上へ戻る

au版ニッカン★バトル

大相撲ニュース

稀勢の里重圧のまれた立ち合いかみ合わず金星配給

休場明けの稀勢の里(左)は、玉鷲の強烈な突き押しで黒星スタート(撮影・岡本肇)

<大相撲九州場所>◇初日◇12日◇福岡国際センター

 全休明けの横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が東前頭筆頭の玉鷲に押し出しで負けて、出場した夏、名古屋場所に続いて自身3度目の3場所連続初日黒星となった。春場所と名古屋場所で負傷した、左上腕付近と左足首の状態は悪くはなく、順調に仕上げてきていた。場所前の二所ノ関一門の連合稽古でも、好調ぶりを発揮していた。しかし、3場所連続休場明けの初日は横綱とはいえ難しさがあったのか、自身5個目の金星配給となった。

 支度部屋に戻った稀勢の里は、何度も唇をかみしめた。何かを言いたそうにしては、のみ込んだ。口を真一文字に結んだ表情からは、悔しさがにじみ出ていた。しかし、言い訳はしまいと「うーん」と何度もうなずいた。「いや、まぁ、また明日」。自分の中で整理がついたのか、割り切るように言った。

 本場所で相撲を取ったのは、途中休場した名古屋場所5日目の7月13日以来4カ月ぶりだった。久しぶりで、やはり緊張はあったのか。1度目の立ち合いは先につっかけて不成立。その後、玉鷲に2度つっかけられた。異様なムードが流れる中、4度目で成立。玉鷲の突き押しに対抗して、左のおっつけを狙うも不発となり土俵を割った。相撲を取っては過去9戦無敗だった相手に、金星と初白星を献上してしまった。

 左上腕付近を負傷した後の夏、名古屋場所に比べれば十分に動けた。「状態はそんなに悪くない」と自分でも分かっていた。福岡入り後も連日、大関高安と三番稽古を行い、二所ノ関一門の連合稽古でも、大関豪栄道、関脇嘉風相手に相撲を取り調子を上げていた。

 師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は「場所に出る以上、問題はない」と負傷箇所は問題視しなかったが、「稽古場と本場所は違う」と連日言い続けた言葉をこの日も発した。稽古場では味わえない、本場所ならではの独特な雰囲気、緊張感が、15歳の初土俵以来、初めて全休を味わった稀勢の里に普段よりも重くのしかかった。

 最初は硬かった表情も、だんだんと和らいでいた。「うまくやられましたね」と分析する余裕も見せた。今日の取組相手は、初日に横綱日馬富士を倒した新小結の阿武咲。勢いをつけるには格好の相手を下して、復活への懸け橋を作る。【佐々木隆史】

 ◆出場3場所以上連続で初日黒星を喫した横綱 年6場所制が定着した58年以降、曙(98年初、春、夏場所)以来7人目。隆の里が6場所連続(84年九州から、85年春、夏の2場所休場を挟んで86年初場所まで)で記録したのがワースト。

 ◆3場所以上連続休場した横綱の休場明け初日の成績(年6場所制が定着した58年以降) 場所前に引退した力士を除き、初日に相撲を取った力士は過去17人で20番あり、そのうち初日白星は13回。初日から連敗は北の富士、曙、3代目若乃花の3例ある。初日黒星だった大鵬は、2日目から14連勝して優勝した。

関連するニュースを読む

栃煌山「明日は修正して…」連勝止まり悔しさ1敗

錦木にきめ出しで敗れ悔しそうな表情を見せる栃煌山(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇6日目◇16日◇福岡国際センター

東前頭2枚目栃煌山(31=春日野)に土がついた。同3枚目錦木にもろ差しの体勢に入りかけたが、そのまま両腕を固められ、きめ出しを食った。

「ちょっと上体から行っちゃった。ああ来るのはわかっていました。もっと前に出て、相手を起こしながらいかないと…。何かフワッと立ってしまった」と首をひねった。

横綱、2大関、2関脇という上位陣総なめの5連勝が、思わぬ形で止まった。「自分の相撲を取れなかったことが悔しい。明日は修正して、もっと低いところから当たっていきたい」と気持ちを切り替えていた。

栃煌山(右)にきめ出しで勝利する錦木(撮影・栗木一考)
錦木に敗れた栃煌山(撮影・今浪浩三)

関連するニュースを読む

貴景勝6連勝 高安1敗守る/6日目写真ライブ特集

<大相撲九州場所>◇6日目◇16日◇福岡国際センター

5連勝の小結貴景勝(22=千賀ノ浦)は小結魁聖(31=友綱)を破り6連勝。大関高安(28=田子ノ浦)は前頭玉鷲(34=片男波)を下し1敗を守った。

6日目の取組模様を写真で振り返ります。


正代(4勝2敗)押し出し栃ノ心(3勝3敗)

正代(手前)に押し出される栃ノ心(撮影・今浪浩三)

栃ノ心(左)に押し出しで勝利する正代(撮影・栗木一考)


豪栄道(3勝3敗)寄り倒し竜電(1勝5敗)

竜電(手前)に寄り倒しで勝利する豪栄道(撮影・栗木一考)

竜電(奥)を寄り倒しで破る豪栄道(撮影・今浪浩三)


玉鷲(3勝3敗)寄り切り高安(5勝1敗)

玉鷲(左)に寄り切りで勝利する高安(撮影・栗木一考)

玉鷲(奥)を寄り切る高安(撮影・今浪浩三)


妙義龍(4勝2敗)寄り切り逸ノ城(1勝5敗)

逸ノ城(右)に寄り切りで勝利する妙義龍(撮影・栗木一考)


御嶽海(3勝3敗)押し出し北勝富士(3勝3敗)

北勝富士(右)に押し出しで勝利する御嶽海(撮影・栗木一考)

北勝富士(右)に押し出しで勝利する御嶽海(撮影・栗木一考)


貴景勝(6勝)突き落とし魁聖(1勝3敗2休)

魁聖(左)に突き落としで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)


栃煌山(5勝1敗)きめ出し錦木(2勝4敗)

栃煌山(左)に極め出しで勝利する錦木(撮影・栗木一考)

栃煌山(右)に極め出しで勝利する錦木(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

貴景勝が6連勝で単独トップ 栃煌山、高安が1敗

魁聖(左)に突き落としで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇6日目◇16日◇福岡国際センター

小結貴景勝(22=千賀ノ浦)が6連勝で単独トップに立った。右のど輪で小結魁聖(31=友綱)の上体を起こし、左から突き落とした。初日から5連勝で並走していた前頭2枚目栃煌山(31=春日野)は、同3枚目錦木(28=伊勢ノ海)に決め出されて土がついた。

大関高安(28=田子ノ浦)は前頭2枚目玉鷲(34=片男波)を寄り切って5勝1敗とした。大関豪栄道(32=境川)は前頭3枚目竜雷(28=高田川)を寄り倒して3勝3敗の五分に戻した。大関栃ノ心(31=春日野)は前頭4枚目正代(27=時津風)に押し出されて3勝3敗となった。

人気力士の前頭12枚目遠藤(27=追手風)は同11枚目千代の国(28=九重)に送り出されて3勝3敗となった。

玉鷲(奥)を寄り切る高安(撮影・今浪浩三)
九州場所 栃煌山(右)にきめ出しで勝利する錦木(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

栃煌山が今場所初黒星、貴景勝6連勝で単独トップ

九州場所 魁聖(左)に突き落としで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇6日目◇16日◇福岡国際センター

前頭2枚目栃煌山(31=春日野)が、同3枚目錦木のきめ出しを食らい、今場所初黒星を喫した。

序盤戦を1横綱、2大関、2関脇と上位陣総なめの5連勝で乗り切ったが、この日は立ち合いから浅いもろ差しとなったが、両手をきめられ、一気に土俵を割り5勝1敗となった。

栃煌山と同じく全勝で並んでいた小結貴景勝(22=千賀ノ浦)は小結魁聖(31=友綱)を突き落として6連勝と星を伸ばし、単独トップに立った。

九州場所 栃煌山(右)にきめ出しで勝利する錦木(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

豊ノ島「考えて…」2敗目も験直しでラーメン店探し

東龍(左)の攻めを耐える豊ノ島(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇6日目◇16日◇福岡国際センター

関取として2年半ぶりに本場所の土俵に上がっている、東十両13枚目の豊ノ島(35=時津風)が今場所2敗目(4勝)を喫した。

同10枚目の東龍(31=玉ノ井)と対戦。平幕時代の14年名古屋場所以来の対戦(この時は、つり出しで豊ノ島の勝ち)だが、時津風部屋へ出稽古に来る東龍とは、最近も稽古場で胸をよく合わせていた。その経験から「前みつを取られることが多かったから、差しにいくよりはじいていく」(豊ノ島)イメージを描いていた。そのための踏み込みも十分で、先に飛び込んだ。「踏み込んで押し込んで(その後は)流れで」という、もくろみ通りの立ち合いだったが、相手はその上をいった。右の前みつをサッと引かれ、腰が浮いてしまった。左腕をグイと伸ばされ完全に上体が棒立ちとなったところで押し出された。

