上へ戻る

au版ニッカン★バトル

ボクシングニュース

薬師寺ジムが興行中止「入場収入なければ出る一方」

薬師寺保栄会長(2016年12月23日撮影)

ボクシングの薬師寺ジムが7月12日に愛知県内で予定していた興行を中止としたことが30日、分かった。

同ジム所属のWBO世界フェザー級5位で同アジアパシフィック同級王者森武蔵(20)のノンタイトル戦をメインに計画していた。しかし、原則となる「無観客」が最大の壁となり、開催を断念せざるをえなかった。元WBC世界バンタム級王者の薬師寺保栄会長(51)は「(放映権料が見込める)テレビ中継がつくわけでもなく、入場収入がなければ出ていく一方。ファイトマネーも払えない」と苦渋の決断を語った。

日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会(JPBA)は前日29日に新型コロナウイルス対策連絡協議会を開き、7月からの興行再開を決めた。ただ「原則無観客」で、客入れには厳しい条件設定。実際には興行不可能な厳しい現実が示された。

将来期待の森は来春にも世界戦が計画されている。年内に2戦で世界挑戦が描かれていたが今後の興行、試合日程も「全くの白紙」(薬師寺会長)と見通しがたたない。プロ野球、Jリーグと動きだしてきたスポーツ界だが「密」を避けるのが難しいボクシング、格闘技にはまだまだ高いハードルが立ちはだかる。

森武蔵(2017年12月22日撮影)

関連するニュースを読む

戦い続けた42歳牧師の姿/記者が振り返るあの瞬間

ジョージ・フォアマン(1973年)

<スポーツ担当記者 マイメモリーズ>(40)

日刊スポーツの記者が自らの目で見て、耳で聞き、肌で感じた瞬間を紹介する「マイメモリーズ」。サッカー編に続いてオリンピック(五輪)、相撲、バトルなどを担当した記者がお届けする。

   ◇   ◇   ◇

試合終了を告げるゴングが鳴る前から1万8000人の大観衆は立ち上がった。地鳴りのようなスタンディングオベーションに私も一緒に加わった。それがやがて「ジョージ!」のコールに変わった。12ラウンドを勇猛に戦い続けた42歳の牧師ボクサー、ジョージ・フォアマン(米国)への賛歌だった。

1991年4月19日、米ニュージャージー州アトランティックシティーで行われたプロボクシング統一世界ヘビー級タイトルマッチ。全盛期を迎えていた28歳の王者イベンダー・ホリフィールド(米国)に、17年前に失った王座を取り戻すために、10年のブランクを経て復帰したフォアマンが挑んだ。

120キロ近い太鼓腹の元王者の勝利を予想する声は皆無だった。米国人記者たちは「ただのデブ」「出番を勘違いした老いぼれ」「ジョークだ」と冷笑していたし、地元紙は太っちょ(FAT)の挑戦者に引っかけて「FAT CHANCE(絶望)」の見出しを付けた。私も早いラウンドでの決着を予想していた。

開始から打撃戦になった。予想と違ったのはフォアマンが1歩も引かなかったことだ。若い王者の速射砲のような連打を耐えに耐えて前進を続け、豪快な右強打で対抗した。7回開始直後、その右で顔面を打ち抜かれた王者が宙をさまようように後退した。時代の逆転…起こるはずのないことが起きている。背中に戦慄(せんりつ)が走った。

試合はホリフィールドの判定勝ちだった。しかし、もう結果はどうでもよかった。時代にあらがい、果敢に挑んだフォアマンの勇気、生きざまに酔いしれ、計り知れない人間の可能性に気づかされたのである。「年寄りであることを恥じることはない。みんな誇りを持っていい」。試合後の彼の言葉は、年齢を重ねるにつれて、私の中で輝きを増すようになった。

実は彼が現役復帰した理由は名誉のためではない。77年の引退後、牧師として活動しながら、不遇な若者を救済するユースセンターを運営していた。そのセンターが経営難に陥ったため、手っ取り早く資金を稼ぐために再びグローブをはめたのだ。他人の人生まで背負うと、人はこんなにも強くなれるのだ。連打の嵐の中を前進するフォアマンを見ながら、そんなことも感じた。

