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鶴竜が8連勝で単独トップ&中日勝ち越し 初場所

正代を上手出し投げで下した鶴竜(右)(撮影・丹羽敏通)

<大相撲初場所>◇8日目◇21日◇東京・両国国技館


 横綱鶴竜(32=井筒)が8連勝で中日での勝ち越しを決めた。前頭4枚目正代(26=時津風)を上手出し投げで下した。

 同じく7連勝中の関脇御嶽海(25=出羽海)は前頭筆頭逸ノ城(24=湊)に寄り切られ、今場所初黒星を喫した。

 大関高安(27=田子ノ浦)は小結貴景勝(21=貴乃花)をはたき込み5勝3敗。大関豪栄道(31=境川)は前頭3枚目千代大龍(29=九重)に突き出され5勝3敗となった。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は前頭8枚目栃煌山(30=春日野)にはたき込みで敗れ5勝3敗。

 優勝争いは無敗で鶴竜。1敗で御嶽海、前頭3枚目栃ノ心(30=春日野)、同13枚目大栄翔(24=追手風)の3人が追う。

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横綱鶴竜が無傷7連勝、御嶽海も無敗キープ 初場所

栃ノ心(左)を寄り切りで破る鶴竜(撮影・鈴木正人)

<大相撲初場所>◇7日目◇20日◇東京・両国国技館


 横綱鶴竜(32=井筒)が7連勝を飾った。前頭3枚目栃ノ心(30=春日野)を寄り切って、無敗同士の一戦を制した。

 大関豪栄道(31=境川)は小結貴景勝(21=貴乃花)を押し出して5勝2敗。大関高安(27=田子ノ浦)は前頭筆頭逸ノ城(24=湊)に下手投げで敗れ、4勝3敗となった。

 関脇御嶽海(25=出羽海)は、白鵬と稀勢の里から金星を挙げた前頭2枚目嘉風(35=尾車)を引き落として7連勝。嘉風は3勝4敗。

 6連勝中の前頭16枚目朝乃山(23=高砂)は、同13枚目大栄翔(24=追手風)に押し出され、今場所初黒星を喫した。ともに6勝1敗。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、同7枚目千代の国(27=九重)を押し出し5勝2敗とした。

 優勝争いは無敗で鶴竜、御嶽海。1敗で栃ノ心ら4人が追う。

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稀勢の里が休場 5場所連続6度目 5日目まで4敗

4敗目を喫した稀勢の里(左)は嘉風に手を差し伸べられる(撮影・小沢裕)


 西横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が初場所6日目の19日、休場することが決まった。

 稀勢の里は前日18日、嘉風に押し倒しで敗れ5日目までに4敗を喫した。横綱が5日目までに4敗を喫するのは1953年3月の千代の山以来65年ぶり。同一横綱が2場所続けて3日連続で金星を配給したのは1930年10月場所と31年春場所の宮城山以来87年ぶりだった。

 稀勢の里の休場は5場所連続6度目。

 横綱の5場所連続休場は2003年秋場所まで6場所連続で休んだ武蔵丸以来で、年6場所制となった1958年以降6人目。最長は貴乃花の7場所連続。

 前日18日の朝稽古後は「やると決めたら、最後までやり抜く」と今場所の完走を誓っていた。調子も「悪くない」と明言していた。


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錣山親方、貴乃花一門会出席も合流明言は避ける


 前日17日の貴乃花一門会に出席した錣山親方(54=元関脇寺尾)は18日、同一門への合流については明言を避けた。都内のホテルで行われた約2時間の一門会に参加したことは認めた上で「会議で何を話し合ったかは外部に言う必要はないと思う」と話した。

 同親方は、湊親方(元前頭湊富士)、錣山部屋付きの立田川親方(元小結豊真将)とともに、昨年12月に時津風一門を離脱。離脱の理由について昨年12月に「自由に意見を言える立場にいきたい」と話しており、この日も「そういうこと。変わらない」と話した。

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貴乃花親方HPで貴ノ岩の見解発表、春場所復帰目標

貴乃花親方(2018年1月13日撮影)


 大相撲の元横綱日馬富士関の暴行問題で、被害を受けた貴ノ岩関の師匠、貴乃花親方(元横綱)は17日付で貴乃花部屋のホームページを更新し、貴ノ岩関について3月の春場所での復帰を目指していることを明らかにした。

 暴行問題に関し、同親方が見解を公に示したのは初めて。以下、全文。

 このたびは、私の弟子である貴ノ岩が受けた暴行事件に関して、皆様をお騒がせし、ご心配おかけしていることに対して深くお詫び申し上げます。

 1月場所を休場しました貴ノ岩の状況について、ここにご報告をさせて頂きます。

 医師には、頭部外傷、頭皮裂創痕、右乳突蜂巣炎痕という診断を受けました。相撲を取る上で避けられない頭部打撲は、慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すというご指摘です。

