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稀勢の里は稽古土俵上がらずも横綱土俵入りで大歓声

横綱綱締実演で付け人に綱を締めてもらう稀勢の里

 大相撲夏巡業の「かみのやま温泉場所」が11日、山形・上山市で開催された。左足首などの負傷で夏巡業序盤は休場し、前日10日の茨城・日立市から合流した横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)も参加した。

 この日も稽古土俵には上がらなかったが、四股や若い衆相手に左四つに組む形をイメージするなど、待ちわびたファンに元気な姿を土俵下で見せた。また、綱締めの実演や横綱土俵入りで大歓声を浴びていた。前日も話していたように「やることをしっかりやるだけ」と、短い言葉の中に責任感をにじませていた。

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豊山が大関から初白星もV逸に「自分はまだ早い」

高安(右)を押し出しで破った豊山(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭9枚目豊山(24=時津風)が、結びの一番で高安を押し出し、大関から初白星を挙げた。

 「最高ですね。(高安は)張るか、左差しか、どっちかだと思ったけど、そこはかまわず“前に出よう”と。当たった瞬間に“ここだ”と思って、前に出られた」

 場所前に、いつも稽古をつけてもらっている相手だけに「恩返しじゃないですが、ちょっとは期待にこたえられたかなと思います」と声を弾ませた。

 優勝争いでトップを走っていた御嶽海と2差の3敗でこの日を迎え、自分の2つ前の取組で御嶽海が優勝を決めていた。千秋楽は御嶽海と直接対決だっただけに、御嶽海が負けていれば、自力で優勝決定戦に持ち込む展開もあり得た。だが、本人は自分の取組に臨む時、失望感はかけらもなかったようだ。

 「今日までいい夢を見させてもらいました。自分はまだまだそういう目標(優勝)は早い。それよりも優勝が決まった異様な雰囲気の中で、自分の気持ちを押し殺し、しっかり気持ちを作って集中できた。それが大きな収穫です」

 これで11勝3敗。幕内6場所目にして自己最多の白星を奪った。「これから先の相撲人生の中で、すごく大きな意味がある一番だったと思う。明日も優勝力士が相手、千秋楽で“これより三役”も初めて。頑張って、いい経験値にしたい」と充実しきった笑顔を見せた。

高安(奥)を押し出しで破った豊山(撮影・前岡正明)

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輝「最後まで攻め切れた」今場所初の連勝で6勝目

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭4枚目輝(24=高田川)が、小結松鳳山(34=二所ノ関)を押し出しで破り、6勝8敗で千秋楽を迎える。

 松鳳山の張り手にひるまず、193センチの体格を生かして力強く前に出た。一瞬土俵際で粘られたが、難なく押し出した。「だいぶ落ち着いてできたし、しっかり最後まで攻め切れた。(二所ノ関一門との)連合稽古でやっているので、やりにくさというものはなかった」。

 12日に負け越しが決まったが、そこから意地の今場所初の連勝。「最後まで変わらずに頑張りたい」と気を引き締めた。

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初V関脇御嶽海、五輪金メダリストの萩野公介が刺激

御嶽海(左)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が栃煌山(31=春日野)を破り、初優勝を飾った。 

 長野県出身初の優勝、名門出羽海部屋では80年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶり、50回目の優勝となった。

 

 ☆御嶽海久司(みたけうみ・ひさし)

 ◆本名 大道久司。1992年(平4)12月25日、長野県上松町生まれ。木曽青峰高-東洋大。178センチ、158キロ。血液型O。家族は父春男さん(67)と母マルガリータさん(46)。

 ◆相撲のきっかけ 運動神経に自信があった小1時、長野・木曽町で開かれた大会で初めて相撲に挑戦するも、体が小さい子に負けて、悔しくてのめり込む。

 ◆鍛錬 小学校のときに父と約束し、自宅の庭石の上で毎日400回、四股を踏むことを日課にした。

 ◆抜群の運動神経 中3時、平均215センチの立ち幅跳びで260センチを跳んだ。妙義龍が持つ、スポーツが盛んな埼玉栄高で今も破られていない記録は271センチ。そこに中学生で肉薄する跳躍力を持っていた。

 ◆プロ入り 東洋大4年時にアマチュア横綱と学生横綱の2冠。当初は和歌山県庁への就職を考えていたが、プロ入りに傾く。反対だった両親を説得して、クリスマスイブ直前に決断。

 ◆長野 長野県出身の関取は元幕内大鷲以来、47年ぶり。地元では「木曽の星」として大フィーバー中。

 ◆得意 母の母国語のタガログ語を話せる。好きな食べ物は特に魚、刺し身。好きな力士は武双山。

 ◆金メダリストが刺激 東洋大時代の2年後輩でリオ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介とは、一緒に食事に出掛ける仲。かつて「公介は練習もよくするし、全部尊敬している」と話した。弟分の金メダルに続き、幕内優勝という夢を実現させた。

御嶽海(右)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

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初優勝の御嶽海が男泣き「優勝に導いてもらった」

御嶽海(右)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が東前頭13枚目の栃煌山(31=春日野)を下して、13勝1敗で初優勝を決めた。平成生まれでは照ノ富士以来2人目で、日本出身力士としては初。

 解き放たれたように涙があふれてきた。優勝を決めた直後のインタビュー。声にならない。「この15日間…すごい緊張したんですけど…周りの声援とか聞いて、優勝しなきゃいけないという感じになって。何とか…勝てました」。ようやく絞り出した。

 15年春場所に、幕下10枚目格付け出しでデビューした。そこから21場所目で初優勝。「もう部屋の皆さんにお世話になりっぱなしで。まだ4年という短い期間で優勝に導いてくれて…」と感謝した。

 名門出羽海部屋の力士としては80年初場所の三重ノ海以来38年半ぶりの優勝。「何とか久々に部屋を盛り上げていきたかった。うれしいです」と安堵の表情を浮かべた。

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御嶽海が出羽海部屋38年ぶり、長野出身初の優勝

御嶽海(左)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が東前頭13枚目の栃煌山(31=春日野)を下して、13勝1敗で初優勝を決めた。平成生まれでは照ノ富士以来2人目で、日本出身力士としては初めて賜杯を抱いた。

 関脇の優勝は15年夏場所の照ノ富士以来3年ぶり。学生出身力士としては01年秋場所の琴光喜以来17年ぶり。また、名門出羽海部屋の力士としては80年初場所の三重ノ海以来38年半ぶりで、長野県出身力士としては、優勝制度が制定された1909年(明42)以降は初めて。古くは最強の異名を取った江戸時代の雷電の1810年(文化7)以来、208年前までさかのぼる。

 1992年(平4)12月25日、父春男さんとフィリピン人の母マルガリータさんの間に生まれた。幼いころから運動神経には恵まれ、自信を持っていた。だが、小学1年のとき、地元で開かれた相撲大会で、自分よりも体が小さい子に負けた。その悔しさから、すぐに相撲を始めた。「やる。強くなる」。そう宣言した。

 長野県木曽郡上松町の実家は山や川に囲まれている。「オヤジとキノコやタラの芽を採りに山に入ったり、川で泳いだり…。アユやイワナ、ヤマメが釣れて塩焼きにするとおいしいんです。頭も全部食える。捨てるところがないんですよ」。

