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阿炎が白星発進「柔らかい人だったので前に出すぎずに様子を見ながら」

阿炎(右)ははたき込みで平戸海を破る(撮影・小沢裕)

<大相撲夏場所>◇2日目◇10日◇東京・両国国技館

東幕下7枚目阿炎(27=錣山)が、西幕下6枚目平戸海をはたき込みで破って、白星発進した。

「非常に柔らかい人だったので前に出すぎずに様子を見ながら」と、立ち合いから突いて距離を取った。相手が距離を詰めてきたのを見計らってはたき込み。取組後の表情には余裕があった。

昨年の7月場所前と場所中に、新型コロナウイルス感染対策のガイドラインに違反した。3場所出場停止の処分を受け、幕内上位から幕下下位に転落。復帰した3月の春場所では全勝優勝を果たし、今場所は全勝優勝なら十両復帰も狙える位置にいる。「一番、一番と思っている」と欲は出さず。場所前の4日には27歳の誕生日を迎え「先場所も言ったけど1歩ずつ進まないといけない。人として成長できる年にしたい」と誓った。

平戸海(手前)を激しく攻める阿炎(撮影・鈴木正人)
平戸海(右)を激しく攻める阿炎(撮影・鈴木正人)

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朝乃山「自分も勝たないと」他の3大関白星に発奮 結びの一番で大栄翔下す

大栄翔(左)の攻めに耐える朝乃山(撮影・河野匠)

<大相撲夏場所>◇初日◇9日◇東京・両国国技館

結びの一番に臨んだ大関朝乃山(27=高砂)が、小結大栄翔を下して4大関安泰を演出した。立ち合いは大栄翔ののど輪を受けて押し込まれたが、俵に足をかけて耐えた。上体をのけ反らせながらも、左が深く差さると体をうまく入れ替えて送り出した。「しっかり足が俵にかかったので残れたけど相撲はよろしくない」と反省した。

自身の取組の前に、照ノ富士、正代、貴景勝の3大関が白星を挙げていた。それだけに「気にはしました。目の前で勝つと自分も勝たないといけないと思った。そういう気持ちがありました」と力が入った。重圧がかかる中で白星を挙げて「初日に勝つのと負けるのでは違う。勝てて良かったです」と安堵(あんど)した。

昨年の春場所後に新大関に昇進してから1年がたった。同年7月場所での12勝が大関としての自己最多だが、大関として優勝はまだ経験していない。場所前には優勝を目標に掲げ、この日も「出る力士の最高位として優勝が求められる。それが結果です」と、あらためて優勝への思いを口にした。

大栄翔(手前)と攻め合う朝乃山(撮影・鈴木正人)
大栄翔(左)を送り出しで破る朝乃山(撮影・鈴木正人)

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父は先代時津風親方、兄・木竜皇、弟・春雷 初土俵踏む坂本兄弟に期待の声

夏場所の新弟子検査を受ける元前頭時津海の長男の木竜皇(左)と次男の春雷(21年4月28日)

大相撲の先代時津風親方(元前頭時津海)を父に持つ長男の木竜皇(18、本名・坂本博一)と次男の春雷(16、本名・坂本正真)がそろって立浪部屋に入門し、夏場所(9日初日、東京・両国国技館)で初土俵を踏む。先月28日の新弟子検査合格を経て前相撲でデビューする予定。将来性豊かな坂本兄弟に、周囲も期待の声を寄せる。

坂本兄弟はすでに、部屋の幕下を相手に相撲を取っている。5日に報道陣の電話取材に応じた天空海は「持ち前のセンスというか、真面目ですよ。びっくりするくらい。みんな見習うくらい。自分らを見直しちゃうくらい、まじめで謙虚ですね」と2人の稽古姿勢を褒めれば、千葉・柏第二中の先輩でもある豊昇龍は「すぐ上がってくると思いますね」と早期の出世を予感。師匠の立浪親方(元小結旭豊)は「関取(明生、豊昇龍、天空海)の次の勢力になってもらうように期待しています」と期待を寄せていた。

3学年差の2人はともに名門、柏相撲少年団のOBでもある。飛躍が期待される坂本兄弟について、同少年団の監督を務め2人を指導した永井明慶氏は「(兄弟ともに)中1の時から親元を離れて努力してきた。兄弟仲もいい」と振り返る。

兄弟だが性格は違う。兄の木竜皇は「ユーモアな人間性があって、そこをつぶさないように育ててきた」と永井氏。弟の春雷は「すごく真面目で、我が強くてストイック。兄は言われたことをどんどんやるタイプだけど、弟は自分で決めたことをやり通すタイプですね。どちらにも良さがあると思います」と説明する。

先代時津風親方の時津海は、四つ身の技術が光る相撲巧者だった。2人は父と同じ右四つ。永井氏いわく「兄は“受け”が強くて、弟は“攻め”が強い」。木竜皇は父と似て組んでからの攻めが光り、春雷は前に出る力強さがあるという。

