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日本国籍取得の鶴竜に、高砂親方「気楽に相撲を」

高砂親方(2018年2月4日撮影)

横綱鶴竜(35=陸奥)が10日付の官報で、日本国籍取得を告示されたことに関し、師匠として8代目高砂浦五郎を受け継いだ元関脇朝赤龍の高砂親方(39)が、エールを送った。

鶴竜と同じモンゴル出身の高砂親方も、17年春場所を最後に現役を引退(番付上は同年5月の夏場所が最後)し、同年4月に日本国籍を取得した。この日の朝稽古後、取材に応じ「日本国籍をもらったと思うが、それよりケガもあるし来場所、頑張ってもらいたいですね」と奮起を期待。今後は「気楽に相撲を取れると思う。頑張って長く取ってほしいと思います」と、瀬戸際の横綱を気遣った。鶴竜としても胸のつかえが下りる思いだろう。そんな胸中を察するように「ケガをして休場して、いろいろあるんじゃないですか。(これを機に)気楽に堂々と相撲を取れるんじゃないですか」と推し量っていた。

鶴竜(2019年8月26日撮影)

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高砂改め錦島親方「ノビノビ指導して」師匠譲り渡す

11月場所後の定年に伴うリモート会見に出席した高砂親方(2020年11月4日撮影)

日本相撲協会は26日、東京・両国国技館で理事会を開き、12月9日に65歳の誕生日を迎え、同協会の停年となる高砂親方(64=元大関朝潮)と、部屋付きの錦島親方(39=元関脇朝赤龍)の年寄名跡交換を承認。錦島親方が8代目高砂浦五郎として高砂部屋を継承することが決まった。

師匠の座を受け継いだ新高砂親方は、日本相撲協会広報部を通じて以下のコメントを発表した。

このたび高砂浦五郎の名跡を八代目として襲名させていただく運びとなりました。

継承のお話しをいただいた時は正直その責任の重さに足がすくむ思いで躊躇いたしました。

しかし、育てていただいた先代師匠に恩返しすべく決意しました。これからは、朝乃山をはじめとする力士たち、支えてくださる親方、行司、呼出し、床山、若者頭とともに、力を合わせて高砂部屋の名に恥じぬよう精進致します。何卒よろしくお願い申しあげます。(原文まま)

一方、師匠の座を譲り渡した高砂改め錦島親方は電話取材に「高砂という重い看板を背負うことになるが、そんなプレッシャーを感じる必要はない。自分を、そして周りを信じてノビノビと指導にあたってほしい。これまで同様、協力は惜しまない」と話した。

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貴景勝、決定戦で押しの神髄見せた/大ちゃん大分析

幕内優勝決定戦で照ノ富士(右)を押し出しで破る貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲11月場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

優勝決定戦の貴景勝は、押しの神髄のような相撲を取った。本割で負けたことで、一番大事な自分の相撲を貫き通すんだという原点に戻れたんだろう。

本割でこの相撲を取ってほしかったが、大関として勝たなければ、負けちゃいかんという雑念が頭に入っていたと思う。立ち合いで当たれていないし、上から手を出しに行って相撲が硬かった。優勝決定戦までの短い時間で、よく切り替えられた。今場所は初日から横綱が不在で大関も1人抜け2人抜けとなる中だけに、3年ぶりの大関優勝は余計に価値がある。来場所は綱とりだが、やはり横綱に勝って、最低でも今場所ぐらいの高いレベルの優勝がほしい。

今年は5場所全てで優勝力士の顔触れが違った。新大関が2人も誕生しているのに、そんな現象が起こるのは、それだけ戦国時代ということ。来年は新横綱が誕生して上位陣が安定してくれることを願いたい。その意味では3大関の中で24歳と一番若い貴景勝に、その実現性は高いだろう。

