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大森将平発奮!先輩新王者久保から「頑張れ」エール

真剣なまなざしでシャドーボクシングを行う大森(撮影・黒河謙一)

 ボクシングのWBO世界バンタム級6位大森将平(24=ウォズ)が13日、京都市内の所属ジムで練習を公開した。

 23日の王者マーロン・タパレス相手の世界初挑戦へ、スパーリングなどを消化。南京都高(現京都広学館)の2学年先輩で、10日にWBA世界スーパーバンタム級新王者になった久保隼(真正)から「大森も頑張れ。練習してきたことを出せ」とエールを受け、奮い立った。高校時代は“久保マニア”。素足でシューズを履く謎のこだわりまで継承し、仲間から「まねし過ぎやろ」といじられた。久保の戦いでイメージはバッチリ。同校の先輩で5月20日に世界初挑戦する村田諒太(帝拳)へ「プレッシャーをかけたい」と新王者誕生バトンを引き継ぐ。

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村田諒太何語る?30日NHK「クロ現」緊急出演

村田諒太(17年5月22日撮影)

 20日にWBA(世界ボクシング協会)王座決定戦を戦ったロンドン五輪金メダリストの村田諒太(31=帝拳)が、30日午後10時から放送のNHK総合「クローズアップ現代+」に緊急出演することになった。

 王座決定戦では元世界王者アッサン・エンダム(フランス)からダウンを奪うなど優勢に見えたが、判定は1-2と初黒星。手数の多さを重視した不可解な判定に国内外で疑問が集まり、WBAのメンドサ会長が誤りを認めて直接再戦を指示するなど、試合後も国内外で話題を集めている。

 番組のテーマは、「世界が注目した歴史的な一戦を、村田選手はどのような思いで戦い、今後のボクシング人生に何を得たのか」。武田真一キャスターが村田にインタビューする。激闘から10日間、何を語るのか注目となる。

 村田は「ゆっくりしたい」と休養に入っており、今後の進退については言及していないが、「もういいやという感じではない」と現役続行に前向きな姿勢をみせている。評価したWBC、WBOからも会長直々に試合のオファーが届いており、世界再挑戦の機運が高まっている。【阿部健吾】

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亀田和毅が国内復帰第2戦 メキシコ3兄弟三男対決

対戦相手イバン・モラレスの写真を手にする亀田和毅(撮影・河合香)

 ボクシングの元WBO世界バンタム級王者亀田和毅(25=協栄)の国内復帰第2戦が、23日に発表された。7月10日に東京・後楽園ホールで、世界挑戦経験のあるイバン・モラレス(25=メキシコ)とノンタイトル10回戦で対戦する。

 相手の長兄エリクは4階級制覇、次兄ディエゴも元世界王者。31勝(19KO)2敗のサウスポーで、日本とメキシコの3兄弟の三男対決となる。

 亀田は3月に世界前哨戦として、約3年ぶりに国内復帰戦で6回にダウンを奪って判定勝ちした。15年に世界王座陥落後は約1年後に再起。それ以来半年ぶりだっただけに「前はモチベーション維持が難しかった。こんなに早く試合がやれてうれしい」。現在は4団体のスーパーバンタム級でWBA3位、IBF5位、WBO7位、WBC12位にランク入りしている。「5、6年は左とやってない。世界王者にも結構いる。左の強いのとやっておきたかった」と言う。

 モラレスは昨年4月にIBF王者ハスキンスに挑戦して判定負け。「メキシコではテレビで見ていた。身長があり、打ち合いもする。1回も倒れていない」と亀田。兄の興毅トレーナーは「いい選手で最初は反対だった。決まってからの和毅はすごい気迫。人間が変わったよう。化け物クラスになるのでは」と期待する。亀田は「あまり考えず自然の流れでいく。次は世界と納得するように倒す」とKO宣言した。

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村田諒太、世界戦高評価で3団体争奪!再戦も選択肢

帝拳ジムにあいさつにきた村田はさわやかな笑顔をみせた(撮影・阿部健吾)

 20日のボクシングWBA世界ミドル級王座決定戦で不可解な判定負けをした村田諒太(31=帝拳)に、世界再挑戦への道が開けた。所属の帝拳ジムの本田明彦会長(69)が22日、試合ぶりを評価した他団体のWBC、WBOからのオファーを明かした。競技を続けた場合は、判定の誤りを認めたWBAから提案される直接再戦も含め、選択肢が広がった。村田はこの日、現役続行に前向きな姿勢をみせた。

 1度は消えかけた世界王者への道筋に、光が差してきた。本田会長は、疑問の判定に泣いた村田を思い、言った。「満足はしていないと思う。どういう気持ちでいるかだが、もしやるならベストを考えたい」。

 試合直後から「(世界再挑戦は)そんなに簡単なものではない」と述べてきた。国内最大級の興行規模、世界で最も層が厚いミドル級の世界戦を日本で行うには、費用も含めてさまざまな障害があった。国内外問わず同級の試合を組むのは、相当な困難が待つ。

 流れを変えたのは、村田への世界的な高評価だった。王座決定戦では元世界王者エンダムを追い詰めた。パンチスピードでも相手を上回り、4回には強烈な右ストレートでダウンも奪った。手数の優劣をみた判定に初黒星となったが、キャリア13戦目ながら、その実力は十分にミドル級の最前線を張れると証明した。

 同会長のもとには、試合直後に「参戦要請」が届いた。「WBC、WBOの会長から次はうちでやってくれと言われている」。負けて評判を高め、世界タイトル戦の可能性を広げた。WBAはメンドサ会長が誤りを認め、直接再戦を提示するが、「再戦はその(選択肢の)中の1つ」とした。

 国内でも機運は急激に高まる。村田の不遇を嘆く声は高まり続け、再チャンスを期待する。試合を放送したフジテレビは関東地区で17・8%、瞬間最高は23・2%(ビデオリサーチ調べ)と高視聴率を記録したと発表。関心の高さが証明され、テレビ局なども支援に前向きとみられる。

 村田はこの日、都内の帝拳ジムに家族とあいさつに訪れた。世論の高まりは「当事者は分からないもの」としながらも、「経験できないことを経験でき、成長になる。味わい深い人生ですね」と笑顔。世界レベルで戦える自信も深めた。今後について、「ロンドン五輪の時は『もういいや』と思いましたが、今回はそうは思わないですね」と続行に前向きな姿勢をみせた。

 方向性が決まるのは、同会長と話し合ってからになる。村田は「(決断が)長くなると迷惑がかかる。良いタイミングで」と見通した。【阿部健吾】

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井上尚弥、1週休んで米へ再始動「世界のスターに」

5度目の防衛に成功した井上尚は本紙を手に笑顔を見せる(撮影・足立雅史)

 WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が、休養1週間で9月の米国デビューへ再始動する。圧勝のV5から一夜明けた22日、横浜市内のジムで会見。「1週間はゆっくりして切り替えたい。日数もないので気を抜けない。節制してコンディションを維持し強化していく」と、すでに視線は米国に向いている。

 V5戦には「今までで一番良かった。距離は1分半で把握し、パンチはジャブが1発かすったかな。もっと試したいことがあった」と余裕で振り返った。父の真吾トレーナーは「まだ直すところはある。逆算して日程を組んでいる」と7月にキャンプを決めている。井上は「米国は本場。そこで認められれば、世界のスターになれる」と決意を新たにしていた。

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井岡一翔、谷村奈南が入籍報告!全文コメント

井岡一翔(左)と谷村奈南(2016年7月23日撮影)

 すでに結婚を発表していたWBA世界フライ級王者井岡一翔(28)と歌手谷村奈南(28)は22日、報道各社へファクスし17日に入籍したことを報告した。

 谷村は今後も歌手活動を継続するとコメントした。

 以下の通り。(原文まま)

 ◇   ◇   ◇

関係者の皆様へ

いつもお世話になっております。

私事で大変恐縮ではございますが、私たち、井岡一翔と谷村奈南は5月17日に入籍致しましたことをご報告させて頂きます。

彼女に出会い「一生この人と一緒にいたい!」と感じ2年間僕の想いを伝え続けました。そこからお付き合いさせていただき三階級制覇の苦しいときも、彼女の存在が僕の支えであり、共にここまで歩んで参りました。

これからは家族として、長い一本道を手を繋ぎ歩んでいきたいと思っております。

今後も自分の使命を精一杯果たして参ります。


彼といると心が安らぎ、とても深い縁を感じます。人生の苦楽を共にし、相互に成長していきたいと思っております。

私の歌を聴いてくださる方たちがいる限り、歌い続けて参ります。

いつも応援し支えて下さっている皆様、感謝の気持ちでいっぱいです。このような書面でのご報告となりますことをお許し下さい。

まだまだ未熟な私たちですが、今後とも何卒よろしくお願い申し上げます。

2017年5月22日

井岡一翔

谷村奈南

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帝拳会長、村田現役続行なら世界再挑戦サポート約束

帝拳ジムにあいさつにきた村田はさわやかな笑顔をみせた(撮影・阿部健吾)

 ボクシングのロンドン五輪金メダリストで、20日に行われたWBA世界ミドル級王座決定戦で不可解判定により敗れた村田諒太(31=帝拳)の所属する帝拳ジムの本田明彦会長(69)が22日、「村田がやりたい(現役続行)というのなら、サポートをしたい」と、世界王者への再挑戦へ向けた環境作りを約束した。

 試合後に村田とは話し合いの場をまだ持っておらず、本人の意思を確認した上で、今後の動向を決める。

 王座決定戦では村田がダウンを奪うなど、終始優勢に進めていたかに見えたが、ジャッジ2人が対戦者アッサン・エンダム(フランス)の手数を評価し、1-2の判定負けとなった。試合終了直後から日本だけでなく、海外でも判定への疑問を訴える声が噴出。WBAのメンドサ会長(ベネズエラ)が誤りを認め、村田陣営に謝罪し、直接再戦へ動く異例の事態となっていた。本田会長は「「WBC(世界ボクシング評議会)、WBO(世界ボクシング機構)からも、うちで試合をやってほしいという話がある。村田がやりたいと言えばベストな選択をしたい。WBAの再戦も選択肢の一つ」とも述べた。

