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阿武咲13連敗先場所から“倍返し”も…Vは届かず

隆の勝(左)にはたき込みで敗れた阿武咲(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

阿武咲(24=阿武松)は先場所の“倍返し”級の勢いで白星を積み重ねていたが、隆の勝に敗れて優勝の可能性が消滅した。

来場所の新三役を確実にしている相手に右のど輪、左おっつけで出足を止めた。土俵際まで追い込んだが、足がついていかなかった。惜敗に「足があと1歩出なかった」。先場所の13連敗から一転、今場所は2桁白星と大健闘。優勝を逃したが「意識はない。最後集中する」と、千秋楽に向けて気を引き締めた。

隆の勝(左)を攻める阿武咲(撮影・河田真司)

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翔猿3敗も笑み、正代は初V王手/14日目写真特集

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

注目の結びの一番は大関貴景勝が制した。新入幕の翔猿の当たりを受けると、冷静に突き押しで対応。翔猿に粘られたが、最後は冷静にはたき込んだ。翔猿は14年秋場所の逸ノ城以来、戦後13人目となる新入幕での大関戦だったが黒星。3敗に後退した。

2敗の関脇正代は、3敗の大関朝乃山を破って単独トップに立った。立ち合い激しくぶつかり、朝乃山の体勢を崩すと、左上手を取って右ののど輪で押し倒した。朝乃山は優勝争いから離脱した。優勝争いは2敗で単独トップに立った正代と、3敗の貴景勝と翔猿の3人に絞られた。

幕内

徳勝龍押し出し琴勝峰

徳勝龍(左)の攻めを耐える琴勝峰(撮影・鈴木正人)

徳勝龍(左)を押し出しで破る琴勝峰(撮影・鈴木正人)


竜電上手投げ琴奨菊

琴奨菊(手前)を上手投げで破る竜電(撮影・鈴木正人)

琴奨菊(手前)は竜電に上手投げで敗れる(撮影・小沢裕)


魁聖押し出し碧山

碧山(左)を押し出しで破る魁聖(撮影・鈴木正人)

魁聖(手前)は碧山を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


妙義龍突き落とし明生

明生は突き落としで妙義龍(手前)を破る(撮影・小沢裕)


炎鵬送り出し照強

照強(左)に立ち合いで変化する炎鵬(撮影・鈴木正人)

照強(左)に立ち合いで変化する炎鵬(撮影・鈴木正人)

照強(右)を攻める炎鵬(撮影・鈴木正人)

立ち合いで炎鵬(左)の変化を受けた照強は土俵際でこらえる(撮影・小沢裕)

炎鵬(左)は照強を送り出しで破る(撮影・小沢裕)


北勝富士叩き込み高安

高安は北勝富士(手前)をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

北勝富士(右)をはたき込みで破る高安(撮影・鈴木正人)


栃ノ心寄り切り玉鷲

玉鷲(右)を攻める栃ノ心(撮影・河田真司)     

栃ノ心は玉鷲(手前)を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)


阿武咲叩き込み隆の勝

隆の勝(左)ははたき込みで阿武咲を破る(撮影・小沢裕)

阿武咲(右)をはたき込みで破る隆の勝(撮影・河田真司)     


隠岐の海寄り切り霧馬山

隠岐の海(右)を寄り切りで破る霧馬山(撮影・河田真司)     


若隆景下手投げ御嶽海

若隆景(右)を下手投げで破る御嶽海(撮影・鈴木正人)

御嶽海に下手投げで敗れ、悔しい表情を浮かべる若隆景(撮影・河田真司)     


朝乃山押し倒し正代

正代に押し倒しで破れ、土俵下でうずくまる朝乃山(撮影・河田真司)     

正代(左)は朝乃山を押し倒しで破り2敗を死守した(撮影・小沢裕)

正代(左)は朝乃山を押し倒しで破り2敗を死守した(撮影・小沢裕)

正代(左)は朝乃山を押し倒しで破り2敗を死守した(撮影・小沢裕)


翔猿叩き込み貴景勝

貴景勝(右)にはたき込みで敗れた翔猿は笑顔を見せる(撮影・河田真司)     

貴景勝(右)は翔猿をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

貴景勝(左)の攻めに耐える翔猿を土俵下で見つめる正代(撮影・河田真司)     

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貴景勝が翔猿を下す 正代は朝乃山破って単独トップ

正代(左)は朝乃山を押し倒しで破り2敗を死守した(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

注目の結びの一番は大関貴景勝が制した。新入幕の翔猿の当たりを受けると、冷静に突き押しで対応。翔猿に粘られたが、最後は冷静にはたき込んだ。翔猿は14年秋場所の逸ノ城以来、戦後13人目となる新入幕での大関戦だったが黒星。3敗に後退した。

2敗の関脇正代は、3敗の大関朝乃山を破って単独トップに立った。立ち合い激しくぶつかり、朝乃山の体勢を崩すと、左上手を取って右ののど輪で押し倒した。朝乃山は優勝争いから離脱した。

2敗勢を1差で追いかけていた2人の平幕も、ともに優勝争いから離脱した。西前頭8枚目の若隆景は、三役初挑戦となる関脇御嶽海との一番に負け、西前頭9枚目阿武咲は隆の勝に負けた。

優勝争いは2敗で単独トップに立った正代と、3敗の貴景勝と翔猿の3人に絞られた。

貴景勝(左)の攻めに耐える翔猿を土俵下で見つめる正代(撮影・河田真司)     

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正代の前に出る力が本物ということ/大ちゃん大分析

貴景勝(下)を突き落としで破る正代(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇13日日◇25日◇東京・両国国技館

