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比嘉大吾「問題ない」拳四朗とともに4・15防衛戦

防衛戦が決まりWピースサインのWBC世界フライ級王者の比嘉大吾(左)とWBC世界ライトフライ級王者の拳四朗(撮影・野上伸悟)


 ボクシングのトリプル世界戦の開催が、19日に都内で発表された。4月15日に横浜アリーナで、WBC世界フライ級王者比嘉大吾(22=白井・具志堅スポーツ)とWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(25=BMB)のV3戦が追加発表された。すでに発表済みのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)の初防衛戦がメインとなる。

 比嘉は同級2位クリストファー・ロサレス(23=ニカラグア)を迎え撃つ。4日に37年ぶりとなる故郷沖縄での世界戦で、1回KOで日本記録に並ぶ15連続KO勝ちで防衛に成功したばかり。試合間隔2カ月にも「何の問題もない。1回から12回のどこかで必ず倒す」と日本新記録達成を約束した。

 21日には渡米して、24日の「スーパフライ2」を視察する。具志堅会長は「次はWBA王者との統一戦ができれば」と見据える。比嘉も「やりたい」と意欲満々。帰国後は徳之島での走り込みキャンプに突入して本格始動する。

 拳四朗は同級1位ガニガン・ロペス(36=メキシコ)との対戦となった。こちらは昨年12月30日の3度目の世界戦で初のKO勝ち。ロペスとは昨年5月に世界初挑戦で奪取も、小差の判定勝ちだった。「左は多少やりにくいが、防衛するごとに自信はついていっている。8回ぐらいに倒したい」とKOで連破への意欲を示した。村田は欧州王者歴がある同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)を迎え撃つ。

4月の防衛戦が決まり16連続KO勝ちの日本記録を誓うWBC世界フライ級王者の比嘉(撮影・野上伸悟)

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高校6冠の堤ら東京五輪ボクシング除外問題に困惑

日本ボクシング連盟の年間表彰式に出席した(左から)荒本一成、堤駿斗、中垣龍汰朗、今永虎雅(撮影・加藤裕一)


 日本ボクシング連盟は11日、大阪市内で17年度優秀選手の表彰を行い、2年連続最優秀選手賞に輝いた千葉・習志野高の堤駿斗(3年)らが出席。20年東京五輪でボクシングが実施競技から除外される可能性が浮上した問題について、多くの選手が困惑の表情を浮かべた。

 堤はバンタム級で高校6冠に加え、全日本選手権にも優勝するなど「東京五輪金メダル」を狙う。除外問題はツイッターで知ったといい「衝撃的過ぎて、どう言えばいいか…。(東京五輪は)高校に入った時からの目標ですから」と戸惑いを隠せなかった。

 今春から東洋大に進学する。WBA世界ミドル級王者でロンドン五輪金メダリストの村田諒太の母校という事が決め手の1つだった。この日は表彰選手を代表し「東京五輪で金メダルを取れるように頑張ります」と宣言。競技実施を信じて腕を磨いていく。

 また史上初の高校8冠を成し遂げ、技能賞に選ばれたウエルター級荒本一成(奈良・王寺工3年)とライト級今永虎雅(同3年)や、アジアユース選手権優勝などで敢闘賞となったフライ級中垣龍汰朗(宮崎・日章学園高3年)も「話が大きすぎて、あぜんとした」(中垣)など、堤と同じ反応を見せた。荒本は日大、今永は東洋大、中垣は東農大に進学。東京五輪代表の座を狙っていく。

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村田諒太が初MVP 恩師が今も見守ってくれている

最優秀選手賞を受賞した村田(撮影・丹羽敏通)


 プロボクシングの17年度年間表彰式が9日、都内のホテルで開かれ、最優秀選手にWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が初選出された。昨年10月、同級王座戦で再戦となったアッサン・エンダム(フランス)をTKOで下し、オリンピック(五輪)金メダリストとして日本人初の世界王者に。壇上では「今日は高校の恩師の武元先生の命日です。いまも見守ってくれていると思う」と感慨に浸った。

 南京都高(現京都広学館高)で指導を受けた武元前川氏は10年に逝去したが、いまも「人生の師」と仰ぐ。「人と人とのつながりが僕を作ってくれた。それもボクシングをやっていたから」「僕が受けた素晴らしい経験を青年、少年にも受けてほしい」と誓った。伝道師的な役割への使命感。20年東京五輪からボクシングが除外される危機が浮上しているからこそ、言葉を強めたのかもしれない。

 4月15日には同級8位ブランダムラ(イタリア)を迎え初防衛戦(横浜アリーナ)が待つ。「『頑張れ』と肩をたたかれるかな」と恩師に思いをはせ、勝利を誓った。

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村田諒太が恩師命日に初MVP「ミドル級の役割を」

MVPを受賞した村田(撮影・丹羽敏通)


 プロボクシングの17年度年間表彰式が9日、都内のホテルで開かれ、最優秀選手にWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が初選出された。

 昨年10月、同級王座戦で同年5月以来の再戦となったアッサン・エンダム(フランス)を7回終了時TKOで下し、五輪金メダリストとして日本人初の世界王者に輝いた。日本人として竹原慎二以来2人目となるミドル級世界王座ともなり、表彰選手を決定するボクシング担当記者の投票で36票中21票を集めた。

 壇上では「恐縮です。こんなに強いチャンピオンがいる中で頂くのは。いろいろな方のおかげです」「個人的な話ですが、今日は高校の恩師の武元先生の命日です。こういう日に賞を頂いた。いまも見守ってくれていると思う」。南京都高(現京都広学館高)で指導を受けた恩師の名前を挙げて感慨に浸った。

 4月15日には同級8位ブランダムラ(イタリア)を迎え初防衛戦(横浜アリーナ)が待つ。壇上に上がった新旧の世界王者たちは軽量級が中心だったが、「ミドル級の役割があると思う。そのあたりをしっかりやっていきたい」と誓った。