 医師によると、受傷後約3か月程度は、頭部打撲を避ける必要があり、平成30年1月の就業は困難とのことですので、貴ノ岩の一月場所休場を決断いたしました。

 本人は深刻なダメージを負い、後遺症の心配もあるため、これまでは受傷部分の検査治療に多くの時間を費やしてきました。

 現在はようやく体を動かすことができるようになり、地道なリハビリを続けております。

 私としましては、当面の目標を三月場所での土俵への復帰と定めておりますが、医師の指導の下、本人の心身両面での快復状態を見ながら判断していきたいと考えております。

 力士は体力、知力、気力のぶつかり合いに堪えうる肉体を宿さなければなりません。そのためには、日ごろの鍛錬が求められます。

 己を克服する気持ちが、厳しく過酷な土俵の上では常に必要とされ、技を競うものであります。また、技の前には心の充実を図り、精進すべきものです。精進とは神事の世界観であり、力士である以上、生涯をそれにかける気持ちのことです。

 貴ノ岩は未来ある青年であり、力士です。

 これから本人に未来を切り拓かせるためには、今回の事件を乗り越え、精神的肉体的な懸念を克服し、後遺症の恐怖にも打ち勝たなければなりません。そのための指導は、惜しむことなくして参ります。

 これがご心配をおかけした多くの皆様への御恩に報いる道に繋がると考えております。

 これまで皆様方に多大なる励ましのお言葉を頂戴いたしましたことに、厚く御礼を申し上げます。

 今後につきましても、温かく見守っていただければ幸いでございます。

 以上

 平成30年1月17日

 貴乃花 光司

※原文まま

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しゃべった貴乃花親方に笑顔、一門会に錣山ら親方衆

国技館に到着した貴乃花親方(撮影・柴田隆二)


 貴乃花一門は17日、都内ホテルの会議室で一門会を行った。

 貴乃花親方(45=元横綱)をはじめ、一門の親方衆全8人に加え、昨年12月に時津風一門を離脱した錣山親方(54=元関脇寺尾)、湊親方(49=元前頭湊富士)、立田川親方(36=元小結豊真将)も参加し、11人で約2時間過ごした。2月に予定される日本相撲協会役員候補選挙に向けて話し合った可能性もあるが、貴乃花親方は「今日は何もないよ」と笑顔で話した。前回の同選挙まで、一門の枠を超えて貴乃花親方を支援していたといわれる錣山親方は、時津風一門の離脱について「自由に意見を言える立場にいきたい」と話していた。

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3敗稀勢の里も休場危機「うーん」歯がゆい心境吐露

稀勢の里(左)は琴奨菊に敗れ3敗を喫した(撮影・柴田隆二)

<大相撲初場所>◇4日目◇17日◇東京・両国国技館


 4場所連続休場中の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は、西前頭2枚目琴奨菊に突き落とされ3敗目を喫した。土俵で転がった後は膝を立てながら、ぼうぜん。立ち合いで左を差し、得意な形に持ち込もうとする矢先、琴奨菊にあっけなく突き落とされた。これで通算対戦成績は30勝36敗だが、大関昇進後に限れば対戦前まで18勝9敗と得意としていた。それだけに、支度部屋では「相撲勘が戻っていないのか」と質問され「うーん、そうですね」と答えた以外はほとんど無言。逸ノ城に敗れた前日3日目と、ほとんど同じ光景が広がった。

 場所前は弟弟子の大関高安や、出稽古でこの日白鵬を破った嘉風らと三番稽古を重ね、圧倒していた。体力や実戦感覚を上げ、徐々に4場所連続休場からの復調に手応えを感じていた。この日の朝稽古後は「いい状態でやっているけど、なかなか」と、仕上がりに自信はあるが、結果が伴わず歯がゆい心境を吐露した。

 4日目までに3敗を喫した横綱は、平成以降では99年初場所の貴乃花だけが勝ち越している。5場所連続休場の可能性も漂い始めた。【高田文太】

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北勝富士は昭和以降2人目/4場所連続金星

白鵬は北勝富士に押し出しで敗れ悔しそうな表情で起き上がる。中央は鶴竜、手前は稀勢の里に勝利した逸ノ城(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館


 東前頭筆頭北勝富士(25=八角)が、横綱白鵬(32=宮城野)を初めて破り4場所連続で金星を獲得した。99年夏場所の元関脇土佐ノ海以来、昭和以降では2人目の快挙。

 土佐ノ海は、98年九州場所(東前頭9枚目で3代目若乃花から)-99年初場所(西前頭筆頭で貴乃花から)-同春場所(東前頭2枚目で3代目若乃花、貴乃花から)-同夏場所(東前頭筆頭で曙、3代目若乃花から)。4場所連続で計6個も奪った。

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稀勢の里に初日!横綱、大関陣は安泰 初場所

北勝富士(後方)を寄り切り、どうだと言わんばかりの表情を見せる稀勢の里(撮影・河野匠)

<大相撲初場所>◇2日目◇15日◇東京・両国国技館


 横綱、大関は安泰だった。

 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は、前頭筆頭北勝富士(25=八角)を寄り切って1日遅れの初日を出した。前に出ながら左を差した。

 通算41度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、2日続けて立ち合いで張り差し、かちあげを封印し2連勝を飾った。左で前頭筆頭の逸ノ城(24=湊)のまわしを引き、時間をかけて寄り切った。

