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小兵宇良、初々しい関取初白星/夏場所プレイバック

大相撲夏場所2日目、鏡桜(手前)を押し出し初白星を挙げた宇良(2016年5月9日撮影)

コロナ禍により大相撲夏場所が中止になり、本場所開催まで待ち遠しい日々が続きます。そんな中、日刊スポーツでは「大相撲夏場所プレイバック」と題し、初日予定だった24日から15日間、平成以降の夏場所の名勝負や歴史的出来事、話題などを各日ごとにお届けします。2日目は、個性派力士の関取初勝利です。

   ◇   ◇   ◇

<大相撲夏場所プレイバック>◇2日目◇16年5月9日◇東京・両国国技館

満員のファンからアクロバティックな取組を期待された173センチ、127キロのの小兵。立ち合いで幕内経験者の西十両12枚目の鏡桜を突き上げると、技を警戒して足が止まった相手を、一気に押し出した。真新しいピンク色の締め込みを着けた新十両の宇良は「良かった。勝てて良かった」。土俵下では力水をつける位置が分からずに戸惑うなど、初々しく、関取のスタートを切った。

強豪校ではない関学大で、奇手・居反りの使い手として注目された。小柄な体で大きな相手の懐に潜り込むスタイルは、幼少時に習ったレスリングをほうふつさせ、アマチュア時代から観客の興味をひきつけてきた。低い体制の足取りなどで惑わせ、当時では史上4位となる所要7場所で新十両昇進。まだ大銀杏(おおいちょう)も結えないちょんまげ姿がスピード出世の証しだった。

64キロまで絞って体重別大会に出場していた関学大2年時から、4年で体重は倍増した。ボディービルダーを参考に胸、足、背中の筋肉を鍛え、卒業前にはベンチプレス160キロを記録。白飯にスクランブルエッグをかけ、食事代を抑えてタンパク質を補給するなど、たゆまぬ努力が関取初白星につながった。

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幕下千代の国5連勝「気持ちで負けないように」

取組後に笑顔を見せる千代の国(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

左膝複合靱帯(じんたい)損傷から4場所ぶりに復帰した元幕内の西幕下46枚目千代の国(29=九重)が5連勝を飾った。

幕内経験のある鏡桜に土俵際まで押し込まれながらも、自分の流れに持っていってはじき出した。「うまいですね。気持ちで負けないように気をつけた」という。相撲勘も初日に比べて、徐々に戻ってきた。

久々の本場所で中日も過ぎた。「15日間、相撲をとるのってすごいなって思います」。疲れとともに、喜びを実感しているようだ。

鏡桜(右)を押し出しで破る千代の国(撮影・鈴木正人)

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年寄貴乃花光司が退職/降下、改名、引退など一覧

日本相撲協会に引退届を提出した元貴乃花親方(横綱)(2018年9月25日撮影)

日本相撲協会は29日、大相撲九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。降下、改名、引退などの力士、年寄は以下の通り。

【降下】

<三役から平幕>

玉鷲(33=片男波)東小結→西前頭2枚目

<幕内から十両>

琴勇輝(27=佐渡ケ嶽)東前頭16枚目→東十両3枚目

石浦(28=宮城野)西前頭16枚目→東十両5枚目

旭大星(29=友綱)西前頭11枚目→東十両7枚目

<十両から幕下>

臥牙丸(31=木瀬)東十両12枚目→東幕下筆頭

天空海(27=立浪)西十両14枚目→東幕下8枚目

青狼(30=錣山)西十両9枚目→西幕下8枚目

【改名<1>】(しこ名の上の部分)

斉藤→大日堂(だいにちどう=陸奥)

緋田→健司(たけつかさ=入間川)

小野→都川(みやこがわ=伊勢ノ海)

雷雅→藪岡(やぶおか=二子山)

【改名<2>】(しこ名の下の部分も含める)

斉藤知弥→大日堂夢弥(だいにちどう・むや=陸奥)

鏡桜南二→鏡桜秀興(かがみおう・ひでおき=鏡山)

稲川有樹→稲川有希(いながわ・ゆうき、元小結普天王=木瀬)

【引退】

鐵雄山、前田、碧己真、公ノ富士、出羽泉、敏夷東、加美豊、是安、登竜、朝日郷、西山、岩森、大露羅、小桜、隆の成、北薩摩

【退職】

年寄貴乃花光司(元横綱)