「前みつを取られたのが一番(の敗因)。今日の一番のすべて。早かった」と脱帽するしかなかった。それでも4勝2敗で“貯金2”の白星先行。「思い切って明日から切り替えて頑張りますよ」。2日前に今場所初黒星を喫した際は験直しで、ラーメンを食べて部屋に戻った。この日も「これからジックリ車の中で考えて…」と入念な下調べの元、ラーメン店探しにいそしむ? 疲労はたまりつつも、そんなリップサービスも交えながら、場所を後にした。

十両・豊ノ島を押し出しで破る東龍(右)(撮影・今浪浩三)

関連するニュースを読む

宇良が速攻、勝ち越し王手「自分の相撲取れた」

徳田(右)を足取りで破る宇良(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇6日目◇16日◇福岡国際センター

東三段目33枚目宇良(26=木瀬)が、三番相撲で西三段目34枚目徳田(18=武蔵川)を下し、勝ち越しに王手をかけた。

低く鋭い踏み込みから左を差して速攻劇。「自分の相撲が取れて良かった。(戦略など)やっていることは言えないけど、勝ったから良かった」と振り返った。

三段目を経験したのは、自身3場所目の15年秋場所。たった1場所しか経験していないが「あのときとは全然違う。体も違う」と当時を振り返った。

172センチと小柄な体格で昨年の名古屋場所では前頭4枚目まで昇進した。「プロに入ってからずっと試行錯誤をしてきた。(相撲を)やめるまで試行錯誤じゃないですか」。

工夫に工夫を重ねて「角界の業師」とまで言われた26歳。4連勝で早々と勝ち越しを決めたい。

徳田(右)を足取りで破る宇良(撮影・鈴木正人)
徳田を足取りで破った宇良(左)(撮影・今浪浩三)
徳田を足取りで破った宇良(左)(撮影・今浪浩三)

関連するニュースを読む

栃煌山 上位総ナメ 昔の“重み”戻ってきた

笑顔を見せる栃煌山(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

東前頭2枚目栃煌山(31=春日野)が、高安との全勝対決を制した。

立ち合い負けせず、押し込み、最後は左からのすくい投げで大関に土をつけた。三役の常連だった実力者が平幕として1横綱、2大関、2関脇と上位陣総なめの5連勝だ。全勝は小結貴景勝と2人だけ。稀勢の里休場で横綱が消え、荒れる九州場所で“帰ってきた大関候補”が主役に躍り出た。

高安相手に前に出た。栃煌山が立ち合いから圧力をかけ、中に入る。「相手の腰が伸びた」と感じた。流れの中でもろ差しへ。巻き替えられた右を巻き返した瞬間、左からすくい投げを決めた。「欲を言えば、中に入った時に体を寄せていければ…」。過去25場所も三役を務めた男は貪欲だ。

相次ぐケガで番付を落とした。「体に重みがなくなった」とこぼした。西前頭7枚目だった先場所も腰椎椎間板ヘルニアに苦しんだが、つかんだ感覚がある。「腹だけに力を入れるんじゃなく、体全体に芯を通す。まだできたり、できなかったりですが…」。昔の“重み”が戻ってきた。

平幕で不戦勝を含まぬ、初日から5連勝は昨年春場所以来4度目だが、過去3度の番付は前頭10枚目以下。同2枚目の今回と値打ちが違う。1横綱、2大関、2関脇と上位を総なめ。「今日のような我慢が大事。その中で1番でも2番でも納得できる相撲を…」。三役復帰へ、初優勝へ。帰ってきた強者に夢が広がる。【加藤裕一】

高安(手前)をすくい投げで破る栃煌山(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

懸賞5本取りやめ 3横綱不在 興行面でも痛手

懸賞金獲得5傑(5日目まで)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

日本相撲協会は、稀勢の里が休場したことにより、玉鷲との取組に懸かっていた懸賞23本のうち5本が取りやめとなったと発表した。

18本は他の取組に変更され、高安と栃煌山の一番に13本、栃ノ心と北勝富士、遠藤と明生の平幕対決に各2本、豪栄道と錦木の取組に1本が加わった。3横綱全員が不在となり、興行面でも痛手となる。九州場所担当の境川部長(元小結両国)は「横綱土俵入りがなくなり、お客さまに本当に申し訳ない。他の力士に奮闘してもらいたい」とおわびした。

大相撲九州場所 報道陣に悔しそうに休場を発表する横綱稀勢の里(撮影・菊川光一)

関連するニュースを読む

北勝富士 栃ノ心から初白星「勝ち越さないと」

栃ノ心(左)を押し倒しで破った北勝富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

北勝富士が過去2戦2敗の栃ノ心から初白星を挙げた。

左のど輪と右のおっつけで押し込み、前に出続けて押し倒した。最後、上手を許したが「(栃ノ心の)体重が後ろに乗っていれば、馬力は自分の方がある」と構わずに前進。序盤戦を終えて白星を先行させ、新三役に向けて勢いつく白星となったが「勝ち越さないと意味がない」と引き締めた。

支度部屋に引き揚げる北勝富士(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

稀勢の里「もう1回チャンスを」引退かける初場所

険しい顔で休場を発表する稀勢の里(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

初日から4連敗していた一人横綱の稀勢の里(32=田子ノ浦)が、5日目から休場した。この日朝、福岡・大野城市の部屋で自ら報道陣に対応して表明。「右膝挫傷捻挫で全治1カ月の休業加療を要する」との診断書を提出した。5日目の西前頭2枚目玉鷲戦は不戦敗となり、横綱史上初の初日から5連敗。不名誉な記録に名を残した和製横綱は、来年1月の初場所での進退問題は避けられない状況となった。

一人横綱の責任を果たせず、1勝もできずに稀勢の里の九州場所が終わった。部屋の稽古終了後、まわしを着けずに報道陣の前に現れると、前日4日目までの3日連続の無言から一転。初日の貴景勝戦で右膝を痛めたと明かし、ファンに謝った。「やり切りたい、務め上げたい気持ちはありましたけど、なかなか体が続かなかった」と唇をかんで話した。前夜は1人で進退問題と向き合った。「魂はまだ燃えている。負けた悔しさも当然ある。許されるならば、もう1度勝負したい」。休場し、けがを治して再起を図る道を選んだ。

一足早く今年の本場所を終えたが、皆勤はわずか1場所、6場所合計で11勝しか挙げられなかった。今場所の残り10日間を休場すると、今年は11勝15敗64休。一人横綱以前に、横綱の責任を果たしたとは言えない成績となる。今場所も不戦敗を除き、横綱としては87年ぶり2人目となる初日から4連敗。それでも師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は、前夜の稀勢の里との話し合いの一部を明かし「本人から『このままでは終われない。もう1回チャンスをください』と言われた。次に向けて全力でいきたいという考え」と、復活にかける思いを代弁した。

一方で横綱審議委員会の北村委員長は、10勝5敗だった9月の秋場所後「来場所、また前半戦で負けが込んで休場ということになれば、やっぱり何か考えなければいけない」と、進退問題は消滅していない状態だと話していた。この日の休場についても、同委員長は「横綱の第一の条件である強さが満たされない状態が長期にわたっており、これを取り戻す気力と体力が持続できるか心配している」と、横綱の地位に見合う力量に、懐疑的とも受け取れるコメントを発表した。

稀勢の里は今後について「いい相撲を取っていきたい気持ちはある」と話し、初場所で進退を懸けるかどうかは「しっかり考えていきたい」と明言しなかった。だが同じ二所ノ関一門の芝田山親方(元横綱大乃国)が「もう後はない」と言えば、兄弟子でもある西岩親方(元関脇若の里)は「横綱のプライドを捨てて、稽古場で泥だらけに必死にやるしかない」と断言。進退問題が“待ったなし”であることへの、自覚を促すように厳しく話していた。【高田文太】

11日、貴景勝にはたき込みで敗れる稀勢の里

関連するニュースを読む

栃煌山が上位陣撃破5連勝、三役復帰に「気合入る」

取材に笑顔を見せる栃煌山(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

東前頭2枚目栃煌山(31=春日野)が、大関高安との全勝対決を制し、勝ちっ放しの5連勝とした。幕内屈指の強い当たりに負けず、押し込み、流れの中ですくい投げを決めた。

「低い体勢のまま当たって、圧力をかけて、中に入れた。ただ、欲を言えば、中に入った時に体を寄せてそのままいければ…。まだ腰が引けてます」。

初日は御嶽海、2日目は逸ノ城と2関脇、3日目は大関豪栄道で4日目は横綱稀勢の里を破った。上位陣を総なめにする勢いの5連勝。しかし、通算25場所の三役経験を誇る実力者は白星を手放しで喜ばない。

