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照ノ富士が大関初V「自分も」“隻腕の力士”から勇気、最後まで弱み見せず

照ノ富士は優勝決定戦で貴景勝(左)をはたき込みで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲夏場所>◇千秋楽◇23日◇東京・両国国技館

照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、昭和以降は初となる大関復帰場所での優勝を果たした。優勝に王手をかけた結びの一番で大関貴景勝に敗れたものの、決定戦ではリベンジした。独走態勢から一転した終盤戦だったが、古傷の両膝と向き合いながら最後は意地を見せた。2場所連続4度目の優勝で、大関では自身初。名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)で綱とりに挑戦する。

   ◇   ◇   ◇

照ノ富士は「いつもよりはうれしい」と、初めての大関Vに表情を緩ませた。21場所ぶりに大関に返り咲いた今場所。優勝に王手をかけた一番は、貴景勝の突き落としをあっさり食らった。幕内の優勝決定戦は過去3戦3敗。「決定戦になるといつも負けている」と自虐的に振り返る。この日は相手の両足がそろった瞬間を見逃さず、冷静にはたき込み。初日から10連勝が一転、終盤5日間で3敗を喫したが「常に言ってるように1日一番なので」と集中力は乱れなかった。

場所前から古傷の両膝の状態が上向かなかった。兄弟子で部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)は「中日すぎくらいから、歩くのもしんどそう。体重がかかるたびに鈍痛があるはず」と察する。この日も決定戦を制して花道を引き揚げる際、痛みを堪えるように顔をしかめる場面があったが、膝の状態については「相変わらず普通です」。最後まで弱みを見せなかった。

勇気づけられた存在が“隻腕の力士”だった。東京・拓大第一高教員の布施美樹さん(47)は、小学校2年の時に自宅で農作業を手伝っていた際、誤って草を切るカッターで腕を切断。右肘から先をなくすハンディを抱えながら、アマチュア相撲で奮闘する模様を追ったドキュメンタリー番組を、照ノ富士は何度も見返したという。「この体でも一生懸命相撲を取っているのを見ると、自分もという気持ちになる」。両膝のけがや糖尿病などの内臓疾患に苦しんだ経験があるだけに、感じるものがあった。

来場所は最高位に挑戦する。横綱昇進の内規は「2場所連続優勝、もしくはそれに準ずる成績」。審判部長を務める師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「準ずる成績を出せば、そういう話になる」と綱とりを明言した。「なりたいからと言って、なれることでもない。だからこそ経験してみたい。一生懸命頑張って最後に『自分の力を絞りました』と胸を張って歩きたい」と照ノ富士。全力を尽くした15日間の先に、最高位が見えてくる。【佐藤礼征】

◆照ノ富士の優勝決定戦 照ノ富士が幕内の優勝決定戦を制したのは初めて。15年秋場所(横綱鶴竜)、17年春場所(横綱稀勢の里)、20年11月場所(大関貴景勝)と3戦全敗だった(カッコ内は対戦相手)。十両以下の優勝決定戦でも1勝2敗。

<照ノ富士アラカルト>

◆初の大関復帰V 昭和以降で大関に復帰した場所(過去11例)での優勝はなく、照ノ富士が初めて。

◆双葉山ルート 関脇で優勝を果たし、大関昇進の翌場所で連覇をするのは37年(昭12)1月場所の双葉山以来(当時11日制)。双葉山は翌場所も優勝して第35代横綱に昇進した。さらに新横綱から2場所連続で賜杯を抱き、5場所連続優勝となった。

◆大関初 在位15場所目で大関として初優勝するのは初代貴ノ花、小錦、琴欧洲に並び昭和以降5番目の遅さ。最も遅いのは稀勢の里の31場所目。

◆師匠に並ぶ 師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)に並ぶ4度目の優勝。

◆外国出身 外国出身力士の優勝は120度目。モンゴル出身は90度目。出身地別では北海道の120度が最多。

現役力士の幕内優勝回数
照ノ富士(左)に優勝旗を渡す伊勢ケ浜審判部長(撮影・河田真司)

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アミメニシキヘビ発見に元安美錦ホッ「私が逃亡しているのではと言われ」

元安美錦の安治川親方

アミメニシキヘビが見つかり、アミニシキが喜んだ-。

横浜市戸塚区名瀬町のアパートから逃げ出した体長約3・5メートル、体重約13キロのアミメニシキヘビが22日、アパートの屋根裏で発見され、無事に捕獲された。このニュースを受け、元安美錦の安治川親方は「見つかって良かった。気にしていましたよ」とコメントを寄せた。

ヘビが逃げたのは6日のこと。その後、ニュースになり、安治川親方のツイッターアカウントに書き込みが増えた。「私が逃亡しているのではないかと言われて、最初は何のことか分からなかった」と苦笑い。捜査が打ち切りになった21日には「国技館ではアミニシキだけが、確認されました」とつぶやいていた。

連日、国技館に勤務していた安治川親方は「(ヘビは)国技館にはいませんでした。探してはいたんですが…」と胸をなで下ろしていた。

捕獲されたアミメニシキヘビ(撮影・鎌田直秀)

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ユーチューバー転身の元幕下富栄、目指すものは…

ユーチューバーに転身した富栄

大相撲の元幕下富栄(28=伊勢ケ浜)が引退し、ユーチューバーに転身した。現役時の最高位は東幕下6枚目。関取の座にはあと1歩届かなかったが、横綱日馬富士、大関照ノ富士らの付け人を務めるなど、部屋の関取衆を陰で支えてきた。体重100キロを超える体格ながらバック転ができる異色の男に、今後の活動などについて聞いた。【取材・構成=佐々木一郎】

  ◇  ◇

-3月31日に引退が正式発表されました。引退を決めた理由は何ですか

「股関節と腰の痛みがとてもつらく、激しい稽古についていくことが難しくなりました。治療院に何カ所も通い、手術も2回受けたのですが痛みは改善されませんでした。担当医の診断も参考にし、悔しい決断ではありましたが、この状況で番付を上げるのは厳しいと判断し、それならば次のスタートを早く切りたいという気持ちが次第に強くなり引退を決断しました」

-引退に際し、部屋の力士たちの反応は

「兄弟子からは『まだ若いんだから早まるな』とか『お前は絶対関取になると思ったのに残念だ』と悔やんでもらい、後輩から『冨田さんみたいな優しくて面白い人がいなくなって悲しいです』とうれしいことも言ってもらえました。『痛がってたのは稽古をサボるための演技じゃなかったんですね』と言われた時は思わず笑いました。つらいことがあっても『ここでやめてたまるか』と何度も自分で自分に言い聞かせて13年間やってきましたが、今回は『よし辞めよう』と思うと心がスッと軽くなりました」