入門前の1カ月間は、同少年団の稽古に参加して角界入りの準備を進めてきた。永井氏は「2人でどんどん稽古していた。これから雑用やいろんな苦労があると思うけど、そこは兄弟でうまく苦労を“山分け”して乗り切っていってほしい」とエールを送る。

先月28日の新弟子検査を受けた坂本兄弟は「やっている人たちに目標とされるような力士になりたい」(木竜皇)、「部屋の関取たちのようなお相撲さんになりたい」と目を輝かせた。2人のしこ名が番付に載るのは7月場所となる流れ。夢への階段を上り始める。【佐藤礼征】

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小結大栄翔、突き押し相撲の原点は入門後の初黒星「まだまだ上の番付を」

阿武咲(右)を突き押しで攻める大栄翔(2021年3月24日撮影)

大相撲の幕内で活躍する力士は、誰もが自分の型を持っている。それは一朝一夕で取得できるものではなく、長い時間をかけ、たゆまぬ努力を続けてきた結果だ。時には、ある出来事をきっかけに今の自分の型に目覚める時もある。小結大栄翔は突き押し相撲で、年初めとなる1月の初場所で初優勝。春場所も勝ち越しを決め、3場所連続勝ち越し中と存在感を示している。そんな大栄翔の、突き押し相撲の原点を探った。

相撲との出会いは小学1年の時だった。学校で配られた、地元・埼玉県朝霞市のちびっ子相撲開催のプリントを見て、何の気もなく友人と一緒に出場した。「勝った時がうれしかった。それに、たまたま優勝したんです」。優勝した喜びから地元の相撲クラブに入り、中学卒業まで基礎を学んだ。「高校に入るまでは特に型はなく、突いたりもするし、まわしを取ったりもするという感じで何でもやっていました」。

中学を卒業すると、強豪の埼玉栄高に進学した。相撲部の山田道紀監督からは、左四つを教わったという。「高校で一番力がついたのは左四つだった。山田先生の教えもあり、自分の中でもしっくりきていた」。大学には進学せず、追手風部屋に入門し、12年初場所で初土俵。入門当初は身長180センチ、体重131キロと決して大柄ではなかった。入門当初、師匠の追手風親方(元前頭大翔山)からは「そんなに背は高くないんだから四つでは通用しない。突き押しで勝負しろ」と言われたという。

しかし、左四つは高校の恩師の教えということもあり、すぐには突き押し相撲に転向することはできなかった。高校時代に磨いた左四つを武器に、序ノ口デビューとなった12年春場所では7戦全勝で優勝。その時に抱いた「左四つでもいけるかも」という思いは、序二段に上がった翌夏場所であっさりと打ち砕かれた。同場所の二番相撲、当時35歳だった白乃龍との一番。互いに左四つに組み、一気に寄り切ろうと思ったが、白乃龍の下手投げに屈した。

大栄翔 それが入門してから初めての黒星でした。相手は自分よりも体が大きかったし、プロには自分より四つで強い人がごまんといることを痛感した瞬間でした。それに当時はまだ18歳で自分なりに勢いを感じていただけに、だいぶ兄弟子の方に負けたのも悔しかった。この負けがきっかけとなり、突き押し相撲を磨くことを決心しました。

以降は、ひたすらに突き押し相撲を磨き続けたという。突き押し相撲が徐々に自分の型となり、20年初場所で新三役となる新小結になると、新関脇だった同年7月場所では11勝4敗と初めて三役としての勝ち越しを決めた。「新関脇で勝ち越したことで、自分の押し相撲に自身を持つことができるようになりましたし、120%の力を出せるようになりました」と自信を深めた。

入門してから9年の年月を掛けて磨き上げた突き押し相撲。「さらに極めて、まだまだ上の番付を目指したい」。現状に満足することなく、さらに磨きを掛けて番付も結果も追い求める。【佐々木隆史】

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御嶽海「満足出来る数字出したい」夏場所で昨年7月場所以来2桁白星目指す

夏場所に向けた合同稽古で関取衆との申し合いに参加し、若隆景を押し出した御嶽海(左)(代表撮影)

4日間の日程で行われる大相撲の合同稽古は22日、東京・両国国技館内の相撲教習所で最終日が行われ、小結御嶽海(28=出羽海)が夏場所(5月9日初日、両国国技館)への課題を口にした。

この日は、平幕の若隆景や阿武咲らと申し合い稽古を行い、3勝6敗。4日間の合同稽古を終えて「しっかりと大関と肌を合わせられましたし、番付が近い阿武咲関や若隆景関ともできたので、それはよかったと思います」と振り返った。