 渦中の村田はこの日、都内の帝拳ジムにあいさつに訪れた。現在の心境については「判定も含めて、経験できない経験をさせてもらった。人間的な成長になっていると思う。味わい深い人生を送らせてもらってます」と柔和な表情で答えた。しばらく休養を取る予定で、その間に進退を考えるという。「ロンドンの後は、金メダルを取ったし、もういいやという感じがあったが、今回はもういいやという感じではない」と現役続行へ含みを持たせた。

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辰吉寿以輝がプロ7戦目へ「ボコボコにしますよ」

プロ7戦目に向けて練習を公開した辰吉寿以輝(撮影・実藤健一)

 元WBC世界バンタム級王者辰吉丈一郎(47)の次男寿以輝(20)が7月9日に大阪市のエル・シアターで、プロ7戦目となる初の8回戦(相手未定)を行うことが22日、所属ジムから発表された。

 寿以輝は昨年12月に優さん(19)と結婚し、7月に第1子の長女が誕生予定で、辰吉はおじいちゃんになる。左拳の人さし指と中指の付け根部分にある腱(けん)を損傷し2月予定が延期されていた7戦目。寿以輝は「ボコボコにしますよ」と父親の自覚を持って意気込んだ。

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井上尚弥V5に「距離は1分半で把握」視線は米国へ

5度目の防衛に成功し、笑顔でポーズを決める井上(撮影・足立雅史)

 WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)がKO防衛から一夜明けた22日、横浜市内のジムで会見した。

 同級2位リカルド・ロドリゲス(27=米国)を3回に左で2度ダウンさせてのV5に「今までで一番よかった」と満面の笑み。「距離は1分半で把握できた。今回はKOを狙っていた。もらったパンチはジャブが1発かすったかな」と、余裕で快勝劇を振り返った。「試合の疲れは全くない」と言ったが、寝たのは朝の4時から3時間だけ。「アドレナリン。あとは気疲れですね」と笑った。

 次は9月に米国デビュー戦を予定する。「1週間はゆっくりしようと。日数もないので気を抜けない。節制して、コンディションを維持しながら強化してきたい」と、視線は次に向かっている。

 父の真吾トレーナーも「逆算して日程を組んでいる」と7月にキャンプを決めている。井上は「米国は本場。そこで認められれば、世界のスターになる。きのうもインパクトあったが、さらに納得した試合ができるように精進したい」と決意を新たにしていた。

5度目の防衛に成功した井上は本紙を手に笑顔を見せる(撮影・足立雅史)

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村田諒太が判定で敗れた世界戦が高視聴率17・8%

村田諒太(2016年12月21日撮影)

 20日にフジテレビ系で放送され、ミドル級王座決定戦で12年ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)がアッサン・エンダム(33=フランス)に判定負けしたボクシング世界戦(午後8時13分から71分間)の平均視聴率が17・8%(関東地区)と、高い数字を記録したことが22日、分かった。

 試合は4回にダウンを奪うなど優勢とみられた村田が1-2の判定負け。関係者や周囲からは疑問や怒りの声が噴出する一戦となった。

 また21日に同局で放送され、WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が5度目の防衛に成功したボクシング世界戦(午後8時11分から43分間)の平均視聴率は9・7%(関東地区)だった。いずれもビデオリサーチ調べ。

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八重樫東を倒したメリンドびっくり「こんな序盤で」

1回、八重樫(手前)から2度目のダウンを奪うメリンド(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇東京・有明コロシアム

 IBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)は暫定王者ミラン・メリンド(フィリピン)との統一戦に1回2分45秒TKO負けし、3度目の防衛に失敗した。

 メリンドは圧巻の1回TKO勝ちで、日本人がライトフライ級の主要4団体王座を独占した状況を1日で終わらせた。3度のダウンを奪い、統一戦に完勝した29歳は「八重樫はタフなので、こんなに序盤で終わると思わなかった」と、顔をほころばせた。年齢的にはベテランの部類に入るが「まだまだ自分は成長中だ。強くなることをモチベーションに闘っている」と力強かった。

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「井上は接近戦弱点」と豪語の挑戦者は「パワフル」

3回、強烈な左フックでダウンを奪う井上尚(撮影・横山健太)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇東京・有明コロシアム

 WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が同級2位リカルド・ロドリゲス(27=米国)を3回1分8秒KOで下し、5度目の防衛に成功した。

 挑戦者ロドリゲスは何もできなかった。接近戦が得意といわれ、試合前には「井上は接近戦が弱点だ」と豪語していたが、2回に井上の左ストレートでふらつくと、3回には2度ダウンでKO負け。しばらく立ち上がれなかった。「パンチを打ったとき、不注意でガードを下げてしまった」と強がるのが精いっぱいで「パワフルで素晴らしい王者だった」と脱帽だった。

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井上尚弥の強さの源…じゃんけんに見た/取材メモ

ガッツポーズする井上尚弥(中央)。左は父の慎吾トレーナー、右は弟の拓真(撮影・横山健太)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇東京・有明コロシアム

 WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が同級2位リカルド・ロドリゲス(27=米国)を3回1分8秒KOで下し、5度目の防衛に成功した。

  ◇   ◇

 何げない一言にそのアスリートの強さの源を感じることがある。井上の場合は、1つの提案だった。

 「じゃーんけーん…、いや、待った。やっぱ勝ちがすごいし、目指しているから、勝った人にしよう」

 2月の熱海合宿。弟拓真、いとこの浩樹と砂浜や坂道、階段などの瞬発系トレーニングで体をいじめ抜いたが、ここでのやりとりが興味深かった。メニューによっては、3人でじゃんけんをして、その回数や時間に差をつけていたのだが…。「負けはダメでしょ」。井上の一言で、いわゆる「罰ゲーム」として一番負荷が多いのは、じゃんけんで勝った人になった。

 結果、井上が勝ち、「うわっ」と顔をしかめながらも、もん絶しながらメニューを繰り返す。そんな日常の一コマから「怪物」の勝負への根っからのこだわりが見て取れた。【ボクシング担当=阿部健吾】

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ロンドン銅の清水3連続KO勝ち「村田と王者に」

勝利し笑顔を見せる清水(撮影・横山健太)

<プロボクシング:8回戦>◇21日◇東京・有明コロシアム

 12年ロンドン五輪バンタム級銅メダリストの清水がプロ3戦目の8回戦で3連続KO勝ちを収めた。

 東洋太平洋フェザー級15位山本と対戦。初回に左ストレートでダウンを奪うと、再開後の強打でレフェリーが試合を止めた。リング上のインタビューでは、前日の世界戦で敗れた親友村田の話に触れ「村田とともにダブルメダリスト、ダブル王者になりたい」と話した。

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村田諒太、エンダムと対面し「昨日は敵、今日は友」

WBA世界ミドル級王座決定戦を戦った村田(左)とエンダムは一夜明け、滞在先のホテルのロビーで対面。健闘をたたえ合った。(撮影・阿部健吾)

 不可解判定に異例の直接再戦指令だ。WBA(世界ボクシング協会)は20日(日本時間21日)、12年ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)がアッサン・エンダム(33=フランス)に1-2で判定負けした20日のミドル級王座決定戦について、世界戦を統括する関係部署に「次戦での再戦を求める」との考えを示した。村田が所属する帝拳ジムの本田明彦会長(69)は改めて「再戦はない」と明言したが、今後の動向が注目される。

 多くの疑問、怒りを残した国内最大級のビッグマッチから一夜明け、事態はさまざまな動きを見せ始めた。21日未明、WBAが公式サイトに発表したヒルベルト・ヘスス・メンドサ会長(ベネズエラ)の声明文は、異例ずくめだった。「私の採点では村田が117-110で勝っていた。村田諒太と帝拳プロモーション、日本のファンにおわびしたい。ひどい決定のダメージを回復させるための言葉が見つからない。委員会に再戦を要求する」。

 ボクシング界では2試合続けて同じカードとなることを避けるのが慣例だ。他選手のチャンスを阻み、活性化にもつながらないためだが、今回は例外だった。JBC(日本ボクシングコミッション)の安河内本部事務局長(56)も「翌日にああいう形で会長がコメントするのは聞いたことがない。前代未聞」と述べた。

 帝拳ジムの本田会長は一夜明けて都内で取材に応じ、「再戦は絶対にない」と断言。「(興行を)やったのは何十年ぶり」というWBAへの不信感は深い。WBA会長の命令があっても、対戦交渉するのは両陣営のプロモーターであり、拘束力はない。「集大成だった」というほど経費も時間もかけて開催にこぎ着けただけに再戦は難しく、不信感も募る。ダウンも奪い、ガードを固めて、フットワーク豊かなエンダムを追い詰めるなどやるべきことをやった村田に「こういう結果になって申し訳なかった」とあらためておもんぱかった。

 村田はこの日、午前9時半ごろに滞在していたホテルのロビーに姿を現した。「エンダムが今日帰ると聞いたのであいさつしたかった」。同宿だったため、内線電話で部屋に連絡して意思を伝えると、エンダムも快諾。会って握手を交わし、15分ほど談笑した。「互いにベストを尽くせた。素晴らしい経験をさせてくれてありがとう。昨日は敵だったけど、今日は友だね」。村田の言葉にエンダムも「また会えるのを楽しみにしている」と返した。最後に2人は連絡先を交換した。

