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元谷友貴が修斗王者岡田遼に3-0判定勝ち、最終3回に前に出て勝負

岡田(左)の顔面にパンチを入れる元谷(撮影・菅敏)

<RIZIN28>◇13日◇東京ドーム

バンタム級トーナメント1回戦で、DEEP王者の元谷友貴(31=フリー)が修斗王者の岡田遼(32=パラエストラ千葉)を判定3-0で下した。

立ち技の戦いではお互いに決め手を欠いた。元谷は最終3回に思い切って前に出て勝負にいった。そのポイントで、微妙な勝負を支持された。

試合後は「トーナメント1回戦突破できたのでうれしい。思ったより緊張なく、開放的でよかった。戦いたい選手は特にいない。1つずつ勝っていきたい」と話しつつ、「今回は決着できなかったので見せ場を作れるいい試合をしていきたい」と反省も忘れなかった。

敗れた岡田は「修斗王者として負けて、送り出してくれた人に合わせる顔がない。(元谷は)戦う前から好きな選手だったので、印象は変わらない。いい男でした」とし、今後には「修斗の関係者に謝りにいこうと思っている。ファンに申し訳ない」と話した。

岡田(左)にキックを見舞う元谷(撮影・菅敏)

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修斗女子プロKYOKA、19日デビュー戦 目標はRIZIN出場

プロデビュー戦での勝利を誓うKYOKA

格闘技「修斗」の女子プロ選手、KYOKA(23=SAI-GYM)が19日、プロデビュー戦に臨む。女子総合格闘技DEEP JEWELSの公式戦「DEEP TOKYO IMPACT 2021」(東京・ニューピアホール)のミクロ級で古林礼名(GSB多治見)と対戦する。格闘技を始めて9年目で迎えたプロとしての第1歩。勝利で飾って目標の「RIZIN」出場への足掛かりにする。

    ◇   ◇   ◇

緊張は少しだけ。「試合が楽しみ。ワクワクする」。KYOKAはデビュー戦のプレッシャーよりもプロのリングに立てる喜びを感じている。相手の古林も同じデビュー戦。動画で試合を分析した。「打撃が多いし、背が高い。うまく懐に飛び込めるように」と戦い方のイメージを固めた。

1月にプロ認定後、デビュー戦の予定が1度流れた。「やっとできるという感じ」。146センチ、42キロと国内の女子プロ格闘家では最小、最軽量。階級のミクロ級は44キロ以下で減量の心配はない。「むしろ、もっと増やしたい」と笑う。食事は1日4食。週6日の練習と練習後の筋トレなど、パワーアップを図り続ける普段通りの流れで試合に臨む。SAI-GYMの横山朋彦代表(43)は「以前より打撃の力強さがついた」と言う。そして「実力を出せば勝てる」と期待した。

小柄でアイドル的な容姿もあり、プロ認定後、自身のSNSに応援の投稿が急増した。横山代表が開設しているYouTubeチャンネルに出演し、ジムに入門した8年前からここまでの歩みを語ると、動画を見た同年代の女性からファンレターが届いた。「『励まされました』という内容。うれしかった」。周囲の関心の高まりは力に変わる。

ソフトなルックスが注目されがちだが、本性はファイター。「戦う姿を見て欲しい」と勝負にこだわる。あくまで、デビュー戦。将来の目標は年末恒例の格闘技イベント「RIZIN」への出場。白星を挙げ続けなければアピールにならない。「悔いのないようにしっかり勝つ」。まず1勝。かける思いは強い。【斎藤慎一郎】

◆KYOKA 本名・皆川杏佳(みながわ・きょうか)。1997年(平9)7月1日生まれ、燕市出身。吉田中では家庭科部。中学卒業前にSAI-GYMに入門。西川竹園高でもジム通いを続け、修斗とブラジリアン柔術に取り組む。18年、柔術のイサミ-リバーサルサマーカップアダルト白帯ルースター級で優勝。現在は青帯。修斗では19年の越後風神祭に出場。21年1月に修斗のプロ資格取得。憧れの女子格闘家は浅倉カンナ(パラエストラ松戸)。146センチ、42キロ。血液型O。

スパーリングで調整するKYOKA(右)

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“2度目”の指名で実現 井上直樹VS石渡伸太郎/RIZIN見どころ

6月3日、RIZIN28大会に向けた公開練習後、取材に応じる井上直樹(RIZIN FF提供)

格闘技イベントRIZIN28大会が13日、東京ドームで行われる。同会場での格闘技は18年ぶりという夢の祭典がいよいよ開幕する。日刊スポーツでは同大会の見どころを紹介する。第5回はバンタム級トーナメント1回戦、井上直樹(23=セラ・ロンゴ・ファイトチーム)VS石渡伸太郎(36=CAVE)。

■3戦無敗、優勝候補の井上

RIZIN3戦無敗の男・井上が、1回戦の相手に選んだのは石渡だった。今回出場している渡部や元谷にも勝利しており、優勝候補との呼び声も高い井上は、3月26日の抽選会で、隣が空いていた石渡の横に向かった。

昨年8月にも対戦を要求していたがかなわず。「ただ単に戦いたかっただけ。1回フラれていたので」と自ら実現させた。見下しているわけではない。「倒しに来るので、おとこ気があって格好いい。格上の選手とやると、練習にも気合が入る」と実力を認めている。

母から「何か習い事を」と言われ「強くなりたい」と小1から空手を始めた。15年にDEEPでプロデビューを果たすと、一気に10連勝。19歳でUFCと契約するなど、若くして海外で経験を積んだ。「契約しても勝たないと意味がないので」とおごりはない。海外では2敗したが、日本では無敗の敵無し状態。特に昨年大みそかの大会では、DEEP王者の元谷から一本勝ち。「普段やっていたことが、うまくはまって試合で出せた」と控えめながら、手応えを感じた。

現在、総合格闘家としてUFCで活躍する姉の魅津希(みずき、26)の存在も大きい。普段からユーチューブでコラボするなど仲もいい。格闘技を始めたのは井上が先だったが、プロデビューは姉に先を越された。「日本じゃ相手がいないと思う。格闘家としてすごいなと思う」と実力を認める。

指導を受ける水垣トレーナーは「技術的には申し分ないが、以前は相手に合わせている感じだった。今は意識が変わって好きな戦い方ができるようになっている。距離の感覚が細かいし、引き出しもたくさんある」と太鼓判を押す。体のケアにも手を抜かず、1週間の決められたメニューをしっかりこなし、家では自炊もしているという。

「優勝するなら勝てる相手を選ぶと思うけど、そういうわけで選んだんじゃない」。強い相手に勝つことだけを追求する井上が、RIZINの舞台でド派手な戦いを繰り広げる。

■石渡は苦節16年の東京ドーム

対戦する石渡は、抽選会で井上が隣に座ろうとしたときに「こっちに来るな」と思ったという。名前は明かさなかったが「一番やりたくなかった」と本音を漏らした。今回のトーナメントの出場選手の中で朝倉海と井上の2強だと考えていた。「(朝倉と比べて)知名度的に劣る井上はおいしくないかなと」と理由を明かした。

“2度目”の指名に「なめられているのでぶっ飛ばしてやろうと」と闘志を見せる。修斗、パンクラスなどでさまざまな相手と戦ってきた。19年大みそか大会以来、1年半ぶりの試合も「毎回久しぶりなので、始まったら思い出す感じ。知らない相手でもびっくりすることはない」と気にしない。

