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石月祐作RISE勝利 日本タイトル挑戦も視野

快勝し、リング上で喜びを表す石月(右)と伊達代表 提供=KAGAYAKI

<RISE 146>◇23日◇東京・後楽園ホール

スーパーフェザー級戦で同級4位石月祐作(30=KAGAYAKI)が同級3位竹内皇貴(26=チームドラゴン)に2回2分54秒KO勝ちした。

石月は2回、右ストレートでダウンを奪うと終盤に猛ラッシュ。コーナーに詰め連打を浴びせ、竹内をマットに沈めた。これで4連勝。昨年、DBSムエタイ、KROSS×OVERの日本スーパーフェザー級王座の2冠を獲得した実力を1年4カ月ぶりになるRISEのリングでも存分に見せつけた。

上位ランカーに勝ったことでランキング上昇は確実で、RISEの日本タイトル挑戦も視野に入ってきた。KAGAYAKIの伊達皇輝代表(45)は「そういうことを言葉にしてもいいレベルになってきた」と話す。石月は「これからもスーパーフェザー級を盛りあげたい」とアピールした。

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キック2冠石月がRISE参戦、日本タイトル目指す

シャドーに取り組む石月

新潟県在住のプロキックボクサーでDBS日本ムエタイスーパーフェザー級、KROSS×OVER同級の2冠王者の石月祐作(30=KAGAYAKI)が「RISE 146」(23日、東京・後楽園ホール)のスーパーフェザー級戦に出場する。RISE参戦は19年11月以来、約1年3カ月ぶりで、同級3位竹内皇貴(26=チームドラゴン)と対戦。RISEのランキングは4位で上位の竹内に勝てば日本タイトル挑戦の可能性が見えてくる。

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感じているのは落ち着きと、いい緊張。「コンディションは今までになくいい」。石月は自信を潜ませる。2つ目のタイトルKROSS×OVERスーパーフェザー級王者に就いた昨年10月以来の試合。「あの後、もっとパンチの切れを出そうと思って練習してきた」。対戦相手の竹内の戦績は18戦10勝8敗で上位ランカーとの戦いも多い。「負けるかもしれない、と思うくらいの相手に勝っていかないと強くなれない」。難敵は望むところだ。

伊達皇輝代表(45)は「倒して勝たなければ。上を狙うための大切な試合」とあえてプレッシャーをかけた。昨年2冠を獲得した勢いがある。フェザー級世界王者の那須川天心(22)を抱えるRISEは人気が高く、ネットの生中継もある。上位の竹内に勝ってアピールできれば現在、チャンヒョン・リー(28=韓国)が持つ日本タイトル挑戦の道が見えてくる。

前回のRISE出場時は野辺広大(25)に判定負け。その後は他団体の試合で3連勝し2つのタイトルを手にした。移動などでマッチメークにハンディがある地方ジムでの複数タイトル獲得は関係者から高く評価されている。「田舎から出て行って都会を荒らす。そういうのもいいでしょう」とにやり。その実力を証明する。【斎藤慎一郎】

◆石月祐作(いしづき・ゆうさく)1990年(平2)10月9日生まれ、三条市出身。三条第一中から加茂農林へ。高校中退後、15年スポーツ道場「KAGAYAKI」に入門。16年アマチュアの全日本トーナメント優勝。17年8月に「RISE」でプロデビューし、18年スーパーフェザー級新人王を獲得。戦績12戦10勝(6KO)2敗。170センチ。血液型B。

キックボクシング2冠石月祐作「勝つことが恩返し」

2本のベルトを手に今後の飛躍を誓う石月

たたき上げのプロキックボクサーの注目度が上がってきた。石月祐作(30=KAGAYAKIジム=燕市)。今年に入ってDBSスーパーフェザー級、KROSS×OVER同級の2冠を獲得した。地方ジムに所属しながら結果を残している王者には、首都圏の団体から対戦の打診が届くようになった。「一戦必勝」をモットーに確実に階段を上ってきた30歳のファイターは、周囲への感謝を胸に自然と高みを目指すようになった。

