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Sバンタムに上げて王座狙うネリ、計量一発クリア

ルイス・ネリ(18年3月撮影)

ボクシングWBC世界スーパーバンタム級1位ルイス・ネリ(25=メキシコ)が、前日計量を一発でクリアした。

26日に米コネティカット州アンキャスビルで、同級6位アーロン・アラメダ(27=同)と王座決定戦に出場する。25日に当地で前日計量があり、ネリはアラメダとともに55・1キロで、リミットを200グラム下回って1回でパスした。

ネリは17年にWBC世界バンタム級王者山中慎介から王座を奪ったが、18年の初防衛戦での再戦では体重超過で王座剥奪となった。WBCから6カ月資格停止処分後、19年の再起戦でも体重超過し、スーパーバンタム級に上げた。

ネリは30戦全勝(24KO)、アラメダは25戦全勝(13KO)。全勝のメキシコ人対決にも、ネリは「対戦相手のレベルが違う」と2階級制覇に自信満々。この興行ではWBA世界同級王者ブランドン・フィゲロア(米国)のV3戦もあり、「次はフィゲロアと戦いたい」と2団体統一を照準に置く。さらに「来年はフェザー級で3階級制覇に挑戦する」と宣言している。

他のカードでは世界バンタム級2冠王者井上尚弥と対戦予定だったWBO世界同級王者ジョリエル・カシメロ(フィリピン)、WBC世界ミドル級王者ジャモール・チャーロ(米国)の防衛戦、WBC世界スーパーウエルター級ジャーメル・チャーロ(同)とWBAジェイソン・ロサリオ(ドミニカ共和国)の王座統一戦などが開催される。

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千代の富士優勝額が両国駅に「特別な思い」長男剛氏

元横綱千代の富士の優勝額除幕式で記念撮影を行う左からJR東日本の西山両国駅長、同社の中川千葉支社長、秋元梢、山中慎介、吉田沙保里、南部虎弾

大相撲の第58代横綱千代の富士の優勝額が8日、JR両国駅の西口改札内に設置され、同所で除幕式が行われた。

次女でモデルの秋元梢や、レスリング女子でオリンピック(五輪)3連覇の吉田沙保里さん、ボクシングの元WBC世界バンタム級王者山中慎介氏らが出席。

優勝額は14度目の優勝を果たした85年九州場所のもので、大きさは縦3メートル、横2メートル。千代の富士の故郷である北海道福島町の福島町総合体育館に飾られていたが、千代の富士の遺族から設置の相談があった。

千代の富士の長男、秋元剛さんは主催者あいさつで「昭和61年から34年の時を経て、大相撲ゆかりの地であるここ両国に優勝額が戻ってきたことに特別な思いが込み上げてきます」と万感の思いを語った。

現在の九重部屋を率いる九重親方(元大関千代大海)は、来賓あいさつとしてコメントを寄せた。「師匠が勝ち星を重ねて獲得された31枚の優勝額のうちのこの1枚、昭和の横綱千代の富士の筋骨隆々の肉体から繰り出される稲妻のような上手投げ、美しい土俵入りの姿をいつまでも語り継がれることを願います」。先代九重親方の千代の富士が膵臓(すいぞう)がんにより61歳で死去し、部屋を継承して4年が経過。この日は日本相撲協会の規制で出席できなかったが「これからも師匠の相撲道を受け継ぎ、部屋の繁栄、相撲の発展に変わらず努力してまいります」と、師匠としての意気込みを語った。

東京・両国国技館の最寄り駅である同駅に飾られている優勝額では14年3月以来の設置で三重ノ海、2代目若乃花、武蔵丸、白鵬の4横綱に続いて5枚目となった。【佐藤礼征】

JR両国駅西口改札内に飾られた元横綱千代の富士の優勝額
元横綱千代の富士の優勝額除幕式で記念撮影を行う左から長男の秋元剛さん、夫人の秋元久美子さん、次女の秋元梢さん、長女の秋元優さん

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山中戦で計量失敗ネリが2階級制覇に挑戦 9・26

ルイス・ネリ(2018年3月1日撮影)

ボクシングのあのお騒がせ男が2階級制覇に挑戦する。元WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリ(25メキシコ)はWBC世界スーパーバンタム級1位につけ、9月26日に米コネティカット州アンカスビルで、同級9位アーロン・アラメダ(26=同)との王座決定戦が決まった。13日に米メディアが報じた。現王者レイ・バルガス(29=同)が足のけがで休養王者となり、当初は挑戦者決定戦の予定が王座決定戦に格上げとなった。

ネリは17年にWBC世界バンタム級王者山中慎介(帝拳)から王座を奪取したが、ドーピング疑惑が明らかになった。18年に再戦となったが、今度は体重超過で王座を剥奪された。日本では無期限活動停止処分も、WBCからは6カ月の資格停止処分で18年に復帰。4連勝していたが、昨年11月のWBC世界バンタム級挑戦者決定戦では、またも計量失格となっていた。

