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大相撲ニュース

剣翔「11番なら間違いない?」敢闘賞へ意欲満々

佐田の海(左)をはたき込みで破る剣翔(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇19日◇12日目◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭14枚目剣翔(28=追手風)が、優勝戦線に食らいついた。東前頭10枚目佐田の海(32=境川)の出足をもろ手突きで止めると、すぐに引いてはたき込み。前日の夜から考えていたという立ち合いが見事に成功し「イメージ通り、イメージ通りですね。まわしを取られたくなかった。決まって良かったです」と何度もうなずいた。

ヒール役を買って出ている。「負けて喜ばれる相撲取りになりたいんです」。場所前も場所中も相手の取り口を研究し、自身の「10種類ある」という立ち合いで対応する。十両優勝した7月の名古屋場所では、剣翔に負けたとある十両力士が支度部屋で「本当にやりにくい相手なんですよ。何をするか全く読めない」と漏らしていた。この日、支度部屋で剣翔は「相手が嫌がることを狙っています」ときっぱり話した。

新入幕の今場所は、敢闘賞が一つの目標だ。「最近新入幕で10勝なら敢闘賞は間違いないですよね? だから狙いたいなって…」。確かに、3人の新入幕力士が10勝を挙げて11勝の碧山だけが敢闘賞を獲得した11年九州場所以降、夏場所の志摩ノ海まで10人連続で10勝以上の新入幕力士は敢闘賞を受賞している。「まあ、運が良ければって感じで…。11番なら、間違いないですか?」。意欲満々の敢闘賞へ、逆質問が止まらなかった。

剣翔(右)ははたき込みで佐田の海を下す(撮影・加藤諒)

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貴景勝が史上最速の大関復帰、特例母校リハビリ実る

10勝目を挙げて大関復帰を決め、支度部屋で記者の質問に耳を傾ける貴景勝(撮影・加藤諒)

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)が、史上最速の大関復帰を果たした。平幕の妙義龍を突き落として10勝目。夏場所の栃ノ心以来、現行のかど番制度となった1969年名古屋場所以降では6人7例目となる1場所での復帰となった。

76年名古屋場所で13日目に10勝目を挙げた三重ノ海より1日速い最速記録。さらに史上初となる大関復帰と幕内優勝の同時実現に向けて、2敗を守って単独トップに浮上した。関脇御嶽海ら5人の3敗勢が追走する。

   ◇   ◇   ◇

大関貴景勝が戻ってくる。手放さざるを得なかった地位を、再びつかんだ。「ひとまず良かったとかじゃないが、クリアしたかなと思う」。10勝目がかかった妙義龍戦。当たって下から起こすと、体を開いて左から突き落とし。取組時間は1・2秒だった。

「出ずに陥落したことは本当に無念だった」。右膝を負傷しながら再出場して敗れた夏場所8日目から、この日がちょうど4カ月だった。かど番だった名古屋場所も夏巡業も全休し、基本は1人で治療とリハビリ。その間に「離れていく人もいた」と明かす。世の中の関心が薄まり、ある後援会の会員数は一時的に微減した。同時に「変わらず応援してくれる人に恩返ししたい」気持ちが強まった。

大関復帰に向けて、異例の調整を準備してくれたのが、かつての恩師と今の師匠だ。4カ月中の約1カ月半は、初心に戻ろうと母校の埼玉栄高で住み込みのリハビリ。7年前の高校入学直後に「一生付き合っていこう」と誓ってくれた相撲部の山田道紀監督(53)が、寝食そろう環境を用意してくれた。ただ、師弟関係を重んじる相撲界。本来なら部屋で稽古するのが通例だが、師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は「大関だから自分のやることを信じればいい」と特例を認めてくれた。「師匠も山田先生も自分のやり方を受け入れてくれる。1人ぼっちだなあって思う半面、自分のためにいろんなことをやってくれる人がいると気づいた」。