関脇正代(28=時津風)が悲願の初優勝に前進した。大関貴景勝との2敗対決を力強い立ち合いの踏み込みから、最後は突き落としで制した。関脇で2場所連続11勝と大関の座も見据えて残り2日。今日14日目の大関朝乃山戦にも勝てば、熊本出身力士初の優勝が大きく近づく。

  ◇   ◇   ◇  

大関の押しを正代は、しのいで勝機を見いだしたように見えるが、前に圧力をかけ続けた攻めの姿勢こそが勝因だ。押し切れない貴景勝が苦し紛れに、横に回っていなしても微動だにしない。あれだけ胸を出す相手は、本来の押し相撲ならゴッツアンなのに押し切れない。正代の前に出る力が本物ということだ。14日目に対戦する朝乃山は、この日の御嶽海戦のように押し負けしないで左上手を取れるか。正代は粘り強く圧力をかけられるかだな。

新入幕の翔猿は勝ち運に乗っている。待ったと思い一瞬、力が抜けて隆の勝に出られたが、これが幸いしたか。喜んで出る隆の勝の右腕を、うまく引っかけ泳がせた。まともに当たったら勝機は薄いのだから何か考えていたんだろう。14日目も動き回る中で何か仕掛けがあるだろうから、貴景勝も取りづらいはず。大関の意地を朝乃山ともども出せば大混戦の千秋楽が面白くなる。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

正代(左)は貴景勝を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

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翔猿2敗堅守「ワクワク」106年ぶり新入幕V前進

2敗を死守し勝ち名乗りを受ける翔猿(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>13日日◇25日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭14枚目翔猿(28=追手風)が、平幕の隆の勝を破ってトップを守った。

大関貴景勝との2敗対決を制した関脇正代とともに、トップを並走。注目の14日目は、3敗に後退した大関貴景勝との対戦が決定した。新入幕の大関対戦は14年秋場所の逸ノ城以来、戦後13人目。結びの一番で埼玉栄高の後輩を破り、1914年(大3)夏場所の両国以来、106年ぶりの新入幕優勝へ、また1歩近づく。

   ◇   ◇   ◇

新入幕らしからぬ、強心臓ぶりを翔猿が見せた。初の幕内後半戦での取組を「ワクワクしていました。『後半で取っているな。幕内力士らしいな』と思った」と無邪気に振り返った。入門して以降、幕下と十両で過去5戦全敗だった隆の勝に、重圧がかかる中で初勝利。トップを死守した。

ふわっと、立ち上がってしまった立ち合い。先に力なく立ち「待ったかと思った」と立ち合い不成立と思ったという。しかし、行司からの「待った」の声は掛からず、隆の勝の鋭い立ち合いを受けた。たちまち土俵際に後退。のど輪も受けて上半身が起きてのけ反ったが、下半身は崩れず。しこ名の「猿」のごとく、素早く体を開きながらいなして送り出した。土俵上では少し驚いた表情。「勝っちゃった、みたいな感じでした。体は動いてますね」と明るい声で話した。

徹底した基礎運動が快進撃を支える。入門当初は、部屋の中でも四股やテッポウをこなす回数は多い方ではなかった。しかし、今では師匠の追手風親方(元前頭大翔山)が「一番する」と言うほど。転機は17年夏場所後に新十両に昇進し、巡業に参加するようになってから。日々の朝稽古で、誰よりも基礎運動をしていた横綱白鵬の姿に感化された。「強い人は基礎をたくさんやっているんだなと思った。自分も基礎をしっかりするようになってからケガをしなくなった」と基礎運動の大切さを身をもって経験。この日も、その成果を感じさせる軽やかな身のこなしで白星を挙げた。

優勝争いでトップに立ち、14日目は貴景勝との対戦が組まれた。新入幕の大関対戦は戦後13人目、快進撃しているからこその一番となり「思い切り、平常心で、挑戦者の気持ちでいくだけ」と待ち遠しそうに意気込んだ。幕内後半戦の藤島審判長(元大関武双山)も「大関相手にどんな相撲を見せてくれるか。熱戦を期待したい」と注目した。

106年ぶり、史上2度目の新入幕優勝が迫っているが「本当に意識はない。思い切りいくだけ」。無心の先に、偉業達成が待っている。【佐々木隆史】

◆翔猿正也(とびざる・まさや)本名・岩崎正也。1992年(平4)4月24日、東京都江戸川区生まれ。小学1年の時に東京・葛飾区の葛飾白鳥相撲教室で相撲を始め、埼玉栄高では3年時に全日本ジュニア体重別で優勝。日大の2学年先輩である遠藤を追って追手風部屋に入門し、15年初場所に「岩崎」のしこ名で初土俵。17年名古屋場所の新十両昇進を機に「翔猿」と改名。20年秋場所新入幕。家族は両親、兄(十両英乃海)。175センチ、131キロ。血液型A型。得意は押し。

◆新入幕の大関戦 戦後では12人の新入幕力士が大関と対戦して7勝10敗。00年夏場所の栃乃花、14年秋場所の逸ノ城は2大関に連勝しており、2日連続で大関戦勝利は逸ノ城が初めて。95年名古屋場所の土佐ノ海は、先の夏場所で14勝1敗で十両優勝をしたことから、新入幕ながら西前頭7枚目。番付上の関係から、初日に大関若乃花、2日目に横綱貴乃花と対戦した。

