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井上尚弥「誰もたどりつけなかった場所」日本人初PFP1位!米誌ザ・リングが世界最強1位発表

7日、ドネアにTKO勝ちし雄たけびを上げる井上尚弥

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が、ついに全階級を通じた「世界最強」ボクサーに選出された。世界的にもっとも権威のある米老舗ボクシング専門誌ザ・リングが10日(日本時間11日)、階級を超越した最強ボクサーを決めるパウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングなど各階級の最新順位を発表。井上が日本人史上初のPFP1位に選出された。これまで井上はPFP2位が最高だった。井上は公式SNSを更新し「日本人がこれまで誰もたどり着けなかった場所まで来た #pfp1」と喜びをつづった。

前回ランクで1位は3団体統一ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)、2位はWBO世界ウエルター級王者テレンス・クロフォード(米国)となり、井上は3位だった。この世界的スター2人を一気に追い抜いた。井上は7日、さいたまスーパーアリーナでWBC王者だった世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)を右クロス、左フックで2度のダウンを奪って2回TKO勝利。19年11月のワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)のバンタム級決勝以来、約2年7カ月ぶりのリマッチで圧倒的な差をみせつけた。 ザ・リングのダグラス・フィッシャー編集長(52)は同誌公式サイトで「井上のパフォーマンスはセンセーショナルだと思った。彼は完璧な攻撃、ボクシングパワーをみせた。私は彼が少なくとも1つ順位を上げることに賛成だ(2位復帰)。実際、井上と(1位の3団体統一ヘビー級王者ウシク)のどちらか」と説明。最終的に井上を1位に認定することを決めたという。

<ザ・リング選定のPFPランキング>

<1>井上尚弥(日本)

<2>オレクサンドル・ウシク(ウクライナ)

<3>テレンス・クロフォード(米国)

<4>エロール・スペンスJr.(米国)

<5>ファン・フランシスコ。エストラーダ(メキシコ)

<6>サウル・アルバレス(メキシコ)

<7>ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)

<8>ドミトリー・ビボル(ロシア)

<9>ジョシュ・テイラー(英国)

<10>ジャーメル・チャーロ(米国)

◆ザ・リング 米国で1922年の創刊当初からボクシングを基本線に扱う月刊専門誌。毎月、独自の基準でランキングを選定し、最も歴史と権威ある雑誌とされ「ボクシングのバイブル(聖書)」と呼ばれる。同誌編集委員会に各国記者らを加えた構成で毎月独自に各階級とパウンド・フォー・パウンドのランキングを世界10位まで発表。設立当初から独自認定した王者にベルトも授与し、02年より本格的に各階級ごとにもベルト授与している。また年間最優秀選手などの表彰も行っている。

3団体のベルトを肩にガッツポーズする井上尚弥(2022年6月7日撮影)
1回、ドネア(左)にパンチを見舞う井上尚(2022年6月7日撮影)

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井上尚弥と日本での統一戦望むバトラー「私なしで彼は4団体統一できない」すでに交渉開始を明言

ポール・バトラー(ロイター)

ボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(33=英国)が、WBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)と日本開催で4団体王座統一戦に臨むとの希望を明かした。9日までにDAZNのインタビューに応じ、7日にノニト・ドネア(39=フィリピン)を2回TKO撃破し、年内の4団体統一を目標に掲げた井上に反応。「何人か世界クラスと対戦したが、井上は別物」と実力を認めた上で「私なしで彼は4団体を統一できない。我々は(日本に)行く準備ができている」敵地で4団体統一を狙う意向を示した。

既に井上陣営との対戦交渉がスタートしていると明言。「チーム井上はスーパーバンタム級に上げる前という年内の対戦を望んでいる。必死に戦うつもりだ。彼のようなファイターを倒すために持てるすべてを出したい」と意気込んだ。4月にWBO暫定王座を獲得うしたバトラーは、正規王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)の王座剥奪を受け、正規王者に昇格した。一方、井上は8日の会見でバトラー戦実現のため、開催地にこだわらないスタンスをみせていた。

3団体のベルトを肩にガッツポーズする井上尚弥(2022年6月7日撮影)

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WBOバンタム級王者バトラー、井上尚弥と日本で4団体王座統一戦を希望「行く準備できている」

ポール・バトラー(ロイター)

プロボクシングWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(33=英国)が、WBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)と日本で4団体王座統一戦に臨むことを希望した。

7日にさいたまスーパーアリーナで世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)を2回TKO撃破し、世界ベルト3本をまとめたモンスターに対し、バトラーは9日までにDAZNのインタビューに応じた。

「私なしでは4団体統一を達成できない。我々は(日本に)行く準備ができている。明日には荷物をまとめる準備をします」という意気込みを示し、敵地で4団体統一戦したい意向を明かした。

既に井上陣営との対戦交渉はスタートしているという。バトラーは「もう統一戦についての話し合いがあり、井上陣営はスーパーバンタム級に上げる前という年内の対戦を望んでいる。彼のようなファイターを倒すために持てるすべてを出したい」と意気込んでいた。

7日、ドネアにTKO勝ちし雄たけびを上げる井上尚弥

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元世界王者の比嘉大吾1年3カ月ぶり再起戦「楽しみというか緊張」7・13井岡一翔V5戦前座で

試合に向けて意気込みを語る元WBC世界フライ級王者の比嘉(撮影・鈴木正人)

プロボクシング元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(26=志成)が、7月13日に東京・大田区総合体育館で元WBOアジア・パシフィック・スーパーフライ級王者フローイラン・サルダール(33=フィリピン)との8回戦に臨むことが9日、発表された。

昨年4月、地元沖縄でWBOアジア・パシフィック・バンタム級王者として西田凌佑(六島)との初防衛戦で判定負けを喫して以来、1年3カ月ぶりのリングとなる。メインでは同門のWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(志成)のV5戦が組まれている。