その後、ネリが階級を上げて3月にアラメダと対戦予定も、新型コロナウイルスのために延期となっていた。ネリは30勝(24KO)、アラメダは25勝(13KO)と、無敗のメキシコ人対決となる。

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ドネア、12月にウバーリ戦 井上尚弥戦以来の試合

ウバーリ(左)、ドネア

ボクシング元5階級制覇王者ノニト・ドネア(37=フィリピン)が、12月に米国で王座返り咲きに挑戦する。

米王手ピロモーターのPBC(プレミア・ボクシング・チャンピオンズ)と中継局ショータイムが22日、年内に開催する9つのイベントを発表した。8月1日から、いずれも米コネティカット州アンキャスビルで無観客開催される。

ドネアは12月12日の最後のイベントに登場し、WBC世界バンタム級王者ノルディ・ウバーリ(33=フランス)に挑戦する。昨年11月のWBAスーパー&IBF世界同級王座統一戦で井上尚弥(27=大橋)に判定負け以来の試合となる。セミファイナルで井上の弟拓真(24=大橋)から王座を奪ったのがウバーリ。その初防衛戦で、WBC1位として王座奪回を狙う。

井上尚弥はWBO王者ジョンリル・カシメロ(31=フィリピン)と、3団体王座統一戦を予定している。これに勝てば、次はWBC奪取で4団体完全統一が標的となる。ウバーリが相手なら拓真の敵討ち、ドネアなら激闘再現で連破がかかることになる。

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大橋ジム、井上尚弥の拳かたどったトロフィー発売

大橋ジムが井上尚ら世界王者の右拳トロフィーを発売(大橋ジム提供)

大橋ボクシングジムは12日、同ジムの公式サイトでWBA、IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(27)の右拳をかたどった「右拳トロフィー」などを発売した。

井上尚の右拳型を実際に採取し、血管やシワまでも完全に再現した金属製の実寸大右拳トロフィーで、シルジン青銅に24金箔を貼った世界に3体しか存在しない金色のトロフィーは100万円、シルジン青銅製の実物大トロフィーは10万円、右腕を3Dスキャンし、7分の1サイズに縮小して金属化したキーホルダーも3000円(いずれも税抜き)となっている。

大橋秀行会長、元世界3階級制覇王者八重樫東、前WBC世界バンタム級暫定王者井上拓真のブロンズトロフィー(10万円)とキーホルダー(3000円)も販売する。

詳細は同ジムHP(https://www.ohashi-gym.com/shop/)から。

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辰吉丈一郎の次男・寿以輝がジムワークを本格再開

練習に臨む辰吉寿以輝(撮影・実藤健一)

元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎(50)の次男で、日本スーパーバンタム級8位の辰吉寿以輝(23=大阪帝拳)が9日、本格的なジムワークを再開した。

昨年12月の試合で日本ランカーに勝利し、年内にタイトル戦が計画された。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ボクシングの興行は、のきなみ中止。寿以輝の14戦目、初タイトルマッチも宙に浮いたままとなっている。

寿以輝は「今年に入ってスパーリングもしていないが、モチベーションが下がることはない。(年齢的に)今が一番だとは思うが、それは先になってみないと分からない」と冷静に語った。

父の丈一郎が5月15日に節目の50歳の誕生日を迎えた。ケーキを持って祝ったという寿以輝だが、「見た目は変わらないんで。何も変わらない」。

自身も8月に24歳の誕生日を迎える。ボクサーとしては最も充実期といえるが、「あせりはない。最後に世界王者になれればいい」。いまだ見えない次戦に向けて、トレーニングを積んでいく。【実藤健一】

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裏も濃密だった辰吉対薬師寺/記者振り返るあの瞬間

94年12月、WBC世界バンタム級統一王座決定戦で激しく打ち合う辰吉丈一郎(左)と薬師寺保栄

<スポーツ担当記者 マイメモリーズ>(45)

日刊スポーツの記者が自らの目で見て、耳で聞き、肌で感じた瞬間を紹介する「マイメモリーズ」。サッカー編に続いてオリンピック(五輪)、相撲、バトルなどを担当した記者がお届けする。

   ◇   ◇   ◇

辰吉丈一郎が「勘違い君」と言えば、薬師寺保栄は「思い上がり君」と返した。ボクシングで世紀の一戦と言えば、やっぱりこれ。WBC世界バンタム級王座統一戦で、94年12月4日に名古屋で激突した。対戦前は舌戦が前代未聞の過熱ぶりで、一言で記事になった。

辰吉が前年に暫定で王座を奪回したが、当時の国内ルールでは引退の網膜剥離と判明した。薬師寺が代役で正規王座を奪取して2度防衛。その間に辰吉が海外で復帰すると、WBCから対戦指令が出され、国内復帰も特例で認められた。