今後の課題には「圧力は感じてきたので、部屋に帰ったらとにかく基礎をもう1回やって、押す稽古をやっていきたいと思う」と話した。また「そろそろ2桁を連続で取りたい。そのステップアップとして、夏場所しっかり2桁取って満足出来る数字を出したい」と意気込んだ。夏場所では、11勝を挙げた昨年7月場所以来の2桁白星を目指す。

夏場所に向けた合同稽古で関取衆との申し合いに参加した御嶽海(右)(代表撮影)

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朝乃山「力を出せないまま負けることが多い」天敵照ノ富士戦を分析

朝乃山(2020年11月8日)

大関朝乃山(27=高砂)が16日、大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)に向けた朝稽古後、報道対応した。四股などの準備運動後、幕下の3人と22番(20勝)取った。

念願の大関初優勝(通算なら2回目)で常々、口にしている「もう1つ上の番付」=横綱を目指したい朝乃山にとって、大きな壁として立ちはだかるのが、大関復帰を果たした照ノ富士(29=伊勢ケ浜)の存在。昨年春場所後、大関昇進を決め、夏場所は新型コロナウイルスの影響を受け中止。大関デビューは7月場所だった。その時、再入幕の照ノ富士は奇跡のカムバック優勝を果たした。その7月場所13日目に寄り切りで敗れたのが初対戦。以来、先場所まで5連敗と反攻の糸口が見えない。

これまでの敗戦パターンを「(体が)一回り大きい。胸を合わせたら、技術で半身にさせられて、力を出せないまま負けることが多い」と分析した。以前に出稽古で一緒になった際には「右四つのことを教えてくださった」と朝乃山らしく答えたが、わずか1年で大関と十両の番付を追いつかれ、横綱を目指す上でのスタートラインも並ばれた。綱とりに後れを取るわけにはいかない。

当然のことながら、1場所(本割)で対戦するのは1回だけ。誰に負けても1敗は1敗だが“天敵”を破り、自信回復となれば、精神的影響を含め自分の相撲に、より自信を持てる。乗り越えなければならない「山」を、どう乗り切るか。朝乃山の真価が問われる夏場所になる。

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7月名古屋場所開催「歓迎します」 愛知県知事と名古屋市長前向きな返事

ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が、7月の名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)開催に向けて大村秀章愛知県知事と河村たかし名古屋市長から、前向きな返事をもらっていると明かした。

9日、報道陣による電話取材に応じ、「担当の方々が知事と市長から『歓迎します』という言葉を頂いているそうです」と話した。協会は1日に理事会を開き、7月場所を名古屋市のドルフィンズアリーナで開催する方針であることを決めていた。

史上初の無観客開催となった昨年3月の春場所以来となる地方場所開催への期待が高まる中、全国での新型コロナウイルス感染拡大の波は止まらない。むしろ増加傾向が見られ、東京都では「まん延防止等重点措置」が適用される見通しとなった。これを受けて協会は、各部屋に対して新たな行動指針を通達するという。芝田山広報部長は「飲食関係は21時までOKだったけど、まん延防止策が出るので、お酒は19時、飲食も20時ということになる。そういう風に書き直して出す予定」と通達内容を明かした。

この日は、協会執行部による定例会議を開いたというが、夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)開催に向けては「影響的なものは今のところ出ていません。従来通りに開催に向けて準備をしていくということ」と大きな問題はないという。一方で「感染者数が増えてきて政府がどういう指針を出していくかにもよる。感染予防には十分注意して臨まないといけない。まだまだ先、本当に長い戦い」と引き締めた。

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名古屋場所の相撲列車運休、木村銀治郎「仕方ない」

木村銀治郎(2021年3月25日撮影) 

大相撲の「相撲列車」運休について、日本相撲協会の輸送係を務める幕内格行司の木村銀治郎(46=芝田山)に事情を聴いた。すでに日本相撲協会は、7月場所(7月4日初日)を名古屋で開催すると発表したが、相撲列車は運行しない。「相撲列車」とは、力士ら数百人がまとまって移動する電車の通称で、地方場所の場合は東京発着の新幹線のことを指す。地方場所は昨年3月に大阪で開催した春場所以来1年4カ月ぶりとなるが、新型コロナウイルス感染予防のため、大集団での移動は避けることになった。

-相撲列車の切符を手配するのは輸送係の仕事です。相撲列車がない場合、どうなりますか。力士らは、所属する部屋ごとに移動することが発表されました

「あらかじめJRに仮押さえしていたものをキャンセルします。協会員は、部屋ごとのスケジュールに合わせて移動します。お金は立て替えてもらって、あとで振り込みで支払います」

-相撲列車は風物詩でもあります。相撲列車がないことはどう思いますか。番付や力士らの嗜好(しこう)に合わせて席を決めるなど、輸送係の腕の見せどころでもありましたが…

