上へ戻る

au版ニッカン★バトル

記事検索

白鵬3・11の誕生日に白星/春場所

震災の日のバースデー白星に神妙な表情の白鵬(撮影・岡本肇)

<大相撲春場所>◇2日目◇11日◇大阪・ボディメーカーコロシアム

 28歳の誕生日を迎えた横綱白鵬(宮城野)が、東日本大震災の被災地へ向けて勝利を届けた。東前頭筆頭の高安(22)相手に、立ち合い後すぐ左上手をひく完璧な相撲で寄り切り。力士会会長として東北への土俵寄贈を継続するほか、土俵上での強い姿で精神的な支援をすることを約束した。今場所で全勝優勝を達成すれば大鵬、双葉山を抜き歴代単独1位の9回目となる。記憶、記録に残る横綱として、3月11日を忘れさせない1日とする決意は人一倍強い。

 白鵬は横綱としての使命を果たし、勝利後の支度部屋で大きく息を吐いた。「今日は自分の誕生日でもありますし、2年前に起きたこともありますし。いい相撲をとれたんじゃないですか」。立ち合いで右を差すと同時に左上手をとった。わずか2秒で寄り切った。

 会場入りする車の中で地震発生の午後2時46分を迎えた。「震災は絶対に忘れてはいけない」の気持ちの中で、一番の願いは苦しんだ子どもたちの心と体の復興だ。これまでに岩手、宮城に力士会で土俵を寄贈。今後は福島を予定している。個人的にはユニセフを通じ、継続的な支援もしている。「その中で土俵の上で元気な姿を見せられれば、違った意味での活動、応援になっていく。苦しい思いをした子どもたちは肉体的にも精神的にも強くなっている。その子たちが将来の日本を引っ張ってくれると思う」と信じている。

 横綱には知人に勧められた心を支える教えがある。天台宗に伝わる「無財の七施(しちせ)」。

 (1)眼施(げんせ)優しいまなざしで接する(2)和顔悦色施(わげんえつじきせ)にこやかな顔で接する(3)言辞施(ごんじせ)優しい言葉で接する(4)身施(しんせ)自分の体でできることを奉仕する(5)心施(しんせ)他のために心を配る(6)床座施(しょうざせ)席や場所を譲る(7)房舎施(ぼうじゃせ)自分の家を提供する。

 都内の自宅や宮城野部屋の自室に貼っている。感謝の気持ちを行動で表す身近な実践。日々の積み重ねが、角界だけでなく、日本全体に目を向けられる精神的な強さを生んでいる。

 春場所全勝優勝なら9回目となり単独1位。幕内連続2ケタ勝利でも1位に並ぶなど、記録でも強さを示す。「肉体的には若くいたい。心はだいぶいいところにいる。充実している」。28歳から心身ともに、ますます強くなることを示した「3・11」となった。【鎌田直秀】

関連するニュースを読む

富士東、水色マントでドラえもん

ユニセフの募金でボランティアを務めた富士東(撮影・高橋悟史)

 大相撲の幕内富士東(25=玉ノ井)が23日、都内でユニセフの「ハンドインハンド募金」のボランティアに、関脇妙義龍(26)とともに参加した。主催者から鮮やかな水色のマントを渡されたが、富士東が着るとドラえもんに。「主催者の方から『(妙義龍と)どちらかが着てもらえますか』と言われて、空気を読んで着ました。色が色だけにねぇ」と苦笑い。クリスマスは部屋の仲間とチキンをほおばる予定だが「以前ほどは食べられなくなりました。体重も今(182キロ)くらいでいい」と、角界のおかわり君から角界のドラえもんへの変身を希望した。

関連するニュースを読む