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力士ら40~50人「暴力受けた」生活指導名目で

記者会見で調査結果を説明する但木敬一委員長

昨秋の元横綱日馬富士関による暴行事件を受けて2月に発足した日本相撲協会の第三者機関、暴力問題再発防止検討委員会が19日、都内で会見し、協会に関連する暴力を調査した最終報告を行った。調査は1月時点で在籍していた親方、力士、行司ら約900人の協会員全員との個別面談で実施。うち5・2%の40~50人が「暴力を受けた」と訴えたという。元協会員51人も調査し、78年以降40年分の調査結果も出た。78年の37%に比べると減少傾向だった。

暴力の多くは入門4~6年目力士が加害者、同1~3年目力士が被害者のケースが多数だったという。日々の雑務など、生活指導の名目で部屋の稽古場以外の場所での暴力が目立った。元日馬富士関のようなカラオケラウンジで、しかも部屋の枠を超えた暴力は珍しい。但木敬一委員長(元検事総長)は「人が育成した金の卵を、他の部屋の人が頭を殴るということに違和感を覚えた」と話した。

同委員長は元日馬富士関による前頭貴ノ岩への暴力を「部屋別総当たり制の原則にそぐわない」と断言した。この事件に同席していた横綱白鵬が「あえて『愛のムチ』と呼びたい」と話していたことも判明。再発防止策として、今回のモンゴル人力士のような出身地が同じなどの縁でも部屋を超えた上下関係は「よくない」(但木委員長)と踏み込んだ。他にも元朝青龍の例も出し、外国人や横綱にも注意すべきと進言した。

◆暴力問題再発防止検討委員会の委員 但木敬一委員長(元検事総長)、近石康宏委員(全柔連副会長)、中田■士委員(剣道・範士8段)、宇津木妙子委員(元ソフトボール日本代表監督)

※■=王ヘンに秀

記者会見を行う暴力問題再発防止検討委員会の委員ら。左から中田委員、但木委員長、近石委員、宇津木委員

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「師匠に事実報告はまれ」暴力防止委員会が調査報告

暴力問題再発防止検討委員会の記者会見で調査結果を説明する但木敬一委員長

暴力根絶を目的に今年2月、日本相撲協会の第三者機関として発足した「暴力問題再防止検討委員会」(委員長=但木敬一・元検事総長)が19日、東京・墨田区内のホテルで記者会見を開き、約8カ月にわたり実施してきた調査内容、結果を最終報告として発表した。

再発防止検討委は昨年10月に起きた、元横綱日馬富士による幕内力士・貴ノ岩に対する傷害事件などを受けて設置された。委員は但木委員長はじめ、元ソフトボール女子日本代表監督の宇津木妙子氏ら4人で構成。鏡山理事ら現役、OBの協会協力員らを含めれば、同会は13人で構成される。5月に1回目の中間報告がされ、今回が最終報告となった。既に5月の中間報告の時点で、親方や力士、行司ら相撲協会関係者ら約900人からの聞き取り調査が終わり、以後は調査結果の集約に務めてきた。

報告書は「骨子」が4ページに集約され、「報告書要旨」として76ページにわたる膨大なものとなった。

それによると角界で暴力を受けた者の割合は、79年の37%から、今年の5・2%と減少傾向にある。暴力発生場所は稽古場以外の相撲部屋内で、生活指導名目で兄弟子が弟弟子にふるうことが多いという。また暴力の事実が師匠らに報告されることは「まれである」とした。

さらに暴力を受ける側は入門後1年目から3年目にかけての力士が多数を占め、逆に暴力をふるう側は入門後4年目から6年目にかけての力士らが多数を占める傾向も指摘。暴力を受けた力士が、逆に年数がたち暴力をふるう側にまわる傾向もあるという。

昨年の元日馬富士関の暴行問題にも踏み込み、現場にいた力士らは指導のための暴力は許容されるという意識があり、これは相撲部屋内の弟子間の暴力の原因と共通すると記述。モンゴル出身力士の間には所属部屋を越えた上下関係、指導・被指導の関係が存在していた、とも踏み込んだ。