 村田はWBAの再戦指令に関しては「僕が決めることではない。判定というより、もっとああすれば、こうすればと考えてしまう」と振り返った。一切の不満を言わず、対戦相手への敬意、感謝を表した。今後はどうなるのか。「今月はゆっくり休みたい」。そう言い残して、都内の自宅へと向かった。【阿部健吾】

 ◆WBAミドル級王座決定戦VTR 村田がガードを固めて前に圧力をかけ、好機に右ストレートを狙う。エンダムは素早いフットワークで周回しながら手数を多く出す展開が初回から続いた。4回にはカウンターの右ストレートで村田がダウンを奪う。以降も同じような展開が続いたが、村田のジャブ、ガードの上からのパンチにエンダムがぐらつく場面も多かった。判定1-2(117-110、111-116、112-115)。米国人ジャッジは村田の有効打を支持し、パナマとカナダのジャッジはエンダムの手数を優勢とした。村田は「第三者の判断が全て」と不平は口にしなかった。

 ◆WBA 世界ボクシング協会。1921年に米国17州の加盟で設立された世界最古のボクシング機構。当初はNBA(全国ボクシング協会)の名前で、62年にWBAと改称。本部はパナマ。

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WBA会長再戦求める どうなる?村田戦/Q&A

WBA世界ミドル級王座決定戦(20日)のスコア

 WBA(世界ボクシング協会)は20日(日本時間21日)、12年ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)がアッサン・エンダム(33=フランス)に1-2で判定負けした20日のミドル級王座決定戦について、世界戦を統括する関係部署に「次戦での再戦を求める」との考えを示した。

<どうなる村田戦Q&A>

 Q 村田-エンダム戦の判定は覆らないのか

 A 採点の集計ミスや、スコアシートに赤青のコーナーを逆につけていたなどのミスがあった場合は覆るが、原則として1度決まった判定は変わらない。

 Q 採点などを巡ってジャッジが処分されることはあるか

 A ある。WBC(世界ボクシング評議会)では審判委員会で検証し、明らかな間違いと認められたときにはジャッジとして派遣されなくなる停止処分がある。通常は公表されない。

 Q WBA会長は再戦指令を出したが、通常、直接の再戦はあるのか

 A 基本的にはない。試合の契約書に直接再戦の条件を入れることは許されない。連戦を許可すると、勝利を分け合うなどの八百長の可能性も生じるため。

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「村田の勝ち」「ワンサイド」一夜明けても不満の声

20日、4回にエンダム(手前)からダウンを奪う村田

 WBA(世界ボクシング協会)は20日(日本時間21日)、12年ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)がアッサン・エンダム(33=フランス)に1-2で判定負けした20日のミドル級王座決定戦について、世界戦を統括する関係部署に「次戦での再戦を求める」との考えを示した。

 一夜明けても、関係者からはエンダム-村田戦の判定に対する不満の声が続いた。元WBA世界スーパーフェザー級王者内山は「不可解!?」のタイトルでブログを更新し「村田の勝ちでしょ。よくわからん」とつづった。白井・具志堅ジムの具志堅会長は「ワンサイドだと思った。あれで負けなら、どうやったら勝てるのか」と首をかしげた。IBF(国際ボクシング連盟)世界戦のスーパーバイザー、ベンジャミン・ケールティー氏(オーストラリア)は「判定は不可解」と話した。

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井上尚弥やはり怪物「気持ちの余裕」サウスポー変化

2回、サウスポースタイルから左ストレートを放つ井上尚(撮影・横山健太)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が同級2位リカルド・ロドリゲス(27=米国)を3回1分8秒KOで下し、5度目の防衛に成功した。同会場で5つの世界タイトル戦が行われた2日間の最後に登場し、盤石のKO締め。途中、サウスポーの構えに変化する大胆さも見せ、9月に控える米国デビュー戦にも弾みをつけた。

 2回中盤だった。井上が右構えからサウスポースタイルに変化した。「やってみようかな」。スパーリングでは試してきたが、習熟度から試合では使わないと話していたが…。「気持ちの余裕があって。相性的にも試してみようと」。初回で距離感をつかむと、封印するはずだった新兵器を解禁した。その軽快な大胆さこそ「怪物」のすごみ。世界戦も、成長への実験の場。スイッチ直後に左ストレートを顔面に打ち込み、ロドリゲスのひざを折った。

 使える。1つの実験結果を得ると、あとは仕留めるだけだった。3回、構えを右に戻すと、左フックで吹っ飛ばしてダウン奪取。一気に前に出る。最後も左フックでキャンバスに沈め、軽量級では珍しい10カウントを聞かせた。「フルパワーでは打ってない。7、8割ぐらいですね」と振り返るから恐れ入る。

 昨年末のV4戦を終えて取り組んだのは下半身強化。力を拳に伝える基盤を鍛え、さらなるパワーアップを狙った。熱海で2度、計9日間の合宿で砂浜や階段、坂道を使って追い込んだ。「強くなっている感覚がある」と手応えを口にしたが、筋肉量が増えてもスピードが衰えない秘密は、幼少期からの心掛けにある。

 合宿中、瞬発系トレーニングではインターバル(休憩時間)が取られたが、その時に欠かさずシャドーボクシングを繰り返す姿があった。父真吾さんが「筋肉をつけても使えないと意味がない。筋肉にボクシングの動きを教える」と小さい頃から取り組ませた独自の習慣。実際に筋肉を動かすのは神経のため、動きを伝える地道な作業の繰り返しが、パワーとスピードを高次元で兼ね備える井上の強さを生んでいる。

 前夜にはWBA世界ミドル級王座決定戦の村田の不可解判定のことも聞いていた。集まったファン誰もが納得する勝利。「KOが一番分かりやすい。ボクシングですから」と有言実行してみせた。同時にこのKO劇は、9月に予定する米国デビューへも最高のアピールになった。「9月といっても、あと3カ月。体調をコントロールすることですね」。本場を震撼(しんかん)させる準備は整った。【阿部健吾】

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八重樫東1回陥落も「限界と思わない」進退明言せず

1回、メリンド(後方)の右ストレートで3度目のダウンを奪われTKO負けする八重樫(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 IBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34=大橋)は暫定王者ミラン・メリンド(フィリピン)との統一戦に1回2分45秒TKO負けし、3度目の防衛に失敗した。

 まさかが2日続いた。世界戦13戦目の八重樫が3つ目の王座を陥落した。それも3度ダウンでの初回TKO。最初は左フック。続いて左アッパー。最後は右ストレートに吹っ飛んだ。前夜に4団体のライトフライ級王座を日本人が独占も“1日天下”に終わった。

 「実力不足。技術の差」。八重樫は素直に完敗を認めた。「左フックの後はうろ覚え。何回か分からなかった」と記憶も飛んだ。いつも腫らす顔はきれいなまま。「こんな早くダメージのない終わり方は…。風を感じる前に、派手に散りました」と苦笑いが続いた。

 最近は1カ月の単身生活で試合に集中し、勝利後に家族をリングに上げてきた。前日は2人の子供の小学校が運動会だった。小6の長男圭太郎君は騎馬戦の大将に障害物競走で1位。「泣いていた。運動会も行けず申し訳ないが、現実の厳しさを感じてもらえれば」。パパの顔になった。

 暫定王者との統一戦に危機感はあった。公開練習で「周りも含めて緊張感を持ち、気を引き締めたい」と陣営にも警報を出していた。実はゴールデンウイーク中にアクシデントもあった。朝練後の体力回復にジムで酸素カプセルに入ると、突然胃痛に襲われた。大橋会長が慌てて救急車を呼んだ。到着前に痛みは収まったが、搬送先の病院で突発性胃けいれんと診断された。翌日から練習できたが、V1戦前は左肩を痛め、V2戦は間隔を空けた。34歳で31戦目で「年ですから」と勤続疲労はある。

 4月に開いたカフェバーの名は「COUNT(カウント)8」。世界戦5敗目と何度も山を越えてきた。「限界とは思わない。ニーズ、奮い立たせるものがあればまた立ち上がる。なければスパッと」。進退は明確にしなかったが、この試合も2度は立った。激闘なき陥落に悔いを感じさせた。【河合香】

 ◆ライトフライ級最短KO 八重樫-メリンド戦のKOタイム、1回2分45秒は同級の世界戦最短。従来の記録は1回2分46秒で、87年3月1日のWBA王座防衛戦で柳明佑(韓国)がエドワルド・ツニョン(パナマ)を倒した。

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ロドリゲス「非常にパワフルだった」井上尚弥に脱帽

1回、強烈なパンチをロドリゲスに浴びせる井上(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 世界初挑戦の挑戦者の同級2位リカルド・ロドリゲス(米国)は、井上尚弥の圧倒的な強さの前になすすべがなかった。

 2発の左フックに吹っ飛ばされ「井上尚は偉大な王者だ。非常にパワフルだった」と潔く完敗を認めた。

 果敢に前へ出ようとしたものの、王者の左ジャブに手を焼いた。

 パンチを放った際にガードが下がってしまっては、井上尚を相手に勝ち目はない。

 現実を見せつけられた27歳の挑戦者は「私の不注意が招いた結果。反省がある」と、うなだれるしかなかった。

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八重樫東まさかKO陥落「左フックの後はうろ覚え」

試合に敗れ、観客に一礼する八重樫(撮影・横山健太)

<プロボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 正規王者八重樫東(34=大橋)がまさかの初回TKO負けで陥落した。暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)との王座統一と3度目の防衛をかけた一戦。初回に3度のダウンを喫して2分45秒TKO負けとなった。

 ゴングが鳴ると八重樫は様子をうかがっていたが、まずは左フックに尻もちをついた。立ち上がって反撃しようと前に出たが、左アッパーで2度目のダウン。さらに踏み込んできたメリンドに右ストレートに吹っ飛ぶと立ち上がれなかった。