因縁に中継テレビ局の違いで、両陣営とも興行権を譲らず。共催案も分裂でついに入札になると、米プロモーターのドン・キング氏も参戦する事態に。薬師寺陣営が342万ドル(約3億4200万円)とヘビー級以外の最高額で落札した。辰吉陣営は237万9999ドル、キング氏は320万1500ドルだった。

薬師寺陣営は赤字削減へ強硬手段に出た。ポスターやプログラムは薬師寺中心で辰吉は片隅。入場券1万1000人のうち辰吉陣営には3000枚だけで、グッズ販売、恒例の太鼓応援も禁止した。薬師寺陣営がファンクラブ結成に約3000人が入会したが、半分は隠れ辰吉ファンの入場券目当てだった。

薬師寺のクリハラ・トレーナーが「欠点が6つある」に、辰吉は「486個」と返した。「ヤックン(薬師寺)のダンスとキラキラの服が楽しみ。判定なら勝ちにしてあげる」と上から目線。薬師寺は「ベルトに偽物と書いて」と言い、公開練習ではあちこちサポーターやドーピング疑惑を口にし、陽動作戦も繰り広げた。

試合は辰吉が前に出るが、薬師寺が左ジャブと手数でリードした。両者とも流血。辰吉は両目を腫らせながら、終盤に反撃した。クリンチも少ない激戦も、2-0の小差判定で薬師寺の手が上がった。

1ポイント差のジャッジ1人は日本人だった。12回は唯一10-10のイーブンと採点した。残るジャッジ2人のこの回は辰吉10-9で、3人が同じだったら判定は1-0で引き分け。異議を訴える辰吉陣営もいた。

実は辰吉が左拳を痛めていたが、素直に完敗を認めた。終了ゴングが鳴ると抱き合って発言を謝り、判定が下ると薬師寺を抱き上げた。薬師寺も勝って言い返すはずが、最強だったと応えた。挑発合戦からクリーンなファイトとエンディングが脳裏に刻まれた。

両陣営の争いで笑ったのが、振込手数料をどちらが払うかでもめたこと。ファイトマネーは五分の1億7100万円で、マネジメント料33%を引いても1億1457万円。辰吉は日本人最高額となった。

薬師寺は違った。当時は試合後の報告書が公表され、2500万円と判明した。後援者のボーナスはあったが、地元での開催優先へ抑制を受け入れ、初の日本人統一戦勝者という栄冠を手にした。舞台裏も実に濃密で面白く、まさに世紀の一戦と言えた。【河合香】

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薬師寺ジムが興行中止「入場収入なければ出る一方」

薬師寺保栄会長(2016年12月23日撮影)

ボクシングの薬師寺ジムが7月12日に愛知県内で予定していた興行を中止としたことが30日、分かった。

同ジム所属のWBO世界フェザー級5位で同アジアパシフィック同級王者森武蔵(20)のノンタイトル戦をメインに計画していた。しかし、原則となる「無観客」が最大の壁となり、開催を断念せざるをえなかった。元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄会長(51)は「(放映権料が見込める)テレビ中継がつくわけでもなく、入場収入がなければ出ていく一方。ファイトマネーも払えない」と苦渋の決断を語った。

日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会(JPBA)は前日29日に新型コロナウイルス対策連絡協議会を開き、7月からの興行再開を決めた。ただ「原則無観客」で、客入れには厳しい条件設定。実際には興行不可能な厳しい現実が示された。

将来期待の森は来春にも世界戦が計画されている。年内に2戦で世界挑戦が描かれていたが今後の興行、試合日程も「全くの白紙」(薬師寺会長)と見通しがたたない。プロ野球、Jリーグと動きだしてきたスポーツ界だが「密」を避けるのが難しいボクシング、格闘技にはまだまだ高いハードルが立ちはだかる。

森武蔵(2017年12月22日撮影)

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山中慎介氏「プレッシャーに打ち勝つ」特別レッスン

山中慎介氏と東京五輪代表内定選手らによるオンライン講座の様子。2段目左から2人目が山中氏

ボクシングの東京五輪日本代表らが23日、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏(37)から特別講義を受けた。「プレッシャーに打ち勝つ」をテーマにしたオンライン講座で、経験を基にしたトップ選手ならではの試合への心身の臨み方、独自のコンディションの計り方などが語られた。

同氏は日本歴代2位の12連続防衛記録を持ち、「神の左」と呼ばれた左ストレートでもリングで光り輝いた。アマチュア時代は専大で突出した結果は残せなかったが、プロ入り後に類い希なストレート系のパンチに威力を発揮し、数々のKOシーンを生んできた。講座ではその技術についても触れられるなど、選手にとってはかけがいのない時間となった。

