アントニオ猪木戦ではムタワールドに引きずり込むも逆転負け/ムタ名勝負VTR

2月の東京ドーム大会で現役引退する武藤敬司(60=プロレスリング・ノア)が代理人を務める「悪の化身」グレート・ムタが22日、最後のリングに上がる。
舞台は90年9月に首都圏初登場した神奈川・横浜アリーナ。最大のライバルにして盟友のスティング、アリン(ともにAEW所属)と組み、白使(新崎人生)らと6人タッグマッチで対戦する。89年の衝撃から34年。ムタが現世にさよならを告げ、魔界に帰還する。
▽ムタの名勝負
◆ハルク・ホーガン戦(93年5月3日=新日本・福岡ドーム)ホーガンが8年ぶりに来日し、世界中のファン垂ぜんのドリームマッチが実現。WWF世界ヘビー級王者とIWGPヘビー級王者の日米トップ対決は激闘を演じるも、最後はホーガンのアックスボンバーに沈む。
◆ザ・グレート・カブキ戦(93年6月15日=新日本・日本武道館)WAR日本武道館大会に続き、2カ月連続で全米トップヒール同士の「史上最狂親子対決」が実現。スリーパーに捕獲されて毒霧を吹きながら失神した前戦の屈辱を、大流血戦で晴らした。
◆アントニオ猪木戦(94年5月1日=新日本・福岡ドーム)猪木の引退ロード第1戦で対戦。ゴング前から緊張のにらみ合いを展開。猪木を場外に連れ出すと、花道上でブレーンバスターから花道ダッシュでラリアットをさく裂。ムタワールドに引きずり込むも、最後は魔性のスリーパーからの抑え込みで逆転負け。
◆新崎人生戦(96年4月29日=新日本・東京ドーム)終始自身のペースで試合を運び、毒霧からの月面水爆で勝利。新崎の卒塔婆をへし折り、血で「死」と記すなどトップヒールとしての凶悪さを誇示した。
◆グレート・ニタ戦(99年8月28日=新日本・神宮球場)「ノーロープ有刺鉄線バリケードマット時限装置つき電流地雷爆破ダブルヘルデスマッチ」で行われた魔界対戦。電流爆破に苦戦も、最後は鎌で脳天を一突きし、3カウント奪取。ニタは爆死し、棺おけで眠りについた。
- ザ・グレート・カブキ(左)の額にかみ付くグレート・ムタ=1993年6月15日
- アントニオ猪木(下)をロープ越しに攻めるグレート・ムタ=1994年5月1日
- 対戦する新崎人生とグレート・ムタ=1996年4月29日
- グレート・ムタ(左)に有刺鉄線に投げられ被爆するグレート・ニタ=1999年8月28日