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【若乃花の目】照ノ富士の新横綱優勝は立派、大関以下はもっと元気な相撲を

幕内優勝を決め、内閣総理大臣杯を手にする横綱照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇26日◇東京・両国国技館

歴史上、数人しかいないのだから新横綱優勝は立派としか言いようがありません。照ノ富士の強さは先場所からの続きを見ているようで、疲れはあっても体は動いていました。一人横綱の上に優勝争いで追うのは平幕勢で、余計にプレッシャーがかかる中、精神的にも強かった。2敗はしたけど100点満点です。

私もよく新横綱場所のことを聞かれますが、頭が真っ白になるほどきつかったことと、とにかく土俵入りは間違えずにやらないといけない、ということしか覚えてないんです。照ノ富士も連日、緊張との闘いだったかもしれません。新横綱場所を乗り越え心身をどうやって整えて臨むのか、来場所がまた楽しみです。

一方で今場所を通して大関以下に求めたいのは、自分を主張できる相撲をもっと見せてほしいということです。土俵に上がったら地位など関係ないんです。もっと覇気のある、元気さが土俵から伝わるような相撲を見たい。横綱に優勝されて悔しくないのか、横綱に勝っても優勝争いに加われなくていいのか、と思ってしまいます。横綱から怖がられる力士が出るのを待ち望んでいます。明生や御嶽海には、三役での2ケタ勝利で大関昇進の足掛かりを早くつかんでほしい。少し話は変わりますが、貴景勝には来場所、休場してでも徹底的に首の治療に専念してもらいたい。万全の状態でお客さんに相撲を見せるのがプロだと思います。

私にとっての日刊スポーツ評論家としてのデビュー場所が終わりました。力士と同じ目線で、と思いながらも、昔のことを思い出すのに悪戦苦闘しつつ、忘れかけていたことを何とか思い出しながらの秋場所でした。読者の皆さんに少しでも私の経験や相撲界への恩返しという思いが伝わっていたら幸いです。(元横綱若乃花 花田虎上・日刊スポーツ評論家)

正代(右)のまわしをつかみ一気に土俵際へ攻めこむ照ノ富士。後方は審判長を務める師匠の伊勢ケ浜親方(撮影・小沢裕)

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貴景勝8勝7敗で完走「毎場所何か経験、いいものをつかめていると思う」

御嶽海(右)は貴景勝を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇26日◇東京・両国国技館

かど番を脱出した大関貴景勝(25=常盤山)は、8勝7敗で15日間を終えた。

立ち合いは頭から当たらずもろ手突きを選択したが、関脇御嶽海の出足を止められず一気に押し出された。休場明けの場所で先場所痛めた首の影響も懸念され、初日から3連敗を喫するなど不振だった序盤戦。中盤戦から立て直してきたが、優勝争いには絡めなかった。「勝たないとダメ。来場所まで一生懸命稽古したい」。

それでも、苦しいかど番場所を何とか乗り切った。「今は何とも言えないけど、また来場所どうしていくか考えていきたい。毎場所何か経験、いいものをつかめていると思うので、それを生かしていきたい」と前を向いた。

協会あいさつする八角理事長(右)、中列手前から御嶽海、正代、照ノ富士、貴景勝、左列手前から明生、逸ノ城(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士2場所ぶり5度目V 新横綱の優勝は9人目/秋場所千秋楽写真特集

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇26日◇東京・両国国技館

新横綱の照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が2場所ぶり5度目の優勝を果たした。1差で追走していた3敗の妙義龍が敗れたため、自身の取組を前に優勝が決定。結びの一番は大関正代を下し、13勝2敗で花を添えた。新横綱場所での優勝は1場所15日制が定着した1949年(昭24)夏場所年以降では5人目、優勝制度が制定された1909年(明42)以降では史上9人目の快挙となった。

リモート取材に対応したものの、トラブルで自身の肌が青ざめてしまった一山本

報道陣のリモート取材に対応したものの、トラブルで自身の肌が青ざめてしまった一山本

幕内

魁聖(6勝9敗)寄り切り大奄美(7勝8敗)

☆魁聖「今場所やっと自分の右四つがとれた。(振り返ると)疲れたっすね。全然星が伸びずに。何とか最後に勝って幕内に残れる…のかな」

魁聖(左)は寄り切りで大奄美を破る(撮影・小沢裕)


松鳳山(10勝5敗)上手投げ剣翔(5勝10敗)

剣翔(左)を上手投げで破る松鳳山(撮影・河田真司)


千代大龍(7勝8敗)上手投げ豊山(8勝7敗)

☆豊山「(再入幕で勝ち越し)全部出し切るつもりで土俵に臨んだ。いい結果になって良かった。土俵際のはたきが頭にちらついたが、いい突きだった。去年の3月勝ち越してから幕内で全然自分の思うように相撲が取れなかった。応援してくださる方の期待に応えられなかったのが苦しかった。自分にとっても意味のある勝ち越しになった」

豊山(右)は千代大龍を上手投げで破る(撮影・小沢裕)


碧山(7勝8敗)押し出し琴恵光(8勝7敗)

碧山(右)を押し出しで破る琴恵光(撮影・河田真司)


千代ノ皇(4勝11敗)寄り切り翔猿(7勝8敗)

★千代ノ皇「思うような相撲がとれなかった。自分のいいところが出せなかった場所でしたね。また来場所、けがを治して頑張ります」

千代ノ皇(後方)を寄り切りで破る翔猿(撮影・鈴木正人)


隠岐の海(10勝5敗)上手投げ遠藤(11勝4敗)

隠岐の海(左)を上手投げで破る遠藤(撮影・河田真司)


輝(7勝8敗)寄り倒し照強(5勝10敗)

☆輝「最後の1番に勝つ負けるで大きく違う。最後を締めることができてよかった。(6場所連続負け越し)内容はよくても負けている相撲が何番もある。それをどうやってなくしていくか考えないと、ズルズルいってしまう」

輝(左)は照強を寄り倒しで破る(撮影・小沢裕)


宇良(7勝8敗)突き出し一山本(4勝11敗)

