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ジム先輩の長谷川穂積、山中は「ダウンまでは完璧」

がっくりと肩を落とし引き揚げる山中(左)(撮影・渦原淳)

<プロボクシング:WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇神戸市立中央体育館


 WBO世界ミニマム級王者山中竜也(23=真正)が0-3の12回判定負けで、2度目の防衛を逃した。同級3位ビック・サルダール(27=フィリピン)の右ストレートで7回にダウンを喫し、終盤は約15キロの減量の影響で両脚がつった。

 山中のジムの先輩で元世界3階級王者長谷川穂積氏(37)は、テレビ解説として山中の敗戦を見届けた。「接近戦がはまっていたし、ダウンまでは完璧な戦い方」と話し「(ダウンが)有利になった瞬間だったかもしれない」。後輩に長期防衛を期待していただけに、無念さを隠さなかった。

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山中竜也1発で沈む 階級上げた再挑戦も視野に

7回、サンダール(右)の右パンチが山中の顔面にヒット(撮影・白石智彦)

<プロボクシング:WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇神戸市立中央体育館


 WBO世界ミニマム級王者山中竜也(23=真正)が0-3の12回判定負けで、2度目の防衛を逃した。同級3位ビック・サルダール(27=フィリピン)の右ストレートで7回にダウンを喫し、終盤は約15キロの減量の影響で両脚がつった。流血しながら意地を見せたが、ライトフライ級への転向を含めて、今後のプランは再考することになる。中卒から、たたき上げの男が大きな壁にぶち当たった。

 快調だったはずの山中が、1発の右ストレートで沈んだ。徐々に距離を詰め、戦略通りに進んでいた7回。サルダールのワンツーをあごに受け「かなり効きました」。起き上がると、今度は両脚がつった。言うことを聞かない体に加え、終盤には左まぶた付近から流血。懸命に立ち向かったが「向こうが勝ったと思いました」と覚悟を持ち、12回終了のゴングを聞いた。

 順調に見えた減量にも落とし穴があった。山下会長は「減量やね」とつった両脚について分析。3月の初防衛以降、祝いの場が増え、山中の体重は62キロ台に達した。47・6キロのリミットまでは約15キロ。最近の世界戦では体重超過が度々問題となっており、王者として「怖いのは怖い。計量失敗する夢を見ることもある」と、その不安は増した。

 減量期間中は神戸市内の自宅に母理恵さん(47)が訪れ、減量食を用意。前日計量では100グラムアンダーでパスし「体調はいいです」と笑った。この日はママチャリで会場入りし、普段通りかと思われた流れだったが、足をすくわれた。

 ベルトを失った控室では、額に巻いた白のタオルを血でにじませながら「その時(ダウン)だけ(ガードを)開いてしまった」とポツリ。それでも「これで終わるつもりはない」と言い切った。山下会長は「本人と話して決める」とし、ライトフライ級転向も含めて、今後のプランを再考する。中学卒業後からボクシングに打ち込む理由を「好きだから。漫画(はじめの一歩)を読んで、長谷川(穂積)さんを見てのめり込んだ」と言い切る男。立ち止まるのは、まだ早い。【松本航】

7回、サンダール(右)の右パンチが顔面にヒットしダウンする山中(撮影・白石智彦)

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山中竜也が練習公開 長谷川穂積氏育てた会長が期待

山下会長相手のミット打ちで汗を流す山中(左)(撮影・渦原淳)


 ボクシングのWBO世界ミニマム級王者山中竜也(23=真正)が9日、2度目の防衛戦に向けて神戸市内のジムで練習を公開した。13日に神戸市立中央体育館で同級3位ビック・サルダール(27=フィリピン)の挑戦を受ける。ミット打ちなどで汗を流した王者は「とりあえず勝つこと。今回も『誰が見ても勝っている』ような勝ち方をしたい」といつものように冷静に意気込んだ。

 18戦16勝(5KO)2敗の山中に対し、挑戦者は20戦17勝(10KO)3敗。サルダールは15年の大みそかにWBO世界ミニマム級タイトルマッチを戦い、6回KO負けを喫したものの、王者田中恒成(23=畑中)に人生初のダウンを経験させた。そんな強敵へ、山中が抱く印象は「うまくて強い挑戦者」。相手が「山中の方が(田中より)ハードファイターだと思っている」と評したことを伝え聞くと、「そうなれるように頑張ります」と控えめに決意表明した。

 山中自身は大阪・美原西中を卒業後、神戸市内で自活を始めた“中卒たたき上げ”のボクサー。元世界3階級王者の長谷川穂積氏を育てたジムの山下正人会長も「『誰が見ても強いな』というボクサーに仕上げたい」と期待を込める。

 ミニマム級は今回の防衛戦、12月のマッチメークを想定する指名試合を経て年内で「卒業」の予定だ。同ジムによると、当日券の販売もあるといい、伸び盛りの23歳が、神戸でさらなる進化を遂げる。

山下会長相手のミット打ちで汗を流す山中(右)(撮影・渦原淳)

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ヤップ、井上尚弥の弟拓真戦に自信「多分KOね」

井上拓との世界王座挑戦者決定戦が決まり、ご機嫌の東洋太平洋バンタム級王者マーク・ジョン・ヤップ(撮影・加藤裕一)


 ボクシングのWBC世界バンタム級王座挑戦者決定戦が、同級3位マーク・ジョン・ヤップ(29=六島)と同級9位井上拓真(22=大橋)で、9月11日に東京・後楽園ホールで行われることが21日、発表された。

 勝者は同級1位ノルディ・ウーバーリ(31=フランス)-同級2位ペッチ・CPフレッシュマート(24=タイ)の同級王座決定戦勝者に挑戦する予定。

 東洋太平洋同級王者のヤップはこの日、大阪市の六島ジムで会見。相手は“モンスター”井上尚弥の実弟というサラブレッドだが「チャンスね。アイ・ウォント・トゥ・ビカム・ワールドチャンピオン(世界王者になりたい)。拓真? いける、いける。多分KO(勝ち)ね」と、懸命に英語と日本語を織り交ぜ、自信満々に言い放った。

 ヤップは07年1月に母国フィリピンでプロデビュー。14年に元世界3階級王者・長谷川穂積氏のスパーリングパートナーとして来日した際、同ジムの枝川孝会長がポテンシャルにほれこみ、同年に同ジム入りした。

 全体の戦績は41戦29勝(14KO)12敗と平凡だが、拠点を日本に移してからの4年弱は、東洋太平洋タイトル奪取、防衛3回など11戦10勝(4KO)1敗。右オーソドックスのハードパンチャーとして才能を開花させた。

 枝川会長は「最初は荒削りで“ええもの持ってるただの人”やったけど、順調に力をつけてきた」と言い、井上戦にも余裕の表情。「戦い方は2つ。(井上の)兄貴のモンスターみたいにドン、ドンと踏ん張って、バン、バンと仕留めるか、いつも通りに足を使って出入りして、流れで決めるか。どっちもできるように準備するけど、打ち合いに来てくれたら、チャンスやね」と青写真を明かす。