勝ってかぶとの緒を締める。あくまで来場所の番付が決まっただけ。「1つの区切り。ここで満足したら、終わってる」。2度目の天皇賜杯で、大関復帰に花を添える。【佐藤礼征】

◆かど番制度 69年名古屋場所から、大関は2場所連続で負け越すと関脇に陥落することが決まった。しかし、翌場所10勝以上した場合は大関に復帰できる。

引き揚げる貴景勝は子供の頭をなでなでする(撮影・柴田隆二)
妙義龍を下し2敗をキープする貴景勝(撮影・河田真司)
貴景勝(左)は突き落としで妙義龍を下す(撮影・加藤諒)

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豊山が7場所ぶり幕内勝ち越し 新妻の存在が力に

千代翔馬(右)をひっかけで破る豊山(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

再入幕の東前頭16枚目豊山(25=時津風)が、昨年名古屋場所以来7場所ぶりの幕内勝ち越しを決めた。千代翔馬に土俵際で体勢がのけぞるまで押し込まれたが、耐え抜いて逆転の引っ掛けを決めた。

「絶対に負けない、と必死でした。決まり手は何ですか? ひっかけ? 初めてですね」。勝負が決まった後、土俵上でほえたが、それも覚えていないほど興奮状態だった。

「今場所からは、もう自分1人じゃない。そういう思いも力になっていると思います」。場所前に結婚を発表した妻真梨絵さん(31)の存在も大きい。角界入り当時からライバル視された同学年の朝乃山が、名古屋場所で初優勝。度重なる負傷で伸び悩んできた大器が、ようやく復活ロードを歩み出した。

豊山は引っ掛けで千代翔馬を下してほえる(撮影・加藤諒)
豊山(右)は千代翔馬を引っ掛けで破る(撮影・柴田隆二)

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明生3敗に後退「全部ダメ」相性悪い隠岐の海に完敗

隠岐の海に押し出しで敗れた明生(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

貴景勝と2人、2敗を守っていた西前頭10枚目明生(24=立浪)が隠岐の海に敗れ、3敗となった。

過去2戦2敗の相手に対し、自分の流れに持ち込めず、後手に回って押し出された。「相撲が悪かったです。全部ダメ。圧倒されました。気持ちで負けて、攻める姿勢が足りなかった」。

13日目はベテラン松鳳山戦。残り3日。「今まで通り、精いっぱいやります」と、気持ちを切り替えて、V戦線に食らいつく。

明生(右)は押し出しで隠岐の海に敗れる(撮影・加藤諒)

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宝富士、初顔合わせ炎鵬下す 親方辛口助言?に奮起

宝富士(右)は上手ひねりで炎鵬を下す(撮影・加藤諒)

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

西前頭8枚目宝富士(32=伊勢ケ浜)が炎鵬を下し、優勝争いトップと1差の3敗を守った。大ブレーク中の小兵との初顔合わせ。動き回る相手に慌てず、足取りに来たところを上手ひねりでつぶした。

「土俵で見て、予想以上のちっちゃさだった。あの体勢(土俵に落ちても)になっても足を離さず、力が入ってた。根性、すごいですよ」。白星に喜びながら、相手をたたえる。

この日の朝稽古で、部屋の安治川親方(元関脇安美錦)から「絶対に中に入られるな。どうせ入られるだろうけど」と辛口? の助言を受けた。「それを聞いて“絶対に入れるか”と思いました」と笑う。

16年名古屋場所以来となる幕内4度目の2桁白星にも王手がかかった。それどころか、2敗の貴景勝の今後次第で初優勝の可能性だってある。「あんまりこういうチャンスはないんで。でも、そこはあんまり考えずに」と言いながらも「あと3日か…そうしたら、何かいいことあるかもしれない」。人の良さそうな笑顔から、思わず本音がこぼれ出た。

炎鵬(右)は上手ひねりで宝富士に敗れる(撮影・加藤諒)