ウエルター級の岡沢セオンは「名チャンピオンからのとても貴重なお話を聞くことができて勉強になりました。特に、良いイメージだけでなく悪いイメージもしておくことが平常心につながると言うお話を聞き、自分も取り入れようと思いました」、女子フライ級の並木月海は「1人1人戦い方も違ければ試合前のメンタルも違う。でも、なにより自分のルーティンや、やって来た事。周りで応援してくれている方々への感謝などでプレッシャーに打ち勝つ事は出来るという事が分かりました」と感謝した。

オンライン講義はコロナウイルスによる自粛期間に日本ボクシング連盟が企画し、今回が6回目。先月の初回ではWBA世界ミドル級王者の村田諒太が講師を務めた。

重傷克服の薬師寺愛弟子…森武蔵が来春世界初挑戦へ

森武蔵

WBO世界フェザー級5位で同アジアパシフィック同級王者森武蔵(20=薬師寺)が来春にも世界初挑戦を計画していることが19日、分かった。実現すれば元WBC世界バンタム級王者薬師寺保栄会長(51)の愛弟子で初の世界戦となる。

森は13歳の時、交通事故で両足と腰の骨を折る重傷を負うも、そこから奇跡の再起を遂げた。“モンスター”井上尚弥らを輩出した全国U-15ジュニア大会で優勝した実力者。素質を買う薬師寺会長が「チャンスを与えたい」と、WBO同級王者シャクール・スティーブンソン(22=米国)陣営と交渉している。

王者はリオデジャネイロ五輪銀メダリストで13勝(7KO)無敗の超難敵。計画では7月にノンタイトル戦を行い、年内にアジアパシフィック王座の防衛戦を行った後に返上し、世界戦に向かう。

森は薬師寺会長に素質を見いだされ、「プロ以外に興味ない」と複数の高校の誘いを断り、プロ入りした。王者スティーブンソンとは同じサウスポーで、「最近はファイタースタイルに近づいている」という攻撃型。勢いに乗って成長をとげている時に新型コロナウイルスの影響を受けた。4月に地元の熊本でアジアパシフィック王座の防衛戦も中止となり、現在は熊本の実家でトレーニングを積んでいる。

「とにかく早く試合がしたい」と願うが、7月の試合も世間の情勢で流動的ではある。とはいえ、未知の、そして大きな可能性を秘めた若武者。その未来を開く夢舞台が実現するか。コロナ終息後の楽しみは間違いない。【実藤健一】

◆森武蔵(もり・むさし)1999年(平11)11月27日、熊本県菊池市生まれ。幼稚園から小学5年まで空手、その後にボクシング。16年12月にプロデビュー。17年度フェザー級の全日本新人王。18年11月にWBOアジアパシフィック同級王座を獲得し、2度防衛中。戦績は11勝(6KO)無敗。身長170センチの左ファイター。

森武蔵と薬師寺会長(右)(2017年12月23日)

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コロナ禍でもぶれず、50歳辰吉丈一郎が貫く現役道

息子寿以輝の試合の観戦に訪れた丈一郎氏(2019年12月17日撮影)

元WBC世界バンタム級王者の“カリスマ”辰吉丈一郎が15日、50歳の誕生日を迎えた。09年3月にタイで試合を行ったのを最後に11年。現実的に試合を行う可能性がない今でも現役を続け、父粂二さん(享年52)と約束した「世界王者で引退」を追い求める。世間が新型コロナウイルスに苦しむ中、どんな苦境にもぶれない「浪速のジョー」の生き様は励みになる。

電話取材で辰吉は「50やからな。年とったなぁ思うし。世間的にいうたら若いかもしれんけど」。誕生日祝いについては「もう50やで。楽しみなわけないやん」と穏やかに語った。

節目を迎えても変わらない。「練習はずっとやってるよ。絶え間なく。意地を張ってるわけやなく、自分のしたいことをやってるだけ。好きやからやってるんや」。国内外を問わず今後、辰吉が試合を行える可能性はほぼない。それでも辰吉は戦い続ける。「自分の目標に向かってやっている。その答えは自分にしか分からん。自分の人生は自分のためにあるんやから」。

男手ひとつで育ててくれた父の年齢に近づいてきた。「父ちゃんとは違うしな」。ただ、粂二さんとの約束は心に刻まれたままだ。

亡くなる前の粂二さんから「(最初に当時最速の8戦目で世界王座を奪取した)リチャードソンに勝って、辞めてたらよかったんや」と何度も聞いた。決められたルール、周囲の視線や声などかまわず、己を貫く。ジョーの生き様はやはり格好いい。【実藤健一】

◆辰吉丈一郎(たつよし・じょういちろう)1970年(昭45)5月15日、岡山県倉敷市生まれ。4戦目で日本バンタム級王者、8戦目で当時日本選手最速の世界王座獲得。引退危機を乗り越えるも薬師寺との世紀の王座統一戦で判定負け。スーパーバンタム級に上げるも連敗で迎えた97年11月、バンタム級に戻してのシリモンコン戦で劇的勝利。2度防衛後、ウィラポンに敗れて陥落。1度は引退表明も撤回し、タイで2戦。戦績は20勝(14KO)7敗1分け。次男寿以輝は13勝(9KO)無敗で日本スーパーバンタム級8位。

