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杉浦貴が挑戦者名乗り「存在価値違う。丸藤だからこそベルトかけ戦いたい」

杉浦貴

<プロレスリング・ノア>◇6月13日◇ノア特設アリーナ◇無観客

杉浦貴(51)がGHCヘビー級王者、丸藤正道(41)を破り、次期挑戦者に名乗りを上げた。原田と組み、タッグマッチに出場した杉浦は、丸藤の足を絞め上げ、ギブアップを奪った。勝利後リングに沈んだ王者に向かって「5年ぶりGHCおめでとう。ただこの状況、分かるよね? GHCのベルト、挑戦表明させてもらいます。丸藤が持っているベルトが欲しい」と語りかけた。

現在GHCナショナル王者の杉浦だが「2冠」という思いはない。「存在価値が違う。丸藤だからこそベルトをかけて戦いたい」と挑戦理由を明かした。丸藤は「いつも横にいて、遅かれ早かれやると思っていた。最初に倒しておきたい」と受けて立つ覚悟。27日の大会で行われる可能性が高まった。

58歳武藤からベルトを奪い、今度は51歳の杉浦との対戦。ベテラン同士の戦いが続くが「若い選手は勢いがあるが、何かが足らないから、王者になれていないだけ」と実力差があることを口にした。杉浦のナショナルのベルトを取るつもりはない。「負けている身分だし、今はヘビー級のベルトに集中したい」と2冠の要求はしなかった。

6月13日は、09年に亡くなった三沢光晴さんの命日。十三回忌を迎え「三沢光晴メモリアル2021」として行われた大会を勝利で締めた杉浦。「いろんな試合があって安心して見てくれたのでは」と胸の内を語った。

今大会は無観客で行われた。選手入場と同時にカードが発表。副社長でもある丸藤は「コロナ禍で今まで通りのシリーズは難しくなっている中、1つの形になっていくのかなと。その先駆けにもなっていけたら」と話していた。今後26、27日の大会も同様に無観客で行われる。26日にはGHCジュニアヘビー級王者、小峠篤志への挑戦権をかけたランブルが行われ、27日にはGHCヘビー級選手権試合(丸藤VS杉浦)と、ノアのリング1年ぶりの登場となる、グレート・ムタの試合が予定されている。

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ササダンゴ&男色ディーノ組、常盤貴子お面で桜庭を誘惑も完敗

桜庭(右)は、大ファンの常盤貴子のお面を被った男色ディーノに攻撃できず(撮影・菅敏)

<サイバーファイトフェスティバル2021>◇6日◇さいたまスーパーアリーナ

念願の対戦実現も、力は及ばず。DDTのスーパー・ササダンゴ・マシン(43)、男色ディーノ(44)組が、ノアの杉浦貴(51)、桜庭和志(51)組に完敗した。

あらゆる作戦を出し尽くしたが、全く歯が立たなかった。入場後には大画面で“攻略法”を自ら解説。「ふざけたプロレスをしているやつらを相手にしない」と言われていた杉浦に対し「ふざけたプロレスに付き合ったり、笑ってしまうと我々の勝ちだと思う」と挑戦状をたたきつけた。さらに「多様な価値観を認め合うのがSDGs。まさに自分こそがSDGs」と意味不明な持論を展開した。

「俺たちの信じてきた20年のプロレス」をぶつけるため、用意していた3つの作戦はすべて失敗に終わった。ぐるぐるバットはすぐに杉浦に殴られ、ディーノは桜庭の好きな常盤貴子のお面で誘惑したが、足をキメられもがき苦しんだ。最後のパンスト対決では、ササダンゴが杉浦にかぶせることは成功したものの、そのまま五輪予選スラムを食らい、3カウントを奪われた。勝利後、バックステージでパンスト姿で現れた杉浦は「20年やってきて、こんな恥ずかしい思いをしたのは初めて。前が見えないよ。銀行強盗よくできますね」と話し、会場を後にした。コメントでも“敗戦”のササダンゴは「作戦に乗っかった上で、俺たちよりもクオリティーの高いパンストかぶりをされた」と悔しがった。

3度に渡る粘り強い交渉で実現した対戦。挑戦表明をした杉浦からはSNS等で「交渉はしない。会わない」と否定され続けていたが、諦めなかった。5月15日後楽園大会ではノアのスタッフから「チケットを持っていないから入れない」と門前払い。交渉の機会すら与えられなかった。同22日横浜大会ではチケットを購入して来場したが、試合に出ないことを知ってまたも“玉砕”。杉浦がアレルギーだと言った「笹(ささ)団子と桜庭がCM出演しているアレルギー薬」を差し入れして去った。

31日後楽園大会で再び登場。今度はタイトルマッチを終えたばかりの2人のもとを訪れ、ぐるぐるバットデスマッチ(A)か、ベルトを掛けた対決(B)の2案を提示し「どちらか選んでください」と直談判。「いつ誰の挑戦も受けるぞ」とB案でようやく受け入れられた。地元・新潟から足しげく通い、やっとのことで勝ち取った対戦も、いいところなく撃沈した。

「ノアも、DDTも盛り上げたい」という一心でリングに上がったササダンゴ。「ノアも杉浦軍も大きかった」と完敗を認め、悲しそうに引き揚げていった。【松熊洋介】

男色ディーノ(右)にパンストを被せられ、攻撃を受ける杉浦貴(撮影・菅敏)
パンストを被ったままマイクパフォーマンスをする杉浦(左)を指さして笑う桜庭(撮影・菅敏)

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杉浦貴、桜庭和志破り初防衛 ササダンゴ・マシンら登場に「またぐな」

桜庭(右)に関節技で攻め込まれる杉浦(撮影・小沢裕)

