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黒田雅之が現役続行を表明、3度目の世界挑戦目指す

現役続行を表明した黒田雅之(右)と新田会長

ボクシング前日本フライ級王者黒田雅之(32=川崎新田)が、3度目の世界挑戦を目指して現役を続行する。7日に川崎市内のジムで表明した。

昨年5月に6年ぶりで、IBF世界同級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に世界再挑戦も判定負けしたが、進退を保留していた。3月30日に東京・後楽園ホールで、10カ月ぶりの再起戦に臨む。

黒田は「シンプルにやりたいからやる。やるからには世界を目指さないと熱が入らない」と復帰理由を説明した。「一から説明していると明日の夜になっちゃう。小さいことの積み重ねがあった」と話した。

昨年11月に何度もスパーリングした井上尚弥(大橋)が、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)に優勝した。12月には後輩達の試合を観戦したが「まだファン目線にはなれなかった。心に引っ掛かるものがあった」という。

ムザラネは黒田戦以来のV3戦で、八重樫東(大橋)を9回TKOで防衛した。「年上の2人。自分も体力の衰えは感じないし、もったいないと思った」。

新田会長にはジム恒例の元旦ロードワークの前に、復帰の意思を伝えた。会長は口に出さずにずっと見守っていた。「おせーよ。やっとかと。41戦してケガもなく、体は痛んでないし、衰えもない。もったいなし、伸びしろもある」と待ちかねていた。

会見後には世界戦前以来7カ月ぶりに、スパーを2回こなした。ジムワークでは最近始めたというハンマーの振り下ろし。1度タップダンスを体験したが「着地の感覚がボクシングに通じる」と続ける考えだ。

休んでいる間に運転免許を取得した。ジムで体を動かしていたが、後輩らの練習でミットを持った。川崎市のデイサービスで、トレーニングを指導するインターンシップも経験。仕事してのトレーナーも始める。高校時代からコンビニでバイトしながら、リングに上がってきた。三度目の正直へ、練習に生活に変化と刺激を加えていくつもりだ。

IBFでは11位につけるが「誰でもいい、どっちの階級でもいい。世界王者とやってベルトをとりたい」。世界挑戦はスーパーフライ級、海外も視野に入れていく。

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「越後のトラ」本多航大が鮮やか逆転KOでMVP

<プロボクシング:全日本新人王スーパーライト級5回戦>◇22日◇東京・後楽園ホール

スーパーライト級本多航大(20=川崎新田)が逆転KOでMVPとなった。5戦全勝オールKOの藤田裕崇(24=名古屋大橋)と東西敢闘賞対決。初回に右フックで2度ダウンしたが、3回に左フックでダウンを奪い返し、4回にもダウンを奪う。レフェリーがノーカウントで止めて4回42秒TKO。12階級で唯一のKO勝ちを決めた。

打ち上げスパーリングで角海老宝石ジムに出稽古したが、初回にいきなり倒された。「メンタルをやられてしまったが、やれることをやろうと思った」という。本番も初回で崖っぷちに追い込まれて「めちゃ焦った。絶対ガードだけは」としのいだ。

あとは「ダメージはボクの方があったが、いくしかないとガムシャラに手を出した」。壮絶な打撃戦を制して、見事逆転KO勝ち。ジムにとって8年ぶり5人目の全日本新人王で、世界挑戦した黒田雅之以来のMVPを獲得した。

新潟・向陽高でボクシングを始めたが、2年になって悪さをして中退した。戦績は4勝2敗止まりも「途中で辞めた悔いがあった」。恩師だった佐藤雄高監督と再会し、金子ジムでプロ時代の先輩新田渉世会長を紹介されて入門した。上京後に通信制も卒業と改心し、現在は倉庫でアルバイトをしている。

デビュー戦では黒星を喫したが、その後は5連勝し、日本ランキング入りも確定した。新田会長が「越後のトラ」と命名したホープは「中途半端にできない。もっと上を目指して頑張ります」と誓った。

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八重樫東、V2戦から6・5センチ伸びた王者に苦笑

予備検診を終えポーズを決めるチャンピオンのムラザネ(左)と挑戦者の八重樫(撮影・たえ見朱実)

ボクシング・トリプル世界戦の予備検診が、20日に都内で行われた。23日に横浜アリーナで、元世界3階級制覇王者八重樫東(36=大橋)はIBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(37=南ア)のV3戦で世界挑戦する。ともに異常はなかったが、リーチは11センチ差あった。

