21年学生横綱川副が2場所連続勝ち越し びん付け油に「力士になった気分」と初々しさも

<大相撲九州場所>◇9日目◇21日◇福岡国際センター
21年学生横綱の東幕下13枚目川副(23=宮城野)が、西幕下17枚目颯富士(20=伊勢ケ浜)を押し出しで下し、4勝1敗と勝ち越しを決めた。立ち合いで左に変化し、突き押しに耐えながら押し出した。
秋場所でデビューしてから2場所連続で勝ち越しを決めたが「とりあえずという感じです」と淡々と話した。3連勝で迎えた7日目の四番相撲で1敗を喫し、全勝優勝が消滅。「優勝できなかったら6番勝たないといけない。4番なら(番付が)2枚とか半枚しか上がらない。5番、6番勝ってしっかり来場所につなげたい」と切り替えて、来年1月の初場所を見据えた。
黒星を喫した日、師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)から金言を受け取った。「師匠から『自分が悩んでどうするんだ。相撲は相手を悩ませないと。自分の立ち合い、自分の相撲を取ればいい』と言われました」と明かした。その言葉を胸に土俵に上がり、見事に勝ち越しを決めた。
4番相撲から髪にびん付け油を塗っている。「違和感しかないですね」と独特のべたつきにとまどいつつも「力士になったという気分にはなりました」と初々しさを見せた。
- 立ち合いで左に変化する川副。右は颯富士(撮影・小沢裕)
- 大相撲九州場所9日目 押し出しで颯富士を破る川副(左)(撮影・梅根麻紀)
- 大相撲九州場所9日目 押し出しで颯富士を破る川副(左)(撮影・梅根麻紀)