 技能賞はWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(大橋)が2年連続2回目、殊勲賞はWBA、IBF統一世界ライトフライ級王者田口良一(ワタナベ)が初、WBO世界フライ級王者木村翔(青木)が初の受賞となった。

ボクシング年間表彰式で写真に納まる、左から殊勲賞の田口、MVPの村田、技能賞の井上、殊勲賞の木村(撮影・丹羽敏通)

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粟生隆寛2年10カ月ぶり復帰へ、因縁の相手と対戦

粟生隆寛


 ボクシングの元2階級王者粟生隆寛(33)が因縁ボクサーとの雪辱戦で2年10カ月ぶりのリングに上がる。

 3月1日に両国国技館で元世界王者のガマリエル・ディアス(メキシコ)と62・0キロ契約8回戦を行う。7日に所属の帝拳ジムが発表した。同日は同門の前WBC世界バンタム級王者山中慎介(35)が現王者ルイス・ネリ(メキシコ)と再戦となるタイトル戦に臨む。

 WBC世界フェザー級王者だった12年に対戦し、0-3の判定負けで4度目の防衛に失敗した相手がディアスだった。その後、15年11月に再戦が組まれたが、粟生が直前に左足関節腓骨(ひこつ)筋腱(けん)脱臼を負って欠場していた。 粟生にとっては無効試合となった15年5月1日のWBO世界ライト級王座決定戦以来の復帰戦となる。足のケガの手術とリハビリの日々を乗り越え、昨年8月、今年1月と同門のWBA世界ミドル級王者村田諒太(32)の国内合宿に同行するなど、再びリングに上がるために努力を続けていた。

 戦績は粟生が27勝(12KO)3敗1分け1無効試合、ディアスが40勝(19KO)18敗3分けとなっている。

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村田諒太200段の階段トレで下半身強化 沖縄合宿

坂道ダッシュに取り組むWBA世界ミドル級王者村田


 WBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が下半身強化に階段トレを導入した。

 4月15日、同級8位エマヌエール・ブランダムラ(38=イタリア)との初防衛戦(横浜アリーナ)に備えた沖縄合宿を5日、公開。「ボクシング最中のしんどさを再現したかった」と200段ある階段ダッシュを10本消化。2・2キロの坂道ダッシュのタイムも1月の合宿時よりも15秒更新するなどレベル向上に手応えをつかんでいた。

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村田諒太が沖縄合宿へ、初防衛戦「倒し方」見つけた

沖縄キャンプへ出発した村田


 ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が、早くも挑戦者の「癖」を見抜いた。

 1月31日、今月上旬に続く2度目の沖縄キャンプのために羽田空港に姿を現すと、4月15日に横浜アリーナでゴングが鳴る初防衛戦の相手、同級10位エマヌエーレ・ブレンダムラ(38=イタリア)に言及。「対策という面では具体的になった。頭を倒す方向が一定だったので。それは想定しやすいかな。あとはスタイル的にもだいぶイメージ的にはつかみました」。午前7時の空港でさわやかに述べた。

 前日の練習前、初めてじっくりと過去の試合の映像を見入ったという。27勝で5KO。KO数が少なく勝利を重ねている事実は逆に長いラウンドでの勝ち方を会得しているという考えのもと、技巧派の難敵ぶりを想像していたが、やはりだった。

 「良いイメージも悪いイメージもある。悪いイメージで言うと、結構スタイル的にラスベガスの1戦目でやったガナー・ジャクソンに近い。判定までいってしまった」

 初の本場での一戦に、まったく良いところを出せずに10回3-0の判定勝ちに終わった15年11月の試合。引き合いに出すと、「ちょこまか動いて頭を横に倒して相手のパンチをさける。そのあたりのスピードが結構ありそう」と警戒した。

 悪いイメージから話し出すところが、決してポジティブではない村田らしいが、ただむしろ、この日の特筆すべき発言はその後に続いた良い方だった。それが「頭の倒す方~」の言葉だった。倒すための1つの道程を発見した。

 昨年10月の王座戴冠後は多忙を極めた。今月上旬のキャンプが「サビを落とすものだった」とすれば、今回は磨きをかける機会となる。高強度のインターバル系トレーニングに必要な器具をトレーナーが持ち込むことを知り、「いまから北海道便に替えようかな」と苦笑したが、もちろん冗談。それくらいきついが、きつい先に防衛戦での勝利がついてくると誰よりも分かっている。

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村田諒太ぶっち切りMVP、「一歩ずつ前へ」の決意

色紙に「一歩ずつ前へ」としたためた村田(撮影・阿部健吾)

<日刊バトル大賞:ボクシング部門>


 読者が選ぶ第22回日刊バトル大賞はこのほど投票を締め切り、ボクシング部門の最優秀選手にWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が選ばれた。22~28日までニッカンスポーツコムで実施した投票で、50%の半数の支持を得た。年間最高試合でも、7回終了TKOで王座戴冠をした昨年10月のアッサン・エンダム(フランス)戦が受賞。4月に初防衛戦が待つ18年も「一歩ずつ」の精神で偉業に挑む。

 受賞の報を聞いた村田は「うれしいですね」と相好を崩すと、渡された色紙に文字を書き込んでいった。

 「一歩ずつ前へ」

 これまでもそう。これからもそう。焦らず、気負わず、己ができることに集中し、踏み出す。大輪を咲かせた17年も、世界でさらなる花を開かせにいく18年も、心持ちは変わらない。

 「高校総体に勝って全日本選手権が見えた。同じように全日本から世界選手権、世界選手権から五輪、五輪からプロ、そしてプロから世界王者が見えてきた。これからも同じです」

 年間最高試合に選ばれた昨年10月、嵐の中での世界戦もそうだった。5月にエンダムとの王座決定戦に不可解判定で敗れたが、世界の一流と渡り合えた自信が、再戦での圧勝につながった。半信半疑だった実力に確信を持ち、新たな景色は開けた。五輪金メダリストとして日本人初の世界王者の金字塔を打ち立てた。

