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貴ノ岩「ストレス障害」、春巡業休場の理由

貴ノ岩


 日本相撲協会は3日、春巡業を休場した力士の診断書に基づく休場理由を公表し、元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者、十両貴ノ岩(28=貴乃花)は「心的外傷ストレス障害、左足関節症」だった。

 昨年10月の秋巡業中に頭部などに暴行を受けた貴ノ岩は2場所連続全休の後、3月の春場所で復帰して8勝7敗と勝ち越した。ただ、巡業について師匠の貴乃花親方(元横綱)は、心身両面の回復を優先させる意向を示していた。6場所連続休場中の横綱稀勢の里は左大胸筋損傷だった。春場所で暴行問題を起こした十両貴公俊は、巡業を含めて1場所出場停止処分のため診断書はない。

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貴乃花親方の春巡業不参加を春日野巡業部長が説明

貴乃花親方


 大相撲春巡業の伊勢神宮奉納大相撲が1日、三重・伊勢市で行われ、春日野巡業部長(元関脇栃乃和歌)が、巡業に参加予定だった貴乃花親方(元横綱)の参加が急きょ取りやめになったことについて説明した。 

 貴乃花親方は、3月28日の職務分掌で審判部に配属となり、同部の一員として巡業に参加する予定だった。しかし現在、貴乃花部屋には部屋付きの親方が不在で、親方は師匠の貴乃花親方だけ。今巡業は平幕の貴景勝、十両貴ノ岩、貴公俊が休場で「こういう時期だから部屋にいて力士を見た方がいいと。自分の部屋をしっかり見てもらおうと。八角理事長とも話して『問題ない』ということなので」という配慮で休場させたと明かした。

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貴親方は「部屋で弟子の指導を」巡業同行を取りやめ

貴乃花親方


 4月1日に三重県伊勢市の伊勢神宮で始まる大相撲春巡業に貴乃花親方(元横綱)が審判として同行することを日本相撲協会が急きょ取りやめたことが3月31日、分かった。貴乃花親方は無断欠勤や弟子の十両貴公俊による暴行問題の監督責任を問われ、29日に2階級降格処分を受けた。巡業は再出発の最初の仕事になる予定だった。

 巡業の審判は相撲協会が決める。協会広報部は1場所出場停止処分を受けた貴公俊や、元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者十両貴ノ岩らが巡業を休場することを踏まえ「部屋で弟子の指導や管理をしっかりしてもらった方がいい」と変更の理由を説明した。

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稀勢の里、貴ノ岩ら12人が春巡業を初日から休場

横綱稀勢の里(2018年2月4日撮影)


 日本相撲協会は30日時点で、6場所連続休場中の横綱稀勢の里、元横綱日馬富士関による暴行事件の被害者となった十両貴ノ岩ら関取衆12人が、巡業を最初から休場すると明かした。

 貴乃花部屋の関取衆は4人中3人が休場。春場所で、貴ノ岩は2場所連続全休からの復帰で検査等を控え、幕内貴景勝は負傷、十両貴公俊は付け人への暴力で夏場所まで出場停止。十両貴源治1人だけ同行する。ほか休場の関取は次の通り。

 【幕内】荒鷲、阿武咲、琴勇輝、蒼国来、英乃海

 【十両】旭秀鵬、天風、水戸龍

大相撲の春巡業全日程

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貴乃花親方2階級降格で年寄に 3カ月で月給半額

貴乃花部屋所属の貴公俊の暴力問題に対する処分が行われた大相撲の理事会。左から6人目が八角理事長(撮影・小沢裕)


 日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で理事会を開き、貴乃花親方(45=元横綱)に委員から年寄へ「降格」の処分を科すことを決めた。

 2階級降格で、基本給に手当を含めた月給は103万2000円から80万8000円へ、22万4000円の減額となる。

 八角理事長(元横綱北勝海)は会見で処分理由について春場所中の無断欠席などを挙げて「中日まで正当な理由無く欠勤を続けました。また貴公俊の暴力の監督責任もあります。現在委員ですが、今回の処分により年寄になります」と説明した。

 貴乃花親方は、元横綱日馬富士関による弟子の貴ノ岩への傷害事件以降、協会に反発する言動を続け、問題視されていた。また、春場所中に弟子の十両貴公俊(たかよしとし)が支度部屋で付け人を殴り、監督責任が問われていた。

 貴乃花親方は日馬富士関の傷害事件において、巡業部長でありながら協会への報告を怠ったことが問題視され、すでに1月には理事から役員待遇委員へ2階級降格処分を受けた。さらに2月の理事候補選で落選したため、28日に発表された職務分掌では慣例に従い、委員に降格していた。

 このため、わずか3カ月の間に理事→役員待遇→委員→年寄と合計5階級も降格。月給は理事当時の144万8000円から、年寄の80万8000円へと、64万円もの減額になる。

 貴公俊には1場所出場停止の処分が科された。昨年9月ごろから今年1月にかけて、弟弟子(既に引退)を4度暴行した峰崎部屋の力士は1場所出場停止、師匠の峰崎親方(元幕内三杉磯)は2カ月間の10%減給の処分が科された。

 道交法違反(無免許運転)の罪で略式起訴され、引退勧告処分を受けて角界を去った元幕内大砂嵐関の師匠、大嶽親方(元十両大竜)は、本人の申し出により2カ月間の10%報酬返上となった。