<プロレスリング・ノア:後楽園大会>◇5月31日◇後楽園ホール

GHCナショナル王者の杉浦貴(51)が桜庭和志(51)を破り、初防衛に成功した。

寝技を得意とする桜庭の術中にはまり、攻撃を仕掛けるもスカされ、足や腕をキメられた。「痛い、痛い」と言いながらロープに逃げるのがやっとだったが、一瞬の隙を突いてスクールボーイで丸め込み、3カウントを奪った。同じ杉浦軍としてよく知っていたのが奏功し「練習の延長みたいだった」と笑顔を見せた。 試合後にはDDTのスーパー・ササダンゴ・マシンと男色ディーノがリングに登場。サイバーファイトフェスティバル(6日、さいたまスーパーアリーナ)で杉浦、桜庭組との対戦を要求した。実は5月にササダンゴが2度、ノアの会場を訪れたが、会うことすらできなかった。杉浦は「何しに来た? お前らが上がるリングじゃねえんだよ、またぐな」と突き放すも、2人は引き下がらず。最後は粘り負けしたのか「杉浦軍は、いつ何時、誰の挑戦でも受ける」とアントニオ猪木風に受け答え、対戦が決定した。

「三沢光晴メモリアルマッチ」のリングで、51歳の誕生日にしっかりとベルトを守った。気持ちが高ぶったのか、後に試合が控えているにもかかわらず「俺のクビをかき切ってみろ!」とまたも猪木ばりに叫び「1、2、3、ノア! ありがとう」と締めくくった。バックステージに現れた杉浦は、苦笑いを浮かべながら、少し恥ずかしそうに控室に消えていった。

桜庭(上)をかつぎ上げる杉浦(撮影・小沢裕)

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杉浦貴、三沢さんから受け継いだ魂で桜庭に真っ向勝負 58歳武藤も刺激に

桜庭和志(左)と肩を組みマイクアピールする杉浦貴(2021年2月24日撮影)

プロレスリング・ノアのGHCナショナル王者、杉浦貴(51)が31日、桜庭和志(51)との初防衛戦(後楽園ホール)を迎える。桜庭とは普段杉浦軍のメンバーとしてタッグを組む間柄。「隙あらば関節を決めてくる。スタイルは違うし、やりづらいので、寝技には付き合わない」と自身のスタイルである真っ向勝負で3カウントを狙う。

15日の前哨戦ではフェイスロックに苦しみ、最後はアキレス腱(けん)をキメられギブアップ。「張り手もブロックしたり交わされたりした。ペースがなかなかつかめなかった」と反省した。格闘技の経験を生かし、寝技を得意とする桜庭とはタイプがまるで違う。「僕らはフィニッシュ行くまで段階を踏んでいくが、桜庭はいきなり関節を取っちゃったりするから全然違う」。

40代から自分の体と向き合うようになってきた。リング上では若いころと同じパフォーマンスを出せても、翌日のダメージが大きくなったという。若手の挑戦を受けて立つことが多くなり、スタイルも少しずつ変わってきた。「昔は次の日もトレーニングやっていたけど、今は回復力が遅れるので、休んだりすることもある」。練習も長くだらだらではなく、短時間集中。以前は食事も好きなものを食べて体を大きくしていたが、現在では体にいいものを意識して摂取するようになったという。

今大会は「三沢光晴メモリアル」と題して行われる。09年に亡くなった三沢さんは、00年、当時所属していた全日本が分裂した時にノアに誘ってくれた恩師でもある。たまたま呼ばれた宴席で「心配せずについてこい」と言われ、入門。「体調万全でなくても、弱音とか文句を全く言わない人だった」。タッグを組んだこともある。「絶対に逃げない人だった」。魂を受け継いだ杉浦もリング上では、闘志をむき出しにして、真っ向勝負でぶつかり合う。

今日31日で51歳の誕生日を迎える杉浦。2月に加入し、GHCヘビー級の王者となった58歳武藤の存在に刺激を受ける。「スーパースター。三沢さんが亡くなって、上が丸藤さんと僕になる中、ノアの注目度も上がった。58歳であのパフォーマンスはすごい。自分も59歳までは辞められないな、という意識になった」。新たな目標を定め、まい進し続ける。「三沢さんが見て『ノアは心配ない』と言ってもらえるような大会にしたい」。多くを語らず、杉浦にプロレスを背中で教えてくれた偉大な先輩に、しっかりと結果で応える。【松熊洋介】

09年1月、新日本東京ドーム大会に参戦した三沢光晴さん(左)と杉浦貴

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桜庭和志「好きなもの追求」新技の研究も継続、王者杉浦攻略へ虎視眈々

桜庭和志(2020年12月6日撮影)

プロレスリング・ノアの桜庭和志(51)が31日、シングルの初ベルトをかけ、GHCナショナル王者、杉浦貴(51)に挑戦する。4月29日、藤田に勝利し、2度目王者となった杉浦に挑戦表明。「ベルトが欲しいわけではなく、杉浦さんとシングルで戦いたいと思った」。見事じゃんけんで勝利し、挑戦権を獲得。「完全に全部スカします」と意気込みを語った。

19年からノアに参戦。現在は自ら立ち上げた「QUINTET」とともに、プロレスと格闘技のリングに上がる。プロレスでは格闘技で培った経験を生かし、「自分の好きなものを追求する」スタイルを貫く。新技の研究も続けており、動画などを見て、取り入れられそうなものがあれば、すぐに試し、身に付ける。家で晩酌をするのが楽しみだが「体重は83~85をキープしている」と体調管理はバッチリだ。

実力者杉浦との一戦。力勝負では勝ち目が少ないことも理解している。「パワーもあるし、藤田とあれだけやり合ってすごいなと。体重的には自分が3カウント取るのは難しいと思う。やってみたいですけど」。