「これはもう仕方ないですよ。団体移動はできませんから。今はすべてが正常に物事が動くように、これまで通り、我慢と努力を続けるしかありません」

-「相撲列車」という言葉は、相撲界や好角家の間では知られていましたが、あまり一般的ではありませんでした。銀治郎さんが著書「大相撲と鉄道」で紹介してから、多くの人に浸透してきたようです。その実感はありますか

「ひしひしと感じています。相撲列車が運行されないというニュースがヤフーニュースになり、コメント欄に『銀治郎さん、がっかりしているだろうな』って書き込みがありました。そんなことはないんですが(笑い)、『相撲列車』というワードを聞いて、僕の顔を思い出してくれる相撲ファンありがとう、という感じです」

相撲列車の復活は、早ければ11月の九州場所になる。【佐々木一郎】

春場所に向けて新幹線で大阪に到着した力士たち(2019年2月24日撮影)

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7月場所の名古屋開催も残る不安「感染状況に注視」

名古屋・ドルフィンズアリーナ

日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で理事会を開き、7月場所(4日初日)を名古屋市のドルフィンズアリーナで開催する方針を発表した。地方場所開催は、史上初の無観客開催となった昨年3月に大阪で開催した春場所が最後。観客数は収容人数の半分の3800人以下、4人升席は2人で使用など、これまでにコロナ禍で開催された本場所の開催方法を踏襲する。

開催方針を決めた一方、不安材料が残る。これまでも地方場所は開催を目指しつつ、最終的に両国国技館で開催。新型コロナ感染拡大の状況次第では、名古屋での開催も危ぶまれる。しかし、両国国技館は7月に開催される東京五輪のボクシング会場のため、7月場所期間中は使用できない。芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「日々の感染状況や政府からの発令に注視する。現段階で何とも言えない」と話すにとどめた。名古屋での開催を断念せざるを得ない状況になった場合の見通しは明かされなかった。

また、力士ら協会員の名古屋入りについては、恒例の新幹線による「相撲列車」ではなく、各部屋ごとの移動になる。東京で全協会員がPCR検査を実施してから名古屋入りするという。【佐々木隆史】

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7月場所は恒例「相撲列車」なし 部屋ごとに移動

春場所に向けて新幹線で大阪に到着した力士たち(2019年2月24日撮影)

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は1日、報道陣の電話取材に応じ、7月場所(7月4日初日)の名古屋開催が決まった一方で、恒例の「相撲列車」が見られないことを明かした。

大阪開催の春場所、名古屋開催の7月場所では、番付発表の前日(初日の2週間前)に力士、行司ら協会関係者が新幹線で現地に乗り込むのが恒例だった。名古屋場所なら、JR東京駅を出発してJR名古屋駅に到着する。びんづけ油の香りをまとった力士らが集団で移動する物珍しい光景に、駅のホームに居合わせた乗客が好奇の目線を送るのが“風物詩”だった。

今年の7月場所では部屋ごとの移動になる。力士ら協会員は名古屋入り前に、両国国技館での新型コロナウイルスのワクチン接種を済ませるという。

7月場所が名古屋で行われるのは19年以来2年ぶり。地方場所は大阪で行われた昨年3月の春場所以来となる。

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7月場所を2年ぶり名古屋開催 五輪で国技館使えず

名古屋・ドルフィンズアリーナ

日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で理事会を開き、7月場所(7月4日初日)を2年ぶりに名古屋・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催することを発表した。昨年は東京・両国国技館で開催しており、名古屋での開催は19年以来となる。

報道陣の電話取材に応じた芝田山広報部長(元横綱大乃国)によると、7月場所では両国国技館を使用できない事情があったという。両国国技館は東京五輪のボクシング会場として使われ、7月24日から競技が始まる。7月場所は同月18日に千秋楽を迎えるため開催期間は重ならないが、設営期間などもあるため、名古屋開催の判断に至った。

開催方法は東京場所を踏襲する。1日の入場者数の上限は3800人で、会場の収容人数の50%以内。4人マス席は2人で使用する形となる。

開場時間は変わらず午後1時。観客のマスク着用、声援を控えて拍手での応援の推奨、座席での最低限の水分補給以外は不可、アルコール飲料の持ち込み禁止など、引き続き感染防止策が徹底される。

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白鵬5場所連続休場「注意」継続、横審全会一致で

横綱白鵬(2021年3月15日撮影)

日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会合が29日、東京都内で開かれ、横綱白鵬(36=宮城野)に対して、昨年11月場所後の会合で出した「注意」の決議を、継続することを決めた。出席7委員(1人欠席)の全会一致で、あらたに決議することはなかった。

白鵬と、春場所中に引退を発表した鶴竜(35=陸奥、現鶴竜親方)の両横綱に対しては、休場の多さから昨年11月場所後の定例会合で「引退勧告」に次ぐ重さの「注意」が決議されていた。白鵬は春場所3日目から、右膝負傷で休場。5場所連続休場となり、今回の協議が注目されていた。

