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高橋竜平TKO負け、新潟初の世界王者誕生ならず

<ボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇18日◇米ニューヨーク・マディソンスクエアガーデンシアター

新潟県勢初の世界王者誕生はならなかった。加茂市出身の挑戦者、IBF世界スーパーバンタム級10位・高橋竜平(28=横浜光、加茂暁星高)は、同級王者T・Jドヘニー(32=アイルランド)に11回2分18秒TKOで敗れた。

高橋は2回に眉間を切って出血。3回には左の連打をもらってダウンを喫した。その後は打たれても前に出る粘りを見せた。だが、11回、連打されたところでレフェリーがストップ。試合決定が1週間前と、ほとんどぶっつけ本番の状態だった。敗れはしたが、最後まであきらめない、気迫に満ちた試合だった。

高橋は加茂暁星高でボクシングを始めた。同校にボクシング部がないため、加茂市ボクシング教室、加茂ボクシングクラブなどで練習した。加茂ボクシングクラブの坪谷信頼・元代表(69)は「不器用だが、人の何十倍も努力する子だった。これを1つの経験として頑張ってほしい」と言う。県ボクシング連盟の仁多見史隆・副理事長(44)は「選手生命のピークはまだ見えていない。今までのように努力を続ければ、次のチャンスは十分ある」と、ともに今後に期待した。

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高橋竜平TKO負け壁厚かった日本人初の聖地世界戦

<ボクシングIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇18日◇米ニューヨーク・マディソンスクエアガーデンシアター

同級10位高橋竜平(28=横浜光)が聖地で世界初挑戦も11回TKOで失敗した。

3回に同級王者T・Jドヘニー(32=アイルランド)の連打でダウン。中盤から前に出て手数を出したが、的確なパンチを浴びて劣勢は変わらず。レフェリーにストップされ、11回2分18秒TKO負けした。昨年に岩佐(セレス)から王座奪取のドヘニーは初防衛となった。

初回からジャブにボディーで流れをつかまれた。2回にバッティングで、両者とも眉間をカットして流血。3回には左ボディーに続く右ストレートを浴びる。クリンチで逃げようとしたが、さらに左フックの3連発を食らってダウン。スロースターターの上にリードを奪われた。

中盤からようやく本来の運動量を生かして前に出て、スイッチもして手数も多くなった。アマ経験も豊富な試合巧者の王者。高橋のパンチをかわし、上下に打ち分けもよく、的確な力強いパンチで差を広げていった。この展開は変わらず、8回にはドクターチェックも入り、11回には王者に連打で攻め込まれてレフェリーに試合を止められた。

昨年12月に米ロサンゼルスで初めてスパー合宿した。ヘビー級世界戦も観戦した際に王者陣営からオファーを受けた。その後連絡がなく、1月から2月9日の2番目の候補日になると判断し、3日間休養に充てた。直後の7日に契約書が届き、1週間前の11日にビザが下りて、やっと正式決定した経緯があった。

漫画「はじめの一歩」を読んで、中3で地元新潟加茂市のボクシング教室に通い始めた。東洋大に進学もレギュラーになれずにアマでは10勝(3KO)7敗止まり。12年12月にプロデビューも1回KO負けし、次戦も引き分けだった。

16年にオーストラリアで初の10回戦も判定負け、17年にはフィリピンへ単身修行。17年にタイで日本未公認のIBFパンパシフィック王座を獲得し、昨年タイで初防衛して世界10位に浮上でチャンスをつかんだ。

日本や東洋太平洋王座にも挑戦経験のない無名から、聖地マディソン-のリングに上がった。日本人では戦前にノックアウトQの異名で1回KOで初勝利の木村久、日本初の世界ランカー徐廷権がいる。戦後では元アマ全日本王者の岡田隆志が、10年に元アマ世界王者アローヨ(プエルトリコ)に4回判定勝ちした。

世界戦ではベネズエラ出身のWBAライト級王者ホルヘ・リナレス(帝拳)が、昨年にワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)からプロ初ダウンを奪うも10回TKO負けの激闘を演じていた。高橋は日本人としては初の世界戦出場だったが、実力差はあり、世界の壁は厚かった。

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高橋竜平、敵地で打撃戦もTKO負けで世界挑戦失敗

計量をクリアした高橋竜平(右)と王者TJドヘニー

<ボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇18日◇米ニューヨーク・マディソンスクエアガーデンシアター