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隠岐の海が連敗止めV争い残る「明日っす」繰り返し

明生(右)を押し出しで破る隠岐の海(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館

隠岐の海が8連勝後の連敗を3で止め、優勝争いに踏みとどまった。明生にもろ差しを許しかけたが、おっつけて振りほどき、押し出し。

支度部屋では何を聞かれても「明日っすね」と集中モードに入った。日本相撲協会理事長の部屋から優勝力士が誕生すれば、時津風理事長(元横綱双葉山)時代の1963年(昭38)名古屋場所、大関北葉山以来56年ぶりとなる。

隠岐の海(右)は押し出しで明生を下す(撮影・加藤諒)

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結び待ったに栃ノ心「何で?」御嶽海「後味悪すぎ」

行司の式守伊之助は御嶽海(左)と栃ノ心の立ち合いを仕切り直しする(撮影・柴田隆二)

<大相撲秋場所>◇13日目◇20日◇東京・両国国技館

結びの立ち合いでかかった立行司式守伊之助の「待った」に、大関栃ノ心(31=春日野)と関脇御嶽海(26=出羽海)がそろって首をかしげた。

手つき不十分とされた栃ノ心は「何で止められたんですか? 意味がわからない。左、右とつきましたよ。まわしも取っていたのに…」。2度目は仕切り直し、成立した3度目で負けて、かど番での負け越しに残り1敗となった。「負けたのは弱いからです。でも、集中してやってますからね。(あれが不成立なら)じゃあ、どうするの? (両者が両手を先に着く)アマチュアじゃないんだから」とこぼした。

一方、勝った御嶽海も「めちゃくちゃやりにくい。後味が悪すぎる」と不満を口にした。「(2回目からは)大関(栃ノ心)の方がやりにくかったんじゃないですか? 声も“は~待った!”です。あれなら“はっきよい”じゃないと」。また自分の取組だけでなく「最後の2番が(待ったで)止められるのが、わからない」と結び前の豪栄道-竜電戦も指摘。ちなみに、こちらは、4度目の立ち合いで取組が成立した。

幕内後半の審判長を務めた高田川親方(元関脇安芸乃島)は「あんまり止めるとしらける。でも、両手とは言わなくても片手だけでも(つかないと)…」と話した。

行司の式守伊之助(左)に立ち合いを仕切り直され、不満そうに見つめる栃ノ心(中央)と御嶽海(右)(撮影・河田真司)

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関脇貴景勝10勝、大関復帰へ/12日目写真特集

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

2場所連続休場した関脇貴景勝が大関復帰を決めた。前頭6枚目妙義龍を突き落とし10勝目。2敗を守り優勝争いの単独トップにも立った。同じく2敗だった平幕の明生は隠岐の海に押し出され9勝3敗に。

12日目の取組模様を写真で振り返ります。


栃ノ心(5勝7敗)寄り切り御嶽海(9勝3敗)

御嶽海(左)は栃ノ心を寄り切りで破る(撮影・柴田隆二)

御嶽海(右)は寄り切りで栃ノ心を下す(撮影・加藤諒)

御嶽海(中央)は寄り切りで栃ノ心を下す(撮影・加藤諒)


竜電(6勝6敗)上手投げ豪栄道(8勝4敗)

豪栄道(上)は上手投げで竜電を下す(撮影・加藤諒)

豪栄道(左)は竜電を上手投げで破る(撮影・柴田隆二)

豪栄道(左)は竜電を上手投げで破る(撮影・柴田隆二)


妙義龍(6勝4敗2休)突き落とし貴景勝(10勝2敗)

貴景勝(上)は妙義龍を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

貴景勝(上)は妙義龍を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

貴景勝(上)は妙義龍を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

貴景勝(上)は妙義龍を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)


玉鷲(7勝5敗)突き出し遠藤(7勝5敗)