◆106年前の新入幕優勝 1914年(大3)夏場所は、新入幕で東前頭14枚目の両国が9勝1休で優勝(10日間制)。初日から7連勝で8日目は相手の寒玉子が休場(不戦勝制度がなく、相手が休めば自分も休場扱い)、9日目以降も2連勝。2場所連続優勝中だった横綱太刀山も負けなしだったが、9日目の関脇朝潮戦が預かり(物言いがついて判定できない取組)となり8勝1休1預かりで、勝ち星1つ両国に及ばなかった。

▽八角理事長(元横綱北勝海) 翔猿はタイミングが合ってうまく対応した。勝っている時は動きがいい。28歳ということは若くしての新入幕ではない。高校、大学でここ一番の力の出し方も知っているだろう。これまでの経験があるし度胸もあるような気がする。

翔猿(左)は隆の勝を送り出しで破る(撮影・柴田隆二)

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八角理事長「経験と度胸ある」旋風起こす翔猿を評価

隆の勝(手前)を攻める翔猿(撮影・河田真司)     

<大相撲秋場所>◇13日目◇25日◇東京・両国国技館

今場所も大混戦のまま優勝争いも、いよいよ大詰めを迎えようとしている。今年は幕尻優勝が2回も出る波乱の年だが、今場所も東前頭14枚目で新入幕の翔猿(28=追手風)が旋風を巻き起こしている。協会トップの八角理事長(57=元横綱北勝海)も「度胸がいい」と高評価した。

新三役を有望にしている押し相撲の隆の勝(25=千賀ノ浦)との一番も“ミラクル”だった。立ち合い、翔猿本人は呼吸が合わず「待っただと思った」と吐露したが、そのまま成立。押し相撲相手にフワッとした踏み込みになってしまった。だが、これが幸い。喜び勇んで出た隆の勝と絶妙な間合いができ、突き出してきた右腕を引っかけるように手繰った。これで横につき、右手で相手の頭を押さえ付け、左は相手まわしの結び目付近をとり、背後に回って送り出し。2敗で優勝争いのトップを守った。

この何とも言えない一番に八角理事長は「タイミングが合ったというかな。優勝がかかってくる相撲には、こうゆうことがある。うまく対応したんじゃないかな」と評した。持ち前の反射神経を生かした翔猿を、さらに「勝ってる時は動きがいい。よく頑張っている」と続けてほめた。

新入幕だが28歳。「年齢が上がっての新入幕だから、大人になって、というか若くして上がったわけではない。高校、大学と経験があるから、ここ一番の力の出し方とか知っているんだろう。度胸もあるような気がする」と内面を察した。

優勝争いは正代と2敗でトップに並ぶ。その正代は14日目に3敗の大関朝乃山と戦う。その見通しについては「正代は勢いがあるし、朝乃山も(初日から3連敗の連勝で)復活しつつある。面白い相撲になると思うよ」と大きな鍵を握る一番を占った。

翔猿(左)は隆の勝を送り出しで破る(撮影・柴田隆二)
2敗を死守し勝ち名乗りを受ける翔猿(撮影・小沢裕)

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正代、貴景勝との2敗対決制す/13日目写真特集

<大相撲秋場所>◇13日目◇25日◇東京・両国国技館

関脇正代が、大関貴景勝との2敗対決を制してトップを守った。 立ち合いは互角で、正代は貴景勝のいなしにも崩れなかった。下から突き起こされても引かず、最後は左から突き落とし。悲願の初優勝に前進した。

新入幕として106年ぶりの優勝が懸かる翔猿は、隆の勝を破って2敗を守った。1914年夏場所の両国以来となる新入幕優勝に、また1歩近づいた。

大関朝乃山は関脇御嶽海を下し、3連敗から10連勝となった。14日目は正代との対戦が組まれ、千秋楽は結びで貴景勝と対戦することが確実。逆転優勝に向けて、引きずり落とすことはできるか。

照ノ富士の休場により不戦勝となった若隆景、宝富士を破った阿武咲も3敗を守り、優勝戦線に残った。 正代、翔猿が2敗でトップを守り、貴景勝、朝乃山、若隆景、阿武咲の3敗勢4人が1差で追走する。 14日目に貴景勝は翔猿と、朝乃山は正代と対戦する。

優勝争い

【2敗】正代、翔猿

【3敗】貴景勝、朝乃山、若隆景、阿武咲

13日目の取組模様を写真で振り返ります。

幕内

大相撲13日目 幕内土俵入り(撮影・柴田隆二)

土俵入りに臨む翔猿(中央)(撮影・河田真司)     

炎鵬はたき込み明生

明生(右)は炎鵬をはたき込みで破る(撮影・柴田隆二)


徳勝龍不戦千代大龍

千代大龍休場のため、徳勝龍の不戦勝(撮影・河田真司)     

千代大龍休場のため、徳勝龍の不戦勝(撮影・河田真司)     


琴恵光寄り切り碧山

琴恵光(左)は寄り切りで碧山を破る(撮影・小沢裕)


高安つき手琴勝峰

琴勝峰(左)の付き手で勝利をものにした高安(撮影・小沢裕)

つき手のため琴勝峰(右)が高安に敗れる(撮影・河田真司)     


阿武咲寄り切り宝富士

阿武咲(手前)は宝富士を寄り切りで破る(撮影・柴田隆二)

幕内取組前半を終え土俵を回る、新型コロナウイルス感染拡大防止を呼びかける懸賞旗スタイルの告知旗(撮影・河田真司)     

押し出し栃ノ心

輝(右)に押し出しで敗れる栃ノ心(撮影・河田真司)     

輝(左)は栃ノ心を押し出しで破る(撮影・柴田隆二)

物言いがつき、協議結果を待つ栃ノ心(撮影・河田真司)     


