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八角理事長が明言 7月場所後も抗体検査を実施へ

八角理事長(2020年4月3日撮影)

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が報道陣の電話取材に応じ、7月場所の開催可否について、13日に理事会を開いて判断すると明かした。

協会は無観客開催を目指している中「13日に理事会が開催される。そこで正式決定する」と明言。新型コロナの感染予防ガイドラインについても「ある程度固まっていないことには場所に臨めない」と理事会で協議して決めるという。

また、協会員の希望者を対象とした、抗体検査の結果も発表した。複数の感染者が発生した高田川部屋を除く、44部屋に所属する協会員891人中、抗体陽性者は5人(0・56%)。その内、PCR検査を受けた4人全員が陰性で、残り1人も5月以前の感染とみられ、現在は治癒しているとみなされるとの結果が出た。八角理事長(元横綱北勝海)は協会を通じ「7月場所に向けて稽古に専念できる準備が整いました。3月場所後の感染により1人の力士が亡くなったことは痛恨の極みであり、今後、絶対にそのような事態に陥らないよう、7月場所後にも抗体検査を実施し、協会員の健康管理・感染防止を徹底する所存です」とコメントした。

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7月場所の開催可否は13日判断「緊張感を持って」

芝田山広報部長(2020年4月3日撮影)

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は6日、7月場所(19日初日、東京・両国国技館)の開催可否について、今月13日に行われる理事会で判断することを明かした。

電話取材に応じ「13日に理事会が開催される。そこでいろいろ正式決定する」と明言。新型コロナウイルスの感染予防ガイドラインについても「そこではある程度固まっていないことには場所に臨めない。そういったことが伝えてきた中で協議がなされると思います」と説明した。

協会員の希望者を対象とした抗体検査の結果も発表され、複数の感染者が発生した高田川部屋を除いた、44部屋に所属する協会員891人のうち、抗体陽性者は5人で、比率にして0・56%だった。「こういう結果が出ることでそれぞれの協会員がほっと胸をなで下ろせるというか、とはいえ、引き続き緊張感を持っていかないと。世間では毎日(都内で)100人越えの陽性者が出ているわけだから。引き続き当協会としても感染予防策の徹底を心がけて2週間後の場所に向かうということ」と芝田山広報部長。今後、全協会員にPCR検査を受けさせる予定はなく「何か調子が悪かったりしたら、きちっとした対策をとっていく」とした。出稽古については「許可になっていない。まだここで申し上げる状況にない。やっと皆さんがお尻をつついてくる結果が出たわけだから。先、先、先というわけにはいかない」と、解除を見送る方針を示した。

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相撲協会が抗体検査結果を発表「全員の陰性を確認」

八角理事長(2020年4月3日撮影)

日本相撲協会は6日、協会員を対象とした新型コロナウイルスの抗体検査の結果について発表した。

複数の感染者が発生した高田川部屋を除いた、44部屋に所属する協会員891人のうち、抗体陽性者は5人で、比率にして0・56%だった。

5名の抗体検査陽性者のうち承諾を得られた4人はPCR検査を実施したが、全員陰性だった。残りの1名は抗体の力価が高く、5月以前に感染していたものと思われ、協会は書面にて「現時点では治癒しているとみなすことができる」とした。

八角理事長(元横綱北勝海)も書面でコメントを発表し「このたび抗体検査で、協会員が自発的に検査を受け、全員の陰性が確認できたことは意義がありました。7月場所に向けて稽古に専念できる環境が整いました。また、3月場所中には感染がなかったことも確認できました。3月場所後の感染により、1人の力士が亡くなったことは痛恨の極みであり、今後、絶対にそのような事態に陥らないよう、7月場所後にも抗体検査を実施し、協会員の健康管理、感染防止を徹底する所存です」と述べた。

抗体検査は協会員のうち希望者を対象に、5月下旬から6月中旬にかけて行われた。7月場所は19日に初日を迎える。

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高田川部屋ブログ更新「勝武士が旅立って四十九日」

高田川部屋の外観

大相撲の高田川部屋のブログが30日、2カ月ぶりに更新された。前頭竜電(29=高田川)が投稿し、冒頭で「本日からブログを再開します。今日は勝武士が旅立って四十九日です」と報告した。高田川部屋の三段目力士、勝武士さんは新型コロナウイルスによる多臓器不全で5月13日に死去。高田川部屋のブログは4月24日を最後に更新が途絶えており、67日ぶりの更新となった。

竜電にとって勝武士さんは山梨県甲府市の同郷で幼なじみ。付け人も務めてくれていた。竜電はブログで「幼い頃からあたりまえのように近くに居た勝武士は今も変わらず見守ってくれてると思います。これからも勝武士とともに戦い、まい進していきます」と誓った。7月場所(19日初日、東京・両国国技館)まで3週間を切り「現在、7月場所に向けて部屋一丸となって稽古、トレーニングしております。応援よろしくお願いします」と記した。

17年2月、しょっきり相撲で塩かごを手にする勝武士さん

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尾車親方、プロ野球の観客入れる方針「参考になる」

尾車親方(2020年2月25日撮影)

日本相撲協会の尾車事業部長(元大関琴風)が22日、東京・両国国技館で報道陣の代表取材に応じ、開催まで1カ月を切った7月場所(19日初日、国技館)について「やっと場所が近づいてきたなという気持ちでいます」とコメントした。

協会は無観客での開催を目指している中、プロ野球、Jリーグはともに7月10日から観客を入れる方針を示している。尾車事業部長は「(7月場所初日の)9日先に入れてくれたら参考になる。野球やJリーグも入っているんだから、相撲も入ってもいいのかなと。ただ会場とかいろんなところが違うから。入れるにしてもどういう規約をもって入れたらいいとか。マス(席)の中に一人で次の人まで3つ空けないといけないとか。その辺は分からない」と見解を示した。

