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力士直撃禍 なぜか多い陣幕親方「あきらめてます」

13日、土俵下に落ちる貴景勝(右)。左は陣幕親方(撮影・鈴木正人)


 休場者が多い今場所。ケガが怖いのは力士だけでない。土俵下に座る審判の親方衆も危険と背中合わせだ。

 陣幕親方(元幕内富士乃真)は、特に多くの力士が落ちてくることで知られる。今場所は4日目に貴景勝が飛んできた。受難の連続だが「これはもう、あきらめてます。たまに、磁石のように引き寄せてるんじゃないかと思うことがありますね」と苦笑いする。

 現役時代の89年秋場所12日目、控えに座っていると三杉里が落ちてきて左足首の関節を骨折。土俵に上がれず、不戦敗になった。このケガがきっかけで番付を落とし、1年後に引退した。親方になった後の01年夏場所7日目には須佐の湖が落ちてきて右スネを骨折した。10年初場所10日目には、三段目の力士に左足首を踏まれて休場した。

 「これは運に任せるしかないんです。現役中はあのケガに苦しみましたが、ある時点から運命だと思うようになりました。それでも、勝負はしっかり見ようと思っています。そういえば、錦戸親方のところも何回も落ちてきますね」。今では酒席での笑い話として、ネタにしているという。残り6日間、土俵の無事を祈りたい。【佐々木一郎】

リナレス有利も挑戦者キャンベルの番狂わせも


 3階級制覇を成し遂げているWBA世界ライト級王者、ホルヘ・リナレス(32=帝拳)が23日(日本時間24日)、米国カリフォルニア州イングルウッドのフォーラムで同級1位のルーク・キャンベル(29=英)の挑戦を受ける。リナレスにとっては2度目の防衛戦だが、今回は12年ロンドン五輪金メダリストが相手とあって、いつも以上に注目度は高い。「ゴールデンボーイ」のニックネームを持つリナレスがスピードとテクニックを武器に防衛を果たすのか、それとも長身サウスポーのキャンベルがプロでも世界一の座を射止めるのか。

 ベネズエラ出身のリナレスは02年12月、17歳のときに大阪でプロデビューした。以来、45戦のキャリアの半分(23試合)を日本で戦ってきた。最近は米国や英国での試合が多いが、日本にも多くのファンを持っている。スピードのある左ジャブを突いて主導権を奪い、チャンスには右ストレートから回転の速いコンビネーションで一気にたたみかける。パワーを売りにする選手ではないが、42勝のうち27KOをマークしている。反面、3敗はいずれもKO(TKO)によるもので、決して打たれ強くはない。それでも最近は敵地での試合でダウンを喫しながら、逆転TKO勝ちで世界王座を防衛するなど逞しさも身につけてきた。

 一方のキャンベルはアマチュア時代、11年の世界選手権で準優勝、翌12年に地元ロンドンで開催された五輪では4試合を勝ち抜いてバンタム級で金メダルを獲得した。準決勝では清水聡(現大橋ジム)にポイント勝ちを収めている。

 プロデビューは13年7月で、以来4年間で18戦17勝(14KO)1敗の戦績を収めている。2年前にダウンを喫して判定負けしたが、以後は元世界王者3人との試合を含むハードなマッチメークのなか5連勝(4KO)を収めて指名挑戦権を手にするまでになった。ライト級では175センチと長身で、その恵まれた体から矢継ぎ早にパンチを繰り出して相手を守勢に追いやり、左ストレートや右フック、左のボディブローなどでKO勝ちを重ねてきた。

 4対1のオッズが出ているように、プロの経験値で勝るリナレス有利は動かないところだ。足をつかいながら角度を変えた速いパンチで翻弄したすえ、中盤から終盤で仕留めるという見方が大勢を占めている。ただ、手足の長い挑戦者の懐の深さに戸惑うようだと苦戦も考えられる。リナレスは決して打たれ強くはないだけに、番狂わせが起こる可能性もある。

 キャンベルが戴冠を果たすと、ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)、アンソニー・ジョシュア(英)、オレクサンデル・ウシク(ウクライナ)、ゾウ・シミン(中国)に次いで12年ロンドン五輪金メダリストとして5人目のプロの世界制覇者となる。

ボクシング女子、活性化へ5階級で日本タイトル新設

バンタム級で初代女子日本王座を争う高野人母美(左)と吉田実代


 ボクシングの女子の日本タイトルの新設が、20日に都内で発表された。

 日本プロボクシング協会が4月に要請し、日本ボクシングコミッションが承認したもの。女子は07年に解禁されて10年目だが、選手層の薄さ、ミスマッチなど状況は悪化しているため、底辺の拡大、興行や地方の活性化を目指して日本タイトルが制定された。タイトル戦は2分6回戦。階級はアトム、ミニフライ、フライ、バンタム、フェザーの5階級で、ベルトは白地となる。

 最初のタイトル戦として10月6日にバンタム級王座決定戦が行われる。モデルで世界戦経験もある同級1位高野(協栄)は「一番最初の試合で歴史に名を残したい。日本をとり、日の丸を背負って世界に臨みたい」。同級2位吉田(EBISU K,s BOX)は格闘技経験があるシングルマザーで「実績ある相手にワクワク、ドキドキ」と話した。

貴ノ岩も諦めない!3敗も虎視眈々「ボチボチです」

貴ノ岩は大翔丸(右)をはたき込みで下す(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇11日目◇20日◇東京・両国国技館