これらを踏まえた再発防止策として、師匠ら全協会員の意識革命、師匠や年寄資格の明確化、継続的な研修の実施、外国出身力士に対する施策の実施などを提言としてまとめた。

また但木委員長は「今年から相撲協会はいろいろな規定を設けたが、大事なのは(規定を)作ることではなく、履行すること。暴力を撲滅できるか(の鍵)は相撲協会がお持ちになっている」と話した。日本相撲協会内のコンプライアンス委員会の半数を外部有識者で構成されることを希望するなど、公平性、透明性のある制度づくりを求めた。

暴力問題再発防止検討委員会の記者会見で調査結果を説明する但木敬一委員長

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千賀ノ浦親方「和解が一番」貴ノ岩の提訴早期解決を

千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は6日、元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者で弟子の貴ノ岩が約2400万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴したことに「和解が一番。早く相撲に集中できるようになってもらいたい」と早期解決を望んだ。

東京都台東区の千賀ノ浦部屋での朝稽古後に取材に応じた。元貴乃花親方(元横綱)の日本相撲協会退職に伴い、旧貴乃花部屋の力士を受け入れて貴ノ岩の師匠となった。代理人弁護士から提訴の連絡はあったが、詳細について本人らには聞いていないという。「素人だし、分からない。貴ノ岩もいろんな思いがあってやったのだと思う」と述べた。貴ノ岩は左足首などのけがで自宅療養中という。千賀ノ浦親方は、休場中の秋巡業に途中から合流させる方針を示した。

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貴ノ岩が元日馬富士関を提訴 金額に100倍の開き

会見した貴ノ岩の代理人弁護士。左から千葉尚路氏、佐藤歳二氏、富岡潤氏

大相撲の前頭貴ノ岩(28=千賀ノ浦)が4日、元横綱日馬富士関を相手に2413万5256円の損害賠償を求め、東京地方裁判所に提訴した。貴ノ岩は昨年10月、秋巡業中の酒席で元日馬富士関から暴行を受けて負傷。昨年九州場所、今年初場所と2場所連続で全休、今年7月の名古屋場所まで十両に番付を落としたことによる、給与差額や懸賞金の逸失など逸失利益のほか慰謝料、入院治療費などを含めた総額として求めた。

この日、貴ノ岩の代理人弁護士3人が、東京・霞が関の司法記者クラブで会見し、事情を説明した。元日馬富士関側からは当初、30万円で示談を打診され、貴ノ岩側は6月に概算で3000万円程度と算出。双方には100倍もの金額の開きがあった。貴ノ岩側の佐藤歳二弁護士は「市民生活を送るなら数十万円かもしれないが、プロ選手の選手生命が危ぶまれるけが」と主張。内訳で最も高額な900万円の「懸賞金の逸失」は、1場所60~70本(1本6万円で計算)の懸賞を平均勝率の49%で、幕内不在だった5場所を過ごしたと仮定した金額だという。

不調に終わった先月の調停で元日馬富士関側は50万円を提示したが、貴ノ岩側は「もはや話し合いによる解決はできないと判断」と今回の提訴に至った。今後、貴ノ岩本人、退職した元師匠の元貴乃花親方が証人として出廷する可能性について、佐藤弁護士は「あり得る」と否定しなかった。

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元貴乃花親方が出馬打診否定「自分にできることを」

日本相撲協会を1日付で退職した大相撲の元貴乃花親方(46=元横綱)の花田光司氏が馳浩元文部科学相の東京都千代田区にある事務所を訪問し、退職を報告した。

まずは「以前からご指導いただいてお世話になったので」と笑顔で説明。報道陣に来夏の参院選出馬の可能性を聞かれると「次、何をしようとするかとか、その余裕はなくしております。これから自分にできることを模索しながらやっていきたい」と語り、安倍首相と面会したかをと問われると「お会いできる立場にない」とうわさを一蹴した。

また、元横綱日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏の傷害事件を巡り、被害者で弟子だった貴ノ岩が損害賠償を求めて東京地裁に提訴した件については「代理人(弁護士)に任せております」と話した。

馳元文科相は、元貴乃花親方との面会について「世間話を含めて1時間ほど」と明かし、参院選への出馬要請を問われると「まったくありません」と完全否定していた。

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元貴乃花親方の出廷は「あり得る」貴ノ岩の代理人

貴ノ岩

元横綱日馬富士関から昨秋に暴行を受けた前頭貴ノ岩(28=千賀ノ浦)の代理人弁護士は4日、都内で会見し、同日付で東京地方裁判所に損害賠償を求め、民事訴訟を提起したと明らかにした。