今月19日にプロ野球が無観客で開幕した。尾車事業部長も連日、テレビで観戦してることを明かし「スポーツって無観客だろうがなんだろうが、真剣勝負でああいうのがテレビの画面からたくさん伝わってきていいよな。とても気持ちがすかっとする」と、スポーツの魅力を実感。東京ドームではバックネット裏に複数の人物が映ったパネルが掲示されている。「なるほどいろいろ演出を考えているな、と。それがそのまま相撲に当てはまるか分からないけど、少しでも無観客でも盛り上がることができればいい」。他競技が取り入れるさまざまな工夫にも関心を示した。

春場所終了後の約3カ月で悲しい出来事もあった。各部屋が自粛生活を続ける中で、先月13日に高田川部屋の三段目力士、勝武士さんが新型コロナウイルス感染による多臓器不全で死去。尾車事業部長も「それはもう本当に残念としか言いようがない」と胸を痛めた。高田川部屋から尾車部屋は徒歩1分ほどの距離。「(高田川部屋に)救急車が来た時も防犯カメラにずっと写ってっていたので、どうかしたのかと思いながら、聞くわけにもいかず。ずっと長く救急車が止まっていたのでね。どうなってるんだろうというそんな気持ちで見守っていたんだけどね。その後、分かったけど、勝武士くんが病院に運ばれていったのはその後に分かったんだけど、最悪の結果をもたらしてしまった。本当に本人もだけど、部屋の若い衆もだし、師匠やおかみさんもみんなの気持ちを思うと、正直、いたたまれなかったというのが本心」。コロナの恐ろしさを一層感じる出来事となり、弟子にも改めて言葉をかけたという。「やっぱり不要不急の外出を控えろというのは僕も部屋の力士を集めて言った。念押しした。あれは本当にショックです。そのためにも7月場所でいい相撲を、元気な相撲を皆さんに見てもらえるように、いま場所に向かってどこも頑張っていると思う」。協会員が一丸となって、悲しみを乗り越える。

先月18日から今月12日まで行われた抗体検査の結果は、6月中に発表される予定。「抗体検査の結果をもらって、それでご指導いただいている専門家の人にどうすべきかというのを指導いただき決めていく」。指針を定めて、開催に向けて1歩ずつ前進していく。

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高田川親方、勝武士さんは「大切な家族であり弟子」

高田川親方(19年6月24日撮影)

大相撲の高田川親方(元関脇安芸乃島)が1日、新型コロナウイルスに感染して5月13日に亡くなった弟子の勝武士(しょうぶし、本名末武清孝=すえたけ・きよたか)さんについて、日本相撲協会を通じてコメントした。

高田川親方は「大切な家族であり弟子である勝武士が新型コロナウイルスによる多機能心不全で亡くなりました。医療機関が切迫した時期と重なっていましたが、相撲協会の対応もあって重篤化する前に入院できたので、元気で帰ってきてくれるものと信じておりました」と、勝武士さんが入院した当時の心境を吐露。「しかし容体が急変し、1カ月以上の闘病の末帰らぬ人となりました。私の体調回復を待っていたかのような最期でした」と話した。

勝武士さんとの思い出も語った。勝武士さんは明るい性格で、巡業や花相撲では知られた人気者だった。相撲の所作や禁じ手などを力士2人が面白おかしく実演する「初っ切り」を担当することが多く、ファンを楽しませた。高田川親方は「勝武士は相撲のみならず、初っ切りでも活躍したムードメーカーでした。私が部屋を興す前、彼が中学校1年生の時に初めて会い、1番最初に声をかけたのが勝武士でした」と最初の出会いを回想。「『俺が親方の本当の1番弟子だ』といつもうれしそうに話していた顔が忘れられません」と、弟子との別れに胸を痛めた。

高田川部屋の力士は7月場所(19日初日、東京・両国国技館)に向けて調整を進めているという。「誰からも愛される大事な家族を失った悲しみは言葉にできません。しかし前を向き、これからも勝武士と一緒に部屋一丸となって頑張っていこうと最期のお別れでみんなで誓い合いました。現在力士たちは意欲的にトレーニングに取り組んでおり、7月場所に向けて徐々に本格的な稽古を再開する予定です」と決意。最後に医療従事者やファンに向けて「大変感謝しております。本当にありがとうございました」と感謝の意を表した。

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力士、親方らコロナ抗体検査開始 対象約1000人

両国国技館

日本相撲協会は18日、力士ら協会員を対象とした新型コロナウイルスの感染歴を調べる抗体検査を開始した。

電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「抗体検査は本日からスタートし、(今日は)2部屋43人が検査を受けた」と説明。今後は1日に2、3部屋、約50人を対象に実施予定だと明かした。

新型コロナの影響で13日に高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝)が28歳で亡くなった。協会は同日、希望する力士ら協会員全員を対象に抗体検査を実施することを発表。検査は専門機関に依頼し、各部屋で医師らが血液採取するとしていた。実施日などについては人数分の書類を各部屋に送り、希望者の書類が届いた後に調整していた。

力士約700人、親方衆は約100人で、行司や呼び出しら裏方などを合わせ最大で約1000人規模の検査となる見込み。終了まで1カ月程度要するとされるが、感染歴の有無で状況を把握することで、今後の感染対策に活用できる。無観客での実施を目指す7月場所(19日初日、東京・両国国技館)に向け、協会が1歩踏み出した。

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勝武士さん同期の琴恵光「人を喜ばせるのが好き」

琴恵光(19年8月撮影)

大相撲の西前頭16枚目琴恵光(28=佐渡ケ嶽)が14日、日本相撲協会を通じて13日に新型コロナウイルス感染の影響で亡くなった高田川部屋所属の三段目力士、勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝=すえたけ・きよたか)への思いを語った。2人の初土俵は07年春場所。同期生の訃報に「正直驚きました。本当にショックです」と胸を痛めた。

勝武士さんは稽古熱心で知られ、琴恵光も「若い頃何度か稽古したことがあったけれど、とにかく真面目にやっていました」と振り返る。巡業などでは相撲の禁じ手などを面白おかしく実演する「初っ切り」を担当し、相撲ファンに親しまれた。「同期会などでは盛り上げ役でみんなを楽しませてくれて、人を喜ばせるのが好きだったと思います」。同期生の中でもムードメーカー的存在だったことを明かした。

