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岩佐新王者!けんか「人生最大の危機」乗り越え栄冠

岩佐(右)は、小林会長と笑顔を見せる(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ・12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 IBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が、2度目の挑戦で新王者となった。同級王者小国以載(29=角海老宝石)に2回までに3度ダウンを奪い、口の傷とダメージからのレフェリーストップで6回2分16秒TKO勝ちした。セレス小林のリングネームで活躍した元世界王者の小林昭司会長と二人三脚で15年。同じ再挑戦で師弟で世界王者の夢をかなえた。

 岩佐のカウンターの左ストレートが初回にさく裂した。小国が見事に尻もち。「あんなにきれいに当たるとは。びっくりした」。2回にも2度ダウンを奪い、さらに攻め立てると6回で決着。中学の卒業文集に「世界王者になりたい」と書いた夢を実現した。

 「うれしいけどホッとした。世界王者になれる人だったと確認できた」と再挑戦で悲願を実らせ、しみじみ。15年に英国での世界初挑戦は完全アウェーでの完敗に「あきらめかけたが、あの悔しさで頑張れた」。何度もあった挫折を会長と2人で乗り越えてきた。

 03年に地元の千葉・柏市にセレスジムができるとすぐに入門した。当時はけんかなどで度々問題を起こした。中3の冬にも悪さをし、父正利さんが「ボクシングもやめろ」と激怒した。「人生最大の危機」も、小林会長が「僕に任せてください」と説得してくれた。

 1つ上の小国とは、習志野高1年時の全国選抜で18-8と快勝していた。部活後もジムで練習を3年間続けて高校3冠でプロ転向。8連勝で日本王座初挑戦は山中慎介にはね返され、ようやく世界初挑戦も洗礼を浴びた。

 小林会長は「世界をとらせることができ、本当によかった」と、オープンから唯一残る愛弟子と目を合わせた。元世界王者が育てた男子世界王者は国内6ジム目で延べ9組目。岩佐は「教えてもらったことが世界に通用すると証明できた」と胸を張った。

 男子世界戦で35度目の日本人対決。統一戦と決定戦を除き、挑戦者が勝ったのは29戦で5度目。会長と同じく階級を上げた再挑戦で劣勢もはね返した。「やっとスタートライン。チャンピオンロードの第2章。有名になるより強くなりたい。リスクを恐れず海外で勝ちたい」。ラストチャンスと臨んだ岩佐は力強く言った。【河合香】

 ◆岩佐亮佑(いわさ・りょうすけ)1989年(平元)12月26日、千葉・柏市生まれ。地元にセレスジムができると中2で入門。習志野高3年で選抜、全国高校総体、国体と3冠。アマ戦績60勝(42KO)6敗。08年プロデビューで5回TKO勝ち。11年に日本バンタム級王者山中慎介に挑戦も10回TKO負け。2戦後に日本同級王座、13年に東洋太平洋同級王座獲得。15年に英国でのIBF世界同級暫定王座戦で、世界初挑戦もハスキンスに6回TKO負け。171センチの左ボクサーファイター。家族は両親と姉。

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近藤明広NYで世界初挑戦「番狂わせでKOしたい」

世界初挑戦する近藤明広


 IBF世界スーパーライト級3位近藤明広(32=一力)の世界初挑戦が、20日に都内で正式発表された。

 11月4日に米ニューヨークで、同級1位セルゲイ・リピネッツ(28=ロシア)との王座決定戦。近藤は10月に世界再挑戦する村田諒太と、東洋大の同期も2年中退で日東ジムからプロデビュー。14年に1度は引退してタイで活動を目指したが、縁あって一力ジムに移籍し世界にこぎ着けた。「圧倒的不利だが番狂わせでKOしたい。ジャブと足は通用する。前半を気持ちでしのいで後半勝負」と強気だ。

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田中恒成3カ月スパーリング禁止、田口と統一戦白紙

会見を行うWBO世界ライトフライ級王者田中(右)。左は畑中会長(撮影・宮崎えり子)


 ボクシングのWBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(22=畑中)が熱望していたWBA同級王者田口良一(ワタナベ)との年内の統一戦実現が白紙となった。畑中会長とともに20日、名古屋市内で記者会見。

 13日の2度目の防衛戦での負傷が、両目の眼窩(がんか)底骨折で全治2カ月間と診断されたと発表した。田中は「いよいよ統一戦というところでケガをして田口選手、期待してくれていたファンに申し訳なく思います」と頭を下げた。3カ月間はスパーリング禁止で、まずは治療に専念。練習再開や階級変更など今後については畑中会長が「治った時に考える。今は答えを出すことはできない」と説明した。

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近藤明広、世界初挑戦「番狂わせでKOしたい」

世界初挑戦する近藤明広


 ボクシングのIBF世界スーパーライト級3位近藤明広(32=一力)の世界初挑戦が、20日に都内で正式発表された。11月4日に米ニューヨークで、同級1位セルゲイ・リピネッツ(28=ロシア)との王座決定戦で対戦する。メインはWBCヘビー級王者ワイルダーと暫定王者オルティスの王座統一戦となる。

 近藤は白鴎大足利高から東洋大に進学した。10月に世界再挑戦する村田とは同期も、入学前から「プロになる」と決めていた2年中退。日東ジムから06年にプロデビューした。09年には日本ライト級王者になったが、マッチメークがままならずに14年に1度は引退。タイで活動を目指したが、縁あって一力ジムに移籍し、昨年アジアパシフィック王座を獲得して世界ランク入りしていた。

 海外はタイとオーストラリアに合宿行ったことはあるが、米国は初めてとなる。「圧倒的不利だが、番狂わせでKOしたい。ジャブと足は通用する。後半は雑になってすきがある。前半を気持ちでしのいで、後半勝負したい」と強気だった。

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ボクシング女子、活性化へ5階級で日本タイトル新設

バンタム級で初代女子日本王座を争う高野人母美(左)と吉田実代


 ボクシングの女子の日本タイトルの新設が、20日に都内で発表された。

 日本プロボクシング協会が4月に要請し、日本ボクシングコミッションが承認したもの。女子は07年に解禁されて10年目だが、選手層の薄さ、ミスマッチなど状況は悪化しているため、底辺の拡大、興行や地方の活性化を目指して日本タイトルが制定された。タイトル戦は2分6回戦。階級はアトム、ミニフライ、フライ、バンタム、フェザーの5階級で、ベルトは白地となる。

 最初のタイトル戦として10月6日にバンタム級王座決定戦が行われる。モデルで世界戦経験もある同級1位高野(協栄)は「一番最初の試合で歴史に名を残したい。日本をとり、日の丸を背負って世界に臨みたい」。同級2位吉田(EBISU K,s BOX)は格闘技経験があるシングルマザーで「実績ある相手にワクワク、ドキドキ」と話した。

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田中恒成は年内統一戦白紙 眼窩底骨折で安静必要

会見を行う(左から)畑中清詞会長、WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(撮影・宮崎えり子)


 WBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(22=畑中)が20日、名古屋市内で会見を行い、19日に同市内の病院で「両目の眼窩(がんか)底骨折」で2か月間の安静が必要だと診断されたことを発表した。

 右目の外傷は14日に同市内の病院で4針縫い、19日に抜糸したことも明かし、3か月間はスパーリング禁止だという。同席した畑中清詞会長(50)は「年内の統一戦は白紙になりました。今後の展望は治ったときにしっかりと考えたい」と説明。実現を目指していたWBA同級王者田口良一(30=ワタナベ)との統一戦は白紙になった。

 田口との統一戦を熱望してきた田中は「いよいよ統一戦というところでケガをして、田口選手はもちろん、期待してくれていたファンには申し訳なく思います。実現が難しいと言われる統一戦ですが、9月にいい内容で勝っていよいよゴーサインというかたちで交渉を進めてくれていた渡辺会長や畑中会長、身内の方にも申し訳ない気持ちです」と悔しそうな表情で話した。