 会場は東京。アウェーでの戦いになるが、ヤップは「拓真とどっちがパンチがある? 私! オフコース!」。故郷にいる両親と6人の兄弟姉妹のためにも「家を買いたい」という男が、ジャパニーズドリームをつかむつもりだ。

井上拓

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長谷川穂積氏、井上尚弥3階級制覇「圧巻の勝ち方」

1回、井上(左)は猛烈なラッシュでマクドネルを倒す(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界バンタム級タイトルマッチ>◇25日◇東京・大田区総合体育館


 モンスターが衝撃の112秒殺!! 同級2位の前WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(25=大橋)が1回TKO勝ちで国内最速16戦目の3階級制覇を成し遂げた。

 ◆元WBC世界バンタム級王者長谷川穂積氏 見たまま。圧巻の勝ち方。今の階級が一番フィットしている。トーナメントにまず優勝して、王座防衛の回数を目指すもよし、もう1階級上でもできると思う。すべてにすごいが、1番は相手のパンチをもらわないこと。ダメージが少なく次の試合に行けるから、何試合でもやっていける。

 ◆元WBCバンタム級王者・山中慎介氏 強すぎる。当てられる技術もあるし、パワーもある。どの階級まで通用するのか見てみたい。

 ◆元WBC世界スーパーライト級王者浜田剛史氏 力の差。最初の左フックで終わっていた。バンタムに上げて、キレ、スピードが増し、パンチも乗っていた。

 ◆元世界3階級王者八重樫東 素晴らしい試合だが、驚きではない。最初のテンプルで完全に効いていた。

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井上尚弥、1回KOでマクドネル破り世界3階級制覇

1回、マクドネル(後方)からダウンを奪い、左拳を突き上げる井上尚(撮影・狩俣裕三)

<WBA世界バンタム級タイトルマッチ>◇25日◇東京・大田区総合体育館◇12回戦◇リミット53・5キロ


 WBA世界バンタム級2位井上尚弥(25=大橋)が同級王者ジェイミー・マクドネル(32=英国)を1回1分12秒のTKOで破り、フライ、スーパーフライ級に続き3階級制覇を実現した。

 井上はマクドネルに左フックを打ち込んでダウンを奪うと、そこから一気の連打でロープ際に積めてめった打ち。棒立ちになったマクドネルをレフェリーが止めた。

 やまない大歓声。井上は「怪物ぶりがアピールできたと思います。当たれば倒れる感触があった。試合で出てほっとしています」と満面の笑みで振り返った。

 前日24日午後2時すぎの計量からは井上が6キロ増に対し、マクドネルは実に12キロも大幅に体重を戻してきた。

 国内最速16戦目での3階級王者誕生となった。このカード決定を誰よりも喜んだのは、3階級制覇を目指す井上本人だった。ボクシング人気が高騰する英国から来日する王者マクドネルへのチャレンジ。同級2位の挑戦者として臨む井上は「ヒリヒリできる、ワクワクする試合」「やりがいがある試合」と気持ちを高揚させた。

 前哨戦を挟むことなく、転向1試合目での王座挑戦。3年前、亀田和毅(協栄)と2度対戦し、ともに判定勝ちしたマクドネルの身長は175・5センチ。実に11・4センチの身長差があるため、長身対策が不可欠だった。3月には身長175センチのWBA世界フェザー級3位チャン・ウー(中国)、4月には身長178センチで10戦全勝となるフェザー級選手のラザ・ハムザ(英国)を招き、実に2年ぶりとなる8ラウンドのスパーリングも消化。マクドネルと対峙した時のイメージを膨らませた。

 その身長差を考えれば、ボディーが狙いやすい。その反面、顔面が届きにくいことが想定されるが、王者の試合動画をチェックしてきた父の真吾トレーナーは「マクドネル選手は前かがみに構える。試合時には、それほどの身長差を感じないと思います」と分析する。5月にはメキシコ人練習パートナー2人を招き、過去の世界戦で最多となる海外勢6選手とのスパーリングを5月10日に打ち上げた井上は「調整はうまくいっています」との手応えを口にした。

 5月に入り、英国発でバンタム級最強決定トーナメントのニュースが届いた。欧州中心で昨秋から展開されてきたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)のシーズン2としてバンタム級が開催されることが発表。WBAスーパー王者ライアン・バーネット(英国)、WBO王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)、IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)の出場が決定した。さらに主催者側からは「イノウエがマクドネルに勝った場合、WBSSに参戦することで合意している」とも明かされた。

 スーパーフライ級では、強すぎるがゆえに他団体王者から対戦を回避され、熱望した統一戦はかなわなかった。WBSSに参戦すれば、自然と団体統一戦が実現可能となる。井上は「まず結果を出したい。トーナメント(WBSS)の話もあるので」と前向きだ。団体統一戦という夢、ファンの期待-。それは、すべてマクドネルからベルトを奪った時から始まるストーリーとなる。

 辰吉丈一郎、長谷川穂積、山中慎介といった同級のレジェンドたちの名を挙げ「小さい頃から見てきたバンタム級。そのステージに立てるのはうれしい」と井上。具志堅用高が保持する日本記録の13度防衛を目指すことも宣言する「モンスター」は、バンタム級で日本ボクシング界の新たな歴史を刻んだ。

1回、マクドネル(左)をコーナーに追い込み、猛攻を仕掛ける井上尚(撮影・狩俣裕三)

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井上尚弥、マクドネル戦が異例の米英生中継決定

WBA世界バンタム級王者マクドネルが持ち込んだグローブをチェックする井上(撮影・中島郁夫)


 プロボクシングWBA世界バンタム級2位井上尚弥(25=大橋)が国内最速となる16戦目の3階級制覇でボクシングの本場にあらためて存在感を示す。25日に東京・大田区総合体育館で王者ジェイミー・マクドネル(32=英国)に挑戦する一戦が、米英で生中継されることが23日、決まった。

 米動画配信のESPNプラス、英スポーツ専門局スカイスポーツでライブ中継。調印式に出席した井上は「盛り上がっている試合なのだなと思います。しっかりした形の勝利をしたい」と声を弾ませた。

 大橋会長によれば、米国時間では早朝の生中継となるがESPN以外からも米国内の中継オファーが届いていたという。同会長は「(ESPNプラスが)無料なので選んだ。宣伝効果は絶大」と歓迎した。日本人では村田諒太に続く国内世界戦の米生中継。「日本の軽量級が米英で生中継されるなんて異例」と話した。

 海外メディアからKO勝ちに関する質問を受け、井上は「その流れがきたらKOを狙っていきたい」と世界戦6試合連続KO勝ちを意識した。国内の世界戦連続KO勝利数で、井上は長谷川穂積、内山高志、山中慎介と並ぶ歴代2位の5連続。KOすれば具志堅用高に並ぶ歴代1位の6連続だ。世界戦通算KO勝利数も具志堅、山中と並ぶ9回。こちらもKOなら内山と並ぶ歴代1位の10回となる。