貴乃花部屋所属の貴公俊の暴力問題に対する処分が行われた大相撲の理事会。左から6人目が八角理事長(撮影・小沢裕)
暴力問題の処分が下される理事会に臨む貴乃花親方(撮影・小沢裕)

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貴ノ岩 勝ち越し「次の場所は今より準備できたら」

臥牙丸(右)を寄り切りで破り、勝ち越しを決めた貴ノ岩(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇25日◇エディオンアリーナ大阪


 元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者の貴ノ岩が、臥牙丸を破って勝ち越した。頭部負傷などの影響により3場所ぶりの復帰だったが、15日間完走。「毎日ちゃんといつも通り稽古をして、次の場所は今より準備できたらいい」と浮かれるどころか気を引き締めた。

 また貴乃花親方は、4月1日からの春巡業を「全部かどうか分かりませんが最初の方は」と、当面休場させると明かした。

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貴乃花親方、告発状取り下げ意向「とにかくゼロに」

報道陣の質問に答える貴乃花親方(撮影・鈴木正人)


 貴乃花部屋の大相撲春場所千秋楽の打ち上げパーティーが25日、京都市内のホテルで行われた。

 貴乃花親方(45=元横綱)は囲み取材に対応。暴行問題に揺れたが、十両の貴ノ岩と貴源治が千秋楽で勝ち越し「とても和やかな気持ちです」。一方、場所中に付け人への暴行で謹慎させた十両の貴公俊(たかよしとし)は打ち上げパーティーに参加せず「部屋にいます」と明かした。内閣府に提出した告発状を取り下げる意向をあらためて示し「すべてゼロからのスタート。新たに指導していく所存です」。かねてからの“一兵卒”を強調し「自分と向き合い、弟子と向き合い、とにかくゼロにさせていただく」と話した。

会見場に入る貴乃花親方(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士「相撲界に入って一番嫌な…」貴ノ岩と対戦

照ノ富士(左)を押し出しで破る貴ノ岩(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇14日目◇24日◇エディオンアリーナ大阪


 他人には分からない思いを胸に、2人は土俵に上がった。元横綱日馬富士関に暴行された貴ノ岩が、元大関を破って十両残留を確実にした。昨年10月25日夜、巡業先の鳥取市内で発生した傷害事件の現場となった酒席に同席した照ノ富士が相手だった。いつもなら激しくぶつかる照ノ富士に肩をつかまれ、距離を取ってけん制。普段とは違う空気が流れた。最後は貴ノ岩が相手の左腕をたぐり、体勢を崩して押し出した。

 複雑な胸中を吐露したのは、照ノ富士だった。支度部屋で自ら切り出した。「いろいろなことを考えすぎた。相撲界に入って一番、嫌な相撲だった。土俵に上がるまでは、そうでもなかったけど、土俵に上がった瞬間から」。同じモンゴル出身で先輩の貴ノ岩、責任を取って引退した部屋の兄弟子の横綱日馬富士(当時)、事件当時の記憶。「相撲のことを考えているどころじゃなかった」。その通りの相撲内容だった。

 貴ノ岩は負傷の影響で2場所連続全休、照ノ富士も左膝の負傷などで途中休場が続き、2人そろって今場所は十両に陥落。直近の対戦は1年前の春場所で当時大関だった照ノ富士が平幕の貴ノ岩を下したが、今回は貴ノ岩に軍配が上がった。土俵上での気持ちを問われた貴ノ岩は、何かを言いたそうにしたが「そうですね」とだけつぶやいた。「最後、思い切りやって終わりたい」。それだけを口にして帰りの車に乗り込んだ。

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貴親方、貴ノ岩の十両残留に「ゆっくり寝なさい」

貴乃花親方(2018年3月15日撮影)


 元横綱日馬富士関に暴行された貴ノ岩が、元大関を破って十両残留を確実にした。

 貴乃花親方は、貴ノ岩の十両残留に「安心しました。(千秋楽へ)ゆっくり寝なさいと言いたい」と胸をなで下ろした。取組は会場内の役員室のテレビで確認。「目標は15日間土俵に上がることだったので、千秋楽も土俵に上がることを祈ってます。貴ノ岩も(十両)貴源治も7勝7敗で、よくここまで14日間戦えた」と、中日に暴力問題を起こした十両貴公俊の双子の弟も併せてねぎらった。内閣府に提出していた相撲協会への告発状を取り下げる意向を示したが、協会執行部に直接は報告せず。29日の理事会で決まる貴公俊の処分についても「寛大な処置」を口にしていたが、5時間余り滞在した役員室では「特に」訴えてないという。

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貴ノ岩、傷害事件同席の照ノ富士破り十両残留確実に

<大相撲春場所>◇14日目◇24日◇エディオンアリーナ大阪


 元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者の西十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)が、西十両5枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)を破って、夏場所での十両残留を確実にした。

 互いに様子を見るように、ふわっと立ち上がった。照ノ富士に左腕を伸ばして右肩をつかまれたが、その腕をたぐってバランスを崩して押し出した。「よく見えていた」と冷静だった。

 昨年10月25日夜、巡業先の鳥取市内で発生した傷害事件の現場となった酒席に、照ノ富士も同席していた。事件当時は互いに幕内だったが、貴ノ岩は傷害事件の影響で2場所連続全休、照ノ富士は古傷の左膝の負傷や糖尿病を患い途中休場が続き、2人そろって今場所で十両に陥落した。対戦はちょうど1年前の春場所で、大関だった照ノ富士が平幕の貴ノ岩を寄り切りで下したが、舞台を十両の土俵に移した今場所は貴ノ岩に軍配が上がった。久しぶりの対戦の感想を問われるも「そうですね」と、小さい声でつぶやくにとどめた。