最後に、私事ですが高砂浦五郎としてはこの評論が最後になります。相撲人生はついてたなと思いますが正直、まだピンときません。場所前から「これが最後、これが最後」と何度も言われましたが、これで死ぬわけじゃないから(笑い)。来年、名前が変わっても相撲には変わらぬ情熱でかかわりたいと思っているので引き続き、よろしくお願いします。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

11月場所後の定年に伴うリモート会見に出席した高砂親方

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照ノ富士の我慢、貴景勝に通じるか/大ちゃん大分析

11月場所14日目、照ノ富士(左)は志摩ノ海を寄り切りで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲11月場所>14日日◇21日◇東京・両国国技館

貴景勝の相撲は、千秋楽の予行演習のような一番だったな。「最後までこの相撲を貫きます」という気持ちがこもった押しで、手の回転もいいし迷いなく足もよく出ていた。過去に何度も苦い思いをさせられた御嶽海に何もさせなかった。

千秋楽は照ノ富士が、貴景勝の当たりと突き押しを止められるかどうか。立ち合いに全てがかかっている。ただ止めて、つかまえられたとしても貴景勝は差さないから、引っ張り込めないタイプじゃないかな。逆に中に入られて押されかねない。今場所の照ノ富士は、強引さを抑えて考えて取る相撲が目立つ。13日目の竜電戦にしてもこの日の志摩ノ海戦にしても、まわしを取るまではしっかり我慢して勝負をつけている。それが貴景勝に通じるかだ。優勝争いは、照ノ富士の膝の不安を考えれば貴景勝が有利。決定戦を含めた逆転の2連勝は、照ノ富士の体調を考えれば難しいだろう。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

11月場所14日目、貴景勝(右)は突き出しで御嶽海を破る(撮影・小沢裕)

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貴景勝と志摩ノ海、力の差は歴然/大ちゃん大分析

志摩ノ海(左)を押し出しで破る貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲11月場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館

幕尻で優勝争いに加わる志摩ノ海は、よく辛抱して押しに徹したが、いかんせん力の差は歴然だった。12日目まで平幕下位と当たっていたのが、いきなり結びの大関戦だ。力の差は仕方ないが敢闘精神はほめていい。その幕尻相手に貴景勝は、やや立ち合いの当たりが弱かった。押してくる相手とはいえ稽古でも胸を合わせない相手に、やはり不気味さはある。だから、どうしても見てしまう。

ただ、9日目に負けた翔猿戦の同じ轍(てつ)を踏むまいと、突いて押して前に持っていきながらの流れは作った。最後のいなしも十分に距離を取っていたから出来た。常に自分のペースで決して苦戦には見えなかった。これで単独トップ。優勝争いで有利になったのは間違いない。千秋楽は照ノ富士戦だろう。このまま1差でいければ大一番になる。照ノ富士とすれば、まわしを…。展開を予想するのは明日にしよう。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

1敗を死守した貴景勝は懸賞の束を手にする(撮影・小沢裕)

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元朝赤龍の錦島親方8代目高砂へ 師匠12月に定年

高砂親方(2019年12月24日撮影)

12月9日に師匠の高砂親方(元大関朝潮)が65歳の誕生日を迎え、日本相撲協会の停年となる高砂部屋を、現在は部屋付き親方で、元関脇朝赤龍の錦島親方(39)が師匠として継承することが20日、分かった。

既に大相撲11月場所10日目の17日に、年寄名跡交換に必要な書類を同協会に提出しており、場所後の理事会で承認され次第、錦島親方が8代目高砂を受け継ぐ運びとなる。

部屋にはもう1人、若松親方(50=元前頭朝乃若)が部屋付き親方として在籍している。高砂親方と同じ近大出身で、同大や東洋大とのパイプを作り、大関朝乃山ら有望力士のスカウトなどに尽力してきた。錦島親方の兄弟子でもあり、同協会の副理事も務めている。