15日の前哨戦ではアキレス腱(けん)をキメてギブアップを奪い、手応えを感じたが、本番では一筋縄ではいかない。「格闘技ではロープに追い詰めて行くのがセオリーだが、プロレスはエスケープがあるので、ロープのないところに持って行くのが難しい」。最初から「勝ちたい」と意気込まず、リング上で冷静に勝利へのイメージを作り上げる。「やってみないと分からない。カーンと(ゴングが)鳴ってから、どう崩していこうかなという感じ」。桜庭の格闘技が、杉浦のプロレスをどう攻略するのか。注目が集まる。【松熊洋介】

桜庭和志(左)と肩を組みマイクアピールする杉浦貴(2021年2月24日撮影)

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ノア杉浦貴「三沢光晴メモリアル」で初防衛戦へ意気込み 挑戦者は桜庭和志

リングに入場する三沢光晴さん(左)と杉浦貴(09年1月4日撮影)

プロレスリング・ノアのGHCナショナル王者、杉浦貴(50)が25日、都内で初防衛戦(31日、後楽園ホール)の調印式に出席した。

対戦相手となる桜庭和志(51)は普段、杉浦軍のメンバーとしてタッグを組む間柄だが、杉浦の“おもてなし”は受け入れられなかった。前回4月の調印式で当時王者だった藤田が提案した「生ビールで乾杯」を今回自ら試みたが、桜庭は一気飲みできなかった。緊急事態宣言中ということもあり、のノンアルコールにしたにも関わらず、飲み干せなかった桜庭を見て「家で発泡酒しか飲んでないから。あの桜庭が発泡酒ですよ。だからだめなんですよ。同門対決だけど試合はかみ合わない」と罵倒した。

桜庭は会見中も少しずつ飲もうと努力したが、それを見た杉浦は「元パートナーなのにノンアルコールも一気飲みしてくれない」と追い打ちをかけた。

15日の前哨戦ではフェイスロックに苦しみ、最後はアキレス腱(けん)をキメられギブアップ。「張り手もブロックしたり交わされたりした。ペースがなかなかつかめなかった」と反省した。「よく知っているが、スタイルは違うし、やりづらいので、寝技には付き合わない」と対策を語った。

今大会は「三沢光晴メモリアル」と題して行われる。09年に亡くなった三沢さんとは、立ち上げ当初からともに団体を支え、タッグを組んだこともある。「三沢さんが見て、『ノアは大丈夫だ』と言ってもらえるような大会にしたい」と意気込む。けがや体調不良でも一切口に出さず、リングに上がり、結果を残し続けた偉大な先輩に納得してもらえる戦いを披露する。

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王者杉浦貴が完敗、桜庭との前哨戦でギブアップ「ガードされると厳しい」

プロレスリング・ノア後楽園大会 桜庭和志との前哨戦に敗れた杉浦貴(撮影・松熊洋介)

<ノア:後楽園大会>◇15日◇後楽園ホール

GHCナショナル王者の杉浦貴(50)が、桜庭和志(52)との前哨戦に完敗した。

藤田と組んで桜庭、村上組と対戦した杉浦は、中盤以降は防戦一方。リング上では桜庭のフェイスロックに苦しみ、場外では村上の強烈な蹴りや、鉄柱攻撃を浴び続けた。桜庭の素早い絞め技にロープに逃げるのがやっと。最後はアキレス腱(けん)をキメられギブアップとなった。「あれだけガードされると厳しい。ペースがなかなかつかめなかった」と肩を落とした。

4月29日に藤田からベルトを奪った後、挑戦表明を受けた。「じゃんけんで勝ったら受けるよ」と言いながら敗れ、同門対決が実現した。普段から杉浦軍としてタッグを組み、お互いをよく知る相手。この日も序盤からけん制し合いながら、笑みを見せる場面もあった。

勝った桜庭も、タイトルマッチ本番が同じようにいくとは考えておらず、「1対1だと分からない。張り合いはやられるし、パワーでは勝てない。いろいろと作戦は考えている」と警戒する。

手の内をよく知る者同士の対戦。どちらが自分のペースに持ち込むかが、カギとなる。杉浦は「寝技に引き込まれないようにしないと」。桜庭の術中にはまらないよう、パワーで圧倒し、ベルトを守り抜く構えだ。

プロレスリング・ノア後楽園大会 杉浦、藤田組とのタッグマッチに勝利した、桜庭和志(左)、村上和成組(撮影・松熊洋介)

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ノア杉浦貴「今日は休みをもらいました」井上雅央との同級生対決に貫録勝利

プロレスリング・ノア後楽園大会 井上雅央(右)に「お前が走れ」と指示を出す杉浦貴(プロレスリング・ノア提供)

<プロレスリング・ノア後楽園大会>◇2日◇後楽園ホール◇無観客

GHCナショナル王者の杉浦貴(50)が井上雅央(51)との同級生対決に余裕の勝利で貫禄を見せつけた。

無観客で行われた今大会。対戦カードは登場するまで分からないというサプライズ演出の中、第4試合に登場した杉浦。静寂に包まれた会場からは普段はあまり聞きとることのできない、選手同士の会話やぶつかり合う音が響いた。

杉浦は序盤から積極的に仕掛け、場外で逃げ回る井上に詰め寄った。「休んでんじゃねえぞ、早くリングに上がれ!」。井上がようやく戻ると、今度は「お前が走れ」と井上にロープに跳ね返って、中央で待つ杉浦に攻撃してくるように指示。必死の形相で走り回る井上に対し「テンポが悪い、もっと早く!」と何度も走らせた。その後も息が上がり「ちょっと休ませてくれ」という井上の顔を容赦なく踏み付けた。最後は一瞬のスキをついて相手のお株を奪うスクールボーイで丸め込み、3カウントで勝利を収めた。

