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井上が3年連続MVP 年間最高試合は井岡のV2戦

井上尚弥(21年1月撮影)

ボクシングの20年度年間表彰選手が28日発表され、WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(27=大橋)が3年連続4度目の最優秀選手賞(MVP)に選ばれた。3年連続MVPは史上6人目、平成以降では徳山昌守に続いて2人目。また井上は、昨年10月のジェーソン・モロニー(オーストラリア)戦での7回KO勝ちもKO賞に選ばれ、2冠に輝いた。

WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(31=Ambition)は2年連続の技能賞、さらに20年大みそかの田中恒成(25=畑中)との2度目の防衛戦が年間最高試合に選出され、2冠となった。殊勲賞には昨年11月、WBO世界フライ級王座を獲得した中谷潤人(23=M・T)が初受賞した。女子では、WBO女子世界ミニマム級王者多田悦子(39=真正)が11年ぶり2度目の最優秀選手賞と年間最高試合の2冠を獲得した。

20年度の各部門表彰選手は次の通り

☆最優秀選手賞:WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(大橋)=3年連続4回目

☆技能賞:WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(Ambition)=2年連続2回目

☆殊勲賞:WBO世界フライ級王者中谷潤人(M・T)=初受賞

☆努力・敢闘賞:東洋太平洋ライトフライ級王者堀川謙一(三迫)=初受賞、WBOアジア・パシフィック、東洋太平洋、日本スーパーフライ級王者福永亮次(角海老宝石)=初受賞

☆KO賞:井上尚弥=2年ぶり5回目

☆新鋭賞:東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代大訓(ワタナベ)=初受賞

☆年間最高試合(世界):WBO世界スーパーフライ級タイトルマッチ(20年12月31日、東京・大田区総合体育館)=井岡一翔(Ambition)-田中恒成(畑中)

☆年間最高試合(世界戦以外):WBOインターコンチネンタル・ライト級王座決定戦(20年12月12日、米ラスベガス・MGMグランド)=フェニックス・ベルデホ(プエルトリコ)-中谷正義(帝拳)

☆女子最優秀選手:WBO女子世界ミニマム級王者多田悦子(真正)=11年ぶり2回目

☆女子年間最高試合:WBO女子ミニマム級王座決定戦(20年12月3日、東京・後楽園ホール)=多田悦子(真正)-宮尾綾香(ワタナベ)

☆特別賞=粟生隆寛(元WBC世界フェザー級、元WBC世界スーパーフェザー級王者)、八重樫東(元WBA世界ミニマム級、WBC世界フライ級、IBF世界ライトフライ級王者)

20年12月31日、WBО世界スーパーフライ級タイトルマッチの8回、田中(手前)をTKОで破り、喜ぶ井岡

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前世界王者・伊藤雅雪、4年ぶりの日本人対決に惜敗

判定結果を待つ前WBO世界スーパーフェザー級王者伊藤

<プロボクシング:ライト級10回戦>◇26日◇東京・墨田区総合体育館

ボクシングのライト級10回戦は26日、東京・墨田区総合体育館で開かれ、東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代大訓(26=ワタナベ)が前世界王者・伊藤雅雪(29=横浜光)を撃破した。

   ◇   ◇   ◇

前WBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤が約4年ぶりとなる日本人との対決で惜敗した。

現東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代とのライト級国内トップ対決に臨み、距離を詰めてロープ際に追い込みながら右拳を軸に攻めたものの、0-2の判定負け。三代戦を契機に世界2階級制覇へのステップを踏むことができず「ジャブのもらい方が良くなかった」と反省していた。

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三代大訓が伊藤雅雪に判定勝ち「何も考えられない」

判定勝利し、リング上で雄たけびをあげた東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代

<プロボクシング:ライト級10回戦>◇26日◇東京・墨田区総合体育館

ボクシングのライト級10回戦は26日、東京・墨田区総合体育館で開かれ、東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代大訓(26=ワタナベ)が前世界王者を撃破した。「ライト級ウォーズ」と題した前WBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(29=横浜光)との国内トップ対決に臨み、2-0の僅差判定勝利を収めた。精度の高い左ジャブを軸に右拳を的確に打ち込み、プレスをかける伊藤との競り合いを制した。