 世界王者となった今も、また違う視界が開ける。4月15日には横浜アリーナで同級10位ブランダムラ(イタリア)と初防衛戦が控えるが、新たな目標は「東京ドームで試合がしたい」。国内ボクシング界の盛り上げのためにその拳をかける。「一歩ずつ」。その1歩は誰も踏み入れたことがない未開の地に、これからも踏み出す。【阿部健吾】

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村田諒太 DAZN活用法明かす 説明会出席

アンバサダーを務めるDAZNの事業戦略説明会に出席したWBA世界ミドル級王者の村田


 スポーツ動画配信サービスDAZNの18年事業戦略説明会が25日、都内で行われ、アンバサダーを務めるボクシングWBA世界ミドル級王者・村田諒太(32=帝拳)が特別ゲストとして出席した。

 ジェームズ・ラシュトンCEO(39)とともに登壇し「昨年10月に就任させていただいてから世界を取ったし、勢いのある会社と一緒に自分も勢いに乗れている」とあいさつした。

 DAZNの視聴目的について「自分がやっている競技だけだと見えにくい部分がある。(沖縄での第1次)キャンプ中もサッカー選手の走り方を見たし、ボクシングはどうしても同じ動きが多く、自分の感性でやることになる。その中で、ほかのスポーツを見ることで気づきにくいことに気づけるし、モチベーションも上げさせてもらっている」と普段の楽しみ方、活用方法を明かした。

 4月15日に横浜アリーナで行われる同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)との初防衛戦については「常にチャレンジ。次の試合だけでなく常に初々しさ、フレッシュさを忘れずにいたい。これから始まる2次キャンプでしっかり準備したいし、このアンバサダーを務めている以上、負けは許されない。頑張りたいです」と抱負を口にしていた。

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苦労人ブランダムラ自慢のテクで村田からベルト奪う

ファイティングポーズするWBA世界ミドル級王者の村田(左)と挑戦者のブランダムラ(撮影・滝沢徹郎)


 ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32)の初防衛戦(4月15日)の発表会見が22日に都内で行われた。

 初来日の挑戦者同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)は「世界戦が決まった時は本当にうれしかった。人生で最高の日」と素直に喜びを示した。アマから20年目の世界初挑戦に「人生をかけてきた結晶の試合にする」。ローマの荒れた地区で祖父母に育てられたが「ボクシングで真っすぐの道を進めた」とも話す。「どんな音楽にも合わせてカメレオンのように踊る。高貴な芸術」と、自慢のテクニックで村田を手玉に取る。

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村田諒太「良い場所」因縁の横浜アリーナで初防衛戦

ファイティングポーズするWBA世界ミドル級王者の村田(左)と挑戦者のブランダムラ(撮影・滝沢徹郎)


 運命の場所で歴史を動かす。ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32)の初防衛戦(4月15日)の発表会見が22日に都内で行われた。欧州王者を返上したばかりの同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)を迎える会場は横浜アリーナ。同王者だった竹原慎二が初防衛に失敗した日本ボクシング界因縁の地だ。日本人初のミドル級での防衛成功へ、舞台は整った。

 その一致がふに落ちたように、村田はわずかにうなずいた。「そうですね、たしかに。記録を超えるには良い場所ですね」。思い出したのは、これまでで日本人が唯一挑んだミドル級の防衛戦。会場は同じ横浜アリーナだった。竹原の名前を聞くと、意気に感じるように口角を上げた。

 96年6月、前年に日本人初のミドル級王者となった竹原は、同級1位ジョッピー(米国)を迎えてV1戦に臨んだ。戴冠の快挙で注目度は急上昇し、会場を埋めたのは1万4000人。ただ、その目に映ったのは世界の壁の高さ。竹原は初回にダウンを喫し、9回TKO負けに終わった。日本人が重量級で活躍する夢がはかなく消えてから20年あまり。2人目の同級王者となったのが村田。歴史は奇妙な縁をつくり出す。今回は20年東京五輪の余波で会場選択に苦労する中、決まったのが横浜だった。

 村田もV1戦へ、注目度はさらに上がっている。似た境遇だが、「初防衛戦は難しいと言われますよね」と自ら切り出した。達成感、ハングリー精神の欠如などを原因に挙げ、「王者と言われるのは重圧ですが、そのあたりも含めて防衛できるか、その先がある選手なのか、判断されると思います」と己を見つめた。

 アマ時代も含めてイタリア選手との対戦経験はないが、「五輪金メダリストもいる。技術的には高いイメージ」とした。ブランダムラの戦績はKO勝ちが少ないが、「KO少なくて勝ち続けている選手の方がやりにくい。10、12回を戦うすべを知っているので」と警戒。「俳優さんかなと思うくらい。見た目では勝てない」と認めたその顔をどう殴るか、練習で詰めていく。

 待望のベルトは昨年末に届いた。顔と名前が刻まれた世界に1本のベルトはただ、試合で敗者となればその日だけ相手に渡すことになる。「一晩たりとも渡したくないですね」。1万6000人を収容予定の因縁の会場で死守し、これまでと同じように「初」の称号を手にする。【阿部健吾】

 ◆96年6月24日のWBA世界ミドル級タイトル戦(横浜アリーナ) 初防衛戦の王者竹原慎二が完敗で、日本人初のミドル級王座から陥落した。初回に同級1位ウイリアム・ジョッピー(米国)の右ストレートでダウンし、最後までスピードに乗ったアウトボクシングを取り戻せず。9回2分29秒にレフェリーストップでTKO負けした。テレビの生中継なし、会場も後楽園ホールだった前年の王座奪取時と違い、ゴールデンタイムの生中継、会場は1万4000人を集め、世界的プロモーターのドン・キング氏も来場した。

96年6月、竹原(右)はウィリアム・ジョッピーの連打を浴びバランスを崩す

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村田に挑戦のブランダムラ、初世界戦「結晶の試合」

フォトセッションで拳を突き出すWBA世界ミドル級王者の村田(左)と挑戦者のブランダムラ(撮影・滝沢徹郎)


 ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)の初防衛戦が22日発表された。4月15日に横浜アリーナで、挑戦者は同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)となった。18歳でボクシングを始め、アマで30勝(7KO)8敗6分けで代表チーム入りしたこともあるという。27歳でプロデビューし、27勝(5KO)2敗で、欧州王座など4つの欧州地域タイトルを獲得。世界的には無名な存在だが、WBCとIBFでも同級7位にランク入りしている。

 初の世界挑戦に「決まった時は本当にうれしかった。きょうは人生で最高の日。人生をかけてきた結晶の試合にする」と決意を口にした。ローマの荒れた地区で祖父母に育てられた。恵まれない環境だったが「ボクシングが真っすぐの道を与えてくれた」と話す。178センチの右ボクサーファイター。「カメレオンと言われる。どんな音楽にも合わせて踊るように戦う。ボクシングは高貴な芸術」と、自慢のテクニックで村田を手玉に取るつもりだ。

 2敗のうち1つは、14年に現在のWBO同級王者ビリー・ジョー・サンダース(英国)に8回TKO負けしたもの。EBU同級王座決定戦を争ったが「試合は有利に進めていたが、ラッキーな一発をもらった」と話す。クリスティアン・ケルキ・プロモーターは「村田には若さと強さがあるが、不利な試合を何度も勝った長けた技術で、経験がものを言うはずだ」と自信を見せた。

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村田諒太 4・15初防衛戦「見た目では勝てない」

フォトセッションで拳を突き出すWBA世界ミドル級王者の村田(左)と挑戦者のブランダムラ(撮影・滝沢徹郎)


 ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)の初防衛戦が4月15日に横浜アリーナで行われることになった。

 22日に都内で発表会見が開かれた。挑戦者は欧州王者歴がある同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)。178センチの右ボクサーファイターで、27勝(5KO)2敗の戦績を残している。

 村田は昨年10月の同級タイトルマッチで王者アッサン・エンダム(フランス)に7回終了TKOで勝ち、五輪金メダリストの日本人として初の世界王者となっていた。

 会見では「前回の試合から非常に忙しくさせていただいたので、試合が決まったのはあっという間という気持ちです。この会見を機にボクシングに集中して必ず良い試合をみせたい」と誓った。隣席したブランダムラについては、「俳優さんかと思うくらい。見た目では勝てないですね。アマチュア時代から欧州の選手は強いのは分かっている」と冗談まじりに述べた。

フォトセッションでファイティングポーズするWBA世界ミドル級王者の村田(左)と挑戦者のブランダムラ(撮影・滝沢徹郎)

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村田諒太 防衛戦へ成果、幸運ヤンバルクイナも見た

沖縄から帰京した、左から尾川、村田、粟生


 ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32)、IBF世界スーパーフェザー級王者尾川堅一(29)、元2階級王者粟生隆寛(33=ともに帝拳)が18日、10日から下半身強化を主目的とした沖縄合宿を終えて帰京した。

 長距離走だけで計100キロ以上、坂道や短距離ダッシュなどで追い込んだ。4月に国内での初防衛戦を予定する村田は「成長を感じたサビ落としと聞いていたが、中身が出ている」と苦笑まじりに成果を口にした。現地では天然記念物のヤンバルクイナらしき鳥を幸運にも目撃したそうで、幸先よい新年のスタートになったようだ。

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村田諒太が“実験台”衣服型端末で最先端の情報活用

村田諒太(17年9月15日撮影)


 ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が、最先端技術のサポートを受けることになった。このほど衣服型ウエアラブル端末などを開発するミツフジ(本社・京都)と6社目となるスポンサー契約を結び、同社がベンチャー企業TRIART(本社・福岡)と業務提携して目指すパフォーマンス能力向上の実証実験に参加する。

 ミツフジが開発したシャツ型ウエアラブル端末「hamon(ハモン)」を練習時に着用し、心拍数などの情報を収集、蓄積、分析。スポーツ選手の能力強化、体調把握やコンディション管理に役立つシステムの開発に協力し、フィードバックも受ける。巨大データの高速処理技術を持つ九州工業大学発の企業TRIARTが加わることで、即時活用できる環境が整う。

 これまでのボクシング界では、情報技術の活用例はほぼない。村田が“実験台”になることで、新たな領域に踏み込むことになる。昨年10月に王座奪取し、4月には国内でV1戦を予定する。その先に掲げるさらなるビッグマッチへ向けても大きな支援となる。

 またシステム開発が順調に進めば、後進のためにも活用できる。今日18日まで沖縄合宿中で、15日の練習公開時には「ボクシング界へ恩恵を返したい」と話していた。技術を生かした充実の競技環境を作れれば、その思いも1つかなえられる。リング上では前人未到の偉業を成し遂げてきたが、また新たな分野での挑戦となりそうだ。

村田諒太のスポンサー企業

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村田諒太も受験シーズン、合宿の合間に英語を猛トレ

青い海をバックにポーズをとる村田


 受験シーズンに、世界王者も勉強真っ盛りだった。ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が16日、沖縄県内で行っている合宿を公開。10日から行う下半身強化キャンプの最中に、英語の勉強に励んでいると明かした。「ボクシング関連の会話はできますが、それ以外の英語に関して、文法や単語を勉強しています」と、語学向上の鍛錬も積んでいた。

 これまでも英語に関しては習熟の機会を設けていた。競技関連の日常会話には不便はないが「それ以外の英語はダメだったので、今ですね」。世間は受験シーズンだが、合宿に英単語帳などを持ち込んで、試験を控える受験生のように、合宿の合間を縫って机に向かっている。

