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【インタビュー】里村明衣子「常に自分の最高を」WWEと選手兼コーチ契約

仙女とWWEのNXT UKで存在感を見せる里村

“ダブル二刀流”で日本と世界を魅了する。センダイガールズプロレスリング(仙女)の里村明衣子(41)は、世界最大のプロレス団体米WWEと日本人初の選手兼コーチ契約を結び、現在は英国を拠点にするWWEのNXT UKに参戦。仙女では選手兼社長として変わらず団体を背負う。それぞれで2つの顔を持つ“女子プロレス界の横綱”は、日英のリングで熱く生きている。【取材・構成=山田愛斗】

   ◇   ◇   ◇

世界最高峰への長旅は、10年前の門前払いから始まった。かねて海外志向が強かった里村は、2011年、WWEのリングに照準を合わせた。これまでの経歴、写真、映像と必要な資料すべてをメールで送信。トライアウト受験を目指したが、同団体から「必要ありません」と返信がひと言届き、書類選考で夢の扉は閉ざされた。

里村 まず11年にメールで断られたことが、自分的にはすごいショックでした。「今はセンダイガールズで力を尽くせ」ということだと解釈して仙女でやってきて。それでも海外志向は止まらなかったです。

12年からは米国の小規模団体に目を向けた。「興行に出させてください」と自らを売り込み、自費で飛行機のチケットを手配し、1年に1度ぐらいのペースで渡米。「今は大スターのミッキー・ジェームスとかと同じ大会に出て、私の試合を見た人から『すごい人がいる』といううわさが、どんどんどんどん広まっていきました」。16年ごろになると海外からのオファーが定期的に届き、「今度はイギリスで『メイコ・サトムラはすごい』と」。米英での小さな積み重ねが花を咲かせるようになった。

運命に導かれるようにWWEと交錯した。海外団体での実績が評価され、18年に米国で行われたWWE女子トーナメント「メイ・ヤング・クラシック」に招かれ、世界各国から出場した32人の中で4強入り。その直後にスカウトされた。

仙女の活動と並行して、まずは米国のWWEパフォーマンスセンター(トレーニング施設)で、計3カ月ほど特別コーチを務めた。「はっきりとは言われてなかったですが、最初はコーチだけで、試合を組まれる可能性もあったと思います」。コロナ禍で昨春の渡米計画が流れるなど、WWE本格デビューは幻となり、最高峰に手が届きそうで届かなかった。

そんな状況下で、今度は英国を拠点にするWWEのNXT UKから「選手とコーチ、両方でお願いしたい」とオファーがあり、1月29日に日本人初の選手兼コーチ契約が発表された。

里村 18年に(WWEの)トーナメントに出られたのは私にとって夢みたいな出来事で、こんなことがあるんだって。今回、この年齢で契約まで至ったのは「人生って奇跡は起きるんだな」と改めて思いましたね。選手とコーチの兼任は日本で私が初めてなんです。そこは仙女でやってきたことが認められたと思っています。

英国のプロレスファンをとりこにしてきた。18年3月にはファイトクラブプロ、19年9月には同国最大の団体プログレスで、それぞれ女子王座に輝いた。「イギリスでチャンピオンになってからすごく現地のファンが増えました」。プロレスが盛んなドイツやアイルランドの興行にも参戦。欧州人気が高まったこともNXT UKとの契約につながった要因のひとつだ。

現在は日本と英国を行き来しながら活動している。英入国時に10日、帰国時に14日の隔離期間があり、「移動だけで1カ月つぶれるので、練習は全然足りません(笑い)」。今後は英国で過ごす期間を増やす意向で、ロンドンのWWEパフォーマンスセンターを拠点に技術を伝えながら、自らのレベルアップを図る。

里村 日本とは全然違いますが、イギリスのレスラーの技術は最高で、レベルが高い印象です。私がコーチとして一緒に練習すると、向こうのレスラーは日本の技術も取り入れられるし、すごくいい効果が生まれています。

故郷新潟で中学3年までの15年間を過ごし、横浜を経て、仙台生活は17年目に突入した。

里村 とにかく仙女に没頭して、レスラーとしても経営者としても尽くしてきたので、役目を果たしながら1段上のステージに上がれたなと実感しています。

団体を長年続けてきたことで、思わぬ出会いもあった。「海外の選手が『日本で練習したい』となれば、センダイガールズに呼ぶこともできます」。4月11、12日の2日間、WWE年間最大の祭典「レッスルマニア」が米国で開催された。初日のメインイベントはスマックダウン女子王座戦。タイトル防衛に失敗したが、激闘を繰り広げたサーシャ・バンクスは、19年夏にお忍びで仙女の練習に参加したことがある。

きっかけは里村のSNSに届いた1通のメッセージだった。「日本で練習させてください」と連絡があり、単身で来日。1週間、仙女式を体験した。面識はなかったものの、「当然、私は彼女を知ってますよね。インスタのフォロワーを見たら450万人(当時=現在517万人)で、『えっ?』という感じで、この子が来るんだと思っていたら、本当に1人で来て、たくさん練習して帰っていきました」。すでに一流でありながら異国で学ぶ熱心さに驚かされた。

