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大相撲ニュース

朝乃山 謹慎開始、復帰…節目の名古屋場所で「2桁&優勝争い」20代最後の名古屋への思い

名古屋場所に向けた稽古を開始し、ダンベルを持ち上げて筋力強化に努めた朝乃山

大相撲で大関経験者の朝乃山(29=高砂)が5日、都内の部屋で名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)に向けて稽古を開始した。幕内力士として2年ぶりに土俵に立った5月の夏場所では、東前頭14枚目で12勝3敗の優勝次点という好成績。その千秋楽から1週間の休みを経た、稽古始めのこの日は四股やすり足といった基礎運動、ダンベルを使った筋力強化などに終始し、相撲は取らなかった。

稽古休みの1週間は、主に体のケアなどに充てたという。ただ「3月の大阪場所よりも疲れは出ていないですね。やっぱり幕内は十両とは雰囲気も違った。でも声援をもらえてうれしかったし、そういう声援に乗せられた気がする」と、場所後は疲労感よりも充実感が大きかった様子。終盤戦まで4年ぶり2度目の優勝が期待される活躍を見せたが、優勝の意識は「逆になかったですね。やっぱり12日目、13日目で負けたので、優勝は見えてこなかった」と、全くなかったという。

本来は上位との対戦はない番付だった。だが好成績で終盤戦に入っていたため、12日目に関脇大栄翔、13日目には横綱照ノ富士との割が組まれた。そこで連敗し、自力優勝が消滅。特に照ノ富士戦を振り返り「自分なりに考えて取った。左は下からおっつけるつもりだったけど差してしまい、その左をきめられた。決められたら抜けなかった」と、誘われるように差してしまった左の使い方を課題に挙げた。

新型コロナウイルスのガイドライン違反で6場所の出場停止が始まったのが、21年の名古屋場所だった。本場所には出場しないが、その時も名古屋には同行し、稽古していた。名古屋のファン、後援者に顔を合わせるのは「やっぱり気まずかった」と振り返った。そして1年後、謹慎明けで三段目から復帰したのも、22年の名古屋場所。そこから1年で今度は、幕内上位から中位に番付を戻すことが予想される。

「幕内上位になるかは分からない。でも、あれ(復帰)から1年で、ようやくここまで来ることができた。名古屋は(出身の)富山から車だと来やすいらしく、準ご当所だと思っている。応援に来てくれた人の前で、自分の相撲を取り切って白星を挙げたい。番付的に、今場所よりは厳しくなるけど、2桁白星と優勝争いに絡むことを目標にしたい」。

夏場所前と変わらない目標を立てたのは、大関経験者の意地ではない。今年中に、少しでも早く、三役に戻りたいという挑戦者の気持ちの表れ。今月は茨城県内、静岡県内と、2カ所で行う部屋の合宿で、一段と相撲漬けの生活を送る予定。さまざまなことがあった20代の名古屋場所の最後に、鮮やかな足跡を残す準備を進めている。【高田文太】

名古屋場所に向けた稽古を開始し、ダンベルを使って筋力強化に努めた朝乃山
名古屋場所に向けた稽古を開始し、すり足を繰り返した朝乃山

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新大関霧島、4年ぶりにモンゴルへ凱旋帰国 故郷の村まで首都から車で700キロ移動

4年ぶりにモンゴルへ帰国するため成田空港を出発する新大関霧島(撮影・平山連)

大相撲の新大関霧島(27=陸奥)が5日、新十両昇進以来となる4年ぶりにモンゴルへ帰るため成田空港を出発した。空路で首都ウランバートルへ向かった後、車で約700キロ移動して故郷のドルノドゥに滞在する。地元の村では家族や親戚が集まって祝う催しも行われる予定で、「新大関として4年ぶりに帰れるのは最高です。家族とか親戚とか友達と久しぶりに会える」と待ち切れない様子だった。

今年の初場所を11勝4敗、春場所では12勝3敗で初優勝を飾り、大関とりの夏場所は11勝4敗だった。この3場所で合計34勝を挙げ、大関昇進の目安とされる「三役で直近3場所33勝」を上回った。モンゴル出身力士としては15年の照ノ富士以来6人目となる大関昇進を果たし、師匠の陸奥親方(元大関霧島)のしこ名を受け継ぎ、霧馬山から霧島に変えた。

晴れて昇進をつかみ、師匠からモンゴルへ帰る許可をもらった。この日の搭乗手続きの最中にはファンから「おめでとう」などと声を掛けられ、気さくに対応していた。故郷でしばらく休んだ後、来週中に日本に戻って名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)に向けて調整する。【平山連】

大関昇進伝達式後の記者会見で師匠のしこ名「霧島」への改名を発表し色紙を持つ霧馬山(23年5月31日撮影)

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元前頭旭秀鵬の断髪式に約370人がはさみ入れる「今となってはありがたい」先代大島親方に感謝

元前頭旭秀鵬のトゥムルバートル・エルデネバートルさんの断髪式ではさみを入れる先代大島親方(撮影・平山連)

昨年1月に引退した大相撲元前頭旭秀鵬のトゥムルバートル・エルデネバートルさん(34)の断髪式が4日、東京・錦糸町の東武ホテルレバント東京で行われた。先代大島親方(元大関旭国)ら約370人が駆けつけてはさみを入れ、師匠の大島親方(元関脇旭天鵬)が止めばさみを入れた。「どれぐらい集まるか不安だった。昨日はいろんなことを思い浮かべながら涙が出てきちゃって寝れなかった。きょうはみんなの顔を見たら、落ち着いていたかな」と振り返った。

