上へ戻る

au版ニッカン★バトル

記事検索

【藤波辰爾50周年連載1】78年飛龍原爆固めで初戴冠「ドラゴン」ブーム

78年、WWWFジュニア王座タイトルマッチで剛竜馬(後方)をやぶり、王座を防衛しベルトとトロフィーを掲げる藤波

<藤波辰爾のプロレス人生50年(1)>

プロレスラーの藤波辰爾(67)が9日にデビュー50周年を迎える。新日本プロレスを立ち上げから支え、99年には社長にも就任。低迷期を乗り越え、1度も引退することなく、現在でもリングに立ち続ける。日刊スポーツでは「藤波辰爾のプロレス人生50年」と題して、6回にわたり連載する。第1回はプロレスラー藤波辰爾。【取材・構成=松熊洋介】

★必殺技「ドラゴン・スープレックス・ホールド(飛龍原爆固め)」 1978年(昭53)1月23日、無名ながらWWWF(現WWE)ジュニアヘビー級王座を獲得。王者エストラーダにフルネルソンを決めたまま、原爆固めの要領で後方に投げ、そのままフォールした。

★「ドラゴン」ブーム 78年の王座獲得で一気にスターダムに。日本でも女性や子供のファンを獲得。ジュニアながら、ブルース・リーをほうふつさせる肉体美、軽快な動きから名前の「辰=龍」にちなんだ「ドラゴン」ブームを巻き起こした。

★「オレはお前のかませ犬じゃねえ」 81年にはヘビー級転向。82年からは「飛龍十番勝負」でホーガン、ブッチャーらと戦った。同10月には長州との抗争が勃発。「オレはお前のかませ犬じゃねえ」という暴言を吐かれ、大乱闘。その後も感情むき出しの“ケンカ”が続いた。

★師匠アントニオ猪木との激戦 85年12月のIWGPタッグ・リーグ優勝戦でも、この大技で師匠アントニオ猪木からフォールを奪った。88年にはIWGPヘビー級の防衛戦に猪木が挑戦、60分間戦った末に引き分けた。

★ケガとの戦い 89年にベイダーとの一戦で腰を負傷。選手生命の危機に立たされた。「立って歩けないくらいくらいになった」。1年半後に復帰も、痛み止めを飲みながらの戦いはその後も続いた。93年にはG1クライマックス、94年にはIWGPヘビー級王座を獲得。

★社長就任 99年に新日本プロレスの社長に就任し、第一戦から退いた。格闘技ブームや他団体の盛況もある中で低迷期を支え続けてきた。04年に社長を辞任。06年に新日本を退団する。

★現在 「ドラディション」を立ち上げ、11年には長州らと「レジェンド・ザ・プロレスリング」も旗揚げ。15年3月には、猪木に次いで日本人2人目となるWWE殿堂入りを果たした。昨年からは「日本プロレス殿堂会」を発足させて、後世の育成にも尽力する。「50年という感じはしないが、いろんな人と話をするとよみがえってくるので年月は感じる。いろんな歴史を見てきた中でいい経験をさせてもらっている」と話した。

第2回は、波瀾(はらん)万丈の人生を歩む藤波のプロレスとの出会いに迫る。(つづく)

◆藤波辰爾(ふじなみ・たつみ) 1953年(昭28)12月28日、大分県生まれ。中学卒業後、70年に日本プロレスに入団。猪木の付き人をしながら、71年5月9日、北沢戦でデビュー。71年猪木らとともに新日本プロレス移籍し、旗揚げより参戦。75年に欧州、米国遠征し、76年NWAデビュー。78年WWWFジュニアヘビー級王座を獲得(その後防衛計52回)し凱旋(がいせん)帰国。81年ヘビー級転向。88年にIWGPヘビー級王者に輝く。89年に腰痛を患い、1年3カ月休養。99年に新日本プロレス社長就任、03年に辞任。07年無我(後のドラディション)の代表取締役に就任。15年3月WWE殿堂入り。183センチ、105キロ。

83年10月26日、タッグ戦で長州力(下)に逆サソリ固めで攻める藤波
83年11月19日、新日本プロレス千葉大会でリングに上がった左から藤波、アントニオ猪木、ハルク・ホーガン

関連するニュースを読む

オスプレイ激闘制し初防衛「鷹木は俺のレベルに達していないから負けた」

新日本プロレス福岡大会 IWGP世界ヘビー級の初防衛に成功し、ベルトを掲げるウィル・オスプレイ(新日本プロレス提供)

<新日本プロレス福岡大会>◇4日◇福岡国際センター◇観衆2367人

龍魂を打ち砕いた。IWGP世界ヘビー級王者ウィル・オスプレイ(27)が鷹木信悟(38)を44分53秒の激闘の末に破り、初防衛に成功した。

メイドインジャパン、パンピングボンバー、GTR…。「秘策がある」と言っていた鷹木の上をいき、武器である魂の攻撃をすべてはねのけた。テーブルの上にたたき落とされて腰を痛め、終盤は立つのもやっとの状態だったが、何度もかわされたストームブレイカーをさく裂させ、粘る相手をリングに沈めた。試合後観客が席を立てないほど、のみ込まれていた総力戦を制し「鷹木は俺のレベルに達していないから負けた。俺が勝つことは初めから運命で決まっていた」とほえた。

ベルトへの執念が実った。3月ニュージャパンカップで優勝し、飯伏への挑戦権を獲得した際に、恋人のプレストリーにオスカッターを浴びせて仲間割れ。当時、女子プロレスのスターダムに所属しながら、毎試合セコンドで助けてきたパートナーを「ベルト以外は意味がない」とあっさり切り捨てた。その後4月4日の両国大会で、宣言通り飯伏を破り、頂点に立った。

次戦は29日東京ドームでオカダと対戦する。英国時代に新日本へ導いてくれた兄貴分を昨年10月に裏切り、CHAOSを脱退。今年1月4日東京ドーム大会で対戦するも敗れ、眠れないほど悔しがった。この日の試合ではオカダの得意技のレインメーカーを披露するなど、リベンジの思いをリングでも表現した。

飯伏、鷹木と実力者を退け、勢いが止まらない。O・カーン、コブ、ヘナーレと形成するUNITED EMPIRE(UE)は1月の東京ドーム大会で全敗。そこからはい上がり、今シリーズの前哨戦では、鷹木、内藤らのロスインゴ・ベルナブレス・デ・ハポンに圧勝した。「オカダに負けた時はみんながおしまいだと言っていたが、今は俺たちが中心に立っている」と叫んだ。