玉鷲(右)は遠藤を突き出しで破る(撮影・柴田隆二)

遠藤は玉鷲に敗れ、肩を落とす(撮影・加藤諒)


大栄翔(5勝7敗)突き落とし朝乃山(8勝4敗)

大栄翔(左)は突き落としで朝乃山を下す(撮影・加藤諒)

大栄翔(右)は朝乃山を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

大栄翔(右)は朝乃山を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)


炎鵬(7勝5敗)上手ひねり宝富士(9勝3敗)

宝富士(上)は炎鵬を上手ひねりで破る(撮影・柴田隆二)

宝富士(上)は炎鵬を上手ひねりで破る(撮影・柴田隆二)

宝富士に敗れ、肩を落とす炎鵬(撮影・加藤諒)


隠岐の海(9勝3敗)押し出し明生(9勝3敗)

隠岐の海(下)は明生を押し出しで破る(撮影・柴田隆二)

明生(左)は押し出しで隠岐の海に敗れる(撮影・加藤諒)

隠岐の海(左)は押し出しで明生を下す(撮影・加藤諒)


松鳳山(7勝5敗)送り出し琴勇輝(6勝6敗)

琴勇輝(左)は送り出しで松鳳山を下す(撮影・加藤諒)

松鳳山(右)を攻める琴勇輝(撮影・加藤諒)

松鳳山(右)を攻める琴勇輝(撮影・加藤諒)


佐田の海(6勝6敗)はたき込み剣翔(9勝3敗)

剣翔(右)ははたき込みで佐田の海を下す(撮影・加藤諒)

佐田の海(右)ははたき込みで剣翔に敗れる(撮影・加藤諒)

剣翔(左)ははたき込みで佐田の海を下す(撮影・加藤諒)

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貴景勝が大関復帰!V争いも単独トップ 秋場所

貴景勝(上)は妙義龍を突き落としで破る(撮影・柴田隆二)

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

右膝負傷で2場所連続休場した関脇貴景勝(23=千賀ノ浦)が大関復帰を決めた。前頭6枚目妙義龍(32=境川)を突き落とし、復帰の条件となる10勝目を挙げた。2敗を守り優勝争いの単独トップにも立った。妙義龍は6勝4敗2休。

同じく2敗だった前頭10枚目明生(24=立浪)は、同8枚目隠岐の海(34=八角)に押し出され9勝3敗。隠岐の海も9勝3敗となった。

大関豪栄道(33=境川)は、前頭5枚目竜電(28=高田川)を上手投げで下し8勝4敗とし、かど番脱出。竜電は6勝6敗。同じくかど番の大関栃ノ心(31=春日野)は、関脇御嶽海(26=出羽海)に寄り切られ5勝7敗。御嶽海は9勝3敗。

人気力士の小結遠藤(28=追手風)は、同4枚目玉鷲(34=片男波)に突き出され7勝5敗。玉鷲も7勝5敗。

2横綱不在の中、優勝争いは2敗で貴景勝が単独トップ。3敗で御嶽海ら5人が追う。

貴景勝(左)は突き落としで妙義龍を下す(撮影・加藤諒)

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魁勝6連勝で勝ち越し、師匠には「また怒られます」

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

新十両魁勝(24=浅香山)が6連勝で勝ち越しを決めた。千代の海を押し出した。

3連敗スタートから巻き返し、8勝4敗。「連敗したらどうしようと思ったけど…。立ち合いも相撲内容もだんだん良くなって」と笑みを浮かべた。

師匠の浅香山親方(元大関魁皇)が土俵下で審判を務める前での取組。緊張を避けるためか「そっちは見てません」と苦笑い。勝ち越しなどの際、師匠に「おかげさまで…」と報告するのが通例で「また怒られます。怒られて1セットなんで」とうれしそうだ。