☆宇良「(負け越してから3連勝も)トータルなんで。3連勝とか関係ないです。(横綱とも対戦したが)前の番付とか意識してないんで。振り返っても仕方ない部分もある。(十分戦えたが)戦えなかったんじゃないですか」

★一山本「(4勝11敗の成績に)こういう場所もあるのかなと思うしかない。全体的に膝が曲がっていない。途中で膝を痛めた部分もあるけど、経験不足と思ってしっかり受け止めて来場所頑張りたい」

一山本(右)を突き出しで破る宇良(撮影・鈴木正人)


栃ノ心(7勝8敗)寄り切り宝富士(8勝7敗)

☆宝富士「私事ではあるんですが、8月25日に(第3子となる)長女が生まれました。今場所は絶対に勝ち越したいと思っていた。(5人家族で)にぎやかすぎて大変だけど、癒やされるので、家族が多いと。元気をもらっています」

栃ノ心(右)を寄り切りで破る宝富士(撮影・鈴木正人)


千代翔馬(5勝10敗)上手投げ徳勝龍(4勝11敗)

千代翔馬(手前)に上手投げで敗れる徳勝龍(撮影・河田真司)


玉鷲(6勝9敗)突き出し阿武咲(10勝5敗)

★阿武咲「先に手を伸ばされた。しっかり前に出ようという意識だった。負けたので自分が弱いだけです。(2桁白星について)納得いっていない部分もあるので、切り替えて頑張ります。(来場所に向けて)三役に戻りたいし、それ以上にいきたい。(勝てば敢闘賞だったが)特に意識していない。来場所に切り替えて頑張る」

阿武咲(右)を突き出しで破る玉鷲(撮影・鈴木正人)


若隆景(9勝6敗)突き落とし千代の国(9勝6敗)

千代の国(右)を突き落としで破る若隆景(撮影・鈴木正人)


千代丸(8勝7敗)つり出し霧馬山(9勝6敗)

☆霧馬山「しっかりまわしを取って頭をつけた。良かったと思う。(来場所は新三役の可能性)上がりたいです」

千代丸(左)をつり出しで破る霧馬山(撮影・鈴木正人)


志摩ノ海(8勝7敗)押し出し隆の勝(7勝8敗)

隆の勝(下)を押し出しで破った志摩ノ海(撮影・鈴木正人)


豊昇龍(5勝8敗2休)巻き落とし英乃海(7勝8敗)

☆英乃海「体調もあまり良くなかったし、精いっぱいできることをやろうと思っていた。腰とか膝とか、下半身が限界にきていた。その中で7番勝てたのが良かった。(豊昇龍とは)合い口がいいですね。感覚的に取りやすい。どこがとかはない」

英乃海は豊昇龍(左)を巻き落としで破る(撮影・小沢裕)


大栄翔(10勝5敗)押し出し逸ノ城(8勝7敗)

☆大栄翔「今場所は全体的に自分の相撲が取れた。(殊勲賞を獲得し)本当に光栄なこと。横綱に勝って自信になった一番。これからもそういう相撲を取ろうと思います」

逸ノ城(右)を押し出しで破る大栄翔(撮影・河田真司)


妙義龍(11勝4敗)肩すかし明生(8勝7敗)

妙義龍(左)を肩すかしで破る明生(撮影・河田真司)

明生(右)は妙義龍を肩すかしで破る(撮影・小沢裕)

明生に肩すかしで敗れた妙義龍(左)。後方は優勝した照ノ富士(撮影・鈴木正人)

明生に肩すかしで敗れ、土俵から引き揚げる妙義龍(撮影・河田真司)


御嶽海(9勝6敗)押し出し貴景勝(8勝7敗)

★貴景勝「一生懸命準備してやりました。勝たないとダメ。来場所まで一生懸命稽古したい。(15日間を振り返って)今は何とも言えないけど、また来場所どうしていくか考えていきたい。毎場所何か経験、いいものをつかめていると思うので、それを生かしていきたい」

御嶽海(右)は貴景勝を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


正代(8勝7敗)寄り切り照ノ富士(13勝2敗)

正代(手前)を攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

正代(左)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

正代(左)を寄り切りで破った照ノ富士(撮影・鈴木正人)

幕内優勝を決め、八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る横綱照ノ富士(撮影・河田真司)

幕内優勝を決め、内閣総理大臣杯を手にする横綱照ノ富士(撮影・河田真司)

幕内優勝を決め、賜杯を手にする照ノ富士(撮影・河田真司)

優勝力士インタビューを受ける照ノ富士(撮影・鈴木正人)

幕内土俵入りする妙義龍(撮影・河田真司)

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【若乃花の目】正代、千秋楽結び照ノ富士戦は最後の最後に大関の責任

 

<大相撲秋場所>◇14日目◇25日◇東京・両国国技館

妙義龍がスピードを生かした最高の相撲を取りました。さすが体脂肪22%の力士、CMを思い出しますね。元々、長い相撲を取るタイプではありませんが、34歳という年齢もあって今場所は、いつにも増して相撲が速い。15日間、戦うことで疲労の蓄積を減らしたいと考えているんでしょう。ベテランの読みもさえました。正代の脇がガラ空きになることを、ちゃんと研究して弱点を突きました。それが瞬時に取った左の前みつです。もろ差しも得意ですが、対戦相手によって立ち合いを微妙に変えて、この日は前みつ狙いでした。力士によりけりですが15日間、必ず同じ立ち合いをする必要はないと思います。妙義龍の好調の要因の1つでしょう。

結びの一番で貴景勝の相撲は悪くなかった。下から下から攻め、うまく差しました。ただ悲しいかな、押し相撲の力士です。その後の攻め方が分からない。照ノ富士からすれば不利な体勢になったけど、何せ相手は貴景勝。差されたのは逆にラッキーだったでしょう。