 昨年10月にアッサン・エンダム(フランス)を破り王座戴冠後、見える視線も変わってきた。前日15日の練習後には「日本を盛り上げたい」とし、最終的な目標として東京ドームでの開催を掲げたが、同時に今後の必要なスキルとして地道に語学も学んでいた。世界で最も層が厚いとされるミドル級では、本場米ラスベガスでの世界戦も1つの大きな目標となる。語学も操ることで、ボクサーとして将来の道を開く。【阿部健吾】

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タイソン世界戦2度とも5万超/東京ドームと格闘技

88年3月21日、こけら落としとして世界戦を行いタッブスをKOしたタイソン


 集大成は東京ドームで-。ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32)が15日、IBF世界スーパーフェザー級王者尾川堅一(29)、元2階級王者粟生隆寛(33=ともに帝拳)と沖縄県内で行っている合宿を公開。昨年10月に王座戴冠後の心境の変化を語り、「最終的には東京ドームで試合をしたい」と明かした。ヘビー級統一王者マイク・タイソン(米国)がタイトル戦で敗れた90年以来の開催を掲げ、国内ボクシング界の盛り上げに貢献する強い意志を示した。

 ◆東京ドームと格闘技 ボクシングでは過去2回あり、いずれもマイク・タイソンが世界戦を行った。88年3月21日にドームのこけら落としとして5万1000人を集め、タッブスに2回KO勝ち。2回目は90年2月11日で、5万1600人の観衆の前でダグラスに10回KOで初黒星を喫して王座から陥落した。国内で5万人を超えたのはこの2つの興行のみ。総合格闘技では97年から00年代前半にかけてPRIDEが行われた。プロレスは新日本が92年から毎年1月4日に大会を開いており、今年は3万4995人を集めた。

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村田諒太「恩恵返す」最終目標はタイソン以来東京D

練習の一貫で投球練習する村田(撮影・阿部健吾)


 集大成は東京ドームで-。ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32)が15日、IBF世界スーパーフェザー級王者尾川堅一(29)、元2階級王者粟生隆寛(33=ともに帝拳)と沖縄県内で行っている合宿を公開。昨年10月に王座戴冠後の心境の変化を語り、「最終的には東京ドームで試合をしたい」と明かした。ヘビー級統一王者マイク・タイソン(米国)がタイトル戦で敗れた90年以来の開催を掲げ、国内ボクシング界の盛り上げに貢献する強い意志を示した。

 冬でも強く注ぐ沖縄の陽光に照らされた顔を、村田はひときわ引き締めた。

 「ビッグファイトを日本でやりたいですね。それがボクシング界に恩恵を返すことになる。東京ドーム、最終的には日本で大きなイベントをやりたい」

 五輪金メダリストとして日本人初の世界王者になった17年から年が明け、新たな、そして大きな競技人生の目標が生まれていた。

 昨年は2度の世界戦を戦った。5月にエンダム(フランス)との王座決定戦に不可解判定で敗れた。物議は醸したが、当人は一流選手と渡り合った自信から、現役続行を決めた翌6月には「夢のまた夢」に描いた米ラスベガスでのビッグマッチを未来に据えた。そして再戦となった10月に7回TKO勝ちすると、また見える景色が違った。「ステージが上がっていくと見える目線が変わってきた」。

 紅白歌合戦の審査員など多忙な年末の日々の中で、自らへの注目度を肌で感じ、使命感が生まれた。これまでは会場の希望などは一切口にしなかったが、「ラスベガスももちろんやりたいですが、ドームも現実にしていいんじゃないか。盛り上がってほしいですから。タイソン戦以来となれば最高じゃないですか」と言葉は熱を帯びた。

 道のりは険しい。まずは4月に国内で予定するV1戦。そこをしっかりクリアしてこそ、現実味を生み出せる。この日の練習では約2キロの坂道を計3本駆け上がった。12日に32歳になったが、タイムはやる度に伸び、肉体面での未来は明るい。リングで結果を出し続ければ…。「ボクシングというもののスポーツが持つ力があれば、状況を変えられる」。世界で最も層が厚いミドル級で、日本人には不可能と言われたことを成し遂げてきた。夢物語を現実にしてきたその言葉には、説得力があった。【阿部健吾】

沖縄の海を背景に坂道を駆け上がる村田(撮影・阿部健吾)

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村田諒太「日本盛り上げたい」東京ドームで世界戦を

顔をしかめて坂道を駆け上がる村田(撮影・阿部健吾)


 ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)が、競技人生の大目標として東京ドームでのビッグファイトを掲げた。15日、沖縄県内でIBF世界スーパーフェザー級王者尾川堅一(29)、元2階級王者粟生隆寛(33=ともに帝拳)と行っている合宿を公開。使命感を帯びた口調で、「日本を盛り上げていきたい。最終的には東京ドームで試合をしたい。ボクシング界に恩恵を返すことになると思うので」と決意を述べた。

 昨年、アッサン・エンダム(フランス)と2度の世界戦で雌雄を決した。5月の王座決定戦ではダウンを奪いながら不可解判定で敗れた。現役続行を決めて臨んだ10月の再戦では、7回終了時に棄権に追い込んでTKO勝ちし、日本人では2人目のミドル級王者、五輪金メダリストとしては初の快挙を成し遂げた。

 それまで掲げていた目標は、本場の米ラスベガスでのビッグマッチだった。ただ、ベルトを手にして、多くの人から祝いや激励の言葉などをもらうにつれて、その視線は変わってきた。「ラスベガスはもちろん試合をしたいですが、僕は日本のボクシング界が盛り上がってほしいと思うようになった。それには東京ドームというのも現実にしてもいいんじゃないか、と」。

 歴史を振り返ると、ボクシングでの東京ドーム開催は過去2回しかない。いずれも世界ヘビー級統一王者だったマイク・タイソン(米国)の世界戦で、88年と90年に行われた。どちらも5万人超え。収容人数を考えると、現在の日本人による世界戦では満席をなる可能性が低く、3度目はなかなか実現しなかった。