【停年退職】

年寄山科盛夫(元小結大錦)

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元関脇・豊ノ島7番相撲で6勝、関取復帰へ有終の美

鏡桜(手前)に激しく攻める豊ノ島(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇14日目◇22日◇両国国技館

13場所ぶりの関取復帰を確実にしている、関脇経験者で西幕下筆頭の豊ノ島(35=時津風)が、今場所最後の7番相撲に登場。5勝1敗同士の対戦で、やはり幕内経験者で東幕下12枚目の鏡桜(30=鏡山)と対戦。豪快なすくい投げで投げ飛ばし、6勝1敗で有終の美を飾った。

左を差し押し込んだ東土俵で、上手からの出し投げで崩され後ろ向きに。逆に押し込まれ劣勢に立たされたが、再び差した左のかいなを返すように、豪快に投げ飛ばした。

最近の勝つ相撲は「自分らしくない」という、前に出る相撲が多かった。劣勢に立たされた一番を「クルクル回りながら、逆に最後は自分らしい相撲だったかな。牛若丸みたいなね」と照れくさそうに振り返った。16年九州場所の陥落から、土俵に上がった77番目の取組を白星で飾った。もちろん再び戻る気はない。

勝負をかけ緊張度MAXで臨んだ今場所も、終わってみれば6勝1敗。4連勝した時は「7番勝ちたかった」と、あえて欲を出した。ここまでの土俵人生を振り返り、しこ名が初めての番付に載った最初の序ノ口、序二段と連続優勝。三段目も優勝決定戦があり、十両でも優勝。幕内でも10年九州場所で優勝決定戦に臨んでいる(横綱白鵬に敗れ優勝同点)。各段で優勝もしくは優勝決定戦に進んだ中、無縁だったのが幕下。「幕下だけ優勝に絡んだことがなかったから狙ったんだけどね。まあ(優勝に)準ずる成績ということで」と納得した。

秋場所後の26日に開かれる大相撲九州場所(11月11日初日、福岡国際センター)の番付編成会議で正式に関取復帰が決まる。番付上は、全休した16年秋場所以来、13場所ぶりの再十両。実際に十両の土俵で取るとなると、05年秋場所以来、約13年ぶりになる。それまで5場所の十両では2度優勝。「十両では負け越しがないし、目標はケガした時の番付(東前頭11枚目)に戻ること。ここからがスタートだし、意味あるケガだったと、引退した時に言えるように、駆け上がりたい」と、早期の幕内復帰を見据えていた。

豊ノ島(左)はすくい投げで鏡桜を下す(撮影・小沢裕)

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鏡桜が三段目優勝「奥さんや子供支え」関取復帰誓う

三段目優勝した鏡桜(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ

 7戦全勝同士による三段目の優勝決定戦が、十両の取組終了後に行われ、西11枚目で幕内経験もある鏡桜(30=鏡山、モンゴル出身)が、東91枚目の佐々木山(27=木瀬、秋田県大館市出身)を、土俵際の逆転の突き落としで破り、十両、幕下に続く3度目の各段優勝を飾った。

 16年夏場所以来の関取復帰を目指す鏡桜は、東幕下10枚目だった3月の春場所で、右膝を負傷し、先場所は全休したため、約9年ぶりに番付を三段目まで落とした。その再起の場所で優勝を決め「リハビリを4カ月、毎日頑張った結果がこうなった」と毎日のようにプールと四股を続けた成果を喜んだ。師匠の鏡山親方(元関脇多賀竜)からも「一生懸命やればチャンスは必ず来る」と励まされてきた。「奥さんや子供が支えだった。もう1回(関取で活躍できるように)頑張る」と早期の関取復帰を誓っていた。

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佐々木山が全勝キープ 鏡桜と三段目優勝決定戦へ

佐田ノ輝(左)を寄り切りで破る佐々木山(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ

 3人が6戦全勝で並んで迎えた三段目の優勝は、千秋楽の優勝決定戦に持ち越された。

 最初に登場した東91枚目の佐々木山(27=木瀬)は、序二段で優勝争いする佐田ノ輝を寄り切りで破り、全勝をキープした。その24番後に、西11枚目の鏡桜(30=鏡山)と東47枚目の琴手計(18=佐渡ケ嶽)が全勝対決。鏡桜が押し倒しで勝ち7戦全勝とし、佐々木山との優勝決定戦進出を決めた。