 13日に挑戦者の同級13位パランポン・CPフレッシュマート(32=タイ)との2度目の統一戦で1回にダウンを奪われたが、9回1分27秒TKO勝利。その後、頭痛を訴え、大阪市内の病院に救急車で搬送されていた。14日の会見では「左目の眼窩(がんか)底骨折の疑い」と診断されたことを明かしており、地元・名古屋で再検査を行っていた。

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石田匠、欧州世界戦勝利へ闘志「記録塗り替えたい」

世界初挑戦に向けて砂浜を走り込む石田(右)(撮影・松本航)


 WBA世界スーパーフライ級1位石田匠(25=井岡)が19日、「日本人18度目の正直」を掲げた。

 世界初挑戦となる同級王者カリド・ヤファイ(28=英国)とのタイトルマッチを10月28日に控え、2泊3日の和歌山・白浜合宿を開始。敵地の英カーディフに乗り込むが、日本人は欧州の世界戦で過去17戦全敗で「ますますやる気が出てきた。しっかりと勝って記録を塗り替えたい」と闘志を燃やした。後半勝負へ、約20キロの砂浜ランで土台作りも万全だ。

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拳四朗V1戦10・22父寺地会長「今度は圧勝で」

初防衛戦を発表したWBC世界ライトフライ級王者拳四朗。右は父でBMBジムの寺地永会長(撮影・加藤裕一)


 ボクシングのWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(25=BMB)が元同級王者で同1位ペドロ・ゲバラ(28=メキシコ)と10月22日に両国国技館で初防衛戦を行うことが19日、都内で発表された。

 王座奪取した5月20日同様、WBA世界ミドル級1位村田諒太と同級王者アッサン・エンダムの再戦、WBC世界フライ級王者比嘉大吾の初防衛戦とのトリプル世界戦になる。拳四朗は「もっと注目されるように圧勝するので応援してください」と語った。ゲバラ戦を想定し、すでに5日間の米国・ロス合宿を行い、17日に帰国した。王座奪取は2-0の判定勝ち。父でBMBジムの寺地会長は「今度は圧勝で倒さないと」とハッパをかけた。

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石田匠、和歌山・白浜で砂浜トレ「スタミナ勝負」

世界初挑戦に向けて砂浜を走り込む石田(右)(撮影・松本航)


 ボクシングのWBA世界スーパーフライ級1位石田匠(25=井岡)が19日、2泊3日の和歌山・白浜合宿を開始した。10月28日に英カーディフで、同級王者カリド・ヤファイ(28=英国)とのタイトルマッチが決定済み。世界初挑戦となる。約20キロの砂浜ラン、ステップを交えた練習で汗を流すと「絶対にスタミナ勝負になる。勝つイメージというか、勝つことしか考えていない」と言い切った。

 相手は22戦全勝(14KO)で、5月には村中優(フラッシュ赤羽)を退けて初防衛に成功している。石田はその試合の映像をスマートフォンに取り込み「寝る前に1分半ぐらい見ている」。過度なイメージを持つことを避けながらも、準備の順調さを強調。24戦全勝(13KO)で立ち向かう挑戦者は「やるしかない」と言い切った。

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拳四朗「圧勝する」10・22ゲバラと初防衛戦

初防衛戦を発表したWBC世界ライトフライ級王者拳四朗。右は父でBMBジムの寺地永会長(撮影・加藤裕一)


 WBC世界ライトフライ級王者拳四朗(25=BMB)が元同級王者で同1位ペドロ・ゲバラ(28=メキシコ)と10月22日に両国国技館で初防衛戦を行うことが19日、都内で発表された。拳四朗は5月20日に王座を奪取。今回もその試合同様、WBA世界ミドル級1位村田諒太と同級王者アッサン・エンダムの再戦、WBC世界フライ級王者比嘉大吾の初防衛戦とのトリプル世界戦に組み込まれる。

 拳四朗は「もっと注目されるように圧勝するので応援してください」と語った。王座奪取は2-0判定勝ちだった。「戦い方はジャブで突いて、カウンターといういつもの形を考えていますが、いい勝ち方で倒したい」とKO防衛を誓った。父でBMBジムの寺地会長も「今度は圧勝で倒さないと世間が認めてくれない」とハッパをかけた。

 陣営ではすでにゲバラ戦を想定し、5日間の米国・ロス合宿を敢行、17日に帰国した。現地では世界的トレーナーのルディ・エルナンデス氏のサポートを受け、ゲバラと同じメキシカンスタイルのボクサーと連日8ラウンド、合計40ラウンドのスパーリングをこなした。拳四朗は「いろんなパンチの打ち方を教わった。左アッパー、フックとか手で打つのでなく、重心下げて体で打ってみたり。新しい技として出せたらいいですね」と収穫を口にした。

 統一戦に向けて動くWBO同級王者田中恒成、WBA同級王者田口良一に比べ、同じ階級なのに知名度で及ばない。「うらやましいとかは全然ないですが、自分ももっと知名度を上げたい」との思いは強い。

 待望のバラエティー番組初登場となった7月28日放送の「アウト×デラックス」では反響絶大で、ツイッターのフォロワー数は約1000から約2400人まで激増したとか。「すごかったです。放送中に携帯がバンバン反応して」。また関西ローカルながら8月21日放送の「なるみ・岡村の過ぎるTV」には何と“売り込み出演”した。大阪市内を友人と歩いていてロケ隊と遭遇。友人に「彼、世界チャンピオンなんです」とアプローチしてもらい、後日、スタジオ収録に参加したという。「街中でたまに声をかけられるようになりましたけど、まだまだです」。今後も積極的にメディア露出を増やし、知名度アップ作戦を続けていく。

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岩佐亮佑に待望のフェラーリ「2つの夢がかなった」

フェラーリに乗ってマークを指差す岩佐


 ボクシングのIBF世界スーパーバンタム級王者になった岩佐亮佑(27=セレス)が18日、待望のフェラーリを手に入れた。千葉・柏市内で自動車部品メーカーLYZERを運営するワールドウイング中川貴之社長(33)から、王座獲得へのご褒美として贈られた。この日に備えてフェラーリが描かれたTシャツを4000円で購入してきた岩佐は「モチベーションの1つだった。あこがれの宝物。2つの夢がかなった」とご機嫌でエンジンを吹かした。

 岩佐は大の車好きで、18歳で免許を取得するとすぐにセルシオを購入した。その後は「日本王者になってベンツに乗る」を目標にして実現した。今回も練習中は「苦しい時はフェラーリと叫んで練習した」。世界戦でも5回に小国のペースになりかけると、インターバルでフェラーリを思い出し、6回に再び攻め立てて仕留めた。「これで頑張れた。このニンジンはでかかった」と振り返った。

 中川社長は5年ほど前からジムのスポンサーになり、2年前の英国での世界初挑戦にも現地へ駆けつけた。今回の世界戦が決まると、食事をした際に勝てばプレゼントを約束していた。「次負けたら運転手でもやってもらう」とさらに奮起を促した。

 3000万円相当だが、岩佐が住むマンションの家賃は月6万円という。駐車場などの維持費も高額となるだけに「家賃を下げるかも」と笑わせた。「維持していくことが、またモチベーションの1つになる。必死でベルトを守っていきたい」と誓っていた。

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村田が10・22再戦へ闘志、強さ「証明しないと」

テレビ観戦後に取材に応じる村田


 ボクシングのロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が世界の頂への高ぶりを見せた。17日、世界3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)と元2階級王者サウル・アルバレス(メキシコ)との「ミドル級頂上決戦」を都内でテレビ観戦。引き分けを見届けると、「舞台は特別だが、実力は抜きんでているかというと、そうではないと思う」と述べ、「立ち止まってはいられない。彼らのステージに上りたい」と息巻いた。

 2万2358人の大観衆を集めた熱い「舞台」。ただ、覇権を争う2人を見る村田は冷静だった。「(2人と)世界ランカーとの差は縮まっている。僕らが上がっているのもあるけど、ゴロフキンがピークを過ぎている。魔法が解けている」と見切った。17戦連続KO防衛でミドル級に君臨した絶対王者は、決して手の届かない対象ではない。