ライト級初戦で、WBO世界スーパーフェザー級9位にも入る伊藤を下し「すごく強かった。それに尽きる。この日は伊藤雅雪選手に勝つことだけ考えてここに来た。うれしさで何も考えられない」と感無量の表情。ライト級で日本、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック王座を保持する3冠王者吉野修一郎(29=三迫)の名を挙げ「伊藤選手よりも楽に勝てると思うので来春にぶっ倒したい」と宣言していた。

伊藤に判定勝利後、オンラインで取材に対応した東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代
判定結果を青コーナーで待つ東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代

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エスクエルド、賞金マッチ2試合110万円荒稼ぎ

内山高志氏(右)から賞金を受け取ったマービン・エスクエルド

<ボクシング:内山高志Presents KNOCK OUT DYNAMITE賞金マッチトーナメント決勝>◇12日◇東京・後楽園ホール

KO期待の5回戦での賞金トーナメント60キロ決勝で、東洋太平洋スーパーフェザー級7位マービン・エスクエルド(24=フィリピン)が110万円を荒稼ぎした。

日本同級10位高畑里望(40=ドリーム)との対戦で、2回に続いて4回に右ストレートでダウンを奪ってレフェリーストップ勝ち。優勝賞金50万円に4回KOの賞金10万円も手にした。準決勝では1回KOで50万円を獲得し、2試合合計で110万円を稼いだ。

65キロはプロ2戦目のトゴルドル・バットツォグト(20=モンゴル)が優勝した。日本スーパーライト級6位デスティノ・ジャパン(35=渡久地)から5回に右でダウンを奪ったが、こちらは3-0で2試合連続とも判定勝ちだった。56キロは山内祐季(24=真正)がケガで中止となり、日本フェザー級7位佐々木蓮(24=ワタナベ)が不戦勝で優勝賞金を獲得した。

賞金ワンマッチでは日本スーパーバンタム級2位大森将平(26=ウォズ)がダニー・タムピピ(30=フィリピン)に5回TKO勝ちした。昨年東洋太平洋同級王者勅使河原弘晶(29=輪島功一)に12回TKO負けから再起戦。初回から攻勢も粘られたが、なんとか5回にレフェリーストップ勝ちした。

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三代大訓「首の皮1枚つながった」判定で4度目防衛

東洋太平洋スーパーフェザー級 木村に判定勝ちし防衛を果たした三代(撮影・たえ見朱実)

<プロボクシング:東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇10日◇東京・後楽園ホール

同級王者三代大訓(25=ワタナベ)が辛くも4度目の防衛に成功した。同級6位木村吉光(23=白井具志堅)の挑戦を受け、初回に右フックでダウンを奪った。2回以降は木村が先に攻め、三代が反撃する展開。途中の公開採点は4回で三代が2-1、8回では三代が3-0も1ポイント差の接戦。判定に持ち込まれると、これも1ポイント差の2-1の僅差で三代が勝利した。

木村は昨年4月にWBOアジア太平洋フェザー級王座挑戦に失敗していた。階級を上げて3連勝も、安定政権の三代が優位とされていた。「前から知っているし、そんなことはないと思っていた。油断したら負ける思っていた」と警戒していた。なんとか防衛に成功すると「首の皮1枚つながった。運がよかった」。インタビューでやっと笑みを見せたが「苦笑いです」と苦戦に反省しきりだった。

東洋太平洋スーパーフェザー級 10回、三代大訓(左)のパンチが木村吉光の顔面をとらえる(撮影・たえ見朱実)

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三代大訓が初KO防衛でV3も反省「火付くの遅い」

KOで3度目の防衛に成功した三代(撮影・河合香)

<ボクシング東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇27日◇東京・後楽園ホール

東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代大訓(24=ワタナベ)が、KOで3度目の防衛に成功した。

2階級制覇を狙った同級10位竹中良(34=三迫)との対戦。徐々にエンジンがかかり、8回に右ストレートでダウンを奪う。カウント途中でタオルが投入され、8回1分56秒KO勝ちした。

序盤は拮抗(きっこう)した戦いで4回の採点は38-38のイーブンだった。竹中は15年に東洋太平洋フェザー級王座を獲得して3度防衛し、2階級制覇を狙っていた。「研究されていた」とベテランに苦戦。中盤は連打でロープに詰めるシーンが増え、7回にぐらつかせた。8回に連打でコーナーに追い詰め、反撃されたが右ストレートで仕留めた。

