上へ戻る

au版ニッカン★バトル

記事検索

御嶽海「海行きたい」も若手リーダーの自覚十分

一夜明け会で地元紙を手に笑顔の御嶽海(撮影・岡本肇)


 大相撲名古屋場所で初優勝した関脇御嶽海(25=出羽海)が千秋楽から一夜明けた23日、犬山市内の同部屋で会見を行った。

 秋場所(9月9日初日、両国国技館)は大関とりがかかる。「(来場所のことは)まるっきり考えてない。今は頭から相撲を外して、ゆっくりしたい」と言い、今1番したいことを問われると「海に行きたいですね。海外の静かな海がいい」と笑顔を見せた。

 ただ大関を狙う優勝力士としての自覚は十分だ。自分を筆頭に豊山、朝乃山も敢闘賞を手にし、貴景勝、阿武咲も2ケタ勝利。「世代交代」を印象づけた場所を振り返り「来場所から、と思う。若手の中でもしっかり引っ張っていきたい」とリーダーとしての自負を強調。千秋楽の表彰式前、優勝力士として普段は東の横綱の指定席である東支度部屋奥で髪を結ってもらった。「いい席だなと思った。また座ると思います」と2度目の優勝、将来の横綱昇進への意欲ものぞかせた。

 今場所は白鵬、鶴竜、稀勢の里の3横綱、新大関だった栃ノ心が休場し、対戦がなかった。秋場所ではその上位陣とぶつかる。「全然通用すると思います」と、強気に言い放っていた。

鳥居の前で羽を伸ばす御嶽海(撮影・岡本肇)
優勝した写真を手に笑顔で一夜明け会見に臨む御嶽海(撮影・岡本肇)

関連するニュースを読む

稀勢の里も初日から参加へ夏巡業は休場の3横綱揃う

横綱稀勢の里


 左大胸筋痛などで8場所続けて休場している横綱稀勢の里が、名古屋場所後の夏巡業に初日から参加することが20日、分かった。

 師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が「その方向で調整している」と述べた。夏巡業は29日に岐阜県大垣市で始まり、26日間にわたって実施される。協会関係者によると、右膝痛などの理由で名古屋場所を途中休場した横綱白鵬も巡業初日から参加予定。右肘痛で途中休場の横綱鶴竜も既に巡業初日からの参加が決まっている。

関連するニュースを読む

十両隆の勝10勝で初幕内前進、師匠へ恩返しなれば

隆の勝(右)は千代の海をすくい投げで下す(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 東十両4枚目隆の勝(23=千賀ノ浦)が10勝2敗とし、初の幕内昇進へ大きく前進した。

 西十両12枚目千代の海(25=九重)をすくい投げ。初の2桁勝利に「うれしい。稽古を十分にできたからだと思う」と好調の要因を語った。

 幕内の同級生に刺激を受けた。場所前は「とにかく出稽古」で実力を磨いた。肌を合わせた中で最も印象に残ったのは、普段から仲の良い東前頭3枚目阿炎(24=錣山)。「阿炎はとにかく当たり負けしない」。今場所5日目に横綱鶴竜(32=井筒)から金星を奪った時は「引かないところがすごい」と改めて感心した。ただ、出稽古では隆の勝が優勢とのこと。互いに十両だった昨年の九州場所で敗れた一番を回想し「場所だと負けちゃうんですよね」と首をひねった。

 17歳で幕下に上がり、そこから十両に上がるまで約5年。しかし十両では5場所で幕内を射程圏に捉えた。現師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)にとって初の幕内力士なれば「喜ぶと思う」と、笑顔を見せた。

関連するニュースを読む

高安5勝「立ち合いが良かった」初顔合わせ阿炎下す

阿炎(右)を寄り倒しで破った高安(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇7日目◇14日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 大関高安(28=田子ノ浦)が、東前頭3枚目阿炎を下し、5勝2敗とした。

 5日目に横綱鶴竜(32=井筒)から金星を挙げた阿炎との一番。初顔合わせだったが出稽古で肌を合わせたことがあり「その時よりは強くなっていると思う」と警戒して臨んだ。

 立ち合いで勢いよくぶつかると、そのまま一方的に寄り切り。「立ち合いが良かったですね。しっかり踏み込めた」と納得した表情で振り返った。

 2敗を守ったまま中日を迎える。前日の6日目に西前頭3枚目貴景勝(21=貴乃花)に完敗したが「完璧にやられたことをしっかりと受け止めたい」と切り替えていた。

 19年前に3横綱が休場した1999年春場所では、当時大関だった武蔵丸(現在の武蔵川親方)が優勝している。同じ大関として高安にも良い風が吹くなか「モチベーション、励みになる。ここからが勝負じゃないですか」と、自身初優勝へ意欲を見せた。

関連するニュースを読む

3横綱不在、八角理事長「お客さんには申し訳ない」

鶴竜の休場で19年ぶりに3横綱が休場に(撮影・岡本肇)


 19年ぶりに3横綱全員が不在という異常事態に陥った。3場所連続優勝を目指していた横綱鶴竜(32=井筒)が、名古屋場所6日目の13日、日本相撲協会に「右肘関節炎で13日より2週間の安静休務を要する見込み」との診断書を提出して休場。初日からの稀勢の里、4日目からの白鵬に続き、3横綱が全員不在。1999年春場所で曙、若乃花、貴乃花が相次いで休場して以来、昭和以降5度目の事態となった。