-これまで伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)のほか、安壮富士、日馬富士、安美錦(現在は安治川親方)、宝富士、照ノ富士の付け人を務めてきました。

「一番印象に残ってることがあります。去年、腰のヘルニアの手術を受けた3週間後、悔しかった僕は無理して稽古場に下りて相撲をとって序二段に電車道で吹っ飛ばされました。その際、新たに足首をケガしてしまい、悔しさの勢いで安美錦関に『もうこの体では強くなれないのでやめようと思います、お世話になりました』と言ったのですが、何も言ってもらえませんでした。普段は優しく、食事や飲みに連れていってもらい、かわいがってもらっていました。稽古場でぜんそくの発作がでたり、過呼吸になっている時に稽古を中断して深呼吸を指示してくれたり、勝てなくて泣いてる時に『家族のために命懸けて頑張るんじゃなかったのか! 悔しかったら死ぬ気で行け』と心を奮い立たせるような言葉をかけていただいたのですが、その時の僕は心が強くなく、優しい言葉を欲していたようで、少し突き放されたような気持ちになりました。けがに立ち向かって復活を繰り返して頑張られた方なのであの厳しいまなざしの意味が今はとても理解できます。つらく厳しくても逃げずに努力することの大切さを教えていただきました」

-ほかの関取衆の反応は

「同じ兵庫から、互いに中卒で入門してきた照強関に『関取まであとちょっとやったのに残念やな』と悲しそうに言われた時は、一緒に頑張って稽古してきた仲だったので泣きそうになりました。照ノ富士関からは『お前の人生だからやりたいようにやった方がいい』と背中を押してもらいました。僕が16歳の時初めてできた後輩が大卒で入門してきた宝富士関で、よく回転ずしを食べに連れていったのですがあっという間に関取に上がったので、当時は喜びとともに寂しさがありました。それからは立場が変わり、高級なすしをごちそうしてもらうようになったのですが、そこ以外は変わらず慕ってくれているので力士の中で一番応援しています。そのたーたん(宝富士)からは『寂しくなりますね、また絶対飯行きましょう』と言われたので、その時までに僕は芸能界で出世して、昔みたいに僕が高級なすしをごちそうしたいと思ってます。僕より2カ月先に大卒で入門したお兄ちゃん的存在でタニマチでもある大好きな誉富士関(現在は楯山親方)からは『自由になるのはいいけど、人様に迷惑かけることだけ絶対はするなよ。お前はやりかねない』と冗談を言われ、『そんなわけないだろ』とツッコみたくなりました(笑い)。おかみさんからは『その小さい体(168センチ、120キロ)でそこまで上がれたってことは本当にすごいことなんだよ。とみーならどこにいってもきっと成功するから自信持ちな、今日まで頑張ってきたことは決して無駄じゃないよ、いつでも困ったら助けてあげるから連絡してね』と、とても優しい言葉をかけていただきました。伊勢ケ浜親方からは『お前の分も頑張ってくれる強くなりそうな新弟子を探して来てくれ』とお願いされたので第2の富栄にふさわしい子を早速探しているところです。一番長く付け人を務めて、大変世話になった横綱の日馬富士関に電話したら『よく決断したな、偉いぞ』と言われユーチューブをやることを伝えると『お前は昔から人を笑顔にする事が得意だから向いてるよ、何かあれば力になるから言えよ』と心強い言葉をいただけました」

-相撲界での一番の思い出は

「三段目に落ちた場所の稽古総見で、強くなりたい一心で関取衆の申し合いに参加して当時十両の宇良関と相撲をとった時に、国技館満員の大歓声を初めて浴びて感動したことです」

-相撲界で学んだこと、プラスになったことは

「忍耐力がつき、上下関係の気遣いができるようになりました。鍛え上げた体が良いキャラになりました。普通なら会えない有名な方と会う機会がいっぱいありました。病気にかかりにくい体になりました。応援してくれる温かい方々にたくさん出会えました。頑張ってきたことが自信になりました」

-この体でバック転をしたり、照ノ富士関のボイスパーカッションに合わせてラップを披露したり、物まねで笑わせたりと、芸達者でした。ユーチューバー転身を決めた理由は

「元々やってみたいと思ってる時に、メンバーからの提案があったからです。チャンネル名は『ブヒブヒパーリー』で、自分は富栄(とみさかえ)の名前でやっていきます」

-どういう動画を上げていきますか

「力士がやったらおもしろそうなことをして相撲を知らない人でも楽しめるもの。名前の通りパリピ企画をベースにする方向です」

-今後の目標は

「チャンネル登録者数を1万人くらいに増やして、幅広く好まれるチャンネルにしたいです。ブヒブヒパーリーとしては収益より有名になるのが一番の目標です。個人としての目標は、鍛えた身体と運動神経を生かしてアクション俳優や、キャラで芸能タレントになり、ドラマや映画などの作品に関わり人の記憶に残る存在になりたいです。1年後にはユーチューブも芸能活動もうまくいって、大相撲で頑張ってきたこと、このタイミングでやめたことが良かったと思えるようにしたいです」

-最後に

「僕の人生、たくさんの温かい方々に支えてもらえたから今の自分があると思っています。これからも力を貸してくれる人や応援してくれる方への感謝の気持ちは決して忘れずに、全力で頑張っていこうと思いますので応援よろしくお願い致します!」

ユーチューバーに転身した富栄
ユーチューバーに転身した富栄

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安治川親方「次も狙える」照ノ富士に3度目期待

大関再昇進の伝達を受ける照ノ富士(中央)と伊勢ケ浜親方夫妻(代表撮影)

大相撲春場所で3度目の優勝を果たした照ノ富士(29=伊勢ケ浜)の大関復帰が決まり、兄弟子で部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)が「3度目」の伝達式を期待した。

都内の部屋で伝達式が行われた31日、代表取材に応じた。伝達式は照ノ富士にとって初昇進した15年夏場所後に続いて2度目。照ノ富士の綱とりの可能性について、安治川親方は「本人は、続けてればあるんじゃないかなと思ってやってるんじゃないかな。期待はできると思います。ほかの3人の大関よりは。間近で稽古内容、やってることを見てる分には、次(横綱昇進)も狙えるからと思ってます」と話した。

