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中国では超有名王者・木村翔、大みそか日本で顔売る

大みそかの世界戦が決定し記念撮影するWBO世界フライ級王者の木村(左)と同級1位の五十嵐(撮影・江口和貴)


 ボクシングのWBO世界フライ級王者木村翔(28=青木)の初防衛戦が21日に発表された。12月31日に東京・大田区総合体育館で、元WBC同級王者の同級1位五十嵐俊幸(33=帝拳)との日本人対決。敵地中国で奪取して一気に名を上げたが、今度は全国に顔を売って勝つ。五十嵐は4年半ぶりの世界戦で返り咲きを狙う。同日はWBAライトフライ級王者田口良一(30)、IBFミニマム級王者京口紘人(23)とのトリプル世界戦となる。

 木村は香港で前日まで1週間、1次合宿を行ったが、現地プロモーターの招待だった。日本ボクシングコミッションの安河内事務局長は「日本では無名でも、中国ではサッカーの本田、香川に次ぐ人気」と評した。卓球女子の福原が断トツの人気者だが、木村は「愛ちゃんよりも有名になりたい」と訴えた。

 7月に上海で五輪2大会金メダルの英雄鄒市明から金星奪取した。その後は香港などに3度のイベントで招待され、中国、香港、台湾からの取材もいまだに続く。今度は初のテレビ中継で大みそかに全国ネットと、国内で名を上げる絶好のチャンス。「昨年は友人宅でグダグダとテレビを見ていた。出るなんて想像もできなかった。興奮する」と笑みが広がった。

 世界王者になっても酒を運搬するアルバイトは続けている。その動画が中国で配信されたのも話題になったという。「稼いで時計や車も買いたい。一番の目標はTBSオールスター感謝祭の赤坂マラソンに出場」と真顔で言った。「オリンピアンの元王者に、雑草魂でベルトを守って年を越したい」。2週間の2次合宿でスパー特訓のため、24日にタイへ向かう。【河合香】

 ◆中国で人気の日本人 男優矢野浩二は日本でエキストラから中国に渡ってドラマや映画出演で知られるようになり、バラエティー司会でブレークした。木村拓哉、佐藤隆太らが続き、映画で人気の高倉健、ブルース・リーの盟友倉田保昭らが上位。女性は浜崎あゆみ、藤原紀香に福原愛が続くという。タレントの蒼井そらは中国では女神様とも呼ばれる。トップアイドル時代から酒井法子、歌手の倉木麻衣も根強い人気。スポーツはバスケットボール人気が高く、卓球の福原が断トツもフィギュアスケート羽生結弦の非公認ファンクラブがいくつもある。

会見中に倒れた名札を戻すWBO世界フライ級王者の木村(左)。右はJBC安河内事務局長(撮影・江口和貴)
最近の世界王者経験者の日本人同士による世界戦

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木村翔が元王者の五十嵐俊幸と大みそかに初防衛戦

都内のホテルで記者会見に臨んだWBO世界フライ級王者・木村翔


 プロボクシングWBO世界フライ級王者・木村翔(28=青木)が12月31日に東京・大田区総合体育館で、元WBC同級王者の同級1位・五十嵐俊幸(33=帝拳)と初防衛戦に臨むことが21日、発表された。

 同日に都内のホテルで会見した木村にとって、7月に同級王者・鄒市明(中国)を11回TKO勝ちして以来の世界戦。「格で言ったら五十嵐選手が上。ボクのパンチもしっかり当たればKO決着になるかなと思う。ボクが王者ですが、挑戦者の気持ちで初防衛に成功したい」と口調を強めた。

 五十嵐は13年8月に八重樫東(大橋)に判定負けし、世界王座を失って以来の世界戦。「大舞台は4年半ぶり。すごく興奮していますし、楽しみにしています」と意気込んだ。

 なお同日同会場では、WBA世界ライトフライ級王者・田口良一(30=ワタナベ)-IBF世界同級王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)の団体王座統一戦、IBF世界ミニマム級王者・京口紘人(23)-同級3位カルロス・ブイトラゴ(25=ニカラグア)も行われる。

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田口良一「攻守ともに一流の相手」V7統一戦に意欲

肩を組み記念撮影する田口(左)と京口(撮影・狩俣裕三)


 プロボクシングWBA世界ライトフライ級王者・田口良一(30=ワタナベ)が12月31日に東京・大田区総合体育館で、IBF同級王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)と団体王座統一戦に臨むことが17日、発表された。7度目の防衛戦で王座統一できれば、WBO同級王者・田中恒成(22=畑中)と日本初の3団体統一戦の夢も広がる大一番だ。IBF世界ミニマム級王者・京口紘人(23)も同日、同級3位カルロス・ブイトラゴ(25=ニカラグア)と初防衛戦に臨む。

 日本人3人目の2団体統一王者を目指す田口が拳を交えるのは、5月に3階級制覇王者・八重樫東を下したメリンドとなる。田口は「攻守ともに一流の相手。激闘して勝ちたい」と声をはずませた。今回から中継局がテレビ東京からTBSに変更。中継局問題もクリアされ、田中との王座統一戦も現実的になった。田口は「勝ち続けて田中君と試合をやりたい」と2団体王座統一だけに集中する。

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京口紘人「相手は見えない」消えるパンチで初防衛だ

大みそかに行われるダブル世界戦の会見で自身のボードを背にポーズを決める京口(撮影・狩俣裕三)


 プロボクシングの大みそかのダブル世界戦が、17日に都内で発表された。

 12月31日に東京・大田区総合体育館で、IBF世界ミニマム級王者京口紘人(23=ワタナベ)は、同級3位カルロス・ブイトラゴ(23=ニカラグア)と指名試合での初防衛戦となる。メインはWBA世界ライトフライ級王者田口良一(30=ワタナベ)がIBF世界同級王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)と団体王座統一戦となった。

