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井上尚弥、10・31ラスベガスでモロニーと防衛戦

井上尚弥(20年2月撮影)

ボクシングのWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(27=大橋)が9日、オンラインで会見し、10月31日(日本時間11月1日)に、米ラスベガスのMGMグランドで、WBO同級1位ジェーソン・モロニー(29=オーストラリア)と対戦すると発表した。

井上は昨年11月、バンタム級最強を決める「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」決勝で、元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ちして以来、約1年ぶりの試合となる。

ラスベガスで初の試合で、WBAは4度目、IBFは2度目の防衛戦となる。

当初は、今年4月25日にWBO王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦を予定していたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により延期となっていた。

モロニーはここまで21勝(18KO)1敗の戦績で、18年10月の試合で、IBF王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)に1-2で判定負けしたのが唯一の敗戦となっている。

井上の戦績は19戦全勝(16KO)。

井上は「4月の試合が延期になってからも、ずっと試合モード。すごく楽しみ。(ドネア戦での)目のけがもあり、プラスの期間とポジティブにとらえてやってきた」と心境を語った。モロニーについては「タフでスタミナもあり、技術も高い。総合的にはカシメロより高い選手。1カ月半しっかりと対策していかないと危ない相手だと思っている」と話した。

大橋秀行会長は「延期になっていろいろな気持ちがあったと思うが、目のけがもあったのでプラスに捉えている。ラスベガスの試合が楽しみ。(WBSS後の初戦は)すごく重要。その舞台がラスベガス。ある意味で、ここが井上尚弥のスタートだと思っている」。モロニーについては「カシメロよりも怖くて、やりにくい相手」と警戒した。

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井上尚弥が走り込み合宿開始「心身共に鍛え上げ」

フィジカルトレーニングを行う井上尚(大橋ジム提供)

ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(27=大橋)が31日、長野県内での走り込み合宿を開始した。陣営は当初、9月ごろにWBO王者ジョンリール・カシメロ(フィリピン)との3団体統一戦を目指してきたが、新型コロナウイルス感染拡大による渡航制限の影響などもあり、交渉が難航。海外メディアでは、WBA3位、IBF4位のジェイソン・モロニー(29=オーストラリア)との対戦で合意したと報じられている。

井上は所属ジムを通じ、「恒例となっているミニ合宿で心身共に鍛え上げ、試合を迎えます。そして僕の試合を見て元気や活力を与えられたらと思います。(昨年11月の)WBSS決勝から1年ぶりの試合となりますが、皆さん楽しみに待っていてください」とコメントを出した。合宿は3日まで行われる。

フィジカルトレーニングを行う井上尚(大橋ジム提供)

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井上尚弥「共に歩む」SIXPADとパートナー契約

WBSS世界バンタム級トーナメント決勝でノニト・ドネアと対戦した井上尚弥(2019年11月7日撮影)

ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(27=大橋)が「35歳現役」へ、強力なパートナーを手に入れた。18日、トレーニング・ブランド「SIXPAD(シックスパッド)」のアスリートサポートパートナーに就任することが、MTG社から発表された。

昨年11月にバンタム級最強を決める「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」で優勝した井上が、さらなる高みを目指して新たなトレーニング方法を模索している中で、「SIXPAD」に興味を持ち、トレーニングに本格的に取り入れることが決まったという。

井上は「『SIXPAD』からサポートをいただくことになり、世界ナンバーワンを目指すという共通の夢に向かって、共に歩んでいくことを楽しみにしています。僕の自宅やジムにも、『SIXPAD』を導入していただいたので、オフの時間での『家トレ』もはかどると思います。ここまで、幸いなことに世界王者のタイトルを獲得してきましたが、僕の夢はまだまだこれからで、道はどんどん険しくなってくると思っています。さらに良いボクサーになるために、より効率的なトレーニングを追求していきます」とコメント発表した。

契約に合わせて、「SIXPAD」の開発パートナーである森谷敏夫京都大学名誉教授との対談も実施。「筋電気刺激」という、通常脳からの電気信号で筋肉を動かすところを、筋肉に直接電気を流して動かす技術により、短時間で大きな負荷をかけずに速筋を鍛えることができると説明を受けた。

井上は「今まで、筋肉を電気で刺激するということは聞いたことはありましたが、正直に言うとボクシングとはあまり関係ないと思っていたんです。でも今日こうしてお話を聴いて、35歳まで現役を続けるという僕の目標に必要なものだと感じました。ぜひ取り入れていきたいです」と話した。