 幕下常連だった佐々木山は、昨年秋場所の1番相撲で右足を脱臼骨折し、同場所の2番相撲から今年3月の春場所まで休場。5月の夏場所から復帰した。本割で7勝したことで、5場所ぶりの幕下復帰を決めていることもあり「最後もケガなく相撲を取って、勝ったら良かった、負けたら負けたで幕下には戻れるから」と肩の力を抜いて千秋楽の土俵に上がる。

 一方、前頭9枚目の実績がある鏡桜も、今年春場所の2番相撲で上手出し投げで勝った際、右膝の裏を負傷。先場所は全休しており、こちらも復帰場所で7連勝。2年前の名古屋場所を最後に、遠ざかっている関取の座へ近づきたいところ。「家族、子供が支えで、まだ力は落ちてない。7番勝つことが今場所の目標だった」と、優勝決定戦には気負わずに臨める。佐々木山とは幕下で2度対戦し2勝。約9年ぶりに落ちた三段目を1場所で通過し、再び上を目指す。

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鏡桜が幕下V「意地がありました」関取復帰に弾み

水戸龍(後方)を破り幕下優勝した鏡桜(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇13日目◇22日◇東京・両国国技館

 元幕内が見せた意地の勝利だった。モンゴル出身同士による全勝対決で、西幕下49枚目の鏡桜(29=鏡山)が東幕下14枚目の水戸龍(23=錦戸)を寄り切りで破り、7戦全勝で幕下優勝を決めた。

 勝てば所要3場所で十両昇進が決まる水戸龍に対し、意地を見せた。体格で勝る相手に、もろ差しから頭をつけ何度も寄った。投げで粘られたが、こん身の力を振り絞って寄り切った。

 出番前の控えの土俵下で、相手の水戸龍が緊張をほぐそうとしてか「ニヤニヤしていた。余裕かなと思った」と逆に火が付いたのか。「相手はまげも結っていない。こっちは15年もやっている(初土俵から15年目)。(新十両昇進には)自分は10年もかかった。先に15年も苦労しているのはこっち。意地がありました」とプライドをのぞかせた。

 ちょうど2年前の秋場所で、最高位の西前頭9枚目を経験した元幕内力士。だが右膝裏のケガで、昨年名古屋場所で幕下へ落ちた。陥落した幕下で8場目に、関取復帰に弾みを付ける全勝優勝。幕下上位に上がる11月の九州場所は、約1年半ぶりの関取復帰をかけた挑戦場所になる。

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水戸龍 鏡桜に敗れ幕下優勝逃す「経験で負けた」

鏡桜(手前)に押し出しで敗れる水戸龍(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇13日目◇22日◇東京・両国国技館

 勝った方が幕下優勝となる一番で、東幕下14枚目水戸龍(23=錦戸)が、西幕下49枚目鏡桜(29=鏡山)に負けて幕下優勝を逃した。

 立ち合いで勝負は決まった。ぶつかった瞬間に取られた前みつが、1枚まわしで上に伸ばされると、何もできなくなった。上から覆いかぶさったがそれ以上は動けず、寄り切られた。勝って優勝なら、九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)での新十両昇進も濃厚だっただけに「何も言うことはないですよ」と沈黙した。

 それでも来場所は幕下1桁台は確実。「相手の形を作らせた。知ってても取られた。経験で負けた」と反省して「負けたのは仕方ないので、来場所また頑張ります」と気持ちを切り替えた。

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水戸龍「頑張ってきたことを出す」新十両昇進に王手

<大相撲秋場所>◇11日目◇20日◇両国国技館

 一昨年のアマ横綱が、所要3場所での新十両昇進に王手をかけた。東幕下14枚目の水戸龍(23=錦戸)が、全勝同士の対戦で、同20枚目の栃丸(25=春日野)と対戦。会心の押し相撲で6戦全勝とした。

 幕下15枚目以内で7戦全勝なら、十両昇進への優先権を得られる。13日目の取組が有力な7番相撲の相手は、2人だけ残された6戦全勝同士の鏡桜(29=鏡山、西幕下49枚目)戦。幕内経験のある同じモンゴル出身の中堅相手の一番に、念願の関取の座をかける。