この日、選手に発熱者が出て、試合数が減った。それでも「俺が立つメインの試合は、チケット料金に値する」とファンに向け堂々と語った。新設されたIWGPのベルトを“世界”に見せつけ「俺はこの団体(新日本)の未来だ。先輩たちからバトンを受け継いだ。期待に応えるのが俺の役目だ。この団体は俺を頼りにしている」と豪語した。英国の工事現場で働いていた時に夢を抱き、バカにされた周囲の人を見返すために努力を重ね、頂点に立ったオスプレイ。29日、オカダに敗れた同じ舞台で雪辱を果たし、誰も届かない領域に君臨する。

新日本プロレス福岡大会 鷹木信悟をロープに乗せ、コーナートップからシューティングスタープレスを決めるウィル・オスプレイ(新日本プロレス提供)
新日本プロレス福岡大会 IWGP世界ヘビー級の初防衛を果たしたウィル・オスプレイ(右から2人目)を祝って乾杯するUNITED EMPIREの選手たち。左からジェフ・コブ、グレート・O・カーン、1人おいてアーロン・ヘナーレ(新日本プロレス提供)

関連するニュースを読む

中学生プロレスラーの吏南が大きな1勝 シンデレラトーナメント2回戦進出

スターダム後楽園大会 シンデレラトーナメント1回戦に勝利した吏南(撮影・松熊洋介)

<スターダム:後楽園大会>◇10日◇後楽園ホール

中学生プロレスラーが大きな1勝を手にした。

20選手による「シンデレラトーナメント」が開幕。1回戦10試合が行われ、吏南(14)がAZM(18)に勝利し、2回戦進出を果たした。

巡ってきたチャンスをものにした。AZMをオーバー・ザ・トップロープで場外に落とし、勝利を決めると、跳び上がって両手で何度もガッツポーズを見せ、喜びを爆発させた。同ユニット・大江戸隊の鹿島の欠場により、急きょ出場が決定。「実力差もまだあったけど、出るからには夢に近づけるように頑張ろうと思った」と笑顔を見せた。

先に入場した吏南は相手の花道に向かって一直線。「対戦が決まってから、ずっと考えていた」と、リングに上がる前のAZMを襲撃し、場外戦を仕掛けた。試合は終始AZMペース。何度もフォールで3カウントを奪われそうになったが、何とか回避。大江戸隊のナツコ、小波らの“アシスト”もあり、エプロンで粘るAZMを強烈なドロップキックで場外に蹴り落とした。

現在14歳の中学3年生。格闘技をやっていた父に連れられ、スターダムの試合を見て興味を持った。対戦したAZMは、17年に中3でアーティスト・オブ・スターダムを巻いており、目標にしている。「自分がこれまで続けてこられたのもAZMさんがいたから。とても感謝している。自分も中学生のうちにベルトを巻きたい」。少しずつ周囲に知られてきて、今では学校の友だちも応援に来てくれることもあるという。「14歳のシンデレラになりたい」。最年少女王を目指す14歳は、力強く優勝宣言した。

関連するニュースを読む

スターダムひめか、16歳羽南に完勝し2回戦進出 欠場の飯田にメッセージ

スターダム後楽園大会 シンデレラトーナメント1回戦に勝利し、疲れた表情でインタビューに応じるひめか(撮影・松熊洋介)

<スターダム後楽園大会>◇10日◇後楽園ホール

20選手による「シンデレラトーナメント」が開幕し、1回戦10試合が行われた。開幕試合ではひめか(23)が羽南(16)に完勝し、2回戦に進出した。

対戦相手の飯田がケガのため、急きょ欠場した。「ユニットは違うけど尊敬する選手。ベルトも持っているし、強敵。復帰したらシングルで戦いたい」と飯田にはメッセージを送った。

16歳の羽南に負けるわけにはいかなかった。172センチ、68キロのひめかは「体が大きい分スキを突かれやすいので注意した」と小さな相手に対策もバッチリ。開始から重量感のある蹴りやショルダータックルで痛めつけた。途中「ゴリちゃん(飯田の愛称)待ってるよ」と飯田の得意技である連続逆水平チョップを披露。最後はJPコースターでトドメを刺した。

4日の横浜大会では同ユニット、ドンナ・デル・モンド(DDM)のジュリア・朱里組にゴッデス・オブ・スターダムのベルトを奪われた。仲間割れの心配もあったが「特に仲が悪くなるとかはない。試合が終わればノーコンテストです」と笑顔を見せた。昨年のシンデレラトーナメントではジュリアが優勝し、プロレス大賞を受賞。一気にスターダムの顔となった。ひめか自身も初参戦となる今大会で結果を残し、シングルでのレベルアップを図る。

優勝者にはシンデレラドレスがプレゼントされる。これまでパーティーや結婚式に出たことはほとんどなく「ドレスは持っていないので、優勝して着てみたい」と話す。7日の記者会見では珍しく明るい、かわいらしい衣装で登場。リング上では黒い衣装を身にまとい、険しい表情を見せるが「シンデレラということで柔らかめの服を着た。実は普段もこんな感じです」と目を細めた。愛称はジャンボプリンセス。「大きめのドレスを会社に用意してもらいます」。女王の座を勝ち取り、ドレスを手に入れる。

関連するニュースを読む

紫雷15周年、ゴンザレス戦ヤマ場 インタビュー下

300日以上保持するNXT女子王座ベルトを手に笑顔をみせる王者紫雷イオ(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

米プロレスWWEのNXT女子王者紫雷イオ(30)が7日(日本時間8日)、PPV大会テイクオーバー第1日のメインイベントで、ラケル・ゴンザレス(30=米国)との防衛戦に臨む。WWE年間最大の祭典レッスルマニア37大会(10、11日・米タンパ)を控える「レッスルマニアウイーク」に開催されるPPV大会もNXTにとって大きなイベント。今年3月にプロデビュー15年目に入った紫雷が日刊スポーツのインタビューに応じ、注目の防衛戦に向けて意気込みを示した。その後半となる。【取材・構成=藤中栄二】

16歳だった07年3月4日にプロデビューし、今年でレスラー生活15年目に突入した。スターダムで活躍した上でWWEに加入。NXT女子王座も戴冠し、着実に夢を実現している。