 自然が遊び場だった。中学3年のときには、同学年の平均が215センチの立ち幅跳びで260センチも記録した。長野県立・木曽青峰高では森林環境科を専攻。「山登りが多い学校」(御嶽海)で1時間で登り、30分で木を切り、30分で下る-。それを週に2回こなした。

 「隣木があると邪魔なので、どっちに向けて切るかとかバランスを見ながらやる。基本は谷川に倒すんです」「チェーンソーは基本、使わない。オノやノコギリの手作業。切るのはタイミングが大事。のこぎりを引くと切れるんです。そのタイミング」「山を登るには、足裏をしっかり使わないとだめ。斜面に沿って歩くとなると、つま先に力を入れると歩きやすい。前傾姿勢が大事。足首も強くなりましたね」。

 大自然の中でわんぱくに、たくましく育った。それが、今の下地だった。

 東洋大では4年時にアマチュア横綱と学生横綱の2冠に輝いた。当初は和歌山県庁への就職を考え、両親もプロ入りには反対だった。だが、本人の意思はプロ入りに傾いた。「やってみたい」と両親を懸命に説得。決まったのは、クリスマスイブ直前だった。

 15年春場所に、幕下10枚目格付け出しでデビューした。そこから21場所目。日馬富士、鶴竜、稀勢の里、白鵬と対戦した4横綱すべてから白星を挙げるなど、確実に階段を上り続けた「木曽の星」が今、大きな仕事をやってのけた。

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大鵬孫の納谷6勝1敗「来場所はもっと力つける」

飛天龍(左)を押し出しで破る納谷(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 元横綱大鵬の孫で、西三段目50枚目の納谷(18=大嶽)が6勝1敗で序ノ口デビュー3場所目を終えた。

 東三段目41枚目の飛天龍を立ち合いから一気に押し出す完勝。「ちょっと脇が甘かったけど、足が出ていたのでよかった。7番勝ちたかったけど、6番勝てたのは自信になる。しっかりと自分の相撲を取れた」と、笑顔を見せながら話した。

 春場所は7戦全勝で序ノ口優勝を果たしたが、序二段の先場所、三段目の今場所と6勝1敗で、2場所連続で優勝を逃した。今場所を振り返り「(相手が)先場所よりも強くなった。立ち合いの鋭さが全然違うし、立ち合いをずらされたこともあった」と、さまざまな経験を積んだ。序ノ口デビューから3場所合計で19勝2敗。「来場所はもっと力をつけて臨みたい」と、先を見据えた。

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豊山、V可能性残した「こんなに最後までドキドキ」

土俵際でこらえた豊山(右)は栃煌山を押し出しで下す(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭9枚目の豊山(24=時津風)が栃煌山を押し出し、春場所以来の2桁勝利を挙げた。

 優勝に王手をかけた御嶽海との星の差は「2」。同じ勝ち星で同学年のライバル朝乃山とともに初優勝の可能性をわずかに残し「こんなに最後までドキドキする15日間は初めて」と胸を躍らせた。

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稀勢の里も初日から参加へ夏巡業は休場の3横綱揃う

横綱稀勢の里


 左大胸筋痛などで8場所続けて休場している横綱稀勢の里が、名古屋場所後の夏巡業に初日から参加することが20日、分かった。

 師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が「その方向で調整している」と述べた。夏巡業は29日に岐阜県大垣市で始まり、26日間にわたって実施される。協会関係者によると、右膝痛などの理由で名古屋場所を途中休場した横綱白鵬も巡業初日から参加予定。右肘痛で途中休場の横綱鶴竜も既に巡業初日からの参加が決まっている。

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朝乃山V可能性残した「人気力士倒して僕が人気に」

白星を2ケタに乗せた朝乃山は支度部屋で笑顔を見せる(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭13枚目の朝乃山(24=高砂)が逆転で妙義龍を破って3敗を守り、優勝の可能性を残した。

 土俵際に押し込まれたが、上体を起こされながらも右を差すと盛り返し、攻めて寄り切った。直前の取組で同期の豊山が、先に10勝目を挙げ「刺激になった」と発奮。新入幕の昨年秋場所以来、2度目の2ケタ白星に終始笑顔だった。今日14日目の遠藤戦へ「人気力士を倒して僕が人気力士になりたい」と気合を入れた。

妙義龍(手前)を寄り切り3敗を守った朝乃山(撮影・岡本肇)

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安美錦、勝ち越しも淡々「その日の一番をしっかり」

美ノ海(手前)をはたき込みで破る安美錦(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 現役最年長関取で、西十両4枚目の安美錦(39=伊勢ケ浜)が、8勝5敗として勝ち越しを決めた。

 新十両の西十両14枚目美ノ海(ちゅらのうみ、25=木瀬)をはたき込みで下した。「やったことない相手。しっかり当たってくるから(腰が)高くならないようにした」と淡々と振り返った。勝ち越しについては「残り2日が終わった時にホッとすると思う」と気に留めなかった。

 幕内通算在位は現在97場所で、来場所幕内に戻れば高見山を抜いて歴代単独3位になる。12日目には元横綱大鵬の通算勝利数を抜く歴代8位の873勝目を挙げたが、本人は偉業に目を向けず「勝ってはいるけどあと2つ。しっかり相撲を取りたいね。その日の一番をしっかり準備してやることが大事じゃないですか」とクールに語った。

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遠藤2日連続大関に完敗「切り替えてしっかり前を」

遠藤(左)は高安に寄り切りで敗れる(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭6枚目遠藤(27=追手風)が大関高安(28=田子ノ浦)に敗れ、8勝5敗となった。

 2日連続で大関に土をつけられた。12日目は大関豪栄道(32=境川)になすすべなく押し出しで敗戦。この日は高安に立ち合いですぐに右上手をつかまれ、寄り切りで2連敗となった。

 支度部屋では両目を閉じ、呼吸を整えながら「切り替えてしっかり前を向いて、集中してやるだけだと思います」と話すに留めた。

遠藤(右)を寄り切りで破る高安(撮影・岡本肇)

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御嶽海「まだ終わってない」初V王手も気引き締め

初優勝に王手をかけた御嶽海は、車窓から手を振り引き揚げる(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、大関豪栄道(32=境川)を破って1敗を守り、初優勝に王手をかけた。

 1度目の立ち合いは豪栄道が嫌って仕切り直しになり、2度目の立ち合いは鋭く踏み込まれたが、体を開いて左上手を取って送り出した。「気持ちだけはしっかり余裕を持っていた。相手もしっかり見えていた」と土俵上では冷静だった。

 21日の14日目は、平幕の栃煌山に勝てば優勝が決まる。仮に栃煌山に負けても、3敗の平幕の朝乃山と豊山が負ければ優勝が決まる。優勝に向けて優位になっているが「全然ないです」と、相変わらず意識することはなかった。それどころか「(今日の)勝ちは勝ちでしっかり納める。まだ終わってないから」と気を引き締めた。

豪栄道(奥)を送り出しで破り、初優勝に王手をかけた御嶽海(撮影・岡本肇)

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朝乃山3敗守りV望み「あと2番、これからが勝負」

白星を2ケタに乗せた朝乃山は支度部屋で笑顔を見せる(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭13枚目の朝乃山(24=高砂)が、3敗を守って優勝の可能性を残した。