2度の防衛は引き分けと判定。初のKO防衛にも三代は「なんか足りない。力んでしまって、見栄えも悪かった。スタミナとフィジカルには自信がある。それで火が付くのが遅い」と反省しきり。渡辺会長は「とられるかと思った。スタミナ勝負なら負けない。これも勉強」と話した。

故郷の島根・松江市で世界戦をやることを目標にしている。「世界王者が100なら、今はどのくらい?」と問われると「55」。「右肩上がりで強くはなっている。ちょっとだけ世界に近づいた」。世界目指して1歩前進を強調した。

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竹中良「一番乗っている王者」三代相手に闘志と自信

計量をクリアした王者三代大訓(左)と挑戦者竹中良

ボクシング東洋太平洋スーパーフェザー級タイトル戦の前日計量が、26日に都内で行われた。同級王者三代大訓(24=ワタナベ)は58・8キロ、同級10位竹中良(34=三迫)はリミットの58・9キロでクリアした。27日に東京・後楽園ホールでゴングとなる。

三代はプロ9戦目で3度目の防衛戦となる。ここまでは引き分け、判定での防衛に初のKOで防衛を期す。「右ストレートに組み立てがよくなっている。右肩上がりで一番成長できている。1回で主導権をとり、圧倒して、5、6回に理詰めで倒せたら」と話した。

竹中は15年に東洋太平洋フェザー級王座を獲得して3度防衛し、今回は2階級制覇がかかる。「一番乗っている王者相手に燃えますね。顔合わせてもいけると思った。経験からくるものかな」。昨年9月以来の後楽園ホールに「久しぶりに緊張するけど、こらえる自信はある」と自信を見せた。

日本バンタム級タイトル戦は同級王者斎藤裕太(31=花形)に同級1位鈴木悠介(30=三迫)とも、リミットより100グラム軽い53・4キロでクリアした。斎藤は4月の初防衛戦で、暫定王者木村隼人(30=ワタナベ)を5回TKOで王座を統一し、今回は3度目の防衛戦となる。鈴木は王者の棄権中止や体調不良から、プロ7年目で今回が初のタイトル挑戦となる。

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三代大訓が判定勝ち「世界を目指したい」V2成功

2度目の防衛に成功した王者三代大訓

<プロボクシング:東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇27日◇東京・後楽園ホール

ボクシング東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代大訓(24=ワタナベ)が2度目の防衛に成功した。

27日に東京・後楽園ホールで同級4位渡辺卓也(30=青木)と対戦。ジャブで主導権を握り、有効打で上回り、3-0で判定勝ちした。中盤にアッパーから追い込んだが倒しきれず。「慎重になって、緩んだ部分があった。右ストレートは格段に上がった。リスクある相手を倒していき、世界を目指したい」とさらなる成長を期した。

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V2戦へ王者三代「KOを」叩き上げ挑戦者と対戦

計量をクリアした王者三代(左)と挑戦者渡辺

ボクシング東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチの前日計量が26日に都内で行われた。V2戦となる同級王者三代大訓(24=ワタナベ)は58・8キロ、同級4位でシルバー王者の渡辺卓也(30=青木)はリミット58・9キロでパスした。

昨夏にはスパーリングして互いの実力を知る者同士。中大出身で7戦6勝(2KO)1分けと無敗のホープと、45戦目で4度目の王座挑戦となるたたき上げの対決となる。

三代は初防衛戦で日本同級王者末吉大(帝拳)と統一戦も、三者三様で引き分けた。左は得意だが、右は大振りと課題にし、右ストレートを磨いてきた。「総合力が高く、国内に4、5人いる強い選手の一人。ベルトよりもやらないといけない相手と思っていた。流れの中でKOを狙いたい」と気合を入れた。

渡辺は国内では2年ぶりで、これまで地域タイトルを5度とったが、日本は2度と東洋太平洋王座挑戦は失敗してきた。30日に上海で再起する同門の前世界王者木村翔とは同じ年。「国内はやっぱり楽。久々で成長した姿を見せたい。木村には刺激をもらってきたが、今回は勝利のバトンをつなぎたい」と意気込んだ。

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井上尚弥、拳四朗ら4人が最優秀選手候補 年間表彰

井上尚弥(2018年8月21日撮影)