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井上尚弥がパヤノ3発70秒KO/寺地拳四朗の一撃

ワールド・ボクシング・スーパーシリーズバンダム級トーナメント WBAバンタム級タイトルマッチ 1回戦・井上尚弥対フアンカルロス・パヤノ(手前) 1回、フアンカルロス・パヤノを攻めダウンを奪い、そのままKO勝ちする井上尚弥(2018年10月7日撮影)

<ボクシング、忘れられない一撃~6>

一発のパンチですべてが変わるボクシング。選手、関係者が「あの選手の、あの試合の、あの一撃」をセレクトし、語ります。

WBC世界ライトフライ級王座を7連続防衛中の寺地拳四朗(28=BMB)の「一撃」は、モンスターの右ストレートだ。WBA、IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(大橋)が、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)1回戦で、元同級スーパー王者フアンカルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)を70秒で沈めた一撃。具志堅用高氏の日本記録、連続13回防衛更新を目指す現役王者の視点で「倒す」難しさを語った。(取材・構成=実藤健一)

▼試合VTR 18年10月7日、横浜アリーナでWBSS1回戦が行われ、井上がパヤノと激突した。開始40秒すぎに繰り出した右アッパーが距離を縮めてきた相手のあごをかすめると、50秒経過直後に左ジャブでパヤノの視界を奪い、即座に放った右ストレートでフィニッシュ。繰り出したパンチはわずか3発。1分10秒のKO勝ちは、日本選手世界戦最速KOタイムを更新した。

◇ ◇ ◇

衝撃というより、あれ!? いつの間にという印象しか残っていない。一瞬やった。知らん間に終わってしまったという感じ。それが逆にすごい。

井上選手はプレッシャーのかけ方がすごくうまい。自分はスタイルが違うし、戦い方も違うけど、ボクサーとしては早く終わらせるにこしたことはない。テレビ局は大変ですけど。

あらためて思ったのは狙って倒すのは難しいな、と。あの試合の井上選手も狙って打ったというより、流れの中で繰り出したパンチだと思う。自分の経験を振り返っても、たまたまのパンチで倒したというケースは少なくない。

ただ、その「たまたま」は、それまでの練習の積み重ねから生まれるもの。練習で死にものぐるいにやっていないと、体に染みこんでいかない。やればその分、試合で発揮できる。

「知らん間に終わった」井上選手のあの試合は、その典型のように思う。

◆寺地拳四朗(てらじ・けんしろう) 1992年(平4)1月6日、京都府城陽市生まれ。奈良朱雀高から関大に進み国体優勝。14年8月プロデビュー。17年5月にWBC世界ライトフライ級王座を獲得し、7連続防衛中。拳四朗は漫画「北斗の拳」の主人公に由来しリングネームにしてきたが前回防衛戦から本名。戦績は17勝(10KO)無敗。父で会長の永氏は元日本ミドル級、東洋太平洋ライトヘビー級王者。身長164・5センチの右ボクサーファイター。

寺地拳四朗

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井上尚弥2年連続2冠 最優秀選手賞と年間最高試合

ドネアを破りWBSS優勝を果たした井上尚弥はアリ・トロフィーを掲げる(2019年11月7日撮影)

ボクシングの19年度年間表彰式が8日に都内で開催され、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が、最優秀選手賞と年間最高試合で2年連続2冠となった。

ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)準決勝では2回TKOでIBF王座を獲得し、決勝では5階級制覇のWBA世界同級スーパー王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)に判定勝ちでWBA王座を統一した。

最優秀選手は4人の候補がいたが、年間最高試合とも32票中27票を獲得した。いずれも2年連続3度目の受賞で、14年はKO賞と3冠で3度目の複数受賞となった。

技能賞は日本人初の4階級制覇を達成して初防衛した井岡一翔(30=Reason大貴)、殊勲賞はWBA世界ミドル級王座を奪回して初防衛した村田諒太(34=帝拳)が初受賞した。村田は2連続KOでKO賞も初受賞し、初の複数受賞となった。

この賞は日本ボクシングコミッション、日本プロボクシング協会、東京および関西運動記者クラブ・ボクシング分科会の主催、選考による。各賞の受賞者は以下の通り。

◆最優秀選手賞 井上尚弥(大橋)=2年連続3度目

◆技能賞 井岡一翔(Reason大貴)=初

◆殊勲賞 村田諒太(帝拳)=初

◆努力敢闘賞 永野祐樹(帝拳)=初

◆KO賞 村田諒太(帝拳)=初

◆新鋭賞 中谷潤人(M.T)=初

◆年間最高試合 WBAスーパー&IBF世界バンタム級統一戦 井上尚弥(大橋)-ノニト・ドネア(フィリピン)