 「左フックの後はうろ覚え。実力不足。技術の差」と、八重樫は素直に完敗を認めた。ライトフライ級の世界戦では最短の結末。「こんな早く、ダメージのない終わり方は…。風を感じる前に終わってしまって。派手に散りましたね」と苦笑いした。前日には同じライトフライ級で拳がWBO王者になり、4団体を日本人が独占も、最年長八重樫の陥落で1日天下に終わった。

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井上3回TKOでV5、八重樫敗戦/ボクシング詳細

1回、メリンド(手前)からダウンを奪われる八重樫(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング>◇21日◇有明コロシアム

 WBOスーパーフライ級王者の井上尚弥(大橋)は同級2位のリカルド・ロドリゲス(米国)に3回TKO勝ち。5度目の防衛に成功した。

 IBFライトフライ級王者の八重樫東(大橋)は3度目の防衛戦で、暫定王者ミラン・メリンド(フィリピン)との統一戦に臨み、1回に3度のダウンを奪われまさかのKO負け。3度目の防衛はならなかった。

◆WBO世界スーパーフライ級タイトル戦

井上尚弥(24=大橋、同級王者)3回TKOリカルド・ロドリゲス(27=米国、同級2位)

3回、強烈なパンチでロドリゲス(後方)にTKO勝利しガッツポーズする井上(撮影・浅見桂子)

2回、強烈なパンチをロドリゲス(右)に浴びせる井上(撮影・浅見桂子)

3回、左フックで2回目のダウンを奪う井上(撮影・横山健太)

<2回>途中、井上はサウスポースタイルにチェンジし、左ストレートを相手顔面にヒットさせる

<3回>残り2分23秒、井上は左フックで1度目ダウンを奪う。残り2分01秒、左フックをあごにヒットさせ2度目のダウン。レフェリーストップとなり3回TKO勝ち。5度目の防衛戦に成功した。

◆IBF世界ライトフライ級タイトル戦

八重樫東(34=大橋、同級王者)1回TKOミラン・メリンド(29=フィリピン、暫定王者)

1回、メリンド(手前)からダウンを奪われる八重樫(撮影・浅見桂子)

<1回>残り1分30秒すぎ、八重樫は打ち合いから左フックを食らって1度目のダウン。残り1分、左アッパーをアゴから顔面付近にもらって2度目のダウン。残り23秒すぎ、左ジャブから右ストレートを顔面に受けて3度目のダウン。無念のTKO負けとなった。

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村田判定「不服」立会人が再戦要求「リマッチを」

 ロンドン五輪金メダルの村田諒太(帝拳)が判定負けした20日のWBAミドル級王座決定戦のスーパーバイザーを務めたWBAのフリオ・タイム氏(パナマ)は21日、東京都内で取材に応じ、判定を「不服」としたうえで、再戦を求める方針を示した。

 タイム氏は「私の採点では116-111で村田の勝ちだった。われわれは既にタイトルマッチ委員会にダイレクトリマッチを要請した。月曜日に帝拳と本田会長は正式な通知を受けるだろう」と語った。

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井上尚弥V5、圧巻TKO「視野広げ」階級上げ示唆

1回、強烈なパンチをロドリゲスに浴びせる井上(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が、挑戦者の同級2位リカルド・ロドリゲス(米国)を3回TKOで破り5度目の防衛を果たした。

 井上は序盤から効果的にダメージを与える。2回途中、井上はサウスポースタイルにチェンジし、左ストレートを相手顔面にヒットさせる。3回残り2分23秒、井上は左フックで1度目ダウンを奪う。残り2分01秒、左フックをあごにヒットさせ2度目のダウン。レフェリーストップとなり3回TKOで勝利した。

 井上は「正直ホッとしてますけど、やる前から勝って当たり前という試合はそれほど怖いものはないと気を引き締めていた。こういう結果になってよかった。井上の弱点は接近戦だと言われていたので、接近戦でもやってやるぞと言う気持ちでした。(左構えも試合で取り入れ)ちょこちょこ練習していたスイッチを出すことができ、左ストレートでも相手の膝を折ることができたので良かった」と振り返った。

 次戦として、9月に米国での試合が計画されており「この次は会長からも大きな試合があるといわれている。そこに向けていい勝ち方ができた。アメリカに向けてもいいアピールができたと思いますし、9月にほぼ決まっていると聞いているので。もっともっと階級を上げて強豪に挑んでいきたいという気持ちもある。バンタム級スーパーバンタム級と視野を広げてやっていきたい」と話した。

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八重樫東、同級史上最短1回TKO負け 防衛失敗

1回、メリンド(手前)からダウンを奪われる八重樫(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:IBF世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇21日◇有明コロシアム

 IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(34=大橋)が、挑戦者の暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)に1回TKOで敗れ3度目の防衛に失敗した。

 2分45秒は同級の世界タイトル戦の最短KOタイムで、柳明佑(韓国)が87年3月、WBA王座防衛戦でエドワルド・ツニョン(パナマ)を2分46秒で倒した1987年3月1日の記録を1秒上回り、30年ぶりに更新する結果となった。

 1回、相手の出方をうかがう八重樫だったが、残り1分26秒で左フックをもらい最初のダウンを奪われる。さらに残り1分、左アッパーで2度目のダウン。残り23秒で3度目のダウンを食らい、まさかの敗戦となった。

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田中恒成V一夜、田口と統一戦へ「一番の自信ある」

初防衛したベルトを手にサムアップするWBO世界ライトフライ級王者田中恒成(撮影・宮崎えり子)

 20日に初防衛したWBO世界ライトフライ級王者田中恒成(21=畑中)が21日、名古屋市内で一夜明け会見を行った。

 両腕、右手に包帯を巻き登場。Tシャツで隠れていたが、右肩も打撲しているという。「昨日は激しい試合だったので、勝ってうれしかったけど、一夜明けてみて倒しきれなかった課題や悔しさが出てきた」と振り返った。

 あらためて日本人選手の統一戦を熱望した。試合後にはテレビ解説を務めたWBA同級王者田口良一(30=ワタナベ)にリング上で公開オファー。畑中会長は「リング上で田口選手はやりたいと言った。あとは(渡辺)会長だけ。田口君にお任せするということで。第一は名古屋でやりたいけど、交渉の中であれば向こう(東京)に行ってでもやりたい」。

 田中は「ここまできて(統一戦が)できないということはないように、できる限り実現をしたい。ライトフライ級で一番の自信はある」。会見後、この日夜に東京・有明コロシアムで行われるIBF世界同級王者八重樫東(34=大橋)の防衛戦を観戦するために東京へ向かった。

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拳四朗「指名試合クリアし統一戦できれば」

ベルトを指さし笑顔を見せる拳四朗(撮影・横山健太)

 20日にプロボクシングのWBC世界ライトフライ級王座を奪取した拳四朗(25=BMB)が一夜明けた21日、都内で記者会見に臨んだ。

 日本人で世界主要4団体(WBA、WBC、WBO、IBF)の同級を独占している状況を受け「とりあえず指名試合があるのでクリアしたい。その後、統一戦とかできれば盛り上がると思います」と前向きな姿勢をみせた。

 同日夜にはIBF同級王者八重樫東(34=大橋)の3度目の防衛戦が控えており「ライバルの目線でも見ますね」と口にした。

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比嘉大吾「浜田さんのKO記録まで」15連続に照準

ベルトを掲げ笑顔を見せる比嘉(撮影・横山健太)

 20日にプロボクシングのWBC世界フライ級王座を獲得した比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)は一夜明けた21日、日本初の13戦全勝全KOで世界奪取した後の目標を口にした。都内で開かれた記者会見に出席。同じ沖縄出身の元WBCスーパーライト級王者・浜田剛史氏らが持つ日本記録の15連続KOに照準を合わせ「浜田さんのKO記録までいけたらいいなと。流れの中で倒していければいいと思います」と強い意欲をみせていた。

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具志堅氏が告白…比嘉大吾負けならジム閉鎖していた

ベルトを肩にかけポーズをとる比嘉(左)。右は具志堅会長(撮影・横山健太)

 20日にWBC世界フライ級王座を獲得した比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が21日、都内で師匠・具志堅用高会長(61)とともに一夜明け会見に臨んだ。

 具志堅会長は比嘉が世界王者にならなかった場合、ジムを閉鎖するつもりだったことを明かした。「20年以上、ジムをやっていて世界王者をつくるのは難しいなあと考えていた。比嘉にかけようと思っていた」と説明。世界戦前からジムのマネジャーやスタッフに、自らの意向を通達していたという。比嘉も「会長からではなく、何となく周囲から雰囲気で聞いていた。自分がやらなきゃと思っていた」とのエピソードを口にした。

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八重樫、当日計量パス「あとは試合やるだけ」と集中

IBFルールの当日計量をパスした正規王者の八重樫(左)と暫定王者のメリンド

 プロボクシングIBF世界ライトフライ級王者の八重樫東(34=大橋)が21日の3度目の防衛戦(東京・有明コロシアム)に備え、同日朝に都内で当日計量に臨んだ。

 10ポンド(約4・5キロ)以上増量してはならないというIBFルールがあり、ライトフライ級のリミット48・9キロから53・4キロ程度が目安。八重樫は52・7キロ、挑戦者となる暫定王者ミラン・メリンド(29=フィリピン)は51・8キロと規定内のウエートでパスした。

 八重樫は「増量の数値はあまり意識していなかった。あとは試合をやるだけです」と集中力を研ぎ澄ませていた。

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村田諒太「つけ込めなかった反省が残る」/一問一答

判定で敗れ、会見でわずかに涙ぐむ村田(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 ロンドン五輪金メダリストで同級2位村田諒太(31=帝拳)が、同級1位の元世界王者アッサン・エンダム(33=フランス)に挑んだ世界初挑戦は、4回にダウンを奪うなど優勢とみられたが、1-2の判定負け。五輪メダリストとして日本人初の世界王者には届かなかった。一問一答は以下の通り。