 東前頭9枚目の妙義龍に立ち合いから右を差すことができず、巻き替えようとしたところを押し込まれた。俵に足がかかり、弓なりになって土俵際で右を差すと、体勢を持ち直した。そこからは休まず攻めて寄り切った。「しっかりと体が動いているから、土俵際で残れた。先場所で(負け越して)悔しい思いをして、いろいろな人に、いろいろと言われたので『見てろよ』と思って、今場所は頑張ってきた」と、笑顔を交えながらも、雪辱に燃えていた胸の内を明かした。

 新入幕だった昨年秋場所以来、約1年ぶり2度目の2ケタ白星には「調子が良くなかったら2ケタは勝てないですよ」と、胸を張った。優勝争いは1敗でトップの御嶽海と、同期で同じ3敗の豊山との3人に絞られた。今場所の早い段階から目標に掲げていた優勝については「まだあきらめていない。あと2番。これからが勝負」と、力強く話した。

妙義龍(手前)を寄り切り3敗を守った朝乃山(撮影・岡本肇)

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栃煌山無念「気合入れたけど」3敗対決敗れ初V消滅

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭13枚目栃煌山(31=春日野)の初優勝の可能性が消滅した。豊山と3敗同士のサバイバルマッチに押し出しで負けた。

 「当たりはそれほどでもなかったけど、その後の左おっつけで体が起きてしまった」。トップを走る御嶽海が12日目に初黒星を喫した。この日の取組前に、その御嶽海と14日目で対戦することが決まっていた。何が何でも勝っておきたかった。

 「まだまだチャンスはあると思って、気合を入れていきましたけど…。そういう相撲がとれなかった」。絞り出す言葉に無念さがあふれた。

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豪栄道「勢い利用された」御嶽海敗れ優勝の夢消えた

御嶽海に送り出しで破れた豪栄道(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 大関豪栄道(32=境川)が御嶽海に敗れ、優勝の夢が消えた。

 勝てば2日間を残して、1差に迫る直接対決。立ち合いは1度は嫌って待ったをかけた。2度目は鋭い踏み込みで当たり勝ったものの、体を右にずらされ、左まわしをとられて送り出しを食った。「立ち合いは悪くなかったけど、自分の勢いを利用された感じ」。立ち合いで左前みつをとり「攻め急いだ?」との問い掛けに、しばらく考えて「難しいとこやね」とこぼした。

 場所前の出稽古では終始圧倒した。しかし「典型的な場所相撲(場所で力を発揮するタイプ)なんで、参考にならない」と警戒を緩めてはいなかった。それだけに「相手が勝ったから、相手が良かったんじゃないですか」と話し、負けを受け止めた。

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御嶽海、豪栄道撃破し初V王手「全力を出し尽くす」

1敗を守り支度部屋で引き締まった表情を見せる御嶽海(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 単独トップの関脇御嶽海(25=出羽海)が初優勝に王手をかけた。大関豪栄道(32=境川)を下して1敗を守り、14日目の前頭13枚目栃煌山(31=春日野)戦に勝てば初優勝が決まる。

 立ち合い豪栄道と当たった後、左からいなして一気に土俵下に送り出した。大歓声を浴びた御嶽海は「うれしいです」と引き締まった表情だった。

 前日12日目には高安に行司軍配差し違えで初黒星を喫したものの「負けるときもあれば、勝つときもある。勝負なんで切り替えた」と、負けを引きずらす流れるような相撲で大関を撃破した。

 初優勝のかかる14日目に向けて気合も十分だった。「自分の相撲を取れば負けないと思うので冷静に取りたい。(優勝の重圧?)ないと言えばウソになるけど一日一日やるだけ。悔いのないよう全力を出し尽くす」とはちきれんばかりの闘志をグッと胸の内に秘めた。

 また、2差で追う前頭13枚目朝乃山(24=高砂)と前頭9枚目豊山(24=時津風)が御嶽海の取組前に敗れた場合、御嶽海の初優勝が決まる。

御嶽海(奥)は豪栄道を送り出しで破る(撮影・前岡正明)
御嶽海(右)は送り出しで豪栄道を破り1敗を守る(撮影・小沢裕)
1敗を守った御嶽海は懸賞の束を手にする(撮影・小沢裕)

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御嶽海1敗守り初優勝に王手 3敗で豊山、朝乃山

御嶽海(右)は送り出しで豪栄道を破り1敗を守る(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 単独トップの関脇御嶽海(25=出羽海)が初優勝に王手をかけた。

 大関豪栄道(32=境川)を送り出して1敗を守り、14日目の前頭13枚目栃煌山(31=春日野)戦に勝つか、3敗力士がともに負ければ初優勝が決まる。豪栄道は9勝4敗となった。

 2差で追走する前頭9枚目豊山(24=時津風)は栃煌山との3敗対決を押し出しで制し、同13枚目朝乃山(24=高砂)は同9枚目妙義龍(31=境川)を寄り切って3敗を守った。

 大関高安は、前頭6枚目遠藤(27=追手風)を一気に寄り切って9勝目を挙げた。遠藤は8勝5敗となった。

御嶽海(奥)は豪栄道を送り出しで破る(撮影・前岡正明)
1敗を守った御嶽海は懸賞の束を手にする(撮影・小沢裕)
1敗を守り支度部屋で引き締まった表情を見せる御嶽海(撮影・小沢裕)

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夏巡業から関取衆除く未成年不参加、不測の事態予防

17年8月に青山学院大で行われた大相撲夏巡業


 29日から始まる夏巡業から、未成年の幕下以下力士と行司ら裏方は、原則として巡業に同行しないことが19日、分かった。関係者が明かした。巡業では昨年、秋に元横綱日馬富士関が暴行、冬に立行司の30代式守伊之助が若い行司にセクハラと、酒席の不祥事が相次いだ。関係者は「未成年者は未熟で飲酒や喫煙に手を出しかねない。でも巡業では親方衆の目が行き届かないことも多いので、部屋で責任を持って指導するのが好ましいということ」と説明した。

 4月の春巡業までは参加者の年齢に制限は設けなかったが、今場所前、協会執行部が話し合って決めた。芸能界などで未成年者による飲酒、喫煙がたびたび取りざたされたことも影響したという。昨年からの不祥事続きで、相撲界に向けられる目は厳しい。別の関係者は「不測の事態に巻き込まれないための予防策」と、真偽不明なSNSの情報などが独り歩きすることも懸念した措置だと明かした。

 関取衆については、年齢に関係なく巡業は参加を原則としている。また、勧進元から参加を推薦された幕下以下のご当所力士は、師匠の許可が下りれば参加が可能。今のところ期限は設けず、当面は制限付きで巡業を続けていくという。

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白鷹山が攻め貫き幕下優勝、十両復帰の来場所へ意欲

白鷹山

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 6戦全勝同士による幕下の優勝争いは、東筆頭の白鷹山(23=高田川)が、西49枚目の貴公俊(21=貴乃花)を寄り切りで破り、初の各段Vとなる幕下優勝を決めた。

 立ち合いで当たり、相手に左を差された。そこは「甘かった」と頭をよぎったが、迷いはなく「つかんだ手(右上手)を離さず、終始、攻められたのが良かった。素直にうれしい」と笑った。

 既に勝ち越しを決めた時点で、1場所での十両返り咲きは決定的だったが、前日は優勝を目の前に「きのうから緊張しました。(起きてから)『今日が初日なんだ』と(言い聞かせて)」と切り替えると「落ち着いて相撲が取れた」と言う。