ぶっつけ本番のように語るが、井上に対する研究は十分にしてきた。5月27日の公開練習では軽めのスパーリング。「公開しない公開練習を心がけた。相手の得意なことは全部分かっていて、ここなら勝てる、というところも見つけている。ヒントになるのであまり言いたくない」と多くを語らない。

05年にアマチュアでリングデビュー。観客は数百人だった。格闘技にまっすぐ向き合い、苦節16年でようやくたどり着いた東京ドームの舞台。もちろん優勝を狙うが、まずはこの試合に集中する。「井上が強いので次は考えられない。勝てば優勝への道が自然と切り開かれると思うので。何があっても面白い試合になる」。研究と練習の成果をリング上で披露する。【松熊洋介】

5月27日、RIZIN28大会に向けた公開練習を行った石渡伸太郎(RIZIN FF提供)

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「誰にでも勝てる」朝倉海vs「腹くくって」渡部修斗/RIZIN見どころ

対戦が決まりファイティングポーズを決める渡部(左)と朝倉(2021年3月25日撮影)

格闘技イベントRIZIN28大会が13日、東京ドームで行われる。同会場での格闘技は18年ぶり。夢の祭典がいよいよ開幕する。

日刊スポーツでは同大会の見どころを紹介する。第4回はバンタム級トーナメント1回戦、朝倉海(27=トライフォース赤坂)VS渡部修斗(32=ストライプル新百合ヶ丘)。

「日本最強を証明してから挑戦したい」。朝倉の描くシナリオにふさわしい大会がやってきた。「優勝は通過点」。16人の頂点に立てば、おのずと日本最強は証明される。目標は海外挑戦。その扉を開くチャンスでもある。

3月26日の抽選会では、番号を引いた選手から順番に好きな枠に座る方式。2番を引いた朝倉は、残り14人の選択を待たず、1番で先に座っていた渡部の横に座った。「1回戦は誰でも良かったので、すぐ決まる相手にした。誰もマークしていない。誰にでも勝てる」。いつも通りの強気な発言で会場を驚かせた。

17年12月に初参戦してから3年半がたった。これまで10戦出場し、8勝2敗。19年8月の堀口恭司戦では、2冠制覇を成し遂げた王者をわずか1分8秒でKOした。ただ、昨年の大みそか大会では、その堀口に1回2分48秒TKO負け。半年間の充電期間を経て、再スタートを切る。

「(堀口に負けて)自分の評価が下がった。それで海外に挑戦するのは違うと思う」。試合の組み立て、考え方を変えた。特に元K-1王者の魔裟斗とのユーチューブでのコラボでは多くのことを学んだ。堀口との2戦では、それぞれ距離や手の使い方を変えたことを指摘され、指導を受けた。ミット打ちやスパーリングも行い、打撃やローキックの防御の技術が上がったことを褒められた。練習内容もアドバイスをもらったといい「走り込みや縄跳びなどを取り入れた」と明かした。

強くなるために貪欲に学んだ。ボクシングジムに通い、専門のトレーナーを付けた。寝技も含め、各分野のプロフェッショナルの指導を受けた。最強の称号へ「油断することが一番危険。過信せずに徹底的に研究して勝ちたい」。世界に近づくための挑戦が始まる。

対する渡部は、RIZIN2戦目となった3月の大会で田丸に2回4分13秒、マジカルチョークによるタップアウトで涙の勝利をあげた。「試合前の予想は全部自分が負けると書いてあって悔しかった。僕、バンタム級GP出られますよね?」とマイクで訴え、今大会の出場につなげた。

今回はさらにレベルが上の相手との対戦。3月の抽選会で、朝倉がいきなり隣に座ったことに「予想外。本当かなあと。テレビで見ていた選手と試合ができるのは不思議な感覚」と正直な気持ちを語った。「東京ドームは(毎年正月の)ふるさと祭りで行ったくらい」という最高の舞台で最強の相手との対戦。「寝技、組み技、どれも一流。相手がビッグネームだし、アウェー感じ」と控えめだ。レスリング部だった高校時代から格下の相手と対戦する時ですら「どうしよう」と不安を吐露していた。周囲から「余裕でしょ」と背中を押されても、なかなか解消されなかったという。

ただ、覚悟はできている。「これだけ練習やった、毎日生きてきたという誇りはある。腹をくくってやる感じかな」。やってきた練習には自信を持っている。レスリングの基礎をもう1度やり直した。「活路を見いだすのは寝技。でも寝技オンリーではなく、自分の総合格闘技を見せたい」と意気込んだ。父・優一さんは修斗の初代ウエルター級王者。あこがれだった魔裟斗の試合に感動し、父と同じ道に進んだ。「自信を持って臨んだことはない」と話すが、ファイターのDNAを持つ男が、一発逆転の勝利をつかむかもしれない。【松熊洋介】

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元谷友貴と岡田遼「DEEP対修斗」王者対決/RIZIN見どころ

6月5日、RIZIN28大会に向けた公開練習を行った元谷友貴(RIZIN FF提供)

格闘技イベントRIZIN28大会が13日、東京ドームで行われる。同会場での格闘技は18年ぶり。夢の祭典がいよいよ開幕する。

日刊スポーツでは同大会の見どころを紹介する。第3回はバンタム級トーナメント1回戦、元谷友貴(31=フリー)VS岡田遼(32=パラエストラ千葉)の「DEEP対修斗」王者対決。

「自分がDEEPだと思っている。修斗には負けたくない」。淡々と語る表情にも自信がうかがえる。DEEPではフライ級、バンタム級王者に輝くなどトップに君臨し続ける元谷。RIZINではドクターストップなどの無効試合を除けば4勝4敗だが、初参戦の岡田よりも経験がある分、有利だと言われる。「リングに自分が慣れているとは思っていない」と慢心はない。

昨年末からフィジカルを強化してきた。大みそかの大会では井上のチョークに1回タップアウト負けし、強さを発揮できなかった。5日の公開練習では軽々と二重跳びする姿を披露。着地点がほとんど変わらずに安定しており「普通にやれば、200回くらいはできる」と語った。「数値も伸びているし、体幹もよくなった」とトレーニングの効果を口にした。POWER OF DREAMのジムにも出稽古に行き、打撃の技術や朝練でのランニングでスタミナ強化に取り組んだ。

頭脳戦を仕掛けてくることが予想される岡田に対し「本当にそうなるかは分からない」。嫌な部分を狙ってくることについても「研究はされていて、癖とか分かっていると思う。別に性格が悪いとは思わない。勝つためには嫌なところで戦うのが普通」。DEEPのプライドを持ち、常に王者の落ち着きを見せているが「トーナメントなんで優勝すれば、今までの負けがひっくり返せるので楽しみ」と静かに闘志を燃やしている。

現・修斗世界バンタム級王者の岡田は、RIZIN初参戦の舞台が東京ドームとなったことに「東京ドームの大舞台でも普段の後楽園ホールと同じように戦う」と全く気にしなかった。さらにSNS等で勝敗予想をされていることに対しても「誰かの評価で自分のモチベーションが変わったりしない」と言い切った。

元谷については「ムラがあるというイメージ」と明かした。練習をともにする扇久保が、元谷と対戦経験があり、情報収集もバッチリ。「リスクを負わず堅実に攻めていくが、フィニッシュも狙う」とKOも視野に入れる。1カ月延期となったことで、3月の試合で痛めた箇所も完治し、万全の状態で勝負できる。