◆世界戦以外の最高試合 WBOアジア太平洋ウエルター級王座決定戦 矢田良太(グリーンツダ)-別府優樹(久留米櫛間&別府優樹)

◆女子最優秀選手賞 天海ツナミ(山木)=2年連続2度目

◆女子最高試合 WBC世界フライ級王座戦 藤岡奈穗子(竹原&畑山)-天海ツナミ

◆優秀選手賞 井岡一翔(Reason大貴)、井上尚弥(大橋)、岩佐亮佑(セレス)、京口紘人(ワタナベ)、田中恒成(畑中)、寺地拳四朗(BMB)、村田諒太(帝拳)

◆特別賞 河野公平(ワタナベ)、田口良一(ワタナベ)、福原辰弥(本田)、故三迫仁志(元日本プロボクシング協会会長)

◆優秀トレーナー賞 加藤健太(三迫)

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井上尚弥が日刊バトル大賞2年連続MVP「嬉しい」

日刊バトル大賞2年連続3度目のMVPとなった井上尚弥

読者が選ぶ第24回日刊バトル大賞(対象は19年1月15日~20年1月14日)のボクシング部門は、WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が2年連続3度目のMVPとなった。

井上が、2年連続でMVPを受賞した。バンタム級最強を決める、ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝では、元世界5階級制覇王者ノニト・ドネアと、全米ボクシング記者協会の年間最高試合に選ばれる激闘の末、勝利をつかみ、世界にその名をアピールした。飛躍を続ける「怪物」は「ファンの人に評価していただいたのは素直にうれしい。これからも、自分が目指すボクシングを追求して、上にいきたい」と力を込めた。

20年の初戦は、4月25日(日本時間26日)に、米ラスベガスでWBOバンタム級王者ジョンリール・カシメロ(30=フィリピン)と、日本人初の3団体統一戦で激突する。世界が注目する才能が、目標に掲げる4団体統一に向け、一気に突っ走る。

年間最優秀選手
年間最高試合

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井上尚弥「徹底的に走り込みたい」グアム合宿へ出発

グアム合宿に出発したWBA、IBF世界バンタム級王者井上尚(中央)。右は弟の拓真、左はいとこの浩樹

ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(26=大橋)が、3団体統一の「足場」を固める。

4月25日(日本時間26日)に米ラスベガスのマンダレイベイ・リゾート&カジノで行われる、WBO同級王者ジョンリール・カシメロ(30=フィリピン)との日本人初の3団体統一戦に向け、2日からグアムでの5日間の走り込み合宿に入る。

出発前に成田空港で取材に応じた井上は「徹底的に走り込みたい。パンチもある選手なので、それに耐えられるだけの体力づくりがテーマ。練習時間も、午前、午後それぞれ1時間程度は伸ばす予定。それぐらい油断ができない相手」と引き締まった表情で話した。

カシメロについては「映像はちょこちょこ見だしている」とし、「頭から突っ込んでくるし、何をやってくるか分からない怖さもある。乱打戦は嫌いではないが、自分本来のスタイルではない。巻き込まれないようにすることが大切」と精神面の重要性を強調した。

昨年11月にバンタム級「最強」を決めるトーナメント、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)の決勝で、元世界5階級王者ノニト・ドネアを撃破。同シリーズの優勝を「1つの区切り」ととらえ、「ここからが第2章と言ってもおかしくないし、そういうステージにきている」と力を込めた。

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井上尚弥「荒々しく野性味ある選手」カシメロを警戒

WBAスーパー・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の発表会見に臨む井上尚(撮影・小沢裕)

ボクシングの大橋ジムは31日、WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が、4月25日(日本時間26日)に米ラスベガスのマンダレイベイで、WBO同級王者ジョンリール・カシメロ(30=フィリピン)と3団体統一戦を行うと発表した。

井上は「ラスベガスでの3団体統一が決まり、わくわくした気持ちでいっぱい。早く試合がしたい。バンタム4団体統一戦に向け、ラスベガス最初の試合を危なげなくクリアしたい」と意気込みを語った。

