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【RIZIN】神龍誠が恐怖の肘で完勝「地上波では見せられない」北方大地の額から大量出血

神龍誠対北方大地 2回、北方大地を破った神龍誠(撮影・前岡正明)

<RIZIN.41>◇1日◇丸善インテックアリーナ大阪

神龍誠(22)が、戦慄(せんりつ)の完勝劇を見せた。肩固めで、2回一本勝ち。北方大地(32)に対して、パウンドからの“恐怖”の肘で圧倒した。切れ味鋭い肘打ちで、北方の額からは、異常な量の血が噴き出した。解説席が「地上波では見せられない」と言うほどの出血量。SNSでも「肘は刃物ついていんのか」と驚くほどの鋭利さでリングを赤く染め上げた。これで10連勝。恐るべき22歳が大阪の会場を恐怖で静めた。

神龍誠対北方大地 北方大地を破った神龍誠(撮影・前岡正明)
神龍誠対北方大地 北方大地を破った神龍誠(撮影・前岡正明)

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【RIZIN】宇佐美正パトリック無念のタップ「ファイターとしてぜんぜん完成していない」

宇佐美正パトリック対キム・ギョンピョ 1回、宇佐美正パトリック(右)を攻めるキム・ギョンピョ(撮影・前岡正明)

<RIZIN.41>◇1日◇丸善インテックアリーナ大阪

韓国の元HEATライト級王者キム・ギョンピョ(31)が、ボクシング高校6冠の宇佐美正パトリック(22)から1回一本で勝利を飾った。

ギョンピョが試合序盤にタックルに成功。上から攻撃をしかけ、最後はバックチョークで締め付け、宇佐美のタップを誘った。ギョンピョは「何でこのスポーツをしているんだろう? 試合直前まで考えていました。でも私はこのスポーツが大好きです。日本で久しぶりに試合が出来てよかったです」と笑顔で話した。

宇佐美は、故郷で錦を飾れなかった。地元・大阪での一戦。「まだMMAファイターとしてぜんぜん完成していないし、これから化けられる自信がある。『マジで怪物や』って言われるくらい進化できると思ってる」と意気込んでいたが、無念の敗戦。RIZIN3連勝とはならなかった。

宇佐美正パトリック対キム・ギョンピョ 1回、宇佐美正パトリックを破りセコンドと抱き合うキム・ギョンピョ(撮影・前岡正明)
宇佐美正パトリック対キム・ギョンピョ 宇佐美正パトリックを破ったキム・ギョンピョ(撮影・前岡正明)
RIZINガール(撮影・前岡正明)
RIZINガール(撮影・前岡正明)

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モンスタートーナメント開催の大橋会長「力になる」優勝者に世界戦チャンスの舞台も約束

優勝賞金1000万円のバンタム級モンスタートーナメント出場選手たち。左から梅津奨利、堤聖也、増田陸。大橋秀行会長、穴口一輝、富施郁哉、石川春樹

大橋ボクシングジム興行フェニックスバトルで開催される優勝賞金1000万円の「井上尚弥4団体統一記念杯」バンタム級モンスタートーナメントの参戦選手が31日、発表された。

日本同級王者堤聖也(27=角海老宝石)、同級3位富施郁哉(24=ワタナベ)、同級12位穴口一輝(22=真正)、同級13位梅津奨利(24=三谷大和)、アマ戦績51勝41敗でプロデビュー2連続KO勝利中の増田陸(25=帝拳)、18年東日本同級新人王・石川春樹(23=RK蒲田)がエントリー。残り1枠の選手は後日発表される。

「モンスター」と銘打つトーナメントはファイトマネーも破格。優勝賞金とは別に決勝は、王者が500万円、世界ランカーが400万円、日本、東洋太平洋ランカーは300万円、ランキング外でも200万円が約束された。さらに興行主となる大橋ジムの大橋秀行会長(58)は優勝者には世界挑戦の舞台を整える意欲を示した。4月8日、東京・有明アリーナでWBA世界同級2位井上拓真(27=大橋)が同級3位リボリオ・ソリス(41=ベネズエラ)との同級王座決定戦に臨むことに触れつつ「バンタム級は井上尚弥が4団体の王座を返上し、新しい4団体の世界王者が出てきます。かなりチャンスが出てくると思います。このモンスタートーナメントの優勝者には最善の努力をして(世界挑戦の)力になっていきたい。そういう大会にしていきたい」と言い切った。

このモンスタートーナメント1回戦はフェニックスバトルとDANGANとの共催により5月20日に東京・墨田区総合体育館で開催。8月30日に準決勝、12月26日に決勝(ともに東京・後楽園ホール)を行い、優勝者を決める。

優勝賞金1000万円のバンタム級モンスタートーナメント参戦選手。左端から梅津奨利、増田陸、堤聖也、穴口一輝、富施郁哉、石川春樹
優勝賞金1000万円のバンタム級モンスタートーナメントに参戦することが発表された日本同級王者堤聖也

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優勝賞金1000万円「井上尚弥杯」バンタム級モンスタートーナメント 日本王者の堤聖也ら参戦

優勝賞金1000万円のバンタム級モンスタートーナメント出場選手たち。左から梅津奨利、堤聖也、増田陸。大橋秀行会長、穴口一輝、富施郁哉、石川春樹

大橋ボクシングジム興行フェニックスバトルで開催される優勝賞金1000万円の「井上尚弥4団体統一記念杯」バンタム級モンスタートーナメントの参戦選手が31日、発表された。

日本同級王者堤聖也(27=角海老宝石)、同級3位富施郁哉(24=ワタナベ)、同級12位穴口一輝(22=真正)、同級13位梅津奨利(24=三谷大和)、アマ戦績51勝41敗でプロデビュー2連続KO勝利中の増田陸(25=帝拳)、18年東日本同級新人王・石川春樹(23=RK蒲田)がエントリー。未発表の残り1枠の選手は後日発表される。

