦をやらせてやりたい」と話した。

 中嶋は12、14年と日本スーパーバンタム級で2度王座挑戦も、いずれも大竹(金子)に僅差で判定負けした。心機一転ジムを移籍して、16年には中国でWBCアジア・フェザー級タイトルを獲得も連敗。「現状を打破するために」と滝行にも行った。コツコツと試合をこなして、今回が03年のデビューから40戦目の集大成を期す。「挑戦者として倒しにいく。自分から行って崩していきたい。自信はある。自分を信じて」と決意を口にした。

計量を終えてフェイスオフの王者マーク・ジョン・ヤップ(左)と挑戦者中嶋孝文

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チャオズ箕輪「顔が命、打たせない」王座獲得へ気合

王座を争う天海ツナミ(左)とチャオズ箕輪

 ボクシングの女子ダブル世界戦の前日計量が7日に都内で行われた。4選手とも1回でクリアした。

 WBOライトフライ級王座決定戦はチャオズ箕輪(30=ワタナベ)に天海ツナミ(33=アルファ)とも48・8キロ。リミットを100グラムアンダーでクリアし、8日に東京・後楽園ホールで対戦する。天海が昨年11月の挑戦者決定戦で勝利したが、5階級制覇した王者藤岡奈穂子(竹原慎二&畑山隆則)がこの王座を返上し、チャオズと空位を争う王座決定戦となった。

 チャオズは全日本7連覇の実績があり、16年プロデビューから6戦目での世界挑戦となる。プロ転向時に9階級制覇を目標に掲げ、「まずは1本目のベルトをとりたい。顔が命。一番に顔を打たれないようにしたい」。メインの42歳となる江畑佳代子とは同門に「お局様がいるので盛り上がっているし、いい手本になる」と言うと、江畑に「あとで給湯室に来なさい」とおしかりを受けた。

 天海は09年にWBAスパーフライ級王座を獲得した。5度目の防衛に失敗後は海外で3度挑戦も失敗してきた。久々の日本人対決で2階級制覇がかかる。「判定でなく倒して勝ちたい。ここがゴールではない。このチャンスにしっかりとって、世界に出て防衛していきたい」とKO宣言した。

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王者江畑佳代子は初防衛戦、3・8女子ダブル世界戦

江畑佳代子

 ボクシングの女子ダブル世界戦が15日に発表された。3月8日に東京・後楽園ホールで、WBOライトフライ級王座決定戦ではチャオズ箕輪(30=ワタナベ)と天海ツナミ(33=アルファ)が対戦する。WBOミニフライ級王者江畑佳代子(42=ワタナベ)は、パク・ジヒョン(32=韓国)との初防衛戦を迎える。

 チャオズは全日本7連覇の実績があり、16年プロデビューから6戦目での世界挑戦となる。天海は09年にWBAスパーフライ級に次いで階級制覇がかかる。この王座は5階級制覇した藤岡奈穂子(竹原慎二&畑山隆則)が返上したもの。

 メインの江畑は初挑戦から7年目にして、昨年5度目の挑戦で悲願の王座についた。この日は女子のみの興行となり、東洋太平洋1試合と日本王座戦3試合もあり、6大タイトル戦となった。

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村田諒太が恩師命日に初MVP「ミドル級の役割を」

MVPを受賞した村田(撮影・丹羽敏通)

 プロボクシングの17年度年間表彰式が9日、都内のホテルで開かれ、最優秀選手にWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が初選出された。

 昨年10月、同級王座戦で同年5月以来の再戦となったアッサン・エンダム(フランス)を7回終了時TKOで下し、五輪金メダリストとして日本人初の世界王者に輝いた。日本人として竹原慎二以来2人目となるミドル級世界王座ともなり、表彰選手を決定するボクシング担当記者の投票で36票中21票を集めた。

 壇上では「恐縮です。こんなに強いチャンピオンがいる中で頂くのは。いろいろな方のおかげです」「個人的な話ですが、今日は高校の恩師の武元先生の命日です。こういう日に賞を頂いた。いまも見守ってくれていると思う」。南京都高(現京都広学館高)で指導を受けた恩師の名前を挙げて感慨に浸った。

 4月15日には同級8位ブランダムラ(イタリア)を迎え初防衛戦(横浜アリーナ)が待つ。壇上に上がった新旧の世界王者たちは軽量級が中心だったが、「ミドル級の役割があると思う。そのあたりをしっかりやっていきたい」と誓った。