里村 彼女がレッスルマニアのメインですごい試合をして、本物志向のスーパースターが、仙女で練習をしたいと思ってくれる団体になれたことがうれしかったです。

WWEに言葉の壁は存在しないが、英語はどちらかというと苦手だ。「恥ずかしいぐらい全然ダメです。試合は無言でもできますが、練習は言葉にして教えないといけないので、それが本当に難しくて、毎日、胃がきりきりしています(笑い)」。身ぶり手ぶりを交えながらコミュニケーションを取っている。

里村 今のWWEは全世界を巻き込もうとしています。各国の選手たちをすごく尊重してくれて、「日本人は日本語でいいからアピールしてほしい」という感じで、「英語ができないからあなたはダメ」ではなく、その国の代表を集めて全世界に発信するやり方は素晴らしいと思います。

2月12日のNXT UKデビュー戦を勝利で飾るなど、シングル戦はここまで2勝1敗。3月5日の2戦目では王者ケイ・リー・レイとタイトル戦で激突し、敗れているだけに「もちろんリベンジしたいです」と王座奪取に燃える。

里村 私は里村明衣子そのものを受け入れてくれるイギリス、ヨーロッパのファンが大好きなんです。自分自身をもっと高め、常に自分の最高を求めていきたいです。

この道26年のレジェンドが描く夢物語に終わりはない。

◆里村明衣子(さとむら・めいこ)1979年(昭54)11月17日生まれ、新潟市出身。3歳から柔道を始め、黒埼中3年時に県大会優勝。95年4月15日、GAEA JAPANで当時史上最年少の15歳でデビュー。得意技はスコーピオ・ライジング、オーバーヘッドキック、デスバレーボム、スリーパーホールド。趣味は旅行、筋トレ、郵便局巡り、スーパーマーケット巡り、読書、舞台鑑賞。157センチ、68キロ。

里村明衣子(2016年11月16日撮影)

WWE里村明衣子かかと落とし一閃!無敗ヴァルキリー撃破し「次は?」

ヴァルキリー(右)とのシングル戦を制し、ガッツポーズで喜ぶ里村(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT UK大会>◇29日(日本時間30日)配信◇英ロンドン

WWEで「女子レジェンド」と呼ばれる里村明衣子(41=センダイガールズ)が、同団体で無敗だったイーファ・ヴァルキリーに初黒星をつけた。「容赦しないわよ」と意気込む里村は、ショルダータックルや腕ひしぎ逆十字固めで攻め込むと、ヴァルキリーも日本式お辞儀で敬意を示した後から延髄切り、ドロップキックで反撃してきた。

関節技やキックの応酬が続くと、ヴァルキリーのオーバーヘッドキック、パワーボム、月面水爆と怒濤(どとう)の攻撃を浴びた。相手優位の時間帯を切り抜けた里村はDDTからスコーピオライジングでヴァルキリーの脳天にかかと落とし一閃(いっせん)。そのまま3カウントを奪った。

試合後、ヴァルキリーと抱擁を交わし、健闘をたたえた里村は自らのツイッターでは「この衝撃はなに? イーファに触発されたが、私はそんなに簡単にはいかないわよ。次は?」と英語で対戦相手の登場を待ち望んでいた。

ヴァルキリー(右)にスコーピオ・ライジイングを仕掛けた里村(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

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過去最多9人在籍、日本選手が求められる背景/WWEの世界(2)

アスカ(右)とWWE女子タッグ王者に君臨していたカイリ・セイン(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

4月22日配信のWWE・NXT大会では、Sareeeのリングネームで活躍していたサレイ(25)がWWEデビューを果たした。現在、中邑真輔(41)、アスカ(39)、戸沢陽(35)、カイリ・セイン(32)、紫雷イオ(30)、KUSHIDA(37)、里村明衣子(41=センダイガールズ)、樋口“イケメン”壮士朗(28=黒潮“イケメン”二郎)の日本人9選手がWWEと契約を結び、過去最多所属人数となっている。「WWEの世界」第2回は、WWEの「アンバサダー」を務めるカイリの証言をもとに日本人レスラーが増えつつある背景に迫る。【取材・構成=藤中栄二】

   ◇   ◇   ◇

WWEにはロウ、スマックダウン、NXT、NXT UKと4ブランドがある。ロウにアスカと戸沢、スマックダウンに中邑、NXTには紫雷、KUSHIDA、サレイ、NXT UKに里村が在籍し、各ブランドで活躍中だ。アスカとWWE女子タッグ王座も獲得したカイリは団体内に漂う日本プロレスへの敬意を感じてきたと明かす。

カイリ 日本のプロレスラー、日本のプロレスに対してのリスペクトがありますね。「あの選手が格好良い」とか、日本のプロレスの話をしているようなイメージです。

WWEの選手育成道場となるパフォーマンスセンターでは、日本の試合を見てプロレスの勉強をする選手も多いという。

カイリ 昼休みにはモニターがあるラウンジに選手たちが集まり、ランチを食べながらプロレスの試合を見るのですが、日本の試合もよく選ばれていました。小橋(建太)さんや三沢(光晴)さんの過去の試合をはじめ、もちろん今の試合もありましたね。日本で試合経験している選手はステータスが上がるようで「オレは日本に行ったことある」と自慢するのです。AJスタイルズさん、フィン・ベイラー(プリンス・デヴィット)さんは他選手から見られる目も違いましたね。