横審の矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は、既に右膝の手術を終え7月の名古屋場所で再起をかける意思を、師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)が明かしている白鵬について「厳しい意見も出たが、もう1回チャンスを与えようということで一致した。7月場所の奮起に期待したい」と話し、さらに「7月場所の結果によっては厳しい意見が出ると思う」とし最も重い「引退勧告」が決議される可能性にも言及した。7月場所の「結果」のラインについては「状況を見て決めるしかない。仮定に基づく話は出来かねる」と具体的な数字については言及を避けた。

矢野委員長は、注意の決議を継続した3つの理由についても言及。<1>1月の初場所は新型コロナウイルス感染で休場はやむを得ないこと<2>3月の春場所は2日だけの出場だったが意欲を示したことは評価<3>7月場所で進退をかけることを明言している、の3点を挙げた。3点目については発言の真意を確認するため、八角理事長(元横綱北勝海)に確認を要請。同理事長は師匠の宮城野親方を呼び真意を確認。その説明を同委員長も受けたという。

「横綱の在り方を含め相当、時間をかけた」と矢野委員長。あらためて「横綱の責任を全うすることを強く求めたい」と期待し、さらに「横綱は大相撲の象徴的な、富士山のような存在。それは単なる自然でなく文化遺産。それと同じように大相撲も単なるスポーツではなく、歴史や伝統に支えられた国技。その意義を十分にかみしめて(白鵬のみならず)師匠や協会も自覚をもってほしい」と注文した。

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結びで巻き添え、行司背中から落下/千秋楽写真特集

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、確実にしている大関復帰に花を添えた。大関貴景勝を破って12勝目。3度目の幕内優勝は関脇以下では初となる快挙を成し遂げた。

八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)

幕内優勝を飾り師匠の伊勢ケ浜審判部長(左)から優勝旗を受け取る照ノ富士(撮影・小沢裕)

優勝力士インタビューで笑顔を見せる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

千秋楽の熱戦を写真で振り返ります。

幕内

徳勝龍(7勝8敗)とったり琴勝峰(1勝6敗8休)

琴勝峰(手前)をとったりで破る徳勝龍(撮影・鈴木正人)


英乃海(10勝5敗)すくい投げ豊昇龍(8勝7敗)

豊昇龍(右)をすくい投げで破る英乃海(撮影・河田真司)


魁聖(8勝7敗)下手投げ翔猿(10勝5敗)

魁聖(右)を下手投げで破る翔猿(撮影・河田真司)

翔猿 (兄英乃海とともに2桁白星)目の前で取っていて、良かったと思う。場所中は自分のことであれだったので(話はしていない)。


琴ノ若(6勝9敗)寄り切り大奄美(9勝6敗)

琴ノ若(右)を寄り切りで破る大奄美(撮影・河田真司)


琴恵光(8勝7敗)寄り切り輝(6勝9敗)

琴恵光(左)を寄り切りで破る輝(撮影・河田真司)


玉鷲(5勝10敗)寄り切り照強(8勝7敗)

玉鷲(右)を寄り切りで破る照強(撮影・鈴木正人)


翠富士(5勝10敗)押し出し隠岐の海(3勝12敗)

隠岐の海(右)を押し出しで破る翠富士(撮影・鈴木正人)


竜電(6勝9敗)寄り切り妙義龍(7勝8敗)

竜電(右)を寄り切りで破る妙義龍(撮影・鈴木正人)

妙義龍 (7勝8敗の成績に)十分じゃないですか。連勝あり、連敗ありで、最後勝ちで締められたので良かったと思う。足が動いた相撲もあったし、動かなかった相撲もあった。


千代大龍(6勝9敗)はたき込み志摩ノ海(4勝11敗)

志摩ノ海(手前)をはたき込みで破る千代大龍(撮影・河田真司)


明生(10勝5敗)寄り切り剣翔(9勝6敗)

明生(手前)に寄り切りで敗れる剣翔龍(撮影・河田真司)


北勝富士(9勝6敗)押し出し若隆景(10勝5敗)

北勝富士(右)を押し出しで破る若隆景(撮影・河田真司)

若隆景 (立ち合い変化は)体が反応しました。(技能賞は)うれしいです。おっつけの技能が評価されたのはすごくありがたい。


千代翔馬(8勝7敗)上手投げ阿武咲(4勝11敗)

阿武咲(下)を上手投げで破る千代翔馬(撮影・河田真司)

阿武咲 思い切りいったが、自分が弱かっただけです。明日から切り替えて来場所、出直します。


宝富士(3勝12敗)突き落とし霧馬山(7勝8敗)

宝富士(右)を送り引き落としで破る霧馬山(撮影・鈴木正人)

宝富士(右)を送り引き落としで破った霧馬山(撮影・鈴木正人)