 技能賞はWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(大橋)が2年連続2回目、殊勲賞はWBA、IBF統一世界ライトフライ級王者田口良一(ワタナベ)が初、WBO世界フライ級王者木村翔(青木)が初の受賞となった。

ボクシング年間表彰式で写真に納まる、左から殊勲賞の田口、MVPの村田、技能賞の井上、殊勲賞の木村(撮影・丹羽敏通)

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村田諒太「良い場所」因縁の横浜アリーナで初防衛戦

ファイティングポーズするWBA世界ミドル級王者の村田(左)と挑戦者のブランダムラ(撮影・滝沢徹郎)

 運命の場所で歴史を動かす。ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32)の初防衛戦(4月15日)の発表会見が22日に都内で行われた。欧州王者を返上したばかりの同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)を迎える会場は横浜アリーナ。同王者だった竹原慎二が初防衛に失敗した日本ボクシング界因縁の地だ。日本人初のミドル級での防衛成功へ、舞台は整った。

 その一致がふに落ちたように、村田はわずかにうなずいた。「そうですね、たしかに。記録を超えるには良い場所ですね」。思い出したのは、これまでで日本人が唯一挑んだミドル級の防衛戦。会場は同じ横浜アリーナだった。竹原の名前を聞くと、意気に感じるように口角を上げた。

 96年6月、前年に日本人初のミドル級王者となった竹原は、同級1位ジョッピー(米国)を迎えてV1戦に臨んだ。戴冠の快挙で注目度は急上昇し、会場を埋めたのは1万4000人。ただ、その目に映ったのは世界の壁の高さ。竹原は初回にダウンを喫し、9回TKO負けに終わった。日本人が重量級で活躍する夢がはかなく消えてから20年あまり。2人目の同級王者となったのが村田。歴史は奇妙な縁をつくり出す。今回は20年東京五輪の余波で会場選択に苦労する中、決まったのが横浜だった。

 村田もV1戦へ、注目度はさらに上がっている。似た境遇だが、「初防衛戦は難しいと言われますよね」と自ら切り出した。達成感、ハングリー精神の欠如などを原因に挙げ、「王者と言われるのは重圧ですが、そのあたりも含めて防衛できるか、その先がある選手なのか、判断されると思います」と己を見つめた。

 アマ時代も含めてイタリア選手との対戦経験はないが、「五輪金メダリストもいる。技術的には高いイメージ」とした。ブランダムラの戦績はKO勝ちが少ないが、「KO少なくて勝ち続けている選手の方がやりにくい。10、12回を戦うすべを知っているので」と警戒。「俳優さんかなと思うくらい。見た目では勝てない」と認めたその顔をどう殴るか、練習で詰めていく。

 待望のベルトは昨年末に届いた。顔と名前が刻まれた世界に1本のベルトはただ、試合で敗者となればその日だけ相手に渡すことになる。「一晩たりとも渡したくないですね」。1万6000人を収容予定の因縁の会場で死守し、これまでと同じように「初」の称号を手にする。【阿部健吾】

 ◆96年6月24日のWBA世界ミドル級タイトル戦(横浜アリーナ) 初防衛戦の王者竹原慎二が完敗で、日本人初のミドル級王座から陥落した。初回に同級1位ウイリアム・ジョッピー(米国)の右ストレートでダウンし、最後までスピードに乗ったアウトボクシングを取り戻せず。9回2分29秒にレフェリーストップでTKO負けした。テレビの生中継なし、会場も後楽園ホールだった前年の王座奪取時と違い、ゴールデンタイムの生中継、会場は1万4000人を集め、世界的プロモーターのドン・キング氏も来場した。

96年6月、竹原(右)はウィリアム・ジョッピーの連打を浴びバランスを崩す

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村田諒太、井上尚弥ら選考会で最優秀選手候補4人に

井上尚弥(2017年12月31日撮影)

 日本ボクシングコミッションと東京運動記者クラブのボクシング分科会が11日、都内で17年の年間表彰ノミネート選考会を開いた。最優秀選手賞候補は4人。WBAで日本人2人目のミドル級世界王座獲得となった村田諒太(31=帝拳)、米国を含めてオールKOでWBO世界スーパーフライ級王座を3度防衛の井上尚弥(24=大橋)、WBAとIBFの2団体を統一した田口良一(31=ワタナベ)、フライ級初のオールKOでWBC世界王座を獲得した比嘉大吾(22=白井・具志堅)の4人となった。2月9日に都内のホテルで発表、表彰される。