翔猿送り出し隆の勝

翔猿(左)は隆の勝を送り出しで破る(撮影・柴田隆二)

翔猿(右)は隆の勝を送り出しで破る(撮影・柴田隆二)

翔猿(左)は送り出しで隆の勝を破り2敗を死守する(撮影・小沢裕)

隆の勝を破った翔猿はほっとした表情を浮かべる(撮影・河田真司)     


照ノ富士不戦若隆景

照ノ富士休場のため、若隆景の不戦勝(撮影・河田真司)     

照ノ富士休場のため、若隆景の不戦勝(撮影・河田真司)     


大栄翔押し出し霧馬山

大栄翔(右)の攻めに耐える霧馬山(撮影・河田真司)     

霧馬山は大栄翔(手前)を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


正代突き落とし貴景勝

正代(左)を攻める貴景勝(撮影・河田真司)     

貴景勝(右)の攻めに耐える正代(撮影・河田真司)     

正代(左)は貴景勝を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

正代(左)は貴景勝を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

貴景勝は正代に敗れる(撮影・柴田隆二)


朝乃山上手投げ御嶽海

御嶽海(手前)を上手投げで破る朝乃山(撮影・河田真司)     

朝乃山は御嶽海(左)を上手投げで破る(撮影・小沢裕)

朝乃山(左)は御嶽海を上手投げで破る(撮影・柴田隆二)

朝乃山は御嶽海を上手投げで破る(撮影・柴田隆二)

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翔猿、2敗対決制した正代がトップ守る 3敗に4人

翔猿(左)は隆の勝を送り出しで破る(撮影・柴田隆二)

<大相撲秋場所>◇13日目◇25日◇東京・両国国技館

関脇正代が、大関貴景勝との2敗対決を制してトップを守った。

立ち合いは互角で、正代は貴景勝のいなしにも崩れなかった。下から突き起こされても引かず、最後は左から突き落とし。悲願の初優勝に前進した。

新入幕として106年ぶりの優勝が懸かる翔猿は、隆の勝を破って2敗を守った。1914年夏場所の両国以来となる新入幕優勝に、また1歩近づいた。

大関朝乃山は関脇御嶽海を下し、3連敗から10連勝となった。14日目は正代との対戦が組まれ、千秋楽は結びで貴景勝と対戦することが確実。逆転優勝に向けて、引きずり落とすことはできるか。

照ノ富士の休場により不戦勝となった若隆景、宝富士を破った阿武咲も3敗を守り、優勝戦線に残った。

正代、翔猿が2敗でトップを守り、貴景勝、朝乃山、若隆景、阿武咲の3敗勢4人が1差で追走する。

14日目に貴景勝は翔猿と、朝乃山は正代と対戦する。

正代は貴景勝(右)を突き落としで破り2敗を死守する(撮影・小沢裕)
物言いがつき、協議結果を待つ栃ノ心(撮影・河田真司)     

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引かない翔猿V争いトップ「ワクワク強い」緊張なし

2敗力士同士の直接対決で若隆景(左)の攻めをこらえる翔猿(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇12日目◇24日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭14枚目翔猿(28=追手風)が、西前頭8枚目若隆景との2敗対決を制し、10勝目を挙げた。

12日目を終えて新入幕がトップに立つのは57年夏場所の房錦、07年秋場所の豪栄道以来3人目。13日目は隆の勝との対戦が組まれた。しこ名も含め個性満点のイケメン小兵が1914年(大3)夏場所の両国以来、実に106年ぶり2人目の新入幕優勝へ突き進む。不戦勝の大関貴景勝、関脇正代が2敗でトップを並走している。

   ◇   ◇   ◇

翔猿のちゃめっ気たっぷりの明るい性格が、画面からもあふれ出た。2敗を守って向かったNHKのインタビュールーム。賜杯争いの先頭を走る心境を問われると「それは考えずに、あと3連勝ぐらいしたら考えます」と答えた。残りは3日間、つまり全勝宣言? 噴き出す汗も、乱れる呼吸も止まらなかったが、天然とも冗談とも取れる発言が、精神的な余裕をうかがわせた。

しこ名通り、機敏な動きが光った。立ち合いで左に変わった同じ2敗だった若隆景の動きも想定内。差し身のうまい相手に距離を取り続け、左に開いてはたき込んだ。「すぐに引かないで攻めることができた」。最注目の取組に懸かる懸賞「森永賞」も獲得。「(懸賞を)全然もらえてないのでうれしい。まだまだ人気ないですね」。こんな自虐発言とは裏腹に、存在感は増すばかりだ。

177センチ、131キロと幕内では小兵の部類だが、まともに引く場面はほとんどない。師匠の追手風親方(元前頭大翔山)によると、基本は押し相撲。日大時代に足首にボルトを入れるほどのけがをしている。それもあって、一時は立ち合いでの小細工が目立つようになったが「今は当たれている」と師匠。十両を3年以上抜け出せず「悔しい思いをしている。稽古場ではずっと体を動かしている。ここ1、2年で変わった」。師匠も認める努力が実を結びつつある。

初の優勝争いの中でも、師弟ともリラックスしている。コロナ禍で千秋楽はあらゆるセレモニーが中止となった。この日の朝には師匠から「パレードもないから、優勝してこいよ」と一風変わった激励が。翔猿本人も緊張とは無縁で「ワクワクの方が強い」という強心臓だ。横綱不在の大混戦で、優勝争いが混沌(こんとん)とする中、千秋楽は歌舞伎俳優が大活躍するTBS系の大人気ドラマ「半沢直樹」の最終回。歌舞伎役者似? で甘いマスクの翔猿にも、劇的なクライマックスが待っているかもしれない。【佐藤礼征】