井上は、19年11月に、バンタム級「最強」を決めるトーナメント「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ」(WBSS)決勝で元世界5階級制覇王者ノニト・ドネアと対戦。全米ボクシング記者協会の19年年間最高試合に選ばれた激闘を制し、2団体統一王者となった。

29勝(20KO)4敗の実績を持つカシメロは、昨年11月にWBO王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)を3回TKOで破り、王座を奪取。過去にはライトフライ、フライ級でも世界王座を獲得しており、井上とは3階級制覇同士の対戦となる。

カシメロの印象について、井上は「フィリピン人らしい荒々しさを持った野性味ある選手。その辺りは気をつけて戦いたい」。

父の真吾トレーナーは「荒々しさがあるので、冷静に戦うことが良い結果につながる」と警戒した。

WBAスーパー・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の発表会見に臨んだ井上尚(撮影・小沢裕)
WBAスーパー・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の発表会見に臨んだ井上尚。左は井上トレーナー、右は大橋会長(撮影・小沢裕)
井上尚弥(2019年11月6日)

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井上尚弥4・25ラスベガス決戦カシメロと3団体統一戦

WBAスーパー・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の発表会見に臨む井上尚(撮影・小沢裕)

ボクシングの大橋ジムは31日、WBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が、4月25日(日本時間26日)に米ラスベガスのマンダレイベイで、WBO同級王者ジョンリール・カシメロ(30=フィリピン)と3団体統一戦を行うと発表した。

井上は「ラスベガスでの3団体統一が決まり、わくわくした気持ちでいっぱい。早く試合がしたい。バンタム4団体統一戦に向け、ラスベガス最初の試合を危なげなくクリアしたい」と意気込みを語った。

昨年11月に米プロモート大手トップランク社と契約した井上は、スーパーフライ級時代の17年9月に行われたアントニオ・ニエベス戦以来の米国での試合で、ラスベガスは初めて。

井上は、19年11月に、バンタム級「最強」を決めるトーナメント「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ」(WBSS)決勝で元世界5階級制覇王者ノニト・ドネアと対戦。全米ボクシング記者協会の19年年間最高試合に選ばれた激闘を制し、2団体統一王者となった。

29勝(20KO)4敗の実績を持つカシメロは、昨年11月にWBO王者ゾラニ・テテ(南アフリカ)を3回TKOで破り、王座を奪取。過去にはライトフライ、フライ級でも世界王座を獲得しており、井上とは3階級制覇同士の対戦となる。

井上は12年10月のプロデビューから、ここまで19戦全勝(16KO)。米老舗ボクシング専門誌「ザ・リング」選定のパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強王者)で日本人初のトップ3入りを果たすなど、世界から大きな注目を集めている。

WBAスーパー・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の発表会見に臨んだ井上尚(撮影・小沢裕)
WBAスーパー・IBF・WBO世界バンタム級王座統一戦の発表会見に臨んだ井上尚。左は井上トレーナー、右は大橋会長(撮影・小沢裕)
井上尚弥(2019年11月6日)

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黒田雅之が現役続行を表明、3度目の世界挑戦目指す

現役続行を表明した黒田雅之(右)と新田会長

ボクシング前日本フライ級王者黒田雅之(32=川崎新田)が、3度目の世界挑戦を目指して現役を続行する。7日に川崎市内のジムで表明した。

昨年5月に6年ぶりで、IBF世界同級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)に世界再挑戦も判定負けしたが、進退を保留していた。3月30日に東京・後楽園ホールで、10カ月ぶりの再起戦に臨む。

黒田は「シンプルにやりたいからやる。やるからには世界を目指さないと熱が入らない」と復帰理由を説明した。「一から説明していると明日の夜になっちゃう。小さいことの積み重ねがあった」と話した。

昨年11月に何度もスパーリングした井上尚弥(大橋)が、WBSS(ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ)に優勝した。12月には後輩達の試合を観戦したが「まだファン目線にはなれなかった。心に引っ掛かるものがあった」という。

ムザラネは黒田戦以来のV3戦で、八重樫東(大橋)を9回TKOで防衛した。「年上の2人。自分も体力の衰えは感じないし、もったいないと思った」。

新田会長にはジム恒例の元旦ロードワークの前に、復帰の意思を伝えた。会長は口に出さずにずっと見守っていた。「おせーよ。やっとかと。41戦してケガもなく、体は痛んでないし、衰えもない。もったいなし、伸びしろもある」と待ちかねていた。