勝ち越しを決めて、残り3日。「とりあえず自分らしい相撲を、右四つで下からどんどん前に出る相撲をとりたいです」。“魁勝だけに快勝”を続けるつもりだ。

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納谷「最後で焦った」6番相撲での勝ち越しスルリ

琴太豪に押し出しで敗れた納谷(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

元横綱大鵬の孫、東幕下10枚目納谷(19=大嶽)が、6番相撲での勝ち越しを逃した。

3勝2敗で迎えた東幕下9枚目琴太豪(26=佐渡ケ嶽)との顔合わせ。立ち合いからのど輪を中心に流れよく攻め立てたが、横に逃げられると、体勢を崩したところを狙われて押し出された。「最後で焦った。押し込んだときに腰が引いてしまった感じで、相手に余裕が出てしまったんだと思う」と分析。「流れは良かった。途中、最後の部分ですね」と前を向いた。

7番相撲で白星を挙げて勝ち越せば、九州場所では関取を射程圏にとらえる地位に。「(給金への意識は)特にない。また頑張ります」と、今場所最後の一番に向けて力強く話した。

琴太豪(右)に敗れて肩を落とす納谷(撮影・加藤諒)

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勢が十両V争い単独トップ「先見るより」日々全力で

大翔丸(下)をはたき込みで破る勢(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇12日目◇19日◇東京・両国国技館

三役経験者の西十両12枚目勢(32=伊勢ノ海)が十両優勝争いの単独トップに立った。

立ち合いで大翔丸の当たりを受け止めた上で、はたき込んだ。

「いなしもうまいし、スピードもある相手。一気に出て…に悪いイメージがあったから、しっかり1歩踏み込んで止める感じ。あんまりほめられた相撲じゃないけど、自分の判断は早かったです」

9連勝で10勝2敗。並んでいた琴ノ若が敗れたため、新十両だった11年九州場所以来2度目の十両優勝へ、単独トップに立った。「いやいや、そんなん」と意識は全くないことを強調。「先を見るより前に、何をせんとダメかは、自分の中でとっくに結論が出てることです」。残り3番。1日ずつ、全力を尽くす。

大翔丸(下)をはたき込みで破った勢(撮影・河田真司)

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12月1日福岡・直方市から 冬巡業の日程発表

日本相撲協会は19日、冬巡業の日程を発表した。昨年より6日少ない11日間の開催になる。

▽12月1日 福岡・直方市

▽3日 山口・下関市

▽4日 熊本・人吉市

▽5日 福岡・うきは市

▽6日 大分市

▽7日 熊本・小国町

▽8日 鹿児島市

▽10日 長崎・諫早市

▽11日 佐賀市

▽14、15日 沖縄・うるま市

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V経験ある2敗の3人、姿勢で明暗/大ちゃん大分析

和傘を差し国技館を引き揚げる貴景勝(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

優勝経験のある2敗の3人が明暗を分けた。

貴景勝は相撲に流れがあり攻めきっている。流れの中で四つになったが勝負どころの反応もいい。土俵だまりで控えの座布団に、手を添えることなくドッシリと座る姿から膝も全く問題ない。誰もが「あと1つの壁」に苦しむが、早めに10勝に乗せ最大の目標=大関復帰を決めれば気が楽になって、さらに勢いが増すだろう。

対照的に御嶽海は、思い切りいっているつもりでも体がついていっていない。勝ちを拾った10日目の玉鷲戦もそうだ。星を落とせないと気持ちが守りに入っているように見える。

朝乃山はアゴが上がったのが敗因。下半身に比べ上体の力が少し弱いから前傾姿勢がとれずアゴが上がる。立ち合いを含め課題だろう。2敗の明生は攻めきる姿勢が貴景勝と共通している。優勝決定戦はある、ぐらいの強い気持ちで臨んでほしい。(高砂浦五郎=元大関朝潮・日刊スポーツ評論家)

貴景勝(左)は栃ノ心を送り倒しで下す(撮影・加藤諒)