「将来の五輪選手」を育てるモンゴルの政策で岐阜第一高に柔道留学。兄を介してあこがれの旭天鵬と出会い、相撲に誘われた。同じモンゴルの旭鷲山が引退し、大島部屋の外国人枠が空いたことで入門。07年夏場所で初土俵を踏み、11年秋場所で新十両、12年初場所で新入幕を果たした。最高位は16年初場所での東前頭4枚目。東幕下筆頭だった昨年1月の初場所中に引退を発表した。

この日、断髪式ではさみを入れた入門時の師匠だった先代大島親方には感謝の思いしかない。「お父さんと同い歳。巡業でも他の付け人が洗濯物とかであちこちいっちゃうのに、俺だけ親方の部屋で腕立てやったりしていた。そのときは嫌だと思ったけど、関取にもなれた。今となってありがたいすね」と懐かしそうに話した。

協会に残らず、現在はモンゴルで貿易会社を起こして経営者として活動に励んでいる。将来的には事業を通じて日本との架け橋になろうと奮闘していく考えを示した。

元前頭旭秀鵬のトゥムルバートル・エルデネバートルさんの断髪式で止めばさみを入れた大島親方(撮影・平山連)
元前頭旭秀鵬のトゥムルバートル・エルデネバートルさんの断髪式に駆けつけた現役力士と親方衆(撮影・平山連)

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元勢の春日山親方が断髪式 槙野智章さんイメージしたヘアスタイルに整髪 山本譲二と3曲歌披露

断髪式で感極まる春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)

2021年名古屋場所限りで引退した元関脇勢の春日山親方の引退相撲が4日、東京・両国国技館で行われた。断髪式には約250人が参加し、最後は師匠の伊勢ノ海親方(元前頭北勝鬨)が止めばさみを入れた。20年連れ添ったまげに別れを告げ、「土俵上で感極まりました。良い時も、悪い時も、悲しい時も、いろんな景色を一緒に見てきた。今までありがとうと感謝の気持ちです」と実感を込めた。

断髪式の後には家族ぐるみで交流がある友人で歌手の平原綾香が登場し、感謝の思いを込めて「誓い」「Jupiter」の2曲を披露。ライブさながらの熱量ある歌声が涙を誘い、春日山親方の現役時代と重ね合わせたファンをとりこにした。

元サッカー日本代表の槙野智章さんをイメージしたヘアスタイルに整髪し、同親方も「良い感じですね」と満足げに笑った。再び土俵上に姿を見せると、会場に集まった人たちに「愚直に相撲道をまい進することができました。常に大切にしてきたのはサムライのように切られても一歩一歩進んでいく強い気持ちを持つことです。私は私らしく、これからもぶれない信念で大相撲の発展に尽力いたします」と誓った。最後にはスペシャルゲストとして演歌歌手の山本譲二と3曲デュエットを披露し、館内を沸かせた。

◆春日山翔太(かすがやま・しょうた)。本名・東口(とぐち)翔太。1986年(昭61)10月11日、大阪・交野市生まれ。小4から武隈親方(元大関豪栄道)と同じ相撲道場に通う。05年春場所初土俵。11年九州場所新十両、12年春場所新入幕、14年九州場所新小結、16年夏場所新関脇。通算546勝545敗14休。金星5個、敢闘賞4回。得意は右四つ、寄り。趣味はカラオケ。

断髪式後の整髪を終え笑顔を見せる春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で感極まる春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式を終え整髪中に笑顔を見せる春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式後の整髪を終えた春日山親方(元関脇勢)は母洋子さん(左)からネクタイを整えてもらう(撮影・小沢裕)
断髪式後に花束を贈呈した平原綾香は土俵脇に設けられた特設ステージで熱唱する。左奥は春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式後に花束を贈呈した平原綾香は土俵脇に設けられた特設ステージで熱唱する。左は春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式後に花束を贈呈した平原綾香は土俵脇に設けられた特設ステージで熱唱する。左奥は春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式後のあいさつを終えた春日山親方(元関脇勢)はスペシャルゲストで歌手の山本譲二(右)と土俵脇に設けられたステージで熱唱する(撮影・小沢裕)
断髪式後のあいさつを終えた春日山親方(元関脇勢)はスペシャルゲストで歌手の山本譲二(右)と土俵脇に設けられたステージで熱唱する(撮影・小沢裕)
断髪式後のあいさつを終えた春日山親方(元関脇勢)はスペシャルゲストで歌手の山本譲二(右)と土俵脇に設けられたステージで熱唱する(撮影・小沢裕)
断髪式後のあいさつを終えた春日山親方(元関脇勢)はスペシャルゲストで歌手の山本譲二(右)と土俵脇に設けられたステージで熱唱する(撮影・小沢裕)
断髪式で父の東口繁俊さん(右)からねぎらいの声を掛けられる春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で母の東口洋子さん(右)からはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で平原綾香(右)からはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で宮城野親方(右)からねぎらいの声を掛けられる春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で鶴竜親方(右)からねぎらいの声を掛けられる春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式でハイヒールモモコ(右)からはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で山本譲二(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で山川豊(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式でプロレスラーの宮原健斗(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式でプロゴルファーの伊沢利光(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で谷原章介(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で横綱照ノ富士(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(撮影・小沢裕)
断髪式で君ケ浜親方(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式で押尾川親方(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式後の整髪を終えた春日山親方(元関脇勢)は北陣親方(左)から花束贈呈を受ける(撮影・小沢裕)
断髪式を終えた春日山親方(元関脇勢)は、(右へ)甥の服部晃暉くん、奏燈くんから花束贈呈を受ける(撮影・小沢裕)
断髪式で前ロッテ監督の井口氏(右)にはさみを入れてもらう春日山親方(元関脇勢)(撮影・小沢裕)
断髪式を終えた春日山親方(元関脇勢)は目を閉じながら師匠の伊勢ノ海親方のあいさつを聞(撮影・小沢裕)