 大みそかの試合は京口にとって2年連続だが、昨年はまだ6回戦だった。初の世界戦に「特別な人間しか立てない舞台で光栄なこと。楽しみであり、怖さもあるが、勝つことに変わりない」と意欲を口にした。7月に8戦目で世界初挑戦し、国内最短の1年3カ月で世界王座を手にした。「王者になって成長できていると自覚があり、伸びている自信もある」と話す。

 その中で秘策パンチにも磨きをかけている最中だ。「練習の中で試行錯誤して、最近使い出した。当たれば確実に倒れるパンチで、相手は見えないはず。一発で倒すイメージ。新しい自分を見せたい。注目して楽しみにして」。中身は当日お披露目と明かさなかったが、KO防衛に自信満々だ。

 挑戦者ブイトラゴは4度目の世界挑戦で悲願がかかる。戦績は30勝(17KO)2敗1分け1無効。「2敗1分けはどれも世界戦。今度こそと取りに来る相手にしっかり打ち勝つ」。同じニカラグアの英雄ロマゴンことゴンサレスの後継者とも呼ばれる。京口は「スケール小さい。オレの方がロマゴンより」と豪語する。京口は小6で辰吉に指導を受け、今も「丈ちゃん」呼ぶ。王座について「初めてほめられた」という辰吉イズムの後継者のプライドもある。

 最近、上京した母に築地で高級すしを振る舞った。「もっと親孝行するために王者で年を越す」と誓った。

大みそかに行われるダブル世界戦の会見で、記者の質問に答える京口(撮影・狩俣裕三)

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田口良一V7達成で3団体統一戦へ「すごいカード」

大みそかに行われるダブル世界戦の会見で相手のミラン・メリンドボードにこぶしを出す田口(撮影・狩俣裕三)


 プロボクシングWBA世界ライトフライ級王者・田口良一(30=ワタナベ)が12月31日、東京・大田区総合体育館で、IBF世界同級王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)と団体王座統一戦に臨むことが17日、発表された。

 田口にとって7度目の防衛戦で、ビッグマッチを迎え「今の気持ちは意外に落ち着いている。これから不安も出るかと思いますが、絶対の自信を持ちたいと思います」と決意を新たにした。

 過去、日本人出場の2団体王座統一戦は4試合あり、井岡一翔、高山勝成がミニマム級で2団体統一王者となっている。田口は「勝つことが第1でKO勝ちできれば。こういったチャンスはめったにない。さらにすごいカードを実現したいので絶対に勝ちたい」と口調を務めた。

 本来ならばWBO王者・田中恒成(畑中)との王座統一戦になるはずが、田中の両目負傷の影響で、メリンドとの王座統一戦に方向転換されていた。田口は「お互いが勝ち続ければ試合はやれると思うのでメリンド戦を考えています」と気持ちを切り替えている。

 今回から中継局がテレビ東京からTBSに変更された。これでネックとなっていた中継局の問題も解消。WBAとIBFの王座統一に成功すれば、田中との3団体王座統一戦も現実味を帯び「すごいカード」になる。2017年最後のボクシング世界戦という大トリを務める田口は「強い相手に勝って評価してもらいたい。王座統一、7度目の防衛という目標ができたので頑張りたい」と責任感もにじませた。

大みそかに行われるダブル世界戦の会見で相手のミラン・メリンドボードを背に記者の質問に答える田口(撮影・狩俣裕三)

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田口良一、12月31日にメリンドと団体王座統一戦

田口良一(17年7月22日撮影)


 プロボクシングWBA世界ライトフライ級王者・田口良一(30=ワタナベ)が12月31日、東京・大田区体育館で、IBF世界同級王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)と団体王座統一戦に臨むことが17日、発表された。田口にとって7度目の防衛戦で、ビッグマッチを迎える。日本人では4団体(WBA、WBC、IBF、IBF)承認後、過去4試合しかない団体王座統一戦となる。

 またIBF世界ミニマム級王者・京口紘人(23=ワタナベ)も同日、同級3位カルロス・ブイトラゴ(23=ニカラグア)と初衛戦に臨むことが発表された。

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井上尚弥、異例の連戦プラン 中2カ月弱でV8へ

早朝の砂浜トレーニング中に鋭い視線を送る井上


 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が、異例の連戦希望を明かした。

 15日、静岡・熱海での合宿を打ち上げ。冬の砂浜での練習を終えると、寒さの中で言葉がひときわ熱さを帯びた。「新しい挑戦になりますが、チャンスですし、出たい」。話題は今後の試合日程。希望したのは、来年2月24日に米国で計画される興行「Superfly2」出場だった。年末には国内で7度目の防衛戦が控え、近日中に発表見込み。試合間隔は2カ月弱になるが、「挑戦」ととらえた。

 米国での興行は、スーパーフライ級の一線級が会した今年9月の「Superfly」の第2弾になる。井上はその舞台で米国デビューを飾り、6回終了時の相手棄権による圧勝で「モンスター」のすごみを見せつけた。本場ファン、関係者に鮮烈な印象を残したからこそ、「もう1回あそこで戦いたい」。

 本場の興行主も参戦を熱望していたが、問題は日程だった。12年にプロデビューしてから14戦し、試合間隔はデビュー戦から第2戦までの95日が最短。そもそも、世界王者が2カ月で2試合を行うこと自体があまりない。ただ、「期間は短いですけど、問題ない」。減量開始時期など、短期間仕様に合わせていく。年末の試合でもダメージがない勝利が求められるが、「それはモチベーションにもなる」と気概を感じさせた。