 ファンにとっては、さびしい場所となった。午前7時30分ごろ、愛知・東浦町の部屋宿舎を出発した鶴竜は、名古屋市の病院経由で帰京した。師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)は「靱帯(じんたい)とか筋肉の炎症。だいぶ状態が悪く、力が入らないということだった。場所前から悪かった」と取組ではなく、6月下旬の名古屋入り後の負傷と明かした。今後は都内の病院で再検査を予定している。

 今年に入って稀勢の里は4場所すべて、白鵬は3場所休場。鶴竜は皆勤してきたが、今場所は4、5日目と平幕に連敗。3連覇が遠のいたタイミングで決断した。井筒親方は「先場所は晴天だったのに今回は嵐になってしまった。天国から地獄。つらいですな」と、無念の思いを代弁した。

 突如、結びの一番となって臨んだ新大関栃ノ心は初黒星を喫した上に、休場危機に陥った。阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は「(横綱が)いなくなって初めて分かる」と、横綱不在が影響した可能性を指摘した。

 ファンからは厳しい声も上がった。静岡・浜松市から訪れた鈴木智久さん(59)は冗談半分ながら「ちょっとお金を返してほしいよね」と漏らした。「お金を払う以上、厳しい目で見ていきたい」(20代女性)という意見も多数あった。八角理事長(元横綱北勝海)は「お客さんには申し訳ない」と話し、力士の奮闘に期待した。

 若貴、曙以来19年ぶりの3横綱不在。横綱の本場所不在も、1人横綱の朝青龍が3日目から休んだ2006年夏場所以来になる。複数の横綱が全員不在となるのは、朝青龍と武蔵丸がともに途中休場した03年名古屋場所以来15年ぶりだ。昨年からの不祥事に続いて「本丸」の土俵が充実しなければ、再び相撲界は不遇の時代を迎えかねない。

関連するニュースを読む

御嶽海が単独トップ「流れる相撲」自画自賛の6連勝

御嶽海(左)は正代を押し出しで破る(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇6日目◇13日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、東前頭筆頭正代(26=時津風)を下して無傷の6連勝を飾った。その後、並走していた新大関栃ノ心が敗れて優勝争いで単独トップに立った。

 流れるような相撲で正代を圧倒した。立ち合いですぐ左前みつを取って、頭を相手の胸につけた。右上手を取って投げを打ち、体勢を入れ替えて相手を土俵際に追い込むと、一気に押し出した。「流れるような相撲だった。いい動きだった」と自画自賛。左前みつについては「いろいろな展開を考えて」と、ここ最近3連敗中と苦手にしていた相手への対策の1つだった。

 まげを結い終わり支度部屋を出ようとすると、テレビに栃ノ心の取組直前の場面が映し出されていた。無言で栃ノ心の取組を見届けて、単独トップに立ったことについて報道陣から振られると「いいじゃん。おもしろくなってきたじゃん」とニヤリとした。

 鶴竜が休場して、3横綱全員が休場。大関陣にも全員土がつき、6日目とはいえ優勝争いの先頭に立った。師匠の出羽海親方(元前頭小城ノ花)が担当部長を務める名古屋場所での初優勝に向けて「盛り上げられたらいい。これからです」と気合を入れた。

関連するニュースを読む

栃ノ心に土、御嶽海6連勝で単独トップ 名古屋場所

<大相撲名古屋場所>◇6日目◇13日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 新大関の栃ノ心(30=春日野)に土がつき、関脇御嶽海(25=出羽海)が6連勝で単独トップに立った。

 栃ノ心は小結玉鷲(33=片男波)に左からの小手投げで敗れ、初黒星を喫した。御嶽海は、前頭筆頭の正代(26=時津風)の前回しを引きつけて出て押し出した。

 先場所途中休場でかど番の大関豪栄道(32=境川)は、前頭3枚目阿炎(24=錣山)を右四つに組みとめ、左からの上手投げで4勝2敗とした。

 全休明けでかど番の大関高安(28=田子ノ浦)は、前頭3枚目貴景勝(21=貴乃花)に一方的に押し出されて2敗目を喫した。

 3連勝後に2連敗していた横綱鶴竜(32=井筒)は右肘関節炎で、この日から休場した。3横綱全員不在は貴乃花、3代目若乃花、曙の99年春場所以来19年ぶりで、昭和以降5度目となった。

 人気力士の前頭6枚目遠藤(27=追手風)は、同4枚目魁聖(31=友綱)を押し倒して5勝目を挙げた。

 6日目を終わって勝ちっ放しは御嶽海1人、1敗で、栃ノ心、遠藤、前頭6枚目千代大龍(29=九重)同9枚目妙義龍(31=境川)同13枚目朝乃山(24=高砂)の5人が追う展開となった。

関連するニュースを読む

鶴竜が右肘関節炎で休場、19年ぶりに全3横綱不在

12日、阿炎に敗れ座布団が舞う中、引き揚げる鶴竜


 大相撲の横綱鶴竜(32=井筒)が名古屋場所6日目の12日、日本相撲協会に「右肘関節炎で2週間の安静急務を要する見込み」との診断書を提出して休場した。前夜は応急処置をせず、この日朝に名古屋市内の病院で検査した。今後帰京して都内の病院で再検査をする。

