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この秋、ミドル級とヘビー級でスーパーファイト実現


 この秋、ミドル級とヘビー級でスーパーファイトが実現することになった。ミドル級はWBAスーパー王座とWBC王座を持つゲンナディ・ゴロフキン(36=カザフスタン/米)対元2階級制覇王者、サウル・カネロ・アルバレス(27=メキシコ)の再戦で、試合は9月15日、米国内で行われる。ヘビー級はWBAスーパー、IBF、WBOの3団体王者、アンソニー・ジョシュア(28=英)対WBC王者、デオンタイ・ワイルダー(32=米)の4団体統一戦。こちらは10月か11月、英国開催で両陣営が合意している。4選手とも4000万ドル(約44億円)以上の報酬が見込まれている。

 昨年9月の初対戦では12回引き分けに終わったゴロフキン対アルバレスの再戦は、当初5月5日に行われる予定だった。しかし、アルバレスのドーピング違反が発覚したことで一時は空中分解した。その後も両陣営は辛抱強く交渉を続け、やっと条件合意に達したという。もめていた報酬の分配については21度目の防衛を目指すゴロフキンが42・5%なのに対し、集客能力と人気で上回るアルバレスが57・5%という比率に落ち着いた。それでもゴロフキンは4000万ドルを手にするとみられている。アルバレスの代役を相手に2回KO勝ちを収めた5月のV20戦の保証報酬が100万ドル(約1億1000万円)だったことを考えると、文字通り桁違いの金額ということになる。アルバレスの方は約60億円の報酬になる見込みだ。

 開催地は確定していないが、米国ネバダ州アスレチック・コミッションによるアルバレスの資格停止が8月に解除になることから、初戦と同じ同州ラスベガスのT-モバイル・アリーナが最有力視されている。戦績はゴロフキンが39戦38勝(34KO)1分、アルバレスが52戦49勝(34KO)1敗2分。現時点でのオッズは7対4でゴロフキン有利と出ている。

 21戦全勝(20KO)のジョシュアと、40戦全勝(39KO)のワイルダーのヘビー級4団体王座統一戦は、最重量級の英米対決という付加価値もあり、ゴロフキン対アルバレスの再戦を上回る規模になりそうだ。両陣営は開催地を含めて今春から本格的な交渉を続けてきたが、やはり一時は先送りになる可能性もあった。しかし、ワイルダーに5000万ドル(約55億円)の報酬が約束され、さらに初戦は英国、再戦を行う場合は米国開催という付帯条件がついたことで実現することになった。当初は9月開催を予定していたが、先にゴロフキン対アルバレスが決定したため「10月か11月を考えている」(ジョシュア側のプロモーター、エディ・ハーン氏)という。

 驚異的なKO率(ジョシュア=95%、ワイルダー=97・5%)を誇る全勝のハードパンチャー対決だけにジャッジ不要の試合になることは確実といえる。こちらもオッズは7対4でジョシュア有利という数字が出ている。

 この秋、ボクシング界は大きな盛り上がりをみせそうだ。

休場中も稽古場「ずっと努力」親方認める白鵬の強さ

白鵬


 3月。春場所真っただ中のエディオンアリーナ大阪1階。観客に混じって会場内に設置してあるテレビで、十両の取組を何げなく立ち見していた。会場隣のコンビニで買ったおにぎりを手にしながらだが、決してサボっていたわけではない。

 「今のいい相撲だったね」

 背後から男性の声が聞こえた。声の主は、木戸(正面入り口でチケットのもぎりを行う仕事)前の宮城野親方(元前頭竹葉山)だった。その後も数番、一緒に取組を見ながら、今のはああでもないこうでもないと話した。その話の流れの中で、弟子の横綱白鵬の体調を伺った。場所前に両足親指の負傷により休場を余儀なくされていたからだ。

 「今日も昼すぎに稽古場来てたよ」

 休場中なのに稽古場? と疑問に思ったが、聞けばリハビリや負傷した箇所に負荷がかからないトレーニングで汗を流していたという。ただ親方にとっては、珍しい光景ではなくいつものことだという。「あんなに努力している力士は他にいない。横綱になってもずっと努力しているし、今もいろいろ悩みながらやっている。だから強いんだよね」。それだけ言って、木戸の仕事へと向かって行った。