佐渡ケ嶽部屋と高田川部屋は、同じ二所ノ関一門。琴恵光は「(自分が)幕内に上がったときに反物を作って渡したら、それをすぐに浴衣にして着てくれた。それがすごくうれしかった。優しい同期生です」。温かい人柄だった。

勝武士さんは先月8日に入院し、同月19日から集中治療室(ICU)での治療を続け、ウイルスと粘り強く戦った。「これからは、自分たち(同期生)が胸を張って土俵に上がっている姿を見守っていてほしい」と、天国の戦友に語りかけた。

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コンビ秘話…勝武士さん初っ切り相棒に聞く(上)

17年2月、初っ切り相撲で取組中にVサインを見せる勝武士さん(右)

大相撲力士の勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝=すえたけ・きよたか)が、新型コロナウイルス感染の影響で13日に28歳で亡くなった。勝武士さんは相撲の禁じ手などを面白おかしく実演する「初っ切り」を、巡業などで担当していた。初っ切りで最初の相棒を務めていた元高三郷の和木勝義さん(30)に話を聞いた。【聞き手=佐々木一郎】

勝武士さんとコンビを組んでいた和木さんは、訃報に触れた後、ツイッターに「ほんとかよ 嘘だと言ってほしい」と苦しい胸の内をつぶやいた。「直接お別れできないのがかなり辛い」とも。

勝武士さんが亡くなり、メディアでは初っ切りを担当していた時の写真や映像が多く紹介された。コンビを組んでいたのは、元幕下高三郷の和木さんだ。故人をしのんだ後、電話インタビューに応じてくれた。

-勝武士さんは高田川部屋、和木さんは東関部屋の所属でした。同じ部屋の力士で初っ切りを務めることが多いのですが、なぜこの2人がコンビを組んだのでしょうか

和木さん 大山親方の付け人として巡業に出ていた時、(初っ切りの)1組がなくなったんです。それで、大山親方から『やってみないか?』と言われました。同じ部屋に、ちょうどいいサイズの人がいなかったのですが、高田川部屋の行司さん、今の伊之助親方ですが、『うちに勝武士がいるよ』と紹介されました。

-初っ切りは体格が異なる大型力士と小兵のコンビが一般的なので、勝武士さんとはサイズ感が合ったのですね。2014年4月の神奈川・藤沢市巡業で初めて初っ切りを披露しました。準備期間はどのくらいありましたか

和木さん 半年くらいでした。

-それまで面識はあったのですか

和木さん 対戦もありましたし、しゃべったこともありました。練習は主に夜です。ウチの部屋まで来てくれました。部屋が違うのは大変でしたね。最初はもう1組の動きを見て覚えて、徐々に大山親方に教えてもらったり。1年くらいたってから、自分たちで新しい動きを考えたりしました。

-高三郷、勝武士のコンビならではの動きはありますか

和木さん 最後にハリセンで自分が切られて、『パン』とたたかれるところですかね。その時に流行っていたネタや、その地方に合う言葉を入れたりもしました。例えば、(長野県)松本市の時は、地元の大きな病院の名前を出したり。その都度、考えていました。

<(下)に続く>

17年2月、初っ切り相撲で高三郷(左)の顔面に力水を吹き掛ける勝武士さん

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28歳勝武士さんコロナ死、国内20代で初の事例

17年2月、しょっきり相撲で塩かごを手にする勝武士さん

大相撲で初めて新型コロナウイルス感染が判明していた東京・江東区の高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝=すえたけ・きよたか)が13日午前0時半、新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去した。28歳だった。新型コロナ感染での死者は角界初。国内で20代の死亡は年齢が明らかになっている中では初とみられる。28歳の早すぎる死は、ウイルスの恐ろしさを改めて世間に伝える形となった。

角界に衝撃が走った。日本相撲協会はこの日、新型コロナ感染で入院治療していた勝武士さんの死去を発表。八角理事長(元横綱北勝海)は「協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました」と悼んだ。

協会によると、勝武士さんは4月4日ごろに38度台の高熱を発症。師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)が受け入れ先を探し続けたが、都内の医療機関が逼迫(ひっぱく)している状況と重なり、なかなか見つからず。血痰(けったん)が見られた同8日夜に、ようやく都内の大学病院に入院した。簡易検査の結果は陰性だったが、容体が悪化して翌9日に転院。10日にPCR検査で陽性と判定されると、さらに容体が悪化した19日から集中治療室で治療を受けていた。

勝武士さんは、14年に糖尿病による低血糖障がいを患った。現在もインスリン注射の投与が必要で、三段目だった16年初場所では取組直前に土俵下の控えで手が震えるなど体調不良を訴え、不戦敗となったこともあった。現役力士の死去は08年に急性骨髄性白血病で亡くなった元幕下若三梅以来。二十数人の力士を育てる師匠は「他の病気でも糖尿病を持っていると治りが遅い。感染しないように、さらに敏感にならないといけない」と警戒感を強めた。

協会は3月の春場所を史上初の無観客で実施し、新型コロナ感染者を出すことなくやり遂げた。以降、出稽古の禁止や接触を伴うぶつかり稽古の自粛要請を各部屋に通達。感染防止に努めてきたが4月10日に勝武士さんの感染が判明。その後に高田川親方や同部屋の十両白鷹山、幕下以下の力士4人(部屋、力士名は非公表)の感染も確認されたが、勝武士さん以外の6人はすでに退院していた。

葬儀・告別式は未定。高田川部屋の稽古についても、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「今行う状況ではない」と説明するにとどめ、再開時期のめどは立っていない。高田川親方の談話はなく、報道陣には「しばらくはそっとしてあげておいて欲しい」と断るなど角界全体が混乱している。

◆勝武士幹士(しょうぶし・かんじ)本名・末武(すえたけ)清孝。1991年(平3)11月4日、甲府市生まれ。竜王中では柔道部に所属し、中学卒業後に高田川部屋に入門。07年春場所で初土俵を踏んだ。最高位は17年九州場所の東三段目11枚目で、通算79場所で260勝279敗。165センチ、107キロ。得意は突き、押し。