身長は0・5センチ差だったが、リーチは八重樫が164センチに対して、ムザラネは175センチあった。5月の黒田雅之(川崎新田)とのV2戦からは、6・5センチも長くなっていた。八重樫は「長いことは想定も、170センチぐらいだと思っていた。違う種類の人間かと」と苦笑いした。

大橋会長も「びっくり」と驚いた。ムザラネ自身は「知らなかったが、長さで試合をするわけでない」と意に介さず。松本トレーナーも「数字で戦うわけではない」と気にしなかった。

当初は世界戦の1試合目だったが、セミファイナルに昇格した。2年7カ月ぶりの世界王座復帰への戦いもテレビで生中継される。イベントも始まったことで「久しぶりで味わっている。半分ワクワク、いい緊張感もある」と楽しんでいる。決戦まであと3日。「当日は覚悟を決めてリングに上がる。(リーチ差が)あだになる」とニヤリとして、会場を引き揚げた。

予備検診を受けるチャンピオンの寺地拳四朗。後方は挑戦者のペタルコリン(撮影・たえ見朱実)

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八重樫「激闘へ」12・23王座返り咲き目指す 

笑顔でポーズする八重樫(撮影・中島郁夫)

ボクシング元世界3階級制覇王者八重樫東(36=大橋)が王座返り咲きを目指す。12月23日に横浜アリーナで、IBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(37=南ア)のV3戦で世界挑戦する。WBA世界ミドル級王者村田諒太(33=帝拳)のV1戦がメインのトリプル世界戦となる。

八重樫は6度目の世界挑戦で、17年5月にIBFライトフライ級王座のV3失敗から、2年7カ月ぶりの世界戦となる。スーパーフライ級で4階級制覇を狙っていたが交渉がまとまらず。「待っていたら、おじいちゃんになっちゃう」と方針を変更した。

ムザラネは18年大みそかに坂本真宏(六島)を10回TKO、今年5月に黒田雅之(川崎新田)に判定と、日本人に連勝防衛している。八重樫は黒田戦のテレビ解説を務めた。「やると思っていないので、どうでもいいな」と見ていたと笑った。

試合2カ月後の来年2月には、国内規定では定年の37歳となる。ムザラネが相手に決まると「ざわっときた。同じ年なので負けたくない」と気合が入った。ただし「キャリアあり、強豪とも戦い、堅実で崩しにくい」と強敵と見る。カギには「激闘へどうもっていけるか」と分析している。

結果次第で年齢から進退も問われる一戦と言える。「試合後にどういう気持ちになるか。最後と思うと逃げ道になるし、楽しめない。勝ちだけを見て、練習も追い込むよりも楽しみたい」と話した。

ベテラン対決に大橋会長は「まさにシルバー・タイトルマッチ」と表現した。八重樫は「最高峰のおやじファイト。命を懸けて戦い、勝ちます」。フライ級は13年にWBC王者五十嵐俊幸(帝拳)から王座を奪い、14年にローマン・ゴンサレス(ニカラグア)に敗れるまで3度防衛。約6年ぶりの王座奪回を誓った。

世界戦が決まりポーズする左からWBC世界ライトフライ級王者拳四朗、WBA世界ミドル級王者村田、八重樫(撮影・中島郁夫)

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「苦労人」黒田雅之は王座獲得ならず/世界戦詳細

<プロボクシング:IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール

6年ぶり世界戦の同級4位黒田雅之(32=川崎新田)は同級王者ムザラネ(南アフリカ)挑戦し3ー0の判定負けで王座獲得を逃した。

黒田の話「下手くそながら、最後まで攻めて、力は出し尽くした。想定より拳1個分リーチが長かった。2回で右目がかすんだ。ボディーに持っていくしかなかった」

ムザラネの話「黒田のパンチは重かったが、ダウンさせるようなパンチではなかった。黒田の顔を見れば分かる。ボクのパンチの方が重い」

◆IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦

ムザラネ判定勝ち
3ー0
黒田雅之

【12回】 黒田が全てを出し切り手を出していく。ムザラネも返していく。両者打ち合う。ムザラネは足を使い多彩な組み立て。黒田が決死のワン、ツー、スリー。ムザラネは物ともせず前に出る。黒田が執念の連打。ムザラネは手を挙げアピール

判定負けを喫した黒田(撮影・大野祥一)

IBF世界フライ級タイトルマッチ モルティ・ムザラネに判定負けした黒田(撮影・たえ見朱実)

【11回】 黒田は決死の粘りで距離を詰める。ムザラネも返していく。黒田は単調なパンチが目立つ。ムザラネはパンチをまとめていく。ムザラネの右で黒田がふらついたか。黒田が防戦一方。ムザラネは勝負を決めに来る。この試合4度目のテープチェック。黒田が決死のカウンター