さて千秋楽。本割の直接対決はなかったですね。照ノ富士は元気のない正代、妙義龍は明生と厳しい相手です。ただ14日目、明生は注文相撲で勝ちを拾いに行きました。直後の表情には「勝つには勝ったけどな」という気持ちが感じ取れました。翌日の相撲に影響を及ぼしかねない勝ち方で、尾を引くようなら妙義龍にも勝機は十分、あります。一方、正代には最後の最後に大関の責任を果たせるチャンスが巡ってきた、と意気に感じて土俵に上がってほしいものです。(元横綱若乃花 花田虎上・日刊スポーツ評論家)

3敗を死守し勝ち名乗りを受ける妙義龍。右は照ノ富士(撮影・小沢裕)
14日目、妙義龍に敗れ引き揚げる正代(撮影・河田真司)

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照ノ富士が新横綱V王手「日に日に疲れ」兄弟子証言も、思い秘め千秋楽へ

照ノ富士(手前)に投げ飛ばされた貴景勝とぶつかる式守伊之助(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇14日目◇25日◇両国国技館

新横綱の照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、2場所ぶり5度目の優勝に王手をかけた。結びで大関貴景勝を下して12勝目。2敗で単独首位をキープし、優勝の可能性は3敗を守った妙義龍との2人に絞られた。千秋楽は妙義龍が負けるか、照ノ富士が大関正代に勝てば、優勝が決まる。新横綱場所での優勝は17年春場所の稀勢の里に続き、1場所15日制となった1949年(昭24)以降では5人目の快挙となる。

   ◇   ◇   ◇

巻き込まれた行司が吹っ飛ぶほどの、強烈な上手投げだった。照ノ富士は、貴景勝の突き押しを真っ向から受け止めた。出足の勢いを殺すと流れの中で相手のもろ差しとなったが、つかまえれば主導権は照ノ富士。左から豪快な上手投げでたたきつけた。土俵を転がった貴景勝と行司の式守伊之助が激突、土俵下に吹っ飛んでしまう勢いだった。

混戦模様の終盤戦は、新横綱が再び土俵を締めている。全勝ターンから一転、後半戦だけで2敗を喫したものの、千秋楽を単独首位で迎えることができた。1差で追走する妙義龍が負けるか、自身が勝てば優勝が決定する。

初めて経験する横綱としての15日間を残り1日で乗り切る。これまでと違うのは、毎日行う約1分50秒の横綱土俵入り。現役時代、腰痛に苦しんだ鶴竜親方(元横綱)も「(せり上がりで)攻めすぎると体に負担がかかる。その点、照ノ富士は(膝に不安がありながら)力強い」とたたえた。古傷である両膝に厳重なテーピングを施し、迫力ある不知火型を披露して観客を沸かせた。

取組後は3日連続でリモート取材に応じず、思いを内に秘めて千秋楽に備える。「(朝の)稽古場でもだいぶ疲れがたまってきているなと。日に日に(疲れが)表れている」と話すのは、兄弟子で伊勢ケ浜部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)。逆境に立ち向かいながら、新横綱場所を最高の形で飾る。【佐藤礼征】

▽幕内後半戦の高田川審判長(元関脇安芸乃島) 照ノ富士は当たりをどんと受け止めて、最後は上手を取って投げた。落ち着いていた。集中力が違う。妙義龍は最高の相撲。ただ正代は最低の相撲。どっちが大関か分からない。

貴景勝(左)のまわしをつかみ攻める照ノ富士(撮影・河田真司)
新横綱優勝

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照ノ富士、貴景勝に二本差し許すも左上手引いて勝利「成長している」理事長

貴景勝(左)のまわしをつかみ攻める照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇14日目◇25日◇両国国技館

結びの一番は、単独トップの横綱照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、大関貴景勝(25=常盤山)を左からの上手投げで仕留め12勝目(2敗)。平幕の妙義龍(34=境川)に1差をつけたまま千秋楽を迎えることになった。

報道陣の電話取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は貴景勝に二本差されながら、左上手を引いて勝負を決めた照ノ富士の冷静さを「上手を取ってからも慌てなかった。成長しているということですね。強引に出て行かなかった」と、一呼吸置いて攻めた新横綱の落ち着きぶりを認めた。上手を取りに行った場面については「強引すぎたけどね」としながら「取った後、強引に出なかった」と分析した。取組前に「照ノ富士は、まわしを取れなくても慌てないことだ」と話していた通りの相撲を照ノ富士は取って単独トップの座を守った。1差で追う妙義龍との優勝争いには「2人とも、よくやっている」と健闘ぶりを評価していた。

照ノ富士(右)は貴景勝を上手投げで破る。左奥は妙義龍(撮影・小沢裕)
照ノ富士(右)は貴景勝を上手投げで破る。左奥は妙義龍(撮影・小沢裕)
貴景勝を上手投げで破り、懸賞金の束を手に土俵から引き揚げる照ノ富士(撮影・河田真司)

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照ノ富士2敗守り新横綱Vに王手 千秋楽で勝てば2場所ぶり5度目優勝

貴景勝(手前)を攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇14日目◇25日◇東京・両国国技館

新横綱の照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、優勝に王手をかけた。

結びで大関貴景勝を下して12勝目。単独首位を守った。3敗勢の阿武咲、妙義龍、遠藤の平幕3人が敗れれば優勝が決まっていたが、妙義龍が唯一3敗をキープ。千秋楽の割は25日午後6時時点で発表されていないが、照ノ富士は勝てば2場所ぶり5度目の優勝が決まる。

鋭い出足が持ち味の貴景勝に対して、立ち合いの当たりは互角。流れの中で貴景勝がもろ差しとなり、すかさず上手を取ると主導権を握った。豪快な上手投げで転がし、2敗を守った。

17年春場所の稀勢の里に続く新横綱優勝は目前。千秋楽に向けて気持ちを高めるためか、取組後は3日連続でリモート取材には応じなかった。

貴景勝(右)を上手投げで破る照ノ富士(撮影・河田真司)
照ノ富士(右)は貴景勝を上手投げで破る。左奥は妙義龍(撮影・小沢裕)

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妙義龍7年ぶり11勝 照ノ富士Vに王手 遠藤ら初優勝の可能性消える