 師匠の井筒親方(元関脇逆鉾)によると、昨日の一番によるけがではなく、場所前から慢性的な痛みを抱えていたという。井筒親方は「力士なので本人は大丈夫と言っていますが、だいぶ状態は悪い。突っ張れない、力が入らないみたいです」と説明。3連覇がかかる今場所だっただけに「先場所は晴天だったのに、今回は嵐になっちゃいましたね。天国から地獄といいますか」と残念がった。

 最大の懸念材料は、肘に遊離軟骨(通称ねずみ)が見つかり、除去手術にまで発展しないかという点。ただ、井筒親方は長期の離脱は心配しておらず「夏巡業は本人も出たいと言っているし私も出られると思っている」と語った。

 鶴竜のほかに、初日から稀勢の里、4日目から白鵬が休場。19年ぶりに全3横綱不在の事態に井筒親方は「お客さんに申し訳ない」と一言。「寂しいし、興行なので協会員として責任を感じる部分がある」と語った。

関連するニュースを読む

新大関栃ノ心 鶴竜休場に両目をむいて「まじで?」

栃ノ心


 大相撲名古屋場所(ドルフィンズアリーナ)6日目の13日、新大関栃ノ心(30=春日野)は鶴竜休場を朝稽古終了後に知った。一報を報道陣に聞かされると、両目をむいて「まじで?」。続けて「いつ?」と逆質問するなど驚きを隠せなかった。

 場所前の稀勢の里、4日目からの白鵬に続き、3横綱全員が消えた場所では、御嶽海と並んで全勝とトップを走る自分に、嫌でも注目が集まる。この日の朝稽古ではいつも通り若い衆に胸を出し、汗を流していた。

 3横綱全員不在は貴乃花、3代目若乃花、曙の1999年春場所以来19年ぶり。

関連するニュースを読む

元付け人阿炎に金星配給の鶴竜「自分で負けた感じ」

阿炎に敗れ座布団が舞う中、引き揚げる鶴竜

<大相撲名古屋場所>◇5日目◇12日◇ドルフィンズアリーナ


 鶴竜は元付け人だった阿炎に負けて、まさかの2日連続金星配給に支度部屋では終始うつむいていた。突き合いの中で我慢しきれずに引いてしまい「自分で引いて自分で負けた感じ」。

 白鵬が4日目から途中休場して1人横綱となったが、結びの一番を締めることができなかった。阿炎に恩返しされた感じか? と問われ「そんな感じじゃないですかね」と話すのがやっとだった。

 ◆八角理事長(元横綱北勝海)のコメント 引いてはだめだということは鶴竜本人が一番、分かっているだろう。昨日の負けが影響したのか勝ちたい気持ちが強すぎて、相手に突っ張らせ続けるぐらいの余裕がなかった。御嶽海は内容もいい。5連勝は力をつけている証拠だ。

 ◆幕内後半戦の藤島審判長(元大関武双山)のコメント 攻めをしのげば鶴竜は引いてくるというのは全力士の頭にあるでしょう。攻め方を間違えて最後に墓穴を掘った。優勝争いは栃ノ心が軸になるだろうが鶴竜にもまだチャンスはある。

関連するニュースを読む

阿炎“心の師”鶴竜破り思わず涙「夢かないました」

鶴竜(左)を突き出しで破る阿炎(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇5日目◇12日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭3枚目の阿炎(あび、24=錣山)が“心の師”と仰ぐ横綱鶴竜を破る金星で、涙を流して喜んだ。立ち合いから、攻めに攻めて突き出す快勝。5月夏場所の横綱白鵬撃破に続く、2場所連続の金星となった。16年九州場所から約1年間、付け人を務める中で、今も尊敬してやまない存在となった鶴竜を2度目の対戦で破り、恩返しを果たした。

 わずか1年余り前まで、横綱と付け人の幕下力士という関係だった。それが結びの一番で、座布団を舞わせる強敵となって立ちはだかった。阿炎が、究極の下克上をやってのけた。「鶴竜関には感謝しかない」。取組後、鶴竜と土俵に向かって深々と頭を下げた。座布団の1枚が顔面を直撃したが、痛みなど感じている暇はなかった。金星は、すでに先場所で経験しているが格別だった。遠い存在を超え、こみ上げるものがあった。「人前では我慢したけど」と、花道を過ぎると涙をこらえられなかった。

 「とにかく攻めようと思っていた。攻めて負けたら仕方ない」。もろ手突きの立ち合いから突っ張り続けた。1度は押し込まれたが「夢中だった。(内容は)よく覚えていない。下は向かず、ずっと横綱だけを見ていた」と、構わず前に出続けた。付け人となってすぐに、鶴竜から1日300回の腕立て伏せを命じられ「300回も!?」と驚いたこともあったが、その成果をまざまざと見せつけた。

 十両から陥落し、幕下でくすぶっていた時に付け人を務めることが決まった。当時は負け越しが続き「オレなんか続けていても意味がない」と、実は知人を介して再就職先が内定していた。「師匠から勉強してこいと言われ『何が勉強だ』と思っていた」。だが人にあたることも、人のせいにすることもなく、黙々と努力を続ける鶴竜の人柄に触れて人生が変わった。鶴竜のようになりたい、認めてもらいたい、戦いたい。そして、勝ちたいという夢ができた。「あの時代がなかったら相撲をやめていたかもしれない」と振り返る。