 自身は10月22日にWBA王者エンダムとの再戦が控える。5月の王座決定戦に不可解判定で敗れた相手。「ステージ」へ進むには、必勝が求められる。「今はやりたいと言っても『お前は誰?』と言われる。ここで勝って、2、3試合戦って(強さを)証明しないといけない」と口元を引き締めた。【阿部健吾】

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サンダース、判定で2度目防衛 WBO世界ミドル級

<プロボクシング:WBO世界ミドル級タイトルマッチ12回戦>◇16日(日本時間17日)◇英ロンドン・カッパーボックス・アリーナ


 同級王者ビリー・ジョー・サンダース(28=英国)が2度目の防衛に成功した。

 同級5位ウィリー・モンロー・ジュニア(30=米国)と対戦。サウスポー同士のテクニック重視のファイトが展開。手数の多かったサンダースが支持され、3-0(117-111、115-114、117-112)の判定勝ちで、昨年12月のアルツール・アカボフ(ロシア)戦で初防衛して以来の勝利となった。

 当初、サンダースは7月に暫定王者のアフタンディル・クルツィゼ(ジョージア)との王座統一戦に臨む予定だったが、クルツィゼの逮捕で試合が延期となっていた。

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ミドル級頂上決戦ドロー ゴロフキンが王座防衛

試合終了後、ともに両手を上げて勝利をアピールするアルバレス(右)とゴロフキン(AP)

<プロボクシング:3団体統一(WBAスーパー、WBC、IBF)世界ミドル級タイトルマッチ12回戦>◇16日(日本時間17日)◇米ネバタ州ラスベガス、Tモバイル・アリーナ


 「ミドル級頂上決戦」は引き分けに終わった。3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(35=カザフスタン)と挑戦者の元2階級制覇王者サウル・カネロ・アルバレス(27=メキシコ)の一戦は判定に持ち込まれ、1-1(115-113、110-118、114-114)の引き分けとなった。

 防衛を果たしたゴロフキンは、「彼は経験豊富な本物のファイターだった。私は本物のファイトが好きでドラマチックなショーがしたかったが、今日はいまひとつですね」と試合後のリング上でコメント。アルバレスは「うわさほどすごいとは思わなかった。私は勝ったと思った」と悔しがった。両者とも再戦を望んだ。

 試合は前に出てプレッシャーをかけるゴロフキンを、足を使ってアルバレスが迎撃する展開が続いた。アルバレスがロープを背負いながら、誘い込むように打ち合いを求めて会場を沸かせる場面もあったが、次第にゴロフキンの攻勢が目立つようになった。獲物を狩るように前傾姿勢で、時には駆け足で追い詰め、強打を間断なく打ち込み続けたが、決定打をさける守備技術を見せるアルバレスを仕留める事はできなかった。

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村田諒太、ゴロフキンの「魔法は解けている」

アルバレス(右)の右がゴロフキンのアゴにヒットする(AP)

<プロボクシング:3団体統一(WBAスーパー、WBC、IBF)世界ミドル級タイトルマッチ12回戦>◇16日(日本時間17日)◇米ネバタ州ラスベガス、Tモバイル・アリーナ


 3団体統一王者ゲンナジー・ゴロフキン(35=カザフスタン)と挑戦者の元2階級制覇王者サウル・カネロ・アルバレス(27=メキシコ)で争われ、引き分けに終わった「ミドル級頂上決戦」について、テレビ観戦したWBA同級1位村田諒太(31=帝拳)は「舞台は特別ですが、実力が抜きんでているかというとそうでもないというのが感想」と述べた。

 採点については115-113でアルバレス。「クエスチョン(がつく)ラウンドだらけ。おまけでカネロというのが多かった」と振り返った。ラウンドの開始1分は攻勢に仕掛け、残り2分は守勢に回るアルバレスと、ラウンド全般を通してプレッシャーをかけ続けるゴロフキンで、どちらを優勢と取るかは判断の難しいところだった。

 ただ、17戦連続KO防衛が止まる判定勝ちとなった3月の前戦に続き、今回は引き分けと成績が「下降」するゴロフキンについては、「下っていると思っている」ときっぱり。「だからカネロも受けたと思う。魔法は解けている」と実感を述べた。

 自身は10月22日にWBA世界ミドル級タイトルマッチ(両国国技館)で王者アッサン・エンダム(フランス)と再戦が待つ。「どこがゴールと決めないで、1戦1戦やるしかない。立ち止まってられないですね」と話した。

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内山高志が空手王者入来を指導&激励「2連覇して」

入来(左)が内山氏にパンチの指導を受けた


 新極真会の全日本王者入来建武(22)が16日、東京・ワタナベジムで前WBA世界スーパーフェザー級王者の内山高志氏(37)の直接指導を受けた。

 さまざまなパンチの打ち方やステップなどを教えられ、2連覇を狙う全日本空手道選手権(10月14日開幕・東京体育館)に向け「(今日のことを)試合で出して2連覇したい」と断言。内山も「センスがある。2連覇してほしい」とエールを送った。

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村田諒太の嘆き「また今年も出られない」長男運動会

エンダムとの再戦に向けスパーリングを始めた村田(撮影・鈴木正人)


 ボクシングのWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が15日、同級タイトルマッチ(10月22日、両国国技館)へ向け、都内のジムでスパーリングを開始した。5月の王座決定戦で不可解判定で敗れたエンダム(フランス)との直接再戦だが、一方で「また今年も出られない」と嘆くのは長男晴道君の保育園の運動会。一昨年、昨年の雨に続き、試合が近く“出番”なし。東洋大の後輩の桐生が100メートルで9秒98を記録した話題に「12秒ちょっと。結構速い」と自慢した足を息子に見せられなかった。

 冗談交じりの様子には、「前回とは全く違う。自信を持って臨める。精神的にも落ち着いている」との言葉もうなずける。この日の3回の実践練習では接近戦の課題も出たが、「悪いところがでるのは良い」と余裕があった。体力面の不安から猛攻をためらった前回の反省から、直前まで高強度のインターバル練習を積む。息子にはリング上で息切れしない勇姿を見せる。

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サンダース息子、モンロー・ジュニアにパンチ見舞う


 プロボクシングWBO世界ミドル級タイトルマッチ12回戦は16日(日本時間17日未明)に英ロンドンのカッパーボックス・アリーナで行われる。

 同級王者ビリー・ジョー・サンダース(28=英国)は15日、英ロンドンで挑戦者となる同級5位ウィリー・モンロー・ジュニア(30=米国)と前日計量に臨み、ともに160ポンド(約72・5キロ)でクリア。計量時にはサンダースの息子がモンロー・ジュニアにパンチを見舞うハプニングもあった。

 ゴロフキン-アルバレスの3団体統一ミドル級タイトルマッチと同日に行われることもあり、サンダースは「ゴロフキンかカネロ(アルバレス)の勝った方と試合がしたい」と団体統一戦を希望した。当初、7月に暫定王者のアフタンディル・クルツィゼ(ジョージア)と対戦予定だったサンダースだったが、クルツィゼの逮捕で試合延期となっていた。

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村田諒太、エンダムとの再戦へ「自信もって臨める」


 ボクシングのロンドン五輪金メダリストでWBA世界ミドル級1位村田諒太(31=帝拳)が15日、都内のジムで同級タイトルマッチ(10月22日、両国国技館)に向けたスパーリングを開始した。

 判定が国内外で物議を醸した5月の王座決定戦で敗れたアッサン・エンダム(フランス)との直接再戦に大きな注目が集まるが、「次の試合で(相手が)どう出てくるか。それに対してはっきり勝つことができるか、練習中です」と完全決着への道筋を探す。