相次ぐ故障に泣いてきた。小結だった昨年秋場所を最後に平幕暮らしが続き、西前頭7枚目だった先場所も腰椎椎間板ヘルニアに苦しんだ。「ここ数年、体に重みがなくなっている感じがあって。軽くなったというか」。しかし、万全でない体調の中で試行錯誤を重ねた。「腹だけに力を入れるんじゃなく、体全体に芯を通す。まだできたり、できなかったりですが…」。先場所は終盤を5連勝フィニッシュ。取り戻しつつあった昔の“重み”が、確信に変わりつつある。

20歳の誕生日直後の07年春場所が新入幕の“早熟派”も、もう31歳。かつての「大関候補」という肩書もご無沙汰になりつつあるが、諦めなんて全然ない。「三役復帰? もちろん。部屋に栃ノ心もいたり、頑張れます。気合入りますよ」。序盤戦で3大関に土がつき、横綱が消えた九州場所で“帰ってきた男”が輝き出した。

高安(手前)をすくい投げで破る栃煌山(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

阿武咲4勝目「良い感覚」同い年で全勝貴景勝に刺激

隠岐の海(左)に押し出しで勝利する阿武咲(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

東前頭13枚目阿武咲(22=阿武松)が、西前頭11枚目隠岐の海(33=八角)を押し出しで破り、4勝1敗とした。

ベテラン相手に盤石の相撲を見せた。のど輪で相手の上体を起こし、左ハズも効いた。「しっかり下から、下からの意識ですね。やっと良い感覚になってきた」。1度も止まらず、隠岐の海に何もさせなかった。

若手の期待株が1敗をキープして前半戦を終えた。西前頭6枚目だった先場所では4勝11敗と苦しんだが、今場所は「集中力をしっかり維持できている」と話す。

小結貴景勝(22=千賀ノ浦)が全勝中。仲の良い同い年が好調な状況を「幸せなこと」と存分に刺激を受けている。前半戦を4勝以上で終えるのは、2度目の敢闘賞を受賞した昨年の秋場所以来。「(1敗を守っている)意識はそんなにしていない。とりあえず、しっかり楽しめている」と、落ちついた口調で語った。

阿武咲(左)は押し出しで隠岐の海を下す(撮影・菊川光一)

関連するニュースを読む

八角理事長、休場の稀勢の里は「奮起するしかない」

八角理事長

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

一人横綱が休場し、3枚看板だった横綱が不在の場所となってしまった。協会トップの八角理事長(55=元横綱北勝海)はまず、ファンに対し、おわびのコメントを発した。

役員室で幕内終盤戦の相撲をテレビで見届けながら報道対応。「(稀勢の里の)土俵入り、取組を楽しみにして見に来てくれたお客さんに、申し訳ない」と初日から休場している白鵬、鶴竜に続く横綱全員休場の状況をわびた。

稀勢の里に対しては「悪いところを治してもう1度、体を作り直して頑張ること。それが多くのファンの願いだろうから、奮起するしかない」と立て直しに期待した。

横綱経験者として、その重みは痛いほど分かる。休場原因が初日の一番で痛めた右膝にあることには「(横綱の地位にいる以上)ケガは言い訳にはできない。ケガをしない体を作る、ケガをしない相撲を取る。ケガはつきものだが、本人が頑張るしかない」と奮起を促した。そのためには「開き直って稽古するしかない。どこが痛いとか言ってられない」とし「内容うんぬんより番数。そうやって自信を取り戻すこと」と話した。

稀勢の里対玉鷲戦の結果(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

貴景勝、自身初5連勝「勝たないといけない職業」

逸ノ城(右)に激しく攻める貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

小結貴景勝(22=千賀ノ浦)が、関脇逸ノ城(25=湊)を破って、自身初の初日から5連勝を果たした。

逸ノ城に差させる隙も、まわしを取らせる隙も与えず、立ち合いから突き続けた。途中いなして体勢を崩して左のおっつけで土俵際に追いやり、最後も左の押しで押し出した。「作戦は立てないので、狙い通りというか体が、頭が反応した」と無我夢中だった。

序盤戦を終えて、無傷の5連勝。5日目を終えて、三役以上で唯一の全勝だ。横綱稀勢の里がこの日から休場し、千秋楽までまだ10日あるとはいえ、優勝候補の1人。それでも「勝たないといけない職業。白星がつながっているのは考えずに、相撲の内容を意識していきたい」と気を引き締めた。

九州場所 逸ノ城(左)に押し出しで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

貴景勝、栃煌山が5連勝 高安初黒星…3大関全滅 

高安(左)をすくい投げで破る栃煌山(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

一人横綱で臨んでいる稀勢の里(32=田子ノ浦)が休場。小結貴景勝(22=千賀ノ浦)は関脇逸ノ城(25=湊)を押し出して5連勝を決めた。

大関豪栄道(32=境川)は前頭3枚目錦木(28=伊勢ノ海)に土俵際の小手投げで敗れ、2勝3敗と再び黒星先行。大関栃ノ心(31=春日野)は前頭筆頭北勝富士(26=八角)に寄り倒されて2敗目。北勝富士は横綱稀勢の里に続き、大関を撃破して3勝目をあげた。

大関高安(28=田子ノ浦)は勝ちっ放し同士の前頭2枚目栃煌山(31=春日野)にすくい投げで敗れ、初黒星。

人気力士の前頭12枚目遠藤(27=追手風)は同15枚目明生(23=立浪)を寄り切って3勝2敗と白星を先行させた。

豪栄道(右手前)に小手投げで勝利する錦木(撮影・栗木一考)
栃ノ心(右奥)に押し倒しで勝利する北勝富士(撮影・栗木一考)
稀勢の里対玉鷲戦の結果(撮影・栗木一考)
逸ノ城(左)に押し出しで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)
豪栄道(右手前)に小手投げで勝利する錦木(撮影・栗木一考)
九州場所 明生(右)に寄り切りで勝利する遠藤(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

栃煌山、連日の上位陣撃破 感謝の気持ちで5連勝

高安(左)をすくい投げで破る栃煌山(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

東前頭2枚目栃煌山(31=春日野)が大関高安(28=田子ノ浦)をすくい投げで破り、小結貴景勝(22=千賀ノ浦)とともに勝ちっ放しの5連勝を飾った。

立ち合いから低く当たると、その後の攻防でも低い態勢を保つ。最後は土俵際で大関をすくい投げで転がした。

前日4日目は稀勢の里を逆転のすくい投げで破り、休場に追い込んだ。これで1横綱、2大関、2関脇と上位陣撃破。横綱不在、勝ちっ放しの消えた大関陣の中で、優勝争いの主役として期待される。

「今日も立ち合いから低い位置で、我慢して相撲がとれた。低かったから巻き返えもできた。これからも一番一番しっかり集中したい」。

関脇を11場所、小結を14場所も務めた“大関候補”が、昨年から左膝、腰、左大胸筋など相次ぐ故障に見舞われ、今年夏場所では東前頭15枚目へ。07年春場所の新入幕後、自己ワーストタイまで番付を落とした。ケガなどに苦しんだ時期もあっただけに「ここで上位と相撲が取れてありがたい」と感謝の思いもプラスに働いているようだ。

小結だった昨年秋場所以来となる三役復帰へ、念願の初優勝へ、快進撃を続けていく。

関連するニュースを読む

貴景勝と栃煌山が5連勝/5日目写真ライブ速報

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

一人横綱で臨んでいる稀勢の里(32=田子ノ浦)が休場。

小結貴景勝(22=千賀ノ浦)は関脇逸ノ城(25=湊)を押し出して5連勝を決めた。

【5連勝】貴景勝、栃煌山

5日目の取組模様を写真で振り返ります。


稀勢の里(5敗)不戦勝玉鷲(3勝2敗)

稀勢の里対玉鷲戦は不戦勝となる。右奥は田子ノ浦親方(撮影・栗木一考)

稀勢の里対玉鷲戦の結果(撮影・栗木一考)


栃煌山(5勝)すくい投げ高安(4勝1敗)

高安(手前)をすくい投げで破る栃煌山(撮影・栗木一考)

高安(左)をすくい投げで破る栃煌山(撮影・栗木一考)

栃煌山(右)にすくい投げで敗れる高安(撮影・栗木一考)


北勝富士(3勝2敗)押し倒し栃ノ心(3勝2敗)

栃ノ心(右奥)に押し倒しで勝利する北勝富士(撮影・栗木一考)


豪栄道(2勝3敗)小手投げ錦木(1勝4敗)

豪栄道(右手前)に小手投げで勝利する錦木(撮影・栗木一考)

豪栄道(右手前)に小手投げで勝利する錦木(撮影・栗木一考)

豪栄道(右手前)に小手投げで勝利する錦木(撮影・栗木一考)


御嶽海(2勝3敗)寄り切り魁聖(1勝2敗2休)

九州場所 御嶽海(左)に寄り切りで勝利する魁聖(撮影・栗木一考)


貴景勝(5勝)押し出し逸ノ城(1勝4敗)

逸ノ城(左)に押し出しで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)


妙義龍(3勝2敗)寄り倒し竜電(1勝4敗)