一方で、現役時代は押し相撲でならした若松親方の最高位は、三役目前の西前頭筆頭止まり。初代高砂浦五郎こそ平幕力士だったが、2代目以降は横綱2人、大関2人を含め6代連続で三役以上経験者だった。2人のどちらを後任に据えるかで熟慮を重ねた結果、現役時代の実績や、周囲の声などもろもろ、勘案し錦島親方に決まった。また関係者によれば、大関朝乃山(26)が引退した際は、9代目高砂として部屋を継承させることにも理解を示しているという。

モンゴル出身の錦島親方は、00年初場所初土俵。03年春場所で新入幕を果たし、最高位は関脇。三役を5場所務め17年春場所で引退し、同年4月に日本国籍を取得した。通算成績は687勝679敗で、三賞は4回(殊勲賞1、敢闘賞1、技能賞2)受賞した。

元朝赤龍の錦島親方(左)と師匠の高砂親方は観客に一礼する(2018年2月4日撮影)

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有望の琴勝峰もそう甘くはなかった/大ちゃん大分析

貴景勝(左)は琴勝峰を突き落としで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲11月場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

有望株と番付最上位の結びの一番は、あっけなく勝負が決まった。

大関戦も結びも初体験の琴勝峰は、やはり経験値の差を見せつけられた。きっぷのいい力士らしく、頭でぶつかり長い手を生かして突き放してもいた。ただ押し込むまでには至らず逆に、うまく貴景勝に距離を取られた。大関からすればあとはタイミングを見計らうだけ。出るところを左から突いて勝負あり。琴勝峰からすれば、突き押しの攻防から懐の深さを生かし、いなして攻めようとしたのだろうが、そうは甘くなかった。

ただ、負けたとはいえ立ち合いの当たりも良かったし、体の柔らかさ、懐の深さ、前に出る力など将来楽しみな逸材であることには違いない。注文するとすれば、懐の深さで引き技も多用するようだが、単に勝つために小手先に頼ることはせず、内容を伴った相撲を積み重ねること。それが将来、必ず生きる。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

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精神的にも崩れた貴景勝押すリズム/大ちゃん大分析

翔猿にはたき込みで敗れた貴景勝(奥)(撮影・河田真司)

<大相撲11月場所>◇9日目◇16日◇東京・両国国技館

立ち合いから貴景勝のリズムではなかった。

翔猿相手に立ち合い変化も頭にあって当たりが弱い。だから突きも押しも威力がなく、流れの中で引いた。それも上から押しつぶすような引きならまだしも、翔猿の身長もないから中途半端。押し相撲の力士が引くというのは勝ちたい意識が働くからだ。これで精神的にも押すリズムが崩れ、自分の体勢まで乱した。最後は足がそろってしまい前のめりに倒された。突き落としたり、いなしたりするのは横の動きだからいいが、押し相撲が直線的な「引き」の動きに出ると墓穴を掘ることになる。今場所の貴景勝らしからぬ相撲だった。ただ、大関の引きを誘ったのは翔猿の粘りだ。1歩も下がらず前に前にという、優勝争いした先場所のような攻めの姿勢が貴景勝の迷いを誘発した。今場所、軽量力士が苦しんでいるのは、やはり押す力がないから。翔猿はこの一番が自信になるだろう。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

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強引な照ノ富士、慎重さ忘れるな/大ちゃん大分析

若隆景(左)の攻めに耐える照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲11月場所>◇7日目◇14日◇東京・両国国技館

全勝の照ノ富士が、危うく引いて墓穴を掘りそうになった。油断ではないだろうが、つかまえれば大丈夫と思って行ったものの、うまく中に入られ強引に引いてしまった

。相手が軽量であることから土俵際は余裕もあったし、最後はつかまえて差せたから圧力差で勝負をつけた。膝に古傷を抱えているだけに強引な相撲は致命傷になりかねない。慎重さを常に持ち合わせて取ることだろう。負けた若隆景は立ち合い、当たって右に動いて考えた相撲だった。惜しまれるのは自分の背丈を考えなかったこと。もう少し頭をつけて出るべきだった。もしくは横について押し込むなり、善戦はしたが工夫がほしかった。逆に照ノ富士に付け入るすきがあるとすれば、貴景勝や御嶽海のように真っ正面から押すか、横について動かしながら攻めるか。力通りの7連勝だが優勝は、そう簡単ではない。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