09年3月、ノンタイトル10回戦でサーカイ(右)の右フックを顔面に浴びる辰吉丈一郎(2009年3月8日撮影)

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辰吉丈一郎50歳「世界王座とって引退」練習は継続

息子寿以輝の試合の観戦に訪れた辰吉丈一郎氏(2019年12月17日)

ボクシングの元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎が15日、50歳の誕生日を迎えた。電話取材に応じた辰吉は「50やからな。年とったなぁ思うし。世間的にいうたら若いかもしれんけど」。誕生日祝いについては「もう50やで。楽しみなわけないやん」と和やかに話した。

50歳の節目を迎えても「世界王座をとって引退」の思いは変わらず、練習を続けているという。「練習はずっとやってるよ、絶え間なく。意地を張ってるわけやなく、自分のやりたいことをやってるだけ。好きやからやっている。自分の目標に向かっている」と人生の目標はぶれていない。

54キロ契約ノンタイトル戦10回戦 辰吉丈一郎対パランチャイ・チュワタナ 勝ち名乗りを受ける辰吉丈一郎(2008年10月26日撮影)

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頭部陥没させたドネア左フック/山下正人会長の一撃

ノニト・ドネア(19年11月撮影)

<ボクシング、忘れられない一撃~14>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。

元世界3階級王者の長谷川穂積らを育てた、真正ジムの山下正人会長(58=西日本ボクシング協会会長)があげた一撃は「戦慄(せんりつ)の左フック」。11年2月のWBO、WBC世界バンタム級タイトルマッチで、挑戦者ノニト・ドネア(フィリピン)が、統一王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)を沈めた一撃。倒す要素が詰まった理想の1発を振り返る。(取材・構成=実藤健一)

▼試合VTR 11年2月19日、米ラスベガスでのWBO、WBC世界バンタム級タイトルマッチ。3階級制覇の統一王者モンティエルと2階級制覇王者のドネアが激突。軽量級屈指の好カードは、挑戦者のドネアが圧倒した。立ち上がりから右ストレートからの左フックのコンビネーションで主導権を奪い2回、強烈な左フックでキャンバスに沈んだモンティエルは大の字で動けず2分25秒TKO負け。モンティエルの右側頭部は陥没していた。

◇ ◇ ◇

最もインパクトあったんがドネアの左フック。モンティエルが衝撃的な倒れ方やった。パンチというのは当てるだけやない。大事なのは呼吸、タイミング。それをあらためて思い知らされた一撃やった。

選手を指導する上で、常に選手に教え込むのがタイミング。言葉にするのは難しいけど、そこは0コンマ何秒の世界。たいがいはタイミングが早かったり遅かったり。ここで打たなあかん! というのは練習で体に覚え込ますしかない。その点でドネアの左フックはすごい、完璧なパンチやった。

ドネアの場合、あの左フックにたどり着くまで、いっぱいの伏線があった。右ストレート、ジャブ、いろんな伏線を張り巡らして、最後だけは左フックで仕留めると決めている。

1発で、狙い澄まして、というのは難しい。自分が最も自信があるパンチをいかに効果的に打てるか。そういう視点からも、あの試合から学ぶものは少なくなかった。

選手には「半呼吸」を教えている。打たれてすぐに打ち返しがちだが、そこで半呼吸ためることができれば、相手もタイミングがとれずに隙が生まれやすい。倒すのは決して力ではない。ドネアの左フックは、自分が指導する上で理想としている。

◆山下正人(やました・まさと)1962年(昭37)4月30日、兵庫県伊丹市生まれ。伊丹東中から村野工へ。野球部で俊足巧打の1番打者として活躍。3年夏の県大会ではベスト4と甲子園に迫った。卒業後、兵庫県警で暴力団対策の刑事。99年に民間の警備会社に移り、千里馬神戸ジムでトレーナー。長谷川穂積を世界王者に育て、05年度にトレーナーのMVP「エディ・タウンゼント賞」。07年に真正ジムをたち上げる。昨年度から西日本ボクシング協会会長。

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フィリピンの英雄パッキャオの左/山中慎介の一撃

マニー・パッキャオ

<ボクシング、忘れられない一撃~5>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。日本歴代2位となる12度の防衛を果たした元WBC世界バンタム級王者山中慎介氏(37)が選んだ一撃は、「ハットンをKOしたパッキャオの左」です。(取材・構成=奥山将志)

  ◇    ◇    ◇

▼試合VTR 08年12月にオスカー・デラホーヤとのビッグマッチを制したマニー・パッキャオ(フィリピン)が、09年5月2日、米ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで、スーパーライト級全勝を誇る強打のリッキー・ハットン(英国)と対戦した。

