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白鷹山「攻めていけた」若隆元との東北対決を制す

若隆元(左)を押し出しで破る白鷹山(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇5日目◇14日◇福岡国際センター

山形出身の東幕下10枚目の白鷹山(はくようざん、24=高田川)が福島市出身の若隆元(27=荒汐)との東北対決を押し出しで制し、2勝1敗と白星を先行させた。もろ差しを許しかけたが、最後まで前への圧力をかけた。

「押し負けることなく、前に出ることができた。けっこう攻めていくことができた」。十両復帰へ、今場所は厳しい状況も前進の白星。序盤を終えたが「自分にとっては毎日が初日。常に序盤です」とより気持ちを引き締めた。

若隆元(右)を押し出しで破る白鷹山(撮影・栗木一考)

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若隆景が新入幕「意識する」阿炎、友風ら同学年世代

新入幕を果たし部屋の前でガッツポーズする若隆景(撮影・佐藤礼征)

「平成6年世代」の若隆景が、入門から3年弱で新入幕を果たした。福岡・須恵町の部屋で行われた会見では「持ち味のスピードで自分の相撲を目いっぱい取って、勝ち越しを目指したい」。

祖父は元小結若葉山で、十両若元春と幕下若隆元は同部屋の兄と、相撲一家で育った。東洋大を経て17年春場所で三段目付け出しでデビュー。125キロと関取の中では軽量だが、刺激は幕内で活躍する阿炎、友風、炎鵬ら同学年の存在。「平成6年生まれの力士と当たるときは意識すると思う」と心待ちにした。

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「大波3兄弟」三男の若隆景が7連勝、新入幕有力に

2019年8月10日、地元福島市で行われた巡業に参加した「大波3兄弟」の、左から長男・若隆元、次男・若元春、三男・若隆景

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

西十両3枚目若隆景が来場所の新入幕を有力にした。前半戦で2勝と振るわなかったが、破竹の7連勝締め。

体重125キロと関取衆では細身ながら「押し込まれる場面が少なかった」と、今場所を振り返った。荒汐部屋「大波3兄弟」の三男。「今場所は兄2人(長男の幕下若隆元、次男の幕下若元春)が勝ち越しているので良かった。3兄弟で頑張りたいと思っている」と笑顔を見せた。

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照ノ富士5連勝、全勝Vへかつての幕内上位戦心待ち

若隆元(右)を上手投げで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

大関経験者で序二段まで陥落後、番付を上げてきた東幕下27枚目の照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、1番相撲から土つけずの連勝を「5」に伸ばした。

3兄弟関取を目指す同22枚目の若隆元(27=荒汐)との全勝対決。十分な出足で右を差し圧力をかけると、相手は何とか左に回ろうとするのが精いっぱい。逃げる相手の左上手を瞬時につかむと、豪快に放り投げるような上手投げで仕留めた。

2秒足らずで勝負を決める“省エネ”相撲に、支度部屋へ戻っても余裕の表情。「相手が硬くなっているように見えた。中に入ったら、うるさい相撲を取るから、できるだけ中に入れないように」と、約8年前の三段目時代に一度だけ対戦したこともある相手の情報もインプットして臨んでいた。

残り2番。現状で残された全勝力士の顔ぶれから、対戦相手は三役経験のある西幕下7枚目の千代鳳(26=九重)、最高位が東前頭筆頭で3場所連続全休明けとなる西幕下46枚目の千代の国(29=九重)らが予想される。残りは「九重(部屋)と2回かな? 元三役と上位経験者だからね」とニヤリ。幕内上位で戦ったことのある、勝手知ったる相手との手合わせは、モチベーションを高めてくれそう。対戦を心待ちにしているような笑みだった。

若隆元(左)を上手投げで破る照ノ富士(撮影・河田真司)
若隆元(右)を上手投げで破った照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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若隆元ら大波3兄弟が初の同時地元巡業「うれしい」

地元福島市で行われた巡業に参加した「大波3兄弟」の、左から長男・若隆元、次男・若元春、三男・若隆景

大相撲の夏巡業は10日、福島市で行われ、同市出身の東幕下26枚目若隆元(27)、西幕下5枚目若元春(25)、東十両4枚目若隆景(24=いずれも荒汐)の3兄弟が、初めて同時に地元巡業に参加した。3人とも7月名古屋場所では勝ち越し。稽古や取組では3人に、ひときわ大きな拍手と歓声が起き、そろって「うれしい」と感謝した。