 初土俵から通算20番目の相撲で、おそらく最短の時間で勝負を決めた。「立ち合いで、つかまえなきゃと思って」(水戸龍)右を差すと一気の出足で猛進。右をハズに当てたまま、一気に押し出した。

 「右が入ったから出られました」と水戸龍。今年夏場所の幕下15枚目格付け出しデビューから、緊張で本来の相撲を取りきれないでいた。今場所も、白星を積み重ねるごとに遠いところにある関取の座が、近づき「だんだん緊張してきました。意識してきています」と正直な胸の内を明かした。ただ、以前なら「負けて緊張していた」のが、今は「勝って緊張する。ただ、緊張はしても前みたいに頭が真っ白になることはない」と場慣れしてきたことは確かだ。

 勝てば14枚目から一気のごぼう抜きで十両へ、負けても幕下1桁台には上がるが、十両昇進にはやはり全勝が求められそう。ここは一気に決めたいところと心得ているのか「ここまで来たら最後、今まで頑張ってきたことを出すしかない」と力を込めた。

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水戸龍5戦全勝!残り2連勝なら新十両昇進当確

<大相撲秋場所>◇9日目◇18日◇東京・両国国技館

 一昨年のアマ横綱が、所要3場所での新十両昇進当確に“マジック”2とした。東幕下14枚目の水戸龍(23=錦戸)が、全勝同士の対戦で、東幕下3枚目の舛の勝(22=千賀ノ浦)と対戦。逆転の突き落としで5戦全勝とした。

 「立ち合いから、つかまえるつもりだった」という狙いも「なかなか、つかまえられなかった」と下から圧力をかける舛の勝の寄りにズルズル後退。さらに「絶対に引かないつもりだったのに引いてしまった」と相手を呼び込み、あっという間に西土俵まで下がってしまった。ただ「残れるとは思った」と体を開き、右から突いて逆転の白星をもぎ取った。

 「駄目な相撲だけど勝てて良かった」と水戸龍。自分でも認める、あがり症のようでプロの土俵も3場所目を迎えても「まだ慣れない。先場所よりは、ちょっとだけはいいけど」と言い、それは場所入りして支度部屋で身支度を調えると「すぐに(支度部屋を)出ちゃう」という行動にも表れるという。

 それでも無傷の5連勝。5戦全勝は他に、栃丸(東20枚目=春日野)、彩(西39枚目=錣山)、鏡桜(西49枚目=鏡山)に絞られ、この4人の中から7戦全勝優勝の力士が決まる。15枚目以内の水戸龍が2連勝なら、十両昇進の優先権を得られ念願の関取の座を手中に収めることが出来る。それは「全然、意識していない。意識したら緊張するから。一番一番、集中してやるしかない」と無欲を強調した。

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阪神大震災の日生まれ照強が幕下全勝V 新十両確実

幕下優勝を決めた照強(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇13日目◇25日◇福岡国際センター

 西幕下9枚目の照強(21=伊勢ケ浜)が同40枚目で元幕内の鏡桜(28=鏡山)を寄り切って、7戦全勝で幕下優勝を決めるとともに、来年初場所(1月8日初日、東京・両国国技館)の新十両昇進を確実にした。

 阪神・淡路大震災が起こった95年1月17日に、被害が大きかった兵庫県南あわじ市で生まれた「運命」の男が、運命の日を関取として迎える。「うれしいです。毎日毎日、キツイ稽古をしてきた。ご飯を食べることもつらかった。吐きながら、毎日食べていた。頑張ってきた積み重ねが、やっと報われた」と喜んだ。

 前夜は緊張から1時間しか寝つけなかったという。だが、部屋の横綱日馬富士らから「自分の相撲を取れ」とアドバイスを受け、さらに師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)から「気合を入れていけ!」と言われたことで、小細工なしの真っ向勝負への気持ちが固まった。

 鏡桜が右膝を痛そうにしていたことも見抜いて、その膝に重心を乗せさせようと、右から攻める。右の上手をつかんで出し投げで振り回し、崩れた瞬間に前進して寄り切った。

 3月の大阪場所では、勝てば新十両が見えた千秋楽に、緊張から体が動かずに敗れた。大一番の前に「1年に1回、チャンスが来れば良い方なのに、2度もチャンスがある。経験を生かしたい」と話していたが、1日100番近い番数で培った稽古量を糧に、言葉通りにモノにした。