◆力士の地位 番付は幕内、十両、幕下、三段目、序二段、序ノ口に分かれており、幕下以下の力士に給与は支払われない。中止となった夏場所の番付では、三段目は東西それぞれ100枚目まであり、昇進すれば雪駄(せった)を履くことができる。三段目の優勝賞金は30万円。15日間の本場所では2日に1番のペースで、7番相撲を取る。

勝武士さんの発熱からの経過
東京都江東区にある勝武士さんが所属する高田川部屋
19年5月、若野口(右)に突き出しで敗れる勝武士さん

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勝武士さんも 糖尿病患者致死率9・2%/鎌田實氏

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)

大相撲で初めて新型コロナウイルス感染が判明していた東京・江東区の高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし、本名末武清孝=すえたけ・きよたか)さんが13日午前0時半、新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去した。28歳だった。

新型コロナ感染での死者は角界初。国内で20代の死亡は年齢が明らかになっている中では初とみられる。28歳の早すぎる死は、ウイルスの恐ろしさを改めて世間に伝える形となった。

   ◇   ◇   ◇

<医師で作家の鎌田實(みのる)氏(71=長野・諏訪中央病院名誉院長)>

勝武士さんは「しょっきり」でお客さんを喜ばせる魅力的な力士でした。まだまだ未来があっただけにショックです。20代から40代という若い世代の感染者は日本でも多いが、28歳という若さで亡くなったのは残念でなりません。

新型コロナウイルスは、重症化させないためにも初期診断と早期治療が大事になります。医療体制が追いつかず、発熱から4日たっての入院という初動の遅さが重症化につながりました。糖尿病の持病があったことも、リスクを高めた要因だと思います。

世界保健機関(WHO)の発表によると、新型コロナウイルスによる世界の致死率は2%ほどですが、糖尿病患者は9・2%にまではねあがっています。この感染症で分かったことは、血栓ができやすく血管が根詰まりすること。始まりは肺炎でも、そこに終わらず、循環器が悪くなり、脳梗塞や腎臓や肝臓にも影響が出る。今回の死因も多臓器不全でした。自粛生活が続くと、食べ過ぎや飲みすぎに陥りやすい。太りすぎないよう気をつけたいところです。

現役力士の死を無駄にしないためにも、先進国並みに多くの検査を受けられる医療体制の構築が急務です。PCR検査に、抗原検査、抗体検査を織り交ぜ、複合的に対応していくことが求められます。従来の常識が通じるか分からない未知のウイルスだけに、それぞれの検査の差を使いながら、早期の診断と治療につなげていくことが命を救うカギになります。

◆鎌田實(かまた・みのる)1948年(昭23)6月28日生まれ、東京都出身。東京医科歯科大医学部卒。長野・諏訪中央病院院長で「健康づくり運動」を実践。脳卒中死亡率の高かった長野県の長寿日本一に貢献した。04年からイラク支援を始め、小児病院へ薬を届けたり北部の難民キャンプ診察も続ける。

「しょっきり」で塩かごを手にする勝武士さん(2017年2月5日撮影)

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巡業人気者の勝武士さん、土俵下で糖尿発症不戦敗も

17年2月、「しょっきり」で取組中にVサインを見せる勝武士さん(右)

大相撲で初めて新型コロナウイルス感染が判明していた東京・江東区の高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし、本名末武清孝=すえたけ・きよたか)さんが13日午前0時半、新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去した。28歳だった。

新型コロナ感染での死者は角界初。国内で20代の死亡は年齢が明らかになっている中では初とみられる。28歳の早すぎる死は、ウイルスの恐ろしさを改めて世間に伝える形となった。

   ◇   ◇   ◇

最高位は三段目11枚目、勝武士さんは持病と付き合いながらの力士人生だった。糖尿病のため、インスリン注射は欠かすことができなかった。16年には取組直前に土俵下の控えで全身が赤らんで手が震え、異例の不戦敗を経験している。糖尿病による低血糖障がいだった。

巡業や花相撲では知られた人気者だった。元気で明るい性格。相撲の所作や禁じ手などを力士2人が面白おかしく実演する「しょっきり」を担当することが多く、ファンを楽しませた。兄弟子で1学年上の前頭竜電とは幼なじみで、山梨・竜王中ではともに柔道部に所属。気心の知れた仲で、付け人を長く務め兄弟子を支えた。

あまりにも早い別れに、周囲も胸を痛めた。竜王中柔道部の恩師、佐々木秀人さん(65)は「ワシより早くいっちゃダメだよ」と、声を震わせながら悲しんだ。中学時代の勝武士さんは稽古熱心で「何事にも一生懸命。体が小さいぶん、人の倍は稽古をしていた」と、170センチに満たない体で奮闘していた教え子を誇る。最後に会ったのは今年の2月だった。山梨県内で行われた竜電の後援会による激励会後に、佐々木さん、竜電、勝武士さんの3人だけで酒を酌み交わした。「そのときも元気だった。そんなにひどい糖尿病ではなかったと聞いていた。本当に残念」と肩を落とした。

09年に現師匠に部屋を譲った先代高田川親方の清水和一さん(75)は、勝武士さんの入門時を知っているだけに「びっくりした。まだ若いのに、考えられない」と驚きを隠せない様子。高田川親方の誘いを受けて入門したため、自身がスカウトした弟子ではなかったが「真面目な子。たまにふざける姿も見せていたけど、仕事に関しては無口で黙々とこなしていた」。丁寧な仕事ぶりを知っていただけに、沈痛な思いを吐露した。【佐藤礼征】

◆勝武士幹士(しょうぶし・かんじ)本名・末武(すえたけ)清孝。1991年(平3)11月4日、山梨・甲府市生まれ。竜王中では柔道部に所属し、中学卒業後に高田川部屋に入門。07年春場所で初土俵を踏んだ。最高位は17年九州場所の東三段目11枚目で、通算79場所で260勝279敗。165センチ、107キロ。得意は突き、押し。

