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八重樫東「最後の大勝負」日本人初4階級王者狙う

4階級制覇へ4本指でポーズを決める、左から松本トレーナー、八重樫、大橋会長(撮影・阿部健吾)


 脱・激闘王で4階級制覇へ。ボクシングの元3階級王者八重樫東(34=大橋)が11日に横浜市内のジムで会見し、現役続行を宣言した。5月にIBF世界ライトフライ級王座3度目の防衛戦でメリンド(フィリピン)に1回TKO負け後に進退を熟考。「ボクシングへの情熱が残っている」と気持ちを固めた。「階級を上げることでモチベーションも上がる。最後の大勝負」と選んだ舞台はスーパーフライ級。ミニマム→フライ→ライトフライと制し、今後は2階級上げて日本人初の4階級王者を目指す。

 リミット体重は約2キロ増だが、パワー面の違いは大きい。「最近は打ち合いにいきすぎた。力が違うし、それでは勝てない。修正する」と、激闘王と呼ばれるタフファイト返上を宣言。本来の軽快な足さばきを生かすスタイルに変える。復帰戦に向けて大橋会長は「八重樫の 夢の続きは 年末か」と一句詠み、当人は「ぼちぼちやります」と柔和にこたえた。

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八重樫東が現役続行!階級上げ日本人初4階級V照準

4階級制覇へ4本指でポーズ。左から松本トレーナー、八重樫、大橋会長


 ボクシングの元3階級制覇王者八重樫東(34=大橋)が11日、横浜市内のジムで会見し、日本人初の4階級制覇を目指して現役を続行すると発表した。

 5月にIBF世界ライトフライ級王座3度目の防衛戦でミラン・メリンド(フィリピン)に1回TKO敗北後に進退を悩み抜いた。「いまの自分自身の気持ちと正直に向き合い、納得していない部分があった。いろいろな方に体を大事にした方が良いと引退も勧められたが、自分の将来のことなので一番は自分の気持ち。ボクシングの情熱が残っている」と決断に至った。

 山あり谷ありで3階級を制したボクシング人生だけに、復帰に向けた新たなモチベーションが必要だった。それは日本人初の4階級制覇。これまでミニマム→フライ→ライトフライと2階級上げ、1階級下げ、変則的に世界タイトルを奪取してきたが、今後の照準は2階級上げるスーパーフライ級。「選択肢はそこ。タレントも多い。すてきな階級と」と気持ちを高ぶらせる。先月には米国デビューした同門のWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24)のV6戦を現地観戦し、ともに対戦経験のあるWBC同級王者シーサケット・ソールンビサイ(タイ)対元4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)のタイトルマッチなども観戦した。盛り上がるスーパーフライ級戦線に参戦することが、何よりのカンフル剤だった。

 今夏には同世代の名王者もリングを去った。内山高志、三浦隆司。得に内山は拓大の先輩で親交厚い。「続けると思っていたのでビックリした。これは僕も辞めた方がいいのかなとも思いました。でも、僕らの代の選手が根こそぎ辞めていく流れがあるからこそ、逆にもう1回やってみようと思った」。ベテランの星として復活を遂げる。それも大きなモチベーション材料となった。

 注目の復帰戦は、早ければ年末。状況を見てもいきなり世界タイトル戦は難しく、世界前哨戦を組むことになりそうだ。「ぼちぼちやりますよ」と柔らかい笑顔で述べたが、しっかりと目標を定め、前人未到の領域に進む。

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八重樫現役続行へ、再びリングへ背中押すものは何か

八重樫東(15年5月1日撮影)

 「激闘王」がリングに帰ってくる。ボクシングの元3階級制覇王者八重樫東(34=大橋)が現役続行に前向きな姿勢をみせた。25日、横浜市内のジムで取材に対応。5月にIBF世界ライトフライ級王座3度目の防衛戦でメリンド(フィリピン)に1回TKO敗北後に進退を悩んできたが、復帰戦に傾いていると明かした。近日中に正式決定し、狙うのは日本初の4階級制覇。スーパーフライ級で再び世界王者を目指す。

 少しがっしりした体つきの八重樫が、心境を隠さずに口にした。「試合をするには覚悟が必要で。その覚悟を作らないといけないですが、(大橋)会長と話し合って決めたい。やりますと言えば、一緒になって戦ってくれると思う」。

 悩み抜いてきた。5月に初回TKO負け後、翌日には練習を再開も、原動力の悔しさが次第に消えた。「モチベーションも薄れて…」。体、家族の心配などが頭をよぎった。「もう1度頑張れるのか疑問を抱いた」。ここ1カ月はグローブもつけていなかった。

 ただ、気持ちはリングへと向かった。「先週からフィジカルをやり始めた」。体を動かす自分がいた。この日はジムが始めるクラウドファンディング企画の発表会見に出席したが、大橋会長からは「出るなら現役を続けないと」と求められた。「心のきっかけを探していた」と心は決まった。

 同会長は「止めるのも私の仕事」としたが、「復帰するなら4階級制覇。一発勝負でもそれしかない」と伝えた。八重樫も視線は同じ。少しがっしりした体は現在約60キロ。ミニマム→フライ→ライトフライと来て、2階級上のスーパーフライ級に照準を合わせ、肉体を作り始めた。

 拓大の先輩の前WBA世界スーパーフェザー級王者内山が近く進退を明らかにする見込みで、「お手本にしてきた。結論を見てから含めて考えたい」とした。正式表明は少し先になるが、「どこまでも挑戦するのが僕のスタイル」と新たな戦いを貫く。【阿部健吾】