照ノ富士(右)は貴景勝を上手投げで破る。左奥は妙義龍(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>14日目◇25日◇東京・両国国技館

西前頭10枚目の妙義龍(34)が、大関正代に圧勝でただ1人3敗を守った。

立ち合いで左前みつをつかみ、続けざまに右の前みつも引きつけると一気に前に出て寄り切った。妙義龍の11勝は、14年名古屋場所以来7年ぶりとなる。

2敗の照ノ富士は大関貴景勝を上手投げで下し、新横綱優勝に王手をかけた。千秋楽の相撲に勝てば、優勝が決まる。

1差で追っていた西前頭6枚目の阿武咲、東前頭11枚目の遠藤は敗れ、初優勝の可能性が消滅した。

3敗を死守し勝ち名乗りを受ける妙義龍。右は照ノ富士(撮影・小沢裕)

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新横綱照ノ富士2敗守る 妙義龍が3敗で千秋楽へ/秋場所14日目写真特集

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西前頭10枚目の妙義龍(34)が、大関正代に圧勝でただ1人3敗を守った。 立ち合いで左前みつをつかみ、続けざまに右の前みつも引きつけると一気に前に出て寄り切った。妙義龍の11勝は、14年名古屋場所以来7年ぶりとなる。 2敗の照ノ富士は大関貴景勝を上手投げで下し、新横綱優勝に王手をかけた。千秋楽の相撲に勝てば、優勝が決まる。 1差で追っていた西前頭6枚目の阿武咲、東前頭11枚目の遠藤は敗れ、初優勝の可能性が消滅した。

14日目、幕内土俵入り

幕内土俵入り(撮影・鈴木正人)

幕内

徳勝龍(4勝10敗)はたき込み琴恵光(7勝7敗)

琴恵光(右)をはたき込みで破る徳勝龍(撮影・河田真司)


碧山(7勝7敗)つき手千代の国(9勝5敗)

☆千代の国「(つき手の決まり手に)あっという感じですね。(2桁王手で)しっかり明日の一番、集中していきたい」

千代の国(左)は碧山のつき手で白星を挙げる(撮影・小沢裕)


一山本(4勝10敗)押し倒し翔猿(6勝8敗)

☆翔猿「(土俵際の際どい勝負も)分かりました。どんどん攻めていこうと思っていたんで、よかったです」

一山本(右)を押し倒しで破る翔猿(撮影・河田真司)

一山本(後方)を押し倒しで破る翔猿(撮影・鈴木正人)


志摩ノ海(7勝7敗)寄り切り剣翔(6勝8敗)

剣翔(後方)を寄り切りで破る志摩ノ海(撮影・鈴木正人)


千代ノ皇(4勝10敗)掛け投げ照強(5勝9敗)

千代ノ皇(奥)を掛け投げで破る照強(撮影・河田真司)

千代ノ皇(左)を掛け投げで破る照強(撮影・鈴木正人)

千代ノ皇(奥)を掛け投げで破る照強(撮影・河田真司)


宇良(6勝8敗)足取り魁聖(5勝9敗)

宇良(左)は足取りで魁聖を破る(撮影・小沢裕)

魁聖(左)を足取りで破る宇良(撮影・鈴木正人)


千代翔馬(4勝10敗)上手投げ英乃海(6勝8敗)

★英乃海「上手を取れなかったというか、自分の組み手じゃなかった。差し負けたのが悪かった。残すのが精いっぱいだった」

英乃海(左)を上手投げで破る千代翔馬(撮影・鈴木正人)


輝(6勝8敗)突き落とし宝富士(7勝7敗)

☆宝富士「(7勝7敗で千秋楽)拾ったチャンスを生かして、思い切り相撲をとって勝ちたいです」

輝(右)を突き落としで破る宝富士(撮影・河田真司)


玉鷲(5勝9敗)引き落とし千代丸(8勝6敗)

☆千代丸「流れというか、落ち着いて相手を見て対応しようと思った。今日で勝ち越したい思いがあった。いい意味で緊張感がありました」

玉鷲(左)を引き落としで破る千代丸(撮影・河田真司)


豊山(7勝7敗)押し出し大栄翔(9勝5敗)

☆大栄翔「しっかり前に出れたので良かったと思う。休まずに先に先に攻めた。(千秋楽で2桁懸かるが)思い切って相撲を取りたい」

豊山(左)をのど輪で攻める大栄翔(撮影・河田真司)


栃ノ心(7勝7敗)外掛け霧馬山(8勝6敗)

☆霧馬山「当たって我慢してまわし取って、良かったと思う。きれいに決めて良かった」

栃ノ心(右)を外掛けで破る霧馬山(撮影・河田真司)


豊昇龍(5勝7敗2休)とったり千代大龍(7勝7敗)

千代大龍(手前)をとったりで破る豊昇龍(撮影・鈴木正人)

千代大龍(左)をとったりで破る豊昇龍(撮影・河田真司)


若隆景(8勝6敗)はたき込み隆の勝(7勝7敗)

隆の勝(右)をはたき込みで破る若隆景。行司の木村容堂(撮影・鈴木正人)


遠藤(10勝4敗)突き落とし逸ノ城(8勝6敗)

逸ノ城(右)に突き落としで敗れる遠藤(撮影・鈴木正人)


御嶽海(8勝6敗)下手投げ隠岐の海(10勝4敗)

☆隠岐の海「左差せて良かった。前に出れたので良かったです。最後の一番があるので明日も集中したい」

御嶽海(右)を下手投げで破る隠岐の海(撮影・鈴木正人)


阿武咲(10勝4敗)はたき込み明生(7勝7敗)

明生(左)にはたき込みで敗れる阿武咲(撮影・鈴木正人)


正代(8勝6敗)寄り切り妙義龍(11勝3敗)

正代(右)と立ち合う妙義龍(撮影・河田真司)

正代(左)を寄り切りで破る妙義龍(撮影・鈴木正人)

3敗を死守し勝ち名乗りを受ける妙義龍。右は照ノ富士(撮影・小沢裕)