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霧島、鶴竜引退相撲に感慨 土俵入り太刀持ちに「重かった。どんどん手が下がってしまった」

最後の土俵入りを披露した鶴竜親方(中央)。左は太刀持ち霧島、右は露払い正代(代表撮影)

大相撲の元横綱鶴竜親方の引退相撲が3日、東京・両国国技館で行われた。

兄弟子の鶴竜親方の引退相撲に立ち会えたことに、霧馬山改め新大関霧島は「最高ですね」と感慨深そうに言った。横綱土俵入りでは初めて太刀持ちを務め、「結構重かった。どんどん手が下に下がってしまいました」と大役を務め上げた。この日、場内から「霧馬山」として声援を受けることもあったと笑いながら、「霧島という良い名をもらったので、これから頑張っていきたい」と誓った。

陸奥親方(右)に止めばさみを入れてもらう鶴竜親方(代表撮影)

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元魁聖の友綱親方、大島部屋から元大関魁皇の浅香山部屋に移籍 現役時代の兄弟子

22年8月、現役引退会見を行う元関脇魁聖の友綱親方。左は師匠の大島親方

大相撲の友綱親方(36=元関脇魁聖)が大島部屋から浅香山部屋に移籍したことが3日、分かった。

浅香山部屋は現役時代に所属した友綱部屋時代の兄弟子、元大関魁皇が師匠。ブラジル出身の友綱親方は幕内在位60場所で三役を4場所務め昨年8月に引退していた。

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鶴竜が引退記念パーティー「あらためて力士になってよかった」宮城野親方、元日馬富士ら出席

鶴竜の引退記念パーティーに出席し、鏡開きに臨んだ宮城野親方(左から2人目)、元日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(右端)

2021年春場所中に引退した鶴竜親方(37=元横綱)が3日、都内のホテルで引退記念パーティーを行った。東京・両国国技館での引退相撲に続いて行われたもので、宮城野親方(元白鵬)、元日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏という同じモンゴル出身の元横綱らが出席。盛大に開かれた。

鏡開き、乾杯に先立ち、鶴竜親方は集まった後援者らに向けてあいさつした。「今日は、ずっと皆さまの温かいお言葉をいただき、あらためて力士になってよかったと思いました。(中略)一つの区切りとなりますが、これからは指導者として新しい1歩を踏み出します。皆さまにはご迷惑をおかけすることも多々あると思いますが、今まで以上のご支援をいただけますよう、お願いを致しまして、御礼のごあいさつとさせていただきます」と話すと、拍手が起きた。

その後、モンゴルの総理大臣の代理人から記念品を贈呈されるなど、終始華やかに行われた。

引退記念パーティーの鏡開きで、力強く木づちを振り下ろした鶴竜親方(左から3人目)。右から3人目は陸奥親方
元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(右)からキスされる鶴竜親方(代表撮影)
元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(右)にはさみを入れてもらう鶴竜親方(代表撮影)
花田虎上氏(右)から言葉をかけられ笑顔を見せる鶴竜親方(代表撮影)
父のチメドウ・マンガラジャラブさんにはさみを入れてもらい、涙をぬぐう鶴竜親方(代表撮影)
父のチメドウ・マンガラジャラブさん(右)からキスされる鶴竜親方(代表撮影)
陸奥親方(右)に止めばさみを入れてもらう鶴竜親方(代表撮影)
陸奥親方(右)の止めばさみで大銀杏に別れを告げた鶴竜親方(代表撮影)
最後の土俵入りを披露した鶴竜(中央)。左は太刀持ち霧島、右は露払い正代(代表撮影)
最後の土俵入りを披露した鶴竜。後方左は露払い正代(代表撮影)
鶴竜(左)は最後の取組で、長男アナンダ・アマルバヤスガラン君に押し出された(代表撮影)
鶴竜(左)は最後の取組で、長男アナンダ・アマルバヤスガランくんと相撲を取る(代表撮影)
最後の取組で長男アナンダ・アマルバヤスガランくんと相撲を取る鶴竜(代表撮影)
結婚を発表した琴勝峰(代表撮影)
照ノ富士(左)を持ち上げる霧島(代表撮影)
断髪式に臨んだ鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席したT-BOLANの森友嵐士(手前右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の剛(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(右)(代表撮影)
笑顔で御礼のあいさつをする鶴竜(代表撮影)
笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)に見守られながら整髪する鶴竜(代表撮影)
宮城野親方(左)に見守られながら笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
宮城野親方(右)から花束が贈られる鶴竜(代表撮影)
整髪を終え笑顔で写真に納まる鶴竜(後方左)。手前左から長男アナンダ・アマルバヤスガランくん、長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、後方右はダシニャム・ムンフザヤ夫人(代表撮影)
整髪を終え、ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)にネクタイを整えてもらう鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(左から3人目)と剛(右)(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)からキスされる鶴竜(代表撮影)
家族から花束が贈られ写真に納まる鶴竜。左2人目から長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、ダシニャム・ムンフザヤ夫人、長男アナンダ・アマルバヤスガラン君(代表撮影)

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元白鵬の宮城野親方が鶴竜親方に感謝「今度はどっちが先に横綱をつくるかの戦い」断髪式でエール