同日に都内の所属ジムで会見に臨んだ比嘉は「久しぶりの試合でちょっと楽しみというか緊張があります。きちっと勝っていこうと思います。前回負けて1、2カ月後には練習を始めていたので問題ない。体重もうまく落とせる階級。集中して取り組んでいる」と静かに燃えた。

現在は東洋太平洋バンタム級10位に入るサルダールについて「1発のある選手かなと思う。自分のボクシングをすれば負ける相手ではない。自分のスタイルを仕上げていきたい」と気を引き締めた。

バンタム級では、井上尚弥(大橋)が7日にWBAスーパー、WBC、IBF世界王座を統一したばかり。井上とスパーリング経験もある比嘉は「(井上は)毎回すごい倒し方、想像を超える勝ち方をしている印象。自分も同じ階級なので、1戦1戦、目の前の試合に勝ってバンタム級王者になれればと思う」と強い意識を口にしていた。

試合に向けて意気込みを語る元WBC世界フライ級王者の比嘉(撮影・鈴木正人)
試合に向けてファイティングポーズする元WBC世界フライ級王者の比嘉(撮影・鈴木正人)

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王者京口紘人「井上尚弥と同級生で、とても良い刺激に」王座統一戦へ正規王者ベルムデスと初対面

WBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(左)は正規王者ベルムデスと並び立って撮影(ワタナベジム提供

プロボクシングWBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(28=ワタナベ)が、交流深い同年齢の快挙を刺激に団体内王座統一戦に臨む。

10日(日本時間11日)、メキシコ・グアダラハラで正規王者エステバン・ベルムデス(26=メキシコ)との王座統一戦を控え、同地のホテルで公式会見に出席。7日に井上尚弥(29=大橋)がバンタム級でWBAスーパー、WBC、IBF王座を統一したことを問われ「彼は僕と同級生で、友だちなので、とても良い刺激になった」触発されたことを口にした。

この公式会見で正規王者と初対面した。現地メディアの前で約10秒、フェースオフ(にらみ合い)も展開し、火花を散らした。京口が握手を申し出て、ベルムデスも応じ、お互いの健闘を誓い合った。無敗を続けること、王座を死守することのプレッシャーについて京口は「無敗は、あまり気にしてない。タイトルを守るのにはプレッシャーはあるが、チャレンジャー意識は常に持っているので問題ない」と気合。メキシコで防衛を成功させる強い決意をにじませていた。

WBA世界ライトフライ級王者京口紘人(左)は正規王者ベルムデスとにらみ合い(ワタナベジム提供)
公式会見に臨んだWBA世界ライトフライ級王者京口紘人(左)と正規王者ベルムデス(ワタナベジム提供)
メディアの質問を受けるWBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(ワタナベジム提供)
公式会見でインタビューに応じるWBA世界ライトフライ級スーパー王者京口紘人(ワタナベジム提供)

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井上尚弥が空き巣被害「めでたい日に胸糞悪い」世界戦で不在の自宅から貴金属やバッグなど十数点

3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

ボクシング井上尚弥(29=大橋)の神奈川県内の自宅が、世界王座統一戦を制した7日に空き巣被害に遭っていたことが分かった。8日、井上の関係者が被害を認めた。

井上は7日夜にさいたまスーパーアリーナで行われたWBAスーパー・WBC・IBF世界バンタム級王座統一戦で、WBC王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)と対戦。2回1分24秒にTKO勝ちし、日本人初の3団体統一王者となった。

関係者によると、空き巣が入ったのは試合前の7日午後4時半ごろで、かばんや貴金属など十数点を盗まれたという。現場の状況から、玄関のドアを何らかの道具でこじ開けたとみられる。付近で男2人が目撃され、神奈川県警が行方を捜査している。

井上は8日、自身のツイッターを更新。「ニュース見たけどさ めでたい日に胸糞悪い話だよね、、みんなも気をつけて!!」と、空き巣被害についてと思われる現在の心境を明かした。

世界王座統一戦から一夜明けたこの日には横浜市内で会見。「3本のベルトを見ながらよくやったなと。統一戦で納得する勝ち方ができました。バンタム級で本当のナンバーワンを目指してやっていきたい。今、やりたいことは練習。このモチベーションで練習に入りたい」。世界でも過去8人しか達成していない4団体統一に照準を定めていた。

<スポーツ選手の空き巣被害>

▼サッカー 欧州で多発。C・ロナウドはユベントス時代の20年、故郷ポルトガルの自宅からユニホームなどを盗まれた。Rマドリードのベンゼマは今年1月のリーグ戦後に。PKを外し、負傷交代した後の悲劇だった。19年のバルセロナとのクラシコ後も被害を受けた。ブラジル代表T・シウバは18年に1億円超、D・アウベスが19年に宝石や高級時計を盗まれた。元日本代表の内田篤人氏も、シャルケ時代の試合中に貴重品や香川真司のユニホームを盗まれたと出演番組で告白した。

▼野球 18年にソフトバンク久保康生2軍投手コーチが被害に。大阪府内の自宅の窓ガラスが破られ、約600万円に阪神時代の優勝リングなどが盗まれた。

▼ゴルフ 金田久美子は20年に自宅ドアの鍵を壊され、優勝記念の思い出のバッグを盗まれた。

▼相撲 今年1月、西前頭16枚目の剣翔が1人暮らしのマンションに入られて時計、財布、現金、証明書類など「全てやられた」。

▼ボクシング 08年8月、当時のWBA世界フライ級1位亀田興毅が滞在先のメキシコのホテルで盗難被害に遭った。記者会見中の被害で高級腕時計など約220万円相当を盗まれた。井上が18年5月に大田区総合体育館で対戦したジェイミー・マクドネル(英国)は、試合中に英国の自宅が強盗被害に遭った。