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ほんのひととき、安らぎの時間が訪れた。「少し休みました」と石月は笑う。10月25日、「KROSS×OVER」スーパーフェザー級王座決定戦で足利正和(27=TEAM Aimhigh)に判定勝ちし、2冠を獲得。その直後の1週間、キックボクシングから離れた。

8月、自身とジムにとって初のベルトになったDBS日本ムエタイスーパーフェザー級王座を奪取後、ペースを落とすことなくKROSS×OVER戦に向けた練習をしていた。ひとやま越えたことで、追い込んできた体と張り詰め続けていた気持ちを緩めた。「キックを楽しもうと思って過ごしました」。休暇の間、普段は会えない友人たちとも過ごした。ジムではアマチュア選手の指導などを行いリフレッシュをした。

養った英気は次戦への意欲になる。未定だが、すでに意識する。「声がかかればどの団体のリングにも上がる。強い相手と戦いたいです」。小さな団体が乱立するキックボクシング界。その中でも2つのベルト保持はインパクトがある。もともと那須川天心(22)も参戦する「RISE」で実績を積んできた。18年にはスーパーフェザー級で新人王を獲得し、現在は同級6位にランクされる。そこに箔(はく)がついた。「足利戦の前から首都圏から試合の打診が来るようになった。2つ取ってチャンスが広がると思う」。KAGAYAKIの伊達皇輝代表(45)も今後を重視する。

もともとタイトルには固執していなかった。「戦うことが好きだった。勝った時のうれしさがたまらなかった」。目の前の試合に全力を尽くし、終わったら次を目指す。その繰り返しだった。ベルトを奪った実績から少しずつ芽生えてきた感情があった。「応援してくれる人たちへの感謝ですね。この人たちにもっといい思いをさせたい、って」。

ジムには自分に憧れるアマ選手や、かける言葉1つに目を輝かせる子どもたちがいる。普段はプレス加工業の「ミノル」(燕市)で午前8時30分から勤務。試合のたびに激励し、理解を寄せてくれる同僚たち。「勝つと喜んでくれる。それが恩返し」。支えがあることの大切さを2本のベルトが改めて教えてくれた。

リングを離れれば読書に時間を割く。今の愛読書は吉川英治の「宮本武蔵」。小説、ノンフィクションとジャンルは問わない。「本を読んでいる時は場面を想像します。トレーナーに言われたことを具体的にイメージするのと同じなんです」。ソフトな一面も土台に組み込みながら、向き合うハードルを上げてきた。「勝ち続けて、世界を目指したい」。力強い言葉が自然と出るようになった。【斎藤慎一郎】

◆石月祐作(いしづき・ゆうさく)1990年(平2)10月9日生まれ、三条市出身。三条第一中から加茂農林へ進学。高校中退後、15年にスポーツ道場「KAGAYAKI」に入門。16年にアマチュアの全日本トーナメントで優勝。17年8月に「RISE」でプロデビュー。戦績12戦10勝(6KO)2敗。170センチ。血液型B。

ミット打ちでキックを繰り出す石月(左)

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キックボクサー石月祐作2冠へ「ここからスタート」

DBS日本ムエタイ・スーパーフェザー級王者の石月は2つ目のタイトル獲得を狙う

プロキックボクサーの石月祐作(30=KAGAYAKI)が2冠獲得に挑む。25日、KROSS×OVERスーパーフェザー級王座決定戦(東京・新宿フェイス)で足利正和(27=TEAM Aimhigh)と対戦。8月、DBS日本ムエタイ・スーパーフェザー級で初の王座に就いた。2つ目のベルトを手に入れ、メジャー団体のタイトル挑戦への足掛かりにする。