会見後には世界戦前以来7カ月ぶりに、スパーを2回こなした。ジムワークでは最近始めたというハンマーの振り下ろし。1度タップダンスを体験したが「着地の感覚がボクシングに通じる」と続ける考えだ。

休んでいる間に運転免許を取得した。ジムで体を動かしていたが、後輩らの練習でミットを持った。川崎市のデイサービスで、トレーニングを指導するインターンシップも経験。仕事してのトレーナーも始める。高校時代からコンビニでバイトしながら、リングに上がってきた。三度目の正直へ、練習に生活に変化と刺激を加えていくつもりだ。

IBFでは11位につけるが「誰でもいい、どっちの階級でもいい。世界王者とやってベルトをとりたい」。世界挑戦はスーパーフライ級、海外も視野に入れていく。

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井上尚弥の右目経過は良好、1月末から次戦へスパー

ジムワークを再開した井上尚弥(撮影・奥山将志)

ボクシングの2団体(WBAスーパー、IBF)統一バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が6日、横浜市内で20年最初のジムワークを行った。

弟の前WBC同級暫定王者拓真(24)とのマスボクシングやミット打ちなどで汗を流した。19年はワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)を圧倒的な強さで制し、年末はテレビ出演など多忙な日々を送った。米ラスベガスで4月末に予定される次戦に向け「ここからはボクシングに集中していく。スタートとしてはすごく良かった」と話した。WBSS決勝で負傷した右目の経過も良好で、1月末からスパーリングを始める予定という。

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那須川誓う打倒五輪「面白いことしようじゃねえか」

那須川対江幡 勝ち名乗りを受ける那須川(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN20>◇31日◇さいたまスーパーアリーナ

ライバルは東京五輪だ。那須川天心(21)が新日本キックボクシング協会のエース江幡塁(28)と56キロ契約で戦い、1回2分46秒TKO勝利した。

1年前の大みそかにボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーとエキシビションマッチで戦い、1回TKO負け。大みそかに借りを返すとともに、20年は五輪を超える活躍をすると宣言した。

   ◇   ◇   ◇

那須川が日本人最強の刺客ともいえる江幡を一蹴した。試合開始早々、前へ突進し、左ハイキック、ワンツーをさく裂。強烈な連打でダウンを2度奪っても手を緩めない。この日のために用意してきた回転回し蹴りを見事に決め、粘り強く立ち上がる相手に再びパンチを連打。予告通りのKO勝利を果たし、「めちゃくちゃ気持ちよかった」と笑顔で叫んだ。

本物の戦いを求めている。1カ月半前の昨年11月7日。さいたまスーパーアリーナでワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)の井上尚弥-ノニト・ドネア戦を生観戦。世界最高峰の攻防に胸を熱くし、嫉妬した。「誰も文句言えない。比べるのは失礼かもしれないけど、格闘技をやっている者として負けたくない」。

キックボクシングは現在日本ではメジャーな競技とはいえない。だからこそ、那須川自身が知名度アップへ先頭に立つ。昨年5月にはAbemaTVの企画「那須川天心にボクシングで勝ったら1000万円」に参加。同6月は再びAbemaTV企画で亀田興毅氏と特別ボクシングルールで対戦。この日も、試合直前に裏番組「ガキ使」に出演した。「試合を見たことなくても僕を見たことがある人に『すごい』と思ってほしい」。狙い通り、格闘家としてもすごみを示した。

「2020年は東京五輪がある。五輪より面白いことしようじゃねえか。自分でもどういう風に成長するかわからない。もっと強くなりたい」。現在世界中の格闘技団体からオファーを受けており、20年は世界進出が濃厚。天心の野望は続く。【高場泉穂】

那須川対江幡 江幡(右)に蹴りを見舞う那須川(撮影・滝沢徹郎)

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井岡一翔「熱い試合で」大みそかV1戦は息子と共闘

調印式を行う井岡(左)。同3人目はシントロン(撮影・横山健太)

ボクシング4階級制覇王者井岡一翔(30=Reason大貴)が、息子と共闘でV1を宣言した。31日の東京でのトリプル世界戦調印式イベントが、25日に羽田空港内で行われた。

WBO世界スーパーフライ級王者として、同級1位ジェイビエール・シントロン(24=プエルトリコ)との対戦。8月に長男磨永翔(まなと)君が生まれ、米ラスベガス・キャンプにも同伴。トランクスにも名前を入れて戦う決意を明かした。