正代(3勝2敗)上手投げ朝乃山(2勝3敗)

九州場所 朝乃山(右)に上手投げで勝利する正代(撮影・栗木一考)


貴ノ岩(2勝3敗)小手投げ嘉風(2勝3敗)

嘉風(手前)に小手投げで勝利する貴ノ岩(撮影・栗木一考)


千代大龍(4勝1敗)はたき込み輝(2勝3敗)

輝(右)にはたき込みで勝利する千代大龍(撮影・栗木一考)


阿炎(4勝1敗)はたき込み琴奨菊(3勝2敗)

九州場所 琴奨菊(手前)にはたき込みで勝利する阿炎(撮影・栗木一考)

九州場所 琴奨菊(手前)にはたき込みで勝利する阿炎(撮影・栗木一考)


大栄翔(4勝1敗)押し出し松鳳山(2勝3敗)

九州場所 松鳳山(右)に押し出しで勝利した大栄翔(撮影・栗木一考)


明生(3勝2敗)寄り切り遠藤(3勝2敗)

九州場所 明生(右)に寄り切りで勝利する遠藤(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

貴景勝が関脇逸ノ城を押し出し5連勝、勢い止まらず

逸ノ城(左)に押し出しで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

今場所から千賀ノ浦部屋所属として臨んでいる小結貴景勝(22)は関脇逸ノ城(25=湊)を破り自身初の5連勝を果たした。立ち合いから押し込むと、左からうまく攻めて、最後は押し出した。

初日に横綱稀勢の里、2日目に大関豪栄道を撃破したが「もう終わったこと」と喜びに浸らない。4日目に自身初の4連勝を決めたときも「勝っておごらず、負けても腐らず。自分の持ってる実力を出し切るだけ」と、意識することなく平常心を保ち続けていた。

関連するニュースを読む

豊ノ島4勝目、前日初黒星後3時のラーメンで験直し

極芯道(左)に押し倒しで勝利する豊ノ島(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

疲労困憊(こんぱい)と引き換えに、今度は我慢比べに勝った。13場所ぶりの関取復帰場所となった東十両13枚目の豊ノ島(35=時津風)が、4勝目を挙げた。

東西13枚目同士の対戦で、新十両の極芯道(22=錦戸)と当たった。幕下時代の今年夏、秋場所と2度の対戦では、最初が2分半を超し、次も2分近い相撲の末に「あり地獄にはまった」と表現するような、長い相撲の末に敗れ「苦手なタイプ」と話していた。

この日も頭をつけ合う手四つの体勢から、何度も打開しようと突き放したり、もろ差しを狙おうとして“時短相撲”で勝負を決めようとした。だが、そのたびに極芯道も重い腰で粘り、3分近い相撲になった。何度目かの仕掛けで、右おっつけから相手を突き上げ、体を崩して右から「これでもか」とばかりに強烈な突き。上体が浮いた158キロを、最後は押し倒した。

開口一番「疲れた~」と、ため息をついた。長い相撲を取った上に、負ければ連敗となる一番を制し、前半5日間を終え4勝1敗。勝と負けるとでは大違いの相撲をものにした安堵(あんど)感で、冗舌ないつもの口ぶりも戻った。

「よく我慢した。いや、我慢したと言うより、我慢できなくて攻めたらという感じかな。(最後は)押したとき、相手がグッと下がって体が流れたから、ここぞとばかりに行きました」。

今場所初黒星を喫した前日は取組後、部屋に戻る前に験直しの、3時のおやつならぬ“3時のラーメン”を食した。その験直しもこの日は無用。ただし疲労感はたっぷり残った。「今日が千秋楽ならいいのになぁ。あと10日もあるのか…」とボヤきつつ「まあその10日間、喜びをかみしめながら」と35歳の体にむち打って中盤戦に臨む。

極芯道(右)に押し倒しで勝利する豊ノ島(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

横審、稀勢の里「気力と体力を持続できるか心配」

大相撲九州場所 報道陣に休場を発表する横綱稀勢の里(撮影・菊川光一)

大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が九州場所5日目の15日午前、福岡・大野城市の部屋で、九州場所5日目から休場することを表明した。

稀勢の里の休場を受けて、横綱審議委員会(横審)の北村正任委員長は「復活を願うファンの期待に応えられず、本人はさぞ無念だろう。横綱の第一の条件である強さが満たされない状態が長期にわたっており、これを取り戻す気力と体力を持続できるか心配している」とコメントした。

関連するニュースを読む

大鵬孫、納谷が白星で2勝1敗「体が動いていた」

希帆ノ海(右)を押し出しで破る納谷(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

元横綱大鵬の孫、西三段目11枚目納谷(18=大嶽)が三番相撲で白星を挙げ、星を2勝1敗とした。

東三段目12枚目希帆ノ海(34=出羽海)を圧倒した。立ち合いから優勢で、1度土俵際で右に回り込まれたが「やった感じで何となく横に動くのは分かっていた」とさえていた。やや体勢を崩してもすぐに持ち直し、一気に押し出した。「脇が甘くて腰が高いのは相変わらずだけど、体が動いていた」。

二番相撲で埼玉栄高の同級生、東三段目琴手計(19=佐渡ケ嶽)に完敗。「悔しかったけど、悔しがられるほどじゃない」と現時点での力の差を認め、切り替えた。「まだまだ立ち合いはもっと当たれる。脇を締めて、次はもっと下からいく意識で」と身ぶり手ぶりで表現。意識はすでに3連勝を狙う四番相撲へ向いていた。

希帆ノ海(右)を押し出しで破る納谷(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

西岩親方、稀勢休場「まさかこんな結果になるとは」

西岩親方(2018年9月9日撮影)

大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が15日に九州場所5日目から休場すると表明したことを受け、かつて稀勢の里が付け人を務めた兄弟子の西岩親方(元関脇若の里)は会場の福岡国際センターで取材対応し、「まさかこんな結果になるとは」と驚きを隠せなかった。

場所前の稽古で好調だった稀勢の里を、報道を通して知り「元気そうだと思ってた」と完全復活を期待していた。初日から4連敗が続いたが「攻める姿勢はあるので大丈夫かなとも思っていた」と休場は予想していなかった。

稀勢の里は15日の朝、福岡・大野城市の部屋で取材対応した。来年1月の初場所での本場所復帰を目指す姿勢をかいま見せており、西岩親方も「1月での再起を目指して、稽古場では横綱のプライドを捨てて必死にやるしかない」とエールを送った。

関連するニュースを読む

阿武松審判部長、稀勢休場に「立て直して再起を」

大相撲九州場所 報道陣に悔しそうに休場を発表する横綱稀勢の里(撮影・菊川光一)

大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が15日に九州場所5日目から休場すると表明したことを受け、阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は「また立て直して再起を目指してほしい」と、復活を期待した。

初日の11日、4日目の14日と幕内後半の審判長を務め、稀勢の里の取組を見つめていた。会場の福岡国際センターでの取材対応で、右膝を負傷していたことを初めて知り「だから1歩、土俵際で腰がおりなかったのかな」と思い当たる節がある様子だった。

故障による休場だけに「余計にもう1回ね、チャンスをもらって続けてほしい」と、手負いの横綱を気遣った。

関連するニュースを読む

幕下神嶽、親方知人の車で酒気帯び運転事故か

神嶽(2018年1月26日撮影)

酒気帯び運転による物損事故を福岡県内で起こした疑いが持たれている大相撲の幕下力士神嶽が乗っていたのは、大嶽親方(元十両大竜)の知人の車で、当初事故を申告していなかったことが15日、捜査関係者らの取材で分かった。県警は道交法違反(酒気帯び運転)などの疑いで書類送検する。

捜査関係者らによると、神嶽は福岡市内の宿舎近くに止めてあった乗用車を運転し、9日未明に酒気を帯びた状態で市内のガードレールに車をぶつけた疑いが持たれている。

車の所有者である大嶽親方の知人が同日午前、駐車した場所とは別の位置に車が止まり、車体に損傷した跡があるのを確認。知り合いを通じて110番した。

日本相撲協会によると、神嶽は当初県警や大嶽親方に対し事故を否定。その後の相撲協会の聞き取りで認め、県警の事情聴取を受けた。11日から福岡国際センターで始まった九州場所を全休している。

関連するニュースを読む

休場稀勢の里は唇かみしめ…初場所復帰を目指す姿勢

大相撲九州場所 報道陣に険しい顔で休場を発表する横綱稀勢の里(撮影・菊川光一)

大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が15日、福岡・大野城市の部屋で取材に応じ、九州場所5日目から休場することを表明した。

初日の小結貴景勝戦で右膝を捻挫し、1カ月の加療を要する状態であることが判明。初日から4連敗と、不戦敗を除けば、横綱としては31年1月場所の宮城山以来、実に87年ぶり。1場所15日制が定着した49年夏場所以降では初めて、初日から4連敗を喫していた。