説明によると、元日馬富士関の代理人との間で損害賠償について協議したが、示談は成立しなかった。そのため、東京簡易裁判所に民事調停の申立を行い、調停委員会のあっせんによる解決を目指した。第2回の調停が予定された9月26日当日になって元日馬富士関の代理人が突然欠席すると通告したため、調停委は調停を不調として終わらせたという。そのため、今回の提訴に至ったと説明した。

請求金額は2413万5256円で内訳は次のとおり。

●積極損害

入院治療費等…合計435万9302円

●逸失利益

<1>給与差額…148万1840円

<2>懸賞金の逸失…900万円

<3>巡業手当の逸失…38万円

<4>退職時の幕内養老金等の減…172万円

合計1258万1840円

●慰謝料…500万円

●弁護士費用…219万4114円

請求金額については当初、6月に概算で3000万円程度と元日馬富士関の代理人に伝えていた。一方の元日馬富士側は当初は30万円と算出し、双方の間には100倍もの金額の開きがあった。その後、元日馬富士関側は調停の際の正式な回答として50万円を提示している。

今後の裁判に貴ノ岩本人や入門当初から貴ノ岩を指導し、今月1日付で日本相撲協会を退職した元貴乃花親方が証人として出廷する可能性について、貴ノ岩の弁護士は「あり得る。そういう展開になるかもしれない」と話した。

また、元日馬富士の代理人弁護士は、提訴を受けて「訴状を見ていないのでコメントできない」とのコメントを発表した。

貴ノ岩からの訴え提起について
貴ノ岩からの訴え提起について

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貴ノ岩、慰謝料など2413万円 日馬富士関を提訴

貴ノ岩からの訴え提起について

元横綱日馬富士関から昨秋に暴行を受けた前頭貴ノ岩(28=千賀ノ浦)の代理人弁護士は4日、都内で会見し、同日付で東京地方裁判所に損害賠償を求め、民事訴訟を提起したと明らかにした。

説明によると、元日馬富士関の代理人との間で損害賠償について協議したが、示談は成立しなかった。そのため、東京簡易裁判所に民事調停の申立を行い、調停委員会の斡旋による解決を目指した。第2回の調停が予定された9月26日当日になって元日馬富士関の代理人が突然欠席すると通告したため、調停委は調停を不調として終わらせたという。そのため、今回の提訴にいたったと説明した。

請求金額は2413万5256円で内訳は次のとおり。

●積極損害

入院治療費等…合計435万9302円

●逸失利益

<1>給与差額…148万1840円

<2>懸賞金の逸失…900万円

<3>巡業手当の逸失…38万円

<4>退職時の幕内養老金等の減…172万円

合計1258万1840円

●慰謝料…500万円

●弁護士費用…219万4114円

貴ノ岩からの訴え提起について

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貴ノ岩の慰謝料請求 千賀ノ浦親方「初めて聞いた」

朝稽古を終え笑顔で記者の質問にこたえる千賀ノ浦親方(撮影・横山健太)

元横綱日馬富士関に対して慰謝料など3000万円を要求している前頭貴ノ岩について、新たに師匠となった千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)が3日、都内の部屋で「全然分からない。初めて聞いた」と困惑した。

貴ノ岩は昨年10月の秋巡業で元日馬富士関から暴行を受け、2場所連続で全休。休場中の補償も含めた金銭の要求を求めているが、元日馬富士関側がこれを拒否した。貴ノ岩側は訴訟を起こす可能性がある。千賀ノ浦親方は「2日前に電話で(秋巡業の)休場のことについて話した。今は自宅で療養させている」と貴ノ岩の現状を説明した。

この日、旧貴乃花部屋の力士を迎え入れ、新体制として初めての稽古を行った。巡業のため小結貴景勝、巡業休場のため療養している貴ノ岩、十両貴源治ら関取衆は不参加。四股やすり足、30分以上の申し合い稽古などで汗を流した。

幕下貴公俊は「みんな優しくてやりやすかった」と好印象。千賀ノ浦親方は「一緒になっても関係ない。自然体ですよ」と違和感がないことを強調した。しかし貴公俊を双子の弟、貴源治の下の名前である「賢(さとし)」と2度も呼び間違え「剛(つよし)です」と笑って訂正される場面もあった。【佐藤礼征】

稽古の流れを見ながら覚える、左から貴正樹、貴健斗、1人おいて貴公俊(撮影・横山健太)
千賀ノ浦親方に名前を間違えられ笑顔を見せる貴公俊(撮影・横山健太)