 -闘い方は狙い通り

 もっと打てる場面があっても良かった。(エンダムが)明らかに何発か打った後、休む場面があった。つけ込めなかった反省が残る。

 -途中に負けていると頭によぎったか

 どうなんだろう、というところはあった。ダメージブロー(有効打)じゃなくてジャブを取ったということ。そこは納得せざるを得ない。

 -スタイルは出せた

 判定につながらなかったので仕方ない。ただ試合をしていて楽しかった。中学で(ボクシングを)始めた自分には想像もできなかった。

 -敗因は

 相手が足を使うのがうまかった。

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師弟で世界王者は過去に7例/ボクシングめも

比嘉(右)は、ベルトを肩にかけて具志堅会長と記念撮影(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトル戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 WBC世界フライ級1位比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が日本初の13戦全勝全KOで世界王座を初奪取した。減量失敗で王座を剥奪された前同級王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)から6度のダウンを奪い、6回2分58秒、TKO勝ち。92年の平仲明信以来、25年ぶりとなる沖縄出身の世界王者が誕生した。日本記録の13回防衛を誇る元WBA世界ライトフライ級王者の師匠・具志堅用高会長(61)に世界ベルトで恩返しした。これで比嘉の通算戦績は13勝(13KO)無敗となった。

 ◆師弟で世界王者 過去、国内では4つのジムで計7例ある。00年12月、元WBA世界フライ級王者の花形進氏が会長を務める花形ジムの星野敬太郎が、WBA世界ミニマム級王座に就いたのが初めて。以後、元WBA、WBC世界ミニマム級王者の大橋秀行会長の大橋ジムが川嶋勝重、八重樫東、井上尚弥の3王者を輩出。元世界2階級制覇王者の井岡弘樹会長が井岡一翔と宮崎亮、元WBC世界スーパーバンタム級王者畑中清詞会長が田中恒成を育成した。

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拳四朗、趣味は食べることグルメ番組好き/人物像

ロペスを判定の末に下し新チャンピオンとなった拳(左)は父の寺池会長にベルトを巻く(撮影・河野匠)

<プロボクシング:WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 WBC王座に挑んだ拳四朗(25=BMB)が、王者ガニガン・ロペス(35=メキシコ)に2-0判定勝ち。重量級の元日本、東洋太平洋王者の父、寺地永会長(53)に導かれ、プロ10戦目で頂点に立った。

<拳四朗(けん・しろう)アラカルト>

 ◆親子鷹 1992年(平4)1月6日、京都府城陽市生まれ。父でBMBジムの寺地永会長は日本ミドル級、東洋太平洋ライトヘビー級の元王者。拳四朗もライトフライ級で日本、東洋太平洋両タイトルを獲得。親子で両団体を制したのは国内初。

 ◆ケンシロウ 本名は寺地拳四朗。寺地会長が、漫画「北斗の拳」の主人公ケンシロウにちなんだ。家族は父、母美奈子さん(49)兄隆之助さん(27)。

 ◆アマ実績 テニス部だった東城陽中3年時、3者面談で担任に「進学は無理」と言われ、父が「ならばスポーツ推薦で」とボクシングを教え、09年の奈良での高校総体開催に向けて推薦枠を設けた奈良工(現奈良朱雀高)に入学。同年の高校総体モスキート級決勝、国体少年男子準決勝で2学年下の井上尚弥(現WBOスーパーフライ級王者)に敗れる。関大4年時に国体成年男子ライトフライ級で優勝。身長164・5センチの右ボクサーファイター。

 ◆「酒場放浪記」 趣味は食べることで好物は牛肉。酒も好きで最近は日本酒の水芭蕉(群馬)やまとしずく(秋田)がお気に入り。グルメ番組好きで、BS-TBS「吉田類の酒場放浪記」のファン。好きな女性のタイプは女優桐谷美玲のようなモデル系。

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八重樫東、恒例の単身生活「体調ベストで状態いい」

計量を終え笑顔を見せる八重樫(撮影・横山健太)

 今日21日に東京・有明コロシアムで開催されるダブル世界戦(日刊スポーツ新聞社後援)の前日計量が20日に同会場で行われ、統一戦となるIBF世界ライトフライ級王者八重樫東(34)が計量を無事に終えた。

 4月21日から家族と離れ、恒例の単身生活に入って集中してきた八重樫は「体調はベストで状態はいい。相手からはサイズもオーラも感じない。勇気を与えるような戦いをしたい」と落ち着いた表情で話した。13、14年に保持したフライ級に続く2度目のV3戦で今回は王座統一戦。「世界のトップレベルが相手。集中したい。あとは試合を見てもらえれば。とにかく勝てばいい」。テレビのインタビューにだけ答え、あとは関係者にコメントを残して引き揚げた。

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比嘉大吾「ワンヤカンムリワシニナイン」沖縄に王者

6回、エルナンデス(左)をマットに沈め、TKO勝ちを収める比嘉(撮影・河野匠)

<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトル戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 WBC世界フライ級1位比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が日本初の13戦全勝全KOで世界王座を初奪取した。減量失敗で王座を剥奪された前同級王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)から6度のダウンを奪い、6回2分58秒、TKO勝ち。92年の平仲明信以来、25年ぶりとなる沖縄出身の世界王者が誕生した。日本記録の13回防衛を誇る元WBA世界ライトフライ級王者の師匠・具志堅用高会長(61)に世界ベルトで恩返しした。これで比嘉の通算戦績は13勝(13KO)無敗となった。

 強烈な拳をねじ込んだ。比嘉は2回、5回、左フックで計2度のダウンを奪った。勝負の6回。右ボディーで1回、左ボディーの連打で2回、最後は右アッパーなどの連打でエルナンデスをキャンバスに沈めた。日本初の全勝全KOで手にしたベルトをずっと抱き締めた。師匠の具志堅会長と涙を流して抱き合った。

 比嘉 絶対に倒したかった。この試合にかける気持ちは強かった。具志堅会長にちょっと恩返しできた。

 3日前、厳しい減量と世界戦の重圧でパニック障害に陥った。エルナンデスが減量ミスで王座剥奪されたことを知り「自分の方が心が強い」。試合当日は両者とも3キロ増。同会長の現役時代と同じ曲「征服者」で入場し「鳥肌が立った」。試合前、師匠から「勝って一緒に沖縄に行こう」とハグされた。具志堅魂を肉体に宿し、25年ぶりの沖縄出身の世界王者になった。

 野球部主将の中学3年の時、比嘉に強豪高校の誘いはなかった。落ち込む日々を過ごした時、具志堅会長の現役時代の動画に衝撃を受けた。離婚を契機に家族と離れ、宮古島で生活する父等さんに連絡。「ボクシングがやりたい」。父に紹介された宮古工進学を決めた後、テレビ放送で同会長のKO特集を目にし、さらに触発された。

 入部3カ月で2度も鼻骨を骨折し、鼻が変形した。減量の空腹が耐えられず、隠れておにぎりを食べて父に投げ飛ばされた。誘惑の少ない宮古島での父子生活は、競技のみに集中。自然の中を走り抜け、毎晩、名王者の試合動画を見ることが楽しみだった。県内で5冠し、国体でも8強。大学進学するはずが、同会長の勧誘電話で全てが変わった。

 前歯が抜けて苦笑しながら比嘉は同会長が王座奪取した当時の言葉を口にした。「ワンヤ、カンムリワシニナイン」(自分はカンムリワシになりたい)。同じ21歳の世界奪取。目指すは具志堅会長=スター。日本一有名な「比嘉」への伝説が始まる。【藤中栄二】

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WBA会長は村田の勝ち 異例の直接再戦を要求

エンダムに判定負けを喫し、納得のいかないような表情を見せる村田(撮影・河野匠)

 ボクシングの世界王座認定団体WBA(世界ボクシング協会)が20日(日本時間21日)、20日に東京・有明コロシアムで開催され、同級2位村田諒太(31=帝拳)が同級1位アッサン・エンダム(33=フランス)に1-2の判定で敗れた王座決定戦について、直接再戦を求める声明を発表した。

 試合は村田が4回にダウンを奪い、以降も強打でぐらつかせるなど優勢に見えたが、手数で勝ったエンダムを支持したと思われるジャッジが2人いたため、村田の初黒星が決まった。試合展開と結果のギャップに、ファン、多くの関係者から疑問の声が生まれていた。

 WBAの公式サイトに掲載された記事では、メンドーサ・ジュニア会長が「私の採点では117-110で村田が勝っていた。まず最初に村田諒太、帝拳プロモーション、ファンに謝りたい。直接再戦(次戦ですぐ再戦すること)を要求したい」とコメントした。直接の再戦は行われないのが原則だが、不可解な判定にWBA自体が異例の動きをみせた形だ。

 再戦が行われるかどうかは、両陣営の交渉になる。WBAが求めても、それが実現を確証するものではないが、今後その機運が高まることは確かだろう。

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比嘉大吾、具志堅用高KO映像見て憧れ/人物像

5回、エルナンデス(左)に強烈なボディを打ち込む比嘉(撮影・河野匠)

<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトル戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 WBC世界フライ級1位比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が日本初の13戦全勝全KOで世界王座を初奪取した。減量失敗で王座を剥奪された前同級王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)から6度のダウンを奪い、6回2分58秒、TKO勝ち。92年の平仲明信以来、25年ぶりとなる沖縄出身の世界王者が誕生した。

<比嘉大吾(ひが・だいご)アラカルト>

 ◆生まれ 1995年(平7)8月9日、沖縄・浦添市。保育園まで水泳と体操の教室に通う。宮城小2年から野球を始め、宮城ドリームズに所属。6年で主将、市内大会で創部初の優勝。仲西中でも野球部で主将。家族は両親と兄。