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剣翔、新入幕勝ち越し 敢闘賞へ「何とかあと2番」

俵に足をかけてこらえる剣翔(右)は肩透かしで隠岐の海を破る(撮影・加藤諒)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

剣翔は新入幕で早々と勝ち越しを決めた。優勝争いでトップに並んでいた隠岐の海を、わずか1秒7の肩透かしで引きずり下ろした。

「ホッとした。ホッとして力が出なくなるのか、気楽になってもっと思い切り取れるのか」と今後、真価を問われると力説。目標は2ケタ白星。新入幕で10勝以上は敢闘賞を受賞するケースが多いだけに「優勝は無理。何とか、あと2番」と力を込めた。

隠岐の海を下し花道を引き揚げる剣翔(撮影・小沢裕)

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明生優勝争いトップ「有名に」電車で声かけられた

2敗を死守し花道を引き揚げる明生(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇両国国技館

もう無名のダークホースとは呼ばせない。西前頭10枚目の明生(24=立浪)が、関脇貴景勝と並ぶ2敗とトップの座を守った。前頭石浦を寄り切って快勝。茨城・つくばみらい市の部屋との往復を電車通勤する際、今場所初めて声を掛けられた。「ちょっと有名になった」と、好調の思わぬご褒美に気分も乗ってきた。前日10日目まで2敗で並んでいた関脇御嶽海、前頭朝乃山、隠岐の海は敗れて3敗となった。

   ◇   ◇   ◇

ファンの声援が明生を後押しした。立ち合いは左をねじ込もうとしながら、石浦に圧力をかけた。たまらず距離を取り、右へ跳んで回り込もうとする相手を、左を差してつかまえると、そのまま体を寄せて寄り切った。体重が37キロも軽い110キロの石浦を動き回らせず、前に出て白星をたぐり寄せた。土俵際の場面は「やるしかない、勝負だなと思った」。取組前よりも大きな拍手が送られた。

部屋と両国国技館は、つくばエクスプレス、JR総武線を乗り継ぎ、片道1時間余りをかけて移動している。9日目から3日連続でトップタイだが前日までは「誰からも声を掛けられません」と話していた。だがこの日の取組後に自ら「今日、電車で声を掛けられました」と切り出した。しかもつくばエクスプレスの車内で中高年男性から、総武線のホームで女性から。1日に2人も同時に「応援してます」と言われた。「一瞬で、女性の年齢は分からない」。場所入りで集中していたが「ちょっと有名になった」とうれしそうだ。

鹿児島・奄美大島から15歳で上京した、柔らかな口調の癒やし系だ。声を掛けてきた男女に「ちゃんと対応できなかった」と反省。稽古熱心な性格通りに誠実だ。「めったにない」という街中での声掛けに、成績で恩返ししたい思いも強まった。体の寄せ方は「まだまだ甘い。上位では逆転される」と厳しく自己評価。「自分の実力では優勝はまだ遠い。その前にいい相撲を取りたい」。変わりつつある無名状態とは違い、変わらない無欲を強調していた。【高田文太】

石浦(下)を寄り切りで破る明生(撮影・河田真司)

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千代大龍が大流血、上唇切れ「メシが食えないよ」

流血した唇をタオルで押さえながら引き揚げる千代大龍(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇両国国技館

東前頭5枚目の千代大龍(30=九重)が、大関豪栄道(33=境川)に敗れた。3度も呼吸が合わず、4度目の立ち合い。当たり負けてはたきにいったが、一気に押し出された。

立ち合いで右ほおを張られ、口元を相手の頭でかまされたため、取組後に大流血。支度部屋に戻って風呂から上がっても「病院行こう。血が止まらない。こういうケガが一番嫌。こういう地味なやつがやっかい。最悪。メシが食えないよ」とぼやいた。