激闘から一夜明けた土曜日、フォアマンは予定された記者会見をキャンセルした。理由は「会見に出ると牧師をしている日曜学校に間に合わなくなるから」。3年後の94年、彼は45歳にして世界ヘビー級王座復帰の偉業を成し遂げる。そして、71歳になった今も地元ヒューストンでユースセンターの経営と、牧師としての活動を続けている。【首藤正徳】

関連するニュースを読む

ワタナベボクシングジム支援金760万円集まり終了

ワタナベボクシングジムが支援金を募ったクラウドファンディングが29日で終了し、目標額600万円を大きく上回る760万円が集まった。

試合が中止、延期にジムも休業となり、損害と運営費を補うために、4月27日から開始していた。返礼として主催試合コーナーポスト広告の50万円に3人など、499人による支援。渡辺会長は「ありがたい限り」と感謝した。

関連するニュースを読む

ボクシング客入れ興行却下も…安全優先で厳格条件

ボクシングの客入れ興行には、より厳しい条件をつけることになった。日本プロボクシング協会と日本ボクシングコミッションは29日、オンラインで新型コロナウイルス対策連絡協議会を開催。7月から興行再開を決定したが原則無観客で、客入れにはきめ細かく厳しい条件設定の方針でまとまった。

各自治体の自粛解除が早まり、プロ野球などは7月中旬から客入れの予定だが、協会側からはより慎重論が高まったという。再流行が懸念され、興行やジムから感染者が出れば信用に関わり、社会的責任も大きいとの考えから。協会の新田事務局長は「早く試合したい気持ちは強いが安全優先」と話した。

これまでのガイドラインでは客席は前後左右を空けるとしていた。その程度の間隔でいいのか。動線、エレベーターやトイレの使用法、もぎりの方法、検温などを含めた要員確保…、会議ではさまざまな課題が上がった。屋内の中小規模会場中心の状況もあり、JBC安河内事務局長は「業界上げて、感染者を出さない努力を示していく」とした。

近日中にガイドラインを作成するが、プロモーターが提出する開催案の内容次第では、客入れ却下もありうると厳しい姿勢を打ち出した。新人王開催も正式に決定し、再開第1弾で7月12日に中日本予選開幕となる。会場の使用許可が下りずに名古屋市内の中日ジムで開催に変更となった。これも開催案を見てから判断と、あくまで予定とした。

6月1日から東京などのジム営業も解除となる。こちらもガイドラインを月内に作成して配布する。メディカルチェックシートを設け、一般会員も含めた入館者全員の検温、酸素飽和度計測、味覚障害などの症状をチェックし、安全管理を徹底する。ミット打ち、スパーリングなど実戦の対人練習は、再開前に抗体検査受検を推奨する。

現時点で確定している興行は東京・後楽園ホールでの無観客で、16日と22日の日本王座戦などに7月30日と8月2日の東日本新人王予選。他の予定は19日に沖縄、25日に神戸での西日本新人王予選で客入れを目指している。全日本新人王は来年2月に開催する。プロテストについては9月以降に再開予定とした。

関連するニュースを読む

オンラインで投げ銭も、ボクシング新方式興行を発表

ボクシングの八王子中屋と横浜光の両ジムが28日、共同プロモートによる新方式で選手支援する興行「A-SIGH.BOXING」の開催を発表した。8月31日に東京・新宿FACEで無観客を想定し、オンラインを活用して新たな収入源としたい考えだ。

クラウドファンディング形式でファンが選手を直接支援し、当日はユーチューブで無料配信される中で投げ銭システムも導入される。グッズ販売なども含めて、運営費などを除いた90%が選手に支払われ、ファイトマネーに加えた収入となる。

当分は無観客や客数制限が開催条件となるため、選手は入場券販売での収入が見込めない。そこでオンラインを活用して支援をしてもらおうというもの。A-SIGHはこれまでも積極的にユーチューブを活用。事前から情報配信などもしてきたが、さらにデジタルシフトを試みて選手支援をしていく。

当日は若手を中心に5試合を予定している。メキシコで10年活動していた、元世界WBCユース・スーパー・ライト級王者坂井祥紀(29=横浜光)の帰国初戦がメインとなる。

関連するニュースを読む

亀田和毅パパに「第1歩の始まり」妻が男児出産

亀田和毅が撮影した写真。妻シルセさんの人差し指を第一子の男児が握っている(亀田和毅提供)

