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カープファン内藤哲也“ホーム”広島でO・カーン撃破 逆転ストーリー開始

グレート・O・カーンに勝利した内藤哲也(新日本プロレス提供)

<新日本:広島大会>◇26日◇広島サンプラザホール

思い入れのある地で連敗を止めた。内藤哲也(38)が、グレート・O・カーンとの27分に及ぶ戦いを制した。必殺技のデスティーノを連続で浴びせ、粘るO・カーンを沈めた。プロ野球・広島のファンである内藤。東京出身だが、年に何度かは球場に応援に行くこともある。「カープが好きなだけだが、広島をホームだと思っている」。右手を高々と突き上げ、ファンの応援に応えた。

中盤まではO・カーンの試合運びに苦しみ、あわや3カウントのシーンが何度も訪れたが、本能だけで返した。O・カーンに「椅子にでもなってもらおう」とコーナートップで顔の上に座られ「靴、おいしいか?」と踏み付けられた。首を絞められてロープに逃げ、相手のトレードマークの弁髪を引っ張って応戦することしかできなかった。それでも終盤決めにかかったO・カーンのエリミネーターを切り返し、逆転の3カウントを奪った。

今年1月東京ドーム大会で飯伏に敗れて2冠王者から陥落。目標を見失い、2月にはベルトに挑戦して敗れるなど、ふがいない戦いが続いていた。ターゲットを募ったが、納得の相手は見つからなかった。そんな中、今シリーズで3月のニュージャパンカップで敗れていたO・カーンに照準を定めた。「俺に勝っているから実力はあると思う。だからこそ指名した」。それでも前哨戦では、今月11日から10連敗。O・カーン率いるUNITED EMPIREの勢いに押され続けたが、ホームの地で勝利をつかみ、ようやく浮上のきっかけをつかんだ。

今年2月の広島大会では、当時IWGPヘビー級とインターコンチネンタル王者だった飯伏の2冠統一に待ったをかけようとしたが、失敗した。「逆転の内藤哲也を見せないと、また広島のお客さまの前でウソをついてしまうことになるから宣言をしっかり守る」。内藤はO・カーンとの対決を五分に戻し、カープは25日の試合で勝率を5割に戻した。「年末に振り返ったときに、この広島がきっかけだったと言われるように突っ走っていく」。カープとともに、内藤の逆転のストーリーが始まった。

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O・カーン5連勝「貴様は一生、2番手で生きていく」対戦控える内藤を挑発

新日本プロレス後楽園大会 SANADA、内藤哲也組に勝利したグレート・O・カーン(左)とアーロン・ヘナーレ(右)(新日本プロレス提供)

<新日本プロレス後楽園大会>◇18日◇後楽園ホール◇観衆641人

グレート・O・カーンが、4月26日(広島)でスペシャルシングルマッチを戦う内藤哲也(38)との前哨戦で5連勝を飾った。

10日から始まった今シリーズ。これまで6試合戦って5勝し、内容でも圧倒。この日もヘナーレとの連携技が光り、モンゴリアンチョップも相手2人にさく裂。相手の挑発に乗らず、技も読んでかわし、ヘナーレのStreets of Rageで3カウントを奪った。

メインで勝利することも多く、UNITED EMPIRE(UE)を率いるO・カーンの締めのマイクパフォーマンスも今シリーズ4度目となる。口数が多いことを内藤から指摘され「UEの広報担当」とからかわれたが「広報でも言葉だけじゃない。帝国の強さは、常にリングで示している」と言い返した。

バックステージでも常に“口撃”を続ける。内藤の地元である東京・足立区をののしったり、学歴や貧富の差を出して挑発。自らの帝国のことは明かさないが、場外戦でも負けるつもりはない。今年1月4、5日の東京ドーム大会では全敗。名前をUEに変え、新たなスタートを切った。今月4日にはヘナーレが加入。さらにオスプレイが飯伏を破って世界ヘビー級王者に輝くなど、4人のユニットながら、勢いは増す一方だ。

この日、内藤には「負けたらロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのリーダーを(高橋)ヒロムやSANADAに譲ってもらおうか。貴様は一生、2番手で生きていくことになる」と相手ユニットの配置にまで注文を付けた。今シリーズで主役となっているUE。26日にO・カーンが内藤を、ヘナーレがSANADAを破り、5月4日、オスプレイが鷹木に初防衛すれば、UEの時代がやってくる。

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デビュー3年の辻陽太、大先輩内藤哲也にボコられる

新日本プロレス後楽園大会 内藤哲也(下)を踏み付ける辻陽太(新日本プロレス提供)

<新日本プロレス後楽園大会>◇29日◇後楽園ホール◇観衆388人

内藤への挑戦はできないのか…。辻陽太(27)が内藤哲也(38)にボコボコにされた。

8人タッグで対戦した辻は、開始前から「内藤! 内藤!」と大先輩を呼び捨て。聞く耳を持たない内藤にゴングを待たずに襲いかかった。序盤は優勢だったが、中盤以降は痛めつけられ場外で倒れ込んだまま。敗れた後も内藤に逆エビ固めを食らい、しばらく立ち上がることができなかった。

デビューから3年。上村、キッドとともにヤングライオンとして力を付けてきた。実力を見せつけたいと、1月に内藤の相手に立候補。シングルマッチの実現に向け、アピールを続けるも受け入れられなかった。その後3月中の対戦を願い、2月からツイッターで「いいね」を募集。「5万5000人集める」と豪語したが、3万6000人しか獲得できず、実現にはいたらなかった。

