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初場所V徳勝龍に優勝額贈呈「精いっぱい頑張る」

日本相撲協会の公式ユーチューブチャンネルでライブ配信された初場所優勝の徳勝龍(左)の優勝額贈呈式

大相撲秋場所(13日初日、東京・両国国技館)を翌日に控えた12日、同所で初場所と春場所の優勝力士への優勝額贈呈式が行われた。

初場所で幕尻優勝を果たした前頭徳勝龍(34=木瀬)と、春場所で44度目の優勝を達成した横綱白鵬の師匠、宮城野親方(元前頭竹葉山)が出席。本来は5月の夏場所前に行われる予定だったが、夏場所が中止になり延期となっていた。

優勝額贈呈式の様子は日本相撲協会の公式ユーチューブチャンネルにてライブ配信された。

ライブ配信で徳勝龍は協会のインタビューに応じ「大相撲9月場所が明日から始まります。精いっぱい頑張りますので応援よろしくお願いします」とコメントした。

Sバンタムに上げて王座狙うネリ、計量一発クリア

ルイス・ネリ(18年3月撮影)

ボクシングWBC世界スーパーバンタム級1位ルイス・ネリ(25=メキシコ)が、前日計量を一発でクリアした。

26日に米コネティカット州アンキャスビルで、同級6位アーロン・アラメダ(27=同)と王座決定戦に出場する。25日に当地で前日計量があり、ネリはアラメダとともに55・1キロで、リミットを200グラム下回って1回でパスした。

ネリは17年にWBC世界バンタム級王者山中慎介から王座を奪ったが、18年の初防衛戦での再戦では体重超過で王座剥奪となった。WBCから6カ月資格停止処分後、19年の再起戦でも体重超過し、スーパーバンタム級に上げた。

ネリは30戦全勝(24KO)、アラメダは25戦全勝(13KO)。全勝のメキシコ人対決にも、ネリは「対戦相手のレベルが違う」と2階級制覇に自信満々。この興行ではWBA世界同級王者ブランドン・フィゲロア(米国)のV3戦もあり、「次はフィゲロアと戦いたい」と2団体統一を照準に置く。さらに「来年はフェザー級で3階級制覇に挑戦する」と宣言している。

他のカードでは世界バンタム級2冠王者井上尚弥と対戦予定だったWBO世界同級王者ジョリエル・カシメロ(フィリピン)、WBC世界ミドル級王者ジャモール・チャーロ(米国)の防衛戦、WBC世界スーパーウエルター級ジャーメル・チャーロ(同)とWBAジェイソン・ロサリオ(ドミニカ共和国)の王座統一戦などが開催される。

元世界王者の久保隼が再起戦飾る「日々後悔せず」

58キロ契約・久保隼対五十嵐嵩視 判定で勝利した久保隼はスピーチ中に涙ぐみタオルで顔を覆う(撮影・上山淳一)

<プロボクシング:58・0キロ契約8回戦>◇26日◇神戸市立中央体育館

元WBA世界スーパーバンタム級王者の久保隼(30=真正)が3-0(78-74、79-73、79-73)の判定勝利で復帰戦を飾った。五十嵐嵩視(トコナメ)相手に右のジャブと左のボディーを中心に組み立て。7回には左ストレートをヒットさせるなど、終始試合を支配した。

19年5月には2階級制覇を目指したWBA世界フェザー級タイトルマッチで、王者の徐燦(中国)に6回TKO負け。そこから1年4カ月を経て、リングに立った。復帰戦を勝利で飾り「今、こんな世の中の流れで時間もお金も割いて来ていただき、ありがとうございました。試合内容としては自分が求められている内容には、はるかに及ばないことも理解しています。日々後悔せず、やっていきたいと思っています。応援よろしくお願いします」。言葉を詰まらせながら、感謝の思いを伝えた。

58キロ契約・久保隼対五十嵐嵩視 7回、久保隼(左)は五十嵐嵩視にパンチを浴びせる(撮影・上山淳一)

パッキャオがUFC元王者マクレガーと対戦交渉中

マニー・パッキャオ(2019年4月21日撮影)

ボクシング6階級制覇王者でWBA世界ウエルター級スーパー王者のマニー・パッキャオ(41=フィリピン)が、米総合格闘技UFCの元2階級同時制覇王者コナー・マクレガー(32=アイルランド)と対戦交渉中であることが分かった。26日に英紙サンが、CNNフィリピンの報道を引用しながら報じた。CNNフィリピンが「上院議員でボクシングの伝説的選手となるマニー・パッキャオはUFCのスーパースター、コナー・マクレガーと戦うだろうと彼の事務所が確認している」と報じたという。

試合は年内の12月か、来年1月に中東で開催する方向で交渉中。詳細は決まっていないとしながらもパッキャオが得る収益の大部分はフィリピンの新型コロナウイルス対策に活用される予定だとも報じられている。