フライ級からキャリアをスタートさせ、4階級制覇を達成していたパッキャオ。この試合は、スーパーライト級での試合経験などから、パッキャオ不利を予想するも声少なくなかったが、「フィリピンの英雄」はゴング直後にそんな不安をかき消した。スピードと的確なパンチですぐにペースをつかむと、カウンターの右フックでダウンを先取。同回終了間際にも再びダウンを奪うなど、完璧な立ち上がりを見せた。

山中氏が選んだパンチは、2回終了間際。ダメージが隠せない相手と、リング中央で対峙(たいじ)すると、小さなモーションから左ストレートを顔面に打ち込んだ。ハットンはキャンバスに大の字となり、そのままKOで試合を決めた。

  ◇    ◇    ◇

パッキャオは同じサウスポーということもあり、現役時代、参考にしていた選手です。数々の印象的なパンチがありますが、このハットン戦での一撃を選んだのは、「こういう打ち方もできるんだ」という驚きが強かったからです。

パッキャオ=踏み込みという印象を持っている人は多いと思います。僕自身も、パッキャオのように、下半身で生み出したパワーを上半身に伝える踏み込みを意識していました。ただ、同じようなパンチで倒し続けていると、相手も警戒してきますし、当てにくくなるものです。

ハットン戦のパッキャオは、出来がとにかく良かったですし、パンチも合っていた。最後のストレートは、右に小さくフェイントを入れた直後、いつものように大きく踏み込まず、上半身を少し開き、ややフック気味に打っています。

当時の僕はまだ日本王者になる前。テレビを見ていて、相手に研究される立場に立たされたパッキャオの工夫と、引き出しの多さを感じたのを覚えています。

アジアから世界の頂点に駆け上がったパッキャオ。ハットン戦の頃は、すごく勢いもありましたし、パワー、スピードはもちろん、相手に向かっていく勇気もずばぬけていたと思います。踏み込んで打つのは勇気が必要です。技術に加え、メンタルの強さもパッキャオの魅力だと思います。

◆山中慎介(やまなか・しんすけ)1982年(昭57)10月11日、滋賀・湖南市生まれ。南京都高1年でボクシングを始め、3年時の国体で優勝。専大ボクシング部で主将。06年1月プロデビュー。10年6月に日本バンタム級王座、11年11月にWBC世界バンタム級王座を獲得し、12度防衛。18年3月に引退を発表。家族は妻と1男1女。身長171センチの左ボクサーファイター。

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山中慎介「神の左」ロハス病院送り/三浦隆司の一撃

WBC世界バンタム級タイトルマッチ 山中慎介対トマス・ロハス 7回、左ストレートでトマス・ロハス(右)をKOした山中慎介(2012年11月3日撮影)

<ボクシング、忘れられない一撃~3>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。強打を武器に、米国でも活躍した元WBC世界スーパーフェザー級王者三浦隆司氏(35)は、同じ帝拳ジムに所属した山中慎介氏の「ロハス戦の左ストレート」を挙げました。(取材・構成=奥山将志)

    ◇    ◇

▼試合VTR 11年11月にWBC世界バンタム級王座を獲得した山中慎介が、2度目の防衛戦(12年11月、ゼビオアリーナ仙台)で、元WBCスーパーフライ級王者トマス・ロハス(メキシコ)を迎え撃った。7回36秒、山中が連打で距離を詰めると、最後はロハスの顎に、至近距離からねじこむような左を打ち抜いた。意識を失ったロハスは、前のめりにキャンバスに倒れこみ、ダメージの大きさから、試合後の取材もキャンセル。病院に直行した。この試合から5試合連続でKO防衛を果たすことになる山中。日本歴代2位のV12を果たした名王者が、「神の左」の威力を存分に見せつける一戦となった。

    ◇    ◇

あれは、本当にすごいパンチでした。ロハスが人形のように前に崩れ落ち、ファンがどっと沸いたかと思えば、ピクリとも動かない姿に、少しずつ会場が静まりかえっていったのを覚えています。

山中さんといえば、ワンツー。フィニッシュのほとんどがワンツーからの左ストレートでした。ただ、この試合は、めずらしく、コンビネーション4発で仕留めました。力みのないパンチで警戒を散らし、最後は左。ディフェンスに追われたロハスは、最後のパンチはまったく見えていなかったと思います。

僕も同じサウスポーでしたが、山中さんのパンチは特別でした。ダメージを与えるのではなく、下半身の力を上半身に伝え、一発で相手の意識を断ち切るパンチです。だからこそ、見る人が「当たれば倒せる」というワクワク感を感じていたんだと思います。

あの当時、僕は世界初挑戦(内山高志戦)に失敗し、帝拳ジムに移籍して再びチャンスがくるのを待っていたころです。山中さんとは練習時間も同じでしたし、山中さんの背中を追いかければ、僕もいつか世界王者になれると思っていました。練習中は、どんなメニューをやっているのか、どんなパンチを打っているのかを横目で見ていました。