3団体王座統一の快挙から一夜明け、1面で報じた本紙を手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

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井上尚弥「ドネアの出方、手の内は把握していた」「ベストバウトと言える試合」/一問一答

3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手に大橋会長(右)、父真吾トレーナー(左)と記念写真に納まる井上尚(撮影・菅敏)

プロボクシング日本人初の3団体統一を果たしたWBAスーパー、IBF、WBC世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が8日、横浜市内のジムで一夜明けて会見に臨んだ。

主な井上との一問一答は以下の通り。

-日本人初の3団体統一を達成

井上 3本のベルトを見ながらよくやったなと。統一戦で納得する勝ち方ができました。

-試合映像は確認したか

井上 はい。もう100点をつけられる内容。

-初回ダウンは右クロス

井上 流れの中で出たパンチ。考えずに出たパンチだった。ドネアの出方、手の内は把握していたのでやりやすく感じた。

-大橋会長が「ベストバウト」と表現した

井上 今回の試合はベストバウトと言える試合。調整も、動きも良かった。

-試合後に大橋会長、父真吾トレーナーが「体調に不安あった」と明かした

井上 僕は何も不安があるなんて言っていない。体力的にも、精神的にもダメージなく終わった。次の4団体統一に向けてモチベーションも高いですし、いい感覚が残っているので練習に入りたい。今日から練習可能な体ではある。

-29歳の今がピーク

井上 まだ強くなりますよ。昨日は昨日。バトラーとの対戦になれば、バトラーを倒す風のボクシングをします。相手に適応していくのものびしろになる。

3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)
3団体王座統一の快挙から一夜明け、1面で報じた本紙を手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)
3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手にポーズをとる井上尚(撮影・菅敏)
WBO王者のポール・バトラー(ロイター)

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井上尚弥、拳交えることができるならどこへでも…年内統一戦開催へバトラーに強烈な「果たし状」 

3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

プロボクシング日本人初の3団体統一を果たしたWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が、WBO世界同級王者ポール・バトラー(33=英国)に「果たし状」を出した。

7日にさいたまスーパーアリーナで世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)と再戦し、2回TKO撃破。一夜明けた8日、横浜市内で会見。英国などWBO王者の希望地で統一戦に臨む姿勢をみせた。また試合当日、神奈川県内の井上の自宅が空き巣被害に見舞われたことも分かった。

    ◇    ◇    ◇

世界で過去に8人しか達成していない4団体統一へ。衝撃的なレジェンド撃破から一夜明け、井上の照準はWBO王者バトラーに絞られていた。自らのモチベーション維持も考慮し、年内に4本のベルトをまとめる意識は高い。開催地のこだわりも一切、なかった。

「日本、英国、どちらでもいい。バトラーが日本に来るというのであれば日本でいいし。英国でないとやらないというのであれば行きますし」

3本の世界ベルトを保持する「格上」王者にもかかわらず、拳を交えることができるならどこへでも行く。そう、バトラーに向けて強烈な「果たし状」のメッセージを送った。

19年5月、井上は英グラスゴーで世界戦を経験済み。階級最強を決めるワールド・ボクシング・スーパーシリーズ準決勝で、当時のIBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)との2団体王座統一戦に臨んで2回TKO勝ち。世界戦の日本人欧州初勝利を挙げた。英国で日本人が英国人相手に臨んだ世界戦は過去6戦全敗。そのジンクスも「面白いですね」と不敵な笑みを浮かべた。

バトラーが契約を結ぶ米プロモート・プロベラム社は英国だけでなく、中東でも興行開催の実績を持つ。バトラー自らも昨年12月、当時のWBO王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)とドバイで挑戦する予定だった。大橋秀行会長(57)は「日本でも、海外でも。年内にできたら実現させたい」と明言。既にプロベラム社とも本格的な交渉を開始している。

スーパーバンタム級で4階級制覇を目指すことも「視野に入れている。会長、父と相談していきたい」と将来的な目標に掲げた。ただ、「バンタム級で本当のナンバーワンを目指してやっていきたい。ここまできたら、こだわっていきたい」と強調。最優先は4団体統一。バトラー対策はこれからだが「今、やりたいことは練習。このモチベーションで練習に入りたい」と気持ちのスイッチは入っている。【藤中栄二】

3団体王座統一の快挙から一夜明け、1面で報じた本紙を手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)
3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手に大橋会長(右)、父真吾トレーナー(左)と記念写真に納まる井上尚(撮影・菅敏)
1回、ドネア(左)にパンチを見舞う井上尚(2022年6月7日撮影)
1回、ドネア(左)からダウンを奪う井上尚(2022年6月7日撮影)
3団体のベルトを肩にガッツポーズする井上尚弥(2022年6月7日撮影)
WBO王者のポール・バトラー(ロイター)
【イラスト】井上尚弥とバトラーの比較表
【イラスト】WBO王者ポール・バトラーのプロフィル

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井上尚弥が第1Rにダウン奪った右ストレートは「赤外線誘導式」衝撃TKOを海外メディアも称賛

ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、井上尚(右)にダウンを奪われるドネア(2022年6月7日撮影)

プロボクシング日本人初の3団体統一を果たしたWBAスーパー、IBF、WBC世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)を、海外メディアも称賛した。

英ガーディアン紙(電子版)は7日付で「モンスターとして知られる無敗王者の井上尚弥は、パウンド・フォー・パウンド・ファイターとして評判通りの実力を示した」と報じ、階級を超越した最強ボクサーの1人であると評した。第1ラウンド終盤にダウンを奪った右ストレートについては「赤外線誘導式」と表現。ミサイルを連想させる言葉で形容した。