 他の賞では技能賞は村田、井上、田口、ホルヘ・リナレス(帝拳)、殊勲賞は村田、田口、木村翔(青木)、尾川(帝拳)、KO賞は井上、比嘉、木村、新鋭賞は木村、京口(ワタナベ)、拳四朗、女子最優秀賞は藤岡(竹原畑山)、小関(青木)が候補に上がった。また、今回から裏方にも評価を与えようとトレーナー賞、顕著な社会貢献に対してのダイヤモンド・フィスト賞(仮称)も設けられる。

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吉川晃司祝福、藤岡奈穂子が世界最多タイ5階級制覇

吉川晃司に担がれながら笑顔を見せる、5階級制覇を達成した藤岡。左は竹原慎二、右は畑山隆則(撮影・鈴木みどり)

<女子プロボクシング:WBO世界ライトフライ級王座決定戦10回戦>◇1日◇東京・後楽園ホール

 ボクシングのWBO世界女子ライトフライ級王座決定戦が1日に東京・後楽園ホールであり、藤岡奈穂子(42=竹原&畑山)が世界最多タイの5階級制覇を達成した。

 IBFアトム級王者バジェ(コスタリカ)に3-0で判定勝ちし、勝者のコールを受けると歌手の吉川晃司と抱き合って喜びを爆発させた。「5階級を宣言してきて、難しいと思ったこともあったが、ホッとした」と胸をなで下ろした。6階級挑戦には「長生きしたい」と笑わせたが「モチベーション次第。海外でも」と意欲は衰えていない。

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藤岡奈穂子、世界最多タイ5階級制覇「ホッとした」

藤岡奈穂子対ヨカスタ・バジェ 5階級制覇を達成した藤岡(上)は吉川晃司(右下)に担がれながら笑顔を見せる(撮影・鈴木みどり)

<女子ボクシング:WBO女子世界ライトフライ級王座決定10回戦>◇1日◇東京・後楽園ホール

 WBAフライ級王者藤岡奈穂子(42=竹原&畑山)が世界最多タイの5階級制覇を達成した。2階級制覇を狙うIBFアトム級王者ヨカスタ・バジェ(25=コスタリカ)との対戦。中盤からリズムをつかみ、終盤は倒しにいった。最後までダウンも奪えなかったが、2~8ポイント差の3-0の判定勝ちを収めた。

 藤岡は勝者のコールを受けると、歌手の吉川晃司と抱き合って喜びを爆発させた。「ホッとした。5階級を宣言してきて、難しいと思ったこともあった。2敗して引退も考えたが、大きな経験になってここまで続けられた」と安堵(あんど)した。前世界王者山中慎介も観戦。「男子にも認められてうれしい」と笑みを見せた。

 序盤は「距離が遠く迷った。穴が分からなかった」という。3回に左ボディーが当たりだし、左フックでのけ反らせ、その後は再三右ストレートでぐらつかせた。「ボディーが簡単に入り糸口になった。パターンを探せたのが勝因。引き出しがあった」とキャリアのさがあった。

 試合前はKO宣言したが「タフそうで自分にハッパを掛ける意味で。KOしないと格好悪い」とラッシュしていった。「2、3発目をもらってくれなかった」とKOはならなかったが、竹原会長は絶賛だった。「すごい。僕らの時代ならおばあちゃんの歳」と、42歳の女王をたたえた。

 元世界王者天海ツナミがWBOアジアパシフィック王者になって挑戦を希望し、試合前には東洋太平洋王者チャオズ箕輪から挑戦状も届いた。男子で最多の6階級制覇挑戦の夢も広がるが「長生きしたい」と笑わせた。「今は一段落。あとは気持ち次第。海外のメジャーな場所でもやってみたい」と意欲は衰えていない。

藤岡奈穂子対ヨカスタ・バジェ 8回、バジェ(左)にボディを浴びせる藤岡(撮影・鈴木みどり)