それでも辻は諦めていない。「今まではリング下から眺めているだけだったが、ついに対角線に立つことができた」。これまでは同じリングに上がることすらほとんどなかったが、このシリーズで28、29、30日とようやく対戦のチャンスをつかんだ。爪痕を残そうと、ターゲットをにらみ付け、必死に食らい付いた。勝利することはできず、内藤からは「明日はリング上できっちり俺を楽しませてくれよ」と相手にされなかった。

メキシコでの修業も視野に入れる27歳。悔しい表情でリングを後にしたが、内藤への闘争心は日を追うごとに大きくなっている。「シングルマッチの提案書を会社に出そうとしたが、こんなんじゃ提出できない。あと1日ある。明日(30日)こそ、あなたを振り向かせる」。内藤を納得させるパフォーマンスで、挑戦権獲得を狙う。【松熊洋介】

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内藤哲也が初戦で敗れる O・カーン「靴舐めろ」

内藤哲也対グレート・O・カーン 鉄柱を使って内藤(右)のひざを徹底して攻めるグレート・O・カーン(撮影・浅見桂子)

<新日本プロレス日本武道館大会>◇4日◇日本武道館

内藤哲也(38)がニュージャパンカップ初戦で敗れた。2月の試合で痛めていた右足をグレート・O・カーンに集中的に攻められ、防戦一方。最後はリング中央で脚をキメられ、粘ったが、ロープにたどり着くことができずレフェリーストップとなった。セコンドに抱えられながらリングを去り、ノーコメントで会場を後にした。

2月28日のIWGPインターコンチネンタル選手権で飯伏に敗れ、反対していた2冠統一を止めることができなかった。1月に続いて連敗し「またしてもチャンスを逃した。俺らしいレスラー人生だよ」と自虐的な発言をしていた。目標が定まらないまま、ニュージャパンカップが始まり、得意のデスティーノもかわされるなど、精彩を欠いた。O・カーンには試合中に顔面を踏まれ「もう終わるのか? 立てないなら靴を舐めろ」と侮辱され、試合後には「弱すぎる」と吐き捨てられた。

20年は1月にいきなり2冠に輝き「これまでのプロレス人生で初めて」というほど最高のスタートを切った。最後も2冠王者として終え、21年を迎えたが、ベルトも目標も失い、最悪のスタートとなった。まだ始まったばかり。「内藤哲也のプロレスをお客さまに見せる」ため、ここから巻き返す。【松熊洋介】

内藤哲也対グレート・O・カーン 鉄柱を使って内藤(右)のひざを徹底して攻めるグレート・O・カーン(撮影・浅見桂子)

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内藤は飯伏に連敗「IWGPの名を残したかった」

バックステージで立ち上がれないまま悔しそうな表情をうかべた内藤(新日本プロレス提供)

<新日本:CASTLE ATTACK>◇28日◇大阪城ホール

メインイベントのIWGPインターコンチネンタル選手権試合で、挑戦者内藤哲也(38)がIWGPヘビー級王座も同時保持する王者飯伏幸太(38)に敗れた。

1・4東京ドーム大会に続き、飯伏に2連敗となった。最後は王者必殺のカミゴェでフォール負けを喫した内藤は「東京ドームで、敗れた直後の挑戦。俺自身も早いと思うよ。俺が観客席にいたら『また内藤かよ。何で内藤なんだよ?』って思ってるよ、間違いなく」と自虐的に早期再戦での黒星を悔しがった。

飯伏がIWGPヘビー級王座、IWGPインターコンチネンタル王座の統一を掲げていることに危機感を抱いてインターコンチネンタル王座のみの挑戦で、統一阻止を狙う意図があった。内藤は「2本のベルトを統一って話を聞いたらさ、じっとしていられなかったよ。黙っていられなかった。もしかしたら、このあとすぐにでも統一されてしまう可能性があるんだよ。ノンビリしている暇はないだろ?」と持論を展開。「IWGPヘビー級王座っていう名前を残したかった。きっと統一されて、名前もすべて変わってしまうんでしょ? 負けてしまったから、もう言い訳はできない。でも俺はIWGPヘビー級王座っていう名前を残したかったぜ、カブロン」と悔しそうに振り返っていた。

カミゴェを内藤(左)に蹴りこむ飯伏(新日本プロレス提供)

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飯伏カミゴェで防衛「しょっぱかった」デスペ戦へ

カミゴェを内藤(左)に蹴りこむ飯伏(新日本プロレス提供)

<新日本:CASTLE ATTACK>◇28日◇大阪城ホール

メインイベントのIWGPインターコンチネンタル選手権試合は、IWGPヘビー級王座も同時保持する王者飯伏幸太(38)が3度目の防衛に成功した。

挑戦者内藤哲也(38)の意向で、IWGPヘビー級王座は懸けられなかった1・4東京ドーム大会以来となる同カードは、飯伏が27分50秒、カミゴェで3カウントを奪った。

内藤の旋回式DDT、雪崩式エスペランサからのグロリアと大技を浴びながらも耐え抜いた王者はスワンダイブ式ジャーマン、シットダウン式ラストライドで応戦。得意のカミゴェを切り替えされ、バレンティアでマットにたたきつけられた。しかし強烈なラリアットで局面打開し、デスティーノを浴びてもリバース式カミゴェで突き返し、最後はカミゴェの連打で膝を内藤に突き出し、フォール勝ちした。

