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東小結貴景勝は貴乃花部屋初の新三役、貴ノ岩は十両

貴景勝(2017年11月15日撮影)


 日本相撲協会は26日、来年1月の大相撲初場所(14日初日、両国国技館)の新番付を発表。

 元横綱日馬富士関に暴行され、東前頭8枚目だった11月の九州場所を全休した貴ノ岩(27=貴乃花)は、東十両3枚目に番付された。20日の理事会で決定された通り、診断書を提出して初場所を全休した場合、3月の春場所は十両最下位(14枚目)にとどまる。

 2場所ぶりに東の正横綱に就いた白鵬(32=宮城野)は横綱在位63場所となり北の湖と並び史上1位となった(3位は千代の富士の在位59場所)。日馬富士の引退で1年ぶりの3横綱となり、西は稀勢の里(31=田子ノ浦)、東の2枚目に鶴竜(32=井筒)が付けられた。大関は東が豪栄道(31=境川)、西が高安(27=田子ノ浦)で変わらない。

 関脇は、東の御嶽海(25=出羽海)が4場所連続在位(三役は6場所連続)で、西は3場所ぶりに玉鷲(33=片男波)が返り咲いた(三役は2場所ぶりの復帰)。

 東小結の貴景勝(21=貴乃花)は、貴乃花部屋初の新三役。西小結は2場所連続で阿武咲(21=阿武松)とフレッシュな顔ぶれが並んだ。

 新入幕は2人。東前頭14枚目の阿炎(23=錣山)は、錣山部屋からは現師匠(元関脇寺尾)が04年1月27日に部屋を創設以降、3人目の新入幕力士。埼玉県出身では戦後11人目。また東前頭16枚目の竜電(27=高田川)は、現師匠(元関脇安芸乃島)が09年8月5日に部屋を継承してからは、輝(23)に続く2人目の幕内力士となった。竜電は12年九州場所で新十両昇進を果たしながら1場所で陥落。ケガもあり序ノ口まで番付を落とした。関取経験者が序ノ口陥落後に新入幕を果たすのは、92年九州場所の琴別府以来、史上2人目となった。

 再入幕は東前頭12枚目の蒼国来(33)、西前頭14枚目の豊山(24)、東前頭15枚目の石浦(27=宮城野)の3人。

 晴れて関取の座を射止めた新十両は2人。東十両13枚目の水戸龍(23=錦戸)は、02年12月1日に創設された錦戸部屋(師匠=元関脇水戸泉)から初の関取誕生となった。モンゴル出身では33人目、日大からは節目の50人目、学生相撲出身では124人目の新十両昇進だ。

 東十両14枚目の天空海(あくあ、27=立浪)は、現師匠(元小結旭豊)が99年2月22日に部屋を継承してから5人目の関取。茨城県出身では、10年九州場所の高安以来、戦後21人目の新十両昇進を果たした。

 再十両は西12枚目の栃飛龍(30=春日野)、同13枚目の大翔鵬(23=追手風)、同14枚目の希善龍(32=木瀬)の3人となった。2場所ぶりの十両復帰となった希善龍は、8度目の十両昇進。これは須磨ノ富士と並ぶ史上1位の記録となった。

 初場所は、来年1月12日の取組編成会議で初日、2日目の対戦相手が決定。14日の初日を迎える。

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横審「責任を感じてほしい」3横綱と栃ノ心に注文

横綱審議委員会を終えて会見に臨んだ北村正任委員長は、休場が続く稀勢の里について「本人が言っているように次の場所での出場に期待したい」との見解を述べた。右は芝田山理事(撮影・小沢裕)


 大相撲の横綱審議委員会(横審)の定例会が23日、東京・両国国技館で開かれた。

 22日に千秋楽を迎えた名古屋場所では、19年ぶりに3横綱全員と大関1人が休場。北村正任委員長は「非常に異常な場所」と前置きした上で、休場した3横綱と新大関栃ノ心について「相撲界を背負っている立場の人間として反省してほしい。責任をそれなりに感じてほしい」と注文をつけた。

 横綱として史上単独1位の8場所連続休場となった、横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)については、激励、注意、引退勧告などの決議はなかった。実は「激励の決議をしたらどうかという話もあった」(北村委員長)という。だが北村委員長は「激励することによって、何か意味があるのか、あまり意味がないのでは、ということになった。それなりの土俵を、きっちりと務めてほしい。何勝何敗ならいいというものではない」と、重圧ばかりかける可能性がある決議は「なし」となった。

 北村委員長の「本人が次の場所『やる』と言っているのだからそれを尊重したい。何とか気力を持続して、復帰を実現してほしい」というコメントをはじめ、横審の各委員からは、稀勢の里の復活に期待する声が相次いだ。山内昌之委員は「人の地位、職域については慎重に進める(べき)もの。横綱の地位、考えを決断するのは横綱自身。(そういう)大変重い地位なんです」と語り、宮田亮平委員も「次回は期待に応える仕事をしてもらいたい。それは優勝しかないでしょ」と話していた。

大相撲名古屋場所後に行われた横綱審議委員会。左から2人目が北村正任委員長、右から2人目が八角理事長(撮影・小沢裕)

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御嶽海「海行きたい」も若手リーダーの自覚十分

一夜明け会で地元紙を手に笑顔の御嶽海(撮影・岡本肇)


 大相撲名古屋場所で初優勝した関脇御嶽海(25=出羽海)が千秋楽から一夜明けた23日、犬山市内の同部屋で会見を行った。

 秋場所(9月9日初日、両国国技館)は大関とりがかかる。「(来場所のことは)まるっきり考えてない。今は頭から相撲を外して、ゆっくりしたい」と言い、今1番したいことを問われると「海に行きたいですね。海外の静かな海がいい」と笑顔を見せた。

 ただ大関を狙う優勝力士としての自覚は十分だ。自分を筆頭に豊山、朝乃山も敢闘賞を手にし、貴景勝、阿武咲も2ケタ勝利。「世代交代」を印象づけた場所を振り返り「来場所から、と思う。若手の中でもしっかり引っ張っていきたい」とリーダーとしての自負を強調。千秋楽の表彰式前、優勝力士として普段は東の横綱の指定席である東支度部屋奥で髪を結ってもらった。「いい席だなと思った。また座ると思います」と2度目の優勝、将来の横綱昇進への意欲ものぞかせた。

 今場所は白鵬、鶴竜、稀勢の里の3横綱、新大関だった栃ノ心が休場し、対戦がなかった。秋場所ではその上位陣とぶつかる。「全然通用すると思います」と、強気に言い放っていた。

鳥居の前で羽を伸ばす御嶽海(撮影・岡本肇)
優勝した写真を手に笑顔で一夜明け会見に臨む御嶽海(撮影・岡本肇)

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八角理事長「来場所で真価問われる」Vの御嶽海に

協会挨拶であいさつする八角理事長(撮影・前岡正明)


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、優勝から一夜明けた千秋楽の一番で、平幕の豊山に負けて13勝2敗で今場所を終えた。大関昇進の目安の三役で3場所33勝以上まであと11勝。数字の壁を越えるのも必要だが、昇進をあずかる審判部の阿武松部長(元関脇益荒雄)は、内容も重視することを示唆した。

 八角理事長(元横綱北勝海)のコメント 御嶽海は前日までとは少し違い、思い切りがなく安全に出ようとした感じだ。ただ今日は豊山が良かった。優勝は決まっていたが熱戦で良かった。御嶽海は横綱、大関が出る来場所で真価が問われる。(全般的に)上位を倒せる若手が育っている印象がある。

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貴乃花親方、貴ノ岩の十両Vにも「力強さが必要」

十両優勝した貴ノ岩(右)は師匠の貴乃花親方に報告する(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 復帰3場所目の貴ノ岩(28=貴乃花)が、13年以来2度目の十両優勝を果たした。本割の旭秀鵬戦で敗れ、2敗で並んだ隆の勝との優勝決定戦で、相手の押しに負けず引き落としで勝った。「肩の力を抜いて思い切りやれた」と胸をなで下ろした。29日から始まる夏巡業にも、昨年10月の秋巡業以来の参加予定だ。