 ◆具志堅に憧れ 中学3年の時、具志堅用高会長の現役時代のKO映像をテレビで見て触発され、宮古工でボクシング部へ。国体8強が最高成績。通算36勝(8KO・RSC)8敗。身長160・5センチの右ファイター。

 ◆プロ転向 高校卒業後に上京し、白井・具志堅スポーツに入門。14年6月にデビューし1回KO勝ち。15年7月にWBCユース・フライ級王座を奪取。16年7月に東洋太平洋フライ級王座も獲得。

 ◆趣味 主に食べ歩き。試合後は家族で築地ですし店に行く。散歩も好きで、お台場をウオーキングする。

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井上尚弥「お客さんを興奮させたい」プロゆえの哲学

計量をパスしポーズを決める井上(撮影・横山健太)

 興奮、約束します-。今日21日に東京・有明コロシアムで開催されるダブル世界戦(日刊スポーツ新聞社後援)の前日計量が20日に同会場で行われ、WBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)がリミットの52・1キロでパスした。挑戦者に同級2位リカルド・ロドリゲス(米国)を迎える5度目の防衛戦。秋の米国進出につながる内容を念頭に「お客さんを興奮させたい」と誓った。

 試合展開が井上の頭に浮かんでいた。「序盤は触れさせない。後半に倒しにいく。倒しにいく時は接近戦なので面白い展開になると思いますよ」。相手は手数が多く、ラフに振ってくるタイプだが「距離をとれば、通用はしないでしょ」とさらり。「まあ、もちろん、あの距離(接近戦)でもタイミングがあれば、いきますけど」とさわやかに自信のコメントを口にした。  攻守の見せ方に一段とこだわるのは訳がある。V5戦を通過すれば9月には米国進出が待つ。昨年9月にロサンゼルスで世界戦を観戦。プロに何が必要か、肌で感じてきた。「お客さんが第一です。どう喜ばすか、どう興奮させるか、次も見たいと思わせるか。それを考えながらやりたい」。

 計量後にはいつも通りに父真吾トレーナー特製のサムゲタン、夜には焼き肉で備えた。「スーパーフライ級も5度目なので慣れてきた」。その体で熱狂をもたらす。

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村田諒太「胸騒ぎがした」不可解判定にも言い訳せず

判定勝ちで喜ぶエンダム(左)と、拳を上げたままがっくりうなだれる村田(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 世紀の不可解判定だ。ロンドン五輪金メダリストで同級2位村田諒太(31=帝拳)が、同級1位の元世界王者アッサン・エンダム(33=フランス)に挑んだ世界初挑戦は、4回にダウンを奪うなど優勢とみられたが、1-2の判定負け。五輪メダリストとして日本人初の世界王者には届かなかった。本人は不平を口にしなかったが、帝拳ジム本田明彦会長や周囲からは疑問や怒りの声が噴出した。

 村田は「胸騒ぎがした」と判定前の心境を振り返った。「ロンドン五輪の決勝は勝ったなと思っていたんですけど、今日は手が上がる前に変な予感はしていました」。結果が読み上げられる。1-1で迎えた3人目。悪い予感は的中する。115-112、呼ばれたのはエンダム。瞬間、村田はがっくりとうなだれた。会場には、どよめきとブーイングが交錯した。

 所々赤く腫れ上がった、プロでは初めての試合後の顔で、「結果は結果なんで。僕自身がどう受け止めたかではない。第三者の判断が全てですから」と言った。言い訳はしない。ただ「胸騒ぎ」という感情からは、勝利の確信があったことは十分うかがえた。

 ボクシングは採点競技。アマ、プロを通じて151戦目、それは痛いほど分かる。エンダムの手数の多さを優勢とみたことも分かる。ただ不可解な気持ちは時折見せる笑顔の下に隠した。「もう1、2回ダウン取れば勝てる試合だった。それが原因」。自分に理由は求めた。

 作戦は貫徹した。初回から堅いガード越しに好機をうかがう。周囲を回るエンダムをとらえる瞬間を探った。2回から右ストレートを打ち抜き始めた。あえて単発の豪打を続ける。4回、無駄がない軌道の右拳での一撃が、エンダムの顎をとらえる。ダウン。ガードを固めて前に出て打つ。単純だが、最大長所の作戦は間違っていない。ぶれずに12回を戦い抜いた。その精神力は見事だった。

 結果は予想外だった。世界的プロモーターで帝拳ジムの本田会長は「ひどすぎる。作戦通りで完璧だった。今までで一番最低の採点だ。負けは絶対にない」と声を荒らげた。WBAの立会人も村田を支持していたという。同ジムで村田の先輩となるWBC世界バンタム級王者山中も「全部、上回っていた。ジャッジに対してショック」と述べた。

 村田は今後について、「気持ちの整理は必要です。集大成として見せたいところが今日だった。負けたからもう1回頑張るんです、とは言えない。簡単な日々を歩いてきたつもりはないので」と話した。ミドル級は世界の花形階級で、世界戦を日本で組めたのは異例中の異例だった。機会をつくってくれた周囲を裏切る結果に、落胆は大きい。

 本田会長は「4年間この試合のためにかけてきた。再戦はやる気はない。本人には申し訳ないけど」と苦しい胸の内を明かした。世紀の大一番は、大きな疑問を残して終わってしまった。【阿部健吾】

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村田諒太、泣かされたあいまい採点基準/解説

村田-エンダム戦のスコアシート

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 世紀の不可解判定だ。ロンドン五輪金メダリストで同級2位村田諒太(31=帝拳)が、同級1位の元世界王者アッサン・エンダム(33=フランス)に挑んだ世界初挑戦は、4回にダウンを奪うなど優勢とみられたが、1-2の判定負け。五輪メダリストとして日本人初の世界王者には届かなかった。本人は不平を口にしなかったが、帝拳ジム本田明彦会長や周囲からは疑問や怒りの声が噴出した。

 不可解な判定の原因は、ジャッジ2人(パナマ、カナダ)と1人(米国)に分かれた採点基準にある。審判3人は序盤にエンダム、中盤に村田を支持。分岐点は終盤9回以降の採点だ。

 7回終了時で判定は村田の2-0。8回は足を使ったエンダムに3人がポイントをつけた。判定は2-1となったが、村田だった。

 問題は残りの4回だ。村田が圧力をかけて重いパンチを出し、エンダムが足を使って軽いパンチを出す展開が繰り返された。世界戦を107試合裁いた元レフェリーの森田健氏(82)は「私の採点で村田の勝ち。ただ今の採点基準はあいまいで、有効打をとる審判と手数をとる審判に分かれる。今回は手数をとる審判が2人いた」。手数派の2人はすべてエンダムに、有効打派の1人はすべて村田に採点が真っ二つに割れた。

 ではなぜ分かれたのか。ここで村田がダウンをとる前の3回の採点が顔を出す。この回に村田は手数は少ないながらワンツー(有効打)をヒットした。ただ審判2人はエンダムの手数をとっている。そのまま採点傾向が終盤も続いた形だ。ただエンダムは手数で村田を上回っていたが、ほとんどが堅いガードでブロックされてヒットしていない。

 採点で最重要視されてきたのは有効なクリーンヒットだが、森田氏は「当たってなくても手数が多い方が試合を支配しているとみるジャッジがいる。以前は年に1度、団体の総会で審判がビデオを見て勉強する機会があったが、最近は知らない」という。採点競技にとって採点基準の統一は最低限の条件だ。あいまいな基準はボクシングそのものの価値を下げる。【益田一弘】

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具志堅用高会長は放心状態「俺たちの時代の選手」

喜ぶ比嘉(左)を、具志堅用高会長は抱き寄せて祝福する(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトル戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 WBC世界フライ級1位比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が日本初の13戦全勝全KOで世界王座を初奪取した。減量失敗で王座を剥奪された前同級王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)から6度のダウンを奪い、6回2分58秒、TKO勝ち。92年の平仲明信以来、25年ぶりとなる沖縄出身の世界王者が誕生した。日本記録の13回防衛を誇る元WBA世界ライトフライ級王者の師匠・具志堅用高会長(61)に世界ベルトで恩返しした。

 両目に涙をため、具志堅会長は比嘉を抱きしめた。過去、ジムから名護明彦が2回、嘉陽宗嗣、江藤光喜が世界挑戦に失敗。4人目の弟子が世界ベルトを巻いた感激は想像以上。歓喜と感動が突き抜け、放心状態だった。師弟の世界王者は8例目、計5ジム目。「沖縄にボクシングが戻ってきた」と涙をぬぐった。

 月に1度、沖縄を往復する同会長は興南高時代の同級生から比嘉の存在を伝え聞いた。宮古工でスパーリングした比嘉の姿に「昭和」を思い出したという。「今のアマと違う。どんどん前にいく。オレたちの時代の選手」と強く勧誘した。試合前の2週間、芸能関係の仕事は入れずに比嘉の世界戦のみに自らも集中した。前日19日はジム名にも刻まれる世界フライ級王者白井義男氏が初めて世界王座を奪った日。その翌20日に比嘉が初めて世界王者となった。具志堅会長は「白井先生に良い報告ができる」と感慨深く口にした。

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田中恒成「やりたい試合は田口選手と八重樫選手」

5回、アコスタの顔面に右ストレートをヒットさせ、ダウンを奪う田中(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇20日◇愛知・武田テバオーシャンアリーナ

 WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(21=畑中)は、16戦全KO勝ちだった同級1位アンヘル・アコスタ(26=プエルトリコ)に判定3-0で快勝。試合後はテレビ解説を務めたWBA王者田口良一(30=ワタナベ)に対し、統一戦を「公開オファー」した。