日本ボクシングコミッションと東京運動記者クラブのボクシング分科会が、10日に都内で18年の年間表彰ノミネート選考会を開いた。

最優秀選手賞候補は3階級制覇を達成して連続初回KOの井上尚弥(大橋)、史上最速タイ12戦目で3階級制覇の田中恒成(畑中)、3度防衛した拳四朗(BMB)、海外奪取にKO防衛した伊藤雅雪(伴流)の4人。受賞者は2月8日に都内のホテルで発表、表彰される。

技能賞は井上、ホルヘ・リナレス(帝拳)、拳四朗、田中、亀田和毅(協栄)、殊勲賞は伊藤、田中、KO賞は井上、清水聡(大橋)、竹迫司登(ワールド)、新鋭賞は小浦翼(E&Jカシアス)、勅使河原弘晶(輪島功一)、竹迫、吉野修一郎(三迫)、矢田良太(グリーンツダ)、努力敢闘賞は中谷正義(井岡)、細川バレンタイン(角海老宝石)、黒田雅之(川崎新田)、久田哲也(ハラダ)が候補となった。

年間最高試合候補はWBAライト級ワシル・ロマチャンコ(ウクライナ)-リナレス、WBOフライ級田中-木村翔(青木)、WBAバンタム級井上-ファン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)の3試合。世界戦以外の最高試合は日本スーパーバンタム級和気慎吾(FLARE山上)-久我勇作(ワタナベ)、日本スーパーライト級細川-デスティノ・ジャパン(ピューマ渡嘉敷)、日本&東洋太平洋スーパーフェザー級末吉大-三代大訓(ワタナベ)、日本ミドル級竹迫-西田光(川崎新田)の4試合。

女子最優秀選手賞候補は天海ツナミ(アルファ)、藤岡奈穂子(竹原畑山)、多田悦子(真正)の3人。最高試合はWBOライトフライ級天海-チャオス箕輪(ワタナベ)、WBOアトム級岩川美花(高砂)-池山直(フュチュール)、WBCフライ級藤岡-イルマ・サンチャス(メキシコ)、WBOミニマム級多田悦子(真正)-江畑佳代子(ワタナベ)が候補となった。

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伊藤雅雪「本物証明」20戦全勝の指名挑戦者に完勝

初防衛に成功し両手を広げて喜ぶ伊藤(撮影・たえ見朱実)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇30日◇東京・大田区総合体育館

WBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(27=伴流)が、7回TKOで初防衛に成功した。日本人5人目の米国で奪取から5カ月ぶりの凱旋(がいせん)試合で、同級1位エフゲニー・チュプラコフ(28=ロシア)と対戦。5回から距離をとって攻勢となり、7回に2度コーナーに追い込むと相手陣営がギブアップ。7回2分11秒TKO勝ちで、初の日本での世界戦でメインを飾った。

伊藤は右ボディーでコーナーに追い込むと、顔面へ連打でラッシュした。相手はマウスピースを吐き出し時間稼ぎも、再びコーナーにくぎ付けにしてラッシュ。相手陣営が試合役員にギブアップを伝え、レフェリーストップ勝ち。ダウンはなかったが7回TKOで、メインとしてトリプル世界戦をきっちり締めた。

前の2試合は判定に終わっていた。「KOで締めたかった。結果は納得。KOは求めていたし、求められていた」と笑顔。7月に日本人として37年ぶりに米国で王座奪取。ダウンを奪う快勝も「相性がよかった」「フロック」という声も聞こえてきた。20戦全勝の指名挑戦者を退けて、本物と証明してみせた。

6回まで1ポイントも奪われていないが、序盤はKO狙いで空回りした。低い姿勢で頭から突っ込まれて抱きつかれた。「接近戦にこだわって付き合ってしまった」。3回にはセコンドから「距離をとってワンツースリー」と指示され、5回からその動きができた。「セコンドに救われた。チームワークの勝利」と感謝した。

王座獲得後に吉岡里帆らが所属の芸能事務所「エー・チーム」と契約した。目立ちたがり屋のイケメン王者だが、たたき上げの頑張り屋でもある。15年に日本王座初挑戦も判定負け。当時は不織布製造販売会社の営業マンで計量後は仕事に戻った。米ロサンゼルスでのスパー合宿の合間に、現地で展示会をこなしたこともあった。

高1で同級生だった夫人との間には2女もできていた。睡眠時間5時間のサラリーマンボクサーに「潮時」も考えたが、歯を食いしばって世界を目指した。ボクサーに専念したのは16年。幾多の苦労が報われ、約1000人の応援にも応える初防衛だった。