IBF世界フライ級タイトルマッチ モルティ・ムザラネのパンチを食らう黒田(撮影・たえ見朱実)

【10回】 この回も黒田は手を出していく。ムザラネは足を使うも前に出れない。黒田はボディーを狙う。黒田はリズムを崩さず余計なスタミナ消費は避けたい。黒田が左ボディー。黒田が上下に打ち分け畳みかける。ムザラネが前に出て怖さを見せていく。黒田の出血は止まらず

黒田雅之対モルティ・ムザラネ パンチを繰り出す黒田(右)(撮影・大野祥一)

【9回】 お互いに序盤から打ち合う。黒田の左ボディーさく裂。黒田は距離を詰め主導権を取り返しにはかる。黒田陣営は手数強調。ムザラネの連打。ムザラネは表情変えずジリジリと追い詰めていく。黒田も負けじと返していく。黒田の左ボディー。黒田がワン、ツー、スリー

【8回】 黒田は足を使い動いていく。黒田の左、右。失速気味の黒田が盛り返していく。黒田の右目あたりの腫れが気になる。ムザラネは細かいパンチで黒田をけん制。黒田は先に仕掛けていきたい。川崎Fサポが大声援をおくる。黒田が決死の左

【7回】 ムザラネは距離を詰めていく。ムザラネの右。黒田も負けじとパンチを返していく。黒田は変化をつけていきたい。黒田が左。ムザラネは足を使い黒田に的を絞らせない

【6回】 黒田は積極的に手を出す。黒田が持ち前の粘りで左ボディー。黒田陣営は距離と立ち位置を強調。黒田は距離を空けリーチを生かしていく。黒田が連打。細かくパンチをまとめムザラネは防戦一方に

IBF世界フライ級タイトルマッチ 12回、モルティ・ムザラネのパンチを食らう黒田(撮影・たえ見朱実)

【5回】 黒田は左目付近から流血。ムザラネのロングをもらう場面が目立つ。ムザラネは得意の距離に持ち込む。黒田は単調な攻撃が目立つ。外からではなく細かいパンチも欲しいところ。ムザラネは畳みかける。ムザラネの右。

【4回】 黒田のスタミナは落ちない。黒田の左。黒田は距離を詰め接近戦に持ち込む。ムザラネも負けじと右。ムザラネも積極的に手を出す。黒田のボディー狙いにムザラネは慣れてきたか。お互い我慢比べの展開に

IBF世界フライ級タイトルマッチ モルティ・ムザラネ()にパンチを見舞う黒田雅之(撮影・たえ見朱実)

【3回】 ムザラネが黒田に負けじと距離を詰める。黒田は執拗にボディーを狙う。ムザラネは苦悶の表情。ムザラネは多彩な組み立てで的を絞らせない。黒田がワン、ツー、スリー。ムザラネは足が止まりかける。

【2回】 この回も黒田が手を出していく。黒田の左ボディーは角度が合ってきた。黒田陣営は先手強調。ムザラネは変わらず強打を狙う。黒田の左ボディー。黒田はボディーで開いた上を狙っていきたい。両者ヒートアップ

【1回】 立ち上がりから黒田が積極的に手を出していく。前に出てムザラネに足を使わせない。ムザラネは持ち前の強打を狙っていく。ムザラネの左。黒田も負けじと左ボディー連発

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黒田雅之、王者の連打に屈する「力は出し尽くした」

IBF世界フライ級タイトルマッチ 12回、モルティ・ムザラネのパンチを食らう黒田(撮影・たえ見朱実)

<プロボクシング:IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール

IBF世界フライ級4位黒田雅之(32=川崎新田)が世界再挑戦に失敗し、令和第1号の世界王者を逃した。同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)のV2戦で6年ぶりに世界再挑戦。左ボディーを軸に最後まで攻めたが、的確なパンチをもらって0-3の判定負け。高1からアルバイト生活で、世界初挑戦失敗から挫折を乗り越えてきたが、入門17年目で41戦目の悲願達成はならず。日本人の世界挑戦は日本人対決を除いて7連敗となった。

黒田は打たれても打たれても攻めた。5回には左目上をカットし、終盤は右目周囲もはれ上がった。それでも最後まで攻めたが、ボディー以外の有効打を奪えず。6年ぶりの再挑戦に「下手くそながら、最後まで攻めて、力は出し尽くした」が、手数の多い王者の連打に屈した。