 今場所前も部屋に稽古をつけに来てもらった。7番取って全敗と歯が立たなかったが、一番一番が勉強になった。いつも阿炎の成長の陰には鶴竜がいた。「1つの夢がかないました」。対戦できただけで満足だった初顔合わせの先場所。そこから大きな大きな1歩を踏み出した。【高田文太】

関連するニュースを読む

阿炎「自分にとっては大きな人」鶴竜破って涙を流す

座布団が舞う中、引き揚げる阿炎(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇5日目◇12日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 東前頭3枚目の阿炎(あび、24=錣山)が、横綱鶴竜を破り、先場所の横綱白鵬撃破に続き、2場所連続で金星を挙げた。もろ手突きの立ち合いから、1度は押し込まれながらも、回転の速い突っ張りで前に出続けて突き出し。16年九州場所から約1年間、付け人として身の回りの世話をしていた鶴竜を破った。

 「とにかく攻めようと思っていた。攻めて負けたら仕方ないと思って。負けることは想像していなかった。ずっと勝つイメージを持ってやってきた」と胸を張った。

 付け人を務める直前には、幕下で負け越しが続き、引退も考えていたという。そんな中で、鶴竜のまじめな性格などにふれ「鶴竜関を越えることはできないので、戦って勝つことが夢の1つになった」と、目標ができた。鶴竜の付け人だった当時を振り返り「あの時代がなかったら相撲をやめていたかもしれない。鶴竜関には感謝しかない」と尊敬する。それだけに花道やテレビのインタビューなど、人目にふれる場面ではこらえたが、花道の先で「こらえきれなくて」と、涙を流したことを明かした。

 「白鵬関に勝った時もうれしかったけど、また少し違ううれしさがある。(鶴竜は)自分にとっては大きな人なので」と、普段の破天荒な言動は控えめに、喜びをかみしめていた。

鶴竜(左)を突き出しで破り金星を挙げた阿炎に館内では座布団が乱れ飛ぶ(撮影・岡本肇)
金星を挙げた阿炎は、支度部屋で口もなめらか(撮影・岡本肇)

関連するニュースを読む

鶴竜連敗に八角理事長「勝ちたい気持ちが強すぎた」

鶴竜(左)を突き出しで破る阿炎(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇5日目◇12日◇ドルフィンズアリーナ


 今年の初場所、春場所に続き再び「一人横綱」の重責を背負うことになった横綱鶴竜(32=井筒)が、悪癖の引きで墓穴を掘ってまさかの連敗。かつて自分の付け人を務めていた東前頭3枚目の阿炎(24=錣山)に金星を配給してしまった。協会幹部も本人の心中を察するように戦況を分析した。

 八角理事長(55=元横綱北勝海)は「(引きを)やってはいけないということは、本人がいちばん分かっているだろう」と鶴竜の胸中を察するように話した。前日の勢戦と同じ引いて墓穴を掘ったが「昨日の負けの影響が出たのか? 勝ちたい気持ちが強すぎたな」と分析。「相手がもろ手で来ることも、その後の攻めも分かっているはず。相手が引くぐらいに、ずっと突っ張らせておけば良かったのに、その余裕がなかった」と前日の負けが尾を引いていたと推察した。

 正面土俵下で審判長を務めた審判部の藤島副部長(元大関武双山)は、鶴竜の攻めが「(阿炎には)土俵際で突き落としとかがあるからか、ちゅうちょしながら出ていた。思っていたより攻めきれなかった」と中途半端だったと指摘。「最後は悪い癖が出ました」とし、その鶴竜の引きは「鶴竜の攻めをしのげば引いてくる、というのは全力士の頭にあるでしょう」と、今や共通認識の弱点とした。ただ、優勝争いについては「栃ノ心が軸になるでしょうが、まだ10日ある。2横綱が休場しているし、鶴竜にもまだチャンスはあると思います」と、立て直しに期待した。

関連するニュースを読む

栃ノ心、御嶽海5連勝、鶴竜2連敗 名古屋場所

鶴竜(左)を突き出しで破り金星を挙げた阿炎に館内では座布団が乱れ飛ぶ(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇5日目◇12日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 3場所連続優勝を狙う横綱鶴竜(32=井筒)は、前頭3枚目阿炎(24=錣山)に突き出され、自身2連敗で3勝2敗となった。かつて鶴竜の付け人を務めたこともある阿炎は、うれしい涙の金星で2勝3敗とした。

 新大関の栃ノ心(30=春日野)は、前頭筆頭の琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)を右四つに組んで、右の下手投げで崩して寄り切り5連勝と星を伸ばした。

 休場明けのかど番大関高安(28=田子ノ浦)は、4日目に横綱鶴竜から金星を挙げた前頭2枚目勢(31=伊勢ノ海)をはたき込んで4勝1敗とした。勢は1勝4敗。

 かど番の大関豪栄道(32=境川)は、前頭2枚目の千代の国(28=九重)を、鋭い立ち合いから右を差して一気に寄り切って3勝2敗とした。千代の国は3勝2敗。

 関脇御嶽海(25=出羽海)は、立ち合いで小結松鳳山(34=二所ノ関)の右はり差しをものともせず、一気に押し出し全勝を守った。

 人気力士の前頭6枚目遠藤(27=追手風)は、同4枚目輝(24=高田川)を寄り切って4勝1敗とした。

 5日目を終わり、勝ちっ放しは栃ノ心、御嶽海、1敗で高安、平幕の魁聖、千代大龍、遠藤が追う展開となっている。

金星を挙げた阿炎は、支度部屋で手を挙げて合図(撮影・岡本肇)
阿炎に敗れ支度部屋でがっくりする鶴竜(撮影・前岡正明)
鶴竜(左)を突き出しで破る阿炎(撮影・岡本肇)