飯伏は「ボクはいつでも誰でも、どこでも、挑戦を受けると言ってきている。いつでも、絶対に逃げない、負けない、あきらめない。そして必ず、約束は守りますよ。今日はこんなにたくさん集まってくれて本当にありがとうございました」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

試合後にはIWGPジュニア王座、IWGPジュニアタッグ王座を保持するエル・デスペラードがリングに登場。「防衛おめでとうございます、チャンピオン。こんな試合後にリングに入るのは勇気がいりますよ。今日、僕も初めてベルトを取ったのですよ、シングルで。ボクが初めてシングル挑戦したのは、誰か知っているヤツいる? 大阪でIWGPジュニア王者飯伏幸太にこてんぱんにのばされたのは何年前でしょうか? 今日やっと(ジュニアベルトを)取ったんだけど。ここ何年か、旗揚げ記念日はジュニアとヘビーの王者がシングルマッチするじゃないですか。それで、だいぶ時間かかっちゃったけど初戴冠のご祝儀を頂きに参りました。ついでにその2つのベルトが欲しいなあ。だいぶ経ったからあの時の俺じゃねえところをみせてやるかさ」と挑戦表明を受けた。

すると飯伏は「8年前だよ。いつでもいいよっていつも言っている。いつでもどこでも誰とでも、挑戦を受けますよ。久しぶりにシングルできるのは。俺は覚えているよ。しょっぱかったお前を」と王者の風格をみせた。デスペラードから8年前とは違う姿をみせつける姿勢を示されると「それをみせてもらいましょう。あと4日」と3月4日の日本武道館大会を見据えながら、IWGPヘビー、IWGPインターコンチネンタルの両ベルトを掲げた。

IWGPインターコンチネンタル王者飯伏(右)に旋回式DDTを繰り出す内藤(提供:新日本プロレス)
バックステージで立ち上がれないまま悔しそうな表情をうかべた内藤(新日本プロレス提供)
IWGPインターコンチネンタル王座の3度目防衛を成功させ、IWGPヘビー級王座のベルトとともに掲げた王者飯伏(提供:新日本プロレス)
IWGPジュニアヘビー級王座ベルトを掲げるエル・デスペラード。両肩には25日に獲得したIWGPジュニアタッグ王座ベルト(新日本プロレス提供)

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内藤哲也5戦ぶり復帰、飯伏と前哨戦で右膝不安一蹴

飯伏(下)にヘッドロックを決める内藤(撮影・中島郁夫)

<新日本プロレス後楽園大会>◇25日◇後楽園ホール◇観衆503人

今月16日の後楽園大会で右膝を負傷した内藤哲也(38)が5試合ぶりに復帰し、元気な姿を見せた。28日にIWGPインターコンチネンタルのベルトをかけて挑戦する飯伏幸太(38)と最後の前哨戦に挑み、勝利を収めた。

痛めた右膝をかばう様子も見せず、飯伏に低空ドロップキックを浴びせ、足4の字固めを決めた。試合後は飯伏の前で屈伸をしてみせるなど復調をアピール。ベルトを見せつける王者の挑発にも乗らず、軽快な足取りで会場を後にした。

ヘビー級との2冠統一を掲げる飯伏に反論し、インターコンチネンタルのみのベルトに挑戦表明。統一の意図を求めていた飯伏が先日、その思いをついに口にした。「2つとも歴史を残したまま、統一する。そして世界的なレベルのベルトにしていきたい」。別々のものと考える内藤は「この先のビジョンがちゃんとあったということだね。意見が違うのは当たり前。どっちの意見も間違っていない」と認めた。その上で、なかなか真意を語らなかったことに関しては「遅すぎるかな。考え直した方がいいと思う」と苦言を呈した。

それでもお互いを認め合う同い年のライバルと、約2カ月ぶりの再戦が楽しみであることに変わりはない。「何度やっても楽しい。ちょっとピリピリした雰囲気の中、試合ができることがうれしい」と話した。

欠場した4試合ではすべて選手と帯同し、リング上で内藤哲也のプロレスが見せられないことをおわびして回った。普段からファンのことを「お客さま」と呼ぶ内藤。15年にユニット「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン」を立ち上げた。ブーイングが声援に変わり、最初は皮肉も込めていたが、今は感謝の思いを込めて使っている。

「あとは大阪城ホールのリングで戦うだけ」と右膝の不安を一蹴した。28日「お客さま」の前で最高のパフォーマンスを見せ、1つ目のベルトを奪取する。【松熊洋介】

内藤(左)に顔面蹴りを浴びせる飯伏(撮影・中島郁夫)

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内藤哲也、2冠統一「賛成できない」阻止へ全力挑戦

内藤哲也(奥)は、飯伏幸太の膝を狙ってドロップキックを決める(撮影・浅見桂子)

<新日本:後楽園大会>◇15日◇東京・後楽園ホール

新日本プロレス後楽園大会が15日行われ、28日大阪大会でIWGPインターコンチネンタル王座に挑戦する内藤哲也(38)が、2つのベルトへの思いを語った。

ヘビー級との2冠統一を掲げる飯伏との前哨戦に勝利後「ヘビー級にあこがれて新日本に入った俺は賛成できない。阻止するために全力で挑む」とファンの前で宣言。もともと2冠王者となったのは昨年1月の内藤が初めてだが、1度も統一を提案したことはないという。「別々にやろうと言ったが、採用されなかった。新しい試みはいいけど、統一されたら2つの歴史に終止符が打たれてしまうと思う」と持論を述べた。