 先場所は念願の関取の座をつかんだが、5勝10敗と負け越し1場所で幕下に陥落。「俺は強いんだ、俺は十両で戦えるんだ、と甘い気持ちがあった。その伸びた鼻を神さまがへし折ってくれた」と目覚めたという。心機一転、稽古に取り組み「白鷹山は止まらない相撲を取るんだ、と言われるのが1つの夢」と攻めの姿勢を貫いた。来場所は再び十両の土俵へ。「何番で十両に残れる、何番で勝ち越し…ということは一切、考えずに下から下から当たって自分の相撲を取ります」と既に9月の秋場所に目を向けていた。

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佐々木山が全勝キープ 鏡桜と三段目優勝決定戦へ

佐田ノ輝(左)を寄り切りで破る佐々木山(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 3人が6戦全勝で並んで迎えた三段目の優勝は、千秋楽の優勝決定戦に持ち越された。

 最初に登場した東91枚目の佐々木山(27=木瀬)は、序二段で優勝争いする佐田ノ輝を寄り切りで破り、全勝をキープした。その24番後に、西11枚目の鏡桜(30=鏡山)と東47枚目の琴手計(18=佐渡ケ嶽)が全勝対決。鏡桜が押し倒しで勝ち7戦全勝とし、佐々木山との優勝決定戦進出を決めた。

 幕下常連だった佐々木山は、昨年秋場所の1番相撲で右足を脱臼骨折し、同場所の2番相撲から今年3月の春場所まで休場。5月の夏場所から復帰した。本割で7勝したことで、5場所ぶりの幕下復帰を決めていることもあり「最後もケガなく相撲を取って、勝ったら良かった、負けたら負けたで幕下には戻れるから」と肩の力を抜いて千秋楽の土俵に上がる。

 一方、前頭9枚目の実績がある鏡桜も、今年春場所の2番相撲で上手出し投げで勝った際、右膝の裏を負傷。先場所は全休しており、こちらも復帰場所で7連勝。2年前の名古屋場所を最後に、遠ざかっている関取の座へ近づきたいところ。「家族、子供が支えで、まだ力は落ちてない。7番勝つことが今場所の目標だった」と、優勝決定戦には気負わずに臨める。佐々木山とは幕下で2度対戦し2勝。約9年ぶりに落ちた三段目を1場所で通過し、再び上を目指す。

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平幕千代の国が休場 12日目に左肘付近負傷

千代の国

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭2枚目千代の国(28=九重)が20日、日本相撲協会に「左肘内側側副靱帯(じんたい)損傷で19日より約4週間の加療を要する見込み」との診断書を提出した。

 千代の国は小手投げで6敗目を喫した玉鷲戦で、左肘を痛める仕草を見せていた。13日目の対戦相手、東前頭2枚目勢(31=伊勢ノ海)は不戦勝となり勝ち越しが決まった。千代の国は12日目まで6勝6敗だった。

 千代の国の休場は、前頭9枚目だった16年名古屋場所以来。これで今場所の幕内の休場者は3横綱ら7人目となった。

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羅王が序二段V「下がらない男になるように」

川本(左)を押し出しで下し序二段優勝を決めた羅王(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 3人が6戦全勝で並んで迎えた序二段は、東81枚目の羅王(らおう、25=立浪)が、初の各段優勝を決めた。

 まず全勝対決で羅王は、東46枚目の川本(23=春日野)を激しい突き押しの応酬から、最後は相手が引くところに乗じて押し出し。7戦全勝とした。その20番後に登場した6勝0敗の佐田ノ輝(22=境川)が、三段目で6戦全勝の佐々木山(27=木瀬)に敗れたため、羅王の優勝が決まった。

 しこ名は羅王希望(らおう・のぞむ)。「羅王」は本名(伊藤羅王)から、「希望」は出身校で相撲の強豪、希望が丘高から名付けられた。「羅王」は父が命名。漫画「北斗の拳」に登場する3兄弟の長兄「ラオウ」にあやかったもの。「下がらない男になるようにと聞いてます。1歩も引かないという」。その通り、今場所は「前に出られた。後ろに下がらなかったのが良かった」と喜んだ。

 今年2月下旬に、以前から痛めていた右ヒジを手術。リハビリ開始は500ミリリットルのペットボトルを持っての、ヒジの曲げ伸ばしからという根気のいるリハビリ、トレーニングを経て、春と夏の2場所連続全休明けからの復帰場所で優勝。幕下は過去、7場所経験しており「早く幕下に戻りたい」と、次なる目標を見据えた。

手術のきずあとが残る右ひじでガッツポーズする序二段優勝の羅王(撮影・小沢裕)

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津志田が序ノ口全勝V「集中して相撲が取れた」

浪満(左)を押し出しで下し序ノ口優勝を決めた津志田(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 6戦全勝同士による序ノ口の優勝争いは、東28枚目の津志田(19=時津風)が、5月の夏場所で初土俵を踏んだ同期生で西29枚目の浪満(17=立浪)を得意の相撲で押し出した。

 番付に初めてしこ名が載った“デビュー場所”での幸先いい力士人生のスタート。ただ津志田は、喜びを爆発させるわけでもなく、穏やかな表情で喜びをかみしめた。今場所を振り返り「7番とも、しっかり集中して相撲が取れました。今日は、なおさら1番勝負。集中して一発で決めようと思いました」。

 岩手・八幡平市出身。小2から相撲を始め6年時には、わんぱく相撲の全国大会でベスト8。西根一中2年時には全中で団体準優勝。平舘高2年時の高校総体では団体8強など、実績を携えての入門だった。「回りからは(優勝して)当然だ、みたいに思われていた。実際に勝ってみて、やっぱりうれしかった」と、少しだけ感情を表に出した。

 突き押し相撲で制したが「次からは四つ相撲に磨きをかけたい」と言い、将来的にも「両方ともできるように」という。また目標の力士についても「正直、あまりいません。誰かに似せていこうと思わないで、自分らしい相撲を取りたい」と意思は明確。入門時に「関取になるまでは、ふるさとに戻らない。そのつもりで稽古に励みたい」と話していた固い決意で力士人生を歩む。

序ノ口優勝の津志田(撮影・前岡正明)

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高安、意地の突き落とし 全勝御嶽海止めた

御嶽海(右)を突き落としで下す高安(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 大関高安(28=田子ノ浦)が、全勝の関脇御嶽海を止めた。ほぼ同時に土俵を割る微妙な取組で、1度は軍配が相手に上がったが行司差し違え。突き落としでかど番脱出となる勝ち越しを決めた。すでに4敗の高安は、優勝の可能性は低いものの、大関の貫禄を見せた。1敗の御嶽海を3敗の大関豪栄道、平幕豊山、栃煌山、朝乃山の4人が追う展開となった。

 物言いの末、軍配差し違えで勝ちを告げられた高安は、うなずき、大きく息を吐いた。結びの一番は、行司の式守勘太夫が1度は高安に上げかけた軍配を、直後に御嶽海に上げ直すほど迷った微妙な取組だった。高安は左下手を取れず、相手の出し投げにクルリと1回転。土俵際の突き落としで同時に飛び出し、わずかに相手の右足が先に土俵を割った。「気持ちです。持っている力を全力でいきました」。まさに意地だった。

 前日11日目に4敗目を喫し、優勝の可能性はほぼ消滅していた。それでもこの日の朝稽古は通常より約1時間半早く始動。午前7時ごろから約2時間、本場所中では珍しく若い衆と相撲を取るなど追い込んだ。優勝争いに絡めず、今場所最大の見せ場と覚悟をもって臨んでいた。