宮城野親方(右)から花束が贈られる鶴竜(代表撮影)

<大相撲:鶴竜引退相撲>◇3日◇東京・両国国技館

同じモンゴル出身で、同時期に横綱を務めた宮城野親方(38=元横綱白鵬)が、断髪式に参加し、はさみを入れた。

14年春場所後に鶴竜親方が横綱に昇進してからは、互いに横綱として切磋琢磨(せっさたくま)。それだけに、はさみを入れた後は「4横綱(他2人は日馬富士、稀勢の里)でやっていたので、僕も頑張らないといけないと思って、その分、長く(現役を)やれたのかなと思う。その感謝の思いを込めてはさみを入れた。今度は、どっちが先に横綱をつくるかの戦い。一緒に頑張りましょう」と、感謝の思いを明かすとともに、エールを送っていた。

宮城野親方(左)に見守られながら笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
整髪を終え笑顔で写真に納まる鶴竜(後方左)。手前左から長男アナンダ・アマルバヤスガランくん、長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、後方右はダシニャム・ムンフザヤ夫人(代表撮影)
整髪を終え、ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)にネクタイを整えてもらう鶴竜(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)に見守られながら整髪する鶴竜(代表撮影)
笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
笑顔で御礼のあいさつをする鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の剛(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席したT-BOLANの森友嵐士(手前右)(代表撮影)
断髪式に臨んだ鶴竜(代表撮影)
照ノ富士(左)を持ち上げる霧島(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)からキスされる鶴竜(代表撮影)
家族から花束が贈られ写真に納まる鶴竜。左2人目から長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、ダシニャム・ムンフザヤ夫人、長男アナンダ・アマルバヤスガラン君(代表撮影)
泣きながら手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃんにキスをする鶴竜(代表撮影)
手紙を読みながら涙する長女のアナンダ・アニルランちゃん(右)をやさしくなでる鶴竜(代表撮影)
手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃん(右から4人目)を見つめる鶴竜(代表撮影)
元横綱日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(右)から言葉をかけられる鶴竜(代表撮影)
19年5月、「令和」と筆書きされた書物を手にする鶴竜(左)と白鵬

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鶴竜、断髪式終えて整髪「どうですか私の髪は?」御礼あいさつで「今度は恩返しするのが役目」

元横綱日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(右)から言葉をかけられる鶴竜(代表撮影)

<大相撲:鶴竜引退相撲>◇3日◇東京・両国国技館

2021年春場所中に引退した鶴竜親方(37=元横綱)が、断髪式後の整髪を終えて、集まった観衆にお礼のあいさつを行った。

あいさつの冒頭で「皆さん、どうですか私の髪は?」と、髪を指さしながら笑顔で問い掛けると、会場は大きな拍手に包まれた。その後は、感謝の思いを伝える言葉を並べた。引退相撲の最後を締める「御礼あいさつ」の全文は以下の通り。

「今日は『鶴竜引退披露大相撲』に、大勢の皆さまに来ていただき、本当にありがとうございます。2001年の秋。16歳のバスケ少年が日本に来て22年の月日が経ち、今日来てくれたファンの皆さんはもちろんのこと、どんな時でも支えてくれた家族、仲間たち、そして同じ時代に戦ってきたライバルたちに感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございます。そのおかげで、今日の自分がいます。今度は恩返しするのが私の役目ですので、将来、1日でも早く協会の看板を背負って立っていく力士たちを育てていきたいと思います。そして大相撲がこれからも、永遠に続いていけるように、一生懸命努力して参りたいと思います。本日は誠にありがとうございました」。

手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃん(右から4人目)を見つめる鶴竜(代表撮影)
手紙を読みながら涙する長女のアナンダ・アニルランちゃん(右)をやさしくなでる鶴竜(代表撮影)
泣きながら手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃんにキスをする鶴竜(代表撮影)
家族から花束が贈られ写真に納まる鶴竜。左2人目から長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、ダシニャム・ムンフザヤ夫人、長男アナンダ・アマルバヤスガラン君(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)からキスされる鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(左から3人目)と剛(右)(代表撮影)
整髪を終え、ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)にネクタイを整えてもらう鶴竜(代表撮影)
整髪を終え笑顔で写真に納まる鶴竜(後方左)。手前左から長男アナンダ・アマルバヤスガランくん、長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、後方右はダシニャム・ムンフザヤ夫人(代表撮影)
宮城野親方(右)から花束が贈られる鶴竜(代表撮影)
宮城野親方(左)に見守られながら笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)に見守られながら整髪する鶴竜(代表撮影)
笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
笑顔で御礼のあいさつをする鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の剛(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席したT-BOLANの森友嵐士(手前右)(代表撮影)
断髪式に臨んだ鶴竜(代表撮影)
元横綱鶴竜親方(23年5月撮影)
鶴竜の引退相撲ではさみを入れた後、おいの豊昇龍(左)と記念撮影に納まる元朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏

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元朝青龍ダグワドルジ氏、はちきれんばかりの肉体維持 鶴竜親方の断髪式参加「うれしかった」

元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(右)からキスされる鶴竜親方(代表撮影)

<大相撲:鶴竜引退相撲>◇3日◇東京・両国国技館

元朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(42)が、モンゴル出身横綱の後輩にあたる鶴竜親方の断髪式に駆けつけ、はさみを入れた。