「20歳前に漠然とWWEを見た時、いつか米国で試合したいと思っていました。ただ20歳を過ぎ、スターダムに入って、団体を背負う責任感がありました。年齢を含めて大人になる時にそれは難しいというか、遠のいていたかなと。私は日本で背負っているものがあると思って、1度、自分の頭からそのビジョンはかき消しました。ただ深層心理に多分あった中、(WWE加入の)チャンスが巡ってきた。だから想定と半々ですかね。ふと思い返すと、自分がやろうと思っていたり、若い頃に思い描いてビジョンは、大体全部やっているなという感じです」

リング外の夢の実現も紫雷の頭にある。それは意外にも東京タワー付近のマンションに住むことだという。

「思い描いた夢で、やっていないことあるかなと思ったのが、東京タワーが目の前に見える1室に住むということです。東京タワーが好きという謎の私の趣味なんですが。やっぱり都会といえば東京タワー。東京タワーがめちゃめちゃキレイに夜景で見えるマンションの1室を手に入れること。この謎の野望があります(笑い)」

紫雷のアメリカンドリーム実現の前に立ちはだかるのが、身長183センチ、体重80キロという大きな挑戦者ゴンザレスとなる。身長差27センチ、体重差33キロと体格で大きく劣る。パワー差は歴然となる。

「日本人とは全然筋力が違います。見た目では分からないかもしれないですが、思っているよりも何倍も人種のパワーが強いんです。でも私も(元WWEヘビー級王者)レイ・ミステリオJr.を見てワクワクしたように、小さい選手が大きい選手を倒すことは勇気を与えられるマッチアップだと思う。それが今回、分かりやすく出ているカード。みなさんが内容と結果でワクワクするような試合を、と意気込んでいます」

ゴンザレスとの因縁は深い。昨年12月のNXTテイクオーバー大会で開催された女子ウォーゲームズ(2つのリングで争われるチーム戦)では、王者の立場ながらゴンザレスにパワーボムを浴びてフォール負けを喫している。PPV大会直前のNXT大会では、ゴンザレスとの乱闘の中で3度も背中を大ダメージを負っている。

「最後(の前哨戦)だけで3回やられました。箱にぶち込まれ、バリケード(防護壁)に投げられ、最後は壁をぶち抜かれるほど飛ばされました。後できちんと仕返しはしましたが、今も背中はヤバイです。その前週は解説テーブルにたたきつけられています。昨年12月もラダーが真っ二つになるほどに投げつけられてフォールされました。1カ月ぐらいずっと痛かったですが、どんなにやられても私は負けないです」

完全なるヒールとして暴れ続けるゴンザレスに対し、紫雷は王者に君臨するうちに黒の「ヒロイン」として地位を確立しつつある。ゴンザレスは自ら指名した挑戦者でもある。

「次に対戦するラケルは完全なヒールなので、私はベビーフェースの立場で王者として迎え撃つ形になります。今の自分は『ダークベビー』みたいな感じですね。レッスルマニアへと続くテイクオーバー大会は、とても注目が高いイベントです。文字通り、山のように大きい対戦相手で、私のチャンピオンロードの中でもヤマ場だなと。王座戴冠1年の実現に向け、試合結果も含めてハッピーな情報を届けられるように。日の丸を背負って山を登ってきます」

(終わり)

◆紫雷(しらい)イオ 1990年(平2)5月8日、神奈川・鎌倉市出身。16歳だった07年3月4日、姉美央とともにプロデビュー。姉とともに「紫雷姉妹」として活動し、10年にメキシコ修業。11年8月にスターダムへ初参戦。15年にはスターダムの5大王座を制覇。18年にスターダムを退団し、WWEに正式加入。同年8月のWWE女子トーナメント「メイ・ヤング・クラシック」で準優勝。19年6月、NXT女子初の金網戦で王者シェイナ・ベイズラーに敗れ、ヒール転向。20年6月にシャーロット・フレアー、リア・リプリーとの3WAY形式NXT女子王座戦で勝利し、WWE王座初戴冠。156センチ、47キロ。血液型はA。

ヘアカラーに合わせたドレスでオンラインインタビューに応じたNXT女子王者紫雷イオ(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.
NXTテイクオーバー大会のメインでNXT女子王座の防衛に自信を示した王者紫雷イオ(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

関連するニュースを読む

紫雷「自分ほめてもいいかな」大一番インタビュー上

PPV大会メインでの王座防衛に自信を示したWWEのNXT女子王者紫雷イオ(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

米プロレスWWEのNXT女子王者紫雷イオ(30)が7日(日本時間8日)、PPV大会テイクオーバー第1日のメインイベントで、身長183センチ、体重80キロのパワーファイター、ラケル・ゴンザレス(30=米国)との防衛戦に臨む。WWE年間最大の祭典レッスルマニア37大会(10、11日・米タンパ)を控える「レッスルマニアウイーク」に開催されるテイクオーバー大会もNXTにとって年間最大の大会。昨年6月7日のNXT女子王座戴冠から保持期間は300日を経過。今後を占う大一番を控え、日刊スポーツのインタビューに応じた。【取材・構成=藤中栄二】

◇ ◇ ◇

18年6月にWWEと契約した紫雷は、昨年6月7日にNXT女子王座を獲得。今月3日には王座在位期間が300日を超えた。

「300日ですか。どうせなら365日(1年間)、ベルトを巻きたいという気持ちがあります。次の4月7日のテイクオーバーはヤマ場だなと思います。2日間あるうちとはいえ、PPV大会でメインイベントで女子の試合があるのはすごいことで、そこは素直に胸を張りたいと思います。時代というものに後押しされているかもしれないけれど、私自身が王者として結果を残していなければ、こうはなっていないと。300日という日数あるからこそ、少し自分をほめてもいいかなと思います」

3年連続の女子プロレス大賞に輝き、満を持してひそかな夢だったWWE入りを実現させた。世界中から能力の高いレスラーが集まることもあり、何より強い個性が不可欠な団体。19年6月からヒールに転向し、コスチュームも風貌もダークスタイルに変更した。