 この日の3回の実戦機会では、前戦と同じメキシコ人パートナーと至近距離で拳を交える場面が多く見られた。村田の攻撃をあえて距離を詰めることでしのいだエンダム。初戦に続き第2戦でも、距離感が詰まる場面があると考えられる。強引に打ちにいき、クロスのカウンターを2度もらった場面を反省しながらも、「課題が出るのは良いこと」と歓迎して対策を磨いた。

 表情などにも余裕が感じられるのは、自信によるもの。「精神的な落ち着きが違う」と約1カ月前の現状を伝えた。「ある程度自信をもって試合に臨める。前回は本物とやって通用するか信じ切れない部分もあったが、いまは信じ切れる。それが精神的な支え。大きなところ」とメンタル面でぶれることがないという。「試合までこの調子でやっていきたい」と述べた。

アッサン・エンダムとの再戦に向けミット打ちをする村田(撮影・鈴木正人)

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村田諒太がゴロフキン対アルバレスの見どころ語る

報道陣の質問に笑顔を見せる村田諒太(撮影・鈴木正人)


 ボクシングのWBA、WBC、IBF3団体統一世界ミドル級王者ゲンナディ・ゴロフキン(35=カザフスタン)対元スーパーウエルター級、ミドル級2階級制覇王者サウル・アルバレス(27=メキシコ)のミドル級頂上対決が16日(日本時間17日)に迫った。

 本人たちも「今年最大の一戦」(ゴロフキン)、「自身のキャリア最大の一戦(アルバレス)」と語る通り、パッキャオ対メイウェザー以後、最大のビッグマッチといっても過言ではない。いったいどんな試合展開になるのか? 同じくミドル級で世界と戦う村田諒太(帝拳)が、試合のみどころを語った。

 -ゴロフキンとカネロ(サウル・アルバレス)はどんな選手ですか

 村田諒太 ゴロフキンはカザフスタンの英雄。カネロはメキシコの英雄。それこそ国を代表する者同士の戦い、といっても過言ではないですね。両方「倒し屋」タイプなので、非常にエキサイティングな試合になると思います。ゴロフキンはボディを嫌がるので、カネロはボディを混ぜながらとにかく前に出て行くことが大事。中盤、終盤にゴロフキンは落ちてくるところがあるので、そこをつけるかがキーポイントになってくると思います。ただカネロも中盤から落ちてくるタイプ。もしかしたら、カネロの方が失速するのは早いかもしれません。ただ両者ともにタフなので、早い展開の試合にはならないと思います。ゴロフキンもカネロも、足を使って下がるという戦い方は出来ないので、どこかで打ち合う覚悟がいると、互いに思っているんじゃないでしょうか。

 -どんな試合展開になると思いますか

 村田諒太 ゴロフキンがプレッシャーをかけて、それをカネロが迎え撃つという形になると思います。カネロは序盤からゴロフキンの圧力に負けず、反対に彼を下がらせることが出来れば、試合の流れはカネロに傾いてくるのではないでしょうか。カネロはゴロフキンのパンチをしっかり見て、ブロックやディフェンス技術で対応できるか。対応できると思ったら、カネロの得意とする回転の速い高速コンビネーションでしっかり打ち込めるか。それにかかっていると思います。反対にゴロフキンにジャブなどで顔面を押し上げられて、強いパンチで押し込まれるようなら正直勝ち目はない。ゴロフキンの圧力に負けて、カネロがどんどん下がってしまったら、ゴロフキンのワンサイドゲームになってしまう可能性が高いと思います。この試合の見どころは、試合の序盤。2人がどんな試合の入り方をするのかに注目して見て欲しいです。

 -勝敗の行方はどうなりますか

 村田諒太 勝敗は中差の判定でゴロフキン、もしくは中盤・終盤KO、TKOでゴロフキンという感じかと。ただ、序盤にゴロフキンの圧力に対して、カネロが踏ん張ることが出来るか。さらに高速コンビネーションでゴロフキンの顔面やボディにダメージを与えられれば、カネロにも大いにチャンスがあると思います。

 -今年最大のビッグマッチと言われていますが、同じミドル級として見逃せないですね

 村田諒太 ビッグファイトと言われる試合は、往々にして面白くないゲームが多いけれど、今回は相性的に考えても、エキサイティングで期待できる試合だと思います。この試合は絶対に面白い! それは間違いないです。ボクシングの醍醐味(だいごみ)をこの試合で味わってもらいたいですね。

 -ご自身も10月にエンダムとの再戦が決まりました

 村田諒太 こんなダイレクトにリマッチを組んでもらえることは非常にありがたいことだと思います。次はしっかり倒して勝ちたいですね。練習もすごくよくやれていると思います。それこそ、『ゴロフキン対カネロの勝者と組ませたら面白いんじゃないの』と世間の方々に思ってもらえるように、次の試合はノックアウトで勝ちます!

 試合の模様は「生中継!エキサイトマッチスペシャル 頂上決戦!ゲンナディ・ゴロフキンvsカネロ・アルバレス」として、9月17日午前10時よりWOWOWプライムにて、生中継で放送される。

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田中恒成まずは治療、田口良一との統一戦は年内困難

一夜明け会見を行う田中(撮影者・宮崎えり子)


 ボクシングのWBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)とWBA同級王者田口良一(ワタナベ)の統一戦の年内実現が厳しくなった。

 逆転TKOでの2度目の防衛から一夜明けた14日、田中が試合後に救急車で搬送された大阪市内の病院で「左目の眼窩(がんか)底骨折の疑い」と診断されたことが判明。両目を腫らして会見した田中は「ケガをした悔しさ、情けなさでいっぱい。田口選手、関係者の皆さんに申し訳なく思います」と頭を下げた。地元・名古屋での再検査の結果によるが、畑中会長は年内の統一戦には「(意思は)本人もそう。ただ、まずは治療」と説明した。

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岩佐亮佑ご褒美のフェラーリに「車に見合う王者に」

一夜明け会見でスポンサーから贈られたフェラーリのカギを小林会長(右)に見せる岩佐(撮影者・宮崎えり子)


 IBF世界スーパーバンタム級王者になった岩佐亮佑(27=セレス)が14日、一夜明けて大阪市内で会見した。

 小国(角海老宝石)に6回TKOで圧勝も、この朝にLINE(ライン)で感謝を伝えると「最後がお前でよかった」と返された。日本王座戦で敗れた山中は具志堅の日本最多V13にあと1つでストップ。「小国さんのためにもベルトを守り続け、長期防衛したい。まだペーペーだが狙ってみたい」と意欲を示した。試合後にご褒美のフェラーリのキーをもらい、「車に見合う王者になります」と誓った。

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無敗王者ゴロフキン、アルバレスは「ビッグな相手」

ポーズを決めるゴロフキン(右)とアルバレス(ロイター)


 ボクシングの世界3団体統一ミドル級王者(WBAスーパー、WBC、IBF)のゲンナジー・ゴロフキン(35=カザフスタン)-元世界2階級制覇王者サウル・アルバレス(27=メキシコ)戦は9月16日(日本時間17日)、米ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナで開催される。世界ミドル級最強決戦と言われる注目の一戦に先駆け、両選手は13日(同14日)にはラスベガスのMGMグランドホテルで開かれた記者会見に臨んだ。

 37勝(33KO)無敗を誇るゴロフキンはリラックスした表情で「簡単な試合にはならない。彼の戦略は分かるし、彼もオレの戦略が分かる」と笑顔。さらに「最大の日がやってくる。大金が来る。ビッグな対戦相手もくる。オレはエキサイトしている」とやる気満々。最後には「新しいガールフレンドとデートするような気分だ」と独特な表現で大一番を語った。

一方、WBC王座奪回に挑む49勝(34KO)1敗1分けのアルバレスは「彼は非常にアグレッシブなスタイル。オレはカウンターパンチャー。試合はかみ合うだろう」と不敵な笑みを浮かべた。

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岩佐亮佑 王座一夜明け 小国とラインやり取りも

小林昭司会長と肩を組みスポンサーから贈られたフェラーリのカギを持つIBF世界スーパーバンタム級の新王者になった岩佐亮佑(撮影者・宮崎えり子)