一方、6月に3度目の現役引退を表明したばかりマクレガーだが、既にボクシングトレーニングを開始しており、25日には自らのツイッターを更新。「私は次に中東でマニー・パッキャオとのボクシングマッチをしている」と投稿した。17年8月には元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(43)とボクシングで対戦済みでもあるマクレガーは「戦いを恐れず、現代のもっとも偉大なボクサー2人と対戦することは名誉になるでしょう」とつづった。

なおメイウェザー-マクレガー戦では、ファイトマネーのみでメイウェザーは1億ドル(約110億円)、マクレガーは3000万ドル(約33億円)を稼いでいた。

岩川美花が初防衛「ヤバイ」クリンチ多い展開苦しむ

8回、岩川(左)は鈴木にパンチを放つ(撮影・上山淳一)

<プロボクシング:WBO世界女子アトム級タイトルマッチ10回戦>◇26日◇神戸市立中央体育館

王者岩川美花(37=高砂)が初防衛を飾った。挑戦者で女子東洋太平洋同級2位の鈴木菜々江(28=シュウ)に10回判定で2-1(96-94、93-97、97-93)。18年7月に王座を奪取した王者は2年越しの初防衛戦を制し「ヤバイと思った。勝てて良かった」と安堵(あんど)の表情だった。

クリンチが多い展開に苦しんだ。陣営からは「自分のボクシングをしろ」と指示を送られ、終盤に突入。37歳のベテランは体力的にも厳しい戦いの中で的確にワンツーなどをまぶし、最終10回には左ボディーをヒットさせた。「クリンチで体力を消耗して、流れを持っていかれた。ああいう相手にもきれいに勝てるように練習して、クリンチさせないボクシングをしたい」と多くの課題を得た。

高知県出身の岩川は10勝(3KO)5敗1分け、千葉県出身の鈴木は10勝(1KO)4敗1分けとなった。

岩川(中央)は初防衛し笑顔を見せる(撮影・上山淳一)

久保隼悔し涙の勝利 介護職…村田諒太…復帰ロード

58キロ契約・久保対五十嵐 判定で勝利した久保はスピーチ中に涙ぐむ(撮影・上山淳一)

<プロボクシング:58・0キロ契約8回戦>◇26日◇神戸市立中央体育館

元WBA世界スーパーバンタム級王者の久保隼(30=真正)が、ほろ苦い復帰戦勝利に涙を流した。

3-0(78-74、79-73、79-73)の判定で、五十嵐嵩視(トコナメ)を圧倒。それでも「ボクシング人生の中で一番(準備が)良かった。そこから言うと、試合内容に結びつけられていない。自分が情けない」と厳しく自己評価した。観客の前でマイクを握り「今、こんな世の中の流れで時間もお金も割いて来ていただき、ありがとうございました」と口にすると、悔しさから涙があふれた。

17年4月にWBA世界スーパーバンタム級王座を獲得。9月に初防衛戦で敗れた。19年5月にはWBA世界フェザー級タイトルマッチで、王者の徐燦(中国)に6回TKO負け。「やめるつもりだった」という。

転機は2カ月後の7月だった。南京都高(現京都広学館)と東洋大の先輩、村田諒太(帝拳)が世界王座に返り咲いた。その戦いぶりに「やりたい気持ちが出てきた」が、30分後には「やっぱりやめよう」。その時、その時で心が揺れた。秋は介護の仕事に励み、ボクシングと無縁の世界に身を置いた。ある日、施設の職員に声をかけられた。

「久保さん、何でここにいるんですか?」

世界王者としてベルトを巻くことを夢見て、ボクシングに打ち込んでいた日々の価値に気付いた。ベルトを取り出し「犠牲を払ってなりたかったものの形が、これなんだな」と感じた。山下正人会長に思いを伝えると「来年(20年)の秋ぐらいに復帰戦をしよう」と声をかけられた。

1年4カ月ぶりの復帰戦。右のジャブでペースを握り、左のボディーやストレートを効果的に当てた。だが、久保は「もっと左ストレートを当てたかった」と振り返る。元世界3階級王者の長谷川穂積氏らを育ててきた山下会長が、隣でほほえみながら口を開いた。

「倒すと思わせて倒せへんのが、久保のええとこやな」

今後もフェザー級に身を置く久保は「まずは国内にやりたい選手がいる」と明かした。その上で「そこに勝ってからの話ですが、いずれは世界に行きたい」と青写真を描いた。

2階級制覇という目標へ、一段ずつ階段を上がっていく。【松本航】

58キロ契約・久保対五十嵐 判定で勝利した久保はスピーチ中に涙ぐみタオルで顔を覆う(撮影・上山淳一)
58キロ契約・久保対五十嵐 8回、久保(左)は五十嵐にパンチを浴びせる(撮影・上山淳一)