「最初の頃はちょっと難しかったけれど、軌道に乗ったら自分の体が勝手に動いていましたね。パフォーマンスしているうちに自分の中の『イオ・シライ』が憑依(ひょうい)している感じがあったので。最初はヒールだったのですが、結構、それでファンの心をつかんでしまったみたいで。(新型)コロナウイルス以前の会場での人気もすごく高かったです。間違いなくWWEで生み出したスタイル。でもバチッと米国ファンにはまっているので。変わって良かったし、変わらなかったらベルトを取ることはできなかったと思っています」

コロナウイルスの影響で、昨年はWWE日本大会も延期となった。WWEの「イオ・シライ」として凱旋(がいせん)試合ができていない。日本のファンにもWWE仕様のチェックを希望。7日のNXTテイクオーバー大会メインイベントに組まれたゴンザレスとの防衛戦を見てほしいという気持ちが強い。

「凱旋試合はやりたかったですが、タイミングが合わず、コロナのためにより遠のいてしまいました。試合の動き自体は変わっていないですけれど、日本にいる時と今の『イオ・シライ』の風貌、ルックス、コスチューム、メークとか、ものすごく変えました。そこが受け入れてもらえるかなと。(スターダム時代は)写真集も出しているのに、今はダークな感じになっているので(笑い)。それで(米国で)人気が出ているのですが、きっと日本の今までの紫雷イオを思い浮かべている人にはギャップがすごいかなと。本当は早く(現在の姿を)上書きしたいです。その機会が空けば空くほどギャップが大きくなりますし。ファンの方に(NXTを)ちょこちょこ見てギャップを埋めておいてください、とお願いしたいです。びっくりしないでください(笑い)」。

(後半に続く)

◆紫雷(しらい)イオ 1990年(平2)5月8日、神奈川・鎌倉市出身。16歳だった07年3月4日、姉美央とともにプロデビュー。姉とともに「紫雷姉妹」として活動し、10年にメキシコ修業。11年8月にスターダムへ初参戦。15年にはスターダムの5大王座を制覇。18年にスターダムを退団し、WWEに正式加入。同年8月のWWE女子トーナメント「メイ・ヤング・クラシック」で準優勝。19年6月、NXT女子初の金網戦で王者シェイナ・ベイズラーに敗れ、ヒール転向。20年6月にシャーロット・フレアー、リア・リプリーとの3WAY形式NXT女子王座戦で勝利し、WWE王座初戴冠。156センチ、47キロ。血液型はA。

7日のPPV大会NXTテイクオーバーでラケル・ゴンザレス(右)との防衛戦に臨むNXT女子王者紫雷イオ(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

関連するニュースを読む

中野たむ組3度目の防衛 2冠王者でなつぽい戦へ

スターダム後楽園大会 アーティスト・オブ・スターダム選手権で3度目の防衛に成功した、左からウナギ・サヤカ、中野たむ、白川未奈(撮影・松熊洋介)

<スターダム後楽園大会>◇26日◇後楽園ホール

アーティスト・オブ・スターダム選手権は王者・中野たむ、白川未奈、ウナギ・サヤカ組が、上谷、渡辺、AZM組を破り、3度目の防衛に成功した。

中野は自分が立ち上げたユニット「COSMIC ANGELS」のリーダーとして、2人の前で3カウントを奪われるわけにはいかなかった。終盤、若い相手の速い連係技に苦しみ、集中攻撃を浴びた。それでも苦労してやっとつかんだ3人のベルトを簡単に渡すわけにはいかなかった。相手の攻撃をかわし、タイガー・スープレックス・ホールドを2度目で成功させ、渡辺をリングに沈めた。中野は「ギリギリのところで防衛できた」と胸をなで下ろした。

4月4日の横浜武道館大会では、なつぽいとワンダー・オブ・スターダム(WOS)の初防衛戦を行う。試合後、リング上に呼び出し「死に物狂いで地獄の底を、はいつくばってやっとやっとつかんだベルト。まだ渡すわけにはいかない」とにらみ付けた。以前は仲の良かった2人。24日の調印式では、なつぽい自ら2人の笑顔の写真を持ち込み、ビリビリに破くなど一触即発。さらに「いつも自己中心的で欲しいものを無理やり手に入れてきた」と挑発された。中野も、かわいさで売っている、なつぽいの振る舞いがずっと気にくわなかった。「いつもいい子ぶっている。どろどろに汚い精神を隠してる」と応戦。対戦が決まってから、両者の激しい口論が続いてきたが、あとはリングの上でぶつかり合い、決着をつけるだけだ。

昨年ユニットを結成し、同12月に岩谷らのSTARSから独立。今年3月3日の日本武道館大会では、メインでジュリアと髪切りマッチに挑み、WOSのベルトを獲得した。ウナギは22選手によるオールスターランブルを制し、白川も同試合で最後まで優勝争いに絡むなど、2人の活躍も目立った。

次の対戦について聞かれた中野は「全ユニットから防衛してみんなが欲しくなるベルトにしたい」と防衛回数を増やし、価値を上げていくつもりだ。昨年12月の初戴冠から白川、ウナギも発言が力強くなってきた。3人だけではあるが、強い絆で結ばれた「COSMIC ANGELS」が、勝利を重ね、最強ユニットを完成させる。

関連するニュースを読む

オスプレイが初優勝、最愛の恋人切り捨て飯伏に挑戦

新日本プロレス宮城大会 ニュージャパンカップで優勝し、トロフィーを掲げるウィル・オスプレイ(新日本プロレス提供)

<新日本:宮城大会>◇21日◇ゼビオアリーナ仙台

30選手によるトーナメント「ニュージャパンカップ」の決勝が行われ、ウィル・オスプレイ(27)が鷹木信悟(38)を破り、初優勝を果たした。

4月4日両国大会で、新設されたIWGP世界ヘビー級のベルトをかけ、飯伏に挑戦する。

終盤、鷹木にパンピングボンバーを浴び、フラフラになりながらも、何とか立ち上がり、必殺技のストームブレイカーをさく裂させ、3カウントを奪った。勝利後は「宣言通りになっただろ」と喜びを爆発。さらにリング上に現れた飯伏に「お前をつぶしてベルトを取る」と言い切った。

オスプレイは、IWGPヘビー級と同インターコンチネタルの2冠統一を実現した飯伏の考えには「周りからは批判の声しかない」と感じながらも、自らは賛成の意志を示した。「IWGP世界ヘビー級のベルトを巻くのは俺の宿命」。ところがその後、飯伏を挑発した恋人のプレストリーにオスカッターを浴びせまさかの仲間割れ。女子プロレス・スターダムで戦いながら、オスプレイの試合にはセコンドとして助けてきた最愛のパートナーをあっさり切り捨てた。「付き合って5年、同棲もしている。でも、もうどうでもいい。ベルト以外は意味がない」と語った。