   ◇   ◇   ◇

井岡がパパとしての決意を力強く披露した。「父親となり、息子のために必ず勝ちたい。勝っている姿を見せたい。トランクスにも磨永翔の名前を入れて戦う。気も引き締まる」。王座を獲得した前回の渋谷109に続くイベントで、ファンに必勝防衛を宣言した。

6月に再挑戦で日本人初の4階級制覇を果たした。直後に元モデルの女性(31)と晴れて再婚した。8月には第1子が生まれた。夫人の名は公表していないが、長男の名は堂々と明かした。

10月19日から20日まできっちり2カ月、ラスベガスでキャンプを張った。前回は身重の夫人も同伴していたが、今回は生後間もない長男も連れて行った。夫人からは食事など身の回りの世話、息子からは癒やしと活力を与えてもらった。

3階級制覇の井上尚弥も息子の名をトランクスに入れ、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)を制している。戦う男にとって、家族は何よりの支えと励みになる。

セミファイナルのWBO世界フライ級王者田中、復帰した元4階級制覇王者ゴンサレス(ニカラグア)が対戦に名乗りを上げている。「これをクリアすれば、統一戦などの視野が広がる。その時が来れば」と答えた。

その前に、約25秒にらみあったシントロンを倒す。「五輪に2回出てプロでは負けなし。楽しみ。熱い試合で今年最後を締めくくりたい」。8度目となる大みそか決戦を待ち焦がれた。【河合香】

ポーズを決める井岡(左から2人目)とシントロン(同3人目)。左からラウンドガールの保科凜と2人おいてウェディシンハ理沙(撮影・横山健太)
羽田空港でフェイスオフをする井岡(左)とシントロン(撮影・横山健太)
意気込みを語る井岡(左)。右はシントロン(撮影・横山健太)
フェイスオフをする井岡(左)とシントロン(撮影・横山健太)

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井上尚弥、山田哲人ら他競技アスリートから刺激

最強スポーツ統一戦の収録に参加したボクシングチーム。前列左から山中氏、井上拓、井上尚、後列左から鈴木、伊藤(c)フジテレビ

ボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が20年4月に控える聖地・米ラスベガスデビュー戦に向け、他競技のトップアスリートから刺激を受けた。

今月上旬に都内で収録に臨んだ「最強スポーツ統一戦2019」が30日午後6時、フジテレビ系列で全国放送されることが20日、発表された。プロ野球、ラグビー、サッカーなどのトップアスリートと競演し「他競技の選手と番組でお会いして、体の厚みや大きさを感じます」と目を輝かせた。

プロ野球ヤクルト山田哲人から「試合を見ていますよ」と声をかけられると照れ笑い。2連覇のかかるボクシングチームの一員として参戦し「(山田らが)同世代なので刺激を受けます」と触発された。米ラスベガスで組まれる20年初戦の相手はWBO世界同級王者カシメロ(フィリピン)らが候補で、日本人初の3団体統一戦に臨む可能性も高い。井上は「19年は、日本でWBSS(ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ)に優勝できて、子供(第2子)も生まれ、本当に充実していました。来年4月に向けて、100%に仕上げます」と決意を新たにしていた。【藤中栄二】

最強スポーツ統一戦の収録に弟拓真(右端)と参加した井上尚弥(中央)。左端は山中氏(c)フジテレビ
最強スポーツ統一戦の収録で苦笑いをみせる井上尚弥(c)フジテレビ

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井上尚弥がロマチェンコと初対面「対戦なくもない」

握手を交わす井上(左)とロマチェンコ(撮影・横山健太)

ボクシング2団体統一バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が、世界最速3階級制覇王者ワシル・ロマチェンコ(31=ウクライナ)との将来的な対戦を口にした。

5日、都内のホテルで行われたWBO(世界ボクシング機構)年次総会のフィナーレとなる表彰式でロマチェンコと初対面。檀上でガッチリ握手を交わした。「リスペクトを込めてオーラがありましたね」と第一印象を口にすると身長差がほぼない4階級上の3団体統一ライト級王者との将来的な対戦に言及。「今は階級も違うし、現実的ではない」と前置きした上で「将来的な対戦はなくもない。そういうイメージで少し見ていました」と、ライバル心もチラリとのぞかせた。

現在、米老舗ボクシング専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(階級を超越した最強選手)のランキングで2位がロマチェンコ、3位に井上が入っている。表彰式前に取材に応じたロマチェンコは「あまり詳しくないが、早い時間でKOする選手。(WBSS決勝の)ドネア戦はハイライトで見ました」と口にしていた。