飯伏幸太(右)は、内藤哲也に膝を攻められて吹っ飛ぶ(撮影・浅見桂子)
飯伏幸太(手前)は、内藤哲也に膝を攻められ痛がる(撮影・浅見桂子)
内藤哲也(下)の攻めをかわす飯伏幸太(撮影・浅見桂子)
内藤哲也(手前)を必死の形相で攻める飯伏幸太(撮影・浅見桂子)

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内藤哲也「簡単な方法は取らない」あえていばらの道

飯伏幸太(左)にドロップキックを浴びせる内藤哲也(撮影・中島郁夫)

<新日本:後楽園大会>◇14日◇東京・後楽園ホール

新日本プロレス後楽園大会が14日に行われ、内藤哲也(38)が28日の大阪大会でIWGPインターコンチネンタル(IC)王座をかけて挑戦する、2冠王者・飯伏幸太(38)との前哨戦に勝利した。

11日の挑戦表明後、初対決とあって、手の内を探り合う程度で終えた。ヘビー級との2冠統一を掲げる飯伏に反対し、今回はICのみの挑戦を表明。今年1月東京ドーム大会で飯伏に敗れ、2冠を失った内藤は、来年同じ舞台に戻ってくることが最終目標。「ヘビー級を取る方が、来年の東京ドームに近いことは分かっている。でもそんな簡単な方法は取らない」とあえていばらの道を進む。

内藤哲也(左)にドロップキックを浴びせる飯伏幸太(撮影・中島郁夫)
内藤哲也(左)にハイキックを浴びせる飯伏幸太(撮影・中島郁夫)

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飯伏幸太、内藤哲也のIC挑戦に「思いを聞きたい」

内藤(左)から奪った2本のIWGPチャンピオンベルトを手に指を突き上げる飯伏(2021年1月4日撮影)

新日本プロレスは12日会見を開き、次期シリーズ「CASTLE ATTACK」の全カードを発表した。

今月末に行われる大阪大会(27、28日、大阪城ホール)では、11日にIWGPヘビー級と同インターコンチネンタルの2冠防衛を果たした飯伏幸太(38)と、内藤哲也(38)がインターコンチネンタルのみのベルトをかけて戦うことが正式決定した。

一夜明け会見に臨んだ飯伏は「2つをかけて戦う方がいいと思うけど、インターコンチだけをかけて戦いたいと言ってきた思いを聞きたい」と胸の内を明かした。

以前から「2つのベルトを統一したい」と言い続けてきた。前日の大会後、これに反対する内藤から片方だけのベルトへ挑戦表明を受けた。「内藤はIWGPヘビー級を狙ってくると思った。僕には僕のが考えがある。統一したときに本当の夢がかなうと思う」と芯を貫いた。15日から始まる2人の前哨戦は9試合行われる予定。1月東京ドームでベルトをかけて戦った同い年の2人が、再び激闘を繰り広げる。

初防衛に成功し、2本のチャンピオンベルトを掲げる飯伏(2021年1月5日撮影)

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内藤が敗戦本間に最後通告「ゲームオーバーかな」

新日本後楽園大会 内藤哲也(右)にデスティーノからの片エビ固めで3カウントを奪われた本間朋晃(新日本プロレス提供)

<新日本:後楽園大会>◇3日◇東京・後楽園ホール

本間朋晃(44)がシングルマッチの対戦を熱望していた内藤哲也(38)から最後通告を突きつけられた。この日もデスティーノを食らい、3カウントで敗戦。内藤からは「戦いたいという必死さは伝わってきたけど、俺を振り向かせることはできなかった。もう彼(本間)は、ゲームオーバーかな」と告げられた。

1月17日からの今シリーズで、タッグマッチ12試合を戦い、3勝9敗と強さを見せつけられた。23日のイリミネーションマッチこそ、内藤を場外に突き落として勝利したが、ほとんどの試合で本間自身が3カウントを取られるなど、歯が立たなかった。現在、内藤のシングルマッチの相手が決まっているわけではないが、ほぼ絶望的な状況。それでも今シリーズの対戦は3試合残っており「諦めたらそこで終わり。絶対に三つ取ってやる」と、勝てばまだ望みがつながると信じる。

内藤のランキングでは一時、単独2位に浮上したこともあった。争っていたO・カーンはNEVER無差別級王者となった棚橋に狙いを定めたため、現状ライバルは辻1人。この日の試合後は「お前も内藤と戦いたいんだろ、負けねえからな」と宣戦布告した。辻は自身のSNSを使っていいねを集め、自己アピール作戦に出た。内藤も「楽しみに待ってるぜ」と好印象を受けている。逆風の中、わずかな可能性を信じて、3カウントを奪いに行く。

新日本後楽園大会 内藤哲也に強烈なラリアットを決める本間朋晃(新日本プロレス提供)

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本間「2・99999だろ」内藤に敗れ1位遠のく

内藤(右)にブレーンバスターを決める本間(撮影・中島郁夫)

<新日本:後楽園大会>◇24日◇東京・後楽園ホール

本間朋晃(44)が“単独1位”のチャンスを逃した。今シリーズでシングルマッチの挑戦表明をしている内藤哲也(38)にジャックナイフ式ビ固めで丸め込まれて敗れた。本間自身は「2・99999だろ」とレフェリーに詰め寄ったが、判定は変わらず、リングをたたいて悔しがった。

前日イリミネーションマッチで勝利し、辻に次ぐ単独2位の評価を受けていたが、敗戦で1位が遠のく結果となった。それでも「このシリーズまだ試合はある。このままでは終わらねえぞ。1番に上り詰める」と前を向いた。