駒大高3年でジムに入門した時はライセンス取得が目標だった。デビューすると「ウィキペディアに載る」、東洋太平洋王者になると「世界」と目標を上げて実現してきた。次の目標にはWBC王者ベルチェルトとの対戦を挙げた。「かなわないと思われる相手と質のある試合をしたい」。伊藤の夢は続く。【河合香】

◆伊藤雅雪(いとう・まさゆき)本名伊藤雅之。1991年(平3)1月19日、東京都江東区生まれ。駒大高ではバスケットボール部でダンクができた。高3で伴流ジムに入門し、09年にプロデビュー。交通事故で左手首骨折を乗り越え、12年全日本フェザー級新人王。15年に東洋太平洋スーパーフェザー級、16年にWBOアジア太平洋同級王座を獲得。18年7月にWBO世界同級王座決定戦で、日本人として37年ぶり5人目の米国、10人目となる海外で王座奪取した。174センチの右ボクサーファイター。家族は衣理香夫人と2女。

7回、チュプラコフ(左)に右ストレートを放つ伊藤(撮影・鈴木みどり)

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末吉、三代ともに悔しさ…ドローで両者が王座防衛

激しく攻防を繰り広げる三代(左)と末吉

<日本、東洋太平洋スーパーフェザー級王座統一戦>◇6日◇後楽園ホール

日本王者末吉大(27=帝拳)と東洋太平洋王者三代大訓(23=ワタナベ)の一戦は1-1の判定で引き分けとなり、両者が防衛を果たした。

序盤は距離を取る末吉に、好機を探る三代の展開。中盤以降は近距離も増え、激しい打ち合いが繰り広げられた。3度目の防衛となった末吉は「(王座が)取れなかった悔しさが強い」と言い、キャリア7戦目での2本目のベルトを狙った三代は、初防衛にも「考えすぎた。もったいなかった」と悔恨した。

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3度目防衛戦の末吉、三代と対面も「何も感じない」

計量後に居並ぶ末吉(左)と三代

日本、東洋太平洋スーパーフェザー級王座統一戦(6日、後楽園ホール)の前日計量が5日に都内で行われ、日本王者末吉大(27=帝拳)と東洋太平洋王者三代大訓(23=ワタナベ)がともに100グラムアンダーとなる58・8キロで一発パスした。

3度目の防衛戦となる末吉は、相手との対面にも「強いオーラとかも感じなくて、自分が強くなったのもあると思いますが、何も感じませんでした。自信がある」と強気を隠さなかった。キャリア20戦目。唯一の黒星(12年の東日本新人王フェザー級準々決勝)を喫した伊藤雅雪(伴流)が今夏に世界王者となった。「実力的には差がないと思う。前向きに考えたい」と述べた。

初防衛戦となる三代はデビューしてまだ1年半。中大ボクシング部の主将からプロ入りし、キャリア6戦目だった6月のタイトルマッチで王座を手にした。「自分に勢いを感じている。これからワクワクしてくると思う」と自然と笑みがこぼれる。勝利の鍵を距離とし、「僕が空間を支配する」とさわやかに豪語した。

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伊藤雅雪、米国で王座「信じられないことが起きた」

伊藤雅雪(2018年6月18日撮影)

<プロボクシング:WBO世界スーパーフェザー級王座決定戦12回戦>◇28日(日本時間29日)◇米フロリダ州キシミー・シビックセンター

 37年ぶりの快挙!! 世界初挑戦の同級2位伊藤雅雪(27=伴流)が3-0の判定で、無敗の若きホープとなる同級1位クリストファー・ディアス(23=プエルトリコ)を撃破した。

 4回にダウンを奪い、終盤までリズム良い連打で攻め続け、王座奪取に成功。日本人の米国での王座奪取は81年三原正以来、37年ぶり5人目で、海外での王座奪取も10人目となった。プロ2戦目直前に交通事故で左手首など3カ所を骨折する重傷を乗り越え、プロ10年目で悲願のベルトを巻いた。

 感極まった表情でベルトを手にした。両目に涙があふれた伊藤は「ポイントは気にしていなくて倒す、倒す、倒すとずっと考えていた。やり切った気持ちが強かった」。現地応援した衣理香(えりか)夫人と抱き合い「信じられないことが起きた。人生が変わった」と快挙を分かち合った。