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照ノ富士「一番嫌な相撲」貴ノ岩事件脳裏よぎり8敗

<大相撲春場所>◇14日目◇24日◇エディオンアリーナ大阪


 戦いの舞台を十両に移しての“因縁対決”で元大関が敗れた。西十両5枚目の照ノ富士(26=伊勢ケ浜)が、同12枚目の貴ノ岩(28=貴乃花)と対戦。力なく押し出されて6勝8敗と負け越しが決まった。

 昨年10月25日夜、巡業先の鳥取市内で、貴ノ岩が横綱日馬富士(当時)から暴行を受けた傷害事件。現場には照ノ富士もいた。事件当時は番付で照ノ富士は大関、貴ノ岩は東前頭9枚目だった。照ノ富士はケガや糖尿病で、貴ノ岩は負傷がいえず2場所連続全休。そして迎えた今場所、事件やケガがなければ幕内後半戦で当たってもおかしくない両者が、十両の土俵で対戦した。

 照ノ富士の相撲は、明らかに力が入っていなかった。四つに組み止めるのか、突き押しで攻めるのか、中途半端なまま左腕をはね上げられると、あっけなく体を崩され土俵を割った。

 事件のことは触れにくい。だが、そんなデリケートな部分を照ノ富士は自ら切り出した。「いろいろなことを考えすぎた。相撲界に入って一番、嫌な相撲だった。土俵に上がるまでは、そうでもなかったけど、土俵に上がった瞬間からね。いろいろ入ってきた、頭にね」。モンゴル出身力士の先輩でもある被害者の貴ノ岩、思い出したくもないあの事件現場、加害者として責任をとった部屋の元横綱日馬富士関、事件発覚後に世間をにぎわせた騒動…。脳裏をよぎった、それらの人たち、事象に戦う力をそがれてしまったようだ。半年前までは大関だった力士とは別人のような相撲で、照ノ富士は敗れた。

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何年後になるか「劇薬」がもたらした効果/記者の目

貴輝鳳の取組を生観戦し役員室に戻る貴乃花親方(撮影・鈴木正人)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が23日、内閣府公益認定等委員会に提出していた告発状を、取り下げる意向を示した。春場所13日目を行った会場のエディオンアリーナ大阪で明らかにした。告発状は、元横綱日馬富士関による弟子の十両貴ノ岩への暴行事件に関連して、日本相撲協会の対応を問題視し、今月9日に提出したもの。だが18日に弟子の貴公俊(たかよしとし)が付け人に暴行して以降、謝罪に次ぐ謝罪。自身を「一兵卒」と表現し、出直しを誓った。

      ◇       ◇

 もしも貴乃花親方がいなかったら-。内閣府への告発も、もちろん取り下げもなかった。この間、内閣府の動きが表面化することもなく、まさに貴乃花親方の独り相撲といえる。告発状の提出が春場所初日の2日前で、この日は同13日目。土俵の熱戦に水を差し、錦戸親方は「盛り上がっているのは土俵外ばかり」と嘆いた。暴力問題再発防止を掲げた2月の研修会を貴乃花親方は欠席し、その結果、弟子が暴力問題を起こした監督責任は重い。

 そもそも貴乃花親方がいなければ、元日馬富士関が書類送検されるどころか、暴行が表面化することもなかったかもしれない。そうなれば研修会も開かれず、貴公俊の暴力問題発生と同日に発表された、峰崎部屋の暴力問題が発覚することもなかっただろう。ここ5カ月ほど続く相撲界の危機感は生まれず、暴力根絶の雰囲気も生まれなかったはず。手法には賛否両論あるが、貴乃花親方という「劇薬」がもたらした約5カ月の効果が出るのは数年後かもしれない。【高田文太】

貴乃花部屋を巡る問題の経過

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貴乃花親方、態度一変し「貴公俊に寛大な処分」願う

貴輝鳳の取組を生観戦する貴乃花親方(撮影・鈴木正人)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が23日、内閣府公益認定等委員会に提出していた告発状を、取り下げる意向を示した。春場所13日目を行った会場のエディオンアリーナ大阪で明らかにした。告発状は、元横綱日馬富士関による弟子の十両貴ノ岩への暴行事件に関連して、日本相撲協会の対応を問題視し、今月9日に提出したもの。だが18日に弟子の貴公俊(たかよしとし)が付け人に暴行して以降、謝罪に次ぐ謝罪。自身を「一兵卒」と表現し、出直しを誓った。

 会場入りした貴乃花親方は、観客に配慮し、薄暗い関係者用階段の踊り場で取材に応じた。声も暗いトーンで、内閣府への告発状について語った。

 貴乃花親方 取り下げるという言葉を使っていいのか分かりませんが、すべてをゼロにします。私の意思です。一兵卒として出直して精進します。一兵卒として微力ながら、協会のために皆さんと話をして、努力していきたいと思います。

 昨年の秋巡業で元日馬富士関による暴行事件が起きて以降、日本相撲協会執行部との対決姿勢を打ち出していたが、事実上、和睦を申し出る格好となった。

 理事を解任された件や、暴行事件の調査について今月9日、内閣府に告発状を提出。立ち入り捜査や適切な是正措置を求めた。だが18日に弟子の貴公俊が、支度部屋で付け人を数発殴る問題を起こしたことで、態度がガラッと変わった。