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貴公俊は涙、旧貴乃花部屋力士が引っ越し 秋巡業へ

寂しげな表情で貴乃花部屋を出る貴公俊(右)ら(撮影・足立雅史)

旧貴乃花部屋の力士らが2日、東京・江東区の同部屋から台東区にある移籍先の千賀ノ浦部屋への引っ越し作業を行った。

午前11時半過ぎに荷物を積んだ車に乗り、貴乃花部屋を出発した際に幕下貴公俊の目には涙。正午すぎに千賀ノ浦部屋に到着した際には涙も乾き、同部屋の若い衆らと一緒に引っ越し作業を完了させた。旧貴乃花部屋の力士らと対面した千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「和気あいあいとしてますよ」と笑顔。今日3日から始まる秋巡業に参加する小結貴景勝、休場する平幕の貴ノ岩、十両貴源治の姿はなかったが「みんなで一生懸命やっていくしかない」と意気込んだ。

今日3日から、新体制での稽古が始まる。同親方は「今まで通り、うちでやったことを教えるだけ」と語った。秋巡業は九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)番付発表前日の28日まで行われ、同日に福岡の宿舎で両部屋の力士による共同生活が始まる見込み。「九州場所でゆっくりできるかな」と慌ただしい中、新千賀ノ浦部屋が始動する。

貴乃花部屋の前で報道陣に囲まれる元貴乃花親方の景子夫人(撮影・足立雅史)

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貴ノ岩、暴行の日馬富士関に慰謝料3000万を要求

貴ノ岩

日本相撲協会を退職した元貴乃花親方(元横綱)の弟子、貴ノ岩(28)が元横綱日馬富士関に3000万円の慰謝料を要求していたことが、2日までに分かった。

昨年10月の秋巡業中、酒席で貴ノ岩が元日馬富士関から暴行を受け、2場所連続で全休。慰謝料と休場中の補償として金銭の支払いを求めていた。元日馬富士関側はこれを受け入れずに決裂。貴ノ岩が訴訟を起こす可能性が出てきた。

昨年10月25日、鳥取巡業での酒席で起きた暴行事件は、まだ完全決着していなかった。元日馬富士関は傷害罪で書類送検後、略式起訴で罰金50万円を支払った。昨年11月29日に責任を取って引退し、9月30日に東京・両国国技館で引退相撲を行った。その約2カ月前に、貴ノ岩が貴乃花親方(当時)と同じ弁護士事務所の代理人を通じ、元日馬富士関に慰謝料と休場期間中の補償として、3000万円を要求していた。

関係者によると、この件について元日馬富士関は弁護士からコメントすることを止められているという。関係者は「あまりにも法外な金額。ただ、日馬富士関としては、警察や相撲協会に対して話したことがすべてなので、相手が訴訟を起こすというなら受けて立つ考えです」と代弁した。代理人同士が話し合ったものの示談は成立しなかったため、裁判に持ち込まれる可能性が出てきた。

元日馬富士関側が受けた説明によれば、3000万円の根拠は2場所連続で全休となるけがを負わされたことへの補償と、慰謝料、入院費、交通費などだという。貴ノ岩側の担当弁護士はこの日午後、会議など多忙のため日刊スポーツの取材に対する対応はなかった。

暴行事件が起きる前の、元日馬富士関と貴ノ岩との仲を知る関係者は「貴ノ岩は日馬富士を『アニキ』と呼ぶほど慕っていた。貴ノ岩だけの考えで、ここまでの行動を起こすのか疑問が残る」と話した。この事件については、発覚した当時から、かたくなな態度を示している元貴乃花親方の意見が大きいとの見方もある。

元日馬富士関は引退し、元貴乃花親方は退職した。貴ノ岩は幕内に復帰して2桁勝利を挙げたが、問題はまだ幕引きとはなりそうもない。

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高安、琴勇輝ら秋巡業初日から休場する19人発表

高安(2018年9月20日撮影)