 横綱鶴竜(32=井筒)は、立ち合いから小結貴景勝(21=貴乃花)に押し勝って2連勝をマークした。

 大関はともに2連勝を飾った。高安(27=田子ノ浦)は、前頭2枚目琴奨菊(33=佐渡ケ嶽)にもろ差しを許しながらも右上手投げで勝った。豪栄道(31=境川)も、小結阿武咲(21=阿武松)を右上手投げで下した。立ち合いで右を差すとかいなを返して上手を引いた。通算600勝目をなった。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、同6枚目勢(31=伊勢ノ海)に押し込まれながらも土俵際での逆転の突き落としで2連勝とした。

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貴景勝「ガムシャラに」稀勢の里から2場所連続白星

貴景勝(左)は稀勢の里の右腕をつかみ、とったりに持ち込む。行司は式守勘太夫(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇初日◇14日◇東京・両国国技館


 新三役の小結貴景勝(21=貴乃花)が、横綱撃破という最高の結果で18年をスタートさせた。行司差し違えで1度は軍配が相手に上がっただけに「ガムシャラにやった結果。たまたま逆転できただけ」と、最後は自然に体が動いたという。稀勢の里からは、昨年11月の九州場所に続き2場所で白星を挙げた。

 兄弟子の十両貴ノ岩が、元日馬富士関による暴行事件で被害に遭い2場所連続休場し、師匠の貴乃花親方(元横綱)は相撲協会の理事から降格と、部屋としては暗い話題が続いた。生活拠点でもある部屋は、年末年始も報道陣に見張られている状態。それでも「自分のやることをやるだけだから、特に変わったとは思ってない」と、気にすることもなかったという。「今までやってきたことしか出ないから」と稽古を続けていた。

 新三役とあり、取組前に八角理事長や横綱、大関とともに「協会あいさつ」にも初めて加わった。名実ともに相撲界の顔となった21歳が、今日2日目の鶴竜戦でも横綱撃破を狙う。

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稀勢の里は初日に土、白鵬、鶴竜は白星発進 初場所

貴景勝(左)は稀勢の里の右腕をつかみ、とったりに持ち込む(撮影・小沢裕)

<大相撲初場所>◇初日◇14日◇東京・両国国技館


 通算41度目の優勝を狙う横綱白鵬(32=宮城野)は、小結阿武咲(21=阿武松)に攻め込まれたが突き落として白星スタートをきった。

 横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は、小結貴景勝(21=貴乃花)に土俵際でとったりを食らい、いったん軍配が上がったものの物言いの末、行司軍配差し違えで黒星となった。

 横綱鶴竜(32=井筒)は、前頭筆頭北勝富士(25=八角)に鋭い立ち合いから突っ張り、押し込んでからの引き落として、昨年の名古屋場所以来の白星を挙げた。大関豪栄道(31=境川)は、前頭筆頭逸ノ城(24=湊)を押し出した。

 人気力士の前頭5枚目遠藤(27=追手風)は、同6枚目宝富士(30=伊勢ケ浜)をすくい投げで白星をあげた。

 前頭3枚目貴ノ岩(27=貴乃花)と同9枚目豊響(33=境川)、前頭11枚目宇良(25=木瀬)は休場。

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貴乃花またも終始無言「役員待遇」で初の理事会出席

理事会に出席した貴乃花親方(撮影・鈴木正人)


 貴乃花親方は13日、「役員待遇委員」として初めて理事会に出席した。

 昨年12月28日の臨時理事会で、巡業部長として秋巡業中の元横綱日馬富士関による暴行事件の報告を怠ったなどとして、理事から2階級降格。この日も終始無言だった。

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貴景勝「持てる力を出す」初場所いきなり横綱2連戦

初日の取組と予想


 13日、初場所の初日を翌日に控えて両国国技館で土俵祭りが行われ、新三役の小結貴景勝(21=貴乃花)が初めて参加した。「なかなか経験できないこと。ありがたい」と緊張感を味わう一方で「(三役でも)大きく相手が変わるわけではないですから」と平常心を強調した。

 最も勢いのある力士の1人にふさわしい取組となった。初日が稀勢の里、2日目が鶴竜。いきなり横綱2連戦は初めてだ。「自分が持ってる力を頑張って出すだけ。それで勝てればいい。気合が入るんじゃないですかね」と楽しみにする。暴行事件に関して沈黙を守る貴乃花親方(元横綱)の弟子で、今場所も休場する被害者の貴ノ岩が兄弟子。昨年11月の九州場所から渦中にある貴乃花部屋の部屋頭だ。実力、立場の両面で世間の注目を集め、貴景勝の1年が幕を開ける。【加藤裕一】

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貴乃花部屋が非公開稽古、貴乃花親方は無言で外出

報道陣の問いかけには答えず車に乗り込む貴乃花親方(撮影・足立雅史)


 元横綱日馬富士関に暴行された東十両3枚目の貴ノ岩(27=貴乃花)が初場所(14日初日、両国国技館)を休場することが12日、決まった。先場所に続く全休は確実とみられる。

 都内にある貴乃花部屋が、報道陣に非公開で稽古を行った。関係者によると午前7時半頃まで稽古が行われたというが、小結貴景勝、十両貴ノ岩が稽古を行っていたかは不明。稽古後には、明け荷を両国国技館に運ぶ業者が訪れて貴景勝、十両貴源治の明け荷を運んだが、貴ノ岩のは運ばれなかった。午後2時ごろに貴乃花親方(元横綱)が車で外出したが、報道陣の質問には答えなかった。