 昨年10月に元横綱日馬富士関に酒席で暴行を受け、九州場所と初場所を休場した。相撲協会からの特別措置で、春場所は十両最下位格に据え置かれた。春場所は8勝7敗。夏場所は11勝4敗と、本来の状態へ上げてきた。

 休場以前から現在の体重の増減は2~3キロで「(休場前から状態は)ほとんど変わらない。場所前の稽古をしっかりやれた証拠」と、胸を張った。師匠の元横綱貴乃花親方は「結果は良かった」とうなずく一方で「以前の力強さは戻っていない。70%くらいですかね。28歳といい年なので今までにない力強さが必要」と注文を出した。

 秋場所で5場所ぶりの幕内復帰が確実となった。「基本の稽古を心掛けてきた。1枚でも上を目指して精進し、次は三役を目指して頑張る」と意気込んだ。【佐藤礼征】

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宮城野親方「かに歩きみたいに」白鵬のけがを説明

白鵬


 右膝のけがで名古屋場所4日目から休場した横綱白鵬が22日、名古屋市内で行われた千秋楽パーティーに出席した。取材には応じなかったが、足をひきずるようにぎこちなく歩く姿を見せた。

 師匠の宮城野親方(元幕内竹葉山)は白鵬のけがの状態について「かに歩きみたいになっている」と説明。夏巡業の参加は「まだ分からない」と2、3日以内に結論を出す意向を示した。

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朝乃山2度目の敢闘賞「来場所は自分も」優勝狙う

三賞を受賞した、左から敢闘賞の豊山、殊勲賞と技能賞の御嶽海、敢闘賞の朝乃山(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 朝乃山は新入幕で10勝した昨年秋場所以来、2度目の敢闘賞を受賞した。

 14日目まで優勝争いに絡んだ点が評価された。「前回獲得した時よりも1つ星が上がっているし、素直にうれしい」と笑顔。だが千秋楽は貴景勝に一方的に寄り切られた。「最後の最後で悪いところが出た。これも勉強。1学年上の人(御嶽海)が優勝したので『来場所は自分も』という気持ちで挑みたい」と力説した。

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敢闘賞の豊山、御嶽海破り「盛り上がる相撲取れた」

豊山(左)は御嶽海を掛け投げで破る(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 豊山は自身初の三賞となる敢闘賞を受賞して、優勝した御嶽海を破って最高の形で今場所を締めくくった。

 土俵際に何度も運ばれながら、御嶽海を逆転で破り大歓声を浴びた。「盛り上がる相撲を取れた。ましてや千秋楽で、優勝した相手に」と満面の笑みを浮かべた。三賞については「まさか取れるとは思わなかった」。最後は期待の若手らしく「たくさんの人が来てくれたのに横綱、大関いないから今場所は楽しくなかったね、と言われるのは悔しいから」と責任感を口にした。

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御嶽海、大関へあと11勝 阿武松部長は内容も重視

殊勲賞と技能賞を受賞した御嶽海(中央)は賜杯を掲げ敢闘賞の豊山(左)、朝乃山と三賞の記念撮影に臨む(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、大関とりとなる秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)で大きな壁に挑む。優勝から一夜明けた千秋楽の一番で、平幕の豊山に負けて13勝2敗で今場所を終えた。大関昇進の目安の三役で3場所33勝以上まであと11勝。数字の壁を越えるのも必要だが、昇進をあずかる審判部の阿武松部長(元関脇益荒雄)は、内容も重視することを示唆した。

 意地と意地とのぶつかり合いだった。初優勝から一夜明けの、千秋楽での一番。優勝を争った豊山の強烈な立ち合いにも全くひるまなかった。右を差して一気に土俵際へ。勝負ありと思ったが粘られた。攻めから一転、激しい突きに引いた。それでもうまく逃げ回り、再び右を差した。盤石の体勢。一気に土俵際に運んだが、豊山の捨て身の掛け投げに土俵下に転げ落ちた。迫力ある一番に、会場内は大歓声に包まれた。

 支度部屋に戻ると、悔しさをあらわにした。同じく学生出身で1学年下の豊山に完敗。「今日の一番はしっかり勝ちたかった。最後の最後で勝って終わりたかった」とつぶやいた。

 初優勝を果たし13勝2敗で終えた今場所。夏場所の9勝を加えると合計22勝となり当然、秋場所での大関とりの声は挙がった。だが阿武松審判部長は「内容が大きく加味される。(今場所は)横綱が出ていないから、いろいろな意見があると思う。横綱とどれぐらい距離が縮まっているか。どういう相撲を取るか、そこを見たい」と慎重だった。

 支度部屋では悔しさをにじませたが、優勝インタビューでは「上を目指して稽古して励んでいきたいと思います」と、大関とりの来場所を見据えた。過去の横綱との対戦成績は相撲を取って7勝17敗。後半戦での対戦が濃厚なだけに連敗となれば印象は悪く、休場した3横綱が万全の状態で出てくれば高いハードルになりそうだ。

 自身3度目の殊勲賞と、2度目の技能賞を受賞。技能賞は、反応の早さや四つのうまさを評価されてのものだった。その四つをもってしても最後を締められなかったが「充実した場所だった」と15日間を振り返った。そして「ゆっくり休みたい」とポツリ。大関とりへ、今だけは羽を休める。【佐々木隆史】

 ◆御嶽海の母マルガリータさん (表彰式を見て)すごく感動した。なかなかもらえないと思うので。自分の息子を褒めることになるけれど、すごいな、うれしいと思いました。13日目と14日目はおなかが痛くなった。胃が痛くなった。こんなこと、こんな気持ちは初めてでした。

 ◆会場で観戦した御嶽海の父大道春男さん 運がいいのか、上位の力士がけがをされたりした中でだったけれど、こうして優勝させていただいた。(賜杯を受け取る姿を見て)良かった、よくやってくれたという気持ちでおります。力士みんなが目指すところ初優勝だけでなく、大関という次の夢があると思うので、またしっかりやってほしい。

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朝乃山2度目敢闘賞も「悪いところ出た」反省忘れず

三賞を受賞し笑顔の左から豊山、御嶽海、朝乃山(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 西前頭13枚目の朝乃山(24=高砂)が、新入幕で10勝した昨年秋場所以来、2度目の敢闘賞を受賞した。

 関脇御嶽海が優勝を決めた前日14日目までに11勝を挙げ、優勝争いに残っていた点が評価され「素直にうれしい」と笑顔を見せた。それでも、千秋楽は貴景勝に一方的に寄り切られ「最後の最後に悪いところが出た。千秋楽まで、きっちりと自分の相撲を取りきることが今後の課題」と、反省も忘れなかった。

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阿武咲10勝目、張り手食らい「ちょっとイラッと」

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 三役経験者で西前頭11枚目阿武咲(22=阿武松)が、再入幕場所を10勝目で締めくくった。9勝同士の妙義龍を寄り切った。「張り手を食らって、ちょっとイラッと…。ボーッとしたけど、このまま負けたら格好悪いと思った」と1度は土俵際に押し込まれたが、押し返した。

 御嶽海が優勝し、豊山が12勝、朝乃山が11勝、貴景勝も10勝。若手の活躍が目立った場所を振り返り「次の世代といわれる中で、自分が先頭を切って引っ張るつもりでいきたい。だからこそ誰よりも稽古しないとダメ。足りない点は明確に見えているので、それは強みと思っています」。番付が上がる秋場所へ、早くも闘志を燃やしていた。

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初優勝を決めた御嶽海が2敗も来場所は大関とりへ

御嶽海(左)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)(2018年7月21日)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 14日目に13勝1敗で初優勝を決めた関脇御嶽海(25=出羽海)が千秋楽で前頭9枚目の豊山(24=時津風)に逆転の掛け投げで敗れ、13勝2敗で場所を終えた。

 初優勝決定後、うれし涙をこぼしたが、すぐに千秋楽に集中した。来場所が大関とりになる可能性を問われると「来場所は来場所また考えたい。あと1番勝って終わりたい」。その言葉どおり、気迫のこもった相撲を披露。逆転の投げで敗れたものの、会場をわかせた。