現役時代の「朝青龍明徳」として名前が読み上げられると、会場は大歓声に包まれた。金髪、金縁めがね姿で、はさみを入れると、鶴竜親方の耳元で労をねぎらう言葉をかけ、左ほおにキス。大きな拍手が送られた。さらに土俵を降りると、手を振って歓声に応え、さらに大歓声を呼ぶ、変わらぬ存在感を示していた。

大歓声で迎えられたことには「うれしかったね。久々で。来てよかった」と、満面の笑みで語った。久々に両国国技館の本土俵に立ったことには「ちょっと緊張しましたね。フラフラきそうな感じだった。なじんだ場所なんで、ご無沙汰で、よかったです。久々に両国に来てよかったなと思います」と、さまざまな思い出がよみがえってきた様子だった。

報道陣には約20分、語り続けた。鶴竜親方からは、母国モンゴルで、この日の招待状を手渡されたという。「ちゃんと来てくれたんでね、モンゴルで。それは、やっぱり行かないとね。よくできているなと思いました。いい親方になると思いますよ」と、まじめな鶴竜親方の人間性をほめた。

さらに「よく頑張って、横綱までね。自分の後(に昇進した横綱の土俵入り)は不知火(型)が多かったけど、僕と同じ雲竜(型)だったので、何か近い感じがあった。あれだけのまじめさがあって、よく頑張って頂点までいったということは、本人の真摯(しんし)な努力。素晴らしい活躍をしたと思いますよ」と、絶賛していた。

現在は138キロで「だいぶダイエットして鍛えている。無理に食べずに運動している」と、ワイシャツがはち切れんばかりの肉体を維持している。「マウンテンバイクでモンゴルの大草原を走る」ことが、趣味と筋肉質な肉体維持につながっているようだ。

おいの関脇豊昇龍は、次の名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)が大関とりの場所となる。おいの現状については「いい相撲を取っている。安定してきた感じ」と、高く評価していた。「僕は大関に昇進したのが名古屋。(今年の名古屋場所後)めでたいことがあれば、流れとして、ね」と、おいが大関昇進となれば、駆けつけたい胸中ものぞかせていた。

元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏(右)にはさみを入れてもらう鶴竜親方(代表撮影)
鶴竜の引退相撲ではさみを入れた後、おいの豊昇龍(左)と記念撮影に納まる元朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏
照ノ富士(左)を持ち上げる霧島(代表撮影)
断髪式に臨んだ鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席したT-BOLANの森友嵐士(手前右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の剛(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(右)(代表撮影)
笑顔で御礼のあいさつをする鶴竜(代表撮影)
笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)に見守られながら整髪する鶴竜(代表撮影)
宮城野親方(左)に見守られながら笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
宮城野親方(右)から花束が贈られる鶴竜(代表撮影)
整髪を終え笑顔で写真に納まる鶴竜(後方左)。手前左から長男アナンダ・アマルバヤスガランくん、長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、後方右はダシニャム・ムンフザヤ夫人(代表撮影)
整髪を終え、ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)にネクタイを整えてもらう鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(左から3人目)と剛(右)(代表撮影)
家族から花束が贈られ写真に納まる鶴竜。左2人目から長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、ダシニャム・ムンフザヤ夫人、長男アナンダ・アマルバヤスガラン君(代表撮影)
泣きながら手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃんにキスをする鶴竜(代表撮影)
手紙を読みながら涙する長女のアナンダ・アニルランちゃん(右)をやさしくなでる鶴竜(代表撮影)
手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃん(右から4人目)を見つめる鶴竜(代表撮影)
元横綱日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(右)から言葉をかけられる鶴竜(代表撮影)
花田虎上氏(右)から言葉をかけられ笑顔を見せる鶴竜親方(代表撮影)
父のチメドウ・マンガラジャラブさんにはさみを入れてもらい、涙をぬぐう鶴竜親方(代表撮影)
父のチメドウ・マンガラジャラブさん(右)にはさみを入れてもらい、涙をぬぐう鶴竜親方(代表撮影)
父のチメドウ・マンガラジャラブさん(右)からキスされる鶴竜親方(代表撮影)
陸奥親方(右)の止めばさみで大銀杏に別れを告げた鶴竜親方(代表撮影)
鶴竜の引退記念パーティーに出席し、鏡開きに臨んだ宮城野親方(左から2人目)、元日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(右端)

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新大関霧島、兄弟子鶴竜の引退相撲で太刀持ち 断髪式前に昇進の約束果たす

23年5月31日、大関昇進伝達式後の記者会見で師匠のしこ名「霧島」への改名を発表し色紙を持つ霧馬山

<大相撲:鶴竜引退相撲>◇3日◇東京・両国国技館

霧馬山改め新大関霧島(27=陸奥)が、縦横無尽の活躍で兄弟子の引退相撲を盛り上げた。

まずは髪結い実演のモデルを務め、詰めかけた観客の前で堂々たる姿で全うした。時折、笑みを交えながら手を振ってファンの声援に応えた。続いて行われた横綱最後の土俵入りでは太刀持ちを務めた。髪結いの時とは一転し、終始真剣な表情のままミスなく大役を務め上げた。

場所前から兄弟子の節目に花を添えたいと公言していた。「鶴竜親方の断髪式の前に大関昇進をする」と同親方と交わした約束を果たした。しこ名も霧馬山から霧島に変えて引退相撲に参加している。

◆霧島鉄力(きりしま・てつお)本名ビャンブチュルン・ハグワスレン。1996年4月24日、モンゴル・ドルノドゥ生まれ。体験入門を経て15年夏場所で初土俵を踏み、19年春場所で新十両昇進。20年初場所で新入幕。優勝1回、技能賞3回、敢闘賞1回。愛称は「ハグワ」。好きなアーティストは長渕剛。得意は左四つ、寄り、投げ。186センチ、143キロ。