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貴ノ岩、初場所休場「1月の就業は困難」診断書提出

日本相撲協会に提出された貴ノ岩の診断書(一部加工)


 元横綱日馬富士関に暴行された東十両3枚目の貴ノ岩(27=貴乃花)が初場所(14日初日、両国国技館)を休場することが12日、決まった。先場所に続く全休は確実とみられる。取組編成会議を開いた日本相撲協会は診断書を公表した。条件とされた診断書の提出により、全休しても3月の春場所では十両最下位(14枚目)にとどめる特別救済措置が取られる。

 貴ノ岩の診断書は、神奈川県内の病院が今月11日付で発行し、この日までに貴乃花部屋から提出された。暴行が起きた10月25日夜の酒席で負った「頭部外傷」に加え「頭皮裂創痕、右乳突蜂巣炎痕あり。繰り返す頭部打撲は、慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すため、受傷後約3カ月程度は頭部打撲を避ける必要があり、1月の就業は困難である」と記載されていた。

 「頭皮裂創痕」は痛々しい写真も出回った、医療用ホチキスで施術されたことなどを示している。「右乳突蜂巣炎痕」は、貴ノ岩の兄アディア・ルブサン氏も証言していた耳の後ろの痛みを指している。診断通りであれば全休の可能性が高く、幕下転落が濃厚な地位。だが、昨年12月の臨時理事会で決定した通り救済措置がとられ、十両最下位として残ることができる。診断書を確認する役割を担う副理事の芝田山親方(元横綱大乃国)は「ちゃんと出ているから何も問題なし」と手順に沿った手続きであると説明した。

 容体が不明だったため、八角理事長(元横綱北勝海)ら相撲協会執行部の親方衆は「とにかく貴ノ岩が心配」と話していた。一方、貴ノ岩の師匠の貴乃花親方(元横綱)は、報道陣には無言を貫いているが、一門の総会では「順調に回復の道をいっております。社会復帰、心の傷まで癒やしてあげたい」と話していた。多くの関係者に処分が出て注目された暴行事件で唯一、進展のない貴ノ岩が再び現れるまでには、もう少し時間がかかることになった。春場所は、負け越せば無給の幕下陥落となる番付での復帰が濃厚となった。

 ◆乳突蜂巣炎痕 耳の奥にある乳突蜂巣の細菌感染症であり、典型的には急性中耳炎の発症後数日から数週間で現れ始める。膿汁(のうじゅう)が貯留した状態で発赤、腫脹(しゅちょう)、圧痛、および波動が生じることがあり、激しい痛みと耳介の変位を伴う場合もある。顔面神経まひや頭蓋内合併症を起こす危険もある。

貴ノ岩(17年9月21日撮影)

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白鵬-阿武咲、稀勢の里-貴景勝 初日取組決まる 

稀勢の里


 日本相撲協会審判部は12日、東京・両国国技館で大相撲初場所(14日初日、両国国技館)の取組編成会議を開き、初日と2日目の取組を決めた。

 連続優勝で通算41回目の優勝を目指す横綱白鵬(32=宮城野)は、初日に小結2場所目の阿武咲(21=阿武松)と結びの一番で対戦する。

 4場所連続休場からの再起をかける横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)は初日に新三役の小結貴景勝(21=貴乃花)、2日目は東前頭筆頭の北勝富士(25=八角)と勢いのある若手の挑戦を受ける。

 やはり4場所連続休場中の横綱鶴竜(32=井筒)は初日に北勝富士、2日目は貴景勝と、やはり難敵との対戦が組まれた。

 なお十両以上の初日からの休場者は、いずれも十両で東3枚目の貴ノ岩(貴乃花)、西9枚目の豊響(境川)、東11枚目の宇良(木瀬)の3人。貴ノ岩は昨年10月、元横綱日馬富士関に暴行された際に負った頭部外傷などのため。手術した宇良は、右膝前十字靱帯(じんたい)断裂で加療中の診断書を提出。豊響は不整脈のため休場を届け出た。初日、2日目の三役以上の取組は以下の通り。

 【初日】(左が東)

 千代大龍-玉鷲

 御嶽海-琴奨菊

 嘉風-高安

 豪栄道-逸ノ城

 鶴竜-北勝富士

 貴景勝-稀勢の里

 白鵬-阿武咲

 【2日目】(左が西)

 千代大龍-御嶽海

 玉鷲-嘉風

 阿武咲-豪栄道

 高安-琴奨菊

 逸ノ城-白鵬

 貴景勝-鶴竜

 稀勢の里-北勝富士

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貴ノ岩が初場所休場 3月春場所は十両最下位

貴ノ岩(2017年9月20日撮影)


  日本相撲協会審判部は12日、東京・両国国技館で大相撲初場所(14日初日、両国国技館)の取組編成会議を開き、初日と2日目の取組を決めるとともに、十両以上の休場者を発表した。休場は、いずれも十両で東3枚目の貴ノ岩(貴乃花)、西9枚目の豊響(境川)、東11枚目の宇良(木瀬)の3人。