日本相撲協会は2日、秋巡業を最初から休場する力士を発表した。

秋巡業は3日に東京・大田区で始まり、28日の山口・周南市まで24日間を予定している。1日時点で判明した休場者は以下の通り。

【幕内】高安、栃煌山、碧山、旭大星、貴ノ岩、千代丸、琴勇輝、石浦

【十両】荒鷲、貴源治、英乃海、千代ノ皇、志摩ノ海、青狼、水戸龍、徳勝龍、白鷹山、炎鵬、天空海

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旧貴乃花部屋が引っ越し 師匠退職で消滅、涙も

貴乃花部屋を出る貴公俊(右)ら(撮影・足立雅史)

1日付で日本相撲協会を退職した大相撲の元貴乃花親方(元横綱)が師匠を務めた旧貴乃花部屋の力士らが2日、東京都江東区の同部屋から台東区にある移籍先の千賀ノ浦部屋への引っ越し作業を行い、涙を流す力士もいた。

千賀ノ浦部屋へ到着すると、力士らは迎え入れた力士に「よろしくお願いします」などとあいさつ。地域住民からは拍手が起き「頑張れ、負けるな」とエールが飛んだ。

相撲協会の公式サイトでも、部屋一覧から「貴乃花部屋」の文字が消え、小結貴景勝や平幕貴ノ岩らは千賀ノ浦部屋所属として記載された。

元貴乃花親方は元横綱日馬富士の貴ノ岩に対する傷害事件を巡り、内閣府に提出した告発状(後に取り下げ)の内容を事実無根と認めるように、協会役員から要請されたと主張して9月25日に退職を届け出た。相撲協会の10月1日の臨時理事会で、力士8人らの移籍が承認されて貴乃花部屋は消滅し、退職届も受理された。

貴乃花部屋から荷物を運び出す貴公俊(撮影・足立雅史)

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千賀ノ浦親方「稽古場も活気づく」力士倍増も前向き

千賀ノ浦親方(2018年3月撮影)

貴乃花親方(46=元横綱)が1日、日本相撲協会を退職することが決まった。東京・両国国技館で行われた臨時理事会で、退職届と貴乃花部屋の力士8人、床山、世話人の計10人の千賀ノ浦部屋への所属先変更願について審議され、満場一致で受理され、貴乃花部屋は消滅した。

千賀ノ浦部屋が都内で貴乃花部屋の力士ら受け入れ前最後の稽古を行った。部屋唯一の関取、平幕の隆の勝らが四股、テッポウなどの基礎運動で汗を流した。部屋の体制が大きく変わるが、千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「稽古場も活気づく。これで出稽古に行かなくても済むのでは」と、力士の倍増を前向きに捉えた。一気に関取を4人抱えることで責任感も増している。「目を光らせて、厳しく見ながら指導できれば」。3日から始まる秋巡業について小結貴景勝は初日から、平幕の貴ノ岩と十両貴源治は巡業途中から参加させる方針。

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貴乃花親方「大相撲は不滅です」車中号泣話も明かす

04年3月、貴乃花部屋の新看板除幕式を終え感慨深げに看板を眺める貴乃花親方

貴乃花親方(46=元横綱)が1日、日本相撲協会を退職することが決まった。東京・両国国技館で行われた臨時理事会で、退職届と貴乃花部屋の力士8人、床山、世話人の計10人の千賀ノ浦部屋への所属先変更願について審議され、満場一致で受理され、貴乃花部屋は消滅。八角理事長(元横綱北勝海)は「残念」などと話し、これまでの功績、貢献をたたえた。貴乃花親方は何らかの形で相撲に携わりたい意向を示している。

貴乃花親方は「貴乃花後援会」のホームページを通じて1日に「皆様への感謝と、貴ノ岩への思い出」と題してコメントを投稿した。貴乃花部屋で初めて関取になった貴ノ岩が、09年九州場所で三段目優勝した際に自身が車中で号泣したことなどを明かした。他に「大相撲は不滅です。土俵は必ず日本国の遺産として遺ります」とコメント。この日は引っ越しする様子などもなく、都内にある部屋周辺は静けさに包まれた。

静まりかえる貴乃花部屋前で待機する報道陣(撮影・鈴木みどり)

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平成の大横綱去る…貴親方の退職届、満場一致で受理

大相撲の臨時理事会を終えて会見する八角理事長(撮影・小沢裕)

平成の終わりに「平成の大横綱」が角界を去った。貴乃花親方(46=元横綱)が1日、日本相撲協会を退職することが決まった。東京・両国国技館で行われた臨時理事会で、退職届と貴乃花部屋の力士8人、床山、世話人の計10人の千賀ノ浦部屋への所属先変更願について審議され、満場一致で受理され、貴乃花部屋は消滅。八角理事長(元横綱北勝海)は「残念」などと話し、これまでの功績、貢献をたたえた。貴乃花親方は何らかの形で相撲に携わりたい意向を示している。