若隆景(下)をすくい投げで破る照ノ富士(撮影・中島郁夫)

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立ち合い決まる貴景勝の好調さ/大ちゃん大分析

貴景勝(右)は大栄翔を突き出しで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲11月場所>◇5日目◇12日◇東京・両国国技館

貴景勝の立ち合いがピタッと決まった。的の大きくない同じ押し相撲の大栄翔相手に、この立ち合いが出来るあたりに今場所の貴景勝の好調さがうかがえる。丸い体で相手の懐に入れれば貴景勝の相撲。押し切れなかったり距離が空いたりすると、いなしや引きなど相手に反撃の糸口を与えてしまうが、その隙が全くない。

3日目の霧馬山戦で苦戦した以外、今場所の貴景勝は終始、自分の相撲を取り切れている。豪快にして繊細さが求められる押し相撲は15日間、同じようには取れない。その確率を高められれば、自然と白星は積み重なるだろう。照ノ富士のように圧力が伝わりにくい相手や四つの強い相手には、動きを止めないで横から攻めるなどの工夫が必要だが、それは本人も分かっているはずだ。横綱、大関陣で1人だけ土俵に残された。本来、看板を背負うのは横綱の役目。重責はあるだろうが、過度に背負い込まずに臨んでほしい。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

大栄翔(奥)を突き出しで破った貴景勝(撮影・河田真司)

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正代白星へ「負けられない」執念/大ちゃん大分析

貴景勝(左)は霧馬山を突き落としで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲11月場所>◇3日目◇10日◇東京・両国国技館

大関経験者の高安相手に正代が、苦戦を強いられた。辛抱が必要な場面で引いたりいなしたりと、圧力のある相手を2度も3度も呼び込んでしまっては、館内を沸かす熱戦になるのも仕方ない。正代がはたく相撲を最近は見ていない。大関として今まで以上に、勝ちたい気持ちが強いんだろう。大関という地位に精神的に慣れるまで1場所や2場所はかかると思う。

それでも最後は必死な姿勢が白星を呼び込んだ。勝ちたい、勝つんだという気持ちから劣勢になったが、一方で大関として負けちゃいけない、という頑張りが土俵際の逆転を生んだ。勝ち運とは少し違う、大関としての執念だろう。両横綱が休場し、3大関の1人も途中休場。何とか場所を引っ張らなければ、という気持ちは貴景勝ほどは持てないかもしれないが、ここまでの3日間は新大関として立派に土俵を務めている。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

正代(右)は高安を突き落としで破る(撮影・小沢裕)

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正代、気持ち空回りも白星大きい/大ちゃん大分析

若隆景を突き落としで破る正代(撮影・野上伸悟)

<大相撲11月場所>◇初日◇8日◇東京・両国国技館

新大関正代(29=時津風)が“九死に一生(勝)”を得た。初顔合わせの若隆景と対戦。もろ差しを許し防戦一方も、土俵伝いに回り込み起死回生の突き落としを決めた。

       ◇    ◇

勝ちたい、勝たなければいけない。そんな気持ちばかりが先行したような正代の相撲だった。

大関として初めて臨む土俵だから、経験者としてよく分かる。正代の一番の良さである、相手をはじき返すような当たりは影を潜めて受けに回ってしまった。若隆景の善戦に守勢一方だったが、何とか最後は腰の重さと粘り強さで白星を呼び込んだ。この日は土俵入りの後に、優勝額の贈呈式と除幕式もあった。これも初めての経験で、精神的に朝から落ち着かない1日だったんじゃないかな。ただ、決して褒められた相撲ではないが、1つ勝ったのは大きい。2日目からは本来の相撲が取れるだろう。勝って当然、負けて騒がれる。それが大関以上の宿命だ。