タッグ戦ではあるが、今シリーズでは内藤と6試合戦ってわずか1勝。それでも試合を重ねるごとに、得意のこけしロケットや小こけしの成功率も上がり、内藤の意識も変わってきた。今まで本間の挑発に見向きもしなかったが、最近では目の色を変えて殴りかかるシーンも見られるようになった。敗れた試合後には素直に負けを認めるなど、明らかに候補の1人として視界に入ってきた。

試合後には内藤から「今日の動きは良かったし、気迫も感じられたよ」と上から目線ながら高評価を得た。「お前とやって勝つ。ただそれだけだ」。何度倒れても“こけし”は起き上がり、上だけを目指す。

本間(右)にネックロックを決める内藤(撮影・中島郁夫)

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内藤哲也「本間はもう論外」新たな挑戦相手募る

新日本後楽園大会 本間朋晃(左)に低空ドロップキックを見舞う内藤哲也(新日本プロレス提供)

<新日本:後楽園大会>◇19日◇東京・後楽園ホール

内藤哲也(38)が、シングルマッチのラブコールを受けている本間朋晃(44)を、17日に続いて必殺技デスティーノで沈めた。

勝利後も本間の首根っこをつかみ、場外へ放り投げ、鉄柵にたたきつけるなど、珍しく怒りが収まらなかった。対戦相手として視界に入ってきたかに思われたが、バックステージでは「一昨日と今日、俺に負けた本間はもう論外だな」とあっさり切り捨てた。

ターゲットは誰になるのか…。4日の東京ドーム大会で飯伏幸太に敗れ、ベルトを失った内藤は、今シリーズでの戦うテーマがなくなり、挑戦してくる相手を探していた。「今がチャンス。みなさま、俺の名前を出した方がいい」と名乗り出る選手を求めていた。1番手の本間が消え、内藤の視線は18日に“立候補”したO・カーンに向けられた。「彼がどうやって俺とのシングルマッチにこぎつけるのか楽しみだね」と審査段階に入った。それでも結果が伴わなければ、自ら動きだすことをほのめかし「時間はあまりない。焦った方がいい」と忠告した。

一方のO・カーンは、観客が少ない理由に、2冠ベルトを失った内藤に魅力がないことを挙げ「切腹もんだ。首と面を洗って出てこい」と挑発した。O・カーンが内藤のターゲットとなるのか、それとも新たな候補が名乗り出てくるのか。あるいは内藤が自分で見つけにいくのか。今後の言動に注目だ。

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本間朋晃「僕が彼を燃やして」対戦へ内藤哲也を挑発

6人タッグマッチで本間(左)からギブアップを奪うSANADA(撮影・野上伸悟)

<新日本:後楽園大会>◇18日◇東京・後楽園ホール

6人タッグマッチに出場した本間朋晃(44)が内藤哲也(38)との対戦実現へ一歩前進した。

2冠を失い、今シリーズでのターゲットがいない内藤に公式サイトを通じて「チャンス到来。宣戦布告です」とラブコールを送った。「2冠を手放して燃え尽き症候群? 僕が彼を燃やしてあげます」と挑発。2日連続で3カウントを奪われ、敗れたが、内藤がリングサイドで見守る本間に攻撃を仕掛けるなど、明らかに視界に入ってきた。

前日には1度しか決まらなかった「こけし」も、この日は序盤からヒット。高橋ヒロムにいきなり小こけしを決めると、SANADAには小こけし&こけしロケットを見舞った。内藤とのマッチアップではDDT&コンプリートショットを決めるなど存在感を見せた。最後は3人がかりで痛めつけられるも「俺には明日がある。日々進歩してるから、明日だ。見ておけ!」と力強い。「俺の名前をどんどん出してみたら」とターゲット募集中の内藤だが、現在は本間が1番手。シングルマッチの対戦はまだ決まっていないが、今後も続いていく前哨戦で、内藤を本気にさせる。

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彼女募集中、次のベルトは“結婚”?/飯伏こんな人

初防衛に成功し、2本のチャンピオンベルトを掲げる飯伏(撮影・菅敏)

<新日本:東京ドーム大会>◇5日◇東京ドーム

IWGPヘビー級、同インターコンチネンタル2冠王者の飯伏幸太(38)が、挑戦権利証を持つジェイ・ホワイト(28)との激闘を制し、初防衛に成功した。

昨年11月に疑惑の判定で敗れ、権利証を奪われた因縁の相手に苦しめられたが、最後は必殺技カミゴェを決め、48分5秒に及ぶ戦いに終止符を打った。前日4日に内藤哲也(38)から死闘の末に奪ったベルトを守り、ついに「神」となった。

   ◇   ◇   ◇

38歳で独身の飯伏。「女性ファンも増えてきた」と感じる中、飯伏は6年ほど前から「結婚したい」と漏らすようになった。これまでもチャンスはあったがゴールに至らず。遠征も多く、食生活の違いもあり、長続きしなかったという。「相手を知るまでに時間がかかってしまう…。それが難しいのかな」と落ち込む。

好みのタイプはいろいろ変わる。「昨年はショートカットが好きだった。今は長めの方がいいかな」。普段は口数の多い方ではない。「明るく楽しく話してくれる人がいい。一緒にいても干渉し合わず、同じ場所にいてスマホをいじりあっていても何も言わないとか…。これは僕の中では重要です」。レスラーの育成にも興味を示しており「子どもが欲しいですね。最強の遺伝子を残したい」と2世の誕生も夢見る。今年こそは彼女を作り、口説き落として“結婚”のベルトを巻きたい。【松熊洋介】