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)
「しょっきり」で塩かごを手にする勝武士さん(2017年2月5日撮影)

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勝武士さん死去で角界混乱 高田川親方の談話も出ず

「しょっきり」で塩かごを手にする勝武士さん(2017年2月5日撮影)

大相撲で初めて新型コロナウイルス感染が判明していた東京・江東区の高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし、本名末武清孝=すえたけ・きよたか)さんが13日午前0時半、新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去した。28歳だった。

新型コロナ感染での死者は角界初。国内で20代の死亡は年齢が明らかになっている中では初とみられる。28歳の早すぎる死は、ウイルスの恐ろしさを改めて世間に伝える形となった。

   ◇   ◇   ◇

角界に衝撃が走った。日本相撲協会はこの日、新型コロナ感染で入院治療していた勝武士さんの死去を発表。八角理事長(元横綱北勝海)は「協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました」と悼んだ。

協会によると、勝武士さんは4月4日ごろに38度台の高熱を発症。師匠の高田川親方(元関脇安芸乃島)が受け入れ先を探し続けたが、都内の医療機関が逼迫(ひっぱく)している状況と重なり、なかなか見つからず。血痰(けったん)が見られた同8日夜に、ようやく都内の大学病院に入院した。簡易検査の結果は陰性だったが、容体が悪化して翌9日に転院。10日にPCR検査で陽性と判定されると、さらに容体が悪化した19日から集中治療室で治療を受けていた。

勝武士さんは、14年に糖尿病による低血糖障がいを患った。現在もインスリン注射の投与が必要で、三段目だった16年初場所では取組直前に体調不良を訴え、不戦敗となったこともあった。現役力士の死去は08年に急性骨髄性白血病で亡くなった元幕下若三梅以来。二十数人の力士を育てる師匠は「他の病気でも糖尿病を持っていると治りが遅い。感染しないように、さらに敏感にならないといけない」と警戒感を強めた。

協会は3月の春場所を史上初の無観客で実施し、新型コロナ感染者を出すことなくやり遂げた。以降、出稽古の禁止や接触を伴うぶつかり稽古の自粛要請を各部屋に通達。感染防止に努めてきたが4月10日に勝武士さんの感染が判明。その後に高田川親方や同部屋の十両白鷹山、幕下以下の力士4人(部屋、力士名は非公表)の感染も確認されたが、勝武士さん以外の6人はすでに退院していた。

葬儀・告別式は未定。高田川部屋の稽古についても、芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「今行う状況ではない」と説明するにとどめ、再開時期のめどは立っていない。高田川親方の談話はなく、報道陣には「しばらくはそっとしてあげておいて欲しい」と断るなど角界全体が混乱している。

◆勝武士幹士(しょうぶし・かんじ)本名・末武(すえたけ)清孝。1991年(平3)11月4日、山梨・甲府市生まれ。竜王中では柔道部に所属し、中学卒業後に高田川部屋に入門。07年春場所で初土俵を踏んだ。最高位は17年九州場所の東三段目11枚目で、通算79場所で260勝279敗。165センチ、107キロ。得意は突き、押し。

<スポーツ界の主な感染>

◆プロ野球 3月26日に阪神藤浪晋太郎投手がPCR検査を受け、NPB球団所属選手として初の陽性判定。27日には同じく阪神の伊藤隼太外野手、長坂拳弥捕手の感染も判明。4月1日には楽天などで監督を務めた梨田昌孝氏が陽性判定。14日には元阪神ヘッドコーチの片岡篤史氏が感染を公表した。

◆サッカー 日本協会の田嶋幸三会長が3月17日に陽性であることが判明。東京都内の病院に入院したが、順調に回復し、4月2日に退院した。Jリーグでは、ヴィッセル神戸の元日本代表DF酒井高徳が3月30日に感染していることが判明。4月1日には、神戸のトップチーム関係者1人と、セレッソ大阪GK永石拓海、J2ザスパクサツ群馬DF舩津徹也の罹患(りかん)も明らかになった。

◆バスケットボール Bリーグの大阪エヴェッサでは、4月2日に選手1人の感染が確認されると、3日にはチーム関係者1人の感染を発表。13日までに計13人の感染が確認され、27日に計13人全員が退院もしくは自宅療養解除となったことを発表した。

◆柔道 総本山こと講道館の理事で、全日本柔道連盟(全柔連)副会長などを歴任した松下三郎さんが4月19日、新型コロナウイルスによる肺炎のため死去した。東京都文京区の講道館内に事務局を置く全柔連では、4月16日までに役職員19人の集団感染が確認された。

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)
17年2月、「しょっきり」で取組中にVサインを見せる勝武士さん(右)

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死去の勝武士さん発熱も受け入れ病院なく4日後入院

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)

日本相撲協会は13日、新型コロナウイルス感染のため入院していた高田川部屋の三段目の勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝)が、同日にコロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため死去したことを発表した。28歳だった。

協会が発表した勝武士さんの経過は以下の通り。

▽4月4、5日 38度台の発熱。師匠らが保健所に電話をかけ続けたが、つながらず。

▽4月4~6日 近隣の複数の病院に依頼したが、受け付けてもらえず。

▽4月7日 近隣の医院にも相談したが、医療機関は見つからず。

▽4月8日 熱が下がらず血痰(けったん)が見られたため救急車を呼んだが、なかなか受け入れ先が決まらず、夜になって都内の大学病院に入院。簡易検査の結果は陰性。

▽4月9日 状態が悪化し、別の大学病院へ転院。

▽4月10日 PCR検査で陽性と判定。

▽4月19日 状態が悪化し、集中治療室で治療を受ける。

▽5月13日 午前0時30分、都内の病院で死去。

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勝武士さん死去に理事長「ただただ苦しかったと…」

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)

日本相撲協会は13日、新型コロナウイルス感染のため入院していた高田川部屋の三段目の勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝)が、同日にコロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため死去したことを発表した。28歳だった。