「俺は世界一愛する人にもあんなこと(オスカッター)ができる。4月4日、運命に導かれ、この俺が世界ヘビー級王座に君臨する」。彼女よりもベルトに価値を見出したオスプレイ。固い決心で戴冠を狙う。

新日本プロレス宮城大会 恋人のビー・プレストリー(右)にオスカッターを浴びせるウィル・オスプレイ。左は飯伏幸太(新日本プロレス提供)

関連するニュースを読む

紫雷イオが王座防衛 次期挑戦者にゴンザレス指名

王座防衛に笑顔をみせたNXT女子王者紫雷(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT大会>◇12日配信◇米フロリダ州

NXT女子王者紫雷イオが宿敵トニー・ストームを下し、王座防衛に成功した。クロスフェイスで絞めあげ、ギブアップを奪ってベルトを死守。試合後にはラケル・ゴンザレスを挑発し、次期挑戦者に指名した。 序盤からダブル・ニーやオクトパスホールドで攻め込んだ紫雷はエプロンや鉄製ステップ(階段)にたたきつけられるなど激しい展開となった。さらに場外への月面水爆や掌底アッパー3連発を放ち、再び狙った月面水爆を失敗。挑戦者に捕獲され、必殺のストーム・ゼロをたたき込まれた。ここでコーナートップから狙ったストームのダイビングヘッドバットを回避した紫雷はクロスフェイスで絞め続け、タップを誘った。

スターダムやNXTで宿敵として戦ってきたストームを下した紫雷は試合後、WWE女子タッグ王座から陥落したラケル・ゴンザレスの前に姿をみせ「次はお前がいいな」と挑発し、自ら次期挑戦者を指名していた。

挑戦者ストーム(右)をクロスフェイスで絞めるNXT女子王者紫雷(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.
挑戦者ストーム(手前)に619を成功させたNXT女子王者紫雷(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

関連するニュースを読む

髪守った中野たむベルトも守った、絶好調3人で連係

アーティスト・オブ・スターダムの初防衛に成功した、左から白川未奈、中野たむ、ウナギ・サヤカ(撮影・松熊洋介)

<スターダム:後楽園大会>◇7日◇東京・後楽園ホール

ワンダー・オブ・スターダム王者の中野たむが、所持していたもう1つのベルト、アーティスト・オブ・スターダムの初防衛に成功した。自身が立ち上げたユニット、COSMIC ANGELSの白川、ウナギと組み、岩谷、キッド、飯田組の挑戦を退けた。

3月3日の日本武道館大会では、中野がジュリアと髪切りマッチに挑み、初戴冠。さらにここ1カ月、7番勝負で力を付けたウナギが、22人で争ったオールスターランブルで優勝。同試合でケガから復帰した白川も、ウナギと一緒に最後まで残るなど、絶好調の3人が、しっかりとベルトを守った。中野は「これからどんどん防衛していく」と力強く宣言した。

王者の強さが試合にも出た。2本のベルトを引っ提げ、いつも以上に落ち着いた振る舞いで入場。相手のリーダー岩谷と1対1での撃ち合いを演じ、20回以上の強烈なエルボーを受けても倒れず、劣勢を跳ね返した。3人の連係技も決まり、最後はキッドに鮮やかなタイガー・スープレックス・ホールドで3カウントを奪った。

次期挑戦者は、この日行われた試合で勝利した上谷、渡辺、AZM組。「強敵だけど力を合わせて防衛したい」と語った。さらに白川、ウナギがゴッテス・オブ・スターダムのベルトに挑戦することも表明。頼もしい後輩たちに「2人が取れば、全員が2つずつベルトを持つことになるので頑張って欲しい」とエールを送った。「COSMIC ANGELS旋風を巻き起こす」。たくましくなったアイドルレスラーは、力強い言葉を残して、悠々と会場を去った。【松熊洋介】

関連するニュースを読む

ジュリア「ハゲ跡見つかった」髪切った姿でリングへ

髪を切った姿でリングに上がり、ゴキゲンです☆(右)に勝利したジュリア(中央)(撮影・松熊洋介)

<スターダム:後楽園大会>◇7日◇東京・後楽園ホール

3月3日の日本武道館大会でワンダー・オブ・スターダム選手権&髪切りマッチに敗れたジュリア(27)が、髪を切った姿でリングに上がった。

「デビュー戦の時のように緊張した」と帽子にサングラスでゆっくりと登場。これまでは黒の鮮やかな衣装を身にまとっていたが「あまりにもイメージが違う」と私服のミリタリーパンツを着用。リング上で帽子を取ると大きな拍手が沸き起こった。

再スタートの思いを込めて第1試合を直訴。髪を切ったからといっても、プロレスに関しては「今までのジュリアと変わらない」。対戦したゴキゲンです☆にはヘッドロックをされた際に「(髪が)ないでーす」と罵倒されたが、わずか3分であっさり勝利。集まったファンに向け「いろんなものがなくなったけど、これから再起していくところを見ていてください」とメッセージを送った。

細身ながら、クールで力強いイメージのジュリアでも「すごく恥ずかしいし、悔しい。ハゲ跡も見つかったし、惨めだった」と悲しい胸の内を吐露。それでも周りの選手からは「似合っているし、かっこいい」との声もあった。ジュリア自身も朝控室に入った時は「男の人が入ってきたと思って驚かれた」と話すなど、前向きな一面も。さらに「お風呂から上がって髪を乾かすのにドライヤーが要らないので楽」と笑顔を見せた。

「またメインに立ってベルトを巻いた姿を見せたい」。力強く王者奪還を誓った。【松熊洋介】

関連するニュースを読む

王者紫雷イオがストームと挑発合戦「人間性は…」

前週のNXT大会でステージに姿をみせたストームと神経戦を展開したNXT女子王者紫雷(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT大会>◇5日配信◇米フロリダ州オーランド

