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白鵬、柔道原沢を持ち上げ鈴木桂治コーチも圧倒

 白鵬の強さは、世界を舞台に戦う人も認めている。

 リオデジャネイロ五輪柔道男子100キロ超級銀メダルの原沢久喜は今月上旬、朝稽古に参加。軽々と持ち上げられて「人生で初めて」と驚いた。白鵬が土俵に上がった時、全視線が白鵬に注がれ、稽古場全体が静寂に包まれる雰囲気に04年アテネ五輪金メダルで、引率した鈴木桂治コーチは「怖さというか、大きさというか」と圧倒された。

 親交のある女子レスリングの吉田沙保里は「瞬発力系なのは私に似ている。ただ違うのは、戦い方のセンスがある」と評した。組んで良し、離れても良し。取組中に突然、仁王立ちになった4日目の貴景勝戦のような戦い方もできる。引き出しの多さが、強さに比例していると感じていた。

 アスリート界以外からも、称賛の声は上がる。トヨタ自動車の豊田章男社長は全体の稽古が終わった後も稽古場に残って、1人黙々と体を動かす姿に「孤独を楽しまないといけないのかな。凡人にはできないね。彼だから出来る」と同じトップに立つ人間として感銘を受けた。

 日本の国技で10年間もトップに立つ白鵬。その影響力も、大横綱だった。【佐々木隆史】

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旭天鵬のままでも良かったんだよ

 「よく言われるけど、違うんだ。正しく広めてよ」。白鵬が将来、日本国籍を取得する意向が明らかになった。そこでモンゴル人力士として初めて日本国籍を取得した友綱親方(元関脇旭天鵬)も注目された。その親方が苦笑いしていた。

 05年6月に日本国籍を取得。当時の師匠で元大関旭国の太田武雄氏の名字をもらい「太田勝」になった。そのためによく、太田氏の養子に入ったと思われた。

 「養子ではないんだ。新しく戸籍をつくる上で、名前は何でも良かった。『田中』でも『旭天鵬』のままでも。でも、オヤジに敬意を払いたかったから『太田』。それだけだよ」。当初はよく説明していたが、最近は「疲れるから、そのままにしていた」。それで、間違って広まったようだ。

 “日本人”になった当初は母国で「モンゴルを捨てた男」「国を裏切った」などと非難された。「当時は、親方として残るために日本国籍が必要だと知られていなかった。でも、今は違う。残念がられるだろうけど、みんな分かっている。朝赤龍(錦島親方)も問題なかった。横綱も大丈夫だと思うよ。自分のおかげかな」。その前向きな明るさに救われる部分は大きい。【今村健人】

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強豪 鳥取城北から現役13人目力士

出身高校別現役力士10傑

 鳥取城北高から、また1人の力士が角界の門をたたいた。新序出世披露に、斗城丸(ときまる、19=宮城野)が、兄弟子白鵬の化粧まわしで参加した。鳥取県琴浦町出身で小4の時に両親の勧めで、地元の相撲クラブに入った。東伯中2、3年で全中に出場。鳥取城北高からスカウトされると、15年の和歌山国体で副主将を務めて、8強入りに導いた。高校を卒業したこの春、宮城野部屋に入門した。

 高校を卒業して角界入りする力士は少なくない。出身高校別で、最も現役力士が多かった高校は埼玉栄。豪栄道、妙義龍ら数多くの実力力士を輩出。次に多かったのが鳥取城北で照ノ富士や逸ノ城ら、モンゴル出身力士が代表的存在だ。

 斗城丸が入った宮城野部屋には鳥取城北の先輩、石浦と山口がいる。学年は離れているが「やっぱり安心できますね」とOBの存在は大きい様子。上京前に地元で石浦と会ったという。「入るんだろ? 頑張れよ、って言われました。先輩の名に恥じないように頑張りたい」。同じ学校ならではの絆も、相撲界を生きていく励みになっている。【佐々木隆史】

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辰吉丈一郎からも指導「チャンプになる」/京口メモ

新王者になった京口はベルトを肩にポーズ(撮影・松本俊)

<プロボクシング:IBF世界ミニマム級選手権>◇23日◇東京・大田区総合体育館◇3500人

 IBF世界ミニマム級9位の京口紘人(23=ワタナベ)が4度目の防衛を狙った王者ホセ・アルグメド(28=メキシコ)を3-0の判定で下し、世界初挑戦で王座獲得した。9回にダウンを奪い、接戦をものにした。