ジェイ・ホワイト(手前)にカミゴェを見舞う飯伏幸太(撮影・菅敏)
SANADA(右)の挑戦を快諾し握手を交わす飯伏幸太(撮影・菅敏)

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飯伏“神”になった初防衛「ベルトの重さ分かった」

初防衛に成功し、2本のチャンピオンベルトを掲げる飯伏(撮影・菅敏)

<新日本:東京ドーム大会>◇5日◇東京ドーム

IWGPヘビー級、同インターコンチネンタル2冠王者の飯伏幸太(38)が、挑戦権利証を持つジェイ・ホワイト(28)との激闘を制し、初防衛に成功した。

昨年11月に疑惑の判定で敗れ、権利証を奪われた因縁の相手に苦しめられたが、最後は必殺技カミゴェを決め、48分5秒に及ぶ戦いに終止符を打った。前日4日に内藤哲也(38)から死闘の末に奪ったベルトを守り、ついに「神」となった。

   ◇   ◇   ◇

飯伏がついに「神」の領域に到達した。ベルトを託した内藤の思い、“反則負け”で権利証を奪われたホワイトへの恨み、ファンへの感謝…。さまざまな思いを込め、カミゴェを顔面にさく裂させた。「小学校5年から本気のプロレスをやってきて本当に長かった。やっとこのベルトの重さが分かった」とかみしめた。

2冠王座を奪取した前日4日は内藤と30分以上戦っている。疲労困憊(こんぱい)の中、痛めた右足を集中的に攻められた。軽やかな動きは影を潜めたが、気持ちだけはベルトとつながっていた。中盤には、昨年11月に「疑惑判定」で敗れた時と同様、ホワイトがロープに足をかけた状態で抑え込まれた。あわや3カウントの危機も、今回はレフェリーがしっかり見ており、フォールを回避。何度もピンチを乗り越え、東京ドーム大会メインの最長となる48分5秒を戦いきった。

逆境にも動じない鋼の心を持つ。昨年1月の同大会では当時王者のオカダに敗れた。コロナ禍で3月から大会は延期。6月に無観客開催となったが「全く違和感はなかった」と平常心を保った。さまざまな団体を渡り歩き、路上など観客数人での興行も経験。「力を発揮できない選手もいる中、自分は違った。画面越しに見てくれる人がいる。クオリティーを落とさずにやれた」と自負する。

強靱(きょうじん)な肉体も進化を続ける。暴飲暴食だった時期もあったが、4年前からは、栄養学を勉強し、食事制限する。カロリー計算で、筋肉の付き方も変わってきた。体重93キロはジュニアの域だが「70キロでも120キロの選手に勝つことができるのが魅力」。この日も100キロのホワイトに臆することなく立ち向かった。

これまで東京ドームのメインを盛り上げてきた棚橋、オカダ、内藤がいない中、堂々とした戦いで東京ドームを締めくくった。勝利後、SANADAから対戦を要求され「僕ももっと試合がしたい。いつでもやりましょう」と余裕を見せた。今後はオカダの持つIWGP王座の12回防衛記録に照準を定め「13回を目指します」と意気込む。さらに「発言力が増したと思うので」と、2冠ベルトの統一も提案するなど、新王者はどこまでも貪欲だ。

「150歳まで生きる」と豪語する38歳。「神」の域に達した今後はどこまで進化し続けるのか。伸びしろは無限大にありそうだ。【松熊洋介】

○…飯伏はプロレス界発展のための活動にも興味を示す。16年から新日本に再入団する19年まで個人事務所「飯伏プロレス研究所」を立ち上げた。米WWEに自ら足を運ぶなどして極意を学んだ。今後は「飯伏プロレス工場を作りたい。研究はもう終わった。これからはもの(選手)を作り上げて、送り出したい」と野望も明かした。

◆飯伏幸太(いぶし・こうた)1982年(昭57)5月21日、鹿児島県生まれ。04年7月DDTでプロレスデビュー。09年新日本初参戦。11年にIWGPジュニアタッグ王座に輝く。13年DDTに加え、新日本にも加入。16年両団体とも退団しフリーに。19年4月新日本に再入団。4月に内藤からIWGPインターコンチネンタル王座を奪う。20年2月IWGPタッグ王者に。19、20年G1クライマックス連覇。所属ユニットは本隊。181センチ、93キロ。

ジェイ・ホワイト(手前)にカミゴェを見舞う飯伏幸太(撮影・菅敏)

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飯伏17年目で初ヘビー級王者 さあ因縁ホワイト戦

内藤に勝利し、IWGPの2本のベルトを掲げる飯伏(撮影・菅敏)

<新日本:東京ドーム大会>◇4日◇東京ドーム

昨秋G1クライマックス連覇の飯伏幸太(38)が、内藤哲也(38)を破り、IWGPヘビー級、同インターコンチネンタルの2冠王者に輝いた。

昨年11月、ジェイ・ホワイト(28)に“疑惑の判定”で内藤への挑戦権を失った。その後に内藤から指名で得たチャンスだった。デビュー17年目で悲願のヘビー級ベルトを獲得して5日、因縁の相手ホワイトを迎え撃つ。