 米プロモート大手トップランク社いち押しのホープの動きをすぐに見極めた。会場内の観客は23勝(15KO)のディアスの応援。アウェーの雰囲気の中で「1回で自分の力が通用する」と自信を持った。前に出ながら連打を続け、4回には連打の後に「感触があった。一生忘れられないストレートになる」という強烈な右でダウンを奪った。7年間、バスケットボールで養った軽快かつ俊敏な動きから5連打、7連打で相手の体力を削り、至近距離での攻防で勝利をつかんだ。

 「不安もたくさんあって試合前に1人で泣いていた。自分を信じて戦うだけだと」。09年9月、プロ2戦目の1週間前。原付バイクに乗った伊藤は、居眠り運転で信号無視してきた車に追突された。意識を失って緊急搬送。右足首、腰、そしてボクサーの生命線となる左手首を骨折し「骨が飛び出ていた」と振り返る重傷だった。1カ月で退院後も数年は手首に痛み止めの注射を打った。所属ジムの先代の団元気会長から「名前の之を雪に変えたら」と勧められて「雅雪」にリングネームを変更すると自然と痛みが消えた。「右手だけのお前でも王者になれる」と激励をくれた先代会長にも恩返しした。

 15年から知人を通じて米ロサンゼルスで拠点をつくった。元2階級制覇王者畑山隆則らを指導したルディ・エルナンデス氏や岡辺大介氏という現地トレーナーと出会い、年2~3回は家族を東京に残して単身合宿を積んできた。初の海外試合が米国での世界初挑戦だったが、本場での試合観戦でイメージトレーニング。戦前の下馬評は劣勢でも「絶対に世界王者になると信じて戦いました」という気持ちですべてを覆した。

 強豪の多いスーパーフェザー級で頂点に立ち、米国で存在をアピールできた。「まだまだボクは強くなれる。一生、ボクの名前が残るような相手と(試合を)したい。まだ夢の途中。デカイ試合をしたい」。伊藤のアメリカンドリームは始まったばかりだ。

<伊藤雅雪(いとう・まさゆき)>

 ◆生まれ 1991年(平3)1月19日、東京都生まれ。本名は伊藤雅之。

 ◆バスケ一筋 明治小6年時にミニバスケットを開始し都2位。深川中バスケット部で東京都16強。駒大高3年まで続ける。ダンクシュートができる。

 ◆転向 部活動引退後にボクシング開始。駒大進学後の09年に伴流ジムからプロデビュー。

 ◆獲得 12年全日本フェザー級新人王、13年WBCユース・ライト級王座、15年に東洋太平洋スーパーフェザー級王座、16年にWBOアジアパシフィック同級王座を獲得。15年に日本同級王者内藤律樹に判定負けしたのが唯一の黒星。

 ◆CM出演 甘いマスクでオーディションに合格、14年にJRAのテレビCMで竹野内豊と共演。

 ◆家族 学生結婚した衣理香夫人と長女愛音(あのん)ちゃん、次女愛海(あいみ)ちゃんの4人家族。

 ◆タイプ 身長174センチの右ボクサーファイター。

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小谷将寿、王座獲得ならず 初挑戦でTKO負け

<プロボクシング:東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇13日◇東京・後楽園ホール

 同級1位小谷将寿(30=平仲)が初挑戦で王座獲得はならなかった。

 同級王者カルロ・マガレ(31=フィリピン)の初防衛戦で、10回50秒TKO負けを喫した。序盤は互角に打ち合ったが徐々に劣勢となる。4回には右まぶたをカットし、公開採点では0-2とリードされた。その後も劣勢ながら8回の公開採点では1-2だったが、9回に左アッパーからの右、さらに右フックで2度ダウンを喫す。9回に右ストレートでのけ反るとレフェリーストップとなった。

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ゲーセンのパンチマシンを破壊/内山高志アラカルト

内山のプロ戦績(丸数字は防衛回数)※14年の防衛後にスーパー王者認定

 前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志(37=ワタナベ)が、29日に中継局だった都内のテレビ東京で会見。気持ち、ケガに衰えもあり、100%を出し切れないとの理由で引退を表明した。昨年大みそかに直接再戦で王座奪回失敗後は進退を保留していた。KOパンチャーのグローブはつるすが、今後は未定も将来はジム経営の意向を示した。