同級10位高橋竜平(28=横浜光)の世界初挑戦は、11回TKO負けで失敗した。

同級王者T・Jドヘニー(32=アイルランド)に対し、3回に右ボディーからの連打でダウンを喫した。中盤から前に出て手数を出したが、的確なパンチを浴びて劣勢は変わらず。11回に守勢となったところで、レフェリーにストップされた。ドヘニーは昨年8月に岩佐(セレス)から王座奪取後の初防衛に成功した。

試合が正式に決まったのが11日。それから2日で渡米。1週間で試合とバタバタだったが「なんでこんなやつ連れてくるんだよ、と後悔させたい」と世界を驚かせる決意を見せていた。流血戦でダウンを奪われても最後まであきらめず、前に出たが、敵地での世界の壁は高かった。

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高橋竜平11回TKO負け/IBF世界Sバンタム戦

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇18日◇米ニューヨーク

ボクシングIBF世界スーパーバンタム級10位高橋竜平(28=横浜光)が18日、米ニューヨークで同級王者T・Jドヘニー(アイルランド)に挑戦し11回TKO負けし、世界王座奪取とはならなかった。

◆IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦

ドヘニー11R
TKO
×高橋竜平

計量をクリアした高橋竜平(右)と王者TJドヘニー

【11回】 高橋のパンチに対応したドヘニーは、左右の連打で高橋を攻める。2分過ぎ、高橋はドヘニーの連打を食らいレフリーが試合を止め、敗れた。

【10回】 高橋の右がヒットするが、王者もボディ打ちで反撃する。終了間際にドヘニーのパンチがあたる。

【9回】 ドヘニーは的を絞らせないように体を左右に振ったり前後に移動、たまにカウンターやアッパーで高橋のパンチに対応する。1分40秒過ぎ、ドヘニーの左ストレート、ボディと打ち分けたパンチがヒットする

【8回】 高橋は右の構えを左に変えたりしながら、前に詰めてパンチを繰り出すが空を切る。対しドヘニーは的確にボディやテンプルへのパンチをヒットさせる。

【7回】 高橋は前進して距離を縮めてパンチを繰り出す。終了間際にドヘニーのボディがヒットするがラウンド終了

【6回】 開始早々、高橋の右ストレートが顔面にヒット。1分30秒ころドヘニーの左ストレートがクリーンヒット。その後はともに決定打なく6回終了

【5回】 中盤を迎え、高橋は前に出てパンチを繰り出す。そこにドヘニーはボディやアッパーで迎撃する展開が続く。2分30秒過ぎ、高橋の右ストレートがヒットする

【4回】 両者、出血は止まった模様。高橋がパンチを繰り出すと、ドヘニーがカウンターから連打を繰り出す展開。高橋は右のジャブから左を出し、いくどかヒットする

【3回】 高橋は手数を増やして試合を作る。しかしドへニーもステップかわす。2分すぎドヘニーの左の連打で高橋がダウン。攻撃を緩めないドへニーに対し、高橋はクリンチで逃れる。

【2回】 高橋は左ジャブで試合を作ろうとするが、ドヘニーのボディが入る。1分すぎ、両者の顔どうしが当たるバッティングで高橋の眉間から出血。ドヘニーも眉間から出血した。

【1回】 ドヘニーは右ジャブで間合いを詰め左ストレートをボディに。高橋は右ジャブから左ストレートを狙うもヒットせず。ドヘニーの左が高橋の顔面にヒットしていく

【試合前】 笑顔でリングイン。

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高橋竜平が前日計量「気持ちでは負けたくない」

計量をクリアした高橋竜平(右)と王者TJドヘニー

ボクシングIBF世界スーパーバンタム級10位高橋竜平(28=横浜光)が17日、米ニューヨークで世界初挑戦の前日計量を一発クリアした。18日に初防衛戦の同級王者T・Jドヘニー(32=アイルランド)とともに、リミットより100グラム軽い55・2キロでパスした。

高橋は「これから体を回復させて明日までにしっかり仕上げていきたい。気持ちでは負けたくない」と話した。写真撮影のフェイスオフでは額をつけ合うほど接近。リラックスしていた表情から一転して気合十分だった。