▽幕内後半戦の伊勢ケ浜審判長(元横綱旭富士) 朝乃山は押し込まれても引かれてもついていけている。正代は立ち合いが高いが、前に出る相撲を続けている。翔猿は動きがいい。やったこともない相手ばかりだが、いい相撲を取っている。

◆106年前の新入幕優勝 1914年(大3)夏場所は新入幕で東前頭14枚目の両国が9勝1休で優勝(10日間制)。初日から7連勝で8日目は相手の寒玉子が休場(不戦勝制度がなく、相手が休めば自分も休場扱い)、9日目から2連勝。2場所連続優勝中だった横綱太刀山も負けなしだったが、9日目の関脇朝潮戦が預かり(物言いがついて判定できない取組)となり8勝1休1預かりで、勝ち星1つ両国に及ばなかった。

▽翔猿アラカルト

◆本名 岩崎正也(いわさき・まさや)

◆出身 1992年(平4)4月24日、東京都江戸川区。

◆相撲歴 小学1年の時に東京・葛飾区の葛飾白鳥相撲教室で始める。高校相撲の名門、埼玉栄高では3年時に全日本ジュニア体重別で優勝。高校の同級生に前頭北勝富士。日大では2年時に全日本相撲選手権16強。

◆入門の動機 大学4年時に角界入りを意識し、日大の2年先輩である遠藤を追って追手風部屋を選ぶ。初土俵は15年初場所、新十両は17年名古屋場所。

◆兄弟幕内 3学年上の兄で木瀬部屋の十両英乃海は幕内経験者で、兄弟幕内は史上11組目。

◆しこ名 自身の相撲が素早く逃げ回る猿のようで、干支(えと)も申(さる)年のため。

◆締め込み 青色。コロナ禍の最前線で戦う医療従事者への感謝の気持ちを込めている。

◆英語に関心 元々抱いていた興味と「外国の人に話しかけられることが多かった」ため、今年の自粛期間中にオンライン英会話などで語学力を強化。外国人から注目を浴びようと、土俵下で使う座布団に「flying monkey」と入れるか悩んだというが、見送った。

若隆景(右)の攻めに耐える翔猿(撮影・河田真司)     

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八角理事長「13日目が大事」V争い三者三様評価

八角理事長(2020年4月3日撮影)

<大相撲秋場所>◇12日目◇24日◇東京・両国国技館

2敗で優勝争いのトップを並走する3人を、協会トップの八角理事長(57=元横綱北勝海)は三者三様に評価した。

2敗同士の対戦で若隆景(25=荒汐)を退けた新入幕の翔猿(28=追手風)については「度胸がある感じがする」と怖いもの知らずの勢いを精神面から察した。小兵ながら腰が崩れない動きについては「下半身がドッシリと安定している気がする」と話し、今後の対戦相手の心理を「明日(13日目の対戦相手の)隆の勝はそうでもないだろうけど、優勝に絡む力士はやりづらいだろうな」と読み解いた。

残る3日の星次第では、大関の声がかかる可能性のある関脇正代(28=時津風)については「冷静に取れているのはいいことだ」とし2場所連続の2ケタ勝利には「立派ですね。序盤から勝ち方がいい」と相撲内容も認めた。昨年九州場所から5場所中、優勝次点2回を含む4場所で2ケタ勝利。関脇も3場所連続で、すっかり「実力者」として定評を高める正代を評価した。

大関貴景勝(24=千賀ノ浦)は、対戦相手・遠藤(29=追手風)の休場で不戦勝。「追い風になるか」という問い掛けに「精神的に1日、勝負のことを考えないで済む。精神的な疲れはあるだろうから」と話しつつ「でも、大関だからね」。優勝争いで先頭を走る3人だが「明日(13日目)が大事になってくる」と1つのヤマ場と読み、3敗の3人の逆転優勝の可能性については「計算上はあるけど、どうだろう。割(取組)の組み方次第でしょう」と見通した。

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隆の勝「勝ち越すこと」輝を押し出し新三役に前進

隆の勝(左)は輝を押し出しで破る(撮影・柴田隆二)

<大相撲秋場所>◇12日目◇24日◇東京・両国国技館

隆の勝が輝を力強い相撲で押し出し、西前頭筆頭で勝ち越し。新三役に大前進した。

「三役はどうなるか分からないので、考えたのは勝ち越すことだけです」。13日目は2敗で優勝を争う新入幕の翔猿との対戦が組まれた。部屋の大関貴景勝への援護射撃にもなるが「意識せず、自分の相撲だけ考えたい」と話した。

輝(右)を押し出しで破る隆の勝(撮影・河田真司)     

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「おにぎり君」隆の勝が三役大前進!13日目は翔猿

輝(右)を押し出しで破る隆の勝(撮影・河田真司)     

<大相撲秋場所>◇12日日◇14日◇東京・両国国技館

西前頭筆頭の隆の勝(25=千賀ノ浦)が輝(高田川)を押し出して勝ち越しを決め、来場所の新三役に大前進した。

思い切りのいい相撲で相手を圧倒した。「勝てば勝ち越しなんで体が硬くなってしまった。最後(の仕切りの後)にタオルをもらう時、立ち合い遅れないようにと考えが変わって、前に出る相撲がとれた。いい相撲だったと思います」。

下半身がぶれず、重心の低い相撲が際立つ。三役については「どうなるか分からないんで。勝ち越すことだけ考えていました」。13日目は2敗で堂々の優勝争いを繰り広げる新入幕の翔猿と対戦が組まれた。「あまり考えすぎないように、自分から攻めていければいいかなと思います」。愛称「おにぎり君」も定着してきた隆の勝が、部屋の大関貴景勝を援護する。