米スポーツ専門局ESPN公式サイトでは、記事の冒頭で「もう井上尚弥が否定されることはない」と断言。さらに「“モンスター”がパウンド・フォー・パウンド・キングであることに疑いの余地はない」とたたえた。

米ボクシング専門誌「ザ・リング」では、「『丘の向こうからやってくるのは何だ?』『そう、怪物だ』」と書き出し、井上の強さや戦いぶりを軽妙にリポートした。

1回、ドネア(左)からダウンを奪う井上尚(2022年6月7日撮影)
ノニト・ドニアにTKO勝利した井上尚弥(2022年6月7日撮影)
1回、ドネア(左)にパンチを見舞う井上尚(2022年6月7日撮影)

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井上尚弥が空き巣被害「めでたい日に胸糞悪い」世界戦で不在の自宅から貴金属やバッグなど十数点

3団体王座統一の快挙から一夜明け、日刊スポーツを手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

ボクシング井上尚弥(29=大橋)の神奈川県内の自宅が、世界王座統一戦を制した7日に空き巣被害に遭っていたことが8日、分かった。

WBAスーパー、IBF王者だった井上は7日午後9時15分ゴングで、WBC王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)と対戦。2回1分24秒にTKO勝ちし、日本人初の3団体統一王者となっていた。

神奈川県警によると、試合前の7日午後4時半ごろ、試合で不在だった井上の自宅に何者かが入り、かばんや貴金属など十数点を盗んだという。付近で男2人が目撃され、県警が行方を捜査している。

井上は8日、自身のツイッターを更新し、空き巣被害についてと思われる現在の心境を明かした。

「ニュース見たけどさ めでたい日に胸糞悪い話だよね、、みんなも気をつけて!!」。

世界王座統一戦から一夜明けたこの日には横浜市内で会見し「3本のベルトを眺めて満足している。疲労もないし、4団体統一へのイメージも高いので早く練習したい」と語っていた。

<スポーツ選手の空き巣被害>

▼サッカー 欧州で多発。C・ロナウドはユベントス時代の20年、故郷ポルトガルの自宅からユニホームなどを盗まれた。Rマドリードのベンゼマは今年1月のリーグ戦後に。PKを外し、負傷交代した後の悲劇だった。19年のバルセロナとのクラシコ後も被害を受けた。ブラジル代表T・シウバは18年に1億円超、D・アウベスが19年に宝石や高級時計を盗まれた。元日本代表の内田篤人氏も、シャルケ時代の試合中に貴重品や香川真司のユニホームを盗まれたと出演番組で告白した。

▼野球 18年にソフトバンク久保康生2軍投手コーチが被害に。大阪府内の自宅の窓ガラスが破られ、約600万円に阪神時代の優勝リングなどが盗まれた。

▼ゴルフ 金田久美子は20年に自宅ドアの鍵を壊され、優勝記念の思い出のバッグを盗まれた。

▼相撲 今年1月、西前頭16枚目の剣翔が1人暮らしのマンションに入られて時計、財布、現金、証明書類など「全てやられた」。

▼ボクシング 08年8月、当時のWBA世界フライ級1位亀田興毅が滞在先のメキシコのホテルで盗難被害に遭った。記者会見中の被害で高級腕時計など約220万円相当を盗まれた。井上が18年5月に大田区総合体育館で対戦したジェイミー・マクドネル(英国)は、試合中に英国の自宅が強盗被害に遭った。

3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

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井上尚弥対ドネア戦視聴者数がAmazonプライムビデオ配信初日として日本史上最大視聴数

3団体王座統一の快挙から一夜明け、日刊スポーツを手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

Amazonプライムビデオは8日、7日に配信した井上尚弥(29=大橋)対ノニト・ドネア(39=フィリピン)のプロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級統一戦の視聴数が、日本でサービスを開始した2015年(平27)9月以降、日本において配信初日として最大を記録したと発表した。

4月9日に第1弾として配信した、WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)がIBF同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に9回TKO負けを喫した世界ミドル級王座統一戦の記録を塗り替えた。

井上対ドネア戦は、前日7日、さいたまスーパーアリーナで行われ、井上から1回に右ショートカウンター、2回には左フックでダウンを奪って1分24秒TKO勝ち。日本人として初の3団体統一を果たした。

プライム・ビデオ ジャパンの児玉隆志カントリーマネジャーは、コメントを発表。

「『Prime Video Presents Live Boxing』第2弾も本当にすごい試合でした。試合開始から全く息をつく暇がない、まさに瞬き一つ出来ない時間でした。1Rと2Rを合わせてたった4分24秒の攻防でしたが、その短い時間の間に井上選手とドネア選手が鍛えてきた力と磨いてきた技術がぎっしりと詰まった戦いだったと思います。至高のスピード対スピード、お二人の戦いをPrime Videoを通じてたくさんの皆さんにお届けできたことをうれしく、光栄に思います。そして両選手に心からの賞賛を贈りたい気持ちです」

その上で「第1弾、第2弾ともに今後も語り継がれる素晴らしい試合を配信させて頂いたので、今後の試合、スポーツコンテンツ編成へのプレッシャーを既に感じておりますが、プライム会員の皆様に喜んでいただけるような内容を引き続き配信していけるように努力して参ります」と、今後のスポーツコンテンツの、さらなる充実と拡大に強い意欲を示した。

井上対ドネア戦では、井上の入場時にギタリスト布袋寅泰(60)が、井上に贈った自らの楽曲「バトル・オブ・モンスター」を演奏したことも大きな話題となった。ボクシングファンのみならず、音楽&芸能ファンにもインパクトを持って捉えられたとみられる。

3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手にポーズをとる井上尚(撮影・菅敏)