徐々に距離を詰められ、逆にジャブをもろにもらい、細かい連打を浴びた。「想定より拳1個分リーチが長かった。2回で右目がかすんだ。ボディーに持っていくしかなかった」。王者はボディーに効いた素振りもまったく見せず、実力差を認めるしかなかった。

13年の世界初挑戦は大差で判定負けし、その後も厳しい状況が続いた。新田会長が強制的に自腹で1カ月のメキシコ武者修行させたが現地で判定負け。再起後2度の日本王座挑戦にも失敗しながら、やっとつかんだ世界再挑戦の舞台だった。

12年には、井上尚弥のプロテストの相手で圧倒された。試合やスパーした田口良一、拳四朗、木村翔、田中恒成らも、追い越して世界へ上っていった。「自分にイラだった日々」を晴らすことはできなかった。

高1の03年に川崎新田ジムの開設を知って入門した。会員番号18はジム第1号プロの最古参。会長は一番弟子に「結果がすべても、前回と違って気持ちと手は出せた」。6年での進歩は評価したが「今後は体のことも考えて白紙」と話した。黒田は「今はからっぽ」と苦笑し、令和初の国内世界戦で散った。【河合香】

IBF世界フライ級タイトルマッチ モルティ・ムザラネに判定負けした黒田(撮影・たえ見朱実)

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黒田雅之判定負けで世界王者逃す 会長との夢叶わず

ムザラネ(奥)に判定負けした黒田(撮影・たえ見朱実)

<プロボクシング:IBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール

IBF世界フライ級4位黒田雅之(32=川崎新田)の世界再挑戦は失敗し、令和第1号の世界王者を逃した。同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)のV2戦で6年ぶりに世界再挑戦。左ボディーを中心に最後まで攻めたが、的確なパンチをもらってリードされ、0-3の判定負けを喫した。高1からアルバイト生活で、13年の世界初挑戦失敗から挫折を乗り越えてきたが、入門17年目で41戦目の悲願達成はならず。日本人の世界挑戦は日本人対決を除いて7連敗となった。

   ◇   ◇   ◇

黒田は打たれても打たれても攻めた。5回には左目の上をカットし、終盤は右目周囲もはれ上がらせた。それでも最後まで攻めたが、左ボディー以外の有効打を奪えず。手数の多い王者の連打に屈した。「想定より拳1個分リーチが長かった。結果にあーだこーだ言えない。実力不足」と負けを認めた。

13年の世界初挑戦は大差の判定負けを喫した。その後も厳しい状況が続いた。再起戦は引き分け、2戦目に日本王座挑戦もTKO負けした。新田会長が強制的に、自腹で1カ月のメキシコ武者修行に出したが、現地で判定負け。再起後2度の日本王座挑戦にも失敗していた。

高1から自宅、ジム、バイト先の3カ所をめぐる生活を送ってきた。趣味も特にない。会長から深夜や早朝の電話で日程変更され、夜中に後援者との食事に呼び出された。ピンチの挽回力が課題に、いじめでタフさを鍛えられ、危機対応力が増した。17年に日本暫定王座を獲得し、やっとつかんだ世界再挑戦の舞台だった。

田口良一とは引き分けている。12年に井上尚弥のプロテストのスパー相手では圧倒された。拳四朗、木村翔、田中恒成、比嘉大吾らも、黒田を踏み台に世界へ駆け上がっていった。黒田は「自分にイラだった日々」を過ごしてきた。

中学まで剣道部も小柄で体力差を感じ、徳山昌守の世界戦に刺激を受けた。高1時に専門誌で川崎新田ジムのオープンを知るとすぐに入門。会員番号18で、ジム第1号プロの最古参で新田会長の一番弟子。二人三脚でこぎ着けた令和初の国内世界戦も、夢はかなわなかった。

◆黒田雅之(くろだ・まさゆき)1986年(昭61)7月17日、東京・稲城市生まれ。中学では剣道部で2段。永山高1年時に開設した川崎新田ジムに入門し、05年プロデビュー。06年全日本新人王MVP。11年に日本ライトフライ級王座獲得で4度防衛。13年にWBA世界フライ級王者レベコ(アルゼンチン)に世界初挑戦も判定負け。17年に再起後3度目の挑戦で日本同級暫定王座獲得。王座統一を含め4度防衛。167・5センチの右ボクサーファイター。家族は母と妹。