 現在は役員待遇委員で、役員室に勤務する必要がありながら、春場所序盤は欠勤が目立った。それが最近は5時間余り滞在。会場内ではファンにも快く対応する優等生に変身した。弟子の暴行については「師匠の私に責任があると思う。貴公俊はまだ20歳。将来があるので、ぜひとも寛大な処置をお願いしたい」と話し、八角理事長(元横綱北勝海)にその旨を申し入れる考えを示した。

 また、告発状提出の代理人弁護士を務めるTMI総合法律事務所の富岡潤弁護士は現状について「(貴乃花親方から)取り下げてほしいという要請をされているわけではない」としつつ「相談しながら、やりたいことをサポートしていきたい」とした。

 貴乃花親方は、役員以外の親方衆で構成する年寄会から、元日馬富士関の暴行事件以降の言動に疑問があるとして、28日の会合への出席を求められている。この日、年寄会会長の錦戸親方(元関脇水戸泉)から直接、文書で要請された。貴乃花親方は「出席します」と明言。協会執行部との言い分が食い違うため、役員の出席も求め、全親方衆を対象とする臨時の年寄総会となる見込み。「いろんな質問が出てくると思うのでお答えする。(どんな質問も)答えます」と断言。多くの親方衆との討論会から、一兵卒として出直す。

会場入りする貴乃花親方(撮影・鈴木正人)
最近の不祥事をめぐる人間関係

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貴乃花親方「一兵卒として出直し」協会とついに休戦

貴乃花親方


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が23日、内閣府公益認定等委員会に提出していた告発状を、取り下げる意向を明かした。

 春場所13日目を行った会場のエディオンアリーナ大阪で、報道陣に語った。告発状は、元横綱日馬富士関による弟子の十両貴ノ岩への暴行事件に関連して、日本相撲協会の対応を問題視し、今月9日に提出して受理されたもの。だが18日に弟子の貴公俊が付け人を暴行して以降、謝罪に次ぐ謝罪。自身を「一兵卒」と表現し、出直しを誓うとともに、これまでの協会との対立を象徴する告発状取り下げで、ついに休戦の格好となった。

 会場入りした貴乃花親方は、観客に配慮して、薄暗い関係者用階段の踊り場で取材に応じた。声も暗いトーンで、内閣府への告発状について語った。

 貴乃花親方 「取り下げるという言葉を使っていいのか分かりませんが、すべてをゼロにします。私の意思です。一兵卒として出直して精進します。一兵卒として微力ながら、協会のために皆さんと話をして、努力していきたいと思います」

 昨年の秋巡業で元日馬富士関による暴行事件が起きて以降、日本相撲協会執行部との対決姿勢を打ち出していたが、事実上、和睦を申し出る格好となった。

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鶴竜が初黒星、2敗魁聖、高安3敗目 春場所

鶴竜

<大相撲春場所>◇12日目◇22日◇エディオンアリーナ大阪


 8場所ぶり4度目の優勝を目指す横綱鶴竜(32=井筒)が、関脇栃ノ心(30=春日野)に寄り切られ、今場所初黒星を喫した。栃ノ心は8勝4敗とし、勝ち越しを決めた。

 3敗同士の一番は、大関豪栄道(31=境川)が、小結逸ノ城(24=湊)を寄り切って9勝目を挙げた。

 大関高安(27=田子ノ浦)は、前頭5枚目千代丸(26=九重)に突き落とされ3敗目。千代丸は9日目の豪栄道に続き2大関を撃破し6勝6敗の五分の星に戻した。

 1敗で優勝争いを演じている前頭6枚目魁聖(31=友綱)は、前頭筆頭遠藤(27=追手風)に引き落とされ2敗目を喫した。遠藤は7勝5敗とした。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で、3場所ぶり出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同7枚天風(26=尾車)の上手出し投げを食らい5勝7敗となった。

 12日目を終わって1敗で鶴竜、2敗で魁聖が追う展開となった。

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協会に反発する理由は?貴親方に年寄総会出席嘆願書

ファンの少年と握手する貴乃花親方(撮影・鈴木正人)


 貴乃花親方(元横綱)は21日、京都・宇治市の宿舎で、元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者の十両貴ノ岩の春巡業参加について言及した。「東京に帰ってから入院していた所で頭を診てもらう。本人と相談しながら」と明かし、場所後に傷害事件で負傷した頭部を検査してから判断する方針を示した。その後会場内の役員室に出勤し、この日から休場した弟子の平幕貴景勝について「足の腫れがひどい。休ませます。完治しないと」と話し、再出場はなく、春巡業も全休させる見通しを明かした。

 また、役員以外の親方衆による年寄会はこの日、貴乃花親方に対し、28日の年寄総会への出席を求める嘆願書を提出することを決定。傷害事件以降、協会側に反発を続ける理由などの確認が目的という。役員待遇委員で本来なら出席義務はない同親方は「何も聞いていない。それが届いたらお答えします」と述べるにとどめた。

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貴ノ岩、今場所2度目の黒星先行「強かったです」

<大相撲春場所>◇11日目◇21日◇エディオンアリーナ大阪


 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者の西十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)が、同9枚目大翔鵬(23=追手風)に負けて今場所2度目の黒星先行となった。