同日、都内で組み合わせ抽選会が開催され、増田-富施、石川-梅津、穴口-未発表選手のカードに決定。王者堤はシードとなり、準決勝で増田-富施戦の勝者と対戦する。日本王者として参戦する堤は「こういう注目されるトーナメントで王者としてしっかり実力をみせたい」と意気込みを示した。また上位ランカーとなる同級3位富施は「1試合1試合集中して優勝を狙いたい」と強い決意。アマ経験豊富なホープ増田は「優勝します。(優勝賞金で)両親に学費を返します」と宣言していた。

このモンスタートーナメント1回戦はフェニックスバトルとDANGANとの共催により5月20日に東京・墨田区総合体育館で開催。8月30日に準決勝、12月26日に決勝(ともに東京・後楽園ホール)を行い、優勝者を決める。「モンスター」と銘打つトーナメントのため、ファイトマネーも破格。優勝賞金とは別に決勝は、王者が500万円、世界ランカーが400万円、日本、東洋太平洋ランカーは300万円、ランキング外でも200万円が約束されている。

優勝賞金1000万円のバンタム級モンスタートーナメント参戦選手。左端から梅津奨利、増田陸、堤聖也、穴口一輝、富施郁哉、石川春樹
優勝賞金1000万円のバンタム級モンスタートーナメントに参戦することが発表された日本同級王者堤聖也

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元年俸120円Jリーガー安彦考真が結婚発表「夢を思いきり目指していた似たもの同士」

元年俸120円Jリーガーで格闘家の安彦考真(右)と妻の真佐美さん

元年俸120円Jリーガーで20年末から格闘家に転向した安彦考真(45)が結婚したことが30日、わかった。31日中にも安彦本人から発表される。

相手はサッカー選手時代に知り合っていたプロダンサーを目指していた経歴も持つ真佐美さん(34)。

格闘家デビュー戦などの入場時を盛り上げるダンスを任せるなどして親交を深め、昨年のクリスマスイブにプロポーズ。一粒万倍日と天赦日などが重なる縁起の良い日とされ、格闘家としての試合後に観客と合唱する「3・2・1 Vamos!」のかけ声にもかけた3月21日に都内の区役所に婚姻届を提出した。

“挑戦モンスター”として戦いを続ける安彦が、最愛の伴侶を手にした。相手の真佐美さんについては「お互い夢を思いきり目指していたところが同じ似たもの同士」と語る。

安彦は高校3年時に単身ブラジルへ渡り、19歳で地元クラブとプロ契約を結ぶなど雑草魂でサッカー留学に励んだ経験がある。

真佐美さんも地元の北海道を離れて高校から香川県にダンス留学してプロダンサーを目指していたといい「僕らの場合は足りないものを補い合うのではなく、同じ方向を向いて歩んでいける関係性です」と話した。

本能のままに思いを伝えた。真佐美さんは結婚を機に3月下旬に上京するまで北海道・砂川市で暮らしていた。毎日の電話が日課となる遠距離恋愛で、安彦は昨年のクリスマスイブに砂川市までサプライズで足を運んでプロポーズ。雪の積もる砂川の街で、安彦からの電話を機に家から出た真佐美さんにひざまずいて指輪を差し出した。

ロマンチックな場面となるはずだったが、薄暗い家の敷地の中で、急に「真佐美ちゃん」と男に声をかけられた真佐美さんは「きゃあっ」とその場で腰を抜かしてしまったという。「電話で『今からミーティング』と言っていたので、頭の中がパニックでした」(真佐美さん)。“急襲”をわびつつあらためてプロポーズし、晴れて結ばれた。

安彦は「人はいつ死ぬかわからないので、今、手に入れたいと思ったものはその時に手に入れるべき」と熱弁し「ほしいもの、やりたいことはその瞬間にやる。今回もそうでした」と語った。交際はサッカー選手時代の20年8月からで、約2年半の遠距離恋愛を実らせる形に。お互いに再婚であったことも理解のきっかけになった。

真佐美さんは安彦について「この人と一緒だったら、どんな状況でも幸せに、楽しみながらこえていけると思いました」と明かした。好きな部分は「どんどん引っ張っていくような男らしいところ」とし「言ったことは必ずやり切りますし、遠距離恋愛中もどんなに疲れていても連絡をマメにしてくれる。レディーファーストですね」とほほ笑んだ。

3月26日に安彦が出場した東京・有明アリーナで行われた格闘技イベント「RISE ELDORADO」の試合も真佐美さんは安彦の両親らと共に客席で見守っており、惜しくも敗れたが「かっこよかった。エネルギーが私のところまで届いてきたよ」と声をかけられた。

約1週間前から都内で同居しており、試合前の減量期も、約3年前からヴィーガン(完全菜食主義者)生活を始めた自身に会わせた食材を食卓に並べてくれていた。安彦は「あまり知識のないところからヴィーガン食も作ってくれて、本当にありがたい」と感謝した。

これからも歩みは止めない。3月31日は、5年前に安彦がJ2水戸ホーリーホックでプロ契約書にサインし、幼い頃からの夢をかなえた思い出の日。

「家族も増えますが、僕は守りに入るより、より攻めていく」とさらなる“挑戦”への意欲もたぎらせ「僕が自分の人生を輝かせることが家族のためにもなると思っているので。先頭で走って背中で見せていきたい」。