支度部屋の鏡で確認すると、上唇の裏側がざっくりと切れていた。「来場所に向けて、はぐきと唇を鍛えよう」と流血しながらも、冗談を飛ばした。「2勝9敗。肉食いに行こう。しみるのが分かってても鍛える。レバー5人前くらい食おう」と、どこまでもタフだった。

千代大龍(左)を押し出しで下す豪栄道(撮影・河田真司)

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炎鵬「思い切っていった」2場所連続勝ち越し王手

取組後に元安美錦の安治川親方(右)から声を掛けられる炎鵬(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

人気の西前頭11枚目炎鵬(24=宮城野)が、2場所連続の勝ち越しに王手をかけた。

大関経験者の東前頭7枚目琴奨菊(35=佐渡ケ嶽)を破って、7勝4敗とした。立ち合いすかさず潜り込んで左下手をつかむと、その下手で振りながら右前ミツ。琴奨菊が体勢を立て直そうとしたタイミングで、素早く寄り切った。

テレビで見ていた遠い存在の力士から白星を奪い、実感が湧かない様子だった。「まだ信じられない。不思議というか、まだ(勝利を)受け入れられていない」。立ち合いからすぐに潜り込むことで、琴奨菊のがぶり寄りを封じたが「無我夢中で緊張していた。イメージ通りとかじゃなく、思い切っていっただけ」と、無心でつかんだ1勝だった。

勝ち越しに王手。新入幕だった夏場所から名古屋場所にかけて、給金相撲で9連敗を喫したが、今場所は1発で決める覚悟だ。

炎鵬(左)は琴奨菊の攻めを低い姿勢でいなす(撮影・加藤諒)

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北勝富士「気持ち切り替えられた」6連敗から4連勝

北勝富士(左)は押し出しで朝乃山を下す(撮影・加藤諒)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

東前頭筆頭の北勝富士(27=八角)が、年上の意地を見せつけた。

優勝争いに絡む西前頭2枚目朝乃山(25=高砂)を押し出して5勝6敗。のど輪と両ハズで朝乃山を完全に押し込み、土俵際で逃れようと横に動かれても慌てずに対応した。北勝富士にとって朝乃山は同じ高砂一門で、巡業の支度部屋でも隣同士に座ることが多い。手の内も知る相手に、この日は厳しい相撲を見せた。「最後少し決めきれなかったけど、下から低くいけた。我慢して我慢して、圧力をかけられて良かった」と、淡々と振り返った。

初日に横綱白鵬から金星を獲得しながら、2日目から6連敗。8日目の小結阿炎戦で納得の相撲を取り「あそこでしっかり気持ちを切り替えられたと思う」と、打って変わって4連勝中だ。先場所は西の筆頭で9勝の好成績。誰もが認める上位力士だが、今場所は貴景勝の関脇陥落などにより三役復帰はかなわなかった。劇団四季が大好きで、支度部屋では「ライオンキング」のバスタオルを使用。「お気に入り」というバスタオルを腰に巻きながら「1日一番、明日も集中していく」と、気を引き締めていた。

朝乃山は北勝富士に押し出され、土俵下で肩を落とす(撮影・加藤諒)

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貴景勝が大関復帰王手、上杉謙信の力借り優勝も視界

和傘を差し国技館を引き揚げる貴景勝(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

貴景勝が大関復帰に王手をかけた。押し切れず栃ノ心と組み合う形になりかけたが、相手の左脇をくぐって背後に回り、倒れ込みながら送り倒し。「胸を借りる気持ちで、どんな体勢になってもという気持ちでいった」と必死だった。

今場所から場所入りの際は黒の染め抜きを着用。背中には上杉謙信の軍旗「龍」の字を入れた。「自分が尊敬する武将。身も引き締まる」。好きな戦国武将の力も借りて、2度目の優勝も視界良好となってきた。

貴景勝(左)が栃ノ心を送り倒した勢いで土俵下に転落する行司の式守伊之助(撮影・加藤諒)

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