 IBF世界スーパーバンタム級王者になった岩佐亮佑(27=セレス)が14日、一夜明けて大阪市内で会見した。

 高校時代からの仲のいい小国以載(29=角海老宝石)から3度ダウンを奪って、6回TKOでの圧勝だった。朝にはラインで小国に「一生懸命殴りました」と感謝を伝えると「めちゃ殴ってくれたな。やっぱり嫌いやけど、最後がお前でよかった」と返されたという。「小国さんのためにもベルト守り続けたい。長期防衛したいと思うようになった」と話した。日本王座戦で敗れた山中は具志堅に並ぶ日本最多のV13にあと1つで陥落した。「まだペーペー王者だけど、できるなら狙ってみたい」と意欲を示した。

 左まぶたを初めてカットし、左手親指の根本も痛めた。「まだしびれがあり、折れたかと思ったが大丈夫」。代償の痛みも王座奪取の実感だった。試合後には後援者からご褒美の約束だったフェラーリのキーをもらった。もう一つの趣味は海釣りで、これもまぐろ釣りと温泉旅行を約束された。壱岐や奄美大島でキャンプの申し出もあった。初防衛戦は白紙だが、岩佐は「フェラーリに見合うチャンピオンになります」と誓った。

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田中恒成、防衛一夜明け 眼窩底骨折の疑いと診断

一夜明け会見を行う(左から)畑中清詞会長、WBO世界ライトフライ級王者田中恒成、田中斉トレーナー(撮影者・宮崎えり子)


 13日に逆転で2度目の防衛したWBO世界ライトフライ級王者の田中恒成(22=畑中)が14日、大阪市内で一夜明け会見を行った。

 1回に挑戦者の同級13位パランポン・CPフレッシュマート(32=タイ)にダウンを奪われたが、9回1分27秒TKO勝利。その後、頭痛を訴え、大阪市内の病院に搬送されていた。両目を腫らして会見場に現れた田中は「昨日(13日)は会見できなくて、すみませんでした。試合直後にもらったジャブが左目に当たり、それから二重に見えていた。その後も右目もふさがって、カットをして。ケガをした悔しさ、情けなさでいっぱいです。田口選手、関係者の皆さんにケガをしてしまったことを申し訳なく思います」と頭を下げた。

 13日は精密検査を受け、「左目の眼窩(がんか)底骨折の疑い」と診断された。午後に名古屋市に戻り、再検査を受けるという。畑中会長は「未来のある選手。まずは体を完璧に治すこと。体が治ってから先の展開を考えたい」と説明。WBA同級王者田口良一(30=ワタナベ)との年内の統一戦を問われると同会長は「(意思は)本人もそう。ただ、まずは治療に専念」と話し、実現は厳しくなった。

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田口も統一戦に意欲「折れそうな状態で踏ん張った」

田中恒成対パランポン・CPフレッシュマート 会場に姿を見せた田口 (撮影・加藤哉)

<プロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)は2度目の防衛に成功し、WBA同級王者田口良一(ワタナベ)との日本人選手による統一戦に向けて前進した。

 テレビ中継のゲストで訪れた田口も田中との統一戦へあらためて意欲を示した。ダウンを奪われながらKOした戦いに「(心が)折れそうな状態で踏ん張って、KOにつなげるのはすごい」と大絶賛。自身は7月23日に6度目の防衛に成功。すでに年末の統一戦を想定した練習に入っており「自信は100%とは言えないけれど、極力パーセンテージを上げていく」と言い切った。

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田中V2も「持ってない」1回ダウン右目の上カット

<プロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)は2度目の防衛に成功し、WBA同級王者田口良一(ワタナベ)との日本人選手による統一戦に向けて前進した。

 田中が逆転でパランポンに9回1分27秒でTKO勝利し、2度目の防衛を果たした。テレビ中継がこれまでの東海ローカルから全国に「昇格」となった一戦は1回に挑戦者の右ストレートでダウン。さらに右目の上をカット。血を流しながらリングに立ち続けた。試合後は大事をとって病院で検査を受けるほどだったが、最後は9回に右ストレートでダウンを奪い返し、ラッシュで戦闘不能にした。

 試合後は「俺って全然持ってないですね。大事なところでこういう試合。自分にがっかり」と自虐的。田口との統一戦について聞かれると「こういう試合をしていて…なんてことは言いません。やります!」。リングの外で戦況を見守った田口に再び決戦を宣言した。しかし、リングを下りると高らかな声からは一転。試合内容に納得いかないのか足早に控室に入り無言を貫いた。【宮崎えり子】

TKO勝ちを収め、声援に応える田中(撮影・加藤哉)

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小国引退、血まみれトランクス「しゃあないです」

6回、岩佐(右)のパンチが小国の顔面にヒットする(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ・12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 IBF世界スーパーバンタム級3位岩佐亮佑(27=セレス)が、2度目の挑戦で新王者となった。同級王者小国以載(29=角海老宝石)に2回までに3度ダウンを奪い、口の傷とダメージからのレフェリーストップで6回2分16秒TKO勝ちした。初防衛に失敗した小国は引退を表明。

 血まみれのトランクスをはき、真っ赤にぬれた口で小国は「引退です、引退です! しゃあないです、負けてしまったんやから」と叫んだ。昨年大みそかに怪物王者グスマンにKO勝ちし、世間の度肝を抜いた男が「もう体がついていかない」とこぼした。苦手なサウスポー相手に長引けば勝ち目がないと「イチかバチか」で全開の短期決戦を仕掛けたが、3度ダウン。「岩佐君がうまいんやけど、百発百中でもらってましたからね」と苦笑いした。

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小国以載が引退宣言 王座陥落し「体がもちません」

5回、岩佐(右)の右フックを浴びる小国(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ・12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 王者小国以載(29=角海老宝石)が挑戦者の同級3位岩佐亮佑(27=セレス)に6回TKOで敗れ、初防衛に失敗した。1回に左ストレートをもらい、ダウンを喫し、2回も同じ左で2度ダウン。4回に左を岩佐のアゴにヒットさせ、巻き返したかに見えたが、6回にパンチを食って、くちびるをカット。レフェリーに試合を止められた。

 無念の敗戦にも、試合後は潔かった。「これは(試合を)止められる、と思った。今までに味わったことのない(血の)量やったし、文句言えません。もっと早く止められても仕方なかった」という。

 11年前の高校時代に敗れている岩佐との相性、とことん苦手なサウスポー。加えて、岩佐にパンチ力はないと判断して「1回から4回まで全力でいく」と短期決戦に臨んだ。「岩佐君がうまかった。パンチはなくても、タイミングをズラして打ってきた。それに僕がダメ。サウスポーに反応できへん。左を百発百中でもらってましたからね」という。

 今後の進退を問われて「引退です!」と大声で即答した。「体がもちません。それに次(の再起戦が)いきなり世界挑戦とかなら何とかしたいけど、そうはいかんでしょう」と決断理由を語った。

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田口良一「リスクがあっても」田中との年末統一戦を

田中恒成対パランポン・CPフレッシュマート 会場に姿を見せた田口 (撮影・加藤哉)

<プロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 王者田中恒成(22=畑中)の2度目の防衛成功を、WBA同級王者の田口良一(30=ワタナベ)がリングサイド2列目から見届けた。年末の統一戦実現が期待されており、田口は「ファンが望むカードをやりたい。盛り上がる試合をしたいのがポリシー。多少(勝ち負けの)リスクがあってもやりたい」とあらためて意欲を見せた。

 挑戦者のパランポン(タイ)と戦った田中は、1回にまさかのダウン。それでも田口は「すごいのを見せつけられた」と、9回TKO勝ちで逆転した王者のすごみを第一声で発した。「劣勢になってから(の攻め)。(心が)折れる状態で踏ん張って、KOにつなげたのがすごい。ハートが強い」。田中の戦いを冷静に分析した上で、統一戦での自信を問われると「正直100%(勝つ)とは言えない。極力パーセンテージを上げていきたい」と意気込んだ。