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大橋ジム世界戦資金集め支援者募る、練習見学返礼も

左からMakuakeの中山社長、清水、八重樫、大橋会長(撮影・阿部健吾)

 ボクシングの元3階級制覇王者八重樫東(34=大橋)が25日、横浜市内のジムで取材に対応。5月にIBF世界ライトフライ級王座3度目の防衛戦でメリンド(フィリピン)に1回TKO敗北後に進退を悩んできたが、復帰戦に傾いていると明かした。

 八重樫とロンドン五輪銅メダル清水が出席した会見で、大橋ジムの新たな取り組みが発表された。株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングが運営する「Makuake」で支援者を募り、世界挑戦への資金を集める。お返しとして公開練習の見学やサイン入りグッズのプレゼントなどを行う。目標金額は1000万円で、期間は10月16日まで。大橋会長は「選手を直接応援してもらい、夢を乗せてほしい。ボクシング界では初めての挑戦ですが、参加してもらえれば」と述べた。

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八重樫東が現役続行に前向き 4階級制覇挑戦も

左からMakuakeの中山社長、清水、八重樫、大橋会長

 ボクシングの元3階級制覇王者八重樫東(34=大橋)が現役続行に前向きな姿勢をみせた。

 25日に横浜市内のジムで開かれた、株式会社サイバーエージェント・クラウドファンディングが運営する「Makuake」での大橋ジムのプロジェクト発表会見に出席。5月21日のIBF世界ライトフライ級王座3度目の防衛戦でミラン・メリンド(フィリピン)に1回TKOで敗れ、進退を考えてきたが、「試合をするには覚悟が必要で。その覚悟を作らないといけないですが、(大橋)会長と話し合って決めたい。やりますと言えば、会長も一緒になって戦ってくれると思う」と胸中を述べた。

 5月の試合直後が翌日から練習に出るなど、悔しさが体を動かしたが、時がたつにつれて「モチベーションが薄れていった」時期もあったという。体、家族の事も考え、自問自答の日々。この1カ月間はグローブもつけず、トレーニングからも離れていた。ようやく気持ちが固まりだしたのは先週からで、筋力トレーングをやり始めたばかり。「いままでのダメージが気になってくる年齢でもありますが、もう1度体を作ってみたいと思って」と心が動いた。

 大橋会長は復帰には慎重な姿勢を見せてきた。本人の意志、体のことも考慮し「止めるのも私の仕事」と述べるが、もし続行するなら「復帰するなら4階級制覇。一発勝負でもそれしかない」と伝えた。八重樫も、「僕のキャリアは挑戦ばかりだったので、最後に会長がそういう挑戦を作っていただけるなら。どこまでも挑戦するのが僕のスタイル」と意欲をみせていた。復帰の場合は、スーパーフライ級での挑戦となりそうだ。

 正式に進退を発表するのはもう少し先にはなりそうだ。拓大の先輩である前WBA世界スーパーフェザー級王者内山高志が今週中に進退を明らかにする見込みで、「先輩をお手本にしてきて、先輩の背中を見てきたので先輩の結論を見てから自分の気持ちも含めて考えたい」と話した。

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八重樫東を倒したメリンドびっくり「こんな序盤で」

1回、八重樫(手前)から2度目のダウンを奪うメリンド(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇東京・有明コロシアム

 IBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)は暫定王者ミラン・メリンド(フィリピン)との統一戦に1回2分45秒TKO負けし、3度目の防衛に失敗した。

 メリンドは圧巻の1回TKO勝ちで、日本人がライトフライ級の主要4団体王座を独占した状況を1日で終わらせた。3度のダウンを奪い、統一戦に完勝した29歳は「八重樫はタフなので、こんなに序盤で終わると思わなかった」と、顔をほころばせた。年齢的にはベテランの部類に入るが「まだまだ自分は成長中だ。強くなることをモチベーションに闘っている」と力強かった。

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八重樫東1回陥落も「限界と思わない」進退明言せず

1回、メリンド(後方)の右ストレートで3度目のダウンを奪われTKO負けする八重樫(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 IBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)は暫定王者ミラン・メリンド(フィリピン)との統一戦に1回2分45秒TKO負けし、3度目の防衛に失敗した。

 まさかが2日続いた。世界戦13戦目の八重樫が3つ目の王座を陥落した。それも3度ダウンでの初回TKO。最初は左フック。続いて左アッパー。最後は右ストレートに吹っ飛んだ。前夜に4団体のライトフライ級王座を日本人が独占も“1日天下”に終わった。

 「実力不足。技術の差」。八重樫は素直に完敗を認めた。「左フックの後はうろ覚え。何回か分からなかった」と記憶も飛んだ。いつも腫らす顔はきれいなまま。「こんな早くダメージのない終わり方は…。風を感じる前に、派手に散りました」と苦笑いが続いた。

 最近は1カ月の単身生活で試合に集中し、勝利後に家族をリングに上げてきた。前日は2人の子供の小学校が運動会だった。小6の長男圭太郎君は騎馬戦の大将に障害物競走で1位。「泣いていた。運動会も行けず申し訳ないが、現実の厳しさを感じてもらえれば」。パパの顔になった。