NXT女子王者紫雷イオ(30)が、次週10日に激突する挑戦者トニー・ストーム(25)と挑発合戦を展開した。

約1週間後に防衛戦を控え、両者の映像が公開。これまで日本のスターダムやNXTのメイ・ヤングクラシック決勝で対戦してきたストームから「これまで世界中でイオと競ってきた。イオはどれだけ私がすごいか知っているはずよ。イオは王者を破り、挑戦者を蹴散らしてきたけど、問題は私を倒せないこと」と忠告された。

すると紫雷は「アスリートとしては尊敬しているが、人間性は…いけ好かないなあ」とキッパリ。王者の風格をみせながら「トニーは私がNXT史上最高のチャンピオンであることを妨げている」とライバル心を燃やした。さらにストームに「次週、イオはNXT王者として終わりを迎える」と挑発されると、紫雷は「来週は私にとって最も難しい挑戦となるが、試合の終わりにこの言葉が聞けるだろう。『紫雷イオが王座防衛』」と因縁関係に終止符を打つ自信を示した。

10日のNXT大会で防衛戦を控えるNXT女子王者紫雷(左)。右は挑戦者ストーム(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

関連するニュースを読む

岩谷麻優「ありがとう」世志琥との意地の戦い制す

試合後、健闘を称え合う岩谷麻優(右)と世志琥(撮影・滝沢徹郎)

<スターダム:日本武道館大会>◇3日◇東京・日本武道館

スターダムのアイコンこと岩谷麻優(28)が、世志琥(27=シードリング)とのシングルマッチを制した。ともに11年1月の同期デビュー。

世志琥が移籍し、別々の道に進んだが、ともに歩んできた10年間の思いを1つ1つの技に込め、激闘を繰り広げた。リングの下では、お互いの仲間たちが並んで声援を送るなど、団体同士の意地をかけた戦いとなった。岩谷は放心状態の中、世志琥のダイビング・セントーンを返し、コーナーからのムーンサルトプレスで3カウントを奪った。

6年ぶりに同じリングに上がり、勝敗以上の思いが込み上げた。「何にも変わってないと思ったけど、めちゃくちゃ強かった。試合してくれてありがとう」。6年ぶりに参戦し、敗れた世志琥は「10周年の日本武道館で岩谷と試合ができたのも、奇跡だと思う。自分には最高の同期がいるんだと思った」と素直な気持ちを明かした。

スターダムの1期生で現役のレスラーは2人だけとなった。岩谷は「自分はスターダムで10年間やってきた。世志琥もシードリングを引っ張ってきた。違うリングで戦ってきたけど、これからは一緒の未来も味わってみたい」と今後も共闘していく意志を明かし、世志琥も快諾。思いをぶつけ合った後は通路で倒れ込み、バックステージまでたどり着くことができないほど疲れ切っていた。

入門当初、周りから「1番最初に辞める」と言われていた。何回も逃げ出しては戻り、引っ張る立場まで成長。ワールド・オブ・スターダムは2度の戴冠、計7度の防衛で目標とされる存在に上り詰めた。「心折れそうになったけど、本当に辞めなくてよかった」。この日のオールスター・ランブルでは、レジェンドたちが出場。苦楽をともにした先輩たちとの再会を子どものように喜んだ。現在ベルトはないが、10年間走り続けてきた岩谷の足跡は、しっかりと日本武道館のリングに刻まれた。

世志琥(左)にエルボーをたたき込む岩谷麻優(撮影・滝沢徹郎)
世志琥(上)にドラゴンスープレックスを見舞う岩谷麻優(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む

「宇宙一かわいいアイドルレスラー」が長い髪を死守

中野たむ(左)に敗れ髪を切られるジュリア(撮影・滝沢徹郎)

<スターダム:日本武道館大会>◇3日◇東京・日本武道館

「宇宙一かわいいアイドルレスラー」が長い髪を死守した。敗者髪切りマッチとして行われたワンダー・オブ・スターダム選手権は、挑戦者中野たむが、王者ジュリア(27)に勝利し、シングル初タイトルを手にした。

終始ジュリアのペースだった。場外で首を絞められ鉄柵に何度もぶつけられた。テーブルの上に乗せられてパイルドライバーを食らったが、立ち上がった。トワイライトドリームで逆転の3カウント。「やっとジュリアに勝てた。もう十分。これ以上いらない。髪なんて切らなくていい」とジュリアに中止を促したが「髪の毛もベルトも人生もかけて戦ったから」と拒否された。リング上で潔く椅子に座り、美容師から髪を切られるジュリアを号泣しながら見守った。

16年のプロレスデビュー後「1度も髪を切ったことがない」という中野。長い髪をなびかせて戦うのが強いレスラーだというイメージを持ち、シャンプーやトリートメントは1本1万円のものを使用している。だが、今回は髪を切られるリスクよりも、ジュリアと戦いたい気持ちの方が上回った。昨年7月、10月とシングルマッチで連敗。同11月にはユニット「COSMIC ANGELS」を結成し、リーダーとなった中野にとって、どうしても倒しておきたい相手だった。

10周年記念大会の最後に新王者としてリングに立った。試合後は疲れた表情の中、傷だらけの体でバックステージへ。アイドルらしさこそなかったが、念願の白いベルトを腰に巻き、満面の笑みで余韻に浸った。「スターダムの中心になって、今後の人生をばら色にする」。髪はもう少しで理想の長さになるという。その時までベルトを守り続け、理想のアイドルレスラーとなる。【松熊洋介】

中野たむに敗れ髪を切られたジュリア(撮影・滝沢徹郎)
防衛に失敗したジュリア(左)は新チャンピオンの中野たむを称える(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む

8年ぶり復活の愛川ゆず季が蹴りで魅了「最高です」

スターダム・オールスター・ランブルでリングインしポーズを決める愛川ゆず季(撮影・滝沢徹郎)

<スターダム:日本武道館大会>◇3日◇東京・日本武道館

8年ぶりに登場したゆずポンこと愛川ゆず季(37)がキレ味鋭いゆずポンキックで、観客を魅了した。

愛川は、22人が順番にリングに上がるオールスター・ランブルで21番目に登場。1日だけのリングだったが、現役時代をほうふつとさせた。ウナギ・サヤカと白川未奈の3人となり、それぞれに強烈な蹴りを披露。その後、白川には、ジャーマンスープレックスホールドを決め、3カウントを奪って退けた。ウナギとエプロンでの一騎打ちには敗れたものの「本当に楽しかった」と笑顔でリングを後にした。「最後は勝てると思ったので悔しかった。ウナギでも食べようかな」と笑いを誘った。