番付では三男が最上位で、次男、長男が続く、年齢とは逆転の状態だけに、長男の若隆元は「悔しさの方が大きい。早く弟に追いつけるようにしたい」と、新十両を目標に掲げた。次男の若元春は、名古屋場所では、わずかに再十両を逃し「十両に戻って、福島に戻ってきたかった。来場所は、いい位置にいると思うので、早く十両に戻りたい」と力説。三男の若隆景は、兄2人について「心強いし、ありがたい」と、精神的支柱としてはもちろん、稽古相手としても存在に感謝した。新十両から名古屋場所まで、8場所連続で十両に定着しているだけに「新入幕を目指して頑張ります」と、番付では3兄弟の先頭を走り続ける意気込みを語った。

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若隆元が無傷3連勝、3代目若乃花らおっつけ手本に

朝興貴(右)を寄り切りで破る若隆元

<大相撲春場所>◇5日目◇14日◇エディオンアリーナ大阪

福島市出身で荒汐部屋「大波3兄弟」の長男、西幕下24枚目若隆元(27=荒汐)が3番相撲で快勝し、1番相撲から無傷の3連勝を飾った。

左を差し、力強い右おっつけで東22枚目朝興貴(28=高砂)を電車道で寄り切った。おっつけの参考は元大関栃東、3代目元横綱若乃花。

「2年前から今の攻め方が形になってきた」。今場所から次男の新十両若元春の付け人を務めているため、弟の対戦相手を研究する機会が多い。「(十両の取組は)勉強になっています。残りも一番一番頑張ります」と、気を引き締めた。

朝興貴(右)を寄り切りで破った若隆元(撮影・鈴木正人)

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若元春は感激「テレビで見た人」安美錦から関取1勝

安美錦(右)に寄り倒しで勝利した若元春(撮影・上田博志)

<大相撲春場所>◇2日目◇11日◇エディオンアリーナ大阪

新十両の西十両10枚目若元春(25=荒汐)が、記念すべき関取初勝利を挙げた。大ベテランの西11枚目安美錦を寄り倒し。待望の初日を出し「落ちついていた。バタバタすることもなかった」と、満面の笑みを見せた。

テレビの中の存在から白星を奪った。鋭い出足で安美錦に土俵際まで押し込まれたが、相手が引いて呼び込んできたところで迷わず前に出た。勝利よりも先に「すごい人と戦うことがめちゃくちゃ光栄だった」と、40歳ながら関取として在位する相手に敬意を払った。安美錦は00年初場所が新十両。「テレビで見た人が土俵に立っている、そして自分も同じ土俵にいる。そういう人とやることが満足です」と話し、関取の地位を実感した。

荒汐部屋「大波3兄弟」の次男。この日は三男の東5枚目若隆景(24)も勝ち、アベック白星となった。若元春の付け人は、長男の西幕下24枚目若隆元(27)が務める「一番頼りになる存在」と信頼は絶大。長男が十両に上がれば3兄弟関取となるだけに「僕としても(関取に)上がってほしい」と話しながら、「上がったら付け人じゃなくなっちゃうけど…」と複雑な心境を明かした。

若元春(上)に寄り倒しで敗れる安美錦(撮影・鈴木正人)

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新十両若元春「甘かった」兄弟子蒼国来の言葉で奮起

新十両会見で師匠の荒汐親方(右)と握手をする若元春(撮影・佐藤礼征)

史上20組目の兄弟関取が誕生した。日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で春場所(3月10日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、若元春(25=荒汐)の新十両を決めた。

荒汐部屋「大波3兄弟」の次男で、三男の若隆景(24)に続く昇進。新十両は他に霧馬山(22=陸奥)、再十両に大成道(26=木瀬)、貴ノ富士(21=千賀ノ浦)が決まった。

喜びより安心感がにじみ出た。東京・中央区の荒汐部屋で行われた会見。若元春は「長い間皆さんに期待してもらった分、待たせてしまった」と打ち明けた。11年九州場所の初土俵から約7年。入門2年目に幕下優勝を果たしたが、そこから時間がかかった。「甘かった。すぐに(十両に)上がれるだろうとテングになっていた」。幕下上位で足踏みし、師匠の荒汐親方(元小結大豊)も「ここ3、4年は稽古に身が入っていなかった」と振り返る。出稽古に来た他部屋の親方にも「もったいない」「もっと稽古をすれば」と言われる始末だった。