「非常に場所前は調子よくできていたけど、初日の相撲で、また新しく痛めてしまった。2日目以降、本来の相撲とは違った。応援してくださった方々には申し訳ない気持ちでいっぱい。最後まで取りたかった」などと、何度も唇をかみしめながら話した。

今後については「しっかりと治して、そこから考えたい」と、当面は治療を最優先する。12月の冬巡業については「状態次第で。稽古するにはいい環境だと思う」と、あくまで来年1月の初場所での、本場所復帰を目指していく姿勢をかいま見せた。

横綱としては単独で史上最長となる8場所連続休場から、進退を懸けて臨んだ9月の秋場所を10勝5敗で乗り切った。その後は調整も順調で、今場所を迎えたが、1勝もできずに休場することとなり、再び進退問題が浮上することは避けられない情勢となった。厳しい声については「またしっかりと考えたいと思います」と、受け止める覚悟を見せた。

師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は、14日の夜に、宿舎で約15分話し合ったことを明かした。同親方は「本人から『このままでは終われない。チャンスをください』ということを言われた。そういうことを話すタイプではないけど、話したので、次に向けて全力でいきたいという考えだと思う」と、気力は衰えていない様子を説明していた。

大相撲九州場所 報道陣に休場を発表する横綱稀勢の里(撮影・菊川光一)

関連するニュースを読む

稀勢の里が休場、87年ぶり初日から4連敗と不振

大相撲九州場所 報道陣に休場を発表する横綱稀勢の里(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇5日目◇15日◇福岡国際センター

大相撲の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が九州場所5日目の15日、休場を表明した。

前日は東前頭2枚目の栃煌山を攻めて1度は軍配が上がったが、物言いの末に軍配差し違えで敗北。1931年(昭6)1月場所の宮城山以来、87年ぶりとなる横綱の初日から4連敗(不戦敗を除く)を喫していた。

今場所は一人横綱として臨んでいたが、これで横綱不在という事態に陥った。

関連するニュースを読む

栃煌山4連勝 三役の常連復活へ「もっと良くなる」

稀勢の里(右)は栃煌山に敗れ4連敗を喫した(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

東前頭2枚目栃煌山(31=春日野)が、横綱稀勢の里に逆転のすくい投げを決めた。2関脇、大関に続く上位陣撃破。昨年夏場所と同じ稀勢の里を破って以来、通算5個目の金星を手にし、勝ちっぱなしの4連勝だ。かつて25場所で三役を務め「大関候補」と呼ばれた男が、昨年秋場所以来7場所ぶりの結びの一番で健在ぶりを見せた。

横綱に押し込まれた土俵際で、栃煌山が起死回生を狙った。左からこん身のすくい投げ。「横綱がグラッとして体が浮いた感じになった。絶対に(右)足が先に着かないようにと」。もつれて倒れ、軍配は稀勢の里に上がったが、物言いがついた。行司差し違えで白星を手にした。

金星は昨年夏場所の稀勢の里戦以来5個目だが、そこに大きな喜びはない。同秋場所の日馬富士戦以来の結びの一番で、同九州場所の稀勢の里戦以来の横綱戦に臨めたことが「素直にうれしい」と笑った。かつて三役の常連だった男が、相次ぐ故障で今年夏場所には東前頭15枚目へ。「十両に落ちそうなところまで行った」。

31歳。横綱稀勢の里と同学年。「まだまだ、もっと良くなる段階だと思っています」。復活へ。いや、さらなる進化へ。同部屋の栃ノ心に先を越されたが、大関とりの夢は続いている。【加藤裕一】

関連するニュースを読む

貴景勝は平常心「勝ってもおごらず負けても腐らず」

正代(右)に押し出しで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

小結貴景勝(22)は正代を押し出しで下して、自身初の4連勝を果たした。

イメージ通りだった3日目の竜電戦に続き、立ち合いから一気に前に出て勝負を決めた。3人しかいない全勝をキープした。場所前には所属先が変更となったが「勝ってもおごらず、負けても腐らず。自分の持ってる実力を出し切るだけ」と、意識することなく平常心を保ち続けている。

関連するニュースを読む

高安連勝も反省「気を引き締めて」自分のことに集中

錦木(手前)をはたき込みで下す高安(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

大関高安(28=田子ノ浦)は自慢の立ち合いで胸からぶつかり、しっかりと受け止めてから、初顔合わせの錦木をはたき込みで下した。

それでも「前に出られたらよかった」と反省。初日から4連勝するものの、兄弟子の稀勢の里は4連敗…。「あんまり考えずに、気を引き締めて連日やる。勝ち越せるように頑張ります」と、自分のことだけに集中した。

関連するニュースを読む

4連敗稀勢の里、初めての一人横綱に重圧…選択迫る

栃煌山(手前)にすくい投げで敗れる稀勢の里(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては実に87年ぶり2人目となる、初日から4連敗を喫した。東前頭2枚目の栃煌山を攻めて1度は軍配が上がったが、物言いの末、軍配差し違え。相手が死に体とも受け取れる微妙な判定だったが、運が味方することはなかった。横綱の初日からの4連敗は、31年1月場所の宮城山以来で、1場所15日制が定着した49年夏場所以降では初。5日目は先場所敗れた玉鷲との対戦が組まれた。

立ち合いで頭からぶつかった稀勢の里が、一気に攻め込んだ。左を差して前に出る、今場所随一の内容だったが、土俵際での栃煌山のすくい投げに、左肩から落ちて土俵上で裏返った。対する栃煌山は土俵下まで転がった。行司軍配が稀勢の里に上がると物言いがついた。稀勢の里の肩が先についたが、栃煌山の両足が宙に浮く、いわゆる死に体となった方が早いと判定もできる微妙な一番。場内から初白星を期待する拍手が起きる中、協議の結果、行司軍配差し違え。また負けた。

支度部屋では報道陣の質問に3日連続で無言を貫いた。報道陣を遠ざけて着替える前には、赤いタオルをたたきつけるように投げつけ「チッ」と舌打ち。何よりも取組直後に、髪を洗って風呂から上がってきた。相撲界では翌日に向けた験直しとされる行動で、闘志がまだ消えていないことを、ほのめかしていた。

かつて稀勢の里が付け人を務めた兄弟子の西岩親方(元関脇若の里)は、取組前ながら「ひとつ勝てば元通りの稀勢の里になってくれると思う。状態は悪くない。諦めるのは早い」と、本人の思いを代弁するように話した。場所前に優勝宣言したように、状態は悪くないと自覚して臨んだ場所。白鵬、鶴竜の2横綱が休場し、初めて経験する一人横綱の重圧が日を追うごとにのしかかる。

横綱が休場による不戦敗を除き、初日から4連敗するのは宮城山以来、87年ぶり2人目の不名誉な記録となった。1場所15日制では初。3連敗から4日目の土俵に立った横綱も、88年秋場所の大乃国以来、30年ぶりで平成では初めてだ。元大乃国の芝田山親方は「下を向いても白星はやってこない。人が認める、認めないじゃなくて、自分がやりきれるかどうか。8番でいいじゃない」と、初日から3連敗の後、8勝7敗で勝ち越した当時を振り返り、立て直しを期待した。

師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は、取組後に参加した二所ノ関一門会で親方衆から「横綱、頑張ってくれよ」と励まされたと明かした。宿舎に午後8時20分ごろに戻り、その約10分後には稀勢の里も到着。だが同親方は報道陣に「お話しすることはないので対応しません」と、5日目の出場については明かさなかった。4日目の出場は、本人は前夜には意志を固めていた。

87年前の宮城山は、5日目に初白星を挙げた。稀勢の里は3日連続の金星配給でもある4連敗後も出場すれば、史上初の5連敗という不名誉な記録を残す可能性もある。運も味方しない中、一人横綱の責任をどう果たしていくかの選択が迫られている。【高田文太】

栃煌山にすくい投げで敗れ、ガックリ引き揚げる稀勢の里(撮影・栗木一考)
初日から3連敗で4日目出場の横綱成績

関連するニュースを読む

阿武松審判部長、稀勢は「気力あった」悪癖腰高指摘

阿武松親方(2018年5月14日撮影)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては実に87年ぶり2人目となる、初日から4連敗を喫した。東前頭2枚目の栃煌山を攻めて1度は軍配が上がったが、物言いの末、軍配差し違え。相手が死に体とも受け取れる微妙な判定だったが、運が味方することはなかった。

幕内後半の審判長を務めた阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は、稀勢の里について「九分九厘、勝っている相撲」と評した。それでも、協議の結果は「稀勢の里の肩が早く、行司軍配差し違え」と説明した。物言いで親方衆が集まったが「一番近くで見ていた親方が、肩が早いと言っていた。そこはもう」と、すぐに結論が出たと明かした。栃煌山が、死に体になっていたのではないかという議論には至っていなかった。

この日の稀勢の里の相撲は「気力はあったと思う。あと1歩で上体が下がらない。それに尽きる」と、腰高の悪癖が残ると指摘した。今後の出場については「それは本人と師匠が話し合うこと」とだけ話した。