 これまで優勝争いのトップに立ったこともあった。それだけに「先頭を走る難しさは分かる。その中で勝つ難しさも」と、御嶽海独走の展開について話したことがあった。自身は平成生まれ初の関取、幕内、三役-。世代のトップを走り続けてきた。モンゴル出身の照ノ富士を除き、日本出身では平成生まれ初の幕内優勝は誕生寸前。意地を見せないわけにはいかなかった。【高田文太】


全勝の御嶽海を破った高安は、懸賞金を大切に受け取る(撮影・岡本肇)

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夏巡業から未成年不参加 昨年酒席トラブル続発で

夏巡業の全日程


 29日に始まる夏巡業から、力士をはじめ行司ら裏方を含めてすべての未成年の相撲協会員が、巡業に同行しないことが19日、分かった。

 巡業では昨年、秋に元横綱日馬富士関が暴行、冬に元立行司の30代式守伊之助が若い行司にセクハラと、酒席の不祥事が相次いだ。関係者は「未成年者は未熟で飲酒や喫煙に手を出しかねない。でも巡業では親方衆の目が行き届かないことも多いので、部屋で責任を持って指導するのが好ましいということ」と説明した。

 4月の春巡業までは参加者の年齢に制限はなかったが、今場所前に日本相撲協会執行部が話し合って決めた。芸能界などで未成年者による飲酒、喫煙がたびたび取りざたされたことも影響したという。別の関係者は「不測の事態に巻き込まれないための予防策」と、真偽不明なSNSの情報などが独り歩きすることも懸念した措置だと明かした。

 一方で相撲協会員の中には「10代の手も借りないと付け人が足りない部屋はどうなるの?」「将来、10代の大関や横綱が誕生した時はどうするの?」という声も少なくない。未成年者抜きでの巡業は、当面続ける予定だという。

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御嶽海、高安に敗れ初黒星、3敗で豪栄道、栃煌山ら

高安は土俵際でこらえ御嶽海(左)を突き落とす(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 全勝だった関脇御嶽海(25=出羽ノ海)は、大関高安(28=田子ノ浦)に突き落とされ、今場所初黒星を喫した。高安は8勝4敗で勝ち越しを決め、かど番を脱出した。

 2差で追っていた前頭13枚目栃煌山(31=春日野)は同9枚目妙義龍(31=境川)に押し出された。同13枚目朝乃山(24=高砂)は、同4枚目魁聖(31=友綱)に寄り切られて、ともに3敗目を喫した。

 先場所途中休場の大関豪栄道(32=境川)は、人気力士の前頭6枚目遠藤(27=追手風)を押し出して9勝3敗とした。遠藤は8勝4敗。豪栄道は13日目に御嶽海と対戦する。

 優勝争いは1敗で御嶽海がトップ。3敗で豪栄道、栃煌山、朝乃山、豊山が続く。

行司軍配差し違えで全勝の御嶽海を下した高安は館内に座布団が舞うなか懸賞を手に引き揚げる(撮影・小沢裕)

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高安かど番脱出「気持ちです」大関の意地御嶽海に土

行司軍配差し違えで全勝の御嶽海を下した高安は館内に座布団が舞うなか懸賞を受け取る(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 大関高安(28=田子ノ浦)が、関脇御嶽海を下して、かど番脱出となる勝ち越しを決めた。

 左下手を取れない中、相手の出し投げに1回転したが、土俵際で逆転の突き落とし。行司軍配は相手に挙がったが差し違えで、全勝だった御嶽海に土をつけた。「気持ちです。しっかりと残り3日、存在感を示すことができればいいと思う」と、すでに4敗で優勝の可能性は限りなく低いが、前を向いていた。

全勝の御嶽海を破った高安は、懸賞金を大切に受け取る(撮影・岡本肇)
高安は土俵際でこらえ御嶽海(左)を突き落とす(撮影・小沢裕)

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遠藤4敗目喫しV戦線後退も「一日一番、一生懸命」

大相撲名古屋場所12日目 豪栄道に押し出される遠藤(右)(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭6枚目遠藤(27=追手風)が大関豪栄道(32=境川)に押し出しで敗れ、8勝4敗となり優勝戦線から大きく遠のいた。

 大関の強さをまざまざと見せつけられた。豪栄道の鋭い立ち合いに押され、前に出られなかった。土俵際へ追いやられながら引き落としを試みたものの、頭をつけられて逆転はならなかった。

 自身初優勝へ望みは薄いが「一日一番、一生懸命頑張ります」と、足の指に付着した土をくまなく落としながら、小声で気を引き締めた。

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御嶽海、悔しさ1敗「大関に勝たないと意味ない」

御嶽海(右)を突き落としで下す高安(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 優勝争い単独トップの関脇御嶽海(25=出羽海)が、かど番の大関高安(28=田子ノ浦)に行司軍配差し違いで負けて、今場所初黒星を喫した。

 立ち合いは高安のかち上げにひるまなかった。しっかり受け止めて、左を差して頭をつけながら右はず押しで耐えた。右上手を取って出し投げを打つと、高安を土俵際に追い詰めた。瞬間、走って高安を押し出そうとしたが、高安が土俵を割る瞬間にくるりと回り、高安が土俵を割るのとほぼ同時にたまり席に前のめりに突っ込んだ。軍配は御嶽海。しかし物言いがつき協議の末、高安の足が残っており、行司軍配差し違いで今場所初めて土がついた。

 風呂から上がり支度部屋に戻ると、報道陣に背を向けて終始無言で、帰り支度を済ませた。帰り際になると気持ちの整理がついたのか「いいクールダウンでしょう」と一言。相撲内容は良かったが「大関に勝たないと意味ないでしょ」と下を向いた。

 2敗だった平幕の栃煌山と朝乃山がそろって負けたため、優勝争いは変わらず2差つけて単独トップに立っている。優勝への意識を問われるも「全然」と即答だった。

御嶽海(右)を突き落としで下す高安(撮影・奥田泰也)
大相撲名古屋場所12日目 高安に負けた御嶽海は記者に背を向ける(撮影・奥田泰也)

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朝乃山3敗「もう優勝はないと…」詰めの甘さ悔やむ

3敗目を喫した朝乃山は悔しそうな表情で花道を引き揚げる(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭13枚目朝乃山(24=高砂)が痛恨の黒星を喫した。9勝3敗で残り3日を迎える。

 今場所初めての幕内後半の土俵で、2桁勝利を飾ることはできなかった。東前頭4枚目魁聖(31=友綱)とは過去1勝1敗。左上手をつかみ主導権を握り、土俵際まで追い詰めたが「(勝負を)ちょっと急ぎすぎた」と朝乃山。土俵際で魁聖にくるりと左へかわされ、寄り切りで決着。「あそこまで押したなら押し込みたかった。相手も重いので、すぐ引きつけて脇をしめて腰を落とすべきだった」と唇をかんだ。

 関脇御嶽海(25=出羽海)が初黒星を喫したものの、自身も平幕優勝が大きく遠のく3敗目。支度部屋ではうつむきながら「もう優勝はないと思っている。明日からしっかり一番一番」と思考を整理した。

土俵際で魁聖(右)の押しをこらえる朝乃山(撮影・小沢裕)