 暫定王者との統一戦に危機感はあった。公開練習で「周りも含めて緊張感を持ち、気を引き締めたい」と陣営にも警報を出していた。実はゴールデンウイーク中にアクシデントもあった。朝練後の体力回復にジムで酸素カプセルに入ると、突然胃痛に襲われた。大橋会長が慌てて救急車を呼んだ。到着前に痛みは収まったが、搬送先の病院で突発性胃けいれんと診断された。翌日から練習できたが、V1戦前は左肩を痛め、V2戦は間隔を空けた。34歳で31戦目で「年ですから」と勤続疲労はある。

 4月に開いたカフェバーの名は「COUNT(カウント)8」。世界戦5敗目と何度も山を越えてきた。「限界とは思わない。ニーズ、奮い立たせるものがあればまた立ち上がる。なければスパッと」。進退は明確にしなかったが、この試合も2度は立った。激闘なき陥落に悔いを感じさせた。【河合香】

 ◆ライトフライ級最短KO 八重樫-メリンド戦のKOタイム、1回2分45秒は同級の世界戦最短。従来の記録は1回2分46秒で、87年3月1日のWBA王座防衛戦で柳明佑(韓国)がエドワルド・ツニョン(パナマ)を倒した。

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八重樫東まさかKO陥落「左フックの後はうろ覚え」

試合に敗れ、観客に一礼する八重樫(撮影・横山健太)

<プロボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 正規王者八重樫東(34=大橋)がまさかの初回TKO負けで陥落した。暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)との王座統一と3度目の防衛をかけた一戦。初回に3度のダウンを喫して2分45秒TKO負けとなった。

 ゴングが鳴ると八重樫は様子をうかがっていたが、まずは左フックに尻もちをついた。立ち上がって反撃しようと前に出たが、左アッパーで2度目のダウン。さらに踏み込んできたメリンドに右ストレートに吹っ飛ぶと立ち上がれなかった。

 「左フックの後はうろ覚え。実力不足。技術の差」と、八重樫は素直に完敗を認めた。ライトフライ級の世界戦では最短の結末。「こんな早く、ダメージのない終わり方は…。風を感じる前に終わってしまって。派手に散りましたね」と苦笑いした。前日には同じライトフライ級で拳がWBO王者になり、4団体を日本人が独占も、最年長八重樫の陥落で1日天下に終わった。

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井上3回TKOでV5、八重樫敗戦/ボクシング詳細

<プロボクシング>◇21日◇有明コロシアム

 WBOスーパーフライ級王者の井上尚弥(大橋)は同級2位のリカルド・ロドリゲス(米国)に3回TKO勝ち。5度目の防衛に成功した。

 IBFライトフライ級王者の八重樫東(大橋)は3度目の防衛戦で、暫定王者ミラン・メリンド(フィリピン)との統一戦に臨み、1回に3度のダウンを奪われまさかのKO負け。3度目の防衛はならなかった。

◆WBO世界スーパーフライ級タイトル戦

井上尚弥(24=大橋、同級王者)3回TKOリカルド・ロドリゲス(27=米国、同級2位)

3回、強烈なパンチでロドリゲス(後方)にTKO勝利しガッツポーズする井上(撮影・浅見桂子)

2回、強烈なパンチをロドリゲス(右)に浴びせる井上(撮影・浅見桂子)

3回、左フックで2回目のダウンを奪う井上(撮影・横山健太)

<2回>途中、井上はサウスポースタイルにチェンジし、左ストレートを相手顔面にヒットさせる

<3回>残り2分23秒、井上は左フックで1度目ダウンを奪う。残り2分01秒、左フックをあごにヒットさせ2度目のダウン。レフェリーストップとなり3回TKO勝ち。5度目の防衛戦に成功した。

◆IBF世界ライトフライ級タイトル戦

八重樫東(34=大橋、同級王者)1回TKOミラン・メリンド(29=フィリピン、暫定王者)

1回、メリンド(手前)からダウンを奪われる八重樫(撮影・浅見桂子)

<1回>残り1分30秒すぎ、八重樫は打ち合いから左フックを食らって1度目のダウン。残り1分、左アッパーをアゴから顔面付近にもらって2度目のダウン。残り23秒すぎ、左ジャブから右ストレートを顔面に受けて3度目のダウン。無念のTKO負けとなった。

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八重樫東、同級史上最短1回TKO負け 防衛失敗

1回、メリンド(手前)からダウンを奪われる八重樫(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(34=大橋)が、挑戦者の暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)に1回TKOで敗れ3度目の防衛に失敗した。

 2分45秒は同級の世界タイトル戦の最短KOタイムで、柳明佑(韓国)が87年3月、WBA王座防衛戦でエドワルド・ツニョン(パナマ)を2分46秒で倒した1987年3月1日の記録を1秒上回り、30年ぶりに更新する結果となった。

 1回、相手の出方をうかがう八重樫だったが、残り1分26秒で左フックをもらい最初のダウンを奪われる。さらに残り1分、左アッパーで2度目のダウン。残り23秒で3度目のダウンを食らい、まさかの敗戦となった。

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八重樫、当日計量パス「あとは試合やるだけ」と集中

IBFルールの当日計量をパスした正規王者の八重樫(左)と暫定王者のメリンド

 プロボクシングIBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(34=大橋)が21日の3度目の防衛戦(東京・有明コロシアム)に備え、同日朝に都内で当日計量に臨んだ。

 10ポンド(約4・5キロ)以上増量してはならないというIBFルールがあり、ライトフライ級のリミット48・9キロから53・4キロ程度が目安。八重樫は52・7キロ、挑戦者となる暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)は51・8キロと規定内のウエートでパスした。