杉浦は試合後、笑顔で「まあ、会社から今日は休んでくれってことなのかな。名古屋で激しい試合をしたから今日は休みをもらいました」と余裕の表情。久しぶりの無観客となったが、集中していて気付かなかったのか「えっ、今日無観客だったの? あえて入れてないんだ。よかった~。名古屋であれだけ盛り上がって、東京は熱がないなと思っていた。ノア始まった以来の客入りだと…。良かったよ、安心した」とおどけてみせた。

4月29日の大会ではGHCナショナル王者の藤田との壮絶なビンタ合戦を制しベルトを奪取した。激闘から3日後の試合となったが軽快なパフォーマンスと、巧みな“話術”で井上を一蹴。「うっすら汗をかいたのでちょうどいい有酸素運動ができたし、疲労も取れた」と笑みを浮かべた。試合をしながら体力温存という超人ぶりを披露し、さっそうと会場を後にした。【松熊洋介】

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杉浦貴が藤田和之を担架送りにし王者返り咲き 試合後には桜庭が挑戦表明

プロレスリング・ノア名古屋大会 藤田和之(右)にビンタを浴びせる杉浦貴(プロレスリング・ノア提供)

<プロレスリング・ノア名古屋大会>◇29日◇名古屋国際会議場

GHCナショナル選手権試合は、挑戦者の杉浦貴(50)が、藤田和之(50)に勝利し、昨年5月以来の王者に返り咲いた。

「小細工しない」との宣言通り、互いをよく知る同い年で同門の藤田との戦いは壮絶な殴り合いとなった。2人ともフラフラになりながらも声を上げて気合を入れ、張り手合戦を続けた。最後は、相手のお株を奪う顔面蹴りを2発浴びせ、この日3度目となる必殺技「オリンピック予選スラム」をさく裂。アマチュア時代からともにレスリング日本代表で五輪を目指し、しのぎを削ってきた藤田への思いも込めて豪快に決め、担架送りにした。「アマチュア時代から同じ境遇で、五輪にも出られなくて、プロレスでも悩んできた。藤田和之とベルトをかけて戦えたことがうれしい。ありがとう」と感謝した。

盟友2人の間に言葉はいらない。22日の調印式では、対戦する同い年の藤田と“生ビール対決”。テーブルに次々とジョッキが運ばれ、イッキ飲み。その後も「店が(コロナ禍で)早く閉まるから」と2人で居酒屋に消えていった。「いまさら話すことは何もない。ただ飲んで食べるだけ」。食事だけで士気を高め合った。

試合後は桜庭がリングに上がり「ベルトが欲しい」と挑戦表明。普段から杉浦軍としてタッグを組み、藤田同様、手の内をよく知る相手だ。杉浦は「じゃんけんで勝ったら受けるよ」と言ったが、グーを出して負け、対戦が決定した。連続での同門対決となるが「お客さんが喜んでくれたら。藤田とはまた違った戦いが見せられるかも。(桜庭は)打っても響かないタイプだから、ペースをつかまれたら分からない」と苦笑いで警戒した。地元・名古屋のファンの前で、大きなタイトルを手にした。「重みは最高。大事にしていきたい」。苦労をともにしてきた藤田の分までベルトを守り続ける。

プロレスリング・ノア名古屋大会 次期挑戦者に名乗りを上げた桜庭和志(左)にじゃんけんで敗れる杉浦貴(プロレスリング・ノア提供)

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杉浦貴「納得する試合をするだけ」仁王に勝利しタイトルマッチへ弾み

ノア横浜大会 勝利後、バックステージで取材に応じる杉浦貴(撮影・松熊洋介)

<プロレスリング・ノア横浜大会>◇24日◇横浜ラジアントホール

顔面で相手の膝を打ち砕いた。29日名古屋大会でGHCナショナル王者・藤田和之(50)に挑戦する杉浦貴(50)が、仁王に勝利し、タイトルマッチに向けて弾みを付けた。

序盤からペースを握られていたが、途中で杉浦の顔面に膝蹴りを浴びせた仁王がなぜか左膝を抱えてもん絶。そのまま杉浦が逆片エビ固めでギブアップさせた。「俺の顔に膝蹴り入れて動けなくなったんだろ?」とあっけない勝利に苦笑いだった。

22日の調印式では、対戦する同い年の藤田と“生ビール対決”。テーブルに次々とジョッキが運ばれ、イッキ飲み。その後も「店が(コロナ禍で)早く閉まるから」と2人で居酒屋に消えていった。“第2ラウンド”は「レフェリーがいないので引き分け。コロナなのでほとんど話をしていない。黙飲、黙食。それにしてもあの人はよく食べるし、よく飲むな」。レスリング選手時代からお互いにしのぎを削ってきた、気心知れた相手と酒だけで士気を高め合った。

29日の本番に向けて調整は順調。「体調は万全。変な小細工はしないし、みんなそれを求めている」と真っ向勝負で挑む。25日から4都府県に緊急事態宣言が発令されたが、名古屋大会は開催される予定。「やることは一緒。納得する試合をするだけ。膝蹴りを食らっても相手が苦しむぐらいなので大丈夫だよ。顔面凶器だから」。鋼の肉体を持つ藤田に、鋼の顔面から飛び込んでいく。

ノア横浜大会 仁王(右)の手首を持ち、攻撃を仕掛ける杉浦貴(撮影・松熊洋介)

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成長続ける桜庭和志 カーフキックから関節技で勝利

桜庭和志(2020年12月6日撮影)