DEEP主戦場の元谷と、団体を代表して対決する。「修斗対DEEPの戦いとして見てください」とこちらも譲らない。「修斗でやらないといけないことはやって責任を果たした。今までは修斗で迎え撃っていたが、最後は外に出てチャレンジする」。

今年大みそかの決勝で、扇久保との戦いを望む。「今年の1年は長いから」とアドバイスをもらい、今までのがむしゃらな練習から、少し力を抜き、体調管理を意識し始めた。初登場のRIZINのリングで、扇久保とともに修斗の力を見せつける。【松熊洋介】

5月24日、RIZIN28大会に向けた公開練習を行った岡田遼(RIZIN FF提供)

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RIZIN倉本一真「楽しみに見ていて」ヤマニハ戦で“必殺技”披露を示唆

27日のRIZIN大阪大会に向けて練習を公開した倉本一真(上)(RIZIN FF提供)

RIZIN29大会(27日、大阪・丸善インテリックアリーナ)に出場する倉本一真(34=修斗GYM東京)が3日、オンラインで練習を公開し「打撃から圧倒して、ジャーマン(スープレックス)も決めたい。楽しみに見ていてください」と意気込みを語った。

昨年大みそか以来となる試合。RIZINデビュー戦となった前回は、中原に1回TKOで勝利。ジャーマンスープレックスの練習も重ねていたが、披露せずに終了。「打撃で効いていると思ったので無理にジャーマンにいくことないかなと」と語っていた。この日の公開練習では強烈な投げ技を連発。今回も“必殺技”を出す準備は整っている。

レスリング時代に独学で編み出した技。「誰かに教わったわけではない。ポイントを取るために考えたオリジナル」と明かした。対戦相手のアラン“ヒロ“ヤマニハ(35)は、ホベルト・サトシ・ソウザ、クレベル・コイケら実力者がそろう、ボンサイ柔術所属。「打撃も寝技もきちんとできるし、しっかり考えて戦っている」と警戒した。

デビュー戦の勝利で知名度も上がった。前回の試合後には「上を目指していく」と話しており、16選手による今回のトーナメントを制すれば、さらなる飛躍が期待される。「まずは次の試合をしっかり勝つことだけに集中する。組み技も投げもレスラーらしい動きを見せられたら」。得意のジャーマンでRIZIN初挑戦のヤマニハを沈める。

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扇久保博正「僕の方が上」7年ぶり春日井“寒天”たけし戦 RIZIN

扇久保博正(2021年3月26日撮影)

RIZIN東京ドーム大会(6月13日)でバンタム級トーナメント1回戦に出場する扇久保博正(34)が24日、オンラインで練習を公開した。

扇久保は春日井“寒天”たけしと対戦する。14年に対戦経験があるが「自分の方が成長していると思うし、今まで戦ってきた相手も全然違う。僕の方がレベルが上。打撃も寝技も全部勝っていると思う」と自信を見せた。緊急事態宣言により、大会が1カ月延期。昨年11月滝沢に勝利して以来、7カ月ぶりの試合となるが「延期されたことでさらに追い込みをかけることができる」とプラスに捉える。秋には準々決勝が、準決勝と決勝は大みそかに行われる予定。「5分3Rの練習は集中することを意識している。クリーンなものを食べて体を作っている」。長いシーズンとなることを意識し、練習量をセーブし、けがや体調管理に気を付けながら調整を続けているという。

これまで修斗を主戦場にしていたが、18年からRIZINにも参戦。世界フライ級のベルトを維持していたが、今年1月ベルトを返上。「修斗のベルトはその階級で1番だと思っている。それを証明して戻ってくる」と語った。修斗の価値を上げるため、米国での大会やRIZINに参戦。18年には堀口に、昨年は朝倉海に敗れ“最強”を証明することはできていない。今大会には朝倉海も出場しており「このトーナメントで今までの敗戦とかも払拭(ふっしょく)したい。(勝利後の準々決勝では)海選手とまたやりたい」と再戦を希望した。

昨年11月の勝利後には、負けたらやめる覚悟で戦っていたことを明かした。「今回もそれぐらいの覚悟でやっている」。納得の結果を残し、修斗王者に返り咲くための大事な戦いが始まる。

春日井“寒天”たけし(2021年3月26日撮影)

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「修斗対DEEP」RIZIN初参戦の修斗王者岡田遼、元谷友貴戦語る

6月13日のRIZIN東京ドーム大会に向けた公開練習を行った岡田遼(右)は、扇久保博正(手前)にプロレス対決で勝利した(RIZIN FF提供)

RIZIN東京ドーム大会(6月13日)でバンタム級トーナメント1回戦に出場する岡田遼(32)が24日、オンラインで練習を公開した。

RIZIN初参戦となる今大会が東京ドームとなることには「東京ドームで試合をすることがあるとは思っていなかったが、大舞台でも大舞台だと思わないこと。普段の後楽園ホールと同じように戦う」と全く気にしなかった。さらにSNS等で勝敗予想をされていることに対しても「誰かの評価で自分のモチベーションが変わったりしない」ときっぱり言い切った。

対戦する元谷友貴については「ムラがあるというイメージ」と明かした。この日、一緒に練習を公開した扇久保が元谷との対戦経験があり、情報収集もバッチリ。「リスクを負わず堅実に攻めていくが、フィニッシュも狙う」と語った。3月の試合で痛めた箇所も、緊急事態で1カ月延期となったことで完治し、万全の状態で挑むことができる。

現・修斗世界バンタム級王者。DEEPを主戦場とする元谷と、団体を代表して対決する。「修斗対DEEPの戦いとして見てください」。3月の会見では「修斗でやらないといけないことはやって責任を果たした。今までは修斗で迎え撃っていたが、最後は外に出てチャレンジしていきたい」と意欲を見せていた。

大みそかの決勝で扇久保との戦いを望む。普段からよく練習をともにする先輩から「今年の1年は長いから」とアドバイスをもらい、今までのがむしゃらな練習から、少し力を抜き、体調管理を意識しているという。この日の公開練習ではプロレス対決をするなど仲の良さも見せた。初登場のRIZINのリングで、扇久保とともに修斗の力を見せつける。

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プロレスと格闘技「道」追求もいまだ届かぬ境地/タイガーマスクの40年3

初代タイガーマスクこと佐山サトル(2007年4月26日撮影)

「タイガーマスク」佐山サトル(63)は、プロレスだけでなく、格闘技にも力を注いできた。23日にデビュー40周年を迎える初代タイガーマスクの記念大会「ストロングスタイルプロレス」(22日、後楽園ホール)に向け、佐山が日刊スポーツの取材に応じた。「タイガーマスクの40年」と題した連載最終回(全3回)は、格闘技の世界へ。

衝撃的なデビューから2年がたった。3年目に突入した83年も、タイガーマスク人気は衰える気配はなかった。試合をこなし、イベントに顔を出し、殺到するマスコミ取材に対応する…。プロレスラーとして誰もが羨望(せんぼう)する地位を築いた。リング上のパフォーマンスも円熟味を増していた。しかし、25歳になった佐山は、そんな現状に物足りなさを感じていた。

78年5月のデビュー戦後間もなく、新日本に新設するマーシャル・アーツ部門の「第1号選手にする」と指名された。以来ずっと、佐山は格闘家になるための練習を続けていた。実は「18歳くらいから格闘技を取り入れようと考えていた」という。メキシコ、英国での海外修行中も、自室に自腹で購入したサンドバッグを備え付けた。タイガーマスクになってからも、毎朝の走り込みを欠かさず、イメージトレーニングも続けていた。