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井上尚弥「不安があるなんて言っていない」体調不安を否定「話が変わっていた」父真吾トレーナー

3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを前に笑顔で心境を話す井上尚(中央)。右は大橋会長、左は父真吾トレーナー(撮影・菅敏)

プロボクシング日本人初の3団体統一を果たしたWBAスーパー、IBF、WBC世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が8日、横浜市内のジムで一夜明けて会見に臨んだ。

7日、さいたまスーパーアリーナで5階級制覇王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)と2年7カ月ぶりに再戦し、2回TKO撃破。前夜の試合後、大橋秀行会長が「体調に少し不安があった」と明かし、父真吾トレーナーも「完全(なケガ)ではないんだけど。ちょっと痛みが出て…」「いったら故障のところ。ただ全体的に調子自体はばっちりだった」と振り返っていた。

一夜明けて、体調不安について問われた井上は「僕は何も不安があるなんて言っていないですし」と笑顔。今やりたいことは何かという質問には「練習がしたいですね。昨日の試合の疲労もないですし。イメージもありますし、次の4団体統一に向けてモチベーションも高いですし、そんな気持ちで練習に入りたい。今日から練習可能な体ではある」と万全だと強調した。

父真吾トレーナーも「体調はばっちりでしたよ。何か話が変わっていたみたいで」とやんわり否定していた。

3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手にポーズをとる井上尚(撮影・菅敏)
3団体王座統一の快挙から一夜明け、1面で報じた本紙を手に笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)
3団体王座統一の快挙から一夜明け、3本のベルトを手に大橋会長(右)、父真吾トレーナー(左)と記念写真に納まる井上尚(撮影・菅敏)

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ドネア、井上尚弥のパンチで記憶飛ぶ「打たれた中でもっとも難しいパンチ。真っ白になった」

2回、ドネア(右)を攻める井上尚(撮影・滝沢徹郎)

7日にさいたまスーパーアリーナでプロボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)との3団体統一戦に敗れた前WBC世界同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)が、相手パンチの衝撃で「真っ白になった」と記憶を飛ばしていたことを明かした。

試合後、ドネア夫婦の公式ユーチューブチャンネルが更新され、1回終了間際に右ストレートを浴びてダウンした時を振り返った。

ドネアは「殴られた時、自分が倒されたことを分かっていなかった。私が今までで打たれた中でもっとも難しいパンチだったと言っても過言ではない。最初のダウンで完全に真っ白になった。パンチがくることがまったく見えていなかった。何が起こったのかも分からなかった」と明かした。

ダウンを喫した数秒後、マイケル・グリフィン・レフェリーがカウントしていることが気づいたという。セコンドにいたトレーナー兼マネジャーのレイチェル夫人の声で現実を理解し「私は落とされた、ようなものだった」と状況を説明していた。

2回、ドネア(右)を攻める井上尚(代表撮影)

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【村田諒太観戦記】「脳直撃パンチ。起こるべくして起こったKO」井上尚弥「率直にすごかった」

ドネアに勝利した井上尚(右)は村田とポーズ決める(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦12回戦>◇7日◇さいたまスーパーアリーナ

ボクシング前WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(36=帝拳)がWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)-WBC世界同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)の2年7カ月ぶり再戦を会場で見届けた。Amazonプライム・ビデオのライブ配信で特別ゲストとして来場。国内外で注目された3団体王座統一戦に熱視線を送り、本紙に観戦記を寄せた。

   ◇   ◇   ◇

1回終了間際に井上がダウンを奪ったパンチは率直にすごかった。ドネアのテンプルに右クロスを入れ、もろに脳に直撃しているようなパンチだったと思う。打ちにいっているから(ドネアも)見えなかったのではないか。あの一撃と、2ラウンド目の詰め方の良さも含め、起こるべくして起こったKOと言える。

自分はプロで2度再戦しているが、再戦にはさまざまな状況があり「これ」と1つにまとめることはできない。経験上、ただ1つ言えるのはお互いのパンチ力、打つリズム、タイミングは未知ではなくなっているということ。前回とはディフェンスの意識も変わる。しかし井上は「そんなことは関係ないよ」と言わんばかりのボクシングをみせてくれた。

今回のポイントは、冷静にプラン通りに戦えるかだと思っていた。お互いにタイミングが分かっているので、両者ともパンチを回避する展開も想定していた。判定までもつれる可能性も頭にあった。前回はドネアが左ボディーでダウンするもろさもみせたが、逆に井上が攻めてドネアのカウンターを食らうことも想像した。実力を出す=必要以上のことは出さないという意味もある。冷静に作戦を遂行した選手が勝つもの。だから井上が勝ったのだろうと思う。

世界5階級を制覇したドネアのスタイルはファイターではなく、カウンターパンチャー。スーパーバンタム級から上の階級ではサイズ的な問題で先に自分から攻めなければいけないケースがあり「待ち」の試合ができなかった印象だった。相手が手を出してくれないとカウンターは打てない。ドネアのスタイルが一番表現できる階級はバンタム級だと思っていた。

前回対決はドネアもバンタム級に戻ったばかり。調整が完全ではなかったはず。今回は不安要素がないのは大きいと思っていた。そして井上戦後のドネアは世界王者2人をKOしたことも大きな自信になっていると思ったが、瞬発的なものは井上が全然上だった。2年7カ月後の再戦でも、その有利は変わらなかった。

井上は強いと思う。やはりバンタム級では無類のパンチ力を持っている。29歳という年齢的にも一番、良い時期だと思う。出会った時からアマチュアで飛び抜けて強い印象しか残っていない。この活躍、成長ぶりは自分としても想像通りというか、すごいなと思う。