   ◇   ◇   ◇

欲しかった新日本の至宝、ヘビー級のベルトを4度目の挑戦でようやく手に入れた。デビュー17年目。これまでジュニアのころからほとんどのリーグやトーナメントを制覇してきた飯伏でも届かなかった。リング上で内藤から直接ベルトを手渡され、たたえられた。「内藤さん、ありがとうございます」と会場を去る戦友に言葉を送った。「僕の手元にあるのが夢のよう。小さなところからコツコツやってきて。よくここまでたどり着いた」と声を詰まらせた。

3カウントは無意識で奪っていた。勝利後、その場に倒れ込んだが、しばらくして立ち上がると、まだ試合が終わっていないと勘違い。内藤をフォールし始め、レフェリーに止められた。意識がもうろうとするほどの死闘だった。

同い年2人の殴り合いは最後まで続いた。技を出す度に叫び声が東京ドームに響き渡った。内藤の必殺技「デスティーノ」を受けても立ち上がり、自分の必殺技「カミゴェ」は3度繰り出し、ようやく沈めた。

お互いを特別な存在と位置付ける内藤とは「昔から意識し合ってきた。一時期僕の方が良かったけど、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンを作って、一気に追い抜かれた」と差を感じていた。「内藤哲也からこの2つのベルトを取ることが夢だった」。ライバルにようやく並んだ。

昨年1月の東京ドーム大会では、オカダに敗れ、ヘビー級王者に届かなかった。10月には蝶野、天山に続く史上3人目のG1連覇を成し遂げながらも11月、内藤への挑戦権を争う権利証争奪戦でホワイトに敗れる屈辱。相手の足がロープにかかった状態で3カウントを奪われるという“疑惑の判定”だった。失望の中、内藤から対戦相手に指名されたが「本当はジェイを倒してからやりたかった」と素直に喜べなかった。

試合後には5日に対戦するホワイトがリングに登場。「お前は明日で終わりだ」と一蹴した。ようやくリベンジの時が来た。「僕は1日じゃ終わらない。逃げない、負けない、あきらめない。勝って本当の神になる」。最高と最強のベルトを手にした新王者は、大観衆の前で声高らかに2冠防衛を誓った。【松熊洋介】

◆昨年11月の2冠王座挑戦権利証争奪戦 20年11月7日、エディオンアリーナで、史上3人目のG1連覇を果たして権利証を得た飯伏がホワイトの挑戦を受けた。敵セコンドの外道の介入をくぐり抜け、得意のカミゴェに入ったが、逆さ抑え込みで丸め込まれた。レフェリーの死角を突き、ロープに両足をかけたホワイトに3カウントを許すというダーティーなフォールで屈し、史上初の権利証移動を許した。

内藤(左)にカミゴェを浴びせる飯伏(撮影・菅敏)
内藤(左)から2本のIWGPチャンピオンベルトを手渡された飯伏は感極まる(撮影・菅敏)

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内藤、王座陥落も「またメインに、トランキーロ」

内藤哲也(左)から2本のIWGPチャンピオンベルトを手渡され、感極まる飯伏幸太(撮影・菅敏)

<新日本:東京ドーム大会>◇4日◇東京ドーム

昨秋G1クライマックスを連覇した飯伏幸太(38)が、2冠王者内藤哲也(38)を破り、IWGPヘビー級、同インターコンチネンタルの新王者に輝いた。昨年11月に挑戦権利証を失った。失望の中、内藤から指名を受け、そのチャンスをものにした。

   ◇   ◇   ◇

内藤の理詰め攻撃が、飯伏の爆発力に屈した。ブルマ・ブランカやエルボーなどで首攻撃を徹底。場外での投げっぱなしジャーマン、リバースの雪崩式フランケンシュタイナーで首にダメージを与えた。徐々に相手の体力を削った。垂直落下で脳天から落とすバレンティア、旋回式を含めて2度のデスティーノでも3カウントを奪えなかった。3度目のデスティーノを狙ったが、切り替えされて膝攻撃で動きを止められ、3度目のカミゴェで撃沈した。

ふらつきながら会見場に姿をみせた内藤は「今回のオレの選択、2日連続での防衛戦にチャレンジし、その初日で敗れてしまったわけだけど、後悔はないから」と納得の表情。試合後、2本のベルトを託すように飯伏に渡した。「お互い今日勝っても、明日はジェイ・ホワイト戦が控えている状況。そんな中、今日、100%俺の方だけ見てくれた飯伏幸太に感謝していますよ」と敬意を表した。

「ワクワクしていた」という同じ年齢の飯伏にメインで屈した。過酷なドーム2連戦の2冠戦を自ら選択したが、その思いは4日に終わった。敗れはしたものの、21年も新日本プロレスをけん引する存在であることには違いない。内藤は最後に言った。「俺はまた、この東京ドームのメインイベントに戻ってくるから。その時をトランキーロ、焦らずに、お待ちください」。勝負を超越した関係にある飯伏とのファイトを終えた内藤は、敗者であっても輝いていた。【藤中栄二】

内藤(左)にカミゴェを浴びせる飯伏(撮影・菅敏)

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飯伏が悲願の2冠王者に!3度目カミゴェで内藤破る

内藤に勝利し、IWGPの2本のベルトを掲げる飯伏(撮影・菅敏)

<新日本:東京ドーム大会>◇4日◇東京ドーム

IWGPヘビー級、IWGPインターコンチネンタルダブル選手権は、挑戦者の飯伏幸太(38)が悲願の2冠王者となった。

IWGPヘビー級王座は初戴冠となる。2冠王者内藤哲也(38)から3度目のカミゴェで31分18秒、フォール勝ちした。

内藤のプルマ・ブランカなどの絞め技で徹底した首絞め、場外での投げっぱなしジャーマンを食らったが、逆に断崖式のフランケンシュタイナー、人でなしドライバーで応戦。相手得意のデスティーノをしのぎ切り、カミゴェで3カウントを奪った。2度目の防衛に失敗した内藤から2本のベルトを手渡され、手を挙げられた。