ボクシング元WBCスーパーバンタム級暫定王者亀田和毅(28)の妻シルセさん(31)が28日、メキシコで第一子となる男児を出産した。

亀田和は日刊スポーツの取材に、「無事かわいい元気な赤ちゃんが生まれました。ほんまにシルセはよく頑張って産んでくれました。シルセには感謝しきれないです。あと、子供にも生まれてきてくれてありがとう、と言いたいです。人生でこんなにうれしい瞬間は初めてです」と喜びを語った。

まだ新型コロナウイルス感染拡大がおさまらないメキシコでシルセさんを支えながら、再起戦に向け自宅でトレーニングを続けている。「これで家族が増え、第1歩の始まりです。これでお父さんになり、責任感がもっと強くなる。子供のためにもっと頑張っていきます」とより気を引き締めた。

亀田和は19年7月にWBCスーパーバンタム正規王者レイ・バルガス(メキシコ)との統一戦で敗退。同11月から米ラスベガスに拠点を置き、一階級上げたフェザー級での再起戦に向けて練習を積んでいた。3月からは、米国でのウイルス感染拡大と妻の出産のため、シルセさんの故郷メキシコに滞在している。

亀田和毅(2019年2月8日撮影)

関連するニュースを読む

ベガスでボクシング再開へ 6月9、11日に開催

米ネバダ州ラスベガスでのボクシングが再開されると、AP通信が27日に報じた。同州のコミッションが許可したという。興行大手トップランク社が6月9日、11日に試合を開催する予定。

新型コロナウイルスの感染拡大のためラスベガスでは3月14日から格闘技の大会が禁じられ、世界ボクシング協会(WBA)、国際ボクシング連盟(IBF)バンタム級統一王者の井上尚弥(大橋)らによる4月下旬の3団体統一戦も延期になった。(共同)

関連するニュースを読む

村田諒太「未来の自分作って」全国の主将らにエール

村田諒太(19年12月撮影)

ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(34=帝拳)が26日、高校総体(インターハイ)中止を受け、全国の高校ボクシング部の主将ら40人にエールを送った。

オンライン上で行われた「明日へのエールプロジェクト」で講師を務め、目標の大会がなくなった後輩ボクサーらに対し「『あの時の悔しい思いをしたからこそ、今の自分がある』と思えるような未来の自分を作ってほしい。目の前の1つの事実ではなく、自分の成長になるよう捉え方をしてほしい」などと熱く思いを伝えた。

次戦については見通しが立っておらず、個人で出来る範囲の練習を続けている。「34という年齢だし、後悔はしたくない。練習が出来ずに体が動かなかったでは、コロナに負けたことになる。そうならないようにしたい」と力を込めた。

関連するニュースを読む

中谷潤人延期の世界初挑戦は8・1 後楽園で無観客

中谷潤人(20年2月撮影)

ボクシングWBO世界フライ級3位中谷潤人(22=M・T)の世界初挑戦が、8月1日に東京・後楽園ホールで開催される。WBOが24日にSNSを通じて明らかにした。

同級1位ジーメル・マグラモ(25=フィリピン)との王座決定戦で、当初は4月4日に開催がウイルスの影響で延期されていた。

当初と同じ聖地と言える会場で、無観客試合となる見通し。国内では3月27日を最後に興行を自粛し、7月から再開を目指して準備に入っている。陣営は6月、7月にも日時を再設定したが、緊急事態宣言下のために延びていた。

中谷は3月には米ロサンゼルスで、今年2度目のスパーリング・キャンプを張っていた。感染拡大のために途中帰国したが、その後も朝のロードワーク、夕方のジムワークを続け、試合に備えていた。この王座は4階級制覇を狙う前王者田中恒成(24=畑中)が返上したもの。国内で今年初の世界戦で、今最も期待されるホープが世界に挑む。

関連するニュースを読む

山中慎介氏「プレッシャーに打ち勝つ」特別レッスン

山中慎介氏と東京五輪代表内定選手らによるオンライン講座の様子。2段目左から2人目が山中氏

ボクシングの東京五輪日本代表らが23日、元WBC世界バンタム級王者の山中慎介氏(37)から特別講義を受けた。「プレッシャーに打ち勝つ」をテーマにしたオンライン講座で、経験を基にしたトップ選手ならではの試合への心身の臨み方、独自のコンディションの計り方などが語られた。