83年6月12日、タイガーマスクは突然赤いパンタロンを履いてリングに登場した。メキシコシティーでのフィッシュマンとのWWF世界ジュニアヘビー級王座決定戦で、マーシャル・アーツで着用するコスチュームをまとった。得意の4次元殺法も駆使したが、それ以上に蹴り技で相手を圧倒した。負傷により1度手放した王座を奪回するとともに、格闘技への情熱をリングの上でアピールした。

心の中に閉じ込めていた欲求をリング上で解放したことで、佐山は腹の底から沸き上がる格闘技への情熱を抑えることができなくなった。フィッシュマン戦から国内シリーズが開幕する同7月1日までの半月間で引退の意志を固めた。同シリーズでもパンタロンをはいて戦い続けた。ファイトスタイルも格闘家に近くなっていた。佐山の心は完全にタイガーマスクから離れていた。

83年8月、新日本に契約解除を告げ、引退を表明した。84年2月、タイガージムを設立して新しい形を模索。ジム開設から2年後の86年6月、ついに理想とする格闘技「シューティング(現・修斗)」の記念すべき第1回大会を開催した。グローブやリングなど、考えたルールは60項目にもなったという。ジムでは技術を教え、選手を育てた。「プロレスラーは、寝技はやっているが、打撃も含め、総合的なものをやっていこうと新しい競技を作った」。

プロレス界で革命を起こした男が、格闘技というリングで先駆者になった。「プロレスと格闘技は融合しない」という理論は今も変わりはない。「格闘技の世界では1回負けることは許されない。選手は命を懸けて勝つための練習をやって、リングに上がっている」。プロレスと格闘技をへてたどり着いたのは「プロレス最強」。プロレスラーは格闘家としての強さを備えた上で、ファンを喜ばせるテクニックを身につけていなければならないという。

22日の大会で、リングに上がる愛弟子のスーパータイガーは、格闘家からプロレスに転向した。自身の精神論に一番近いと考える。「まだプロレスに慣れていないところがある。体で表現できていないというか。そこがしっかりしてくれば、分かってくると思う」と愛弟子の成長に期待する。

いずれは礼儀を重んじ相撲、柔道のような「道」を作りたいと考えている。「シューティングも武道にしたくて修斗という(漢字の)名前にした」。天覧試合をやろうと計画したこともあった。技術は教えられても、精神的な部分は現在も模索中だ。自身もまだその境地にたどり着いてないという。「精神を統一して、不動心で試合に臨む。そのためにはメンタル、人格、平静心を鍛えていかないと。できていないファイターも多い。弟子たちには話したりしているが、なかなか伝えきれていない」。

プロレスを守り、格闘技の選手を育てる。2つの魂を持ちながら佐山はこれからも「道」を追及し続ける。(おわり)【松熊洋介】

スーパー・タイガーと初代タイガーマスクこと佐山サトル(2017年11月24日撮影)
「タイガージム」をオープンさせ写真に納まる初代タイガーマスク(1984年2月撮影)

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猪木、小鉄…プロレス道たたき込まれた/タイガーマスクの40年2

笑顔を見せるアントニオ猪木(右)と初代タイガーマスク(2011年1月17日撮影)

「タイガーマスク」佐山サトル(63)には、プロレス道の魂が宿る。

23日にデビュー40周年を迎える初代タイガーマスクの記念大会「ストロングスタイルプロレス」(22日、後楽園ホール)に向け、佐山が日刊スポーツの取材に応じた。「タイガーマスクの40年」と題した連載第2回(全3回)は、佐山とアントニオ猪木。

佐山の原点は、アントニオ猪木(78)にあった。76年5月デビュー後、猪木の付き人を2年間務めた。そのプロレス道は「基本をしっかり身に付けた上で、リング上で表現する。ナチュラルにみせることができるのが昭和のプロレス」と明かす。観客は持っている食べ物を食べ忘れるほど引き込まれた。佐山自身もかつて、都内にある猪木酒場(昨年閉店)で観戦時、「最初はにらみ合ってばかりで、地味な展開のように思えたが、いつの間にか引き込まれて最後まで見てしまった。これが猪木さんの天才的なところ」と話すほどだ。

その魅力は、圧倒的な練習量と地道な基本の積み重ねがあった。試合がない時は常に練習。「寝技のスパーリングばかりしていた」。当時は練習公開され、ファンの厳しい目にさらされることもあった。本番でつまらない試合をするとヤジが飛んできた。練習での猪木は厳しかったという。「サボるといつもみんな怒られていた。自分は(練習が)結構ちゃんとやっていたのであまりなかったけど(笑い)」。闘魂注入のビンタは、受けたことはない。「目の前で(人が)張り手を受けている姿を見てきたので、やられたいとは思わないよ」と語った。

先輩たちも猪木イズムを継承して厳しかった。故・山本小鉄さんには礼儀を教わった。半年に1回来日する故・カール・ゴッチさんからは服装やマナーをしつけられた。「麺を食べる時、音を出すなと言われた。忠実に守ってきたから、今でも音を出してすすれない」と笑顔で振り返る。

猪木とは昨年行われた同窓会で対談の機会があったが、自身の体調が良くなかったため、実現しなかった。今年に入って入院している猪木の姿をユーチューブで見て「また会いたくなった」と心配な表情を見せた。ただ、「プロレスラーはみんな体が強い。猪木さんのことだから、つくっているかもしれないよ」と笑い飛ばした。

佐山には、猪木ら厳しい先輩たちに教わったプロレス道の魂が宿る。現在は礼儀と基本を重視し、表現できるレスラーを育てている。

プロレスから新たな世界へ。「タイガーマスク」として衝撃的なデビューから2年がたち、3年目に突入した83年。佐山は大きな決断を下す。(続く=第3回は格闘技の世界へ)【松熊洋介】

◆佐山サトル(さやま・さとる) 1957年(昭32)11月27日、山口県生まれ。小学校で格闘技に興味を持ち、高3時にはレスリングで国体出場。75年7月新日本プロレスに入門し、76年5月デビュー。山本小鉄、アントニオ猪木の付け人を務める。その後メキシコ遠征から帰国し、81年タイガーマスクとしてデビュー。83年8月に一時引退。84年スーパータイガーに改名し、UWFで現役復帰。85年に脱退、格闘技「シューティング」(後の修斗)を設立。94年新日本で4年ぶりにリング復帰。99年には掣圏真陰流を設立した。

初代タイガーマスクデビュー40周年記念大会に向けてインタビューに応じた佐山サトル(撮影・松熊洋介)
新日本入門以降、アントニオ猪木とUFO創設などで密接に関わる
84年、手を合わせるUWFのメンバー
84年、前田日明と対戦
04年、3代目(中央)4代目タイガーマスク(右)と
07年、小林邦昭と対戦
16年、アレクサンダー大塚と対戦
18年、新間氏(右)とダイナマイト・キッドさんを追悼する
タイガーマスクのライバル、ダイナマイト・キッド
20年、新間寿氏と長期休養中にあいさつ

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静かな会場に落胆…実は引き込まれていた観客/タイガーマスクの40年1

84年2月、「タイガージム」を開設

佐山サトル(63)が、1年半ぶりにリングに上がる。23日にデビュー40周年を迎える初代タイガーマスクの記念大会「ストロングスタイルプロレス」(22日、後楽園ホール)に向け、佐山が、日刊スポーツの取材に応じた。「タイガーマスクの40年」と題して、3回にわたって連載する。第1回はタイガーマスク誕生秘話。