ポーズを決める井上(左)とロマチェンコ(撮影・横山健太)

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初来日ロマチェンコ「好き」村田諒太のパンチ力評価

日本の印象について語るロマチェンコ(撮影・横山健太)

世界最速3階級制覇王者ワシル・ロマチェンコ(31=ウクライナ)が5日、都内で開催されたWBO総会に出席した。

初来日という現3団体統一ライト級王者は日本人選手に言及。ロンドン五輪金メダルでプロの世界王者となったWBA世界ミドル級王者村田諒太(帝拳)について「金メダルで世界王者の同じ経歴なので注目していた。ラスベガスで試合も見た。私が好きなパンチ力のある強い選手」と口にした。2団体統一バンタム級王者井上尚弥(大橋)に関して「あまり詳しくないが、早い時間でKOする選手。(WBSS決勝の)ドネア戦はハイライトで見ました」と話した。

村田諒太(2019年8月1日撮影)

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WBO王者テテがカシメロに敗れる 7年ぶりの黒星

テテ(左)からダウンを奪うカシメロ(ロイター)

<プロボクシング:WBO世界バンタム級王座統一12回戦>◇11月30日(日本時間1日)◇英バーミンガム・バーミンガムアリーナ

正規王者ゾラニ・テテ(31=南アフリカ)が約7年ぶりの黒星で、王座統一に失敗した。同暫定王者ジョエルリエル・カシメロ(30=フィリピン)とWBOベルト統一を懸けて拳を交えたが、3回、右フックを被弾してダウン。何とか立ち上がったものの、ロープに追い込まれて左フックからの連打を食らってレフェリーに試合を止められた。同回2分14秒、TKO負けとなった。

王座統一に成功したカシメロは29勝(20KO)4敗、12年9月以来の黒星となったテテは29勝(20KO)4敗。

2団体統一同級王者井上尚弥(26=大橋)らとともに18年秋からワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)に出場していたテテは4月に5階級制覇王者ノニト・ドネア(37=フィリピン)とのWBSS準決勝(米国)1週間前に右肩の異常を訴えて棄権。18年10月以来、約1年ぶりの実戦だった。カシメロ戦前まで12連勝中。来年には井上との王座統一戦を希望していた。

パンチを打ち合うカシメロ(左)とテテ(ロイター)
勝利を飾り喜ぶカシメロ(ロイター)

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御嶽海が大流血勝利 井上尚弥さながらの闘争心

明生(左手前)との一番で流血する御嶽海(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇3日目◇12日◇福岡国際センター

先場所2度目の優勝を果たした関脇御嶽海(26=出羽海)が、西前頭2枚目明生(24=立浪)を寄り切って2勝目を挙げた。顔面流血しながら連敗を阻止し、大関昇進の目安となる「三役で3場所33勝」まで残り10勝とした。10月12日の台風19号から1カ月、甚大な被害を受けた地元長野へ勇姿を見せた。横綱白鵬が小結朝乃山を退け、三役以上の全勝が早くも消えた。無敗は豊山ら平幕3人だけとなった。

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勝ち名乗りを受けた御嶽海は、土俵上で右目にタオルを押さえつけた。右まぶたは、ぱっくり割れていた。意識と視界ははっきりしているが、支度部屋に戻っても血はなかなか止まらない。止血後は消毒液を含んだ綿を手に持ち、鏡の前でゆっくり傷口を消毒した。「(負傷の影響は)明日取ってみないと分からない。縫うと痛いからなぁ…」。帰りの車に乗り込む直前まで、部屋宿舎に戻るか、病院で治療してもらうか悩んだ。

まぶた「カット」の影響を全く感じさせない相撲だった。明生に頭からぶちかましを食らったが、構わずもろ差し。左を抜いて最後は右差しで寄り切った。流血について問われると「立ち合い? たぶんそう」。7日のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級決勝での井上尚弥ら、ボクサーではよくある負傷箇所だが、相撲では異例。ハプニングをものともしなかった。

記録的豪雨をもたらした台風19号が地元長野など日本各地を襲ってから、ちょうど1カ月。今場所前には秋場所で獲得した殊勲賞の賞金200万円を寄付。番付発表会見では「地元があんなに被害を受けるとは思ってもみなかった。知り合いの方も多いので悲しい思い」と心を痛めた。本場所中で故郷に戻れないからこそ「自分の元気な相撲を取っていきたい」と誓う。