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元横綱鶴竜が最後の土俵入りで雲竜型を披露 太刀持ちに霧馬山改め新大関霧島、露払いに小結正代

最後の土俵入りを披露した鶴竜親方(中央)。左は太刀持ち霧島、右は露払い正代(代表撮影)

<大相撲:鶴竜引退相撲>◇3日◇東京・両国国技館

21年3月に引退した元横綱鶴竜親方が、断髪式前、最後の横綱土俵入りを行った。太刀持ちに霧馬山改め新大関霧島、露払いに小結正代を従えた。雲竜型の土俵入りを披露した。会場から「鶴竜、日本一!」などと大きな歓声が起きた。

現役として最後に本土俵に立った20年7月場所から約3年が経過してもなお、現役時代と変わらないたくましい体、力強い四股とせり上がりでファンを魅了した。「大横綱」と呼ばれた史上最長69連勝の双葉山、いずれも優勝20回を超える大鵬、北の湖、千代の富士、貴乃花、朝青龍が、ことごとく雲竜型だった。その系譜を自身も受け継いだ。これで見納めになった横綱土俵入り。披露が終わっても、しばらくの間、歓声が鳴りやまなかった。

◆鶴竜力三郎(かくりゅう・りきさぶろう)本名・マンガラジャラブ・アナンダ。1985年(昭60)8月10日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。01年9月に来日し同年九州場所で初土俵。06年九州場所で新入幕、12年春場所後に大関、14年春場所後に横綱昇進。幕内優勝6回。三賞は技能賞7個、殊勲賞2個。21年3月に引退し、陸奥部屋付きの親方として後進の指導に当たっている。

最後の土俵入りを披露した鶴竜親方。後方左は露払い正代(代表撮影)
最後の取組で長男アナンダ・アマルバヤスガランくんと相撲を取る鶴竜(代表撮影)
照ノ富士(左)を持ち上げる霧島(代表撮影)
断髪式に臨んだ鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席したT-BOLANの森友嵐士(手前右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の剛(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(右)(代表撮影)
笑顔で御礼のあいさつをする鶴竜(代表撮影)
笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)に見守られながら整髪する鶴竜(代表撮影)
宮城野親方(左)に見守られながら笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
宮城野親方(右)から花束が贈られる鶴竜(代表撮影)
整髪を終え笑顔で写真に納まる鶴竜(後方左)。手前左から長男アナンダ・アマルバヤスガランくん、長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、後方右はダシニャム・ムンフザヤ夫人(代表撮影)
整髪を終え、ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)にネクタイを整えてもらう鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(左から3人目)と剛(右)(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)からキスされる鶴竜(代表撮影)
家族から花束が贈られ写真に納まる鶴竜。左2人目から長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、ダシニャム・ムンフザヤ夫人、長男アナンダ・アマルバヤスガラン君(代表撮影)
泣きながら手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃんにキスをする鶴竜(代表撮影)
手紙を読みながら涙する長女のアナンダ・アニルランちゃん(右)をやさしくなでる鶴竜(代表撮影)
手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃん(右から4人目)を見つめる鶴竜(代表撮影)
元横綱日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(右)から言葉をかけられる鶴竜(代表撮影)

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鶴竜親方の引退相撲 長男アナンダ・アマルバヤスガラン君と最後の相撲で館内湧かす

最後の取組で長男アナンダ・アマルバヤスガランくんと相撲を取る鶴竜(代表撮影)

<大相撲:鶴竜引退相撲>◇3日◇東京・両国国技館

21年3月に引退した元横綱鶴竜親方が、最後の取組では長男のアナンダ・アマルバヤスガラン君(6)と相撲を取った。

現役時代同様に紺の締め込みで登場した同親方は感慨深そうに笑みを浮かべながら土俵に上がり、長男の力いっぱいの当たりを真っ正面から受け止めた。土俵際で長男に押し出されて土俵を割った。

この日に合わせて、“練習”を積み重ねた。同親方は「6歳になったばかりの息子と相撲を取ろうと、練習しています。いざ本番になって恥ずかしくなったらいけないので」と語っていた。特訓の成果を出して、思い出に残る一番になった。

◆鶴竜力三郎(かくりゅう・りきさぶろう)本名・マンガラジャラブ・アナンダ。1985年(昭60)8月10日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。01年9月に来日し同年九州場所で初土俵。06年九州場所で新入幕、12年春場所後に大関、14年春場所後に横綱昇進。幕内優勝6回。三賞は技能賞7個、殊勲賞2個。21年3月に引退し、陸奥部屋付きの親方として後進の指導に当たっている。

照ノ富士(左)を持ち上げる霧島(代表撮影)
断髪式に臨んだ鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席したT-BOLANの森友嵐士(手前右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の剛(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(右)(代表撮影)
笑顔で御礼のあいさつをする鶴竜(代表撮影)
笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)

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琴勝峰が婚約発表 お相手は福岡県出身の160センチ、スラッと体形の23歳 写真も公開

婚約を発表した琴勝峰は、スマートフォンに収めていた婚約者の池松珠奈さんの写真を披露した

大相撲の前頭琴勝峰(23=佐渡ケ嶽)が、婚約を発表した。3日、鶴竜親方(元横綱)の引退相撲が行われていた、東京・両国国技館で会見。相手は福岡県出身で同い年の池松珠奈さん(23)で、早ければ今月中にも婚姻届を提出するという。約2年前、九州で共通の知人の紹介で知り合い、約1年前から遠距離での交際に発展。第1印象として琴勝峰は「キレイな人だなと思った」と振り返り、知り合ってすぐに連絡先を交換していた。そして「この人と一緒になりたいなと思った」と、詳細は伏せたが5月の夏場所後にプロポーズした。