 八重樫は「増量の数値はあまり意識していなかった。あとは試合をやるだけです」と集中力を研ぎ澄ませていた。

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八重樫東、恒例の単身生活「体調ベストで状態いい」

計量を終え笑顔を見せる八重樫(撮影・横山健太)

 今日21日に東京・有明コロシアムで開催されるダブル世界戦(日刊スポーツ新聞社後援)の前日計量が20日に同会場で行われ、統一戦となるIBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34)が計量を無事に終えた。

 4月21日から家族と離れ、恒例の単身生活に入って集中してきた八重樫は「体調はベストで状態はいい。相手からはサイズもオーラも感じない。勇気を与えるような戦いをしたい」と落ち着いた表情で話した。13、14年に保持したフライ級に続く2度目のV3戦で今回は王座統一戦。「世界のトップレベルが相手。集中したい。あとは試合を見てもらえれば。とにかく勝てばいい」。テレビのインタビューにだけ答え、あとは関係者にコメントを残して引き揚げた。

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八重樫に落ち着き「相手からはオーラも感じない」

調印式後、ファイティングポーズで写真に納まる王者八重樫(左)と挑戦者のメリンド(撮影・鈴木みどり)

 ボクシングの21日のダブル世界戦の前日計量が、20日に都内の試合会場となる有明コロシアムで行われた。IBF世界ライトフライ級は、正規王者八重樫東(34=大橋)と暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)とも、リミットより100グラム少ない48・8キロで一発クリアした。

 計量を終えた八重樫は笑みも見せながら、まず水を口にした。「体調はベストで状態はいい。相手からはサイズもオーラも感じない。勇気を与えるような戦いをしたい」と落ち着いた表情で話した。

 3階級目でフライ級につぐ2度目のV3戦だが、今回は王座統一戦となる。テレビのインタビューだけに「世界のトップレベルの相手。集中に入っているので。あとは試合を見てもらえれば。とにかく勝てばいい」と答えて報道陣の取材は受けず。最後まで気を抜かない姿勢を示した。

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八重樫東、34歳にも「数字の上の話、衰えない」

調印式後、ファイティングポーズの王者八重樫(左)と挑戦者のメリンド(撮影・鈴木みどり)

 IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(34=大橋)は落ち着いた表情で調印式に臨んだ。

 日本勢ではこの2日間6試合中で最年長の34歳。「数字の上の話。体は衰えたと思っていないし、フィジカルは落ちていない」と胸を張った。3階級目で3度目の防衛戦となる。「勝ったり負けたりのキャリア。立ち上がる姿や、1回落ちてももう1度立ち上がっていけるんだと感じてくれる試合をしたい」。王座統一戦となるがグローブはチャンピオンカラーの赤。ベルトを渡すつもりはない。

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八重樫東、「激闘王」こだわらず「いろんなプラン」

調印式後、ファイティングポーズで写真に納まる王者八重樫(左)と挑戦者のメリンド(撮影・鈴木みどり)

 ボクシングのダブル世界戦(21日、有明コロシアム)の調印式が19日、都内で行われ、IBF世界ライトフライ級タイトル戦に臨む王者八重樫東(34=大橋)と対戦相手の同級暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)が出席した。

 3度目の防衛戦に臨む八重樫は、「いろんなプランを用意してきた。そのなかでベストな選択をしたい」と準備の万全さをアピール。激しい打ち合いを持ち味とし「激闘王」と呼ばれるが、こだわらない戦い方を示唆した。

 12年のWBA、WBC世界ミニマム級王座統一戦と14年のWBC世界フライ級タイトル戦で2度の世界王者陥落を経験しながら、現在は3階級制覇王者としてベルトを巻く。浮き沈みが激しいボクシング人生と重ね、「何度も立ち上がる姿を見て、落ちても上がっていけるということを感じてほしい」と続けた。

 メリンドは八重樫を「素晴らしいボクサー」と尊敬の意を表し、「八重樫の母国日本で世界戦ができることはうれしい」と笑顔を見せた。「持ちうる限り全てのスキルを見せられる試合にしたい」と戦略面での自信を口にした。

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八重樫東トレーニング効果?視力が1・2→2・0に

 ボクシングのIBF世界ライトフライ級タイトルマッチ(21日、有明コロシアム)の予備検診が18日行われた。

 八重樫東は数字で日頃のハードトレの成果を示した。身長で2センチ、首回りで2・5センチ、胸囲で4センチ上回り、リーチは1・5センチ劣ったが前回より2・5センチ伸びた。大橋会長は「肩甲骨トレの成果」と満足。さらに脈拍は4選手で最少となる「49」を記録し「一番年上なのにすごい」と感心した。八重樫は「体格は予想通りで特に気にしない」と言い、視力は前回1・2が2・0に良化し「勘が当たった」と笑わせた。

IBFライトフライ級検診表

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八重樫東「勘が当たった」視力1・2→2・0に

予備検診を終え、ファイティングポーズをとる八重樫(左)とメリンド(撮影・浅見桂子)

 ボクシングの21日のダブル世界戦の予備検診が、18日に都内で行われた。王座統一戦となるIBF世界ライトフライ級では、王者八重樫東(34=大橋)と暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)はほぼ同じ体格で、ともに異常はなかった。

