王者谷口将隆V2失敗「きれいに倒されましたね。次は明確に見えていない」2回TKO負け

<ボクシング:WBO世界ミニマム級タイトルマッチ12回戦>◇6日◇エディオンアリーナ大阪◇観衆5000人
王者谷口将隆(28=ワタナベ)が苦難を乗り越えられずV2に失敗した。2回に同級2位メルビン・ジェルサエム(28=フィリピン)の強烈なワンツーを食らってダウン。立ち上がろうとしたがよろけてできず、レフェリーが試合を止め2回1分4秒TKO負けした。
「今までで一番いい状態。進化した自分をみせられると思う」と自信を示していたが、ベルトを失う結果となった。
「率直な感想を言うとさっきまで試合の内容を覚えていない。きれいに倒されましたね。1ラウンド目、最後にボディー当たって、このままいけばつかまえられるかと思ったが。さっき倒されたばかりでふわふわしている。次というのは明確に見えていない。これから記憶、戻って悔しくなると思う。それをかみしめて決めていきたい」
石沢開(M.T)を相手に初防衛した昨年4月22日以来の試合だった。間隔が空いたのは、前回試合後に左目網膜裂孔(れっこう)が判明したのも一因。「最初は試合しながら目がチラチラしていた。時間が経過して2カ月ぐらいたって調子悪いなと。そこでレーザー手術して、その後は2カ月間は何もできなかったです」と振り返る。
幸い軽症だったが4カ月間はジムワークもできない状況が続いた。9月のハワイ合宿から本格的に再始動。「最初は試合できないあせりもありましたが、土台をつくる時間に有効活用しようと」。じっくり時間をかけて仕上げてきたが、微妙な狂いは否めなかった。「マタドール(闘牛士)」と称される防御技術も発揮できずに終わった。
- 2回、ジェルサエムにTKO負けを喫する谷口(撮影・和賀正仁)
- 2回、メルビン・ジェルサエムにTKO負けを喫する谷口(撮影・和賀正仁)
- 2回、メルビン・ジェルサエム(右)にパンチを繰り出す谷口(撮影・和賀正仁)
- 2回、メルビン・ジェルサエムからストレートをもらう谷口(撮影・和賀正仁)
- 2回、ジェルサエムにTKOで敗れた谷口(撮影・前岡正明)
- 2回、メルビン・ジェルサエムにKO負けを喫し引き揚げる谷口(撮影・和賀正仁)
- 2回、メルビン・ジェルサエムにKO負けを喫し引き揚げる谷口(撮影・和賀正仁)
- 2回、ジェルサエム(右)の右でTKOの谷口(撮影・前岡正明)
- 2回、メルビン・ジェルサエムから右ストレートをもらう谷口(撮影・和賀正仁)
- 2回、ジェルサエムにTKOで敗れファンにあいさつする谷口(撮影・前岡正明)
- 2回、谷口を2回TKOで破りWBO世界ミニマム級王座を奪取したジェルサエム(撮影・前岡正明)