衝撃デビューから40年。あの初代タイガーマスクがリングに戻ってくる。40周年記念大会第1弾で、昨年9月以来となるリング登壇に意欲を見せる。「リングには上がれるがコーナーポストは無理かな」とジョーク交じりに笑顔を見せた。

15年に狭心症と診断されて心臓を手術。16年に復帰するも再び体調を崩し、リングからは離れていた。その後自力で歩行できるまでに回復し、昨年からは公の場にも登場。体調について「寒い時は少し悪いが暖かくなると大丈夫」とガッツポーズをつくってみせた。

81年4月23日。新日本プロレスの蔵前国技館大会でタイガーマスクはデビューした。虎の覆面をかぶった身長173センチの小柄な男は、リングに革命をもたらした。「4次元殺法」と呼ばれた華麗な空中技で、血なまぐさいマットを華やかな舞台へと変えた。

もともとタイガーマスクは1試合限定の予定だった。テレビ朝日で放送開始したアニメ「タイガーマスク2世」の番組宣伝を兼ねたタイアップ企画だった。その主役に佐山が抜てきされた。アントニオ猪木や当時営業部長だった新間寿氏の指名だった。佐山は、当時サミー・リーとして英国で絶大な人気を誇っていた。最初は「帰れないと断った」。すると新間氏から「猪木の顔をつぶさないでくれ」と言われ、1試合で英国に戻るつもりで帰国した。

「期待されている」と思って受け入れたが、違っていた。用意されたマスクとマントは、シーツのような薄っぺらな生地で一夜漬けで作製したような代物だった。ファンからのヤジも聞こえ、予想外の反応に戸惑った。

このデビュー戦は「伝説の一戦」といわれる。ダイナマイト・キッドとの9分29秒の激闘は、それほど衝撃的だった。見たこともない飛び技と、切れ味鋭い打撃。美しいフォームのソバットを繰り出し、ジャーマンスープレックス・ホールドで勝利した。試合後の会場は、静寂に包まれた。総立ちで拍手が起こっていた英国と違った。「ウケなかった。すぐに英国に帰ろう」とそそくさとリングから引き揚げた。実は佐山のファイトに会場が引き込まれていたからだった。周囲はたった1試合で激変した。ファンから次戦の問い合わせが殺到。新日本は2週間後に2戦目を組んだ。

タイガーマスクの時代は2年4カ月と短い。なのにプロレス史に強烈な印象を残した。それは空中殺法が華麗だったからではない。圧倒的に強かったから。シングル、タッグ合わせて通算387戦で敗戦はわずか11試合。しかもシングルマッチは165戦してダイナマイト・キッドに反則負けした1敗のみ。残るタッグでの10敗も、タッグパートナーがフォールされただけだ。初代タイガーマスクは1度もフォール負けしていない。

現在はプロレスラーと格闘家の育成に励む。83年の引退後には「18歳の時から考えていた」と格闘技「シューティング(現・修斗)」を作った。人格、平静心を鍛え、礼儀を重んじる佐山の魂を受け継ぐ選手たちがリングで躍動している。

佐山は新日本プロレスに誘ってくれた新間氏との縁を「数奇な人生」と振り返る。「タイガーマスクになれと言われたし、付き合ううちに考え方も一緒だと分かった。人間の本当の優しさを持っている人」。タイガーマスク人生を作り上げてくれた恩師と、温かく見守り続けるファンのために、リング上の元気な姿で恩返しする。(続く=第2回は「佐山サトルとアントニオ猪木」)【松熊洋介】

◆佐山サトル(さやま・さとる) 1957年(昭32)11月27日、山口県生まれ。小学校で格闘技に興味を持ち、高3時にはレスリングで国体出場。75年7月新日本プロレスに入門し、76年5月デビュー。山本小鉄、アントニオ猪木の付け人を務める。その後メキシコ遠征から帰国し、81年タイガーマスクとしてデビュー。83年8月に一時引退。84年スーパータイガーに改名し、UWFで現役復帰。85年に脱退、格闘技「シューティング」(後の修斗)を設立。94年新日本で4年ぶりにリング復帰。99年には掣圏真陰流を設立した。

<タイガーマスクアラカルト>

◆技 デビュー戦から毎試合のように高度な新技を披露した。有名な後ろ回し蹴りローリングソバット、バック宙しながら相手を蹴るサマーソルトキック、コーナーポストからの旋回式ボディープレス…。1試合で複数の新たな必殺技を決めることもあった。そのほとんどがオリジナル技だった。

◆歴代タイガーマスク 初代の佐山は83年に一時引退し、UWFでスーパータイガーに改名。84年8月に故・三沢光晴さんが2代目としてデビューし、90年まで務める。92年に金本浩二が3代目。佐山の教えを受けた4代目は、95年7月にデビューし、現在も新日本プロレスのリングに立つ。

◆ライバル 

ダイナマイト・キッド 「それまで対戦した中で一番強かった」と明かす。82年8月、WWFジュニアヘビー級王座をかけた蔵前国技館大会では、試合開始と同時にハイペースで技を応酬。リング上から場外へ投げ捨てるブレーンバスターで反撃し、サイドスープレックスの体勢から、受け身の取れない変形パイルドライバー。鼻血を出したキッドに、旋回式ボディープレスを浴びせ3カウントを奪った。

「暗闇の虎」ことブラックタイガー 82年5月に、相手の必殺技であるツームストン・パイルドライバーを逆に仕掛け、ラウディング・ボディープレスで勝利した。

メキシコ修業時代から一緒だった小林邦昭と数々の激闘を繰り広げた。82年10月の初対決からマスクを引き剥がされるなど、WWFジュニアヘビー級のベルトを懸けて何度も戦った。

84年7月23日、UWFのリングに「ザ・タイガー」としてデビューしたタイガーマスクに頭突きを浴びせる藤原喜明
初代タイガーマスクこと佐山聡(2020年11月5日撮影)

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石渡伸太郎-井上直樹など、RIZIN全カード

集合写真に納まる榊原CEO(中央)と選手たち(撮影・河田真司)

5月から行われる総合格闘技RIZINのバンタム級トーナメント1回戦(23日東京ドーム、30日丸善インテックアリーナ大阪)の組み合わせ抽選が26日、都内で行われた。1回戦は両会場で各4試合が行われ、準々決勝は9月下旬(関東エリア予定)、大みそか大会で準決勝と決勝が行われる。優勝賞金は1000万円、準優勝は500万円。各試合の振り分けについては後日発表される。

抽選は「デスティニーシステム」が採用され、1~16の番号札を引いた選手が、順番に自らの意思で好きなヤマに座り対戦が決定した。1回戦全8試合の対戦カードは以下の通り。

朝倉海(27=トライフォース赤坂)-渡部修斗(32=ストライプル新百合ヶ丘)

石渡伸太郎(36=CAVE)-井上直樹(23=セラ・ロンゴ・ファイトチーム)

元谷友貴(31=フリー)-岡田遼(31=パラエストラ千葉)

滝沢謙太(26=フリー)-今成正和(45=Taem ROKEN)

倉本一真(34=修斗GYM東京)-アラン“ヒロ“ヤマニハ(34=ブラジル、ルテリア・ボンサイ)

金太郎(28=パンクラス大阪稲垣組)-伊藤空也(24=BRAVE GYM)

大塚隆史(34=T GRIP TOKYO)-獅庵(33=パラエストラ大阪)