 八重樫はリーチでは1・5センチ下回ったが、身長で2センチ、首回りで2・5センチ、胸囲も4センチ上回った。八重樫は「背丈とか予想通りで特に気になった点はなかった」と話し、視力は前回の両目1・2が2・0に「勘が当たった」と笑わせた。大橋会長はリーチが2・5センチ伸びたことに「肩甲骨トレの成果」と満足。さらに脈拍が49は「4選手で一番年上なのにすごい」と感心していた。

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八重樫の対戦相手メリンド「賢い戦略で勝ちたい」

トレーナーのビラモアさん(左)とミット打ちを行うメリンド(撮影・中島郁夫)

 ボクシングで21日に世界挑戦するIBF世界ライトフライ級暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)が、17日に横浜市内の大橋ジムで公開練習した。

 同級王者八重樫東(34=大橋)のV3戦で王座統一を狙う。スパーリングはしなかったが、ロープ、シャドー、ミット打ちでしっかり約1時間練習した。

 この一戦に向けて5カ月間トレーニングを積み、7人のパートナーを相手にスパーリングを積んできた。「未来を左右する試合。能力のすべてをぶつける。賢い戦略で勝ちたい」と決意を披露した。

 八重樫は激闘王と言われる。「尊敬するし、王者は打たれ強いが、ダウンは1度あるがKO負けはない。精神の強さに神もついている」と自信を口にした。10人兄弟の末っ子は高校を出て、名門アラ・ジムに志願してプロ入り。「家族に大きなプレゼントをしたい。一番はベルト」と誓った。

 視察した八重樫陣営の松本トレーナーは「アッパーは見づらく厄介。うまいし、いいパンチを打っていた。やりづらい感じだが、4回ぐらいにはエンジンをかけて、台風に引きずり込みたい」と話した。

 メリンドにつくビラモア・トレーナーは大橋会長と同時代に同じミニマム級で活躍したが、王者にはなれなかった。2団体を制した大橋会長は「こっちに運がある」とニヤリとした。

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八重樫東覚悟決めた「結局は打ち合い、勝てばいい」

パンチを打ち込む八重樫(撮影・狩俣裕三)

 IBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)が、激闘勝負で王座を統一する。21日の暫定王者メリンド(フィリピン)戦を控え、13日に横浜市内のジムで練習を公開。スパーリングは10日で打ち上げ、ミット打ち中心も力強いパンチを打ち込んだ。

 前回は速いフットワークでさばいた。今回は経験、技術ある相手に陣営は激闘指令だ。松本トレーナーは「うまい正統派にジャブを付き合っても仕方ない。荒々しくいく」。大橋会長も「中盤からは激闘で最後はハートの戦い」と言った。八重樫も「いろいろ用意し、空気を感じて対応したい」と言いつつ「結局は打ち合い。勝てばいい」と覚悟を決めている。

 井上とダブル世界戦で、ジムにとって通算40試合になる。3階級制覇で13戦目の八重樫は「新鮮な気持ちで、周りも緊張感持って、気合を入れていきたい」。ベテランらしく陣営にも警報を鳴らし、V3へ気の緩みはない。

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八重樫東「順調にきた」13度目の世界戦へ練習公開

 ボクシングのIBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)が13日、横浜市内のジムで公開練習した。

 21日に有明コロシアムで、暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)を迎え撃ち、王座統一をかけた3度目の防衛戦となる。シャドー、ミットやサンドバッグ打ちで、1時間あまり汗をかいた。

 すでにスパーリングは10日で打ち上げたが、力の入ったパンチを打ち込んでいた。

 3階級制覇の八重樫にとっては13度目の世界戦となる。ベテランらしく落ち着いた表情と口ぶりで「調子はいつも通りで、けがなく順調にきた。最後までしっかり体調を作っていきたい」と話した。大橋会長は「お互いキャリアも十分だが、八重樫は最近にない仕上がり。最後は持ち前のハートでやってくれるはず」と期待した。

公開練習で子どもたちが見守る中、水分補給をする八重樫(撮影・狩俣裕三)

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油断大敵!たけしが井上尚弥、八重樫東とチャンプ論

世界戦発表会見でファイティングポーズをとる左から八重樫東、井上尚弥(撮影・山崎哲司)

 2人の世界王者に「世界のキタノ」から太鼓判だ! フジテレビ系「ボクシングフェス2017 SUPER2DAYS」(20、21日、午後7時)で応援団長に就任したタレントのビートたけし(70)が、21日に有明コロシアムでV5戦が待つWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24)、V3戦となるIBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=ともに大橋)と対談。芸能界一の拳闘ファンの視点からその戦いぶりを絶賛し、「油断大敵」の心得を説いた。

 花が咲いたボクシング談議、たけしの口から次々と出てくる数々の歴代世界王者の名前に、2人の現役王者も感嘆しきりだった。「ボクシング好きな芸人多いけど、誰が何と言おうとオレが一番古い!」。高校時代にヨネクラジム練習生、96年の監督作「キッズ・リターン」ではボクシングを題材にした。もちろん、井上、八重樫の試合もチェックしてきた。