髪を洗った稀勢の里(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

八角理事長「稀勢の里は開き直って出たんだが…」

八角理事長

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては実に87年ぶり2人目となる、初日から4連敗を喫した。東前頭2枚目の栃煌山を攻めて1度は軍配が上がったが、物言いの末、軍配差し違え。相手が死に体とも受け取れる微妙な判定だったが、運が味方することはなかった。

八角理事長(元横綱北勝海)のコメント 稀勢の里は開き直って出たんだが…。(5日目以降、どんな気持ちで臨むべきか、との問いに)それは本人にしか分からないでしょう。

支度部屋で無言の稀勢の里(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

稀勢の里、87年ぶり4連敗/4日目写真ライブ特集

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

横綱稀勢の里が栃煌山にすくい投げで敗れ4連敗。横綱の初日から4連敗は31年1月場所の宮城山以来、87年ぶり、1場所15日制になってからは初。

【4連勝】栃煌山、高安、貴景勝

4日目の取組模様を写真で振り返ります。


稀勢の里(4敗)すくい投げ栃煌山(4勝)

栃煌山(手前)にすくい投げで敗れる稀勢の里(撮影・栗木一考)

大相撲九州場所 稀勢の里は栃煌山に敗れ4連敗を喫した(撮影・菊川光一)

ものいいがつき、土俵下で結果を待つ稀勢の里(左)(撮影・栗木一考)

九州場所 栃煌山にすくい投げで敗れ、ガックリ引き揚げる稀勢の里(撮影・栗木一考)

髪を洗った稀勢の里(撮影・鈴木正人)


豪栄道(2勝2敗)はたき込み玉鷲(2勝2敗)

玉鷲(右)をはたき込みで下す豪栄道(撮影・栗木一考)


錦木(4敗)はたき込み高安(4勝)

錦木をはたき込みで下す高安(右)(撮影・菊川光一)

錦木(手前)をはたき込みで下す高安(撮影・栗木一考)


魁聖(2敗2休)寄り切り栃ノ心(3勝1敗)

魁聖を寄りきりで下す栃ノ心(右)(撮影・菊川光一)

栃ノ心(左)に寄り切りで敗れる魁聖(撮影・栗木一考)


北勝富士(2勝2敗)寄り切り逸ノ城(1勝3敗)

逸ノ城(左奥)に寄り切りで勝利する北勝富士(撮影・栗木一考)

北勝富士(左)は寄りきりで逸ノ城を下す(撮影・菊川光一)


御嶽海(2勝2敗)寄り切り妙義龍(2勝2敗)

御嶽海(左)に寄り切りで勝利する妙義龍(撮影・栗木一考)

御嶽海を寄りきりで下す妙義龍(左)(撮影・菊川光一)

御嶽海(左)に寄り切りで勝利する妙義龍(撮影・栗木一考)


貴景勝(4勝)押し出し正代(2勝2敗)

正代(右)に押し出しで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)

正代(右)に押し出しで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)


千代大龍(3勝1敗)引き落とし竜電(1勝3敗)

千代大龍(右)は引き落としで竜電を下す(撮影・菊川光一)

竜電(右)に引き落としで勝利する千代大龍(撮影・栗木一考)


朝乃山(2勝2敗)押し出し嘉風(2勝2敗)

朝乃山を押し出しで下す嘉風(撮影・菊川光一)

朝乃山(左)に押し出しで勝利する嘉風(撮影・栗木一考)


松鳳山(2勝2敗)引き落とし輝(2勝2敗)

松鳳山(左)に引き落としで勝利する輝(撮影・栗木一考)

松鳳山(左)に引き落としで勝利する輝(撮影・栗木一考)


貴ノ岩(1勝3敗)下手投げ勢(1勝3敗)

貴ノ岩を下手投げで下す勢(撮影・菊川光一)

貴ノ岩(手前)に下手投げで勝利する勢(撮影・栗木一考)


阿炎(3勝1敗)押し出し宝富士(1勝3敗)

阿炎は押し出しで宝富士を下す(撮影・菊川光一)

宝富士(右)に押し出しで勝利する阿炎(撮影・栗木一考)

宝富士(手前)に押し出しで勝利する阿炎(撮影・栗木一考)


隆の勝(1勝3敗)押し出し遠藤(2勝2敗)

隆の勝を押し出しで下す遠藤(撮影・菊川光一)

隆の勝(左)に押し出しで勝利する遠藤(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

皆勤の勢が初白星「安心感」婚約者の比嘉と切磋琢磨

勢(15年3月15日撮影)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

東前頭8枚目勢(32=伊勢ノ海)が通算出場900回の土俵で、今場所初白星を挙げた。同6枚目貴ノ岩に立ち合いすぐ、右を差す。下手投げを2度打ち、相手を崩し、力勝負となった3度目の下手投げを強引に決めた。

「今日は出し尽くしました。足が出ず、耐えるのに必死でしたけどね。投げは“3回目で決めよう”と思っていたので、勝負に出ました」

05年夏場所の序ノ口デビューから足かけ82場所、1度も休んだことがない。

「そうですか? 900回? それは知らなかったけど…誇りに思えます。そこで白星ですから」と喜んだ。

今年最後の場所。婚約者の女子ゴルファー比嘉真美子も今季ツアーは残り2戦。ともにシーズン最後の頑張り時を迎えている。

「ジャンルは違えど、同じスポーツです。お互い元気をもらい合いながら、頑張れている。気持ちをわかってもらえている、という安心感があります」

黒星が二つ先行しているが、巻き返しに意欲満々だ。

関連するニュースを読む

屈辱4連敗の稀勢の里は終始無言「帰って話す」親方

髪を洗った稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては87年ぶりとなる初日から4連敗を喫した。

東前頭2枚目の栃煌山を相手に、左を差して体を寄せ、立ち合いから一気に前に出た。だが土俵際のすくい投げで、ほぼ同時に土俵外へ。1度は稀勢の里に軍配が上がったが、行司軍配差し違えで敗れた。横綱の初日からの4連敗は、31年1月場所の宮城山以来、2人目で、1場所15日制が定着した49年夏場所以降としては初という不名誉な記録となった。

支度部屋に戻ると、髪を洗って風呂から出てきた。相撲界では、髪を洗うのは翌日に向けた験直しの意味合いが強く、5日目の出場意欲をほのめかす行動だった。その後、報道陣の質問には終始、無言だった。打ち出し後に福岡市内で行われた二所ノ関一門会に出席した、師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は「(宿舎に)帰って話そうと思います」と話すにとどめ、5日目の出場、休場について一門会終了直後は明かさなかった。

稀勢の里(右)は栃煌山にすくい投げで敗れ4連敗を喫した(撮影・菊川光一)
4連敗を喫し、支度部屋を引き揚げる稀勢の里(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

栃煌山、上位陣撃破4連勝 長女から力もらい初Vへ

稀勢の里(右)は栃煌山にすくい投げで敗れ4連敗を喫した(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

東前頭2枚目栃煌山(31=春日野)が横綱稀勢の里をすくい投げで破り、勝ちっ放しの4連勝を飾った。2関脇、大関に続く上位陣撃破。金星は昨年夏場所に稀勢の里を破って以来通算5個目となった。

攻め込まれ、土俵際で逆転を狙った。左からの投げで、2人もつれるように土俵を割り、軍配は相手に上がったが、もの言い、協議の末、行司差し違えで白星を手にした。

「横綱がグラッとして体が浮いた感じだったから、絶対に先に足をつかないようにしようと思った。もの言いがつくかな、と思ったけど、相手にずっと攻められた相撲だし『つかなくてもしょうがない』と思っていました」

結びの一番は、昨年秋場所の日馬富士戦以来。横綱戦は同年九州場所の稀勢の里戦以来だった。関脇を11場所、小結を14場所も務めた“大関候補”が、昨年から左膝、腰、左大胸筋など相次ぐ故障に見舞われ、今年夏場所では東前頭15枚目へ。07年春場所の新入幕後、自己ワーストタイまで番付を落とした。

「また戻ってこれたことは素直にうれしいです」。ただ、この日は気合が空回り。「いい感じだったのに(仕切りで)腰が決まった後、何か変に力が入って」。力の入らぬ立ち合いで、防戦一方になった点を反省した。

「金星とかそんなに意識しませんでした。それよりも、よくなっているところがたくさんあるので、それを出したかった。自分は“まだまだ、もっと良くなる”と思っているので」

昨年6月に結婚した妻せりさんは滋賀県の実家に長女禀(りん)ちゃんを連れて帰省中。「ちょうど初日に1歳2カ月になったんですよ」と、連日のテレビ電話が31歳のパワーの源だ。小結だった昨年秋場所以来となる三役復帰へ、念願の初優勝へ。金星程度で、満足してはいられない。