正代を寄り切りで破り、土俵から引き揚げる妙義龍(撮影・河田真司)


貴景勝(8勝6敗)上手投げ照ノ富士(12勝2敗)

貴景勝(右)を攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

貴景勝(右)を上手投げで破る照ノ富士(撮影・河田真司)

照ノ富士(右)は貴景勝を上手投げで破る。左奥は妙義龍(撮影・小沢裕)

貴景勝(後方)を上手投げで破った照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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【若乃花の目】貴景勝と正代には「大関の壁」作ってほしかったのに

 

<大相撲秋場所>◇13日目◇24日◇東京・両国国技館

期待の三銃士が、そろって負けてしまいました。結びの一番に臨んだ御嶽海は数日前から、作戦は考えていると言っていたようですが、何かをやるのではなくシンプルに、ただ一発で持っていくことだけを考えていたのでしょう。だから、もくろみが外れ左を取られるとなすすべもありません。両大関は今場所の対戦がなくなる可能性が高くなりますが、それだけ平幕の前に立ちはだかって壁を作ってほしかった。ところが、この2人も3敗の平幕に黒星。貴景勝は妙義龍をよく見て取りましたが、相撲が少し中途半端でした。正代は一発で持っていく勝ちパターンでしたが、阿武咲にこらえられました。両大関はじめ三役陣には頑張ってほしかった今場所です。

阿武咲と妙義龍の2ケタは立派です。ともにスピードを生かした相撲で似たタイプの力士が優勝争いに残りました。ともに取組後の表情に「やり切った」という、すがすがしい気持ちが見て取れるし、優勝争いの緊張感というより、何よりも精いっぱいの一生懸命さに好感が持てます。大関と三役陣の脱落は寂しいところですが、遠藤を含めた平幕3人の活躍がなければ、もっと寂しい場所になっていたでしょう。

さて優勝争いは照ノ富士有利に変わりはないでしょう。序二段からここまで突っ走ってきて、疲れがないわけがない。相手を引っ張り込んでも残れない相撲に疲れは感じますが、よくやっています。最後まで気力で引き締めてほしいものです。

(元横綱若乃花 花田虎上・日刊スポーツ評論家)

貴景勝(手前)をすくい投げで破る妙義龍(撮影・小沢裕)

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貴景勝5敗で逆転V消滅「また明日があるんで、頑張ります」妙義龍に初黒星

妙義龍(左)にすくい投げで敗れる貴景勝(撮影・山崎安昭)

<大相撲秋場所>13日目◇24日◇東京・両国国技館

大関貴景勝(25=常盤山)が、過去13勝負けなしだった妙義龍に敗れて5敗目(8勝)となり、逆転優勝の可能性が消滅した。

負けていない相手だけに意識があったかもしれないが、「やりにくさは全くなかった」。ただ、立ち合いからお互いの動きを慎重に見極めるように、距離を置いた相撲となった。結果、誘い込まれた土俵際ですくい投げを食らった。「負けなんで。また頑張るしかないと思いました」。

かど番は脱出したが、最後まで優勝争いに絡む大関の務めは果たせず。「また明日があるんで、頑張ります」と言った。

妙義龍は貴景勝(手前)をすくい投げで破る(撮影・小沢裕)
貴景勝(左)をすくい投げで破る妙義龍(撮影・河田真司)

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「今までいろいろ考えすぎて」妙義龍14度目対戦で貴景勝から初白星

貴景勝(手前)をすくい投げで破る妙義龍(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇13日目◇24日◇東京・両国国技館

西前頭10枚目妙義龍(34=境川)が、大関貴景勝(25=常盤山)をすくい投げで破り、14度目の挑戦にしてようやく初白星を挙げた。

立ち合いは正面から激しくぶつかった。距離ができると、互いに腕を伸ばしたりはたいたりしてけん制。呼び込んでしまい土俵際に追い込まれたが、逆転のすくい投げを決めた。「今までいろいろ考えすぎて勝てなかった。思い切り踏み込んでから、という感じだった」と狙い通りだった。

貴景勝からようやくつかんだ初白星に「初めて勝ったことが大きい」と声を弾ませた。さらに、優勝争いで単独トップに立つ照ノ富士に1差でピタリとつく白星にもなったが「何やろ。特には考えてないけど」と淡々と話した。それよりも「相撲を取れていること、声援をもらえることに感謝してやっています」と話した。

それでも逆転での初優勝を期待する周囲からは、多くの連絡がくるという。報道陣からの質問も相次いだが「足立区遠いのでそろそろ帰ります」と笑いながらかわし、家族が待つ自宅へと帰った。

貴景勝(左)の攻めに耐える妙義龍(撮影・河田真司)
妙義龍(左)は貴景勝をすくい投げで破る(撮影・山崎安昭)

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妙義龍が貴景勝を初めて破る 阿武咲が正代撃破/秋場所13日目写真特集

<大相撲秋場所>◇13日目◇24日◇東京・両国国技館

13日目を終え、優勝争いは以下の通り。

【2敗】照ノ富士

【3敗】阿武咲、妙義龍、遠藤

休場者2ケタに

所属力士がコロナに感染し宮城野部屋力士勢が休場したこともあり今場所の幕内、十両力士の昨日までの休場者は2ケタに達した(撮影・小沢裕)

幕内

輝(6勝7敗)上手投げ栃ノ心(7勝6敗)

☆栃ノ心「脇が空いて中に入られたけど何とか残した。余裕はなかった。必死に残しました。最後はあれ(上手投げ)しかなかった。何とか投げられてよかったです」

栃ノ心(手前)は輝を上手投げで破る(撮影・山崎安昭)


豊山(7勝6敗)上手出し投げ英乃海(6勝7敗)

☆英乃海「今まで1度も負けたことがない相手なんで自信を持っていきました。(6勝7敗で)まだ勝ち越し見えてるんで、狙っていきたいです」

英乃海(上)は豊山を上手出し投げで破る(撮影・山崎安昭)


碧山(7勝6敗)押し出し剣翔(5勝8敗)

碧山(右)は剣翔を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


魁聖(5勝8敗)上手投げ翔猿(5勝8敗)