好調の要因の1つとして伴侶の存在を挙げた。照ノ富士は場所前の先月11日に、18年2月に結婚したモンゴル出身のツェグメド・ドルジハンドさん(26)と挙式。「奥さんも一緒に戦っていた分、すごく苦しかったと思う。本人は勝敗がつくけど、奥さんは勝敗つかないわけだから」と安治川親方。「でも同じように戦ってるからね、すごく大変な部分あったと思うけど、それを照ノ富士はすごく感謝してる。それを結果として出したいと常々言ってるので。奥さんの気持ちも乗っけて、もう1つ上の結果を出して欲しい。照ノ富士は悔しいでいいけど、奥さんはモヤモヤしか残らないし、評価もされないし」とエールを送った。

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相撲伝達式がライブ配信 コメント欄で膝心配の声も

ツェグメド・ドルジハンド夫人と記念撮影する照ノ富士(代表撮影)

大関復帰を果たした照ノ富士(29=伊勢ケ浜)の昇進伝達式が31日、日本相撲協会公式YouTubeチャンネルで生配信された。伝達式の様子が生配信されるのは昨年9月に昇進した大関正代以来。

東京・両国国技館で大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会が開かれ、照ノ富士の大関昇進を全会一致で承認された。午前9時35分ごろに使者の高島理事(元関脇高望山)と浅香山審判委員(元大関魁皇)が、東京・江東区の伊勢ケ浜部屋に到着。使者から満場一致で大関昇進が決まったことを伝えられた照ノ富士は、2000人以上の視聴者が見守る中「謹んでお受けいたします」とシンプルな口上を述べた。

照ノ富士の晴れ舞台に、部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)や宝富士ら部屋の関取衆も集まった。昇進を祝ってビールが入ったグラスを片手に乾杯の音頭も取られたが、新型コロナウイルス感染予防のためか、照ノ富士ら関係者がグラスに口をつけることはなかった。

照ノ富士は古傷の両膝に不安を抱えていることもあり、伝達式直前から正座の体勢を何度か取り直した。視聴者のコメント欄では「膝が心配」「足をくずしてほしい」「椅子に座らせてあげて」などと心配する声もあがった。

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結びで巻き添え、行司背中から落下/千秋楽写真特集

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、確実にしている大関復帰に花を添えた。大関貴景勝を破って12勝目。3度目の幕内優勝は関脇以下では初となる快挙を成し遂げた。

八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)

幕内優勝を飾り師匠の伊勢ケ浜審判部長(左)から優勝旗を受け取る照ノ富士(撮影・小沢裕)

優勝力士インタビューで笑顔を見せる照ノ富士(撮影・鈴木正人)

千秋楽の熱戦を写真で振り返ります。

幕内

徳勝龍(7勝8敗)とったり琴勝峰(1勝6敗8休)

琴勝峰(手前)をとったりで破る徳勝龍(撮影・鈴木正人)


英乃海(10勝5敗)すくい投げ豊昇龍(8勝7敗)

豊昇龍(右)をすくい投げで破る英乃海(撮影・河田真司)


魁聖(8勝7敗)下手投げ翔猿(10勝5敗)

魁聖(右)を下手投げで破る翔猿(撮影・河田真司)

翔猿 (兄英乃海とともに2桁白星)目の前で取っていて、良かったと思う。場所中は自分のことであれだったので(話はしていない)。


琴ノ若(6勝9敗)寄り切り大奄美(9勝6敗)

琴ノ若(右)を寄り切りで破る大奄美(撮影・河田真司)


琴恵光(8勝7敗)寄り切り輝(6勝9敗)

琴恵光(左)を寄り切りで破る輝(撮影・河田真司)


玉鷲(5勝10敗)寄り切り照強(8勝7敗)

玉鷲(右)を寄り切りで破る照強(撮影・鈴木正人)


翠富士(5勝10敗)押し出し隠岐の海(3勝12敗)

隠岐の海(右)を押し出しで破る翠富士(撮影・鈴木正人)


竜電(6勝9敗)寄り切り妙義龍(7勝8敗)

竜電(右)を寄り切りで破る妙義龍(撮影・鈴木正人)

妙義龍 (7勝8敗の成績に)十分じゃないですか。連勝あり、連敗ありで、最後勝ちで締められたので良かったと思う。足が動いた相撲もあったし、動かなかった相撲もあった。


千代大龍(6勝9敗)はたき込み志摩ノ海(4勝11敗)

志摩ノ海(手前)をはたき込みで破る千代大龍(撮影・河田真司)


明生(10勝5敗)寄り切り剣翔(9勝6敗)

明生(手前)に寄り切りで敗れる剣翔龍(撮影・河田真司)


北勝富士(9勝6敗)押し出し若隆景(10勝5敗)

北勝富士(右)を押し出しで破る若隆景(撮影・河田真司)

若隆景 (立ち合い変化は)体が反応しました。(技能賞は)うれしいです。おっつけの技能が評価されたのはすごくありがたい。


千代翔馬(8勝7敗)上手投げ阿武咲(4勝11敗)

阿武咲(下)を上手投げで破る千代翔馬(撮影・河田真司)

阿武咲 思い切りいったが、自分が弱かっただけです。明日から切り替えて来場所、出直します。


宝富士(3勝12敗)突き落とし霧馬山(7勝8敗)

宝富士(右)を送り引き落としで破る霧馬山(撮影・鈴木正人)

宝富士(右)を送り引き落としで破った霧馬山(撮影・鈴木正人)

霧馬山 最後危なかったけど、我慢していきました。思い切りいっていい相撲をとろうと。勝って来場所につなげたかった。(部屋の横綱鶴竜が引退も)あまり考えず集中して、いつも通りいけました。


明瀬山(7勝8敗)突き出し大栄翔(8勝7敗)

明瀬山(手前)を激しく攻める大栄翔(撮影・鈴木正人)

大栄翔(左)は明瀬山を突き出しで破る(撮影・小沢裕)

大栄翔 (7勝7敗千秋楽に)ちょっと緊張したけどやることはひとつ。思い切りいきました。とりあえず勝ち越しはよかったが、内容的には悪い相撲が多かった。


逸ノ城(7勝8敗)押し出し御嶽海(8勝7敗)

逸ノ城(右)を押し出しで破る御嶽海(撮影・鈴木正人)

