シュルトV!決勝で甦った/DREAM

<DREAM18&GLORY4>◇12月31日◇さいたまスーパーアリーナ
16人で争われたGLORYヘビー級トーナメント決勝で、05、06、07、09年K-1ワールドGP覇者のセミー・シュルト(39=オランダ)が、ダニエル・ギタ(31=ルーマニア)にKO勝ちした。1回、残り15秒を切ったところで左のハイキックをさく裂。レフェリーが試合を止めた。
世代交代の声を、シュルトが吹き飛ばした。決勝の相手は、勢いに乗るギタ。ギタは1回戦でジョナタ・ディニス(21=ブラジル)を判定、2回戦でムラッド・ボウジディ(28=オランダ)に2回TKO、準決勝でジャマール・ベン・サディック(22=モロッコ)に1回KO勝ちして決勝に臨んだ。
対するシュルトは1回戦でブライス・ギドン(37=フランス)に2回TKO勝ちも、2回戦でリコ・ベンホーベン(23=オランダ)、準決勝でグーカン・サキ(29=トルコ)にいずれも判定と、精彩を欠いていた。
だが、決勝でシュルトがよみがえった。K-1の頂点を4度極めた実力を発揮。試合開始からスパート。1回、残り15秒を切ったところで左のハイキックをさく裂。ギタがあおむけに倒れ、レフェリーが試合を止めた。09年6月に韓国ソウルで行われたK-1ワールドGP1回戦では判定勝ち。3年半ぶりの戦いで力を見せつけた。シュルトは「サンキューベリーマッチ。タフな相手だった。日本の格闘技の状況がよくなり、うれしく思います。よい年をお迎えください」と喜びを爆発させた。【小谷野俊哉】