 ◆誕生 1993年(平5)11月27日、大阪府生まれ。父寛さんは空手師範。兄竜人、姉真琴さんの夫の池水達也もプロボクサー。

 ◆格闘技歴 父が師範代の道場「聖心会」で3歳から空手を始める。12歳でボクシングに転向。伯太高卒業後プロに進む予定も、3年の国体1回戦で現WBO世界ライトフライ級王者田中恒成に完敗し、大商大へ進学し4年時は主将。14年国体優勝。アマ52勝(8KO)14敗。

 ◆ジョーちゃん 辰吉丈一郎に、京口が大阪帝拳に所属していた中学1、2年時の2年間教えを受けた。「世界王者になりたいではなく、なると思わなあかん」と説かれる。試合4日前には「ジョーちゃんみたいにKOで勝ってチャンプになります」と誓っていた。

 ◆おしゃべり 関西出身らしく? とにかくしゃべる。「しゃべり続けるとエネルギー使うんですよ、一石二鳥でしょ」が弁。ジムの仲間からは「おしゃべりクソ野郎」を拝命も。

 ◆色 オレンジが「ソウルカラー」。大商大のメインカラーでお気に入りに。「誕生日の色も同じ」とシューズ、グローブも同色。

 ◆サイズ 161センチ、リーチは162・0センチ。予備検診の胸囲は88・8センチで、普段は90センチ以上。背筋の大きさは父譲り。

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田中恒成が田口を「最強の相手」、統一戦機運高まる

6度目の防衛に成功した田口はラウンドガールとの記念撮影で目いっぱい背伸びして身長を合わせる(撮影・松本俊)

 WBA世界ライトフライ級王者田口良一(30=ワタナベ)が、3試合ぶりのTKOで6度目の防衛に成功した。初回から左ボディーを軸に、指名挑戦者の同級1位ロベルト・バレラ(24=コロンビア)を攻め続けて圧倒。ダウンは奪えなかったが、レフェリーストップで9回24秒TKO勝ち。

 リングサイドで観戦したWBO世界ライトフライ級王者の田中は、田口を同級で「最強」と称賛した。以前から田中との統一戦を希望しており、「口に出してきたことで『やらざるを得ない』雰囲気をつくってきた。機運が高まったのは思惑通りだけど、統一戦の実現と、その勝利までが思惑。最強の相手」と話した。9月13日に2度目の防衛戦が予定されるが「間違いなく負けない」と自信たっぷり。畑中会長も「ぜひ年内に、統一戦を」と後押しする構えだ。

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壮絶ビンタ応酬、棚橋が永田に「1割だけの感傷も」

<新日本G1クライマックス27:町田大会>◇23日◇町田市総合体育館◇観衆4598人(札止め)

 Aブロックの第3戦が行われ、棚橋弘至(40)が、永田裕志を下し、天山広吉と並ぶG1通算最多勝利66勝を記録。今大会でG1を卒業する永田との新旧エース対決は大熱戦。去りゆく先輩をハイフライフロー2発で沈め、2勝1敗とした。内藤がファレに敗れ、開幕からの連勝が2で止まった。

 リング中央で、新日本を背負ってきた両雄が足を止めて殴り合った。ビンタの応酬で、棚橋は永田をはり倒した。最後はこん身のハイフライフロー2発。勝利後、コーナーに登り右手を突き上げた。「永田さんの最後のG1でオレの中に1割だけ感傷もあったが、そんなものは全く必要なかった。ほかの選手にとっての永田とオレにとっての永田はやっぱり違う」。ベルト戦線、G1と永田を超えてきた歴史をかみしめた。

 これでG1通算最多タイの66勝。IWGPヘビー級王座の連続防衛記録で上回った永田と同じ世代の天山を乗り越えようとしている。「記録という記録は全部塗り替えるつもり。次は(記録を)取る」。力強く宣言した。

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河野再起戦KO勝利、復活一歩「娘に早く会いたい」

<プロボクシング:ノンタイトル8回戦>◇23日◇東京・大田区総合体育館

 元WBA世界スーパーフライ級王者河野公平(ワタナベ)が再起戦をKO勝利で飾った。 53キロ契約8回戦で、ラムボー(タイ)に5回1分35秒TKO。昨年末にWBO同級王者井上尚弥(大橋)にKO負けし引退も考えたが、復活への1歩を刻んだ。入場時に会場の画面に先月誕生した長女小百合ちゃんの映像が流れた話題を振られ「娘と2週間、会ってないから早く会いたい」と笑った。10月7日にはWBO同級1位のレックス・ツォー(中国)と敵地香港で対戦する予定。