関連するニュースを読む

鶴竜2日連続金星配給「自分で引いて自分で負けた」

阿炎に敗れ支度部屋でがっくりする鶴竜(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇5日目◇12日◇ドルフィンズアリーナ


 3場所連続優勝を狙う横綱鶴竜(32=井筒)が、東前頭3枚目阿炎(24=錣山)に負けて2日連続で金星を配給した。

 立ち合いでもろ手突きを受けて上体が起き上がり、突き合いの応酬となって1度は土俵際まで運んだ。しかし押し切れず、頭を抱えてはたこうとしたが相手が落ちずに呼び込んでしまって土俵を割った。

 支度部屋では終始うつむいていた。我慢の相撲が取れずに「自分で引いて自分で負けた感じ。あのまますっと前に出られれば良かったんですけど」と声を絞り出した。自分の元付け人だった阿炎に、金星配給という形で恩返しされることになった。

 序盤戦を終えて3勝2敗。横綱白鵬が途中休場して1人横綱で場所を引っ張っている。中盤戦以降のカギを問われると「気持ちの切り替えですかね」と自分に言い聞かせるように話した。

関連するニュースを読む

阿炎涙の恩返し白星、過去に付け人だった鶴竜を撃破

金星を挙げた阿炎は、関係者に手を振りながら笑顔で引き揚げる(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇5日目◇12日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 前頭3枚目阿炎(24=錣山)が、横綱鶴竜から恩返しの金星を挙げた。

 立ち合い突っ張り合いとなり、鶴竜の引いた瞬間を見逃さず一気に前に出て土俵下に突き出した。

 阿炎にとって鶴竜は、過去に付け人を務めたことがある特別な相手だった。花道を引き揚げる際にはジワリと涙腺も緩んだ。

 目を赤らめた阿炎は「今場所は調子が良かったのに星がついてこなくて我慢してきたので、うれしかった。(かつて付け人も務めた横綱撃破に)うれしいっすね。部屋のみんな、家族、師匠がアドバイスしてくれたり、励ましてくれたりしてくれたおかげ」。序盤を終え2勝3敗とまだ負けが1つ先行しているものの、中盤以降へはずみをつける1勝に感謝感激の様子だった。

鶴竜(左)を突き出しで破る阿炎(撮影・岡本肇)
鶴竜(左)を突き出しで破り金星を挙げた阿炎に館内では座布団が乱れ飛ぶ(撮影・岡本肇)

関連するニュースを読む

鶴竜、また4日目に金星配給…「立ち合いがダメ」

勢(手前)に押し出される鶴竜(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇4日目◇11日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 鶴竜が2場所連続で4日目に金星を配給した。勢にいいところなく押し出され、先場所唯一の黒星となった松鳳山戦と同じく、4日目が鬼門となった。

 「立ち合いがダメだった。一番やってはいけない相撲。自分の相撲に集中できていなかった」と肩を落とした。「ビックリした」という白鵬の休場で、1人横綱となるが「いつも通りやろうと思うけど、それが一番難しい」と、少なからず影響していることをにおわせた。

 八角理事長(元横綱北勝海) 勢の立ち合い、その後の足の運びが良かった。鶴竜は我慢できずに(引き技の)悪い癖が出た。栃ノ心は左上手を上から取りにいったところは危なかったが、その後は落ち着いていた。高安は吹っ切れたような、いい立ち合いだった。

 幕内後半戦の錦戸審判長(元関脇水戸泉) 鶴竜は立ち合いフワッと立ってしまった。あれほど一方的になるとは思わなかった。場所前に元気だった豪栄道が心配だ。上半身と下半身がバラバラでかみ合っていない。高安は目が覚めるようないい相撲だった。

勢に敗れて初黒星の鶴竜は、悔しそうな表情(撮影・岡本肇)

関連するニュースを読む

御嶽海「実力」の4連勝 大関栃ノ心に闘志むき出し

玉鷲(手前)を押し出しで下す御嶽海(撮影・上田博志)

<大相撲名古屋場所>◇4日目◇11日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 御嶽海は小結玉鷲の圧力をものともせず、力強く押し出した。

 会心の一番に見えるが「流れはいいけど、土俵際でもうちょっと腰を割ってね」と満足する様子はない。初場所以来の4連勝にも「ここまでは気持ちというより、実力」。白鵬休場、鶴竜黒星などで勝ちっ放しは栃ノ心と2人だけだ。「負けてられない。最初に土をつけたいからね」と、大関どりで先を越されたライバルに闘志をむき出しにした。

玉鷲(右)を押し出しで下す御嶽海(撮影・上田博志)

関連するニュースを読む

栃ノ心4連勝も優勝争いは「まだ考えたくないよ」

阿炎(左)を押し出しで破る栃ノ心(撮影・上田博志)