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藤岡奈穂子「10回かからない」KOで2階級制覇へ

 ボクシングのWBO女子世界ライトフライ級王座決定戦の計量が、30日に都内で行われた。WBAフライ級王者藤岡奈穂子(42=竹原&畑山)が世界最多タイの5階級、IBFアトム級王者ヨカスタ・バジェ(25=コスタリカ)が2階級制覇をかけ、1日に東京・後楽園ホールで対戦する。藤岡は48・7キロ、バジェは48・1キロで、リミット48・9キロをクリアした。

 今回の対戦は二転三転してようやく決まった。藤岡は「やっと決まった。あとはやるだけ。18年間やってきて最終段階にきている。集大成として結果を残したい」との決意を披露した。今回は階級を落としての挑戦だが「久しぶりの減量で、きついかと思ったが、体調はいつもよりいい」と自信を見せる。「倒し合いになり、10回かからないと思う」とKO決着を予告した。

 バジェはアマ経験も豊富で、13勝(6KO)と無敗を誇る。「この階級はベストウエート。激闘になるだろうが勝ちたい」と話した。コスタリカからの来日は過去男子2人が世界挑戦失敗に、陣営は「三度目の正直。ハートは東京ドームより大きい。あした分かる」と強気だった。

 藤岡は11年のWBCアトム級を皮切りに、13年WBAスーパーフライ級、15年WBOバンタム級、今年3月にはWBAフライ級王座を獲得した。国内の男子は5人の3階級制覇が最多で、藤岡が国内初の4階級制覇となった。世界での男子はデラホーヤとパッキャオの6階級制覇が世界最多記録となっている。

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新王者の村田諒太、初防衛戦18年4月に国内で開催

報道陣に練習を公開したWBA世界ミドル級王者の村田(撮影・江口和貴)

 ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)の初防衛戦が来年4月に国内で行われる見通しとなった。28日に都内ジムで行われた練習再開会見で、帝拳ジムの浜田剛史代表(56)が「次の試合は来年4月ごろに日本を予定しています」と述べた。先月22日の同級タイトル戦で、不可解判定で5月に敗れたアッサン・エンダム(フランス)との再戦を7回終了TKOで飾った。日本人ミドル級王者は竹原慎二に続き2人目となるが、その竹原は初防衛戦で敗れている。日本では誰も成し遂げていないV1戦に、母国で挑む。

 この日に本格的に再開された練習では、さっそく2時間ほど汗を流した。試合日までまだ時間があるため、「いろいろできる段階」と試行錯誤が許される日々に、伸びしろを探す。王座戴冠後には環境の変化も感じるが、「踊らされることなく、自分自身を保ちたい」と浮かれた素振りはなく、引き締まった表情が印象的だった。

 王者となったが挑戦心は消えない。現在のミドル級に君臨する3団体王者ゴロフキンは、元2階級王者で9月の試合で引き分けたアルバレスと来年5月に再戦のうわさもある。WBAでも正規王者の村田の上に位置するのがスーパー王者のゴロフキン。「勝者は気になるが、自分自身が証明しないといけないことは多い。村田と試合をしたら面白いんじゃないかと言われるようにならないと」と述べた。

報道陣に練習を公開するWBA世界ミドル級王者の村田(撮影・江口和貴)
報道陣に練習を公開したWBA世界ミドル級王者の村田(右)(撮影・江口和貴)

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エンダム棄権「無駄にパンチ受けない」セコンド決断

勝利会見場でエンダム(左)の表敬訪問を受ける村田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館

 12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。

 エンダムは8回を前に棄権した。「無駄にパンチを受けない決断をした」。5回あたりから体調に異変を感じた。セコンドに「もらうはずのない左ジャブをもらう。いつもの状態ではない」と棄権を勧められたという。

 体調が最悪だったことを強調した。エンダムによると9月に左足首を負傷。直後にキャンプのため米マイアミに入ったが、今度は40度近い発熱に苦しみ、おまけに大型ハリケーンの影響でジムも使えなかったという。「キャンセルも考えたが、トリプル世界戦でもあったので」とこぼした。

 村田については「前回より序盤からプレッシャーをかけてきたし、パンチも多かった。彼の中で証明すべきことが多かったんだと思う」とたたえ、会見中の村田に歩み寄り抱き合って祝福。「オレのベイビー(ベルト)を大事にしてくれ。長く防衛してもらい、もう1度戦いたい」と再々戦の意気込みを伝えた。