<プロレスリング・ノア後楽園大会>◇24日◇後楽園ホール

GHCタッグ王者のベルトを持つ桜庭和志(51)が、3月7日の防衛戦(横浜武道館)に弾みを付けた。

パートナーの杉浦貴(50)と8人タッグマッチに出場。タイトルマッチの挑戦者となる中嶋勝彦に、プロレスではほとんど披露していない、ふくらはぎへの関節技「カーフスライサー」でギブアップを奪った。中嶋のサッカーボールキックを何度も食らい、勝負ありかと思われたが、ふくらはぎへのカーフキックで流れを引き寄せ逆転。「(ふくらはぎに)かなりダメージが残ると思う。アキレス腱(けん)とはまた違った絞め方」と手応えを口にした。

敵の技も“盗んで”みた。倒れている相手に尻もちをつくようにジャンプするマサ北宮の得意技・セントーンを試した。1度目は失敗したが、ひるまずすぐにもう1度仕掛け、成功。杉浦からは「いろいろ試すことで楽しんでいるんだよね」とフォローされた。

プロレスでも格闘技でも「練習が楽しい」と話す。試合がある、ないにかかわらず練習のルーティンは変えない。「こういう技のかけ方があるんだとか、新しい発見があってめちゃくちゃおもしろい」。多くの試合をこなしてきた今でも常に新技を考え、自分の流れに加えることもあるという。「晩酌しながら動画を見ていて、外国人の変な技とか次の日に試したりする」と、どん欲に取り組む。

「タイトル戦はこのままだと大丈夫」と4度目の防衛に自信を見せる。50歳を越えたが、楽しみながらやっている以上、技術もメンタルも常に成長し続ける。「55歳までは無理だと思う」と謙遜するが「楽しさ」がなくならない限り、桜庭は練習に励み、リングに立ち続ける。【松熊洋介】

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新日、全日の最高齢は天龍/3大メジャータイトル

3冠王者に返り咲きベルトを掲げた天龍源一郎(2002年4月13日撮影)

11年ぶりに行われた12日のノア日本武道館大会で、武藤敬司(58)が新たな歴史を作った。

GHCヘビー級王者の潮崎豪(38)にフランケンシュタイナーで勝利し、同団体での初タイトルを手にした。42歳での高山善広、佐々木健介を抜き、史上最年長で新日本IWGPヘビー級、全日本三冠ヘビー級と合わせたシングル3大メジャータイトル獲得という「グランドスラム」を達成。昭和、平成、令和3時代で頂点に輝いた58歳は、プロレスの発展と日本を元気づけるため、まだまだリングで暴れ続ける。

◆3大メジャータイトルと年齢 

▼新日本IWGPヘビー級 初戴冠の最高齢は25代王者・天龍源一郎の49歳10カ月(99年12月)。戴冠時の最高齢もこの時の天龍。

▼全日本3冠ヘビー級 初戴冠の最高齢は48代王者・大森隆男の44歳8カ月(14年6月)。戴冠時の最高齢は29代王者・天龍の52歳8カ月(02年4月)。

▼ノアGHCヘビー級 今回の武藤の58歳1カ月が最年長。これまでの初戴冠の最高齢は23代王者・鈴木みのるの46歳9カ月(15年3月)。戴冠時の最高齢は31代王者・杉浦貴の47歳10カ月(18年3月)だった。

潮崎豪をエメラルドフロージョンから天を指さし体固めにいく武藤敬司(撮影・丹羽敏通)
GHCヘビー級王座を獲得した鈴木みのる(2015年3月15日撮影)
プロレス3大メジャータイトル

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武藤史上3人目3大メジャー制覇へ ノアGHC挑戦

得意のポーズを決める武藤敬司(21年2月4日撮影)

58歳の武藤敬司が、史上3人目となるヘビー級シングルの「3大メジャー」制覇に挑む。12日、ノアでは実に11年ぶり開催となる日本武道館での大会で、GHCヘビー級王者の潮崎豪(38)と対戦する。昭和、平成の時代に新日本のIWGPヘビー級を4度、全日本の3冠ヘビー級を3度獲得した。令和には、新たなメジャータイトルを「史上最年長」の記録つきで手にする意気込みだ。

昨年12月のノアの代々木大会だった。武藤はGHCヘビー級王座防衛に成功した潮崎に、対戦を要求した。「年取って老いぼれているけど、俺だって夢を追い求めていいだろう。俺の夢につきあってくれ。日本武道館ベルト挑戦させてくれ」。潮崎の「いつ何時でも誰の挑戦でも受ける」との快諾で、12日の対戦が正式決定した。

近年は引退と背中合わせのプロレス人生だ。昨年1年間、頂点に立ち続けた20歳下の潮崎への挑戦には批判的な声もあった。18年3月、変形性ヒザ関節症で金属製の人工関節を両膝に埋め込む手術を行った。長年のプロレスによる両膝の酷使で、一時は歩くことも困難だった。約1年後の欠場を経てリングに復帰した。

武藤 (批判は)クソくらえだ。ただ、正直自分でも悩んだ。俺の存在というのがプロレス界にとってマイナスになるんじゃないかと。でも、出ないとゼロで終わってしまう。どうせなら出て批判を浴びた方がいい。出て何か言われてもゼロではない。何かは生まれる。

この1年はコンディションが整い、力強さも戻ってきた。昨年8月には手術後初のシングルマッチで33歳下の清宮と対戦し、27分間の戦いを制した。今年1月31日の後楽園大会では、潮崎から足4の字固めでギブアップを奪って前哨戦を制した。5日の調印式では「90分やる体力がついた」と話すなど、スタミナ面の不安もない。