 貴ノ岩は、この日朝までに診断書を提出したため、理事会決定事項により今場所全休でも、3月の春場所は十両最下位(14枚目)にとどまる。

 診断書は1月11日付のもので病名は「頭部外傷、頭皮裂創痕、右乳突蜂巣炎痕」としるされた。いずれも昨年10月26日未明、引退した元横綱日馬富士関(当時伊勢ケ浜)に鳥取市内のラウンジで暴行された際に負ったもので「繰り返す頭部打撲は、慢性硬膜下血腫発症の危険性を増すため、受傷後約3カ月程度は頭部打撲を避ける必要があり(中略)平成30年1月の就業は困難であると考える」と記述されている。

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角界また激震!セクハラ式守伊之助「男色趣味ない」

15年11月、大相撲九州場所の結びの一番で行司を行う式守伊之助


 角界にまた“事件”が起きた。日本相撲協会は5日、立行司の式守伊之助(58=宮城野)が、10代の若手行司に対して冬巡業中の12月16日に沖縄・宜野湾市で泥酔し、数回キスして胸を1度触れる行為を行ったと発表した。若手行司は精神的にショックを受けているが、警察に被害届を提出する考えはないという。元横綱日馬富士関による暴行事件関係者への処分がすべて出た翌日に、行司のトップによる酒席でのトラブルが判明。近日中に臨時理事会を開き、処分を決める。

 通常は警備員以外は誰もいない、午後11時過ぎの両国国技館で異例の発表が行われた。八角理事長(元横綱北勝海)をはじめ、相撲協会執行部が数時間にわたって事実確認した内容は、立行司の式守伊之助による10代の若手行司へのセクハラだった。深夜、報道陣に対応した八角理事長は「指導する立場にある立行司として本当に情けない」と怒気に満ちた声で話した。

 協会が「非違行為」と表現したセクハラは、冬巡業最終日夜の12月16日に起きた。宿泊先のホテルで、式守伊之助が夕食の最中に泡盛を飲んで泥酔。食後、部屋まで送ってもらった若手行司に数回キスし、胸に1度触れた。これに若手行司は大きなショックを受け、謝罪を求めた。

 この事実を協会は5日夕方、行司会監督の幕内行司から報告を受け、ただちに両国国技館で高野危機管理委員長が聴取し、事実関係を確認した。式守伊之助は若手行司に謝罪した。若手行司に処罰を求める意向はなく、警察に被害届を出す考えもないという。

 聴取した際の話として、式守伊之助は「泥酔していたので覚えていない」や「自分は男色の趣味はないので、なぜこのような行為をしたのか分からない」などと述べていることも発表された。八角理事長は「酒の席での言動は以前から注意していた。記憶をなくすような飲み方も良くない」と、終始厳しい口調で話した。

 相撲協会は前日4日に貴乃花親方(元横綱)の理事解任を正式決定し、元日馬富士関による秋巡業中の酒席での暴行事件は、一定の決着がついていた。初場所(14日初日、両国国技館)に向けて、土俵に目を向けるべく新たな1歩を歩まなければいけない矢先に、またも酒席のトラブルが起きた。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は「近々、臨時理事会を開いて処分を決める」と話し、初場所初日までの臨時理事会開催を目指すという。力士の最高位である横綱が1人減った初場所は、行司の最高位の木村庄之助が不在で実質トップの式守伊之助も出場停止などの重い処分が科される可能性がある。

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貴景勝、貴乃花親方の降格にも「場所で頑張るだけ」

貴景勝(17年7月10日撮影)


 大相撲初場所(14日初日、東京・両国国技館)に向けた横綱審議委員会(横審)による稽古総見が5日、両国国技館で行われた。

 新小結で21歳の貴景勝は嘉風らに3戦全敗。4日に師匠の貴乃花親方(元横綱)の理事解任が正式決定したばかりだが「大丈夫。場所で頑張るだけ」と影響を否定した。同親方は、役員待遇委員に降格したため稽古総見に来なかった。

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八角理事長、貴乃花親方解任に「内部統制図りたい」

臨時評議員会に向かう八角理事長(撮影・鈴木正人)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、前例のない理事解任の処分を受けることが正式決定した。日本相撲協会は4日、東京・両国国技館で臨時評議員会を開き、巡業部長でありながら元横綱日馬富士関の暴行事件の報告を怠ったとして、解任決議を全会一致で承認した。

<関係者のコメント>

 ◆八角理事長(元横綱北勝海)「評議員会で貴乃花理事の解任が決定した結果を踏まえ、今後は再発防止に努め、より一層、気を引き締め内部統制を図りたい。何より力士が安心して稽古に精進し、本場所で多くのファンを魅了し続けるよう全力で取り組む」

 ◆鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)「甘い部分もあった。もう何度も(暴行問題を)繰り返すわけにはいかない」

 ◆尾車事業部長(元大関琴風) 「これで土俵に話題が戻ってくることを願っている。力士が雑念に振り回されず、土俵に打ち込める環境をつくるのがわれわれの仕事」

 ◆小西彦衛・日本相撲協会評議員 (貴乃花親方について)「年齢からいってもこれからがある。そういう意味ではまだ時間はある。皆さんも人材ということでは期待されていると思う」