現在、WWEの選手統括トップは全日本プロレスで活躍したジョニー・エースことジョン・ローリナイティス氏(58)、パフォーマンスセンターのコーチは新日本プロレスでファイトしたジャイアント・バーナードことマシュー・ブルーム氏(48)が務めている。日本でキャリアを積んだ元選手が裏方に多い。

カイリ バックステージのプロデューサーもカメラマンも元プロレスラーが多く、日本のプロレスを知っている。欧州、米国とそれぞれプロレスのスタイルはありますが、日本は独特のジャンルに見られています。「なぜ日本人はやられても、やられても立ち上がり続けるのか」と。その侍スピリッツを驚かれます。

WWEと契約した選手はパフォーマンスセンターで一定期間、トレーニングを積むことにある。この場でも日本人レスラーであることが、1つのアドバンテージになるそうだ。

カイリ 真輔さん、アスカさんをはじめ、先輩方のご活躍があり、日本人レスラーは最初から注目されていると思います。その中でうまくステップアップしていくためには試合の技術だけでなく、マイクパフォーマンスやキャラクター、コミュニケーション力など、多くの要素が必要になってきます。

まだデビューしていない樋口“イケメン”もパフォーマンスセンターで切磋琢磨(せっさたくま)し、いずれデビューするだろう。世界のプロレスファンが注目するWWEでも「チーム・ジャパン」が一大勢力になりつつある。

NXT時代に紫雷イオ(左)ともリング上で並び立ったカイリ・セイン(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.
NXTでWWEデビューを果たしたSareeeことサレイ(上)(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

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WWE里村がヴァルキリーとの対戦受諾「容赦しないわよ」と闘志燃やす

ヴァルキリー(左)とにらみ合う里村明衣子(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT UK大会>◇15日(日本時間16日)◇英ロンドン

WWE参戦中の里村明衣子(41=センダイガールズ)が、黒い羽根で挑発してきたイーファ・ヴァルキリーとの対戦を受諾した。

先週8日のNXT UKプレリュード大会で、里村はタッグ戦終了後、ステージに登場したヴァルキリーに黒い羽根を置かれる意味深な挑発を受けていた。バックステージを歩き、ヴァルキリーを発見するとキッパリ。「この羽根の意味はわかっている。対戦を受けてやる」とにらみつけながら対戦を受ける意向を伝えた。さらに自らのツイッターで「イーファは本気なの? 私は容赦しないわよ」と無言を貫くヴァルキリーに対して闘志を燃やした。

里村は8日のプレリュード大会でエミリア・マッケンジーとタッグを組み、同王者ケイ・リー・レイ、アイラ・ドーン組と激突。場外でマッケンジーがレイにジャーマン・スープレックスで足止めし、さらにリングでドーンを丸め込み、3カウントを奪取して勝利。里村もリング介入を狙うレイをブロックする好アシストをみせた。因縁の王者にタッグ戦で勝利するなど、再び里村は勢いづいている。

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「レジェンド」里村明衣子が王者・レイ破る 置き土産は意味深「黒い羽根」

タッグ戦でアイラ・ドーンにミドルキックを打ち込む里村明衣子(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT UK特別大会プレリュード>◇8日(日本時間9日)◇英ロンドン

WWEで「女子レジェンド」と呼ばれる里村明衣子(41=センダイガールズ)が、因縁のNXT UK女子王者とのタッグ戦を制したエミリア・マッケンジーとタッグを組み、同王者ケイ・リー・レイ、アイラ・ドーン組と特別大会で激突した。

因縁の王者に押され、コーナーに追い詰められた里村は激しいストンプ攻撃を食らった。何とか抜け出すと蹴り連打からマッケンジーとの合体キックなどでドーンに反撃。さらに里村がスピンキックからオーバーヘッドキック、ジャーマン・スープレックスと連続攻撃でレイにダメージを与えたが、逆にゴリー・ボムを浴びて3カウントを狙われ、何とかマッケンジーの救援で逃れた。再びレイを捕獲し、顔面絞めに入るとロープエスケープされた。場外でマッケンジーがレイにジャーマン・スープレックスで足止め。さらにリングでドーンを丸め込み、3カウントを奪取して勝利。里村もリング介入を狙うレイをブロックする好アシストをみせた。

試合後、NXT UK女子王者組に勝利した里村はマッケンジーと抱擁していると、ステージにはイーファ・ヴァルキリーが登場。黒い羽根を花道に置いたヴァルキリーから意味深に見つめられ、里村は無言のメッセージを受け取った形となった。

試合後、エミリア・マッケンジー(左)と笑顔をみせる里村明衣子(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

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「世界最高峰」里村明衣子が王者・レイと再び激突

ミリー・マッケンジー(右)を救出した里村明衣子(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT UK大会>◇1日(日本時間2日)◇英ロンドン

WWEで「女子レジェンド」と呼ばれる里村明衣子(41=センダイガールズ)が8日、NXT UK王者女子王者ケイ・リー・レイとタッグ激突することが決まった。

リングに入った王者レイが「世界最高峰の里村明衣子を倒したぞ。私はお前たちの永遠の王者だ」と王座ベルトを掲げていると、話を遮るようにミリー・マッケンジーがステージに登場。「NXT UKに戻る完璧なタイミングを待っていたんだ。ベストを倒すためにここに来た」と挑発すると、アイラ・ドーンに背後から襲撃された。数的不利の状況に陥ったマッケンジーの救出のために里村が姿をみせ、乱闘の末にハイキックで王者レイを蹴散らした。