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内山高志、保留中の進退は週内表明「固まっている」

内山高志

 前世界ボクシング協会(WBA)スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(ワタナベ)が23日、保留している進退について週内に発表することを明らかにした。

 東京・大田区総合体育館で行われたダブル世界戦の後に取材に応じ「(気持ちは)固まっている。僕としては6年間、11回の防衛はよくできた方だと思う」と話した。

 37歳の内山は2010年から王座を11連続防衛したが、昨年4月にジェスレル・コラレス(パナマ)にKO負けし、12月の再戦も判定で敗れた。

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日馬富士、満身創痍の体支える「秘密兵器」とは?

愛用してい治療機器を紹介する日馬富士

 4月2日の三重・伊勢神宮奉納大相撲を皮切りに始まった春巡業も残りわずか。朝8時から稽古が始まり、子どもとの稽古、相撲甚句、初っ切り、横綱の綱締め実演に取組…。巡業に参加してる全力士が、打ち出しの午後3時までフル稼働している。ふぅー、っと一息つきたいところだが、すぐに次の日の巡業先までバス移動。2、3時間の長旅は当たり前で、日もすっかり沈んだ頃に宿舎に到着するハード日程だ。

 そんな中、けがを抱えながら参加する力士も少なくない。春場所後に右膝に水がたまり「急にあちこちに痛みが出てきた」と話すのは横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)。古傷の左肘にも痛みが出るなど満身創痍(そうい)だが、気力を振り絞り巡業に参加している。

 故障した体を支えているのが、日本電気治療協会が推奨している低周波治療機器による「ハイボルト療法」と呼ばれる治療法だ。巡業に駆けつけて治療を行った杉浦直行理事によると「従来の電気治療機器が家庭用ホースの水だとすれば、このハイボルト療法は消防車のホース」と説明。神経の興奮を下げるのと、インナーマッスルの腫れ、炎症をなくす効果があるという。さらに「ミトコンドリアが活性して眠っている力が出てくるんです」と力説した。

 電気治療が苦手な力士も多いが、1度効果を実感するとクセになるという。日馬富士も最初は苦手としていたが、あまりの効果にとりことなり、1日1時間半はハイボルト療法を行っているという。「早く治る。これは本当にすごい」と数百万円する治療機器を自腹で購入したほどだ。

 「けがは稽古しながら治すもの」と話すのは某親方。根性論も必要だが、時代の流れとともに少しずつ環境も変化している。ジムに通ったり、個人的にトレーナーを雇ったり、電気治療やサプリメントを使ったり、科学の進歩をうまく利用する力士は多い。本場所、巡業と1年中働きっぱなしなだけに「我々は治療してすぐに相撲を取れないといけない」と日馬富士。最高のパフォーマンスをするためには時間も、お金も惜しまない。【佐々木隆史】

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留学経由角界入りのはしり 錦島親方

引退会見を行った朝赤龍(右)。左は高砂親方(撮影・神戸崇利)

 元関脇朝赤龍で夏場所前に年寄を襲名した錦島親方(35)が15日、両国国技館内で師匠の高砂親方(元大関朝潮)同席で記者会見し「17年間、支えていただいた方々に心から感謝します」と語った。思い出の相撲は初日から12連勝した04年春場所。ストレート給金と、全勝対決で13日目に大関千代大海に敗れた2番を挙げた。今年初場所、88場所ぶりに幕下陥落。「(関取輩出の)139年間の部屋の歴史を切りたくなかった」という思いで引退も考えたが国籍取得を待った。

 日本相撲協会によれば、外国出身力士で年寄襲名の第1号は元関脇高見山(渡辺大五郎)。以降も大関小錦(塩田八十吉)、横綱曙(曙太郎)、武蔵丸(武蔵丸)らが日本名を本名として在籍も、現行制度では継続可能なため錦島親方は日本名=本名も「バダルチ・ダシニャム」のまま通す初めての親方になる。

 先駆けと言えば「モンゴル→留学経由角界入り」のはしりでもある。00年9月に元横綱朝青龍と来日し、明徳義塾高に相撲留学。日本の生活に順応しての入門で現役では照ノ富士、貴ノ岩、逸ノ城らの道しるべになった。断髪式は来年初場所後を予定。「真面目で実直」(高砂親方)な性格そのままに部屋付きで後進の指導にあたる。【渡辺佳彦】

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