霧馬山 最後危なかったけど、我慢していきました。思い切りいっていい相撲をとろうと。勝って来場所につなげたかった。(部屋の横綱鶴竜が引退も)あまり考えず集中して、いつも通りいけました。


明瀬山(7勝8敗)突き出し大栄翔(8勝7敗)

明瀬山(手前)を激しく攻める大栄翔(撮影・鈴木正人)

大栄翔(左)は明瀬山を突き出しで破る(撮影・小沢裕)

大栄翔 (7勝7敗千秋楽に)ちょっと緊張したけどやることはひとつ。思い切りいきました。とりあえず勝ち越しはよかったが、内容的には悪い相撲が多かった。


逸ノ城(7勝8敗)押し出し御嶽海(8勝7敗)

逸ノ城(右)を押し出しで破る御嶽海(撮影・鈴木正人)

御嶽海 (千秋楽勝ち越しに)ホッとしてます。ようやく終わりました。自分としてはもっととりたかったが、ファンの方はハラハラドキドキ、刺激になったんじゃないでしょうか。


高安(10勝5敗)はたき込み碧山(11勝4敗)

碧山(左)にはたき込みで敗れる高安(撮影・鈴木正人)

高安(右)をはたき込みで破った碧山(撮影・河田真司)

碧山 (優勝決定戦への望みは)もちろんありました。残念です。(勝てばの条件付き敢闘賞は)知っていました。落ち着いていい相撲がとれたと思います。


栃ノ心(7勝8敗)押し出し隆の勝(8勝7敗)

栃ノ心(左)を押し出しで破る隆の勝(撮影・河田真司)

隆の勝 (千秋楽勝ち越しに)ガチガチにはならず、いい緊張感で臨めた。勝ち越しで終われたのは自信になる。来場所、もっと活躍できるように頑張りたい。


貴景勝(10勝5敗)押し出し照ノ富士(12勝3敗)

貴景勝(手前)を攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)

貴景勝(右)を押し出しで破り、幕内優勝を決める照ノ富士(撮影・河田真司)

貴景勝 本割で勝たないことには始まらないんで。一生懸命やろうと思いました。負けたのは自分が弱いから。それをしっかり考えて、来場所に向けてやっていきたい。


正代(7勝8敗)上手投げ朝乃山(10勝5敗)

朝乃山(左)に上手投げで敗れる正代にぶつかる行司の式守伊之助(右)(撮影・河田真司)

朝乃山(右)は正代を上手投げで破る。行司の式守伊之助(左)は巻き添えを食らい土俵下に頭から落ちた(撮影・小沢裕)

結びの一番で土俵下に落ちた立て行司の式守伊之助(撮影・鈴木正人)

結びの一番で土俵下に落ちた立て行司の式守伊之助(中央)。声をかける西岩親方(左)と呼び出し(撮影・鈴木正人)

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V照ノ富士知る兄弟子の安治川親方「全て変わった」

元安美錦の安治川親方(2019年8月13日撮影)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、事実上決まった大関復帰に花を添えた。負ければ優勝決定ともえ戦にもつれ込む一番で、大関貴景勝を押し出して12勝目。昇進目安の「三役で3場所33勝」に3勝を上乗せした。日本相撲協会審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)が、大関昇進をはかる臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請し、了承された。31日の臨時理事会、夏場所の番付編成会議を経て正式に17年秋場所以来の「大関照ノ富士」が帰ってくる。

   ◇   ◇   ◇

照ノ富士の兄弟子でもある、部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)は「ケガで番付が下がったけど、よく頑張った。ここまでのことは想像できなかった」と祝福した。自身が現役の時に、照ノ富士は大関昇進と大関陥落を経験。当時を間近で見ていた安治川親方は「ケガもそうだけど病気も重なった。相撲を取れる状態ではなかった」と、照ノ富士が序二段まで番付を落とした時の様子を明かした。

今回の優勝で2度目の大関昇進は確実。1度目の大関昇進時と、現在の違いについて問われると「今日1日を精いっぱい頑張っている。全てにおいて違う」と稽古に打ち込む姿勢や私生活などが、まるっきり変わったという。「他の関取衆がケガで稽古を休んだとしても、照ノ富士は若い衆相手に稽古をしていた。その時に出来ることを精いっぱいやってきた。その結果が出た」と優勝の要因を語った。

貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)
八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)

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3大関ふがいない「お山の大将では」大ちゃん大分析

照ノ富士に押し出しで敗れ、険しい表情を浮かべる貴景勝(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、確実にしている大関復帰に花を添えた。大関貴景勝を破って12勝目。3度目の幕内優勝は関脇以下では初となる快挙を成し遂げた。