 井上とは昨年テレビ番組で共演。人を乗せたマイクロバスを坂道で1人で押すパワーに驚いた。

 たけし アリみたい。自分の体重の何倍も押して。芯が太い。パンチはすげえだろうなと。強すぎてね、判定勝ちでもつまらない。1回KOでもつまらない。困ったもんだね。

 井上 1回で倒したら文句言われて(笑い)。5、6回に「そろそろ倒すんだろ」という空気感じます。

 たけし 翌日の新聞を考えてるんじゃないの。「倒されて倒して逆転KOの方が盛り上がるかな」とか。

 「激闘王」八重樫に対しては、「試合は面白いやね。すげえ打ち合いやるね」。その代償の試合後の腫れ上がった顔が有名だが…。

 たけし 今日見たら治ってないのかと。もともとこうだったんだなあ。

 八重樫 そうなんです(笑い)。僕は井上のような余裕はないので…。

 たけし 今度の相手(メリンド)は精神的に弱そう。早めに押し込めば諦めるんじゃないかな。

 八重樫 下がらせ、ぐちゃぐちゃにしてやります。

 映画では「リアル」を追求してきた。ハリウッド映画を挙げ「ヘビー級の打ち合いなんかあり得ない」。1発当たれば倒れる。監督としてこだわってきた。

 たけし 相手は血だらけで倒れていて、片っぽは手を挙げている。そういう瞬間が1歩間違えば待っているのを前提に打ち合いしてる。昔の武士道みたいに一発間違えばたたき殺される真剣勝負だからね。

 その言葉に2人の王者も応じた。

 八重樫 試合は斬り合いの場で、やる覚悟も、やられる覚悟も作って上がらないととは常々思ってます。

 井上 自分もそういうヒリヒリ感、ピリついたリングは常に何があるか分からない場所なので、緊張感を持ってやっています。

 たけし オレも漫才では絶対になめなかったよね、いくら軽い客でも。笑うって分かっていても。井上選手も格下で勝てると思っても、緩んでないと思うよ。1発入ったら取り返しがつかないからね。

 「油断大敵」。その言葉に井上は、「甘く見たことはないです」。八重樫は「僕はいつもいっぱいいっぱいですから」。2人の王者には、その心配は無用だった。

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元王者飯田覚士“生みの親”/たけしとボクシング

WBA世界ジュニアバンタム級タイトルマッチで飯田覚士(中央)が新チャンピオンになる(97年12月23日撮影)

 フジテレビ系「ボクシングフェス2017 SUPER2DAYS」(20、21日、午後7時)で応援団長に就任したタレントのビートたけし(70)が、21日に有明コロシアムでV5戦が待つWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24)、V3戦となるIBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=ともに大橋)と対談した。

 ◆たけしとボクシング 高校時代にガッツ石松らを輩出したヨネクラジムに通った。芸能界最強を決める大会に参戦し、大平サブローを左のパンチで1回逆転KO勝ちしたことも。「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」の「ボクシング予備校」では生徒だった飯田覚士が後にWBA世界スーパーフライ級王者になった。

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八重樫東4・18横浜にカフェバー開店 妻切り盛り

横浜市内のジムでミット打ちをする八重樫東

 ボクシングのIBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)が7日、自らの記念品などを展示した飲食店を18日に横浜市内で開店すると明かした。彩夫人が切り盛りし、3階級王者ゆかりの品もある。

 店名は「CAFE&BAR COUNT 8」で「まだ立ち上がれるという意味で、また明日から頑張ろうとなってほしい。末広がりの8なので、良縁も生まれれば」と説明した。5月21日には有明コロシアムで暫定王者メリンドとのV3戦が控え「負けられないですね」と誓った。この日は横浜市内のジムで調整した。

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井上尚弥V5戦は村田世界戦翌日 9月米でV6戦も

世界戦発表会見でファイティングポーズをとる井上(撮影・山崎哲司)

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(23=大橋)の5度目の防衛戦が4日、都内で発表された。同級2位リカルド・ロドリゲス(米国)との一戦に先立ち、9月に米国での試合要請が届いたことが判明。本場へ渡るため必勝を期した。5月21日に東京・有明コロシアムで行われ、IBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)のV3戦とのダブル世界戦(日刊スポーツ後援)となる。20日には同会場でトリプル世界戦があり、2日連続の豪華興行となる。

 はやる気持ち、高ぶる気持ちを抑えるように、井上が言った。「正式なオファーがきたと聞いています。まずは5月にしっかり結果残してからですね」。頭に描いたのは9月、米国のリング。昨年9月に渡米し、本場の空気に触れた。現地ファンから「イノウエ!」の声援を受け、芽生えた米進出の意欲。それを満たす魅力的な知らせが届いた。V5戦前に絶好のモチベーション材料。「9月に爆発したい」。国内の試合で導火線の火は消せない。

 昨年9月は、ターゲットにしてきた「ロマゴン」こと、4階級王者ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)の試合を観戦するため渡米した。米老舗専門誌「リングマガジン」選定の「パウンド・フォー・パウンド」(全階級通じての最強選手)1位に君臨していた軽量級の雄。近い将来の対戦を念頭に置いてきた。だが、先月の王座戦でゴンサレスがまさかの敗北を喫し、目標は宙に浮いていた。「全然変わらないですよ」とショックは否定も、気の持ちようが難しかったタイミングでの米オファーは、最高の良薬となった。

 ゴンサレスが4位に降格した同誌の最新ランクでは、井上は10位。オファーの背景を大橋会長は「次の軽量級のスターとして求められているのでは」とみる。王者返り咲きを狙うゴンサレスを含め、実力、知名度から主役の1人として声がかかった。9月に見込まれるビッグマッチの前座として、まずは「顔見せ」の意味合いが強い。詳細はV5戦以降で、階級や王座戦となるかも検討していく。