 ◆ミドル級のすごさ 世界的にみたミドル級での王座戴冠の難しさは、多様性にも表れる。欧米人の平均体格に近いため、歴代王者は全世界に分布する。WBAでは62年の名称変更後に28人の王者が誕生しているが、15カ国に分布。王者数に対する国数の比率は、WBAの現行17階級で最大となる。日本人は95年にWBA王者となった竹原が初防衛で敗れてから、同級の世界戦は6連敗中だった。村田は6人目の挑戦者だった。

村田&エンダム・ラウンドVTR

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村田がリングで涙を流した理由、不可解判定から雪辱

7回終了TKOでエンダムを下し、泣き崩れる村田(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館

 2つ目の頂を極めた。12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。主要4団体のミドル級では、最速14戦目での王座奪取。5月の王座決定戦では不可解な判定で敗れた相手に雪辱した。日本人では竹原慎二以来2人目の同級王者、さらに五輪メダリストとして初の世界王者にも輝いた。

 あふれるものは、止められなかった。「泣いてません」。勝利者インタビューでおどけても、その涙は恐怖に打ち勝った者しか流せない勲章だった。村田は目を真っ赤にしてリング上から叫んだ。「ありがとう!!」。拳を振り回し、五輪でも見せなかった姿。「みんなで作った勝利です!」。夢じゃないと何度も確かめた。最後は笑顔が咲いた。

 序盤から攻めた。顔から左ガードを離すことを恐れずに、左ボディーを見舞った。鉄壁のガード、前に出続ける勇気、そして強打。距離をつぶすことで右ストレートを封じようとするエンダムを突き放す。「4回からぜーぜーしていた。チャージし続けた」。自信をまとった拳を顔に腹に。鈍い音を響かせた。そして、7回で心を折った。

 「あの涙は男として良かったんだろうか」。5月には違う涙に悔恨があった。敗戦後の控室、20分以上泣いた。周囲への申し訳なさだったが「女々しかった。許しを乞うているみたいで」。自分を許せなかった。

 「ボクサーは辞め時を探している」とも言った心境から、先を考えられたのは、その周囲の声だった。「試合の夜にも数百件の連絡をもらい、90%以上は味方だった。助けられた」。再戦への道が開けた6月、現役続行会見で臨席した田中トレーナーが言った。「村田に申し訳ない。タイトルを取れなかったのは、セコンドが勝ちを確信してしまったから」。終盤、倒しにいく指示はなかった。ただ、痛感した。「僕の負けはチームの負けになる」。敗戦の責は自分にある。雪辱の覚悟を背負い込んだ。

 その頃、再戦に向け注目度は急上昇した。自ら半信半疑だった実力も初戦で自信を得た。「認められたという楽さがあった。『オレを見て』としなくてすむようになった」。3人兄弟の末っ子。関心を引こうと父誠二さんにパンチした幼少期から変わらぬ本性。不登校がちだった中学時代は突然金髪にしたり、マラソン大会に飛び入りして優勝、周囲をあぜんとさせた。もがき、居場所を求めてきた。

 「チャンピオン」と呼ばれることにもいらついたこともあった。「『違う、まだですよ』と言い直すのが嫌だった。情けない」。軽量級とミドル級では動くお金も1桁違う。最も層が厚い階級で戦う苦境は理解されない。だが、そう嘆く姿は、この5カ月間にはなかった。「世間でここに存在して良い、と認められた」。味方の存在が満たしてくれた。虚勢も消えた。

 五輪は夢見心地。手にしたベルトは「現実味がある。責任がある」。それは勝ち続けることでしか晴らせない使命だ。「ミドル級には4団体あり、僕より強い王者がいる。そこを目指す」。ここは終わりではない。始まりだ。【阿部健吾】

 ◆ミドル級戦線 君臨するのは3団体(WBAスーパー、WBC、IBF)統一王者ゴロフキン。10年にWBAベルトを獲得すると、KO街道で米国でもスターとなった。WBO王者サンダースは12月に元IBF王者レミューと3度目の防衛戦を行う。他有力選手では、9月にゴロフキンと「ミドル級頂上決戦」で引き分けた元2階級王者アルバレス、WBAを4度防衛したジェイコブス、7月のWBC挑戦者決定戦勝者で元IBFスーパーウエルター級王者チャーロらがひしめく。