その後、里村がマッケンジーとタッグを組み、8日に英ロンドンで開催されるNXT UKプレリュード大会でレイ、ドーン組とタッグ激突することが発表された。

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里村明衣子「私なりの」被災地への思いリングで表現

DASH・チサコ(左)を押さえ込む里村明衣子(撮影・松熊洋介)

<センダイガールズ新宿大会>◇11日◇新宿FACE

東日本大震災から10年の「あの日を忘れない」と題した大会に、WWEのNXT UKに参戦中の里村明衣子(41)が、被災地への思いを背負って登場した。この日のために帰国し、5カ月ぶりにセンダイガールズのリングに復帰。「2万2000人という方が亡くなっていることを聞くと、完全復興というのは一生ないのかも。私なりの復興の意味を込めて試合をした」と被災地への思いをリング上で表現した。

05年7月の設立時から、みちのくプロレスの新崎人生らと携わり、震災後半年の11年8月から代表を務める。当時はいつまでやれるか分からない状況の中、関東などへの遠征で全国の人に支えられていることに気付いた。「10年前に引き継いで、予想ももつかないまま突っ走ってきた」。当時は感謝の気持ちすら抱けず「現状の悔しさに、いつか見てろよ、という思いだった」と心境を明かした。

そんな里村を支えてきたのは、この日戦って勝利したDASH・チサコの存在。「何も言わずにずっとついてきてくれた。仙台女子は胸を張って任せられる」。新たなスタートを切るため、今年1月、WWE参戦を決め、イギリスに拠点を移した。

この日の試合はお互いの意地をぶつけあった。序盤は里村の絞め技が何度もさく裂。DASHは必死に耐え、ロープをつかんで抵抗。膝蹴りやコーナートップからのフットスタンプを浴びせ「里村、こんなもんか」と挑発した。場外戦も展開された激闘は、最後里村のデスバレーボムで3カウント。「この10年間絶対に幸せになってやると思ってやってきた。本当に感謝の気持ちでいっぱい」と涙を見せた。

「これからも心は離れずにしっかりと応援したい。みんなトップスターになると思う」。里村は自らが育てた頼もしい後輩たちに後を託し、東北への思いを胸に、再び歩み始めた。【松熊洋介】

試合後のあいさつで涙を見せる里村明衣子(撮影・松熊洋介)
センダイガールズ新宿大会 試合前に黙とうをする里村明衣子(左から2番目)らセンダイガールズの選手たち(撮影・松熊洋介)

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里村、王座奪還ならず!王者レイ「尊敬している」

コーナーに追い詰めたNXT UK女子王者レイ(左)にミドルキックをかわされる里村(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT UK大会>◇4日(日本時間5日)◇英ロンドン

NXT UK女子王者ケイ・リー・レイ(28=英国)が挑戦者里村明衣子(41=センダイガールズ)に敬意を表した。

メインイベントで里村を下し、19年8月からベルトを守り続ける王者レイは「最高のものが欲しかった。強さを証明したかった。ありがとうございました、明衣子。あなたを尊敬していますが、それをしなければならなかった。勝たなければならなかった…NXT UKのためではなく、私のために」と安堵(あんど)の表情。里村に対して感謝しながら激闘の末に成し遂げた王座防衛を振り返った。

王座戦では、エプロンからのデスバレーボムからDDT、ジャーマン・スープレックスと猛攻を仕掛けられたレイがDDTからレッグチョークで絞めた。里村のフロッグスプラッシュをヒザで迎撃し、ダメージを与えた王者は最初のゴリーボムを返されると、里村得意のスコーピオライジングを足をつかんで阻止。2度目のゴリーボムをたたき込み、3カウントを奪った。試合後には自ら里村に握手とお辞儀で敬意を表し、最後は抱き合っていた。

NXT UK女子王者レイ(右)のゴリーボムを浴びた里村明衣子(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.
NXT UK女子王者レイ(右)にスコーピオライジングを封じられる里村(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.
試合後、NXT UK女子王者レイ(右)と抱き合う里村(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

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里村NXT UK女子王座奪取ならずも切り替え

里村明衣子(2019年3月11日撮影)

<WWE:NXT UK大会>◇4日(日本時間5日)◇英ロンドン

WWEで「ファイナル・ボス」と呼ばれる里村明衣子(41=センダイガールズ)が初挑戦のNXT UK女子王座を獲得できなかった。19年8月から約1年7カ月もベルトを保持する王者ケイ・リー・レイ(28=英国)に挑んだが、王者得意のゴリーボムに沈んだ。

関節技のかけ合いからスタート。ビンタ、ドロップキックを受けた里村は延髄斬りからリング中央でSTFで絞めあげた。ゴードバスターからの関節技、胸板へのサッカーボールキック連打を浴びると、コーナーに追い詰めてミドルキック連打で反撃。さらにエプロンから場外へのDDTと大技を受けるとエプロンでのデスバレーボムでお返し。バックドロップ、胸板へのサッカーボールキックなどで追い打ちした。