 井上が「ビッグマッチにつながる」と位置付けるマクドネル戦。KO勝ちで3階級制覇を成し遂げ、ボクシングの本場にも強さを届ける構えだ。【藤中栄二】

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長谷川穂積氏「底辺拡大」ジム開業、王者の練習見て

ミット打ちを披露する長谷川穂積氏(右)(撮影・加藤裕一)


 ボクシングの元世界3階級王者長谷川穂積氏(37)が16日、神戸市灘区にジム「長谷川穂積 フィットネス&ボクシング」をオープンさせた。

 目的はプロ、アマ養成でなく「底辺拡大」。同氏も極力、同所で体を動かす予定で、リングはほぼ公式サイズ、フィットネス機器も、こだわりの“穂積仕様”でそろえた。「世界王者の練習ってどんなもんか、を見てもらいながら、一緒に体を動かしてくれたらうれしい」と話した。

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長谷川穂積氏が「フィットネス&ボクシング」を設立

神戸市にオープンした「長谷川穂積 フィットネス&ボクシング」でミット打ちを披露する長谷川穂積氏(撮影・加藤裕一)


 ボクシングの元世界3階級王者長谷川穂積氏(37)が16日、神戸市灘区に自身が会長を務める「長谷川穂積 フィットネス&ボクシング」をオープンさせた。目的はプロ、アマ養成ではない。「フィットネス目的。ボクシングをやったことない人が、僕と一緒に体を動かす中で、それが底辺拡大につながっていけば、と思っています」と設立理由を説明した。

 ジムでは同氏が指導に当たるわけではない。引退後も「生涯ボクサー」として現役時と変わらぬ練習を続ける同氏が、自分の練習場所として、他の仕事などがない限り、毎日顔を出して体を動かす予定という。「世界王者の練習ってどんなもんか、を見てもらって、一緒に体を動かしてほしい」と話した。

 施設内は、ほぼ公式サイズのリングとサンドバッグなどだけのフロアと、ランニングマシンなどのフィットネス機器があるフロアがある。置いてある機材は、同氏が「自分が使いたい」と思ったものに限られてあり、すべてが「長谷川穂積仕様」だ。

 会員制で「ボクシングに興味がなく、体を動かしたいだけ、という人も大歓迎」という。入会希望などの問い合わせは同ジム電話078・822・1216まで。

神戸市に「長谷川穂積 フィットネス&ボクシング」を開いた長谷川穂積氏(中央)。左はトレーナーの中辻啓勝氏、右は同じく奥田翔平氏(撮影・加藤裕一)

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山中慎介氏、村田諒太は「トップレベルでできる」

試合を観戦する山中氏(撮影・狩俣裕三)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇横浜アリーナ


 前人未到の防衛を飾った。王者村田諒太(32=帝拳)が6位エマヌエーレ・ブランダムラ(イタリア)から8回にダウンを奪い、2分56秒TKO勝ちした。ミドル級では日本勢で初、最も重い階級での防衛に成功した。世界王者となっても己を冷静に見つめ、また経歴に偉業を加えた。標的に3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)を掲げ、さらなる頂に挑む。

 ◆山中慎介氏(元WBCバンタム級王者) パンチもあり、迫力もあった。ミドル級のトップレベルでできると思う。今後も楽しみ。

 ◆長谷川穂積氏(元世界3階級王者) 素晴らしいボクシング。圧倒していた。次の試合が楽しみ。倒しにくい相手を、よく倒した。

 ◆帝拳プロモーション・浜田剛史代表 村田は最後まで落ち着いていた。無理に攻めて前のめりにならず、12ラウンドのうちに倒せばいいという闘いだった。

8回、ブランダムラ(手前)に強烈な右ストレートを打ち込む村田(撮影・狩俣裕三)

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山中慎介6401発中5896発の信念、そのすごさ

山中慎介(左)はカルロス・カールソンから強烈なパンチでダウンを奪う(2017年3月2日)


 ボクシングの元WBC世界バンタム級王者山中慎介氏(35)の引退会見が26日、都内で行われた。

 雪辱を期した1日の同級タイトルマッチで、前日計量失格で王座を剥奪された前王者ルイス・ネリ(メキシコ)に2回TKO負け。試合直後に引退を表明していたが、あらためて会見を開いた。

 「神の左」を武器に日本歴代2位の12度の世界戦防衛を達成。その強さの源はパンチの9割以上がストレート系という無類のスタイルを信じ、貫き続けたからこそだった。

 会見で帝拳ジムの浜田代表は言い切った。

 「最初で習うワンツー、ストレートで世界王者になった選手は他にいない」

 比類なき戦い方こそがすごみだった。

 日刊スポーツ調べでは、世界戦15戦の総パンチ数は6401発。うちストレート系(ジャブ含む)は5896発、フック・アッパーが505発で、前者の割合は約92%にも上る。長谷川穂積氏が王者ウィラポンを3-0の判定で破り、同じWBCバンタム級王者となった05年の試合では約54%(1267発中679発)。多彩なパンチを打てる方が攻撃に幅が出るというのが一般論で、こちらの数字のほうがスタンダードなボクサーと言える。

 そのあまりにも特異なパンチの割合に山中氏は「歴代の王者の中でもトップクラスの引き出しの少なさだったかも」と会見で笑いを誘ったが、そこにこそ自負は宿る。

 南京都高でボクシングを始めた直後に直感があった。入学後、右構えをサウスポーに変更。

 「すぐにこれ一番の武器やなと。違和感なく力強く打てたストレートの距離がしっくりきた」

 もともと字を書くのは左、繊細な作業に向いた。サッカーも左利き。右が軸足の回転がサウスポーと同じだった。その距離感はすでに他選手とは30センチ以上遠く、独自の間合いがあった。

 「神」の兆しはプロ3戦目。2回に左で初KO勝ちしたが、試合後のグローブが割けていた。マウスピースがない相手の下の歯で、内部まで貫通。拳を下方向に擦って押し込むパンチが特徴で、その威力を物語っていた。

 その後は判定勝ち続きも、確信は9戦目。過緊張で指示も頭に入らない課題を抱えていたが、この時は大和トレーナーの作戦を忠実に実行。左カウンターでダウンを奪うと、同トレーナーを見て笑った。本人は「覚えていない」が、そこから世界王座決定戦まで9連続KO。覚醒の時だった。

 やがて「神の左」は誇大表現ではなくなっていった。

 「自分を信じて日々、左ストレートを練習してきましたから」

 そのぶれない姿勢。多彩より独自を追求し、信じ続けた姿こそ、覇業をなす源だった。【阿部健吾】

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山中竜也が初防衛成功、慎介引退…新・山中時代へ

2回、相手の腹にパンチを当てる山中(撮影・清水貴仁)