御嶽海 (千秋楽勝ち越しに)ホッとしてます。ようやく終わりました。自分としてはもっととりたかったが、ファンの方はハラハラドキドキ、刺激になったんじゃないでしょうか。


高安(10勝5敗)はたき込み碧山(11勝4敗)

碧山(左)にはたき込みで敗れる高安(撮影・鈴木正人)

高安(右)をはたき込みで破った碧山(撮影・河田真司)

碧山 (優勝決定戦への望みは)もちろんありました。残念です。(勝てばの条件付き敢闘賞は)知っていました。落ち着いていい相撲がとれたと思います。


栃ノ心(7勝8敗)押し出し隆の勝(8勝7敗)

栃ノ心(左)を押し出しで破る隆の勝(撮影・河田真司)

隆の勝 (千秋楽勝ち越しに)ガチガチにはならず、いい緊張感で臨めた。勝ち越しで終われたのは自信になる。来場所、もっと活躍できるように頑張りたい。


貴景勝(10勝5敗)押し出し照ノ富士(12勝3敗)

貴景勝(手前)を攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)

貴景勝(右)を押し出しで破り、幕内優勝を決める照ノ富士(撮影・河田真司)

貴景勝 本割で勝たないことには始まらないんで。一生懸命やろうと思いました。負けたのは自分が弱いから。それをしっかり考えて、来場所に向けてやっていきたい。


正代(7勝8敗)上手投げ朝乃山(10勝5敗)

朝乃山(左)に上手投げで敗れる正代にぶつかる行司の式守伊之助(右)(撮影・河田真司)

朝乃山(右)は正代を上手投げで破る。行司の式守伊之助(左)は巻き添えを食らい土俵下に頭から落ちた(撮影・小沢裕)

結びの一番で土俵下に落ちた立て行司の式守伊之助(撮影・鈴木正人)

結びの一番で土俵下に落ちた立て行司の式守伊之助(中央)。声をかける西岩親方(左)と呼び出し(撮影・鈴木正人)

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V照ノ富士知る兄弟子の安治川親方「全て変わった」

元安美錦の安治川親方(2019年8月13日撮影)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、事実上決まった大関復帰に花を添えた。負ければ優勝決定ともえ戦にもつれ込む一番で、大関貴景勝を押し出して12勝目。昇進目安の「三役で3場所33勝」に3勝を上乗せした。日本相撲協会審判部の伊勢ケ浜部長(元横綱旭富士)が、大関昇進をはかる臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請し、了承された。31日の臨時理事会、夏場所の番付編成会議を経て正式に17年秋場所以来の「大関照ノ富士」が帰ってくる。

   ◇   ◇   ◇

照ノ富士の兄弟子でもある、部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)は「ケガで番付が下がったけど、よく頑張った。ここまでのことは想像できなかった」と祝福した。自身が現役の時に、照ノ富士は大関昇進と大関陥落を経験。当時を間近で見ていた安治川親方は「ケガもそうだけど病気も重なった。相撲を取れる状態ではなかった」と、照ノ富士が序二段まで番付を落とした時の様子を明かした。

今回の優勝で2度目の大関昇進は確実。1度目の大関昇進時と、現在の違いについて問われると「今日1日を精いっぱい頑張っている。全てにおいて違う」と稽古に打ち込む姿勢や私生活などが、まるっきり変わったという。「他の関取衆がケガで稽古を休んだとしても、照ノ富士は若い衆相手に稽古をしていた。その時に出来ることを精いっぱいやってきた。その結果が出た」と優勝の要因を語った。

貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)
八角理事長(右)から内閣総理大臣杯を受け取る照ノ富士(撮影・河田真司)

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照ノ富士会見「予定通りです」大関復帰へのチャンス

大関復帰を目指す春場所の番付発表を受けてオンラインでの会見に臨む照ノ富士(日本相撲協会提供)

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)の、大関復帰の挑戦が始まる。日本相撲協会が春場所(3月14日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した1日、照ノ富士が都内の部屋でオンライン会見に参加。現在の心境について「やっと(大関が)近づいてきたかなと思います」と話した。

小結だった昨年11月場所で13勝、関脇だった初場所で11勝を挙げ、大関昇進の目安「三役で3場所33勝」まで、あと9勝と迫った。「内容が1番大事」と数字は気にしなかったが「とりあえず33勝は達成しないと始まらない。それを目標にして全力を出していい相撲を取りたいと思います」と気合を入れた。

想像通りの道のりだ。15年名古屋場所で新大関に昇進するも、両膝の負傷や内臓疾患などにより17年九州場所で関脇に陥落。その後も休場が続き、幕下に陥落した18年名古屋場所からは4場所連続全休。復帰した19年春場所では、序二段からの再出発となった。

しかし、そこから1度も負け越しはなし。19年九州場所で幕下優勝、20年初場所で十両優勝、幕内に返り咲いた20年7月場所では復活を印象づける2度目の幕内優勝を果たした。そしてつかんだ大関復帰へのチャンス。理想通りの2年間での復活劇も「予定通りです」とさらりと振り返った。

冷静な気持ちで土俵に上がる。報道陣から、1度目の大関昇進を決めた6年前と今の気持ちの変化を問われても「大した深い思いはない。土俵に上がったら一緒」「その時よりいい部分は特に考えていない。その時もいい部分があったと思うし、今もあると思う。冷静にやれているとは思う。特に変わったことはない」と淡々と話した。

ただ、今場所に懸ける思いは強く持っている。「本当にこの日が来たらなと思っていた。今場所でやっぱり決めておかないと。また最初から、ということになる。頑張らないとな、と思っています」と今場所で大関復帰を決める覚悟を口にした。

2月下旬に両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古には参加せず、「ヘトヘトになるまで」部屋で稽古を重ねた。平幕の宝富士、照強、翠富士らと連日「20番から25番ぐらいやっている」という。ケガする前に比べると稽古量は減っているというが「ちょっとずつ増やさないとスタミナもつかない。できる範囲でやっている」と今できることに全力で取り組んでいる。また「どうやって体を強くしていくかしか考えていないので、その辺を相談しながらアドバイスを頂いている」と部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)にアドバイスを求めるなど、まだまだ成長段階だ。

運命の春場所まで2週間を切った。周囲からは過去と比べられがちだが「過ぎたことは過ぎたこと。考えてもしょうがない。目の前のことを精いっぱいやっているから今の結果に出ている。それに落ちているからこそ注目されていると思う」。しっかりと地に足をつけて土俵に上がる。