左ストレートだけで勝ち続けた山中さん。多くの印象的なKOパンチがありましたが、あらためて考えても、あのロハス戦の一撃は恐ろしいですね。

◆三浦隆司(みうら・たかし)1984年(昭59)5月14日、秋田・三種町生まれ。金足農時代に国体優勝。横浜光ジムに所属し、03年7月プロデビュー。11年1月、内山高志戦で世界初挑戦。同年に帝拳ジムへ移籍。13年4月にWBC世界スーパーフェザー級王座を獲得し、4度防衛。17年に現役を引退し、現在は秋田県体育協会テクニカルアドバイザーとして高校生などを指導している。プロ37戦31勝(24KO)2分け4敗。169センチの左ファイター。家族は彩美夫人と1男1女。強打から、愛称はボンバーレフト。

WBC世界バンタム級タイトルマッチ 山中慎介対トマス・ロハス 7R、山中慎介(右)はトマス・ロハスに左ストレートを放ちKO勝ちする(2012年11月3日撮影)
三浦隆司氏

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ハーンズ伝説のラスベガス恐怖の一撃/薬師寺の一撃

薬師寺保栄氏

<ボクシング、忘れられない一撃~2>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。

元WBC世界バンタム級王者薬師寺保栄氏(51=薬師寺ジム会長)の忘れられない一撃は「ラスベガス恐怖の一撃」。高校生の時に見た伝説の一戦、のちの5階級制覇王者トーマス・ハーンズ(米国)-ロベルト・デュラン(パナマ)で受けた衝撃を語った。(取材・構成=実藤健一)

▼試合VTR 84年6月15日、WBC世界スーパーウエルター級タイトルマッチで王者ハーンズとWBA王者デュランが対戦した(WBAはタイトル戦を認めず王座剥奪)。「ヒットマン=殺し屋」の異名をとったハーンズと「石の拳」デュランの激突は世界中の注目を集めた。試合は序盤からハーンズが攻勢。残り約30秒、ハーンズが右の打ち下ろしでデュランのあごを打ち抜き、ダウンを奪う。立ち上がったところにラッシュで2度目のダウンもゴングに救われる。2回もハーンズがラッシュをかけ1分過ぎ、右ストレートでまたもあごを打ち抜かれたデュランが前のめりに崩れ落ちるKO負け。この右が「ラスベガス恐怖の一撃」と語られる。

◇  ◇  ◇  ◇

衝撃だったね。(享栄)高校でもうボクシングをやってたんだけど、震え上がるような右ストレートだった。いまだに忘れられないほどだよ。

あのデュランが、エッフェル塔が倒れるように、爆破されたビルが崩れ落ちるように、かな。前のめりに倒れた。今もたまに映像を見るけど、すごいシーンだったよね。

ハーンズはリーチが長くて、スピードもある。代名詞がフリッカージャブ(右構えなら左のガードを下げ腕をむちのようにしならせてスナップを利かせて打ち込む)だった。死角から強烈なのが飛んでくるから。デュランもそれで、相当にダメージを蓄積していたと思う。

リーチの長さと独特のしなやかさが必要で、日本人がまねるのは無理やね。自分もやろうとしたけど、高校のコーチに怒られた。「ガードを下げるな!」って。日本のボクシングはそれが鉄則だから。

自分の選手にも絶対教えませんよ。「ガードを下げるな!」って、同じことを言うやろね。

◆薬師寺保栄(やくしじ・やすえい)1968年(昭43)7月22日、大分・津久見市生まれ、愛知・小牧市育ち。中学3年からボクシングをはじめ、享栄高から松田ジムで87年7月にプロデビュー。91年12月にWBC世界バンタム級王座を獲得し94年12月、暫定王者辰吉丈一郎との世紀の一戦を判定で制する。95年7月、V5に失敗後、現役を引退。戦績は24勝(16KO)3敗1分け。07年に名古屋市内に薬師寺ジム開設。

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薬師寺会長、苦しいジム経営「影響は厳しい」

薬師寺保栄氏(12年6月撮影)

愛知県は10日、独自の緊急事態宣言を発令した。

名古屋市内にジムを構える元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄会長(51)が電話取材に応じ、「地域というか、国レベルのこと。従うしかないんで」と語った。

新型コロナウイルス感染拡大下において消毒、換気を徹底してジムを開いてきた。ただ、愛知県の宣言を受けて今後は「短縮、クローズということになるでしょう」。ボクシング界は5月末までの興行自粛となり、薬師寺ジムも予定していた3回の興行が流れたという。

さらに厳しい経営状況をしいられている中で、ジムの退会者も増えているという。薬師寺会長は「(会員は)自営業の方も多いんで。影響は厳しいですね」。

所属するWBO世界フェザー級5位で、アジアパシフィック同級王者の森武蔵(20)も今月に地元・熊本で予定していた試合が中止となった。世界に接近する大事な時期だけに、会長は「早く終息してほしい」と切に願った。