<プロボクシング:WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇18日◇神戸ポートピアホテル


 WBO世界ミニマム級王者山中竜也(22=真正)が、8回終了TKO勝ちで初防衛に成功した。同級4位モイセス・カジェロス(28=メキシコ)を8回中盤以降に多彩なパンチで追い詰め、挑戦者の棄権でベルトを守った。同姓の元WBCバンタム級王者山中慎介が今月初めに引退を表明する中で「新・山中時代」への第1歩を刻んだ。

 ロープに挑戦者を追い詰めながら、山中の頭は冷静だった。小刻みなボディー攻めで前進し、強烈な左フックを打ち込んだ8回。「自分、まだまだやな。長谷川(穂積)さんならきれいにまとめたはず」とジムの先輩である元世界3階級王者の顔が頭に浮かんだ。それでもこの回限りでカジェロスがギブアップ。「(試合に向けて)動いてくれる人の多さが違う。うれしかったし、ホッとした」と初防衛の重みをあらためてかみしめた。

 国内2例目となるホテルでの世界戦に、満員の2500人が集まった。2回の右アッパーで相手が鼻血を出し「食らっている」と自信を得て、積極的に攻めた。アッパーを有効に使い、上下バランスよくパンチを散らす。言葉は謙虚だが、努力の跡は冷静な戦いぶりに宿っていた。

 大阪・美原西中の卒業文集に「ボクシングだけで生活できるのは、世界チャンピオンだけだ。人間どうせ1度は死ぬんだから、後で後悔するようなことはしたくない」と記した。女手ひとつで育てられた6人きょうだいの長男は、中学卒業後に神戸市内で自活。昨秋、同中で講演を依頼された際には「自転車で行きます! ベルトもかごに入れればいいので」と言い、教員を「世界王者なのに、そりゃいかん」と驚かせた。実家の団地へと車で向かった尾崎康之教諭(43)は「5分前に行ったら山中くんは既に家の前でスーツ姿。人に対して丁寧なのは変わりません」とほほ笑む。

 周囲の心を動かす真っすぐで穏やかな人柄とは対照的に、自己評価は厳しい。IBF王者京口紘人との統一戦に色気を見せながらも「どっちもが強い王者と認められてからやりたい」。その隣で山下会長が「関西のジムで唯一の王者。まだまだ強くなる」と言い切った。12度防衛を誇った絶対王者山中慎介に続く「新・山中時代」のうねりが、遠いようで近いところに見え始めた。【松本航】

 ◆山中竜也(やまなか・りゅうや)1995年(平7)4月11日、堺市生まれ。漫画「はじめの一歩」に影響され八上小4年でボクシングを始める。美原西中2年で真正ジム入門。12年6月プロデビュー。6人きょうだいの長男で次男大貴(19)も同ジムでプロ、高校生の次女菫(すみれ、17)は同ジムのアマボクサー。好きなタイプは篠田麻里子。身長165センチの右ボクサーファイター。

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ダブル世界戦「ボクシングモバイル」が生配信

前日計量をともに1発でクリアした山中(左)とカジェロス(撮影・清水貴仁)


 ボクシングのダブル世界戦(18日、神戸ポートピアホテル)が生で楽しめる! スマートフォン専用サービス「ボクシングモバイル」を運営する株式会社キュービックス(東京・千代田区)は17日、ダブル世界戦を生配信すると発表した。

 カードはWBO世界ミニマム級王者山中竜也(22=真正)が同級4位モイセス・カジェロス(28=メキシコ)の挑戦を受ける初防衛戦と、WBA世界ライトフライ級2位小西伶弥(24=真正)が同級1位カルロス・カニサレス(25=ベネズエラ)とベルトを争う王座決定戦。今回の配信はカンテレとの協業によるもので、業界初の試みとなる。地上波で生放送されない映像を見られるタイアップ企画で、選手情報を閲覧しながら見る「ながら見機能」も採用している。

 有料配信となるが、ボクシングモバイル会員は150円、一般は250円(いずれも税込み)で視聴可能だ。解説は山中と小西が所属する真正ジムの元世界3階級王者の長谷川穂積氏で、ゲストはタレントの武井壮。

 カンテレでは試合翌日の19日24時25分から録画放送を行う。

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山中慎介氏「僕を追い越して」後継者に山中竜也指名

山中慎介氏(17年8月16日撮影)


 ボクシングの元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏(35)が、WBO世界ミニマム級王者山中竜也(22=真正)にエールを送った。

 15日、大阪市内で行われたカンテレの収録に元世界3階級王者の長谷川穂積氏(37)とともに1日の世界戦後、初のスタジオ出演。山中氏は初の防衛戦を乗り越えて成長した自身の経験を踏まえ、18日に初防衛戦に挑む同じ「山中」に「大事な試合なので、成長するためにも必ず勝ってほしい」と期待。「ボクシングの山中といえばまだ僕のことかもしれないけど、僕を追い越すような存在になってほしい」とエールを送った。自身の今後については「家族とゆっくり休んだときに、初めて今後を決められる。もう少し時間をかけたい。長谷川さんとも相談して決めていきたい」と話した。

検診を受ける山中(中央)。左はカジェロス(撮影・渦原淳)

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山中慎介氏「いいやつ」初防衛戦の山中竜也にエール

山中慎介(2017年8月16日撮影)


 ボクシングの元WBCバンタム級王者の山中慎介氏(35)が、18日に初の防衛戦に挑むWBOミニマム級王者山中竜也(22=真正)にエールを送った。15日、関西テレビで元世界3階級王者の長谷川穂積氏(37)と、吉本新喜劇座長の小籔千豊(44)が司会を務めるカンテレ「コヤぶるっ! SPORTS」(17日午後5時)の収録に参加した。

 山中は、ボクシングの総会などで会ったことのある山中竜也について「いいやつ」と笑顔。自身も初防衛戦を乗り越えて成長したといい、「大事な試合なので、成長するためにも必ず勝ってほしい」と勝利を期待した。

 山中はルイス・ネリ(23=メキシコ)との1日の同級タイトルマッチ後、初のスタジオ出演。ラブコールが実った小籔は「どうせ無理やろうなと思っていた。(出演が決まって)びっくりした」。山中は「すごくうれしくて(オファーを)お受けした」と目を細めた。

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山中慎介が初防衛戦の山中竜也にエール「いいやつ」

カンテレ「コヤぶるっ! SPORTS」の収録に臨んだ(左から)本田望結、小籔千豊、山中慎介、長谷川穂積氏=2018年3月15日、関西テレビ


 ボクシングの元WBCバンタム級王者の山中慎介(35=帝拳)が、18日に初の防衛戦に挑むWBOミニマム級王者山中竜也(22=真正)にエールを送った。15日、関西テレビで元世界3階級王者の長谷川穂積氏(37)と、吉本新喜劇座長の小籔千豊(44)が司会を務めるカンテレ「コヤぶるっ! SPORTS」(17日午後5時)の収録に参加した。