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栃煌山「硬かったな」同学年妙義龍に敗れ痛恨3敗目

大相撲名古屋場所12日目  妙義龍(手前)に押し出しで負けた栃煌山(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 初優勝を目指す東前頭13枚目栃煌山(31=春日野)が妙義龍との同学年対決に敗れ、痛恨の3敗目を喫した。立ち合いで体を起こされ、右を差されて押し出された。「(立ち合いが)高かったですね。フワッとしていて。今日は(相撲が)良くなかった。ちょっと硬かったな」。

 御嶽海が高安に初黒星を喫したことで、トップと2差は変わらず。しかし、残り3日で状況は厳しさを増した。「(優勝争いから)後退したこともあるけど、それより全然相撲にならなかったのがダメです」と悔しさをかみしめた。

大相撲名古屋場所12日目  妙義龍(手前)に押し出しで負けた栃煌山(撮影・奥田泰也)
妙義龍(左)に押し出される栃煌山(撮影・岡本肇)

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豪栄道V戦線残った「勝負は最後まで何が起こるか」

豪栄道(左)が遠藤を押し出で勝利する(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 大関豪栄道(32=境川)が遠藤との3敗対決を制し、優勝戦線に残った。

 立ち合いの左張り差しから、相手が引いたと見るや一気に押し出した。「いつも立ち合いをずらされるんで、相手を正面に置きたかった」。今場所一番ともいえる内容に「よかったんじゃないですか」と満足そうだ。

 13日目は2差で追う御嶽海と直接対決。「体の寄せ方とか、うまい。今場所も内容がいいしね」と実力、成長を評価する。

 「自力(優勝)の可能性はないけど、勝負は最後まで何が起こるかわからんから」。勝てば2番を残して1差に接近する。2度目の優勝のチャンスを、終盤でたぐり寄せるつもりだ。

豪栄道(左)が遠藤を押し出で勝利する(撮影・奥田泰也)

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十両隆の勝10勝で初幕内前進、師匠へ恩返しなれば

隆の勝(右)は千代の海をすくい投げで下す(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 東十両4枚目隆の勝(23=千賀ノ浦)が10勝2敗とし、初の幕内昇進へ大きく前進した。

 西十両12枚目千代の海(25=九重)をすくい投げ。初の2桁勝利に「うれしい。稽古を十分にできたからだと思う」と好調の要因を語った。

 幕内の同級生に刺激を受けた。場所前は「とにかく出稽古」で実力を磨いた。肌を合わせた中で最も印象に残ったのは、普段から仲の良い東前頭3枚目阿炎(24=錣山)。「阿炎はとにかく当たり負けしない」。今場所5日目に横綱鶴竜(32=井筒)から金星を奪った時は「引かないところがすごい」と改めて感心した。ただ、出稽古では隆の勝が優勢とのこと。互いに十両だった昨年の九州場所で敗れた一番を回想し「場所だと負けちゃうんですよね」と首をひねった。

 17歳で幕下に上がり、そこから十両に上がるまで約5年。しかし十両では5場所で幕内を射程圏に捉えた。現師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)にとって初の幕内力士なれば「喜ぶと思う」と、笑顔を見せた。

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大鵬孫の納谷、連敗回避も「たぶん疲れが出ている」

魁禅(手前)にはたき込みで勝利する納谷(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 元横綱大鵬の孫で、元関脇貴闘力を父に持つ西三段目50枚目納谷(18=大嶽)が、東三段目38枚目魁禅(24=浅香山)を破り連敗を回避し、5勝1敗とした。

 立ち合いは納谷が優勢で得意の押し相撲で攻め立てたが、土俵際で右に変化された。「我慢できずに慌ててしまった」と、とっさのはたき込みで勝利をもぎ取った。

 「いつもなら前に出るけど、引く動きがあった。動かされている感じはないが、たぶん疲れが出ている」。前半戦は心身ともに疲れは感じていなかったが、ここ数日は自然と就寝時間も早まり、起床時に疲れを感じるとのこと。「朝も体を動かすのにワンクッションが必要」とスイッチを入れるのも一苦労のようだ。「次は前に出る相撲でいきます」と原点に戻って6勝目を目指す。

魁禅に快勝し、笑顔の納谷(撮影・岡本肇)

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元朝青龍おい、豊昇龍が我慢の白星 礼に関し注意も

魁勇大(右)を内掛けで破る豊昇龍(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 元横綱朝青龍のおい、東三段目42枚目豊昇龍(立浪=19)が我慢の一番を制し、5勝1敗とした。

 西三段目32枚目魁勇大(19=浅香山)と左四つになり、投げ技を試みたものの相手も粘りを見せる。最後は内掛けで相手に覆いかぶさり、30秒近い一番を制した。「(立ち合いの)当たりは良かったけど、なんでか分からないけど体が動いていなかった」と白星にも納得いかない様子だった。

 取組後は敗れた魁勇大が礼をせずに土俵から降り、行司から呼び戻される場面もあったが、豊昇龍も審判を務めていた二子山親方(元大関雅山)から「ちゃんと礼しなくちゃいけない」とその場で注意を受けた。

魁勇大に勝ちインタビューにこたえる豊昇龍(撮影・奥田泰也)

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千代の海「必ず勝つ」母校の化粧まわしで土俵入り

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 千代の海は母校の高知・宿毛高の化粧まわしで土俵入りした。

 この日、相撲部の同級生で西日本豪雨の影響で亡くなった大黒浩平さんの葬儀が高知県内で営まれ、土俵上から故人をしのんだ。「自分ができることは宿毛高の化粧まわしをつけること、勝つこと」と話し、誉富士を押し出して7勝目。「葬式で明るい話題があればと思った。あと1番、必ず勝つ」と誓った。

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八角理事長「連敗は考えづらい」御嶽海の強さ認める

御嶽海(左)は魁聖を押し出しで破る(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 御嶽海は過去4戦0勝と合口の悪かった魁聖を下して、自身初の初日から11連勝を挙げた。

 八角理事長(元横綱北勝海) 御嶽海は勝負どころが良かった。今の勢いなら連敗は考えづらい。もつれてプレッシャーになる前に(優勝を)決めたいところだろう。栃煌山は決定戦に出るなど、優勝争いを知っているのは大きい。経験が生かされるはずだ。

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御嶽海11連勝も「ケガなく終われば」V争い意識せず

全勝を守った御嶽海は「どすこ~い」うちわをあおぐ(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 御嶽海は過去4戦0勝と合口の悪かった魁聖を下して、自身初の初日から11連勝。立ち合い当たって左に動き、右はず押しで土俵際まで押し込んで、右を差して押し出した。

 初勝利に「大きいと思います」。依然、優勝争い単独トップだが、「普通に15日間ケガなく終われればいいと思います」と意識しなかった。

苦手の魁聖(左)に快勝し、全勝キープの御嶽海(撮影・岡本肇)

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栃煌山、強いパパになる 御嶽海2差「ついていく」

千代大龍(手前)を押し出しで破る栃煌山(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭13枚目栃煌山(31=春日野)が西同6枚目千代大龍を押し出しで破り、9勝2敗。この日、全勝を守った関脇御嶽海との2差を守った。現在の幕内力士で大関経験者を除き、最多25場所の三役経験を誇り、12年夏場所では優勝決定戦も戦った実力者だ。最高気温39・2度を記録した灼熱(しゃくねつ)の名古屋で悲願の初優勝へ-。休場した同部屋の新大関栃ノ心の分まで、V戦線を熱くする。朝乃山も2敗を守った。