旗揚げした11年からロッシー小川氏(現エグゼクティブアドバイザー)とともにスターダムを支えてきた。「10年前は女子プロは暗い印象しかなくて、目指す目標がなかった。選手はみな必死で、体を削るような試合をやっていた」。13年に引退後、一般男性と結婚し、1児の母となった。昨年12月にリング復帰が決まってからは、最高のパフォーマンスを見せるため、子どもの世話など家族やスタッフに助けてもらいながら、必死にトレーニングを重ねた。「ただの主婦が日本武道館のリングに立てたのは、2年半頑張ったご褒美だと思う。たくさんの協力があってこの日を迎えられて感謝の気持ちでいっぱい」とほほ笑んだ。

この試合では長与千種や井上京子などレジェンドがたくさん登場。リング上でもバックステージでも同窓会のような盛り上がりが見られた。愛川も現役時代の入場曲「爆乳戦隊パイパイレンジャー」に乗って華やかに登場。「子ども生んで母になっても最高です」。久しぶりのリングで、大暴れした愛川は満足の表情で会場を後にした。

スターダム・オールスター・ランブルの入場でカメラに向かいポーズを決める愛川ゆず季(撮影・滝沢徹郎)
スターダム・オールスター・ランブルで入場する愛川ゆず季(撮影・滝沢徹郎)
スターダム・オールスター・ランブルで「ゆずポンキック」を披露する愛川ゆず季(上)(撮影・滝沢徹郎)
スターダム・オールスター・ランブルで長与千種(右)にキックを見舞う愛川ゆず季(撮影・滝沢徹郎)
スターダム・オールスター・ランブルで勝利したウナギ・サヤカ(中央)から労われる愛川ゆず季(右)と白川未奈(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む

奇跡訪れた!なつぽいが涙の初戴冠「リングで夢を」

新王者になったなつぽい(撮影・滝沢徹郎)

<スターダム:日本武道館大会>◇3日◇東京・日本武道館

10周年記念のオープニングマッチとなったハイスピード選手権試合は挑戦者なつぽい(25)が、AZM(18)を破って、悲願の初タイトルを手にした。

エンドレスワルツも、ジャーマンスープレックスも返されたが諦めなかった。クロスアーム式スープレックスホールドで3カウントが決まった瞬間、右手を高々と上げ、涙を見せた。その後コーナーに上り、ベルトを掲げた。初めての日本武道館で初めての景色に「奇跡は、信じて続けるヤツだけに訪れる」と叫んだ。「このリングで夢を見させてあげる。もっともっと上に駆け上がってやる」。

昨年からスターダムに参戦。アイドルとの両立から、今年はプロレス中心に活動していくことを決め、1月17日に正式に入団した。「ベルトを取るのが目標」と意気込んで21年のスタートを切ったが、同30日の大会で、ひめかとゴッデス・オブ・スターダムに挑戦して敗戦。パートナーを解消される屈辱を味わった。「夢を見るのはもうおしまい」と罵倒されたこともあったが、150センチ、47キロの小さなファイターがついに大きな夢を手にした。「このリングで夢を見させてあげる。もっともっと上に駆け上がってやる」。初めてのベルトを手にしたなつぽいはすでに初の防衛戦を見据えていた。

AZM(左)をジャーマンスープレックスで投げつけるなつぽい(撮影・滝沢徹郎)
AZM(下)を攻めるなつぽい(撮影・滝沢徹郎)

関連するニュースを読む

ジュリアと中野たむ、スターダム初敗者髪切りマッチ

創立10周年を記念して行われるスターダム日本武道館大会が3日行われる。

メインのワンダー・オブ・スターダムでは、団体として初の敗者髪切りマッチが行われる。王者として迎え撃つジュリア(27)は、自らもリスクがある戦いを挑戦者の中野たむにぶつけた。「負けたら何にもなくなってしまう。わがままチンピラ女に取り返しの付かない憎悪だけが生まれるだけ」。

1月30日の大会で挑戦表明を受け、2月6日に「髪の毛を賭けられるのか」と逆に要求。中野が受諾し、実現となった。昨年スターダムの中心として活躍し、女子プロレス大賞を獲得したが「大事に守ってチビチビやっていくのは嫌い」とさらなる高みを目指し続ける。今年の目標である、自ら結成したユニット「ドンナ・デル・モンド」のベルトの総なめに向け、ここでの陥落は許されない。「21世紀最大のつぶし合いをやる。中野たむを見納めに来てやってください」と王者としてのプライドを見せた。

挑戦者の「宇宙一かわいいアイドルレスラー」中野も「入団後4年間1度も切っていない」。髪を切るリスクにも迷いはなかった。敗れれば丸坊主。「長い髪をなびかせて戦うのが、強い女子プロレスラーだというイメージがあった。もう少しで理想の長さになる」。色気のある大人のレスラーにあこがれを抱く中野。ベルトを奪い、象徴である長い髪を死守する。

昨年11月にユニット「COSMIC ANGELS」を結成し、リーダーとして責任感の出てきた中野にとって、どうしても倒しておきたい相手だった。「アイドルレスラーでなくなるかもしれないが、それでもやりたかった。勝ってスターダムの中心になって、今後のプロレス人生をバラ色にする」と闘志は負けていない。

過去の髪切りマッチでは、85年の長与千種や91年のアジャコング、バイソン木村などレジェンドたちがリング上で丸坊主になる屈辱を味わってきた。18日の記者会見ではジュリア、中野両者ともドレス姿で登場し、ファンを魅了。負けられない戦いに注目が集まる。

今大会は、長与のほか、1期生の愛川ゆず季や、現在他団体で活躍する高橋奈七永、世志琥も参戦。北斗晶も解説を務めるなど豪華な顔触れが日本武道館に勢ぞろいする。3月3日、華やかで激しい女子レスラーたちの戦いがいよいよ幕を開ける。【松熊洋介】

関連するニュースを読む

ルアカ16歳が背徳のヒール転向 岩谷&飯田に鉄槌

スターダム新木場大会 スターダム・ランブルを制したルアカ(前列中央)は大江戸隊の仲間に讃えられる。前列左から小波、1人おいてビー・プレストリー、後列左から刀羅ナツコ、鹿島沙希(撮影:松熊洋介)