ドネアとの再戦は井上の実力を思う存分に発揮できた試合だった。次は4団体統一を目指すことになるのだろう。ジョンリール・カシメロがWBO王座を剥奪されて残念だが、これから先を期待したい。WBO王者のバトラーは少し物足りないかもしれないけれど、逆に日本人初の4団体統一のチャンス。これからの井上の動向が自分も気になる。(12年ロンドン五輪金メダリスト、前WBA世界ミドル級スーパー王者)

ドネアに勝利し、村田(左)に祝福される井上尚(撮影・菅敏)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、ドネアをKOで破り、笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

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井上尚弥、ドネア戦でファイトマネー2・1億円 辰吉-薬師寺戦超え日本軽量級最高

WBA、WBC、IBF3団体のベルトを身に着けポーズを決める井上尚弥、右は父真吾トレーナー(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF、WBC世界バンタム級王座統一戦> ◇7日◇さいたまスーパーアリーナ

井上尚弥(29=大橋)が今回のノニト・ドネア(39=フィリピン)との3団体王座統一戦で日本軽量級最高金額となる2億円超えのファイトマネーを手にすることが7日、分かった。

これまで国内世界戦では94年のWBC世界バンタム級王座統一戦で、辰吉丈一郎が薬師寺保栄戦で1億7100万円のファイトマネーを手にしたのが軽量級の国内最高額だった。井上所属ジムの大橋秀行会長(57)は「辰吉超え、です。過去史上最高額になりました」と明言。推定2億1000万円で、日本軽量級では最高額の報酬に到達した。

19年11月の階級最強を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ・バンタム級決勝で、井上は優勝賞金も含めて1試合で1億円を獲得していた。20年11月、ボクシングの聖地・米ラスベガス初進出となったジェーソン・モロニー(オーストラリア)戦で100万ドル(当時レートで1億1000万円)に到達。昨年6月のマイケル・ダスマリナス(フィリピン)戦、同12月のアラン・ディパエン(タイ)戦でも1億超えのファイトマネーを稼いできたものの、ドネアとの再戦でついに2億円の大台を突破した。

以前から井上はファイトマネーについて「プロとしてのモチベーションの1つ」とボクサーの“価値”を示す指標としてとらえてきた。米国で開催される世界戦は多彩な配信方法で得られた放送権料によりボクサーが多額の収入も得ており、世界トップクラスの報酬額は上昇している。大橋会長は「ついに軽量級でここまできたのかという思い」と感慨深げだった。

◆井上尚弥(いのうえ・なおや)1993年(平5)4月10日、神奈川・座間市生まれ。元アマ選手の父真吾さんの影響で小学1年から競技を開始。相模原青陵高時代にアマ7冠。12年7月にプロ転向。国内最速(当時)6戦目で世界王座(WBC世界ライトフライ級)奪取。14年12月にWBO世界スーパーフライ級王座を獲得し、史上最速(当時)の8戦目で2階級制覇。18年5月にWBA世界バンタム級王座を獲得し、国内最速(当時)の16戦目で3階級制覇。19年5月にWBA、IBF世界バンタム級王者に。同年11月、WBSSバンタム級優勝。家族は夫人と1男2女。身長164・5センチの右ボクサーファイター。

◆国内ボクシング報酬メモ 94年のWBC世界バンタム級王座統一戦で、辰吉丈一郎が薬師寺保栄戦で1億7100万円のファイトマネーを得たとして注目。軽量級では12年にWBC世界スーパーバンタム級王者西岡利晃が日本人で初めてラスベガスで防衛成功し100万ドル(当時のレートで約1億1000万円)のファイトマネーを手にして破格の報酬とされた。階級によって金額に差があり、通常は体重が重いクラスほど報酬も高くなる。世界トップクラスの人気を誇る中量級では、WBA世界ミドル級スーパー王者だった村田諒太が4月のゴロフキン(カザフスタン)との2団体王座統一戦で推定5億円のファイトマネーを獲得している。

井上尚弥対ノニト・ドニア 2回、ノニト・ドニアにTKO勝利した井上尚弥(代表撮影)
笑顔で試合後の会見に臨む井上尚(中央)。左は大橋会長、右は父の真吾トレーナー(撮影・河田真司)
ドネアにTKO勝利し、会場のファンに向かい雄たけびを上げる井上尚(撮影・河田真司)
ドネアに勝利した井上尚(右)は村田とポーズ決める(撮影・菅敏)
2回、ドネア(左)にパンチを入れる井上尚(撮影・菅敏)
1回、ダウンを喫するドネア(左)。右は井上尚(撮影・菅敏)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、井上尚(右)にダウンを奪われるドネア(撮影・菅敏)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、ドネア(左)にパンチを浴びせる井上尚(撮影・菅敏)
ドネアにTKO勝利し井上尚(左)は父の真吾トレーナーと抱き合う(撮影・河田真司)
ドネアにTKO勝利した井上尚(左)を迎える弟の井上拓(撮影・河田真司)
TKO勝利の井上尚(右)は生演奏で入場を盛り上げた布袋寅泰とグータッチ(撮影・菅敏)
ラウンドガールを務める雪平莉左(撮影・河田真司)
ラウンドガールを務める天野麻菜(撮影・河田真司)
ドネアにTKO勝利し、WBA、WBC、IBF3団体のベルトを身に着ける井上尚(撮影・河田真司)

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3団体王座統一モンスター井上尚弥、大橋会長WBO王者バトラーとの対戦交渉明かす「良い状況」

ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、ドネアをKOで破り、笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦12回戦>◇7日◇さいたまスーパーアリーナ

WBAスーパー、IBF王者井上尚弥(29=大橋)が日本人初の3団体王座統一の快挙を成し遂げた。WBC王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)と3本のベルトを懸けて拳を交え、2度のダウンを奪って2回1分24秒、TKO勝ち。19年11月以来、約2年7カ月ぶりの再戦を制し、年内の4団体統一を目標に掲げた。井上陣営はWBO王者ポール・バトラー(33=英国)との交渉を開始。12月に首都圏の大会場を確保したことも明らかになった。