勝武士さんは明るい性格で知られ、巡業などでは初っ切りを務めたこともある。糖尿病の持病があり、入院後も体調が心配されていた。

八角理事長(元横綱北勝海)は、協会を通して以下のコメントを発表した。

「この度は悲報に接し、協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました。今はただ、安らかに眠って欲しいと思います。懸命の措置をしてくださいました医療機関の皆様には、故人に代わり、深く感謝申し上げます」

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高田川部屋の勝武士さんがコロナ感染死 28歳

勝武士さん(左)(2019年5月15日撮影)

日本相撲協会は13日、新型コロナウイルス感染のため入院していた高田川部屋の三段目の勝武士(しょうぶし)さん(本名・末武清孝)が、同日午前0時半にコロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため都内の病院で死去したことを発表した。山梨県出身。28歳だった。日本のプロスポーツ選手が新型コロナウイルスの影響で死去するのは初めて。国内で20代の死亡は、初とみられる。

勝武士さんは中学卒業後に高田川部屋に入門し、2007年春場所初土俵。身長165センチと小柄ながら、強い足腰を武器に最高位は東三段目11枚目。明るい性格で知られ、巡業などでは初っ切りを務めたこともある。糖尿病の持病があり、入院後も体調が心配されていた。

協会が発表した勝武士さんの経過は以下の通り。

▽4月4、5日 38度台の発熱。師匠らが保健所に電話をかけ続けたが、つながらず。

▽4月4~6日 近隣の複数の病院に依頼したが、受け付けてもらえず。

▽4月7日 近隣の医院にも相談したが、医療機関は見つからず。

▽4月8日 熱が下がらず血痰(けったん)が見られたため救急車を呼んだが、なかなか受け入れ先が決まらず、夜になって都内の大学病院に入院。簡易検査の結果は陰性。

▽4月9日 状態が悪化し、別の大学病院へ転院。

▽4月10日 PCR検査で陽性と判定。

▽4月19日 状態が悪化し、集中治療室で治療を受ける。

▽5月13日 午前0時30分、都内の病院で死去。

八角理事長(元横綱北勝海)は、協会を通して以下のコメントを発表した。

「この度は悲報に接し、協会員一同、心より哀悼の意を表します。ご遺族の皆様方のご傷心を察しますと、お慰めの言葉も見つかりません。1カ月以上の闘病生活、ただただ苦しかったと思いますが、力士らしく、粘り強く耐え、最後まで病気と闘ってくれました。今はただ、安らかに眠って欲しいと思います。懸命の措置をしてくださいました医療機関の皆様には、故人に代わり、深く感謝申し上げます」

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最多の佐渡ケ嶽は時差式稽古 力士数データ/新番付

春場所で新入幕の琴ノ若と、師匠で父の佐渡ケ嶽親方(左)(2020年2月24日)

日本相撲協会は27日、大相撲夏場所(5月24日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。十両以上の番付は以下の通り。なお、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、夏場所開催の可否は決まっていない。

新番付にしこ名が載った力士総数は45部屋に695人。部屋別、出身地別のナンバーワンはどこか…。データを紹介します。

【部屋別力士数】

相撲通の方なら1位と2位はあの部屋…と推測できるでしょう。ここ数年、常にトップを競うあの部屋です。

1位は佐渡ケ嶽部屋の37人。新型コロナウイルスの影響で稽古にも工夫が求められる中、佐渡ケ嶽部屋は「うちは40人ぐらい力士がいるから」(琴奨菊談)と起床時間から2班に分ける「時差式稽古」で汗を流している。入幕力士が3人もいたため、幕内力士5人も45部屋でトップだ。

2位は2差の35人で木瀬部屋。関取予備軍ともいわれる幕下に15人を擁し、関取数6人は九重部屋と並び2位タイ。徳勝龍の初場所優勝で活気づいている。

3位以下は<3>玉ノ井部屋28人<4>境川部屋25人<5>高田川部屋24人<6>九重・高砂・八角の高砂一門の3部屋が23人で続く。9位で21人の追手風部屋は関取数が7人でトップ。木瀬部屋同様、学生相撲出身力士を多く輩出している。10位の錣山部屋(20人)までが、20人以上在籍の部屋だ。

また“関取在籍率”では追手風(21人中7人)、片男波(3人中1人)がトップだ。

【出身地別力士数】

やはり日本全国の人口比率に準じているのか。1位は東京都の56人。以下<2>大阪府(39人)<3>愛知県(37人)<4>兵庫県(36人)<5>福岡県(32人)で本場所開催4都府県が予想通りにベスト5入り。以下<6>神奈川県(31人)<7>千葉県(29人)<8>鹿児島県(28人)<9>埼玉県(25人)<10>熊本県(23人)と続く。幾多の横綱を輩出した“相撲どころ”の北海道はモンゴルと並ぶ11位(22人)、やはり多くの名力士を輩出した相撲が盛んな青森県は10人(21位タイ)となっている。

国別ではモンゴルの22人がダントツで、ジョージアが2人、残るブラジル、中国、ロシア、ブルガリア、ハンガリー、フィリピン、ウクライナが各1人となっている。

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夏場所開催「何も決定していない」芝田山広報部長

高田川親方(19年6月撮影)

日本相撲協会は25日、高田川親方(53=元関脇安芸乃島)と弟子の十両白鷹山(25=高田川)、幕下以下の力士4人の計6人が、新型コロナウイルスに感染したと発表した。幕下以下の力士については個人情報保護の観点で部屋名などを公表していない。親方や十両以上の関取の感染確認は初で、角界での感染者は合計7人となった。27日の夏場所の番付発表は予定通りに行うが、2週間延期し5月24日を初日とした夏場所(両国国技館)開催の雲行きは、さらに怪しくなってきた。

  ◇   ◇   ◇  

角界でも感染が拡大しつつある。日本相撲協会は、協会員6人の新型コロナウイルス感染を発表。10日に幕下以下の力士1人の感染が初めて判明したが、親方と関取の感染は初めて。協会副理事を務めている高田川親方は今週に入り発熱症状があったため、23日に都内の病院でPCR検査を受けた。同日に入院し、24日に陽性反応が出た。白鷹山は発熱などの症状はなかったが、24日に同検査を受け、陽性反応が出た。25日に入院した。