 幕内屈指の当たりを誇る千代大龍を、栃煌山が立ち合いで止めた。引かれてできた微妙な距離にも、攻める気持ちを忘れず押し出した。「今日みたいな相手に当たり負けしなかった。(相撲は)よくなっている」。御嶽海と2差を守った。

 新大関栃ノ心を輩出した春日野部屋で栃ノ心より1年早く入門、何度も「大関候補」といわれた。三役25場所は、大関経験者を除き幕内力士最多。12年夏場所では賜杯を旭天鵬に譲ったが、優勝決定戦に進んだ。そんな実力者が初場所で左大胸筋肉離れ、先場所は東前頭15枚目、新入幕の07年春場所以降で自己ワーストタイまで番付を落とした。

 「四股、てっぽう、すり足をもっとやれ」-。夏場所後、師匠の春日野親方(元関脇栃乃和歌)に助言され、基礎を倍近くこなした。「数年前から“重さ”がなくなった感じがあった。今は尻から背中にいい張りがある」。場所前の出羽海部屋への出稽古では御嶽海を9勝1敗と圧倒した。

 猛暑の戦いの中、癒やしは連夜のテレビ電話だ。相手は妻せりさん、生後10カ月の長女禀(りん)ちゃん。「どこで覚えたんか、“ママ”と言ったんですよ」。残念ながら「パパ」はまだ。強い「パパ」と呼ばれたい。無念の休場となった栃ノ心のためにも頑張りたい。「この位置(トップと2差)にいるんでね。ついていきたいと思ってます」。残り4日。帰ってきた実力者は最後まで夢を追う。【加藤裕一】

2敗を守り、懸賞金を受ける栃煌山(撮影・岡本肇)

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北勝富士「悔しい思い」乗り越え今年初の勝ち越し

北勝富士(右)に突き落としで敗れる妙義龍(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭16枚目北勝富士(26=八角)が今年4場所目で初の勝ち越しを決めた。

 東前頭9枚目妙義龍を突き落としで破った。「けががあって、いろいろ悔しい思いをしてきたけど、ようやく“北勝富士らしい相撲”をとれるようになってきました」。素直な喜びを口にした。

 夏場所は頸椎(けいつい)椎間板ヘルニア、右大腿(だいたい)四頭筋肉離れで途中休場。「悪霊に取り憑かれてるんじゃないか」と思い、今年も入門以来、名古屋場所前に欠かしたことがない熱田神宮に参拝。1万円で厄払いをしてもらったという。

 全勝の御嶽海は同学年、最大のライバル、目標だ。残り4日で3差は厳しいが「まだまだ優勝はわかんない。“御嶽海の援護射撃”とは言われてたくない。逆に僕が優勝をとってやるつもりでいきます」と鼻息は荒かった。

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魁聖が御嶽海に初土「早く大関上がれっす」速さ脱帽

御嶽海(左)は魁聖に押し出しで勝利する(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭4枚目魁聖(31=友綱)が、関脇御嶽海(25=出羽海)に初めて黒星を献上した。星は7勝4敗になった。

 合い口の良い魁聖でも、全勝中の御嶽海の勢いを止められなかった。過去4戦4勝も「全然そんな意識なかったっすねえ。動きが速い。下からめっちゃ速い」とお手上げ。立ち合いでぶつかると、左下手をつかまれた。とっさに差された右手を巻き替えたが「失敗だった。巻き替えなくても(最初から)まわしを取りにいけば良かった」と魁聖。御嶽海のまわしへ必死に両手を伸ばしたが届かず、寄り切られた。

 想像以上の強さに「ちょっと慌てました。強いっすね。大関上がるんじゃないかな。早く大関上がれっすよね」と苦笑いを浮かべた。

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2敗死守の栃煌山「よくなっている」と初Vへ闘志

2敗を守り、懸賞金を受ける栃煌山(撮影・岡本肇)

〈大相撲名古屋場所〉◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭13枚目栃煌山(31=春日野)が西同6枚目千代大龍を押し出しで破り、2敗を守った。過去2勝4敗と分が悪く、強烈な当たりに定評がある相手に当たり負けせず、引き技にもこらえ、白星をもぎ取った。「ちょっとバタバタしました。もう少し膝を曲げて低くいきたかったけど、当たり負けしなかった。(相撲は)よくなっている」。

 新大関栃ノ心が休場。昨年の名古屋場所では、碧山が優勝次点と頑張った。通算25場所も三役を経験している実力者にすれば、今度は自分が部屋の仲間の分も頑張りたい。この日の朝稽古後には、汗を流した栃ノ心が「栃煌山関は強いよ。弱かったことなんかないよ」とエールを送った。

 全勝の御嶽海を2差で追い、残り4日。勝負の後は連日、昨年6月に結婚した愛妻せりさん、生後10カ月の長女禀(りん)ちゃんとのテレビ電話で疲れをとる。「やっぱり子ども(の笑顔)はね~。あ、もちろん、嫁さんもですよ」。会場を去り際、おどけて笑った。悲願の初優勝へ。エネルギーは十分、ありあまっている。

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新入幕の明生、幕内初連勝「距離感を大事にした」

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 新入幕の西前頭16枚目明生(22=立浪)が幕内で初めて連勝し、4勝7敗とした。

 立ち合いで東前頭10枚目千代丸(27=九重)とぶつかると、半歩分の距離を取って攻めの機会をうかがった。そこから「下から当てて(相手の)頭を起こそうと思った」と、腰を落として相手の懐に潜り込み、左前みつをつかんだ。上体が伸びた千代丸を、そのまま力強く寄り切り。過去最高位の相手を破り「引いてくる相手だったので距離感を大事にした」と淡々と振り返った。

 初日から3連敗など幕内の洗礼を浴びる中で「勝っても負けても手応えがある」と前向きに語る。あと1敗で負け越しが決まる背水の陣だが「(幕内は)一番一番で成長できる。もちろん、そんなすぐには成長できないけど、来場所を見据えて頑張りたい」と、充実した表情で前を向いた。

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御嶽海11連勝!巨漢魁聖押し出し「考えてやれた」

御嶽海(左)は魁聖を押し出しで破る(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、過去4戦0勝と合口の悪い東前頭4枚目魁聖(31=友綱)を下して、自身初の初日から11連勝を挙げた。

 体重204キロの巨漢の魁聖相手に、立ち合いこそ正面から当たったが、すぐに左に動いた。動きが一瞬止まった魁聖を右はず押しで土俵際まで運び、粘られたが右を差して意地で押し出した。「しっかり考えてやれたかなと思います。足がよく出ていた」と振り返った。

 無敗を守り、優勝争いを単独トップで走り続けている。初優勝に向けてこの一番は「大きいと思います」。ただ、日に日に近づく賜杯への思いについては「まるっきりない」とかわした。

 19日の12日目は、大関高安戦が組まれた。「そう簡単に勝てる相手ではないから、しっかり準備していきたいと思います」と、現在6連敗中と合口の悪い高安を破って、さらに賜杯を手元に近づける。

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関脇御嶽海が無傷の11連勝で単独首位、2差キープ

田中マルクス闘莉王(右)と握手を交わす御嶽海(撮影・岡本肇)(2018年7月17日)

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 単独トップの関脇御嶽海(25=出羽ノ海)は、前頭4枚目魁聖(31=友綱)を押し出して初日から無傷の11連勝を飾った。12日目は大関高安(28=田子ノ浦)と対戦する。