内藤(左)にカミゴェを浴びせる飯伏(撮影・菅敏)
内藤に断崖式フランケンシュタイナーをかける飯伏(撮影・菅敏)

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内藤2日連続2冠防衛へ4日飯伏と対戦、5日ジェイ

20年8月、IWGPインターコンチネンタル(左)とIWGPヘビー級のベルトを手に、花道を引き揚げる内藤哲也

新日本プロレス東京ドーム大会「WRESTLE KINGDOM」が4、5日に開催される。IWGPヘビー級、同インターコンチネンタル王者内藤哲也(38)が、史上初めて2冠の2日連続防衛を目指す。メインで4日には自ら指名したG1クライマックス連覇の飯伏幸太(38)と対戦。勝てば、5日に挑戦権利証を持つジェイ・ホワイト(28)と戦う。2連勝で絶対王者を証明する。

2冠の2日連続の防衛は、新日本プロレス史上初となる。

昨年大会は、1月4日にIWGPヘビー級と同インターコンチネンタルの両タイトル戦、5日にダブルタイトル戦が行われた。ベルトがなかった内藤がインターコンチネンタル王者ジェイ、翌日にはヘビー級王者オカダ・カズチカ(33)を撃破して2冠王者となった。

今大会がいばらの道であることは分かっている。タイトル保持者の内藤は4日に勝たなければ、5日のメインも連続防衛もない。初戦の相手は、昨年11月に2冠防衛に成功した際、飯伏を指名した。同学年のライバルで、肌を合わせるとほかとは違う感覚があるという。

「昔、放課後に夢中でプロレスをやっていた時のような。痛くてもきつくても、次に何を仕掛けてくるのかとワクワクする」と気持ちを高ぶらせた。勝てば、5日に権利証保持者のジェイと2日連続防衛の偉業をかけて激突する。

昨年は、2日間で頂点に立ち「プロレス人生で初めて」と話すほど最高のスタートを切った。だが、その後はコロナ禍で3月から試合は中止になった。6月の再開後も無観客が続き、期待をふくらませた昨年はもやもやが残った。「お客さまに内藤哲也のプロレスを見せることができなかった」と悔しがった。

花道には特別な思いがある。今回は王者として初めて最後に登場。メインを制すれば、勝者だけが引き揚げる際も歩くことができる。昨年大会では、オカダに勝利後、KENTAの乱入によってまさかの負傷退場となった。今年こそという思いは強い。

「日本のプロレス界最大のイベント。花道を4回歩くつもりで、2日間のタイトルマッチを決めた」。今年の東京ドームのビクトリーロードは内藤のためにある。

○…飯伏は、疑惑の判定で内藤への挑戦権を失った。昨年11月の「権利証争奪戦」。足がロープにかかった状態のジェイに、抑え込みで3カウントを奪われた。バレットクラブの仲間、外道も乱入してきたこともあり「映像を見ても反則は明らか。こんな現実があるんですか。まさかの結果だった」と悔しさをにじませた。ジェイは「レフェリーが3カウントだと言っているんだから」と言い放った。判定は変わらず、飯伏はリング上でぼうぜんと座り込んだ。

失望の中、内藤から4日の相手に指名された。「ありがたいし、やらさせてもらいますという感じ。本当はジェイを倒してからやりたかったので、素直に喜べなかった」と明かす。同学年の内藤を「特別な存在」と話す。「昔から意識し合ってきた。一時期は僕の方が良かったけど、一気に抜かれた」。ライバルに勝てば、念願のIWGPヘビー級王者となる。

もらったチャンスを生かし、5日のジェイ戦につなげる。「連勝すればめちゃくちゃいいスタート。今度は正々堂々だと思うが、1対2でも倒すくらいの気持ち」。21年を飯伏の年にするため、連勝を誓った。

○…11月に飯伏から挑戦権利証を奪取したジェイは、その後の会見で「俺は(1月)5日しか出ない。4日は休む」と宣言。“反則”での勝利には「納得いかないだろうけど、リングの上で起こったことがすべて」と聞く耳を持たない。昨年の東京ドームでは内藤と戦い、インターコンチネンタルのベルトを奪われた。「リングを降りる時には俺が2冠王者になっている」と一番最後に主役を奪う。

○…人気講談師の神田伯山(37)が、2月からスタートする「神田伯山の“真”日本プロレス」(CSテレ朝ch2)でMCを務める。近年、多忙で観戦できておらず、受けるか悩んだ時もあったが「ここまで趣味に特化した番組は初めて。申し訳ない気持ちもあるし、批判もされるだろうが、常連から初心者まで楽しめる番組にしたい」と意気込んだ。幼いころに兄の影響でファンになった。「闘魂三銃士の時代で、特に武藤選手が好きだった」と明かす。さらに「おもしろ過ぎるジャンルの1つ。知らずに死んでいくのはもったいない。素養として、義務教育のように見ておいた方がいい」と持論を展開。注目選手に、新日本の石井智宏の名を挙げ「実際に大きい方ではないでしょうが、リング上では私には誰よりも大きく感じる時があります」と話した。熱い魂が再燃した伯山が、プロレスの魅力を全国のファンに届ける。

内藤哲也のリングインポーズ(2020年12月11日撮影)

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