魁聖(右)は上手投げで翔猿を破る(撮影・小沢裕)


徳勝龍(3勝10敗)小手投げ照強(4勝9敗)

大量の塩をまく照強(撮影・山崎安昭)

照強(上)は徳勝龍を小手投げで破る(撮影・山崎安昭)


志摩ノ海(6勝7敗)寄り切り一山本(4勝9敗)

★一山本「(土俵下に)落ちた時より、残した時に膝が入った。引いたのがよくなかったですね。気持ちよく勝って終われるようにあと2番、しっかり準備して頑張りたい」

志摩ノ海(左)は一山本を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)


宇良(5勝8敗)押し出し千代ノ皇(4勝9敗)

宇良(左)は千代ノ皇を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


千代翔馬(3勝10敗)押し出し琴恵光(7勝6敗)

☆琴恵光「うまく攻め切れたと思います。相手どうこうより、考えすぎず自分の流れで相撲をとろうとだけ思いました」

物言いがつくも行司軍配どおり

琴恵光(左)は千代翔馬を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


千代大龍(7勝6敗)押し出し大栄翔(8勝5敗)

☆大栄翔「しっかり前に圧力が伝わった。休まず攻められてよかった。(勝ち越しを)今日しっかり決めようと思っていたんでよかったです」

大栄翔(左)は千代大龍を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


若隆景(7勝6敗)寄り切り千代丸(7勝6敗)

★千代丸「警戒されていたことをされた。下からおっつけて低く攻めることは分かっていたが、止められなかった。受けすぎてしまった」

若隆景(左)は千代丸を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)


遠藤(10勝3敗)はたき込み霧馬山(7勝6敗)

遠藤(左)は霧馬山をはたき込みで破る(撮影・山崎安昭)


千代の国(8勝5敗)押し出し隆の勝(7勝6敗)

☆隆の勝「落ち着いて出れた。(白星先行は)大きい。勝って良かった」

隆の勝は千代の国(手前)を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


豊昇龍(4勝7敗2休)突き出し玉鷲(5勝8敗)

豊昇龍(左)は玉鷲を押し込む(撮影・山崎安昭)


隠岐の海(9勝4敗)きめ出し逸ノ城(7勝6敗)

隠岐の海(左)は逸ノ城にきめ出しで敗れる(撮影・小沢裕)

逸ノ城(右)は隠岐の海をきめ出しで破る(撮影・山崎安昭)


宝富士(6勝7敗)押し出し明生(6勝7敗)

☆明生「落ち着いて取ることができた。我慢して詰めることができた。毎日その日に集中して自分を信じてやっている」

明生(左)は宝富士を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


妙義龍(10勝3敗)すくい投げ貴景勝(8勝5敗)

妙義龍は貴景勝(手前)をすくい投げで破る(撮影・小沢裕)

妙義龍は貴景勝(手前)をすくい投げで破る(撮影・小沢裕)

妙義龍(左)は貴景勝をすくい投げで破る(撮影・山崎安昭)

妙義龍(左)は貴景勝をすくい投げで破る(撮影・山崎安昭)


正代(8勝5敗)寄り切り阿武咲(10勝3敗)

☆阿武咲「中に入られたので良かった。押し込まれたときは焦ったけど、冷静さもあって良かった。(終盤戦で大関戦)やることは変わらないので、しっかり自分の相撲を取りきるだけです。(優勝争いは)今日は今日なので、明日また集中して頑張ります」

阿武咲(右)は正代を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)

阿武咲(右)は正代を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)


御嶽海(8勝5敗)寄り切り照ノ富士(11勝2敗)

御嶽海(手前)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・河田真司)

照ノ富士(左)は御嶽海を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)

御嶽海を寄り切りで破り、勝ち名乗りを受ける照ノ富士(撮影・河田真司)

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横綱照ノ富士が単独トップ 阿武咲と妙義龍が大関破り3敗キープ

妙義龍(左)は貴景勝をすくい投げで破る(撮影・山崎安昭)

<大相撲秋場所>13日目◇24日◇東京・両国国技館

西前頭10枚目の妙義龍が、大関貴景勝に初めて勝って2桁10勝目、3敗を守った。立ち合いからお互いの動きを慎重に見極める流れ。貴景勝が攻めてきたところ、引き込んだ土俵際で妙義龍が左からのすくい投げを決めた。過去0勝13敗。14回目の対戦での初勝利となった。

西前頭6枚目の阿武咲も大関正代を寄り切り、3敗を守った。霧馬山をはたき込んだ東前頭11枚目の遠藤と1差で追う3敗勢は3人となった。

前日12日目に2敗目を喫した横綱照ノ富士は関脇御嶽海を寄り切り11勝目。単独トップを守った。

懸賞を手にする妙義龍(撮影・小沢裕)
阿武咲(右)は正代を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)
照ノ富士(左)は御嶽海を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)

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妙義龍は輝に3敗目喫するも照ノ富士敗れ1差キープ きょう大関貴景勝戦

輝(左)に押し出しで敗れる妙義龍(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇12日目◇23日◇両国国技館

妙義龍は前日まで唯一の2敗だったが、輝に押し出されて3敗目を喫した。

34歳のベテランは取組後の取材対応も応じなかった。結びで横綱照ノ富士が敗れて1差はキープ。13日目は大関貴景勝に挑む。

妙義龍(右)を攻める輝(撮影・鈴木正人)

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3連敗スタートの大関貴景勝が3日残し勝ち越し「よくやった」八角理事長