 ただ、村田なら、と思わせる現実はある。昨年末の紅白歌合戦の審査員を務めたように、知名度は抜群。日本スポーツ界でも無類の存在だ。そして何より、当人に芽生えた使命感。「実現できたら最高ですよね」。12日に32歳を迎えた希代のボクサーの今後がますます楽しみだ。

練習の一環で投球練習する村田(撮影・阿部健吾)

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村田諒太ら沖縄合宿へ「珍しくキャンプが楽しみ」

沖縄合宿に出発した粟生、村田、尾川(左から)


 ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(31)、IBF世界スーパーフェザー級王者尾川堅一(29)、元2階級制覇王者粟生隆寛(33)の帝拳ジム所属3選手が10日、沖縄での走り込み合宿のために羽田空港から出発した。18日までクロスカントリーコースを使った持久走、インターバル走などの長短の距離で鍛え上げる。

 昨年10月にミドル級では日本人2人目の王者となった村田は、年末の紅白歌合戦の審査員を務めるなど多忙な年末年始を送った。行事以外にもあいさつ回りなどもあり、「トレーニングに集中できる環境ではなかったので、珍しくキャンプが楽しみでした」と追い込み合宿にも気分は高揚している様子。「4月に試合と言われているのでまずはベースづくりですね。(体を)スイッチオンするキャンプかな」と述べた。

 昨年12月に36年ぶりとなる米国での王座奪取を果たした尾川は、「家で夕ご飯を食べたのは一度もない」とこれまた忙しい日々を送ってきた。ジムワークの再開は2日からで、「何もしてなかったので、いいタイミングで声をかけてもらった。1年3回は世界戦をやりたいので、そのための体をちゃんとつくらないといけない」と表情を引き締めた。15年5月から試合が遠ざかっている粟生は、「自分は頑張るしかない。ケガしてはいけないので、マイペースで頑張りたい」と話した。

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村田諒太、井上尚弥は「別格、無限の可能性感じる」

試合後、村田諒太(右)と談笑する井上尚弥(撮影・狩俣裕三)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇30日◇横浜文化体育館


 王者井上尚弥(24=大橋)が「モンスター」の愛称にふさわしい圧勝KO劇で7度目の防衛に成功した。挑戦者の同級6位ヨアン・ボワイヨ(29=フランス)から左フックと左ボディーブロー連発で計4度のダウンを奪って3回1分40秒、レフェリーストップによるTKO勝ちをおさめた。

 WBA世界ミドル級王者村田諒太のコメント。

 「井上は別格。パンチの強さは技術うんぬんではなく持って生まれたもの。天賦の才。彼の実力は無限の可能性を感じさせてくれる」

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清水聡5連続KO初防衛もシーン…村田の声聞こえた

マンシトを7回TKOで下した清水(撮影・河野匠)

<プロボクシング:東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ12回戦>◇30日◇横浜文化体育館


 12年ロンドン五輪バンタム級銅メダリストで東洋太平洋フェザー級王者の清水聡(31=大橋)が、デビュー5連続KO勝利で初防衛に成功した。同級14位マンシト(25=フィリピン)から初回に右フックで先制のダウンを奪うとワンサイドで攻め続け、5回に右フックで2度のダウンを追加。7回に再び右フックでダウンを奪った後、集中打を浴びせてレフェリーストップ勝ちした。

 計4度のダウンを奪う圧勝だったが、試合後は「変な試合をして申し訳ないです。パンチの切れがあれば倒し切れていた。上半身と下半身がバラバラ」と、口をついて出てくるのは反省の弁ばかりだった。昨年、プロデビューして以来、足が思うように動かず、持ち味の179センチの長身を生かした遠い距離からの切れのあるパンチが打てていないという。「結局、力ずくのKOパターンになっている。自分のスタイルが崩れている」と何度も首をかしげて言った。

 会場もいまひとつ盛り上がらず、リングサイドのテレビの解説席にいたアマチュア時代からの盟友でWBA世界ミドル級王者の村田涼太(帝拳)の声がリング上まで聞こえてきて「気になった」という。「会場がシーンとなっていたのでね。盛り上がるような試合をしなかった自分の責任ですね」と苦笑いした。

 大橋秀行会長は来年に世界挑戦をさせたい意向を持っている。「次の試合までに調子を上げて、会長にKOをもらえるようにしたい。また模索して、もがきながら前向きに頑張りたい」。“プロ仕様”へのスタイルへの試行錯誤はもう少し続きそうだ。【首藤正徳】

マンシトを7回TKOで下し、ラウンドガールと笑顔で記念撮影に納まる清水(撮影・河野匠)

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村田諒太が紅白審査員、Superfly生歌楽しみ

日本プロスポーツ大賞殊勲賞を受賞した村田諒太(撮影・中島郁夫)


 日本プロスポーツ大賞の授賞式典が20日に都内で行われ、10月にWBA世界ミドル級王者となったボクシングの村田諒太(31=帝拳)が殊勲賞に輝いた。この日、NHK紅白歌合戦でゲスト審査員を務めることも決定。出演する歌手Superflyのファンで、その歌詞にあるように、防衛戦が待つ18年も逃げずに戦い続ける。大賞はプロ野球ソフトバンクが受賞した。

 びしっとスーツで決めた村田が歌詞をそらんじた。「アンタはいつもギリギリで逃げるでしょ? だからいつも自由から遠ざかるばかり」。

 歌い手はSuperfly、曲名は11年に発表された「Beep!!」。ロンドン五輪で金メダリストになる前年、ミドル級では不可能といわれたアマチュアの世界選手権で銀メダルを獲得。それが今年10月、アッサン・エンダム(フランス)を7回終了時TKOで破りプロでの世界王座戴冠にまでつながる、栄光の始まりだった。「本当によく聴いていた。勝利で自由も得られると思っていて。新しいステージに上がるには逃げてはいかんな、と」。歌詞通り、金メダリストの重圧を受け止め、勝ち、ベルトを巻いた。