 田口は7月23日に6度目の防衛に成功。すでに田中を想定した練習を始めているといい、12年6月のWBC世界ミニマム級王者井岡一翔-WBA同級王者八重樫東戦以来2度目となる、日本人同士の統一戦実現ムードが高まってきた。

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田中恒成V2も不満、田口と統一戦は「やります!」

<プロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 WBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)が逆転で同級13位パランポン・CPフレッシュマート(32=タイ)に9回1分27秒TKO勝利し、2度目の防衛を果たした。

 1回に挑戦者の右ストレートを受け、田中がいきなりダウンを奪われた。右目の上をカットし流血しながら、リングに立ち続けた。8回終盤に左右のコンビネーションでパランポンをふらつかせると、9回にスイッチが入った。序盤に右ストレートを奪い返し、その後連打を仕掛けレフェリーストップとなった。

 V2を達成した田中だが。「俺って全然持ってないですね。大事なところでこういう試合。自分にがっかりです。俺以外がおもしろかったらいいんじゃないですか」と自虐的に振り返った。リング外で戦況を見守ったWBA同級王者田口良一(30=ワタナベ)との統一戦について聞かれると「こういう試合をしていて…なんてことは言いません。やります!」と宣言した。

 試合後は頭痛を訴え、検査のため救急車で大阪市内の病院に向かった。関係者によると、意識ははっきりしており、自力歩行は可能。大事を取っての処置だという。

9回、田中(左)はパランポンから最初のダウンを奪う(撮影・加藤哉)
9回TKO勝ちを収め、ベルトを巻いて写真に納まる王者田中(右)(撮影・加藤 哉)

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田中恒成が2度目防衛 パランポンに9回TKO勝利

9回TKO勝ちを収め、声援に応える田中(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 WBOライトフライ級王者の田中恒成(22=畑中)が13日、2度目の防衛に成功した。

 同級13位のパランポン・CPフレッシュマート(タイ)に9回TKO勝ちし、田中は10戦全勝(6KO)となった。

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和気慎吾TKO勝ち「必ず世界王者になります」

<プロボクシング:スーパーバンタム級8回戦>◇13日◇エディオンアリーナ大阪


 元東洋太平洋スーパーバンタム級王者の和気慎吾(30=FLARE山上)がダブル世界戦の前に再出発をアピールした。世界挑戦経験を持つパノムルンレック・CPフレッシュマート(33=タイ)を8回2分45秒TKOで下した。

 昨年7月20日、この日と同じ会場でIBF世界スーパーバンタム級王座決定戦を行ったが、王座獲得に失敗。復帰2戦目のこの日は、52戦のキャリアを持つ相手のタフさに手を焼きながら、最終ラウンドに左フックから連打でまとめた。

 因縁の場所でのTKO勝ちだ。試合後、リングでマイクアピールした。「相手があまりにもタフだったので、途中からポイントで勝ってもいいと思ったけど、最後は力を振り絞りました」という。「昨年、ここで世界戦で負けた悔しさを胸にゼロからスタートして、このリングに戻ってきました。負けてから多くの方の励まされました。その期待にこたえるために、必ず世界王者になります。今日がその第1歩です」と力強く宣言した。

和気慎吾対パノムルンレック・CPフレッシュマート 8回、和気は左フックを放ちパノムルンレック・CPフレッシュマートにKO勝ち(撮影・加藤哉)

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赤穂浪士パワー小国「挑戦者の気持ち」X元気印岩佐

計量をクリアしファイティングポーズを見せる岩佐(左)と小国(撮影・伊藤航)


 ボクシングのダブル世界戦(13日・エディオンアリーナ大阪)の調印式と前日計量が12日、大阪市内で行われ、4選手はいずれも1回でパスした。初防衛を狙うIBF世界スーパーバンタム級王者の小国以載と挑戦者の岩佐亮佑はともに55・2キロだった。

 王者小国は、挑戦者カラーの青いグローブを選んだ。シューズも故郷の兵庫・赤穂の四十七士にちなみ、4と7の数字の入った青。高2の全国大会で完敗から始まった因縁もあり「挑戦者の気持ちでいきたいので」と説明した。髪は「染めた時は全部KO」という赤毛も「KOのつもりはなく、王者の赤でもない」。看板の口は抑え気味に「嵐の前の静けさ。終わったら爆発、しゃべり倒す」と防衛には自信を見せた。

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田中恒成「圧倒的な内容で勝つ」頭には田口と統一戦

ポーズを決める王者田中(左)と挑戦者パランポン・CPフレッシュマート(撮影・伊藤航)


 ボクシングのダブル世界戦(13日・エディオンアリーナ大阪)の調印式と前日計量が12日、大阪市内で行われ、4選手はいずれも1回でパスした。リミットの48・9キロちょうどのWBO世界ライトフライ級王者田中恒成(22=畑中)は、念願のWBA同級王者田口良一(ワタナベ)との統一戦の実現に向け、堂々とKO宣言した。挑戦者のパランポン(タイ)は48・7キロ。

 挑戦者を横にしても、田中は見向きもしなかった。「明日(13日)はすごい試合にします。圧倒的な内容で勝ちます。隣に座っているだけじゃ(パランポンの)印象は分かりません。見てなかったので」。2度目の防衛に成功すれば、熱望してきた田口との統一戦に大きく前進する。

 「これ(防衛戦)だけに集中していきたい」と表情を引き締めて話した田中だが、頭の中では目指す日本人同士の王座統一戦の青写真が描かれていたはずだ。計量後は毎試合恒例の勝負メシでもあるサムゲタンを食べ、力を蓄えた。「スピードを存分に出してKOします」と宣言した。

 テレビの全国中継デビューとなる節目の10戦目で培ってきたスピード、テクニック、パワーを会場に来場予定の田口の目の前で見せつけるつもり。夢の一戦の実現へ、決定打を打つ。【宮崎えり子】

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田中恒成が前日計量1発クリア「圧倒的な内容で」


 WBO世界ライトフライ級タイトルマッチ(13日・エディオンアリーナ大阪)の前日計量が12日、大阪市内で行われた。

 同級王座田中恒成(22=畑中)は48・9キロのリミットで1発クリア。2度目の防衛に向け「調子もいい。明日はすごい試合をしたい。圧倒的な内容で勝ちます。スピードに注目してほしい。僕は勝ってもフェラーリをもらえないけど、思い切って勝ちたい」と意気込んだ。

 対戦相手の挑戦者の同級13位パランポン・CPフレッシュマート(32=タイ)は200グラム少ない48・7キロでクリアした。パランポンは「明日の試合をすごく楽しみにしている。試合を見ている方に楽しんでいただけるように全力で望みたい。緊張はしてない。今回のベルトをタイに持って帰りたい」と力強く語った。

早さに注目してもらいと話す田中恒成(撮影・伊藤航)

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岩佐亮佑「国内はホーム」背水の陣で大阪のリングに


 IBF世界スーパーバンタム級&WBO世界ライトフライ級ダブル世界戦(13日、エディオンアリーナ大阪)の調印式、前日計量が12日、大阪市内のホテルで行われ、IBF王者小国以載(29=角海老宝石)に挑む同級3位の岩佐亮佑(27=セレス)らが出席した。

 2度目の世界挑戦となる岩佐は、苦い経験を生かしてベルト奪取に燃える。世界初挑戦は15年6月のIBF世界バンタム級暫定王座決定戦。敵地英国に乗り込み、リー・ハスキンスに6回TKO負けを喫した。「あの時と今は全然違います」。敵地だけに倒さないとベルト奪取はないとの意識が気負いになった面を認めて「勉強しました。あの負けをいい経験にして、生かしたい」という。

 今回は大阪のリング。関西出身の小国に比べ、アウェー感はあるものの「日本国内はホームです」と全く気にしない。「間違いなく、人生の分岐点になる日。ラストチャンスと思っています」。背水の陣で、リングに上がる。