春日井“寒天“たけし(32=志村道場)-扇久保博正(33=パラエストラ松戸)

対戦が決まりファイティングポーズを決める井上(左)と石渡(撮影・河田真司)

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朝倉未来と死闘演じた斎藤裕、震災が人生の分岐点に

ベルトを肩にかけ、ファイティングポーズを決める斎藤(撮影・山田愛斗)

最強証明へ後悔のない人生を生きる-。秋田・能代市出身の総合格闘家、斎藤裕(33=パラエストラ小岩)は、たたき上げのニューヒーローだ。昨年11月、国内メジャー団体のRIZINで、人気ユーチューバーでもある朝倉未来(28)との死闘を制し、初代フェザー級(66キロ)王座を戴冠。東北生まれの王者が、タイトル戦、プロ入り前のエピソード、今後の展望などを語った。【取材・構成=山田愛斗】

   ◇   ◇   ◇

一躍その首を狙われる存在になった。斎藤は総合格闘技老舗団体の修斗で地道に実力を磨き、プロアマ通じて60戦ほどのキャリアを積み上げてきた。一方、少年時代はケンカに明け暮れていたことから「路上の伝説」の異名がついた朝倉。対照的な両者のタイトルマッチは、判定3-0で斎藤に軍配が上がり、RIZINフェザー級の初代王者に輝いた。

斎藤 言葉にならないですよね。ひと安心したのが本音かもしれません。跳びはねるうれしさよりも「終わったな」という感じで、あの思いは言葉にはできないですね。会場で泣いている方とかもたくさんいて、不思議な気持ちになってました。

5分3回制、15分間の激闘だった。「打撃の方が見栄えがいいし、見てて面白いと思います。『おー!』ってなるじゃないですか。僕はそういう試合が好きなので、がんがん自分から行くのが好きですね」というファイトスタイルそのままの打ち合いを演じた。

最終3回残り1分を切ると、お互いにスイッチが入ったように足を止めてパンチの応酬。勝負は判定に委ねられたが「自分の中では『負けていない』。胸を張ろうという気持ちでした」。ジャッジ全員が斎藤を支持。秋田から訪れた両親が見守る前で王座に輝き、最高の親孝行を果たした。

今や時の人となり、毎日のようにファンからプレゼントが届く。大好物「ルタオ」のチーズケーキがジムの冷蔵庫を「占拠」することもある。それでも普段通りを貫く。

斎藤 自分の中で変わったつもりはないですが、「周りの人たちが自分を見る目が変わったのかな」と感じるのは多いです。今まで僕を知らなかったたくさんの人に見てもらったと毎日実感していて、知り合いが増えた感覚に近いです。

秋田時代の斎藤は小中学校では野球少年だった。中学3年の野球部引退後、当時ブームの格闘技にのめり込み、レンタルビデオ店に通い、棚の端から端まで格闘技の商品を借りて夢中になった。「格闘家がバラエティー番組に出たり、毎週のようにテレビで試合をやっていて、ボブ・サップが目に入り『なんだこれ』と興味を持ったのがきっかけです」。2メートル、約150キロの巨体ながら格闘技素人のサップが、02年10月、立ち技格闘技NO・1を決めるK-1で、当時世界王者3度のアーネスト・ホーストに1回TKO勝ちした番狂わせに衝撃を受けた。

能代工では野球を続けず空手部に入部。格闘家への1歩を踏み出した。「レスリングをやりたかったが、柔道と空手しかなくて『柔道は違うな』と空手を選んだだけで、ふわっとしてました」。大学進学を機に福島へ引っ越し、18歳で故郷を離れた。

大学1年で格闘技ジムに通い始め「工学部で建築の勉強をしながらプロになろうと。僕の中では1年で上がるつもりでしたけど、それは無理だと分かり、4年間で上がれたらとなりました」。修斗主催のアマチュア大会や柔術大会に出場し、とにかく場数を踏んだ。大学卒業後の10年春には建設会社への就職が決まり上京。現場監督として社会人生活をスタートさせた。時を同じくして現所属のパラエストラ小岩へ移籍した。

斎藤 大学4年間でもう少しでプロに上がれるぐらいまでいき「あと1年」というところで上京しました。仕事をしたら練習時間を取れないのは分かっていたけど、そのときは22歳だし「寝ないでも何とかなるやろ」と思って。結果的に半年後にプロになれて良かったという感じで、上がれなかったら諦めてましたね。

2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年がたった。東北人であり、大学時代は福島で過ごしただけに未曽有の大災害は今も脳裏に焼きついている。「たまたま自分は東京にいただけで、人ごとではないと思いましたね。これが夢なのか現実なのか分からない景色を見たり。でも現地の方はもっと悲惨な状況で。今でも車とか家が流されている映像を見るたびに、お金で買えるものに価値があるのかなとか思うようになりました」と人生観が変わる分岐点になった。

斎藤 生きたくても生きられなかった、やりたくてもやれなかった人はたくさんいたので、「自分の命があるなら後悔のない人生を生きた方がいいな」と心から思うようになりました。生きている自分は運がいいと感じたし、こっち(東京)に来て頑張れないのはちょっと違うなと改めて刺さりました。

同年11月、24歳で迎えた修斗のプロデビュー戦を判定勝利で飾った。それから白星を重ね、16年には同団体で第10代世界フェザー級王者となり、昨年8月からはRIZINにも参戦。「試合をするというのは自分の人生に勝負することだと思っています。思い出づくりで試合はしてないので、勝つか負けるか、やるかやられるかですね」。ひたすら強さを追求する。

RIZINには岩手・久慈市出身の扇久保博正、仙台市出身の神龍(しんりゅう)誠、青森・五戸町出身の太田忍ら東北ゆかりのファイターが多い。

斎藤 僕の意識ではライバル意識はなく「ともに頑張っていこうよ」という気持ちで、扇久保さんとは特にそういう話をします。自分の活躍で県を盛り上げていきたいという大義はないですが、見た人が元気づけられ、勇気づけられたりというのは、やっていて良かったことのひとつではありますね。

RIZINのフェザー級戦線には好選手が集結し、今秋から「真のNO・1」を決める同級トーナメントが開催予定だ。「なかなかフェザー級に光が当たらなかったが、盛り上がっているのは素直にうれしい」。今後の展望として「(米メジャー団体)ベラトールの選手とやりたいとは思っています」。難敵との対戦は「厳しい試合になると覚悟してるので、気は進まないのは本音ですが、レベルを落としてとかは考えてなくて追い求めていきたい」と強さを証明していく。

斎藤 コロナ時代が続きますが、何とか前向きに生きたいし、1年間けがなく健康に過ごすというのは当たり前ですけど、2020年以上に実りのある年にしたい。先延ばしせずに、どんどん勝負を仕掛けたいし、勝ち続けたいですね。

RIZIN、修斗2団体王者の誇りを胸に、ぶれない信念で強敵を迎え撃つ。

◆斎藤裕(さいとう・ゆたか)1987年(昭62)10月8日生まれ、秋田県能代市出身。能代第二中、能代工、日大工学部を卒業。プロ戦績は25戦19勝4敗2分け。修斗第10代世界フェザー級王者。RIZIN初代フェザー級王者。YouTubeチャンネル登録者は約3万人。趣味は銭湯巡り。好きな食べ物はラーメンとスイーツ。大切にしている言葉は「信念」。173センチ、66キロ。