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貴乃花親方の理事解任で初場所以降の職務変更を発表

日本相撲協会職務分掌


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、前例のない理事解任の処分を受けることが正式決定した。

 日本相撲協会は4日、貴乃花親方(元横綱)の理事解任などに伴う初場所以降の職務変更を発表した。同親方が務めていた巡業部長は春日野広報部長が兼任。また伊勢ケ浜親方の理事辞任により空席の地方場所担当部長(大阪)は、鏡山危機管理部長が兼任する。昨年10月に倒れ頭部手術で闘病中の二所ノ関親方が務めていた審判部長を、初場所は出羽海地方場所担当部長(名古屋)が代行する。

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貴乃花親方の一連行動、一般企業なら法律違反/解説

17年12月20日、臨時理事会に出席した貴乃花親方


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、前例のない理事解任の処分を受けることが正式決定した。日本相撲協会は4日、東京・両国国技館で臨時評議員会を開き、巡業部長でありながら元横綱日馬富士関の暴行事件の報告を怠ったとして、解任決議を全会一致で承認した。

 暴行事件は貴乃花親方の理事解任で調査、処分という相撲協会が行うべき方策は一通り終わった。事件が起きた10月25日から実に71日も経過。最終的に暴行した元日馬富士関の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と、被害を受けた貴ノ岩の貴乃花親方という両師匠が、同じ理事からの2階級降格となった。これには違和感を覚える声も聞かれるが、理事は一般企業なら取締役にあたる。今回問われた「忠実義務」は、取締役は会社に対して忠実に職務を行うべきと法律で定められており、それに違反するとみなされた責任は極めて重い。

 一方で71日もかかった背景には初動の遅れも否めない。相撲協会は11月初旬には事件を把握しながら対応せず、その後「引退勧告相当」との処分を下すことになる元日馬富士関を、九州場所の土俵に上げていた。これほどの大騒動となる事案と気付かなかったとみられても仕方ない。一般社会に置き換えた処分まで見据えられなかったといえる。

 さらに伊勢ケ浜親方、貴乃花親方ともに現状、約1カ月後の役員候補選挙に出馬する可能性が高いとされる。この姿勢も一般社会とはかけ離れた感覚と言わざるを得ないかもしれない。

今後の主な予定

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貴乃花親方「著しく礼欠く」“改心”訴えた池坊議長

貴乃花親方の処分について話す池坊議長(撮影・鈴木正人)


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、前例のない理事解任の処分を受けることが正式決定した。日本相撲協会は4日、東京・両国国技館で臨時評議員会を開き、巡業部長でありながら元横綱日馬富士関の暴行事件の報告を怠ったとして、解任決議を全会一致で承認した。池坊保子議長は貴乃花親方の言動に厳しい注文をつけ、“改心”を迫る格好となった。これで事件の当事者、関係者の処分は終結した。

 役員候補選挙を約1カ月後に控える中、貴乃花親方の理事解任が正式に決まった。全7人の評議員のうち2人が欠席し、表決できない池坊議長を除いた4人が満場一致。12月28日の臨時理事会の決議が覆されることはなく、役員待遇委員への2階級降格が決まった。巡業部長を外れ、指導普及部副部長を務めることも発表された。臨時評議員会終了後、解任決定を協会職員が電話で貴乃花部屋に連絡すると、ほどなく本人から「分かりました」と折り返しの連絡が入ったという。

 秋巡業中に起きた元日馬富士関の暴行を、巡業部長でありながら報告を怠り、その後も協会の調査協力を拒否したことが解任理由だった。池坊議長は「公益法人の役員としてはおよそ考えられない行為であり、役員の忠実義務に大きく違反している」と厳しく非難。さらに「相撲道は礼に始まり礼に終わる」と前置きした上で、貴乃花親方の一連の言動を「著しく礼を欠いていた」とばっさり。「理事解任の決議を厳粛に受け止め、真摯(しんし)に反省し、今後は協力し合い礼をもって行動していただきたい」と、教育的指導ともいえる“改心”を訴えた。

 史上初の理事解任となったが、約1カ月後の役員候補選挙では当選が確実視されている。一方で評議員会は理事の選任についても強い権限を持つ。選挙で当選しても“改心”が見られなければ、理事として認められない可能性がある。その可能性について池坊議長は「将来的な予測に関して述べるのは控えたい」と話しつつ「評議員会は理事会とは別に相撲協会の管理、運営などに対して正しく行われるようにする機関」と、否定しなかった。法的手段に訴える可能性も否定できない貴乃花親方が、今後の言動にクギを刺された。

親方衆の役職と処分

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貴乃花親方の言動、池坊議長は「考えられない行為」

貴乃花親方の処分について話す池坊議長(撮影・鈴木正人)


 日本相撲協会は4日、東京・両国国技館で臨時評議員会を開き、全会一致で貴乃花親方(45=元横綱)の理事解任を承認したと発表した。

 元横綱日馬富士関による暴行事件が起きた秋巡業中に、巡業部長にもかかわらず報告を怠ったこと、事件を調査する段階で協会に非協力的だったことなどから、昨年12月28日の臨時理事会で役員待遇委員への2階級降格が決議されたことを受け、この日審議された。他の事件関係者への処分は、すでに昨年中に決まっている。

 臨時評議員会後に会見した池坊保子議長は、一連の貴乃花親方の言動について「およそ考えられない行為。役員の忠実義務に大きく違反している」と、厳しく話した。全7人の評議員のうち2人が欠席し、議長を除く4人の全会一致だったという。