 日本相撲協会は秋場所(9月9日初日、両国国技館)が大関獲りとなるとの考えを示している。優勝決定後の千秋楽も敗れたものの、攻防ある相撲で好印象を与えたことは間違いない。

 3横綱、1大関が休場した今場所、初日から連勝街道を走り、主役を張り続けた。14日目には、前頭13枚目の栃煌山を寄り切りで下して平成生まれでは照ノ富士以来2人目で、日本出身力士としては初めて賜杯を抱いた。

 名門出羽海部屋の力士としては80年初場所の三重ノ海以来38年半ぶりで、長野県出身力士としては、優勝制度が制定された1909年(明42)以降は初めて。古くは最強の異名を取った江戸時代の雷電の1810年(文化7)以来の優勝だった。

 

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常幸龍が十両復帰濃厚、息子激励で3連敗から4勝目

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 三役経験者で東幕下5枚目の常幸龍(29=木瀬)が16年夏場所以来の十両復帰を濃厚にした。

 新十両を目指す極芯道と3勝3敗同士の7番相撲に勝って、4勝3敗とした。「最後に自分の相撲が取れました」と目を赤くした。3連勝し、3連敗した後の4勝目。「3連勝した時は少し気持ちが楽になりました」というが、幼稚園に通う長男に「あと4勝で優勝だね」と電話で励まされたといい「ほんと、そんな簡単に言うなよ」と苦笑いで、苦労の末の勝ち越しを振り返った。

 日大相撲部出身で2年の時に学生横綱に。プロでは11年名古屋場所の序ノ口デビューから27連勝を飾るなど、14年秋場所には小結として新三役。ところが、16年初場所で右膝を負傷、同年夏場所後に手術に踏みきり、2場所連続休場後に復帰した同年九州場所では西三段目23枚目まで番付を落とした。

 「手術した時は勇気がいったし“戻ってこれなかったら…”と不安でいっぱいでした。この2年間、きつかったですが、僕よりきつい人は社会にいくらでもいると思い、我慢してきた」。幕内土俵入りをテレビで見るなど悔しさを胸に刻み、復活の階段を上った。

 今年2月には次男日彩(ひいろ)君が誕生。守る家族が増えた。十両で迎えることが濃厚な来場所へ。「(関取が締める)白まわしを買いに行かないと。手術の後、験が悪いから捨てたんです」。15年名古屋場所では、今場所優勝の御嶽海を十両で破った男が、次は幕内復帰を目指していく。

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鏡桜が三段目優勝「奥さんや子供支え」関取復帰誓う

三段目優勝した鏡桜(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 7戦全勝同士による三段目の優勝決定戦が、十両の取組終了後に行われ、西11枚目で幕内経験もある鏡桜(30=鏡山、モンゴル出身)が、東91枚目の佐々木山(27=木瀬、秋田県大館市出身)を、土俵際の逆転の突き落としで破り、十両、幕下に続く3度目の各段優勝を飾った。

 16年夏場所以来の関取復帰を目指す鏡桜は、東幕下10枚目だった3月の春場所で、右膝を負傷し、先場所は全休したため、約9年ぶりに番付を三段目まで落とした。その再起の場所で優勝を決め「リハビリを4カ月、毎日頑張った結果がこうなった」と毎日のようにプールと四股を続けた成果を喜んだ。師匠の鏡山親方(元関脇多賀竜)からも「一生懸命やればチャンスは必ず来る」と励まされてきた。「奥さんや子供が支えだった。もう1回(関取で活躍できるように)頑張る」と早期の関取復帰を誓っていた。

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豊ノ島3連勝締め「来場所決めます」関取復帰意欲

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日◇ドルフィンズアリーナ


 3連勝締めのベテランが来場所での関取復帰を誓った。関脇経験者で西幕下7枚目の豊ノ島(35=時津風)が、4勝2敗で迎えた今場所最後の7番相撲に登場。同12枚目の芝(26=木瀬)を左四つに組み止めると、右上手も引く十分な体勢から腰を落として寄り切った。1番相撲から一進一退の白星、黒星を繰り返していたが、2勝2敗から3連勝で締めくくった。

 「(5勝目を)取ると取らないとでは全然、違う。気持ちを切らさずにできた」と豊ノ島。先場所同様、7戦全勝なら再十両だった可能性は、2番相撲で敗れついえた。必死に気持ちを切り替えて、来場所の幕下上位を確実にするための5勝以上に目標を修正。これで来場所は、勝ち越せば関取復帰が見込める幕下2~3枚目への番付アップが有力視される。

 幕下上位には、苦い思いもある。昨年春場所(東2枚目=1勝5敗1休)、今年初場所(3敗4休=東5枚目)と、いずれもケガで途中出場、途中休場の憂き目にあっている。その苦い思いも、三度目の正直でうれし涙に変えたい。「怖がらず、ケガをしたらした時。自分の相撲を取りますよ」と言って、さらに続けた。「(関取復帰を)来場所、決めます。もう(幕下生活は)終わりにします。有言実行!」。軽やかな足取りで戦い終えた場所を引き揚げた。

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御嶽海が殊勲賞&技能賞 豊山&朝乃山が敢闘賞

御嶽海(18年7月撮影)


 日本相撲協会は、大相撲名古屋場所千秋楽の22日、ドルフィンズアリーナで三賞選考委員会を開き、14日目に13勝1敗で初優勝を決めた関脇御嶽海(25=出羽海)が殊勲賞、技能賞のダブル受賞を果たした。殊勲賞は3回目、技能賞は2回目の受賞(三賞通算は6個目)となった。

 敢闘賞は、ともに13日目終了時点で優勝の可能性を残していた11勝3敗(14日目終了時点)の西前頭9枚目の豊山(24=時津風)と、同13枚目の朝乃山(24=高砂)が受賞した。豊山は初の三賞受賞で、朝乃山は2回目の敢闘賞(三賞通算も同じ)受賞となった。

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朝青龍のおい豊昇龍、まげデビューで白星6勝1敗

豊昇龍(右)は平戸海を内掛けで破る(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇22日


 元横綱朝青龍のおいで東三段目42枚目豊昇龍(19=立浪)が、西三段目55枚目平戸海(18=境川)を内掛けで下した。自身初めてまげを結って臨んだ一番を飾り、6勝1敗で今場所を終えた。

 立ち合いで左前みつをつかまれたが、背中越しで右上手を取ると、右足で相手の左足を引っかけ倒した。「(頭を付かれて)やばい、と思ったけど、とにかく集中して自分のペースで入った」と喜びにひたった。

 まげデビューを白星で飾り「(まげを結うと)全然違います。初めて結った試合で勝ってうれしい。お相撲さんになったっぽいですね」と興奮気味に語った。9月の秋場所へ向けて「来場所は幕下だと思うのでうれしい。自分の相撲を取れるように頑張ります」と意気込みを語った。

豊昇龍は平戸海を内掛けで破り笑顔を見せる(撮影・前岡正明)

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御嶽海Vに八角理事長「一皮むけた。真価は来場所」

御嶽海(左)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、涙の初優勝を果たした。勝てば優勝の一番で、平幕の栃煌山を寄り切りで下した。名門出羽海部屋では80年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶりで、節目となる50度目の優勝。長野県出身、平成生まれの日本出身力士では初めてなど、記録ずくめの優勝となった。

 八角理事長(元横綱北勝海)のコメント 御嶽海は落ち着いていた。馬力もあるし性格的に物おじしない。すんなり決めたが努力の結果。三役を維持し実力を備えていたが今場所で一皮むけた。真価が問われるのは横綱、大関が出てくる来場所。(大関とりは)そういうことになる。当然、注目されるし浮かれないで夏巡業で稽古を安定してやること。動き勝つ人は稽古しかない。

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心優しい御嶽海、ケンカは自分より強い人と/こんな人

初優勝を飾った御嶽海は、お祝いのタイを手に笑顔(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、涙の初優勝を果たした。勝てば優勝の一番で、平幕の栃煌山を寄り切りで下した。名門出羽海部屋では80年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶりで、節目となる50度目の優勝。長野県出身、平成生まれの日本出身力士では初めてなど、記録ずくめの優勝となった。