▽前WBO世界フライ級王者木村翔 ディフェンスのいいチャンピオン。黒田選手がガードを破れなかった。僕がやるしかないと思った。

▽元3階級制覇王者八重樫東 左ボディー中心で攻める黒田選手の狙いは良かったが12回の長丁場の中では単調になってしまう。王者の引き出しの多さが勝敗を分けた。

▽黒田のあだ名「ラストサムライ」の元祖、元WBCスーパーフライ級王者川嶋勝重氏 黒田選手はコンビネーションがワンパターンになってしまった。その差が出た。顔も腫れていたし、パンチが効いていた様子だったがそれでも気持ちの強さで何とか判定に持ち込んだ。頑張った。

IBF世界フライ級タイトルマッチ 1回モルティ・ムザラネにパンチを見舞う黒田雅之(撮影・たえ見朱実)

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黒田雅之が前日計量クリア、王者と30秒にらみあい

調印式を終え、向き合い笑顔を見せる挑戦者黒田(左)と、じっとにらむ王者ムザラネ(撮影・狩俣裕三)

ボクシングIBF世界フライ級タイトルマッチの前日計量が12日に都内で行われた。同級4位黒田雅之(32=川崎新田)はリミットより200グラム軽い50・7キロ、同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)は50・7キロでともにクリアした。

計量を終えた2人は恒例のフェースオフで30秒以上にらみあったが、黒田はあくまで冷静だった。6年ぶりの世界戦。「前回とまるで違う。前は地が足についていずフワフワしていたが、今は怖いくらい落ち着いている。ワクワクして楽しみ」と笑みを浮かべた。

6年の間には、日本王座は3度目の挑戦で獲得など3敗と、挫折を味わった。「この舞台に立つために今までやってきた。早くリングに立ちたい」と意気込んだ。

当日計量もあるために、今回はホテルで前泊する。以前は友人と会ったりしたこともあったが、今回は「1人になってゆっくりリラックスしたい」。うどんやおかゆでリカバリーするという。

V2戦となるムザラネは「この時間を待っていた。明日の試合が楽しみ。すべては明日分かると思う」と静かに話した。

調印式後の計量をパスする黒田(撮影・狩俣裕三)

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世界再挑戦の黒田「胸しぼんでおじさん」余裕の軽口

ボクシングIBF世界フライ級タイトルマッチの予備検診が、11日に都内で行われた。同級4位黒田雅之(32=川崎新田)が13日に東京・後楽園ホールで、同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)に世界再挑戦する。

黒田は身長で8センチ、リーチで1・5センチ上回った。「この階級では背が高い方なので、いつもと変わらない」と話したが、新田会長は距離をとる作戦とあって「身長差を最大限に生かしてほしい」と期待を込めた。

王者とは初対面だったが、ともに落ち着いた表情で友好的だった。その中で王者が「KOしたい」と宣言したが、黒田は「試合する者は当たり前のこと」と意に介さず。6年ぶりの検診で、視力は左右変わらず1・5も、胸囲は3センチ減。「視力が落ちていないのはうれしいが、胸がしぼんでおじさんになった」と軽口をたたく余裕もあった。

黒田は終始冷静で「試合に集中できている。楽しみ」と緊張もなく、リラックスしていた。ジムでは8年前から専門家のメンタルトレを受けている。週1、2回に月1回は講習会も開いている。新田会長は「2年では結果に出なかったが、長く続けて効果が出ている。あとは結果を出すだけ」と、ジム初の王者誕生へ力を込めた。

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王者ムザラネ「完璧に仕上がった」黒田雅之と対戦

オレがNO1と誇示する王者モルティ・ムザラネ

ボクシングIBF世界フライ級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)が9日、都内のジムで練習を公開した。13日に東京・後楽園ホールでのV2戦で、同級4位黒田雅之(32=川崎新田)の挑戦を受ける。

15分間の縄跳びに始まり、サッドバッグとミット打ちと内容は軽めも、たっぷり1時間汗を流した。09年から14連勝中というベテラン。「ボクシングにすべてかけている。今がベストの体。プロの役目だ」と、練習で裏打ちされた実力維持の一端を見せた。

本来は右も左構えが多かった。3年前から指導するコリン・トレーナーは、昨年に2団体王者田口良一(ワタナベ)を破ったヘッキー・ブドラー(南アフリカ)も指導している。当時の公開練習でも同じ手法で手の内は見せなかった。

サウスポーかと問われると、コリン・トレーナーは「知らなかったのか?」。田口戦も同じだったの問いには「忘れた」とおとぼけ。偵察した黒田陣営の孫トレーナーが「黒田は左には5連勝中」と突っ込むと、練習中にメモする姿を挙げて「黒田が負けると書いたのか」と応酬した。