 スイッチが入った田中はやっぱり強かった。「1、2回と取られて3ラウンド目を待つ必要はない」と、アコスタが嫌がるボディー攻撃にシフトチェンジ。5回に右アッパーでバランスを崩し、上からたたきつけるような右の強打でダウンを奪う。最後まで激しく打ち合い、実力者に快勝だ。「本当に一番強かった。めちゃくちゃつらかった。(倒して)うれしかったかもしれない」とかみしめた。

 試合後も盛り上げた。リングサイドでテレビ解説を務めたWBA王者に「田口選手、よかったらリング上にお願いします」と呼びかけた。そして「今年中にやりましょう」と公開オファー。「次勝って、ぜひ田中くんとやりたいと思います」という言葉を引き出すと、すかさず「畑中会長を説得します」。畑中会長が「OK!」と即答すると、再び田口に向かって「渡辺会長への説得はお任せします」とペコリ。「会長にちゃんと言っておきます」と約束させた。

 ターゲットはほかにもいる。「田口選手には申し訳ないですけど、八重樫選手ともしたいので。明日行ってきます」。今日21日はIBF同級王者八重樫の3度目防衛戦を偵察する。

 畑中会長は「統一戦をやりたいとは去年から言っている。あとは交渉ごと」と、今月中に正式オファーを出す見込み。今年中にあと2戦予定していたが、実現可能なら統一戦に絞ることも考える。「やりたい試合は田口選手と八重樫選手だけ。ライトフライ級は年内で卒業予定です」と田中。日本人対決で「最強」を証明し、そして3階級制覇へ。夢の実現に向け、動きだす。【宮崎えり子】

 ◆田中恒成(たなか・こうせい)1995年(平7)6月15日、岐阜・多治見市生まれ。市之倉小6年で本格的にボクシングを始める。中京高(現中京学院大中京)ではライトフライ級で国体2連覇など4冠。13年11月プロデビュー。14年10月に4戦目で東洋太平洋ミニマム級王座獲得。15年5月に5戦目でWBO同級王座に就き、日本人最速で世界王者となった。昨年12月には同最速タイの8戦目で2階級制覇。中京大経済学部在学中。164センチの右ボクサーファイター。

 ◆日本人同士の統一戦 12年6月にWBC世界ミニマム級王者井岡一翔(井岡)とWBA同級王者八重樫東(大橋)がグローブを交えた一戦だけ。12回判定で井岡が王座を統一した。日本人同士以外では14年8月にIBF世界ミニマム級王者高山勝成(仲里)がWBO同級王者ロドリゲス(メキシコ)に敗れた例などがある。

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拳四朗、笑顔の癒し系のスイッチ「北斗の拳」主題歌

ロペス(手前)に強烈なパンチを見舞う拳四朗(撮影・河野匠)

<プロボクシング:WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 WBC王座に挑んだ拳四朗(25=BMB)が、王者ガニガン・ロペス(35=メキシコ)に2-0判定勝ち。重量級の元日本、東洋太平洋王者の父、寺地永会長(53)に導かれ、プロ10戦目で頂点に立った。

 拳四朗の「百烈拳」がロペスのボディーを襲う。最終12ラウンド。体を丸め、もたれかかってくる王者に20発以上たたき込んだ。「楽しかった。あんな出し切ったんは初めてやったんで。“やってるね~”って感じで」。ベルトを受け取ると真っ先に、世界王者になれなかった父、寺地会長の腰に巻いた。「決めてたんで」と喜んだ。

 漫画「北斗の拳」の主人公ケンシロウから命名されたが、対極にあるベビーフェース。「パパのために勝ちたかった。親孝行したかった」。ジムでも「会長」とは呼ばず「パパ。それで育ったんで」。プロデビュー前から行うジム近くにある大吉山でのトレーニング。ワニ歩き、犬走り、丸太転がしで標高約100メートルを駆け上がる時もマンツーマン。まさに“一子相伝”で、一緒にこなしてくれた。

 闘争本能を満たすため、最強の称号を手に入れたいわけじゃない。「お金を稼ぎたいんです。将来をゆっくり過ごしたいから」。ボートレーサーになる試験に高校、大学と2度落ちた。今でも「ボートレースの方がいい。選手寿命長いし、稼げますよね」と残念そうだ。

 スイッチは「北斗の拳」の主題歌「愛をとりもどせ!!」が入場曲でかかって初めて入る。「怒ること? ないですねえ。疲れるじゃないですか? それが嫌なんですよ」と笑う。京都で生まれ、元日本ミドル級、東洋太平洋ライトヘビー級王者の父に導かれ、世界を手に入れた。いつも笑みを絶やさぬ“古都の拳”の伝承者はスマイル・アサシン(笑顔の殺し屋)として、もっと強くなる。【加藤裕一】

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村田の判定、対照的なジャッジ 会長「ひどすぎ」

判定負けから時間がたち、苦笑いをする村田(撮影・横山健太)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇20日◇有明コロシアム

 村田諒太の試合について、3人のジャッジの流れは対照的だった。

 7回終了時は村田優勢か同点だった。しかし、ガードの上からでもパンチを放ったエンダムに2人が8回以降、全て10-9をつけた。残りの一人は、9回以降は全て村田に10-9だった。

 手数を取るか、有効打を取るかはジャッジ独自の考えで大きく左右される。村田陣営は判定の優位を確信し、終盤はリスクを避け無理に倒しにいかなかった。帝拳ジムの本田明彦会長は「いろいろな見方があるとはいえ、ひどすぎる。再戦は考えていない」と話した。

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竹原慎二氏「村田君が勝っていた」関係者コメント

判定負けから時間がたち、苦笑いをする村田(撮影・横山健太)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇20日◇有明コロシアム

 2012年ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級金メダリストの村田諒太(31=帝拳)が同級1位のアッサン・エンダム(33=フランス)に判定負けし、五輪メダリストでプロの世界王者となる日本初の快挙には届かなかった。

 村田は手数が少なかったことが響いた。序盤は前に出ながら圧力をかけ、エンダムにフットワークを使わせない。4回にはカウンターの右ストレートで、鮮やかにダウンを奪った。

 その後は右の強打を軸に見せ場をつくるも、やや詰めが甘かった。エンダムは左ジャブを多く放ったことが奏功した。疲労の色は濃かったものの、必死に持ちこたえた。

 ◆村田の話 この試合を組んでくれた方、ファンのために勝てなかったことが申し訳ない。もっと打つ場面があっても良かった。ダウンを取ったし、手応えはあった。(採点は相手の)ジャブを取ったということ。効いたパンチは一回もなかった。

 ◆エンダムの話 村田選手よりたくさんのラウンドを取っている自信があった。ダウンを奪われても、ジャブを使いながら距離を取って自分のリズムで闘えたのが勝因。

 ◆山中慎介(WBCバンタム級を12度防衛中の王者で村田の高校の先輩)の話 ジャッジに対してショック。何を言ったらいいか分からない。村田はしっかりブロックして、自分の良さを出せていた。

 ◆浜田剛史氏(元世界スーパーライト級王者)の話 採点にはびっくりした。村田はこれ以上ない出来だと思っていた。エンダムは手数が多かったけれど、村田はしっかりブロックしていた。

 ◆竹原慎二氏(元ミドル級世界王者)の話 自分の採点では5ポイント、村田君が勝っていた。すごく残念。王座を取るならば、村田君だと思っていた。勝ちに等しい負けだと思う。もう一度チャンスがあれば。

 ◆帝拳ジム・本田明彦会長の話 村田が勝っていた。相手は手数というよりも逃げていただけ。村田は完璧に闘うことができたので、無理に倒しにいかず、慎重になった部分はあった。ただ、負けは絶対にない。こういう判定ではボクシングの信用がなくなってしまう。

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村田に判定勝ちエンダム「手数もジャブも自分が上」

新チャンピオンのエンダム(右)に健闘をたたえられ、笑顔を見せる村田(撮影・河野匠)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 同級1位アッサン・エンダム(33=フランス)が、同級2位村田諒太(31=帝拳)を2-1の判定で破り、王座に就いた。

 エンダムは12ラウンドを戦い終えると勝利を確信したかのように、ニュートラルコーナーのポストに登った。「私の方がポイントを取っているとは思ったが、アウェーだし、確信はなかった」と喜んだ。

 判定が2-1と分かれ、しかも3者とも3~7ポイントと大きな差をつけた。その点に関しては「お互いにパンチは当たっていたけれど、よく考えると村田は1ラウンドに右が2、3発だけ。手数も、ジャブも、コンビネーションも自分の方が上回っていたのではないか」と、ジャッジの妥当性を口にした。

 戦略通りに戦ったことも強調した。前に出て重圧をかける村田のスタイルを予想し、距離をとって手数で支配するプランを実行した。「大きなパンチをもらったのは(4ラウンドの)ダウンをした時だけ」。ダウンも「いつも数秒でリカバリーできるし、今日もそうだった」と大きなダメージを負わなかったという。

 村田については「すごく右のパンチが力強いが、やはりコンプリートファイター(完璧な選手)ではなかった。でも、まだとても若く未来がある選手で、将来は必ずチャンピオンになると思う」と話した。

 陣営は今後、WBAスーパー王者でWBC・IBF統一王者のゲンナジー・ゴロフキン(35=カザフスタン)との戦いも視野に入れ、次戦は母国フランスでの防衛戦を目指す。

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村田諒太まさかの判定負け/ボクシング世界戦詳細

5回、アコスタ(左)の顔面に右ストレートをヒットさせ、ダウンを奪う田中(撮影・田崎高広)

<プロボクシング>◇20日◇有明コロシアムほか

◆WBA世界ミドル級王座決定戦

 ロンドン五輪金メダリストで世界初挑戦の村田諒太(帝拳)は、同級1位のアッサン・エンダム(フランス)に1-2の判定で敗れた。

 村田は4回に右のカウンターでダウンを奪うなどしたが、ポイントで及ばなかった。村田の戦績は13戦12勝(9KO)1敗、エンダムは38戦36勝(21KO)2敗。

アッサン・エンダム(33=フランス、同級1位)判定負け×村田諒太(31=帝拳、同級2位)