 山中は、ボクシングの総会などで会ったことのある山中竜也について「いいやつ」と笑顔。自身も初防衛戦を乗り越えて成長したといい、「大事な試合なので、成長するためにも必ず勝ってほしい」と勝利を期待した。

 山中はルイス・ネリ(23=メキシコ)との1日の同級タイトルマッチ後、初のスタジオ出演。ラブコールが実った小籔は「どうせ無理やろうなと思っていた。(出演が決まって)びっくりした」。山中は「すごくうれしくて(オファーを)お受けした」と目を細めた。

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井上尚弥 世界最速3階級制覇へ最強相手の隙を突く

目標の13防衛に向けて指で13を示す井上尚(撮影・横山健太)


 プロボクシング2階級制覇王者のWBA世界バンタム級1位井上尚弥(24=大橋)が世界最速となる16戦目での3階級制覇を狙う。5月25日に東京・大田区総合体育館で、同級王者ジェイミー・マクドネル(31=英国)に挑戦することが6日、発表された。同日、都内で会見に臨んだ井上は日本ジム所属6人目の3階級制覇に加え、同級で元WBA世界ライトフライ級王者具志堅用高氏(62=白井・具志堅スポーツジム会長)の保持する13度防衛の日本記録更新を目標に掲げた。

 世界最速へ、井上がビッグチャンスを得た。「すごくうれしかったし、モチベーションが上がった」という前哨戦なしで決まったバンタム級の世界戦。プロ16戦目での3階級制覇となれば井岡一翔の18戦目を超える世界最速記録だ。「日本のファンの方がすごくなじみのある階級。自分自身、小さい頃から見てきた階級ですし、そのステージにいけることが楽しみ」と声をはずませた。

 偉業達成の好機に、過去最強の「獲物」が来日する。師匠の大橋秀行会長(52)も「英国の現役世界王者が日本で試合するのは初めて」と興奮する王者マクドネルへの挑戦。亀田和毅を2度倒し、5度の防衛に成功中の英国で人気の王者は身長178センチと同級の現役王者でもっとも背が高い。向き合えば身長13・3センチ、リーチ14センチもの差がある。「今までで最強の相手。やりがいある」と気合を入れなおし「隙はかなりあります。簡単に中(懐)に入ることができるし、ボディー(ブロー)だけは誰がもらっても効く」とイメージを膨らませた。

 さらにバンタム級で具志堅氏の保持する13度防衛の日本記録を更新する目標を掲げた。「減量がきついと言いつつ、スーパーフライで7度防衛できた。この階級で13度を目指していきたい」。辰吉丈一郎、長谷川穂積、山中慎介らWBC世界同級王者の名を挙げ「日本のレジェンドと言われる先輩方が君臨していた階級。なので本当は緑(WBC)のベルトにいきたかった」とも口にした。

 現在、英国ではボクシング人気が高騰中。井上は「アピールできるので、良い内容で勝ちたい」と欧州進出も見据える。WBAにはIBF王座も保持する統一王者バーネット(英国)がいる。「勝っても、さらに上の王者がいる。英国に行って試合したい」。近い将来に見据える野望も胸に秘め、まずは世界最速の3階級制覇を成し遂げる。【藤中栄二】

井上尚弥のプロ全戦績

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岩佐亮祐へ長谷川穂積氏アドバイス「巧さより強さ」

IBF世界スーパーバンダム級初防衛戦に挑む岩佐は自身の保有するベルトを前に会見する(撮影・滝沢徹郎)


 IBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮祐(28=セレス)が5日 、同級13位エルネスト・サウロン(28=フィリピン)との初防衛戦(3月1日、東京・両国国技館)について都内のホテルで会見を行った。

 11年に日本王座を争って敗れ、昨年の世界王座獲得まで6年半かかった。「挫折があったからこそ、今ベルトが目の前にある。苦しんだ分守っていきたい」と決意を口にする。元世界王者長谷川氏からアドバイスをもらった。「うまさより強さを見たい」と「要所の目標を決めろ」。そこで縁ある分岐点の数字と「V6戦でビッグマッチをやりたい」と宣言した。

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日章学園・中垣龍汰朗が高校5冠、夢は東京五輪で金

海外3タイトルに加え、国内の高校5冠を達成した宮崎・日章学園の中垣龍汰朗(撮影・加藤裕一)

<国体ボクシング少年の部>◇9日◇決勝◇愛媛・松前公園体育館


 宮崎・日章学園高3年の中垣龍汰朗がフライ級決勝で奈良代表の穴口一輝(兵庫・芦屋学園高)に判定勝ちし、高校5冠を達成した。

 国際大会も1年でアジアジュニア、2年でユース国際トーナメント、3年でアジアユースを制しており、王寺工のライト級今永とウエルター級荒本、習志野のバンタム級堤とともに、11月22日開幕の全日本選手権(福井)に推薦出場する逸材だ。

 「特に高校最後の大会という意識はなかったです」と言い、約1カ月前に全日本への推薦が決まってから「そこにちゃんとつなげる意識でやってきました」と話した。

 今永、荒本、堤らと同様に、夢は東京五輪の金メダルだ。今後は進学予定の東農大で腕を磨いていく。キレのいいパンチが持ち味のサウスポーで、憧れのボクサーは元世界3階級王者の長谷川穂積氏。「プレッシャーのかけ方や、パンチの当て方、見せ方など細かい部分のレベルを上げて、全日本選手権も優勝するつもりで頑張ります」と話していた。

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長谷川穂積氏「人生のプラスに」保健医療の講師就任

特任講師に就任した長谷川氏(撮影・阿部健吾)

 ボクシングの元3階級王者長谷川穂積氏(36)が「先生」になる。

 看護師や理学療法士などを保健医療の専門家を育成する東京医療学院大の特任講師に就任することが5日に発表され、都内で会見が行われた。

 10月1日から1年間の任期で講演などで教壇に立つ。「僕の体験で少しでも感じてもらえれば。人生のプラスになる授業ができればいい。講師というのは僕自身も成長できる場所になればと思っています」と所信を述べた。

 同氏は昨年9月にWBC世界スーパーバンタム級王座を獲得して3階級王者となった。同12月に現役王者のまま引退を表明した。

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長谷川穂積氏「ピンチ対処を勉強する前に王者に」

長谷川穂積氏(2017年5月11日撮影)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇3日◇島津アリーナ京都◇観衆4500人

 王者久保隼(27=真正)が初防衛に失敗した。挑戦者の同級2位ダニエル・ローマン(27=米国)に9回1分21秒TKOで敗れた。国内ジム所属の歴代同級世界王者では最長身の176センチ。身長、リーチとも10センチ上回るアドバンテージを生かせず、一方的にパンチを浴びて完敗した。今後は1階級上のフェザー級転向も視野に入れて出直す。

 ジムの先輩で世界3階級王者の長谷川穂積氏の話 挑戦者が一枚も二枚も上だった。厳しいかもしれないが、世界レベルとの対戦は今回が初めて。ピンチの時にどうするか、勉強する前に王者になった。クリンチが1回もなかったし、自分のボクシングができなくなった時にどうするか。そこにキャリア不足が出てしまった。ただ、1回負けただけやから。負けてはい上がって来るやつが格好いい。