宝富士(左)を攻める貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇12日目◇23日◇両国国技館

悪夢の3連敗スタートから巻き返し、大関貴景勝(25=常盤山)が3日を残して勝ち越しを決めた。

平幕の宝富士(34=伊勢ケ浜)を、突き押し一辺倒で攻め立て、左からの張り手も交えベテランを押し込むと、一気に押し出した。

先場所は首を痛め途中休場。4度目のかど番で臨みながら、初日から3連敗で暗雲が漂った。それでも気力を振り絞りながらの土俵で巻き返し、6連勝で給金直し。この日の荒々しい相撲に貴景勝の必死を見て取ったのが、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)で「今日は勝たないと、という気持ちが強かった。張り手は、あまりしないんじゃない? 勝ちたい気持ちが強いと、どうしてもこうなる」と推察した。その後は、貴景勝を褒める言葉を並べた。「本人は大丈夫、と言っても首の痛みがあるから体が反応して、体が縮こまってしまうもの。それを振り切って、気持ちを奮い立たせて、よく勝ち越した」。さらに続けて「大変だったと思う。3連敗したら、普通は落ち込む。精神的に気持ちを強く持ってよくやった」と話した。

一方で、大関としての責務にも言及。「これで終わりではなく、大関としての仕事が残る。もうひと踏ん張りしてほしい」と、優勝争いでトップを走る横綱照ノ富士(29=伊勢ケ浜)との対戦が残されていることもあり、さらなる奮闘を求めた。

宝富士(左)を攻める貴景勝(撮影・鈴木正人)
宝富士を押し出しで破った貴景勝(撮影・鈴木正人)

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貴景勝が史上初のかど番脱出劇「可能性がある以上は」気がつけばV争い圏内

宝富士(左)を攻める貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇12日目◇23日◇東京・両国国技館

大関貴景勝(25=常盤山)が、史上初となる3連敗発進からのかど番脱出を果たした。西前頭5枚目宝富士を押し出して、勝ち越しを決める8勝目。現行のかど番制度となった1969年名古屋場所以降、初日から3連敗を喫しながらかど番を脱出するのは初めて。1敗で単独先頭を走っていた横綱照ノ富士が敗れたため、優勝争いは混戦模様。他力ながら4敗の貴景勝にもチャンスがある。

    ◇    ◇    ◇

序盤は大関陥落も心配された貴景勝が、今では最も勢いづいているかもしれない。3連敗発進したのが一転、7日目から破竹の6連勝。宝富士の左差しを封じながらいなしで崩し、3発で土俵外に持っていった。「実力がなければ負け越す。結果が全て。できることは集中することしかない」。自らを奮い立たせるように、言葉に力を込めた。

日を追うごとに、本来の馬力が戻ってきた。先場所は2日目に首を痛めて途中休場。序盤戦は調整不足も感じさせる相撲内容が続いた中で、現役時代は同じ押し相撲だった師匠の常盤山親方(元小結隆三杉)は信じていた。「貴景勝は気持ちが強い。1勝すれば波に乗れるはず」。4日目に初日を出すと、相撲勘を取り戻すように調子を上げてきた。

母校・埼玉栄高相撲部の山田道紀監督は今場所、毎日のように貴景勝に電話をかけ励ましてきたという。「今場所は勝ち越しだけでいい。首も万全にして、また来場所から横綱を目指してほしい」と山田監督。恩師の言葉にも後押しされながら、協会の看板と呼ばれる地位を守った。

優勝争いは混戦模様で、他力ながら2差の貴景勝にも優勝の芽が出てきた。「4敗しているので優勝とか、本当はそう考える立場ではない」と現状を認識した上で、はっきりと意欲を口にした。「可能性がある以上は一生懸命目指さないといけない」。連敗発進から優勝すれば史上初。試練を乗り越えた25歳は、千秋楽まで全力を尽くす。【佐藤礼征】

宝富士(左)を攻める貴景勝(撮影・鈴木正人)
宝富士を押し出しで破った貴景勝(撮影・鈴木正人)

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貴景勝かど番脱出「集中しかない」初日3連敗から驚異巻き返しは現行制度初

宝富士(左)を押し出しで破る貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇12日目◇23日◇東京・両国国技館

大関貴景勝(25=常盤山)が、驚異的な巻き返しでかど番を脱出した。西前頭5枚目宝富士を押し出して8勝目。初日から3連敗を喫するなど苦しい序盤戦だったが、7日目から6連勝と尻上がりに調子を上げた。

左差しを狙う宝富士に対して、右を固めて突き放した。「今日も変わらず集中してやるしかないので、それだけ考えていきました。積極的にやろうと思っていた」。現行のかど番制度となった69年名古屋場所以降、初日から3連敗を喫しながらかど番を脱出したの初めて。破竹の勢いで連勝を重ねるが「結果は最後終わった後に分かる。実力がなければ負け越し。結果が全て。できることは集中することしかない」と自らに言い聞かせた。

1敗で単独首位を走っていた横綱照ノ富士が結びで関脇明生に敗れたため、優勝争いは混戦模様となっている。4敗の貴景勝も他力ではあるが、優勝の可能性を残している。連敗発進から優勝なら史上初。「4敗しているので優勝とか、本当はそういう考える立場ではい」とした上で「可能性がある以上は一生懸命目指さないといけない。とにかくそのためには明日の相撲に集中することしかない」と決意を語った。

宝富士(左)を攻める貴景勝(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士が明生に敗れ2敗目、阿武咲ら4人が3敗で追う 貴景勝かど番脱出

明生(手前)に下手投げで敗れ引き揚げる照ノ富士(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇12日目◇23日◇東京・両国国技館

単独首位に立つ横綱照ノ富士が敗れ、優勝争いが混戦模様となってきた。立ち合いで明生の強烈な当たりを受けて上体が浮き上がり、もろ差しを許して不利な体勢に。小手に振ったが不発となり、下手投げに屈して2敗目を喫した。単独首位は依然として変わらないが、3敗で1差の後続に平幕4人。4敗で2差には大関貴景勝や正代4人がいる。

照ノ富士を1差で追いかける3敗勢は、平幕の阿武咲、隠岐の海、遠藤、妙義龍の4人。阿武咲は、3敗同士の対決となった関脇御嶽海を、立ち合いから一気の相撲で快勝。遠藤は土俵際の逆転のはたき込みで隆の勝を破り、隠岐の海は土俵中央で四つに組み合う我慢の相撲を制した。妙義龍は唯一の2敗だったが、輝に敗れて3敗に後退した。