大関復帰を目指す春場所の番付発表を受けてオンラインでの会見に臨む照ノ富士(日本相撲協会提供)

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元安美錦の安治川親方が早大大学院合格、4月入学

元関脇安美錦の安治川親方(2019年7月18日撮影)

大相撲の安治川親方(42=元関脇安美錦)が、早大大学院スポーツ科学研究科の修士課程に合格したことが19日、分かった。入学は4月予定。現在は伊勢ケ浜部屋の部屋付き親方だが、将来的な独立を視野にいれつつ、日本相撲協会の業務の合間を縫って、スポーツビジネスなどを学んでいく。

安治川親方は「コロナ禍の状態で、何ができるか考えていた。ずっと相撲界の中にいたので、外の世界も見てみたい。現役を引退するころから考えていたことなんです」と説明した。早大大学院スポーツ科学研究科の修士課程1年制は実務経験者が対象。数年がかりで準備を進め、資格審査、面談、社会人経験をもとにしたリポートや試験をへて、このほど合格が決まった。

早大では元日本サッカー協会専務理事の平田竹男教授の指導を受ける。「平田先生の本を読んで、勉強になった。力士が稽古で強くなるだけでも、部屋経営だけでもなく、普及も含めて一体になった方がいい。平田先生のところで勉強したいと思いました」。

妻の絵莉さんが早大出身ということもあり「一緒の学校に行きたかった。家族も応援してくれて、後押ししてくれました。みんなで頑張ろうと言ってくれています」と話す。昨年4月から荒磯親方(元横綱稀勢の里)が同教授のもとで学んでおり、入れ替わるかたちになるが、角界での後輩が早大では先輩になる。「一緒に今後の角界を盛り上げていく仲間として、うれしく思います」と今後を見据えていた。

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元安美錦、安治川親方の引退相撲延期 来年5月に

元安美錦の安治川親方=2019年8月13日

大相撲の安治川親方(42=元関脇安美錦)は19日、引退相撲(東京・両国国技館)を2022年5月29日に延期すると発表した。当初は昨年10月4日に予定していたが今年5月30日に延期しており、今回は再延期になる。コロナ禍の事情を考慮して決定した。

安治川親方は「今年5月の開催に向けて準備していましたが、地方から東京にいらっしゃる方のこともふまえて、悩みに悩んで決めました。今、コロナウイルスの影響でたくさんの方が大変な思いをしている。お祝い事なので、皆さんに安心してきていただけるように準備していきます」と説明した。

今後は、新型コロナウイルスの感染状況なども考慮しつつ、座席の割り振りなどを再検討していく予定。すでに購入した人には、優先的に配慮していくという。

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貴景勝痛恨の2連敗、朝乃山は初日/2日目写真特集

<大相撲初場所>◇2日目◇11日◇東京・両国国技館

綱とりに挑む大関貴景勝(24)が、西前頭筆頭の大栄翔に敗れ痛恨の2連敗。かど番の大関朝乃山は、北勝富士を下して待望の初日を出した。大関正代は、大関経験者の小結高安を破って2連勝。新入幕の翠富士は、得意の肩すかしで豊山を破って2連勝発進。三役復帰を目指す阿武咲も、関脇照ノ富士を破って連勝とした。

2日目の取組模様を写真で振り返ります。

幕内

大相撲初場所2日目の幕内土俵入り(撮影・河田真司)

松鳳山小手投げ明瀬山

松鳳山(右)を小手投げで破る明瀬山(撮影・鈴木正人)

明瀬山「(連勝発進も)言ってもまだ2日ですからね。自分は右差してしか相撲とれない。といって差されましたけどよかった」

佐田の海寄り切り琴ノ若

佐田の海(左)を寄り切りで破る琴ノ若(撮影・菅敏)

琴ノ若「(今場所初白星に)先に攻めることができて体も動いてよかったと思う。踏み込みでうまくいけた」

豊 山肩透かし翠富士

豊山(右)を肩すかしで破る翠富士(撮影・河田真司)

翠富士「(得意の肩すかしで新入幕2連勝)朝、(NHK)解説の安治川親方(元関脇安美錦)に「今日、肩すかしか」と言われたんですけど、しっかり当たって流れの中でできた」

豊山「向こう(翠富士)の術中に完全にはまった。もうちょっと見ていけばよかった」

逸ノ城寄り倒し豊昇龍

豊昇龍(左)を寄り倒しで破る逸ノ城(撮影・鈴木正人)

豊昇龍「(2連敗)前に攻めて相撲をとりたかった。立ち合いはよかったが、その後がダメだった」

天空海引き落とし照 強

照強(左)を引き落としで破る天空海(撮影・河田真司)

志摩ノ海押し出し琴恵光

琴恵光(右)を押し出しで破る志摩ノ海(撮影・菅敏)

琴恵光「中に入ろうと思ったが、相手のおっつけで上体が起きてしまった。(反省点は)最後まで我慢できなかったことです」

徳勝龍はたき込み碧 山

徳勝龍(右)をはたき込みで破る碧山(撮影・鈴木正人)

碧山「見ながら当たる。思った通りにできた。相手のバランスを崩せてよかった」

妙義龍肩透かし霧馬山

妙義龍(手前)を肩透かしで破る霧馬山(撮影・菅敏)

霧馬山「中に入られないようにいったが、先にまわしを取られて最後まで我慢していった。(負傷していた左肩は)少し痛みはあるが大丈夫です」

竜 電押し出し翔 猿

竜電(左)を押し出しで破る翔猿(撮影・河田真司)

新型コロナウイルス感染拡大防止を呼びかける懸賞旗スタイルの告知旗が土俵を回る(撮影・菅敏)

翔猿「(今場所初白星)動き続けたのがよかったと思う。(目標は)とりあえず勝ち越し。そこから白星を1つ1つ積み上げていけたらと思う」

明 生押し出し

明生(手前)に押し出しで敗れる輝(撮影・河田真司)

栃ノ心寄り切り隠岐の海

栃ノ心(左)を寄り切りで破る隠岐の海(撮影・河田真司)

遠 藤はたき込み玉 鷲

玉鷲(右)をはたき込みで破る遠藤(撮影・鈴木正人)

宝富士寄り切り御嶽海

御嶽海(右)を寄り切りで破る宝富士(撮影・菅敏)

照ノ富士寄り切り阿武咲

照ノ富士(左)を寄り切りで破る阿武咲(撮影・菅敏)