昨年11月、RIZIN初代フェザー級タイトルマッチで激闘を繰り広げる斎藤(左)と朝倉(C)RIZIN FF

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プロ修斗岡田達磨、大目標「UFC」へ第1歩

横浜ケージファイトに出場する岡田

総合格闘技道場SAI-GYM(燕市)のプロ修斗選手、ライト級岡田達磨(20)が28日、「横浜ケージファイト13」(パンクラスイズム横浜)でDoyon Simon(リバーサルジム横浜グランドスラム)と対戦する。昨年11月、EXILEなどが所属するLDHが行う「LDH格闘家オーディション」に参加。今回の試合は実力を見極められる場だ。「寝技も立ち技も磨いてきた」と岡田。「ある意味、品定めされる」と週5日のジム通いできっちり調整してきた。

子どものころからプロレスなどの格闘技が好きだった。新潟県央工ではレスリング部に所属。卒業後は警察官を目指し専門学校に進んだが「やはり格闘技がしたい」と1カ月ほどで退学。SAI-GYMに入門し練習を積んできた。「将来は(米国の)UFCの試合に出たい」。大目標への最初のステップに全力を傾ける。

◆岡田達磨(おかだ・たつま)2000年(平12)7月8日生まれ、燕市出身。燕中では柔道部で3年生の時に県大会団体戦準優勝。新潟県央工でレスリングを始め、3年時の国体でグレコ80キロ級ベスト8。昨年1月、修斗のプロに昇格。ブラジリアン柔術は青帯。170センチ、73キロ。

◆LDH格闘家オーディション 格闘家の卵を募集するオーディション。合格者はLDH所属の総合格闘家としてLDH主催イベントでデビューする。昨年3月開催予定も、コロナ禍で昨年11月に延期された。

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ONE平田樹2回TKO勝ち「世界で頑張っていく」

メインイベントで入場する平田(C) ONE Championship/ SUSUMU NAGAO

<総合格闘技ONE:Road to ONE4大会>◇22日◇東京・渋谷TSUTAYA O-EAST

ONE女子アトム級の平田樹(21=フリー)がTKO勝ちでメインイベントを締めくくった。

修斗を主戦場とする中村未来(28=MARS GYM)と女子アトム級5分3回で激突。2回にテークダウンに成功した後、上から拳を振り下ろした。立ち上がった中村をケージ(金網)際で捕まえると首投げで倒し、左拳を振り下ろし続けてレフェリーストップ勝ち。同回2分34秒、TKO撃破した。

20年2月、ナイリ・クローリー(ニュージーランド)にTKO勝ちして以来、約1年ぶりの試合となった平田は「こうやってメインを女子の試合でやってくれるっていうことは、もう男子だけが格闘技じゃないし、女子でも戦えるっていう強さをアピールできたと思うので、これからも、女子でも戦えるように、もっともっと世界で頑張っていくので応援よろしくお願いします」と口調を強めた。

この1年間で打撃強化を続けてきたものの、ケージ内では十分に成果を見せられなかったこともあり、反省も忘れなかった。19年6月のONEデビュー後、これで4連勝となった平田だが「メインをやらせていただいたのに、こんな微妙な試合をしてしまって本当に情けないじゃないけど、(ONE本大会で女子アトム級)GPがあるっていうのに、こんな試合をしちゃいけないって思っている。もっともっと上に行きたいのにこんなんじゃダメだと思っているんで、もっと練習して強くなる」と気持ちを引き締めていた。

中村(右)にミドルキックを放った平田(C) ONE Championship/ SUSUMU NAGAO

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皆川杏佳、目標はRIZIN 中学時代は家庭科部 

新潟県で2人目の修斗の女子プロ選手になった皆川

総合格闘技「修斗」の女子プロ選手、皆川杏佳(23=SAI-GYM)がデビューを目指して練習に励んでいる。昨年11月の北日本アマチュア修斗選手権女子アトム級優勝などの実績が考慮され、1月にプロに認定されたばかり。県内では17年の佐藤ひかり(ピロクテテス新潟)に続く2人目の女子プロ選手になった。将来は総合格闘技イベント「RIZIN」出場を目標にしている。

    ◇    ◇   ◇

あどけなさの残る端正な顔立ちがグラブをつけると一気に引き締まる。SAI-GYMでの練習。皆川は男子選手に交じってミット、スパーリングと精力的に取り組む。「今は早くデビューしたい」。1月、日本修斗協会からプロ認定された。昨年11月、北日本アマチュア修斗選手権アトム級での初優勝が評価されての昇格。週5日のジム通いの先に大きな目標ができた。

首都圏を中心に女子格闘技の注目度が高まってきた。SAI-GYMの横山朋彦代表(42)は「すでに皆川にもオファーが幾つか届いている」と言う。それを踏まえ「まず実力面。そして本人の意識がどれくらいなのか」と慎重だ。皆川も自覚する。普段の体重42キロは女子でも小柄。最軽量の女子総合格闘技「DEEP JEWELS」のミクロ級でも44キロ以上。「もっと体を作らないと。体力も必要」と新潟市の巻っずレスリングクラブに週1回通い、食事も1日4食に。

中学では家庭科部だった。今もジムの練習用グラブのほころびを縫うなどの素顔をのぞかせる。もともと格闘技だけでなくスポーツに無縁の生活だった。ただ、「なんとなく興味はあった」。おじでブラジリアン柔術家の皆川光生(レナトゥス柔術アカデミー)に連れられた練習見学をきっかけに中学卒業前にSAI-GYMに入門。柔術と修斗を始めた。

修斗の打撃、組技、蹴りの多彩な技の取得に夢中になった。「1つできるようになるのがうれしかった。怖いとも、やめたいとも思わなかった」。横山代表は「運動能力は高くない。技の覚えもいまひとつ」と厳しいが、「ジムで一番の練習量。努力は本当にすごい」。ジム通いは入門以来休んだことがない。練習後の筋トレも日課。積み重ねが開花し始めた。

総合格闘技「RIZIN」の観戦に頻繁に通っていた。今はそのリングを目指せる立場。「RIZINに出たい。将来は大きな大会で勝ち選手になる」。ターゲットは明確になってきた。【斎藤慎一郎】

◆皆川杏佳(みながわ・きょうか)1997年(平9)7月1日生まれ、燕市出身。吉田中3年の時にSAI-GYMに入門。西川竹園高でもジム通いを続け、修斗とブラジリアン柔術に取り組む。18年、柔術のイサミ-リバーサルサマーカップアダルト白帯ルースター級で優勝。現在は青帯。修斗では19年の越後風神祭に出場。憧れの女子格闘家は浅倉カンナ(パラエストラ松戸)。142センチ、42キロ。血液型O。

ジムでの練習でミットにキックを蹴り込む皆川

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倉本一真「上目指す」妻登坂の前で見せた圧勝TKO

中原(下)にパンチを見舞う倉本(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN26>◇第2試合◇31日◇さいたまスーパーアリーナ

倉本一真(34=修斗GYM東京)が中原太陽(38=佐山道場)に1回2分12秒でTKO勝ちした。

相手を投げ飛ばすために開始早々から中原を捕まえに行く作戦に出た。中盤には、右足の蹴りで相手をよろけさせると、そのまま倒れ込んだ相手にパンチを繰り返した。ダメージを与え続け、最後は顔面に蹴りをヒットさせ、中原を沈めた。

ジャーマンスープレックスの練習も重ねてきたが、披露する間もない圧勝。「ロープだったので無理せず離れてやった。打撃で効いていると思ったので無理にジャーマンいくことないかなと」と振り返った。