 この日、恒例の肉体強化合宿を終えた。4日間で体をいじめ抜き、「試合に向けての気持ちのスイッチが入った」とすがすがしい顔をのぞかせていた。また新たな壁を越えるため、オン状態で突っ走る。【阿部健吾】

 ◆「Superfly」(9月9日、米カリフォルニア州カーソン) スーパーフライ級の強豪が集結。重量級が人気の米国では近年は軽量級への関心が高く、象徴的な興行となった。井上はオファーを受け、いきなりのセミファイナルで登場し、挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)と対戦。ダウン経験のない相手から5回にダウンを奪い、6回終了時に棄権に追い込んでV6を達成した。他にWBC王者シーサケット、元4階級王者ゴンサレス、元WBC王者クアドラス、元WBA、WBOフライ級王者エストラーダが参戦した。

9月、ニエベスを下し防衛に成功した井上(中央)はチャンピオンベルトを腰に笑顔を見せる。右は大橋ジムの大橋会長、左は父の真吾トレーナー

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多田悦子が判定勝ち 王者江畑佳代子との対戦熱望

<ボクシング:WBO女子アジアパシフィック・ミニフライ級王座決定8回戦>◇10日◇東京・後楽園ホール


 日本人女子の元世界王者対決は、元WBA世界ミニマム級王者多田悦子(36=真正)が制した。

 12年にも対戦した元IBF世界ライトフライ級王者柴田直子(36=ワールド)を相手に3-0で判定勝ちした。

 初回から練習したというカウンターの左ストレートに、ボディーがよく決まった。中盤に右ストレートをもらってのけ反るなど反撃を受けたが、終盤に上下に打ち分けなどで攻勢だった。5年前は王者時代でV8成功に続いて連勝となった。多田は「久しぶりの後楽園ホールで、お客さんの顔がよく見えて、ええでんな」とおどけた。これでWBO世界ランク入りとなり、王者江畑佳代子(41=ワタナベ)に挑戦を熱望。「大先輩と対戦が決まれば、きちんと仕上げていきますので」と、視察した江畑に向かってリングから頭を下げた。

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井岡王座返上、引退も 会長の父が明かした理由

井岡一翔の王座返上を発表する井岡ジムの井岡一法会長(撮影・加藤裕一)


 ボクシング世界3階級を制したWBA世界フライ級王者の井岡一翔(28=井岡)が王座を返上したと9日、父の井岡一法会長(50)が大阪市内のジムで発表した。同級1位アルテム・ダラキアン(30=ウクライナ)と12月31日に6度目の防衛戦を行う予定だったが、同会長は「準備が間に合わないので、いったん(ベルトを)返上しようということになった」と説明。11年から6年連続で行ってきた“大みそかのファイト”は途切れる。

 一翔は4月23日に5度目の防衛に成功し、元WBA世界ライトフライ級王者具志堅用高の「世界戦14勝」の日本記録に並んだ。その後、5月17日に歌手の谷村奈南と結婚し、9月にハワイで挙式。現在は都内で暮らしている。夏場以降話し合いを重ねてきたという同会長は「新婚やし、いろいろ生活の準備があるようです。プライベートのこと、夫婦のことに口は出せない」と、一翔が私生活に時間を割いていることを明かした。

 一翔も28歳。ブランクが長引けば選手生命に影響を及ぼす。同会長は「2つに1つやから。本人にスイッチが入れば、3カ月あれば試合の準備はできる。モチベーションがないなら、引退せな仕方がない。仮に身を引くなら、引退式もやる」と引退の可能性もにおわせた。その一方で「でも、やる気はあると思いますよ。週に3、4日走ってると言うてるし、体重もキープしてる。やる気がなければ、しませんよ」と弟子であり息子の“復活”に期待をかけた。【加藤裕一】

 ◆井岡一翔(いおか・かずと)1989年(平元)3月24日、大阪・堺市生まれ。元世界2階級王者井岡弘樹氏のおい。興国で高校6冠。08年に東農大を中退しプロ転向。11年2月に当時国内最速の7戦目で世界王座獲得。12年6月にWBA、WBCミニマム級王座統一。同12月にWBA世界ライトフライ級王者となり2階級制覇。15年4月に同フライ級王座も獲得し、世界最速18戦目で3階級制覇。身長165センチの右ボクサーファイター。22勝(13KO)1敗。

4月、5度目の防衛に成功し「5」のポーズをとる井岡一翔

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井岡が調整できず王座返上!会長は引退可能性も示唆

4月、5度目の防衛に成功し「5」のポーズをとる井岡一翔


 ボクシング世界3階級を制したWBA世界フライ級王者の井岡一翔(28=井岡)の王座返上が9日、同ジムから発表された。

 12月31日に同級1位アルテム・ダラキアン(ウクライナ)と6度目の防衛戦を行う予定だったが、父の井岡一法会長(50)が「調整が間に合わない」と説明。

 井岡は今年5月に歌手の谷村奈南(30)と結婚。プライベートに時間を割かれたことがを理由の1つだという。

 同会長は今後に関して、本人のモチベーション次第であることを力説。「2つに1つやから。試合をするなら3カ月あれば、準備はできる。仮に身を引くというのであれば引退式もやる。本人がきっちり決めるはず」と引退の可能性もにおわせた。

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王者黒田雅之V2戦に自信「伸びている感がある」


 日本フライ級タイトルマッチ10回戦の前日計量が、9日に都内で行われた。

 V2戦となる王者黒田雅之(31=川崎新田)は50・7キロ、同級6位松山真虎(31=ワタナベ)はリミットの50・8キロでクリアした。試合は10日に東京・後楽園ホールで行われる。