1発で計量をクリアする岩佐亮佑(中央)(撮影・伊藤航)

小国以載13日に初防衛戦、調子は「中畑清状態」


 13日のIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチの予備検診が11日、大阪市内で行われた。初防衛を期す王者小国以載(29=角海老宝石)は地元関西に戻って口は滑らかだった。

 世界再挑戦の同級3位岩佐亮佑(27=セレス)が、検診中に「痛ッ!」と小国の方を振り向いた。岩佐の珍しいギャグに、小国は「ギャグできるんや。びっくり」と苦笑。この先制パンチでエンジンがかかった。調子を問われて「中畑清状態」。元巨人の決めぜりふ「絶好調」を示してまず返した。

 優位な点を聞かれて「顔かな。でも、ああいうの好きそうな人もいるかて…」。井上の米国デビューには「別格の世界。そんな、そんな…」。試合展開には「しょぼい試合、塩分強めで。ドローでもいいからベルトを守りたい」と、まさに絶口調でけむに巻いた。

IBFスーパーバンタム級戦検診表

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岩佐が小国にジャブ「チャラくてうっとうしい」

挑戦者の岩佐(左)が見守る中、予備検診を受けるIBF世界スーパーバンタム級王者の小国(中央)(撮影・前田充)


 13日のIBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチの予備検診が11日、大阪市内で行われ、王者小国以載(29=角海老宝石)と同級3位の挑戦者岩佐亮佑(27=セレス)が受診した。

 岩佐はリーチで4・6センチ上回った。「手の長さを生かしたい。拳1個分届かないボクシング。もらわないで打つ。1ポイントも取られず完璧に勝つ」とより自信を深めていた。小国を「高校時代からチャラくてうっとうしい」と笑い飛ばしたが、井上の海外デビューには「日本人として誇らしい。海外で注目される王者になりたい」。2度目の挑戦で今度こそベルト奪取をステップにするつもりだ。

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井上統一戦視野「スーパーフライ級で形を残したい」


 最強証明が卒業証書! 米国デビュー戦となったV6戦をKOで飾ったボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が11日、成田空港に帰国した。同級7位アントニオ・ニエベス(米国)が6回終了時に棄権の意思を示す圧倒劇。本場の期待を受けての海外初進出を終え、「ホッとしてます」と微笑すると、「スーパーフライ級で形を残したい」と先を見据えた。

 「形」とは…。「統一戦ですね。王者が4人いて、そこで誰が一番強いか証明したい」。減量の兼ね合いもあり、かねて1つ上のバンタム級転向も視野に入れていたが、今回がスーパーフライ級の一線級ばかりが集まった興行だったこともあるだろう。まだ同じ土俵で最強を知らしめていないことが心残りになった。

 年末に国内で予定する次戦で、その対象となるのは現実的には1人だ。IBF王者アンカハス。同じフィリピン出身の英雄パッキャオのプロモーション所属の25歳は、7月に帝里木下に7回TKO勝ちで2度目の防衛に成功した。WBA、WBCの王者は次戦が決まっており、自然と相手は絞られる。大橋会長は「バンタム級も考えに入れて、検討していきたい」とした。

 米国で期待に応え、「今まで以上に海外でやりたい気持ちが強くなった。オファーがあればまた行きたい」と視線は変わった。その評価をさらに不動にするためにも、次は国内で最強を証明したい。「日本でやる試合も今まで以上に良い試合をしたい」「まだ始まったばかりですから」。海を渡ったモンスター伝説は、これからが本番-。【阿部健吾】

スーパーフライ級の各団体王者

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王者井上尚弥が凱旋帰国!思わぬ“後遺症”明かす

 ボクシングのWBO世界スーパーフライ級王者井上尚弥(24=大橋)が11日、米国デビューをKOで飾ったV6戦を終えて成田空港に帰国した。

 同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対して初回から実力をいかんなく発揮して5回にはダウン奪取、6回終了時に棄権の意志を示す圧倒劇。「ホッとしてます」とにこやかな表情をみせた。

 オファーを届けた米国の興行主催者側の期待にも応え、「今まで以上に海外でやりたい気持ちになった」と気持ちの変化もあった様子。

 一見すると目立ったダメージはないが「予想以上に力みがすごかったのか、筋肉痛なんですよね」と思わぬ“後遺症”も明かした。

 練習再開時期については「1週間はだらっとして、軽くロードワークから始めたい」と述べ、再び歩み出す。次戦は年末に国内を予定している。

今後について真剣な表情で語る井上尚弥(撮影・横山健太)

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王者小国以載、初防衛戦へ絶口調「勝ってるのは顔」

 IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(13日、エディオンアリーナ大阪)の予備検診が11日、大阪市内で行われ、王者小国以載(29=角海老宝石)と同級3位の挑戦者岩佐亮佑(27=セレス)が受診した。

 変幻自在? な軽妙トークで知られる小国は、相変わらず“絶口調”だった。コンディションを問われて「中畑清さんのような感じです」。意味は当然「絶好調」だが、同氏がプロ野球巨人で活躍し、そのフレーズで一世を風靡(ふうび)したのは70年代終盤から80年代のこと。自分が生まれる前に流行し始めたギャグを使って「弱かったですか? 本当は“一線を越えてません”とか言いたかったけど、そういう質問にならんかったんで」とこぼし、笑いを誘った。

 初防衛戦に「緊張してます」と言うが、表情からは戦いを2日後に控えた切迫感はうかがえない。挑戦者の岩佐と自分の比較で「勝ってるのは、顔ちゃいますか? いや、でも、ああいうのを好きな子もいるし、好みやし…」。試合への抱負にも力みはない。「きれいなボクシングを見せたいですね。塩っけの強い。塩分濃いめの。僕はドロー(防衛)でもええと思ってるんで」と話した。

挑戦者の岩佐(左)が見守る中、予備検診を受けるIBF世界スーパーバンタム級王者の小国(中央)(撮影・前田充)

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岩佐亮佑「拳1個分」王者小国以載よりリーチ上回る

検診後の会見で記者の質問に答える挑戦者の岩佐亮佑(撮影・前田充)

 IBF世界スーパーバンタム級タイトルマッチ(13日、エディオンアリーナ大阪)の予備検診が11日、大阪市内で行われ、王者小国以載(29=角海老宝石)と同級3位の挑戦者岩佐亮佑(27=セレス)が受診した。

 岩佐は小国より身長で0・5センチ下回ったものの、リーチは逆に4・6センチ長いことが判明。「5センチといえば、拳1個分ですか。数字通り(小国の)拳1個届かないボクシングがしたい。もらわないで打つ。1ポイントも取られず、完璧に勝ちたいです」とベルト奪取に向けた意欲を口にした。

 小国にはアマチュア時代に勝っており、3年前まではスパーリングもしていた。気心が知れた間柄。おちゃらけにも見える王者の振る舞いも「あの人らしい。ちょっとうっとうしいぐらいで。高校生の時から、そうですから」とサラリと受け流し、マイペースを守った。

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井上尚弥ならシーサケットも問題ない/川島郭志の目

井上尚弥対アントニオ・ニエベス

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。

 井上のパワーがすごかった。米国で売り出す第1戦で圧倒し、十二分に強さを見せつけた。初回からいつも以上にパワーを前面に、強引にどんどん前に出た。相手はガードを固め、警戒というか逃げ腰。勝敗よりいつ倒すかという試合で、ものが違った。

 左のジャブとボディーがよかった。ジャブというよりストレートで、1発1発にパワーがあった。4回は足を使い、6回はポーズで相手に来させようとした。KOしたい、米国で見せたい思いが強く、攻めに徹した。攻撃が最大の防御にもなっていた。

 ライトフライ級時代はパワーよりもテクニックが目立った。スーパーフライ級でナルバエスを倒した一戦からパワーが増した。階級を上げるとファイターになっていくが、井上は時間をかけてうまく上げている。