 2差で追う2人はともに勝って2敗を守った。前頭13枚目栃煌山(31=春日野)は同6枚目千代大龍(29=九重)を押し出した。同13枚目朝乃山(24=高砂)は、同10枚目錦木(27=伊勢ノ海)を寄り切った。

 全休明けのかど番大関高安は、関脇逸ノ城(25=湊)に押し出されて2連敗で7勝4敗となった。

 先場所途中休場の大関豪栄道(32=境川)は、前頭5枚目大翔丸(27=追手風)を寄り倒して勝ち越しを決め、かど番を脱出した。

 人気力士の前頭6枚目遠藤(27=追手風)は、前頭3枚目貴景勝(21=貴乃花)を引き落として勝ち越しを決めた。

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美ノ海8敗目で幕下陥落確実「親方が言ってた通り」

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 新十両美ノ海(ちゅらのうみ、25=木瀬)が負け越し、幕下陥落が確実となった。

 日大相撲部の先輩、東十両7枚目剣翔に寄り切られて8敗目。「先輩と関取で戦える。プロの世界で力を出し切りたかったんですが…」。左で前まわしに手をかけながら、ほぼ一方的に寄り切られた。「取り口がバレてるから、速攻で来られた。一瞬でも止まってくれたら、中に入れるんですけどね」と悔しがった。

 来場所は幕下での出直しが濃厚だ。「(師匠の木瀬)親方(元前頭肥後ノ海)が言ってた通りです」。今場所前に指摘されていたのは「当たった後にアゴが上がる」「“相手に当たる面積を小さくして、力勝負にしない」の2点だった。「的確だなと実感します。逆に言えば、それをちゃんと実践すれば次は大丈夫ということでしょう」。

 初めて15日連続で相撲をとる。スタミナ面は「疲れているけど、予想以上じゃない。体作りはある程度できていた感じはあります」。体重137~138キロ。16年春場所のデビュー時から約10キロアップしたが、スピードはさして落ちていない手応えはある。「マイナスばかりではないです。あと4日、全部勝つつもりでいきます」と落ち込むことなく、前を向いていく。

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貴ノ岩10勝目「緩めずに」来場所での再入幕濃厚に

貴ノ岩

<大相撲名古屋場所>◇11日目◇18日◇ドルフィンズアリーナ


 西十両3枚目貴ノ岩(28=貴乃花)が、西十両10枚目照強(23=伊勢ケ浜)を下して10勝目を挙げ、来場所での再入幕が濃厚となった。

 照強に中に潜られて足を取られかけたが、寸前で回避した。しかし、上体が起き上がると土俵際まで一気に運ばれた。ここで慌てないのが、貴ノ岩の強み。土俵際で踏ん張って体を落とし、左を差して有利な体勢を作ると、逆の土俵際まで一気に運んで寄り切りで下した。「足を取るとは頭になかった」と予想していなかったが、冷静に対処して白星をつかんだ。

 これで秋場所(9月9日、東京・両国国技館)での再入幕が濃厚となった。昨年10月の元横綱日馬富士関による傷害事件の被害で、同年九州、今年の初場所を全休。番付を十両下位まで落とした春場所で復帰して、夏場所に続き2場所連続の2桁白星を挙げた。再入幕となれば昨年九州場所以来だが「最後まで緩めずに頑張るだけです」と、目の前の一番に集中する。

 十両の優勝争いも1敗で単独トップで引っ張っている。「意識してもいいことないですよ」と自然体で、13年初場所以来2度目の十両優勝を狙う。

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炎鵬5勝目で十両復帰有力「勝ち方にも余裕がある」

炎鵬(2018年3月6日撮影)

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 人気小兵力士の西幕下2枚目炎鵬(23=宮城野)が東同9枚目玉木を下して5勝1敗とし、十両復帰を有力にした。

 持ち前の低い立ち合いから相手の右足に狙いを定め、足取りを決めた。「今日は(相手の出方が)見えました。右足から踏み込んでくる、上体に力が入ってるなと思い(足取りを)狙っていきました」としてやったりの笑みを浮かべた。

 春場所の十両経験後、着実に地力が上がっている。「前までは勝ってもいっぱいいっぱいでしたが、今は勝ち方にも余裕があります」。この日もただ足を取りにいったわけではない。対戦相手のデータは完全に頭にインプット。加えて「仕切りまでに落ち着いて状況を整理する」ことで、予想、読みに鋭さが増した。

 残り1番。体重は現在96~97キロ。「次は必ず100キロにして(十両に)上がりたい。それを想定してやっていきます」。力強い言葉に、充実感が漂った。

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豊ノ島3場所連続勝ち越し「幕内でも勝てる自信」

豊ノ島(2018年1月15日撮影)

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 関脇経験者で西幕下7枚目の豊ノ島(35=時津風)が、3勝2敗で迎えた今場所の6番相撲に登場した。十両経験者で東幕下12枚目の栃飛龍(31=春日野)を寄り切りで破り、3場所連続の勝ち越しを決めた。

 立ち合いで左に変化気味に体を開かれ、押し込んだ向正面では、いなされて体がグラリと泳ぎ一瞬、横向きに。「もちろん頭にはあったけど焦った。分かっていても(いなしを)食っちゃう時は食っちゃう」と冷や汗をかいたが、すぐに向き直ると再び攻勢に。横に食らいつき左を深く取り、右もおっつけながらのぞかせて攻め立てた。「あの形になれば幕内でも勝てる自信はある」という十分な体勢で正面土俵に寄り切った。

 ヒヤリとさせる場面もあったが「終始、自分の攻めで中に入れた。(攻めきれなかった場面は)向こうが残すタイミングと(自分の)力が抜けるタイミングが一緒になってしまった。“いやいや出ろよ”と。その後は、しっかり慌てずに取れた」と振り返った。

 7戦全勝なら関取復帰だった今場所の目標は、2番相撲で敗れて絶望的に。その後は、来場所の幕下5枚目以内確保のために、5勝を目標に切り替えた。残り1番に勝って、その下方修正した目標値に到達したいところだ。

 もっとも、その5勝で終えれば番付運次第で再十両という、一抹の可能性はある。十両からの陥落力士数、幕下上位の勝ち越し力士との兼ね合いによるが、周囲の勝手な期待にも、そこに頼る姿勢は本人にはない。「上がろうが上がるまいが、しっかり(最後の7番相撲を)やって勝つこと。結果として、そうなるかならないかだけ」と目の前の一番に集中する。

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琴奨菊が2年ぶり6度目休場 幕内では5人目

琴奨菊(18年1月撮影)


 大相撲の西前頭筆頭の琴奨菊(34=佐渡ケ嶽)が、名古屋場所11日目の18日、日本相撲協会に左上腕二頭筋と三頭筋の損傷で「18日より約3週間の安静、休務、通院加療を要する見込み」との診断書を提出し、休場した。診断書によると、小結玉鷲に敗れた前日10日目に受傷している。

 琴奨菊は、小手投げで7敗目を喫した玉鷲戦で、取組後に左肘付近を押さえて痛そうな表情を見せていた。11日目に対戦を予定していた正代は不戦勝となり、琴奨菊は8敗目で負け越すことになった。

 琴奨菊の休場は、大関時代の16年名古屋場所以来、2年ぶり6度目となった。これで今場所の幕内の休場者は3横綱と新大関栃ノ心に次いで5人目。現在も幕内で出場している力士では、幕内優勝経験者は大関豪栄道のみとなった。

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