プロボクシング前4団体統一バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が米スポーツ局ESPNで対戦合意と報じられたWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28=米国)と交渉中であることを認めた。
31日、都内のWOWOWスタジオで、父真吾トレーナー(51)とともに「エキサイトマッチSP井上尚弥4団体王座統一戦」の収録に参加。WBO世界スーパーバンタム級1位にランクされる井上は収録後、今月18日(日本時間19日)にESPNで合意が報道されたフルトン戦について「交渉している」と口にした。フルトンに関する主な一問一答は次の通り
◇ ◇ ◇ ◇
-フルトン戦はイメージしているか
「早い段階から交渉しているというのは(聞いていた)。それが決まるか決まらないかは別にして、交渉しているという段階からイメージしますね。今年に入ってぐらいからです」
-WBC、IBF世界同級王者ムロジョン・アフマダリエフ(カザフスタン)の映像は
「まだ見ていないですね」
-対戦イメージした場合のフルトンは
「気にしているのはフレームのところ。そこをどう感じるか。自分がスーパーバンタム級にあげたらどういう動きができるか。それはリングの上でどう感じるかが大事なところなので」
-フルトンのようなタイプと過去に対戦経験あるか
「プロアマを通じて初めてですね」
-すごい強敵と交渉していることになる
「その緊張感があるからこそ、すごいモチベーションで練習できるし、すごい試合が見せられるのではないかなと」
-現在のモチベーションは
「1番、高いんじゃないですか。今まで適正階級でやってきたのでそれなりの自信がありましたが、スーパーバンタム級は未知の世界ですし」
-1番強い2団体統一王者と初戦で激突する可能性が出てきたが
「どうですかね。決まった相手とやるだけなので」
-3カ月後あたりに肉体はスーパーバンタム仕様にできそうか
「バンタム級(リミット)に落とす過程でスーパーバンタム級の体重になり、すごく良い状態でできるなと感じるところがある」
-交渉前段階からフルトン戦は希望していたのか
「流れは覚えていないです。何人かの希望はありましたね。そこはまとまっている話ではないので」
-もしフルトンと対戦するなら、楽しみと不安のどちらが大きいか
「両方ありますよ。半々ぐらいですね。楽しみは楽しみ。自信はこれからトレーニングして自信に変えていくし、楽しみも不安も入り乱れながら過ごしていかないといけない」
-フルトンはクレバーな選手だが
「ここからは勝ちに徹する試合をする。もちろんフルトンと戦えば面白い試合になるけれど、会場(の雰囲気)とか考えずにとりあえず勝つ。何が何でも勝つという気持ち」
-前にフルトンは気が弱いと話していたが
「そんなこと言いました? いろいろ試合動画を見ているとそうではない。気が弱い感じはないし、そうは思っていない」
-無敗の2団体統一王者と日本で対戦できそうだが
「フルトンもメリットがあるから交渉に乗っているのだろうし、お互いにウィンウィンなのではないか。米国でやるよりもファイトマネーが高い、日本に来てやるメリットがあるということなのでは。地上波から配信サービスに変わりつつある今だから、呼べるのではないかと思う。そこは良いところもあるし、地上波でやらない分、多くの方の目に触れることがない部分もある。ただビッグマッチが日本で組めることもある。善し悪しはあると思う」(おわり)

- WOWOWエキサイトマッチSPの収録に参加した前4団体統一バンタム級王者井上

- 2月放送のWOWOWエキサイトマッチSPの収録にゲストで参加し、スーパーバンタム級初戦について語った井上尚弥