 貴乃花親方はこの日付で理事解任となり、巡業部長から指導普及部副部長となった。巡業部長は春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)が兼務する。また、元日馬富士関への監督責任で理事を辞任した伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に替わり、地方場所部長(大阪)は鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)が兼務、入院中の二所ノ関親方(元大関若嶋津)の代役として審判部長は出羽海親方(元前頭小城ノ花)が務めることが発表された。

司会進行をする春日野広報部長(撮影・鈴木正人)

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元日馬富士が卒論制作「日本の伝統文化がテーマ」

元横綱日馬富士関


 大相撲の元横綱日馬富士関(33)が、在籍する法大大学院に通い、卒論の作成に取り組んでいることが29日、分かった。貴ノ岩(27=貴乃花)への暴行事件は前日28日に略式起訴され、貴乃花親方(元横綱)の理事解任が決議されたことで、一定の決着がついた格好。引退会見からちょうど1カ月経過したこの日、元日馬富士関に近い関係者が「今は実際に大学院にも足を運び、来春の卒業に向けて、相撲を含めた日本の伝統文化をテーマとした卒論の作成に本格的に取り組んでいます」と明かした。

 引退後は後援会関係者らの厚意で用意された、自然豊かな地域の宿泊施設などで家族と静かに過ごす時間が多いという。その中で卒論と向き合い、第2の人生を模索しているという。

 また前日28日夜には、元横綱朝青龍がフェイスブックに投稿した動画に、赤いポロシャツ姿で登場した。撮影された日時や場所は不明だが、モンゴル語で自作とみられる詩を読み、最後に笑顔で親指を立てる姿を見せていた。

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元横綱日馬富士、第2人生へ法大大学院の卒論作成中

元横綱日馬富士関


 大相撲の元横綱日馬富士関(33)が、在籍する法大大学院に通い、卒論の作成に取り組んでいることが29日、分かった。

 貴ノ岩(27=貴乃花)への暴行事件は28日に略式起訴され、貴乃花親方(元横綱)の理事解任が決議されたことで、一定の決着がついた格好。引退会見からちょうど1カ月経過したこの日、元日馬富士関に近い関係者が「今は実際に大学院にも足を運び、来春の卒業に向けて、相撲を含めた日本の伝統文化をテーマとした卒論の制作に本格的に取り組んでいます」と明かした。

 引退後は後援会関係者らの好意で用意された、自然豊かな地域の宿泊施設などで家族と静かに過ごす時間が多いという。その中で卒論と向き合い、第2の人生を模索しているという。

 また28日夜には、元横綱朝青龍がフェイスブックに投稿した動画に、赤いポロシャツ姿で登場した。撮影された日時や場所は不明だが、モンゴル語で自作とみられる詩を読み、最後に笑顔で親指を立てる姿を見せていた。

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沈黙の貴乃花親方に協会「不可解」/解任決議の理由

貴乃花親方の調査への協力状況


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、史上初めて理事解任を決議された。28日、東京・両国国技館で行われた日本相撲協会の臨時理事会で、役員待遇委員への2階級降格となる理事解任を、評議員会に諮ることが決まった。

◆貴乃花親方解任決議の理由要旨

 【1】報告義務の懈怠(けたい)

 〈結論〉巡業部長が統率する巡業中の発生で、遅くとも被害届の提出後には協会へ報告すべき義務を怠った。被害者側の立場にあることを勘案しても責任は重い。

 〈理由〉リスク管理規定には、協会運営上の緊急事態発生を認識した際は事業部長を通じ迅速に理事長に通報すべきとされている。貴乃花親方の弁明から、被害届提出前には深刻な緊急事態発生を認識しており、詳細は不明でも第一報をすべき。この間、事態を放置させたことが問題を長期化させ深刻化させ、危機管理能力が問われる。また、鳥取県警から協会へ連絡することで報告義務は尽くしたとの弁明も到底、納得いく説明ではない。誠実な職務執行を果たしたとはいえず、忠実義務に著しく違反する。

 【2】調査への協力拒否

 〈結論〉正当な理由もなく危機管理委員会による再三の聴取要請を貴ノ岩を含め拒否。被害者側の立場にあることを勘案しても責任は重い。

 〈理由〉「警察捜査を優先」「捜査の結果を待つ」などの理由で拒否。「貴ノ岩への聴取は警察捜査に支障を来す」ともいうが、その判断は県警の指示でなく親方本人の判断で極めて不可解な弁明。かたくなに拒否する合理的理由は全くない。親方本人への聴取要請も「弟子と一体。2人一緒に協力すればよいと考えていた」と弁明したが合理的理由はなく、理事としての忠実義務に違反する。

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貴乃花親方「激白」否定も文春「掲載したとおり」

午前10時15分ごろ、貴乃花親方は大勢の報道陣にもみくちゃにされながら臨時理事会出席のために部屋を出て迎えの車に乗り込む(撮影・松本俊)


 日本相撲協会の高野利雄危機管理委員長(元名古屋高検検事長)は28日の会見で、27日発売の週刊文春と週刊新潮に掲載された「貴乃花親方の激白」記事について、わざわざ貴乃花親方(元横綱)に確認し、親方の言葉で報道を否定した。一方で両週刊誌編集部は「記事に掲載した通り」として双方が食い違う。貴ノ岩への暴行事件に際して、事件の“番外”でも、相撲協会と貴乃花親方の間にはちぐはぐさが目立った。