同氏は日本歴代2位の12連続防衛記録を持ち、「神の左」と呼ばれた左ストレートでもリングで光り輝いた。アマチュア時代は専大で突出した結果は残せなかったが、プロ入り後に類い希なストレート系のパンチに威力を発揮し、数々のKOシーンを生んできた。講座ではその技術についても触れられるなど、選手にとってはかけがいのない時間となった。

ウエルター級の岡沢セオンは「名チャンピオンからのとても貴重なお話を聞くことができて勉強になりました。特に、良いイメージだけでなく悪いイメージもしておくことが平常心につながると言うお話を聞き、自分も取り入れようと思いました」、女子フライ級の並木月海は「1人1人戦い方も違ければ試合前のメンタルも違う。でも、なにより自分のルーティンや、やって来た事。周りで応援してくれている方々への感謝などでプレッシャーに打ち勝つ事は出来るという事が分かりました」と感謝した。

オンライン講義はコロナウイルスによる自粛期間に日本ボクシング連盟が企画し、今回が6回目。先月の初回ではWBA世界ミドル級王者の村田諒太が講師を務めた。

ワタナベボクシングジム支援金が目標600万円到達

ワタナベボクシングジム所属の京口紘人(2019年9月30日)

ワタナベボクシングジムが支援金を募ったクラウドファンディングが、22日に目標額600万円をクリアした。

試合が中止、延期になり、ジムも休業中で存続危機。損害と運営費を補うために、4月27日から募集を開始していた。29日が募集終了日だったが、7日前にして400人を超える支援で目標を達成した。

返礼として主催試合コーナーポスト広告の50万円に2人、世界王者京口らに指導を受けられる3万円に20人、サイン入りグローブの1万2000円に150人以上などの支援が集まった。

渡辺会長は「みんなが苦しい時にありがたい限り」と感謝した。試合予定だった京口らの選手には「生活もあるから」とファイトマネーの一部を支給した。政府による補助金なども申請済み。8月には興行を予定しているが「まだまだ先が見えない。不安ばかり」とも話した。

同ジム初の世界王者の内山氏も、クラウドファンディングを開始している。東京・四谷と埼玉・春日部市で、アマジムのKOD LABを経営も休館している。インストラクターの現役や引退したボクサーの報酬、家賃などの支援を募っている。

こちらは6月22日までに目標500万円も、すでに700万円以上が集まった。100万円は永久会員権、10万円は内山氏と食事会、5万円は内山氏とマスボクシングなどが返礼となっている。【河合香】

関連するニュースを読む

辰吉も会場も泣いた激闘/記者が振り返るあの瞬間

辰吉丈一郎(2018年4月30日撮影)

<スポーツ担当記者 マイメモリーズ>(34)

政府の緊急事態宣言が延長され、スポーツ界も「自粛」状態が続いている。

日刊スポーツの記者が自らの目で見て、耳で聞き、肌で感じた瞬間を紹介する「マイメモリーズ」。サッカー編に続いてオリンピック(五輪)、相撲、バトルなどを担当した記者がお届けする。

  ◇  ◇  ◇

殺されるんちゃうか。リングに立った両者を並び見て、身震いした。

97年11月22日、大阪城ホール。辰吉丈一郎(当時27=大阪帝拳)は、挑戦者として戦場に向かった。相手は20歳の王者シリモンコン・ナコントンパークビュー。当時16戦無敗、「翡翠(ひすい)の顔」と呼ばれた男前でもあり、タイの若い女性の間で人気急上昇でモデルの仕事の依頼もあった、若き英雄だった。

一方の辰吉は左目網膜裂孔、同剥離と2度の眼疾による引退危機を乗り越えるも、薬師寺との世紀の統一戦に敗れ、その後もスーパーバンタム級に上げてサラゴサに連敗と世界戦3連敗を喫していた。試合前、世界初奪取時から子どものようにかわいがってきたWBCのホセ・スライマン会長が「これ以上誇りを傷つけるな」と最後通告。大阪帝拳の吉井清会長も「負ければ次はない、最後の花道」と腹をくくっていた。

事実、辰吉の勝つイメージはわかなかった。シリモンコンはムエタイでも60戦のキャリアを誇り、辰吉を「年をとって前よりスピードがない」と年寄り扱いするなど、発言も自信に満ちていた。可能性は海外での試合キャリアと減量苦。その兆候が前日に見えた。