阿武咲に寄り切りで敗れ、険しい表情を浮かべる照ノ富士(撮影・河田真司)

阿武咲「(照ノ富士に快勝)前回、抱えられて負けている。上手を取らせないことだけを意識して、いいイメージで思い通りの相撲がとれた」

琴勝峰押し出し隆の勝

琴勝峰(左)を押し出しで破る隆の勝(撮影・鈴木正人)

隆の勝「いい立ち合いができたと思う。(琴勝峰に)先場所やられているというか、いなされて押し出された。そうくるだろうなと頭に入れていった」

貴景勝はたき込み大栄翔

大栄翔(右)にはたき込みで敗れる貴景勝(撮影・鈴木正人)

大栄翔(奥)にはたき込みで敗れる貴景勝(撮影・菅敏)

大栄翔(左)にはたき込みで敗れる貴景勝(撮影・菅敏)

大栄翔(左)にはたき込みで敗れた貴景勝(撮影・河田真司)

大栄翔にはたき込みで敗れ、険しい表情で土俵から引き揚げる貴景勝。後方右は朝乃山(撮影・河田真司)

朝乃山すくい投げ北勝富士

北勝富士(手前)をすくい投げで破る朝乃山(撮影・菅敏)

北勝富士(手前)をすくい投げで破る朝乃山(撮影・菅敏)

北勝富士「昨日(初日)より立ち合いはよくなっていたが、差されてしまったのが敗因。(朝乃山に)最近勝てていない。勝てれば調子に乗れるかと思ったがいい相撲をとらせてもらえなかった」

高 安寄り倒し正 代

高安(右)を攻める正代(撮影・河田真司)

高安(左)を寄り倒しで破る正代代(撮影・河田真司)

高安(左)を寄り倒しで破った正代(撮影・河田真司)

高安を寄り倒しで破り、勝ち名乗りを受ける正代(撮影・菅敏)

正代「立ち合いから前に出られたが、相手の形になりかけて引いてしまったのがよくなかった。立ち合いは悪くないんで、続けていけるようにしたい」

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最多V伊勢ケ浜部屋「ワンチーム賞」/大相撲大賞

7月場所で幕尻優勝を果たし賜杯を手にする照ノ富士(2020年8月2日撮影)

<第9回日刊スポーツ大相撲大賞(6)>

徳勝龍の幕尻優勝に始まった今年の大相撲は、新型コロナウイルスとの闘いとなった。春場所は初の無観客。5月の夏場所は中止、7月の名古屋、11月の福岡は東京・両国国技館に変更となった。厳しい状況下でも、土俵上で多くのドラマが生まれた。今年1年、幕内を務めた力士が対象の年末恒例連載「第9回日刊スポーツ大相撲大賞」は、独自調べで発掘した好記録や珍記録を表彰する。

   ◇   ◇   ◇

各段優勝が最も多かった部屋が受賞する「ワンチーム賞」は、伊勢ケ浜部屋が受賞した。3力士が4度の各段優勝(幕内1回、十両2回、幕下1回)。宮城野部屋(幕内1回、三段目1回、序二段1回、序ノ口1回)と同数だったが、各段の“レベル”を考慮して、伊勢ケ浜部屋に軍配が上がった。幕内と十両で2回優勝して部屋を引っ張った照ノ富士(29)は「みんなが稽古を一生懸命やった結果」と胸を張った。

5年ぶり2度目の幕内優勝を果たした7月場所では、部屋の連帯感を印象づけるような“援護射撃”もあった。2敗目を喫して優勝争いから1歩後退したと思われた14日目。優勝を争っていた朝乃山を、同部屋の照強が足取りで破った。照ノ富士も「あれがなかったら優勝できていなかった」と振り返る。部屋一丸となってつかんだ賜杯だった。

ほか2度の各段優勝は、翠富士(24)が11月場所で十両優勝、錦富士(24)が春場所で幕下優勝という内訳で、近大を中退して角界入りした同級生コンビが貢献した。

錦富士は昨年秋場所で左肘を負傷して失意の中、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)から「本場所は行われるんだから、痛みがある中でもやっていく術を身につけろ」と言葉をかけられた。部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)や照ノ富士も、たび重なるけがを乗り越えてきた。「稽古場でも(関取と若い衆が)積極的にコミュニケーションを取るのが、うちの部屋の良さ」と錦富士。手本になる兄弟子がたくさんいる。

11月場所で十両優勝を果たし、来年1月の初場所(10日初日、東京・両国国技館)で新入幕が確実の翠富士は、豊富な稽古量が実を結んだと説明する。「他の部屋に出稽古行ったときに感じるが、これだけ“がっつり”やっているのはうちの部屋だけなんじゃないかと思う」。初場所の1カ月前でも、翠富士は申し合いで計30番は相撲を取るという。

前述の朝乃山撃破のインタビューで照強は「自分の星どうこうより、援護射撃の気持ちが強かった。伊勢ケ浜軍団として援護できれば」と語った。11月場所で好成績を残したベテラン宝富士(33)も健在。2021年も“伊勢ケ浜軍団”の存在感が増していきそうだ。【佐藤礼征】

7月場所14日目、照ノ富士と優勝を争う大関朝乃山を足取りで破りを援護射撃した照強(2020年8月1日撮影

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翠富士十両初V 来場所は幕内で巨漢力士に挑戦へ

十両優勝決定戦で旭秀鵬を破り、土俵から引き揚げる翠富士(撮影・河田真司)

<大相撲11月場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

東十両2枚目の翠富士(24=伊勢ケ浜、静岡県焼津市出身)が10勝5敗同士の優勝決定戦を制し、初の十両優勝を果たした。静岡県勢では2011年5月場所の磋牙司(38=入間川、三島市出身)以来、9年ぶり。171センチ、114キロの小兵力士が、歴史に名を刻んだ。

勝てば優勝の本割で、旭秀鵬(32=友綱)にはたき込まれた。同じ相手との決定戦。低い立ち合いから真っすぐ出て、最後は相手が内無双にきたタイミングで一気に押し出した。「本当にうれしい。本割で勝ちたかったですけどね」と苦笑いを見せた。

本割では勝ちたい意識が強すぎたか、攻め込みながら足が出なかった。戻った支度部屋で髪を結い直しながら、付け人と「どうしようか」と相談。そこに現れたのが、部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)だった。「安治川親方に『胸からいけ』と。胸からいったら引きは食わない。どうだろうと思いながら、その通りにいったら勝てました」。的確な助言が生きた。