 黒田は前回暫定王者だったが、正規王者粉川拓也(宮田)に判定勝ちで王座を統一した。4団体すべてで世界ランク入りも「肩書で強くなるわけでない。課題をクリアして勝ち続けていくだけ」。13年に世界挑戦経験あるベテランらしく落ち着いた表情。「今は毎日楽しく、伸びている感がある。前回より強くなったところを見せたい」と自信を見せた。

 松山は初のタイトル挑戦となる。水道橋の居酒屋「もつ焼きでん」で働くが、8月に試合が決定後は仕事を休んで備えてきた。「計量をパスできて安心した。どこまで通用するかだが、やることはやってきた。それを出せれば勝てる」と控えめに話した。

 前座では36歳の女子日本人元世界王者対決もある。WBOアジアパシフィック・ミニフライ級王座決定8回戦で、WBC世界同級4位多田悦子(真正)とWBC世界ライトフライ級10位柴田直子(ワールド)が対戦する。2人は12年にWBAミニマム級で対戦し、王者多田が柴田に判定勝ちしている。多田は「やっと日本人とできるので楽しみ。左カウンターを練習してきた。チョウのように舞い、蜂のように刺す」と豪語。柴田は「タイトルよりこの一戦に勝つこと。5年前と違うところを見せ、通過点にしたい」と世界王座奪回へのステップを期した。

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近藤明広 判定負けも「強くなって」再起を期す

近藤明広(右)はセルゲイ・リピネッツに0-3で判定負けした(AP)

<ボクシング:IBF世界スーパーライト級王座決定12回戦>◇4日◇米ニューヨーク・バークレイズ・センター


 ボクシングのIBF世界スーパーライト級3位近藤明広(32=一力)が、海外での世界初挑戦で王座奪取に失敗した。4日に米ニューヨークで同級1位リピネッツ(ロシア)との王座決定戦。多彩なパンチで先手をとられ、0-3で判定負け。日本人4人目の同級世界王者はならなかった。

 序盤は左ボディーで攻めたが、下から突き上げる力強い左ジャブでペースを握られた。5回に右ストレートで下がらせたが、6回に相手が額を切って流血すると足を使われた。手数も少なく、採点は6~8ポイント差も「公平なジャッジ。たくさんのパンチをもらっていた」と認めた。

 東洋大を2年で中退。同期だったWBA世界ミドル級王者村田から刺激と助言を受け、37戦目で初の世界戦のチャンスをつかんだ。中2で畑山の2階級制覇を見て、花咲徳栄から誘われていた野球を捨てて17年目。「強くなってリングに戻ってきたい」と再起を期した。

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ワイルダー6度目防衛、スタイバーンを初回壮絶KO

壮絶な初回KOで6度目の防衛に成功したデオンテイ・ワイルダー(AP)

<ボクシング:WBC世界ヘビー級タイトルマッチ12回戦>4日◇米ニューヨーク・バークレイズ・センター


 王者デオンテイ・ワイルダー(32=米国)が壮絶な初回KOで、6度目の防衛に成功した。前王者の同級1位バーメイン・スタイバーン(39=ハイチ)との再戦。初回に3度のダウンを奪って圧倒し、2分59秒TKO勝ちした。15年1月に王座奪取も、過去38戦で唯一判定に終わった相手をぶちのめした。

 まずは力強いジャブを突いていった。2分を過ぎて、ガードの間に右ストレートを打ち込んで最初のダウンを奪う。立ち上がってくると右、左、右の3発で2度目。さらに右からの連打で3度目のダウンに沈めて仕留めた。

 スタイバーンは王座陥落の10カ月後に再起も、初回ダウンしながら判定勝ち。その後は2年のブランクがあった。それ以上にワイルダーの破壊力がすごかった。

 次は10月に防衛したWBAスーパー&IBF王者アンソニー・ジョシュア(28=英国)との統一戦実現に一層の期待が集まる。「私は長い間待っている。私も世界も望んでいる」と最強決定戦の決定を待ち望んでいた。

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近藤明広0-3判定負け、常時先手取られ攻め込めず

近藤明広(右)はセルゲイ・リピネッツに0-3で判定負けした(AP)

<ボクシング:IBF世界スーパーライト級王座決定12回戦>4日◇米ニューヨーク・バークレイズ・センター


 同級3位近藤明広(32=一力)の海外で世界初挑戦での王座奪取はならなかった。同級1位セルゲイ・リピネッツ(28=ロシア)との王座決定戦に、0-3で判定負けした。採点は118-110が1人、117-111が2人と差がついた。

 序盤は左ボディーがよかったが、下から突き上げる力強い左ジャブでペースを握られた。常に先手をとられ、足も使われ、攻め込めない。5回に右ストレートでロープに下がらせるなどしたが、攻めも単調であとが続かない。12戦全勝(10KO)の相手に決定打をもらうことはなかったが、相手のリズムに手数も少なく、ポイントを引き離されていった。

 近藤は必勝の文字が入った鉢巻きを締めてリングインした。37戦目で初めての海外での試合で、ニューヨークでの世界戦も日本人として初めてだった。東洋大2年中退もWBA世界ミドル級王者村田と同期で、大きな刺激とアドバイスをもらっていた。中2の時に畑山隆則が2階級制覇した試合を見て、花咲徳栄からも誘われていた野球をスッパリと捨て、プロボクサーを目指した。あれから17年目にして「後半勝負で番狂わせを起こす」と臨んだが、同級で日本人4人目の世界王者はならなかった。