 互いの間にある温度差が、目に見えずとも、肌で感じられる1コマだった。今もかたくなに沈黙を貫く貴乃花親方の「激白」が掲載されたのは、ともに27日に発売された2つの週刊誌。

 週刊文春に語った言葉は長く「相撲協会は私の責任を問うかたちにもっていきたいのでしょうけども、それはかまいません」「一貫して捜査が最優先と伝えてきましたし、貴ノ岩が鳥取地検の聴取を終えた時点で、約束通り、すぐに協会の危機管理委員会の聴取にも協力させました」「私が事を荒立てたかのように言われますが、ウヤムヤにすることこそ、大ごとです(中略)私はこのままで終わるつもりはありません」(原文まま)などと記された。

 週刊新潮でも「未来に夢や希望を乗せてこれから力士を志す者たちへ学べる角界であるべきと考えています」(同)などと心情を語り、支援者に語ったという親方の証言も掲載された。2つの記事いずれも自らの正当性と、協会執行部への不信感がつづられていた。

 危機管理委員会も以前から、協会の聴取には協力しないのに貴乃花親方の「考え」が表に出ることに不信感を抱いていた。25日の同親方への聴取の際には「本人が話さず、周囲に話させるのはいかがなものか」と問いただした。そこで親方は「一切、そういう人に話したことはないし、話すよう指示したこともない。週刊誌の取材を受けたこともない」と否定したという。

 だが、直後に発売された週刊誌では、周囲どころか自らの発言までが報じられた。再び確認を強いられた危機管理委員会。高野委員長は「委員会(の聴取)での話と違うと思い、改めて確認しましたが『取材に応じたことはない』という風におっしゃっておられました」と説明し、貴乃花親方の言葉を用いて記事を懸命に否定する事態となった。

 こうした会見を受けた週刊文春編集部は「記事に掲載したとおりです」とコメントを発表。週刊新潮編集部も「記事に書いた通りです。それ以上でもそれ以下でもありません」とした。

 相撲協会と同親方がかみ合っていないことは、事件の“番外”でも露呈されてしまった。

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貴乃花親方、理事長選は完敗/前回役員候補選VTR

16年1月理事選で選出の理事


 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)が、史上初めて理事解任を決議された。28日、東京・両国国技館で行われた日本相撲協会の臨時理事会で、役員待遇委員への2階級降格となる理事解任を、評議員会に諮ることが決まった。元横綱日馬富士関による弟子の貴ノ岩への暴行事件に際し、一連の対応などで責任を問われた。辞任の意思はなく、理事職を強制的に外される事態となった。それでも来年2月の役員候補選挙への出馬は可能。当選は確実で、解任の効力は小さい。来年1月4日の評議員会で正式に処分が決まる。

 ◆前回の役員候補選VTR 定員10人に対して11人が立候補し、高島親方(元関脇高望山)が落選した。貴乃花親方は9票を獲得して当選。貴乃花一門の親方衆は8人だが、一門の枠を超えて支持され、ほかの支持勢力に分配する余裕もあった。3月の理事長選には八角親方と貴乃花親方が立候補。2人を除く理事8人による多数決により、6対2で八角親方が圧勝。貴乃花支持は伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と山響親方(元前頭巌雄)の2票にとどまった。

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拳四朗が調印式“貴乃花ルック”で登場した理由

調印式を終えたWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(左)は、ルイ・ヴィトンのストールを首にかけ挑戦者ペドロサと笑顔でポーズ(撮影・野上伸悟)


 ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(25=BMB)が28日、都内で行われたダブル世界戦調印式に“貴乃花ルック”で登場した。スーツ姿で首にはマフラーを垂らし「有名になりたいんです!」。WBO世界スーパーフライ級の怪物王者井上尚弥に注目が集まるが「時の人」の力を借りて存在感をアピール。同時に3度目の世界戦にして初のKO宣言も行った。明日30日は、本業で目立ってみせる。

 誰が見ても「それ」と分かる格好だった。拳四朗はスーツに首からマフラーを垂らし、調印式に現れた。「その格好?」と尋ねられると、待ってましたと言わんばかりに「分かりました?」。最近テレビに映らない日がない、貴乃花親方の着こなしだ。ルイ・ヴィトン製のマフラーを触りながら「自分からは言いにくいけど“気づいてくれたらなあ”と思ってたんです」と、笑顔で狙いを明かした。

 京都生まれの生粋の関西人は「有名になりたい」が口癖だ。いつもニコニコの“癒やし系王者”だが、街を歩いていても誰も気づいてくれない。少しでも知名度を上げたい一心から、遊び心で“貴乃花ルック”に手を出した。

 時の人の力を借りて“つかみ”は終わった。後は本業のファイトで結果を出す。3度目の世界戦で初の生中継もモチベーションになっている王者は「絶対KOで勝つので、応援よろしくお願いします」と宣言した。10月23日の初防衛戦一夜明け会見で同席した具志堅用高氏に「いいパンチを当てた、次が大事!」とKOの仕方を指南された。「手数ですね。それが“北斗百烈拳”になったらいい」。狙うは初の世界戦KO勝ち。最後は自分の力で、有名になる。【加藤裕一】

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