   ◇   ◇   ◇

ゴングと同時に井上は目を覚ました。1回開始時にいきなりドネアの左フックが右目をかすめた。「あれでピリっとした」。残り10秒に右クロスで1度目のダウンを奪うと「練習でやったタイミング。練習は間違いない」と確信。こめかみあたりに何度も左フックを合わせてぐらつかせ、最後はワンツーからの左フックでドネアを大の字にさせた。1万7000人総立ちの快勝劇だった。

19年11月のドネアとの初対決は激闘の末に判定勝ちし、国内外で「ドラマ・イン・サイタマ」と呼ばれた。2年7カ月ぶりの再戦に向け「ドラマにするつもりはない」と自らに重圧をかけて臨んだ3団体王座統一戦。有言実行の圧勝劇に「うまくいきすぎて夢じゃないかと思った。この先1つ上のステージにいけるかなと思う」と笑顔。完全決着したレジェンドに向け「ドネアがいたからこそ輝けた」と感謝した。

19年11月のドネア戦後の3試合は防衛戦で気持ちの高揚を感じられずに悩んだ。再戦を前に孤独タイムを多く設けてきた。「自分の中の集中力を1人になって高めたかった。より、この試合に懸ける思いを言い聞かせるため」。自問自答を繰り返してきた。「不安な面はあったが打ち勝った」と自らに及第点を出した。

父真吾トレーナーから戦前に受けた助言も大きかった。実戦練習で感情的で力任せになる瞬間を指摘された。父に「自信満々にいった時が怖い。チャンスの時こそ冷静に」と教えられた。1回終了後、父らセコンド陣に「(攻勢に)いかないよと言って自分にも言い聞かせていた。これで冷静になれた」。気持ちを抑える-。ドネア返り討ちの根底に親子で培ったクールさが込められていた。

所属ジムの大橋秀行会長(57)はWBO王者バトラーとの対戦交渉が始まっているとし「良い状況」と明かした。4団体統一戦のため、陣営も12月に首都圏の1万5000人程度が収容できる会場を予約した。井上は「4団体統一にリーチをかけた。まず年内に4団体統一を考えたい」とキッパリ。世界でも過去8人しか達成していない4団体統一。モンスターの快挙達成のストーリーは続いている。【藤中栄二】

WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、KO負けをしたドネア(手前)を労う井上尚(撮影・菅敏)
WBA、WBC、IBF3団体のベルトを身に着けポーズを決める井上尚弥、右は父真吾トレーナー(撮影・菅敏)
笑顔で試合後の会見に臨む井上尚(中央)。左は大橋会長、右は父の真吾トレーナー(撮影・河田真司)
2回、ドネア(左)にパンチを入れる井上尚(撮影・菅敏)

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天野麻菜「リングガールで私は幸せです」SNSで井上尚弥-ドネア戦の感想つづる

ラウンドガールを務める天野麻菜(撮影・河田真司)

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF、WBC世界バンタム級王座統一戦>◇7日◇さいたまスーパーアリーナ◇観衆1万7000人

ラウンドガールを務めている天野麻菜(30)と人気グラビアアイドルの雪平莉左(27)が、大一番を盛り上げた。

WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が日本人初の3団体統一に成功。WBC世界同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)と3本のベルトを懸けて拳を交え、2回1分24秒、TKO勝ちした。19年11月、階級最強を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝以来、約2年7カ月ぶりの再戦を制した。

リング上で井上がインタビューを受ける場面などで、画面に映し出されるとSNS上では「ラウンドガールの人がかわいい」「ラウンドガール今回もレベルが高い」などとの声が広がった。

試合後、天野は自身のSNSを更新し「なんて書けばいいんだろう。今日もまた、魂を賭けた熱い戦いを目の当たりにしました。どちらも本当に強い、そして凄い選手でした。そしてもっともっとボクシングを見たい!そんな気持ちになる試合でした。リングガールで私は幸せです」とつづった。

天野は4月の村田諒太-ゴロフキン戦でもラウンドガールを務め、試合後に涙ぐむ様子が話題になった。

ラウンドガールを務める天野麻菜(撮影・河田真司)
井上尚対ドネア戦に臨むラウンドガールの天野麻菜(左)と雪平莉左(右)(撮影・河田真司)
会見を終え3本のベルトを巻きポーズを決める井上尚(撮影・滝沢徹郎)
ラウンドガールを務める雪平莉左(撮影・河田真司)
ラウンドガールを務める雪平莉左(撮影・河田真司)

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【川島郭志】速すぎて強すぎた井上尚弥 評論しようがないほどのKO劇 勝負勘も際立った

ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、ドネアをKOで破り、笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦12回戦>◇7日◇さいたまスーパーアリーナ

ボクシングの元WBC世界スーパーフライ級王者で、現役時代は「アンタッチャブル」の異名を取った川島郭志さん(52)が、井上尚弥の世界戦をチェックした。

     ◇     ◇     ◇

評論のしようがないほどのKO劇だった。

井上は速すぎて、強すぎた。象徴が初回に奪ったダウン。ドネアが右にフェイントをかけて、得意の右パンチを打とうとした瞬間、一瞬速く右ストレートをカウンターで打ち込んだ。2人のスピードの差が鮮明に表れたシーンだった。

もともと井上はカウンターを絶妙なタイミングで打てる。練習したパンチが自然に出たのだろう。2回の猛攻も速かった。ドネアに初回のダメージが残っていたので、スピードの差がさらに鮮明になった。チャンスを逃さない井上の勝負勘も際立った。