     ◇    ◇    ◇

 「泣くつもりじゃなかったのになぁ」。優勝直後のNHKのインタビューで、御嶽海は涙が止まらなかった。普段、泣く“キャラ”とは見られていない。だが、こういうときに心優しい「素」の一面があふれた。

 92年12月25日深夜0時。御嶽海はまだ、母マルガリータさんのおなかの中にいた。予定日は10日後。母は故郷フィリピンでカトリック教会のクリスマスパーティーに参加していた。すると腹痛を覚え始めた。「豚の丸焼きの食べすぎかな?」。深夜3時にはもう耐えられない。診てもらうと「あれ、もう産まれるよ」。

 料金が高いため病院に行くことを敬遠しがちなフィリピンでは、めでたいクリスマスだけ無料。朝5時46分、とても親孝行な息子の誕生だった。「クリスマスジャストに生まれたから、ミドルネームは『ジャスティン』」(母)になった。

 やんちゃでわんぱく。“ジャスティン”久司少年は長野の自然に囲まれて自由に育った。父春男さんに「絶対するな」と言われたケンカもこっそりした。ただ、自分より強い人とだけ。

 後に保母さんに言われたことがある。生まれつき障害のある子と手をつないだり、遊戯を嫌がる園児が多い中で「久司くんは違ったんです」。運動会では自分が1番に走り終えた後、その子が困っていると戻って一緒に手をつないで走った。助けなければいけない人を守る-。「小さいときから、そういうところはあったね」。父は振り返った。【今村健人】

<御嶽海久司(みたけうみ・ひさし)アラカルト>

 ◆本名 大道久司(おおみち・ひさし)

 ◆生まれ 1992年(平4)12月25日、長野県木曽郡上松町生まれ。父春男さん(69)、母はフィリピン出身のマルガリータさん(48)。180センチ、167キロ。血液型O。

 ◆相撲のきっかけ 運動神経に自信があった小学1年の時に長野・木曽町の大会で相撲に初挑戦したが、体が小さい子に負け、悔しさからのめり込む。小学生の時は父と約束し自宅の庭石の上で毎日400回、四股を踏むことを日課に。

 ◆プロ入り 長野・木曽青峰高から進んだ東洋大4年時にアマチュア横綱と学生横綱の2冠。当初は和歌山県庁に就職が内定していたが、出羽海親方(元前頭小城ノ花)の説得でプロ入りに傾く。反対する両親を説得して、クリスマスイブ直前に決断した。幕下10枚目格付け出しで角界入り。同期は北勝富士、宇良ら。

 ◆しこ名 故郷の長野県木曽郡にある御嶽山から「御嶽」を、出羽海部屋から「海」をもらった。「長野には海がないので、自分が“長野の海”になろうと思った」。

 ◆スピード出世 15年春場所で初土俵を踏み最速タイの所要2場所で新十両昇進を決める。長野県出身力士では、元幕内大鷲以来47年ぶりの関取。さらに15年九州場所で、史上2位タイの所要4場所で新入幕を果たす。

 ◆若手のリーダー 16年九州場所で新三役。その場所は負け越したが、17年はただ1人、年6場所すべてで勝ち越し。同年春場所から三役に定着しており、次の目標は長野県出身で江戸時代に活躍した伝説の力士・雷電以来の大関。

 ◆好物 すし、プリン。プリンは自分で作ることも。

 ◆好きな力士 武双山。

 ◆特技 母の母国語のタガログ語を話せる。

 ◆趣味 ダーツ。

 ◆おちゃめ サービス精神旺盛で、巡業では塩をわざと客席に向けてまいたりするパフォーマンスも。今場所前の七夕企画では、短冊に「イケメンになる」と書き込んだ。

御嶽海(左)は栃煌山を寄り切りで破り初優勝を決める(撮影・前岡正明)

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御嶽海男泣き「何とか勝てた」記録ずくめの初優勝

優勝を決めた御嶽海はカメラマンの要望に応えて歓喜のバンザイ(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、涙の初優勝を果たした。勝てば優勝の一番で、平幕の栃煌山を寄り切りで下した。名門出羽海部屋では80年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶりで、節目となる50度目の優勝。長野県出身、平成生まれの日本出身力士では初めてなど、記録ずくめの優勝となった。3横綱1大関不在の異常事態の場所を、期待の若手が引っ張り上げた。

 優勝を決めた御嶽海は、次の取組の逸ノ城に力水をつけて勝ち残りのため土俵下に座った。息を整えて目を閉じる。表情は変わらない。逸ノ城の取組が終わりインタビュールームに呼ばれて、2問目の質問をされた時だった。「いやぁ…」。右手で両目を何度も拭った。話そうにも言葉が出ない。息を整えてようやく「この15日間ですごい緊張したんですけど、周りの声援とか聞いて優勝しなきゃいけないという感じになって…。何とか勝てました」と声を絞り出した。

 場所前に出稽古に来て2日間で1勝9敗と、さんざんだった栃煌山が相手。負ければ優勝は千秋楽に持ち越され、ともえ戦になる可能性もあった。重圧を背負ったが、左四つで1度組み止めると右を巻き返して、盤石の体勢を作って寄り切った。「稽古場で勝つときはもろ差しで勝ってる。そのイメージだった」。重圧を物ともしなかった。

 東洋大時、アマチュア相撲強豪の和歌山県庁への就職が内定していた。父春男さん(69)は「やれやれと思ったんですよ」と、息子の将来の安泰を思って胸をなで下ろした。その直後に、学生タイトル2冠を達成。連日、朝5時から夜11時半ごろまで、大相撲関係者から勧誘の電話が鳴り続いた。プロへの気持ちが芽生える中、父から何度も覚悟を問われた。御嶽海は「行きます。お願いします」と強い気持ちを示した。そして当時、関取がいなかった出羽海部屋の再建に力を貸して欲しいと誘われ入門を決意。関取どころか、入門して約3年半21場所で初優勝まで果たし「この3年は順調だった」と充実した表情を浮かべた。

 今場所はオンとオフの切り替えがうまくいき、連敗しなかった。東洋大時、大会はトーナメント方式が主流。「負けたら終わりだから。1番勝たないと上には上がれない」と下積みが既にあった。

 さらに部屋付きの高崎親方(元前頭金開山)が作る「高崎親方スペシャルちゃんこ」を毎日食べた。高崎親方に用事があり、食べられなかった日に大関高安に負けたが「地方はいつも親方が作る。ありがたい」と、力の源になったことに感謝した。

 秋場所(9月9日初日、東京・両国国技館)での大関とりに、弾みがついた初優勝。だが「来場所は来場所また考えたい。あと1番勝って終わりたい」と25歳は浮かれなかった。上位陣が出場する場所で、真価を発揮する。【佐々木隆史】

出身別優勝回数
初優勝を飾った御嶽海(右)は、出羽海親方に優勝報告(撮影・岡本肇)
初優勝を飾った御嶽海は、お祝いのタイを手に笑顔(撮影・岡本肇)
御嶽海(左)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

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13連敗で止めた嘉風「縁ある」15連敗板井と同郷

明生(左)を破り、13連敗を止めた嘉風(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 新入幕明生に勝ち、初日から13連敗で止めた西前頭5枚目嘉風(36=尾車)「15連敗なら、板井さん以来でしょ? 91年、同じ名古屋場所で、同じ大分出身。「何か縁がある」と(15連敗を)やっちゃうんじゃ…と思ったりもしました」。

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豊山「ちょっとは期待に応えられた」初の大関撃破

高安(右)を押し出しで破った豊山(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭9枚目の豊山(24=時津風)は結びの一番で高安を押し出し、大関から初白星を挙げた。

 「最高です。いつも稽古をつけてもらい“もっと力出して来い”って言われて…。ちょっとは期待に応えられたんじゃ」と喜んだ。御嶽海に2差と優勝の望みを残して迎え、2番前に優勝が決まった。「異様な雰囲気の中で、自分の気持ちを殺して集中できた」。千秋楽は御嶽海とぶつかる。「優勝力士だし、初めての“これより三役”。大きな経験にしたい」と話した。