<1回>序盤は様子見の展開、村田の周りをエンダムが回りながらジャブを放つ。終了間際村田の右ストレートがヒット。

<3回>村田の右を警戒するエンダム、お互い決定打はない。

<4回>ラウンド終盤、村田の右ストレートがエンダムをとらえダウンを奪う。その後も攻めたがゴング。

<5回>エンダムは空を切るパンチも勢いがある。村田は右ストレートでプレッシャーをかける。エンダムはロープ際でよろめく場面もあったがしのいだ。

<6回>村田の右ショートストレートがエンダムの顔をとらえたが前に出るエンダム、村田の顔にも腫れが見える。

<7回>村田の右ストレートがヒットしよろめくエンダム、ロープにもたれダウンにはならず。2度スリップするなど疲れが見えてきた。

<9回>村田の左ジャブにふらついたエンダムだが、強いパンチをかえす。

<10回>村田の右ボディーに苦悶のエンダム、クリンチで逃げる。村田のワンツーがエンダムの顔をとらえる。

<11回>上下打ち分ける村田、左右のボディーがエンダムに突き刺さる。

<12回>攻め手をゆるめない村田は前に出る、エンダムは効果的なパンチを打てない。

 判定を待つ村田に笑顔が見えたが、まさかの1-2(116-111、110-117、115-112)判定負け、王座奪取はならなかった。

4回 村田(左)はエンダムからダウンを奪う(撮影・河野匠)

エンダム(後方)に判定負けを喫し、ぼうぜんとした表情を見せる村田(撮影・河野匠)

◆WBC世界フライ級タイトル戦

 WBC世界フライ級1位の比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)と対戦し、比嘉は6回に3度のダウンなど奪いTKO勝ちし、新王者となった。日本人初となる全勝全KOでの世界奪取に成功した。

ファン・エルナンデス(30=メキシコ、同級王者)×6回TKO比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ、同級1位)

<2回>比嘉が左フックでダウンを奪う。

<5回>比嘉が再び左フックで2度目のダウンを奪う。攻め込む比嘉、ボディーにエルナンデスは苦しい表情。

<6回>比嘉の右アッパーにエルナンデスは3度目のダウン。比嘉の強烈なボディーで王者は4度目のダウン、その後も攻め続け5度目のダウンを奪ったところでレフェリーが試合をストップしTKO勝利。

 比嘉の話 最高の結果が出せてよかった。(計量オーバーしている相手に対して)自分も減量がきつくて、1時間前パニック障害を起こして危なかったが、自分の方が気持ちが強いと思い挑んだ。この試合は絶対に倒して取ろうと思っていた。日本人初のKOで全試合取っているので試合にかける思いは強かった。

 具志堅会長の話 相手のパンチをじっくり防御しながら、仕掛けていったのが良かった。素晴らしいボクサーだ。もっともっと強くなる。ボクシングを知らない人でも彼のボクシングを見たいと言われるような選手になってほしい。

6回 TKO勝ちで喜ぶ比嘉(左)を、具志堅用高氏は抱き寄せて祝福する(撮影・浅見桂子)

4回 村田(左)はエンダムからダウンを奪う(撮影・河野匠)

◆WBC世界ライトフライ級タイトル戦

ガニガン・ロペス(35=メキシコ、同級王者)×判定勝ち拳四朗(25=BMB、同級4位)

 WBCライトフライ級4位の拳四朗(BMB)は王者ガニガン・ロペス(メキシコ)に2―0で判定勝ちし、新王者となった。

 拳四朗の話 内容は全然良くなかった。ジャブが当てにくかった。必死だった。(王座に就き)ほっとした。もっと練習して、強くなって防衛する。

ロペス(手前)に強烈なパンチを見舞う拳四朗(撮影・河野匠)

新チャンピオンとなった拳四朗(左)は父の寺池会長とポーズを取って喜ぶ(撮影・横山健太)

◆WBO世界ライトフライ級タイトル戦

 王者田中恒成(21=畑中)が初防衛に成功した。16戦16勝で16KOと無敗を誇った同級1位アンヘル・アコスタ(26=プエルトリコ)とフルラウンド戦い、3-0の判定で下した。田中はプロ戦績を9戦9勝(5KO)とした。

田中恒成(21=畑中、同級王者)判定勝ち×アンヘル・アコスタ(26=プエルトリコ、同級1位)

<1回>互いに積極的な攻めでスタート。

<5回>田中が先にダウンを奪う。

<8回>両者さらに激しい打ち合いに。田中の足もふらつき始めた。

<12回>両者譲らず判定へ。3-0で田中に軍配が上がった。

5回、アコスタ(左)の顔面に右ストレートをヒットさせ、ダウンを奪う田中(撮影・田崎高広)

試合後、リング上に田口(左)を呼び寄せ、統一戦の実現を呼びかける田中(撮影・田崎高広)

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村田諒太が判定負け!「最激戦」ミドル級で快挙逃す

2回 村田はパンチをエンダムに浴びせる(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇20日◇有明コロシアム

 WBA世界ミドル級2位の、ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)が、同級1位で元世界王者アッサン・エンダム(33=フランス)に判定で敗れた。

 序盤は互いに様子見の展開。4回に村田の右ストレートがヒットし、エンダムからダウンを奪った。その後も村田の攻撃が再三相手を捉え、エンダムがロープ際でよろめく場面もあった。村田は最後まで攻撃の手を緩めず、12回を戦い抜いた。判定の末、1-2でエンダムに軍配が上がった。

 「最激戦階級」とも言われるミドル級で日本人王者は、過去に95年の竹原慎二のみ。日本人としては最重量階級の王者だ。村田は日本人2人目を狙ったが、惜しくも快挙を逃した。

4回 村田(左)はエンダムからダウンを奪う(撮影・河野匠)

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田口良一「ぜひやりたい」田中恒成との対戦に意欲

試合後、リング上で田口(左)と握手する田中(撮影・田崎高広)

<プロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇20日◇愛知・武田テバオーシャンアリーナ

 王者田中恒成(21=畑中)の初防衛を見守ったWBA同級王者田口良一(30=ワタナベ)が、統一戦の誘いを歓迎した。テレビ解説を務め、試合後には田中に招かれリングへ。その場で「今年中にやりましょう」と統一戦を熱望された。

 リング上で「次、勝って、ぜひとも田中くんとやりたいと思います」と宣言した田口は、会場から引き揚げる際に「事前に話はなかったけれど、田中くんのことだから『上がってきてください』と言うと思っていた。『やっぱり来たな』と思いました」とリング上でのやりとりを振り返った。その上で「すごいですよね。彼のプロ意識というか。メディア受けするというか、プロ意識が高くて。自分じゃそこまでできない」と笑った。

 田口は夏に6度目の防衛戦を計画中。田中との統一戦は早くても、その次となる。田中との対戦について「もちろんですよ」と意欲を示した上で「ボクシングの試合は注目されてナンボ。すごくいいこと。次、負けたら元も子もない」と次戦に気持ちを集中させた。

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拳四朗“親子王者”に パンツ前後間違えたけど勝利

ロペスを判定の末に下し新チャンピオンとなった拳四朗(左)は父の寺池会長にベルトを巻く(撮影・河野匠)

<プロボクシング:WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 拳四朗(25=BMB)が世界ベルトをもぎ取った。王者ガニガン・ロペス(35=メキシコ)を2-0判定で撃破。元日本&東洋太平洋王者の父寺地永会長(53)に導かれ、漫画「北斗の拳」の主人公ケンシロウから命名され、晴れ舞台で“古都の拳”をさく裂させた。

 「ギリギリやなあと思ってたんで。いや~、でも良かったです」。プロ10戦目で初のサウスポーに手を焼いたが、最終ラウンドは強烈なボディー打ちを連発し、ロペスをKO寸前まで追い込んだ。

 会見では何度も報道陣を笑わせた。切れた右の上下くちびるで「口内炎になるかな。明日、わさびが~」と翌日に食べに行く焼き肉の食べ方を心配。「あれ? これ反対ちゃうん?」。試合後にファウルカップを外した時、トランクスの前後を間違えたことを告白した。

 ベルトを受け取ると真っ先に父の腰に巻いた。世界王者になれなかった父に、世界の気分を味わわせた孝行息子。「相手のペースに合わせてもうたり、ジャブが当たりにくいラウンドがあったり…。まだまだですね。負けないチャンピオンになりたい。勝ち続けます」と宣言した。

12回 ロペス(手前)にパンチを浴びせる拳四朗(撮影・浅見桂子)

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比嘉大吾「最高の結果」初の全勝全KOで世界王者

6回 エルナンデス(左)をマットに沈め、TKO勝ちを収める比嘉(撮影・河野匠)

<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトル戦12回戦>◇20日◇東京・有明コロシアム

 WBC世界フライ級1位の比嘉大吾(21=白井・具志堅スポーツ)が王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)と対戦し、比嘉は6回に3度のダウンなど奪いTKO勝ちし、新王者となった。日本人初となる全勝全KOでの世界奪取に成功した。

 比嘉は試合後のインタビューで「最高の結果が出せてよかった。(計量オーバーしている相手に対して)自分も減量がきつくて、1時間前パニック障害を起こして危なかったが、自分の方が気持ちが強いと思い挑んだ。この試合は絶対に倒して取ろうと思っていた。日本人初のKOで全試合取っているので試合にかける思いは強かった」と話した。

6回 TKO勝ちで喜ぶ比嘉(左)を、具志堅用高氏は抱き寄せて祝福する(撮影・浅見桂子)

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