格闘家として掲げる大目標は、大みそかのRIZIN出場。家族の支えも力に変え、夢の景色を全員でつかみとる。【松尾幸之介】

◆安彦考真(あびこ・たかまさ)1978年(昭53)2月1日、神奈川県生まれ。高校3年時に単身ブラジルへ渡り、19歳で地元クラブとプロ契約を結んだが開幕直前のけがもあり、帰国。03年に引退するも17年夏に39歳で再びプロ入りを志し、18年3月に練習生を経てJ2水戸と40歳でプロ契約。出場機会を得られず19年にJ3YS横浜に移籍。同年開幕戦の鳥取戦に41歳1カ月9日で途中出場し、ジーコの持つJリーグ最年長初出場記録(40歳2カ月13日)を更新。20年限りで現役を引退し、格闘家転向を表明。21年4月にアマチュア格闘技イベント「EXECUTIVE FIGHT 武士道」で格闘家デビュー。プロとしては22年2月16日にRISEでデビューを果たした。プロ格闘家としては通算2勝1分け1敗。175センチ

元年俸120円Jリーガーで格闘家の安彦考真(左)と妻の真佐美さん

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アマ横綱・中村泰輝の幕下10枚目格付け出し資格を日本相撲協会が承認 夏場所で初土俵

母校の相撲場の前に立つ中村泰輝(2022年6月28日撮影)

日本相撲協会は30日、都内で理事会を開き、二所ノ関部屋に入門し、5月の夏場所(14日初日、東京・両国国技館)で初土俵を踏む中村泰輝(22)の幕下10枚目格付け出し資格を承認した。中村は日体大4年だった昨年10月の国体青年男子個人の部と、12月の全日本選手権個人で優勝し、アマ横綱に就いた。2つのタイトルを獲得したことで10枚目格となった。

また、幕下付け出し及び三段目付け出し資格に関し、規則の一部を変更した。新型コロナウイルス感染症の影響から、有効期間が4大会(全日本選手権、全国学生選手権、全日本実業団選手権、国体青年男子)の優勝日から2年以内だったものが、1年以内に戻り、3月30日から施行となった。

今後の日程も発表され、夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)に向けた横綱審議委員会(横審)稽古総見が、5月4日に両国国技館内の相撲教習所で行われることが決まった。横審稽古総見は、新型コロナウイルスが感染拡大する以前の20年1月6月以来、3年4カ月ぶりの実施となる。

日体大卒業式を終え笑顔を見せる中村泰輝(左)と阿部詩(2023年3月15日撮影)

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モンゴル出身の元前頭・鏡桜が引退 時虎、透輝の里ら8人 夏場所番付編成会議

鏡桜(20年7月撮影)

日本相撲協会は29日、大阪市内で大相撲夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、モンゴル出身で3月15日付で日本国籍を取得した元前頭の鏡桜(35=伊勢ノ海)ら、以下8人の引退を発表した。

【時虎】時虎謙信(ときとら・けんしん)本名・下山謙信。西三段目72枚目、時津風部屋。02年2月20日生まれ、宮城県登米市出身、21歳。

【透輝の里】透輝の里大(ときのさと・だい)本名・松永輝透。西三段目73枚目、西岩部屋。02年12月14日生まれ、大阪市平野区出身、20歳。

【電山】電山博保(でんざん・ひろやす)本名・吉野博保。西序二段62枚目、大嶽部屋。88年6月8日生まれ、山口県宇部市出身、34歳。

【北勝八雲】北斗八雲海猿(ほくとやくも・かいと)本名・福井海猿。西序二段73枚目、八角部屋。04年1月13日生まれ、北海道八雲町出身、19歳。

【北勝潮】北勝潮龍生(ほくとしお・りゅうき)本名・和田龍生。番付外、八角部屋。00年6月22日生まれ、青森市出身、22歳。

【筑乃蔵】筑乃蔵久三(ちくのくら・きゅうぞう)本名・田原祐太。番付外、武蔵川部屋。02年6月21日生まれ、福岡県久留米市出身、20歳。

【大海原】大海原渡(おおうなばら・わたる)本名・玉田亮。番付外、錣山部屋。86年1月19日生まれ、広島市安佐南区出身、37歳。

【鏡桜】鏡桜秀興(かがみおう・ひでおき)本名・バットフー・ナンジッダ(モンゴル名)。番付外、伊勢ノ海部屋。88年2月9日生まれ、モンゴル・ウブルハンガイ出身、35歳。

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夏場所新十両に藤青雲、時疾風、千代栄は復帰 ヤクルト村神様の“旧友”川副は昇進逃す

所作を披露する藤青雲(2023年1月13日撮影)

日本相撲協会は29日、大阪市内で大相撲夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、十両昇進力士3人を発表した。

新十両は藤青雲(25=藤島)、時疾風(26=時津風)の2人で、念願の関取の座を初めてつかんだ。また、千代栄(32=九重)は2場所ぶりの復帰となる再十両を果たした。

さきの春場所で西幕下2枚目の藤青雲、東幕下3枚目の時疾風は、ともに4勝3敗の成績を収めた。また、西幕下2枚目の千代栄は5勝2敗の結果を残した。

藤青雲(本名・東龍輝)は熊本市西区出身。明大を卒業後、約1年のブランクを経て、年齢制限緩和措置により21年春場所で初土俵(コロナ禍で前相撲はなし)。翌夏場所の序ノ口から3場所連続7戦全勝(優勝は序ノ口と三段目の各1回)の21連勝で幕下入り。幕下では3勝4敗の負け越しが2回あるだけで着実に番付を上げ、所要2年でスピード出世を果たした。181センチ、139キロで右四つ、寄りを得意とする。

時疾風(本名・冨栄秀喜)は宮城県栗原市出身。東京農大を経て19年春場所で初土俵を踏んだ。序ノ口から所要3場所で幕下入り。だが、幕下1ケタ台では壁にはね返されてきた。東幕下15枚目だった21年春場所では、6戦全勝で三役経験者の阿炎と7番相撲で対戦。勝てば優勝&新十両昇進だったが、引き落としで敗れて逃した。その後も勝ち越しと負け越しを繰り返したが、初土俵から4年で関取の座をものにした。178センチ、130キロで左四つ、寄りを得意とする。序二段で優勝経験がある。