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石田匠、世界再挑戦へ決意新た「そこまで差はない」

帰国した石田


 英国カーディフでWBA世界スーパーフライ級王座に初挑戦も、奪取はならなかった石田匠(25=井岡)が30日、関西空港に帰国した。

 王者カリド・ヤファイ(英国)に判定負け。ほとんどダメージもない、きれいな顔も「もっとジャブが当たるかと思ったが(王者が)うまかった。一枚も二枚も上。強かった」と完敗を受け止めた。その上で「何の言い訳もできないが、そこまで差はないと思う。いい経験ができた。会長も『また頑張れ』と言ってくれてるんで、頑張りたい」と世界再挑戦への決意を新たにした。

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王者アンソニー・ジョシュアが20連続KO勝ち

デビューから20連続KO勝ちで防衛に成功したジョシュア(AP)

<プロボクシング:世界ヘビー級タイトルマッチ>◇28日◇英カーディフ


 ボクシングの世界ヘビー級2冠王者アンソニー・ジョシュア(28=英国)が、デビューから20連続KO勝ちで防衛に成功した。IBF同級3位カルロス・タカム(36=カメルーン)を28日に英カーディフに迎え撃ち、10回1分34秒TKO勝ちした。IBF王座は4度目、WBAスーパー王座は初防衛。

 会場のスタジアムには約7万5000人の観衆が集まった。198センチ、115・2キロの体格とパワーで上回る王者が、4回に左フックでダウンを奪った。10回に右アッパーからワンツーでぐらつかせると、レフェリーがストップした。当初はクラブト・プレフ(36=ブルガリア)が指名挑戦者も肩のケガで辞退していた。

 ジョシュアはロンドン五輪金メダリストで、13年にプロ転向し、15年にはIBF王座を獲得し、4月には元3団体王者ウラジミール・クリチコを破っていた。マイナーのIBO王座も防衛。来年にはWBC王者ディオン・ワイルダー(米国)との統一戦への期待が高まる。

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新王者村田諒太に完全密着、親子3代物語も放送

新王者に輝きベルトを巻いてポーズを決める村田(2017年10月22日撮影)


 ボクシングのロンドン五輪金メダリストで、22日のWBA世界ミドル級タイトルマッチ(東京・両国国技館)で新王者となった村田諒太(31=帝拳)に完全密着したNHKスペシャル「村田諒太 父子でつかんだ世界王座」が、28日午後9時からNHK総合テレビで放送される。

 村田の「弱さ」や「重圧と向き合う心」などといったヒューマンな部分に迫り、弱音を吐く、闘う場に生きる人間の葛藤や本音をかいま見ることができる番組内容となっている。また、父誠二さんに支えられてきたプロボクサー人生も描き、その中から得たものを、今度は息子にどのように伝えていくのか、人間にとって根源的な親子3代の物語も伝える。

 番組プロデューサーは「会社で働く社会人の私たちの悩みや葛藤と重なるものがあります。大きな仕事を与えられたとき、その重圧と責任とどう向き合うのか、リング上で1人で闘う村田選手だからこその大変さがありますが、でもその中から、みなさんに共感してもらい、その向き合い方のヒントになる番組になればと考えています。村田選手が、プロになってリング上で初めて流した涙。その意味を深く感じ取ってもらえるかと思います」と話した。

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村田諒太に東京ドームでの試合構想、アラム氏明かす

ボブ・アラム氏(左)と村田諒太(2017年10月22日撮影)


 ボクシングの世界的プロモーターでトップ・ランク社のボブ・アラムCEO(85)が、契約するWBA世界ミドル級新王者村田諒太(31=帝拳)の今後のプランについて、東京ドームでの試合構想を明かした。

 アッサン・エンダム(フランス)を棄権による7回TKOで下した22日の同級タイトル戦を両国国技館で観戦し、米国に帰国した23日(日本時間24日)に海外専門サイトの取材に対応。「日本でビッグファイトを実現させたい」と語った。

 具体的な名前を挙げたのは、3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)。9月に元2階級制覇王者サウル・アルバレス(メキシコ)と引き分けており、再戦の動向にもよるが、「カネロ(アルバレス)がGGG(ゴロフキン)とやりたくないとなって、GGGが村田と例えば東京ドームでやることにでもなった場合、相当な額のお金が動くだろう。もしGGGとカネロが戦ったとしても、(村田対GGG戦も)組める」と述べた。仮定の話ではあるが、東京ドーム開催となればまさにビッグファイトになる。

 同会場では、88、90年にはヘビー級統一王者マイク・タイソン(米国)が来日して2度の試合を行い、ともに5万人以上の観衆を集めている。

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偉業の村田引っ張りだこ、NHK関係者「紅白出て」

報道陣の質問に笑顔で答える村田(後方)。手前は浜田剛史氏(撮影・浅見桂子)


 ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)が、変わらぬ「挑戦」を誓った。直接再戦となった前王者アッサン・エンダム(フランス)を棄権による7回終了TKOで下してから一夜明けた23日、都内ジムで会見を行った。

 五輪に続く偉業を達成し、村田は各方面に引っ張りだこになりそうだ。エンダムとの2試合とも密着取材を続けてきたNHKは、関係者が「紅白に出てくれたら。話をしたい」と明かす。大みそかの国民的番組「紅白歌合戦」はその年の顔が審査員を務めるが、金メダルを獲得したロンドン五輪が行われた12年は出演していない。オファーに応えれば、初の登場となる。

 5月の対戦が現実味を帯びた2月から、約8カ月間休むことなく走り続けてきた。さすがに心身ともに疲労を感じ、「2週間は休みたい」と話す。その後は出身の関西などでも表彰などが続きそうでベルトを片手に忙しい日々となりそうだ。