隆の勝は輝を押し出しで破る(撮影・柴田隆二)

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<大相撲秋場所>◇12日目◇24日◇東京・両国国技館

東前頭14枚目翔猿が、 2敗でトップを並走していた若隆景との一番を制し2桁白星に到達、優勝争いもトップを守った。 大関貴景勝は、遠藤の休場による不戦勝で2敗のまま。関脇正代も、宝富士を下して2敗を死守した。

12日目の取組模様を写真で振り返ります。

幕内

幕内土俵入り(撮影・柴田隆二)

幕内

琴勝峰つきだし石浦

琴勝峰(右)は石浦を突き出しで破る(撮影・小沢裕)

琴勝峰に突き出され、土俵下の明生(右)めがけ落ちる石浦(撮影・河田真司)     


志摩ノ海つきおとし琴奨菊

琴奨菊(右)を突き落としで破る志摩ノ海(撮影・河田真司)     

顔面から流血する琴奨菊(撮影・小沢裕)


翔猿はたきこみ若隆景

2敗力士同士の直接対決で若隆景(左)の攻めをこらえる翔猿(撮影・小沢裕)

若隆景(右)を攻める翔猿(撮影・河田真司)     


佐田の海つきだし碧山

碧山(左)は突き出しで佐田の海を破る(撮影・小沢裕)

幕内取組前半を終え土俵を回る、新型コロナウイルス感染拡大防止を呼びかける懸賞旗スタイルの告知旗(撮影・河田真司)     


妙義龍おしだし琴恵光

妙義龍(右)は押し出しで琴恵光を破る(撮影・小沢裕)


北勝富士おしだし玉鷲

玉鷲(左)を突き押しで攻める北勝富士(撮影・小沢裕)

玉鷲(右)の攻めに耐える北勝富士(撮影・河田真司)     


照ノ富士よりたおし阿武咲

照ノ富士(左)を寄り倒しで破る阿武咲(撮影・河田真司)     

照ノ富士(左)を攻める阿武咲(撮影・河田真司)     

阿武咲に敗れた照ノ富士は悔しそうな表情を見せる(撮影・柴田隆二)


おしだし隆の勝

輝(右)を押し出しで破る隆の勝(撮影・河田真司)     


隠岐の海よりきり栃ノ心

隠岐の海(左)は栃ノ心を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)


高安かたすかし御嶽海

高安(左)の攻めに耐える御嶽海(撮影・河田真司)     

高安(右)に肩すかしで敗れる御嶽海(撮影・河田真司)     

御嶽海(右)を肩すかしで破り、勢いで転がる高安(撮影・河田真司)     


正代よりきり宝富士

正代(手前)は宝富士を寄り切りで破る(撮影・柴田隆二)


朝乃山おしたおし大栄翔

大栄翔(右)の攻めに耐える朝乃山(撮影・河田真司)     

大栄翔(右)を土俵際へ追い込む朝乃山。中央土俵下は正代(撮影・小沢裕)

大栄翔(右)を押し倒しで破る朝乃山(撮影・小沢裕)


遠藤不戦勝貴景勝

遠藤休場のため、貴景勝の不戦勝(撮影・河田真司)     

遠藤休場のため、貴景勝の不戦勝(撮影・河田真司)     

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翔猿が2敗対決制しトップ死守 貴景勝、正代も並ぶ

若隆景(後方左)をはたき込みで破った翔猿(撮影・河田真司)     

<大相撲秋場所>◇12日目◇24日◇東京・両国国技館

東前頭14枚目翔猿が、106年ぶりの新入幕優勝へ、また1歩近づいた。

2敗でトップを並走していた若隆景との一番。立ち合いで変化気味に動かれたが、慌てることなくついていった。互いに下から起こそうとする中で、土俵際に追い込まれたが、若隆景の手を手繰るようにしてはたき込んだ。

白星は2桁に到達。優勝争いもトップを守り、1914年(大3)夏場所での東前頭14枚目の両国以来106年ぶりの新入幕優勝へ突き進む。13日目は、隆の勝と対戦する。

大関貴景勝は、遠藤の休場による不戦勝で2敗のまま。11日目の宝富士戦では、勝った際に首から右肩付近がけいれんするような動きがあり、本人は何事もなかったことを強調していたが、優勝争いに向けて体調を整える機会となった。関脇正代も、宝富士を下して2敗を死守。13日目には2敗同士の貴景勝と正代が対戦する。

大関朝乃山は、大栄翔を下して3敗を守った。阿武咲、若隆景とともに、2敗勢を追いかける。

2敗力士同士の直接対決で若隆景(左)の攻めをこらえる翔猿(撮影・小沢裕)

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貴景勝と正代が13日目対戦、優勝争いを占う一番

貴景勝(2020年9月23日撮影)

<大相撲秋場所>◇12日目◇24日◇東京・両国国技館

秋場所13日目の割が発表され、11日目終了時点で2敗で並ぶ大関貴景勝(24=千賀ノ浦)と関脇正代(28=時津風)が対戦することが決まった。

通算は貴景勝が7勝4敗としているが、直近は正代が2連勝中。優勝争いを占う一番となる。

3敗の大関朝乃山は結びで関脇御嶽海と対戦する。2場所連続優勝を目指す照ノ富士は、平幕で2敗と好調の若隆景の挑戦を受ける。同じく2敗で新入幕の翔猿は、隆の勝との対戦が組まれた。

正代(2020年9月21日撮影)