初日は出場する力士で番付最上位の大関3人が、そろって白星。休場する横綱2人の存在を忘れさせるぐらいの活躍で優勝争いを引っ張ってほしい。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

初日を白星で飾った正代(右)は懸賞の束を手にホっとした表情を見せる(撮影・小沢裕)

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定年の高砂親方「いい師匠人生」朝乃山に綱取り期待

11月場所後の定年に伴うリモート会見に出席した高砂親方

大相撲11月場所(8日初日、東京・両国国技館)を最後に定年を迎える高砂親方(元大関朝潮)が4日、師匠として最後となる本場所を控え「いい師匠人生を送らせてもらった」と笑顔で振り返った。都内の部屋でリモート会見に出席。12月9日が日本相撲協会定年となる65歳の誕生日で「あまりやり切ったとか、今場所で終わる感覚はない。今場所が終わらないと(実感は)出てこないんじゃないか」と心境を明かした。今後は年寄名跡を変更して、再雇用制度で協会に残るという。

親方として横綱朝青龍、大関朝乃山らを育てた。朝青龍は10年に暴行問題の引責で引退するなど、親方自身も不祥事の対応に奔走。「いろんな問題を起こす横綱もいた。苦労した」と苦笑いを浮かべる一方で、定年間近に朝乃山が看板力士に成長した。「少し落ち着いてきたら朝乃山がタケノコのように伸びてきた。いろんな意味でついている。ツキは使い果たしたかな」と豪快に笑った。

自身が届かなかった綱取りを、近大の後輩でもある朝乃山に期待する。学生出身の横綱は輪島だけ。「そこを目指してもらいたい。僕ら学生出身は輪島さんがあこがれの人だった」。朝乃山は大関2場所目の秋場所では10勝止まり。弟子の横綱昇進に向けて、高砂親方は「攻めの相撲と右四つの形をつくってもらいたい。先場所のように初日から3連敗はやめてもらいたい」とエールを送った。【佐藤礼征】

◆高砂浦五郎(たかさご・うらごろう)本名・長岡末弘。1955年(昭30)12月9日、高知県室戸市生まれ。近大3年からアマチュア横綱、学生横綱を2年連続で獲得。78年春場所幕下付け出しで初土俵。同年名古屋場所で新十両、同年九州場所で新入幕。83年夏場所が新大関。89年春場所限りで引退。幕内在位63場所、優勝は85年春場所の1度。引退後は年寄「山響」を経て、90年3月に若松部屋を継承。02年2月に7代目高砂を襲名し、若松部屋と合併した。

11月場所後の定年に伴うリモート会見に出席した高砂親方

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高砂親方「やっぱり横綱になりたかった」/一問一答

11月場所後の定年に伴うリモート会見に出席した高砂親方

大相撲11月場所(8日初日、東京・両国国技館)を最後に定年を迎える高砂親方(元大関朝潮)が4日、都内の部屋でリモート会見に出席した。

   ◇   ◇   ◇

◆高砂親方の一問一答

--現役時代はぶちかましを武器にした

高砂親方 頭と頭で当たるので、傷口が切れて血が出ることもあったけど、それは副産物なのでしょうがない。血の気も多かったし抜けた方がいいんじゃない。

--もう1歩で横綱

高砂親方 やっぱりなりたかった。なれなかったからこそ、逆に親方になったという部分もある。今度は(横綱を)つくってやろうかなと。

--親方としてやり残しあるか

高砂親方 別にないかな。あまり欲をかくのは良くない。腹八分くらいがちょうどいい。

--もう1度、朝青龍を育てるとしたらどう育てるか

高砂親方 その質問にはノーコメントです(笑い)。あれだけのことをしながら(問題行動を)やった。かばうにもかばいきれない。自業自得。本人にそう言っておいて。

◆高砂浦五郎(たかさご・うらごろう)本名・長岡末弘。1955年(昭30)12月9日、高知県室戸市生まれ。近大3年からアマチュア横綱、学生横綱を2年連続で獲得。78年春場所幕下付け出しで初土俵。同年名古屋場所で新十両、同年九州場所で新入幕。83年夏場所が新大関。89年春場所限りで引退。幕内在位63場所、優勝は85年春場所の1度。引退後は年寄「山響」を経て、90年3月に若松部屋を継承。02年2月に7代目高砂を襲名し、若松部屋と合併した。