4階級制覇へWBC世界スーパーライト級挑戦者決定戦に出場する同級2位ホルヘ・リナレス(33=帝拳)は、リミットより400グラム軽い63・1キロでパスした。

計量をクリアし、笑顔をみせる高橋竜平

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高橋竜平が英語で王者宣言、日本人初の世界戦出場

高橋竜平

ボクシングIBF世界スーパーバンタム級10位高橋竜平(28=横浜光)が16日、米ニューヨークで世界初挑戦を控えて記者会見に臨んだ。

18日に同級王者T・Jドヘニー(32=アイルランド)に挑戦する。高橋は「マジソン・スクエア・ガーデンで試合の機会を与えてくれて感謝している。いいファイトを見せて世界王者になる」と堂々と英語であいさつした。日本人がマジソン-での世界戦に出場するのは初めて。写真撮影ではフェイスオフもしたが「自分より少し小さいと思ったがさすがにオーラがあった」と話した。試合の模様はDAZNで中継される。

メインはWBO世界ミドル級王者デメトゥリアス・アンドラーデ(30米国)が同級8位アルツール・アカボフ(31=ロシア)の挑戦を受ける。セミでは4階級制覇を狙うWBC世界スーパーライト級2位ホルヘ・リナレス(33=帝拳)が、パブロ・セサール・カノ(29=メキシコ)と挑戦者決定戦を行う。

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MSGで番狂わせだ「平成の竜馬」高橋竜平が出発

初の世界挑戦に向け、米国へ出発した高橋竜平(撮影・高場泉穂)

「平成の竜馬」が世界を驚かせる。ボクシングIBF世界スーパーバンタム級10位高橋竜平(28=横浜光)が12日、同級王者T・Jドヘニー(32=アイルランド)との世界戦に向け、成田空港から出発した。

平成の竜馬になるようにと、両親に竜平の名をもらった高橋は「ドヘニーは手ごろな相手と思っていると思うが、なんでこんなやつ連れてくるんだよ、と後悔させたい」。ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンの大舞台で番狂わせを起こし、その名を世界にアピールするつもりだ。

空港で記者10人に囲まれると「こんなに来てくれるとは…。1人が最高です」と初々しく取材に応えた。ボクシング部のない新潟・加茂暁星高1年から競技を始め、東洋大では準レギュラー。12年のプロデビューもKOと光の当たらないボクサー人生を歩んできた。転機は昨年10月。IBFのランキングが14位から10位に上がったことで「世界をイメージするようになった」。昨年12月はじめに世界戦の話が届き、正式決定したのは試合1週間前の今月11日。急きょ時差調整を行うなど準備はバタバタしたが、心構えをしていただけにコンディションは万全という。持ち前の予測不能の動きで「引っかき回して、“高橋ワールド”にしたい」と自信たっぷりに語った。

昨年9月に結婚したばかりの妻沙也さん(25)も応援に駆けつける。昨年11月末から12月にかけて行った2週間の米国・ロサンゼルス合宿では、最後の3日間を新婚旅行とする予定だったが、この世界戦の話が舞い込んだため、急きょキャンセルとなった。「勝ったらハネムーンします」と、妻とのV旅行を思い描いた。

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高橋竜平「海外の方が気楽」18日NYで世界初挑戦

高橋竜平

ボクシングIBF世界スーパーバンタム級10位高橋竜平(28=横浜光)の世界初挑戦が決まった。石井会長が11日に明らかにした。18日に米ニューヨークで同級王者T・Jドヘニー(32=アイルランド)に挑戦する。ドヘニーは昨年8月に岩佐(セレス)から王座奪取後の初防衛戦となる。

高橋は昨年12月に米ロサンゼルスで初めてスパー合宿した。ヘビー級世界戦も観戦した際に王者陣営から話を持ち掛けられた。1度はあきらめたが7日に契約書が届き、この日ビザも下りたことで正式決定した。マディソンスクエアガーデンの大舞台にも、高橋は「後楽園ホールより海外の方が気楽」と意気込む。

東洋大では準レギュラーで、12年のプロデビュー戦は1回KO負け。昨年IBFパンパシフィック王座を初防衛で世界ランク入りしてチャンスをつかんだ。石井会長は「体力を生かして手数と攻勢で勝負」と、海外奪取を期待した。

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高橋竜平が急きょ世界初挑戦濃厚に 18日NYで

高橋竜平

ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級10位高橋竜平(28=横浜光)が1月18日(日本時間19日)、米ニューヨークのマディソンスクエアガーデンで同級王者T・Jドヘニー(32=アイルランド)に挑戦することが9日、濃厚となった。