 右四つになり左上手を取って好機をうかがったが、左上手を切られて力なく寄り切られた。「相手の方が強かったです」と脱帽。2場所連続全休からの出場となった今場所も、残り4日となり「一生懸命頑張るだけです」と力を振り絞る。

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鶴竜が好調逸ノ城下し無傷11連勝、魁聖も1敗守る

鶴竜

<大相撲春場所>◇11日目◇21日◇エディオンアリーナ大阪


 1人横綱で臨んでいる鶴竜(32=井筒)が、小結逸ノ城(24=湊)を寄り切って単独トップを守った。逸ノ城は3敗目を喫し、優勝が厳しくなった。

 初日から9連勝していた1敗の前頭6枚目魁聖(31=友綱)は、前頭3枚目貴景勝(21=貴乃花)に不戦勝で10勝目を挙げた。

 連敗発進だった大関高安(27=田子ノ浦)は、関脇栃ノ心(30=春日野)を押し出して9連勝とした。栃ノ心は7勝4敗。

 地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)は、前頭4枚目正代(26=時津風)を一方的に送り出して8勝3敗とした。

 人気力士の前頭筆頭遠藤(27=追手風)は、同2枚目宝富士(31=伊勢ケ浜)を寄り倒し6勝5敗。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同9枚目大翔鵬(23=追手風)に寄り切られ5勝6敗となった。

 11日目を終わって全勝は鶴竜、1敗で魁聖、2敗で高安が追っている。

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貴乃花親方の告発状、貴公俊の暴力とは「別の話」

貴乃花親方(撮影・鈴木正人)


 貴乃花親方が、元横綱日馬富士による弟子の貴ノ岩への暴行事件の調査などを巡り、内閣府に提出した告発状について、代理人を務めるTMI総合法律事務所の富岡潤弁護士は、取り下げなどの考えがないと説明した。

 貴乃花親方は今場所初日2日前の9日に、相撲協会危機管理委などの調査に透明性を求め、内閣府公益認定等委員会に対して告発状を提出。今回、弟子が加害者にもなったことで、矛盾も生じる現象が起きるが、富岡弁護士は「それとは別の話」と話した。また「今のところ大きな動きはない」と、内閣府からの連絡などもないと明かした。

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貴乃花親方「私の行動で負担」貴公俊はちゃんこ番に

電話をしながら役員室を出る貴乃花親方(右)。左は見つめる大村崑(撮影・鈴木正人)


 貴乃花親方(45=元横綱)が大相撲春場所10日目の20日、弟子の十両貴公俊(20)が8日目の18日に付け人の序二段貴西龍(22)に暴行したことについて、暴行の発端を自身の行動が原因だと猛省した。京都・宇治市の朝稽古後に、今の心境を吐露。貴公俊を通常幕下以下が行う「ちゃんこ番」にするとともに、指導者として再スタートを切る覚悟を示した。

 朝稽古後、報道陣の前に現れた貴乃花親方は、沈痛な表情を浮かべた。「一連の私の、師匠の行動で負担をかけていたのかなと。貴公俊がこういうことを起こしてしまったということで、少なからず影響があってもおかしくない。包んでいきたい」。時折、目をつぶりながら、丁寧に言葉を選んだ。

 弟子の十両貴ノ岩への元横綱日馬富士関による傷害事件が発覚した昨年11月以降、貴乃花部屋を取り巻く環境は激変した。事件の対応を巡って、貴乃花親方が日本相撲協会と対立する姿勢を見せると、部屋全体が角界や世間から色眼鏡で見られた。福岡、東京、大阪の宿舎には連日報道陣が殺到するなど、さまざまな出来事が弟子への精神的負担となり、今回の暴力行為の引き金になったと分析した。だから「師匠の私の方が精進しないといけない。監督、指導をこれまで以上にしていく所存です」と、決意を新たにした。

 朝稽古中、被害にあった貴西龍に声をかけ、体に塩をかけておはらいをした。「元気でいて欲しいというですね。新弟子も1人入りましたので、その子にも影響がないようにしたい」と、心のケアに努めた。

 暴力行為により9日目から休場した貴公俊は、稽古場には姿を現さなかった。貴乃花親方は「ちゃんこ番をやらせています。出直しですね。『(新弟子が取る)前相撲からやりなさい』ということ」。来場所は幕下陥落が確実で、幕下以下の若い衆が行う雑務で初心を取り戻させ、再スタートを切らせる狙いだ。

 この日は午前11時ごろに役員室に出勤し、弟子で平幕の貴景勝の取組を見届けるなど、2日続けて午後5時過ぎまで常駐した。被害力士の取組も見ていたといい、「元気に取れていた。本人も大丈夫と言っていたので」。貴乃花部屋再建へ、師匠としての真価が問われる時がきた。

 ◆ちゃんこ番 師匠や力士が食べる食事(朝稽古後と夜の1日2回)を準備する係で、一般的に幕下以下の若い衆が行う。力士数が多い部屋は当番制にしたり、マネジャーや裏方もちゃんこ番を担当するなど部屋ごとにルールがある。ちゃんこ番は朝稽古を他の力士より早めに切り上げることもある。ちゃんこ番を取り仕切る「ちゃんこ長」を置く部屋もある。出世が早いと、ちゃんこ番をほとんど経験しないまま関取になる。

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鶴竜が10連勝で単独トップ、栃ノ心3敗目 春場所

ファンの拍手を受け引き揚げる鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇10日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪


 1人横綱で臨んでいる鶴竜(32=井筒)が単独トップに立った。前頭5枚目千代丸(26=高砂)を危なげなく寄り切った。

 初日から9連勝していた前頭6枚目魁聖(31=友綱)は、小結逸ノ城(24=湊)に右四つがっぷりから寄り切られて土がつき、優勝争いから1歩後退した。逸ノ城は2敗を守り勝ち越した。

 連敗発進だった大関高安(27=田子ノ浦)は、前頭4枚目正代(26=時津風)を左のど輪から押し出して8連勝とした。

 地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)は、立ち合いで左へ変わり関脇栃ノ心(30=春日野)を送り出して7勝目を挙げた。栃ノ心は3敗目で、初場所に続く優勝は厳しくなった。

 人気力士の前頭筆頭遠藤(27=追手風)は、同2枚目荒鷲(31=峰崎)を寄り切って5勝5敗の五分に戻した。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同8枚目誉富士(32=伊勢ケ浜)に押し倒されて5勝5敗となった。

 10日目を終わって全勝は鶴竜、1敗で魁聖、2敗で高安、逸ノ城の2人が追っている。

報道陣の質問に答える鶴竜(撮影・鈴木正人)

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貴乃花親方の一門内での孤立が遠因か?弟子暴行事件

貴乃花親方(2018年3月19日撮影)


 大相撲春場所9日目の19日、前日に支度部屋で付け人を暴行した東十両14枚目の貴公俊(たかよしとし、20=貴乃花)が休場した。

 師匠の貴乃花親方(45=元横綱)は臨時の役員会合で弟子の暴行を認め、八角理事長(元横綱北勝海)らに謝罪。師弟と暴行を受けた付け人の序二段力士の3人は、大阪市内で危機管理委員会の聴取に応じた。29日の理事会で処分が協議される。暴行の背景には、貴乃花親方の一門内での孤立が遠因になった可能性も浮上した。

 今回の貴公俊の暴行は、付け人が関取に出番を伝えるタイミングが遅れ、腹を立てたことがきっかけ。現場にいた関係者によると、貴公俊は支度部屋での暴行の際「部屋に戻ったら覚えてろよ」との暴言もあったという。付け人のミスは、人手不足も一因だ。貴乃花部屋は序ノ口以上の力士が9人在籍し、そのうち関取は4人。貴ノ岩が復帰し、貴公俊が新十両に昇進したため、出場する関取は倍増した。付け人を務める若い衆は5人しかおらず、十分に対応しきれなかった。

 一般的には同じ一門の別の部屋から若い衆を借りるが、貴乃花一門のある親方は「人を借りたいと言われたことはない。今回、初めて実態を知った」と明かした。2月の役員選挙では、一門として阿武松親方(元関脇益荒雄)を擁立。今場所前は恒例の連合稽古がなくなり、立浪親方(元小結旭豊)は一門から距離を置くことを明言した。貴乃花親方の求心力が失われつつある。他の部屋の助けを借りることは、プライドが許さなかったのか-。師弟の処分は29日の理事会で決まる。

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鶴竜、魁聖が全勝守る 豪栄道は3敗目 春場所

正代(右)をはたき込みで破る鶴竜(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇9日目◇19日◇エディオンアリーナ大阪


 1人横綱で臨んでいる鶴竜(32=井筒)と前頭6枚目魁聖(31=友綱)が9連勝を飾った。鶴竜は前頭4枚目正代(26=時津風)に押し込まれる場面もあったが、はたき込んだ。魁聖は前頭9枚目竜電(27=高田川)を危なげなく寄り切った。

 連敗発進だった大関高安(28=田子ノ浦)は、小結千代大龍(29=九重)を右からの上手投げで下し7連勝とした。

 地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)は物言いのつく一番となり、前頭5枚目千代丸(26=高砂)に押し出されて3敗目を喫した。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)は、前頭4枚目松鳳山(34=二所ノ関)を左からかち上げて寄り切り7勝目を挙げた。

 人気力士の遠藤(27=追手風)は、玉鷲(33=片男波)との前頭筆頭対決で敗れた。立ち合いから突き起こされて押し出されて4勝5敗となり、再び黒星が先行した。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同10枚目水戸龍(23=錦戸)を寄り切って5勝4敗とし、白星を先行させた。

 9日目を終わって勝ちっ放しは鶴竜、魁聖の2人、2敗で高安、栃ノ心、小結逸ノ城(24=湊)前頭13枚目大翔丸(26=追手風)同14枚目勢(31=伊勢ノ海)同16枚目大奄美(25=追手風)同17枚目碧山(31=春日野)の7人が追っている。

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貴公俊が暴力行為で休場 貴乃花親方「深刻なこと」

弟子の貴公俊の暴力行為について報道陣に説明する師匠の貴乃花親方


 貴乃花親方(元横綱)が19日、京都・宇治市の宿舎で行われた朝稽古後に、弟子の十両貴公俊が大相撲春場所8日目の18日に会場のエディオンアリーナ大阪の支度部屋で取組後、付け人に暴力行為をしたことについて説明した。「事実です。(貴公俊から)確認しました。深刻なことです」と険しい表情で暴力行為があったことを認めた。

 貴公俊は8日目の取組で、付け人から出番の時間を誤って伝えられて、土俵下の控えに慌てて駆け込んだ。その際、十両の審判長の境川審判部長代理(元小結両国)から注意を受け、さらに大翔鵬に敗れたことで、怒りの矛先が付け人に向けられてしまった。