両親をはじめ、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)、兄弟子の小結琴ノ若、弟で幕下の琴手計ら部屋関係者、親族にも報告している。埼玉栄高での先輩だった琴ノ若からは「おめでとう」と祝福されたが、最初は「ビックリしていました」(琴勝峰)と明かした。

両家の顔合わせも済ませたというが、まだ一緒に生活はしていない。今後、新居を探していく。珠奈さんは福岡・八女市役所で働いていたが、すでに退職している。「スラッとしている」という160センチで、写真も公開した。「もともと相撲は見ていた」といい、「料理も作ってくれる。全部おいしい」「しっかりしている」と、頼もしく感じている様子。互いを「珠奈(じゅな)」「富士紀(としき)」と、本名で呼び合っている。夏場所は10日目から負傷で途中休場したが、14日目から再出場し、2勝10敗3休。それでも初場所では、大関貴景勝との千秋楽相星決戦で、初優勝に手が届きかけていた逸材は、頼もしいパートナーを得て、さらなる飛躍を誓った。

琴勝峰と婚約した池松珠奈さん
琴勝峰(2022年11月20日撮影)

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鶴竜親方の引退相撲の取組表は?事務局SNSで発表 最後の土俵入りの太刀持ちは新大関霧島

引退相撲に向けて体を鍛える元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)

鶴竜引退相撲事務局が2日、ツイッターを更新し、3日に行われる元横綱鶴竜親方の引退相撲の取組表を発表した。

最後の取組では長男のアナンダ・アマルバヤスガラン君(6)と相撲を取ったり、最後の土俵入りでは露払いに正代(31=時津風)、太刀持ちに弟弟子で霧馬山改め新大関霧島(27=陸奥)を従えて堂々たる姿を見せたりする。

太刀持ちを担う新大関霧島は他に、髪結いの実演をモデルも務める。場所前に兄弟子と交わした大関昇進の約束を果たし、今回は新たなしこ名、霧島として臨んで節目を盛り上げる。

会場ではTシャツ、フェイスタオル、サッカーユニホームモデルTシャツ、アクリルスタンドなど記念グッズも販売される。会場に足を運べなかった人たちなどに向けて、イベント当日にはオンライン販売も行われる。

引退相撲に向けて体を鍛える元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)
稽古を見つめる元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)
当時関脇霧馬山(現・新大関霧島)の稽古を少し離れたところから見つめる元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)

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引退から2年余りの元横綱鶴竜親方の引退相撲、3日に東京・両国国技館で開催「長すぎるよ」

引退相撲に向けて体を鍛える元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)

元横綱鶴竜親方(37)の引退相撲が明日3日、東京・両国国技館で行われる。平成に誕生した横綱は旭富士(現・伊勢ケ浜親方)から稀勢の里(現・二所ノ関親方)まで10人で、鶴竜親方を除いて全員が既に断髪式を終えて第2の人生を歩んでいる。引退から2年余り。弟弟子の霧馬山改め新大関霧島が兄弟子の節目に約束通り昇進をつかんだことに「有言実行できて素晴らしい」と喜んでいる。

-引退から約2年。ついに引退相撲がやってきた

鶴竜親方 長すぎるよ。今は(まげが)邪魔すぎますよ。でも、いざその日になったら考えるかも。

-長年ともにしてきた、まげに別れを告げる

鶴竜親方 入門したのが16歳。17歳ぐらいから、まげを結っているので、もう21年一緒にいることになりますね。夏前に切れるから、これから汗をかいたら毎回シャンプーできるのがうれしいです。

-引退相撲の内容は

鶴竜親方 6歳になったばかりの息子と相撲を取ろうと、練習しています。いざ本番になって恥ずかしくなったらいけないので。でっかいイベントですから、自分1人ではなく、いろんな人のサポートのおかげで成り立っている。準備している中で、改めて思いましたね。

-本番に向けて、親方自身も稽古用の白まわしを着けて調整に励んでいる

鶴竜親方 体に少し張りを出さないといけないと思っています。筋トレもしっかりしています。四股を踏むと、次の日に体に張りが出てくる感覚がある。俺はそんなきれいな四股を踏むことはできないけど、やっぱり四股はすごいよ。

-力士たちと「相撲を取りたい!」とウズウズすることもあるのでは

鶴竜親方 ないよ。確かに稽古を見ていたら、口で教えるより、やって見させる方が簡単かなと思うこともあるけど。相撲を取ったり、胸を出したりするのは誰もやる人がいなかったらやるけど、自分はもういいよ。やり切ったから。現役の時にやり残したことはない。満足してるもん。

-引退後の計画は

鶴竜親方 終わったら、まずは痩せたいね。今はご飯を食べなかったら148キロくらい。とりあえず120キロくらいまで減らしたい。おなかが邪魔すぎて、服を買いに行こうと思ってもサイズがないのよ。いちいち、海外とかから取り寄せないといけない。今は4Lでは少し小さくて5Lくらいなんだけど、大きい服ってみんな一緒じゃん。着たい服が着れるようになるために痩せたいね。

-親方として後進の指導に当たりながら、体を絞る

鶴竜親方 現役の時は(太ももの)肉をつかむことができなかった。足の裏もいつも割れていたのに、2年も経てば普通に戻っちゃった。あの頃は自分の目標のために体にムチを打って、大変なことをやっていたんだなと思うよね。その無理を引退した後も続けていたら早死にしちゃうよ。健康が一番。