<内山高志(うちやま・たかし)アラカルト>

 ◆サッカー少年 1979年(昭54)11月10日、長崎県生まれで埼玉県春日部市育ち。男3人兄弟の次男。小学校では野球、中学ではサッカーのFW。

 ◆アマ4冠 辰吉、川嶋らを見て、花咲徳栄高でボクシングを始める。高3の国体バンタム級準優勝。拓大と社会人で全日本選手権3回、国体1回優勝。

 ◆K-1も触手 引退後も多くのジムやK-1にも誘われた。知人の試合を見て気持ちが変わり、05年4月にワタナベジムでプロ転向。同年7月プロデビューで1回KO勝ち。07年に東洋太平洋スーパーフェザー級王座獲得。5度防衛。

 ◆営業マン 拓大卒業後は観光バスの営業マンなどをしながら競技を続けた。この経験からデビュー戦では入場券約250枚を売った。資料やビデオを手に、車には常にベルトを積んだままで営業し、毎試合約800枚を売った。

 ◆破壊力と繊細さ アマ時代にゲームセンターのパンチマシンで700キロを出して壊した。172センチの右ボクサーファイター。基本は自炊で自己管理し、それが高じて野菜ソムリエの資格も取った。

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伊藤雅雪と渡辺卓也が対戦 12月に初の王座統一戦

東洋太平洋王座の伊藤(左)とWBOアジア太平洋王座の渡辺

 ボクシングの東洋太平洋、WBOアジア太平洋スーパーフェザー級王座統一戦が12月に日本で初開催されることになった。

 1日に都内で行われた記者会見には東洋太平洋スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(25=伴流)と、WBOアジア太平洋同級王座の渡辺卓也(27=青木)が出席。伊藤は「パワーもスピードも技術も僕が上。圧倒して勝って世界に行きたい」、渡辺は「これから世界を目指す選手と戦い、自分が上にいく実力を示せる試合ができればいい」と健闘を誓い合った。

 WBOアジア太平洋タイトルはJBC非公認ながら、今年9月より国内での試合が許可されたばかり。統一戦を仕掛けた株式会社DANGANの古沢代表は「タイトルが多くなっている状況で、同級の日本人王座も増えた。乱立を避けて、今後は統一していく流れを作りたい。その第1歩です」と趣旨を説明した。

 伊藤は09年デビューで21戦19勝(9KO)1敗1分、渡辺は07年デビューで37戦30勝(16KO)6敗1分。

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伊藤雅雪が11回TKO勝利で2度目の防衛に成功

<プロボクシング:東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇28日◇東京・後楽園ホール

 ボクシングの東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦は28日、東京・後楽園ホールで行われ、王者伊藤雅雪(25=伴流)が2度目の防衛を果たした。

 同級15位サンチェス(24=フィリピン)を相手にジャブで優位に立つと、その後はアッパー、右ストレートを織り交ぜ攻め込んだ。相手の粘りに苦しんだが、11回に連打を集めたところでTKO勝ちし「世界に行くために、誰とでも強い相手とやる。来年には世界挑戦したい」とアピール。伊藤は19勝(9KO)1敗1分け。

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セミファイナルで伊藤雅雪が初防衛へ「メーン意識」

 今日14日、東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ(12回戦)、日本スーパーフェザー級タイトルマッチ(10回戦)が東京・後楽園ホールで行われる。

 セミファイナルの東洋太平洋同級王座戦は、王者伊藤雅雪(24=伴流)が初防衛をかけ「江藤3兄弟」の末弟、江藤伸悟(26=白井・具志堅スポーツ)を迎え撃つ。今年2月に同級日本王者内藤律樹(24=E&Jカシアス)との無敗対決に敗れており「メーンも意識して戦う。勝った方と戦って、自分が一番だと認めさせたい」と対抗心を燃やした。

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金子大樹0-3判定負けで王座獲得ならず

<プロボクシング:東洋太平洋スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇17日◇東京・後楽園ホール

 東洋太平洋スーパーフェザー級1位・金子大樹(26=横浜光)の王座獲得はならなかった。

 同級王者ジョムトーン・チューワッタナ(25=タイ)の4度目の防衛戦で対戦。左ストレートを浴びて6回には鼻血を出し、得意の接近戦もかわされて判定負け。13年の内山に敗戦から世界再挑戦を期していたが、左目の周囲を大きく腫らした。「懐が深く、接近戦もうまく、リズムをとれなかった」。ムエタイに続いて世界を狙う王者に脱帽だった。

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