 支度部屋に引き揚げた際に、暴言とともに拳で顔面を殴り、付け人は左のほお付近を腫らして口から出血。付け人の不手際が原因だったとはいえ、貴乃花親方は「どんな理由であっても暴力をするということは、あるまじき行為ですので土俵に上げることはできません。殴られた子の気持ちになれば言い訳つきません。勝つ負ける、勝負の以前の問題」と貴公俊の行為を厳しく批判し、9日目のこの日から休場させることを決めた。

 元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者の十両貴ノ岩が所属している部屋での暴力行為。それだけに貴乃花親方は「これだけ厳しく暴力はいけないと言ってきた。貴公俊もあらためてこれから厳しく指導していきます。大変申し訳なく思っています」と話した。また貴乃花親方はこの日、会場のエディオンアリーナ大阪で日本相撲協会に当問題を直接報告するとしている。

貴公俊(2018年3月10日撮影)

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貴乃花部屋は一門から借りず人手不足/付け人事情

1月31日、新十両昇進会見で貴公俊(左)と貴乃花親方は笑顔で握手する


 大相撲春場所中日の18日、東十両14枚目の貴公俊(20=貴乃花)が会場のエディオンアリーナ大阪で暴力問題を起こした。敗れた取組後、支度部屋で付け人の序二段力士の顔面を複数回殴ったという。日本相撲協会の春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)が明かした。

 発端は付け人の不注意だった。今場所から新十両と不慣れなこともあるが、取組の出番の時間が誤って伝わり、土俵下の控えに慌てて駆け込んだ。十両の審判長を務めた境川審判部長代理(元小結両国)からその場で“遅刻”を注意された末、大翔鵬に敗れて3勝5敗。怒りの矛先はこの付け人に向けられ、暴力に発展した。

 貴乃花部屋の所属力士は現在10人で、そのうち関取は平幕の貴景勝、十両貴源治、貴ノ岩、貴公俊の4人。通常は1人の関取に2人前後の若い衆(幕下以下の力士)が付け人を務めるが、同部屋には幕下以下が6人しかいない。付け人が不足する場合、一般的には同じ一門の別の部屋から借りるが、貴乃花部屋は借りていない。そのため、1人の若い衆が複数の関取を掛け持ちしているのが現状。付け人は場所に入ると、関取の風呂の支度や取組の準備、出番の確認など多忙を極める。この日は、貴ノ岩の取組の2番後に貴公俊、その3番後に貴源治の取組が行われ、付け人たちにとっては過密スケジュールとなっていた。

現場の流血と思われる跡(撮影・岡本肇)
兄・貴公俊(右)と弟・貴源治(2017年4月30日撮影)

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新十両貴公俊が付け人暴行、貴乃花親方は立場一変

大翔鵬に敗れがっくりの貴公俊(撮影・岡本肇)


 大相撲春場所中日の18日、東十両14枚目の貴公俊(20=貴乃花)が会場のエディオンアリーナ大阪で暴力問題を起こした。敗れた取組後、支度部屋で付け人の序二段力士の顔面を複数回殴ったという。日本相撲協会の春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)が明かした。昨年10月には元横綱日馬富士関による十両貴ノ岩への暴行事件が発生。貴ノ岩の師匠の貴乃花親方(元横綱)は、日本相撲協会に対決姿勢を示していたが、今度は自身の部屋から加害者を出す事態となった。

 多くの力士ら目撃者によると、取組後の貴公俊は荒れていた。双子の弟の十両貴源治とともに、貴乃花部屋では最年少力士だが、支度部屋に戻ると、暴言とともに年上の付け人の顔面にグーパンチ。付け人は左のこめかみやほおを腫らし、口から出血。ティッシュで口をぬぐっていたという。

 尋常ではない様子を協会員から伝え聞いた、日本相撲協会の鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は、関係者が運転する車で帰りかけていた貴公俊を事務所に呼び出した。その場で本人が「2、3発殴った」と暴行を認めたという。

 発端は付け人の不注意だった。今場所から新十両と不慣れなこともあるが、取組の出番の時間が誤って伝わり、土俵下の控えに慌てて駆け込んだ。十両の審判長を務めた境川審判部長代理(元小結両国)からその場で“遅刻”を注意された末、大翔鵬に敗れて3勝5敗。怒りの矛先はこの付け人に向けられ、暴力に発展した。

 鏡山危機管理部長、春日野広報部長らによる聞き取りを終え、貴公俊は険しい表情で事務所を後にした。暴力を全面的に否定していた、師匠の貴乃花親方の顔に泥を塗り、指導力不足を指摘されても仕方のない事態となった。全協会員を対象に暴力の再発防止を目指し、2月に行われた研修会も無意味にし、相撲協会の顔にも泥を塗る愚行となった。

 貴乃花親方は役員待遇委員で、本来なら十両の取組中は役員室に滞在する必要があるが、貴公俊の問題発生時は不在だった。日馬富士関から暴行を受けた貴ノ岩が今場所から復帰し、その担当医師らと連絡を取り合う必要があり常時滞在は困難という理由から、初日から欠勤を続け、15日から出勤しても滞在は最長3分足らず、最短では25秒。午後3時ごろの出勤もあった。前日7日目に協会から勤務態度に対する注意文を受け取り、この日は珍しく午前中から1時間余り滞在したが、その後の出来事で、即座に対応できなかった。鏡山部長が貴乃花親方に電話を入れ、後に折り返しがあったという。