 5月。初場所、春場所と2場所連続休場明けから、夏場所出場に踏み切った白鵬。2場所連続休場は自身初。横綱とは言え、土俵勘に不安がないとは言い切れないはず。ただ「現役力士で1番稽古しているのは自分だと思っている」という自負が、白鵬の背中を押した。自他共に認める努力家。しかし復活優勝は逃し、千秋楽で「2場所(連続休場)というのがね。いい勉強になりました」と振り返った。まだまだ進化は止まらない。【佐々木隆史】

プロレスラーのビッグバン・ベイダーさん死去

ビッグバン・ベイダーさん


 新日本プロレスと全日本プロレスで活躍し、IWGPヘビー級王座、3冠ヘビー級王座両方を外国人として唯一、獲得した米国人レスラーのビッグバン・ベイダーさん(本名・レオン・ホワイト)が、18日午後7時28分(現地時間)、米国で亡くなった。ベイダーさんの公式ツイッターが発表した。63歳だった。公式ツイッターによると、ベイダーさんは1カ月前に重症の肺炎にかかり、懸命に闘病を続け、一時は回復に向かったものの、亡くなったという。

 ベイダーさんはコロラド大でアメリカンフットボールの選手として活躍し、卒業後の1978年(昭53)にNFLロサンゼルス・ラムズに入団も、ケガで引退を余儀なくされた。その後、バーン・ガニアにスカウトされて、85年に米AWAでプロレスデビュー。その後、マサ斉藤にスカウトされ、87年12月にビックバン・ベイダーの名で新日本プロレスのマットに上がり、アントニオ猪木らと名勝負を繰り広げ、89年に第4代IWGPヘビー級王座を獲得した。

 96年にはWWF(現WWE)のマットに上がり、98年には全日本プロレスにも参戦。99年3月に田上明に勝って3冠ヘビー級王座を獲得した。

 11年3月には息子のジェシーさんとタッグを組み、東京・両国国技館で行われた奉納プロレスに参戦し、橋本真也さん(享年40)の長男、橋本大地・大谷晋二郎組と対戦。大地にビッグバン・クラッシュ(ダイビング・ボディープレス)を浴びせて勝利した。

 米国のプロレスニュースサイト「WRESTLING INC」によると、ベイダーさんは近年、心臓病を患っていた。2016年11月には2人の医師から、うっ血性心不全で余命2年と宣告されていたという。公式ツイッターでベイダーさんの死を公表したのは、ジェシーさんだという。

ビッグ・バン・ベイダー写真館 新日本IWGPヘビー級選手権 スタン・ハンセン(手前)にボディプレスを見舞うビッグ・バン・ベイダー(1990年2月10日)

辰吉寿以輝7・27に初10回戦!“援軍”も呼んだ

プロ9戦目で初の日本ランカークラスと対戦する辰吉寿以輝(右)は、大阪帝拳の六車卓也ヘッドコーチとポーズをとる(撮影・加藤裕一)


 ボクシングの元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎(48)の次男、辰吉寿以輝(21=大阪帝拳)が7月27日、エディオンアリーナ大阪第2競技場でインドネシア・フェザー級王者ノルディ・マナカネ(34)とスーパーバンタム級10回戦を行うことが20日、大阪市内の同ジムで発表された。

 8戦全勝(5KO)の寿以輝にとって初の10回戦で、相手も初の日本、東洋太平洋ランカークラスの“強敵”になるが、快勝なら同ランク入りの可能性があり、年内のタイトル挑戦も現実味を増す。寿以輝は「(相手も、10回戦も)全然大丈夫です。前の試合は力みが出たけど、もっとコンパクトを意識して、しっかりKOで勝ちきりたい」と自信満々に語った。

 強力な援軍が加わった。同ジムOBで元WBA世界バンタム級王者六車卓也氏(57)が5月末にジムのヘッドコーチ(HC)に就任。寿以輝を1カ月弱見てきた同HCは父丈一郎とも旧知の間柄だ。「父親が反面教師じゃないけど…ちょっとおとなしい」と笑いながらも「辰吉と一緒で左足を軸にしたターンをする。『教えてもらったんか?』と聞くと、そんなことないみたいです。父親のビデオを見てきたからか…普通教えてもらわんとできんことなんですがね」とセンスにうなった。