新日本のIWGPヘビー級、全日本の3冠ヘビー級、ノアのGHCヘビー級の「3大メジャー」制覇は過去に高山善広と佐々木健介の2人しかいない。50代でメジャータイトルを獲得したのは、全日本3冠ヘビー級の天龍源一郎(00年50歳、02年52歳)だけだ。昭和、平成、令和の3つの時代をまたいだベルト戴冠となれは、史上最年長の記録もついてくる。

58歳の今も挑戦を続ける背景には、新日本入門時から指導を受けたアントニオ猪木の影響がある。海外での興行や異種格闘技戦など、さまざまな仕掛けをそばで見てきた。「猪木さんはプロレスを含め、常に攻撃型のスタイルで、チャレンジしていた」。偉業達成は同世代、そして閉塞(へいそく)感のただよう日本へのエールにもなる。「コロナ禍で年寄りが姨捨山(うばすてやま)に追いやられているような感じの(暗い)世の中。みんなに、元気を与えたい」。時代の流れと自分の体に向き合いながら、ムチを打ち、武藤が新たな歴史を作る。【松熊洋介】

◆武藤敬司(むとう・けいじ)1962年(昭37)12月23日、山梨県生まれ。84年に新日本入門。同日入門の蝶野、橋本と「闘魂三銃士」と呼ばれる。同年10月蝶野戦でデビュー。その後、米NWAに参戦。同化身の「グレート・ムタ」としても活躍。02年に全日本に正式に入団し、その後11年まで社長に就任。13年「WRESTLE-1」を旗揚げ。20年3月よりフリー。娘はタレントの武藤愛莉。188センチ、110キロ。

<3大メジャータイトルと年齢>

58歳の武藤がノアGHCヘビー級で初の王者に輝けば、史上初めて50代での初戴冠となる。

▼新日本IWGPヘビー級 初戴冠の最高齢は25代王者・天龍源一郎の49歳10カ月(99年12月)。戴冠時の最高齢もこの時の天龍。

▼全日本3冠ヘビー級 初戴冠の最高齢は48代王者・大森隆男の44歳8カ月(14年6月)。戴冠時の最高齢は29代王者・天龍の52歳8カ月(02年4月)。

▼ノアGHCヘビー級 初戴冠の最高齢は23代王者・鈴木みのるの46歳9カ月(15年3月)。戴冠時の最高齢は31代王者・杉浦貴の47歳10カ月(18年3月)。

プロレス3大メジャータイトル

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ノア2・12日本武道館カード発表「楽しんで」丸藤

2月12日に行われるノア日本武道館大会のカード発表会見で撮影に応じる丸藤正道(右)とCyberFight取締役の武田有弘氏(撮影・松熊洋介)

プロレスリング・ノアは31日、来月12日に行う日本武道館大会の対戦カード(9試合)を発表した。

全体を2部に分け、第1部では12人タッグマッチなど4試合、第2部ではGHCヘビー級選手権試合など4つのタイトルマッチを含む5試合が行われる。株式会社CyberFightの取締役副社長として会見に登場した丸藤は、所属全選手を出場させることに「初めて出場する選手もいるし、若い選手に武道館を楽しんでもらえたら」と思いを語った。丸藤にとって日本武道館は、06年9月に初めてGHCヘビー級王座に輝いた場所。「思い入れがたくさん詰まった会場。15年前になるのかと思うと、不思議な感覚と懐かしい思い」と明かした。

また、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、開始時間を従来の18時から16時半に前倒しすることも合わせて発表。「延期も考えたが、11年ぶりの日本武道館。どうしてもやりたいということで、開始時間を早めることにした」と話した。

対戦カードは以下の通り。

第1試合 斎藤彰俊、井上雅央-稲葉大樹、岡田欣也

第2試合 小峠篤司、宮脇純太、矢野安崇-大原はじめ、YO-HEY、藤村加偉

第3試合 モハメドヨネ、谷口周平-望月成晃、田中将人

第4試合 杉浦貴、桜庭和志、藤田和之、村上和成、ケンドー・カシン、NOSAWA論外-中嶋勝彦、マサ北宮、征矢学、覇王、仁王、タダスケ

第5試合(GHCジュニア・ヘビー級タッグ選手権) 小川良成、HAYATA-鈴木鼓太郎、日高郁人

第6試合(GHCジュニア・ヘビー級選手権) 原田大輔-吉岡世起

第7試合 丸藤正道、秋山準-清宮海斗、稲村愛輝

セミファイナル GHCナショナル選手権 拳王-船木誠勝

メインイベント GHCヘビー級選手権 潮崎豪-武藤敬司

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ノア10年ぶりの村上和成大暴れ、拳王を左1発KO

勝利後、険しい表情でインタビューに応じる村上和成(左)。中央は杉浦貴、右はNOSAWA論外(撮影:松熊洋介)

<ノア:横浜大会>◇16日◇横浜ラジアントホール

昨年末に10年ぶりにノアに参戦し、杉浦軍に加入した村上和成(47)が大暴れだ。杉浦貴、NOSAWA論外と組み、拳王、タダスケ、征矢学の金剛に勝利。23日大阪大会でのGHCナショナル王者・拳王とのタイトルマッチに弾みをつけた。

序盤からリング内外で拳王とにらみ合いを続けた。オープンフィンガーのグローブをはめ、これまで参戦してきた総合格闘技やPRIDEのように、上から横からと容赦なく打撃でダメージを与えた。レフェリーが止めに入るもお構いなし。最後はタダスケの上に馬乗りになり、威圧感のある大きなうなり声を上げながら殴り続けた。飛び込んできた拳王も左1発で“KO”。その後タダスケを引きずり起こして絞め上げると、レフェリーが危険と判断し、試合を止めた。

勝利後は鬼の形相で拳王をにらみ付け、リング上で仁王立ち。バックステージでも村上節がさく裂。「目の前に来るやつをぶっつぶすだけだよ。いくらでも来い、やられればやられるほど燃えてくるからよ。殺されると思ってこい」と言い放った。