前日計量前の健診でシリモンコンの体温は38・2度。吉井会長は「熱が出るほどだから、胃を荒らしてるんでしょうな」と冷静に言った。陣営によると、一日中サウナにこもり、計量当日だけで1キロ近く落としたという。それまでの自信に満ちた王者の顔はどこえやら。やつれきった顔から精気は失われていた。

ところが。試合当日のシリモンコンは精気に満ちた顔に、はちきれんばかりのボディーだった。バンタム級のリミットは55・3キロだが、一晩で10キロ近く戻してきた。一方の辰吉は2キロ程度の回復で、比べて見れば、失礼を承知でいえば貧弱でしかなかった。辰吉ものちに「『でかっ』と思って二度見した」と語っている。圧倒的な体格差に「殺される」を予感した。

そんな序章から幕を開けた試合はドラマだった。「作戦通り。上を意識させてボディーを狙った」と試合後。5回に強烈な左ボディーでもん絶させてからの右ストレートでダウンを奪う。その後はシリモンコンの猛打に足がもつれる場面もあったが7回、右フックから左ボディーで再びダウン。立ち上がったところに猛ラッシュでレフェリーのリチャード・スティールが試合を止めた。辰吉が泣き、会場全体が感動で泣いた。

スポーツ記者として、その場に立ち会えて幸せと思える瞬間は少なくない。ただ、記者の立場も忘れ、涙を流すほどの場面にはそうそう出会えない。そんな経験ができた喜びは、20年以上たった今も体に刻まれている。「人生に不可能はない」と教えられた。だから辰吉というボクサーはずっと愛されている。【実藤健一】

◆試合VTR 辰吉が壮絶な打撃戦を制した。序盤から左ジャブでけん制。シリモンコンのガードが高くなって、ガラ空きになったボディーを狙い打った。5回、強烈な左ボディーがヒット。過酷な減量で動きの悪い相手に、続けざまに放った右ストレートで最初のダウンを奪った。6回に王座防衛に必死の相手に反撃されたが、ガードを下げて応戦。7回、右フックから左ボディーで2度目のダウンを奪い一気にラッシュ。1分54秒TKO勝ちした。

関連するニュースを読む

村田諒太が講師、インターハイ中止受け高校生へ授業

村田諒太(19年12月撮影)

ボクシングWBA世界ミドル級王者の村田諒太(34=帝拳)が、高校生選手にオンライン授業でエールを送る。全国高等学校体育連盟とインハイ.tvは22日、夏の全国高校総合体育大会(インターハイ)中止を受け、30競技でアスリートらがエールを届ける「明日へのエールプロジェクト」を発表。高校生の支援が狙いで、第1弾としてアスリートから高校生や部活指導者に向けた「オンラインエール授業」を実施。26日の第1回は村田が講師を務める。

アスリートからは競技人生の中で困難を乗り越えた出来事や前を向いて進んできた経験をまじえ、今だからこそ伝えたい未来に向けてのメッセージを送る。参加する高校生、指導者は今の想いや悩みをアスリートたちと話し合う。

村田は「いまとこれから」をテーマに、全国のボクシング部主将約40人に授業する。村田は「多くの挫折を経験してきた自分だからこそ共感できる部分があり、自分の経験を伝えることで少しでも出来ることがあればと思い、賛同させて頂きました」とコメントした。

27日の2回目以降はサッカー元日本代表GK川口能活さん、元女子バレーボール日本代表大山加奈さん、元サッカー日本女子代表監督の佐々木則夫さん、元女子プロテニスプレーヤーの杉山愛さんらが登場する。授業の様子は全国同時生配信され、第4回以降は参加者を公募する。

関連するニュースを読む

ボクシング興行再開時は抗体検査実施、前日含め2回

日本ボクシングコミッション(JBC)と日本プロボクシング協会による新型コロナウイルス対策連絡協議会が21日にオンラインで開かれ、7月から興行再開時には抗体検査を実施することを決めた。

選手、セコンド、試合役員を対象に、試合3週間前と前日に2回検査する。JBC安河内事務局長は「民間でできる最大限の努力を示していく」と話した。

各自治体のスポーツ観戦解除は条件が厳しいため、原則として無観客開催を再確認した。再開後に予定する興行では、19日の沖縄開催のみ観客入場を可能とした。ジム営業も解除の最終ステップとされたが、ボクシングジムと他のスポーツジムは状況が違うことから、業界として統一ガイドラインを作成し、自治体へ理解を求めていくことになった。