幕下以下の力士4人にも発熱症状などがあったといい、PCR検査で陽性が確認されて現在は入院中。協会は個人情報保護の観点から、幕下以下については、名前や部屋名は公表していない。そのため、高田川部屋以外の部屋で感染者が出たかは、現時点では不明だが、感染が角界でも拡大しつつある。この発表を受け、電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「入院しているから全く連絡が取れていない」と、高田川親方や白鷹山の直近の行動は把握できていないと話した。

陽性が判明した者の所属部屋は、今後2週間は稽古や外出を禁止とし、部屋の消毒や体温管理などを徹底するという。一方で、八角理事長(元横綱北勝海)は各部屋に、接触を伴わない稽古については、継続するよう通達した。芝田山広報部長は「買い物はなるべく少人数でとりまとめて、レベルを上げた予防策を実施してほしいとのことだった」と八角理事長からの感染拡大防止の指示についても、明かした。

協会は3日に臨時理事会を開き、夏場所の2週間延期を決定した。状況次第で無観客開催や中止を検討するとの姿勢。以降、力士らの外出を原則的に禁止にしたり、相撲を取るなど接触を伴う稽古の自粛、日々の検温実施や体調管理の徹底などを指示してきた。夏場所開催に向け、感染拡大防止に努め、踏ん張り続けてきた中での、複数人の感染判明となった。

27日の夏場所番付発表は予定通りに行う。本場所開催について、芝田山広報部長は「開催について何も決定していないが、専門家の意見を踏まえつつ慎重に検討したい」と話した。初日まで約1カ月あるとはいえ、予断を許さない状況は続く。

◆高田川部屋 元大関前の山が74年3月に引退し、年寄「高田川」を襲名。同年4月に高砂部屋から独立した。歴代最多16個の金星を獲得した元関脇安芸乃島が03年夏場所後に引退。年寄「藤島」を経て、千田川親方として部屋付き親方だった09年8月に名跡を交換し、年寄「高田川」を襲名して高田川部屋を継承、現在に至る。現在の所属力士は幕内の竜電と輝、十両の白鷹山、幕下以下19人、3月の春場所の新弟子検査で合格した2人の計24人。他に立行司の第41代式守伊之助を含めた行司2人、床山1人、若者頭1人が所属。高田川親方を含めて合計29人の協会員が所属している。東京・江東区の清澄白河に部屋がある。

<これまでの角界の動き>

▼3月1日春場所の史上初の無観客開催を決定。

▼8日 エディオンアリーナ大阪で春場所初日を迎える。

▼15日平幕千代丸が39度7分の発熱で休場。

▼17日 協会が千代丸の新型コロナウイルス陰性を発表。

▼22日 協会員の感染者がゼロのまま千秋楽を迎える。

▼4月3日 夏場所、名古屋場所開催の2週間延期を決定。

▼8日 幕下以下の力士が、新型コロナウイルス感染確認の簡易的な検査を受ける。病院側から協会に「陽性」と連絡が入る。

▼9日 8日に「陽性」と診断された幕下以下の力士について、病院側から「陰性」と訂正の連絡が入り、再び検査を受ける。

▼10日 再検査を受けた結果、幕下以下の力士が「陽性」と判明。角界で陽性反応を示したのは初。

▼23日 高田川親方がPCR検査を受け、都内の病院に入院。

▼24日 高田川親方のPCR検査の結果が「陽性」と判明。弟子の十両白鷹山もPCR検査を受けて「陽性」が確認される。

▼25日 白鷹山が入院。他に幕下以下の力士4人がPCR検査で「陽性」と判明。協会の八角理事長(元横綱北勝海)が、接触を伴わない稽古の継続を通達。

3月、春場所の土俵祭り。左から高田川親方、藤島親方、境川親方、八角理事長、高島親方、錦戸親方

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高田川親方らが感染、夏場所まで1カ月雲行き怪しく

高田川親方(左)と十両白鷹山

日本相撲協会は25日、高田川親方(53=元関脇安芸乃島)と弟子の十両白鷹山(25=高田川)、幕下以下の力士4人の計6人が、新型コロナウイルスに感染したと発表した。幕下以下の力士については個人情報保護の観点で部屋名などを公表していない。

親方や十両以上の関取の感染確認は初で、角界での感染者は合計7人となった。27日の夏場所の番付発表は予定通りに行うが、2週間延期し5月24日を初日とした夏場所(両国国技館)開催の雲行きは、さらに怪しくなってきた。

   ◇   ◇   ◇

角界でも感染が拡大しつつある。日本相撲協会は、協会員6人の新型コロナウイルス感染を発表。10日に幕下以下の力士1人の感染が初めて判明したが、親方と関取の感染は初めて。高田川親方は今週に入り発熱症状があったため、23日に都内の病院でPCR検査を受けた。同日に入院し、24日に陽性反応が出た。白鷹山は発熱などの症状はなかったが、24日に同検査を受け、陽性反応が出た。25日に入院した。

幕下以下の力士4人にも発熱症状などがあったといい、PCR検査で陽性が確認されて現在は入院中。協会は個人情報保護の観点から、幕下以下については、名前や部屋名は公表していない。そのため、高田川部屋以外の部屋で感染者が出たかは、現時点では不明だが、感染が角界でも拡大しつつある。この発表を受け、電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「入院しているから全く連絡が取れていない」と、高田川親方や白鷹山の直近の行動は把握できていないと話した。

陽性が判明した者の所属部屋は、今後2週間は稽古や外出を禁止とし、部屋の消毒や体温管理などを徹底するという。一方で、八角理事長(元横綱北勝海)は各部屋に、接触を伴わない稽古については、継続するよう通達した。芝田山広報部長は「買い物はなるべく少人数でとりまとめて、レベルを上げた予防策を実施して欲しいとのことだった」と八角理事長からの感染拡大防止の指示についても、明かした。