栃煌山(手前)にすくい投げで敗れる稀勢の里(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

貴景勝が初4連勝「考えない」新関脇へ星勘定しない

正代(右)に押し出しで勝利する貴景勝(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

小結貴景勝(22=千賀ノ浦)が、東前頭4枚目正代(27=時津風)を下して、自身初の4連勝を果たした。

立ち合いから一気に前に出て、押し出しで勝負あり。前日3日目の竜電戦に引き続き、イメージ通りの前に出る相撲だった。「自分の相撲をやったかなという感じ。差させない、(まわしを)取らせないことだけを意識して。後はもう自分の相撲を取りました」と振り返った。

初日から無傷の4連勝と波に乗っている。先場所は9勝しながらも新関脇に上がれず、今場所は場所前から「新関脇」を口にして意識している。全勝も4日目を終えてわずか3人。それでも「全部負けたら終わりなので考えないようにしている」と星勘定はしない。

貴景勝(右)は押し出しで正代を下す(撮影・菊川光一)

関連するニュースを読む

稀勢の里、初日から4連敗 1場所15日制では初

栃煌山(手前)にすくい投げで敗れる稀勢の里(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、初日から4連敗を喫した。結びの一番で初日から3連勝と好調の前頭2枚目の栃煌山(31=春日野)にすくい投げで敗れた。土俵際に押し込み、軍配は1度、稀勢の里に上がった。だが、物言いの末、稀勢の里の体が先に落ちたとして軍配差し違えで、初日から4連敗となった。

横綱の初日から4連敗は31年1月場所の宮城山以来、87年ぶり、 1場所15日制が定着した49年(昭24)夏場所以降では初の屈辱。

前日の3日目は横綱としては26年ぶりに初日から3連敗、横綱在位11場所目で15個目の金星配給となった。初日からの3連敗は、横綱では92年初場所の旭富士以来、史上7人目。自身は小結だった09年初場所以来、9年ぶり。3連敗後、4日目の土俵に立った横綱は大乃国ら3例だけと断崖絶壁に追い込まれていた。

休場も危ぶまれながら、気力を振り絞って強行出場したが、一人横綱初白星は、想像以上に遠かった。

4連勝の栃煌山は「最後まであきらめなかった。(物言いは)残っていたから同体と思った」と振り返った。

関連するニュースを読む

稀勢の里が屈辱4連敗 高安、貴景勝、栃煌山4連勝

栃煌山(手前)にすくい投げで敗れる稀勢の里(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

一人横綱で臨んでいる稀勢の里(32=田子ノ浦)が悪夢の4連敗を喫した。前頭2枚目栃煌山(31=春日野)に対し、軍配は1度、稀勢の里に上がったが、物言いの末、軍配差し違えで敗れた。

横綱の初日からの4連敗(不戦敗を除く)は31年の宮城山以来、87年ぶり。1場所15日制になって以降は初。

大関高安(28=田子ノ浦)は初顔合わせの前頭3枚目錦木(28=伊勢ノ海)をはたき込んで4連勝を飾った。大関栃ノ心(31=春日野)は小結魁聖(31=友綱)を寄り切って3勝1敗とした。大関豪栄道(32=境川)は前頭2枚目玉鷲(33=片男波)をはたき込んで2勝2敗とした。

横綱、大関を倒して勢いに乗る小結貴景勝(22)は、前頭4枚目正代(26=時津風)を押し出し4連勝とした。

人気力士の前頭12枚目遠藤(27=追手風)は同13枚目隆の勝(23=千賀ノ浦)を押し出し2勝2敗とした。

物言いがつき、土俵下で結果を待つ稀勢の里(左)(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

稀勢の里危機、横綱として87年ぶり初日から4連敗

栃煌山(手前)にすくい投げで敗れる稀勢の里(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、初日から4連敗を喫した。結びの一番で初日から3連勝と好調の前頭2枚目の栃煌山(31=春日野)にすくい投げで敗れた。土俵際に押し込み、軍配は1度、稀勢の里に上がった。だが、物言いの末、稀勢の里の体が先に落ちたとして軍配差し違えで、初日から4連敗となった。

横綱の初日から4連敗は31年1月場所の宮城山以来、87年ぶり、1場所15日制になってからは初。

前日の3日目は横綱としては26年ぶりに初日から3連敗、横綱在位11場所目で15個目の金星配給となった。初日からの3連敗は、横綱では92年初場所の旭富士以来、史上7人目。自身は小結だった09年初場所以来、9年ぶり。3連敗後、4日目の土俵に立った横綱は大乃国ら3例だけと断崖絶壁に追い込まれていた。

休場も危ぶまれながら、気力を振り絞って強行出場したが、一人横綱初白星は、想像以上に遠かった。

関連するニュースを読む

宇良が初日から2連勝「落ちついて前出る良い相撲」

豊翔(左)に突き出しで勝利する宇良(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

幕内復帰を目指す東三段目33枚目宇良(26=木瀬)が、初日から2連勝を飾った。

東三段目32枚目豊翔(23=境川)に対し、立ち合いから低く当たった。激しい突きで相手を後退させ、最後は右手で突き出した。完璧な内容に「落ちついて前に出る、良い相撲にまとめられた気がします」とうなずいた。

前頭4枚目が最高位の宇良だが「何としても勝ちたいという気持ちでやっている」と必死だ。先場所は二番相撲で黒星を喫したが、今場所は突破。結果次第で幕下昇進も見えてくるだけに、残り五番へ向け「相手も強いので全力を出さないといけない」と大粒の汗をぬぐった。

豊翔(右)に激しく攻める宇良(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

安美錦ハート燃えた、手作りグッズ応援団効果で白星

九州場所 琴恵光(右)にはたき込みで勝利する安美錦(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

西十両2枚目安美錦(40=伊勢ケ浜)が、西十両筆頭琴恵光(26=佐渡ケ嶽)を破って星を五分に戻した。

立ち合いしっかりと当たってから、琴恵光の頭を抱えて転がした。頭に手がかかっていたため、秋場所で2度出したとっくり投げかと思われたが、決まり手ははたき込み。「向こうがバランス崩しただけ。狙った訳ではない」と笑みを浮かべた。

取組前には、気持ちが燃える出来事があった。仕切り前に塩を取る際、観客席で「I ■ 安美錦」と書かれた手作りの応援グッズを持った一団を発見。「あれはいいね。団体で来てる感じだったから、今場所何回か見えるかな。応援してくれてありがたい」と声援を力にした。また、そのすぐ近くには琴恵光を応援する一団もいたらしく「相手に声援があればあるほど力が出る」と相乗効果だった。

■はハートマーク

九州場所 琴恵光(右)にはたき込みで勝利する安美錦(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

豊ノ島「ラーメンで験直し」今場所初黒星にも慌てず

豊ノ島(左手前)にはたき込みで勝利する翔猿(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

13場所ぶりの関取復帰場所となった東十両13枚目の豊ノ島(35=時津風)が、今場所初黒星を喫した。

西十両14枚目の翔猿(26=追手風)と対戦。127キロの軽量で、土俵狭しと動き回る相撲が身上の相手に対し、立ち合いから正攻法で攻め、押し込んだ。だが、そこに落とし穴が。さらに前傾をかけ、頭から押し込んだところで、体を右に開かれ目標を失った。そのままはたき込まれ、土俵にバッタリ。初日からの連勝は3で止まった。

それでも幕下の2年間で「同じ負けるなら前のめりで」が体に染みこんでいるせいか、後悔の念はない。「前に出ようと思ったけど、足が出なかった。仕方ない。(相手のはたく)タイミング、動きが良かった。特にヘコむこともないですね」と話した。このコメントにあるように、足がでなかったことと、3日目までの立ち合いに比べ若干、踏み込みが足らなかったことは反省材料にある。立ち合いの圧力がもう少しあれば、相手を押し込め、はたく余裕を与えなかったかもしれない。

それでも3連勝したことが、精神的な余裕を与えている。ひと通り、相撲の話が終わると、取り囲む報道陣と、しばしのラーメン談議。「負けは負け。引きずるのは良くないから、験直しにラーメンでも食って帰ります」。質疑応答はラーメンの硬さの好み、行きつけの店、夜食の締めのラーメンは避ける…などなど。黒星などすっかり忘れ? ラーメン談議に花を咲かせると「『ラーメン験直し』なんて店ないかな…」と笑いを誘いながら場所を引き揚げた

豊ノ島(左手前)にはたき込みで勝利する翔猿(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

朝青龍おい豊昇龍2連勝 握手に写真、笑顔の人気者

九州場所 入江(左)にはたき込みで勝利する豊昇龍(撮影・栗木一考)

<大相撲九州場所>◇4日目◇14日◇福岡国際センター

元横綱朝青龍のおい、東幕下49枚目豊昇龍(19=立浪)が初日から2連勝した。

東幕下50枚目入江(30=玉ノ井)との差し手争いの中で、引き技も使い相手を前後に揺さぶった。最後ははたき込みで白星。花道を通り過ぎ、九州の大相撲ファンに写真撮影や握手を求められた人気者は「相手の動きをよく見られた」と振り返った。

一方で「前にいく相撲を取りたくて、押した相撲で勝てれば良かったけど」と笑顔で本音も語った。さらに「今場所は本当に調子がいいです」と早口で話し、足早に支度部屋へ引き揚げた。