他にもさまざまなガイドラインを協議したが、レフェリーのフェイスシールド着用は、動きが制限されるために取りやめた。

関連するニュースを読む

ボクシング再開を計画 6月ラスベガスで米興行大手

ボクシングの米興行大手トップランク社が、新型コロナウイルスの感染拡大で中断していた試合を6月9日にネバダ州ラスベガスで再開予定だと21日、AP通信が報じた。

開催地のコミッションの承認と、会場となるホテルの再開が条件となる。出場選手は明らかになっていない。同社はバンタム級王者の井上尚弥(大橋)とも契約している。

9日は無観客で、テレビで放送される。その後も7月まで週2回の実施が計画されている。選手と関係者は試合前に最低2度は新型コロナウイルスの検査を受けるという。(共同)

関連するニュースを読む

タイソン氏、宿敵ホリフィールド氏と3度目対決検討

マイク・タイソン氏

エキシビション戦でのリング復帰を目指すボクシングの元世界ヘビー級王者マイク・タイソン氏(53)が因縁のライバル、イベンダー・ホリフィールド氏(57)との「3度目対決」を真剣に検討していることを明かした。

21日に米情報サイト「TMZライブ」のインタビューに応じ、チャリティー事業を目的としたリング復帰について言及。現役時代に2度対戦し、タイソン氏と同じくエキシビション戦でのリング復帰を目指すホリフィールド氏(57)との対戦について「それは慈善事業にとって素晴らしいだろう」と口にした。

さらに「私と彼(ホリフィールド)が一緒にリングに立つ姿を想像できますか? 今は体調も気分もいいし、何でも可能です。楽しんで、見栄えの良くなった私の肉体を自慢してみせているんだ」と続けた。

タイソン氏によると、3~4ラウンド程度のエキシビション戦で寄付金を集め、ホームレスや薬物依存の人々を支援する意向だ。「助けが必要とする人はたくさんいるし、(リング復帰が)たくさんの人を助けられるかもしれない」とホリフィールド氏と「対戦」する意味を強調した。

ホリフィールド氏もタイソン氏とのエキシビション戦に前向きだ。21日の英紙サンによると、同氏は「マイクと私は、これについて1度話した。周囲の人間も話をした。合意に達している段階ではないが、会話はありました」と接触したことも認めている。

タイソン氏は05年6月、ケビン・マクブライド戦で棄権による6回終了TKO負けを喫した後に現役を引退。その後、グローブを装着してリングに上がっていないものの、ここ最近の練習動画などの投稿で動向が注目されつつある。

関連するニュースを読む

感染のプロボクシング2選手とトレーナーら陰性退院

愛知県のボクシングジムに所属し、4月下旬に新型コロナウイルス感染が発表されたプロ選手2人とトレーナー2人が陰性となったことが21日、日本ボクシングコミッション(JBC)関係者への取材で分かった。入院していた選手、トレーナーは退院した。

JBCによると国内のプロ選手で感染が確認されたのは初めてで、当該ジムには消毒などの措置がとられた。

関連するニュースを読む

タイソン氏「毛沢東の精神で戦う」復帰へ筋骨隆々

マイク・タイソン氏

エキシビション戦でのリング復帰を目指しているとされるボクシングの元世界ヘビー級王者マイク・タイソン氏(53)が中国版ツイッターの「微博(ウェイボ)」を更新し、鍛えた上半身の肉体を公開した。

現在、約140万人のフォロワーがいるアカウントに動画を投稿。これまでTシャツ姿でミット打ちしている動画を自らのインスタグラムで公開していたが、今回は上半身裸のままでシャドーボクシングを披露。腹筋もみえていた。中国ファンに向けて「こんにちはマイク・タイソンです。リングに戻ってくる可能性をお知らせします。その時には毛沢東の精神で戦います」とリップサービスした。

タイソン氏は05年6月、ケビン・マクブライド戦で棄権による6回終了TKO負けを喫した後に現役を引退。その後、グローブを装着してリングに上がっていないものの、ここ最近の練習動画の投稿で動向が注目されつつある。英紙サンなどでは、エキシビション戦の相手として2度の対戦経験があるイベンダー・ホリフィールド氏(57)が挙がっているとも報じた。今回の動画投稿を通じ、タイソン氏は本気で戦う準備をしている姿勢を伝えたかったようだ。