しかし得意のスコーピオライジングは足を捕まれて決めきれなかった。スーパーキックを食らうと負けじとオーバーヘッドキックで応戦したが、最後は王者得意のゴリーボムを浴び、フォール負けを喫した。試合後、レイから握手を求められると里村も強く握り返し、両者ともに頭を下げて抱き合っていた。

NXT UK参戦2試合目で巡ってきたベルト奪取のチャンスをものにできなかったものの、里村は自らのSNSで「立ち止まることはない。みなさん、ありがとうございました。間違いなく、ここで私のミッションを果たします!!」と投稿し、気持ちを切り替えていた。

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WWE里村明衣子がNXT UK女子王座に挑戦

NXT UK女子王者ケイ・リー・レイ(左)とにらみ合う里村明衣子(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT UK大会>◇18日(日本時間19日)◇英ロンドン

WWE参戦中の里村明衣子(41=センダイガールズ)が3月4日(同5日)、英ロンドンでNXT UK女子王座に挑戦することが決定した。同王者ケイ・リー・レイとともに王座戦発表会見に出席した里村は「ケイ・リー・レイはまだ経験していないことがあります。それはまだ私とタイトルマッチをしていないということです。私が本当の意味でのチャンピオンを教えてあげます」と上から目線で堂々と言い切った。

NXT UK参戦について「やる気で満ちています。ここで使命があるように感じています」とベルト奪取への強い意気込みを示した里村に対し、これまで世界最高峰を連れてこいと発言していた王者レイも自信たっぷり。「里村明衣子はまさに私が望んでいた相手だ。私を含め世界は彼女をベストだと思っている。そして、もし私がベストになりたいなら、彼女を倒さないといけない」と使命感を口にした。さらに自信に満ちた口調で「私は最長保持記録を持つ女子王者だ。だから彼女を倒すことができる」と気合を入れた。

会見後、ベルトを掲げてきた王者レイに対し、里村は真正面から王者をにらみつけて火花を散らした。さらに自らのSNSで「私の新たなプロレス人生、しかもイギリスでのプロレスを皆さん見ていてください」と動画でファンに語りかけていた。

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里村NXT UKデビュー戦勝利 王座挑戦へ機運も

NXT UKデビュー戦に臨んだ里村明衣子(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:NXT UK大会>◇11日(日本時間12日)◇英ロンドン

WWEに電撃参戦した里村明衣子(41=センダイガールズ)が白星でNXT UKデビュー戦を飾った実況では「ジャパン・ファイナル・ボス」と紹介され、イスラ・ドーンとシングル戦に臨むと、5分26秒、必殺のスコーピオライジングでフォール勝ちを収めた。 NXT UK女子王者ケリー・レイも見守る中、里村は強烈なローキック連発して先制。執拗(しつよう)な顔面絞めで攻め続けた、かち上げ式エルボー、背中へのキックを浴びるとニールキック、左腕攻撃を仕掛けた。スープレックス、顔面への蹴り、ダブルニーなどを浴びたが、雪崩式ブレーンバスターで反撃。さらにDDTで追い打ちをかけ、最後は必殺技で仕留めた。

試合後、里村が視察していたレイをにらみ「(リングに)来い!」と叫ぶと、王座ベルトを掲げられる挑発も受けた。王座挑戦に向けた機運も高まった。

里村は18年にNXTで開催された女子トーナメント戦、第2回メイヤング・クラシックでWWE初参戦し、準決勝でトニー・ストームに敗れながらも4強に入っていた。

アイラ・ドーン(下)にスコーピオライジングを決める里村明衣子(C)2021 WWE, Inc. All Rights Reserved.

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里村「準備できてる」来週NXT UKデビュー発表

里村明衣子(2019年3月11日撮影)

<WWE:NXT UK大会>◇4日(日本時間5日)◇英ロンドン

NXT UK所属の里村明衣子(41)が来週12日の大会でデビューすることが発表された。映像で紹介された里村は「私は準備できている」と自信に満ちた表情で宣言した。対戦相手などは発表されていない。

1月28日(日本時間29日)にセンダイガールズからWWEへの参戦が発表された里村は英国を拠点とするNXT UKへの所属が決定。早速、同日のNXT UK大会に映像で登場し「多くの人が『私は世界一』と言っていますが、私は日本で数々のタイトルを勝ち取ってきました。そして、私はNXT UKにやってきた。覚悟しておけ」と参戦を正式表明していた。

里村は18年に米国で開催されたNXTの女子トーナメント、第2回メイ・ヤング・クラシックに単発参戦して以来のWWE参戦となる。

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里村明衣子NXT UK参戦「覚悟しておけ」宣言

WWEブランドのNXT UKへの加入が発表された里村明衣子(C)2021WWE,Inc.AllRightsReserved.