再十両の千代栄(本名・岸栄太)は京都府福知山市出身。09年初場所が初土俵で、12年半をかけて昨年7月の名古屋場所で悲願の新十両昇進を果たした。4場所連続で十両の土俵を務めた後、先の春場所で幕下に降格したが、1場所で復帰を果たした。

日大4年時に学生横綱の座に就き、22年9月の初場所で幕下15枚目格付け出しで初土俵を踏んだ川副(23=宮城野)は、西幕下3枚目の春場所で4勝3敗だった。昇進の可能性もあったが、今回は惜しくも逃した。野球WBCの侍ジャパンで世界一になった主砲の村上宗隆内野手(ヤクルト)とは、高校こそ違うが(川副は文徳高、村上は九州学院高)、同学年で交流があり、よく話した間柄だという。

仕切りする時疾風(2023年3月14日撮影)
塵手水(ちりちょうず)する千代栄(2023年3月14日撮影)
春場所初日、峰刃(左)を下手投げで破った川副(2023年3月12日撮影)

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引退発表の村田諒太に「数億円の試合オファーあった」敗れたゴロフキン戦後に 本田会長明かす

笑顔で引退会見に臨む村田(撮影・垰建太)

プロボクシング元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(37=帝拳)が28日、都内のホテルで現役引退会見に臨んだ。

22年4月に臨んだ世界ミドル級最強と言われるゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのWBAスーパー、IBF世界同級王座統一戦での9回TKO負けから約1年間、去就について考え続けた村田に対し、試合のオファーが届いていたという。

所属ジムの本田明彦会長(75)は「負けた試合が評価され、ゴロフキン後にオファーがあった。数億円のオファーだった」と明かした。ゴロフキン戦後も村田の世界ランキングは4~5位に入っていた。

日本人には挑戦が難しい階級だったミドル級のトップで戦い続けた村田に向け、本田会長は「(日本人の)ファイトマネーを上げた功績は大きいね」と労った。

一方でゴロフキン戦前のコンディションについて「ひじとひざが完全に駄目だった。練習でも70%ぐらいしかできなかったと思う。最初から勝っても負けても(ゴロフキン戦が)最後だと。もう無理だと思っていた」とも振り返っていた。

笑顔で引退会見に臨む村田(撮影・垰建太)
引退会見に臨む村田(撮影・垰建太)
引退会見でおどけた表情を見せる村田(撮影・垰建太)
引退会見で記者の質問に考え込む村田(撮影・垰建太)
引退会見で記者の質問に考え込む村田(撮影・垰建太)
引退会見でビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見でほほ笑みながらビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見でほほ笑みながらビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見でビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見でほほ笑みながらビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見で笑顔を見せる村田(撮影・垰建太)
引退会見で笑顔を見せる村田(撮影・垰建太)
引退会見で笑顔を見せる村田(撮影・垰建太)
引退会見で笑顔を見せる村田(撮影・垰建太)
引退会見でに置かれたプロデビュー戦からの写真が貼られたボードを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見に置かれたプロデビュー戦からの写真が貼られたボードを見つめながら思い出を語る村田(撮影・垰建太)
引退会見で室伏スポーツ庁長官(左)から花束を贈られ写真に納まる村田(撮影・垰建太)
引退会見で山中氏(左)から花束を贈られ写真に納まる村田(撮影・垰建太)
引退会見で那須川天(左)から花束を贈られる村田(撮影・垰建太)
引退会見で那須川天(左)から花束を贈られ写真に納まる村田(撮影・垰建太)
引退会見で写真に納まる、左からJBC萩原理事長、マイナビ中川会長、那須川天、村田、室伏スポーツ庁長官、山中氏、村田後援会近藤太郎さん(撮影・垰建太)
引退会見を終え一礼する村田(撮影・垰建太)
引退会見を終え一礼する村田(撮影・垰建太)
引退会見を終えプロデビュー戦からの写真が貼られたボードを手に写真に納まる村田(撮影・垰建太)
【イラスト】村田諒太のプロ全戦績

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【ボクシング】村田諒太「一番感謝してるのはデビュー戦の柴田さん。印象深い試合」現役引退会見

笑顔で引退会見に臨む村田(撮影・垰建太)

プロボクシング元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(37=帝拳)が28日、都内のホテルで現役引退会見に臨んだ。

プロ19試合で一番思い出に残る試合として13年8月のプロデビューの相手となる当時の東洋太平洋ミドル級王者柴田明雄氏の名前を挙げた。

村田が「デビュー戦というのは一番印象深い。ゴロフキン、エンダムとか、いろいろ思うところはあるが、一番感謝しているのはデビュー戦の柴田さん」と口にした。

現役のアジア王者がデビュー戦の相手を受けてくれたことに「ボクとやる必要はなくて、12回戦の選手なのに6回戦をのんでくれた。あの試合をのんでくださり、ぼくが勝てて免罪符をもらい、キャリアをつくることができた。柴田選手に対しては感謝の気持ちを持っている。あの試合で負けたら究極の『でおち』だと思う、負けたら一番笑えないじゃないですか。一番緊張しました。受けなくていい試合を受けてくれた試合を受けてくれて感謝しています。印象深い試合です」と振り返った。

12年ロンドン五輪ボクシング男子同級金メダルを獲得し、日本初の五輪金メダリストでプロ世界王者となった村田は2月16日、所属ジムの本田明彦会長(75)に正式な引退意向を伝えて了承され、3月中に引退会見する予定となっていた。

22年4月に臨んだ世界ミドル級最強と言われるゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのWBAスーパー、IBF世界同級王座統一戦での9回TKO負けがラストマッチとなった。