<大相撲名古屋場所>◇4日目◇11日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 新大関の栃ノ心(30=春日野)は、危なげなく初日から4連勝を飾った。

 もろ手突きの立ち合いから、前に出てきた阿炎を受け止めると、相手の突き、押しに対抗。動きの速い相手のまわしを左でつかむと、出し投げを打つ格好で体勢を崩し、最後は押し出した。くせ者相手だけに、栃ノ心は「変わりにくると思った」と変化を予想。突っ込みすぎない立ち合いを心がけて「落ち着いてまわしを取れた」と、自己評価した。

 今場所は白鵬がこの日から、稀勢の里が初日から休場し、鶴竜には4日目に土がついた。先輩大関2人も黒星を喫しており、現時点で全勝は自身と関脇御嶽海だけ。優勝争いの中心と期待されるが「まだ考えたくないよ。4日目だからね」と、笑って答えていた。

阿炎(右)を押し出し4連勝の栃ノ心(撮影・岡本肇)

関連するニュースを読む

勢「忘れられへんな~」鶴竜押し出し&婚約のW金星

鶴竜(右)を押し出しで破る勢(撮影・上田博志)

<大相撲名古屋場所>◇4日目◇11日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 東前頭2枚目勢(31=伊勢ノ海)が横綱鶴竜から金星を挙げた。白鵬休場により、急きょ結びとなった一番で、身長194センチの巨体をぶつけるように一気に押し出した。金星は昨年名古屋場所で稀勢の里から奪って以来5個目だが、今場所前に女子プロゴルファー比嘉真美子(24)との婚約を公表しており、角界屈指の男前が土俵内外で会心の“W金星”だ。4戦全勝は新大関栃ノ心、関脇御嶽海の2人だけとなった。

 大歓声の中、座布団が舞う。白鵬休場で結びとなった一番。勢が勝ち名乗りを受けた。懸賞を右手で力強くつかむ。「忘れられへんな~、押し切った感触…。座布団、久しぶりに飛んでたし」。横綱鶴竜を一気に押し出した。力強い踏み込みで前に出て、何もさせない。昨年名古屋場所5日目の稀勢の里戦以来、1年ぶり5個目の金星。「横綱相手にああいう相撲が取れたら自信になります」。男前な取り口に、きっとフィアンセもシビれたはずだ。

 今場所前も“金星”があった。女子プロゴルファー比嘉との婚約を明かした。15年夏場所で出会い、交際1年の昨夏に「僕だけの“マミちゃん”になってください」と真っ向勝負でハートを射止めた。当然、今場所中も連絡を取り合っているはずだが「企業秘密です」とけむに巻き「今はもう場所も始まっているし、相撲のことしか考えられませんから」。

 比嘉は今季賞金ランク4位のトッププロ。大事に思うからこそ、公私は分けている。勢は「力が入りすぎると、ヘッドが走らんでしょ?」と相撲をスイングにたとえるほどのゴルフ好きだ。しかし、1度も一緒にプレーしたことがない。「練習に付き合って」と言われ、ショット練習を見守ったことがあるだけだ。

 「お互いに頑張れば、お互いに刺激になる。うん。いいライバルですよ」。比嘉は8月2日開幕の海外メジャー・全英リコー女子オープンに出場する。「僕は毎場所通り、15日間相撲を取りきる。それだけです」。自分の、ファンの、彼女のために勢は土俵に全力を注ぐ。【加藤裕一】

鶴竜を破り、座布団が乱れ飛ぶ中で勝ち名乗りを受ける勢(撮影・岡本肇)
比嘉真美子(2018年5月10日撮影)
支度部屋で笑顔を見せる勢(撮影・鈴木正人)
鶴竜(左)を押し出しで破る勢(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

休場の白鵬「早く提出して」審判部長に注意受けた

白鵬の休場で、不戦勝の垂れ幕が出された(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇4日目◇11日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 横綱白鵬(33=宮城野)が4日目の11日、日本相撲協会に「右膝蓋腱(しつがいけん)損傷、右脛骨(けいこつ)結節剥離骨折の疑いで2週間の安静を要する」との診断書を提出して休場した。

 阿武松審判部長(元関脇益荒雄)が、今日5日目の取組を、1度編成した後に休場を表明した白鵬サイドを注意した。休場届は本来、午前11時をメドに提出が求められている。だがこの日、宮城野親方(元前頭竹葉山)が診断書とともに提出したのは午後2時。阿武松親方は「ギリギリまで出場を模索したと思うので仕方ない部分もあるが、もっと早く提出してほしいと(宮城野親方に)伝えた」と、注意内容を明かした。

 八角理事長(元横綱北勝海) 昨日までの相撲を見る限り白鵬のケガは全然、分からなかったが我慢して取っていたのではないか。とにかく治すことだ。鶴竜が(1人横綱の)責任感で頑張るだろうが、鶴竜だけでなく(全員が)いい相撲を見せてほしい。

 幕内後半戦の錦戸審判長(元関脇水戸泉) (白鵬休場による)割り返し(=取組の作り直し)は時間的に何とか間に合ったがバタバタだった。基本的には11時が(休場届を出す)めどなので急きょの判断。横綱の2日連続の不戦敗だけは避けなければならなかった。

2日目の引き揚げ時の白鵬(撮影・岡本肇)
阿武松親方(18年2月2日撮影)