<WWE:NXT UK大会>◇28日(日本時間29日)◇英ロンドン

センダイガールズの里村明衣子(41)がNXT UKに参戦すると正式発表された。

映像で登場したNXT UK女子王者ケイ・リー・レイから「私の最長王座保持記録が日を追うごとに長くなっている。『世界のベスト』と対戦したい」と呼びかけられると、里村が登場。「多くの人が『私は世界一』と言っていますが、私は日本で数々のタイトルを勝ち取ってきました。そして、私はNXT UKにやってきた。覚悟しておけ」と宣言。さらにSNSを通じて「今、ロンドンにいます。WWE NXT UKのライバルを倒すためにきました」と投稿した。

里村は18年にNXTで開催された第2回メイ・ヤング・クラシックに単発出場し、メルセデス・マルチネス、ケイデン・カーターに勝利してベスト4に進出。25年のキャリアと技術を買われ、16年に発足したWWE UKへの加入が決まった。NXT総責任者トリプルHは「里村明衣子の存在がNXT UK女子部門におけるゲームチェンジャーになることは間違いない」とSNSを通じてコメント。WWEパフォーマンスセンターで選手育成にも携わるレジェンド、ショーン・マイケルズも「これは間違いなくNXT UKにとって大きなニュース。里村明衣子を知らない人に対して一言。心の準備をしておいて」とSNSで大きな期待を寄せた。

現在、WWEではロウにロウ女子王者アスカ、スマックダウンに中邑真輔、NXTに紫雷イオ、KUSHIDAが在籍。新たに英ブランドとなるNXT UKに里村が加わり、日本選手の充実度が増してきた。なおNXT UKは日本時間の毎週金曜日朝にWWEネットワークで配信されている。

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赤井、7番勝負最終戦は里村に敗れ「もっと強く!」

涙を流しながら7番勝負を振り返る赤井沙希(DDTプロレスリング提供)

<DDT:DDTで逢いましょう2020>◇3日◇東京・新宿FACE

赤井沙希(33)が、シングル7番勝負「おきばりやす」の最終戦で女子プロレス界の“横綱”ことセンダイガールズの里村明衣子(40)と戦い、敗れた。昨年11月から始まった7番勝負は3勝4敗で終了。多種多様な7人の女子選手と戦い、経験を積んだ赤井は「もっと強くなります!」と宣言した。

赤井は長い足を生かした力強い蹴りやバックドロップで果敢に攻め、10分を過ぎたところで隙をついて必殺技ケツァルコアトルを決めるが、里村が足をロープにかけ、カウント2。里村からデスバレーボム、スコーピオ・ライジングとたたみかけられ、13分3秒でカウント3を奪われた。

敗れても赤井にとっては胸を張れる内容だった。“横綱”里村の言動がそれを示していた。試合後は里村の方から手を差し出し、握手。里村はマイクを持つと「この3カ月間でチャンピオンになって、男子レスラーの中でずっとあきらめずにここまで来て、すげえなと思ってますけどね」と紅一点の所属選手としてDDTで奮闘し、KO-Dタッグ王者にまで達した赤井をたたえた。さらに「今日は赤井と戦って、自分自身が強くなった気がした。また、お願いします」と再戦も希望した。

DDT初となる女子シングルのメイン。里村に締めを任された赤井は感極まりながら里村への思いを語った。「ずっと背中見てばっかりじゃいられないです。里村さんがKOーDのベルトを巻いた姿見て、自分も女子とか関係なくベルトを目指していいんだって気付きました。里村さんが美しさって強いんだとか、いろんなことを気付かせてくれたきっかけの方です。でもずっと背中を見てばっかりじゃいられないです。自分たちの世代も里村さんの背中見て、追い越して、女子プロレス界といわず日本のプロレスを盛り上げていきたいと思います。最終戦を引き受けてくださってありがとうございました」と頭を下げた。

7番勝負は、13年のデビュー以来DDT唯一の女子選手として活動してきた赤井が女子シングル戦の経験を積むために始まった。藤本つかさ、朱里、安納サオリら現在の日本女子プロレス界の実力者7人と戦い終えた赤井は「負けても立ち上がったり、悔しい時ほど歯をくいしばったりするのってプロレスの基本だと思うんですけど、この7番勝負を経て、経験して、またプロレスの基本を感じさせていただきました」と感謝。自信を胸に「もっと強くなります!」と力強く宣言した。【高場泉穂】

試合後、勝者の里村明衣子(左)はマイクで赤井沙希をたたえた(DDTプロレスリング提供)

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「しずちゃんとやりたい」赤井沙希七番勝負への思い

「おきばりやす七番勝負」の初戦藤本つかさ戦に臨む赤井沙希(撮影・高場泉穂)

DDTのプロレスラー赤井沙希(32)が、11月24日後楽園大会から七番勝負「おきばりやす」をスタートさせる。第1戦は昨年女子プロレス大賞の藤本つかさ(36=アイスリボン)。DDTで紅一点として戦う赤井にとって、女子選手とのシングルは貴重な機会。さらに飛躍するための七番勝負に向け、意気込みを語った。【取材・構成=高場泉穂】

-七番勝負が決まった経緯は

赤井 七番勝負というものを知ったのは自分が13年にプロレスを始めてから。やるのは、キャリアの浅い新人さんというイメージ。私はもう6年目なので、言われたときは「いまやるんだ…」とは思いました。新人がやるか、経歴やキャリアがあってくすぶっている人がやると聞いていたので。もっと伸びてほしいという団体からの期待と受けとめました。

-女子選手とのシングルについて

赤井 DDTは女子選手が私1人しかいないので、これまでのシングルは片手におさまるぐらい。だからうれしいです。自分自身が変わらなきゃいけないし、勝ち負けが大事。さらにそれ以外のものもつかみにいかないとと思っています。