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正代、体の強さを常に出せるか/大ちゃん大分析

翔猿(右)の立ち合いを受け止める正代(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇千秋楽◇27日◇東京・両国国技館

関脇正代(28=時津風)がついに賜杯を手にした。新入幕の翔猿に攻められ、追い詰められた土俵際で逆転の突き落としを決めた。

 ◇   ◇   ◇

「気持ちは熱く、頭は冷静に」を正代は実践して賢明な相撲を取った。翔猿をよく見て対応したし、出るところは突いて出た。最後は逆転勝ちのように見えたが、勝負どころで攻めているから呼び込めた勝利だ。正代の優勝は体幹の強さのたまものだ。来場所以降も、この体の強さを常に出せるかが問われるだろう。腰が高いとか、体が反ってアゴが上がるとかを直す必要性はある。逆に自分の強みとして、生かすのもアリだ。ただし、その上=横綱を目指すなら体幹の強さだけでは狙えない。そこをどう考えるかだ。今場所は翔猿や若隆景といった若手が頑張って場所を盛り上げたけど、やっぱり強い横綱や大関がいてこその大相撲だ。その一員に正代が加わる。一年納めの場所は、看板力士の奮起に期待したい。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

14日目、朝乃山(左)を押し倒しで破る正代     

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正代の強さは本物 当たりが武器/大ちゃん大分析

正代(左)は朝乃山を押し倒しで破り2敗を死守した(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

正代の強さは本物だ。

朝乃山の立ち合いも悪くはなかった。踏み込みの強さも負けていない。ただ、正代とは当たりの“質”が少しばかり違う。正代はパンパンに張った体ではじき返す当たり、朝乃山は柔軟性を持った当たりだ。体幹の強さで正代がまさった。大関昇進の声もあるが、上がる時というのは平々凡々ではない何か強みを持っているものだ。今の正代はこの当たりが最大の武器。部屋には鶴竜はじめ白鵬や高安、照ノ富士といった上位陣が出稽古に来て正代は、よく相手に指名されると聞く。稽古場での勝敗は関係なしに、そうした蓄積がパワーの源になっているんだろう。

千秋楽は翔猿との直接対決。これまでの相手とは違い、ガムシャラに出れば引っかけられたり落とし穴がある。気持ちは熱く、頭は冷静に落ち着いていけば初優勝の可能性は高いだろう。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

朝乃山(後方)を押し倒しで破った正代(撮影・鈴木正人)

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正代の前に出る力が本物ということ/大ちゃん大分析

貴景勝(下)を突き落としで破る正代(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇13日目◇25日◇東京・両国国技館

関脇正代(28=時津風)が悲願の初優勝に前進した。大関貴景勝との2敗対決を力強い立ち合いの踏み込みから、最後は突き落としで制した。関脇で2場所連続11勝と大関の座も見据えて残り2日。今日14日目の大関朝乃山戦にも勝てば、熊本出身力士初の優勝が大きく近づく。

  ◇   ◇   ◇  

大関の押しを正代は、しのいで勝機を見いだしたように見えるが、前に圧力をかけ続けた攻めの姿勢こそが勝因だ。押し切れない貴景勝が苦し紛れに、横に回っていなしても微動だにしない。あれだけ胸を出す相手は、本来の押し相撲ならゴッツアンなのに押し切れない。正代の前に出る力が本物ということだ。14日目に対戦する朝乃山は、この日の御嶽海戦のように押し負けしないで左上手を取れるか。正代は粘り強く圧力をかけられるかだな。