4日の後楽園大会で拳王を締め落とした上に「あれがチャンピオン? じゃあ、俺がやってやるよ」と挑戦状をたたきつけていた。この日も反則まがいの攻撃を連発。リングの上でも、場外でも手が付けられない。参戦3試合目ながら強烈なインパクトを残し続ける村上は、23日の一戦に向け「待ったなし、上等だよ。大阪楽しみにしておけ」と叫んだ。もちろん拳王も「お前のこと心から憎い。次のタイトルマッチ、本気の拳王を見せてやる」と応戦。王者として日本武道館を迎えるのはどちらか。23日大阪、激戦必至の一戦に注目が集まる。

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潮崎豪が防衛、因縁の12・6杉浦貴との激闘制す

杉浦(左)にラリアットを浴びせる潮崎(撮影・菅敏)

<ノア:代々木大会>◇6日◇東京・代々木第二体育館

GHCヘビー級選手権試合は王者の潮崎豪(38)が、杉浦貴(50)との50分を超える戦いを制し、6度目の防衛に成功した。勝利後声高らかに「アイ アム ノア」と叫んだ。

今年1月に王者となり、さまざまな思いの詰まったベルトを誰にも渡さなかった。09年6月13日、最後のリングとなった故三沢光晴さんのパートナーとして戦った。突然の別れとなった翌日、悲しみをこらえながら力皇に勝利、初めてGHCヘビー級のベルトを巻いた。その姿に嫉妬した杉浦に6カ月後の12月6日、初めてベルトを奪われた。

因縁の相手に対戦を持ち掛けられ「運命を感じる」と強い思いで臨んだ。さらにこの日、解説席に座ったのはかつて付け人を務めた小橋建太。満身創痍(そうい)で戦う後輩に「チャンピオンはどれだけ体を痛めても弱音を吐かず、リングに立ち続けなければいけない」とエールを送った。

「お互いの気持ちの詰まった戦いだった」と言うように、目まぐるしく入り乱れる展開ではなく、お互いに技を1つずつぶつけ合う、力と力の勝負が続いた。中盤はリング上で倒すことが無理だと感じたのか、杉浦が場外マットを外し、硬い床に潮崎を打ち付けるシーンも見られた。

「どちらかが倒れるまで打ち込むしかない」。お互いに意識がもうろうとする中、潮崎の勝利への執念がわずかに上回った。何度も返されたが、ラリアット3連続で3カウントを奪い、タイトルを守り切った。勝利後は、リング上で「12月6日、俺にとってとても意味のある戦いができた。杉浦貴ありがとうございました」と激闘を繰り広げた相手をたたえた。

1年間頂点に君臨し続けたが、これで終わりではない。試合後には57歳の武藤から、この日10年ぶりの開催が決まった来年2月の日本武道館大会での挑戦を受けた。「いつでも誰の挑戦でも受ける。武道館にふさわしい、GHCヘビー級の戦いを見せる。プロレス界をノア色に染めます」。ノア20周年を最高の形で締めくくった潮崎は、背負ってきた2人の魂を受け継ぎ、来年も王者であり続ける。

6度目防衛の潮崎に挑戦を表明する武藤敬司(撮影・菅敏)

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杉浦貴「俺が最後ノアの顔になる」潮崎豪に勝利宣言

GHCヘビー級選手権試合調印式後、撮影に応じる潮崎豪(左)と挑戦者の杉浦貴(撮影:松熊洋介)

プロレスリング・ノア代々木大会(6日、代々木競技場第2体育館)で開催されるGHC選手権の調印式が4日、都内で行われ、ヘビー級選手権王者潮崎豪(38)に挑戦する杉浦貴(50)が「俺が最後ノアの顔になる」と勝利宣言した。

運命を感じていた。09年6月に先にタイトルを取ったのは12歳年下の潮崎だった。そして6カ月後、杉浦がそのベルトを初めて奪ったのは12月6日だ。「11年前と同じシチュエーション。あの時と同じように俺がベルトを巻く」と意気込む。

お互いに敬意を示しながら多くの激闘を繰り広げてきた。潮崎は「どんな試合でもノアのための戦いをしてきた男。杉浦貴に勝つために(ベルトを)守ってきた」と堂々と思いを語る。杉浦も「安定した素晴らしいチャンピオン。全部の防衛戦を見てきて、頼もしく思えた」と5度の防衛に成功した相手を認めた。

もちろん、負けるつもりはない。王者の成長を感じながら「活躍に嫉妬していた」と悔しさもあらわにした。20年目を迎えたノアの今年最後のタイトルマッチは、デビュー20周年の杉浦にとっても大きな意味を持つ。「ノアの20年は俺の20年でもある。まだまだ花を咲かせたい。クリスマスプレゼントで俺がベルトをもらうよ」。50歳を迎えても「絶好調」と語る杉浦が、最後に主役となって20年を締めくくる。【松熊洋介】

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王者潮崎「痛みに耐えて」師匠小橋の教え守り勝利

ノア後楽園大会 杉浦貴(左)に逆水平チョップを浴びせる潮崎豪(写真提供:プロレスリング・ノア)

<ノア:後楽園大会>◇1日◇東京・後楽園ホール

メインの試合は、潮崎豪(38)谷口周平(44)組が杉浦貴(50)鈴木秀樹(40)組に勝利した。

6日の代々木大会でGHCヘビー級のベルトをかけて戦う潮崎と杉浦。ノア20周年を締めくくる戦いの前哨戦にふさわしい激闘となった。序盤は4人が交代しながら戦いを続けていたが、中盤以降は、谷口と鈴木は場外でやり合い、リング上は潮崎と杉浦の一騎打ちの状態が15分以上も続いた。互いに逃げず、技を受け止め合う力勝負に終止符を打ったのは王者潮崎だった。ショートレンジ式ラリアットでリングにたたきつけ、片エビ固めで3カウントを奪った。