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比嘉大吾V2戦は沖縄凱旋、大みそか井岡戦断られ…

初防衛から一夜明け、笑顔でチャンピオンベルトを掲げる比嘉(撮影・浅見桂子)


 凱旋(がいせん)防衛戦だ-。ボクシングのWBC世界タイトルマッチで初防衛に成功したフライ級王者比嘉大吾(22=白井・具志堅)が23日、同じく初防衛したライトフライ級王者拳四朗(BMB)と都内で一夜明け会見。「ほっとした」という愛弟子を見守った具志堅会長が、「(来年の)1月か2月くらいに(故郷の)沖縄で試合をしたい」と意向を示した。

 前夜は勝利したリング上で、WBA同級王者井岡一翔を希望したが、同会長は「大みそかはできないと断られた」と明かした。標的がいないなら年末にこだわりはなく、むしろ沖縄での開催を模索する。会長直々に正月返上を告げられた比嘉は、「えっ」とショックの表情を浮かべながら、すぐに「うれしいです!」。次戦は日本記録に並ぶ15連続KO勝ちがかかる。実現すれば故郷に錦を飾る最高のタイミングとなる。

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村田はゴロフキンに固執せず、強豪ひしめくミドル級

新王者に輝きポーズを決める村田(撮影・中島郁夫)


 ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)が、変わらぬ「挑戦」を誓った。直接再戦となった前王者アッサン・エンダム(フランス)を棄権による7回終了TKOで下してから一夜明けた23日、都内ジムで会見。防衛回数へのこだわりはみせず、さらなる「トップ・オブ・トップ」がそろう、ミドル級覇権争いの中心に踏み込む決意を言葉にした。

 欧米人の平均体格に近く世界的に強豪が集うミドル級。いま、その頂点に君臨するのがゴロフキン。3団体のベルトを束ね、専門誌などでパウンド・フォー・パウンド(全階級通じての最強選手)の1位に立つ。

 ただ、この2戦はKOを逃した判定勝ち、引き分けと陰りがみえ始めている。村田も「ピークは過ぎたかもしれない」と見定め、「ゴロフキンにこだわっているわけではない」とも話す。来年5月には9月に引き分けた元2階級制覇王者アルバレスとの再戦がうわさされ、その結果次第で「割り込み方」も影響を受けるだろう。

 各団体の世界ランク上位にも「1軍」が連なる。WBO王者サンダースは12月16日に元IBF王者レミューとV3戦を控え、復活を期す元WBA王者ジェイコブスは現在WBC3位、1階級下のIBFスーパーウエルター級王者だったチャーロはWBCミドル級1位に位置する。

 村田の現在地点は、1軍候補筆頭か。流動的に変わる戦況を見定め、ターゲットを決める。

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挑戦続く村田諒太「トップ・オブ・トップ」殴り込み

一夜明け、本紙を手に笑顔を見せる村田(撮影・浅見桂子)


 ボクシングのWBA世界ミドル級新王者となった村田諒太(31=帝拳)が、変わらぬ「挑戦」を誓った。直接再戦となった前王者アッサン・エンダム(フランス)を棄権による7回終了TKOで下してから一夜明けた23日、都内ジムで会見。防衛回数へのこだわりはみせず、さらなる「トップ・オブ・トップ」がそろう、ミドル級覇権争いの中心に踏み込む決意を言葉にした。

 「チャンピオン」。その呼び掛けに、村田は思わず相好を崩した。「むずがゆいですね」。一瞬言葉につまり、時期尚早を伝えた。「もっといろいろなものを証明して、その上で本物の王者、誰もが認めるビッグチャンピオンになれれば。まだその段階ではない」。そのためには…。「守るというのは難しい。勝てるだろうという相手と試合すると心も作りにくい。どんどんチャレンジしていきたい」と口元を引き締めた。

 前夜は深夜3時まで支援者にあいさつ回りし、早朝からはテレビ出演も続いた。正午からの会見でまぶたは重たそうだったが、挑戦の意思を口にする顔には生気があふれた。

 「トップ・オブ・トップ」。ミドル級最前線の一流ボクサーたちをそう称する。「まだまだ海外では『村田諒太って誰やねん』という段階」だと自認する。王座には就いたが、WBAにも上位のスーパー王座に絶対王者ゴロフキンが鎮座。WBC、IBF王者も統一するボクシング界の顔役を巡り、元王者や、他階級の王者がひしめく。手にしたベルトは、その戦場に割り込むチケットになる。

 来春には初防衛戦を予定するが、守勢には回らない。「回数は考えていない。年齢も年齢ですしね。皆さんが見たいという試合、ビッグファイトにつながる試合をしたい」。最短の道はない。海外にも名を知らしめる戦いを続けるしかない。試合同様、村田には攻めの姿勢こそ、よく似合う。【阿部健吾】

報道陣の質問に笑顔で答える村田(後方)。手前は浜田剛史氏(撮影・浅見桂子)

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具志堅会長、拳四朗にKO術…あしたのためにその一

初防衛から一夜明け、報道陣の質問に答える具志堅会長(左)の横で爆笑する比嘉(中央)。右は拳四朗(撮影・浅見桂子)


 WBC世界ライトフライ級王者の拳四朗(25=BMB)が初防衛から一夜明けた23日、都内のホテルで会見を行い、レジェンドから金言を授かった。

 会見には同じく初防衛に成功した同フライ級王者比嘉大吾が同席。その横に座った元WBA世界ライトフライ級王者で白井・具志堅スポーツジムの具志堅用高会長が、拳四朗にアドバイスを送った。「体幹も強くなってきたよね。ただ1つだけ…。攻めて、その次が大事。手をたくさん出せば、相手は倒れるんです。いいパンチを当てた、次が大事!」。