九州場所 入江(左)にはたき込みで勝利する豊昇龍(撮影・栗木一考)

関連するニュースを読む

稀勢の里、場所前に優勝宣言も初日から3連敗で無言

初日から3連敗を喫し、土俵を引き揚げる稀勢の里(撮影・鈴木正人)

<大相撲九州場所>◇3日目◇13日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては26年ぶりに初日から3連敗を喫した。西前頭筆頭の北勝富士に突き落とされ、在位11場所目で15個目の金星配給となった。初日からの3連敗は、横綱では92年初場所の旭富士以来、史上7人目。自身は小結だった09年初場所以来、9年ぶりとなった。3連敗後、4日目の土俵に立った横綱は大乃国ら3例だけ。4日目は3連勝と好調の東前頭2枚目栃煌山との取組が予定されている。

稀勢の里は、絵に描いたように肩を落としていた。支度部屋で2日目に続いて無言を貫き、報道陣を離して着替える前、がっくりとうなだれたまま1分近く固まった。場所前の稽古で9勝3敗と圧倒し、今場所の優勝宣言をするほど、自信をつかんだ相手だった北勝富士に敗れた。ショックの大きさを物語る光景に、東の支度部屋は、水を打ったように静まり返っていた。

左にこだわり過ぎた。突き、押しの相手ペースを打開しようと、横綱へと導いた左差しを狙い続けた。だが、ことごとく北勝富士におっつけられた。最後は左のど輪で上体を起こされ、立て直そうとした動きに乗じて突き落とされた。藤島審判長(元大関武双山)は「左手一辺倒だ。左を差しにいくのも棒差し。だからおっつけられる。軸が左重心になっている。だからつっかえ棒(のような状態)を外された時にバタバタしてしまう」と指摘した。さらに「攻め方のバランスが悪い」と、右からの攻めがないことを敗因に挙げた。

これで横綱では92年初場所の旭富士以来、26年ぶりとなる初日から3連敗となった。旭富士は3連敗後に引退。3連敗から4日目の土俵に上がった横綱は、平成には1人もおらず、30年前の88年(昭63)秋場所の大乃国までさかのぼる。大乃国は同場所を8勝7敗で勝ち越した。4日目は好調の栃煌山戦が予定される。白鵬、鶴竜不在の一人横綱の責任の受け止め方も加味して、休場か出場かを判断するが、休場となれば、先場所同様、再び進退問題に発展することは必至だ。

この日の朝稽古は、完全非公開だった初日、2日目とは違い、途中まで20分余りは公開された。四股を踏んでいる途中で、前日までと同様にシャッターが下ろされて非公開となったが、吹っ切れたような表情も見せた。師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)は取組前ながら「自信を持っていくことが大事。もっと自信を持って取ってほしい」と話していた。非公開稽古は、自信を取り戻しきれない心境を表しているのか-。一人横綱初白星は、想像以上に遠かった。【高田文太】

◆横綱の初日からの連敗 3連敗は今回の稀勢の里で史上7人目(9度目)。3連敗後4日目に出場したのは3例あり、31年1月場所の宮城山の4連敗が最長記録。30年10月の宮城山、88年秋場所の大乃国は出場して白星を挙げた。なお、92年初場所の旭富士は4日目不戦敗でそのまま引退。

横綱稀勢の里(後方)は北勝富士に突き落としで敗れ、3連敗を喫した(撮影・菊川光一)

関連するニュースを読む

栃煌山「やっちゃいけない相撲」大関撃破にも反省

豪栄道(右)はすくい投げで栃煌山に敗れる(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇3日目◇13日◇福岡国際センター

栃煌山は同学年の豪栄道をすくい投げで破り3連勝、2関脇に続き大関も撃破した。ただ、引いての白星に「立ち合いは良くなかったですね。ふわっと立って集中力がなかった。一番やっちゃいけない相撲」と反省。

今日4日目の相手は稀勢の里。昨年九州場所以来の横綱戦に「とりたい相撲をとりたい」と気を引き締めた。

関連するニュースを読む

貴景勝3連勝「ご飯食べてしっかり寝て」とリセット

貴景勝は突き出しで竜電を下す(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇3日目◇13日◇福岡国際センター

貴景勝は今場所初の平幕戦となった竜電を下して、昨年秋場所以来となる初日から3連勝とした。立ち合いで鋭く踏み込んではじき返して、一気に突き出した。

今日の正代戦に勝てば、自身初の初日から4連勝。「今は相撲のことを忘れて、ご飯食べてしっかり寝て、また明日朝からやるという感じ」と気持ちをリセットした。

竜電を突き出しで破った貴景勝(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

金星の北勝富士「あれしかなかった」狙い通りの相撲

稀勢の里を破り笑顔の北勝富士(撮影・今浪浩三)

<大相撲九州場所>◇3日目◇13日◇福岡国際センター

西前頭筆頭の北勝富士(26=八角)が、横綱稀勢の里を破って、自身5個目の金星を獲得した。白鵬を破った今年初場所以来の金星。理事長でもある師匠の八角親方(元横綱北勝海)に、久しぶりに懸賞金を渡せることを喜んだ。

徹底的に右から攻め立てた。のど輪を交えながら、右のおっつけで稀勢の里の左を封印。途中、相手の左腕をたぐって回り込むなど足も使った。腰をぐっと落として勝機を見いだし、最後は左ののど輪で上体を浮かせ、右の突き落としで横綱を転がした。「あれしかなかった。右から攻めないと。右のおっつけというイメージだった」と終始、狙い通りの相撲だった。

21本の懸賞金を手にした。これまでも多くの懸賞金を手にしてきたが、横綱戦は特別だ。「久しぶりに師匠に渡せる」。16年九州場所で初めて懸賞金を手にして、八角親方に渡した際に「大丈夫。横綱に勝ったらくれ」と言われたという。以降、渡すのは横綱戦に勝った時だけで、今回は初場所以来10カ月ぶり。「弟子が言うのも変だけども親方もいろいろと大変。恩返ししたい。部屋を盛り上げたい」と師匠を気遣った。

今場所ようやく初白星を挙げた。初場所は金星を挙げながら11敗。それだけに「そういうことがないように明日から気を引き締めたい」と意気込んだ。前頭筆頭も初場所以来2度目。この勢いで今場所こそ勝ち越して、新三役を射止める。【佐々木隆史】

北勝富士(右)に突き落としで敗れる稀勢の里(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

八角理事長「横綱は苦しいもの」稀勢の里を思いやる

北勝富士(手前)に攻め立てられ苦しむ横綱稀勢の里(撮影・菊川光一)

<大相撲九州場所>◇3日目◇13日◇福岡国際センター

稀勢の里(32=田子ノ浦)が、横綱としては26年ぶりに初日から3連敗を喫した。西前頭筆頭の北勝富士に突き落とされ、在位11場所目で15個目の金星配給となった。初日からの3連敗は、横綱では92年初場所の旭富士以来、史上7人目。自身は小結だった09年初場所以来、9年ぶりとなった。

八角理事長(元横綱北勝海) 稀勢の里は押し込んだが、つかまえきれず相手を動かしてしまった。ただ受けているだけで引っ張り込むとかの動きもない。上から差しにいき、おっつけられる。精神的に苦しいだろうが横綱は苦しいもの。乗り越えてほしい。

支度部屋で無言の稀勢の里(撮影・鈴木正人)

関連するニュースを読む

稀勢の里4日目も出場「休場の言葉出なかった」親方

大相撲九州場所 3連敗しうなだれる横綱稀勢の里(2018年11月13日撮影)

大相撲九州場所で、初日から3連敗の横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、4日目の14日も出場することが決まった。この日、福岡・大野城市の部屋で師匠の田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)が明かした。稀勢の里は3日目に西前頭筆頭の北勝富士に敗れ、横綱としては92年初場所の旭富士以来、26年ぶりに初日から3連敗。2日連続での金星配給で、4日目以降は休場の可能性が浮上していた。

田子ノ浦親方は、午前6時40分すぎに報道陣に対応し「話したのですが、出るということです。休場するという言葉は出なかった」と切り出した。話し合いは前日13日夜、稀勢の里が宿舎に戻った後に行われ、時間としては短いものだったという。

今場所は白鵬、鶴竜の2横綱が休場し、初の一人横綱として、これまで以上に責任ある立場だが、同親方は「(横綱の責任は)本人としてはもちろん分かっている。自分としては、弟子を信じるしかない。まだまだできると思う。(稀勢の里は)『頑張ります』と言っている。自信を持って行けというしかない。頑張ると言っている以上は、背中を押すしかない」と続けた。初日から3連敗した横綱が、4日目の土俵に上がるのは、88年秋場所の大乃国以来、30年ぶりで、平成では初。同場所で大乃国は8勝7敗で勝ち越している。4日目は東前頭2枚目で、初日から3連勝の栃煌山と対戦する。

関連するニュースを読む