手をさしのべたのは同部屋の蒼国来(35)だった。場所前の正月前後、若元春を呼び出してハッパを掛けた。「もっと自分のことを考えろ」。尊敬する兄弟子の言葉を受け奮起。師匠も「姿勢が変わった」と目を見張る場所前の稽古で、左おっつけと鋭い出足に磨きがかかった。

3兄弟の夢にまた1歩近づいた。兄は幕下若隆元、弟は十両若隆景。祖父は元小結若葉山という相撲一家だ。「(先に昇進した)弟に負けたくない気持ちがあった。3人で上がるのが理想」と、兄弟の絆は強い。

対戦したい力士がいる。平幕阿炎とは年齢も近く、親交がある。新十両を確実にした場所中の夜、カラオケでケツメイシの「仲間」を熱唱され、感動のあまり号泣した。「『待ってるぞ』と言われていた。早く追いつきたい」。阿炎が待つのは幕内。十両を早々と突破する気概だ。【佐藤礼征】

新十両会見で部屋の看板猫モルを抱きかかえる若元春(撮影・佐藤礼征)

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若元春が新十両で史上20組目の兄弟関取「謙虚に」

新十両会見で部屋の看板猫モルを抱きかかえる若元春(撮影・佐藤礼征)

史上20組目の兄弟関取誕生だ。大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)での新十両昇進が決まった若元春(25=荒汐)が30日、都内の部屋で会見を行った。

荒汐部屋「大波3兄弟」の次男で、三男の十両若隆景(24)に次ぐ関取昇進。兄弟関取は18年春場所の貴源治と貴公俊(現貴ノ富士)以来、史上20組となる。3兄弟の長男は幕下若隆元、父は元幕下若信夫、祖父は元小結若葉山という相撲一家。11年九州場所の初土俵から約7年かけて十両昇進を決めた若元春は「長いこと待たせてしまったので、待たせたぶん活躍したい」と、覚悟を語った。

待望の新十両だ。師匠の荒汐親方(元小結大豊)は「短くても3年は遅かった。稽古に身が入っていなかったから」と辛口。入門2年目の13年名古屋場所で幕下優勝した。そこから三段目陥落も味わうなど足踏み。若元春も「すぐに(十両に)上がれるだろうとテングになっていた」と明かした。意識が変わったのは昨年末。兄弟子の十両蒼国来(35)に「もっと自分のことを考えろ」と説教を受け、稽古に取り組む姿勢が変わった。「もともと力はあったからね」と蒼国来。今場所は幕下上位ながら破竹の勢いで勝ち進み、7戦全勝で2度目の幕下優勝で文句なしの新十両を勝ち取った。

福島市出身。高1での被災時は、長男が入門していた荒汐部屋に次男と約1カ月間避難した経験もある。師匠は「あのときは素直だったんだけど…これからは素直な性格になってほしいね」とブラックジョーク。若元春は「謙虚に頑張っていきたいです」と話した。

新十両会見で師匠の荒汐親方(右)と握手をする若元春(撮影・佐藤礼征)

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若隆元1番相撲白星で200勝、兄弟子蒼国来に刺激

記者の質問に笑顔で答える若隆元(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇2日目◇14日◇東京・両国国技館

福島市出身の東幕下40枚目若隆元(27=荒汐)が1番相撲で白星を挙げた。東幕下41枚目龍勢旺(32=芝田山)との差し手争いから、右を深く差して素早く寄り切り。「自分から攻めていけた」と納得の表情を見せた。

この日の白星で、09年九州場所の初土俵から通算200勝。「全然実感ないけど、節目を飾ることができてうれしい」と笑みを浮かべた。兄弟子の蒼国来が十両に復帰し刺激を受けている。「いつも肩の力を抜け、と指摘される。お世話になっているので、いつかは追いつきたい」と、感謝の気持ちを持って関取昇進に挑戦する。

龍勢旺(手前)の攻めに耐える若隆元(撮影・河田真司)

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豊ノ島3勝「5番勝つ」関取復帰へ残り2番連勝目標

<大相撲名古屋場所>◇9日目◇16日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ

 関脇経験者で西幕下7枚目の豊ノ島(35=時津風)が、2勝2敗で迎えた今場所の5番相撲に登場した。

 十両と幕下上位に名を連ねる「大波3兄弟」の長男で、同10枚目の若隆元(26=荒汐)と対戦。押し倒しで勝った。今場所は1番相撲から、白星と黒星が交互に並ぶ、いわゆる“ヌケヌケ”が続き、再び白星先行の3勝2敗で3場所連続の勝ち越しに王手をかけた。