協会は3日に臨時理事会を開き、夏場所の2週間延期を決定した。状況次第で無観客開催や中止を検討するとの姿勢。以降、力士らの外出を原則的に禁止にしたり、相撲を取るなど接触を伴う稽古の自粛、日々の検温実施や体調管理の徹底などを指示してきた。夏場所開催に向け、感染拡大防止に努め、踏ん張り続けてきた中での、複数人の感染判明となった。

27日の夏場所番付発表は予定通りに行う。本場所開催について、芝田山広報部長は「開催について何も決定していないが、専門家の意見を踏まえつつ慎重に検討したい」と話した。初日まで約1カ月あるとはいえ、予断を許さない状況は続く。

◆高田川部屋 元大関前の山が74年3月に引退し、年寄「高田川」を襲名。同年4月に高砂部屋から独立した。歴代最多16個の金星を獲得した元関脇安芸乃島が03年夏場所後に引退。年寄「藤島」を経て、千田川親方として部屋付き親方だった09年8月に名跡を交換し、年寄「高田川」を襲名して高田川部屋を継承、現在に至る。現在の所属力士は幕内の竜電と輝、十両の白鷹山、幕下以下19人、3月の春場所の新弟子検査で合格した2人の計24人。他に立行司の第41代式守伊之助を含めた行司2人、床山1人、若者頭1人が所属。高田川親方を含めて合計29人の協会員が所属している。東京・江東区の清澄白河に部屋がある。

<新型コロナウイルスに対するこれまでの角界の主な動き>

▽2月25日 新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本相撲協会が春場所開催について協議。「通常開催」「無観客開催」「中止」の3つの選択肢の中から話し合いが進む。

▽3月1日 協会が臨時理事会を開き、春場所の史上初の無観客開催を決定。協会員から感染者が1人でも出た場合、場所中でも即時中止することも決める。

▽6日 協会が春巡業(3月下旬~4月下旬)の来年4月への延期を発表。

▽8日 エディオンアリーナ大阪で春場所初日を迎える。

▽15日 同8日目に西前頭15枚目の千代丸が39度7分の発熱で休場。

▽16日 同9日目に千代丸が力士として初のPCR検査を受ける。

▽17日 同10日目に協会が千代丸の新型コロナウイルス陰性を発表。

▽22日 協会員の感染者がゼロのまま千秋楽を迎える。

▽4月3日 協会が臨時理事会を開き夏場所、名古屋場所開催の2週間延期を決定。各師匠には出稽古の禁止を通達。

▽4~8日 幕下以下の力士1人が発熱。1度下がるが、再び高熱を出す。

▽8日 幕下以下の力士が、新型コロナウイルス感染確認の簡易的な検査を受ける。病院側から協会に「陽性」と連絡が入る。

▽9日 8日に「陽性」と診断された幕下以下の力士について、病院側から「陰性」と訂正の連絡が入り、再び検査を受ける。協会は力士ら協会員の外出を原則的に禁止にする。

▽10日 再検査を受けた結果、幕下以下の力士が「陽性」と判明。角界で陽性反応を示したのは初。

▽13日 協会が各部屋に接触を伴うぶつかり稽古などの自粛を要請。

▽15日 28日に予定していた十両以上の関取衆が参加する力士会が取りやめとなる。

▽17日 28日実施予定だった夏場所の新弟子検査の延期が決定。

▽21日 協会は新型コロナ感染防止のため、これまで国技館で受け渡ししていた夏場所の番付表を印刷所から各部屋へ直接配送すると発表。

▽23日 高田川親方がPCR検査を受け、都内の病院に入院。

▽24日 高田川親方のPCR検査の結果が「陽性」と判明。弟子の十両白鷹山もPCR検査を受けて「陽性」が確認される。

▽25日 白鷹山が入院。他に幕下以下の力士4人がPCR検査で「陽性」と判明。協会の八角理事長(元横綱北勝海)が、接触を伴わない稽古の継続を通達。

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関脇高安は3勝3敗 白鵬への名乗りで若手時代回想

妙義龍(右)を激しく攻める高安(撮影・鈴木正人)

大相撲の関脇高安(29=田子ノ浦)は、約2年8カ月ぶりに“大関特権”のない横審総見となったが「初心に帰ることができた」と前向きにとらえた。

6日、東京・両国国技館で行われた稽古総見に参加。幕内力士の申し合い参加し、計6番で3勝3敗だった。稽古総見で大関は、大関以上による申し合いや、指名する相手と連続何番も取ることができるといった慣例があるが、関脇となり、一力士として申し合いに加わり、2番、1番、3番と細切れに相撲を取った。

番数は少なかったが「あれだけの人数がいれば仕方ない。いい内容の相撲もあった」と、受け入れた。むしろ「若手のころを思い出したか」と問われると「思い出しましたね」と笑った。横綱白鵬が、新小結大栄翔を指名して稽古している最中には、八角理事長(元横綱北勝海)から「高安、行けよ」と促され、名乗りを上げる場面も。白鵬から指名されることはなかったが、大関を目指していたころを思い出す、一つの要因ともなった。一方で最後は、ぶつかり稽古で前頭炎鵬に胸を出し、若手の成長も促していた。

高安は昨年9月の秋場所は左肘靱帯(じんたい)断裂で全休、同11月の九州場所は急性腰痛症で途中休場した。2場所連続で勝ち越すことができずに陥落した大関の座に、今場所で10勝すれば返り咲く。10勝への意識を問われても「終盤まで優勝争いに絡みたい。千秋楽まで、いい内容の相撲を取りきりたい」と、さらに高い目標を掲げるなど、気力も充実。今年に入ってすでに阿武松部屋、高田川部屋に出稽古するなど、精力的に稽古を重ね「(状態は)とてもいい、とても順調」と自信も戻っている。今後も出稽古を重ね、初場所(12日初日、東京・両国国技館)に照準を合わせる。

あかちゃんを抱っこする高安(撮影・鈴木正人)

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