<スターダム:新木場大会>◇21日◇新木場1stRING

前日の試合後、ユニット・STARSからの脱退を表明し、大江戸隊に加入したルアカ(16)が、移籍初日でいきなり勝利を収めた。

全20選手が次々と登場し、生き残りをかけて争う「スターダム・ランブル」の大トリで登場。最後は飯田を場外に突き落として勝者となった。マイクを受け取ったルアカは「大江戸隊として勝ちました。うれしいんで、何も言うことはない」と笑顔を見せた。

初日ながら、すでに大江戸隊のパフォーマンスを身に付けていた。パイプ椅子を持って登場すると、いきなりSTARSのリーダー岩谷の頭に振りかざした。連携もバッチリ。大江戸隊はルアカ以外すでに退場していたが、鹿島がレフェリーを引きつけているスキに他のメンバーが攻撃を仕掛け、ルアカをアシスト。最後もエプロンにいる飯田に豪快に突進し、場外に突き落とした。岩谷、飯田と前日までの仲間に容赦なくダメージを与え、これまで育てて来てくれた恩を仇で返した。

前日の試合でSTARSのメンバーとして大江戸隊と戦っていたルアカは、突然仲間である岩谷の髪をつかみ、襲いかかった。「あそこでは成長できない。これからは黒い私を大江戸隊で見せていく」。この日STARSのメンバーと組まれていた8人タッグはもちろん欠場。すでに未練はなく「自由にのびのびとやる」。ヒール役として大きな1歩を踏み出した16歳が、新たなキャラクターで大暴れする。【松熊洋介】

関連するニュースを読む

スターダム中野たむ「楽しみ」初の髪切りマッチ挑戦

ポーズを決める王者ジュリア(左)と中野たむ(撮影・中島郁夫)

白いベルトを奪って長い髪を死守する。創立10周年を記念して行われるスターダム日本武道館大会(3月3日)の対戦カードが18日発表され、メインで団体として初の敗者髪切りマッチに挑む中野たむが意気込みを語った。調印式に登壇した中野は、ワンダー・オブ・スターダム(WOS)王者のジュリアに向かって「負けてリングに散れ」と罵倒した。

「宇宙一かわいいアイドルレスラー」が覚悟を持って挑む。「人の髪を切るのは楽しみ」と語るが、敗れれば丸刈りになる。16年にプロレスラーになって以降、1度も髪を切っていない。「長い髪をなびかせて戦うのが、強い女子プロレスラーだというイメージがあった。もう少しで理想の長さになる」と色気のある大人のレスラーにあこがれを抱く。

今月6日の試合後にジュリアが髪切りマッチを提案。一晩考えたが「どうしても対戦したかったので、考えは変わらなかった」と翌日受諾した。「アイドルにとってきれいな髪はなくてはならないもの」との思いはあるが、ジュリアからの勝利とベルト奪取への意欲が上回った。

昨年のシンデレラトーナメントを優勝したジュリアがWOSへの挑戦権を獲得するも、王者だった星輝の引退により白紙に。その後7月に何度もタッグを組んでいた中野が相手となり、対戦。「星輝の分まで」と挑んだが、ジュリアに王座を奪われた。10月の防衛戦でも敗戦。11月にユニット「COSMIC ANGELS」を結成し、リーダーとして責任感の出てきた中野にとって、ジュリアはどうしても倒しておきたい相手だった。「2回もベルトを奪われて憎しみが膨れ上がってきた。アイドルレスラーでなくなるかもしれないが、それでもやりたかった」と闘志を見せた。

アイドル時代、夢だった武道館に立つことはできなかったが、プロレスラーになって実現させた。「勝ってスターダムの中心になって、今後のプロレス人生をバラ色にする」。理想のレスラーに近づくため、因縁の相手を倒し、丸刈りを回避する。【松熊洋介】

ワンダー・オブ・スターダム選手権試合&敗者髪切りマッチ調印式で会見する中野たむ(撮影・中島郁夫)

関連するニュースを読む

ウナギ・サヤカ撃沈!岩谷蹴りで顔面アザも再起の涙

岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優(奥)を攻めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)

<スターダム後楽園大会>◇14日◇後楽園ホール

ウナギ・サヤカがスターダムのアイコンこと岩谷麻優の洗礼を浴びた。

自身のキャリアを積む「ウナギ・カブキ7番勝負」の第3戦で対戦。13分の戦いのうち、攻撃時間はわずかで「全く歯が立たなかった」と完敗だった。顔面を踏まれ、絞め技でフラフラになり、最後はドラゴン・スープレックス・ホールドで3カウント。持ち味を出せずに沈んだ。

余裕の勝利となった岩谷からは「ペースを持っていかれることもなかった。これから頑張って成長してほしい」と励まされた。6日ジュリア、7日AZM戦に続いて3連敗。「越えたい壁はとてつもなく高い。でも高い方が楽しいので、いつか絶対に超えたい」と号泣しながらも前を向いた。

アイドル活動をやめ、2年前にデビューし、昨年11月にスターダムに移籍。同12月にはアーティスト・オブ・スターダム王者に輝いた。成長してきた中での7番勝負でここまで実力を出すことが出来ていない。「ボロボロにやられて、プロレスってすごいなあと改めて感じる。すべて受け止めて吸収したい」。

研究には労力を惜しまない。現在アクション女優として活躍する小玉百夏ら3人でルームシェア。コロナ禍で寂しくなって始めたといい「応援にもよく来てくれる。本当に楽しい」と話す。小玉からはトレーニングや体の動きについてのアドバイスを受けることもあり、プロレスにも取り入れている。「受け身の取り方など勉強になる」と映像もしっかりチェックする。

今年に入ってからシングルマッチが組まれるようになり、林下、飯田らチャンピオンとも対戦したがいずれも敗れ、力の差を見せつけられた。“特別授業”は残り4戦。対戦相手は直前まで知らされない。「私しかできないプロレスを残りの試合で見つけたい」。強烈な蹴りで顔に受けた大きなアザを押さえながら、次戦に向けてトレーニングに励む。【松熊洋介】

岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優(左)にレッグドロップを決めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)
岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優(左)を攻めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)
岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優(左)にレッグドロップを決めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)
岩谷麻優対ウナギ・サヤカ 岩谷麻優を攻めるウナギ・サヤカ(撮影・丹羽敏通)

関連するニュースを読む