 十両以上の土俵では、幕内石浦や十両宇良ら、小兵力士の奮闘が目立つ。照強も168センチ、112キロ。決して体格に恵まれてはいないが「(小兵力士の)一員に加わってじゃないが、自分は自分として頑張っていきたい。来場所も勝ち越せるように稽古をいっぱいして(大阪で開かれる3月春場所の)地元で番付を1枚でも上に行きたい」と誓った。

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西十両12枚目の鏡桜が休場 右膝屈筋腱断裂

<大相撲夏場所>◇7日目◇14日◇東京・両国国技館

 西十両12枚目の鏡桜(28=鏡山)が、日本相撲協会に「右膝屈筋腱(けん)断裂で約1カ月の加療を要する」との診断書を提出して休場した。

 6日目の東十両14枚目天鎧鵬(31=尾上)戦で負傷。7日目に対戦予定だった東5枚目輝(21=高田川)は不戦勝となる。

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十両鏡桜休場 右膝屈筋腱断裂で先場所に続き4度目

 大相撲の西十両12枚目、鏡桜(28=鏡山部屋)が夏場所7日目の14日、日本相撲協会に「右膝屈筋腱(けん)断裂により、約1カ月の加療を要する」との診断書を提出して休場した。6日目の天鎧鵬戦で痛めた。今場所は6日目まで1勝5敗だった。

 鏡桜の休場は先場所に続いて4度目で、7日目に対戦が組まれていた輝は不戦勝。今場所の十両以上の休場者は幕内の旭秀鵬、安美錦、7日目から再出場する阿夢露に続いて4人目。

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宇良関取1勝、ウラ技警戒させ正攻法の押し出し

鏡桜(手前)を押し出し初白星を挙げた宇良(撮影・神戸崇利)

<大相撲夏場所>◇2日目◇9日◇東京・両国国技館

 史上4位の所要7場所で新十両に昇進した宇良(23=木瀬)が、うれしい初白星を挙げた。元幕内で西十両12枚目の鏡桜(28)を一方的に押し出した。学生時代に得意とした奇手・居反りが注目されるが、4歳から始めた相撲で磨いてきた原点の「押し」で記念星を奪取。超個性派の新星が、関取としての1歩を踏み出した。

 記念の関取初白星は、根性の「押し」でつかんだ。宇良は低い立ち合いから、鏡桜を突き上げた。技を警戒して足が止まった相手を、一気に押し出した。ピンク色の締め込みをつけた新星へ、拍手が鳴りやまない。「良かったです。勝てて良かった」。土俵下では力水をつける位置が分からず、戸惑った。初々しく、関取のスタートを切った。

 強豪校ではない関学大で、奇手・居反りが得意で注目された。小柄な体で大きな相手の懐に潜り込むスタイルは、幼少時に習ったレスリングをほうふつさせ、アマ時代から観客の興味を引いてきた。昨年3月の初土俵後、居反りこそ出ていないが、低い体勢の足取りなどで惑わせ、史上4位の所要7場所で新十両昇進。まだ大銀杏(おおいちょう)も結えないちょんまげ姿がスピード出世の証しだ。

 そんな業師も、原点は「押し」だった。4歳から指導した元幕下立花の菊池弘至氏(56)は「基本は、押ししか教えてない」という。同氏とのぶつかり稽古は小学生らにとって脅威。「根性というより恐怖です。押すなんて不可能。稽古前から泣きだす子もいた」と宇良。珍手より先に培った根性の「押し」。角界での最多決まり手も押し出しで、この日で8度目だった。

 64キロまで絞って体重別大会に出場していた関学大2年時から、4年で体重は倍増した。ボディービルダーを参考に胸、足、背中の筋肉を鍛え、卒業前にはベンチプレス160キロを記録。白飯にスクランブルエッグをかけ、食事代を抑えてタンパク源も補給した。「近道がしたかった。強くなるための」。プロ転向後も努力を続け、小柄ながらも173センチ、127キロまで達した。

 会心の内容で関取初白星を飾っても、浮かれることはない。「常に平常心。一喜一憂しないように。また同じ気持ちでいくだけです」。技だけでなく、強い心も兼ね備えた宇良の進撃はこれからだ。【木村有三】