 ロマゴンに勝ったシーサケットは左だが間違いなく勝てる。バンタム級に上げても問題はない。スーパーバンタム級は身長もあり、パワーがどこまで通用し、スタミナがカギになる。最近世界王者が増え続けるが、首をかしげたくなる王者もいる。井上には本物として海外でも勝ち続け、ボクシングの価値を高めていってもらいたい。(元WBC世界スーパーフライ級王者)

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ロマゴンKOのシーサケット、井上でも「怖くない」

ゴンサレス(左)にKO勝ちしたソールンビサイ(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 メインのWBC世界スーパーフライ級タイトル戦で、米国の軽量級の価値向上をけん引してきた前王者ローマン・ゴンサレス(30=ニカラグア)が衝撃のKO負けを喫した。

 3月に判定負けでベルトを奪われた王者シーサケット・ソールンビサイ(30=タイ)と直接再戦も、4回に2度目のダウンで大の字となり、レフェリーが試合をストップ。関係者に肩を抱かれてリングを降り、そのまま病院に直行した。長く「パウンド・フォー・パウンド」(全階級通じての最強選手)1位に君臨してきた雄を返り討ちしたシーサケットは、井上との統一戦を問われ、「誰でもいい。怖くはない」と息巻いた。

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井上尚弥、日本人7人目の海外防衛/記録メモ

井上は防衛に成功し、チャンピオンベルトを巻き笑顔。右は大橋会長(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。

 ◆井上の記録メモ 海外での防衛は井上が日本人7人目(9例目)。日本人の海外での防衛戦は通算20戦10勝。防衛は、米国で海外勢相手は西岡、亀田和に続き3人目(4例目)で、米国で米国人相手は初。日本人の米国での世界戦は30戦目で、井上は8人目(9例目)の勝者、3人目(3例目)のKO勝利。

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井上尚弥、今興行2番目ファイトマネー2000万円

6回、手を上げニエベス(左)を挑発する井上(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。

 井上はファイトマネーも破格の扱いだった。海外メディアの報道では、今興行の全選手で2番目に高い18万2500ドル(約2000万円)。いきなりのセミファイナル抜てきに加え、期待の高さをうかがわせた。一番はメインのゴンサレスが60万ドル(約6600万円)。シーサケットは17万ドル(約1870万円)、ニエベスは3万5000ドル(約385万円)となっていた。

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井上尚弥「もっと上を」圧勝し続ける故の不安と未来

井上は防衛に成功し、チャンピオンベルトを巻き笑顔。右は大橋会長(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。圧倒的な内容に、本場の関係者からも高い評価を受け、井上も米国リングへの継続参戦にも意欲を示した。戦績は14戦全勝(12KO)となった。

 夜風が舞う米国の屋外リングで、井上の圧力がニエベスをのみ込んだ。5回にめり込むような左ボディーでダウンを奪うと、続く6回に勝負をかけた。ガードを固め、逃げ一辺倒になった相手に対し、「試合にならない」と右拳をくるくる回す、王者には珍しいアピールで戦いを促した。これで目の肥えたファンの歓声を呼び込むと、最後はロープ際の強引な連打で心をへし折った。挑戦者がコーナーに戻ると同時に陣営が棄権を宣告。井上は表情を変えることなく、観客席の声援に応えた。

 理想としていた派手なKO劇とはいかず、自己採点は「70点」。だが、勝ち名乗りを受けるとともに会場に響いたさらなる大歓声が、井上が“本物”だと認められた証しだった。「すっきりはしないが、結果的には良かった。日本と違う環境で調整し、勝てたことは成長につながる」。物足りない気持ちを押さえつつ、米初陣での収穫を強調した。

 デビュー14戦目で迎えた本場の舞台。思いに変化があったのは昨年9月だった。米国で軽量級に注目を呼び込んだローマン・ゴンサレスの試合をロサンゼルスで観戦。いよいよ試合開始という瞬間に、会場の雰囲気が一変した。選手へのリスペクトが根底にある、熱気。鳥肌が立ち、思わず拳を握りしめた。それまで米国への特別なあこがれはなかったが、「自分もここでやりたい」。熱い思いが一気にわき上がった。

 「ボクシング人生の分岐点」とまで言った一戦を乗り越え、確かな自信も手に入れた。わずか8戦で2階級制覇を達成し、世界から注目される存在になっても、消えることのない感情があった。「自分は試されていないことが多い。順調にいき過ぎている」。経験が少ない中で、圧勝し続けてきたがゆえの不安。巡ってきた米国からのオファーは大きなチャンスだった。けがも、期待を裏切るような試合も許されない。プレッシャーのかかる難しい試合だからこそ、どこかうれしかった。リングを下りると、「新たな1歩になった」。しみじみ語った言葉に確かな手応えがにじみ出た。

 長く日本のボクシング界を引っ張ってきた長谷川、内山、三浦が次々と引退し、8月には山中も王座から陥落した。24歳。その両拳にかかる期待はさらに大きくなっていく。陣営の大橋会長は、次戦は国内を予定しているとしつつ、「オファーがあればどんどん受ける」と海外進出にも積極的な姿勢を示した。「もっと上を目指したい」と井上。伝説はまだ始まったばかりだ。【奥山将志】

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井上尚弥「地味きつ!」顔しかめる週3回の積み重ね

6回、ニエベス(右)に強烈なボディーブローを入れる井上(撮影・菅敏)

<とっておきメモ>

 「腕を前に伸ばして下さい」。井上尚弥(24=大橋)が熱海で行った7月の合宿時、16年1月から肉体強化を担当する高村トレーナーに記者は指示された。その通りに両腕を前に突き出すと、「指先まで伸びてませんね」。伸ばしてみると腕に張りを感じた。「これが腕全体が使えているということ。尚弥君も最初はできていませんでした」と教えてくれた。

 この1年半で強化したのは、「意識できていなかった部分を意識してもらう。ただ動くのではなく、どう動けば力が伝わるかを知ってもらうこと」。冒頭の例えで言えば、指先まで感覚を巡らせることで、「インパクト時のパンチの力の伝導率を上げる。当てるだけにならないように」。トレーニングは地味なものばかり。機械は使わず、自重でゆっくりと部位を意識して動かす多用なメニューを実践してきた。井上本人が「地味きつ!」と顔をしかめる週3回の積み重ねで、無意識だった部分を意識できるように鍛えてきた。

 元々、同トレーナーとタッグを組んだのは、より世界の最前線で戦うことを念頭にしていたから。「モンスター」の愛称からは想像つかない繊細な感覚の強化こそ、この日の順風な米デビューにつながっていた。【ボクシング担当=阿部健吾】

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井上尚弥に米興行主「スペクタクルな試合だった」

2回、ニエベス(右)に強烈な左パンチをヒットさせる井上(撮影・菅敏)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ12回戦>◇9日(日本時間10日)◇米カリフォルニア州・スタブハブ・センター

 王者井上尚弥(24=大橋)が米デビュー戦をKOで飾り、6度目の防衛に成功した。挑戦者の同級7位アントニオ・ニエベス(米国)に対し、初回から攻撃的に出ると、ダウン経験のない相手から5回に左ボディーでダウンを奪取。6回に連打を浴びせると、同回終了時にニエベス陣営が棄権を申し出た。

 井上の試合は米ボクシング関係者にも大きなインパクトを与えた。試合を中継したケーブル局大手HBO幹部のピーター・ネルソン氏は「ずっとこっちで見たいとオファーをかけていた。素晴らしい戦いで、みんながまた見たいと思った」と高評価を与えた。試合内容についても「優れたパワー、戦略、マインドを持っている。彼はどんな相手でも恐れないだろう」と、攻撃的な戦いを称賛した。

 また、興行を主催した「K2プロモーション」を率いるトム・ロフラー氏は「スペクタクルな試合だった。スーパーフライ級の選手を集めた興行の第2弾をやりたい」と話した。会場の米メディアの反応も良好で「打つ場所がない中で、最高のボディーショットだった」などの声が上がっていた。

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