8日(日本時間9日)に米メディアが報じたもので、横浜光ジムの石井一太郎会長も自らのブログで「ビザ申請が間に合えば」との条件付きで開催を認めている。正式決定すれば、高橋は世界初挑戦となる。

ドヘニーは昨年8月、当時の王者岩佐亮祐(セレス)に判定勝利し、高橋戦が決まれば初防衛戦となる。

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岩佐は攻撃が単調、守り意識も強かった/大橋秀行

11回、接近戦でパンチを繰り出す岩佐(左)とドヘニー(撮影・滝沢徹郎)

 IBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑(28=セレス)が、V2失敗で王座から陥落した。初回に同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)の右ほおをカットさせたが、その後は左カウンターをもらい、手数でも劣った。11回のチャンスも攻めきれず、0-3で判定負けした。

  ◇   ◇   ◇  

 もったいない試合だった。採点はドローぐらいかと思ったが、細かなパンチを当てていた差が出てしまった。初回は圧力をかけてくる相手に、右フックでぐらつかせる最高の立ち上がりだった。だが、スタミナに不安があるのか、2回に自分からペースを落としてしまったのが痛かった。そこで、相手に流れを作るチャンスを与えてしまった。岩佐の良さである、思い切りの良さ、パンチの切れ、ノーモーションの左アッパーが出なかった。ボディーは良かったし、相手も嫌がっていただけに、下から崩す作戦を徹底しても良かった。挑戦者もうまく動いていたが、それ以上に岩佐の攻撃が単調だった。V1戦同様、王者になり、守る意識が強くなっていたようにも見えた。ただ、まだ28歳。山中に負けてはい上がってきたことを考えれば、もう1度立ち上がることは難しくない。可能性を持っている選手だけに、この負けからさらに強くなってほしい。(元WBA、WBC世界ミニマム級王者大橋秀行)

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亀田和毅、新王者ドヘニーに挑戦表明も「でていけ」

岩佐-ドヘニー戦を観戦する亀田興毅氏(左)と亀田和毅(撮影・滝沢徹郎)

 IBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑(28=セレス)が、V2失敗で王座から陥落した。初回に同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)の右ほおをカットさせたが、その後は左カウンターをもらい、手数でも劣った。11回のチャンスも攻めきれず、0-3で判定負けした。

 IBF同級3位の亀田和が挑戦表明も、実らずに終わった。勝利後のドヘニーめがけてリングを上がり、「俺が次に挑戦する」とほえたが、ドヘニーに「いまは自分の瞬間だ。邪魔だ、でていけ!」と胸を突かれて押し返された。兄の亀田興は「これから交渉じゃないですか。和毅も自信がある」と代弁。ドヘニーは報道陣に対し、「殴られなくて幸運だったな。誰でも戦うよ」と強気だった。

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苦労人ドヘニー「今日の犠牲は明日の幸せ」無敗王座

新王者となったドヘニーはスタッフに抱かれながら喜ぶ。左は防衛に失敗した岩佐(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトル12回戦>◇16日◇東京・後楽園ホール

 IBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑(28=セレス)が、V2失敗で王座から陥落した。初回に同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)の右ほおをカットさせたが、その後は左カウンターをもらい、手数でも劣った。11回のチャンスも攻めきれず、0-3で判定負けした。

 苦労人が無敗で王座をつかんだ。アイルランド出身のドヘニーは、同国のファン約100人の声援を背に奮闘。予想された接近戦ではなくアウトボクシングを展開し、「インテリジェンスなゲームをした」と誇った。中盤以降ジャブを軸にペースを握った。9回には婚約者レベッカさんと長男テオ君の姿が目に入り、「残りの3回を気を抜くことなくできた」と感謝した。プロ6年目。「最初はチケットは手売り。今日の犠牲は明日の幸せになると信じてきた」と笑った。

IBF世界スーパーバンタム級新王者となり婚約者とキスするドヘニー(撮影・江口和貴)

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岩佐亮佑、またしてもサウスポーに負けて王座陥落

ドヘニー(中央)に判定負けを喫し、ぼうぜんとする岩佐(撮影・江口和貴)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトル12回戦>◇16日◇東京・後楽園ホール

 IBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑(28=セレス)が、V2失敗で王座から陥落した。初回に同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)の右ほおをカットさせたが、その後は左カウンターをもらい、手数でも劣った。11回のチャンスも攻めきれず、0-3で判定負けした。鬼門といわれたサウスポー相手に初の指名試合をクリアできなかった。これで日本人の男子世界王者は5人となった。

 岩佐がポイントで劣勢とみて、小林会長は8回から「倒さないと勝てない」とゲキ。チャンスが11回に来た。左ストレートから連打。相手はぐらついたが、クリンチに両者がもつれてスリップダウン。結局は「ごまかされて」ダウンも奪えず。最終ゴング後に相手は肩車されたが、岩佐は「負けたと思った」とイスに座り込んだ。

 滑り出しはよかった。初回にパンチで右ほおから流血させた。それが2回以降は守勢で手数も出なくなった。プレスをかけてくる予想が外れ、距離をとられ、左カウンターを浴びた。右ジャブから攻める作戦も駆け引きで、引き込まれた。

 「ガンガンくると思った。距離が遠く、ジャブが当たらず、単調になった。予想以上にうまかった」。岩佐は脱帽するしかなかった。サウスポーにはプロで4勝2敗も、黒星は世界王者になった山中と世界初挑戦で喫したもの。習志野高では高校3冠も残る3大会は同じサウスポーに決勝で負けた。大一番では左に負け、またしてもだった。

 6月にジムが同じ柏市内で移転した。窓のない半地下1階から、3面窓の2階で広さも明るさも増し、クーラーも入った。「最高の環境で最高の練習ができた」と感謝していたが、新たな門出を飾れなかった。

 小林会長も世界再挑戦で王座につき、V2戦で全勝相手に負け陥落した。03年にジムを開くと、入門してきたのが中2の岩佐だった。あれから15年の雪辱を期したが、愛弟子も壁を越えられなかった。

 小林会長は「中盤から倒しにいく覚悟がほしかった。打ち込む勇気がなかった。ずっと課題だった」と話した。岩佐は「大きな壁だった。ショックもこれが現実で実力不足。今はまた頑張ろうとは…。考えたい」。引退も考えざるを得ない内容だった。【河合香】

 ◆岩佐亮佑(いわさ・りょうすけ)1989年(平元)12月26日、千葉・柏生まれ。地元でセレスジム開設に中2で入門。習志野高3年で3冠。アマ戦績60勝(42KO)6敗。08年プロデビュー。11年に日本バンタム級王者山中に挑戦も失敗。2戦後に日本同級王座、13年に東洋太平洋同級王座獲得。15年に英国でIBF世界同級暫定王座決定戦での世界初挑戦は失敗。昨年9月にIBF世界スーパーバンタム級王者小国を破り王座獲得。171・5センチの左ボクサーファイター。家族は両親と姉。

防衛に失敗し悔しそうな表情で会見する岩佐(左)と下を向くセレス小林会長(撮影・滝沢徹郎)

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王座陥落の岩佐亮佑が脱帽「予想以上にうまかった」

ドヘニーに判定負けを喫し、ぼうぜんとする岩佐(撮影・江口和貴)

<プロボクシングIBF世界スーパーバンタム級タイトル12回戦>◇16日◇東京・後楽園ホール◇観衆1505人

 IBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑(28=セレス)が、V2失敗で王座から陥落した。

 初回に同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)の右ほおをカットさせたが、その後は左カウンターをもらい、手数でも劣った。11回のチャンスも攻めきれず、2、4、5ポイント差の0-3で判定負けした。鬼門と言われたサウスポー相手に初の指名試合をクリアできなかった。これで日本人の男子世界王者は5人となった。

 滑り出しはよかった。初回にパンチで右ほおから流血させた。それが2回以降は守勢で手数も出なくなった。プレスをかけてくる予想が外れ、距離をとられ、左カウンターを浴びた。右ジャブから攻める作戦も駆け引きで引き込まれた。

 「ガンガンくると思った。距離が遠く、ジャブが当たらず、単調になった。予想以上にうまかった」。岩佐は脱帽するしかなかった。小林会長は8回から「倒さないと勝てない」とゲキ。11回に左ストレートから連打でチャンスをつかんだ。相手はぐらついたが、クリンチに両者がもつれてスリップダウン。結局は「ごまかされて」ダウンも奪えなかった。