 貴ノ岩が大翔丸との3敗対決を制して、優勝争いに踏みとどまった。

 右のかち上げで相手の上体を起こして、焦って出てくる瞬間に右に開いてはたき込んだ。「最初の当たりでしっかり当たれた」と納得の一番。4場所ぶりに勝ち越しを決めて、自身初の賜杯を抱くチャンスはあるが「ボチボチですね」と浮かれることはなかった。

石田匠、欧州世界戦勝利へ闘志「記録塗り替えたい」

世界初挑戦に向けて砂浜を走り込む石田(右)(撮影・松本航)


 WBA世界スーパーフライ級1位石田匠(25=井岡)が19日、「日本人18度目の正直」を掲げた。

 世界初挑戦となる同級王者カリド・ヤファイ(28=英国)とのタイトルマッチを10月28日に控え、2泊3日の和歌山・白浜合宿を開始。敵地の英カーディフに乗り込むが、日本人は欧州の世界戦で過去17戦全敗で「ますますやる気が出てきた。しっかりと勝って記録を塗り替えたい」と闘志を燃やした。後半勝負へ、約20キロの砂浜ランで土台作りも万全だ。

田中恒成3カ月スパーリング禁止、田口と統一戦白紙

会見を行うWBO世界ライトフライ級王者田中(右)。左は畑中会長(撮影・宮崎えり子)


 ボクシングのWBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(22=畑中)が熱望していたWBA同級王者田口良一(ワタナベ)との年内の統一戦実現が白紙となった。畑中会長とともに20日、名古屋市内で記者会見。

 13日の2度目の防衛戦での負傷が、両目の眼窩(がんか)底骨折で全治2カ月間と診断されたと発表した。田中は「いよいよ統一戦というところでケガをして田口選手、期待してくれていたファンに申し訳なく思います」と頭を下げた。3カ月間はスパーリング禁止で、まずは治療に専念。練習再開や階級変更など今後については畑中会長が「治った時に考える。今は答えを出すことはできない」と説明した。

UFCラストでプライド見せる!五味「気合と根性」

23日のUFC日本大会が最後のUFCの試合となる五味隆典


 23日のUFC日本大会(さいたまスーパーアリーナ)に出場する五味隆典(38)が20日、都内で、UFC最後の試合への意気込みを語った。

 10年3月の初参戦から4勝8敗。「何度もファンを裏切るような試合をしてきたので、勝利だけ。今の状態でできること全部さらけ出して、気合と根性で乗り切る」と決意を示した。現在4連敗中だが「基礎体力のトレーニングはUFCを始めてから一番やってきた」。相手は韓国のキム・ドン・ヒョン。「オレが勝たないことには、日本の格闘技界が盛り上がらない」とプライドをのぞかせた。

近藤明広NYで世界初挑戦「番狂わせでKOしたい」

世界初挑戦する近藤明広


 IBF世界スーパーライト級3位近藤明広(32=一力)の世界初挑戦が、20日に都内で正式発表された。

 11月4日に米ニューヨークで、同級1位セルゲイ・リピネッツ(28=ロシア)との王座決定戦。近藤は10月に世界再挑戦する村田諒太と、東洋大の同期も2年中退で日東ジムからプロデビュー。14年に1度は引退してタイで活動を目指したが、縁あって一力ジムに移籍し世界にこぎ着けた。「圧倒的不利だが番狂わせでKOしたい。ジャブと足は通用する。前半を気持ちでしのいで後半勝負」と強気だ。

中邑真輔が王者マハルと舌戦「オレが勝って王者に」

中邑真輔(C)2017 WWE, Inc. All Rights Reserved.


 WWEスマックダウンの中邑真輔(37)が19日(日本時間20日)の米オークランド大会で、ヘビー級王者ジンダー・マハルと舌戦を繰り広げた。

 王者マハルは親衛隊のシン・ブラザーズと会場に現れ「これが中邑の怒った変な顔だ」とスクリーンに中邑の顔を映し出すなどして嘲笑。中邑はバックステージで「マハルは面白いやつだが、オレが勝って王者になれば、やつは面白くないはずだ」と反撃。両者は10月8日(同9日)の王座戦で対戦する。(デーブ・レイブル通信員)

田中恒成は年内統一戦白紙 眼窩底骨折で安静必要

会見を行う(左から)畑中清詞会長、WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(撮影・宮崎えり子)


 WBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(22=畑中)が20日、名古屋市内で会見を行い、19日に同市内の病院で「両目の眼窩(がんか)底骨折」で2か月間の安静が必要だと診断されたことを発表した。

 右目の外傷は14日に同市内の病院で4針縫い、19日に抜糸したことも明かし、3か月間はスパーリング禁止だという。同席した畑中清詞会長(50)は「年内の統一戦は白紙になりました。今後の展望は治ったときにしっかりと考えたい」と説明。実現を目指していたWBA同級王者田口良一(30=ワタナベ)との統一戦は白紙になった。

 田口との統一戦を熱望してきた田中は「いよいよ統一戦というところでケガをして、田口選手はもちろん、期待してくれていたファンには申し訳なく思います。実現が難しいと言われる統一戦ですが、9月にいい内容で勝っていよいよゴーサインというかたちで交渉を進めてくれていた渡辺会長や畑中会長、身内の方にも申し訳ない気持ちです」と悔しそうな表情で話した。

 13日に挑戦者の同級13位パランポン・CPフレッシュマート(32=タイ)との2度目の統一戦で1回にダウンを奪われたが、9回1分27秒TKO勝利。その後、頭痛を訴え、大阪市内の病院に救急車で搬送されていた。14日の会見では「左目の眼窩(がんか)底骨折の疑い」と診断されたことを明かしており、地元・名古屋で再検査を行っていた。