 5月の夏場所も寄り切りで勝っている相手に、立ち合いの踏み込みから圧力をかけた。「(相手は)軽量だから、横の動きだけには気をつけた」と話すように、右にいなし気味に動いた相手をよく見て追い詰め、反時計回りに回り込もうとする若隆元を最後は押し倒した。

 相手のいなしにも「食って負けたら負けたでしょうがない。開き直り勝ち」と迷わず前に出た。12年半も在位した、関取の座から幕下に陥落したのが2年前の九州場所。図らずも今場所と同じ西幕下7枚目の番付だった。その時は4勝3敗で1点の勝ち越しに終わったため、翌場所の番付は1枚しか上がらなかった。

 幕下は15枚目以内なら7戦全勝で十両昇進が確定するが、それ以外は通常、5枚目以内で勝ち越した力士が権利を得る。もちろん他力士の成績や、十両からの陥落力士数の兼ね合いもあるが、十両を目指す力士は当面、5枚目以内を確保したいところ。豊ノ島も「5枚目以内なら違うし、1つの大事なところ」と話すだけに「まずは(4勝目を挙げての)勝ち越しを目指すけど、5番勝って来場所につながるようにしたい。4勝なら5枚目に入らないかもしれないからね」と、残る2番で連勝を目標にする。

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豊ノ島が白星発進 再十両へ「ワンチャンスはある」

若隆元(右)を寄り切る豊ノ島(撮影・河野匠)

<大相撲夏場所>◇初日◇13日◇両国国技館

 関脇経験者で東幕下14枚目に再び番付を上げた豊ノ島(34=時津風)が、今場所の1番相撲に登場。西幕下13枚目の若隆元(26=荒汐)を、得意のもろ差しから一気の寄りで破り、白星発進した。

 常々、その場所最初の1番相撲は「緊張する」と百戦錬磨のベテランでも、動きに精彩を欠くことがある。幕下に陥落して10場所目だが、過去9場所の1番相撲は4勝5敗(1番相撲を休場し、途中出場した1場所を含む)。今場所も前日から緊張感が襲い「明日から初日だと思って緊張して、時間がたつにつれ増していった。土俵に上がった時がマックス」と振り返り「何で人間って、緊張する生き物なんだろう」と自問自答さえした。

 そんな不安を、みじんも感じさせない会心の一番。6勝1敗だった先場所でつかんだ「自分本来の相撲ではないが、前に出る相撲を心がけよう」と言い聞かせて臨んだ。場所前の稽古で大関高安(田子ノ浦)と互角に稽古できたことも自信にした。

 7戦全勝なら再十両に復帰できる幕下15枚目以内に番付を上げて臨む今場所。1敗でもした時点で、その目標はお預けになる。それを意識すると、また緊張に襲われそうだが、それは隠さない。

 「初日、勝ったので、まだワンチャンスはある。いつまでも(幕下に)いたくないし、ものにできるようにしたい。ワンチャンスはありますから」

 2年近く過ごした幕下生活に別れを告げるべく、残り6番に全力を注ぐ。

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「3本の矢」だ 史上初3兄弟同時関取へ三男が先陣

「大波3兄弟」そろい踏み。長男若隆元(左)、次男若元春(右)に囲まれて笑顔の若隆景(撮影・鎌田直秀)

 大相撲夏場所(来月13日初日、東京・両国国技館)の新十両昇進が決まった福島市出身の若隆景(わかたかかげ、23=荒汐)が、史上初となる「3兄弟同時関取」の夢実現へ飛躍を誓った。東洋大4年時の全日本学生選手権で個人準優勝となり、昨年春場所に三段目最下位格付け出しデビュー。幕下上位で活躍する長男若隆元(26)、次男若元春(24=ともに荒汐)を追い越し、所要7場所で先陣を切る。東日本大震災から復興途上の故郷にも、活気あふれる相撲を届けるつもりだ。

 バチーン! 若隆景が激しくぶつかる肌音が、稽古場に鳴り響く。荒汐部屋名物の外国人見学客が窓の外から、「ワオ」と思わず声を発してしまうほど。兄2人とは、さらに激しさが増す。「兄はもちろんですが、幕下上位の先輩たちと切磋琢磨(せっさたくま)して少しずつ力が付いてきていると思う。正直、こんな早く上がれるとは思っていなかった」。入門時に目標に掲げた兄弟3人での関取。30日の番付発表をもって卒業する黒まわし姿で、「最初に上がるつもりではいました」と笑った。