これで来場所の新入幕が濃厚になった。「テレビでいつも見ていた人たちと当たる。できる限りいっぱい勝ちたい」。炎鵬をはじめ、小兵の活躍が目立つ幕内の土俵に加わる。「炎鵬関を見ていて、自分もそうなりたいと思っていました」。得意技の肩透かしで巨漢力士に挑む。

十両優勝決定戦で旭秀鵬(右)を押し出しで破る翠富士(撮影・河田真司)

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十両は翠富士V「胸から」親方助言で優勝決定戦制す

十両優勝決定戦で旭秀鵬(左)を押し出しで破る翠富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲11月場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

十両は東2枚目の翠富士(24=伊勢ケ浜)が10勝5敗で優勝決定戦を制し、優勝を飾った。

勝てば優勝の本割で旭秀鵬にはたき込まれた。同じ相手との決定戦。低い立ち合いから真っすぐ出て、最後は相手が内無双にきたタイミングで一気に押し出した。「本当にうれしい」と笑顔を見せた。

「本割で勝ちたかったですけどね」と苦笑い。勝ちたい意識が強すぎたか、攻め込みながら足が出なかった。戻った支度部屋で髪を結い直しながら付け人と「どうしようか」と相談。そこに現れたのが、部屋付きの安治川親方(元関脇安美錦)だった。

「安治川親方に『胸からいけ』と。胸からいったら引きは食わない。どうだろうと思いながらその通りにいったら勝てました」。的確な助言が生きた。

これで来場所は新入幕が濃厚になった。「テレビでいつも見ていた人たちと当たる。できる限りいっぱい勝ちたい」。171センチ、114キロの小兵が目標に掲げるのは「鷲羽山さん、北播磨さんにはあこがれました」。特に小さな体から多彩な技を繰り出し、「ちびっこギャング」の異名をとった元関脇鷲羽山の印象は強いという。「押していって、押し切れなかったらいろいろな技を出していきたい」と語る。

炎鵬をはじめ、幕内の土俵は小兵の活躍が目立つ。翠富士も「炎鵬関を見ていて、自分もそうなりたいと思っていました」。小兵勢の新戦力がまた、土俵をわかせそうだ。

十両優勝決定戦で旭秀鵬(手前)を押し出しで破った翠富士(撮影・鈴木正人)
本割で旭秀鵬(左)にはたき込みで敗れる翠富士(撮影・鈴木正人)

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通算連続出場、玉鷲が1286回で歴代9位/新番付

玉鷲(2019年1月28日)

日本相撲協会は26日、開催地を通常の福岡から東京に変更して行う大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、7月場所と9月の秋場所は1日あたりの上限入場者数を約2500人に制限していたが、11月場所から約5000人に引き上げて開催される。

現役力士の今場所達成可能な歴代10傑入りなどの記録は以下の通り(在位したことで達成済みも含む)。

【通算勝利数】

既に横綱白鵬(35=宮城野)が1170勝で歴代トップに君臨。どこまで伸ばせるか注目だ。ちなみに現役2位は琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)の827勝。歴代10位の寺尾(元関脇=現錣山親方)まで33勝だ。

【幕内在位場所数】

今場所で白鵬が、高見山(元関脇=元東関親方)と安美錦(元関脇=現安治川親方)を抜き、歴代単独3位の98場所に浮上した。現役2位の琴奨菊は十両に陥落したため、歴代7位の92場所のまま。ちなみに歴代1位は元大関魁皇(現浅香山親方)の107場所。

【幕内出場回数】

琴奨菊が歴代6位の1332回まで伸ばしたが、今場所は十両陥落のため更新できない。白鵬が同8位の1265回。現役3位は鶴竜の1027回。なお歴代1位は、元関脇旭天鵬(現友綱親方)の1470回。

【幕内勝利数】

白鵬が1076勝で、2位の魁皇に197勝もの差をつけ歴代トップ。歴代6位に琴奨菊(718勝)が名を連ねる。同5位の元横綱大鵬までは、あと28勝で届く。十両の今場所で来場所の再入幕を果たし、さらに白星を積み重ねれば…。

【通算連続出場】

初土俵以来、無休の「鉄人記録」の歴代9位に1286回の玉鷲(35=片男波)が入っている。04年春場所の序ノ口デビューから足かけ17年の「皆勤賞」だ。

【金星獲得】

現役力士で歴代10傑入りは不在だが、今場所チャンスがあるとすれば現在7個の北勝富士(28=八角)。横綱2人を倒せば通算9個で10位タイに滑り込む。番付を2枚下げ、東前頭4枚目は番付上、ギリギリで上位総当たりとなりそう。果たしてどうなるか…。

なお8個で現役トップの逸ノ城(27=湊)は、西前頭13枚目。よほどの快進撃がなければ、横綱戦はなさそうだ。なお7個で追う遠藤は、西前頭7枚目まで番付を下げた。こちらも優勝争いに加わる快進撃で後半戦に横綱との一番が組まれるかというところだ。

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元力士の芸人めっちゃオンライン相撲イベントに出演

元大相撲力士の芸人、めっちゃ(31)がオンライン相撲トークイベント「帰ってきた 抱きしめてツナイト」(11月7日午後8時)に初出演することになった。

元序二段安大ノ浪(あおのなみ)のめっちゃは今年7月、東京・武蔵小山の商店街で万引き犯を捕まえ、警察に引き渡すなど手柄を挙げたばかり。今回のイベントは、本業でのトーク力を生かす場になる。

めっちゃは「このメンバーを見るからに、最高に面白い相撲トークができそうで楽しみです! 来年に控えている安治川親方(元関脇安美錦)の断髪式の告知も忘れずに盛り上げたいと思います! マジどすこい!」と話している。

イベントの出演者はめっちゃのほか、阿部祐二(リポーター)、琴剣淳弥(元力士の相撲漫画家)、田名部生来(元AKB48)、キンボシ西田(相撲芸人)、竹内一馬(相撲情報誌TSUNA編集長)。イベントのチケット販売は10月1日から、問い合わせは以下まで。https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/01f1cz117y2ff.html