初V王手の正代、八角理事長「12勝は立派」

正代(左)は朝乃山を押し倒しで破り2敗を死守した(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

千秋楽を前に単独トップに立った関脇正代(28=時津風)の破壊力に、協会トップの八角理事長(57=元横綱北勝海)も「馬力勝ちした」と思わずうなった。

1差で追う大関朝乃山(26=高砂)との一番は、はじき飛ばすような立ち合いで大関をのけ反らせ、左にくいつくと上手を結び目あたりに取り、なぎ倒すように押し倒した。

その破壊力に開口一番、八角理事長は「(正代が)馬力勝ちした。ちょっと想像できなかったな…」と重さのある大関を、ここまで圧倒するとは予想できなかった様子。「朝乃山も立ち合いは悪くなかったのに浮いちゃったね」と驚きの様子で話した。立ち合いで圧倒し、さらに前に出る圧力に「押し込んでいるから朝乃山がバランスを崩した。今日は正代を褒めるべきでしょう」と続けた。

にわかに大関昇進の可能性が浮上した。「12勝は立派。ただ横綱2人が休場しているわけだから。ただ出てこないことには仕方ない」と言及は避けたが「でも立派。内容がいいですよ。よく鶴竜とかが出稽古に来てるようだけど、知らず知らずのうちに力がついてきたんじゃないかな」と好成績の要因を推察した。

もう1人の新入幕でトップを並走していた翔猿(28=追手風)は、結びの一番で3敗の大関貴景勝(24=千賀ノ浦)に敗れ3敗に後退。千秋楽の正代との一番は優勝決定戦進出をかけた勝負になる。一歩、後退した新入幕について八角理事長は「新入幕でここまで立派です。何とか、いなしたいと思っても、前に出る力不足で(貴景勝に)見られてしまった。明日は思い切っていくしかないでしょう」と、ねぎらいと期待を込めて話した。

正代に押し倒しで破れ、土俵下でうずくまる朝乃山(撮影・河田真司)     

阿武咲13連敗先場所から“倍返し”も…Vは届かず

隆の勝(左)にはたき込みで敗れた阿武咲(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

阿武咲(24=阿武松)は先場所の“倍返し”級の勢いで白星を積み重ねていたが、隆の勝に敗れて優勝の可能性が消滅した。

来場所の新三役を確実にしている相手に右のど輪、左おっつけで出足を止めた。土俵際まで追い込んだが、足がついていかなかった。惜敗に「足があと1歩出なかった」。先場所の13連敗から一転、今場所は2桁白星と大健闘。優勝を逃したが「意識はない。最後集中する」と、千秋楽に向けて気を引き締めた。

隆の勝(左)を攻める阿武咲(撮影・河田真司)

若隆景、V消滅も最多11勝へ「明日の一番に集中」

御嶽海(左)に下手投げで敗れた若隆景(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

若隆景(25=荒汐)は東洋大の2学年先輩にはね返され、優勝の可能性が消滅した。

御嶽海から先に左上手を取ったが、右四つで胸が合うと相手の寄りに耐えるのが精いっぱい。最後は下手投げで転がされた。優勝の可能性が残された中での、初の三役戦だったが「プレッシャーはなかった」と、無心だったことを強調。幕内では自己最多となる11勝目を目指し「明日の一番に集中するだけ」と力を込めた。

御嶽海に下手投げで敗れ、悔しい表情を浮かべる若隆景(撮影・河田真司)

翔猿3敗目にも笑顔 初結び&大関戦「楽しくて」

貴景勝(右)に敗れた翔猿は不思議と笑顔を見せる(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

自身初の結びで、初の大関戦。新入幕で快進撃を続ける翔猿(28=追手風)は「盛り上がり方が全然違う」と土俵上で興奮していた。

馬力のある貴景勝相手に、立ち合いは正面から思い切りぶつかった。押し込むことはできなかったが、手を出し、足を出してくらいついた。それでも攻略はできず、はたき込まれてトップから陥落。「楽しくてしかたなかった。大関にどれぐらい通用するか思い切りいきました。まだまだ稽古が足りないですね」とやりきった表情を浮かべた。

3敗で優勝争いから後退したが、千秋楽は2敗の正代との対戦が組まれた。勝てば優勝決定戦にもつれる。1914年(大3)夏場所での東前頭14枚目の両国以来、106年ぶりの新入幕優勝はまだ途絶えていない。「思い切りいくだけ」と無心で臨む。師匠の追手風親方(元前頭大翔山)は「運がいいというか、乗っている。結果が出てるからいつも以上の実力が出ている。残りはいい意味で調子に乗っていってくれればいい」と弟子の快進撃を期待した。

千秋楽の27日は、毎週欠かさずに見ているTBS系の大人気ドラマ「半沢直樹」の最終回。翔猿は「前座に僕の相撲を見て楽しんでもらって、半沢直樹で締めてもらえれば」と言って、報道陣を笑わせた。泣いても笑っても、残り一番。横綱不在の混戦場所を、歴史的快挙で締めくくるためにも、まずは正代に勝って望みをつなげる。【佐々木隆史】

貴景勝(右)にはたき込みで敗れた翔猿(撮影・小沢裕)