 小林会長も世界再挑戦で王座につき、V2戦で全勝相手に負けて陥落した。愛弟子も同じ道をたどり、V2の壁を越えられなかった。岩佐は「大きな壁だった。ショックもこれが現実で実力不足。今はまた頑張ろうとは…。考えたい」と話した。

1回、ドヘニー(左)にパンチを放つ岩佐(撮影・江口和貴)
4回、ドヘニー(左)にパンチを放つ岩佐(撮影・江口和貴)

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亀田家三男の和毅、新王者に挑戦表明も「邪魔だ」

岩佐-ドヘニー戦を観戦する亀田兄弟。左は興毅氏。右は和毅(撮影・滝沢徹郎)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇16日◇東京・後楽園ホール

 IBF世界スーパーバンタム級3位亀田和毅(27=協栄)が挑戦表明した。

 同級王者岩佐亮佑(28=セレス)に3-0の判定勝ちして喜ぶ同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)めがけて、試合後のリングに直行。「俺が次に挑戦する」と名乗りを上げたが、プロ6年目で初の世界王座戴冠の歓喜に浸る新王者ドヘニーに「いまは自分の瞬間だ。邪魔だ、出ていけ!」と一蹴された。手で突き飛ばされ、その後は関係者の制止を受けて退散した。

 弟の行動を見ていた亀田興は、「これから交渉じゃないですか。面白い試合になる。和毅も自信ある。早いところ(世界戦を)組んであげたい。いろんな選択肢はあります」と説明した。

 試合後の控室で経緯を説明したドヘニーは、「殴られなくて幸運だったな」と皮肉に笑い、今後の対戦の可能性について聞かれると「誰でも戦います」と述べた。

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IBF王者岩佐亮佑、苦手のサウスポーに判定負け

IBF世界スーパーバンダム級タイトルマッチ計量を終え、にらみ合う王者岩佐(右)と挑戦者ドヘニー(撮影・足立雅史)(2018年8月15日)

<ボクシングIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ>◇16日◇東京・後楽園ホール

 ボクシングIBF世界スーパーバンタム級王者岩佐亮佑(28=セレス)が2度目の防衛に失敗した。同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)と対戦。0-3で判定負けした。

 万全の調整のはずだった。6月に所属のセレスジムが同じ千葉・柏市内で移転。入門から過ごした旧ジムは半地下1階で窓がなかった。夏場は玄関を開けてあとは扇風機頼りと、最近の猛暑には苦しんだ。新ジムは2面が窓のビル2階に移り、設置したクーラー4台を28度に設定。「新しい環境で調子も下がらず、いい練習ができた」と岩佐。今年の酷暑も、順調にスパーリングを消化できた。

 自身と同じサウスポーは大の苦手だった。プロ戦績の2敗はともに左相手。11年3月の元WBC世界バンタム級王者山中慎介との日本王座決定戦と、15年6月のリー・ハスキンスとのIBF世界バンタム級暫定王座決定戦の2試合。ともにボクシング人生の節目となる試合で、サウスポーに敗れてきた。今回のドヘニーも無敗のサウスポーで同級1位の最強挑戦者。不穏な予感が漂ったが、やはりサウスポーの悪夢に見舞われてしまった。

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岩佐が前日計量「相手がオーバーしなくてよかった」

IBF世界スーパーバンダム級タイトルマッチ計量を終え、ポーズを決める王者岩佐(右)と挑戦者ドヘニー(撮影・足立雅史)

 ボクシングIBF世界スーパーバンタム級タイトル戦の調印式と前日計量が、15日に都内で行われた。同級王者岩佐亮佑(28=セレス)は100グラム少ない55・2キロ、指名挑戦者の同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)はリミットの55・3キロで計量を一発クリアした。試合は16日に東京・後楽園ホールでゴングとなる。

 岩佐は「コンディションはバッチリ。相手がオーバーしなくてよかった」と笑み。ドヘニーがにらんできたが「くるなと思って、握手しようと手を出したら動揺していた」と王者の余裕も見せた。

 ドヘニーの家族ら応援団約30人が会場に詰めかけ、「TJ」コールで声援を送っていた。岩佐は3年前に英国で世界初挑戦している。「あの時は計量でブーイングされ、これぐらいなんともない。期待と実績は分かるので、相手に不足はない」と受けて立つ構えだ。