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“大混戦場所”は2敗4人並走に/11日目写真特集

<大相撲秋場所>◇11日目◇23日◇東京・両国国技館

終盤戦に突入した“大混戦場所”は、相星対決以外の2敗勢が全員白星を挙げ、トップは5人から4人となった。3人の3敗勢が1差で追走する。 大関貴景勝は宝富士に完勝で9勝を挙げてトップを守ったが、右肩付近を気にするしぐさを見せた。残り4日間は上位戦。万全な状態で臨めるか。

両横綱が初日から休場する異例の場所は、残り4日間で2敗が貴景勝、正代、若隆景、翔猿、3敗が朝乃山、照ノ富士、阿武咲となった。

11日目の取組模様を写真で振り返ります。

幕内

土俵入りする左から琴勝峰、石浦、翔猿(撮影・鈴木正人)

翔猿はたき込み阿武咲

翔猿(右)は阿武咲をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

阿武咲(下)をはたき込みで破る翔猿(撮影・鈴木正人)


炎鵬引き落とし志摩ノ海

志摩ノ海(手前)を引き落としで破る炎鵬(撮影・鈴木正人)

志摩ノ海(左)を引き落としで破った炎鵬(撮影・丹羽敏通)

志摩ノ海(右)を引き落としで破る炎鵬(撮影・鈴木正人)


千代大龍押し出し若隆景

若隆景(左)は千代大龍を押し出しで破る(撮影・小沢裕)


琴勝峰引き落とし碧山

琴勝峰は引き落としで碧山(左)を破る(撮影・小沢裕)


玉鷲押し出し隆の勝

隆の勝(右)は押し出しで玉鷲を破る(撮影・小沢裕)


照ノ富士寄り切り妙義龍

妙義龍(右)を攻める照ノ富士(撮影・丹羽敏通)

照ノ富士(右)は寄り切りで妙義龍を破る(撮影・小沢裕)

妙義龍(右)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)


栃ノ心はたき込み遠藤

栃ノ心(左)は遠藤をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

遠藤をはたき込みで破った栃ノ心(撮影・丹羽敏通)

遠藤(手前)をはたき込みで破る栃ノ心(撮影・鈴木正人)

遠藤(手前)をはたき込みで破る栃ノ心(撮影・鈴木正人)


正代押し倒し高安

正代(左)は押し倒しで高安を破る(撮影・小沢裕)


大栄翔押し出し照強

照強(手前)を押し出しで破る大栄翔(撮影・鈴木正人)


寄り切り 御嶽海

御嶽海(左)は輝を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)


宝富士押し出し貴景勝

宝富士(右)を激しく攻める貴景勝(撮影・鈴木正人)

宝富士(奥)を押し出しで破った貴景勝(撮影・丹羽敏通)

宝富士(左)を押し出しで破った貴景勝(撮影・鈴木正人)

宝富士を押し出しで破った後、しばらく動けない貴景勝(撮影・鈴木正人)


朝乃山上手投げ隠岐の海

隠岐の海(右)を豪快な上手投げで破る朝乃山(撮影・丹羽敏通)

隠岐の海を上手投げで破った朝乃山は勝ち名乗りを受ける(撮影・小沢裕)

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照ノ富士が勝ち越し 3年ぶり三役復帰濃厚に安堵

妙義龍(右)を攻める照ノ富士(撮影・丹羽敏通)

<大相撲秋場所>◇11日目◇23日◇東京・両国国技館

2場所連続優勝を目指す照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、東前頭筆頭で勝ち越しを決めて三役復帰を濃厚にした。

妙義龍からまわしを奪えなかったが、抱え込んで土俵際まで攻めると、最後は回り込んで逃れる相手に右を差して寄り切った。前日10日目は隆の勝に完敗して3敗目を喫したものの、引きずらずに完勝を収めた。

照ノ富士は取組後のリモート取材で「とりあえず(三役に)上がれると思うので良かった」と胸をなで下ろした。上位の成績次第だが、小結遠藤はすでに負け越しが決まっており、関脇大栄翔と小結隠岐の海は黒星先行。来場所は3年ぶりに三役の地位へと返り咲く見通しだ。

賜杯争いでは大関貴景勝ら2敗の4人を1差で追いかける。史上初の平幕での2場所連続優勝に向けて、まだまだ可能性を残す大関経験者は「まだ終わってないので残り頑張りたい」と気合を入れた。

懸賞金を受け取る照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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西前頭筆頭の隆の勝が勝ち越し王手「ほどよい緊張」

隆の勝(右)は押し出しで玉鷲を破る(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇11日目◇23日◇東京・両国国技館

自己最高位の西前頭筆頭隆の勝(25=千賀ノ浦)が、勝ち越しに王手をかけた。

優勝経験を持つ、同じ押し相撲の玉鷲に厳しい攻めだった。立ち合いから頭で当たって右のど輪で相手を起こすと、引いた相手を一気に押し出した。

三役以上との対戦を終えながら、すでに7勝目を挙げ「下から当たれたので良かった。三役以上の関取衆も何人か勝っている。昨日の相撲(照ノ富士戦)もいい相撲を取れた。自信につながっている」と、表情には充実感がにじんでいた。

以前は緊張に弱い一面もあったというが、白星が自信につながっている現在は「体がガチガチというのはない。ほどよい緊張。いいのかなと思う」と話す。

勝ち越せば来場所の新三役にも前進する。素朴な笑顔で相撲ファンから呼ばれる「おにぎり君」の愛称も広まりつつあり「いいことだと思います」と目尻を下げた。

玉鷲(手前)を押し出しで破った隆の勝(撮影・丹羽敏通)
玉鷲を押し出しで破った隆の勝(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士「よくないね。作戦失敗」勝ち越しお預け