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山中竜也、中卒たたき上げ新王者 母に恩返しできた

山中と母理恵さん(撮影・梅根麻紀)

<プロボクシング:WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇27日◇熊本・芦北町民総合センター

 世界初挑戦のWBO世界ミニマム級1位山中竜也(22=真正)が、タイトル奪取に成功した。王者福原辰弥(28=本田フィットネス)をスピードで上回り、3-0判定で完勝。両親が離婚後、母理恵さん(46)に女手一つで育ててもらった。6人きょうだいの長男が、中卒たたき上げの両腕で輝くベルトをもぎ取った。ジムからは元3階級制覇王者の長谷川穂積氏、WBAスーパーバンタム級王者久保隼に続き世界の頂点に立った。

 安堵(あんど)と歓喜の笑みが、照れくささでゆがんだ。勝利の記念撮影。リングで山中を囲む輪に、母理恵さんが招き入れられた。「お母さん、絶対嫌がってたと思うんですけど…」。そう言いつつも、感謝と喜びは隠せなかった。

 6人きょうだいの長男は、いつも母、弟、妹を気に掛ける。両親が離婚した直後、堺市立八上(やかみ)小4年でボクシングを始めた。美原西中入学直後には理恵さんに「高校に行かんでええかな」と言った。1年後に真正ジム入門。中学を出ると神戸市内で自活に入った。時給850円のカツ丼店で稼いだ生活費は、母の日や誕生日前に日傘や服に変わった。

 リングでも実直だ。入門時から江藤日出典トレーナー(46)と二人三脚。敵地で戦ったこの日は王者福原をスピードで上回り、忠実な左、機を見てのコンビネーションでポイントを重ねた。徹底して狙われたボディーは「江藤さんに踏みつけられて、目をつぶって殴られてきたんで」と不安もなかった。

 江藤トレーナーは「本当に真面目でボクシングしかできない子」と誇らしげだ。9月3日には先輩・久保の初防衛戦が待つ。山中は「久保さんにつなげられて良かったです」。自分のことより、周りを思う笑みを浮かべた。【加藤裕一】

 ◆山中竜也(やまなか・りゅうや)1995年(平7)4月11日、堺市生まれ。漫画「はじめの一歩」の影響で八上(やかみ)小4年からボクシングを始め、美原西中2年で真正ジム入門。12年6月プロデビュー。昨年11月に東洋太平洋ミニマム級王座を獲得し1度防衛。好きな女性のタイプは篠田麻里子。身長165センチの右ボクサーファイター。

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山中、因縁相手に恨み言なし「休めてよかった」

初の世界戦を前に公開練習を行う挑戦者山中竜也(撮影・加藤裕一)

 WBO世界ミニマム級1位山中竜也(22=真正)が24日、同級王者福原辰弥(28=本田フィットネス)への世界初挑戦(27日、熊本・芦北町民総合センター)を前に熊本市内で予備検診を行った。

 対戦相手の福原には、当初自分も予定していた2月の暫定同級王座決定戦を世界ランクの関係で持っていかれた因縁がある。しかし、恨み言は一切なし。「昨年11月の東洋太平洋タイトルマッチで左目尻を切っていたから、逆に休めてよかったぐらい」。むしろ好きな夏に世界初挑戦となったことをプラスに受け止めている。

 「ベストのタイミングと思っています。あまり倒すこと(KO)は考えていません。いいパンチを当てていければ」と気負いはない。サウスポーの福原を想定し、同タイプのフィリピン王者、東洋太平洋王者らを含め、約2カ月半に渡って約160ラウンドのスパーリングを消化してきた。

 元世界3階級王者でジムの大先輩・長谷川穂積氏に「次会う時はチャンピオンやな」と激励を受け、同じくジムの先輩でWBA世界スーパーバンタム級王者久保隼には「いつも通り、楽しんでこい」と送り出された。予備検診では体温が37・6度と微熱状態だったが「いや~、そんな感じないんですけど」と不思議そう。「ナックルのサイズも、リーチも初めて測ったんで…」と初々しさを漂わせ、初の世界戦リングに飛び込んでいく。

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村田諒太「集中力切れたところたたみかけられた」

1回、ネリ(右)に左ストレートを打ち込む山中(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBC世界バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇15日◇京都・島津アリーナ京都

 WBC世界バンタム級王者の山中慎介(34=帝拳)が金字塔を前にして散った。挑戦者で同級1位ルイス・ネリ(22=メキシコ)に4回2分29秒、TKO負けでプロ初黒星を喫した。

 ◆WBA世界ミドル級1位村田諒太のコメント 一瞬集中力が切れたところをたたみかけられた。(トレーナーのタオル投入のタイミングについては)デビュー当時からの付き合いという関係もある。「たられば」を言っても誰のためにもならない。記録がかかる試合というのは目に見えない何かがある。

 ◆WBA世界スーパーバンタム級王者久保隼のコメント (高校の先輩の山中に)クリンチしたら…と思ったけれど、(正面から戦う)芯の強さがあったのかなと思う。憧れの先輩。最後まで戦う姿を見せてもらって、良かったです。

 ◆元世界2階級王者粟生隆寛のコメント 何と言って良いか分からない。山中さんのジャブが当たり過ぎて、逆に距離が近づいてしまったのかもしれない。

 ◆元世界3階級王者の長谷川穂積氏のコメント 残念ですけど、勝者がいて敗者がいるのがボクシング。負けても、山中選手の今までがなくなるわけじゃない。今日もたくさんの感動を与える、素晴らしい試合。紙一重でどっちが勝ってもおかしくなかった。明日の夜にやれば分からない。今日はネリの夜やったということです。

 ◆WBC世界ライトフライ級王者拳四朗のコメント 山中選手に感動しました。相手のラッシュの中で、逃げずに勝負にいきはったと思う。僕やったらクリンチにいくか、引いちゃいます。ジャブは本当によかったし、先に1発当たったら、わからんかったと思います。

 ◆親交のあるレスリング女子の吉田沙保里のコメント どうにか具志堅さんに並んでほしかったが、プレッシャーが大きかったのかな。

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三浦隆司奪還へ恩師がロマゴンが長谷川穂積が後押し

会場に駆けつけた長谷川氏(右)から激励を受ける三浦(撮影・菅敏)

 【ロサンゼルス14日(日本時間15日)=阿部健吾】ボクシングのWBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦は15日(日本時間16日)にゴングが鳴る。元王者三浦隆司(33=帝拳)は試合会場のザ・フォーラムで前日計量に臨み、王者ミゲル・ベルチェルト(25=メキシコ)とともに58・6キロでパスした。米国で初のメインカード。試合に向けて秋田・金足農高の恩師からはボクシング部のジャージーが届いた。最高峰の舞台を夢見た初心を胸に、王座奪還に挑む。