引退会見に臨む村田(撮影・垰建太)
【イラスト】村田諒太のプロ全戦績

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村田諒太が現役引退を正式表明「すべての自分のロングショットをみて総括すれば悔いはない」

笑顔で引退会見に臨む村田(撮影・垰建太)

プロボクシング元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(37=帝拳)が28日、都内のホテルで現役引退会見に臨んだ。プロボクサー村田の引退を正式表明し「悔いはボクシングをやってきたトレーニングでは思うところはあります。これが必要だった、部分部分はあります。それが悔いというのならそれがありますが、すべての自分のロングショットをみて総括すれば悔いはないです」とキッパリと言った。

12年ロンドン五輪ボクシング男子同級金メダルを獲得し、日本初の五輪金メダリストでプロ世界王者となった村田は2月16日、所属ジムの本田明彦会長(75)に正式な引退意向を伝えて了承され、3月中に引退会見する予定となっていた。22年4月に臨んだ世界ミドル級最強と言われるゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのWBAスーパー、IBF世界同級王座統一戦での9回TKO負けがラストマッチとなった。

◆村田諒太(むらた・りょうた)1986年(昭61)1月12日、奈良市生まれ。伏見中1年で競技開始。南京都高(現京都広学館高)で高校5冠。東洋大で04年全日本選手権ミドル級で優勝など。11年世界選手権銀メダル、12年ロンドン五輪で日本人48年ぶりの金メダルを獲得。アマ戦績は119勝(89KO・RSC)19敗。13年8月にプロデビューし、17年10月、WBA世界ミドル級王座を獲得。日本人で初めて五輪金メダリストがプロ世界王者となった。プロ戦績は16勝(13KO)3敗。身長183センチの右ボクサーファイター。

引退会見に臨む村田(撮影・垰建太)
【イラスト】村田諒太のプロ全戦績
引退会見でに置かれたプロデビュー戦からの写真が貼られたボードを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見で笑顔を見せる村田(撮影・垰建太)
引退会見で記者の質問に考え込む村田(撮影・垰建太)
引退会見で記者の質問に考え込む村田(撮影・垰建太)
引退会見でおどけた表情を見せる村田(撮影・垰建太)
笑顔で引退会見に臨む村田(撮影・垰建太)
引退会見でビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見でほほ笑みながらビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見でほほ笑みながらビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見でビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見でほほ笑みながらビデオメッセージを見つめる村田(撮影・垰建太)
引退会見で室伏スポーツ庁長官(左)から花束を贈られ写真に納まる村田(撮影・垰建太)
引退会見で山中氏(左)から花束を贈られ写真に納まる村田(撮影・垰建太)
引退会見で那須川天(左)から花束を贈られる村田(撮影・垰建太)
引退会見で那須川天(左)から花束を贈られ写真に納まる村田(撮影・垰建太)
引退会見で写真に納まる、左からJBC萩原理事長、マイナビ中川会長、那須川天、村田、室伏スポーツ庁長官、山中氏、村田後援会近藤太郎さん(撮影・垰建太)
引退会見を終え一礼する村田(撮影・垰建太)
引退会見を終えプロデビュー戦からの写真が貼られたボードを手に写真に納まる村田(撮影・垰建太)

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村田諒太が28日に現役引退会見 所属ジム発表 2月16日に引退意向を伝え了承

村田諒太(2023年2月22日撮影)

プロボクシング元WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(37=帝拳)が現役引退会見を開くと27日、所属ジムより発表された。

12年ロンドン五輪男子同級金メダルを獲得し、日本初の五輪金メダリストでプロ世界王者となった村田は2月16日、所属ジムの本田明彦会長(75)に正式な引退意向を伝えて了承され、今月中に引退会見に臨む予定となっていた。

2月22日、都内で行われた22年度ボクシング年間表彰式に出席した村田は、22年4月に臨んだ同級最強と言われるゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)とのWBAスーパー、IBF世界同級王座統一戦で年間最高試合を受賞。「あの試合が僕の中で最後の試合だと思っているので、評価されたことは感慨深いし、うれしい」と発言した。“最後の試合”という真意を問われ「(引退)発表できていないだけの話。自分の中ではそう思っている」と引退示唆していた。

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【RISE】元年俸120円Jリーガー安彦考真「出し切りました。今の僕の限界」9戦目で初黒星

安彦考真はKENTAに判定負けし観客席にあいさつする(撮影・滝沢徹郎)

<RISE:ELDORADO>◇26日◇東京・有明アリーナ

元年俸120円Jリーガーで20年末から格闘家に転向した安彦考真(45=Executive Fight 武士道)が第4代DEEP☆KICK63キロ以下級王者のKENTA(30=HAYATO GYM、RISEライト級7位)と68キロ契約3分3R(延長1R)で対戦し、判定0-3負けで格闘家キャリア9戦目で初の黒星を喫した。

安彦は試合後の取材で「悔しい気持ちもありますが、本当に出し切りました。今の僕の限界です。強かったなと思いますし、KENTA選手が試合を受けてくれて本当に感謝しています」と語った。

試合中はこれまで戦った相手とは違う圧力と技術を感じたといい「効いたなと思って畳みかけられるのが自分のいいところでしたが、今日は何が効いていたのかわからなくて」と振り返り「間違いなく今までやった中で比較対照にならない、ステージが違いました。でもそれもやってみないとわからないので。僕のスタイルで戦おうと思いましたが、強くてタフでしたし、とっても素晴らしい選手だったなと思います」と相手をたたえた。

終盤は圧力をかけられ何度もパンチを浴びる場面もあったが「ひるむことなく立ち続けたいと思っていた」とダウンは奪われなかった。「意志さえあれば何度で立ち上がれるというのが人生のテーマなので。それを示せた3分3Rだったかなと思います」と力を込めた。