関連するニュースを読む

勢3連敗後の金星「昨日までの3日間を反省した」

「VolvicのCMが来るかな」とカメラマンに目線を送る勢(撮影・鈴木正人)

<大相撲名古屋場所>◇4日目◇11日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭2枚目勢(31=伊勢ノ海)が横綱鶴竜を押し出しで破り、今場所初白星となる金星を挙げた。立ち合いから力強い踏み込みで終始、圧倒。194センチの巨漢が圧力を生かし、横綱に何もさせない会心の相撲に、場内は大歓声、無数の座布団が土俵上を舞った。

 支度部屋に戻った勢は無数のカメラのストロボを浴びて「優勝したみたいやなあ」とご満悦。「昨日までの3日間を反省しました。上(上体)ばかり力が入ってたんで、下(下半身)をしっかり意識した」という。「横綱相手にこういう相撲がとれたら自信になります」とうなずいた。

 今場所前に女子プロゴルファー比嘉真美子(24)と1年前に婚約したことを公表した。当然毎日連絡を取り合っているはずだが、この日は「企業秘密です」ときっぱり。「場所が始まっているし、今は相撲のことしか考えられませんから」と土俵に専念することを強調していた。

鶴竜(左)を押し出しで破る勢(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

鶴竜に土!栃ノ心が4連勝、高安3勝目、白鵬は休場

阿炎(左)を押しだしで下す栃ノ心(撮影・上田博志)

<大相撲名古屋場所>◇4日目◇11日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 初の3場所連続優勝を狙う横綱鶴竜(32=井筒)に土がついた。前頭2枚目勢(31=伊勢ノ海)をはたいたところを出られて押し出された。場所前に女子プロゴルファー比嘉真美子(24)との婚約を発表した勢は今場所初白星で、通算5個目の金星を挙げた。

 新大関の栃ノ心(30=春日野)は、前頭3枚目阿炎(24=錣山)を押し出して4連勝を飾った。

 先場所途中休場でかど番の大関豪栄道(32=境川)は、前頭筆頭の琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)にはたき込まれて2勝2敗の五分となった。

 全休明けでかど番の大関高安(28=田子ノ浦)は、前頭筆頭の正代(26=時津風)を電車道で突き出して連敗を逃れ3勝目を挙げた。

 今年初、41回目の優勝へ向け3連勝していた横綱白鵬(33=宮城野)は右ひざのケガなどで、この日から休場した。

 人気力士の前頭6枚目遠藤(27=追手風)は、同6枚目千代大龍(29=九重)に送り出されて初黒星を喫した。

 4日目を終わって勝ちっ放しは栃ノ心、関脇御嶽海(25=出羽海)の2人となった。

阿炎(左)を押しだしで下す栃ノ心(撮影・上田博志)

関連するニュースを読む

鶴竜、白鵬の両横綱、新大関栃ノ心も初日から3連勝

松鳳山(左)に両差しを許してピンチの栃ノ心は、怪力で強引につり上げる(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇3日目◇10日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 両横綱が3連勝を飾った。

 初の3場所連続優勝を狙う鶴竜(32=井筒)は、前頭筆頭の正代(26=時津風)を右からの出し投げで崩し押し出した。

 今年初、41回目の優勝を狙う白鵬(33=宮城野)は、前頭筆頭の琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)を右からすくい投げた。

 新大関の栃ノ心(30=春日野)も、小結松鳳山(34=二所ノ関)の両外まわしを引いてつり出し3連勝とした。

 休場明けでかど番の大関高安(28=田子ノ浦)に土がついた。前頭2枚目千代の国(27=九重)を下手投げで下したと思ったところを残され、食いつかれて左小手投げに敗れた。

 先場所途中休場でかど番の大関豪栄道(32=境川)は、前頭2枚目勢(31=伊勢ノ海)を寄り切って2連勝とし、白星を先行させた。

 人気力士の前頭6枚目遠藤(27=追手風)は、同8枚目千代翔馬(26=九重)の立ち合いの変化にも動じず、左を差しての切り返しで3連勝を飾った。

関連するニュースを読む

鶴竜「注意したのは立ち合い」琴奨菊対策実り連勝

琴奨菊(左)を上手投げで下す鶴竜(撮影・上田博志)

<大相撲名古屋場所>◇2日目◇9日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 3場所連続優勝を目指す横綱鶴竜(32=井筒)は、西前頭筆頭の琴奨菊を上手投げで破り、連勝を飾った。

 低く鋭い立ち合いで頭からぶつかると、すぐに上手を取った。相手の圧力に1度は押し込まれたが、すぐに押し返し、最後は豪快に投げ飛ばした。

 先場所は相手の圧力を極端に警戒するあまり、立ち合いで変化した。取組後は猛省していたが、相手の圧力の強さは身をもって知っているだけに、この日の取組後は「相手の圧力がかかる前に自分で圧力をかけたかった。1番注意したのは立ち合い」と明かした。対策通りの取り口を取ることができただけに、納得の表情を見せていた。

関連するニュースを読む

横綱、大関陣は安泰、遠藤も2連勝 名古屋場所

千代の国(左)を押し出しで破る栃ノ心(撮影・鈴木正人)

<大相撲名古屋場所>◇2日目◇9日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 横綱、大関は安泰だった。

 初の3場所連続優勝を狙う横綱鶴竜(32=井筒)は、前頭筆頭の琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)を右からの上手投げで下して2連勝を飾った。