<村田諒太アラカルト>

 ◆生まれ 1986年(昭61)1月12日、奈良市生まれ。

 ◆中学でジムへ 中学3年時に大阪・進光ジムに通い、日本スーパーライト級王座を10度防衛した桑田弘に素質を見込まれ、南京都高(現京都広学館高)を勧められて進学。高校で5冠を達成した。

 ◆アマ 東洋大に進学し、04年全日本選手権ミドル級で優勝。大学卒業後、東洋大職員となり、08年に一時引退も09年春に復帰し国内13冠に。11年世界選手権で銀、12年ロンドン五輪で日本人48年ぶり金メダル。

 ◆プロ 13年8月にプロデビューし、当時の東洋太平洋ミドル級王者・柴田明雄に2回TKO勝ち。

 ◆趣味 読書と子育て。選択する本のジャンルは哲学的なものを中心に多岐にわたる。

 ◆家族 佳子夫人と1男1女。

 ◆タイプ 身長182センチの右ボクサーファイター。

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村田諒太、涙のリベンジ王座獲得「泣いてません」

勝利が決まり村田は泣き崩れた(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館

 WBA世界ミドル級1位で挑戦者の、ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)が、同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)にリベンジを果たし、95年の竹原慎二以来、日本人2人目のミドル級王者となった。7回終了後にTKOで勝利した。

 村田は勝利の瞬間に涙を流して喜び、念願のベルトを手にすると「今回の試合のTシャツ買ってくれた方もいるかと思うんですけど、メイクディスアワーズです。みんなで作った勝利です。泣いてません。デビューした年の12月、両国で試合したときに全然良くない試合で、僕なんて全然チャンピオンになれないと見捨てられるかと思ったら、こうやってみなさん来てくれて、感謝しています」と話した。

 5月に不可解判定で敗れていたエンダムとの再戦が実現したことに「この試合を作ってくれた帝拳ジム、本田会長、みんなあんまり好きじゃないかもしれないけど電通のみなさん。また、あんまり好きじゃないかもしれないけどフジテレビのみなさん。感謝してます」と話し、エンダムについては「やはり友人です。初めてできた友人だと彼も言ってくれてましたし、ぼくもそう思います。高校時代の恩師が『ボクシングで試合に勝つというのは、相手を踏みにじってその上に立つということだ』と言っていた。彼の分の責任も背負ってこれからも戦いたい」と話した。

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村田諒太22年ぶりミドル級王者!因縁エンダム破る

1回、エンダム(左)にパンチを浴びせる村田(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館

 WBA世界ミドル級1位で挑戦者の、ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)が、同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)にリベンジを果たし、95年の竹原慎二以来、日本人2人目のミドル級王者となった。

 第1ラウンドから互いに打ち合いの展開。村田は前回の対戦よりも手数を増やし、エンダムにプレッシャーをかけた。4回、村田の右パンチをボディーに受け、エンダムがよろめくと、さらに村田が手数を増やし激しく攻めた。5回、エンダムもひるまず攻勢に出て、両者譲らぬ激しい打ち合いとなった。6回には、村田のストレートがエンダムにクリーンヒットした。7回終了後、TKOで村田が勝利した。

 両者は5月の王座決定戦で対戦し、村田が不可解な判定で負けた。試合直後にはWBAのメンドサ会長が判定の誤りを認める異例の声明を出し、エンダム勝利の採点を下したジャッジ2人を6カ月の資格停止とする前例のない事態となっていた。即座に再戦指令も出され、8月に再戦が発表された。

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竹原慎二氏「俺なら納得いかない…スポーツだな」

竹原慎二氏

 元WBAミドル級王者の竹原慎二氏(45)が15日夜、ブログを更新した。

 その中で、WBC世界バンタム級王者山中慎介(34=帝拳)が、挑戦者の同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回TKOで敗れ、初黒星を喫したタイトルマッチについて触れ、ストップについて疑問を呈した。

 「今日の一戦 山中残念 俺だったらあんな止められ方は納得いかないな 昔とちがいボクシングはスポーツだな じゃあの。」(コメントは原文のまま)

 山中がロープ際でネリの連打に耐えて立ち続ける中、赤コーナーからタオルが投入され、4回2分29秒で試合が終わったことについて、ボクシングはスポーツ以前に格闘技であると言わんばかりの主張を展開。元世界王者の立場から、山中の心中をおもんぱかった。

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