-相撲人口が減っている中、親方としては今後どう考えている

鶴竜親方 子どもたちを送り出す親御さんの身になって考えないといけないです。親御さんたちの心配をなくしたい。みんなが関取になれるわけじゃない。相撲界でうまくいかなかった時、引退後の就職先を作るとか。アマチュア相撲ともっと連携していきたいね。例えば、若い子たちが入りやすいようにドラフト制度のようなものを協会で作るとか。それは俺だけでじゃなく、他の親方もアイデアとして言っているよね。

◆鶴竜力三郎(かくりゅう・りきさぶろう)本名・マンガラジャラブ・アナンダ。1985(昭60)年8月10日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。01年9月に来日し同年九州場所で初土俵。06年九州場所で新入幕、12年春場所後に大関、14年春場所後に横綱昇進。幕内優勝6回。三賞は技能賞7個、殊勲賞2個。21年3月に引退し、陸奥部屋付きの親方として後進の指導に当たっている。

引退相撲に向けて体を鍛える元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)
引退相撲に向けて体を鍛える元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)
稽古を見つめる元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)
稽古を見つめる元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)
当時関脇霧馬山(現・新大関霧島)の稽古を少し離れたところから見つめる元横綱鶴竜親方(撮影・平山連)

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落合改め伯桜鵬「素晴らしいしこ名。桜咲かせたい」引退した同郷兄弟子・石浦への恩返しも誓う

相撲教習所で報道陣の取材に応じる落合改め伯桜鵬

夏場所、十両で14勝1敗の好成績だった落合改め伯桜鵬が1日、相撲教習所の卒業式・入所式に出席した。

夏場所後、師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)から明かされた伯桜鵬への改名について初言及し「素晴らしいしこ名をいただいた。しこ名にある通り『桜』を咲かせたい」と飛躍を誓った。また、この日引退が発表された、同じ鳥取県出身の兄弟子石浦については「小中学生からあこがれだった」と話し、恩返しを誓った。

石浦(2022年1月11日撮影)

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安西の暴力告発は調査継続、芝田山広報部長明言「報告していないことを週刊誌に話している」

陸奥部屋の入口

大相撲の陸奥部屋で三段目の安西(21)が元兄弟子から暴力を受けたと実名で告発した問題を巡り、日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は1日、調査継続を明言した。「本人が報告していないことを週刊誌に話している。調査している」と語った。

陸奥部屋は元大関霧島が師匠で、5月31日に新大関に昇進した霧島が所属。安西は昨年末から今年1月にかけて暴力を受け、4月中に協会のコンプライアンス委員会に連絡したが、訴えは既に取り下げている。元兄弟子は引責で4月に引退した。安西は週刊誌で5月に「エアガンで撃たれたり、フライパンの裏でたたかれたりした」などと告白した。

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2年連続アマ横綱の大の里が相撲教習所に入所 茨城から始発通い「5時半ですか。頑張ります」

入所式を終えた相撲教習所の看板を指さす大の里

2年連続アマ横綱から、5月の大相撲夏場所で初土俵を踏んだ大の里(22=二所ノ関)が1日、東京・両国国技館にある相撲教習所の入所式に出席した。

教習所では相撲史などの座学、土俵の稽古があり、原則的に新弟子は半年間、本場所中を除いた平日に通うことになる。茨城・阿見町の部屋で暮らす大の里は、朝稽古に間に合わせるには最寄り駅を午前5時31分発の始発電車に乗るのが絶対。そこから通勤列車に揺られることになる。それでも「5時半ですか(苦笑)。でも自分で選んだ道、部屋なので。朝は…、大丈夫です。頑張ります」と、最後は笑い飛ばした。

幕下10枚目格付け出しだった夏場所は6勝1敗。来場所へ「関取が見えてくる場所。とにかく勝ち越し」と力を込めた。

相撲教習所の入所式を終え、報道陣の取材に応じる大の里
相撲教習所の入所式を終え、報道陣の取材に応じる大の里

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石浦が現役引退、年寄間垣を襲名 昨年春場所を最後に7場所連続で全休 最高位は前頭5枚目

石浦(2022年1月11日撮影)

最高位前頭5枚目の石浦(33=宮城野)が1日付で現役を引退し、年寄間垣を襲名することが決まった。1日、日本相撲協会は東京・両国国技館で理事会を開き、襲名を承認したと発表。石浦は自己最高位だった昨年春場所を最後に、頸椎(けいつい)の疾患などで7場所連続で全休。5月の夏場所では西序二段60枚目まで番付を落としていた。172・5センチ、99キロ足らずの小兵ながら、筋肉質の肉体で、体重が2倍以上ある逸ノ城には2戦2勝など、力強い取り口を見せていた。新入幕の16年九州場所では、2日目から10連勝するなど優勝争いに絡み、敢闘賞を獲得した。通算成績は350勝321敗108休。関取在位は44場所。

一方の間垣親方(元前頭竹葉山)は1日付で相撲協会を退職した。昨年8月で65歳の定年を迎えており、再雇用で宮城野部屋の部屋付き親方として相撲協会に残っていた。4年余りを残していた、再雇用の期限を前に退職。現在の宮城野親方(元横綱白鵬)に部屋を継承、名跡交換するまで、師匠として指導していた石浦に、名跡を譲る格好となった。

26年ぶりの珍手「三所攻め」で、錦木(手前)を破る石浦(2019年11月17日撮影)

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