 しこ名は「すでに3人セットですね。3本の矢です」。戦国大名の毛利元就の三男小早川隆景から命名された。「毛利3兄弟」の毛利隆元、吉川元春にちなみ兄たちも改名した。「井筒3兄弟」と呼ばれた元十両鶴嶺山、元関脇逆鉾(現井筒親方)、元関脇寺尾(現錣山親方)は唯一の関取3兄弟として有名だが、3人同時関取はまだいない。

 高卒で角界入りした兄たちとは違い、東洋大で頭角を現した。4年間で体重は約30キロ増。昨年春場所の新弟子検査で115キロ。さらに122キロまで到達した。今年に入り、初場所で幕下優勝し、春は西幕下筆頭で4勝3敗。「とにかく立ち合いの鋭さを意識してきた。まわしを取れれば一発ではもっていかれなくなった」。大学時代の宿敵、十両の矢後(尾車)や水戸龍(錦戸)との対戦が濃厚だが「同学年には負けたくない。15日間は初めてで勉強になる場所だが、勝ち越しを最初の目標にしたい」と闘志を燃やした。

 高1での被災時は、長男が入門していた荒汐部屋に次男と約1カ月間避難し、稽古をさせてもらった思いもある。福島県力士の新十両は09年秋の双大竜以来、約9年ぶり。「自分たちが、福島を盛り上げる中心的存在になれればいい」。締め込みは青に決定。本名の「大波3兄弟」1本目の矢が放たれる。【鎌田直秀】

 ◆若隆景渥(わかたかかげ・あつし)本名・大波渥。1994年(平6)12月6日生まれ、福島市出身。吉井田小1年から福島県北相撲協会で相撲を始め、柔道や陸上も並行。信夫中時代は全国上位進出はなかったが、学法福島3年時に全日本ジュニア体重別選手権で100キロ未満級優勝。世界ジュニア選手権団体V、個人軽量級準V。東洋大では4年時に全日本学生選手権団体を制覇し、個人も準優勝。得意は右四つ、寄り。181センチ、122キロ。家族は両親と兄2人。父は元幕下若信夫。祖父は元小結若葉山。

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新十両若隆景に母校が化粧まわし「新たな気持ちで」

化粧まわし贈呈式に出席した若隆景。右は師匠の荒汐親方

 大相撲夏場所(5月13日初日、東京・両国国技館)での新十両昇進が決まっている若隆景(23=荒汐)が20日、都内の母校・東洋大で行われた化粧まわしの贈呈式に出席した。

 化粧まわしには大学の校章があしらわれており「かっこいいですね」と目を輝かせ、「新たな気持ちで頑張ろうと思う。プロになった実感が出てきました」と気合を入れた。

 夏場所の目標を問われると「まずは勝ち越し」と意気込み、将来の目標を問われると「3兄弟の関取が今後の夢」と抱負を語った。同じ部屋に所属している長男の幕下若隆元(26)、次男の幕下若元春(24)は来場所は幕下上位が濃厚で実力的にも将来、十両昇進の可能性はある。「兄2人と切磋琢磨して頑張りたい」と胸を張った。

 課題の体重増量に向けて「1日4食」で、夏場所までに120キロの体重をあと5キロ増やすという。場所前には地元・福島で行われる昇進パーティーに参加するために帰郷するなど、新十両らしく多忙を極めるが「少しでも体を大きくして頑張りたい」と意気込んだ。

化粧まわし贈呈式に出席した若隆景

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若隆景「こんなに早く。うれしい」7場所新十両昇進

新十両会見で師匠の荒汐親方(右)と握手を交わす若隆景

 日本相撲協会は28日、エディオンアリーナ大阪で番付編成会議を開き、大相撲夏場所(5月13日初日、東京・両国国技館)の若隆景(23=荒汐)の新十両昇進を決めた。この日、若隆景は師匠の荒汐親方(元小結大豊)同伴の元、エディオンアリーナ大阪で新十両昇進会見を開き「こんなに早く上がれるとは思わなかったので驚いている。すごくうれしいです」と笑顔を弾けさせた。

 昨年春場所で初土俵を踏んでから所要7場所でのスピード昇進となったが荒汐親方は「ちょっと遅かったかな」と言いながらも「でも今はすごくうれしいです」と満面の笑みを浮かべた。同じ部屋に所属している幕下の長男若隆元(26)、次男若元春(24)よりも先に出世した三男は「3人で切磋琢磨しながら頑張りたいです」と話した。