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元安美錦がZOOMイベント「断髪式前陣中祭」開催

安美錦断髪式前陣中祭のPR画像

元関脇安美錦の安治川親方(41)が29日、オンラインイベント「安美錦 断髪式前陣中祭」(10月10日午後8~9時)をPRした。

当初、10月4日に予定していた引退相撲が、新型コロナウイルスの影響で来年5月30日に延期。これをきっかけに「お待たせしてしまうので、何かできないか考えました」。今回の「陣中祭」はZOOMを使ってファンとつながり、親方への質疑応答、景品付きゲーム大会などを予定している。

チケットは1000円、3000円、1万円の3種類で、販売は10月4日まで。3000円以上のチケットには、安美錦オリジナルタオル、オリジナルマスクなど記念品がつく。

安治川親方は「断髪式前に皆さんにお会いできる機会がないので、何かできないか考えました。当日、皆さんにお会いできることを楽しみにしています。施されたら、施し返す。1000倍、お返しします!」と話している。

詳しくは、「安美錦オフィシャルブログ」まで。

元安美錦の安治川親方=2019年8月13日

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前場所V照ノ富士が東前頭筆頭「その分責任もある」

秋場所の番付発表で東前頭筆頭となり、リモートでの会見に臨む7月場所優勝の照ノ富士

日本相撲協会は8月31日、東京・両国国技館で理事会を開き、この日、新番付が発表された大相撲秋場所(両国国技館)を当初の日程通り、9月13日初日で開催することを決定した。

  ◇    ◇    ◇

7月場所で復活優勝を遂げた照ノ富士は、幕尻から東前頭筆頭まで番付を上げた。

「かなり予想より上がった感じ」と本人も驚いた様子で、「その分、責任もある。頑張らないといけない」と気持ちを新たにした。優勝に浮つくことなく稽古もすぐ再開したという。「昔、安治川親方(元関脇安美錦)に今場所が終わったら、来場所は始まっていると言われた。この1、2年はそれを意識してやっている」とぬかりはない。

秋場所の番付が発表されリモート会見に臨む、2場所連続優勝を狙う照ノ富士

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照ノ富士、東前頭筆頭「責任もある。頑張らないと」

秋場所の番付発表で東前頭筆頭となり、リモートでの会見に臨む7月場所優勝の照ノ富士

大相撲秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)の新番付が8月31日に発表され、7月場所で復活優勝を遂げた照ノ富士(28=伊勢ヶ浜)が幕尻から一気に東前頭筆頭へ上がった。

オンラインで会見に臨んだ照ノ富士は「かなり予想より上がった感じ。これぐらい上げてもということだから、その分、責任もある。頑張らないといけない」と気持ちを新たにした。

7月場所は8月2日が千秋楽だった。間が短く、場所を迎えることになるが、先場所が終わってすぐ稽古を再開したという。「安治川親方(元関脇安美錦)に今場所が終わったら、来場所は始まっていると言われている。この1、2年はそれを意識してやっている。けがしてる人にしか分からない。2日、3日と休むと逆に痛くなる。長く休まないように、すぐ次の場所を意識している」。

両膝のけがに加え、内臓疾患もあり大関から序二段まで落ちてはい上がってきた。その生活はストイックを突き詰める。優勝後も浮かれることなく、「(自分への褒美は)特にない」と話し、「筋トレをしている時が楽しい」。膝の痛みに耐えるためにも、筋力トレーニングに取り組む。生活のすべてを相撲に捧げる。

秋場所は上位陣と総当たりになる。「相手がだれでも関係ない。自分がやってきたことを信じて、ぶつけていくだけ」。目標については「まず勝ち越して、そこから2桁。さらにその上を意識していきたい」。三役復帰がかかる場所でもあるが、「戻りたい、上がりたい意識はない。毎日、集中してやる。それに結果がついてくればいい」。地獄を味わっただけに、精神面は達観している。「(優勝は)支えてくれた人に少しでも恩返しできた。次の場所も頑張らないといけない」という思いだけで、土俵に臨む。

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北勝富士あと横綱2人 金星獲得10傑入り/新番付

北勝富士(2020年1月14日撮影)

日本相撲協会は8月31日、開催を目指す大相撲秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、開催の可否や開催形態は理事会で決定する見込み。

現役力士の今場所達成可能な歴代10傑入りなどの記録は以下の通り(在位したことで達成済みも含む)。

【通算勝利数】

既に横綱白鵬(35=宮城野)が1170勝で歴代トップに君臨。どこまで伸ばせるか注目だ。ちなみに現役2位は琴奨菊(36=佐渡ケ嶽)の825勝。歴代10位の寺尾(元関脇=現錣山親方)まで35勝だ。

【幕内在位場所数】

今場所で白鵬が歴代5位の96場所。11月場所在位で高見山(元関脇=元東関親方)、安美錦(元関脇=現安治川親方)に並ぶ同3位に浮上する。琴奨菊は安芸乃島(元関脇=現高田川親方)に並ぶ同7位タイの91場所。現役3位は横綱鶴竜(34=陸奥)の81場所。ちなみに歴代1位は元大関魁皇(現浅香山親方)の107場所。

【幕内出場回数】

琴奨菊が歴代6位の1321回、白鵬が同8位の1265回。現役3位は鶴竜の1027回。なお歴代1位は、元関脇旭天鵬(現友綱親方)の1470回。

【幕内勝利数】

白鵬が1076勝で、2位の魁皇に197勝もの差をつけ歴代トップ。歴代6位に琴奨菊(716勝)が名を連ねる。同5位の元横綱大鵬までは、あと30勝で届く。

【通算連続出場】

初土俵以来、無休の「鉄人記録」の歴代9位に1271回の玉鷲(35=片男波)が入っている。04年春場所の序ノ口デビューから足かけ17年の「皆勤賞」だ。

【金星獲得】

現役力士で歴代10傑入りは不在だが、今場所チャンスがあるとすれば現在7個の北勝富士(28=八角)。横綱2人を倒せば通算9個で10位タイに滑り込む。東前頭2枚目まで番付を上げ、上位総当たりは確実だが果たして…。

なお8個で現役トップの逸ノ城(27=湊)は再入幕だが、上位とは当たらない幕尻の東前頭17枚目。ただ「幕尻の17枚目」といえば、今年1月の春場所で西の徳勝龍が、7月場所では東の照ノ富士が、アッと驚く幕尻優勝を果たしている。両者とも、両横綱が途中休場したため横綱戦はなかったが、大関戦は組まれた。もし逸ノ城が快進撃の末、優勝争いに加わり横綱対戦が実現すれば…。1つでも勝てば歴代10傑入りする。なお7個で追う遠藤は、返り三役のため金星のチャンスはない。

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