22日の横浜武道館大会で5度目の防衛に成功後、リング上で杉浦から「20周年、お前がチャンピオンじゃもの足りねえ。俺も20周年なんだよ。アイアムノア。俺に勝ってから言えよ」と挑戦状をたたきつけられた。潮崎は「ずっと待ってたよ、杉浦貴。俺とあんたで盛り上げようぜ」と快諾。大一番に向け、2人の戦いは、すでに始まっていた。

潮崎はこの日も満身創痍(そうい)でリングに上がった。両腕にテーピングを施していため、当たり前のように右腕を攻められ、押さえながら戦った。「痛みに耐えてでも前に出る」。師匠である小橋の教え通り、ギブアップはせず、攻撃を続けた。終盤には右手で10回以上連続で逆水平チョップを浴びせるシーンも見られた。力を温存などと考えず、毎試合すべてを出し切るスタイルを変えなかった。腕の回復が心配されるが「常に絶好調に持っていく。これがGHCチャンピオン」。フラフラになりながらもはっきりと言い切った。

09年6月に先にタイトルを取ったのは12歳年下の潮崎だった。そして6カ月後、杉浦がそのベルトを奪ったのは12月6日。多くの激闘を繰り広げてきた2人が、ノア20周年最後のタイトルマッチで再び相まみえる。潮崎は「運命を感じる。でも、どんな状況でも勝つのはこの俺だ」と宣言した。勝って「アイアムノア」と高らかに叫ぶ。【松熊洋介】

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中嶋勝彦が2代目王者に「誰でも挑戦受けるよ」

GHCナショナル選手権で王者杉浦貴(左)にアンクルホールドをかけられる中嶋勝彦(ノア提供)

<ノア:テレビマッチ>◇9日◇ノア特設アリーナ

プロレスリングノアの無観客テレビマッチで、GHCナショナル選手権が行われ、挑戦者中嶋勝彦(32)が王者杉浦貴(49)を下し、2代目王者となった。

王者杉浦はアンクルホールドで中嶋を何度も締め上げ、中嶋も負けじと得意の蹴りで追い詰める。意地の張り合いは壮絶なビンタ合戦に突入。打ち勝った中嶋は顔面に蹴りを入れた後、ヴァーティカルスパイクをさく裂。マットに打ち付けた杉浦から3カウントを奪い、28分の激闘を制した。

GHCナショナル王座は昨年11月2日の両国大会から新設。4度防衛した初代王者杉浦から受け継いだ赤いベルトを、どう生かしていくのか。中嶋は「誰でも挑戦受けるよ」と防衛の相手にはこだわらないと話し、「取ったからには僕の一部。だから一緒に変化していくよ。想像つかないよね」と自由に色をつけていくつもりだ。

また、コロナ禍による無観客テレビマッチについても言及。「やり続けていくのがおれたちプロレスラーでしょ。らしくないこと言っちゃったじゃん。見たいやつは見てくれ。後悔はさせない。そのために俺たちは命を張る」と視聴者に強いメッセージを送った。

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リーダー拳王が桜庭下し金剛勝利「俺たちを見ろ!」

シングル6番勝負で対戦した杉浦軍のNOSAWA論外(左)と金剛軍の拳王(ノア提供)

<ノア:テレビマッチ>◇3日◇会場非公開

プロレスリングノアの無観客テレビマッチが3日、AbemaTVで放送された。

この日はすべての試合が杉浦貴(49)率いる杉浦軍対拳王(35)率いる金剛軍という形式。シングル6番勝負では杉浦軍が3勝2敗1引き分けと上回ったが、負けた選手が脱落していく6対6イリミネーションマッチでは、最後に拳王が、杉浦軍の桜庭和志(50)を下し、金剛軍に勝利をもたらした。

杉浦、桜庭、レネ・デュプリ、NOSAWA論外、大原はじめ、吉岡世起の杉浦軍と拳王、マサ北宮、稲村愛輝、征矢学、覇王、仁王の金剛軍。計12人による抗争で最後に残ったのは日本拳法がベースにある拳王と、総合格闘家のレジェンド桜庭の2人。初めは拳王が得意な蹴りで攻め立てるが、負けじと桜庭が拳王を倒し、グラウンド勝負へ持ち込む。桜庭が足4の字、逆十字など関節技を仕掛けるも拳王はうまくかわし、最後は三角締めをかけようとする桜庭を抑え込み、3カウントを奪った。

拳王はテレビカメラに向かって、「俺たちは時を止めないぞ。これを見ているクソヤローどもに新しいプロレスを、今生きているプロレスを見せ続けるぞ。いいか、今はな娯楽も少なくなってきているかもしれねえけどな、俺たちを見ろ!そして俺たち金剛を見ろ!」と力強く宣言。新型コロナウイルスの影響で興行ができない中でも、何かを発信していく覚悟を示した。

9日は、サムライTVとDDTUNIVERSEでの放送。GHCナショナル王者杉浦貴が中嶋勝彦(32)相手に5度目の防衛戦を行うほか、GHCジュニアヘビー級タッグ選手権で王者HAYATA(32)、YOHEI(31)組と挑戦者鈴木鼓太郎(41)、小川良成(53)組が戦う。

10日は再びAbemaTVでの放送となり、グレート・ムタと謎のキャラクター魔流不死(まるふじ)がタッグを組み、桜庭和志、望月成晃(50)組と対戦。プロレス、格闘ファンのSKE48松井珠理奈(23)がゲスト出演する。

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