 拳四朗は11戦全勝5KOだが、2度の世界戦はいずれも判定勝ちに終わった。基本的に「KOにはこだわらない」が「知名度を上げたい。そのためには強くなること」というだけに、KO勝ちの必要性は認識している。「おっしゃる通りと思います。試合を振り返ったら“もう1回(まとめに)いけたかな”と思う部分はある。その分、楽してたのかなとも思う。僕は1回(パンチを)まとめて終わり、という部分がありますから」。自分と同じ階級で13度も防衛を重ねた大先輩の言葉は重い。「やっぱり次はKOで決めたいですから」と話した。

 前日の初防衛後、リング上でテレビカメラに向かって両手でVサイン、最後は投げキッスまで送った“癒やし系王者”はこの日、会見前に友人と浅草周辺の食べ歩きを楽しんだ。どら焼き、イチゴ大福、メンチカツ、ホイップクリーム入りメロンパン…。「メロンパンが一番おいしかったかな。ホイップクリームが大好きやし」と笑う。

 今後は約10日間のオフを過ごし、練習を再開する。次戦は5月に王座を奪った前王者ガニガン・ロペス(メキシコ)とのリマッチで、父の寺地永会長は「次もトリプル世界戦に入れてもらうのがベスト」と、過去2度の世界戦同様に村田、比嘉とともに防衛戦を行うことになりそう。V2戦は初のKO防衛が、青写真になる。

互いに初防衛から一夜明け、チャンピオンベルトを肩にかけ笑顔を見せる比嘉(左)と拳四朗(撮影・浅見桂子)

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村田諒太の世界戦は20・5%!各局選挙特番もKO

新王者となって泣きながら喜ぶ村田諒太


 22日にフジテレビで放送され、12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を下し、王座を奪取したボクシング世界戦(午後8時から76分間)の平均視聴率が20・5%(関東地区)の高視聴率を記録したことが23日、分かった。2000年以降の同局ボクシング中継で最も高い数字となった。瞬間最高は7回終了時で26・7%だった。

 試合は7回終了時の棄権により村田が勝利。5月の王座決定戦で不可解な判定で敗れた相手に雪辱した。同局で放送された5月の王座決定戦の視聴率も17・8%(関東地区)と高い数字を記録していた。各局が選挙特番一色の中、関心の高さを証明した。

 インターネット上では、7回終了時にCMが挟まれたことで、肝心の勝利の瞬間がよく分からなかったという声も。また衆院選の開票速報や、台風21号の情報も同時に画面に流れ「画面が見づらい」という声の一方、ボクシング、衆院選、台風情報を一目で見られたことを「お得」という声もあった。視聴率はいずれもビデオリサーチ調べ。

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村田諒太の息子も不満「わからなかった」勝利の瞬間

新王者となって泣きながら喜ぶ村田諒太


 WBA世界ミドル級の王座を奪還した村田諒太(31=帝拳)が23日、フジテレビ系「めざましテレビ」に生出演。試合をテレビで観ていたという息子の“不満”を明かした。

 王座決定戦から一夜明け、MCの小倉智昭らから祝福された村田。試合後にはすぐに家族に電話をしたそうで「息子がむちゃくちゃ生意気で笑っちゃいました」と笑顔を見せた。

 愛息からは「初めて見たよ、パパが泣いてるところ」とツッコまれたという。さらに「なんで試合が終わったか、はっきりわからなかったんだけど」と言われたことを明かした。

 村田が同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)に7回終了TKO勝ちする直前、試合を生中継したフジテレビがCMを挟んだため、勝利の瞬間がよく分からなかったとインターネット上でも不満の声が上がっていた。

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ボートレース振興会から純金メダル、村田の名を刻む

ボートレース振興会の小高会長(左)からメダルを受け取る村田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。

 王者になった村田に、ボートレース振興会の小高幹雄会長から純金製のメダルが贈られた。ベルトなどの贈呈セレモニー後、「RYOTA MURATA」の名前が刻まれたメダルを首にかけられた。メダルは、重さが450グラムで直径70ミリ、厚さ6ミリで約228万円相当。ボートレース振興会が今回のタイトル戦に協賛しており、村田にとってさらなるボーナスとなった。

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CM明け決着は最悪―ネット上で中継フジに怒りの声

7回TKOでエンダム(左)を下し泣きながら喜ぶ村田(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。

 村田の試合を生中継したフジテレビが7回終了後にCMを入れたため、CM明けに突然、頭上で両手を振る主審の姿と村田の顔が映り、試合の結果がよく分からなかったとインターネット上で不満の声が上がった。「CM明けに、いきなり決着は最悪」「よそ見をしていたら村田が勝っていた」「やってしまった」などファンの怒りの声が相次いだ。また衆院選の投開票日と重なったため、午後8時から8分間、選挙速報が流れた上、画面の下に開票速報を伝える帯が出続けたことにも「邪魔」などと批判があった。

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村田勝利の背景に独自のブロック考、決定打許さない

勝利会見場でエンダム(左)の表敬訪問を受ける村田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 12年ロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が王者アッサン・エンダム(33=フランス)を7回終了時の棄権によるTKOで下した。

 勝利の鍵の1つは確信にあった。「ガードできる」。第1戦の経験値から、エンダムのパンチに脅威を感じなかった。左ボディーを打った後にも、即座に顔付近にグローブを移動させれば、決定打は許さない。だからこそ、リスクをかけて攻勢に出られた。