気負いも不安もなければ、もちろん油断もない。「ここからがスタート」。石月は2本目のベルト奪取に万全な状態で臨む。対戦相手、足利の試合は動画で確認した。「気持ちが強い。打ち合いを仕掛けてくる」。それでも「やることはいつも通り」と対策よりも自身の強みを前面に押し出すことを重視する。

8月、作田良典(35=GETOVER)に2回KO勝ちし、DBS日本ムエタイ・スーパーフェザー級タイトルを獲得。この時すでに足利との対戦は決まっていた。試合後、PCR検査で陰性の判定が出るとすぐに練習を開始。1週間で100キロを走り込んだ。気の緩みはない。9月から約120ラウンドのマスボクシングやスパーリングを重ねた。左右の連打にミドルレンジのキックと、武器を磨いてきた。

DBSタイトルは、ジム、そして自身も初の王座奪取だった。職場やジムの仲間など周囲の人たちから祝福された。感謝と同時に「支えてくれる皆さんをもっと大きな舞台に連れて行きたい」と、タイトルを守るよりも、攻めの気持ちが強くなった。

作田戦の勝ちっぷりで、首都圏のプロモーターから試合の打診が来るようになった。キック界のスター、那須川天心(22)が参戦する「RISE」で、18年にスーパーフェザー級新人王を獲得。もともと存在は知られている。KAGAYAKIの伊達皇輝代表(44)は「2つ目(のタイトル)を取れば評価が上がる」。白星を重ねればRISEのタイトル挑戦への道が見えてくる。

「まず目の前の試合に勝つこと。思い切り倒したい」。将来につながる一戦、足元を見つめながら、文句なしの結果と内容を自らに課した。【斎藤慎一郎】

◆石月祐作(いしづき・ゆうさく)1990年(平2)10月9日生まれ、三条市出身。三条第一中から加茂農林へ進学。高校中退後、15年にスポーツ道場「KAGAYAKI」に入門。16年にアマチュアの全日本トーナメントで優勝。17年8月に「RISE」でプロデビュー。戦績11戦9勝(6KO)2敗。170センチ。血液型B。

ミット打ちで調整する石月(左)

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遅咲きボクサー石月 元やんちゃがタイトル戦に挑む

「自分の戦いをするだけ」と、自然体でタイトルに挑む石月(2020年7月31日、KAGAYAKI)

キックボクシング「RISE」に参戦しているプロキックボクサー石月祐作(29、KAGAYAKI)が9日、DBS日本ムエタイスーパーフェザー級タイトルマッチ(宮城・ドラゴンボクシングスタジアム)で、王者の作田良典(35、GETOVER)と対戦する。25歳でプロ入りした遅咲きが初のタイトル挑戦で同ジム初の王座獲得を目指す。

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気合を入れるたび、自然と大声が出る。試合直前の練習、石月は伊達皇輝代表(44)が構えるミットに力強く蹴りをヒットさせる。「得意のパンチ」だというストレートの連打は息が上がるまで続ける。「コンディションは今までにないくらいいい」。今回対戦する王者・作田はK-1のリングにも上がるベテラン。「相手の対策よりも自分の戦いをするだけ」と、07年創設のジム、そして自身初のタイトル獲得へ気負いはない。

伊達代表は「もっと早くタイトルに挑戦させてもよかった」と語る。石月は、キック界の“神童”那須川天心(21)も参戦する「RISE」で実績を積んできた。18年にはスーパーフェザー級新人王を獲得しており実力は証明済みだ。10月には30歳になる。キックボクシングを始めたのは25歳。20代前半が伸び盛りの世界にあって遅い方だ。ただ「年齢は関係ない」と伊達代表が言うように、それをハンディにはしていない。

普段はプレス加工業の「ミノル」(燕市)で午前8時30分から勤務。勤務を終えた後、1時間ほどランニングをしてからジムで汗を流す。練習は週6日。休日は総合格闘技の映像を見て研究もする。体重は1カ月で落ちるように67キロをキープ。日々、ストイックに過ごし実力をつけてきた。