隆の勝に寄り切りで敗れ悔しそうな表情で土俵を引き揚げる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇10日目◇22日◇東京・両国国技館

東前頭筆頭照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、西前頭筆頭隆の勝(25=千賀ノ浦)に負けて勝ち越しはお預けとなった。立ち合いで右を差せず、隆の勝の左のおっつけで上体を起こされた。左上手も取れず、隆の勝に右を差されて寄り切られた。一方的に攻められて「よくないね。作戦失敗。自分が弱かっただけ」と振り返った。

勝ち越せば、11月場所での返り三役へ前進する一番だったが「特にしていなかった」と意識はなかったという。7勝3敗で終盤戦へ。トップが2敗のため、2場所連続優勝へも力が入るが「いつも通りにやるだけです」と淡々と話した。

隆の勝(右)に寄り切りで敗れる照ノ富士(撮影・鈴木正人)
隆の勝(右)に寄り切りで敗れ悔しそうな表情を見せる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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貴景勝、顔面攻撃耐えに耐え…/10日目写真特集

<大相撲秋場所>◇10日目◇22日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭14枚目翔猿が、竜電を破って勝ち越しを決めた。右を差して頭をつけ、左手で竜電の右脇腹を押さえながら好機をうかがった。

左を深く差して結び目をつかむと、力いっぱい振って下手投げで転がした。2敗を守りトップで終盤戦へ。新入幕が10日目を終えてトップに立つのは、07年秋場所の豪栄道以来となった。 7月場所で初日から13連敗した西前頭9枚目阿武咲は、同じ二所ノ関一門で大関経験者の高安を破って勝ち越し。幕内3場所目の西前頭8枚目若隆景も、好調の琴勝峰を下して2場所連続で勝ち越した。 三役力士らも意地を見せた。大関貴景勝は、新関脇の大栄翔を下して勝ち越し。関脇正代も、昨年九州場所以来の対戦となった照強を下して勝ち越した。貴景勝、正代、若隆景、阿武咲、翔猿の5人が、2敗で並走して終盤戦に臨む。 2場所連続優勝を狙う東前頭筆頭照ノ富士は、隆の勝に負けて3敗に後退。3敗の大関朝乃山は、霧馬山の休場により、今場所2度目の不戦勝で7勝目を挙げた。3敗の朝乃山、照ノ富士が2敗勢を追いかける。

10日目の取組模様を写真で振り返ります。

幕内

大栄翔押し出し貴景勝

大栄翔(左)の顔と顔が接近する貴景勝(撮影・中島郁夫)

大栄翔(左)に襲いかかるかのような貴景勝(撮影・中島郁夫)

大栄翔(左)の指が貴景勝の顔面に突き刺さるかのように見える(撮影・中島郁夫)

大栄翔(左)の顔面攻撃を耐える貴景勝(撮影・中島郁夫)

大栄翔(右)を押し出しで破る貴景勝(撮影・鈴木正人)

顔面攻撃を耐え分厚い懸賞金の束を手にする貴景勝(撮影・中島郁夫)


朝乃山不戦霧馬山

霧馬山の休場で朝乃山の不戦勝(撮影・丹羽敏通)

勝ち名乗りを受ける朝乃山(撮影・鈴木正人)


正代寄り切り照強

高々と塩をまく照強(撮影・丹羽敏通)

照強(左)を寄り切りで破る正代(撮影・中島郁夫)

照強(左)を寄り切りで破りダメ押しで土俵下に突き落とす正代(撮影・中島郁夫)

照強(左)を寄り切りで破りダメ押しで土俵下に突き落とす正代(撮影・中島郁夫)


栃ノ心寄り切り御嶽海

栃ノ心(上)を寄り切りで破る御嶽海(撮影・中島郁夫)


玉鷲送り倒し遠藤

遠藤(左)を破った玉鷲(撮影・丹羽敏通)

遠藤(右)を送り倒しで破った玉鷲(撮影・鈴木正人)


照ノ富士寄り切り隆の勝

隆の勝(右)に寄り切りで敗れる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

隆の勝(右)に寄り切りで敗れ悔しそうな表情を見せる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

(照ノ富士(上)を寄り切りで破った隆の勝(撮影・中島郁夫)


北勝富士肩透かし妙義龍

北勝富士(左)を肩すかしで破る妙義龍(撮影・鈴木正人)


高安叩き込み阿武咲

高安(左)をはたき込みで破る阿武咲(撮影・中島郁夫)

高安(手前)をはたき込みで破る阿武咲(撮影・鈴木正人)


竜電下手投げ翔猿

竜電(下)を下手投げで破る翔猿(撮影・鈴木正人)

竜電(下)を下手投げで破った翔猿(撮影・鈴木正人)


琴勝峰寄り倒し若隆景

琴勝峰(右)を寄り倒しで破る若隆景(撮影・中島郁夫)

琴勝峰(左)を破った若隆景(撮影・丹羽敏通)


炎鵬押し倒し松鳳山

炎鵬(右)を押し倒しで破る松鳳山(撮影・中島郁夫)

炎鵬(右)を押し倒しで破る松鳳山(撮影・中島郁夫)

十両

北はり磨反則剣翔

剣翔(左)は北はり磨のまげをつかんで反則負けとなる(撮影・丹羽敏通)※北はり磨のはりは石ヘンに番


天空海掬い投げ琴ノ若

天空海(左)をすくい投げで破る琴ノ若(撮影・鈴木正人)

序二段

華吹押し出し若一輝

しこ名を呼び出される華吹(撮影・鈴木正人)

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