 また「パンチ力がある。相手を倒せる点を伸ばしてあげたい」とポテンシャルを評価した。強化ポイントに「ウエートシフト(体重移動)」と「1発1発の踏み込み」を挙げて「今は強く打って、強いパンチを出す形ですが、軽く打っても強いパンチが打てるようになる」と説明した。

 父とはボクシングの話をしない寿以輝だが、同HCに教えは楽しみのようだ。「世界をとってる人ですから、間違いないですよ」と話していた。

たけしプロレス軍団刺客で新日へ/ベイダーさん略歴

ビッグバン・ベイダーさん


 新日本プロレスと全日本プロレスで活躍したビッグバン・ベイダーさんが18日午後7時28分(現地時間)、米国で亡くなった。ベイダーさんの公式ツイッターが発表した。63歳だった。

 公式ツイッターによると、ベイダーさんは1カ月前に重症の肺炎にかかり、懸命に闘病を続け、一時は回復に向かったが、亡くなったという。

 ベイダーさんの略歴は次のとおり。

 ◆ビッグバン・ベイダー(Big Van Vader) 1955年(昭30)5月14日、米国コロラド州デンバー生まれ。本名レオン・ホワイト。コロラド大時代はフットボールの選手として活躍し、ドラフトでロサンゼルス・ラムズ入団が決まっていたが、事故で断念。レスラーとなり、87年に「たけしプロレス軍団」の刺客として新日本マットへ。以後UWFインター、WWF、全日本、ノアなどで活躍。3冠ヘビー級王座とIWGPヘビー級王座など数々のベルトを獲得した。190センチ、150キロ。息子のジェシー・ホワイト(32)もプロレスラー。

中邑真輔「その目を閉じてやる」ハーディ挑発応じる

異様な姿で、中邑真輔に宣戦布告したUS王者ジェフ・ハーディ(C)2018 WWE, Inc. All Rights Reserved


 17日のPPV大会でWWEヘビー級王座戦に敗れたスマックダウンの中邑真輔(38)が、US王者ジェフ・ハーディからの宣戦布告を受け入れた。19日(日本時間20日)の米トレド大会で、異様な姿となったハーディから「先週の中邑戦が忘れられない。あの反則(急所)攻撃で開眼した」と映像を通じて挑発。ルネ・ヤングのインタビューに応じた中邑は「レフェリーのカウントが早いからまだAJ(スタイルズ)は王者でいられる」と不満を示した上で「ジェフが開眼したのなら、オレがその目を閉じてやる」と対戦に応じる姿勢を示した。(デーブ・レイブル通信員)

ルネ・ヤング(左)からインタビューを受ける中邑真輔(C)2018 WWE, Inc. All Rights Reserved

中邑真輔、WWEヘビー級王座挑戦者決定戦外れる

WWEヘビー級王座次期挑戦者決定戦から外れた中邑真輔 (C)2018 WWE, Inc. All Rights Reserved.


 WWEスマックダウンの中邑真輔(38)が、WWEヘビー級王座を狙う次期挑戦者決定戦の出場メンバーから外れた。

 19日(日本時間20日)に予定されるスマックダウン大会の一部対戦カードが18日(同19日)に発表され、ザ・ミズ、サモア・ジョー、ルセフ、ダニエルブライアン、ビッグEによる挑戦者決定ガントレットマッチの開催が決まった。この勝者が7月15日に米ペンシルベニア州ピッツバーグで開催されるPPV大会エクストリームルールズで、同王者AJスタイルズに挑戦するという。