試合後はKENTAから勝利者トロフィーを譲り受ける場面もあった。「『安彦選手の勝ちですよ。トロフィーもらってください』と声をかけられた」と明かし「KENTA選手からのリスペクトだと思っています。素晴らしい精神を感じ取ることができました」。最後は「この機会を与えてくれた方、全ての人に感謝します。安彦考真、45歳。まだまだいきます。もう少し格闘家としてのキャリアを輝かせるために、皆さんのお力を貸していただきたいなと思います。よろしくお願いします」とあいさつした。

◆安彦考真(あびこ・たかまさ)1978年(昭53)2月1日、神奈川県生まれ。高校3年時に単身ブラジルへ渡り、19歳で地元クラブとプロ契約を結んだが開幕直前のけがもあり、帰国。03年に引退するも17年夏に39歳で再びプロ入りを志し、18年3月に練習生を経てJ2水戸と40歳でプロ契約。出場機会を得られず19年にJ3YS横浜に移籍。同年開幕戦の鳥取戦に41歳1カ月9日で途中出場し、ジーコの持つJリーグ最年長初出場記録(40歳2カ月13日)を更新。20年限りで現役を引退し、格闘家転向を表明。21年4月にアマチュア格闘技イベント「EXECUTIVE FIGHT 武士道」で格闘家デビュー。プロとしては22年2月16日にRISEでデビューを果たした。175センチ。

安彦考真(右)はKENTAに判定負けし悔しがる(撮影・滝沢徹郎)
安彦考真(右)はKENTAにパンチを打ち込む(撮影・滝沢徹郎)
安彦考真(左)はKENTAのパンチを食らう(撮影・滝沢徹郎)
入場する安彦(撮影・滝沢徹郎)
安彦考真(左)はKENTAに蹴りを見舞う(撮影・滝沢徹郎)
入場する安彦(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールの宮原華音(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールの大貫彩香(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールの広瀬あん夕(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールの大貫彩香(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールの桜りん(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールの高橋凛(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールの宮原華音(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールのペピ(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガールの広瀬あん夕(撮影・滝沢徹郎)

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【RISE】ピーター・アーツの愛娘モンタナがRISEデビュー 父が見守る前で判定勝利

モンタナ(左から2人目)はきたりこ(左)に判定勝ちし記念撮影する。左から3人目は父のピーター(撮影・滝沢徹郎)

<RISE:ELDORADO>◇26日◇東京・有明アリーナ

K-1のレジェンドファイターであるピーター・アーツ(52)を父に持つ、モンタナ・アーツ(22=オランダ、TEAM AERTS)が、RISEデビューを果たした。

年間最大のビッグマッチのELDORADOのオープニングファイトで、きたりこ(16=FASCINATE FIGHT GYM)と対戦。20世紀最強の暴君と呼ばれた父が、セコンドにつく中で、判定2-0で勝利した。

身長174センチと恵まれた体格を生かし、身長158センチの、きたりこに、リーチの長さで時間を制した。父譲りのハイキックを繰り出すなど、積極的な攻撃で魅了した。

モンタナは、22年7月にブルガリアでプロデビュー。同年10月には、ホーストカップ京都大会で日本のリングも経験している。過去5戦は3勝1敗1分だった。

判定勝ちしたモンタナ(右)は父のピータとハグする(撮影・滝沢徹郎)
モンタナ・アーツ(左)はきたりこに膝蹴りを見舞う(撮影・滝沢徹郎)
モンタナ・アーツ(右)はきたりこにパンチを打ち込む(撮影・滝沢徹郎)

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【RISE】元年俸120円Jリーガー安彦考真が初黒星 格闘家キャリア9戦目0-3判定負け

安彦考真はKENTAに判定負けし観客席にあいさつする(撮影・滝沢徹郎)

<RISE:ELDORADO>◇26日◇東京・有明アリーナ

元年俸120円Jリーガーで20年末から格闘家に転向した安彦考真(45=Executive Fight 武士道)が第4代DEEP☆KICK63キロ以下級王者のKENTA(30=HAYATO GYM、RISEライト級7位)と68キロ契約3分3R(延長1R)と対戦し、判定負けで格闘家キャリア9戦目で初の黒星を喫した。

序盤は前に出て攻める積極性を見せたが、キャリアで勝るKENTAに徐々に盛り返された。打たれ強さをみせダウンこそ奪われなかったが、やや足の止まった終盤は劣勢にまわり、判定0-3で敗れた。

プロとしては4戦目で、今回は「間違いなくこれまで戦った中で一番強い」と語った相手。「いつも『自分の人生のジャイアントキリングを見せる』と言っているので、ふさわしい試合になる。見た人の自分の中の第1歩を踏み出すきっかけになったら」と奮い立たせた舞台だったが、惜しくも白星はつかめなかった。

◆安彦考真(あびこ・たかまさ)1978年(昭53)2月1日、神奈川県生まれ。高校3年時に単身ブラジルへ渡り、19歳で地元クラブとプロ契約を結んだが開幕直前のけがもあり、帰国。03年に引退するも17年夏に39歳で再びプロ入りを志し、18年3月に練習生を経てJ2水戸と40歳でプロ契約。出場機会を得られず19年にJ3YS横浜に移籍。同年開幕戦の鳥取戦に41歳1カ月9日で途中出場し、ジーコの持つJリーグ最年長初出場記録(40歳2カ月13日)を更新。20年限りで現役を引退し、格闘家転向を表明。21年4月にアマチュア格闘技イベント「EXECUTIVE FIGHT 武士道」で格闘家デビュー。プロとしては22年2月16日にRISEでデビューを果たした。175センチ。