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朝乃山、遠藤に意地勝ち「学生の時も勝てなかった」

遠藤(右)を押し出しで破る朝乃山(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭13枚目の朝乃山(24=高砂)は優勝の可能性があった3人のうち、最初に土俵に上がり快勝した。

 優勝した御嶽海よりも8番早く登場。立ち合いで左に動いた遠藤の動きに冷静に対応し、一気に押し出した。遠藤に3度目の対戦で初白星。「学生の時も勝てなかったのでうれしい。歓声が大きくて人気力士を倒したかいがあった」と声を弾ませた。

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V制度導入後の横綱、大関輩出なし/長野県と大相撲

初優勝を飾った御嶽海(中央)は宿舎でバンザイ(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、涙の初優勝を果たした。勝てば優勝の一番で、平幕の栃煌山を寄り切りで下した。名門出羽海部屋では80年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶりで、節目となる50度目の優勝。長野県出身、平成生まれの日本出身力士では初めてなど、記録ずくめの優勝となった。

 ◆長野県と大相撲 1909年(明42)の優勝制度導入後、御嶽海は県出身力士として初優勝。47都道府県別では34番目。その間、横綱、大関の輩出はなく、三役力士も1939年(昭14)5月場所限りで引退した元関脇高登以来だった。幕内力士もその間は御嶽海を除くと7人だけ。一方で、江戸時代の伝説的力士の雷電為右衛門も輩出。1767年に現在の長野・東御市生まれとされる。身長197センチ、体重170キロの体格で当時の最高位の大関を務め、幕内通算254勝。優勝制度はなかったが、相当する成績は残している。

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貴ノ岩、十両V王手に淡々「余計なことは考えずに」

水戸龍(右)をはたき込みで下す貴ノ岩(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 西十両3枚目貴ノ岩(貴乃花)が復帰3場所目にして十両優勝を目前とした。

 14日目を終え13勝1敗。初日で敗れた隆の勝(千賀ノ浦)が1差で追うものの、千秋楽で勝てば自力優勝が決まる。昨年10月の元横綱日馬富士関による傷害事件で負傷して同年九州、今年の初場所を全休。秋場所での幕内復帰をほぼ手中に収めているが「余計なことは考えずにやっている」と淡々と語った。

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御嶽海涙、出羽ノ海親方「初めて見た」まな弟子労う

初優勝を飾った御嶽海(右)は、出羽海親方に優勝報告(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、涙の初優勝を果たした。勝てば優勝の一番で、平幕の栃煌山を寄り切りで下した。名門出羽海部屋では80年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶりで、節目となる50度目の優勝。長野県出身、平成生まれの日本出身力士では初めてなど、記録ずくめの優勝となった。

 師匠の出羽海親方(元幕内小城ノ花)は館内の先発事務所で歓喜の瞬間を見届け、その後は祝福メールが次々と届き始めたという。角界屈指の名門にとって38年ぶりの優勝。喜びの涙を流したまな弟子を見て「泣いているところは初めて見た。気が張っていたと思う」とねぎらった。

初優勝を飾った御嶽海は、お祝いのタイを手に笑顔(撮影・岡本肇)

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豊山が大関から初白星もV逸に「自分はまだ早い」

高安(右)を押し出しで破った豊山(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭9枚目豊山(24=時津風)が、結びの一番で高安を押し出し、大関から初白星を挙げた。

 「最高ですね。(高安は)張るか、左差しか、どっちかだと思ったけど、そこはかまわず“前に出よう”と。当たった瞬間に“ここだ”と思って、前に出られた」

 場所前に、いつも稽古をつけてもらっている相手だけに「恩返しじゃないですが、ちょっとは期待にこたえられたかなと思います」と声を弾ませた。

 優勝争いでトップを走っていた御嶽海と2差の3敗でこの日を迎え、自分の2つ前の取組で御嶽海が優勝を決めていた。千秋楽は御嶽海と直接対決だっただけに、御嶽海が負けていれば、自力で優勝決定戦に持ち込む展開もあり得た。だが、本人は自分の取組に臨む時、失望感はかけらもなかったようだ。

 「今日までいい夢を見させてもらいました。自分はまだまだそういう目標(優勝)は早い。それよりも優勝が決まった異様な雰囲気の中で、自分の気持ちを押し殺し、しっかり気持ちを作って集中できた。それが大きな収穫です」

 これで11勝3敗。幕内6場所目にして自己最多の白星を奪った。「これから先の相撲人生の中で、すごく大きな意味がある一番だったと思う。明日も優勝力士が相手、千秋楽で“これより三役”も初めて。頑張って、いい経験値にしたい」と充実しきった笑顔を見せた。

高安(奥)を押し出しで破った豊山(撮影・前岡正明)

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輝「最後まで攻め切れた」今場所初の連勝で6勝目

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭4枚目輝(24=高田川)が、小結松鳳山(34=二所ノ関)を押し出しで破り、6勝8敗で千秋楽を迎える。

 松鳳山の張り手にひるまず、193センチの体格を生かして力強く前に出た。一瞬土俵際で粘られたが、難なく押し出した。「だいぶ落ち着いてできたし、しっかり最後まで攻め切れた。(二所ノ関一門との)連合稽古でやっているので、やりにくさというものはなかった」。

 12日に負け越しが決まったが、そこから意地の今場所初の連勝。「最後まで変わらずに頑張りたい」と気を引き締めた。

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初V関脇御嶽海、五輪金メダリストの萩野公介が刺激

御嶽海(左)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が栃煌山(31=春日野)を破り、初優勝を飾った。 

 長野県出身初の優勝、名門出羽海部屋では80年初場所の横綱三重ノ海以来38年ぶり、50回目の優勝となった。

 

 ☆御嶽海久司(みたけうみ・ひさし)

 ◆本名 大道久司。1992年(平4)12月25日、長野県上松町生まれ。木曽青峰高-東洋大。178センチ、158キロ。血液型O。家族は父春男さん(67)と母マルガリータさん(46)。

 ◆相撲のきっかけ 運動神経に自信があった小1時、長野・木曽町で開かれた大会で初めて相撲に挑戦するも、体が小さい子に負けて、悔しくてのめり込む。

 ◆鍛錬 小学校のときに父と約束し、自宅の庭石の上で毎日400回、四股を踏むことを日課にした。

 ◆抜群の運動神経 中3時、平均215センチの立ち幅跳びで260センチを跳んだ。妙義龍が持つ、スポーツが盛んな埼玉栄高で今も破られていない記録は271センチ。そこに中学生で肉薄する跳躍力を持っていた。

 ◆プロ入り 東洋大4年時にアマチュア横綱と学生横綱の2冠。当初は和歌山県庁への就職を考えていたが、プロ入りに傾く。反対だった両親を説得して、クリスマスイブ直前に決断。

 ◆長野 長野県出身の関取は元幕内大鷲以来、47年ぶり。地元では「木曽の星」として大フィーバー中。

 ◆得意 母の母国語のタガログ語を話せる。好きな食べ物は特に魚、刺し身。好きな力士は武双山。

 ◆金メダリストが刺激 東洋大時代の2年後輩でリオ五輪競泳男子400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介とは、一緒に食事に出掛ける仲。かつて「公介は練習もよくするし、全部尊敬している」と話した。弟分の金メダルに続き、幕内優勝という夢を実現させた。

御嶽海(右)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

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初優勝の御嶽海が男泣き「優勝に導いてもらった」

御嶽海(右)は寄り切りで栃煌山を下し優勝を決める(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が東前頭13枚目の栃煌山(31=春日野)を下して、13勝1敗で初優勝を決めた。平成生まれでは照ノ富士以来2人目で、日本出身力士としては初。

 解き放たれたように涙があふれてきた。優勝を決めた直後のインタビュー。声にならない。「この15日間…すごい緊張したんですけど…周りの声援とか聞いて、優勝しなきゃいけないという感じになって。何とか…勝てました」。ようやく絞り出した。

 15年春場所に、幕下10枚目格付け出しでデビューした。そこから21場所目で初優勝。「もう部屋の皆さんにお世話になりっぱなしで。まだ4年という短い期間で優勝に導いてくれて…」と感謝した。