 中邑は17日のPPV大会でラストマンスタンディング形式でAJスタイルズに挑戦したが、場外で10カウント以内に立ち上がることができず、KO負けを喫していた。

WWE王者AJスタイルズ新たな挑戦者はルセフ

WWEベルトを誇示する王者AJスタイルズ(C)2018 WWE, Inc. All Rights Reserved

<WWE:スマックダウン大会>◇19日(日本時間20日)◇米オハイオ州トレド・ハンティントンセンター


 WWEヘビー級王者AJスタイルズ(41)が7月15日のPPV大会エクストリーム・ルールズ(米ピッツバーグ)でルセフとの防衛戦に臨むことが決まった。

 次期挑戦者決定戦となる5選手(ダニエル・ブライアン、ビッグE、サモア・ジョー、ザ・ミズ、ルセフ)によるガントレット戦が開催。最初にブライアンがビックEをニー・プラスで沈め、続くジョー戦にも場外カウントアウトで勝利。しかしブラジオン・ブラザーズの襲撃に見舞われると、ミズにスカル・クラッシング・フィナーレで敗れた。リングに勝ち残ったミズの目の前に、ルセフが最後に登場。アコレードでミズを追い込んでギブアップを奪った。

 これで次期挑戦者がルセフに決まると、王者AJスタイルズがベルト持参でリングに姿をみせ、ルセフと対峙。向かい合って正々堂々と握手を交わし、防衛戦が決まった。今年1月からの中邑との抗争劇に終止符を打ったAJスタイルズは新たな挑戦者を迎え撃つことになる。

次期挑戦者決定戦を制したルセフ(右)は王者AJスタイルズと握手(C)2018 WWE, Inc. All Rights Reserved

角界変化…エレベーターも開放

これまで国賓級の要人のみ使用されていたエレベーターを、一般にも開放したことをPRする芝田山総合企画部長(左)


 国技館の正面入り口を入り、広いエントランスを抜けたすぐ右にエレベーターが1台設置してある。これまで一般開放はされていなかった。天覧相撲時の天皇、皇后両陛下や、過去には86年に初来日した際に本場所を観覧したチャールズ皇太子ダイアナ妃夫妻らが館内を移動する時に使われてきた。協会職員によれば「国賓級の方が使える」というエレベーターが、今場所から一般開放された。

 館内には1階と2階を結ぶ階段が数カ所あるが、エスカレーターは正面入り口から入った所に上り用と下り用が1台ずつあるだけ。そのエスカレーターの幅は大人1人分と狭く、動くスピードも速いためベビーカーを押す人や年配者などから、改善を求める声が寄せられていたという。

 そこで芝田山総合企画部長(元横綱大乃国)が「時代も変わってきた。なによりも安全性が大切」と、エレベーターの一般開放に踏み切った。ただし原則的には、ベビーカーを押す人や車いすに乗っている人など補助が必要な人に限って使用が認められる。時代の流れとともに、角界も少しずつ変化しようとしている。【佐々木隆史】

「捨てたもんじゃない」現場の熱伝える手作り懸賞

感謝状を手に記念撮影に臨む森永製菓株式会社の森永剛太代表取締役会長(左)と八角理事長


 日本相撲協会が24日、「森永賞」を続ける森永製菓に感謝状を授与した。森永賞は初、夏、秋の東京場所限定の“ファン投票懸賞”で、その日1番の好取組に選ばれたものに懸けられる。1951年(昭26)初場所で始まり、67年にも及ぶ最古の懸賞でもある。

 投票方法は気持ちいいほどアナログだ。投票用紙がない。チョコ、キャラメルなどの森永製品の空箱に「今日1番」と思う取組と住所、氏名を書いて、午後3時半までに国技館内の投票箱へ。普段は100~200票、多くて約500票を担当者が紙袋で2、3度に分けて回収、記者クラブ内のテーブルで集計を行う。

 用紙のバラバラさが、また手作り感を醸す。ふぞろいな“ファンの声”を、この道12年の男性担当者は「私が言うのも何ですが、捨てたもんじゃないと思いますよ」という。人気力士の取組が多いかと思えば、そうでもない。遠藤絡みの取組は新三役の今場所こそ5度あるが、今まではほぼ圏外だった。場所の行方を左右する一番に票が集まる。白鵬全盛時は白鵬絡みの取組ばかりでマンネリともいえたが、それこそが“清き1票”だ。この日の森永賞は文句なしで「白鵬-栃ノ心」。SNS全盛の時代に、現場の熱を伝える懸賞が輝いている。【加藤裕一】