 「129・2パウンド(58・6キロ)!」。司会者から計量をパスする数字が叫ばれると、三浦は体重計から降りて遠方を見つめ拳を掲げた。視線の先から響いていた「三浦! 三浦!」の声。観客を入れての公開計量に、故郷の秋田県三種町から11人の応援団が駆けつけた。「心強いです」。直後のフェースオフは約10秒間。先に視線を外したのは王者ベルチェルトだった。「折れないのが自分のポリシー」。声援を受けては、当然負けられなかった。

 田園風景が広がるのどかな三種町。ボクシングを始め、友人と遊ばずにひたすらグローブを打ち続けた金足農高時代。夢は米国でのビッグマッチだった。名門校ではなかったが、1人真剣に思い描いていた。その原点を思い起こさせてくれた一品があった。

 試合決定後、恩師の宮腰先生から送られたのは、ボクシング部のジャージーだった。デザインは当時と異なるが、背中の「拳闘道」の文字は同じ。「初心に戻って、という気持ち。ここまできたんだなと。あの時代から米国にこられて不思議で」。静かに高ぶった。

 応援は故郷からだけではない。計量の壇上には、帝拳プロモーション所属の元4階級王者ゴンサレスがともに上がった。ミット打ちなどで技術の助言を受けた間柄。米国での人気は抜群で、会場での試合経験もある。「すごく心強い。パワーをもらえている」。昨夏に沖縄合宿をともにした3階級王者長谷川穂積さんは単身やってきた。「頑張れ」の一言が背中を押す。

 5度目の防衛戦で王座陥落したのは15年11月、同じ米国だった。その時より注目を浴び、より大きな舞台に。皆に支えられ、あこがれたリングに立つ。思いは1つ。「必ず勝ちます。なんとしてもベルトを取り返したい」。

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大森将平励み「負けて良かった」長谷川穂積氏の言葉

公開練習を終え、真剣な表情でポーズを取る将平(撮影・黒河謙一)

 プロボクシングのWBO世界バンタム級6位大森将平(24=ウォズ)が「長谷川パワー」で世界をつかむ。13日は京都市内の所属ジムで練習を公開。23日に控える同級王者マーロン・タパレス(25=フィリピン)相手の世界初挑戦(エディオンアリーナ大阪)に向け「練習してきたことを、最後の残り10日間で高めたい。ディフェンスを磨いてきた。ここからさらに研ぎ澄ましたい」とスパーリングなどで汗を流した。

 大森の背中を力強く押すのは、昨年現役引退した元3階級世界王者長谷川穂積氏(36)の存在だ。前日12日も元チャンピオンは自身の練習を視察。15年12月、今回戦うタパレスに2回TKO負け(WBO指名挑戦者決定戦)を喫した後には「世界を取る前に負けて良かった」と予想外の言葉をかけられたという。

 プロ初黒星で落ち込んだ時に「そう言えるのは穂積さんだけ。励みになった」と救われた。長谷川もプロデビュー5戦で2敗。そこから日本を代表する名ボクサーになった。大森は「長谷川さんがスパーリングを見に来てくれるだけで、モチベーションが上がる」と感謝を口にする。

 だからこそ、苦杯をなめさせられたタパレスを倒し、成長を示さなければならない。大森の覚悟は言葉ににじむ。「ベルトというより、リベンジ。そのおまけにベルトがついてくる感じ。タパレスを倒す。そのおまけに、世界チャンピオンがある」。相手は31戦29勝(12KO)2敗の強者。プロボクシング人生唯一の黒星、唯一のダウンを喫した相手に、一泡吹かせる時がやってくる。

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久保隼が王者棄権で王座、長谷川穂積氏「後継」へ

4回、セルメニョ(左)の顔面にヒットさせる久保(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇9日◇エディオンアリーナ大阪

 前代未聞の大逆転戴冠だ! 世界初挑戦の久保隼(27=真正)が新王者となった。7回に王者ネオマール・セルメニョ(37)にダウンを奪われるなど劣勢で迎えた11回、王者が突然グローブを外し始めた。開始のゴングが鳴った後にレフェリーが陣営に確認すると棄権の意思を表明し、久保の11回5秒TKO勝ちとなった。元3階級世界王者長谷川穂積氏の「後継」の責任を果たした。

 久保は目を疑った。「こんのかい!」。劣勢を自覚していた11回。「びびらずにいかなあかんと、腹をくくって出た直後だったんで」。王者はコーナーに座ったまま、グローブを外していた。「何しとんねん、休むな!」と怒った直後、レフェリーが久保の勝利を告げた。

 まさかのギブアップ。しかも10回までの採点で、王者はジャッジ2人の支持を受けていた。「(7回に)ダウンをとられて、やばいなと。(山下)会長にも『行かなあかんぞ!』と気合を入れられていた」。苦戦を示すように、試合中に前歯が折れた。ただ、1回からベテラン王者の腹に、左を中心にたっぷり打ち込んでいた効果はてきめん。強打を浴びる場面もあったが「打ち合いが怖かった中でも、合わせることができた」。最後まであきらめず、戦い抜いた結果だった。

 試合後の花道では、元アマチュアボクサーの父憲次郎さん(51)ら家族と抱き合った。久保のボクシング人生の原点が、父にある。小学生の時に「ボクシングがしたい」と2度直訴したが退けられた。「気持ちが優しすぎる。向いていない」が理由だった。それでも熱意を貫き中学2年からスタート。反対していた父だが、始めると「よくガッツ石松さんの話をしました」。74年4月、すでに11敗していたガッツが、59勝50KOの名王者ゴンザレスを倒す世紀の番狂わせを起こした。「何度負けても、あきらめずにはい上がれ」のメッセージがあった。

 父が引き合わせてくれたのが、南京都高ボクシング部の武元前川(たけもと・まえかわ)監督(10年に死去)だった。同監督にサウスポー転向を提案され、中学3年の10月から取り組んだ。はし、ペンの持ち手もすべて左に替えた。父は振り返る。「武元監督は全国で戦える選手しか左にしない」。WBC世界バンタム級王者山中慎介も同じだった。

 名門の東洋大ボクシング部に進んだが、残り1年で退部した。亡くなった武元監督の後任の話があったが「自分では無理」。ボクシングも嫌になった。ここでも父と衝突。実家に帰れず、12月に京都の公園で1週間過ごしたことも。そんな厳格な父が試合後に言った「息子ながら尊敬します」。新王者となった息子は「相変わらず、うっとうしかったですね」。父子の物語がひと区切り、完結した。【実藤健一】

 ◆久保隼(くぼ・しゅん)