 村田のブロックの考えは独特だ。パンチはリラックスして打つことが理想とされるが「(ブロックは)力みも必要だと思う。力みすぎない力感が重要」。ミドル級の一流の強打を受けても、腕がはじき飛ばされないのは、力の入れ方による。関節を含め体は硬い方だが、中村トレーナーは「逆にその硬さがブロックにも生きている」と分析する。

 その身体特徴を反応速度が支える。「全体的にぼやっと見ていますね。昔から。微妙な動きでジャブではなく、フェイントのフックだなとか。センスだと思います」。相手のパンチを予測するのが圧倒的に速いことは検査でも証明された。この堅固さはこれからも生命線となる。

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比嘉伝説14連続KO、大晦日に井岡との統一戦熱望

5回、比嘉(右)はマソンに連打を浴びせる(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 WBC世界フライ級王者の比嘉大吾(22=白井・具志堅スポーツ)が14戦全勝全KOで初防衛に成功した。同級5位トマ・マソン(27=フランス)を7回にとらえてダウンを奪取。同回1分10秒、レフェリーストップのTKO勝ちをおさめた。沖縄出身王者で初めてKO初防衛に成功。大みそかにWBA同級王者・井岡一翔との団体統一戦もぶちあげた。

 ロープ際にマソンを押し込み、比嘉がボディーに、顔面に左の5連打を打ち抜いた。ガード上手な挑戦者を眼前に「ロマゴンを思い出した」。尊敬する元世界4階級制覇王者ゴンサレス(ニカラグア)ばりのラッシュをみせた。7回、再び左で右目上をカットさせ、さらに傷口に左フックの嵐。痛みに耐えかねてヒザをついたマソンを人生初のダウンに追い込んだ。そのままドクターストップ。具志堅会長のKO指令が出る前に決着をつけた。

 「最後は(マソンが)目を痛がって座っちゃいましたね。タフだなと思ったので目を狙った。KOは気分良かったですね」

 試合後、米プロモート大手トップランクのボブ・アラムCEOと握手を交わし「グッドファイター」と祝福を受けた。「通訳さんがいてくれたら話せた。米国で試合できたかな」と冗談も飛ばす余裕があった。

 初防衛戦に備え、フライ級のリミット(50・8キロ)とほぼ同じ50キロの重さのバーベルを両腕で持ち、重量挙げ選手さながらにスナッチやジャークで瞬時に持ち上げる練習メニューを繰り返してきた。「ハードな練習してきたのでKOでないと満足できない」。マソンの体をロープ際まで吹っ飛ばすパワーが肉体に十分、備わっていた。

 高校時代は全国的に無名の存在だった。同学年に「スーパー高校生」と言われたWBO世界ライトフライ級王者・田中恒成、WBO世界スーパーフライ級王者・井上尚弥の弟で元東洋太平洋同級王者の拓真がいた。「雲の上の存在」と振り返る2人に追いつき、追い越すことが目標だった。「あの2人はうまいけれど一番面白い試合をするのは比嘉と言われたい」。沖縄出身王者で初めてKO初防衛に成功。日本人の対フランス人世界戦初勝利を挙げた。日本記録に王手をかける14連続KO勝ちのパーフェクトレコード。十分すぎるインパクトを残した。

 勝利後、リング上でWBA世界フライ級王者・井岡の名を挙げ「大みそかでもいいので統一戦をやりましょう」と叫んだ。具志堅会長も本人の意向を受けて交渉に入る構えだ。井岡戦で日本記録を達成する最高の舞台を、自らの両拳で整えてきた。【藤中栄二】

<比嘉大吾(ひが・だいご)アラカルト>

 ◆生まれ 1995年(平7)8月9日、沖縄・浦添市。

 ◆スポーツ歴 保育園まで水泳と体操の教室に通う。宮城小2年から野球をはじめ、宮城ドリームズに所属。6年で主将を務め、市内大会で創部初の優勝。仲西中でも野球部で主将。

 ◆具志堅に憧れ 中学3年の時、具志堅用高会長の現役時代のKO動画をテレビで見て触発され、宮古工でボクシング部へ。国体8強が最高成績。通算36勝(8KO・RSC)8敗。

 ◆プロ転向 高校卒業後に上京し、白井・具志堅スポーツに入門。14年6月にデビューし1回KO勝ち。

 ◆王座 15年7月にWBCユース・フライ級王座を奪取。16年7月に東洋太平洋フライ級王座も獲得。

 ◆家族 両親と兄。

 ◆スタイル 身長160・8センチの右ファイター。

比嘉&マソン・ラウンドVTR

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来春国内で初防衛戦、夏には米国でビッグマッチ予定

新王者に輝きベルトを巻いてポーズを決める村田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館


 帝拳ジムの本田明彦会長は試合後、今後の村田の予定について、来春ごろに初防衛戦を国内で行った後、夏に米国でビッグマッチを行うことを明言した。「初防衛戦だけは国内でやる。それが終わったらボブ・アラムの興行で米国で試合をすることになる。夏ごろになるのでは」と語った。

 「王座を長く防衛する気持ちはない」とも明かし、米国進出後は王座統一戦などのビッグマッチを目指すという。「まだ上がいるわけだから、これからそこにチャレンジする資格を得る。今日はそのための1歩だった」と、今回の王座奪取があくまでスタートであることを強調した。

 最大の標的はミドル級3団体の王座を保持する無敗のゴロフキン。対戦が実現すれば億単位のファイトマネーが約束されるスーパーファイトになる。「ゴロフキンクラスとどう戦うか。これから村田も技術的にももう1歩上を目指すことになる」と本田会長。これからは世界最強の男が村田のターゲットになる。【首藤正徳】

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