学生横綱・川副が白星発進「思った通り」立ち合いもろ差し一気 秋場所反省生かし前出る相撲意識

<大相撲九州場所>2日目◇14日◇福岡国際センター
21年学生横綱の東幕下13枚目川副(23=宮城野)が、西幕下12枚目栃幸大(23=春日野)を寄り倒しで破り、白星発進とした。立ち合いでもろ差しになって主導権を握り、相手に抵抗を許さずに一気に土俵外へ運んだ。「最初から右が入ればいいなと。思った通りだった」と狙い通りの内容。熊本出身とだけあって「拍手が多いなと。その期待に応えられるようにと思った」と気合十分だった。
場所前に全国学生相撲選手権が行われ、母校の日大が団体戦で2年ぶりの優勝を果たした。優勝の瞬間をライブ映像で観ていたといい「去年、自分ができなかった団体戦優勝で気持ちが高まった」と刺激を受けた。部屋では兄弟子の十両北青鵬らと稽古をし「いい稽古ができて自信になった」と心身共にいい状態で九州場所に臨んだ。
15枚目格付け出しデビューとなった9月の秋場所は、初日に大関経験者の朝乃山に敗れるなどして4勝3敗だった。受ける相撲が多かったことを反省し、前に出る相撲を意識。師匠の宮城野親方(元横綱白鵬)からは、立ち合いで元横綱日馬富士のような鋭い踏み込みがいい、と指導を受けたという。「あそこまで鋭い立ち合いはできていないけど意識はしています」と川副。今場所は全勝優勝を意識しており「(朝乃山と)全勝して当たりたい」とリベンジにも燃えている。
- 栃幸大(左)を寄り倒しで破る川副(撮影・鈴木正人)
- 栃幸大(左)を寄り倒しで破る川副(撮影・鈴木正人)
- 栃幸大(下)を寄り倒しで破る川副(撮影・鈴木正人)
- 栃幸大を寄り倒しで破りたまり席まで行く川副(撮影・鈴木正人)