   ◇   ◇   ◇   ◇

今場所の各力士の力量を考えれば、照ノ富士の優勝は落ち着くところに落ち着いたということだろう。相撲内容は少し雑な感じも見受けられたが、負けない相撲を取れる。懐の深さ、まわしの取り方とか大関経験者だから相撲の取り方を知っている。逆に言えば、ふがいなかった3大関には奮起を求めたい。貴景勝は減量で押す圧力が落ちた。今の体重に慣れてスピードを生かしたいところだ。朝乃山は合同稽古で泥だらけになるぐらいでないと部屋の稽古だけでは地力がつかない。正代は引く相撲が多く気力も感じられなかった。3大関には、いつまでもお山の大将では上の番付は望めないと言いたい。いつの間にか、横綱に一番近いのは照ノ富士に取って代わられた。来場所も白鵬は休場のようだが、もう番付には横綱はいないと思って、4大関で「俺が相撲界を引っ張るんだ」と、しのぎを削ってほしい。(元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

朝乃山(左)に上手投げで敗れる正代にぶつかる行司の式守伊之助(右)(撮影・河田真司)
貴景勝(左)の攻めを耐える照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士「皆さんのおかげで元の位置に」一問一答

優勝力士インタビューで笑顔を見せる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、事実上決まった大関復帰に花を添えた。負ければ優勝決定ともえ戦にもつれ込む一番で、大関貴景勝を押し出して12勝目。昇進目安の「三役で3場所33勝」に3勝を上乗せした。日本相撲協会審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)が、大関昇進をはかる臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請し、了承された。31日の臨時理事会、夏場所の番付編成会議を経て正式に17年秋場所以来の「大関照ノ富士」が帰ってくる。

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照ノ富士の一問一答は以下の通り。

-優勝を決めた心境は

照ノ富士 本当に皆さんのおかげでこうやって元の位置に戻ることができた。

-優勝への意識はいつから

照ノ富士 そんなに意識してなかったけど、最後の方はちょっと意識してしまった。

-初優勝した15年夏場所との違いは

照ノ富士 比べても分からないが、うれしさがある。

-ともえ戦にしたくはなかったか

照ノ富士 万が一負けてともえ戦になったとしても、精いっぱい力を出し切ろうとしか考えてなかった。なったら仕方ない。一生懸命やるだけ。

-支えになったものは

照ノ富士 これは番組でいっぱい出てるから、そんな毎回言うことじゃないけど(笑い)。本当に皆さんの応援のおかげで戻ることができた。

八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)
貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)

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照ノ富士万感「辞めず良かったか」問われ10秒の間

貴景勝(手前)を攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、事実上決まった大関復帰に花を添えた。負ければ優勝決定ともえ戦にもつれ込む一番で、大関貴景勝を押し出して12勝目。昇進目安の「三役で3場所33勝」に3勝を上乗せした。日本相撲協会審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)が、大関昇進をはかる臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請し、了承された。31日の臨時理事会、夏場所の番付編成会議を経て正式に17年秋場所以来の「大関照ノ富士」が帰ってくる。

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大相撲史に史上最大の復活劇を刻んだ。土俵下での優勝インタビューで「辞めなくて良かったか」と問われると、照ノ富士は10秒の間を置いて「そうですね。良かったです」と言葉を振り絞った。3年半前に大関から陥落。両膝のけがや内臓疾患などの影響で何度も引退を考え、そのたび師匠の伊勢ケ浜親方に引き留められた。序二段まで落ちて大関に復帰するのは史上初。優勝と同時に実現し「1日1日必死に、前向きでやってきた結果が現れる日がくると思って信じてやってきた」とうなずいた。

3大関を総ナメして“先輩大関”の実力を示した。貴景勝に土俵際まで押し込まれながら右を差し込むと、苦し紛れに小手で振る相手を力ずくで押し出し。立ち合いで相手の右手をたぐれなかったが「相撲ってあんまり狙い通りにならないもんで」。気持ちと展開を一瞬で切り替えた。

万全ではない終盤戦だった。師匠の伊勢ケ浜親方によると、3敗目を喫した10日目の志摩ノ海戦で膝を痛めたという。残り5日間は痛み止めを打って土俵に上がったが、本人は「完全に治っているわけはない。痛みはあるから、付き合ってやっている。仕方ないこと」と淡々。この日の朝、一緒に病院へ行った弟弟子で平幕の翠富士には「優勝しておいしい酒を飲もうぜ」と宣言。不安な表情は見せなかった。

心身を第一に調整してきた。両膝を痛めるまでは場所直前でも1日50番以上を取ることはざらにあったが、現在は1日20から30番ほど。昨年末には「年齢も変わって、やり方も変わってくるから」と照ノ富士。間垣部屋時代からの仲間で呼び出しの照矢は「僕から言うのは『けがだけはしないように』。保護者みたいに見守っています」と笑う。土俵に立つ姿が何よりの恩返しだった。