<宇良和輝(うら・かずき)アラカルト>

 ◆生まれ 1992年(平4)6月22日、大阪・寝屋川市。

 ◆相撲歴 4歳でわんぱく相撲に参加。体操のほか小3から中3までレスリングにも取り組み、飛行機投げを原型に得意技「居反り」を身に付ける。京都・鳥羽高、関学大では相撲部。11年全国学生個人体重別選手権65キロ未満級優勝。

 ◆アクロバット 13年10月、ロシアで開催された武術と格闘技の世界大会の相撲(85キロ未満)で優勝。バック宙もできる身体能力を持ち、学生時代にテレビ朝日系「マツコ&有吉の怒り新党」の新三大○○調査会でも取り上げられた。

 ◆スピード出世 15年2月に木瀬部屋へ入門、関学大出身では初の角界入り。同春場所で初土俵、先場所までの通算成績は38勝4敗。史上4位の所要7場所(年6場所制の58年以降初土俵で、幕下付け出しを除く)で新十両に昇進。

 ◆先輩 お笑い芸人のピース・又吉直樹は、寝屋川五中の12期先輩

 ◆締め込み 淡いピンク。宇良も母も好みの色。

 ◆サイズ 173センチ、127キロ。

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宇良の居反り注意報発令中、佐藤戦「出るかも」親方

学生時代に居反りを決める宇良

<大相撲夏場所>◇2日目◇9日◇東京・両国国技館

 史上4位の所要7場所で新十両に昇進した宇良(23=木瀬)が、うれしい初白星を挙げた。元幕内で西十両12枚目の鏡桜(28)を一方的に押し出した。学生時代に得意とした奇手・居反りが注目されるが、4歳から始めた相撲で磨いてきた原点の「押し」で記念星を奪取。超個性派の新星が、関取としての1歩を踏み出した。

 居反りはいつ出るのだろうか。十両昇進が決まった春場所後、宇良は「封印したわけじゃない。たまたま出なかっただけ。十両の方が出しやすい」と言った。十両以上で3度しか出ていない珍技を、直近の93年初場所で決めた玉垣親方(元小結智ノ花)は「居反りは、相手に攻められた時に出る。体にも負担がかかる。それを宇良も分かっている」。けがを避け、押しにこだわっていると見ている。

 出る確率が高くなるのは、相手が長身で覆いかぶさってきた時。十両では192センチの東龍が候補と言える。今日3日目は同じ新十両で173センチ、157キロの佐藤と対戦。玉垣親方は「攻防があって、宇良が佐藤の脇に首を突っ込めば出るかもしれない」と予想した。

 ◆居反り(いぞり) 相手が上からのしかかるように攻めて来た時、しゃがみ込むように腰を落とし、両手で相手の膝を抱えて担ぎ上げ、後ろに反って倒す技。

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新十両宇良が関取初白星「明日も同じ気持ちでいく」

笑顔で引きあげる宇良(撮影・横山健太)

<大相撲夏場所>◇2日目◇9日◇東京・両国国技館

 新十両の宇良(23=木瀬)が、元幕内で西十両12枚目の鏡桜(28=鏡山)を破り、関取初白星を挙げた。

 立ち合いから押して圧力をかけ、そのまま押し出した。「良かったです。勝てて良かった」とひと安心だ。「形を整えて押そうと思った。たまたまはまっただけです」と謙遜。「今日いい相撲で勝っても、明日も同じ気持ちでいくだけです」と、浮かれることなく平常心を強調した。

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白鵬が幕内単独最多880勝、宇良が初白星 夏場所

鏡桜を押し出しで下した宇良は軽い足取りで土俵を下りる(撮影・横山健太)

<大相撲夏場所>◇2日目◇9日◇東京・両国国技館

 成績次第では横綱昇進の可能性のある大関稀勢の里(29=田子ノ浦)が、新関脇の琴勇輝(25=佐渡ケ嶽)を落ち着いて押し出して2連勝を飾った。残る3横綱3大関も2日連続で安泰だった。

 2場所連続37度目の優勝を目指す横綱白鵬(31=宮城野)は、前頭筆頭の宝富士(29=伊勢ケ浜)を危なげなく寄り切った。先場所苦杯を喫した借りを返し、魁皇を抜いて単独史上1位となる幕内880勝目を挙げた。

 横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)は立ち合いで前頭2枚目正代(24=時津風)の左前回しを引くと一気に寄り切った。横綱鶴竜(30=井筒)は前頭筆頭の妙義龍(29=境川)を押し出した。