今年結婚した16年リオデジャネイロ五輪レスリング金メダルの登坂絵莉の前で強さを見せつけた。「奥さんが1番緊張していたので勝てて良かった」と目を細めた。試合後には涙を見せた妻と喜びを分かち合った。「大きな舞台で戦わせてもらえて光栄。名前を知ってもらえたので、これからバンタム級でもっとおもしろい試合をしていくので応援してください」と話した。今後については「RIZINで戦わせてもらえると思うけど、やるからには上を目指しているので頑張りたい」と意欲を見せた。

試合後、妻の登坂絵莉(左)から祝福される倉本一真(撮影・滝沢徹郎)

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骨折から復帰佐々木vs滝沢リベンジ燃える/連載5

RIZIN26で対戦する佐々木(左)と滝沢はポーズを決める(2020年12月2日撮影)

総合格闘技(MMA)のRIZIN26が31日、さいたまスーパーアリーナで行われる。第5試合では、1年2カ月ぶりの復帰戦となる佐々木憂流迦(31=セラ・ロンゴ・ファイトチーム)が、連戦となる滝沢謙太(26=フリー)と対戦する。

佐々木は昨年10月の朝倉海戦で1Rわずか54秒でTKO負け、顎2カ所を骨折した。2回の手術を行い、ようやくリングに復帰する。プレートが入った状態での試合だが「思っていたよりも落ち着いている。スパーリングをしてきて、こんなに強かったっけという感じ」と自信に満ちあふれる。

今大会にも出場する五味にあこがれ、MMAファイターを目指した。大会前に一緒にトレーニングをしたといい「メニューを何も聞かされていなかったのできつかった」とフィジカル面をみっちり強化した。

佐々木は10年に修斗のライト級新人王に輝き、13年には環太平洋フェザー級チャンピオンを獲得。14年からはUFCに参戦し、ローランド・デロームから1R一本勝ちをおさめるという、衝撃デビューを飾った。RIZINには18年から参戦。4戦目となる今大会で勝利して「堀口とずっとやりたいと思っている。そこを目指していきたい」とバンタム級戦線に名乗りを上げたい。

対戦相手の滝沢は11月の同大会で扇久保に0-3の判定負け。ゴングと同時に顔面にハイキックを受けるなど完敗だった。「いい経験になった。いろいろ考えすぎたので本能で戦いたい」と話した。9月、11月と試合を行い、短期間で3連戦となるが「いったん落とす必要がないのですぐにMAXの状態に持って行ける」とプラスに捉える。さらにダメージも少なく「体力と感覚は上がっている」と手応えを口にした。

ともに高校時代レスリング部に所属。相手の分析もしっかり行った。

佐々木 組んだとき強いイメージはない。

滝沢 寝技の得意な選手だけど、付き合わずに打撃で打ち勝っていきたい。

悔しい思いを胸に、リベンジ燃える2人の激しいぶつかり合いが見ものだ。【松熊洋介】

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朝倉未来が狂気解禁「覚悟して」弥益の歯&鼻骨折る

弥益ドミネーター聡志との再起戦に向けて気合十分の朝倉未来

RIZINの人気ファイター朝倉未来(28)が「狂気的」ファイトを解禁し、対戦相手の歯と骨の破壊を予告した。大みそかのRIZIN26大会(さいたまスーパーアリーナ)で5分3回(68キロ、ひじあり)で前DEEPフェザー級王者弥益ドミネーター聡志(30)と対戦する。29日にはオンラインで報道陣の取材に応じ、食品メーカーで働く会社員ファイターの弥益から「ケンカさせて」と言われていることに、あらためて反応した。

「打ち合いこそ、1番強いので。今まで弥益選手がやってきた相手とは違う。パンチ力とかキック力とかは比じゃないんで。(弥益が)年始から仕事あると思いますけど、無事でいられると思ったら大間違い。歯が折れたり、鼻骨が折れたりすると思うので、覚悟してきてほしい」

11月のRIZIN25大会では、修斗王者斉藤裕(33)とのRIZINフェザー級王座決定戦で判定負けを喫した。スロースタートで序盤に出遅れた展開となり、この弥益との再起戦では自ら仕掛けていくプランを立てている。「昔のような狂気的な爆発力もあれば、カウンターを取る時もあるような混ぜた感じ」と新たなファイトスタイルを確立したことを強調した。

さらに「昔からアドレナリンとか出やすくて、きれやすくい。試合やスパーリングでは自主的に抑えてきたが、それを素直に出していく」と宣言。自らに秘める狂気的な部分を解放し、弥益を仕留める構えをみせていた。

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42歳五味隆典「ヘッドギアして」皇治挑発/連載3

五味隆典(左)、皇治

総合格闘技(MMA)のRIZIN26が31日、さいたまスーパーアリーナで行われる。第12試合では、1年半ぶり参戦の五味隆典(42=イーストリンカンラスカルジム)が、皇治(31=TEAM ONE)と対戦する。

五味は98年に修斗デビューし、いきなり13連勝を挙げるなど、注目を集めた。04年に自ら立ち上げたPRIDE武士道でも10連勝。05年12月には桜井“マッハ”速人を倒し、初代ライト級王者となった。PRIDEではわずか2年10カ月で14試合を戦い、13勝1敗。激しい戦いでKOを奪っていく姿に「火の玉ボーイ」の愛称が付いた。10年から参戦したUFCでは苦戦が続き、17年にRIZINに出場、18年7月にはギラードを1RKO勝ちした。

21日のカード発表会見では「五味ワールド」を展開した。榊原CEOからオファーがあったのが今月10日ごろ。「家でワンちゃんたちと見る予定だったが(佐々木)憂流迦がどうしても見てくれと言ったので、セコンドに行く予定だった」と明かした。体重は82キロあったといい「しっかり絞っても75キロくらいかなあ。減量すると元気なくなっちゃうんで」。65キロ前後の皇治とはかなりの差があり「あとで何言われても嫌だし、ヘッドギアしてもいいかと思います」と発言した。

これに対し、皇治は「一時代を築いた五味ちゃんと決まってうれしいですね。ぶん殴りにいくんで。歳も歳なんで減量しなくていいですよ」と余裕。さらに「酔っぱらっているんじゃないかな」と挑発を続けた。終始生意気な態度に五味も「そのエネルギーを試合に出そうよ」と打ち切った。

今回はスタンディングでの戦いとなる。五味は、メイウェザーが来年2月の「MEGA2021」大会で来日予定であることにも触れ「機会があったら(やってみたい)と思って練習していた」と明かした。実は30代にボクシング転向を考えていたほど好きだったという。榊原CEOも「以前からパッキャオともやりたいと言っていただけあって、自信を持っている。ヘッドギアの話は真剣に考えていた」と明かした。さらに「こういう時になんだかんだいい話が回ってくるのも、それを持っていくのも五味らしい。嗅覚を持っている」と大舞台でのパフォーマンスに期待した。

「エキシビションなんで40代でもできる」と控えめな五味と「昔は火の玉ボーイでしたけど、今は元気もないオジサンと思って倒したい」と豪語する皇治。本当に強いのはどちらか、大みそかではっきりさせる。【松熊洋介】

RIZIN11 メルビン・ギラートに勝ちガッツポーズする五味隆典(2018年7月29日撮影)
K-1 WORLD GP2019 川原誠也にKO勝利する皇治(2019年11月24日撮影)   

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