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森武蔵 ファイトマネーで故郷熊本にマスク寄贈

森武蔵

ボクシングのWBOアジアパシフィックフェザー級王者森武蔵(20=薬師寺)が6日、故郷(熊本県菊池市出身)の熊本県庁を訪れ、マスク3000枚を寄贈した。

4月18日に熊本で防衛戦が予定されていた森は、3月に地元で合宿中に新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、「何か力になれないか」。元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄会長や後援会の会長に相談し、自身のファイトマネーで寄贈を決めた。4月の試合は延期。「今はボクシング一本でやらせてもらっている。ファイトマネーが入らないのは正直厳しいが、何かの役に立ちたかった」と話す。

自身も苦しい思いをしてきたからこそ、人のためになりたいと思う。13歳の時、ロードワーク中に後ろから車に追突された。腰と両足骨折の重傷。半年間、入退院を繰り返した。医者からは通常の生活はできても、ボクシングは無理と通告された。再起不能の宣告だったが、森は「自分の心は折れなかった」。必死の努力で全国U-15ジュニアボクシング大会で優勝した。

そんな姿勢が元世界王者の薬師寺会長の目に留まった。母は高校進学を願ったが、森は「プロ以外に興味ない」と薬師寺会長の名古屋行きを即断した。中学の卒業式に薬師寺会長が迎えにきたという。その後に大阪で世界ランカーとのスパーリングでボコボコにされた。「やり返したる」。逆に闘争心がわいた。

サウスポーのファイターで、プロでは全日本スーパーフェザー級新人王を獲得するなど11戦全勝(6KO)。現在、WBO世界フェザー級5位で、世界挑戦も期待される。「自分は若く、まだまだ成長期。力を備えて挑みたい」。与えられた困難を乗り越え、世界のベルトを目指す。

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中嶋一輝「減量もバッチリ」会長から3連続KO指令

計量をクリアした中嶋一輝(左)と堤聖也

ボクシング元WBC世界バンタム級王者山中慎介氏がアンバサダーを務めるGOD’S LEFT同級トーナメント決勝が、28日に東京・後楽園ホールで行われる。27日に都内で前日計量があり、中嶋一輝(26=大橋)、堤聖也(24=角海老宝石)ともに一発でクリアした。中嶋は8勝(7KO)、堤は5勝(4KO)と無敗の大卒経験者対決で、優勝賞金100万円をかけて激闘する。

中嶋は2試合連続1回KOで勝ち上がってきた。大橋会長から3連続KO指令も「たまたま続いただけ。たまたま行った方がきれいに決まる」とニヤリ。「減量もバッチリ。相手の対策は特にしていない。自分のスタイルを磨くだけ」とここは通過点と見ている。

堤は1回戦シード、準決勝は相手がケガで棄権し、昨年4月以来の試合となる。この間に石原トレーナーを追いかけてワタナベジムから移籍した。「準決勝は誤算。中嶋が一番強いと思うが、それを超える。倒されても、最後にリングに立っているのはボク」と気合十分だった。

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辰吉寿以輝TKO勝利も父丈一郎「どんくさいなあ」

息子寿以輝の試合の観戦に訪れた丈一郎氏(撮影・前田充)

<プロボクシング:スーパーバンタム級8回戦>◇17日◇エディオンアリーナ大阪第2競技場

元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎(49)の次男で、日本スーパーバンタム級14位の寿以輝(23=大阪帝拳)が、初タイトルに王手をかけた。

プロ13戦目で初の日本ランカー、日本バンタム級5位の中村誠康(27=TEAM10COUNT)に4回2分30秒TKO勝ち。戦績を13勝(9KO)無敗とし、来年は上位ランク入りが確実。吉井寛会長は日本に限らず、東洋太平洋などあらゆる可能性を見据え「来年早々にもチャンスがあれば、年内には必ず(タイトル戦を行う)」と明言した。

タイトル戦に見合う、進化した姿を披露した。左ジャブで1回から中村の右目上を切り裂き、左フックでダウンを奪った。最後は出血でレフェリーストップ。父の丈一郎は1回で仕留めきれなかった内容に「どんくさいなあ」と辛口。寿以輝は「今日はパンチが乗っていた。早く倒そうと飛ばしすぎた」と反省した。

中村に勝利し、インタビューに答える辰吉(撮影・前田充)
辰吉寿以輝対中村誠康 1回、中村(右)からダウンを奪う辰吉(撮影・前田充)
辰吉寿以輝対中村誠康 息子・寿以輝の試合の観戦に訪れた辰吉丈一郎氏((撮影・前田充)
辰吉寿以輝対中村誠康 父・丈一郎氏(手前右から2人目)を横目に入場する辰吉寿以輝(撮影・前田充)

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