 V5戦へ向けては下半身強化に取り組んできた。砂浜での走り込みなど、拳に力を伝える土台作りでパワーアップを図る。「接近戦がうまいイメージ」というロドリゲスを迎撃する準備は着々と進む。試合は日本中で2日間で6つの世界戦が行われる大トリ。「良い試合をして締めたいと思います」。その先に本場が待っている。【阿部健吾】

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八重樫東V3戦は「崩しにくい」暫定王者メリンド

世界戦発表会見でファイティングポーズをとる八重樫(撮影・山崎哲司)

 ボクシングのIBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)のV3戦と、WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(23=大橋)の5度目の防衛戦とのダブル世界戦(日刊スポーツ後援)が5月21日に東京・有明コロシアムで行われることが4日、都内で発表された。

 八重樫は3度目の防衛戦で、暫定王者の同級1位メリンドと統一戦となった。前回は相手決定が1カ月前。今回は昨年から対策を練ってきたが「キャリア豊富で真面目。崩しにくい。気を引き締めていく」と油断ない。前日20日に拳がWBCで王座奪取すれば同級4団体を日本人が独占することになり、大橋会長は「いろいろ展開が見えてくる」。八重樫は「まず目の前をクリアする。きれいに勝てるとは思っていない」と激闘再現で撃破を予告した。

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八重樫東5月統一戦「いいですね」準備期間長さ歓迎

練習を再開した八重樫

 昨年末にIBF世界ライトフライ級王座の2度目の防衛に成功した王者八重樫東(33)は、5月に暫定王者メリンドとの統一戦が待つ。

 「この時期に試合が決まっているのはいいですね」と準備期間の長さを歓迎。パンチをもらわなかった年末の一戦を元世界王者の長谷川穂積氏に「1人激闘王」の異名をもらったが、「今後ももらわない中で僕自身の味が出せれば」と、こちらも歓迎していた。

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大橋ジムの井上尚弥と八重樫東5月にダブル世界戦へ

練習を再開した井上(左)と八重樫(撮影・阿部健吾)

 ボクシングの大橋ジムの世界王者2人の次戦が、国内でのダブル世界戦の見込みとなった。

 昨年末の試合で防衛を果たしたWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(23)とIBF世界ライトフライ級王者八重樫東(33)について26日、大橋秀行会長(51)が「おそらく5月に試合をします。八重樫はメリンド。井上はWBOの指名、指令を待っているところです」と述べた。

 年内にも4階級王座ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)との世界待望の統一戦が待たれる井上は、まずは5度目の防衛を目指す。横浜市内のジムで公開された練習前に、「5月に向けて土台作りをしたい。まだまだ全体的に伸ばさないといけないところはある。17年はパーフェクトにいきたい」と抱負。昨年末に元世界王者河野公平を6回TKO勝ちで下し、「怪物」の面目躍如となったが、勢いままに17年はより完璧な試合をみせる。

 2度目の防衛戦を終えた八重樫は、暫定王者のメリンド(フィリピン)とのタイトルマッチが待つ。「この時期に次の対戦相手が決まっているのはありがたい。早く対策に手を付けられるので」と歓迎。「今年も背水の陣で1回1回の試合に全身全霊で頑張りたい」と語った。

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37歳内山高志引退も、再戦コラレスに消化不良連敗

5回、コラレス(左)の左ストレートを顔面に食らう内山(撮影・鈴木みどり)

<プロボクシング:WBAスーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇12月31日◇東京・大田区総合体育館

 雪辱を期した前スーパー王者内山高志(37=ワタナベ)が2試合連続の黒星を喫した。4月に12度目の防衛を阻まれた王者ジェスレル・コラレス(25=パナマ)と対戦。戦術を守備重視に変えて、日本人最年長での王座奪還を狙ったが、1-2の判定で敗れた。進退については言及を避けたが、引退の可能性はある。内山の戦績は24勝(20KO)2敗1分けとなった。

 全ての力を出し尽くせなかった。その悔恨が内山の心を占めた。「そんなにダメージは受けなかった。余力残してしまったのがつらい…」。終盤、スピードが緩んだ相手に勝負をかける機会を逸した。「相手のペースが落ちなくてずるずるいってしまった」。口調は滑らかに丁寧に。ただ、悔しさは深くにじんだ。

 「やりづらかったですね」。頻繁にスイッチを繰り返し、「透明人間」の愛称を持つコラレスのフットワークにてこずった。ガードを固め、前に出る。重圧をかけてロープ際に追い込んでも、するりと逃げられた。これまでの後ろ足から、前足に重心を移し、背中を丸め、ブロックしてから打ち返す作戦。5回にはダウンを奪い、10回にはボディーを集めたが、致命傷には至らない。「最後はうまく逃げられた。僕の方が実力がない。採点は妥当」と判定を聞いてうつむいた。

 ただコラレスに勝つために、守備重視に変えた。11度防衛を重ねた攻撃性を捨てた。それだけかけていた。打たれる覚悟も固めた。合わせて、肉体改造も敢行。打ち終わりの被弾を警戒し下半身の安定を求めた。パンチで腕を伸ばした後、体がぐらつかずに防御姿勢に戻るには足腰が鍵。土居トレーナーと足場が不安定なバランスディスクを踏んでの上下運動などを繰り返した。

 「30センチのカーテン」も作戦に合っていた。通常は肘から手首までは、足の大きさと同じという説がある。だが、内山のそれはシューズが26・5センチに対し、30センチもある。天賦の才はその肘先に。この日も決定的な有効打は防いだが、仕留める攻撃面を欠いた。