-藤本選手とは過去に他団体のタッグ戦で対戦したことがある。印象は

赤井 先輩としての格、オーラがありながら、若い選手に寄り添って試合をされていた。藤本さんの器の中にいる感じがして悔しかったです。

-藤本選手は赤井選手に対し、「男子の中でやっているから、華を添えるポジションに落ち着いているのでは」と挑発

赤井 自分の中で、そういう立場にもやもやしたことは確かにありました。もっと、バチバチやりたいと。でも、その時求められることをやるのがDDTのレスラーとして必要。たとえ華を求められる役だとしても、プロレスラーとしてリングに立っているので、華も添えられて、試合も強くて。それが一番いいじゃないですか。華があってなにが悪いのと言いたいですね。

-さらに藤本選手から「喜怒哀楽」のうち、怒り、哀(かな)しみがみえない、と指摘された

赤井 (怒りも哀しみも)ありましたよ。リング上でゴング鳴った瞬間、泣いちゃったこともあるし、7月の両国大会で世志琥選手に負けたときは、涙が出ましたが見えないようにしました。

怒ったり、悔しい時は必ず向かい側に女子がいることに気付きました。

-2戦目以降の相手は未定。対戦してみたいのは

赤井 まずマッハ文朱さんですね。自分がデビューする前に引退されたんですが。タレントからレスラーになった人で、身長も170ぐらいある。重なる部分が多い大先輩です。あとは、しずちゃんですかね。私もボクシングをしていましたし、グローブ付きのプロレス技ありルールとか。カイヤさんもやってみたい。普通にでかいし、パワーもある。私は声でかいとびびっちゃうので不利ですが…。DDTなら対戦は可能かもしれない。

-七番勝負を通して得たいものは

赤井 DDTの選手として、戦力になりたいし、ベルト戦線に絡んでいきたい。悔しいですが、里村さんら仙女(センダイガールズ)のみなさんが今年KO-D6人タッグベルトを取って、自分もベルトを狙えると気付かされました。女子とか、男子とか関係なく、一戦力となってDDTをもっと盛り上げて、戦いをお客さんに楽しんでもらえるようになりたいです。

◆赤井沙希(あかい・さき)1987年(昭62)1月24日、京都府京都市生まれ。タレント活動を経て、13年8月、DDT両国大会でデビュー。14年プロレス大賞で女子初の新人賞を受賞。芸能活動と並行しながら、DDTリングで活躍する。得意技ケツァル・コアトル。父は元ボクサーで俳優の赤井英和。174センチ、53キロ。

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チーム200キロ初タイトル届かず、増量で頂点へ

ロイヤルタッグトーナメント決勝で敗れ、悔しがるチーム200キロの橋本千紘(左)と優宇(撮影・高場泉穂)

<センダイガールズ:後楽園大会>◇12日◇東京・後楽園ホール

業界注目の「チーム200キロ」こと橋本千紘(27=センダイガールズ)、優宇(28=EVE)組が初のタイトルをあと1歩で逃した。初開催の女子タッグ10組による「ロイヤルタッグトーナメント」に出場。1回戦でアレックス・リー、チャーリー・エヴァンスの外国人タッグを下し、準決勝では“横綱”こと里村明衣子と、元UFC戦士朱里組と対戦。強敵2人の蹴りに苦戦したが、橋本が師里村をラリアットで沈め、決勝へ駒を進めた。

決勝では、ワールドタッグ王者の令和アルテマパワーズことDASH・チサコ(31)、松本浩代(33)組と激突。優宇の強烈な逆水平、橋本の投げっぱなしジャーマンなど巨体を生かした破壊力抜群の攻撃を次々繰り出したが、王者組の巧みな連係に押され、最後は優宇がチサコにホルモンスプラッシュをくらい、敗れた。

独特の丸々としたフォルムをもつ2人は7月の仙女英国大会で初タッグ。結成4カ月ながら「息があう」(優宇)「隣にいるだけで頼もしい」(橋本)と絆は深く、切磋琢磨(せっさたくま)しながら体を大きくしてきた。それでも橋本はまだ88キロで、優宇は90キロ。真の「チーム200キロ」になるにはまだ22キロ足らない。試合に敗れ、コメントブースに現れた橋本は「年内にも挑戦したい」とワールドタッグベルトのタイトル戦を要求。さらに「その時は本物の200キロにする」と増量を約束した。「例えるなら、1人暮らしの冷蔵庫」(優宇)と世界的に見てもまれな小さくて丸々とした体形を持つ2人。橋本は大好きな酢豚、優宇は最近目覚めたという外食のカレーを味方に、もうひと回り大きな体を目指す。

一方、頂点に立った令和アルテマパワーズのチサコは「もっともっと戦いたいと正直に思いました。このベルトもいつでも挑戦受けるよ」とチーム200キロの力を評価。この日は準決勝でハードコアマッチをした直後の対戦だっただけに、「ダメージがない中で戦いたい」と再戦を希望した。

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Sareee初防衛「女子プロ自分が背負っている」

DASH・チサコを下し、ワールド王座を初防衛したSareee

<センダイガールズ:後楽園大会>◇7日◇東京・後楽園ホール

センダイガールズワールド王者Sareee(23=ディアナ)が、挑戦者DASH・チサコ(30)を破り、初防衛を果たした。チサコの巧みな攻撃におされぎみだったが、必殺技ホルモンスプラッシュを膝で返し、そこから反撃。裏投げ、ヘッドバットとたたみかけ、リストクラッチ式裏投げを決め、13分15秒で勝利をおさめた。