 そして、初防衛戦が春にも控える18年、王者となってもその逃げない姿勢は変えない。「強い相手とやりたい」と難敵を求める。17年の「ご褒美」として生歌が聴ける「うれしい」紅白の舞台は、その気持ちを再確認する場となりそうだ。

 年末はさまざまな賞の授賞式などに引っ張りだこで、他競技のアスリートとも交わる。先日は東洋大の後輩になる陸上の桐生祥秀と対談。日本人初の100メートル9秒台を出した後輩に「彼の活躍が励みになる。互いに刺激をし合いたい」と活躍を誓った。今年の1文字は「変」。立場は挑戦者から王者に変わったが、気持ちは逃げないあの頃のまま。「初防衛戦に勝ち、もっと大きな舞台に進める年にしたい」と、飽くなく新しいステージを目指す。【阿部健吾】

 ◆日本プロスポーツ大賞主な受賞者 大賞 ソフトバンク(野球) 殊勲賞 村田諒太(ボクシング)、サファテ(ソフトバンク)、佐藤琢磨(レーサー) 最高新人賞 京田陽太(中日) 功労賞 表純子(女子ゴルフ)、内山高志(ボクシング) 新人賞 畑岡奈紗(女子ゴルフ)、中山雄太(J1柏)、拳四朗(ボクシング)

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村田諒太が日本プロスポーツ殊勲賞「非常に光栄」

村田諒太


 日本プロスポーツ大賞の授賞式典が20日に都内で行われ、10月にWBA世界ミドル級王者となったボクシングの村田諒太(31=帝拳)が殊勲賞に輝いた。

 高校、ジムの先輩にあたる前WBC世界バンタム級王者山中慎介も受賞した賞に「非常に光栄です。うれしく思います」と笑顔。5月の王座決定戦では判定で敗れたアッサン・エンダム(フランス)への雪辱を期した10月の再戦に勝利し、日本人では初めて五輪金メダリストとしてプロでも世界王者となった。「いい年でした。来年につなげていきたい」と初防衛戦が待つ18年を見据えた。

 偉業ゆえに師走は表彰式ラッシュの日々で、他競技の選手とも顔を合わす機会が多いが、「その空気感に助けられてます」と冗談めかした。本人が人見知りで、他アスリートとの話題に共通項がないことで会話がなかなか弾まないというが、「みんな明るかったらどうしようと思っていたんですけど、みんな人見知り」と苦笑。互いに似たもの同士で、「助けられている」という意外なアスリート事情を明かした。

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村田諒太、東京五輪メダルは「シンプル」がいい

2020東京大会組織委員会を訪問し、五輪メダルへの思いを語ったボクシング世界王者の村田


 WBA世界ミドル級王者の村田諒太(31=帝拳)が18日、都内の東京五輪・パラリンピック組織委員会を訪れ、五輪メダルに「シンプルさ」を求めた。

 20日からメダルのデザインコンペのエントリー受け付けが始まることから、ロンドン五輪同級金メダリストの立場から「メダルは長く持ち続けるもの。飽きのこないシンプルなデザインがいい。64年東京、98年長野大会も、日本らしいいいメダルだった」と期待を込めた。

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村田諒太の無敵の笑顔、王者奪取の裏にある心の動き

10月、リングアナウンサーのジミー・レノン氏(左)に名前を呼ばれ笑顔の村田

<2017取材ノートから:担当記者が1年振り返る~ボクシング編>


 年末恒例となった17年のスポーツ界を顧みる連載「取材のノートから」の第3回は、ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(31=帝拳)の王座奪取の裏にあった心の動きに迫る。5月の王座決定戦では不可解判定で敗れたアッサン・エンダム(フランス)に、7回終了時TKOで雪辱を果たした10月22日のタイトル戦。五輪金メダリストとして史上初の世界王者となったリングで気になった笑顔の理由とは。

 「笑っている?」「笑っている」「また笑う」

 会場外で台風が吹き荒れた夜、村田がエンダムを破った姿をリングサイドで見つめたノートには、そう書き殴った文字が残る。

 「楽しかったんですよ。試合を楽しもうと思って楽しんだのではなく。楽しもうは、心にうそをついてますけど、本当に楽しめた。本当に大きかった」

 後日、その真相を本人に聞いた。答えはある場面にさかのぼった。

 最初、笑顔ととらえていいのか迷って「?」をつけた場面は、ゴング開始前。白いマウスピースを歯から大きく露出させ、グローブで拍手を送っていた。

 「ニホンノボクシングファンノミナサマ、コンバンワ!」。響いたのは白髪見事なリングアナウンサー、ジミー・レノン氏の声だった。殿堂入りの59歳は、90年の世界ヘビー級王座戦タイソン-ダグラス戦で初来日している。今回も運んできた本場の香り。

 「ジミーさんが僕の名前を呼んでくれるなんて、夢のよう。本当にうれしくて、楽しくなった」。自他共に認めるボクシングマニア。中2で辰吉-ウィラポン第2戦を大阪ドームで初生観戦してから、幾多の試合を見ただろう。「千はいっている」と謙遜するが、おそらく万超え。テレビの中でずっと見てきたのがレノン氏だった。興奮、高揚、自然に笑みがこぼれた。

 試合開始。今度は確信を持ってノートに「笑っている」と書いた場面は1回の最中。明らかに笑っていた。よほど楽しかったのだろう。試合は、エンダムが初回から第1戦と戦略を変更。最初の1分間でクリンチ3回。距離をつぶし、なりふり構わなかった。ただ、村田は冷静沈着。口角を動かすと、首の筋肉が緩み、肩が下がる。顔の緊張を取る笑顔には、体の緊張を解く効果もあるとされる。よどみなく対応した。

 第1戦との大きな違いはボディーの多さだった。284発中8発で約3%だった腹打ちが、第2戦では279発中51発で約18%に増加。接近戦が多くなり得意の左ボディーの距離感になったことが勝因だが、初回から慌てずに対処する様には、あの笑顔による効果もあったと思っている。