 今回の問題を受け、春日野部長は「(貴公俊)本人が出場を続けるかどうかは分からない」と話した。協会は今日19日に臨時理事会を開いて対応を協議。貴乃花親方や貴公俊らを呼んで事情聴取する可能性もあり、詳細を把握した上で注意などの処分を決めるという。

 ◆貴公俊(たかよしとし)本名・染谷剛(協会届けは上山剛)。1997年(平9)5月13日生まれ、栃木・小山市出身。家族は両親と双子の弟貴源治。スポーツ歴は茨城・境町立境小2年から境第一中3年までサッカー、空手、バスケットボール(中3で県大会優勝)、キックボクシングなど。相撲未経験ながら父勝利さんの勧めで弟とともに貴乃花部屋に体験入門し13年春場所初土俵。185センチ、149キロ。しこ名の「公俊」は春場所宿舎の龍神総宮社(京都・宇治市)の祭主・辻本公俊氏の名前から。

現場の流血と思われる跡(撮影・岡本肇)

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貴乃花親方の弟子・貴公俊が支度部屋で付け人に暴行

貴公俊


 日本相撲協会の春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は春場所8日目の18日、東十両14枚目の貴公俊(たかよしとし、20=貴乃花)が付け人に暴行したことを発表した。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)が貴公俊を呼び出して確認したところ、事実を認めたという。19日にも引き続き、詳細を聴取する予定。

 貴公俊はこの日の取組前、土俵下の控えに入るタイミングが遅れ、花道を走って入場。その場で、境川審判委員(元小結両国)に注意された。付け人の指示が遅れたことも一因とみられ、これに怒った貴公俊が取組後に支度部屋で付け人を2、3発殴ったという。取組は大翔鵬に敗れた。

 貴公俊の師匠、貴乃花親方(元横綱)はこの日午前に役員室に入ったが、早退していたため、貴公俊の取組の際には会場にいなかった。

 貴公俊は今場所から十両に昇進し、中日を終えて3勝5敗。東十両10枚目の貴源治(20)の双子の兄として話題になっていた。

 今場所は、兄弟子の貴ノ岩が2場所ぶりに復帰。昨年10月の秋巡業中、元横綱日馬富士関に暴行されたことが問題になったが、今度は貴乃花部屋に所属する力士の暴行が起きてしまった。

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貴ノ岩は今場所初黒星先行、貴乃花親方は25秒退室

青狼(右)に突き落としで敗れる貴ノ岩(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇7日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪


 元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者の西十両12枚目貴ノ岩が、青狼に負けて今場所初めて黒星先行となった。まわしを取らせてもらえず、距離を詰めようとした時に左にいなされて、両手のひらが土俵上にべったり。

 2場所連続全休からの復帰で本調子とはいかないが「相撲を取れるだけでうれしいです。土俵に上がれるのはうれしい」と、結果は気にしなかった。一方、師匠の貴乃花親方(元横綱)は、15日から3日連続で役員室に姿を現したが、わずか25秒で退室。貴ノ岩の取組が始まる前に、日本相撲協会から渡されたと思われる封筒を手にして会場を後にした。

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鶴竜と魁聖が無傷7連勝、栃ノ心5勝目 春場所

貴景勝(左)を押し出しで破る鶴竜。左足の親指が微妙で物言いがつく(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇7日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪


 1人横綱で臨んでいる鶴竜(32=井筒)が、前頭3枚目貴景勝(21=貴乃花)を押し出して、無傷の7連勝を飾った。押し出した際に鶴竜の左足つま先が先に出たのではと物言いがつき、およそ3分間の長い協議が行われたが、軍配は変わらなかった。

 連敗発進だった大関高安(27=田子ノ浦)は、前頭4枚目松鳳山(34=二所ノ関)をはたき込んで5連勝を飾った。

 地元大阪出身の大関豪栄道(31=境川)も、前頭2枚目宝富士(31=伊勢ケ浜)を下手投げで下し5勝2敗とした。

 初場所で6年ぶりの平幕優勝を飾った関脇栃ノ心(30=春日野)も、前頭2枚目荒鷲(31=峰崎)を上手投げで下し5勝2敗。

 人気力士の前頭筆頭遠藤(27=追手風)は、前頭3枚目琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)に寄り切られ3勝4敗となった。

 元横綱日馬富士関による傷害事件の被害者で3場所ぶりに出場の十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)は、同9枚目青狼(29=錣山)に突き落とされ3勝4敗となった。大関経験者としては4人目の十両陥落力士となった十両5枚目照ノ富士(26=伊勢ケ浜)は、同7枚目剣翔(26=追手風)を寄り切り4勝3敗とした。

 7日目を終わって勝ちっ放しは鶴竜、前頭6枚目魁聖(31=友綱)の2人。

貴景勝対鶴竜戦で審判協議(撮影・岡本肇)

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貴ノ岩、黒星先行も「相撲が取れるだけでうれしい」

青狼(右)に突き落としで敗れる貴ノ岩(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇7日目◇17日◇エディオンアリーナ大阪


 元横綱日馬富士関の傷害事件の被害者の西十両12枚目貴ノ岩(28=貴乃花)が、東十両9枚目青狼(29=錣山)に負けて、今場所初めて黒星先行となった。

 距離を取られてまわしが取れず、前のめりになったところで左にいなされた。両足がそろってしまい、上半身だけで突っ込む形となり両手のひらが土俵上にべったり。「相撲が取れるだけでうれしいです」と、結果は気にしなかった。

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