 大関照ノ富士(24=伊勢ケ浜)は前頭3枚目碧山(29=春日野)の両腕を決めながら出て押し出した。大関琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)は新小結魁聖(29=友綱)を右四つからがぶって出て寄り切った。大関豪栄道(29=境川)は小結隠岐の海(30=八角)の小手投げをこらえて寄り切った。

 幕内に復帰した前頭15枚目遠藤(25=追手風)は、十両筆頭の里山(34=尾上)を突っ張りから突き出して初日を出した。

 注目の新十両宇良(23=木瀬)は鏡桜(28=鏡山)を力強く押し出して初白星を挙げた。

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玉垣親方、宇良の居反り確率予想「10%くらい」

ピンクの勝負まわしで新十両の初日に臨んだ宇良だったが、黒星スタートとなった(撮影・岡本肇)

<大相撲夏場所>◇初日◇8日◇東京・両国国技館

 新十両の宇良(23=木瀬)は、元幕内で東十両14枚目の天鎧鵬(31=尾上)に敗れて黒星発進となった。

 学生時代の“必殺技”で、プロ入り後はまだ出ていない奇手の居反りを仕掛けるチャンスもなかったが、今場所初披露する可能性は十分ある。

 決まり手が発表された55年夏場所以降、居反りは十両以上で3回しか出ていないが、直近の93年初場所花ノ国戦で決めた元小結智ノ花の玉垣親方(51)は「十両の方が、可能性はある」と期待する。宇良の2日目の対戦相手は、元幕内で西十両12枚目の鏡桜(28=鏡山)。182センチ、143キロで四つに組むのが得意なタイプだ。玉垣親方は「天鎧鵬より、かけづらい。四つ身がうまいからね。肘を引きつけて、締めてくるタイプだから。でも、宇良が懐に入れたら。頭を突っ込んで潜る体勢になればあるかも。10回やって1回あるかないか。10%くらいかな」と、“居反り確率”を予想した。

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白鵬涙、入門後押しした恩人通夜で「恩返ししたい」

摂津倉庫の浅野毅会長の通夜で涙を見せる白鵬(撮影・木村有三)

 横綱白鵬(31=宮城野)が27日、大阪・吹田市内で営まれた摂津倉庫・浅野毅会長(享年77)の通夜に参列した。

 15歳で来日した白鵬は体重60キロほどでなかなか入門先が決まらず、帰国寸前だったが、ふびんに思った浅野会長の奔走で、何とか宮城野部屋入門につながった。通夜会場の棺の前には、生前の同会長と白鵬の握手写真が置かれ、白鵬は感極まって涙を見せた。

 「日本相撲協会、アマ相撲の方々に、大変助けの手を伸ばしてくれた。私などモンゴル力士の若者に、本当に長い長い手を伸ばしてくれました」と感謝。「(亡くなるのが)早いなとは思いますが、たくさんの人に見守られて、悔いなく天国に行けると思います。本場所で恩返ししたい」と、夏場所(5月8日初日、両国国技館)での奮起を誓った。

 通夜には、約900人が参列。角界からは白鵬の他、湊親方(元前頭湊富士)、時津風親方(元前頭時津海)、関取衆では逸ノ城、豊ノ島、正代、朝赤龍、東龍、荒鷲、鏡桜らが故人をしのんだ。

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遠藤が初日「勝つっていい」初の下手ひねり決めた

<大相撲春場所>◇2日目◇14日◇エディオンアリーナ大阪

 15場所務めた幕内から陥落した東十両6枚目遠藤(25=追手風)が初日を出した。

 場所前に稽古した西5枚目鏡桜(28=鏡山)の変化にバランスを崩すもこらえ、左を差すと、タイミングよく下手ひねり。プロ入り後初の決まり手で華麗に決め「落ち着いて取れて良かった。勝つっていいですね」と、東前頭11枚目で途中休場した初場所4日目以来の白星を喜んだ。

 場所前は右足首と1年前に大けがした左膝の回復を考慮し、慎重な調整を続けて出場にこぎつけた。「勝ってもケガは治らない」と言いつつも「普段ああいうこと(下手ひねり)しないんで。でも少しずつ、落ち着きながら相撲が取れているのかな」と、復調への手応えも口にした。

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