 「好きこそ、無敵」。フィギュアスケート元世界女王の浅田真央さんを起用したCMで流れる文句で、村田の感情を聞いた時に思い出した。誰よりもボクシングが好きだったからこそ、レノン氏の存在で試合を楽しめた。好きの蓄積が、抽象的ではなく、現実的に作用した、そんな嵐の夜の戴冠だった。【阿部健吾】

村田のエンダム戦第1戦、第2戦のパンチ数と割合

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村田諒太「ヒーローズ」アンバサダー、社会貢献誓う

プロボクシング村田(右)は「HEROs AWARD2017」授賞式に出席し、中田氏と名刺交換する(撮影・松本俊)


 社会貢献に活躍した日本のスポーツ選手、団体を表彰する第1回「HEROs(ヒーローズ)アワード」の受賞者発表会が都内で行われ、アンバサダーとしてボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(31=帝拳)が出席した。

 「自分も少しですが継続してやっていることがあります。五輪の他競技のネットワークも使って、貢献していきたい」と述べた。大賞に当たる「HEROs of the year」は、元サッカー日本代表宮本恒靖氏がボスニア・ヘルツェゴビナで行うスポーツを通じた民族融和活動「マリモストプロジェクト」が選ばれた。

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山中慎介「やるしかない」ネリ再戦へ村田流地獄トレ

合宿を開始した山中(左)とリナレス


 8月にWBC世界バンタム級王座から陥落した山中慎介(35=帝拳)が5日、千葉県内のゴルフ場で合宿に突入した。来春に見込む王者ルイス・ネリ(メキシコ)との再戦へ下半身強化が目的。「神の左」を打ち込む土台作りのための試合前恒例で、「面白いトレーニングではないが、強くなるために必要」と苦難に向き合うが、今回はさらにきつそう。「それ言うと、火が付きそう」と、メニューを組む中村フィジカルトレーナーに視線を送った。

 「それ」とはジムの後輩でWBA世界ミドル級王者村田の例。5月に敗れたエンダムとの10月の再戦前に同じような強化合宿を張り、同トレーナーから「(前回より)質も量も2~3割増し」と言い渡され、地獄のメニューをこなし、勝利につなげた。山中も同じく再戦。村田の過酷さは聞いており、「同じですけど…、やるしかないですね…」と覚悟を固めた。同トレーナーは「いつもは10キロなどの長い距離は1日1回ですが、様子を見て2回にすることも」と計画した。

 プロ初黒星を味わった悔しさは消えない。「走りできついときも、思い出せば頑張れる」と最高のカンフル剤になる。この日はさっそく、最後は暗くなるまで1時間足を動かし続け、充実の表情で汗をぬぐった。【阿部健吾】

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尾川堅一、家族のプレゼントに発奮 王座奪取誓う

家族から送られた特製ベルトを肩に掛ける尾川


 IBF世界スーパーフェザー級王座決定戦で世界初挑戦する同級4位尾川堅一(29=帝拳)が3日、同級5位テビン・ファーマー(米国)との大一番に向けて渡米した。今回が人生初海外だが、ジムの先輩からの金言が多々。WBA世界ミドル級王者村田からは「乾燥しているから到着後2日間は汗が出なくても焦るな」、米国を主戦場にする亀海からは「ベガスは試合の控室で水しか飲めない」などの助言を受けた。「大きいですね」と感謝した。

 「昨晩、贈呈式があったんです。嫁さんが作ってくれて、中には子供からの手紙が入っています」とリュックから取り出したのは、IBFの赤いベルトを模した特注品。長男豹君(4)次男亜陸君(3)から手渡されたという。「泣きそうになった。帰ってきて本物のベルトを渡したい」と、三原正以来36年ぶりとなる日本人の米国での王座奪取を誓った。

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村田諒太、最大の敵「安心感」に特効薬「強い相手」

10キロのダンベルを歯で持ち上げ首を強化する村田(撮影・江口和貴)


 安心感が最大の敵!? ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(31=帝拳)が28日、都内のジムで本格的に練習を再開した。先月22日の同級タイトル戦でアッサン・エンダム(フランス)を7回終了TKOで破ってから1カ月。来年4月に国内で予定される初防衛戦への鍵に心理面を挙げ、王者となってもハングリーさを維持するために、強敵を求めた。

 村田の顔はきれいにひげがそられていた。新王者となった先月の王座戦までは、無精ひげが精悍(せいかん)さを印象づけていたが「今日は練習再開なので」と朝にひげそりを当ててきたという。日本人の五輪金メダリストとして初の世界王者となった。試合直後から「ここからスタート」と言葉にしていたが、その気持ちはこの日も変わらない。だから「やはり安心している自分もいて、僕の中で戦わないといけない感情ですね」と口元を引き締めた。

 13年のプロ転向から14戦目で1つの目標に達した。この1カ月で周囲の称賛、環境の変化を感じる。「五輪金メダリストとして、(プロでも)失敗ではなかった」という心境が自然に湧いたという。そして、防衛とは守ることであり「守りに入るとモチベーションが難しい」と早くも心の戦いのゴングを鳴らした。

 特効薬は本人が最も自覚している。「できるだけ強い選手」だ。帝拳ジム浜田代表は「次の試合は来年4月に国内を予定している」と明言した。初防衛戦の相手は強敵こそ最良。村田は「ハングリーでいるために」守りの感情に陥らない危機感を必要とした。さらに先の標的もいる。5月に再戦がうわさされるWBAスーパー王者ゴロフキンとアルバレス。「その勝者とやりたい」と見定める。

 はた目には緩みは感じられない。祝勝会の誘いなどは多いが、必要最低限以外は断る。4月までは5カ月ほどあり「いろいろできる段階」と伸びしろを模索する姿も、十分にハングリーだ。ヒゲが伸びてきても、その姿勢は変わらないだろう。【阿部健吾】

村田諒太のプロ全戦績
報道陣に練習を公開したWBA世界ミドル級王者の村田(右)(撮影・江口和貴)

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