“仙女の門番”を名乗るチサコにも勢いを止めさせなかった。5月にアジャ・コングを破りWWWD王座を獲得。6月の新潟大会で仙女の若きエース橋本千紘からベルトを奪取し、シングル2冠王者となった。初防衛の相手は仙女岩田美香の予定だったが、岩田が首の負傷で休場を余儀なくされ、代わりにチサコが挑戦を表明。チサコにとっては、外敵Sareeeからベルトを取り戻す仙女のプライドをかけた戦いだったが、一蹴した。試合後は橋本に再戦を要求されたが、「いまの私にもう1回勝とうと思ってるの?」と余裕のコメント。今夏中に防衛戦をすると受諾した。

「日本の女子プロ界を自分が背負っている」。締めのマイクで言い切った。デビュー8年目。心身ともに充実し、日本女子プロ界のトップ戦線に一気におどり出た。WWEからも熱視線を送られており、6月末の日本公演に招待された。Sareeeは「まだ何も決まっていない。どうしたらいいか…」と困惑しつつも、「あんなたくさんのお客さんの前で試合をしたことはない。すごいと思った」。大きな刺激を糧に、さらに高みを目指す。

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橋本千紘、世志琥のシングル初対決は両者場外ドロー

世志琥との初シングルが引き分けとなり、不満そうな表情の橋本千紘

<センダイガールズ:後楽園大会>◇7日◇東京・後楽園ホール

センダイガールズ橋本千紘(27)とSEAdLINNG世志琥(25)、女子プロレス界の未来を担う2人が初シングルで激突。両者リングアウトの引き分けに終わった。

がっちりとしたほぼ同じ体格の2人は開始早々バチバチと体をぶつけ合う。世志琥の強烈なラリアット、並外れたパワーを生かした橋本の雪崩式パワースラムやオブライトなど激しい攻防を繰り広げた。コーナーに登り技を仕掛けようとする世志琥を橋本が追い、もみ合いの末、転落。場外でも互いに戻るのを阻止し、そのままカウント20でリングアウトとなった。思わぬ決着に不服な表情の2人はどつき合い。周囲が止めてようやく引き上げ、会場に異様な雰囲気を残したまま初対決を終えた。

橋本は「全然足りない」と引き分けを悔しがったものの、「(世志琥は)普通の女子とは違う。女子プロレスという枠を超えた試合ができた」と新たな手応えを得た様子。「まぁ、言いたいことは勝ってから言う」と再戦を臨んだ。

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令和アルテマパワーズ初勝利 女子プロ歴史継承誓う

聖地で初勝利をおさめた令和アルテマパワーズのDASH・チサコ(前)と松本浩代

<センダイガールズ:後楽園大会>◇16日◇東京・後楽園ホール

DASH・チサコ(30)と松本浩代(32)の新タッグチーム「令和アルテマパワーズ」が後楽園で初勝利を挙げた。

この日は、AEW所属が決まったばかりの志田光(30)、初来日のキラー・ケリー(22=ポルトガル)組と対戦。力のある相手に制限時間いっぱいまで苦戦も、18分32秒にチサコが豪快なホルモン・スプラッシュで勝負を決めた。

同年代の2人は、3月11日の新宿FACE大会でタッグ結成を報告。米国・シカゴ遠征中だった4月1日、新元号の発表とともに、ツイッターで「令和アルテマパワーズ」のタッグ名を発表した。アルテマは「究極」の意味。松本は「次の時代を盛り上げていく、究極の力を持ったタッグチームということ」と説明した。

まだ結成1カ月足らずだが息はぴったり。それでもチサコは「タッグは難しい。私たちはもっと上を目指している」とさらなる高みを見据えた。松本は「いてほしいところにいてくれる。私のできないものを持っている」とチサコを絶賛。「私たちはすばらしいタッグチームの先輩方と触れあってきた世代。後輩にその経験をタッグとして見せていきたい」と、女子プロレスの歴史の継承を誓った。

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仙女王者の橋本千紘V5 Sareee挑戦状に叫ぶ

5度目のワールド王座防衛を果たした橋本千紘(撮影・高場泉穂)

<センダイガールズ:後楽園大会>◇16日◇東京・後楽園ホール

センダイガールズワールド王者橋本千紘(26)が、巨体の刺客ジョーダン・グレース(23)を倒し、5度目の防衛を果たした。

予想以上の強敵だった。強靱(きょうじん)な体を持つグレースに、軽々と持ち上げられ、パワーボムを決められるなど一時は窮地に追い込まれが、最後は必殺のオブライトで勝利。「ベリーストロング」とつたない英語でグレースをたたえ、抱き合って互いの力を認め合った。「ぎりぎりの戦いだった。応援が背中を押してくれた」。駆けつけた母校のレスリング部の後輩から「いけいけ、千紘!」と熱いエールをもらい、薄氷の戦いを制した。

試合後には、直前のシングマッチで里村明衣子を破ったディアナのSareeeから挑戦状をたたきつけられた。橋本は「ちょっと顔がかわいいからって…。プロレスのレベルはこっちの方が上だ。出直してこい! 」とマイクで叫び、5月12日にディアナのタイトルWWWD世界シングルをアジャ・コングから奪還することを挑戦の条件とした。