 名門出羽海部屋の力士としては80年初場所の三重ノ海以来38年半ぶりの優勝。「何とか久々に部屋を盛り上げていきたかった。うれしいです」と安堵の表情を浮かべた。

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大鵬孫の納谷6勝1敗「来場所はもっと力つける」

飛天龍(左)を押し出しで破る納谷(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇21日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 元横綱大鵬の孫で、西三段目50枚目の納谷(18=大嶽)が6勝1敗で序ノ口デビュー3場所目を終えた。

 東三段目41枚目の飛天龍を立ち合いから一気に押し出す完勝。「ちょっと脇が甘かったけど、足が出ていたのでよかった。7番勝ちたかったけど、6番勝てたのは自信になる。しっかりと自分の相撲を取れた」と、笑顔を見せながら話した。

 春場所は7戦全勝で序ノ口優勝を果たしたが、序二段の先場所、三段目の今場所と6勝1敗で、2場所連続で優勝を逃した。今場所を振り返り「(相手が)先場所よりも強くなった。立ち合いの鋭さが全然違うし、立ち合いをずらされたこともあった」と、さまざまな経験を積んだ。序ノ口デビューから3場所合計で19勝2敗。「来場所はもっと力をつけて臨みたい」と、先を見据えた。

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豊山、V可能性残した「こんなに最後までドキドキ」

土俵際でこらえた豊山(右)は栃煌山を押し出しで下す(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭9枚目の豊山(24=時津風)が栃煌山を押し出し、春場所以来の2桁勝利を挙げた。

 優勝に王手をかけた御嶽海との星の差は「2」。同じ勝ち星で同学年のライバル朝乃山とともに初優勝の可能性をわずかに残し「こんなに最後までドキドキする15日間は初めて」と胸を躍らせた。

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稀勢の里も初日から参加へ夏巡業は休場の3横綱揃う

横綱稀勢の里


 左大胸筋痛などで8場所続けて休場している横綱稀勢の里が、名古屋場所後の夏巡業に初日から参加することが20日、分かった。

 師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)が「その方向で調整している」と述べた。夏巡業は29日に岐阜県大垣市で始まり、26日間にわたって実施される。協会関係者によると、右膝痛などの理由で名古屋場所を途中休場した横綱白鵬も巡業初日から参加予定。右肘痛で途中休場の横綱鶴竜も既に巡業初日からの参加が決まっている。

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朝乃山V可能性残した「人気力士倒して僕が人気に」

白星を2ケタに乗せた朝乃山は支度部屋で笑顔を見せる(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭13枚目の朝乃山(24=高砂)が逆転で妙義龍を破って3敗を守り、優勝の可能性を残した。

 土俵際に押し込まれたが、上体を起こされながらも右を差すと盛り返し、攻めて寄り切った。直前の取組で同期の豊山が、先に10勝目を挙げ「刺激になった」と発奮。新入幕の昨年秋場所以来、2度目の2ケタ白星に終始笑顔だった。今日14日目の遠藤戦へ「人気力士を倒して僕が人気力士になりたい」と気合を入れた。

妙義龍(手前)を寄り切り3敗を守った朝乃山(撮影・岡本肇)

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安美錦、勝ち越しも淡々「その日の一番をしっかり」

美ノ海(手前)をはたき込みで破る安美錦(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 現役最年長関取で、西十両4枚目の安美錦(39=伊勢ケ浜)が、8勝5敗として勝ち越しを決めた。

 新十両の西十両14枚目美ノ海(ちゅらのうみ、25=木瀬)をはたき込みで下した。「やったことない相手。しっかり当たってくるから(腰が)高くならないようにした」と淡々と振り返った。勝ち越しについては「残り2日が終わった時にホッとすると思う」と気に留めなかった。

 幕内通算在位は現在97場所で、来場所幕内に戻れば高見山を抜いて歴代単独3位になる。12日目には元横綱大鵬の通算勝利数を抜く歴代8位の873勝目を挙げたが、本人は偉業に目を向けず「勝ってはいるけどあと2つ。しっかり相撲を取りたいね。その日の一番をしっかり準備してやることが大事じゃないですか」とクールに語った。

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遠藤2日連続大関に完敗「切り替えてしっかり前を」

遠藤(左)は高安に寄り切りで敗れる(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭6枚目遠藤(27=追手風)が大関高安(28=田子ノ浦)に敗れ、8勝5敗となった。

 2日連続で大関に土をつけられた。12日目は大関豪栄道(32=境川)になすすべなく押し出しで敗戦。この日は高安に立ち合いですぐに右上手をつかまれ、寄り切りで2連敗となった。

 支度部屋では両目を閉じ、呼吸を整えながら「切り替えてしっかり前を向いて、集中してやるだけだと思います」と話すに留めた。

遠藤(右)を寄り切りで破る高安(撮影・岡本肇)

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御嶽海「まだ終わってない」初V王手も気引き締め

初優勝に王手をかけた御嶽海は、車窓から手を振り引き揚げる(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 関脇御嶽海(25=出羽海)が、大関豪栄道(32=境川)を破って1敗を守り、初優勝に王手をかけた。

 1度目の立ち合いは豪栄道が嫌って仕切り直しになり、2度目の立ち合いは鋭く踏み込まれたが、体を開いて左上手を取って送り出した。「気持ちだけはしっかり余裕を持っていた。相手もしっかり見えていた」と土俵上では冷静だった。

 21日の14日目は、平幕の栃煌山に勝てば優勝が決まる。仮に栃煌山に負けても、3敗の平幕の朝乃山と豊山が負ければ優勝が決まる。優勝に向けて優位になっているが「全然ないです」と、相変わらず意識することはなかった。それどころか「(今日の)勝ちは勝ちでしっかり納める。まだ終わってないから」と気を引き締めた。

豪栄道(奥)を送り出しで破り、初優勝に王手をかけた御嶽海(撮影・岡本肇)

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朝乃山3敗守りV望み「あと2番、これからが勝負」

白星を2ケタに乗せた朝乃山は支度部屋で笑顔を見せる(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭13枚目の朝乃山(24=高砂)が、3敗を守って優勝の可能性を残した。

 東前頭9枚目の妙義龍に立ち合いから右を差すことができず、巻き替えようとしたところを押し込まれた。俵に足がかかり、弓なりになって土俵際で右を差すと、体勢を持ち直した。そこからは休まず攻めて寄り切った。「しっかりと体が動いているから、土俵際で残れた。先場所で(負け越して)悔しい思いをして、いろいろな人に、いろいろと言われたので『見てろよ』と思って、今場所は頑張ってきた」と、笑顔を交えながらも、雪辱に燃えていた胸の内を明かした。

 新入幕だった昨年秋場所以来、約1年ぶり2度目の2ケタ白星には「調子が良くなかったら2ケタは勝てないですよ」と、胸を張った。優勝争いは1敗でトップの御嶽海と、同期で同じ3敗の豊山との3人に絞られた。今場所の早い段階から目標に掲げていた優勝については「まだあきらめていない。あと2番。これからが勝負」と、力強く話した。

妙義龍(手前)を寄り切り3敗を守った朝乃山(撮影・岡本肇)

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栃煌山無念「気合入れたけど」3敗対決敗れ初V消滅

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 東前頭13枚目栃煌山(31=春日野)の初優勝の可能性が消滅した。豊山と3敗同士のサバイバルマッチに押し出しで負けた。

 「当たりはそれほどでもなかったけど、その後の左おっつけで体が起きてしまった」。トップを走る御嶽海が12日目に初黒星を喫した。この日の取組前に、その御嶽海と14日目で対戦することが決まっていた。何が何でも勝っておきたかった。

 「まだまだチャンスはあると思って、気合を入れていきましたけど…。そういう相撲がとれなかった」。絞り出す言葉に無念さがあふれた。

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豪栄道「勢い利用された」御嶽海敗れ優勝の夢消えた

御嶽海に送り出しで破れた豪栄道(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 大関豪栄道(32=境川)が御嶽海に敗れ、優勝の夢が消えた。