 今年初、41回目の優勝を狙う白鵬(33=宮城野)は、前頭筆頭の正代(26=時津風)を危なげなく寄り切って2連勝をマークした。

 新大関の栃ノ心(30=春日野)は、前頭2枚目千代の国(27=九重)を押し出して2連勝とした。

 先場所途中休場でかど番の大関豪栄道(32=境川)は、左から出し投げを打って小結玉鷲(33=片男波)を送り出し1勝1敗と星を五分に戻した。

 休場明けでかど番の大関高安(28=田子ノ浦)は、小結松鳳山(34=二所ノ関)をつきひざで下して2連勝とした。

 人気力士の前頭6枚目遠藤(27=追手風)は、同7枚目宝富士(31=伊勢ケ浜)を鮮やかな肩透かしで下して2連勝を飾った。

関連するニュースを読む

鶴竜横綱200勝 先場所唯一敗れた松鳳山を一蹴

松凰山(左)を下す鶴竜(撮影・上田博志)

<大相撲名古屋場所>◇初日◇8日◇ドルフィンズアリーナ


 3場所連続優勝を狙う横綱鶴竜(32=井筒)が、先場所唯一、敗れている小結松鳳山を圧倒し、好発進した。立ち合いは、186センチの自身よりも8センチ低い相手に下から当たり、懐に潜り込ませなかった。慌てて前に出てきた相手を、次はいなした時点で勝負あり。松鳳山を難なく突き出した。「自分のタイミングで立てたので、あとは流れで攻められた。先場所は立ち遅れて、下がって引いて負けていた」。反省を生かした快勝に、笑顔を見せた。節目の横綱通算200勝目でもあった。

 先場所は連覇と全勝優勝という2つの目標を同時に達成できるチャンスだった。だが全勝優勝は松鳳山に止められた。雪辱の思いから今場所前に二所ノ関一門の連合稽古に出向き、松鳳山と5番取って全勝。苦手意識の芽をつんだ。この日は「稽古の効果が出た。いなしたところは稽古したから(相手の動きが)頭に入っている」と、対策と冷静な対応に胸を張った。

 1958年の年6場所制以降、3連覇は大鵬、北の湖、千代の富士、曙、貴乃花、朝青龍、白鵬の7人しか達成していない。いずれも大横綱。その一員に名を連ねるカギは「自分に勝つこと」と話す。好きなサッカー・ワールドカップ観戦は、朝稽古前のダイジェスト放送にとどめて相撲に集中。連覇を止めるつもりはない。【高田文太】

関連するニュースを読む

鶴竜が好発進「攻められた」絶好体勢で松鳳山に雪辱

松凰山(左)を突き出しで破る鶴竜(撮影・上田博志)

<大相撲名古屋場所>◇初日◇8日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 3場所連続優勝を目指す横綱鶴竜(32=井筒)は、小結松鳳山を突き出して破り、好発進した。

 立ち合いで低く当たると、相手にまわしを取らせず、懐にも入らせない絶好の体勢。慌てた相手が前に出てくると、いなして、最後は落ち着いて土俵外へと追いやった。

 14勝1敗で初の連覇を達成した鶴竜にとって、松鳳山は5月の夏場所で唯一、黒星を喫している相手だった。それだけに「立ち合いでしっかり、自分のタイミングで立てたので、あとは流れで攻められた。先場所は立ち遅れて、下がって引いて負けていたので」と、敗因を分析し、それを克服しての快勝に笑顔も見せていた。

松鳳山(左)を突き出しで破る鶴竜(撮影・岡本肇)
八角理事長(右)に賜杯を返還する鶴竜(撮影・上田博志)

関連するニュースを読む

鶴竜、白鵬は白星、かど番豪栄道に土 名古屋場所

松鳳山(左)を突き出しで下す鶴竜(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇初日◇8日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 初の3場所連続優勝を狙う横綱鶴竜(32=井筒)は、先場所唯一の黒星を喫した小結松鳳山(34=二所ノ関)を突き出して、白星スタートをきった。

 今年初、41回目の優勝を狙う白鵬(33=宮城野)は、小結玉鷲(33=片男波)に押し込まれ一瞬ヒヤリとする場面もあったが、土俵際、逆転のすくい投げで下した。

 先場所途中休場でかど番の大関豪栄道(32=境川)は、前頭筆頭の正代(26=時津風)に送り出されて土がついた。

 休場明けでかど番の大関高安(28=田子ノ浦)は、元大関で前頭筆頭の琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)を押し込まれながらも土俵際で突き落として白星を飾った。

 新大関の栃ノ心(30=春日野)は、勢(31=伊勢ノ海)を右四つがっぷりに受け止め、危なげなく寄り切った。

関連するニュースを読む

鶴竜3連覇へ「良い流れ、良いイメージ」万全の状態

鶴竜


 3場所連続優勝を目指す横綱鶴竜は「良い流れ、良いイメージで調整できた」と万全の状態で初日を迎える。

 相手は先場所で唯一敗れた松鳳山だが「しっかり集中してやるだけ」と短い言葉で決意。昨年の名古屋場所では4日目から右足の負傷で途中休場。「去年悔しい経験をして、そこから勉強したことが生きている。まずは明日集中してやりたい」と雪辱を誓った。

関連するニュースを読む