 以前から、3兄弟の中で最初に十両に昇進した力士に他の2人を付け人につける、とハッパを掛けていた荒汐親方。その話題を振られると「番付が接近してしまいましたから」と、若隆元と若元春が来場所で幕下上位に上がると思われるため、時間的余裕などが無いと見て今回は回避するという。ただ、今後番付が開くようなら「それは十分あります」と付け人にする考えを持っていた。

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若隆景、炎鵬との「同期対決」制し新十両昇進へ前進

若隆景

<大相撲春場所>◇8日目◇18日◇エディオンアリーナ大阪

 西幕下筆頭の若隆景(わかたかかげ、23=荒汐)が、3勝1敗で迎えた今場所の4番相撲で新十両の炎鵬(23=宮城野)と対戦。上手投げで破り勝ち越しを決め、5月の夏場所での新十両昇進に大きく近づいた。

 相手は自分より20キロ軽い95キロ。大型力士が多い中、小兵同士の対戦は、炎鵬が頭を下げて潜り込み、若隆景が右上手を肩越しに取る攻防となった。2分近い大相撲となったが、最後は相手が出るところを若隆景が右上手から振り回すような投げを決めた。

 東洋大3年時の大学選手権団体戦で、金沢学院大3年だった炎鵬と対戦。押し出しで勝っていた。その後、ともに大学を卒業し昨年3月の春場所で初土俵。大学時代の実績から若隆景は三段目最下位格(100枚目)付け出し、炎鵬は1からのスタートで前相撲からだった。

 ところが、序ノ口から3場所連続優勝で21連勝をマークするなどの活躍で、炎鵬は史上最速タイの序ノ口から所要6場所で今場所、晴れて関取に。そんな思いを若隆景は「向こう(炎鵬)は下(序ノ口)からスタートしたのに番付で抜かれた。負けたくないという気持ちがありました。学生出身の同期生には負けたくないですから」と口にした。

 長兄の若隆元(26)、次兄の若元春(24)とともに3兄弟でともに、荒汐部屋の力士として幕下に名を連ねる。入門は3人の中で最後だったが、出世争いでは3兄弟第1号の関取の座を有力にした。確実にするためにも大事な残り2番が控える。「あと2番あります。その2番を思い切って取ります」と力強く話した。

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若隆景が幕下V 7戦全勝「同級生に負けないよう」

栃清龍(手前)をはたき込みで破り、幕下優勝を決めた若隆景(撮影・狩俣裕三)

<大相撲初場所>◇13日目◇26日◇東京・両国国技館

 6戦全勝が2人に絞られていた幕下は、両者が直接対決。東17枚目の若隆景(23=荒汐)が西47枚目の栃清龍(22=春日野)をはたき込みで破り、7戦全勝で優勝を決めた。昨年夏場所の三段目に続く、2度目の各段優勝となった。

 左おっつけ、左のど輪押しで攻める栃清龍に、冷静に対応。適度な間合いを取り、機を見て絶妙のタイミングではたき込んだ。「おとといぐらいから緊張していました」と優勝を決め、安堵(あんど)の表情。東洋大での実績から昨年春場所、三段目最下位格(100枚目)付け出しでデビュー。4場所連続で勝ち越したが、番付を東幕下12枚目の自己最高位まで上げた先場所、初めて3勝4敗で負け越した。その先場所は、115キロの軽量をつかれ、立ち合いから一気に持って行かれる相撲が多かったという。その反省から「今場所は(相手より)先に踏み込むことを意識した」という。その集中力が優勝に結びついた。

 荒汐部屋の、いずれも幕下に在位する「大波3兄弟」として出世を争う。今場所の番付では次男の若元春(24)が西6枚目で3勝3敗、長男の若隆元(26)が東34枚目で5勝1敗と、関取第1号争いは熾烈(しれつ)を極めそう。来場所は幕下1桁の上位で新十両を狙える位置につく。出世のスピードに追いつけなかった髪も「(千秋楽の)表彰式ではマゲを結えるかもしれない」という。東洋大の同期で、自分は副主将として支えた主将の村田(高砂)は3勝4敗と負け越したため、来場所は番付で抜く。大学のライバルとの出世争いも刺激になる。「矢後(中大→尾車、来場所の再十両は確実)、水戸龍関(日大→錦戸、今場所新十両)の同級生に負けないように頑張ります」と話した。

幕下優勝を飾った若隆景(撮影・小沢裕)

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