 試合は米ESPNで有料ネット配信される。「光栄でうれしい。海外で試合やることも目標。強さを見せて名前を売りたい。その第1歩にしたい」と力が入る。「1ポイントも取らせず、チャンスに倒しきりたい。完璧な勝利を狙う」と宣言した。

IBF世界スーパーバンダム級タイトルマッチ計量を終え、にらみ合う王者岩佐(右)と挑戦者ドヘニー(撮影・足立雅史)

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王者岩佐亮佑「小っちゃい」最強挑戦者を見下した

予備検診を終え、ポーズを決めるIBF世界スーパーバンダム級王者岩佐(左)と挑戦者TJ・ドヘニー(撮影・足立雅史)

 ボクシングIBF世界スーパーバンタム級タイトル戦の予備検診が14日に都内で行われた。

 同級王者岩佐亮佑(28=セレス)は身長が171・5センチ、リーチが181センチ。指名挑戦者の同級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)を身長で5・5センチ、リーチで8・5センチ上回った。

 岩佐はV1戦よりも、それぞれ0・5センチと1センチ伸びていた。「向こうはくつも履いてたのに、予想より小ちゃかった。前回より背が伸び、手も長くなった。まだ成長過程にある」と強調した。相手とは初対面だった。「あまり見てないし、目は合わせてこなかった。最強挑戦者にしっかり勝てば、また強くなれる」と決意を口にした。リミットまですでに1キロを切り、「リラックスして試合に備える」と検診後からホテルに入った。

 ドヘニーは胸囲では95・2センチと、岩佐を7・2センチ上回った。岩佐とのサイズの差に「身長の差は利点にもなる。リーチの不足分はパワーで補う。自分のベストを尽くす。16日は岩佐にとって厳しい夜になる」。12日に婚約者レベッカさんと1歳の長男テオ君もシドニーから来日した。来日後にジムワークは1日だけで仕上がりも「100%」と王座奪取を確信していた。試合は16日に東京・後楽園ホールでゴングとなる。

IBF世界スーパーバンダム級王者岩佐(左)は挑戦者TJ・ドヘニーに見つめられながら予備検診を受ける(撮影・足立雅史)

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31歳ドヘニー「人生最後のゴールは邪魔させない」

ファイティングポーズの挑戦者TJ・ドヘニー(撮影・河合香)

 世界初挑戦するIBF世界スーパーバンタム級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)が、10日に都内のジムで練習を公開した。ミットやサンドバッグ打ちなど軽めもたっぷり汗をかいた。16日に挑む王者岩佐(セレス)のパネルとの撮影要請には「顔も見たくない」と拒否。アイリッシュ魂を感じさせた。

 米国人ベルムドス・トレーナーに2年間指導を受けてきた。岩佐が小国から奪った王座だが、小国が勝ったグスマン(ドミニカ共和国)も同トレーナーが教え、5人目の世界王者だった。ドヘニーは「トレーナーのためにも仕返しをしたい」と一層力が入る。得意パンチは「すべて」とニヤリ。「人生の最後のゴールを誰にも邪魔させない」と自信満々だった。

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ドヘニー殺気立つ「顔見たくない」岩佐パネルを拒否

王者岩佐亮佑の写真パネルと撮影は拒否した挑戦者TJ・ドヘニー(撮影・河合香)

 ボクシングで世界初挑戦するIBF世界スーパーバンタム級1位TJ・ドヘニー(31=アイルランド)が、10日に都内のジムで練習を公開した。

 シャドーに始まり、ミット、サンドバッグと軽めもたっぷりと汗をかいた。リミットの55・3キロまではあと8ポンド(約3・6キロ)で「減量もコンディションもバッチリ。うまくいっていっている」と話した。

 この2年間は米国人のヘクター・ベルムドス・トレーナーの下で練習を積んできた。岩佐亮佑は昨年9月に小国(角海老宝石)から王座を奪ったが、小国がベルトを奪った王者グスマン(ドミニカ共和国)を指導していたのがベルムデス・トレーナー。世界王者を5人育てている。ドヘニーは「トレーナーのためにも仕返しをしたい」と一層力が入る。

 岩佐の写真パネルと撮影を求められたが「顔も見たくない」と断固拒否した。得意パンチは「すべて」と強気。「人生の最後のゴールは誰にも邪魔させない」。シドニーで待つ妻子に吉報を届けるつもりだ。

ファイティングポーズの挑戦者TJ・ドヘニー(撮影・河合香)

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