新入幕の翔猿は勝ち運に乗っている。待ったと思い一瞬、力が抜けて隆の勝に出られたが、これが幸いしたか。喜んで出る隆の勝の右腕を、うまく引っかけ泳がせた。まともに当たったら勝機は薄いのだから何か考えていたんだろう。14日目も動き回る中で何か仕掛けがあるだろうから、貴景勝も取りづらいはず。大関の意地を朝乃山ともども出せば大混戦の千秋楽が面白くなる。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

正代(左)は貴景勝を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

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つり屋根見て取れるのは正代だけ/大ちゃん大分析

高安(手前)を押し倒しで破る正代(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇11日目◇23日◇東京・両国国技館

正代が初日から、体全体を生かした相撲で2敗をキープした。今の力の差では大関経験者の高安も苦にしない。圧力の差で高安を膝から崩した。

それまでの攻防で、あれだけアゴが上がり体が反っても腰が安定している。相当、体幹を鍛えたんだろう。つり屋根を見ながら相撲を取れるのは正代しかいない(笑い)。近年では珍しいタイプの力士だろう。もともと体の柔らかさはあったが、相手をはじき返す力感が備わったことで、すっかり自信をつけている。優勝経験はないが貪欲にいってもいいのではないかな。残りの星次第では、にわかに大関の声がかかるかもしれないが、ここは一番一番の積み重ねでまずは優勝を目指すことだ。もちろん3敗にも可能性はある。平幕の2敗もいるが最後は役力士で優勝を争うのが理想だ。

(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

高安(右)の背後にまわる正代(撮影・小沢裕)

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高安、栃ノ心 プライドを忘れるな/大ちゃん大分析

若隆景に送り出しで敗れた高安(右)(撮影・河田真司)     

<大相撲秋場所>◇9日目◇21日◇東京・両国国技館

相撲界でよく言われる言葉がある。大関経験者や三役経験者でも番付を落としたら、その落ちた番付なりの相撲しか取れないと。

2敗同士の対戦で高安は、若さの勢いがある若隆景に防戦一方で負けた。フワッとした様子見の立ち合いで、左を差すのか右の上手を取りたいのか分からない。もっとガツンと当たって馬力を生かすのが、大関に上がり横綱も期待された高安の相撲だったんじゃないか。結びの一番の栃ノ心も残念だった。前日の貴景勝戦に続く立ち合いの変化。押し相撲相手なら分かるが、右の相四つの朝乃山が、注文相撲にはまるのは考えにくいと思わなかったのか。ケガで大関から陥落したのは仕方ない。それでも土俵を務めるなら「もう1回、はい上がってやる」という気持ちがほしい。同じ大関からの陥落者でも照ノ富士には欲が感じられる。プライドを忘れないでほしい(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

栃ノ心(左)は朝乃山に上手投げで敗れる(撮影・中島郁夫)

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照ノ富士、相手を研究する余裕出た/大ちゃん大分析

遠藤(右)を送り出しで破る照ノ富士(撮影・滝沢徹郎)

<大相撲秋場所>◇7日目◇19日◇東京・両国国技館

幕内に返り咲いた先場所は無我夢中だったろうが、今場所の照ノ富士は相手を研究して相撲を取れる余裕が出てきた。

もちろん大関経験者だから、そのあたりの感覚は備わっていて当然だが、この日も遠藤得意の右の差し手を、引っかけるようにして封じた。懐も深いから、差しに来る相手にも朝乃山戦のように上手もうまく取れる。遠藤に大きい相手も突き放せるぐらいの馬力があればいいが、うまさだけでは通用しない。自分十分の形を作ることも大事だが、相手十分の形を作らせないことも大事。そうでないと、せっかくのうまさも宝の持ち腐れだ。

役力士との対戦を終えた2敗の照ノ富士だが、問題はここから。膝に不安を抱えるだけに、大型で馬力があって一辺倒に出てくるような北勝富士、玉鷲、高安といった相手に同じような相撲が取れるかだ。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

立ち合いでぶつかる照ノ富士(右)と遠藤(撮影・山崎安昭)

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