「ユーチューブを見てくれ」と、自身についても、黒田についても、具体的な言葉は一切なかった。ムザラネは「完璧に仕上がった。試合が楽しみ。海外は慣れているし、ベルトは持って帰る」。前回は坂本真宏(六島)を7回TKO。再び日本人キラー発揮へ自信を示した。

黒田陣営の新田会長は徹底した手の内隠しに苦笑い。「参考にならないが、コンディションはすごく良さそう。身のこなしもいいし、スタミナもありそう。ともにベストは臨むところ」と受けて立つ。勝負のカギに「接近戦に持ち込ませず、自分の距離を保てるか」と話した。

ネイサン・コリン・トレーナー(左)と王者モルティ・ムザラネ

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黒田雅之「いい刺激」小西伶弥が世界再挑戦へスパー

世界再挑戦へスパーリングで競演した黒田雅之(左)と小西伶弥

ボクシングで5月に世界再挑戦するIBFフライ級4位黒田雅之(32=川崎新田)とIBFライトフライ級3位小西伶弥(25=真正)が、6日に川崎市内のジムでスパーリングした。

3日続いて6回こなしたが、サイズある黒田が優勢。6年ぶり挑戦へ「前回より対応され、メリハリがなかった。互いに目指すところは一緒でいい刺激」と話した。昨年に続く挑戦の小西は、WBA同級王者京口(ワタナベ)ともこなして遠征を打ち上げ。「すごく強い選手に2度目は少しでも修正できた。いい経験になった」と感謝した。

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世界再挑戦の小西伶弥が京口とスパー「ボコボコに」

世界再挑戦へスパーリングで競演した黒田雅之(左)と小西伶弥

ボクシングで5月に世界再挑戦する2人がスパーリングでしのぎを削った。

IBF世界フライ級4位黒田雅之(32=川崎新田)が6日に川崎市内のジムで、IBF世界ライトフライ級3位小西伶弥(25=真正)と3日に続いて6回手合わせした。サイズ、経験で上回る黒田が距離をとって的確にパンチで優勢も、小西も中に入っての連打で応戦した。

6年ぶりの世界戦となる黒田は「お互いに目指すところは一緒なので、いい刺激になった」と話した。内容は「初日60点から40点。対応されたし、メリハリがなかった。先にもっと突き放したかった」と反省した。前日はJ1川崎フロンターレに続き、練習後にBリーグ川崎ブレイブサンダースのホーム戦でPR。新田会長は「営業続きも疲れもあるかな」と苦笑いだった。

昨年に続く世界戦となる小西は、2日から東京に出稽古に来ていたWBA同級王者京口(ワタナベ)とも2日間で8回こなし、合計20回で遠征打ち上げとなった。こちらは「初日はボコボコにされた。10点が20点になり、すごく強い選手と少しでも修正できた。いい経験になった」と感謝していた。

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黒田雅之、川崎Fの援護で世界再挑戦「勢い乗る」

川崎F藁科義弘社長(右)を表敬訪問した黒田雅之(中央)と川崎新田ジム新田勝世会長

ボクシングIBF世界フライ級4位黒田雅之(32=川崎新田)が、J1川崎Fの後押しで世界王座を狙う。

3日に川崎市内の事務所に藁科社長を表敬訪問し、世界戦協賛に感謝の意を伝えた。黒田は5月13日に東京・後楽園ホールで、同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)に世界再挑戦する。

川崎新田ジムと川崎Fは10年前から、地域密着でさまざまな連係を図ってきた。今回はPRイベントや集客でバックアップを受ける。黒田が5日のC大阪戦のハーフタイムに登場してあいさつ。後援会では観戦者を募集中で、定員100人完売も目前という。

藁科会長から「クラブ全体で応援している。必ず川崎市のジム初の世界王者に」と激励され、「96(クロ)」番のセレモニー用シャツを贈られた。黒田は社員の前でミット打ちも披露し「世界王者になって一緒に川崎を盛り上げたい。次はベルト持ってくる」と約束。新田会長も「国内では令和初の世界戦で、川崎Fの2連覇の勢いに乗りたい」と期待した。

川崎F藁科義弘社長(右)からセレモニー用シャツを贈られた黒田雅之

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黒田雅之「怖いものはない」新元号第1号王者狙う

世界再挑戦へ向け笑顔で拳を突き出す黒田(撮影・横山健太)

ボクシングIBF世界フライ級4位黒田雅之(32=川崎新田)が、新元号第1号の世界王者を狙う。6年ぶり2度目の世界挑戦が18日に都内で発表された。5月13日に東京・後楽園ホールで、同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)のV2戦に挑む。