私も世界王座を奪ったブエノ(メキシコ)と、立場を変えて再戦したが、防衛を意識して積極性を欠き、苦戦した。井上は3階級制覇してなお、常に「この選手に勝って上を目指す」とチャレンジャーでいる。決して守りに入ることがないから強いし、成長し続けているのだと思う。

彼は4階級制覇とさらに上の目標を掲げている。体格的にバンタム級が適正だと思うが、それをあえて挑戦するのが井上。今の力とチャレンジ精神があれば、4階級制覇も達成できるだろう。1階級上げて、彼のボクシングがどう進化するか。それを見るのも楽しみだ。(元WBC世界スーパーフライ級王者)

ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、ドネア(左)からダウンを奪う井上尚(撮影・菅敏)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、ドネアをKOで破り、ファンの歓声に応える井上尚(撮影・菅敏)
2回、ドネア(右)を攻める井上尚(代表撮影)
WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、KO負けをしたドネア(手前)を労う井上尚(撮影・菅敏)
2回、ドネア(左)にTKO勝利する井上尚(撮影・河田真司)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、井上尚(右)にダウンを奪われるドネア(撮影・菅敏)

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井上尚弥ケガしていた 父真吾トレーナー明かす「ちょっと痛みがあった」患部や詳細は伏せる

WBA、WBC、IBF3団体のベルトを身に着けポーズを決める井上尚弥、右は父真吾トレーナー(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦12回戦>◇7日◇さいたまスーパーアリーナ

日本人初の3団体統一を果たした王者井上尚弥(29=大橋)の父、真吾トレーナーは試合後、「(井上は)ちょっと痛みがあった」と明かした。

囲み取材で、試合前の状態について問われると「調子は悪くないんだけど、ちょっと心配なところがあった」とし、「いったら故障のところ。ただ、全体的に調子自体はばっちりだった」と説明した。

患部や詳細については伏せものの「完全(なケガ)ではないんだけど、ちょっと痛みが出て…。五体満足でも、そういうこともあって不安も抱えていたのかな。ケガしたら嫌だなという感じだった」と話した。

2回、ドネア(左)にTKO勝利する井上尚(撮影・河田真司)
WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、KO負けをしたドネア(手前)を労う井上尚(撮影・菅敏)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、井上尚(右)にダウンを奪われるドネア(撮影・菅敏)
2回、ドネア(左)にパンチを入れる井上尚(撮影・菅敏)
(代表撮影)
ドネアに勝利した井上尚(右)は村田とポーズ決める(撮影・菅敏)
(代表撮影)
笑顔で試合後の会見に臨む井上尚(中央)。左は大橋会長、右は父の真吾トレーナー(撮影・河田真司)
ドネアにTKO勝利した井上尚(左)を迎える弟の井上拓(撮影・河田真司)

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モンスター井上尚弥4団体統一へ最後の標的は「ベビーフェースの暗殺者」WBO王者バトラー

【イラスト】WBO王者ポール・バトラーのプロフィル

<プロボクシング:WBAスーパー、IBF、WBC世界バンタム級王座統一戦> ◇7日◇さいたまスーパーアリーナ

WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が日本人初の3団体統一に成功した。

WBC世界同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)と3本のベルトを懸けて拳を交え、2回1分24秒、TKO勝ち。19年11月、階級最強を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝以来、約2年7カ月ぶりの再戦を制した。

   ◇   ◇   ◇

4団体統一へ、井上尚の次の標的はWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(33=英国)になる。「ベビーフェース(童顔)の暗殺者」が愛称で、ボディーブローが得意な身長168センチの右ボクサーファイター。今年4月、英リバプールで当時の王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)への挑戦が決まっていたが、王者側のサウナ使用による英国ボクシング管理委員会の規定に違反。急きょ設けられた暫定王座決定戦でジョナス・サルタン(フィリピン)を下して暫定王者に。その後、カシメロの王座剥奪を受け、正規王者に昇格した。

英チェスター地区の港町エルミアポートの出身。アマチュア時代の10年には英国フライ級王座を獲得した。プロ転向は10年12月。12年に英国スーパーフライ級王座を獲得し、14年にはIBF世界バンタム級王座を獲得したものの「私の適正体重はスーパーフライ級」と防衛戦をしないまま王座返上。16年途中までは同級を主戦場としたが、同年10月から再びバンタム級に復帰した。現在はドネアと同じ米プロモートのプロベラム社と契約している。

ドネアにTKO勝利し、WBA、WBC、IBF3団体のベルトを身に着ける井上尚(撮影・河田真司)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、ドネア(左)からダウンを奪う井上尚(撮影・菅敏)
試合後、井上尚(手前)抱き締めるドネア(撮影・滝沢徹郎)
ドネアに勝利した井上尚(右)は村田とポーズ決める(撮影・菅敏)
WBA、WBC、IBF3団体のベルトを身に着けポーズを決める井上尚弥、右は父真吾トレーナー(撮影・菅敏)
井上尚弥対ノニト・ドニア 2回、ノニト・ドニアにTKO勝利した井上尚弥(代表撮影)
ドネア(左)にTKO勝利し、会場のファンに向かい雄たけびを上げる井上尚(右)(撮影・河田真司)
1回、井上尚(左)はドネアに右フックを放つ(撮影・河田真司)
2回、ドネア(右)を攻める井上尚(撮影・滝沢徹郎)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、ドネアをKOで破り、ファンの歓声に応える井上尚(撮影・菅敏)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 2回、ドネアをKOで破り、笑顔を見せる井上尚(撮影・菅敏)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、ドネア(左)からダウンを奪う井上尚(撮影・菅敏)
ボクシング WBA、WBC、IBF世界バンタム級王座統一戦 1回、井上尚(右)にダウンを奪われるドネア(撮影・菅敏)

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