20人余りの役員で行われた臨時理事会は、わずか30分程度で終了した。9月27日の理事会では書類に不備があるなどの理由で議題に挙がらなかった、貴乃花親方の退職届と、その弟子らの千賀ノ浦部屋への所属先変更願について審議。八角理事長は「残念だという思いはみんなあったと思う」と話したが、異論は出ず、満場一致で承認された。

現役時代の若貴ブーム、10年に二所ノ関一門を飛び出して役員候補選挙に出馬した貴の乱、そして昨年の元横綱日馬富士関による暴行事件を巡る協会への徹底抗戦。88年の初土俵から30年、良くも悪くも相撲界に注目を集めた「平成の大横綱」が相撲協会を去った。

貴乃花親方はこの日、臨時理事会前に自身の応援会公式サイトでメッセージをつづった。ファンに向けて弟子への変わらぬ声援を求め、師匠ではなくなったことを印象づけた。9月25日に退職の意向を示して以降も心変わりはない。この1年、特に対立してきた八角理事長も従来と違い、最後は称賛を惜しまなかった。

八角理事長 貴乃花親方は22回の優勝をなし遂げた立派な横綱です。大相撲への貢献は非常に大きいものがありました。今回、このような形で相撲協会を去ることは誠に残念。いろいろありましたけど、いつか一緒に協会を引っ張っていくと思っていただけに残念。

協会執行部との対立は深刻だった。元日馬富士関の貴ノ岩への暴行事件では、内閣府に告発状を提出。徹底抗戦の構えだった。その後、取り下げたが、内容については事実無根と認めろと迫られたと明かした。また今回の背景に、全ての親方は5つある一門のいずれかに所属しなければならないという、7月26日の理事会で話し合われた議案がある。これが唯一、無所属の貴乃花親方を追い詰めた。

だが実は、八角理事長は「高砂一門で受け入れを協議する用意がある」と、自身の所属一門に迎える計画を明かした。他の4つの一門も受け入れを拒絶してはいないと強調。告発状の件も協会側は全面否定した。食い違いが互いに不信感を招き、貴乃花親方から弁護士を通じてのみ接触を求められた八角理事長は「直接会ってお話しできなかった」と説明後、何度も繰り返した「残念」と付け足した。

優勝22回は横綱白鵬の41回を除けば親方衆の中で断トツだ。優れた成績を残した横綱に与えられる大鵬、北の湖(ともに故人)に続く一代年寄名跡が消滅。1つの時代が終わった。

16年3月、横綱審議委員会で隣の席に着く貴乃花理事(右)と八角理事長

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千賀ノ浦部屋が稽古再開、貴乃花部屋力士は姿なし

千賀ノ浦部屋での稽古の様子(撮影・佐藤礼征)

大相撲の千賀ノ浦部屋が1日、都内で稽古を再開した。

この日、貴乃花部屋に所属する力士の姿はなく、東前頭14枚目隆の勝(23)ら千賀ノ浦部屋の力士のみで稽古は行われた。貴乃花部屋に所属する力士らの引っ越しは、明日2日の午前中に行われる予定だ。

千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「急な話だったが(部屋は)全部掃除して、空けてある」と迎え入れる準備は整えている。小結貴景勝(22)、東前頭貴ノ岩(28)は千賀ノ浦部屋の近所に自室を構えるが、同じく関取の西十両5枚目貴源治(21)については「ここで住む予定だが、まだはっきりはしていない」と説明した。

育てる力士が倍増し、責任感が増している。「目を光らせて、厳しく見ながら指導できれば」。これまで抱えていた関取は隆の勝だけ。貴乃花部屋の関取衆3人が加わることによって「隆の勝にとっても良い稽古相手ができた。これで出稽古にいかなくても済むのでは」と好影響を期待した。