関連するニュースを読む

重傷克服の薬師寺愛弟子…森武蔵が来春世界初挑戦へ

森武蔵

WBO世界フェザー級5位で同アジアパシフィック同級王者森武蔵(20=薬師寺)が来春にも世界初挑戦を計画していることが19日、分かった。実現すれば元WBC世界バンタム級王者薬師寺保栄会長(51)の愛弟子で初の世界戦となる。

森は13歳の時、交通事故で両足と腰の骨を折る重傷を負うも、そこから奇跡の再起を遂げた。“モンスター”井上尚弥らを輩出した全国U-15ジュニア大会で優勝した実力者。素質を買う薬師寺会長が「チャンスを与えたい」と、WBO同級王者シャクール・スティーブンソン(22=米国)陣営と交渉している。

王者はリオデジャネイロ五輪銀メダリストで13勝(7KO)無敗の超難敵。計画では7月にノンタイトル戦を行い、年内にアジアパシフィック王座の防衛戦を行った後に返上し、世界戦に向かう。

森は薬師寺会長に素質を見いだされ、「プロ以外に興味ない」と複数の高校の誘いを断り、プロ入りした。王者スティーブンソンとは同じサウスポーで、「最近はファイタースタイルに近づいている」という攻撃型。勢いに乗って成長をとげている時に新型コロナウイルスの影響を受けた。4月に地元の熊本でアジアパシフィック王座の防衛戦も中止となり、現在は熊本の実家でトレーニングを積んでいる。

「とにかく早く試合がしたい」と願うが、7月の試合も世間の情勢で流動的ではある。とはいえ、未知の、そして大きな可能性を秘めた若武者。その未来を開く夢舞台が実現するか。コロナ終息後の楽しみは間違いない。【実藤健一】

◆森武蔵(もり・むさし)1999年(平11)11月27日、熊本県菊池市生まれ。幼稚園から小学5年まで空手、その後にボクシング。16年12月にプロデビュー。17年度フェザー級の全日本新人王。18年11月にWBOアジアパシフィック同級王座を獲得し、2度防衛中。戦績は11勝(6KO)無敗。身長170センチの左ファイター。

森武蔵と薬師寺会長(右)(2017年12月23日)

関連するニュースを読む

井上尚弥「共に歩む」SIXPADとパートナー契約

WBSS世界バンタム級トーナメント決勝でノニト・ドネアと対戦した井上尚弥(2019年11月7日撮影)

ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級統一王者井上尚弥(27=大橋)が「35歳現役」へ、強力なパートナーを手に入れた。18日、トレーニング・ブランド「SIXPAD(シックスパッド)」のアスリートサポートパートナーに就任することが、MTG社から発表された。

昨年11月にバンタム級最強を決める「ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)」で優勝した井上が、さらなる高みを目指して新たなトレーニング方法を模索している中で、「SIXPAD」に興味を持ち、トレーニングに本格的に取り入れることが決まったという。

井上は「『SIXPAD』からサポートをいただくことになり、世界ナンバーワンを目指すという共通の夢に向かって、共に歩んでいくことを楽しみにしています。僕の自宅やジムにも、『SIXPAD』を導入していただいたので、オフの時間での『家トレ』もはかどると思います。ここまで、幸いなことに世界王者のタイトルを獲得してきましたが、僕の夢はまだまだこれからで、道はどんどん険しくなってくると思っています。さらに良いボクサーになるために、より効率的なトレーニングを追求していきます」とコメント発表した。

契約に合わせて、「SIXPAD」の開発パートナーである森谷敏夫京都大学名誉教授との対談も実施。「筋電気刺激」という、通常脳からの電気信号で筋肉を動かすところを、筋肉に直接電気を流して動かす技術により、短時間で大きな負荷をかけずに速筋を鍛えることができると説明を受けた。

井上は「今まで、筋肉を電気で刺激するということは聞いたことはありましたが、正直に言うとボクシングとはあまり関係ないと思っていたんです。でも今日こうしてお話を聴いて、35歳まで現役を続けるという僕の目標に必要なものだと感じました。ぜひ取り入れていきたいです」と話した。

関連するニュースを読む