照ノ富士を2差で追いかける4敗勢は、大関正代、大関貴景勝、関脇御嶽海、平幕の千代の国の4人。貴景勝は宝富士を押し出しで下して勝ち越しを決め、かど番から脱出した。初日から3連敗するなど苦しんだものの、かど番脱出、そして優勝戦線に浮上してきた。正代は小結逸ノ城に、御嶽海は阿武咲に、千代の国は栃ノ心に負けて4敗に後退した。しかし、結びの一番で照ノ富士が負けて2敗に後退したことで、4敗勢にも十分、優勝の可能性が出てきた。

照ノ富士(右)を攻める明生(撮影・鈴木正人)

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横綱・照ノ富士敗れる波乱 大関・貴景勝かど番脱出!/12日目写真特集

<大相撲秋場所>◇12日目◇23日◇東京・両国国技館

新横綱照ノ富士(29=伊勢ケ浜)は明生に敗れ2敗目。貴景勝は8勝目を挙げて、かど番脱出

幕内

大奄美(5勝7敗)寄り切り千代ノ皇(4勝8敗)

千代ノ皇(左)を寄り切りで破る大奄美(撮影・鈴木正人)


千代の国(8勝4敗)押し出し栃ノ心(6勝6敗)

☆栃ノ心「まわし取って寄り切りたかったけどね。こんな激しい相撲は久々だった。まだまだいけるんじゃないかという感じですね」

栃ノ心(左)は千代の国を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


千代大龍(7勝5敗)寄り切り琴恵光(6勝6敗)

☆琴恵光「相手の中に入れたのがよかった。自分から攻めて相撲をとれているのが、いい結果につながっている。(残り3日)シンプルに自分から攻める意識を持って土俵に上がりたい」

★千代大龍「(勝ち越しまで)あと一番が長い。いつも千秋楽までいってしまうので」

千代大龍(右)を寄り切りで破る琴恵光(撮影・鈴木正人)


輝(6勝6敗)押し出し妙義龍(9勝3敗)

☆輝「足が止まらずに前に圧力をかけ続けられた。こういう相撲をしっかり取れれば勝ちつながると思う」

輝(左)に押し出しで敗れる妙義龍(撮影・鈴木正人)

3敗目を喫した妙義龍(撮影・小沢裕)


碧山(6勝6敗)寄り切り豊山(7勝5敗)

碧山(右)を寄り切りで破る豊山(撮影・鈴木正人)


剣翔(5勝7敗)寄り切り英乃海(5勝7敗)

英乃海(右)を寄り切りで破る剣翔(撮影・鈴木正人)


徳勝龍(3勝9敗)首投げ翔猿(5勝7敗)

☆翔猿「うまく誘えましたね。対応できてよかった。やっと白星とれたんで、明日からまた頑張ります」

徳勝龍(後方)を首投げで破る翔猿(撮影・鈴木正人)

翔猿(右)は首投げで徳勝龍を破る(撮影・小沢裕)

徳勝龍(右)を首投げで破った翔猿(撮影・鈴木正人)

徳勝龍(右)を首投げで破った翔猿(撮影・鈴木正人)


志摩ノ海(5勝7敗)押し出し魁聖(4勝8敗)

★魁聖「自分の相撲がとれなかった。負け越したけど残り何とか勝って(幕内に)残れるよう頑張ります」

魁聖(右)を押し出しで破る志摩ノ海(撮影・鈴木正人)


一山本(4勝8敗)突き出し照強(3勝9敗)

照強(右)を攻める一山本(撮影・鈴木正人)


宇良(4勝8敗)はたき込み千代丸(7勝5敗)

宇良(手前)をはたき込みで破る千代丸(撮影・鈴木正人)

宇良(手前)をはたき込みで破る千代丸(撮影・鈴木正人)

宇良(手前)をはたき込みで破る千代丸(撮影・鈴木正人)

宇良(手前)をはたき込みで破る千代丸(撮影・鈴木正人)


若隆景(6勝6敗)押し出し千代翔馬(3勝9敗)

千代翔馬(右)を押し出しで破る若隆景(撮影・鈴木正人)


隠岐の海(9勝3敗)上手投げ霧馬山(7勝5敗)

隠岐の海(左)は霧馬山を上手投げで破る(撮影・小沢裕)


豊昇龍(3勝7敗2休)押し出し大栄翔(7勝5敗)

☆大栄翔「まわし取られたら強い相手。自分の相撲を取りきろうと思った。まだまだ実力がないので、毎場所活躍できるようにこれから稽古してやっていきたい。残り3日なので、思い切って自分の相撲を取りきれるように自分の突き押しでいきたい」

大栄翔(左)は豊昇龍を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


遠藤(9勝3敗)はたき込み隆の勝(6勝6敗)

遠藤(右)は隆の勝をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)


高安(4勝8敗)不戦玉鷲(5勝7敗)

高安の休場で玉鷲の不戦勝(撮影・鈴木正人)

高安の休場により不戦勝となった玉鷲(撮影・小沢裕)


御嶽海(8勝4敗)押し出し阿武咲(9勝3敗)

☆阿武咲「よく前に攻められたと思う。しっかり前に出ようと思っていたので良かったです。(優勝争いは)特に何も考えることはない。1日一番しっかり取り切ることに集中します」

御嶽海(左)を押し出しで破る阿武咲(撮影・鈴木正人)


正代(8勝4敗)はたき込み逸ノ城(6勝6敗)

正代(左)をはたき込みで破る逸ノ城(撮影・鈴木正人)

正代(右)は逸ノ城にはたき込みで敗れる(撮影・小沢裕)


宝富士(6勝6敗)押し出し貴景勝(8勝4敗)

宝富士(左)を押し出しで破る貴景勝(撮影・鈴木正人)


明生(5勝7敗)下手投げ照ノ富士(10勝2敗)

照ノ富士(左)は明生に下手投げで敗れる。右上は貴景勝(撮影・小沢裕)

明生(手前)に下手投げで敗れる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

照ノ富士に勝った明生は声援を受けながら懸賞を手に花道を引き揚げる(撮影・小沢裕)

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