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貴乃花親方「大相撲は不滅。土俵は日本国の遺産」

貴乃花親方

貴乃花親方(46=元横綱)が1日、貴乃花応援会公式サイトを通じ「皆様への感謝と、貴ノ岩の思い出」と題したメッセージを発表した。その中で、同親方はこの日、日本相撲協会の臨時理事会で、自身の退職と部屋の力士ら10人の千賀ノ浦部屋への所属先変更について審議される状況の中「大相撲は不滅です。土俵は必ず日本国の遺産として遺ります」と大相撲への熱い思いも訴えた。また部屋で最初の関取になった貴ノ岩(28)が2009年(平21)11月場所で三段目優勝した時に、妻でおかみさんの花田景子さん(53)に電話して号泣したことも明かし、貴ノ岩と所属先変更を希望する千賀ノ浦部屋への支援を求めた。

貴乃花親方はメッセージの冒頭で「皆様へ 大相撲ファンの皆様の辞めるなの声も受け入れず突然の引退会見をし、ご心配をかけてばかりの人生で申し訳ない事ばかりです」と、引退会見に端を発した一連の動きに関して謝罪した。

その上で「しかしながら弟子たちの将来の展望が楽しみでなりません。厳しく育ててきて、ここで師匠が引退してしまう事態になり、可愛い子には苦労をさせろ、ということになってしまいました。それでも私の弟子たちは真摯に理解をしてくれております」と弟子が自らの決断に理解を示していることを明かし、将来を期待した。その上で貴ノ岩との思い出を綿々とつづった。

「これまでの足跡を思い出すことが多くなりました。私の弟子で最初の関取になったのは貴ノ岩でした。まだ十両昇進も決めていない九州場所で三段目優勝をしたことがありました。優勝を決めた1番の取り組みを見えないところで生で見たいと思い、隠れるように気づかれないように、福岡国際センターの片隅で見ていたことを思い出します。前の日に、負けても勝ってもどうでもいい、悔いのないように戦いなさいと言って、その日貴乃花部屋から送り出したことを今も鮮明に覚えています。それで優勝をしてくれて感無量でした。優勝を決めた瞬間、自家用車の中に閉じこもってまず家内に電話しました。"バスカが優勝したよ"その報告をしたくて電話したのですが、家内の声を聞いた時に恥も知らず私は号泣してしまいました。バスカとは貴ノ岩の愛称です」

貴乃花親方は、日本に相撲留学をした直後に両親を亡くした貴ノ岩が入門する際、父親になる覚悟を決めたことも明らかにした。そして、相撲人として国籍に関係なく人々から愛される人間になるよう、指導を続けたとつづった。

「日本に相撲留学をし、その直後に両親を亡くされ、この子のお父さんにならなければいけないと信念を固め、入門をしてくれてありがとうと思ったことも懐かしい思い出です。貴ノ岩を育てるにあたり常に言ってきたことは"モンゴル国民の方々、日本国民の方々から賞賛していただける相撲人になりなさい"これだけを執拗に教えてきました。相撲人とは国籍関係なく、人々から愛される人のこと。そういうことなんだよ、モンゴル人だから日本人だからは二の次であり、いずれ本国に帰ったならば、モンゴル国民の方々から必要とされる人になりなさい、そういう器量のある人になってもらいたいと、それだけを願いながら育ててきました」

そして最後に、大相撲ファンに熱い思いを訴えた。

「大相撲ファンの皆様、貴乃花部屋の支援者の皆様の貴乃花へ対するご厚情には感謝の言葉しか見当たりません。大相撲は不滅です。土俵は必ず日本国の遺産として遺ります。どうか千賀ノ浦部屋のご支援ご後援を賜れますようにお願い申し上げます。また、貴乃花部屋関取第一号であります貴ノ岩を末永くご指導ご鞭撻賜りますようにお願い申し上げる次第です」(コメントは原文のまま)

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貴ノ岩は日馬富士断髪式に不参加 約1年対面せず

貴ノ岩

第70代横綱日馬富士引退披露大相撲が9月30日、東京・両国国技館で行われた。

直前まで出欠の意向を明かしていなかった前頭貴ノ岩は不参加だった。昨年の秋巡業の酒席で元日馬富士関から暴行を受け、その後の引退につながっていただけに動向が注目されていた。

秋場所前に元日馬富士関が引退相撲の協力要請に訪れた力士会も欠席しており、公の場で約1年対面していない。

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元日馬富士関「神様に返す」土俵に口づけし別れ

引退相撲の断髪式で元横綱朝青龍関のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(右)の祝福に笑顔を見せる元横綱日馬富士(撮影・小沢裕)