当初の予定から2カ月延び、改元となる5月の開催となった。3階級制覇王者井上尚の世界戦より5日早い。黒田は「昭和生まれで平成を経て、新元号初の日本人世界王者になる」と意気込む。中学までは剣道部で2段。初めてスパーリングした元世界王者川嶋氏から愛称「ラストサムライ」を譲り受けた。「技術で負けても気持ちで負けないファイトを」とのエールも送られた。

井上尚のプロテストで相手を務めた。アマ時代からのスパー量は150回を超す。田口、比嘉、拳四朗、木村らも世界王者と追い抜かれた。黒田は世界初挑戦失敗後も日本王座挑戦に2度失敗している。「どん底を見て、引退も考えた。6年かけて戻ってきた。井上君を想定すれば怖いものはない。練習も迷いなく楽しい」。高1からボクシングとバイト生活で、17年目の悲願を期した。【河合香】

新田会長(左)との思い出を笑顔で語る黒田(撮影・横山健太)

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黒田雅之が5・13世界戦「新元号初の世界王者に」

世界再挑戦へ向け笑顔で拳を突き出す黒田(撮影・横山健太)

ボクシングのIBF世界フライ級4位黒田雅之(32=川崎新田)が5月13日、東京・後楽園ホールで同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)に挑戦することが18日、発表された。黒田にとって13年2月、当時のWBA世界フライ級王者ファン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)に挑戦して負けて以来、6年ぶり2度目の世界戦となる。

黒田は「6年前に負け、どん底から今回戻ってきた。昭和生まれで、5月からは新元号になるので、他の世界戦がどうなのかは分かりませんが、新元号初の世界王者になるために頑張りたいです」と意欲をみせた。所属ジムの新田渉世会長は黒田が初めてスパーリングした世界王者となる元WBC世界スーパーフライ級王者川嶋勝重氏から同氏の愛称「ラストサムライ」を継承したことを明かした。黒田はもともと剣道2段の腕前。同会長は「川嶋氏から『技術で負けても気持ちで負けないように』とエールを送られました」と明かした。

昨年大みそかにマカオで坂本真宏(六島)に10回TKO勝利し、初防衛に成功した王者ムザラネについて、黒田は「どっしり構えてガードが堅いが、お互いにかみ合う試合になります。十分に勝機があると思います」と説明。また川崎市のジム初の世界王者を目指し「年齢を重ね、自分なりには良くも悪くもしぶとくなれたかなと。自分なりに殴り合いは少しずつ分かってきたので、いろいろと生きると思う」と悲願の王座奪取への意欲を示した。

世界再挑戦へ向け笑顔でファイティングポーズをとる黒田(撮影・横山健太)

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井上尚弥、拳四朗ら4人が最優秀選手候補 年間表彰

井上尚弥(2018年8月21日撮影)

日本ボクシングコミッションと東京運動記者クラブのボクシング分科会が、10日に都内で18年の年間表彰ノミネート選考会を開いた。

最優秀選手賞候補は3階級制覇を達成して連続初回KOの井上尚弥(大橋)、史上最速タイ12戦目で3階級制覇の田中恒成(畑中)、3度防衛した拳四朗(BMB)、海外奪取にKO防衛した伊藤雅雪(伴流)の4人。受賞者は2月8日に都内のホテルで発表、表彰される。

技能賞は井上、ホルヘ・リナレス(帝拳)、拳四朗、田中、亀田和毅(協栄)、殊勲賞は伊藤、田中、KO賞は井上、清水聡(大橋)、竹迫司登(ワールド)、新鋭賞は小浦翼(E&Jカシアス)、勅使河原弘晶(輪島功一)、竹迫、吉野修一郎(三迫)、矢田良太(グリーンツダ)、努力敢闘賞は中谷正義(井岡)、細川バレンタイン(角海老宝石)、黒田雅之(川崎新田)、久田哲也(ハラダ)が候補となった。

年間最高試合候補はWBAライト級ワシル・ロマチャンコ(ウクライナ)-リナレス、WBOフライ級田中-木村翔(青木)、WBAバンタム級井上-ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)の3試合。世界戦以外の最高試合は日本スーパーバンタム級和気慎吾(FLARE山上)-久我勇作(ワタナベ)、日本スーパーライト級細川-デスティノ・ジャパン(ピューマ渡嘉敷)、日本&東洋太平洋スーパーフェザー級末吉大-三代大訓(ワタナベ)、日本ミドル級竹迫-西田光(川崎新田)の4試合。