安彦考真(右)はKENTAに判定負けし悔しがる(撮影・滝沢徹郎)
安彦考真(左)はKENTAのパンチを食らう(撮影・滝沢徹郎)
安彦考真(右)はKENTAにパンチを打ち込む(撮影・滝沢徹郎)
安彦考真(左)はKENTAに蹴りを見舞う(撮影・滝沢徹郎)
入場する安彦(撮影・滝沢徹郎)

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逸ノ城14勝1敗で十両優勝「どんな相手でも自分の相撲をとろうと」新十両以来9年ぶり2度目

逸ノ城(左)は上手投げで対馬洋を破る(撮影・和賀正仁)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇26日◇エディオンアリーナ大阪

出場停止明けの東十両3枚目逸ノ城(29=湊)が、14勝1敗で十両優勝を飾った。

逸ノ城の十両優勝は新十両の14年夏場所以来2度目。22年名古屋場所では幕内最高優勝を飾っている。

立ち合いこそ、対馬洋に右差しから土俵際まで攻め込ませた。しかし、重い腰を生かして余裕で残すと、引きずるような左からの上手投げを決めた。

「体がそんなにいい状態ではなかった。その中でけがもなく、自分の相撲がとれてこんな成績で終われてホッとしてます。どんな相手でも自分の相撲をとろうとだけ思っていた。長い相撲はとりたくない考えもあった。それがよかったのかと思います」

コロナ禍での外出禁止を破る日本相撲協会が設けたガイドラインを違反したとして今年初場所は出場停止。東前頭7枚目から番付を下げての出直し場所だったが、2月に腰のヘルニアの手術を行い、不安材料を取り除くこともできた。

昨年は師匠湊親方(元幕内湊富士)との確執や、同夫人への暴力疑惑が発覚するなどマイナスな面ばかり表だっていた。幕内復帰が確実な来場所も土俵の上で存在感を示していく。

逸ノ城(左)は上手投げで対馬洋を破る(撮影・和賀正仁)
逸ノ城(右)は上手投げで対馬洋を破る(撮影・和賀正仁)
逸ノ城(右)は上手投げで対馬洋を破る(撮影・和賀正仁)
逸ノ城は対馬洋(手前)を上手投げで破り十両優勝を決める(撮影・小沢裕)

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45歳元年俸120円Jリーガー安彦考真「やっちゃえおっさん」KENTAとRISEで対戦

元年俸120円Jリーガーの安彦考真

元年俸120円Jリーガーで20年末から格闘家に転向した安彦考真(45=Executive Fight 武士道)が26日に東京・有明アリーナで行われる格闘技イベント「RISE ELDORADO 2023」で第4代DEEP☆KICK63キロ以下級王者のKENTA(30=HAYATO GYM、RISEライト級7位)と対戦する。

デビューからプロアマ含め8戦負けなしの中で「間違いなくこれまで戦った中で一番強い」と語る相手との一戦。運命の試合を前に取材に応じ、“挑戦モンスター”として生きる思いを語った。

試合は68キロ契約3分3R(延長1R)で戦う。25日に行われた計量は67・85キロで無事にパスした。「秒殺でやられて終わるか、3ラウンド良い勝負をして勝つか、どちらかだと思います」と語り「いつも『自分の人生のジャイアントキリングを見せる』と言っているので、まさにふさわしい試合になると思っています」と奮い立たせた。

対戦カードのオファーを受けた際は「いいじゃんと思う高揚感と、めちゃくちゃ恐怖を感じている自分の両方がいた」と3日間悩んだ。「このあとにもつながる試合になると思いましたし、プレッシャーもある。怖いか怖くないかだと、めちゃくちゃ怖い。いつも僕は最悪を想定して最善を尽くすタイプ。今回はダウンしてマットに倒れている自分を想像して、(練習しながら)それをかき消すのが大変でした。こうなったらやるしかない。腹をくくっているという意味では、もうずっとですから」。

常に高い壁に挑み、乗り越えてきた自負はある。プロ格闘家として昨年2月にRISEでデビューした際は、元西武投手の相内誠(28)を相手にKO勝ち。同12月には引き分けからの再戦となったスイス人のパトリック・カバシ(28)も倒した。共に一回り以上年下の相手。周囲には「絶対無理」と言われ、戦前の下馬評も高くなかったが、結果で返した経験がある。

安彦は「今回もアマチュアとしてデビューした時や、相内戦前の感覚に近い」といい「ここまで試合では無敗ですけど、練習では何度も負けているし、この前も出稽古でボコボコにされました。だから、あんまり勝っているという認識が自分にはないんですよね」と語る。

大みそかのRIZIN出場を目指すと掲げてJリーガーを引退したあの日から約2年。今年はこれまでの自分を超えるという意味を込めた「超戦」がスローガンだ。「42歳でJリーガーになるのと、今回の試合に勝つ確立、どちらが低いかと言われたら、もしかしたらJリーガーになることの方かもしれない。『無理なんじゃないか』『できないんじゃないか』を乗り越えるのが自分の表現ですし、僕は1位で走り続けることはできない人。劣勢な方が生きている感じがあって、その方がいい」と力を込めた。

今大会には不思議な運命も感じている。元K-1王者小比類巻貴之氏の道場で共にトレーニングに励む京介(25=TOP DIAMOND)のほか、今回がK-1とRISEの対抗戦となったことで、自身のアマチュアデビュー戦などでセコンドを務めていたK-1の愛鷹亮(33=力道場静岡)も同大会に出場する。自身を支え続けてくれた仲間とプロの舞台で集合、共演することになった。

安彦は「まさかプロとして同じ大会に出ることになるとは思ってなかった」と驚き「まさにチーム一丸となって戦うということ。全員で勝ちたい」と意気込んだ。

KENTAについては「全てがハイレベルで、スタミナもある」と警戒する。フィジカル面やボクシング技術の向上にさらに力を注いできたと明かし「今ある能力を生かして、手数を増やす、リズムを上げる。45歳ですけど、強みはスタミナとフィジカルなので(笑い)。いまだにそう言えるのはおじさんに勇気を与えるんじゃないかなと思います。『やっちゃえおっさん』ですね」。