大関昇進の目安は12勝で、残り12日間で10勝を積み重ねないといけない。それでも連敗を阻止したことで、昇進ムードの低下だけは避けた。年間最多勝争いでも47勝目でトップに浮上。通算400出場を白星で飾った主役候補は「2桁だけ意識する。前に出るだけだから」と、ひょうひょうとしていた。【佐藤礼征】

明生との取組で流血する御嶽海(撮影・鈴木正人)
流血し、顔をしかめる御嶽海 (撮影・菊川光一)

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井上尚弥「振り返ると見応えある」ドネア戦自ら解説

WOWOWの収録に参加した2団体統一バンタム級王者井上尚弥(左から3番目)

ボクシング2団体(WBAスーパー・IBF)統一バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が、自らの試合放送にゲスト出演する。11日午後9時からWOWOWライブの人気番組「エキサイトマッチ」で階級最強を決める5階級制覇王者ノニト・ドネア(36=フィリピン)とのワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝、弟拓真(23=大橋)が臨んだWBC世界同級王座統一戦が放送される。井上は試合2日後の9日、都内で収録に参加した。

井上は「振り返ると見ごたえある試合だなと自分で思いますし、楽しかったですね。やっぱり1発のこわさ、でかさというものは今回の試合でしっかり経験しました。すごくキャリアを感じました」と感想を口にした。またプロ初黒星を喫した弟拓真に向けて「ゆっくりと一からやろうと話した。もう拓真も吹っ切れているし、やることは分かっているから」と再び兄弟で世界に立ち向かっていくことを強調していた。

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骨折の井上尚弥「痛みいつもと違う」大橋会長も納得

右眼窩(がんか)底など顔面2カ所の骨折を公表した王者井上尚

ボクシング2団体統一バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)が右目眼窩(がんか)底など、2カ所骨折の重傷を負っていたことが9日、分かった。

同日、東京後楽園ホールで同門選手の試合を応援後、取材に応じて骨折を公表した。7日の5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)とのワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)決勝の2回に浴びた左フックで負傷。全治は不明ながら、手術の必要はないという。

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階級最強を決めるWBSS制覇の代償は、予想以上に大きかった。軽量級レジェンドのドネアを撃破した翌8日、井上は都内の病院で精密検査を受けた。その診断は右眼窩底、鼻の右下部の骨折と診断されていた。この日夜、東京・後楽園ホールで開催された同門でバンタム級の中嶋一輝の試合応援後、取材に応じて公表した。

右目上にガーゼをあてたままの井上は「会長と相談して公表する形にしました。(右)目にパンチをもらって二重に見えた時点でしびれていました。『ヤバイ、(骨折を)やったかな』という感覚があった。痛みがいつもと違いました。かするだけで痛い」と明かした。

1カ月後に再検査を受け、今後の練習再開の時期を判断する予定だ。担当医からは2カ所とも手術の必要がないと説明されている。全治は不明で、井上は「1カ月後の検査で分かるかなと。次戦に影響はないと言われてホッとしました」と強調した。右眼窩底骨折は最低でも2カ月程度の安静が必要だとみられるものの、まずは安静にしながら回復を待ち、今後の経過を見極める方針だ。

WBSS制覇後、米プロモート大手トップランク社と契約を結んだことが発表された。20年初戦は米国で内定している。所属ジムの大橋秀行会長(54)は「1カ月後の検査結果を待ってから次戦は考えたい」と言うにとどめた。2回の骨折後も、軽量級レジェンドと残り10回を戦い抜いた井上のタフネスぶりに、同会長は「見たことにない左ジャブのもらい方をしていたので、骨折と聞いて納得もしました。相当痛かったと思う。あの状況で良くやった。新たなモンスター伝説になった」と、激闘を制した3階級制覇王者の実力を再認識していた。【藤中栄二】

◆眼窩(がんか)底骨折 眼窩底とは、目のくぼみ=眼窩の下方にある骨の壁。程度の差はあるが、目を強打し眼窩底に骨折を起こし、その骨の裂け目に眼筋やその他の組織などが落ち込んだことをいう。眼球を動かす眼筋がはまり込んだ場合は、眼球運動に障害が起こる。眼球後部の組織が落ち込むと、目が陥没することもある。陥没が激しい場合、また3~4週間たっても、眼球の運動障害がある場合は、眼筋を引っ張り出すための手術が必要になる。

ドネア戦の2回、右目をカットする井上尚(2019年11月7日撮影)

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