女子最優秀選手賞候補は天海ツナミ(アルファ)、藤岡奈穂子(竹原畑山)、多田悦子(真正)の3人。最高試合はWBOライトフライ級天海-チャオス箕輪(ワタナベ)、WBOアトム級岩川美花(高砂)-池山直(フュチュール)、WBCフライ級藤岡-イルマ・サンチャス(メキシコ)、WBOミニマム級多田悦子(真正)-江畑佳代子(ワタナベ)が候補となった。

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日本フライ級の黒田雅之が王座返上 来年世界再挑戦

黒田雅之(17年11月9日撮影)

ボクシング日本フライ級王者黒田雅之(32=川崎新田)が14日付で、来年の世界再挑戦へ向けて王座を返上した。

31日にマカオで、IBF同級王者モルティ・ムザラネ(36=南アフリカ)が同級15位の坂本真宏(27=六島)の挑戦を受ける。黒田はその勝者と90日以内に指名試合となる。

実現すれば、黒田にとっては、13年のWBA同級王者にファン・カルロス・レベコ(アルゼンチン)に判定負けして以来6年ぶりの世界戦となる。

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黒田判定V4も「30点」世界再挑戦へ気勢上がらず

黒田雅之(17年11月9日撮影)

<ボクシング:日本フライ級タイトルマッチ10回戦>◇23日◇東京・後楽園ホール

 ボクシング日本フライ級王者黒田雅之(31=川崎新田)が4度目の防衛に成功した。

 23日、東京・後楽園ホールで同級3位星野晃規(30=M・T)と対戦し、3回にダウンを奪われた。その後は攻勢でポイントを奪い、3-0の判定勝ちとなった。WBA1位など4団体で世界の1桁ランク入りしているが「勝手に肩書にのまれたり、体調に神経質になった精神的問題。出来は30点」と、13年以来の世界再挑戦へ気勢は上がらなかった。

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黒田雅之、4度目の防衛も反省「出来は30点」

<プロボクシング:日本フライ級タイトルマッチ10回戦>◇23日◇東京・後楽園ホール

 日本フライ級王者黒田雅之(31=川崎新田)がなんとか判定で、4度目の防衛に成功した。タイトル初挑戦の同級3位星野晃規(30=M.T)と対戦。3回にダウンを喫したが、その後は攻勢でポイントを奪い、3-0で判定勝ちした。

 序盤は黒田が左ジャブでリードしたが、3回に右ストレートをもらってダウンを喫した。前回も8回にダウンに続く2試合連続でピンチとなった。「とられたものは戻せない。あと7回あるのでコツコツ巻き返していこうと思った」という。5回の公開採点では1-0のリードにとどまったが、言葉通りにその後は先に先にと攻めた。右ストレートやボディーでポイントを奪い、採点はジャッジ1人が1ポイント差も、2人は3ポイント差の判定勝ちとなった。

 WBA1位など4団体でいずれも1桁台で世界ランク入りしている。「勝手に肩書にのまれたり、計量から体調が悪いかと考えてしまった。変に神経質になった精神的問題。出来は30点」と反省した。13年以来の世界再挑戦を狙っているが「課題は多いが、決まればしっかり準備したい」と言ったものの、気勢は上がらなかった。

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黒田雅之、判定で3度目防衛「また一からやり直す」

辛くも防衛に成功した黒田雅之(撮影・河合香)

<プロボクシング:日本フライ級タイトルマッチ10回戦>◇3日◇カルッツかわさき

 同級王者黒田雅之(31=川崎新田)が辛くも判定で3度目の防衛に成功した。同級1位長嶺克則(26=マナベ)を迎え撃ち、左ジャブでペースを握ったが、5回の公開採点では2-0の小差だった。長嶺の右目の下を腫らせたが、8回に左フックでダウンを喫した。ここから再び攻勢に出て、1~3ポイントの小差も3-0で判定勝ちした。

 黒田は4団体すべて世界ランク入りして、13年以来の世界再挑戦を目指している。今回は後楽園ホールよりも大きいジムの地元の会場に「世界への準備にもなる」。「川崎から世界」をスローガンにもしているが、ダウンも奪われての接戦になった。「ダウンはいつも想定している。主導権を握ったが安全にいって甘さが出た。ヒヤヒヤの防衛で世界は遠のいた感じ」と苦笑した。今後へ向けては「また一からやり直す。自分に厳しくいきたい。課題がなくなったら引退。希望は持っているし、楽しい」と前を見た。

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