 勝てば2日間を残して、1差に迫る直接対決。立ち合いは1度は嫌って待ったをかけた。2度目は鋭い踏み込みで当たり勝ったものの、体を右にずらされ、左まわしをとられて送り出しを食った。「立ち合いは悪くなかったけど、自分の勢いを利用された感じ」。立ち合いで左前みつをとり「攻め急いだ?」との問い掛けに、しばらく考えて「難しいとこやね」とこぼした。

 場所前の出稽古では終始圧倒した。しかし「典型的な場所相撲(場所で力を発揮するタイプ)なんで、参考にならない」と警戒を緩めてはいなかった。それだけに「相手が勝ったから、相手が良かったんじゃないですか」と話し、負けを受け止めた。

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御嶽海、豪栄道撃破し初V王手「全力を出し尽くす」

1敗を守り支度部屋で引き締まった表情を見せる御嶽海(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 単独トップの関脇御嶽海(25=出羽海)が初優勝に王手をかけた。大関豪栄道(32=境川)を下して1敗を守り、14日目の前頭13枚目栃煌山(31=春日野)戦に勝てば初優勝が決まる。

 立ち合い豪栄道と当たった後、左からいなして一気に土俵下に送り出した。大歓声を浴びた御嶽海は「うれしいです」と引き締まった表情だった。

 前日12日目には高安に行司軍配差し違えで初黒星を喫したものの「負けるときもあれば、勝つときもある。勝負なんで切り替えた」と、負けを引きずらす流れるような相撲で大関を撃破した。

 初優勝のかかる14日目に向けて気合も十分だった。「自分の相撲を取れば負けないと思うので冷静に取りたい。(優勝の重圧?)ないと言えばウソになるけど一日一日やるだけ。悔いのないよう全力を出し尽くす」とはちきれんばかりの闘志をグッと胸の内に秘めた。

 また、2差で追う前頭13枚目朝乃山(24=高砂)と前頭9枚目豊山(24=時津風)が御嶽海の取組前に敗れた場合、御嶽海の初優勝が決まる。

御嶽海(奥)は豪栄道を送り出しで破る(撮影・前岡正明)
御嶽海(右)は送り出しで豪栄道を破り1敗を守る(撮影・小沢裕)
1敗を守った御嶽海は懸賞の束を手にする(撮影・小沢裕)

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御嶽海1敗守り初優勝に王手 3敗で豊山、朝乃山

御嶽海(右)は送り出しで豪栄道を破り1敗を守る(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 単独トップの関脇御嶽海(25=出羽海)が初優勝に王手をかけた。

 大関豪栄道(32=境川)を送り出して1敗を守り、14日目の前頭13枚目栃煌山(31=春日野)戦に勝つか、3敗力士がともに負ければ初優勝が決まる。豪栄道は9勝4敗となった。

 2差で追走する前頭9枚目豊山(24=時津風)は栃煌山との3敗対決を押し出しで制し、同13枚目朝乃山(24=高砂)は同9枚目妙義龍(31=境川)を寄り切って3敗を守った。

 大関高安は、前頭6枚目遠藤(27=追手風)を一気に寄り切って9勝目を挙げた。遠藤は8勝5敗となった。

御嶽海(奥)は豪栄道を送り出しで破る(撮影・前岡正明)
1敗を守った御嶽海は懸賞の束を手にする(撮影・小沢裕)
1敗を守り支度部屋で引き締まった表情を見せる御嶽海(撮影・小沢裕)

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夏巡業から関取衆除く未成年不参加、不測の事態予防

17年8月に青山学院大で行われた大相撲夏巡業


 29日から始まる夏巡業から、未成年の幕下以下力士と行司ら裏方は、原則として巡業に同行しないことが19日、分かった。関係者が明かした。巡業では昨年、秋に元横綱日馬富士関が暴行、冬に立行司の30代式守伊之助が若い行司にセクハラと、酒席の不祥事が相次いだ。関係者は「未成年者は未熟で飲酒や喫煙に手を出しかねない。でも巡業では親方衆の目が行き届かないことも多いので、部屋で責任を持って指導するのが好ましいということ」と説明した。

 4月の春巡業までは参加者の年齢に制限は設けなかったが、今場所前、協会執行部が話し合って決めた。芸能界などで未成年者による飲酒、喫煙がたびたび取りざたされたことも影響したという。昨年からの不祥事続きで、相撲界に向けられる目は厳しい。別の関係者は「不測の事態に巻き込まれないための予防策」と、真偽不明なSNSの情報などが独り歩きすることも懸念した措置だと明かした。

 関取衆については、年齢に関係なく巡業は参加を原則としている。また、勧進元から参加を推薦された幕下以下のご当所力士は、師匠の許可が下りれば参加が可能。今のところ期限は設けず、当面は制限付きで巡業を続けていくという。

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白鷹山が攻め貫き幕下優勝、十両復帰の来場所へ意欲

白鷹山

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 6戦全勝同士による幕下の優勝争いは、東筆頭の白鷹山(23=高田川)が、西49枚目の貴公俊(21=貴乃花)を寄り切りで破り、初の各段Vとなる幕下優勝を決めた。

 立ち合いで当たり、相手に左を差された。そこは「甘かった」と頭をよぎったが、迷いはなく「つかんだ手(右上手)を離さず、終始、攻められたのが良かった。素直にうれしい」と笑った。

 既に勝ち越しを決めた時点で、1場所での十両返り咲きは決定的だったが、前日は優勝を目の前に「きのうから緊張しました。(起きてから)『今日が初日なんだ』と(言い聞かせて)」と切り替えると「落ち着いて相撲が取れた」と言う。

 先場所は念願の関取の座をつかんだが、5勝10敗と負け越し1場所で幕下に陥落。「俺は強いんだ、俺は十両で戦えるんだ、と甘い気持ちがあった。その伸びた鼻を神さまがへし折ってくれた」と目覚めたという。心機一転、稽古に取り組み「白鷹山は止まらない相撲を取るんだ、と言われるのが1つの夢」と攻めの姿勢を貫いた。来場所は再び十両の土俵へ。「何番で十両に残れる、何番で勝ち越し…ということは一切、考えずに下から下から当たって自分の相撲を取ります」と既に9月の秋場所に目を向けていた。

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佐々木山が全勝キープ 鏡桜と三段目優勝決定戦へ

佐田ノ輝(左)を寄り切りで破る佐々木山(撮影・岡本肇)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 3人が6戦全勝で並んで迎えた三段目の優勝は、千秋楽の優勝決定戦に持ち越された。

 最初に登場した東91枚目の佐々木山(27=木瀬)は、序二段で優勝争いする佐田ノ輝を寄り切りで破り、全勝をキープした。その24番後に、西11枚目の鏡桜(30=鏡山)と東47枚目の琴手計(18=佐渡ケ嶽)が全勝対決。鏡桜が押し倒しで勝ち7戦全勝とし、佐々木山との優勝決定戦進出を決めた。

 幕下常連だった佐々木山は、昨年秋場所の1番相撲で右足を脱臼骨折し、同場所の2番相撲から今年3月の春場所まで休場。5月の夏場所から復帰した。本割で7勝したことで、5場所ぶりの幕下復帰を決めていることもあり「最後もケガなく相撲を取って、勝ったら良かった、負けたら負けたで幕下には戻れるから」と肩の力を抜いて千秋楽の土俵に上がる。

 一方、前頭9枚目の実績がある鏡桜も、今年春場所の2番相撲で上手出し投げで勝った際、右膝の裏を負傷。先場所は全休しており、こちらも復帰場所で7連勝。2年前の名古屋場所を最後に、遠ざかっている関取の座へ近づきたいところ。「家族、子供が支えで、まだ力は落ちてない。7番勝つことが今場所の目標だった」と、優勝決定戦には気負わずに臨める。佐々木山とは幕下で2度対戦し2勝。約9年ぶりに落ちた三段目を1場所で通過し、再び上を目指す。

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平幕千代の国が休場 12日目に左肘付近負傷

千代の国

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 西前頭2枚目千代の国(28=九重)が20日、日本相撲協会に「左肘内側側副靱帯(じんたい)損傷で19日より約4週間の加療を要する見込み」との診断書を提出した。