来場所から4大関で最高位への出世争いを繰り広げる。「1場所1場所精いっぱい頑張れば、次につながるかな」と照ノ富士。鶴竜の引退で白鵬の1人横綱となった相撲界。その白鵬に次ぐ現役2位の3度目の優勝で、次期横綱候補として再び名乗りを上げた。【佐藤礼征】

◆照ノ富士春雄(てるのふじ・はるお)本名・ガントルガ・ガンエルデネ。1991年11月29日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。18歳で来日し、鳥取城北高に留学して相撲を始める。3年時に中退して間垣部屋に入門。しこ名「若三勝」で11年技量審査場所で初土俵。13年春場所後に伊勢ケ浜部屋に転籍。同年秋場所が新十両昇進で「照ノ富士」に改名。関脇だった15年夏場所で初優勝を果たし、場所後に大関昇進。17年秋場所後に大関陥落。5場所連続休場して19年春場所に西序二段48枚目で本場所に復帰。192センチ、177キロ。血液型はO。家族は妻。得意は右四つ、寄り。

貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)
八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)
幕内優勝を飾り師匠の伊勢ケ浜審判部長(左)から優勝旗を受け取る照ノ富士(撮影・小沢裕)
吉本興業賞授与式に臨む間寛平(右)と幕内優勝の照ノ富士(撮影・河田真司)
吉本興業賞授与式で間寛平(右)から額を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)

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V照ノ富士は「大関立派に務められる」八角理事長

八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、確実にしている大関復帰に花を添えた。大関貴景勝を破って12勝目。3度目の幕内優勝は関脇以下では初となる快挙を成し遂げた。

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▽八角理事長(元横綱北勝海) 照ノ富士は焦らず冷静だった。貴景勝の方が小手に振って勝負を焦った。辛抱勝ちでしょう。照ノ富士は初日から安定して優勝するべく優勝した。膝の強化と体調管理をしっかりやれば立派に大関を務められる。3大関は照ノ富士に勝たないと優勝できないということ。

吉本興業賞授与式で間寛平(右)から額を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)
貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)

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関脇以下で3度は史上初/照ノ富士Vアラカルト

優勝力士インタビューで笑顔を見せる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、確実にしている大関復帰に花を添えた。大関貴景勝を破って12勝目。3度目の幕内優勝は関脇以下では初となる快挙を成し遂げた。

<照ノ富士優勝アラカルト>

◆史上初の同時実現 現行のかど番制度となった1969年名古屋場所以降で大関陥落の翌場所に10勝以上を挙げて復帰したのは6人7例、加えて陥落から7場所を要して返り咲いた魁傑がいるが、大関復帰を決めた場所での優勝は初めて。

◆関脇優勝 昨年秋場所の正代以来で過去に29回。

◆現役2位 3度目の優勝は通算44回を誇る横綱白鵬に次いで現役2位。

◆関脇以下での優勝 関脇以下で3度の優勝は初めて。

賜杯を手にする照ノ富士(撮影・河田真司)

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照ノ富士が史上最大のカムバックV、大関復帰に花

賜杯を手にする照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、確実にしている大関復帰に花を添えた。大関貴景勝を破って12勝目。3度目の幕内優勝は関脇以下では初となる快挙を成し遂げた。

史上最大のカムバックとなった。23歳で初優勝を果たし、場所後に大関昇進。しかしその後はけがと病気との戦いが続いた。両膝の負傷に加えて、C型肝炎、糖尿病なども患い、移動の際は人の手が必須。トイレに行くのさえ容易ではなかった。幕下陥落が決定した18年6月に両膝を手術。右膝には前十字靱帯(じんたい)が、左膝には半月板がなくなった。

17年の大関陥落後、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)には何度も引退を申し出たが、認められなかった。「必ず幕内に戻れる」と粘り強い説得を受け、照ノ富士も「もう1度新弟子になろう」と決意。大好きな酒を断ち、黒まわしで再出発した。

19年春場所に序二段で復帰すると破竹の勢いで番付を上げ、昨年初場所で関取に復帰。再入幕となった昨年7月場所では幕尻優勝を果たした。返り三役の昨年11月場所で13勝、初場所で11勝を挙げて“再”大関とりとなった今場所。大関昇進目安は「三役で3場所33勝」だったが、目安を大きく上回る白星を積み重ねて大関復帰を確実にした。

平幕以下に落ちて大関復帰なら77年初場所の魁傑以来となる。現行のかど番制度となった1969年名古屋場所以降で大関陥落の翌場所に10勝以上を挙げて復帰したのは6人7例、加えて陥落から7場所を要して返り咲いた魁傑もいるが、大関復帰を決めた場所での優勝は初めて。記録ずくめの賜杯となった。【佐藤礼征】

貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)
貴景勝(右)を押し出しで破り、幕内優勝を決める照ノ富士(撮影・河田真司)

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