10代のころは「やんちゃでした」と笑う。「好きでけんかをしていた」。今は正々堂々とリングで戦い、試合後にお互いをたたえ合う瞬間が何よりも充実している。「お客さんを楽しませたい。まず、目の前のタイトルを取る」と、王者として新潟に戻ってくる姿をイメージした。【斎藤慎一郎】

◆石月祐作(いしづき・ゆうさく)1990年(平2)10月9日生まれ、三条市出身。三条第一中から加茂農林へ。高校中退後、15年にスポーツ道場「KAGAYAKI」に入門。16年にアマチュアの全日本トーナメントで優勝。17年8月に「RISE」でプロデビュー。戦績10戦8勝(5KO)2敗。170センチ。血液型B。

力強いキックを打ち込む石月(右)(2020年7月31日、KAGAYAKI)

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キックKAGAYAKI伊達代表 夢をあきらめない

KAGAYAKIの伊達代表。「弥彦村での開催を実現したい」と気持ちを奮い立たせる

新型コロナウイルス感染拡大で県内の格闘技道場、ジムも活動中止に追い込まれている。キックボクシングジム「KAGAYAKI」(燕市)もそのひとつ。伊達皇輝代表(44)は、燕市の市民講座や県内の小学校、保育園でキックボクシング教室を開くなど、社会貢献活動を行ってきたが、現在はそれも休止中。そんな苦しい状況の中、再開後を見据え、準備を進めている。

誰もいないジムを1人で黙々と掃除するのが伊達代表の日課となった。「練習を始められるようになった時にきちんと指導できるようにしておく」と時折、シャドーで汗を流す。「練習生を驚かせたい」とサンドバッグを7個から10個に増やした。いつでもジムを開く準備はできている。

4月16日に新型コロナウイルスによる緊急事態宣言対象地域が全国に広がった。その直後からジムの活動を停止。伊達代表の元には練習生から再開のめどの問い合わせや、パーソナルトレーニングの依頼が来る。それでも「ここから感染者を出すわけにはいかない」と自粛を続ける。

燕市で10年以上講師を務める市民講座のキックボクシング教室も休講中。それでも三条市、長岡市などの小学校からキックボクシング教室の出張依頼が6件来た。ボランティアで毎年40校以上を回っているライフワーク。「『コロナが終息したらぜひお願いしたい』と言っていただきました。うれしいです」。重苦しい雰囲気の中、救われた気持ちになった。

県内格闘技界のレジェンド的存在だ。マーシャルアーツのウエルター級で日本王座、亜細亜統一格闘技協会の同級王座に就いた。デビューから18連勝を記録し「豪腕」とうたわれた。引退後、燕市でジムを構えて14年目。自分を輝かせてくれたキックボクシングの楽しさ、夢をつかむ努力の尊さを子どもたちに伝えたかった。その思いが学校、地域の指導につながった。

「夢をあきらめない」。練習生や子どもたちに伝えてきた言葉をコロナ禍の今、自分に投げかける。「今秋、地元の弥彦村でキックのイベントをやりたい」。これまでもジムで格闘技イベントを開催し、400人以上が集まったこともある。地元で初めて行うことがモチベーションになる。「そのために今は備える」。気持ちを抑え、力を蓄える。【斎藤慎一郎】

◆伊達皇輝(だて・こうき)1975年(昭50)10月14日生まれ、弥彦村出身。巻農高(現巻総合高)卒業後、キックボクシングを始める。97年、マーシャルアーツの日本ウエルター級王座を獲得。00年には亜細亜統一格闘技協会同級王者に。01年に引退後、07年にキックボクシングジム「KAGAYAKI」を創設。現役時代の戦績は18勝(10KO)3敗。

ジム再開後に備え、シャドーをする伊達代表