 千代の国は小手投げで6敗目を喫した玉鷲戦で、左肘を痛める仕草を見せていた。13日目の対戦相手、東前頭2枚目勢(31=伊勢ノ海)は不戦勝となり勝ち越しが決まった。千代の国は12日目まで6勝6敗だった。

 千代の国の休場は、前頭9枚目だった16年名古屋場所以来。これで今場所の幕内の休場者は3横綱ら7人目となった。

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羅王が序二段V「下がらない男になるように」

川本(左)を押し出しで下し序二段優勝を決めた羅王(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 3人が6戦全勝で並んで迎えた序二段は、東81枚目の羅王(らおう、25=立浪)が、初の各段優勝を決めた。

 まず全勝対決で羅王は、東46枚目の川本(23=春日野)を激しい突き押しの応酬から、最後は相手が引くところに乗じて押し出し。7戦全勝とした。その20番後に登場した6勝0敗の佐田ノ輝(22=境川)が、三段目で6戦全勝の佐々木山(27=木瀬)に敗れたため、羅王の優勝が決まった。

 しこ名は羅王希望(らおう・のぞむ)。「羅王」は本名(伊藤羅王)から、「希望」は出身校で相撲の強豪、希望が丘高から名付けられた。「羅王」は父が命名。漫画「北斗の拳」に登場する3兄弟の長兄「ラオウ」にあやかったもの。「下がらない男になるようにと聞いてます。1歩も引かないという」。その通り、今場所は「前に出られた。後ろに下がらなかったのが良かった」と喜んだ。

 今年2月下旬に、以前から痛めていた右ヒジを手術。リハビリ開始は500ミリリットルのペットボトルを持っての、ヒジの曲げ伸ばしからという根気のいるリハビリ、トレーニングを経て、春と夏の2場所連続全休明けからの復帰場所で優勝。幕下は過去、7場所経験しており「早く幕下に戻りたい」と、次なる目標を見据えた。

手術のきずあとが残る右ひじでガッツポーズする序二段優勝の羅王(撮影・小沢裕)

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津志田が序ノ口全勝V「集中して相撲が取れた」

浪満(左)を押し出しで下し序ノ口優勝を決めた津志田(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇13日目◇20日◇ドルフィンズアリーナ


 6戦全勝同士による序ノ口の優勝争いは、東28枚目の津志田(19=時津風)が、5月の夏場所で初土俵を踏んだ同期生で西29枚目の浪満(17=立浪)を得意の相撲で押し出した。

 番付に初めてしこ名が載った“デビュー場所”での幸先いい力士人生のスタート。ただ津志田は、喜びを爆発させるわけでもなく、穏やかな表情で喜びをかみしめた。今場所を振り返り「7番とも、しっかり集中して相撲が取れました。今日は、なおさら1番勝負。集中して一発で決めようと思いました」。

 岩手・八幡平市出身。小2から相撲を始め6年時には、わんぱく相撲の全国大会でベスト8。西根一中2年時には全中で団体準優勝。平舘高2年時の高校総体では団体8強など、実績を携えての入門だった。「回りからは(優勝して)当然だ、みたいに思われていた。実際に勝ってみて、やっぱりうれしかった」と、少しだけ感情を表に出した。

 突き押し相撲で制したが「次からは四つ相撲に磨きをかけたい」と言い、将来的にも「両方ともできるように」という。また目標の力士についても「正直、あまりいません。誰かに似せていこうと思わないで、自分らしい相撲を取りたい」と意思は明確。入門時に「関取になるまでは、ふるさとに戻らない。そのつもりで稽古に励みたい」と話していた固い決意で力士人生を歩む。

序ノ口優勝の津志田(撮影・前岡正明)

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高安、意地の突き落とし 全勝御嶽海止めた

御嶽海(右)を突き落としで下す高安(撮影・奥田泰也)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇ドルフィンズアリーナ


 大関高安(28=田子ノ浦)が、全勝の関脇御嶽海を止めた。ほぼ同時に土俵を割る微妙な取組で、1度は軍配が相手に上がったが行司差し違え。突き落としでかど番脱出となる勝ち越しを決めた。すでに4敗の高安は、優勝の可能性は低いものの、大関の貫禄を見せた。1敗の御嶽海を3敗の大関豪栄道、平幕豊山、栃煌山、朝乃山の4人が追う展開となった。

 物言いの末、軍配差し違えで勝ちを告げられた高安は、うなずき、大きく息を吐いた。結びの一番は、行司の式守勘太夫が1度は高安に上げかけた軍配を、直後に御嶽海に上げ直すほど迷った微妙な取組だった。高安は左下手を取れず、相手の出し投げにクルリと1回転。土俵際の突き落としで同時に飛び出し、わずかに相手の右足が先に土俵を割った。「気持ちです。持っている力を全力でいきました」。まさに意地だった。

 前日11日目に4敗目を喫し、優勝の可能性はほぼ消滅していた。それでもこの日の朝稽古は通常より約1時間半早く始動。午前7時ごろから約2時間、本場所中では珍しく若い衆と相撲を取るなど追い込んだ。優勝争いに絡めず、今場所最大の見せ場と覚悟をもって臨んでいた。

 これまで優勝争いのトップに立ったこともあった。それだけに「先頭を走る難しさは分かる。その中で勝つ難しさも」と、御嶽海独走の展開について話したことがあった。自身は平成生まれ初の関取、幕内、三役-。世代のトップを走り続けてきた。モンゴル出身の照ノ富士を除き、日本出身では平成生まれ初の幕内優勝は誕生寸前。意地を見せないわけにはいかなかった。【高田文太】


全勝の御嶽海を破った高安は、懸賞金を大切に受け取る(撮影・岡本肇)

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夏巡業から未成年不参加 昨年酒席トラブル続発で

夏巡業の全日程


 29日に始まる夏巡業から、力士をはじめ行司ら裏方を含めてすべての未成年の相撲協会員が、巡業に同行しないことが19日、分かった。

 巡業では昨年、秋に元横綱日馬富士関が暴行、冬に元立行司の30代式守伊之助が若い行司にセクハラと、酒席の不祥事が相次いだ。関係者は「未成年者は未熟で飲酒や喫煙に手を出しかねない。でも巡業では親方衆の目が行き届かないことも多いので、部屋で責任を持って指導するのが好ましいということ」と説明した。

 4月の春巡業までは参加者の年齢に制限はなかったが、今場所前に日本相撲協会執行部が話し合って決めた。芸能界などで未成年者による飲酒、喫煙がたびたび取りざたされたことも影響したという。別の関係者は「不測の事態に巻き込まれないための予防策」と、真偽不明なSNSの情報などが独り歩きすることも懸念した措置だと明かした。

 一方で相撲協会員の中には「10代の手も借りないと付け人が足りない部屋はどうなるの?」「将来、10代の大関や横綱が誕生した時はどうするの?」という声も少なくない。未成年者抜きでの巡業は、当面続ける予定だという。

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御嶽海、高安に敗れ初黒星、3敗で豪栄道、栃煌山ら

高安は土俵際でこらえ御嶽海(左)を突き落とす(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇12日目◇19日◇名古屋市・ドルフィンズアリーナ


 全勝だった関脇御嶽海(25=出羽ノ海)は、大関高安(28=田子ノ浦)に突き落とされ、今場所初黒星を喫した。高安は8勝4敗で勝ち越しを決め、かど番を脱出した。

 2差で追っていた前頭13枚目栃煌山(31=春日野)は同9枚目妙義龍(31=境川)に押し出された。同13枚目朝乃山(24=高砂)は、同4枚目魁聖(31=友綱)に寄り切られて、ともに3敗目を喫した。

 先場所途中休場の大関豪栄道(32=境川)は、人気力士の前頭6枚目遠藤(27=追手風)を押し出して9勝3敗とした。遠藤は8勝4敗。豪栄道は13日目に御嶽海と対戦する。

 優勝争いは1敗で御嶽海がトップ。3敗で豪栄道、栃煌山、朝乃山、豊山が続く。

行司軍配差し違えで全勝の御嶽海を下した高安は館内に座布団が舞うなか懸賞を手に引き揚げる(撮影・小沢裕)

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