自身の活動を通じて「見る者に勇気を与えたい」と常日頃から口にしてきた。「見た人の自分の中の第1歩を踏み出すきっかけになったらいいなと思っています。人生、輝いているのは旅の途中なので。怖くて苦しくてきついですけど、人間、まだ気づいていない本能というものはあると思っていますし、そのためにやったことのない努力をする。今回のリングで全てを出し切ります」。

かつてブラジルにサッカー留学した経験から、いつも試合後は観客と「Vamos!」の合唱で締めている。9度目の声を響かせるために、命をかけて挑戦者の生き様をみせる。【松尾幸之介】

◆安彦考真(あびこ・たかまさ)1978年(昭53)2月1日、神奈川県生まれ。高校3年時に単身ブラジルへ渡り、19歳で地元クラブとプロ契約を結んだが開幕直前のけがもあり、帰国。03年に引退するも17年夏に39歳で再びプロ入りを志し、18年3月に練習生を経てJ2水戸と40歳でプロ契約。出場機会を得られず19年にJ3YS横浜に移籍。同年開幕戦の鳥取戦に41歳1カ月9日で途中出場し、ジーコの持つJリーグ最年長初出場記録(40歳2カ月13日)を更新。20年限りで現役を引退し、格闘家転向を表明。21年4月にアマチュア格闘技イベント「EXECUTIVE FIGHT 武士道」で格闘家デビュー。プロとしては22年2月16日にRISEでデビューを果たした。175センチ、74キロ。

観客と「Vamos!」の合唱を行う安彦考真
3・26のELDORADOの前日計量を1発クリアした元年俸120円Jリーガーで格闘家に転向した安彦考真、左は対戦相手のKENTA
3・26のELDORADOの前日計量後の記者会見で、ブラジルのフェレイラのポルトガル語の通訳もこなす、元年俸120円Jリーガーで格闘家に転向した安彦

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八角理事長、若隆景休場に「ケガを治してまた戻ってきてほしい」関脇7場所キープも陥落決定的

若隆景の休場により霧馬山の不戦勝となった(撮影・和賀正仁)

<大相撲春場所>◇14日目◇25日◇エディオンアリーナ大阪

新関脇だったちょうど1年前の春場所で初優勝し、関脇の座を7場所キープし続けてきた若隆景(28=荒汐)が無念の休場。

22年は年間最多勝も獲得した実力者の休場に、報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)も残念がった。

この1年で次期大関候補として、最初に名前が挙がったのが若隆景だった。次の夏場所は関脇からの陥落が決定的だが、八角理事長は「(関脇から)落ちることより、まずは長引かせないように、しっかりケガを治して、また戻ってきてほしい」と願った。大関とりは「1歩足りなかった。もう1歩ね」と大関に近かったことを認め、さらに「ちゃんと治して挑戦してほしい」と捲土(けんど)重来に期待した。

霧馬山(左)は若隆景の休場による不戦勝で勝ち名乗りを受ける(撮影・小沢裕)

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【ZERO1】大谷晋二郎、負傷後初の公の場ならず 来場予定26日イベントは悪天候で中止

大谷晋二郎(2020年撮影)

プロレスリングZERO1は25日、「押忍PREMIUM靖国神社奉納プロレス~大和神州ちから祭り」(26日、東京・靖国神社相撲場)の中止を発表した。

今イベントでは、22年4月の試合で頚髄(けいずい)損傷し、入院中のプロレスラー大谷晋二郎(50)の来場が決まっていた。これが負傷後、初めての公の場となるはずだった。だが、当日は雨で、気温も低くなることから、大谷、来場客の体調面を考慮し、見送る形となった。

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【RIZIN】萩原京平、平本蓮との再戦に前向き「もう1回、ボコボコにしたる」

4・1の「RIZIN.41」に向けた公開練習を行う萩原京平

総合格闘家の萩原京平(27)が、平本蓮(24)との再戦に前向きな姿勢を示した。24日、「RIZIN.41」(4月1日、丸善インテックアリーナ大阪)に向けて、ともに出場する宇佐美正パトリック(22)と、都内の「Battle BOX」で合同公開練習。萩原は20年の大みそかに勝利した平本について「お互いが(これからの試合に)勝っていって、再戦ってなったら盛り上がる。もう1回、ボコボコにしたる」と笑顔を見せた。

一方で「ライバルとは認めてない。いい意味でも悪い意味でも刺激をもらってる存在」と言い、自身が敗れた弥益ドミネーター聡志に完勝した平本に対して「今までの負けを一気に払拭して上がっていることは、シンプルにジェラシーを抱いている」とうなずいた。

平本は「RIZIN LANDMARK 5 in YOYOGI」(4月29日、東京・国立代々木競技場第一体育館)で、斉藤裕と対戦する。萩原は「次の斉藤戦も勝ってもらって、ぶくぶく太って、一番おいしいところ頂く」と再びリングの上で笑うつもりだ。

自身は、昨年3月に弥益ドミネーター聡志、5月にクレベル・コイケ、9月に鈴木千裕に、3連敗。再起をかけて、今回はカイル・アグォンとマッチアップする。「見返したるって感じですね。ファンの反応じゃないけど、変わってきている。勝って、内容を見せたら、手のひら返すと分かっている、黙って見とけって感じですね」と自信をのぞかせた。

4・1の「RIZIN.41」に向けて、合同で公開練習を行った萩原京平(左)、宇佐美正パトリック
4・1の「RIZIN.41」に向けて、合同で公開練習を行った萩原京平(左)、宇佐美正パトリック
4・1の「RIZIN.41」に向けた公開練習後、タトゥーを紹介する萩原京平

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