第70代横綱日馬富士引退披露大相撲が9月30日、東京・両国国技館で行われた。元日馬富士関(34)は、昨年10月に起こした貴ノ岩への傷害事件の責任をとって同年11月に引退。最後の晴れ姿を見るために押し寄せた約1万人のファンの前で「最後の土俵入り」を披露。露払いに横綱鶴竜、太刀持ちに横綱白鵬を従えて、約1年ぶりに土俵入りを行った。「全身全霊で頑張ってきた私なので。3横綱でできたのは感謝です。名誉なことで感動した」と振り返った。

断髪式では、リオデジャネイロ・オリンピック柔道金メダルの大野将平、ボクシング元WBO世界バンタム級王者亀田和毅ら約400人がはさみを入れた。他にも稀勢の里ら3横綱がはさみを入れ、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が止めばさみを入れた。「(相撲の)神様から力を授かったから、しっかりと感謝を込めて返しました」と18年間上がり続けた土俵に口づけをして別れを告げた。

まげを切った後は、オールバックに整髪。タキシードを着込んで、引退パーティーが行われた都内のホテルに登場。そこであらためて「素晴らしい18年間だった。相撲を通じて素晴らしい方々に出会えた。相撲道は素晴らしい」と晴れやかな表情で語った。

9月にはモンゴル・ウランバートルに学校を設立するなど、すでに次の1歩を踏み出している。今後の人生については「世界中を旅して勉強したい。新しい目標を見つけたい」と語ったほか、来年に法大大学院への復学も検討している。一息つく間もなく、次の挑戦が待っている。【佐々木隆史】

引退相撲で横綱土俵入りを披露する元横綱日馬富士(左から2人目)。左から太刀持ちの白鵬、1人おいて露払いの鶴竜、行司の式守勘太夫(撮影・小沢裕)
引退相撲の断髪式で師匠の伊勢ケ浜親方(右)から止めばさみを入れられる元横綱日馬富士(撮影・小沢裕)
引退相撲の断髪式を終え髪を整えた元横綱日馬富士(左)とバトトール夫人(撮影・小沢裕)

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元日馬富士関、今後は「世界中を旅して勉強したい」

引退記念祝賀会の前に記者からの質問に応える元横綱日馬富士関(撮影・足立雅史)

第70代横綱日馬富士引退披露大相撲が30日、東京・両国国技館で行われた。元日馬富士関は、綱締め実演で土俵に上がった後、「最後の土俵入り」を披露。露払いに横綱鶴竜、太刀持ちに横綱白鵬を従え、不知火型を披露した。

「現役の横綱2人と3人でするのは名誉なこと。感動した。心を込めて見に来たお客さんが元気になるようにと思ってやった」と振り返った。

この後の断髪式では、リオ五輪柔道金メダルの大野将平、元WBO世界バンタム級王者亀田和毅のほか、稀勢の里ら3横綱がはさみを入れ、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が止めばさみを入れた。

約400人にはさみを入れてもらい「その人の出会いを思い出していた。あっという間の18年間。悔いのない18年間。新しいスタートなので泣くわけにはいかない」と涙は見せなかった。

まげを切った後は、オールバックに整髪。タキシードを着込んで、最後は土俵上であいさつした。

「今日は足元が悪いなか、私の引退相撲にお越しいただき、誠にありがとうございます。皆さまの温かい声援と支えのもとで、第70代横綱になることができました。横綱という地位を授かった時は、相撲を通じて皆さまに感動と喜び、勇気を与える相撲を全身全霊で考えてきました」などと感謝を伝えた。

元日馬富士は、昨年10月に起こした貴ノ岩への傷害事件の責任を取って同年11月に引退。その師匠である貴乃花親方(元横綱)が今月、日本相撲協会に退職を届け出た。その貴乃花親方について聞かれると「私は相撲協会を離れているので、相撲協会のことをしゃべる権利はない。18年間、お世話になったことに感謝してます」とだけ話した。

今後の人生については「世界中を旅して勉強したい。新しい目標を見つけたい」と次の挑戦へ意欲的だった。行きたい国は「ヨーロッパとかアジアとか。たくさんあります。旅行したことないからね」と夢を膨らませた。

引退相撲の断髪式を終えキレイに調髪した元横綱日馬富士(撮影・小沢裕)
引退相撲の断髪式を終え髪を整えた元横綱日馬富士(左)はバトトール夫人の手伝いを受けて着替えをする(撮影・小沢裕)

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