 4月27日の敗戦から3日後。進退を巡る報道で、心配するコメントをした拓大の後輩、IBF世界ライトフライ級王者八重樫に「心配するな。もう走っている」と連絡した。後輩思い、他人思い、ジムの垣根を越えて助言もいとわない人格者は、敗戦後も行動は変わらない。シャワーを浴びる前に向かったのはファンの元。サイン、写真に応じた。

 進退は「いまはゆっくり休みます」と話すにとどめたが、2連敗の現実は厳しい。引退の可能性は十分にある。シャワー室に消える背中には、「待ってます!」「内山、サイコー」の声が響いていた。【阿部健吾】

 ◆井上尚弥のコメント WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥 難しいラウンドが多かった。手数は相手が上回っていましたけど。悔しいですね。(内山は)慎重に警戒しながら対策を練って戦っていた。体のキレもスタミナもチャンピオンのままだった。自分も勇気をもらいました。あの年齢までやれるという自信になりました。現役を続けてほしいかどうかは、自分は何とも言えないです。

 ◆山中慎介のコメント WBC世界バンタム級王者山中慎介 本当にあと1歩のところだった。ダウン以後、自分の中では(内山が得点を)取っていたので、ジャッジとは違う。ただ、コラレスのうまさといえばうまさ。内山さんのこの試合に懸ける思いが見えた。いい刺激をもらった。

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田中恒成「目指すところまだ」最速&最年少2階級V

<ボクシング:WBO世界ライトフライ級王座決定戦12回戦>◇31日◇岐阜メモリアルセンター

 ボクシングの前WBO世界ミニマム級王者・田中恒成(21=畑中)が5回TKOで井上尚弥と並び日本人最速となる8戦目、さらに井上を抜き2カ月早い21歳6カ月で国内最年少で2階級制覇した。

 序盤からWBO世界ライトフライ級1位モイセス・フエンテス(29=メキシコ)をフットワーク、スピードで圧倒。右ストレートを効かせロープ際に追いやると連打し、5回1分52秒TKO勝ちした。快勝に田中は「1年前に言ったことですけど、年内ギリギリに2階級制はできて良かったです。2本目のベルトはかたちだけ。目指すところはまだある。皆さんにまだまだおもしろい試合を見せたい」と笑顔で語った。

 IBF世界ライトフライ級王者八重樫東、WBA同級王者田口良一との統一戦には「今はライトフライ級でどのようなこと、結果が残すことができるか。日本人が3人もチャンピオンにいるのはなかなかない。先輩はどう見ているか分からないですが、先輩たちにチャレンジしたい。やりたいばっかりです」と意欲を見せた。

4回、フエンテス(右)に左のパンチを放つ田中(撮影・前岡正明)

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八重樫東傷なしV2、ウルフばり筋肉の鎧で肩痛克服

2度目の防衛に成功した八重樫(撮影・江口和貴)

<ボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇30日◇東京・有明コロシアム

 IBF世界ライトフライ級王者八重樫東(33=大橋)が左肩完治を示すV2に成功した。同級8位サマートレック・ゴーキャットジム(タイ)を圧倒し、最終回に連打でレフェリーストップの12回2分13秒TKO勝ち。4月に左肩を痛めて8カ月ぶりの試合も、腕立て伏せなど大相撲の横綱千代の富士流トレーニングの成果を発揮した。V3戦は来年3月にも暫定王者の同級1位ミラン・メリンド(フィリピン)と指名試合となる。

 八重樫は最後の最後に仕留めた。大橋会長から8回には「プロなんだから倒せ」とゴーサイン。「中途半端で攻めあぐねた」が、最終12回にコーナーへ追い詰めての連打にレフェリーストップ。「最後は力業のごり押しも倒せてよかった」と、珍しく傷のない顔でホッとした表情を見せた。

 V1戦の3週間前の4月に左肩を痛めた。関節唇と肩甲下の筋損傷。左はジャブだけで2-1の判定で防衛したが、7月になっても痛みが引かず1試合回避。医師には手術を勧められたが、復帰まで最低1年とも言われた。手術は拒んだが引退もよぎった。効果があると聞いた治療はすべて試し、おはらいにも行った。

 そんな時に肩の脱臼癖があった千代の富士が頭に浮かんだ。軽量もウルフと呼ばれた筋骨隆々の肉体は、腕立て伏せ1日1000回などで作り上げた。八重樫も「筋肉のよろいを着けるように、周りの筋肉を大きくして固めよう」と考えた。

 昨年からフィジカルトレーニングの指導を受ける和田良覚氏との意見も一致した。腕立て伏せ、逆立ち、懸垂など、器具は使わずに自分の体重を使った自重筋トレ。9月には痛みが和らぎ、10月にはパンチを打てるようになった。試合後も「まったく問題なく振れた」と、あの苦しみを完全に乗り越えた。

 激闘王と呼ばれるが、序盤から本来のフットワーク、スピード、テクニックで圧倒した。「動くことはできたがそこから落とせなかった」と反省。次は90日以内という暫定王者メリンドとの統一戦が待つ。「ケガもなく、次はもう少しいい試合を」と意欲満々だ。

 王座を守って年越しを果たした。「先輩の王座返り咲きにつなげられた。少しは刺激になってくれれば」。今日31日に世界王座奪還に挑む、同じ拓大出身の内山への後押しになることを願った。【河合香】

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