 ☆生まれ 1990年(平2)4月8日、京都。

 ☆経歴 南京都(現京都広学館)-東洋大を経て13年5月にプロデビュー。15年12月に東洋太平洋スーパーバンタム級王座に就き2度防衛。

 ☆高校の偉大な先輩 村田諒太(ロンドン五輪ミドル級金メダル)山中慎介(WBC世界バンタム級王者12回連続防衛中)。

 ☆タイプ 身長176センチの左ボクサーファイター。

 ☆仕事 ジム関係者の会社勤務と近所の喫茶店手伝い。

 ☆趣味なし テレビも見ず、過去賞品でテレビを3台獲得も「すべてあげました」。お金への執着もなく「月10万円でいいです」。

 ☆リスペクト 女子フィギュアスケートの浅田真央。「同じ90年生まれ。その中で一番すごい選手と思っている」。

 ☆家族 元アマチュアボクサーの父憲次郎さん(51)母知美さん(51)。

 ◆日本ジム所属の世界王者 久保が82人目。出身別では大阪府の9人が最多。東京が8人、沖縄が7人と続く。久保は京都からは初めての世界王者となる。

 ◆久保が長谷川氏に感謝した。試合前に「ダウンのイメージもしておけ」と助言を受けたといい、7回に倒された時も「冷静に8カウント休むことができた」。コーナーに戻り、解説席の長谷川氏を見ると「大丈夫」とサムアップポーズが返ってきた。「それですごい安心できました」。その長谷川氏は「おめでとう。まだまだ課題もあるけど、ゆっくり休んでチャンピオンライフを満喫して」と祝福した。

 ◆セルメニョへ次戦を打診していた元世界王者で同級3位亀田和毅陣営が生視察した。標的の敗戦にも、「なんでやめるんやろ。でも、互いに良いところ出し合って良い試合」と称賛。所属の協栄ジムの金平会長は「いまランク上位なので、どの団体でも条件合えば」と久保への直接的な対戦要求はしなかった。

 ◆WBC世界バンタム級王者山中慎介 いいパンチを食らって危なかったけれど、ダメージを引きずらなかった。チャンピオンになったことで会う機会も増える。(南京都高の)先輩としてうれしかったです。

 ◆WBA世界フライ級王者井岡一翔 僕も2週間後(23日)に試合なので、刺激になりました。

山下会長に肩車され、ガッツポーズする久保(撮影・田崎高広)

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長谷川穂積氏と山中慎介、新王者の久保隼を祝福

放送席でVサインする長谷川穂積氏(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇9日◇エディオンアリーナ大阪

 久保隼(27=真正)の先輩たちも会場で新王者の瞬間を見守り、ベルト獲得を祝福した。

 真正ジムの先輩で元世界3階級王者の長谷川穂積氏は「本当におめでとう。ダウンをもらった回は課題が残ったが、序盤は自分のペースで闘っていた」とたたえた。

 南京都高(現京都広学館高)OBで、世界ボクシング評議会(WBC)バンタム級王座を12連続防衛中の山中慎介は「前半から自分のボクシングだった。上下の打ち分けも良かった。若いし、これからもっと力をつけて」と新王者に期待した。

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久保隼が新王者!7回ダウンも長谷川穂積氏から勇気

トロフィーを手にする久保(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇9日◇エディオンアリーナ大阪

 挑戦者久保隼(27=真正)が新王者に輝いた。7回に王者ネオマール・セルメニョ(37=ベネズエラ)にダウンを奪われ、劣勢で迎えた11回。赤コーナーの王者が突然、グローブを外し始めた。ゴングが鳴った後にレフェリーが陣営に確認すると「棄権」の意思を示し、久保の11回5秒TKO勝ちが告げられた。10回までの採点は、僅差ながら2人のジャッジが王者を支持していた。

 跳び上がって喜びを表現した久保は「うれしいより、安心感だけです。終わってよかった。ダウンをしても立て直すことができた」。ダウンを喫した際も、テレビ解説席のジムの先輩で元3階級世界王者長谷川穂積氏が「大丈夫」のサインを出し、落ち着くことができたという。京都出身者では初の世界王者となった。「それだけでも名前が残ってよかったです」と笑顔だった。

11回TKO勝利し、セルメニョ(左)と健闘をたたえ合う久保(撮影・田崎高広)

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稀勢の里、窮地で強さ 高安と同部屋単独トップ並走

松鳳山(手前)を小手ひねりで破り、8連勝の稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇8日目◇19日◇エディオンアリーナ大阪

 田子ノ浦部屋の2人がそろって無傷で勝ち越した。06年夏場所13日目の千代大海-魁皇戦以来11年ぶりの日本人対決となった結びの一番で、兄弟子の新横綱稀勢の里(30)は東前頭3枚目の松鳳山を自身初の小手ひねりで退けた。弟弟子の関脇高安(27)も西前頭筆頭の勢を下手投げ。1場所15日制となった49年夏以降、同部屋の2人だけで中日を全勝で折り返すのは、74年夏の北の湖、増位山以来43年ぶりとなった。

 場内から一瞬、悲鳴が上がった。稀勢の里の相撲で、今場所一番のざわめき。だが、12秒4の取組で、最後まで土俵に立ったのは新横綱だった。「いろんなことがありますから。我慢してやりました」。受け取った45本の懸賞の束は、春場所の千秋楽以外では過去最多。取組後の体は、いつも以上に熱を帯びていた。

 11年ぶりに日本人対決となった結びの一番。立ち合いで押し込むも、もろ差しを許して上体が起きる。今場所初めて不利な体勢に。窮地だった。

 だが、ここからが稽古を重ねてきた新横綱の強さだった。下がりながらあらがうと、体を開いて左の小手で振る。その反動を使い、まるで右フックで松鳳山の左ほおを殴るように突きながら、小手もひねった。15年春9日目の旭天鵬以来の自身初「小手ひねり」。「そんな決まり手あるの? 初めて聞いた」と驚くほど無我夢中の逆転劇だった。

 この日のNHK大相撲中継のゲストはボクシング元世界3階級王者の長谷川穂積氏。失敗した11度目の防衛戦を生で応援し、王者に返り咲いて引退した姿に「魂を感じた」人だった。その前で見せた“右フック”で自身7度目の全勝ターン。長谷川氏は「チャンピオンとして重圧もあるでしょうし、相手も一泡も二泡も吹かせようとする。その中で戦い続けるプライドを感じました」と絶賛した。

 弟弟子の高安と同部屋2人だけの全勝ターンは43年ぶり。だが「(高安を)意識しても。また明日しっかり」。最後は涼しい顔で、後半戦に向かった。【今村健人】

 ◆同部屋力士の中日全勝並走 1場所15日制が定着した49年夏場所以降10例目で、稀勢の里、高安コンビは12年秋以来2度目。ただし、同部屋力士2人だけで並走するのは60年夏の初代若乃花と若秩父、74年夏の北の湖と増位山の2例しかなく、今回は43年ぶり3例目。最初の若乃花は9連勝、若秩父は10連勝でストップして結局、若三杉(大豪)が14勝1敗で優勝した。前回の北の湖と増位山は9日目でそろって黒星を喫し、14日目に北の湖(13勝2敗)が優勝を決めた。15日制が定着する前では41年春の立浪部屋時代の双葉山と羽黒山(11連勝)がいる。

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